JP2006207995A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】気液分離部における気液分離効果が向上した熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器1は、凝縮部2と、3過冷却部と、凝縮部2と過冷却部3との間に配置された気液分離部4とを備えており、凝縮部2から流出した冷媒が気液分離部4を通過して過冷却部3に流入するようになっている。気液分離部4は、1対のヘッダ21,22、および両ヘッダ21,22間に配置された受液管23からなる。気液分離部4の一方のヘッダ21の上壁21aに冷媒流入口32を形成し、他方のヘッダ22の下壁22bに冷媒流出口33を形成する。気液分離部4に、冷媒流入口32に設けられたメッシュ34と、他方のヘッダ22内に冷媒流出口33を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口32から流入した冷媒の冷媒流出口33までの流路長を延長する流路長延長部材35とからなる流速低下手段を具備させる。
【選択図】図2
【解決手段】熱交換器1は、凝縮部2と、3過冷却部と、凝縮部2と過冷却部3との間に配置された気液分離部4とを備えており、凝縮部2から流出した冷媒が気液分離部4を通過して過冷却部3に流入するようになっている。気液分離部4は、1対のヘッダ21,22、および両ヘッダ21,22間に配置された受液管23からなる。気液分離部4の一方のヘッダ21の上壁21aに冷媒流入口32を形成し、他方のヘッダ22の下壁22bに冷媒流出口33を形成する。気液分離部4に、冷媒流入口32に設けられたメッシュ34と、他方のヘッダ22内に冷媒流出口33を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口32から流入した冷媒の冷媒流出口33までの流路長を延長する流路長延長部材35とからなる流速低下手段を具備させる。
【選択図】図2
Description
この発明は、たとえばカーエアコンを構成する冷凍サイクルに使用される熱交換器に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1および図8の上下を上下というものとする。
近年、車体への組み付け性の向上を図ることを目的とし、カーエアコンを構成する冷凍サイクルの熱交換器として、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交換管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交換管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる過冷却部と、凝縮部の一方のヘッダと過冷却部の一方のヘッダとに跨って固定された垂直状受液器とを備えており、互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部および過冷却部の両ヘッダが形成され、受液器が、凝縮部の一方のヘッダに通じる冷媒流入通路および過冷却部の一方のヘッダに通じる冷媒流出通路を有し、かつ両ヘッダに跨って一方のタンクに固定されたブロックと、下端部がブロックに着脱自在に固定された垂直円筒状受液器本体とよりなるものが知られている。この熱交換器においては、冷凍サイクルの冷凍能力の向上を図るために、凝縮部で凝縮された液状冷媒を、過冷却部においてさらに凝縮温度よりも5〜15℃程度低い温度まで過冷却するようになっている。
しかしながら、上述した熱交換器においては、受液器本体の直径が凝縮部および過冷却部の通風方向の幅よりも大きくなるので、この熱交換器をエンジンルーム内に配置した場合、無駄なスペースが生じるという問題がある。また、受液器本体とブロックとの間のシール部材や、受熱器本体をブロックに固定するための固定部材などが必要となり、部品点数が多くなるという問題がある。
そこで、このような問題を解決した熱交換器として、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交換管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる凝縮部と、凝縮部の上方に配置され、かつ互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交換管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、気液分離部が、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続されかつ凝縮部および過冷却部の熱交換管よりも通路断面積の大きい1本の直管からなり、互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部、過冷却部および気液分離部の両ヘッダが形成され、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになっている熱交換器が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載の熱交換器においては、気液分離部が、1対のヘッダと、凝縮部および過冷却部の熱交換管よりも通路断面積の大きい1本の直管とからなるので、冷媒は、凝縮部から気液分離部の直管内に比較的高速で流入し、直管を短時間で通過して過冷却部内に流入する。したがって、気液分離部での気液分離効果が十分ではなく、その結果比較多くの気相冷媒が過冷却部内に流入することになり、過冷却部での過冷却効果が不十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が低下する。
特許第3158509号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、気液分離部における気液分離効果が向上した熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管からなる凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管からなる過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになっている熱交換器であって、
気液分離部が、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管からなり、気液分離部に、気液分離部内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段が設けられている熱交換器。
気液分離部が、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管からなり、気液分離部に、気液分離部内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段が設けられている熱交換器。
2)気液分離部が、間隔をおいて配置された複数の受液管を備えている上記1)記載の熱交換器。
3)受液管内に乾燥剤が配置されている上記1)または2)記載の熱交換器。
4)流速低下手段が、気液分離部のいずれか一方のヘッダに形成されている冷媒流入口に設けられた多孔質部材を備えている上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
5)多孔質部材がメッシュからなる上記4)記載の熱交換器。
6)流速低下手段が、気液分離部のいずれか一方のヘッダに形成された絞り穴状冷媒流出口を備えている上記1)〜5)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
7)互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部、過冷却部および気液分離部の両ヘッダが形成されている上記1)〜6)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
8)気液分離部の受液管の通風方向の幅が、タンクの通風方向の幅以下となされている上記7)記載の熱交換器。
9)気液分離部の上側に凝縮部が配置されるとともに下側に過冷却部が配置されている上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
10)流速低下手段が、気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に形成されている冷媒流入口に設けられた多孔質部材を備えている上記9)記載の熱交換器。
11)多孔質部材がメッシュからなる上記10)記載の熱交換器。
12)流速低下手段が、気液分離部のいずれか一方のヘッダの下壁に形成された絞り穴状冷媒流出口を備えている上記9)〜11)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
13)気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に冷媒流入口が形成されるとともに、同じくいずれか一方のヘッダの下壁に冷媒流出口が形成されており、流速低下手段が、冷媒流入口に設けられた多孔質部材と、冷媒流出口を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口から流入した冷媒の冷媒流出口までの流路長を延長する流路長延長部材とを備えている上記9)記載の熱交換器。
14)冷媒流入口が、ヘッダの上壁の全体にわたって形成されている上記13)記載の熱交換器。
15)冷媒流入口が、ヘッダの上壁の一部に形成されている上記13)記載の熱交換器。
16)多孔質部材がメッシュからなる上記13)〜15)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
17)流路長延長部材が、冷媒流出口の周囲に上方突出状に設けられた管状内側部材と、冷媒流出口が形成されたヘッダの下壁に内側部材を囲繞するように上方突出状に設けられ、かつ上端が閉鎖されるとともに周壁下端部に貫通穴が形成された中空状外側部材とからなる上記13)〜16)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
18)外側部材の上端が、冷媒流出口が形成されたヘッダの上壁よりも下方の高さ位置にある上記17)記載の熱交換器。
19)外側部材の上端が、冷媒流出口が形成されたヘッダの上壁と同一高さ位置にある上記17)記載の熱交換器。
20)気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に冷媒流入口が形成されるとともに、他方のヘッダの下壁に冷媒流出口が形成されている上記13)〜19)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
21)気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に冷媒流入口が形成されるとともに、これと同じヘッダの下壁に冷媒流出口が形成されている上記13)〜19)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
22)気液分離部の受液管内に、抵抗付与手段が設けられている上記21)記載の熱交換器。
23)抵抗付与手段が、メッシュおよび/またはフィルタからなる上記22)記載の熱交換器。
24)気液分離部の他方のヘッダの下壁に、過冷却部の一方のヘッダ内に通じる圧力低減用穴が形成されている上記21)〜23)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
25)互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部、過冷却部および気液分離部の両ヘッダが形成されており、気液分離部と凝縮部との間の仕切部材が気液分離部のヘッダの上壁となり、気液分離部と過冷却部との間の仕切部材が気液分離部のヘッダの下壁となっている上記9)〜24)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
26)気液分離部の受液管の通風方向の幅が、タンクの通風方向の幅以下となされている上記25)記載の熱交換器。
27)圧縮機、上記1)〜26)のうちのいずれかに記載の熱交換器、減圧器、およびエバポレータを備えている冷凍サイクル。
28)上記27)記載の冷凍サイクルを備えている車両。
上記1)および2)の熱交換器によれば、気液分離部が、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管からなり、気液分離部に、気液分離部内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段が設けられているので、凝縮部から気液分離部内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部を通過する時間が比較的長くなって、気液分離部での気液分離効果が向上する。したがって、過冷却部内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、その結果過冷却部での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。
上記3)の熱交換器によれば、冷媒中の水分を除去することができる。
上記4)〜6)の熱交換器によれば、流速低下手段の構成が比較的簡単になる。
上記7)の熱交換器によれば、全体の部品点数を少なくすることができる。
上記8)の熱交換器によれば、受液管がタンクよりも通風方向に突出しないので、この熱交換器をエンジンルーム内に配置した場合、無駄なスペースが生じることを防止することが可能になる。
上記9)の熱交換器によれば、気液分離部が、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管からなり、気液分離部に、気液分離部内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段が設けられているので、凝縮部から気液分離部内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部を通過する時間が比較的長くなって、気液分離部での気液分離効果が向上する。したがって、過冷却部内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、その結果過冷却部での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する
上記10)〜12)の熱交換器によれば、流速低下手段の構成が比較的簡単になる。
上記10)〜12)の熱交換器によれば、流速低下手段の構成が比較的簡単になる。
上記13)〜15)の熱交換器によれば、気液分離部での気液分離効果が一層優れたものになる。
上記16)の熱交換器によれば、多孔質部材のコストが安くなる。
上記17)〜19)の熱交換器によれば、流路長延長部材の構成が比較的簡単になる。
上記22)の熱交換器によれば、この熱交換器を備えた冷凍サイクルへの冷媒の封入量を比較的少なくすることができる。
すなわち、上記21)のように、気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に冷媒流入口が形成されるとともに、これと同じヘッダの下壁に冷媒流出口が形成されている熱交換器の場合、気液分離部の受液管内に、抵抗付与手段が設けられていないと、冷媒が冷媒流入口を通って上記一方のヘッダ内に流入した直後に受液管内に流入して、他方のヘッダ側に流れるので、受液管内および他方のヘッダ内の冷媒量が多くなった後でないと、冷媒流出口を通って過冷却部に流入しにくくなる。したがって、過冷度が一定になる定常域になるまでの冷凍サイクルへの冷媒の封入量を多くする必要がある。これに対し、気液分離部の受液管内に抵抗付与手段が設けられていると、抵抗付与手段の働きにより、冷媒流入口を通って上記一方のヘッダ内に流入した直後の冷媒は、受液管内に流入しにくくなるとともに受液管を通って他方のヘッダ内に流入しにくくなるので、冷媒流入口を通って上記一方のヘッダ内に流入した直後の冷媒が、冷媒流出口を通って過冷却部に流入しやすくなる。したがって、過冷度が一定になる定常域になるまでの冷凍サイクルへの冷媒の封入量が比較的少なくなる。
上記23)の熱交換器によれば、抵抗付与手段のコストが安くなる。
上記24)の熱交換器によれば、圧力低減用穴の働きにより、冷媒流入口および冷媒流出口が形成されていない他方のヘッダ内の圧力が低減されるので、受液管内に液相冷媒が溜まりやすくなって、気液分離部での気液分離効果が優れたものになる。
上記25)の熱交換器によれば、全体の部品点数を少なくすることができる。
上記26)の熱交換器によれば、受液管がタンクよりも通風方向に突出しないので、この熱交換器をエンジンルーム内に配置した場合、無駄なスペースが生じることを防止することが可能になる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。また、以下の説明において、図1および図8の左右を左右といい、図1および図8の紙面裏側(通風方向下流側)を前、これと反対側を後というものとする。
実施形態1
この実施形態は図1〜図3に示すものである。
この実施形態は図1〜図3に示すものである。
図1はこの実施形態の全体構成を示し、図2および図3はその要部の構成を示す。
図1および図2において、熱交換器(1)は、凝縮部(2)および過冷却部(3)が、同一垂直面内において、前者が上方に位置するように上下方向に間隔をおいて設けられ、凝縮部(2)と過冷却部(3)との間に気液分離部(4)が設けられたものであり、凝縮部(2)から流出した冷媒が気液分離部(4)に流入し、気液分離部(4)を通過して過冷却部(3)に流入するようになっている。
凝縮部(2)は、左右方向に互いに間隔をおいて並列状に配置されかつ上下方向にのびるアルミニウム製第1および第2ヘッダ(5)(6)と、両ヘッダ(5)(6)間に、幅方向を前後方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて配置され、かつ両端部が両ヘッダ(5)(6)にそれぞれ接続された複数のアルミニウム製偏平状熱交換管(7)と、隣接する熱交換管(7)間に配置されて熱交換管(7)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(8)とを備えている。上端の熱交換管(7)の上方にはこの熱交換管(7)と間隔をおいてアルミニウム製サイドプレート(9)が配置され、サイドプレート(9)と熱交換管(7)との間にもアルミニウム製コルゲートフィン(8)が配置されてサイドプレート(9)および熱交換管(7)にろう付されている。
第1ヘッダ(5)は、上下方向の中程よりも若干下方の高さ位置に設けられた板状仕切部材(11)により上ヘッダ部(5a)と下ヘッダ部(5b)とに区画されており、上ヘッダ部(5a)の上端部に冷媒入口(12)が設けられている。そして、凝縮部(2)には、仕切部材(11)よりも上方の部分、および仕切部材(11)よりも下方の部分において、それぞれ上下に連続して並んだ複数の熱交換管(7)からなる通路群(13)(14)が設けられている。上側通路群(13)を構成する熱交換管(7)の本数は、下側通路群(14)を構成する熱交換管(7)の本数よりも多くなっている。また、各通路群(13)(14)を構成する全ての熱交換管(7)における冷媒の流れ方向が同一となっているとともに、両通路群(13)(14)における冷媒の流れ方向が異なっている。
過冷却部(3)は、左右方向に互いに間隔をおいて配置されかつ上下方向にのびるアルミニウム製第1および第2ヘッダ(15)(16)と、両ヘッダ(15)(16)間に、幅方向を前後方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて配置され、かつ両端部が両ヘッダ(15)(16)にそれぞれ接続された複数のアルミニウム製偏平状熱交換管(17)と、隣接する熱交換管(17)間に配置されて熱交換管(17)にろう付されたアルミニウム製コルゲートフィン(18)とを備えている。第1ヘッダ(15)に冷媒出口(20)が設けられている。熱交換管(17)は凝縮部(2)の熱交換管(7)と同一のものであり、下端の熱交換管(17)の下方にはこの熱交換管(17)と間隔をおいてアルミニウム製サイドプレート(19)が配置され、サイドプレート(19)と熱交換管(17)との間にもアルミニウム製コルゲートフィン(18)が配置されてサイドプレート(19)および熱交換管(17)にろう付されている。
気液分離部(4)は、左右方向に互いに間隔をおいて並列状に配置されかつ上下方向にのびるアルミニウム製第1および第2ヘッダ(21)(22)と、両ヘッダ(21)(22)間に上下方向に間隔をおいて配置され、かつ両端部が両ヘッダ(21)(22)にそれぞれ接続された複数、ここでは2つのアルミニウム製受液管(23)とを備えている。受液管(23)は、外径がヘッダ(21)(22)の前後方向の幅と等しいか、またはこれよりも小さい円管からなる。なお、受液管(23)としては、前後方向の幅がヘッダ(21)(22)の前後方向の幅と等しいか、またはこれよりも小さいものであれば、円管に限らず、その横断面形状は変更可能であり、角管等を用いることができる。各受液管(23)の通路断面積は、各熱交換管(7)(17)の通路断面積よりも大きくなっている。また、下側の受液管(23)内には乾燥剤(24)が配置されている。なお、上側の受液管(23)と凝縮部(2)の下端の熱交換管(7)との間、および下側の受液管(23)と過冷却部(3)の上端の熱交換管(17)との間にもそれぞれコルゲートフィン(8)(18)が配置され、受液管(23)および熱交換管(7)(17)にろう付されている。
凝縮部(2)の両ヘッダ(5)(6)、気液分離部(4)の両ヘッダ(21)(22)および過冷却部(3)の両ヘッダ(15)(16)は、左右方向に間隔をおいて配置されかつ上下方向に伸びる1対のアルミニウム製タンク(25)(26)内が、それぞれ仕切部材(27)(28)(29)(30)により仕切られることによって形成されており、凝縮部(2)と気液分離部(4)との間の仕切部材(27)(29)が気液分離部(4)の両ヘッダ(21)(22)の上壁(21a)(22a)となり、気液分離部(4)と過冷却部(3)との間の仕切部材(28)(30)が気液分離部(4)の両ヘッダ(21)(22)の下壁(21b)(22b)となっている。気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)の上壁(21a)には、その周縁部を除いて全体にわたる冷媒流入口(32)が形成され、同じく第2ヘッダ(22)の下壁(22b)には、その外側寄りの部分に、冷媒流入口(32)に比較してかなり小さい冷媒流出口(33)が形成されている。
そして、冷媒入口(12)から凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の上ヘッダ部(5a)内に流入した冷媒は、上側通路群(13)を通って第2ヘッダ(6)内に流入し、さらに下側通路群(14)を通って第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)内に流入する。下ヘッダ部(5b)内に流入した冷媒は、冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入し、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流入する。第2ヘッダ(16)内に流入した冷媒は、熱交換管(17)を通って第1ヘッダ(15)内に流入し、冷媒出口(20)から流出する。
気液分離部(4)に、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段が設けられている。流速低下手段は、第1ヘッダ(21)の上壁(21a)の冷媒流入口(32)内に張設された多孔質部材としてのメッシュ(34)と、第2ヘッダ(22)内において冷媒流出口(33)を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口(32)から流入した冷媒の冷媒流出口(33)までの流路長を延長する流路長延長部材(35)とを備えている。
流路長延長部材(35)は、冷媒流出口(33)に通じるように下壁(22b)に上方突出状に設けられたアルミニウム製管状内側部材(36)と、下壁(22b)に内側部材(36)を囲繞するように上方突出状に設けられ、かつ上端が閉鎖されるとともに周壁下端部に貫通穴(38)が形成されたアルミニウム製中空状外側部材(37)とからなる。内側部材(36)は、その下端部が冷媒流出口(33)内に挿入されて下壁(22b)に固定されている。図3に示すように、外側部材(37)は、下壁(22b)、すなわち仕切部材(30)と一体に形成されて上方に突出した横断面略半円形の周壁(37a)と、周壁(37a)の上端に一体に形成されかつ周壁(37a)の上端開口を閉鎖する頂壁(37b)とを備えており、周壁(37a)の平坦壁部の下端部に貫通穴(38)が形成されている。外側部材(37)の上端は、第2ヘッダ(22)の上壁(21a)よりも下方の高さ位置にある。流路長延長部材(35)は、仕切部材(30)とともに右タンク(26)の周壁に形成された貫通穴(39)を通して右タンク(26)内に嵌め入れられ、右タンク(26)にろう付されている。
上述した熱交換器(1)は、圧縮機、減圧器(膨張弁)および蒸発器とともに冷凍サイクルを構成するようになっている。このような冷凍サイクルは、たとえば自動車のような車両のエアコンとして用いられる。
上述した熱交換器(1)において、冷凍サイクルの運転時には、冷媒が、凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)から冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入する際に、メッシュ(34)の働きによりその流速が低下させられる。また、冷媒は、受液管(23)を通って第2ヘッダ(22)内に流入した後、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、さらに冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流出する際に、流路長延長部材(35)の貫通穴(38)を通って外側部材(37)内に入り、外側部材(37)内を上方に流れた後、上端開口から内側部材(36)内に入り、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)に流出するので、ここでも流速が低下させられる。したがって、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部(4)内に滞留している時間が比較的長くなって、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。その結果、過冷却部(3)内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、過冷却部(3)での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。
次に、上述した構成の熱交換器(1)(本発明品Aという)を用いて行った実験例を参考例とともに説明する。
本発明品Aの凝縮部(2)のサイズは、高さ290mm、左右方向の幅570mm、前後方向の奥行き16mmであり、凝縮部(2)の熱交換管(7)の本数は28本、全熱交換管(7)の通路断面積の合計は367mm2である。また、過冷却部(3)のサイズは、高さ60mm、左右方向の幅570mm、前後方向の奥行き16mmであり、過冷却部(3)の熱交換管(17)の本数は5本、全熱交換管(17)の通路断面積の合計は65mm2である。さらに、受液管(23)の内径13.5mm、外径15.9mmである。
なお、参考品である熱交換器として、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交換管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管、および隣り合う熱交換管どうしの間に配置されて熱交換管に接合されたコルゲートフィンからなる過冷却部と、凝縮部の一方のヘッダと過冷却部の一方のヘッダとに跨って固定された垂直状受液器とを備えており、互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部および過冷却部の両ヘッダが形成され、受液器が、凝縮部の一方のヘッダに通じる冷媒流入通路および過冷却部の一方のヘッダに通じる冷媒流出通路を有し、かつ両ヘッダに跨って固定されたブロックと、下端部がブロックに着脱自在に固定された垂直円筒状受液器本体とよりなる熱交換器を用意した。参考品の熱交換器の凝縮部および過冷却部の熱交換管としては本発明品Aの熱交換管と同一のものを使用し、参考品の熱交換器の凝縮部のサイズ、凝縮部の熱交換管の本数および全熱交換管の流路断面積の合計、過冷却部のサイズ、ならびに過冷却部の熱交換管の本数および全熱交換管の流路断面積の合計は本発明品Aの熱交換器と同一とした。
評価試験1
本発明品Aおよび参考品と、圧縮機、膨張弁および蒸発器とを用いて、それぞれ冷凍サイクルを組み立てた。そして、最初に所定量の850gの冷媒を冷凍サイクル内に入れて冷凍サイクルの運転を開始し、冷媒を継ぎ足しつつ種々の冷媒封入量における過冷度を調べてチャージグラフを作成した。その結果を図4に示す。図4に示すチャージグラフにおいて、A点が本発明品Aおよび参考品の熱交換器から流出してきた冷媒の過冷却が開始された点であり、B点が本発明品Aの気液分離部内および参考品の受液器内に液相冷媒が溜まりだした点であり、C点が本発明品Aの気液分離部内および参考品の受液器内が液冷媒で満たされた点である。そして、本発明品Aの場合、過冷度が一定になる定常域の幅が、参考品の同等であり、この種の熱交換器としては十分な性能を有していることがわかる。
本発明品Aおよび参考品と、圧縮機、膨張弁および蒸発器とを用いて、それぞれ冷凍サイクルを組み立てた。そして、最初に所定量の850gの冷媒を冷凍サイクル内に入れて冷凍サイクルの運転を開始し、冷媒を継ぎ足しつつ種々の冷媒封入量における過冷度を調べてチャージグラフを作成した。その結果を図4に示す。図4に示すチャージグラフにおいて、A点が本発明品Aおよび参考品の熱交換器から流出してきた冷媒の過冷却が開始された点であり、B点が本発明品Aの気液分離部内および参考品の受液器内に液相冷媒が溜まりだした点であり、C点が本発明品Aの気液分離部内および参考品の受液器内が液冷媒で満たされた点である。そして、本発明品Aの場合、過冷度が一定になる定常域の幅が、参考品の同等であり、この種の熱交換器としては十分な性能を有していることがわかる。
実施形態2
この実施形態は図5に示すものである。
この実施形態は図5に示すものである。
この実施形態の熱交換器(40)の場合、気液分離部(4)に設けられ、かつ凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段は、第1ヘッダ(21)の上壁(21a)の冷媒流入口(32)内に張設された多孔質部材としてのメッシュ(34)と、第2ヘッダ(22)の下壁(22b)の中央部に形成された絞り穴状冷媒流出口(41)とよりなる。絞り穴状冷媒流出口(41)の大きさは、実施形態1の熱交換器(1)の冷媒流出口(33)の大きさよりも小さくなっている。
その他の構成は実施形態1の熱交換器と同じである。
実施形態2の熱交換器(40)において、冷凍サイクルの運転時には、冷媒が、凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)から冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入する際に、メッシュ(34)の働きによりその流速が低下させられる。また、冷媒は、受液管(23)を通って第2ヘッダ(22)内に流入した後、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流出する際に、絞り穴状冷媒流出口(41)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)に流出するので、ここでも流速が低下させられる。したがって、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部(4)内に滞留している時間が比較的長くなって、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。その結果、過冷却部(3)内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、過冷却部(3)での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。
実施形態3
この実施形態は図6および図7に示すものである。
実施形態3
この実施形態は図6および図7に示すものである。
この実施形態の熱交換器(45)の場合、気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)における上壁(21a)の内側略半分に冷媒流入口(32)が形成されている。また、気液分離部(4)に設けられ、かつ凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段は、第1ヘッダ(21)の上壁(21a)の冷媒流入口(32)内に張設された多孔質部材としてのメッシュ(34)と、第2ヘッダ(22)内において冷媒流出口(33)を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口(32)から流入した冷媒の冷媒流出口(33)までの流路長を延長する流路長延長部材(46)とを備えている。
流路長延長部材(46)は、冷媒流出口(33)に通じるように下壁(22b)に上方突出状に設けられたアルミニウム製管状内側部材(47)と、下壁(22b)に内側部材(47)を囲繞するように上方突出状に設けられ、かつ上端が閉鎖されるとともに周壁下端部に貫通穴(49)が形成されたアルミニウム製中空状外側部材(48)とからなる。内側部材(47)は、その下端部が冷媒流出口(33)内に挿入されて固定されている。図7に示すように、外側部材(48)は、実施形態1の熱交換器(1)の外側部材(37)を上方に延長して第2ヘッダ(22)の上壁(22a)、すなわち仕切部材(29)と一体化したものである。上壁(22a)が外側部材(48)における周壁(48a)の上端開口を閉鎖する頂壁(48b)を兼ねている。したがって、外側部材(48)の上端は、第2ヘッダの上壁(22a)と同一高さ位置にある。流路長延長部材(46)は、上下の仕切部材(29)(30)とともに右タンク(26)の周壁に形成された貫通穴(39)を通して右タンク(26)内に嵌め入れられ、右タンク(26)にろう付されている。
その他の構成は実施形態1の熱交換器と同じである。
実施形態3の熱交換器(45)において、冷凍サイクルの運転時には、冷媒が、凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)から冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入する際に、メッシュ(34)の働きによりその流速が低下させられる。また、冷媒は、受液管(23)を通って第2ヘッダ(22)内に流入した後、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流出する際に、流路長延長部材(46)の貫通穴(49)を通って外側部材(48)内に入り、外側部材(48)内を上方に流れた後、上端開口から内側部材(47)内に入り、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)に流出するので、ここでも流速が低下させられる。したがって、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部(4)内に滞留している時間が比較的長くなって、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。その結果、過冷却部(3)内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、過冷却部(3)での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。
実施形態4
この実施形態は図8および図9に示すものである。
この実施形態は図8および図9に示すものである。
この実施形態の熱交換器(50)の場合、過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)は、上下方向の中程の高さ位置に設けられた板状仕切部材(51)により上ヘッダ部(15a)と下ヘッダ部(15b)とに区画されており、下ヘッダ部(15b)に冷媒出口(20)が設けられている。そして、過冷却部(3)には、仕切部材(51)よりも上方の部分、および仕切部材(51)よりも下方の部分において、それぞれ上下に連続して並んだ複数の熱交換管(17)からなる通路群(52)(53)が設けられている。各通路群(52)(53)を構成する全ての熱交換管(17)における冷媒の流れ方向が同一となっているとともに、両通路群(52)(53)における冷媒の流れ方向が異なっている。
気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)における下壁(21b)の外側部分に冷媒流出口(33)が形成されている。
そして、冷媒入口(12)から凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の上ヘッダ部(5a)内に流入した冷媒は、上側通路群(13)を通って第2ヘッダ(6)内に流入し、さらに下側通路群(14)を通って第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)内に流入する。下ヘッダ部(5b)内に流入した冷媒は、冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入し、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流入する。第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流入した冷媒は、上側通路群(52)を通って第2ヘッダ(16)内に流入し、さらに下側通路群(53)を通って第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(15b)内に流入する。下ヘッダ部(15b)内に流入した冷媒は、冷媒出口(20)から流出する。
気液分離部(4)に設けられ、かつ凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段は、第1ヘッダ(21)の上壁(21a)の冷媒流入口(32)内に張設された多孔質部材としてのメッシュ(34)と、第1ヘッダ(21)内において冷媒流出口(33)を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口(32)から流入した冷媒の冷媒流出口(33)までの流路長を延長する流路長延長部材(35)と、第2ヘッダ(22)の下壁(22b)の中央部に形成されかつ過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に通じる圧力低減用穴(54)とを備えている。
流路長延長部材(35)は、実施形態1の流路長延長部材(35)と同様なものを左右逆向きにしたものであり、外側部材(37)が、仕切部材(30)の代わりに、仕切部材(28)に一体に形成されている。そして、内側部材(36)の下端部が冷媒流出口(33)内に挿入されて下壁(21b)、すなわち仕切部材(28)に形成された冷媒流出口(33)内に挿入されて下壁(21b)に固定されている。外側部材(37)の上端は、第1ヘッダ(21)の上壁(21a)よりも下方の高さ位置にある。流路長延長部材(35)は、仕切部材(28)とともに左タンク(25)の周壁に形成された貫通穴(55)を通して左タンク(25)内に嵌め入れ、左タンク(25)にろう付されている。
その他の構成は実施形態1の熱交換器(1)と同じである。
実施形態4の熱交換器(50)において、冷凍サイクルの運転時には、冷媒が、凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)から冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入する際に、メッシュ(34)の働きによりその流速が低下させられる。また、冷媒は、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流入する際に、流路長延長部材(35)の貫通穴(38)を通って外側部材(37)内に入り、外側部材(37)内を上方に流れた後、上端開口から内側部材(36)内に入り、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流出するので、ここでも流速が低下させられる。したがって、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部(4)内に滞留している時間が比較的長くなって、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。ここで、気液分離部(4)に流入する冷媒の量が増加するにつれて、気液分離部(4)の第2ヘッダ(22)内の圧力が高くなることにより、第1ヘッダ(21)内に流入した冷媒が、第2ヘッダ(22)内に流入することなく直接流路長延長部材(35)を通って冷媒流出口(33)から過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流出するおそれがあるが、第2ヘッダ(22)内の冷媒が圧力低減用穴(54)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流出するので、第2ヘッダ(22)内の圧力が低減され、冷媒は確実に第2ヘッダ(22)内に流入する。その結果、気液分離部(4)内での滞留時間が短くなることが防止され、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。したがって、過冷却部(3)内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、過冷却部(3)での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。なお、圧力低減用穴(54)を通って気液分離部(4)の第2ヘッダ(22)から過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)に流入する冷媒には少量の気相冷媒が混入するが、その量が少ないため、過冷却部(3)で確実に液化させられるとともに過冷却される。
実施形態5
この実施形態は図10および図11に示すものである。
この実施形態は図10および図11に示すものである。
この実施形態の熱交換器(60)の場合、気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)における上壁(21a)、すなわち仕切部材(27)の内側略半分に冷媒流入口(32)が形成されている。また、気液分離部(4)に設けられ、かつ凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段は、第1ヘッダ(21)の上壁(21a)の冷媒流入口(32)内に張設された多孔質部材としてのメッシュ(34)と、第1ヘッダ(21)内において冷媒流出口(33)を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口(32)から流入した冷媒の冷媒流出口(33)までの流路長を延長する流路長延長部材(46)とを備えている。
流路長延長部材(46)は、図11に示すように、実施形態3の流路長延長部材(46)と同様なものを左右逆向きにしたものであり、外側部材(48)が、仕切部材(29)(30)の代わりに、仕切部材(27)(28)と一体に形成されている。そして、内側部材(47)の下端部が冷媒流出口(33)内に挿入されて下壁(21b)、すなわち仕切部材(28)に形成された冷媒流出口(33)内に挿入されて下壁(21b)に固定されている。また、仕切部材(27)、すなわち上壁(21a)の外側部分が、外側部材(48)における周壁(48a)の上端開口を閉鎖する頂壁(48b)を兼ねている。さらに、仕切部材(27)、すなわち上壁(21a)における周壁(48a)の平坦壁部から内側に突出した部分に冷媒流入口(32)が形成されている。したがって、外側部材(48)の上端は、第1ヘッダ(21)の上壁(21a)と同一高さ位置にある。流路長延長部材(46)は、上下の仕切部材(27)(18)とともに左タンク(25)の周壁に形成された貫通穴(55)を通して左タンク(25)内に嵌め入れられ、左タンク(25)にろう付されている。
その他の構成は実施形態4の熱交換器(50)と同じである。
実施形態5の熱交換器(60)において、冷凍サイクルの運転時には、冷媒が、凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)から冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入する際に、メッシュ(34)の働きによりその流速が低下させられる。また、冷媒は、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流入する際に、流路長延長部材(46)の貫通穴(49)を通って外側部材(48)内に入り、外側部材(48)内を上方に流れた後、上端開口から内側部材(47)内に入り、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流出するので、ここでも流速が低下させられる。したがって、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部(4)内に滞留している時間が比較的長くなって、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。ここで、気液分離部(4)に流入する冷媒の量が増加するにつれて、気液分離部(4)の第2ヘッダ(22)内の圧力が高くなることにより、第1ヘッダ(21)内に流入した冷媒が、第2ヘッダ(22)内に流入することなく直接流路長延長部材(46)を通って冷媒流出口(33)から過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流出するおそれがあるが、第2ヘッダ(22)内の冷媒が圧力低減用穴(54)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流出するので、第2ヘッダ(22)内の圧力が低減され、冷媒は確実に第2ヘッダ(22)内に流入する。その結果、気液分離部(4)内での滞留時間が短くなることが防止され、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。したがって、過冷却部(3)内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、過冷却部(3)での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。なお、圧力低減用穴(54)を通って気液分離部(4)の第2ヘッダ(22)から過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)に流入する冷媒には少量の気相冷媒が混入するが、その量が少ないため、過冷却部(3)で確実に液化させられるとともに過冷却される。
実施形態6
この実施形態は図12に示すものである。
この実施形態は図12に示すものである。
この実施形態の熱交換器(65)の場合、気液分離部(4)の第2ヘッダ(22)の下壁(22b)には圧力低減用穴は形成されていない。
その他の構成は実施形態5の熱交換器と同じである。
実施形態6の熱交換器において、冷凍サイクルの運転時には、冷媒が、凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)から冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入する際に、メッシュ(34)の働きによりその流速が低下させられる。また、冷媒は、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流入する際に、流路長延長部材(46)の貫通穴(49)を通って外側部材(48)内に入り、外側部材(48)内を上方に流れた後、上端開口から内側部材(47)内に入り、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流出するので、ここでも流速が低下させられる。したがって、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部(4)内に滞留している時間が比較的長くなって、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。したがって、過冷却部(3)内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、過冷却部(3)での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。
実施形態7
この実施形態は図13に示すものである。
この実施形態は図13に示すものである。
この実施形態の熱交換器(70)の場合、気液分離部(4)の上側の受液管(23)内に乾燥剤(24)が配置されている。上側の受液管(23)内における乾燥剤(24)の左右両側部分に、不織布などからなるフィルタ(72)と、フィルタ(72)の片側に重ね合わされたメッシュ(73)とよりなる第1抵抗付与手段(71A)が配置されている。また、下側の受液管(23)内の左右両端部に、不織布などからなるフィルタ(72)と、フィルタ(72)の左右両側に重ね合わされたメッシュ(73)とよりなる第2抵抗付与手段(71B)が配置されている。
抵抗付与手段(71A)(71B)に用いられるメッシュ(73)としては、その目の大きさが120メッシュ以下のものを用いることが好ましい。
ここで、上側の受液管(23)内に配置された2つの第1抵抗付与手段(71A)のうち少なくともいずれか一方に代えて、第2抵抗付与手段(71B)が配置されていてもよい。また、第1抵抗付与手段(71A)または第2抵抗付与手段(71B)は、上側の受液管(23)内における乾燥剤(24)の片側のみに配置されていてもよい。
また、下側の受液管(23)内に配置された2つの第2抵抗付与手段(71B)のうち少なくともいずれか一方に代えて、第1抵抗付与手段(71A)が配置されていてもよい。さらに、第1抵抗付与手段(71A)または第2抵抗付与手段(71B)は、下側の受液管(23)内におけるいずれか一方の端部のみに配置されていてもよい。
なお、上記においては、抵抗付与手段(71A)(71B)として、フィルタ(72)とメッシュ(73)とが重ね合わされたものが用いられているが、これに限定されるものではなく、フィルタ(72)およびメッシュ(73)のうちのいずれか一方からなるものが用いられることもある。
その他の構成は実施形態5の熱交換器と同じである。
実施形態7の熱交換器(70)のように、気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)の上壁(21a)に冷媒流入口(32)が形成されるとともに、第1ヘッダ(21)の下壁(21b)に冷媒流出口(33)が形成されている場合、気液分離部(4)の受液管(23)内に抵抗付与手段(71A)(71B)が設けられていると、冷凍サイクルへの冷媒封入時に、抵抗付与手段(71A)(71B)の働きにより、冷媒流入口(32)を通って第1ヘッダ(21)内に流入した直後の冷媒は、受液管(23)内に流入しにくくなるとともに受液管(23)を通って第2ヘッダ(22)内に流入しにくくなり、その結果冷媒流入口(32)を通って第1ヘッダ(21)内に流入した直後の冷媒は、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の上ヘッダ部(15a)に流入しやすくなる。したがって、過冷度が一定になる定常域になるまでの冷凍サイクルへの冷媒の封入量が比較的少なくなる。
しかも、実施形態7の熱交換器(70)において、冷凍サイクルの運転時には、冷媒が、凝縮部(2)の第1ヘッダ(5)の下ヘッダ部(5b)から冷媒流入口(32)を通って気液分離部(4)の第1ヘッダ(21)内に流入する際に、メッシュ(34)の働きによりその流速が低下させられる。また、冷媒は、気液分離部(4)内、すなわち両ヘッダ(21)(22)内および受液管(23)内に溜まり、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流入する際に、流路長延長部材(46)の貫通穴(49)を通って外側部材(48)内に入り、外側部材(48)内を上方に流れた後、上端開口から内側部材(47)内に入り、冷媒流出口(33)を通って過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流出するので、ここでも流速が低下させられる。したがって、凝縮部(2)から気液分離部(4)内に流入した冷媒の流速が低下させられ、気液分離部(4)内に滞留している時間が比較的長くなって、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。ここで、気液分離部(4)に流入する冷媒の量が増加するにつれて、気液分離部(4)の第2ヘッダ(22)内の圧力が高くなることにより、第1ヘッダ(21)内に流入した冷媒が、第2ヘッダ(22)内に流入することなく直接流路長延長部材(46)を通って冷媒流出口(33)から過冷却部(3)の第1ヘッダ(15)の上ヘッダ部(15a)内に流出するおそれがあるが、第2ヘッダ(22)内の冷媒が圧力低減用穴(54)を通って過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)内に流出するので、第2ヘッダ(22)内の圧力が低減され、冷媒は確実に第2ヘッダ(22)内に流入する。その結果、気液分離部(4)内での滞留時間が短くなることが防止され、気液分離部(4)での気液分離効果が向上する。したがって、過冷却部(3)内に流入する気相冷媒の量が少なくなり、過冷却部(3)での過冷却効果が十分となって冷凍サイクル全体の冷却効果が向上する。なお、圧力低減用穴(54)を通って気液分離部(4)の第2ヘッダ(22)から過冷却部(3)の第2ヘッダ(16)に流入する冷媒には少量の気相冷媒が混入するが、その量が少ないため、過冷却部(3)で確実に液化させられるとともに過冷却される。
次に、上述した構成の熱交換器(70)(本発明品Bという)を用いて行った実験例を参考例とともに説明する。
本発明品Bの凝縮部(2)のサイズ、熱交換管(7)の本数および全熱交換管(7)の通路断面積の合計、過冷却部(3)のサイズ、熱交換管(17)の本数はおよび全熱交換管(17)の通路断面積の合計、ならびに気液分離部(4)の受液管(23)の内径および外径は、上述した本発明品Aと同じである。
なお、参考品は、上述した評価試験1に用いた参考品と同一のものであり、参考品の熱交換器の凝縮部および過冷却部の熱交換管としては本発明品Bの熱交換管と同一のものを使用し、参考品の熱交換器の凝縮部のサイズ、凝縮部の熱交換管の本数および全熱交換管の流路断面積の合計、過冷却部のサイズ、ならびに過冷却部の熱交換管の本数および全熱交換管の流路断面積の合計は本発明品Bの熱交換器と同一とした。
評価試験2
本発明品Bおよび参考品を使用し、上記評価試験1と同様にして、チャージグラフを作成した。その結果を図14に示す。図14に示すチャージグラフにおいて、A点が本発明品Bおよび参考品の熱交換器から流出してきた冷媒の過冷却が開始された点であり、B点が本発明品Bの気液分離部内および参考品の受液器内に液相冷媒が溜まりだした点であり、C点が本発明品Bの気液分離部内および参考品の受液器内が液冷媒で満たされた点である。そして、本発明品Bの場合、過冷度が一定になる定常域の幅が、参考品の同等であり、この種の熱交換器としては十分な性能を有していることがわかる。
本発明品Bおよび参考品を使用し、上記評価試験1と同様にして、チャージグラフを作成した。その結果を図14に示す。図14に示すチャージグラフにおいて、A点が本発明品Bおよび参考品の熱交換器から流出してきた冷媒の過冷却が開始された点であり、B点が本発明品Bの気液分離部内および参考品の受液器内に液相冷媒が溜まりだした点であり、C点が本発明品Bの気液分離部内および参考品の受液器内が液冷媒で満たされた点である。そして、本発明品Bの場合、過冷度が一定になる定常域の幅が、参考品の同等であり、この種の熱交換器としては十分な性能を有していることがわかる。
(1)(40)(45)(50)(60)(65)(70):熱交換器
(2):凝縮部
(3):過冷却部
(4):気液分離部
(5)(6):ヘッダ
(7):熱交換管
(15)(16):ヘッダ
(17):熱交換管
(21)(22):ヘッダ
(21a)(22a):上壁
(21b)(22b):下壁
(23):受液管
(25)(26):タンク
(27)(28)(29)(30):仕切部材
(32):冷媒流入口
(33):冷媒流出口
(34):メッシュ
(35)(46):流路長延長部材
(36)(47):内側部材
(37)(48):外側部材
(37a)(48a):周壁
(38)(49):貫通穴
(41):絞り穴状冷媒流出口
(54):圧力低減用穴
(71A)(71B):抵抗付与手段
(72):フィルタ
(73):メッシュ
(2):凝縮部
(3):過冷却部
(4):気液分離部
(5)(6):ヘッダ
(7):熱交換管
(15)(16):ヘッダ
(17):熱交換管
(21)(22):ヘッダ
(21a)(22a):上壁
(21b)(22b):下壁
(23):受液管
(25)(26):タンク
(27)(28)(29)(30):仕切部材
(32):冷媒流入口
(33):冷媒流出口
(34):メッシュ
(35)(46):流路長延長部材
(36)(47):内側部材
(37)(48):外側部材
(37a)(48a):周壁
(38)(49):貫通穴
(41):絞り穴状冷媒流出口
(54):圧力低減用穴
(71A)(71B):抵抗付与手段
(72):フィルタ
(73):メッシュ
Claims (28)
- 互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管からなる凝縮部と、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された複数の熱交換管からなる過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に配置された気液分離部とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が気液分離部を通過して過冷却部に流入するようになっている熱交換器であって、
気液分離部が、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダ、および両ヘッダ間に配置されて両端部が両ヘッダに接続された受液管からなり、気液分離部に、気液分離部内に流入する冷媒の流速を低下させる流速低下手段が設けられている熱交換器。 - 気液分離部が、間隔をおいて配置された複数の受液管を備えている請求項1記載の熱交換器。
- 受液管内に乾燥剤が配置されている請求項1または2記載の熱交換器。
- 流速低下手段が、気液分離部のいずれか一方のヘッダに形成されている冷媒流入口に設けられた多孔質部材を備えている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 多孔質部材がメッシュからなる請求項4記載の熱交換器。
- 流速低下手段が、気液分離部のいずれか一方のヘッダに形成された絞り穴状冷媒流出口を備えている請求項1〜5のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部、過冷却部および気液分離部の両ヘッダが形成されている請求項1〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 気液分離部の受液管の通風方向の幅が、タンクの通風方向の幅以下となされている請求項7記載の熱交換器。
- 気液分離部の上側に凝縮部が配置されるとともに下側に過冷却部が配置されている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 流速低下手段が、気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に形成されている冷媒流入口に設けられた多孔質部材を備えている請求項9記載の熱交換器。
- 多孔質部材がメッシュからなる請求項10記載の熱交換器。
- 流速低下手段が、気液分離部のいずれか一方のヘッダの下壁に形成された絞り穴状冷媒流出口を備えている請求項9〜11のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に冷媒流入口が形成されるとともに、同じくいずれか一方のヘッダの下壁に冷媒流出口が形成されており、流速低下手段が、冷媒流入口に設けられた多孔質部材と、冷媒流出口を囲むように設けられ、かつ冷媒流入口から流入した冷媒の冷媒流出口までの流路長を延長する流路長延長部材とを備えている請求項9記載の熱交換器。
- 冷媒流入口が、ヘッダの上壁の全体にわたって形成されている請求項13記載の熱交換器。
- 冷媒流入口が、ヘッダの上壁の一部に形成されている請求項13記載の熱交換器。
- 多孔質部材がメッシュからなる請求項13〜15のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 流路長延長部材が、冷媒流出口の周囲に上方突出状に設けられた管状内側部材と、冷媒流出口が形成されたヘッダの下壁に内側部材を囲繞するように上方突出状に設けられ、かつ上端が閉鎖されるとともに周壁下端部に貫通穴が形成された中空状外側部材とからなる請求項13〜16のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 外側部材の上端が、冷媒流出口が形成されたヘッダの上壁よりも下方の高さ位置にある請求項17記載の熱交換器。
- 外側部材の上端が、冷媒流出口が形成されたヘッダの上壁と同一高さ位置にある請求項17記載の熱交換器。
- 気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に冷媒流入口が形成されるとともに、他方のヘッダの下壁に冷媒流出口が形成されている請求項13〜19のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 気液分離部のいずれか一方のヘッダの上壁に冷媒流入口が形成されるとともに、これと同じヘッダの下壁に冷媒流出口が形成されている請求項13〜19のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 気液分離部の受液管内に、抵抗付与手段が設けられている請求項21記載の熱交換器。
- 抵抗付与手段が、メッシュおよび/またはフィルタからなる請求項22記載の熱交換器。
- 気液分離部の他方のヘッダの下壁に、過冷却部の一方のヘッダ内に通じる圧力低減用穴が形成されている請求項21〜23のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 互いに間隔をおいて配置された1対のタンク内が、それぞれ仕切部材により仕切られることによって、凝縮部、過冷却部および気液分離部の両ヘッダが形成されており、気液分離部と凝縮部との間の仕切部材が気液分離部のヘッダの上壁となり、気液分離部と過冷却部との間の仕切部材が気液分離部のヘッダの下壁となっている請求項9〜24のうちのいずれかに記載の熱交換器。
- 気液分離部の受液管の通風方向の幅が、タンクの通風方向の幅以下となされている請求項25記載の熱交換器。
- 圧縮機、請求項1〜26のうちのいずれかに記載の熱交換器、減圧器、およびエバポレータを備えている冷凍サイクル。
- 請求項27記載の冷凍サイクルを備えている車両。
Priority Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011196625A (ja) * | 2010-03-19 | 2011-10-06 | Showa Denko Kk | コンデンサ |
CN104515329A (zh) * | 2013-09-26 | 2015-04-15 | 海尔集团公司 | 空调,用于该空调的过冷装置及其控制方法 |
JP2016133268A (ja) * | 2015-01-20 | 2016-07-25 | 株式会社デンソー | 凝縮器 |
-
2005
- 2005-12-27 JP JP2005374301A patent/JP2006207995A/ja not_active Withdrawn
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CN104515329A (zh) * | 2013-09-26 | 2015-04-15 | 海尔集团公司 | 空调,用于该空调的过冷装置及其控制方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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