JP2007077479A - 複合粒子粉、その分散液またはペースト並びにそれらの製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】300℃以下の低温焼成において密着性と導電性に優れた銀粒子主体の複合粒子粉を得る。
【解決手段】平均粒径(DTEM)が50nm以下で且つ結晶粒子径(Dx)が50nm以下の銀粒子粉と、平均粒径(DTEM)が100nm以下の銀以外の無機粒子粉とからなる複合粒子粉である。銀粒子粉は単結晶化度(DTEM/Dx)が2.0以下であり、銀以外の無機粒子粉は珪素、チタン、アルミニウムまたはジルコニウムの粒子粉またはこれら元素の無機化合物の粒子粉である。この複合粒子粉を液状有機媒体に分散させることによって低温焼成可能な分散液またはペーストにすることができる。

Description

本発明は銀と銀以外の無機物質との微細な(特に粒径がナノメートルオーダーの)複合粒子粉、その分散液およびペースト、およびそれらの製造法に関する。
固体物質の大きさがnmオーダー(ナノメートルオーダー)になると比表面積が非常に大きくなるために、固体でありながら気体や液体との界面が極端に大きくなる。したがって、その表面の特性が固体物質の性質を大きく左右する。金属粒子粉末の場合は、融点がバルク状態のものに比べ劇的に低下することが知られており、そのためにμmオーダーの粒子に比べて微細な配線の描画が可能になり、しかも低温焼結できる等の利点を具備するようになる。金属粒子粉末の中でも銀粒子粉末は、低抵抗でかつ高い耐候性をもち、金属の価格も他の貴金属と比較して安価であることから、微細な配線幅をもつ次世代の配線材料として特に期待されている。
電子部品などの電極や回路を形成するための方法として厚膜ペースト法が広く用いられている。厚膜ペーストは、金属粉末に加えて、ガラスフリット、無機酸化物等を有機ビヒクル中に分散させたものであり、このペーストを印刷やディッピングによって所定のパターンに形成した後、500℃以上の温度で加熱して有機成分を焼き飛ばし、粒子同士を焼結させて導体とする。厚膜ペースト法により形成される配線と基板との密着は、焼成工程で軟化・流動したガラスフリットが基板を濡らすことにより、また、配線を形成する金属の焼結膜中にも軟化・流動したガラスフリットが浸透すること(ガラスボンド)により、さらには、アルミナ基板上では、酸化銅や酸化カドミウム等の無機酸化物が基板と反応性酸化物を形成すること(ケミカルボンド)によっても、密着が確保される。
従来の厚膜ペーストで用いられるミクロンサイズの粒子と比較して、ナノサイズの粒子は低温で焼結でき、例えば銀のナノ粒子であれば300℃以下での焼結が可能である。ナノ粒子の焼結のみについて考えれば、300℃より高い温度で焼成を行うこともできるが、高温での焼成では、電極や回路の形成対象となる基板の耐熱性による制約により、使用可能な基板の種類が限定されることに加えて、低温焼結性というナノ粒子の特徴を生かせない点で不利である。対象となる基板の種類を増やすためには、焼成温度は300℃以下、好ましくは200℃以下、更に好ましくは100℃以下と、低温であればある程有利になる。
焼成温度が300℃以下と低い場合には、従来の厚膜ペースト法の手法に則ってガラスフリットを添加しても、ガラスフリットが軟化・流動しないために基板を濡らすことがなく、その結果、基板に対する密着が劣るという問題が生じる。特にガラス基板での密着性が劣るため、ガラス基板との密着性改善が望まれる。
ガラス基板への密着に関しては、粒径1.0μm以下の金粒子と軟化点450℃以下のガラスフリットと有機ビヒクルからなる低温焼成型金ペーストを用いる方法(例えば、特許文献1)、平均粒径が0.01〜0.1μmの貴金属粒子を樹脂組成物と有機溶剤、あるいは金属石鹸溶液からなる貴金属ペーストを用いる方法(例えば、特許文献2)、有機溶剤に金属微粒子が分散された金属微粒子分散液およびシランカップリング剤を含むペーストをガラス基板上に塗布し、250℃以上300℃以下の温度で焼成する方法(例えば、特許文献3)等が提案されている。
特開平10−340619号公報 特開平11−66957号公報 特開2004−179125号公報
特許文献1では、金粒子の粒径を、従来常用のものの約1/2以下(1.0μm以下)とし、ガラスフリットの軟化点を450℃以下とすると、500〜600℃の焼成温度でガラス基板と金膜の間にガラスフリットが良好に定着して密着強度が高まるとしている。この密着はいわゆるガラスボンドによるもので、ガラスフリットの軟化・流動を前提としているため、ガラスフリットの軟化点以下の温度での焼成は考慮されていない。また、高分子量のエチルセルロースを溶解した有機ビヒクルを添加しているため、脱バイのために焼成時に500℃以上の温度が必要である。したがって、300℃以下での焼成では有機物(エチルセルロース)の残存があり、高い密着性と低い抵抗値ならびに平滑な焼結膜表面を得ることは困難である。有機物が残存すると、形成した配線上に誘電体層を形成したり、配線が真空雰囲気中に置かれた場合には、有機成分の脱離による誘電体層の膨れや真空雰囲気の環境汚染などを起因とする回路の信頼性低下が懸念される。
特許文献2では、平均粒径が0.01〜0.1μmの貴金属粒子を樹脂組成物と有機溶剤、あるいは金属石鹸溶液からなる貴金属ペーストを用いることにより、500℃〜1000℃で焼成し、焼成膜厚1.5〜3.0μmで、平滑かつ緻密な貴金属膜を得ることができるとしている。密着はガラスフリットを使用していない。また、金属石鹸溶液の添加有無に関わらず密着性を有するとしている。しかし、特許文献1と同様に高分子量のエチルセルロースを溶解した有機ビヒクルを添加しているため、脱バイのために焼成時に500℃以上の温度が必要であり、特許文献1の場合と同様の問題がある。
特許文献3では、有機溶剤に金属微粒子が分散された金属微粒子分散液およびシランカップリング剤を含むペーストをガラス基板上に塗布し、250℃以上300℃以下の温度で焼成することでガラス基板上への優れた密着性を示し、かつ高密度で低抵抗の金属薄膜を得られるとしている。この方法では、高分子量のエチルセルロース等を溶解した有機ビヒクルをインクに添加していない。よって、脱バイのために焼成時に500℃以上の温度が特に必要はなく、300℃以下での焼成も可能である。しかし、特許文献3の方法ではシランカップリング剤添加による導電性の悪化が著しい。金属微粒子分散液ないし金属微粒子分散ペーストを配線用途に適用するには少なくとも10μΩ・cm以下の体積抵抗が望ましく、10μΩ・cmを超えるものは配線用途には適さない。また、シランカップリング剤のうちメルカプト基を有するものは硫黄(S)が含まれており、この硫黄分は、配線やその他電子部品を腐食させる原因となり、金属微粒子生成のさいに塩素(Cl)を含むものはインキに残留する塩素が配線やその他電子部品を腐食させる原因となり、回路の信頼性を低下させる原因になる。
したがって本発明はこのような問題を解決することを課題としたものである。特に厚膜ペーストによる電極や回路の形成にさいして、ガラス基板を接着対象として300℃以下の低温焼成での密着性の改善を図り、同時に、高い導電性と信頼性に優れた回路を形成することができる複合粒子粉および複合粒子粉の分散液を提供しようとするものである。また、複合粒子粉の分散液では粘度が低すぎる等のことから作業適性が劣る分野があるが、このような分野でも強固な密着、高い導電性、信頼性に優れた回路を形成できる複合粒子粉のペーストを提供しようとするものである。
前記の課題を解決せんとしてなされた本発明によれば、平均粒径(DTEM)が50n
m以下で且つ結
晶粒子径(Dx)が50nm以下の銀粒子粉と、平均粒径(DTEM)が100nm以下
の銀以外の無機粒子粉とからなる複合粒子粉を提供する。ここで、銀粒子粉は単結晶化度(DTEM/Dx)が2.0以下であり、銀以外の無機粒子粉が、珪素、チタン、アルミニウムまたはジルコニウムの少なくとも1種の粒子粉、またはこれら元素の無機化合物の少なくとも1種の粒子粉である。複合粒子粉中の無機粒子粉の重量割合は0.1〜10wt%であり、複合粒子粉の銀粒子および無機粒子は有機保護剤で表面処理されているものが好ましい。
前記の複合粒子粉を得るには、還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で銀イオンを銀粒子に還元処理するさいに、珪素化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物またはジルコニウム化合物の少なくとも1種を共存させて還元処理する方法によって製造することができる。この還元処理において、珪素化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物またはジルコニウム化合物を還元して得られるものは、それぞれ珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムの金属まで還元されることが好ましいが、完全に還元されなくとも、酸化物、水酸化物、あるいはオキシ水酸化物等の形態であっても良い。この還元処理は有機保護剤の共存下で行なわれるのが好ましく、有機保護剤としては、1分子中に少なくとも1個以上の不飽和結合を有する分子量100〜1000のアミン化合物であるのがよい。
さらに本発明によれば、前記の複合粒子粉を液状有機媒体に分散させてなる複合粒子の分散液を提供する。本発明に従う複合粒子粉の分散液は、300℃程度の低温焼成でも有機物残渣が極めて少なく焼結性が良好で、高い導電性とガラス基板に対する良好な密着性を有する。この分散液には、有機珪素化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物または有機ジルコニウム化合物の少なくとも1種を、複合粒子粉の0.1〜10wt%の割合で含有させることができる。
前記の分散液を得るには、還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で銀イオンを銀粒子に還元処理するさいに、1分子中に少なくとも1個以上の不飽和結合を有する分子量100〜1000のアミン化合物からなる有機保護剤の共存下で、珪素化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物またはジルコニウム化合物の少なくとも1種を共存させて還元処理して前記の複合粒子粉を製造し、得られた複合粒子粉を、沸点60〜300℃の非極性もしくは極性の小さい液状有機媒体に分散させる方法によって製造することができる。
さらに本発明によれば、前記の分散液に高分子量の有機保護剤を含有させてなる複合粒子のペーストを提供する。このペーストを得るには、還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で銀イオンを銀粒子に還元処理するさいに、1分子中に少なくとも1個以上の不飽和結合を有する分子量100〜1000のアミン化合物からなる有機保護剤の共存下で、珪素化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物またはジルコニウム化合物の少なくとも1種を共存させて還元処理して前記の複合粒子粉を製造し、得られた複合粒子粉に分子量1000〜100000の高分子有機保護剤を添加した後に沸点が60〜300℃の液状有機媒体に分散させるか、または、得られた複合粒子粉を沸点60〜300℃の液状有機媒体に分散させた後に分子量1000〜100000の高分子有機保護剤を添加する方法によって、複合粒子粉のペーストとすることができる。
本発明の複合粒子粉およびその分散液は、300℃以下での低温焼成において、基板への密着性が良好で、高い導電性と信頼性に優れた回路を形成できる。特にガラス基板への密着性が良好であり、微細な配線や電気的接点形成に適し、本発明の複合粒子粉分散ペーストは、粘度が低すぎる等の問題から複合粒子粉分散液では作業適性が劣る用途に関して有用である。
本発明者らは液相法で銀の粒子粉末を製造する試験を重ねてきたが、沸点が85〜150℃のアルコール中で、硝酸銀を85〜150℃の温度で(蒸発したアルコールを液相に還流させながら)、例えば分子量100〜400のアミン化合物からなる有機保護剤の共存下で還元処理すると、粒径の揃った球状の銀のナノ粒子粉末が得られることを知見し、特願2005−26805号明細書に記載した。また、沸点が85℃以上のアルコールまたはポリオール中で、銀化合物(代表的には炭酸銀または酸化銀)を、85℃以上の温度で、例えば分子量100〜400の脂肪酸からなる保護剤の共存下で還元処理すると、腐食性化合物の少ない粒径の揃った球状の銀の粒子粉末が得ることを知見し、特願2005−26866号明細書に記載した。いずれの場合も、その銀粒子粉末を非極性もしくは極性の小さな液状有機媒体に分散させることによって銀粒子の分散液を得ることができ、この分散液から遠心分離等で粗粒子を除くと粒径のバラツキの少ない(CV値=標準偏差σ/個数平均粒子の百分率が40%未満の)銀粒子が単分散した分散液を得ることができる。
しかし、これら方法では、反応温度を高くすると、液中の銀イオンが効率よく還元されるが、粒子の焼結が起こって粗粒子化し、50nm以下の銀粒子粉末が安定して得られ難くなり、反面、反応温度を低くすれば焼結は抑制できるが、液中の銀イオンの還元効率が低下してしまって収率が下がる等のことから、効率よく50nm以下の銀粒子粉末の作製を行うにはさらなる改善を必要とした。
この問題に対し、有機保護剤として分子量500以上のものを使用すると、反応温度を高くしても焼結を抑制でき、その結果、高い還元率で50nm以下の銀粒子粉末を高効率で得ることができることがわかった。しかし、分子量の大きい有機保護剤を用いると、その銀粒子の分散液を配線形成用材料とした場合に、低温での(300℃以下での)焼結性が著しく低下するという別の問題が現れることがわかった。基板として有機フィルム等を用いた回路等では、300℃を超える温度での焼成は実質的にできないので、該分散液の用途に制限を受けることになる。その他の材料の基板を用いる場合でも、低温で焼結性がよいことは作業性や品質面で該分散液の価値を高めることになる。このため、高分子量の有機保護剤を用いたのでは、50nm以下の銀粒子粉末を高収率で得ることと、その銀粒子分散液の低温焼結性とを両立させることはできない。
そこで、さらに研究を重ねた結果、1分子中に2重結合等の不飽和結合を1個以上持つアミン化合物を有機保護剤として用いると、前記の両立ができることがわかった。また当該還元処理において、反応温度を段階的にあげて多段反応温度で還元する処方を採用したり、得られた粒子懸濁液の洗浄および粗粒子除去の操作を高度に組み立てることによって一層有利に前記の両立ができことが判明し、銀ナノ粒子が高度に分散した低温焼結性のよい銀粒子の分散液が高収率で製造できることがわかった。
そして、本発明によれば、このような銀ナノ粒子に、銀以外の無機化合物の粒子を組み合わせることによって、低温焼結性を具備しながら、焼結膜の応力緩和に寄与すると共に、焼結膜の基板に対する密着性に優れた複合粒子粉およびその分散液を得ることができる。また、低温焼結性は劣るものの、複合粒子粉の分散液では粘度が低すぎる等の問題で作業適性が劣る分野において好適に用いることが可能な複合粒子粉の分散ペーストを得ることができる。ここで、銀以外の無機化合物の粒子としては、珪素、チタン、アルミニウムまたはジルコニウムの粒子、またはこれら元素の無機化合物例えばこれら元素の酸化物、水酸化物またはオキシ水酸化物等の粒子が挙げられる。
以下に本発明で特定する事項および本明細書で用いる用語について説明する。
〔平均粒径DTEM
本発明に従う複合粒子粉中の銀粒子粉は平均粒径(DTEM)が50nm以下であり、無機粒子粉は平均粒径(DTEM)が100nm以下である。これらの平均粒径はTEM(透過電子顕微鏡)観察により測定される平均粒径(DTEMと記す)である。TEM観察では60万倍に拡大した画像から重なっていない独立した粒子300個の径を測定して平均値を求める。銀粒子粉の平均粒径(DTEM)が50nmより大きいと、300℃以下の焼成で十分な低抵抗が得られず、焼結膜密度も上がらない等、低温焼結性が劣るようになる。
〔X線結晶粒径Dx〕
本発明に従う銀粒子粉は、結晶粒子径(Dxと記す)が50nm以下である。銀粒子の結晶粒子径(Dx)が50nmより大きい場合にも、低温焼結性が劣るようになるという不具合がある。低温焼結性を確保するためには、銀粒子粉の平均粒径(DTEM)と結晶粒子径(Dx)とが共に50nm以下、さらに好ましくは30nm以下、場合によっては20nm以下であるのがよい。銀粒子粉のX線結晶粒径はX線回折結果から Scherrer の式を用いて求めることができる。その求め方は、次のとおりである。
Scherrerの式は、次の一般式で表現される。
Dx =K・λ/β COSθ
式中、K:Scherrer定数、Dx :結晶粒子径、λ:測定X線波長、β:X線回折で得られたピークの半価幅、θ:回折線のブラッグ角をそれぞれ表す。Kとして0.94の値を採用し、X線の管球はCuを用いると、前式は下式のように書き換えられる。
Dx =0.94×1.5405/β COSθ
〔単結晶化度〕
本発明に従う銀粒子粉は単結晶化度(DTEM/ Dx)が2.0以下である。このため、焼成時の熱収縮が小さく、焼結膜に生じる応力を低く抑えることができる。
〔無機粒子粉〕
本発明に従う無機粒子粉は、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムの粒子もしくはこれらの無機化合物の粒子からなり、平均粒径(DTEM)が100nm以下の粉体である。この無機粒子粉は厚膜ペーストに配合されるガラスフリットのように軟化・流動化していわゆるガラスボンドを形成するものとは性格を異にし、銀配線の焼結膜中に存在して、熱収縮による応力を緩和させ、ひいては、この応力緩和によって焼結膜の品質向上と基板との密着性を向上させる。
無機粒子粉の大きさが100nmより大きいと、銀配線中の分布に偏りが生じて応力緩和の均一性が損なわれる。また、このために密着性改善の効果が劣るようになる。無機粒子粉による応力緩和の均一性を安定して確保するためには、無機粒子粉の粒径は好ましくは50nm、さらに好ましくは30nm以下、場合によっては20nm以下であるのがよい。
珪素、チタン、アルミニウムまたはジルコニウムの粉体は、これらの化合物を還元することにより得られる。化合物から金属まで還元されることが好ましいが、完全に還元されなくとも、酸化物、水酸化物、あるいはオキシ水酸化物等の形態の粉体であっても良い。この還元処理は液相法で行うことが可能であり、銀粒子粉の製造の場合と同様の方法で行うことができる。そのさい、銀粒子への還元処理とこれらの無機粒子への還元処理とを同時に行うことも可能であるが、別々に行うこともできる。100nm以下の平均粒径を持つものであれば、化合物からの還元によらず、例えば噴霧熱分解法、気相水素還元法等により得られた無機粒子粉を用いることもできる。
無機粒子粉は、複合粒子粉中0.1〜10wt%の割合で配合されることが好ましい。配合量が0.1wt%より少ないと、銀粒子粉の焼成時の熱収縮によって発生する応力を緩和する作用が現れず、このために基板との密着性改善効果が生じない。他方、配合量が10wt%より多いと、銀粒子の焼結を阻害するようになって焼結体の導電性が悪化する。
〔有機保護剤〕
本発明においては、表面が有機保護剤で覆われた銀粒子粉を液状有機媒体中に分散させることによって、銀ナノ粒子であっても良好に銀粒子が分散した分散液を得ることができ、その分散液に無機粒子粉を複合して含有させることができる。無機粒子粉の表面も、場合によっては有機保護剤で覆われたものを使用することができる。
使用する有機保護剤は、1分子中に少なくとも1個以上の不飽和結合を有し且つ分子量が100〜1000、好ましくは100〜400のアミン化合物であるのがよい。このような不飽和結合をもつアミン化合物を液相法による銀ナノ粒子の製造時に共存させると、還元反応において粒子核を一斉に発生させることができ、且つ析出した粒子核の成長を全体的に均斉に抑制する現象が起き、本発明に従う銀粒子粉を高収率で得ることができ、しかも分散液中での良好な分散性を確保しながら、このアミン化合物は比較的低温で分解するのでその複合粒子粉の分散液の低温焼結性を確保することができる。
このアミン化合物は銀粒子粉と無機粒子粉とを液相法で同時に生成させる場合にも共存させることができ、この場合にも粒子核の一斉発生と核成長の全体的な抑制ができ、しかも分散液中の粒子の分散性と分散液の低温焼結性を確保できる。
本発明で使用できる代表的なアミン化合物として、例えばトリアリルアミン、オレイルアミン、ジオレイルアミン、オレイルプロピレンジアミンを例示できる。なお、有機保護材に硫黄や塩素を含むものは配線腐食の原因となるので好ましくない。
〔高分子量の有機保護剤〕
本発明に従う複合粒子粉のペーストを形成するのに、高分子量の有機保護剤を用いるとペーストに適正な粘性を付与することができる。すなわち、本発明の複合粒子粉の分散液に高分子量の有機保護剤を含有させることによって、適正な粘度をもつ複合粒子粉のペーストが得られる。このための高分子量の有機保護剤としては分子量1000〜100000の有機化合物を使用する。本発明で使用できる代表的な有機化合物として、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート樹脂等のポリマーや脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン塩、長鎖ポリアミノアマイドと高分子酸ポリエステルの塩、特殊アクリル系重合物、特殊シリコーン系重合物等の界面活性剤を例示できる。
〔液状有機媒体〕
本発明に従う複合粒子粉の分散液およびペーストを得るための媒体として液状有機媒体を使用するが、この液状有機媒体としては、沸点が60〜300℃の非極性もしくは極性の小さい液状有機媒体を用いる。ここで、「非極性もしくは極性の小さい」というのは25℃での比誘電率が15以下であることを指し、より好ましく5以下である。比誘電率が15を超える場合、銀粒子の分散性が悪化し沈降することがあり、好ましくない。分散液の用途に応じて各種の液状有機媒体が使用できるが、炭化水素系が好適に使用でき、とくに、イソオクタン、n−デカン、イソドデカン、イソヘキサン、n−ウンデカン、n−テトラデカン、n−ドデカン、トリデカン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、デカリン、テトラリン等の芳香族炭化水素等が使用できる。これらの液状有機媒体は1種類または2種類以上を使用することができ、ケロシンのような混合物であっても良い。更に、極性を調整するために、混合後の液状有機媒体の25℃での比誘電率が15以下となる範囲でアルコール系、ケトン系、エーテル系、エステル系等の極性の大きな液状有機媒体を添加しても良い。
〔有機金属化合物〕
本発明に従う複合粒子粉の分散液またはペーストに有機金属化合物を適量配合することによって、焼成された配線の諸特性を改善することができる。使用できる有機金属化合物としては有機珪素、有機チタン、有機アルミニウム、有機ジルコニウムの少なくとも1種があるが、これらは分散液中の液状有機媒体に溶解することが好ましい。有機金属化合物は、配線や電極の硬度を高めることによる配線や電極の磨耗抑制、ガラス基板との密着性の改善、焼結膜表面の平滑化、焼結膜密度の向上等の品質改善に効果を示す。代表的な有機珪素化合物としてはテトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、シランカップリング剤、シリル化剤を、代表的な有機チタン化合物としてはテトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタネート系カップリング剤等を、代表的な有機アルミニウムとしてはアルミニウムイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウム系カップリング剤等を、そして、代表的な有機ジルコニウム化合物としてはジルコニウムブトキシアセチルアセトネート、テトラ−n−ブトキシジルコニウム等を挙げることができる。
次に本発明に従う複合粒子粉、その分散液およびペーストの製造法について説明する。先ず、複合粒子粉については、銀粒子粉と無機粒子粉とを別々に製造して両者を混合してもよいが、銀粒子粉と無機粒子粉とからなる複合粒子粉を同時に製造する方法(同時法という)によれば、一挙に複合粒子粉が得られるので便宜である。この同時法は、液相法で銀粒子粉を製造するさいに、無機粒子粉の原料も同時に仕込む方法である。
すなわち、液相法で銀粒子粉を製造する方法として、還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で銀イオンを銀粒子に還元処理する方法を採用し、そのさいに、珪素化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物またはジルコニウム化合物の少なくとも1種を共存させて還元処理する。より具体的には、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、アリルアルコール、クロチルアルコール、シクロペンタノール等が使用できる。またポリオールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のアルコールまたはポリオール中で、銀化合物と、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウム等の化合物(各種の金属塩や銀酸化物等)を、有機保護剤の共存下で、85℃〜150℃の温度で還元処理することによって製造することができる。この還元処理時に、前述のように1分子中に少なくとも1個以上の不飽和結合を有する分子量100〜1000のアミン化合物からなる有機保護剤を共存させると、この有機保護剤が核の一斉発生を促し且つ発生した核の成長を抑制し、しかも液状有機媒体に対して分散性のよい複合粒子粉を製造することができる。この同時法において、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムの化合物を還元して得られる無機化合物はそれぞれ珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムの金属まで還元されることが好ましいが、完全に還元されなくとも、酸化物、水酸化物、あるいはオキシ水酸化物等であっても良い。
還元反応は加熱下でアルコールまたはポリオールの蒸発と凝縮を繰り返す還流条件下で行なわせるのがよい。還元に供する銀、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムの化合物としては、これらの酸化物、硝酸塩、炭酸塩、脂肪酸塩等がある。工業的観点から硝酸塩が好ましいが、硝酸塩に限定されるものではない。ただし、出発原料中に硫黄や塩素を含むものは配線腐食の原因となるので好ましくない。本発明法では反応時の液中の金属イオン濃度は50mmol/L以上で行うことができる。還元処理にあたっては、反応温度を段階的にあげて、多段反応温度で還元する処方を採用したり、還元助剤を添加したり、得られた粒子懸濁液の洗浄および粗粒子除去の操作を高度に組み立てることによって、一層有利に本発明に従う複合粒子粉を製造することができる。
銀粒子粉と無機粒子粉とを、液相法で別々に製造する場合には、同じく還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で銀イオンを銀粒子に還元処理する方法と、還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で前記の無機化合物を溶存させて還元処理する方法で、銀粒子粉と無機粒子粉を別々に製造し、両者を混合すればよい。この場合も、前記同様の有機保護剤の共存下で還元処理するのが望ましい。また、銀化合物のみを還元して銀粒子粉を得た後で、珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムもしくはこれらの無機化合物を添加することによって複合粒子粉末を得ることもできる。
このようにして得た複合粒子粉は、これを沸点60〜300℃の非極性もしくは極性の小さい液状有機媒体に分散させることによって、その分散液を製造することができる。この複合粒子粉の分散液には、必要に応じて、前記のように有機珪素化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、有機ジルコニウム化合物を添加してその特性改善を図ることができる。また、この分散液の低温焼結性や分散性等を損なわない範囲で他の添加剤を当該分散液に添加することもできる。例えば増粘剤、沈降防止剤、色分かれ防止剤、消泡剤、レベリング剤等のこの分野で既知の添加材を使用することができる。それらの添加量は当該分散液の重量に対して0.01〜10重量%とするのが良い。0.01重量%未満では添加剤の効果が少なく、10重量%より多くても添加剤の効果が飽和するばかりか、低温焼結性や分散性等を悪化させることがある。
また、この複合粒子粉のペーストを得るには、前記のようにして得た複合粒子粉に、分子量1000〜100000の高分子有機保護剤を添加した後、沸点が60〜300℃の液状有機媒体に分散させてペースト化するか、或いは、該複合粒子粉を沸点60〜300℃の液状有機媒体に分散させた後に、分子量1000〜100000の高分子有機保護剤を添加することによってペースト化すればよい。高分子有機保護剤の添加は反面において低温焼結性を悪化させるが、このような高分子量の有機保護剤を用いると、分散液の粘度を高くすることができ、ペーストとして使用するのに適した粘性を付与させることができる。
さらに、複合粒子粉を沸点60℃〜300℃の非極性または極性が小さい分散媒に分散させたあと、その分散液から粗粒子を分離することにより、良品質の複合粒子粉の分散液を得ることができる。また、前記した有機珪素化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、有機ジルコニウム化合物を該分散液に添加して、焼結膜の密着性改善等の品質改善を行うことができる。
本発明に従う分散液を、液相法による還元反応後のスラリーから得る場合、その反応後の処理として、次のような洗浄・分散・分級・混合等の諸工程を経て本発明に従う複合粒子粉の分散液とすることができる。
〔洗浄工程〕
(1) 反応後のスラリー40mLを遠心分離器(日立工機株式会社製のCF7D2)を用いて3000rpmで30分固液分離を実施し、上澄みを廃棄する。
(2) 沈殿物に「極性の大きい液状有機媒体」(例えばメタノール)40mLを加えて超音波分散機で分散させる。
(3) 前記の(1) →(2) を3回繰り返す。
(4) 前記の(1) を実施して上澄み廃棄し沈殿物を得る。
〔分散工程〕
(1) 前記の洗浄工程を経た沈殿物に「非極性もしくは極性の小さい液状有機媒体」(例えばケロシン)40mLを添加する。
(2) 次いで超音波分散機にかける。
〔分級工程〕
(1) 分散工程を経た分散体と「非極性もしくは極性の小さい液状有機媒体」の混濁液40mLを前記と同様の遠心分離器を用いて3000rpmで30分間固液分離を実施する。
(2) 上澄み液を回収する。この上澄み液が本発明に従う複合粒子粉の分散液となる。
前記洗浄工程では「極性の大きい液状有機媒体」を用いる。「極性の大きい」というのは25℃での比誘電率が15より大きいことを指す。比誘電率が15以下の場合、銀、もしくは珪素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムもしくはこれらの無機化合物の分散性が良好すぎるため、洗浄工程での洗浄効率が悪化する。極性の大きい液状有機媒体としては各種のものが使用できるが、アルコール系とケトン系が好適に使用でき、アルコール系としては、とくに、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等が、ケトン系としてはアセトン、アセチルアセトン等が使用できる。これらの極性の大きい液状有機媒体は1種類または2種類以上を使用することができ、混合物であっても良い。
次の分散工程では「非極性もしくは極性の小さい液状有機媒体」を用いる。「非極性もしくは極性の小さい」というのは、既に説明したとおり、25℃での比誘電率が15以下であることを指し、より好ましく5以下であって、前掲例示の非極性もしくは極性の小さい液状有機媒体を使用することができる。
以上のようにして製造された複合粒子粉の分散液またはペーストを基板に塗布して焼結膜を形成する場合、形成される焼結膜を配線として用いるには体積抵抗は低い程良いが、本発明に従う分散液またはペーストは10μΩ・cm以下、好ましくは5μΩ・cm以下、更に好ましくは3μΩ・cm以下の焼結膜を形成することができる。
本発明の複合粒子粉は300℃以下の低温焼結性に優れ、焼結膜中に残存する有機物残渣も極めて少なくなる。有機物残渣が多いと、形成した配線上に誘電体層を形成したり、配線が真空雰囲気中に置かれた場合には、有機成分の脱離による誘電体層の膨れや真空雰囲気の環境汚染などを起因とする回路の信頼性低下が懸念される。有機物残渣は低いほど好ましく、配線の焼結膜中に存在する炭素が、有機物残渣の指標になる。後記の実施例に示すように、ESCAを用いて深さ方向の定性分析を行い、SiO2換算で5nmより深い部位に炭素検出の有無を確認しても、本発明に従う複合粒子粉の焼結膜には有機物残渣が検出されず、低温焼成しても高品質の焼結膜が得られる。また、焼結膜の密着性についても、本発明に従う複合粒子粉の焼結膜は後記の実施例に示すようにガラス基板に対して良好な密着性を示す点で特徴的である。
本発明の複合粒子粉は、特にガラス基板との密着性に優れるので、ガラス基板上での
配線に有利に利用できる。しかし、これ以外でもLSI基板の配線やFPD(フラットパネルディスプレイ)の電極、配線用途、さらには微細なトレンチ、ビアホール、コンタクトホールの埋め込み等の配線形成材料としても好適である。車の塗装等の色材としても適用でき、医療・診断・バイオテクノロジー分野に
おいて生化学物質等を吸着させるキャリヤーにも適用できる。また、本発明の複合粒子
粉は低温焼成が可能なため、フレキシブルなフィルム上への電極形成材料として、エレクトロニクス実装に於いては接合材として用いることも出来る。さらに導電性皮膜として電磁波シールド膜、透明導電膜等の用途に利用でき、光学特性を利用して赤外線反射シールド等としても好適である。一方、分散液としては、液体(分散媒)とほぼ同様の挙動を示すため、前述のインクジェット法に限らず、スピンコート、ディッピング、ブレードコート等各種塗布方法、およびスクリーン印刷等にも適用可能である。また、分散液粘度が低すぎる等の問題があって、複合粒子粉の分散液が適用しづらい用途では、複合粒子粉のペーストとしてその適用範囲を拡大することができる。
〔実施例1〕
反応媒体兼還元剤としてのイソブタノール140mLに、有機保護剤として不飽和結合を分子中に1個有するオレイルアミン185.8mLと、銀化合物として硝酸銀結晶19.2gとを添加し、マグネットスターラーにて攪拌して硝酸銀を分散させる。この液を還流器のついた容器に移してオイルバスに載せ、容器内に不活性ガスとして窒素ガスを400mL/minの流量で吹込みながら、該液をマグネットスターラーにより100rpmの回転速度で撹拌しつつ加熱し、100℃の温度で2時間30分の還流を行った。その後、108℃まで温度を上げ、2時間30分の還流を行い、反応を終了した。そのさい100℃および108℃に至るまでの昇温速度はいずれも2℃/minとした。
反応終了後のスラリーについて本文に記載した洗浄、分散および分級の工程を実施した。洗浄工程では極性の大きいメタノールを、分散工程では極性の小さいケロシンを使用した。得られた銀粒子粉は平均粒径DTEM=12.3nmで、結晶粒子径Dx=15.0nm、単結晶化度DTEM/Dx=0.82であった。
他方、反応媒体兼還元剤としてのイソブタノール140mLに、有機保護剤として不飽和結合を分子中に1個有するオレイルアミン185.8mLと、チタン化合物としてテトライソプロポキシチタン4.4gとを添加し、マグネットスターラーにて攪拌してテトライソプロポキシチタンを分散させる。この液を還流器のついた容器に移してオイルバスに載せ、容器内に不活性ガスとして窒素ガスを400mL/minの流量で吹込みながら、該液をマグネットスターラーにより100rpmの回転速度で撹拌しつつ加熱し、100℃の温度で1時間の還流を行った。その後、108℃まで温度を上げ、5時間の還流を行い、反応を終了した。そのさい100℃および108℃に至るまでの昇温速度はいずれも2℃/minとした。
反応終了後のスラリーについて本文に記載した洗浄、分散および分級の工程を実施した。洗浄工程では極性の大きいメタノールを、分散工程では極性の小さいケロシンを使用した。その結果、得られた酸化チタン粒子粉は平均粒径DTEM=14.6nmであった。
前記の方法で得られた銀粒子分散液と、前記の方法で得られた酸化チタン粒子分散液とを混合し、複合粒子粉の分散液を得た。混合にあたっては、複合粒子粉中の酸化チタン粒子粉の重量割合が5wt%となるように両分散液を分取合体し、マグネットスターラーにより100rpmの回転速度で室温において撹拌混合した。
得られた複合粒子粉の分散液をガラス基板に塗布して200℃で60分焼成した。焼成に当たっては、次の手順で洗浄したガラス基板の上に焼結膜を作製した。
〔ガラス基板洗浄〕
ガラス基板をアセトン溶液に浸漬し、超音波を印加し脱脂処理を行う。この脱脂処理を行ったガラス基板を水洗、乾燥後、更にUV光により洗浄を行い、評価に用いるガラス基板を得た。
〔焼結膜作製〕
前記のガラス基板にスピンコートで塗布膜を形成し、室温にて5分放置する。この分散液塗布基板を所定の温度(200℃)に調整したホットプレート上に置き、そのまま60分の焼成を行い、焼結膜を得た。
得られた焼結膜の体積抵抗率、密着性および有機物残渣量を下記の方法で評価した。
〔体積抵抗値〕
4探針法により測定された表面抵抗と膜厚計で得られた膜厚から計算により体積抵抗値を求めた。その結果、本例の焼結膜の体積抵抗値は3.0μΩ・cmであった。
〔密着性〕
焼結膜上に、カッターにより1mm角の升目を100個作製し、その上にテープを圧着したあと剥離させ、残存する升目の数を数えた。密着性が良好で100個の升目が全て残存している場合を100/100、密着性が不良で100個の升目が全て剥離している場合を0/100として、密着の良否を評価した。その結果、本例の焼結膜の密着性は70/100であった。
〔有機物残渣量〕
ESCAを用いて焼結膜の深さ方向の定性分析を行い、5nm(SiO2換算)より深い部位に炭素検出の有無を確認した。その結果、本例の焼結膜では有機物残渣は検出されなかった。
〔実施例2〕
実施例1で得られた複合粒子粉の分散液に、ビニルトリメトキシシランを、複合粒子粉の2%量で添加し、マグネットスターラーにより100rpmの回転速度で室温において撹拌混合した。
得られた複合粒子粉の分散液を実施例1と同様にガラス基板に塗布し、200℃で60分焼成して、実施例1と同様の評価を行なった。その結果、焼結膜の体積抵抗率は4.8μΩ・cm、密着性は85/100であり、有機物残渣は検出されなかった。
〔実施例3〕
実施例1の酸化チタンの分散液に代えて市販のオルガノシリカゾル(平均粒径DTEM=12nm)を使用し、このオルガノシリカゾルを、その重量割合が複合粒子粉中の6%になるように、実施例1で得られた銀粒子粉の分散液に添加し、マグネットスターラーにより100rpmの回転速度で室温において撹拌混合することにより、銀粒子粉とオルガノシリカゾルとの複合粒子粉の分散液を得た。
得られた複合粒子粉の分散液を実施例1と同様にガラス基板に塗布し、200℃で60分焼成して、実施例1と同様の評価を行なった。その結果、焼結膜の体積抵抗率は9.7μΩ・cm、密着性は85/100であり、有機物残渣は検出されなかった。
〔実施例4〕
実施例3で得られた複合粒子粉末分散液に、ステアリン酸アルミニウムを、複合粒子粉の3%の量で添加し、マグネットスターラーにより100rpmの回転速度で室温において撹拌混合した。
得られた複合粒子粉の分散液を実施例1と同様にガラス基板に塗布し、200℃で60分焼成して、実施例1と同様の評価を行なった。その結果、体積抵抗率は8.5μΩ・cm、密着性は90/100であり、有機物残渣は検出されなかった。
〔比較例1〕
実施例1で得られた銀粒子の分散液だけを、ガラス基板に塗布し、200℃で60分焼成し、実施例1と同様の評価を行なった。その結果、体積抵抗率は2.2μΩ・cm、密着性は20/100であり、有機物残渣は検出されなかった。
〔比較例2〕
反応媒体兼還元剤としてのエチレングリコール(和光純薬株式会社製の特級)200mLに、有機保護剤としてポリビニルピロリドン(和光純薬株式会社MW≒40000)13.3gと、銀化合物として硝酸銀結晶(関東化学株式会社製)2.7gとを添加し、マグネットスターラーにて攪拌して硝酸銀を溶解させる。
この溶液を還流器のついた容器に移してオイルバスに載せ、容器内に不活性ガスとして窒素ガスを400mL/minの流量で吹込みながら、該溶液をマグネットスターラーにより200rpmの回転速度で撹拌しつつ加熱し、120℃の温度で1時間の還流を行い、反応を終了した。そのさい120℃に至るまでの昇温速度は1℃/min とした。
反応終了後のスラリーについて本文に記載した洗浄、分散および分級の工程を実施した。洗浄工程では極性の大きいメタノールを、分散工程では極性の小さいケロシンを使用した。得られた銀粒子粉は、平均粒径DTEM=43.5nm、結晶粒子径Dx=16.0であり、単結晶化度DTEM/Dx=2.72であった。
この銀粒子粉の分散液をガラス基板に塗布し、200℃で60分焼成して、実施例1と同様の評価を行なった。その結果、体積抵抗率は11.7μΩ・cm、密着性は0/100であり、有機物残渣が検出された。

Claims (13)

  1. 平均粒径(DTEM)が50nm以下で且つ結晶粒子径(Dx)が50nm以下の銀粒子粉と、平均粒径(DTEM)が100nm以下の銀以外の無機粒子粉とからなる複合粒子粉。
  2. 銀粒子粉は、単結晶化度(DTEM/Dx)が2.0以下である請求項1に記載の複合粒子粉。
  3. 銀以外の無機粒子粉が、珪素、チタン、アルミニウムまたはジルコニウムの少なくとも1種の粒子粉、またはこれら元素の無機化合物の少なくとも1種の粒子粉である請求項1または2に記載の複合粒子粉。
  4. 複合粒子粉中の無機粒子粉の重量割合が0.1〜10wt%である請求項1ないし3のいずれかに記載の複合粒子粉。
  5. 有機保護剤で表面処理された請求項1ないし4のいずれかに記載の複合粒子粉。
  6. 請求項1ないし5の複合粒子粉を液状有機媒体に分散させてなる複合粒子粉の分散液。
  7. 有機珪素化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物または有機ジルコニウム化合物の少なくとも1種の有機金属化合物を、複合粒子粉の0.1〜10wt%の割合で含有する請求項6に記載の分散液。
  8. 請求項6または7の複合粒子粉の分散液に、高分子量の有機保護剤を含有させてなる複合粒子粉のペースト。
  9. 還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で銀イオンを銀粒子に還元処理するさいに、珪素化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物またはジルコニウム化合物の少なくとも1種を共存させて還元処理する、請求項1、2または3に記載の複合粒子粉の製造法。
  10. 還元処理は有機保護剤の共存下で行なわれる請求項9に記載の複合粒子粉の製造法。
  11. 有機保護剤は、1分子中に少なくとも1個以上の不飽和結合を有する分子量100〜1000のアミン化合物である請求項10に記載の複合粒子粉の製造法。
  12. 還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で銀イオンを銀粒子に還元処理するさいに、1分子中に少なくとも1個以上の不飽和結合を有する分子量100〜1000のアミン化合物からなる有機保護剤の共存下で、珪素化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物またはジルコニウム化合物の少なくとも1種を共存させて還元処理して請求項1ないし4のいずれかに記載の複合粒子粉を製造し、得られた複合粒子粉を、沸点60〜300℃の非極性もしくは極性の小さい液状有機媒体に分散させることを特徴とする複合粒子粉の分散液の製造法。
  13. 還元剤として機能するアルコールまたはポリオールの1種または2種以上の液中で銀イオンを銀粒子に還元処理するさいに、1分子中に少なくとも1個以上の不飽和結合を有する分子量100〜1000のアミン化合物からなる有機保護剤の共存下で、珪素化合物、チタン化合物、アルミニウム化合物またはジルコニウム化合物の少なくとも1種を共存させて還元処理して請求項1ないし4のいずれかに記載の複合粒子粉を製造し、得られた複合粒子粉に分子量1000〜100000の高分子有機保護剤を添加した後に沸点が60〜300℃の液状有機媒体に分散させるか、または、得られた複合粒子粉を沸点60〜300℃の液状有機媒体に分散させた後に分子量1000〜100000の高分子有機保護剤を添加することを特徴とする複合粒子粉のペーストの製造法。
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