JP2007071433A - 乾燥剤ユニットおよびこれを用いた熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自動車に装着された熱交換器への脱着の際に、熱交換器の側方に大きなスペースを必要としない乾燥剤ユニットを提供する。
【解決手段】 乾燥剤ユニット100は、保持部材と、保持部材に保持された乾燥剤102とからなる複数のユニット構成体103を備えている。保持部材は、冷媒のみが通過しうる合成樹脂製布により形成されかつ両端が閉鎖された筒状体101からなる。筒状体101内に乾燥剤102を充填する。隣り合うユニット構成体103の筒状体101どうしを、両筒状体101と一体に形成した連結部105により連結する。
【選択図】 図1
【解決手段】 乾燥剤ユニット100は、保持部材と、保持部材に保持された乾燥剤102とからなる複数のユニット構成体103を備えている。保持部材は、冷媒のみが通過しうる合成樹脂製布により形成されかつ両端が閉鎖された筒状体101からなる。筒状体101内に乾燥剤102を充填する。隣り合うユニット構成体103の筒状体101どうしを、両筒状体101と一体に形成した連結部105により連結する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、たとえばカーエアコンなどの冷凍サイクルにおいて、冷媒中の水分を除去するのに用いられる乾燥剤ユニットおよびこれを用いた熱交換器に関する。
近年、カーエアコンを構成する冷凍サイクルの熱交換器として、車体への組み付け性の向上を図るために、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交管管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交管管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる過冷却部と、凝縮部の一方のヘッダと過冷却部の一方のヘッダとに跨って固定された垂直状受液器とを備えており、互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部および過冷却部の両ヘッダが形成され、受液器が、凝縮部の一方のヘッダに通じる冷媒流入通路および過冷却部の一方のヘッダに通じる冷媒流出通路を有し、かつ両ヘッダに跨って一方のタンクに固定されたブロックと、下端部がブロックに着脱自在に固定された垂直円筒状受液器本体とよりなり、受液器本体内に乾燥剤が入れられているものが知られている。この熱交換器においては、冷凍サイクルの冷凍能力の向上を図るために、凝縮部で凝縮された液状冷媒を、過冷却部においてさらに凝縮温度よりも5〜15℃程度低い温度まで過冷却するようになっている。
しかしながら、上述した熱交換器においては、受液器本体の直径が凝縮部および過冷却部の通風方向の幅よりも大きくなるので、この熱交換器をエンジンルーム内に配置した場合、無駄なスペースが生じるという問題がある。また、受液器本体とブロックとの間のシール部材や、受熱器本体をブロックに固定するための固定部材などが必要となり、部品点数が多くなるという問題がある。
そこで、このような問題を解決したカーエアコン用熱交換器として、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交管管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる凝縮部と、凝縮部の上方に配置され、かつ互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交管管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、気液分離部が、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続されかつ凝縮部および過冷却部の熱交換管よりも通路断面積の大きい1本の直管からなり、互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部、過冷却部および気液分離部の両ヘッダが形成され、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになっている熱交換器が知られている(特許文献1参照)。
ところで、冷凍サイクルにおいては、冷媒中に含まれる水分を除去するための乾燥剤を配置する必要がある。そして、特許文献1記載の熱交換器を備えた冷凍サイクルにおいても、乾燥剤を配置する必要があり、たとえば気液分離部の直管内に乾燥剤を入れることが考えられる。この場合、両端が閉鎖された1つの長尺筒状保持部材と、保持部材内に密に充填された乾燥剤とからなり、かつ比較的高い剛性を有する棒状の乾燥剤ユニットを使用し、いずれか一方のヘッダにおける直管に対応する高さ位置に開口を形成するとともに、当該ヘッダに開口を閉鎖する閉鎖部材を着脱自在に取り付けることができるようにしておき、この開口を通して直管内に乾燥剤ユニットを入れた後、閉鎖部材をヘッダに着脱自在に取り付けることにより開口を閉鎖することが考えられる。
上述した乾燥剤ユニットの場合、熱交換器への取り付け、取り外しの際に、熱交換器の横に乾燥剤ユニットの全長よりも長いスペースが必要になる。ところが、自動車のエンジンルームにおける熱交換器の横方向には、余分なスペースが存在しないので、特許文献1記載の熱交換器を自動車に装着したままの状態では、乾燥剤ユニットを熱交換器に脱着することはできず、熱交換器を自動車から取り外す必要がある。したがって、乾燥剤を交換する必要が生じた際の作業性が悪いという問題がある。
特許第3158509号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、自動車に装着された熱交換器への脱着の際に、熱交換器の側方に大きなスペースを必要としない乾燥剤ユニットおよびこれを用いた熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する過冷却部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管を有し、かつ凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになされた熱交換器において、気液分離部の受液管内に入れて用いられる乾燥剤ユニットであって、保持部材と、保持部材に保持された乾燥剤とからなる複数のユニット構成体が直列状に並べられ、隣り合うユニット構成体どうしが屈曲自在となるように連結されている乾燥剤ユニット。
2)ユニット構成体の保持部材が、冷媒のみが通過しうる合成樹脂製布により形成されかつ両端が閉鎖された筒状体よりなり、乾燥剤が筒状体内に充填され、隣り合うユニット構成体の筒状体どうしが、両筒状体と一体に形成された連結部により連結されている上記1)記載の乾燥剤ユニット。
3)ユニット構成体の保持部材が、冷媒のみが通過しうる合成樹脂製布により形成されかつ両端が閉鎖された筒状体と、筒状体を囲繞する枠体とよりなり、乾燥剤が筒状体内に充填され、隣り合うユニット構成体の保持部材の枠体どうしが、枠体に設けられた連結手段により着脱自在に連結されている上記1)記載の乾燥剤ユニット。
4)互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する過冷却部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管を有し、かつ凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになされた熱交換器であって、
気液分離部のいずれか一方のヘッダにユニット装着部材が固定され、ユニット装着部材に、ヘッダの挿入穴に通じるユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、ユニット装着部材のユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されている熱交換器。
気液分離部のいずれか一方のヘッダにユニット装着部材が固定され、ユニット装着部材に、ヘッダの挿入穴に通じるユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、ユニット装着部材のユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されている熱交換器。
5)ユニット装着部材が、過冷却部のヘッダに冷媒出口管を接続するジョイント部材を兼ねている上記4)記載の熱交換器。
6)ユニット装着部材が気液分離部のヘッダと過冷却部のヘッダとに跨って固定されており、ユニット装着部材に、過冷却部のヘッダに形成された冷媒出口に通じる冷媒通路、および冷媒通路と気液分離部のヘッダの挿入穴とを通じさせる連通穴が形成され、冷媒通路の一部と連通穴とによりユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、冷媒通路の外端開口からユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されている上記5)記載の熱交換器。
7)ユニット装着部材が気液分離部のヘッダに固定されており、ユニット装着部材に、管状連通部材を介して過冷却部のヘッダに形成された冷媒出口に通じさせられた冷媒通路、および冷媒通路と気液分離部のヘッダの挿入穴とを通じさせる連通穴が形成され、冷媒通路の一部と連通穴とによりユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、冷媒通路の外端開口からユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されている上記5)記載の熱交換器。
8)ユニット装着部材の連通穴内にプラグが着脱自在に嵌め入れられており、プラグに、乾燥剤ユニットの一端部が着脱自在に取り付けられている上記6)または7)記載の熱交換器。
9)プラグに外向きフランジ部が設けられ、ユニット装着部材における連通穴の冷媒通路側端部に、プラグの外向きフランジ部を気液分離部のヘッダ側から受ける受け部が設けられている上記8)記載の熱交換器。
10)プラグにおける外向きフランジ部を除いた部分が、ユニット装着部材の連通穴内に着脱自在に嵌入されている上記9)記載の熱交換器。
11)互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部、過冷却部および気液分離部の両ヘッダが形成されている上記4)〜10)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
12) 気液分離部の受液管の通風方向の幅が、タンクの通風方向の幅以下となされている上記11)記載の熱交換器。
13)気液分離部の上側に凝縮部が配置されるとともに下側に過冷却部が配置されている上記4)〜12)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
14)圧縮機、上記4)〜13)のうちのいずれかに記載の熱交換器、減圧器、およびエバポレータを備えている冷凍サイクル。
15)上記14)記載の冷凍サイクルを備えている車両。
上記1)〜3)の乾燥剤ユニットは、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する過冷却部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管を有し、かつ凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになされた熱交換器における気液分離部の受液管内に入れて用いられる。すなわち、熱交換器の気液分離部のいずれか一方のヘッダに挿入穴が形成され、当該ヘッダに、ヘッダの挿入穴に通じるユニット挿通部が形成されたユニット装着部材が固定され、ユニット装着部材のユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して、乾燥剤ユニットが気液分離部の受液管内に入れられるようになっている。そして、乾燥剤ユニットの熱交換器からの取り外しは次のようにして行われる。すなわち、最初の1つのユニット構成体を、横向きの姿勢のままでヘッダの挿入穴およびユニット装着部材のユニット挿通部を通してユニット装着部材の外部まで横方向に引き抜き、その後当該ユニット構成体を連結部で屈曲させて縦向きの姿勢に変え、上方に引っ張る。すると、残りのユニット構成体が、順次、横向きの姿勢のままでヘッダの挿入穴およびユニット装着部材のユニット挿通部を通してユニット装着部材の外部まで引き抜かれるとともに、ユニット装着部材の外部に出たところで、連結部において屈曲して縦向きに姿勢を変え、上方に引き上げられていく。こうして、乾燥剤ユニット全体を熱交換器から取り外すことができる。これとは逆に、乾燥剤ユニットを熱交換器に取り付ける際には、乾燥剤ユニットを垂直状態しておき、下端の1つのユニット構成体を横向きにし、ユニット装着部材のユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入するという操作を、すべてのユニット構成体について順次行うことにより、乾燥剤ユニット全体を熱交換器内に取り付けることができる。したがって、熱交換器の側方には、1つのユニット構成部材の長さよりも若干長いスペースが必要なだけであり、熱交換器を自動車に装着したままの状態であっても、乾燥剤ユニットを熱交換器に脱着することができる。その結果、乾燥剤ユニットを交換する必要が生じた際の作業性が向上する。
上記2)の乾燥剤ユニットによれば、材料コストが比較的安くなる。
上記3)の乾燥剤ユニットによれば、乾燥剤ユニットの全長を、使用する熱交換器の受液管の長さに合わせて適宜変更することができる。
上記4)の熱交換器によれば、乾燥剤ユニットの熱交換器からの取り外しは次のようにして行われる。すなわち、最初の1つのユニット構成体を、横向きの姿勢のままでヘッダの挿入穴およびユニット装着部材のユニット挿通部を通してユニット装着部材の外部まで横方向に引き抜き、その後当該ユニット構成体を連結部で屈曲させて縦向きの姿勢に変え、上方に引っ張る。すると、残りのユニット構成体が、順次、横向きの姿勢のままでヘッダの挿入穴およびユニット装着部材のユニット挿通部を通してユニット装着部材の外部まで引き抜かれるとともに、ユニット装着部材の外部に出たところで、連結部において屈曲して縦向きに姿勢を変え、上方に引き上げられていく。こうして、乾燥剤ユニット全体を熱交換器から取り外すことができる。これとは逆に、乾燥剤ユニットを熱交換器に取り付ける際には、乾燥剤ユニットを垂直状態しておき、下端の1つのユニット構成体を横向きにし、ユニット装着部材のユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入するという操作を、すべてのユニット構成体について順次行うことにより、乾燥剤ユニット全体を熱交換器内に取り付けることができる。したがって、熱交換器の側方には、1つのユニット構成部材の長さよりも若干長いスペースが必要なだけであり、熱交換器を自動車に装着したままの状態であっても、乾燥剤ユニットを熱交換器に脱着することができる。その結果、乾燥剤ユニットを交換する必要が生じた際の作業性が向上する。
上記5)の熱交換器によれば、ユニット装着部材が、過冷却部のヘッダに冷媒出口管を接続するジョイント部材を兼ねているので、部品点数が少なくてすみ、コストの低減を図ることできる。また、ユニット装着部材と乾燥剤ユニットとの間に、冷媒の漏れを防止するシール部材を配置する必要がなくなり、これによっても部品点数が少なくなる。すなわち、ジョイント部材には、固定部材を用いて冷媒出口管が接続されるが、通常、ジョイント部材と固定部材との間にはシール部材が配置される。したがって、乾燥剤ユニットが、冷媒通路の外端開口からユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入された後、固定部材により冷媒出口管がジョイント部材に接続されると、ジョイント部材と固定部材との間に配置されたシール部材により、ユニット装着部材と乾燥剤ユニットとの間からの冷媒の漏れを防止することができる。
上記6)の熱交換器によれば、ユニット装着部材が気液分離部のヘッダと過冷却部のヘッダとに跨って固定されており、ユニット装着部材に、過冷却部のヘッダに形成された冷媒出口に通じる冷媒通路と、冷媒通路と気液分離部のヘッダの挿入穴とを通じさせる連通穴とが形成され、冷媒通路の一部と連通穴とにより貫通状ユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、冷媒通路の外端開口からユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されているので、乾燥剤ユニットの熱交換器への脱着を比較的簡単に行うことができる。
上記7)の熱交換器によれば、ユニット装着部材が気液分離部のヘッダに固定されており、ユニット装着部材に、管状連通部材を介して過冷却部のヘッダに形成された冷媒出口に通じさせられた冷媒通路、および冷媒通路と気液分離部のヘッダの挿入穴とを通じさせる連通穴が形成され、冷媒通路の一部と連通穴とにより貫通状ユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、冷媒通路の外端開口からユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されているので、乾燥剤ユニットの熱交換器への脱着を比較的簡単に行うことができる。
上記8)の熱交換器によれば、乾燥剤ユニットをユニット装着部材の外部に引き抜く際にはプラグを持って行うことができるので、乾燥剤ユニットを熱交換器から取り外す際の作業性が向上する。
上記9)の熱交換器によれば、乾燥剤ユニットを、冷媒通路の外端開口からユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入する際に、外向きフランジが受け部に受けられるので、乾燥剤ユニットの挿入位置の位置決めを簡単に行うことができる。
上記10)の熱交換器によれば、プラグにおける外向きフランジ部を除いた部分が、ユニット装着部材の連通穴内に着脱自在に嵌入されているので、乾燥剤ユニットのぐらつきを防止することができる。
上記11)の熱交換器によれば、全体の部品点数を少なくすることができる。
上記12)の熱交換器によれば、受液管がタンクよりも通風方向に突出しないので、この熱交換器をエンジンルーム内に配置した場合、無駄なスペースが生じることを防止することが可能になる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。また、以下の説明において、図2の上下、左右を上下、左右といい、図2の紙面裏側(通風方向下流側)を前、これと反対側を後というものとする。
図1はこの発明による乾燥剤ユニットの第1の実施形態を示す。
図1において、乾燥剤ユニット(100)は、たとえば冷媒のみが通過しうる合成樹脂製不織布により形成されかつ両端が閉鎖された保持部材としての筒状体(101)と、筒状体(101)内に充填された粉粒状乾燥剤(102)とからなる複数のユニット構成体(103)が、筒状体(101)の長さ方向が同一方向を向くように直列状に並べられ、隣り合うユニット構成体(103)どうしが屈曲自在となるように連結されたものである。一端部のユニット構成体(103)の自由端には、フック(104)が取り付けられている。
乾燥剤ユニット(100)における隣り合うユニット構成体(103)の筒状体(101)どうしは、両筒状体(101)と一体に形成された連結部(105)により、屈曲自在に連結されている。すなわち、乾燥剤ユニット(100)は、両端が閉鎖された長尺筒状体が、長さ方向に間隔をおいた複数箇所で径方向の両側から挟まれた状態で横断状にヒートシールされるとともに、長尺筒状体の両端閉鎖部と両端のヒートシール部との間、および隣り合うヒートシール部間にそれぞれ乾燥剤が充填されたものである。
図2は上述した乾燥剤ユニット(100)が用いられている熱交換器の全体構成を示し、図3〜図6はその要部の構成を示す。また、図7は熱交換器からの乾燥剤ユニット(100)の取り外し方を示す。
図2において、熱交換器(1)は、凝縮部(2)および過冷却部(3)が、同一垂直面内において、前者が上方に位置するように上下方向に間隔をおいて設けられ、凝縮部(2)と過冷却部(3)との間に気液分離部(4)が設けられたものであり、凝縮部(2)から流出した冷媒が気液分離部(4)に流入し、気液分離部(4)を通過して過冷却部(3)に流入するようになっている。
凝縮部(2)は、左右方向に互いに間隔をおいて並列状に配置されかつ上下方向にのびるアルミニウム製第1および第2ヘッダ(5)(6)と、両ヘッダ(5)(6)間に、幅方向を前後方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて配置され、かつ両端部が両ヘッダ(5)(6)にそれぞれ接続された複数のアルミニウム製偏平状熱交換管(7)と、隣接する熱交換管(7)間に配置されて熱交換管(7)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(8)とを備えている。上端の熱交換管(7)の上方にはこの熱交換管(7)と間隔をおいてアルミニウム製サイドプレート(9)が配置され、サイドプレート(9)と熱交換管(7)との間にもアルミニウム製コルゲートフィン(8)が配置されてサイドプレート(9)および熱交換管(7)にろう付されている。
第1ヘッダ(5)は、上下方向の中程よりも若干下方の高さ位置に設けられた板状仕切部材(11)により上ヘッダ部(5a)と下ヘッダ部(5b)とに区画されており、上ヘッダ部(5a)の上端部に冷媒入口(図示略)が形成されている。また、上ヘッダ部(5a)の上端部に、冷媒入口に通じる冷媒通路(図示略)を有するアルミニウム製入口側ジョイント部材(10)がろう付されており、冷媒入口管(12)が、アルミニウム製固定部材(13)を用いて入口側ジョイント部材(10)に固定されることによって、上ヘッダ部(5a)に接続されている。凝縮部(2)には、仕切部材(11)よりも上方の部分、および仕切部材(11)よりも下方の部分において、それぞれ上下に連続して並んだ複数の熱交換管(7)からなる通路群(14A)(14B)が設けられている。上側通路群(14A)を構成する熱交換管(7)の本数は、下側通路群(14B)を構成する熱交換管(7)の本数よりも多くなっている。また、各通路群(14A)(14B)を構成する全ての熱交換管(7)における冷媒の流れ方向が同一となっているとともに、両通路群(14A)(14B)における冷媒の流れ方向が異なっている。
過冷却部(3)は、左右方向に互いに間隔をおいて配置されかつ上下方向にのびるアルミニウム製第1および第2ヘッダ(15)(16)と、両ヘッダ(15)(16)間に、幅方向を前後方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて配置され、かつ両端部が両ヘッダ(15)(16)にそれぞれ接続された複数のアルミニウム製偏平状熱交換管(17)と、隣接する熱交換管(17)間に配置されて熱交換管(17)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(18)とを備えている。第1ヘッダ(15)に冷媒出口(31)が形成されている(図2参照)。熱交換管(17)は凝縮部(2)の熱交換管(7)と同一のものであり、下端の熱交換管(17)の下方にはこの熱交換管(17)と間隔をおいてアルミニウム製サイドプレート(19)が配置され、サイドプレート(19)と熱交換管(17)との間にもアルミニウム製コルゲートフィン(18)が配置されてサイドプレート(19)および熱交換管(17)にろう付されている。
気液分離部(4)は、左右方向に互いに間隔をおいて並列状に配置されかつ上下方向にのびるアルミニウム製第1および第2ヘッダ(21)(22)と、両ヘッダ(21)(22)間に上下方向に間隔をおいて配置され、かつ両端部が両ヘッダ(21)(22)にそれぞれ接続された複数、ここでは2つのアルミニウム製受液管(23)とを備えている。受液管(23)は、外径がヘッダ(21)(22)の前後方向の幅と等しいか、またはこれよりも小さい円管からなる。なお、受液管(23)としては、前後方向の幅がヘッダ(21)(22)の前後方向の幅と等しいか、またはこれよりも小さいものであれば、円管に限らず、その横断面形状は変更可能であり、角管等を用いることができる。各受液管(23)の通路断面積は、各熱交換管(7)(17)の通路断面積よりも大きくなっている。なお、上側の受液管(23)と凝縮部(2)の下端の熱交換管(7)との間、および下側の受液管(23)と過冷却部(3)の上端の熱交換管(17)との間にもそれぞれコルゲートフィン(8)(18)が配置され、受液管(23)および熱交換管(7)(17)にろう付されている。
図3〜図5に示すように、下側の受液管(23)内に、乾燥剤ユニット(100)が、全ユニット構成体(103)の筒状体(101)の軸線方向が左右方向を向いた横向きの姿勢で配置されている。乾燥剤ユニット(100)は、過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)と気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)とに跨ってろう付されたアルミニウム製ユニット装着部材(28)を使用し、気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)に形成された挿入穴(29)を通して受液管(23)内に装着されている。挿入穴(29)の中心と下側受液管(23)の中心とは同一高さ位置にある。ユニット装着部材(28)は、過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)に冷媒出口管(30)を接続する出口側ジョイント部材を兼ねている。
ユニット装着部材(28)には、過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)に形成された冷媒出口(31)に通じる冷媒通路(32)、および冷媒通路(32)と気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)の挿入穴(29)とを通じさせる連通穴(33)が形成されている。冷媒通路(32)は、ユニット装着部材(28)の左側面から右方に水平に伸びる第1部分(32a)と、第1部分(32a)の右端部に連なりかつ冷媒出口(31)に向かって右斜め下方に伸びる第2部分(32b)とよりなる。連通穴(33)は、冷媒通路(32)の第1部分(32a)の右端面から右方に水平に伸び、ユニット装着部材(28)の右側面に開口している。連通穴(33)は段付き円筒状であり、その小径部(33a)内にたとえば合成樹脂からなる円柱状のプラグ(27)が着脱自在に挿入されている。連通穴(33)の小径部(33a)の内径は、冷媒通路(32)の第1部分(32a)の内径と等しく、乾燥剤ユニット(100)のユニット構成体(103)が通過しうるような大きさとなっている。冷媒通路(32)の第1部分(32a)および連通穴(33)の中心は、挿入穴(29)の中心と同一高さ位置にある。そして、冷媒通路(32)の第1部分(32a)および連通穴(33)により、ユニット挿通部(34)が形成されている。
プラグ(27)の左端部は小径部(33a)の左方に突出しており、ここに外向きフランジ(27a)が一体に形成されている。外向きフランジ(27a)は連通穴(33)の左端部の大径部(33b)内に嵌っている。外向きフランジ(27a)は、連通穴(33)における大径部(33a)と小径部(33b)との間の段部からなる受け部(33c)によって、右側(気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)側)から受けられている。また、プラグ(27)の右端面には、乾燥剤ユニット(100)のフック(104)を係合しうる係合部(24)が形成されている。さらに、プラグ(27)の左端面には、摘み(25)が形成されている。
乾燥剤ユニット(100)は、フック(104)をプラグ(27)の係合部(24)に係合させた状態で、ユニット装着部材(28)の冷媒通路(32)における第1部分(32a)の左端開口からユニット挿通部(34)および気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)の挿入穴(29)を通して下側受液管(23)内に着脱自在に挿入されている。なお、左端のユニット構成体(103)は受液管(23)の外部で気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に配置されている。プラグ(27)の外向きフランジ部(27a)を除いた円柱状部分は連通穴(33)の小径部(33a)内に密に嵌入されており、同じく外向きフランジ部(27a)は連通穴(33)の受け部(33c)に受けられている。ここで、プラグ(27)の外向きフランジ部(27a)を除いた円柱状部分の外周面におねじを形成するとともに、連通穴(33)の小径部(33a)内周面にめねじを形成しており、プラグ(27)の外向きフランジ部(27a)を除いた円柱状部分を連通穴(33)の小径部(33a)内にねじ嵌めるようにしてもよい。
冷媒出口管(30)は、アルミニウム製固定部材(35)を用いてユニット装着部材(28)に固定されることによって、過冷却部(3)の第1ヘッダ部(15)に接続されている。固定部材(35)の下端部には左右方向に伸びる貫通穴(36)が形成されており、貫通穴(36)の左端部内に冷媒出口管(30)の端部が挿入されて固定されている。また、固定部材(35)の右側面における貫通穴(36)の右端開口の周囲の部分には、右方に突出しかつユニット装着部材(28)の冷媒通路(32)における第1部分(32a)の左端部内に挿入される筒状突出部(37)が一体に形成されている。筒状突出部(37)の外周面に、シール部材としてのOリング(38)が装着されている。また、固定部材(35)の上端部には左右方向に伸びるボルト挿通穴(39)が貫通状に形成されている。ユニット装着部材(28)の上端部には、左右方向に伸びるめねじ穴(41)が貫通状に形成されている。そして、固定部材(35)は、筒状突出部(37)がユニット装着部材(28)の冷媒通路(32)における第1部分(32a)の左端部内に挿入された状態で、ボルト挿通穴(39)に左方から通されたボルト(42)がユニット装着部材(28)のめねじ穴(41)にねじ嵌められることにより、ユニット装着部材(28)に固定されている。固定部材(35)とユニット装着部材(28)との間はOリング(38)によりシールされている。また、このOリング(38)は、ユニット装着部材(28)の連通穴(33)の内周面と保持容器(24)のプラグ(27)の外周面との間から冷媒が漏れた際のシールも行う。
凝縮部(2)の両ヘッダ(5)(6)、気液分離部(4)の両ヘッダ(21)(22)および過冷却部(3)の両ヘッダ(15)(16)は、左右方向に間隔をおいて配置されかつ上下方向に伸びる1対のアルミニウム製タンク(43)(44)内が、それぞれ仕切部材(45)(46)(47)(48)により仕切られることによって形成されている。凝縮部(2)および気液分離部(4)の第1ヘッダ(5)(21)間の仕切部材(45)には、その周縁部を除いて全体にわたる冷媒流入口(50)が形成され、過冷却部(3)および気液分離部(4)の第2ヘッダ(16)(22)間の仕切部材(48)には、その外側寄りの部分に、冷媒流入口(50)に比較してかなり小さい冷媒流出口(51)が形成されている。さらに、過冷却部(3)および気液分離部(4)の第1ヘッダ(15)(21)間の仕切部材(46)は、ユニット装着部材(28)に一体に形成されている。
熱交換器(1)において、冷媒入口管(12)から凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の上ヘッダ部(5a)内に流入した冷媒は、上側通路群(14A)を通って第2ヘッダ(6)内に流入し、さらに下側通路群(14B)を通って第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)内に流入する。下ヘッダ部(5b)内に流入した冷媒は、冷媒流入口(50)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入し、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、冷媒流出口(51)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流入する。第2ヘッダ(16)内に流入した冷媒は、熱交換管(17)を通って第1ヘッダ(15)内に流入し、冷媒出口(31)および冷媒通路(32)を通って冷媒出口管(30)に流出する。
気液分離部(4)に、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段が設けられている。流速低下手段は、仕切部材(45)の冷媒流入口(50)内に張設された多孔質部材としてのメッシュ(52)と、第2ヘッダ(22)内において冷媒流出口(51)を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口(50)から流入した冷媒の冷媒流出口(51)までの流路長を延長する流路長延長部材(53)とを備えている。
図6に示すように、流路長延長部材(53)は、冷媒流出口(51)に通じるように仕切部材(48)に上方突出状に設けられたアルミニウム製管状内側部材(54)と、仕切部材(48)に内側部材(54)を囲繞するように上方突出状に設けられ、かつ上端が閉鎖されるとともに周壁下端部に貫通穴(56)が形成されたアルミニウム製中空状外側部材(55)とからなる。内側部材(54)は、その下端部が冷媒流出口(51)内に挿入されて仕切部材(48))に固定されている。外側部材(55)は仕切部材(48)と一体に形成されて上方に突出した横断面略半円形の周壁(55a)と、周壁(55a)の上端に一体に形成されかつ周壁(55a)の上端開口を閉鎖する頂壁(55b)とを備えており、周壁(55a)の平坦壁部の下端部に貫通穴(56)が形成されている。外側部材(55)の上端は、仕切部材(47)よりも下方の高さ位置にある。流路長延長部材(53)は、仕切部材(48)とともに右タンク(44)の周壁に形成された貫通穴(57)を通して右タンク(44)内に嵌め入れられ、右タンク(44)にろう付されている。
上述した熱交換器(1)は、圧縮機、減圧器(膨張弁)および蒸発器とともに冷凍サイクルを構成するようになっている。このような冷凍サイクルは、たとえば自動車のような車両のエアコンとして用いられる。
上述した熱交換器(1)において、冷媒が、凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)から冷媒流入口(50)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入する際に、メッシュ(52)の働きによりその流速が低下させられる。また、冷媒は、受液管(23)を通って第2ヘッダ(22)内に流入した後、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、さらに冷媒流出口(51)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流出する際に、流路長延長部材(53)の貫通穴(56)を通って外側部材(55)内に入り、外側部材(55)内を上方に流れた後、上端開口から内側部材(54)内に入り、冷媒流出口(51)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)に流出するので、ここでも流速が低下させられる。したがって、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部(4)内に滞留している時間が比較的長くなって、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。その結果、過冷却部(3)内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、過冷却部(3)での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。
乾燥剤ユニット(100)を交換する必要が生じた場合の熱交換器(1)からの乾燥剤ユニット(100)の取り外しは、次のようにして行われる。
まず、ボルト(42)をユニット装着部材(28)のめねじ穴(41)からねじ外すことにより、固定部材(35)および冷媒出口管(30)をユニット装着部材(28)から取り外す。ついで、プラグ(27)の摘み(25)をつまんで、乾燥剤ユニット(100)のフック(104)が設けられたフック付きユニット構成体(103)を、横向きの姿勢のままで挿入穴(29)およびユニット挿通部(34)を通して、ユニット装着部材(28)の外部に引き出す。そして、プラグ(27)が取り付けられた側の端部のフック付きユニット構成体(103)がユニット装着部材(28)の外部に出た後に、プラグ(27)を上方に引っ張る。すると、フック付きユニット構成体(103)が連結部(105)において上方に屈曲されて縦向きに姿勢を変える(図7参照)。この状態で、プラグ(27)を上方に引っ張り続けると、すべてのユニット構成体(103)が、順次、横向きの姿勢のままで挿入穴(29)およびユニット挿通部(34)を通してユニット装着部材(28)の外部まで引き抜かれるとともに、ユニット装着部材(28)の外部に出たところで、連結部(105)において屈曲して縦向きに姿勢を変え、上方に引き上げられていく。こうして、乾燥剤ユニット(100)全体が熱交換器(1)から取り外される。
乾燥剤ユニット(100)の熱交換器(1)の取付は、次のようにして行われる。
すなわち、プラグ(27)の摘み(25)をつまんで乾燥剤ユニット(100)を垂直状に吊持しておき、下端部のユニット構成体(103)を連結部(105)で屈曲させて横向きに姿勢を変え、ユニット挿通部(34)および挿入穴(29)を通して受液管(23)内に挿入する。ついで、プラグ(27)が取り付けられた側の端部のユニット構成体(103)を除いたすべてのユニット構成体(103)を上記と同様にして、受液管(23)内に挿入するとともに、プラグ(27)が取り付けられ側の端部のユニット構成体(103)を第1ヘッダ(21)内に配置する。ついで、プラグ(27)を連通穴(33)内に嵌め入れる。その後、固定部材(35)の筒状突出部(37)をユニット装着部材(28)の冷媒通路(32)における第1部分(32a)の左端部内に挿入し、ボルト挿通穴(39)に通したボルト(42)をめねじ穴(41)にねじ嵌めることにより、固定部材(35)および冷媒出口管(30)をユニット装着部材(28)に取り付ける。こうして、乾燥剤ユニット(100)が熱交換器(1)に取り付けられる。
図8および図9はこの発明による乾燥剤ユニットの第2の実施形態を示す。
図8において、乾燥剤ユニット(200)は、保持部材(201)と、保持部材(201)に保持された乾燥剤(102)とからなる複数のユニット構成体(202)を備えている。ユニット構成体(202)の保持部材(201)は、冷媒のみが通過しうる合成樹脂製不織布により形成されかつ両端が閉鎖された筒状体(203)、および筒状体(203)を囲繞する合成樹脂製枠体(204)よりなり、筒状体(203)内に粉粒状乾燥剤(102)が充填されている。そして、複数のユニット構成体(202)が、筒状体(203)の長さ方向が同一方向を向くように直列状に並べられ、隣り合うユニット構成体(202)どうしが屈曲自在となるように、連結手段により着脱自在に連結されている。
枠体(204)の一端部に係合環(205)が形成され、他端部に係合環(205)に脱着自在に係合するフック(206)が形成されている。そして、隣り合うユニット構成体(202)は、一方の枠体(204)の係合環(205)にフック(206)を係合させることにより連結されており、係合環(205)とフック(206)とにより連結手段が構成されている。第2の実施形態の乾燥剤ユニット(200)は、一端部のユニット構成体(202)の枠体(204)における係合環(205)に係合させられていないフック(206)が、プラグ(27)の係合部(205)に係合させられた状態で、第1の実施形態の乾燥剤ユニット(100)と同様にして熱交換器(1)内に配置される。
そして、乾燥剤ユニット(200)を交換する必要が生じた場合には、第1の実施形態の乾燥剤ユニット(100)の場合と同様にして、熱交換器(1)から取り外されるとともに、熱交換器(1)に取り付けられる。
第2の実施形態の乾燥剤ユニット(200)によれば、図9に示すように、連結するユニット構成体(202)の数を変更することによって長さを変えることができるので、熱交換器(1)の左右方向のサイズ、すなわち受液管(23)の長さに合わせて、乾燥剤ユニット(200)の長さを適宜変更することが可能になる。
(1):熱交換器
(2):凝縮部
(3):過冷却部
(4):気液分離部
(5)(6):ヘッダ
(7):熱交換管
(15)(16):ヘッダ
(17):熱交換管
(21)(22):ヘッダ
(23):受液管
(27):プラグ
(27a):外向きフランジ部
(28):ユニット装着部材
(29):挿入穴
(30):冷媒出口管
(31):冷媒出口
(32):冷媒通路
(33):連通穴
(33c):受け部
(34):ユニット挿通部
(43)(44):タンク
(45)(46)(47)(48):仕切部材
(100):乾燥剤ユニット
(101):筒状体(保持部材)
(102):乾燥剤
(103):ユニット構成体
(105):連結部
(200):乾燥剤ユニット
(201):保持部材
(202):ユニット構成体
(203):筒状体
(204):枠体
(205):係合環
(206):フック
(2):凝縮部
(3):過冷却部
(4):気液分離部
(5)(6):ヘッダ
(7):熱交換管
(15)(16):ヘッダ
(17):熱交換管
(21)(22):ヘッダ
(23):受液管
(27):プラグ
(27a):外向きフランジ部
(28):ユニット装着部材
(29):挿入穴
(30):冷媒出口管
(31):冷媒出口
(32):冷媒通路
(33):連通穴
(33c):受け部
(34):ユニット挿通部
(43)(44):タンク
(45)(46)(47)(48):仕切部材
(100):乾燥剤ユニット
(101):筒状体(保持部材)
(102):乾燥剤
(103):ユニット構成体
(105):連結部
(200):乾燥剤ユニット
(201):保持部材
(202):ユニット構成体
(203):筒状体
(204):枠体
(205):係合環
(206):フック
Claims (15)
- 互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する過冷却部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管を有し、かつ凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになされた熱交換器において、気液分離部の受液管内に入れて用いられる乾燥剤ユニットであって、保持部材と、保持部材に保持された乾燥剤とからなる複数のユニット構成体が直列状に並べられ、隣り合うユニット構成体どうしが屈曲自在となるように連結されている乾燥剤ユニット。
- ユニット構成体の保持部材が、冷媒のみが通過しうる合成樹脂製布により形成されかつ両端が閉鎖された筒状体よりなり、乾燥剤が筒状体内に充填され、隣り合うユニット構成体の筒状体どうしが、両筒状体と一体に形成された連結部により連結されている請求項1記載の乾燥剤ユニット。
- ユニット構成体の保持部材が、冷媒のみが通過しうる合成樹脂製布により形成されかつ両端が閉鎖された筒状体と、筒状体を囲繞する枠体とよりなり、乾燥剤が筒状体内に充填され、隣り合うユニット構成体の保持部材の枠体どうしが、枠体に設けられた連結手段により着脱自在に連結されている請求項1記載の乾燥剤ユニット。
- 互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管を有する過冷却部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管を有し、かつ凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになされた熱交換器であって、
気液分離部のいずれか一方のヘッダにユニット装着部材が固定され、ユニット装着部材に、ヘッダの挿入穴に通じるユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、ユニット装着部材のユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されている熱交換器。 - ユニット装着部材が、過冷却部のヘッダに冷媒出口管を接続するジョイント部材を兼ねている請求項4記載の熱交換器。
- ユニット装着部材が気液分離部のヘッダと過冷却部のヘッダとに跨って固定されており、ユニット装着部材に、過冷却部のヘッダに形成された冷媒出口に通じる冷媒通路、および冷媒通路と気液分離部のヘッダの挿入穴とを通じさせる連通穴が形成され、冷媒通路の一部と連通穴とによりユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、冷媒通路の外端開口からユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されている請求項5記載の熱交換器。
- ユニット装着部材が気液分離部のヘッダに固定されており、ユニット装着部材に、管状連通部材を介して過冷却部のヘッダに形成された冷媒出口に通じさせられた冷媒通路、および冷媒通路と気液分離部のヘッダの挿入穴とを通じさせる連通穴が形成され、冷媒通路の一部と連通穴とによりユニット挿通部が形成され、乾燥剤ユニットが、冷媒通路の外端開口からユニット挿通部およびヘッダの挿入穴を通して受液管内に挿入されている請求項5記載の熱交換器。
- ユニット装着部材の連通穴内にプラグが着脱自在に嵌め入れられており、プラグに、乾燥剤ユニットの一端部が着脱自在に取り付けられている請求項6または7記載の熱交換器。
- プラグに外向きフランジ部が設けられ、ユニット装着部材における連通穴の冷媒通路側端部に、プラグの外向きフランジ部を気液分離部のヘッダ側から受ける受け部が設けられている請求項8記載の熱交換器。
- プラグにおける外向きフランジ部を除いた部分が、ユニット装着部材の連通穴内に着脱自在に嵌入されている請求項9記載の熱交換器。
- 互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部、過冷却部および気液分離部の両ヘッダが形成されている請求項4〜10のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 気液分離部の受液管の通風方向の幅が、タンクの通風方向の幅以下となされている請求項11記載の熱交換器。
- 気液分離部の上側に凝縮部が配置されるとともに下側に過冷却部が配置されている請求項4〜12のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 圧縮機、請求項4〜13のうちのいずれかに記載の熱交換器、減圧器、およびエバポレータを備えている冷凍サイクル。
- 請求項14記載の冷凍サイクルを備えている車両。
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