JP2007067290A - 窒化物半導体素子の製造方法及び窒化物半導体素子製造装置 - Google Patents

窒化物半導体素子の製造方法及び窒化物半導体素子製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 窒化物半導体基板又はその上に形成された窒化物半導体層のIII 族面に対するウェットエッチングを安定して行なう。
【解決手段】 窒化物半導体素子の製造方法は、窒化物半導体基板101又は窒化物半導体基板101とその上に形成された窒化物半導体層(例えばn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108等)との積層体からなる窒化物半導体部に対し、薬液を用いてウェットエッチングを行なう工程(a)を備え、窒化物半導体部は、III 族面と、それとは異なる他の面(例えば、窒化物半導体基板101のうち窒化物半導体層が形成されているのとは反対側の面等)とを有し、工程(a)において、薬液と他の面との接触を防ぐ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、窒化物半導体材料を用いた半導体素子の製造方法及び該製造方法に用いる製造装置に関する。
現在、窒化ガリウム(GaN)を代表とする、いわゆる窒化物半導体が注目を集めている。これは、一般式がInXGaYAl1-X-YN (0≦X≦1、0≦Y≦1、X+Y≦1)で表され、III 族元素であるアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)及びインジウム(In)と、V族元素である窒素(N)とからなるIII-V族窒化物系化合物半導体である。尚、組成を省略してInGaAlNというように表記される場合もある。
例えば、光デバイスに関し、大型ディスプレイ装置及び信号機等において、窒化物半導体を用いた発光ダイオード(LED)が用いられている。また、窒化物半導体を用いたLEDと蛍光体とを組み合わせた白色LEDも一部商品化されており、将来的に発光効率が改善されれば、現状の照明装置に置き換わることも期待されている。
また、窒化物半導体を用いた青紫色半導体レーザ装置も、非常に盛んに研究開発が行われている。青紫色半導体レーザ装置を用いると、従来のCD及びDVD等の光ディスクに用いられている赤色域や赤外域の光を発光する半導体レーザ装置と比べて光ディスク上におけるスポット径を小さくすることが可能である。このことから、光ディスクの記録密度を向上させることができる。
また、窒化ガリウム系材料は、高絶縁破壊電界、高電界における高い飽和電子速度及びヘテロ接合における高い2次元電子ガス密度等、優れた物性を有するため、電子デバイス用材料としても有望視されている。
以上のような窒化物半導体を用いたデバイスを作製するためには、窒化物半導体を任意の形状に加工する技術が必要となる。一般に、窒化物半導体のエッチングにはドライエッチングが用いられている。図10には、GaN系材料を用いた青紫色半導体レーザ装置の一例を示す(例えば、特許文献1を参照)。
図10に示した青紫色半導体レーザ装置は、半導体基板11上に、n−AlGaNクラッド層12、InGaNからなるMQW(Multi-Quantum well)活性層13、p−AlGaN第1クラッド層14が、この順に積層されている。また、p−AlGaN第1クラッド層14上に、ストライプ状の開口部を有するn−AlGaN電流狭窄層15が形成され、その上にp−AlGaN第2クラッド層16、更にその上にp−GaNコンタクト層17が形成されている。ここで、n−AlGaN電流狭窄層15に設けられた開口部は、p−AlGaN第2クラッド層16によって充填されている。
このような装置では、電流はn−AlGaN電流狭窄層15を流れることはなく、n−AlGaN電流狭窄層15が一部除去されて設けられたストライプ状の開口部(ここには、p−AlGaN第2クラッド層16が埋め込まれている)を流れる。また、レーザ発振のための光閉じ込めは、n−AlGaN電流狭窄層15と、p−AlGaN第2クラッド層16との屈折率差によって行っている。尚、このような構造を以降、埋め込み構造と記すことにする。
図10に示すような埋め込み構造の青紫色半導体レーザ装置においては、n−AlGaN電流狭窄層15の一部を除去してストライプ状の開口部を設ける必要がある。特許文献1には特に記載されていないが、n−AlGaN電流狭窄層15の一部を除去する方法として、一般的には塩素系ガスをエッチングガスとするドライエッチングが用いられる。しかし、ドライエッチングによってエッチングを行なう場合、エッチング面にダメージが生じ、半導体素子の特性劣化を招く恐れがある。特に、埋め込み構造の場合、レーザ光が導波する部分に対してドライエッチングを行なっているため、レーザ発振閾値等について大幅な劣化が見られる。
以上に述べたデバイスの他にも、一般には、窒化物半導体の加工はドライエッチングにより行なわれている。
ドライエッチング以外のエッチング方法としては、ウェットエッチングが考えられる。ウェットエッチングによると、一般に、ドライエッチングの場合に比べてエッチング面に生じるダメージは軽微である。このため、ウェットエッチングにより加工を行なって半導体素子を製造すると、半導体素子の特性劣化が軽減される。例えば埋め込み構造のレーザ装置においては、レーザ発振閾値等について、劣化の軽減が期待できる。
ここで、窒化物半導体素子を作製するためには、一般的に窒化物半導体のIII 族面を加工することが必要である。しかし、通常の酸又はアルカリを用いる場合、窒化物半導体のIII 族面は、ほとんどエッチングされない。
このような困難なウェットエッチングを可能とし、窒化物半導体のIII 族面を加工する方法としては、図11に示す方法が報告されている。図11において、水酸化カリウム(KOH)溶液22中に、白金(Pt)カソード電極23と接続されたGaNからなる窒化物半導体基板24が沈められている。ここで、窒化物半導体基板24のエッチングを行なう面に対して外部から紫外線UVを照射することにより、窒化物半導体基板24のエッチングが可能となる。このようなエッチング方法を、PEC(photoelectrochemical)エッチングと言う。また、紫外線UVの照射に代えて、窒化物半導体基板24とPtカソード23との間に電圧を印加して電流を流すことによっても、窒化物半導体基板24のエッチングが可能となる(特許文献2、非特許文献1を参照)。
また、エッチャントとしてKOHに代えてリン酸を用いるウェットエッチングについても報告されている(非特許文献2を参照)。
特開2003−142780号公報 特開平10−93140号公報 Appl. Phys. Lett, vol.72, No.5, 2 Fubruary 1998, p.p.560-562 Appl. Phys. Lett, vol.72, No.8, 23 Fubruary 1998, p.p.939-941
しかし、本願発明者が窒化物半導体のウェットエッチングによるパターニングを検討する中で、従来例と同様の方法によると、安定してエッチングを行なうことができない例が見出された。つまり、ほとんどエッチングが生じない、エッチレートが非常に遅い、又は、エッチレートの再現性が低い等の問題が生じる場合のあることが確認された。このため、従来例とは異なる結果が生じた理由を明らかにし、ウェットエッチングを安定に行なうことが課題となっている。
このような課題に鑑みて、本発明の目的は、従来の方法では安定したウェットエッチングを行なうことができなかった場合についてもウェットエッチングが安定化する窒化物半導体装置の製造方法と、窒化物半導体の製造装置を提供することである。尚、本明細書において、ウェットエッチングが安定化するとは、窒化物半導体に対する確実なエッチングが生じると共に、エッチレートの再現性が得られることを言うものとする。
前記の目的を達成するため、本願発明者は窒化物半導体に対するウェットエッチングについて検討を行なった。初めに、これについて説明する。
従来、サファイア基板及びSiC基板の上に形成された窒化物半導体層のエッチングは行なわれており、これが可能であることは本願発明者も確認した。しかし、窒化物半導体基板上に形成された窒化物半導体層については、例えば水酸化カリウム(KOH)を含むエッチング液を用いたPECエッチングによるIII 族面の加工を試みたが、エッチングは生じなかった。図1(a)に、従来の方法によりエッチングを試みた後のIII 族面の光学顕微鏡写真を示す。ここでは、エッチングは全く生じていない。
しかし、このように窒化物半導体基板上に形成した窒化物半導体層のIII 族面に対してエッチングを試みた後、加工するべき窒化物半導体層のIII 族面ではなく、V族面に若干の荒れが発生していることが見出された。この様子は、図1(b)に走査型電子顕微鏡写真として示している。エッチングを行なう前には平坦な面であったのに対し、エッチング後には、表面に凹凸が生まれている。より詳しくは、表面にファセット(6角柱状ピット)が形成されている。
このことについて、本願発明者は、窒化物半導体基板を用いている場合、一般にIII 族面よりも化学的な反応性の高いV族面において反応が優先して発生することにより、III 族面における反応が妨げられることが原因であると考える。
更に詳しく述べると、まず、例えばPECエッチングを行なう際には、光の照射によりエッチングの対象である窒化物半導体層中に正孔が生じ、これがエッチングに関与すると考えられている。しかし、窒化物半導体基板を用いる場合、このような正孔はIII 族面よりも反応性の高いV族面に移動してしまうため、III 族面ではなくV族面において反応が起こりやすい。このようなことが原因となって、III 族面におけるエッチングを安定して行なうことができないものと本願発明者は考えた。
以上の新たな知見に基づいて、窒化物半導体基板を用いて形成する窒化物半導体素子の製造方法として、V族面における反応を防ぐことにより、III 族面のエッチングを可能とすることを本願発明者は発案した。
具体的には、前記の目的を達成するための本発明に係る第1の窒化物半導体素子の製造方法は、窒化物半導体基板又は窒化物半導体基板とその上に形成された窒化物半導体層との積層体からなる窒化物半導体部に対し、薬液を用いてウェットエッチングを行なう工程(a)を備え、窒化物半導体部は、III 族面と、それとは異なる他の面とを有し、工程(a)において、薬液と他の面との接触を防ぐ。
第1の窒化物半導体素子の製造方法によると、III 族面の他の面、例えばV族面がウェットエッチングに用いる薬液(エッチング液)と接触するのを避けることができ、V族面等において反応が生じるのを防ぐことができる。そのため、反応はIII 族面において発生し、窒化物半導体部をIII 族面において安定にエッチングすることができる。
尚、工程(a)の前に、他の面上に被覆膜を形成する工程(b)を更に備えることにより、工程(a)において、他の面と、薬液との接触を防ぐことが好ましい。
このようにすると、V族面における反応を防止し、III 族面における反応を促進してエッチングを行なうことが具体的に実現できる。ここで、被覆膜は、薬液に対して耐性を有し、容易に溶けることのない材料を用いて形成する。薬液の種類等のエッチングの条件に応じて相応しい材料は異なるが、例えば、SiO2 膜又は金属膜等を用いることができる。
また、他の面は、前記窒化物半導体部のV族面を含むことが好ましい。
これにより、特に反応が生じやすくIII 族面をエッチングする妨げとなりやすいV族面について、反応を防ぐことができる。この結果、窒化物半導体部のIII 族面を確実にウェットエッチングにより加工することができる。具体的な例としては、一方の側(表側)が窒化物半導体層の形成されるIII 族面となっている窒化物半導体基板について、他方の側(裏側)であるV族面が、他の面として含まれているのがよい。このような窒化物半導体基板の裏側面は面積の広いV族面であるため、ここを他の面として含むことにより、顕著な効果が得られる。
また、他の面は、窒化物半導体部の周縁部側面を含むことが好ましい。
このような面についても、III 族面に比べて反応性が高いことが考えられるため、薬液との接触を防ぐことにより、III 族面のエッチングを確実に行なうことができる。
また、窒化物半導体部において、III 族面と同じ側にV族面が存在しており、他の面は、少なくともV族面であることが好ましい。
窒化物半導体基板は、種類により、一方の側にIII 族面及びV族面を共に有することがある。このような窒化物半導体基板を用いる場合、III 族面の占める面積がV族面の占める面積よりも大きい面におけるIII 族面上に窒化物半導体層を形成し、窒化物半導体素子を製造するのが普通である。この際、そのような面のIII 族面についてエッチングを行なうために、同じ面に存在するV族面を他の面として薬液との接触を防ぐことにより、エッチングを安定して行なうことができる。
前記の目的を達成するため、本発明に係る第2の窒化物半導体素子の製造方法は、窒化物半導体基板又は窒化物半導体基板とその上に形成された窒化物半導体層との積層体からなる窒化物半導体部に対し、薬液を用いてウェットエッチングを行なう工程(a)を備え、窒化物半導体部は、III 族面と、それとは異なる他の面とを有し、工程(a)の前に、他の面を高抵抗化する工程(c)を更に備える。
第2の窒化物半導体素子の製造方法によると、エッチングを行なうIII 族面とは異なる他の面を高抵抗化する処理を行なう。つまり、他の面の抵抗を、処理前よりも高くする。これにより、他の面に電流が流れる(正孔が到達する)のを抑制することができるため、III 族面において反応が生じ、III 族面の安定なエッチングを行なうことが可能となる。
尚、工程(c)において、他の面にイオン注入を行なうことが好ましい。
これにより、他の面の高抵抗化を確実に行なうことができる。ここで、注入するイオン種としては、例えばホウ素イオンを用いることができる。
また、他の面は、窒化物半導体部のV族面を含むことが好ましい。更に、他の面は、窒化物半導体部の周縁部側面を含むことも好ましい。このようにすることにより、第1の窒化物半導体素子の製造方法において説明したのと同様に、III 族面におけるエッチングを確実に安定化することができる。
また、窒化物半導体部において、III 族面と同じ側にV族面が存在しており、他の面は、少なくとも前記V族面であることが好ましい。これにより、第1の窒化物半導体素子の製造方法において説明したのと同様に、窒化物半導体部の一方の側に、III 族面及びV族面が共に存在する場合にもIII 族面のエッチングを安定して行なうことが可能となる。
前記の目的を達成するため、本発明に係る第3の窒化物半導体素子の製造方法は、窒化物半導体基板を用いて形成される窒化物半導体素子の製造方法であって、窒化物半導体基板上に、窒化物半導体層としてアンドープ層を形成する工程と、アンドープ層上に、他の窒化物半導体層としてドーピング層を形成する工程と、ドーピング層のIII 族面に対し、薬液を用いてウェットエッチングを行なう工程とを備える。
第3の窒化物半導体素子の製造方法によると、アンドープ層によって窒化物半導体基板のV族面に正孔が到達するのを防ぎ、V族面における反応を避けることができる。このため、ドーピング層のIII 族面において、安定したエッチングを行なうことができる。
尚、以上の各窒化物半導体素子の製造方法において、薬液は酸を含むことが好ましい。更に、酸は、少なくともリン酸を含むことがより好ましい。
また、各窒化物半導体素子の製造方法において、薬液はアルカリを含むことが好ましい。更に、アルカリは、少なくとも水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを含むことがより好ましい。
以上のような薬液を用いることにより、窒化物半導体部のエッチングを確実に行なうことができる。
また、以上の各窒化物半導体素子の製造方法において、ウェットエッチングは、窒化物半導体部に吸収される波長を有する光を照射しながら行なうことが好ましい。
このようにすると、光の照射によって窒化物半導体部に正孔と電子とが生じ、このことから、III 族面とは異なる他の面における反応を防ぎながら、III 族面のエッチングを行なうことが確実にできる。
また、以上の各窒化物半導体素子の製造方法において、ウェットエッチングは、カソード電極を薬液中に浸し且つカソード電極と窒化物半導体部との間に電圧を印加しながら行なうことが好ましい。
このようにすると、III 族面とは異なる他の面における反応を防ぎながら、III 族面のエッチングを行なうことが確実にできる。
前記の目的を達成するため、本発明の第1の窒化物半導体素子の製造装置は、ウェットエッチングに用いる薬液を入れる薬液槽と、薬液槽内に設けられ、窒化物半導体基板を保持する基板保持部と、基板保持部に保持された窒化物半導体基板又はその上に形成される窒化物半導体層に光を照射する光源とを備え、少なくとも窒化物半導体基板のV族面と、薬液との接触を防ぐようになっている。
第1の窒化物半導体素子の製造装置によると、基板保持部に保持される窒化物半導体基板のV族面は、ウェットエッチングに用いる薬液とは接触しないようになっている。このため、V族面において反応が生じるのを防ぎ、III 族面のエッチングを行なうことができる。ここで、光源を用いて光を照射することにより、エッチングの進行を促進させるようになっている。
尚、照射される光は、窒化物半導体基板及びその上に形成された窒化物半導体層の少なくとも一方に吸収される波長を有することが好ましい。
これにより、窒化物半導体基板又は窒化物半導体層において正孔及び電子が確実に発生し、III 族面のエッチングを行なうことが確実にできる。
前記の目的を達成するため、本発明の第2の窒化物半導体素子の製造装置は、ウェットエッチングに用いる薬液を入れる薬液槽と、薬液層内に設けられ、窒化物半導体基板を保持する基板保持部と、基板保持部に保持された窒化物半導体基板又はその上に形成される窒化物半導体層に電気的に接続されるカソード電極と、窒化物半導体基板又は窒化物半導体層と、カソード電極との間に電圧を印加する電圧源とを備え、窒化物半導体基板のV族面と、薬液との接触を防ぐようになっている。
第2の窒化物半導体素子の製造装置によると、基板保持部に保持される窒化物半導体基板のV族面は、ウェットエッチングに用いる薬液とは接触しないようになっている。このため、V族面において反応が生じるのを防ぎ、III 族面のエッチングを安定して行なうことができる。ここで、窒化物半導体基板又は窒化物半導体層と、カソード電極との間に電圧を印加することにより、エッチングの進行を促進させるようになっている。
本発明の窒化物半導体素子の製造方法によると、窒化物半導体部のIII 族面をウェットエッチングする際に、III 族面よりも反応性の高い面における反応を抑制することにより、III 族面における反応を促進し、III 族面のエッチングを安定して行なうことができる。これにより、窒化物半導体基板を用いて形成される窒化物半導体素子を、ウェットエッチングの利用により歩留り良く製造することができる。
また、本発明の窒化物半導体の製造装置によると、少なくとも窒化物半導体基板のV族面とウェットエッチングに用いる薬液との接触を防ぐようになっているため、III 族面におけるエッチングを安定に行なうことができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図2(a)〜(f)に、本実施形態の窒化物半導体素子の具体例として、窒化物半導体レーザ装置の製造方法を示す。
まず、図2(a)に示すように、例えば径が2インチのGaN基板101上に、n−GaN層102を形成し、この上にn−Al0.06Ga0.94Nクラッド層103を形成する。更にその上に、n−GaNガイド層104、InGaN MQW活性層105、p−Al0.15Ga0.85Nオーバーフロー抑制層106、p−GaNガイド層107及びn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108をこの順に形成し、図2(a)の積層構造を形成する。尚、これらの層は、一般にはMOCVD(metalorganic chemical vapor deposition)法を用いて形成する。
ここで、GaN基板101としては、その一方の面がIII 族面(具体的には、Ga面)であり、他方の面がV族面(具体的には、N面)であるものを使用する。また、n−GaN層102等の窒化物半導体層は、一般に行なわれているように、GaN基板101のIII 族面上に形成される。この結果、形成される各窒化物半導体層について、GaN基板101に近い側がV族面、GaN基板101に対して遠い側の面がIII 族面となる。
次に、図2(b)に示すように、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108上に金属膜109を形成する。ここで、金属膜109にはストライプ状の開口部109aを有している。また、金属膜109は、少なくともn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108に対してオーミック性を示す材料を含んでおり、本実施形態ではTi層上にPt層が積層された2層(Ti/Pt2層構造)からなる金属膜を使用している(このことについての図示は省略)。このため、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108に対してはTi層が接触している。
また、GaN基板101の窒化物半導体層が形成されていない面であるV族面(N面)を覆うように、被覆膜110を形成する。被覆膜110は、ウェットエッチで用いる薬液に対して耐性があり、GaN基板101に対する密着性に優れ且つ後に容易に除去できる材料を用いて形成することが望ましく、本実施形態においては、SiO2 膜を用いた。この他には、金属材料又は耐薬液性のワックス等を用いることも可能である。
この後、図2(c)に示すように、金属膜109をマスクとして用いるウェットエッチングにより、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108にストライプ状の開口部108aを形成する。この方法については後に詳しく説明するが、被覆膜110がGaN基板101のV族面を覆っていることから該V族面にはエッチングに用いる薬液が接触しない。この結果として、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108を安定して(III 族面の側から)エッチングすることが可能になっている。
次に、金属膜109及び被覆膜110を除去する。更に、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108及びn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108がエッチングされて露出したp−GaNガイド層107上に、p型GaN第2ガイド層111を形成する。更にこの上にp型クラッド層112及びp型コンタクト層113をこの順に形成する。
ここで、p型GaN第2ガイド層111は、開口部108aの側壁を覆い、開口部108a上方に凹部を有するように形成されている。これにより、p型GaN第2ガイド層111上に形成されるp型クラッド層112は、該凹部を充填し且つn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108には接触しないように形成されている。以上の様子は、図2(d)に示されている。
次に、窒素雰囲気中において780℃で且つ20分の活性化アニールを行ない、p型層をより低抵抗化する。ここで、p型層としては、例えばp型クラッド層112及びp型コンタクト層113があるが、これらに限るものではない。また、アニールの条件についても一例を示すものであり、前記には限られない。
次に、図2(e)に示すように、p型コンタクト層113上に、p型電極114を形成する。p型電極は、Ni又はPdを含む多層膜として形成するのが好ましい。
この後、GaN基板101のV族面に対して研磨を行なってGaN基板101を薄膜化し、研磨した面にn型電極115を形成する。この様子を図2(f)に示す。ここで、n型電極115は、Ti又はVを含む多層膜とするのが好ましい。
続いて、1チップ毎に切断して分離することにより、窒化物半導体材料による青紫色レーザ素子が作成される。尚、InGaN MQW活性層105からは、波長405nmの光が出射されることになる。
次に、本実施形態における要点となる窒化物半導体層のウェットエッチング方法について説明する。具体的には、図3(a)〜(c)を参照しながら、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のエッチングを行ないストライプ状の開口108aを形成する方法について詳しく説明する。
ウェットエッチングを行なう際の様子を図3(a)に示している。ここでは、図2(b)に示す、金属膜109及び被覆膜110が形成された積層構造体をアルカリ溶液151に浸している。また、該積層構造体に対し、UV(紫外線)照射を行なう。これにより、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108に対してもUV照射が行なわれ、UVが吸収されて、電子・正孔対が生成される。
生成した電子・正孔対のうちの電子は、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108から金属膜109を通してアルカリ溶液151中に放出される。この際、本実施形態においては金属膜109がTi/Ptの2層構造となっていることから、Pt層がカソード電極として機能する。金属膜109として、Pt、Ag又はAu等のカソード電極の機能を果たす金属からなる層を形成しない場合には、金属膜109に電気的に接続されたカソード電極を別個に設ければよい。
また、生成した電子・正孔対のうちの正孔は、アルカリ溶液151中のOH−基と共に窒化物半導体層のエッチングに寄与する。本実施形態においては、GaN基板101の裏面、つまり窒化物半導体層の形成されていない面(ここではV族面、より具体的にはN面である)を覆う被覆膜110が形成されている。これによって、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のエッチングが可能となり、また、エッチングが安定化する。以下、これについて説明する。
図3(b)に、被覆膜110を用いない従来のウェットエッチング方法を模式的に示す。ここでは、図2(b)の積層構造体から被覆膜110を除いた構造体に対してウェットエッチングを行なう場合を示している。但し、図を簡単にするため、図2(b)におけるn−GaN層102からp−GaNガイド層107までの積層構造は窒化物半導体層152として示し、その上にn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108、更にその上にストライプ状の開口109aを有する金属膜109が形成されているものとして示している。また、エッチング液等は省略している。
前記のように、UV照射により生じた正孔は窒化物半導体のエッチングに寄与する。しかし、被覆膜110が形成されていない従来の場合、一般にIII 族面よりも反応性の高いV族面である窒化物半導体基板101の裏面に正孔が移動し、V族面におけるエッチング等の反応に消費される。このため、図1(b)に示すように、裏面において反応が生じる。
以上の結果、被覆膜110が存在しない場合、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のエッチングに寄与する正孔が減少し、部分的に又は全面においてエッチングが生じなくなる。つまり、開口部108aを安定に形成することができず、製造の信頼性及び歩留りが低下していた。
これに対し、本実施形態の場合、図3(c)にも示すように、GaN基板101のV族面である裏面は被覆膜110によって覆われている。このため、UV照射により生じた正孔によってGaN基板101の裏面において反応が生じることは防がれている。この結果、正孔は、主にn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108における反応に寄与する。つまり、金属膜109に設けられた開口部109aによりアルカリ溶液151と接しているn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108の表面(III 族面)において、エッチングが安定に生じる。これにより、図2(c)に示すように、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108にストライプ状の開口108aを安定に高い信頼性をもって形成することができる。
以上のようにして、窒化物半導体層のIII 族面に対してウェットエッチングが行なわれたことが、図4に示す光学顕微鏡写真によって確認できる。ここでは、ストライプ状にエッチングが行なわれている。
尚、GaN基板101の裏面の他に、ウェハ周縁の側面部についてもIII 族面に比べて反応性が良いため、UV照射によって生じた正孔が到達し、該側面において反応が生じることも考えられる。これにより、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のエッチングに寄与する正孔が減少することになる。
そこで、図3(c)においては一方の側面にのみ示しているように、製造中の窒化物半導体素子の側面についても被覆膜110bを形成し、側面における正孔の消費を防止することも望ましい。これにより、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のエッチングを更に安定に行なうことができる。この効果は、ウェハ周縁に近傍において顕著であり、歩留りの向上等に寄与することになる。当然ながら、図3(c)のように一部の側面のみ覆うよりも、側面を全て被覆膜110bで覆ってエッチングを行なう方が更に良い。
また、本実施例においてはアルカリ溶液としてKOH溶液を用いたが、KOH溶液以外にはNaOHなどでも良い。更に、アルカリ溶液に代えて、酸を用いることも可能であり、この場合はリン酸を主成分とする酸とすることが好ましい。
以上に説明したウェットエッチング方法を含む製造方法を用いると、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108を安定してエッチングすることが可能であるので、歩留良く青紫色レーザを作製することが可能である。
また、本実施形態は、半導体レーザ制作におけるn型窒化物半導体層のエッチングを例として説明した。しかし、p型窒化物半導体層のエッチングについても同様に効果がある。ただし、p型窒化物半導体層のエッチングを行なう場合には、UV照射に代えて、窒化物半導体層とアルカリ溶液151に浸したカソード電極との間に電圧を印加することが必要となる。
また、本実施形態においては、GaN基板101上に形成された窒化物半導体層であるn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のウェットエッチングを例として説明した。しかし、窒化物半導体基板であるGaN基板101自体をエッチングする場合にも、同様の効果を得ることができる。
更に、デバイスの種類としては当然ながら半導体レーザ素子には限られず、その他の光デバイス又は電子デバイスにおいても同様の効果が得られる。
(第1の実施形態の変形例)
次に、第1の実施形態についての変形例を説明する。
第1の実施形態においては、GaN基板101としては、その一方の面がIII 族面、他方の面がV族面となるように製造されたものを使用した。また、III 族面である側の面の上に、各窒化物半導体層を形成した。
これに対し、GaN基板の製造方法によっては、GaN基板の片側に、表面が、エッチングを行なうIII 族面である領域(III 族面領域)及びV族面である領域(V族面領域)が共に存在する構造となっている場合もある。図5(a)に、そのようなGaN基板201を例示する。ここでは、一方の面Aにおいて、50%以上の面積を占める平坦なIII 族面領域206と、50%未満の面積を占める凹状のV族面領域207とが存在する。また、他方の面Bにおいては、50%未満の面積を占める凸状のIII 族面領域208と、50%以上の面積を占める平坦なV族面領域209とが存在する。このようなGaN基板201を用いる場合、一般に、窒化物半導体素子は、平坦で且つ50%以上の面積を占めるIII 族面領域206上に形成する。
以下、このようなGaN基板201を用いる場合のエッチング方法について説明する。
まず、図5(b)に示すように、GaN基板201におけるIII 族面領域206が50%以上の面積を占める面である面A上に、窒化物半導体層210を形成する。この際、III 族面領域206上方においては、窒化物半導体層210の表面はIII 族面となる。これに対し、V族面領域207上方おいては、表面がV族面であるV族面上半導体層210aとなる。但し、III 族面領域206とV族面領域207との境界及び窒化物半導体層210とV族面上半導体層210aとの境界が正確に対応した位置になるとは限らない。
次に、図5(c)に示すように、開口部を有する金属膜219を窒化物半導体層210上に形成する。この際、V族面上半導体層210aについても、金属膜219によって被覆するようにする。ただし、金属膜219によってV族面上半導体層210aを被覆するのに代えて、V族面上半導体層210a上を被覆する保護膜を金属膜219とは別に形成することにしても良い。
次に、図5(d)に示すように、V族面領域209が50%以上の面積を占めている他方の面Bを被覆する保護膜220を形成する。これにより、面Bにおいては、III 族面領域208及びV族面領域209が共に保護膜220によって被覆されることになる。
この後、第1の実施形態の場合と同様に、例えば図3(a)に示すようにして、ウェットエッチングを行なう。この際、例えばアルカリ溶液等のエッチング液を用い、UV照射又は電圧の印加を行なうことについても、第1の実施形態の場合と同様である。
ここで、表面がV族面であるV族面上半導体層210aは、表面がIII 族面である窒化物半導体層210に比べて反応性が高い。このため、V族面上半導体層210aを被覆せずにウェットエッチングを行なうと、V族面上半導体層210aにおいて正孔が消費され、本来エッチングを行なうべき表面がIII 族面である窒化物半導体層210のエッチングが不安定になる。
これに対し、本変形例においては、V族面上半導体層210aの表面についても被覆を行なった上でウェットエッチングを行なうため、表面がIII 族面である窒化物半導体層210のエッチングを安定して行なうことができる。この結果、窒化物半導体レーザ素子等のデバイスを安定して製造することができ、歩留り及び信頼性等が向上する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る窒化物半導体素子(具体的には、窒化物半導体レーザ素子)の製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、図6(a)には、製造途中の窒化物半導体素子が示されている。これは、図2(a)に示すものと同様に、GaN基板101上に窒化物半導体層をn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108まで形成した状態である。詳しい説明は図2(a)と同じ符号を付すことによって省略するが、第1の実施形態と同様にして形成すればよい。
次に、図6(b)に示すように、GaN基板101における窒化物半導体層が形成されていない側の面(V族面である裏面)に、高抵抗層230を形成する。このような高抵抗層を形成する一般的な方法としてはイオン注入があり、GaN基板101の裏面に対してホウ素等のイオンを注入することにより、GaN基板101の裏側の表層の一部を高抵抗層230とすることができる。
続いて、第1の実施形態と同様に、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108上に金属マスク109を形成し、ウェットエッチングを行なう。これについても第1の実施形態と同様であり、アルカリ溶液等のエッチング液に浸してUV照射を行なう。
本実施形態のウェットエッチング方法の場合、被覆膜110を形成していた第1の実施形態の方法とは異なり、V族面である高抵抗層230の表面は、エッチング液とは接触している。しかし、高抵抗層230が高抵抗であることから、UV照射により生じる正孔は高抵抗層230の表面に到達することができない。この結果として、正孔がV族面において消費されるのを防ぎ、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のエッチングを安定して行うことが可能となる。
この後は、第1の実施形態と同様の工程により、窒化物半導体素子を製造することができる。ここで、高抵抗層230の厚さは例えば数μmであり、GaN基板101の裏面を研磨する工程によって除去される。このため、第1の実施形態と同様の裏面に電極を配置する構成のデバイスを支障なく製造することができる。
尚、本実施形態において、高抵抗とは、イオン注入等の高抵抗化の処理を行なう前に比べて抵抗が高いことを意味している。正孔がV族面に到達するのを抑制することが可能である程度に高い抵抗になっていれば、III 族面のエッチングを安定化する効果が実現する。また、高抵抗層230の厚さについても、前記のように例えば数μmであるが、正孔がV族面に到達するのを抑制するために必要なだけの厚さがあれば良いのであり、特に限定されるものではない。
尚、本実施形態では導電性である窒化物半導体基板を用い、窒化物半導体層を形成した後に窒化物半導体基板の裏面を高抵抗化した。しかし、元々高抵抗である部分を有する窒化物半導体基板を用いることにより、イオン注入による高抵抗層の形成工程を設けることなく同様の効果を得ることも可能である。また、導電性の窒化物半導体基板を用い、窒化物半導体層を形成する前に高抵抗化を行なうことにしても良い。この場合、III 族面及びV族面のどちらの面に高抵抗層を形成しても良い。但し、窒化物半導体層を形成するのと反対側の面となるV族面の側に高抵抗層を設けると、後に研磨によって除去することが可能であるため、そのようにすることが望ましい。
更に、第1の実施形態の変形例に示したような、片側にIII 族面領域及びV族面領域を共に有する窒化物半導体基板の場合にも、V族面領域について高抵抗化を行なうことにより、安定したIII 族面領域のエッチングが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る窒化物半導体素子(窒化物半導体レーザ素子)ついて、図面を参照して説明する。
まず、図7(a)に示すように、第1の実施形態の場合と同様のGaN基板101を準備し、そのIII 族面である側の面上に、アンドープGaN層240を形成する。ここで、アンドープであるため、アンドープGaN層240は絶縁性である。
次に、図7(b)に示すように、アンドープGaN層240上にn−GaN層102、その上にn−Al0.06Ga0.94Nクラッド層103、その上にn−GaNガイド層104、その上にInGaN MQW活性層105、その上にp−Al0.15Ga0.85Nオーバーフロー抑制層106、その上にp−GaNガイド層107及びその上にn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108をそれぞれ順に形成する。更に、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108上に、ストライプ状の開口109aを有する金属膜109を形成する。これらは、第1の実施形態において形成したのと同様にして形成すればよい。言い換えると、第3の実施形態におけるここまでの工程は、第1の実施形態において、GaN基板101上にn−GaN層102層を形成する工程の前に、GaN基板101上にアンドープGaN層240を形成する工程を更に備えており、n−GaN層102層はアンドープGaN層240の上に形成するようになっている工程である。
続いて、図7(c)に示すように、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のウェットエッチングを行ない、開口部108aを形成する。これは、図7(b)に示す構造体をアルカリ溶液等のエッチング液に浸し、UV照射を行なうことによって実現する。
このようにすると、UV照射によって生じた正孔は、アンドープGaN層240に阻まれるためにGaN基板101には到達することが無く、GaN基板101のV族面において消費されるのは防がれている。この結果として、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108が安定してエッチングされ、窒化物半導体素子の安定で且つ歩留りの良い製造が可能となる。
このようなウェットエッチングの後、図7(d)に示すように、金属膜109を除去した後、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108及びn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108がエッチングされて露出したp−GaNガイド層107上に、p型GaN第2ガイド層111を形成する。更にこの上にp型クラッド層112及びp型コンタクト層113をこの順に形成する。これらについても、第1の実施形態の場合と同様に行なうことができる。
次に、窒素雰囲気中において、例えば780℃で且つ20分の活性化アニールを行ない、p型層をより低抵抗化する。
続いて、図7(e)に示すように、p型コンタクト層113上に、p型電極114を形成する。p型電極114は、Ni又はPdを含む多層膜として形成することが好ましい。
この後、図7(f)に示すように、p型コンタクト層113、p型クラッド層112、p型GaN第2ガイド層111、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108、p−GaNガイド層107、p−Al0.15Ga0.85Nオーバーフロー抑制層106、InGaN MQW活性層105、n−GaNガイド層104及びn−Al0.06Ga0.94Nクラッド層103について、エッチングにより除去し、n−GaN層102を露出させる。この際のエッチングとしては、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによって行なう。
次に、図7(g)に示すように、露出したn−GaN層102上に、n型電極115を形成する。これは、Ti又はVを含む多層膜として形成するのが好ましい。
最後に、GaN基板101の裏面(V族面の側の面)について研磨を行なうことによりGaN基板101を薄膜化した後、チップ分離を行なうと、窒化物半導体材料により青紫色レーザーが製造される。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る窒化物半導体素子(窒化物半導体レーザ素子)の製造方法及び窒化物半導体素子の製造装置について、図面を参照して説明する。
まず、第1の実施形態において説明したのと同様にして、図2(a)に示す積層構造を形成する。つまり、GaN基板101上に、n−GaN層102からn−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108までの各層を形成する。更に、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108上に、開口部109aを有する金属膜109を形成する。
次に、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108に対するウェットエッチングを行ない、金属膜109が有する開口部109aに対応する領域に開口部108aを形成する。このためには、アルカリ溶液等のエッチング液に浸し、UV照射を行なう。
この際、GaN基板101のV族面と、エッチング液とが接触するのを防ぎながらウェットエッチングを行なう。このためには、例えば、図8に示したような装置を用いる。以下、図8に示す装置を説明する。
図8に示す窒化物半導体素子の製造装置(更に具体的には、エッチング装置)は、アルカリ溶液等のエッチング液301を入れる薬液槽302を備え、エッチング液301中に窒化物半導体基板303を設置するための基板固定台304が設けられている。基板固定台302上にはOリング305が備えられ、また、基板固定台302には孔306と、孔306を通じて真空引きを行なうことのできる真空ポンプ307が設けられている。
このような構成の装置を用い、まず、Oリング305上に窒化物半導体基板303を固定し、真空ポンプ307を動作する。このようにすると、この後、薬液槽302にエッチング液301を入れた場合にも窒化物半導体基板303の裏面(基板固定台302の側の面)にエッチング液301が触れるのを防ぐことができる。尚、エッチングはIII 族面に対して行なうのであるから、窒化物半導体基板303は、III 族面がエッチング液301に触れるように固定しておく。
このような状態において、UV光源308を用いてUV照射を行なうと、窒化物半導体基板303のV族面とエッチング液301とは接触していないため、生じた正孔がV族面において消費されるのは防がれており、この結果としてIII 族面において安定してウェットエッチングが行なわれる。尚、UV光源308は、窒化物半導体基板303に吸収される波長の光を照射する。
n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108のエッチングにより開口部を形成した後は、図2(d)〜(f)に示す第1の実施形態と同様の工程により、窒化物半導体レーザ素子を製造する。
以上のような方法により、n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層108の安定して信頼性の高いエッチングが可能であるため、青紫色レーザー素子の製造歩留りが向上する。
尚、ここではn型の窒化物半導体層をエッチングする場合を説明したが、p型の窒化物半導体層をエッチングことも可能である。但し、この場合には、例えば図9に示す装置を用いる。
図8に示す装置と比較して図9の装置が異なっている点は、図9の装置はUV光源308を備えておらず、その代わりに、カソード電極309及び電圧源310を備えていることである。エッチングを行なうとき、電圧源310を用いて窒化物半導体基板303とカソード電極309との間に電圧を印加する。このようにして、先に説明したn型窒化物半導体層のエッチングと同様に、エッチング液301と接触していないことからV族面における正孔の消費が防止されており、この結果、III 族面におけるエッチングが安定して行なわれる。
図1(a)及び(b)は、本願発明者が見出した、従来の方法によるウェットエッチングによっては窒化物半導体層のIII 族面はエッチングされないことを示す光学顕微鏡写真及びV族面において反応が生じ、ファセットが形成されていることを示すSEM写真である。 図2(a)〜(f)は、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法を説明するための各工程の断面図である。 図3(a)は、本発明の第1の実施形態におけるエッチングの方法を説明する図、(b)は、従来のエッチング方法によってはIII 族面のエッチングが困難であった理由を説明する図、(c)は、本実施形態の方法によりIII 族面の安定したエッチングが可能である理由を説明する図である。 図4は、第1の実施形態におけるエッチングの方法により、窒化物半導体層のIII 族面に対するエッチングが行なわれたことを示す光学顕微鏡写真である。 図5(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る窒化物半導体層のエッチング方法を説明する図である。 図6(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る窒化物半導体層のエッチング方法を説明するための図である。 図7(a)〜(g)は、本発明の第3の実施形態に係る窒化物半導体層のエッチング方法を説明するための図である。 図8は、本発明の第3の実施形態に係る窒化物半導体層のエッチング装置の一例を示す図である。 図9は、本発明の第3の実施形態に係る窒化物半導体層のエッチング装置の別の一例を示す図である。 図10は、GaN系材料を用いた従来の青紫色半導体レーザ装置の一例を示す図である。 図11は、従来の窒化物半導体素子のエッチング方法であるPECエッチングについて説明するための図である。
符号の説明
101 GaN基板
102 n−GaN層
103 n−Al0.06Ga0.94Nクラッド層
104 n−GaNガイド層
105 InGaN MQW活性層
106 p−Al0.15Ga0.85Nオーバーフロー抑制層
107 p−GaNガイド層
108 n−Al0.15Ga0.85N電流狭窄層
108a 開口部
109 金属膜
109a 開口部
110 被覆膜
111 p型GaN第2ガイド層
112 p型クラッド層
113 p型コンタクト層
114 p型電極
115 n型電極
151 アルカリ溶液
152 窒化物半導体層
201 GaN基板
206 平坦なIII 族面領域
207 凹状のV族面領域
208 凸状のIII 族面領域
209 平坦なV族面領域
210 窒化物半導体層
210a V族面上半導体層
219 金属膜
220 保護膜
230 高抵抗層
240 アンドープGaN層
301 エッチング液
302 薬液槽
303 窒化物半導体基板
304 基板固定台
305 Oリング
306 孔
307 真空ポンプ
308 UV光源
309 カソード電極
310 電圧源

Claims (20)

  1. 窒化物半導体基板又は前記窒化物半導体基板とその上に形成された窒化物半導体層との積層体からなる窒化物半導体部に対し、薬液を用いてウェットエッチングを行なう工程(a)を備え、
    前記窒化物半導体部は、III 族面と、それとは異なる他の面とを有し、
    前記工程(a)において、薬液と前記他の面との接触を防ぐことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記工程(a)の前に、前記他の面上に被覆膜を形成する工程(b)を更に備えることにより、前記工程(a)において、前記他の面と、前記薬液との接触を防ぐことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記他の面は、前記窒化物半導体部のV族面を含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つにおいて、
    前記他の面は、前記窒化物半導体部の周縁部側面を含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  5. 請求項1又は2において、
    前記窒化物半導体部において、前記III 族面と同じ側にV族面が存在しており、
    前記他の面は、少なくとも前記V族面であることを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  6. 窒化物半導体基板又は前記窒化物半導体基板とその上に形成された窒化物半導体層との積層体からなる窒化物半導体部に対し、薬液を用いてウェットエッチングを行なう工程(a)を備え、
    前記窒化物半導体部は、III 族面と、それとは異なる他の面とを有し、
    前記工程(a)の前に、前記他の面を高抵抗化する工程(c)を更に備えることを特長とする窒化物半導体素子の製造方法。
  7. 請求項6において、
    前記他の面にイオン注入を行なうことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  8. 請求項6又は7において、
    前記他の面は、前記窒化物半導体部のV族面を含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか1つにおいて、
    前記他の面は、前記窒化物半導体部の周縁部側面を含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  10. 請求項6又は7において、
    前記窒化物半導体部において、前記III 族面と同じ側にV族面が存在しており、
    前記他の面は、少なくとも前記V族面であることを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  11. 窒化物半導体基板を用いて形成される窒化物半導体素子の製造方法であって、
    前記窒化物半導体基板上に、窒化物半導体層としてアンドープ層を形成する工程と、
    前記アンドープ層上に、他の窒化物半導体層としてドーピング層を形成する工程と、
    前記ドーピング層のIII 族面に対し、薬液を用いてウェットエッチングを行なう工程とを備えることを特長とする窒化物半導体素子の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つにおいて、
    前記薬液は酸を含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  13. 請求項12において、
    前記酸は、少なくともリン酸を含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  14. 請求項1〜11のいずれか1つにおいて、
    前記薬液はアルカリを含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  15. 請求項14において、
    前記アルカリは、少なくとも水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを含むことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  16. 請求項1〜15のいずれか1つにおいて、
    前記ウェットエッチングは、前記窒化物半導体部に吸収される波長を有する光を照射しながら行なうことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  17. 請求項1〜15のいずれか1つにおいて、
    前記ウェットエッチングは、カソード電極を前記薬液中に浸し且つ前記カソード電極と前記窒化物半導体部との間に電圧を印加しながら行なうことを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
  18. ウェットエッチングに用いる薬液を入れる薬液槽と、
    前記薬液槽内に設けられ、窒化物半導体基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された前記窒化物半導体基板又はその上に形成される窒化物半導体層に光を照射する光源とを備え、
    少なくとも前記窒化物半導体基板のV族面と、前記薬液との接触を防ぐようになっていることを特徴とする窒化物半導体素子の製造装置。
  19. 請求項18において、
    照射される前記光は、前記窒化物半導体基板及びその上に形成された窒化物半導体層の少なくとも一方に吸収される波長を有することを特徴とする窒化物半導体素子の製造装置。
  20. ウェットエッチングに用いる薬液を入れる薬液槽と、
    前記薬液槽内に設けられ、窒化物半導体基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された前記窒化物半導体基板又はその上に形成される窒化物半導体層に電気的に接続されるカソード電極と、
    前記窒化物半導体基板又は前記窒化物半導体層と、前記カソード電極との間に電圧を印加する電圧源とを備え、
    少なくとも前記窒化物半導体基板のV族面と、前記薬液との接触を防ぐようになっていることを特徴とする窒化物半導体素子の製造装置。
JP2005253824A 2005-09-01 2005-09-01 窒化物半導体素子の製造方法及び窒化物半導体素子製造装置 Pending JP2007067290A (ja)

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