JP2007057043A - 複数クラッチ式変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数クラッチ式変速機のヒルホールドを容易にする。
【解決手段】 共通の軸芯とする二つの入力軸4,5が同心円状に配置されるとともに、これらの入力軸4,5と動力源1との間にクラッチC1,C2が配置され、これらの入力軸の中心軸線から半径方向に離隔した軸芯を中心に回転する二つの変速機出力軸6.8と、この第1クラッチ出力軸4と第3変速機出力軸8との間および第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間のそれぞれに、変速比設定用の歯車対9〜14が設けられている複数クラッチ式変速機であって、最大の変速比を設定する第1速用歯車対9が前記第1クラッチ出力軸4と前記第3変速機出力軸8との間に設けられ、この第1速用歯車対9を含む前記第1クラッチ出力軸4から第2変速機出力軸7に到るトルクの伝達経路中にオーバーランニングタイプの一方向クラッチOWCが介装されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、複数のクラッチの係合・解放を切り換えることにより、変速機の変速を実行するように構成された変速機の制御装置に関するものである。
坂道発進などの場合に、ブレーキのオフ状態から車輪に十分な駆動力が伝達されるまでの間に、車両の後退を防止するヒルホールド制御を行うことが考えられる。このような場合、変速段を構成する歯車対の一部にワンウェイクラッチを設けることで車輪からのトルク自体によって駆動軸の回転を阻止し、ヒルホールドを実現することが考えられる。
例えば、特許文献1には、一方の動力伝達経路の経路内に1速用歯車列が並列に設けられるとともに、該1速用歯車列に対して入力側から出力側への回転伝達のみを許容するワンウェイクラッチが設けられているような構成の発明が記載されている。
また、特許文献2には、第1速用歯車列として、ドライブギヤと、第1段変速段選択装置のクラッチスリーブの外周部に一体的に取り付けられたドリブンギヤとが、一方向クラッチを介して常時噛み合わされているように構成された発明が記載されている。
さらに、特許文献3には、第2歯車列用の同期噛合装置をはさんで、第2被動ギアと反対側位置に、第1駆動ギヤのいずれか一つと常時噛合う同期用ギアが第2カウンタ軸に回転自在に取り付けられているように構成された発明が記載されている。
特公平6−23594号公報 特開平8−320054号公報 実開昭63ー171747号公報
しかし、特許文献1の発明によれば、ヒルホールド時には、駆動力は車輪から変速機に対して伝達される。すなわち、該1速用歯車列の出力側から入力側へ伝達されることになる。特許文献1に記載されたワンウェイクラッチはこのような場合にはトルクの伝達を行わないため、循環トルクを発生させることが出来ず、ヒルホールドを実現するためには、他の手段を講じる必要がある。
また、特許文献2の発明によれば、第1変速段選択装置のクラッチスリーブの外周部のドリブンギヤの外周部に一方向クラッチを設けているので、外周方向の寸法が大きくなる。また、クラッチスリーブにドリブンギヤを組み込んでいるので、部品点数が増加し、構造が複雑になるという問題点がある。
この発明は、このような技術的課題に着目してなされたものであり、部品点数の増加を抑制しつつ、ヒルホールドを実現することを目的とする。
上記の目的を達成するために、この発明は、変速段を構成する歯車対の一方の歯車にワンウェイクラッチを設けたものである。より具体的には、請求項1の発明は、同一軸芯を中心に回転する二つの入力軸が互いに同心円状に配置されるとともに、これらの入力軸と動力源との間に変速用クラッチがそれぞれ配置され、これらの入力軸の回転中心軸線から半径方向に離隔した軸芯を中心に回転する二つの出力軸とが設けられるとともに、第1の入力軸と第1の出力軸との間および第2の入力軸と第2の出力軸との間のそれぞれに、所定の変速比を設定するための歯車対が設けられている複数クラッチ式変速機において、前進段で最も大きい変速比を設定する第1速用歯車対が前記第1の入力軸と前記第1の出力軸との間に設けられるとともに、その第1の出力軸が、入力軸と共通の回転軸線を有し入力軸に対してプロペラシャフト側に設置されている第3の出力軸に常時連結され、この第1速用歯車対を含む前記第1の入力軸から第3の出力軸に到るトルクの伝達経路中に一方向クラッチが改装されており、前記一方向クラッチの前記第1の入力軸側の部材の回転数が前記第1の出力軸側の部材の回転数より大きい場合にはトルクの伝達が行われ、前記一方向クラッチの前記第1の入力軸側の部材の回転数が前記第1の出力軸側の部材の回転数より小さい場合にはトルクの伝達が阻止され、前記一方向クラッチの回転が逆転している場合には、トルクの伝達が行われることを特徴とする変速機である。
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記第1速用歯車対を構成するドリブンギヤと前記第1の出力軸との間に前記一方向クラッチが介在されていることを特徴とする変速機である。
さらに、請求項3の発明は、請求項1において、前記第2の入力軸に後進時に選択される歯車対のドライブギヤが設けられ、前記第2の出力軸に後進時に選択される歯車対のドリブンギヤが設けられていることを特徴とする変速機である。
そして、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記第1の出力軸に第1速用歯車対のドリブンギヤが設けられるとともに、前記第2の出力軸に前記第1速用歯車対以外のドリブンギヤが設けられていることを特徴とする変速機である。
また、請求項5の発明は、請求項3または4において、前記二つの入力軸が同心円状に配置されており、前記第1の出力軸と前記入力軸との軸間距離が、前記第2の出力軸と前記入力軸との軸間距離よりも小さいことを特徴とする変速機である。
さらに、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記第1速用歯車対と、前記第1速用歯車対以外の歯車対を選択して係合する前記変速用クラッチとが軸線方向で同じ位置に設けられていることを特徴とする変速機である。
そして、請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかにおいて、第6速用歯車対のドライブギヤが前記第2の入力軸の最も原動機側に設けられ、第6速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に最も原動機側に設けられ、第4速用歯車対のドライブギヤが前記第2の入力軸の第6速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、第4速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第6速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、第2速用歯車対のドライブギヤが前記第2の入力軸の第4速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、第2速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第4速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、後進段用歯車対のドライブギヤが前記第2の入力軸の第2速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、後進段用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第2速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、第3速用歯車対のドライブギヤが前記第1の入力軸に第1速用歯車対よりも原動機側に設けられ、第3速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第1速用歯車対よりも原動機側に設けられ、第7速用歯車対のドライブギヤが前記第1の入力軸に第3速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、第7速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第3速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、前記第1動力伝達部材と、第3の出力軸または前記第7速用歯車対のドライブギヤのいずれかとを一体回転させるように係合する第1切換クラッチと、前記第2の出力軸と、前記第6速用歯車対のドリブンギヤまたは前記第4速用歯車対のドリブンギヤのいずれかとを一体回転させるように係合する第2切換クラッチと、前記第2の出力軸と、前記第2速用歯車対のドリブンギヤまたは前記第後進用歯車対のドリブンギヤのいずれかとを一体回転させるように係合する第3切換クラッチと、前記第2の出力軸と、前記第3速用歯車対のドリブンギヤとを一体回転させるように係合する第4切換クラッチとを備え、前記出力部材は前記入力軸の回転中心軸線と共通の軸線を中心として回転し、前記第1出力部材には第1リダクションギヤが設けられ、前記第2の出力軸には第2リダクションギヤが設けられ、前記共通の出力部材には前記第1リダクションギヤおよび第2リダクションギヤと噛合するリダクションドリブンギヤが設けられていることを特徴とする変速機である。
また、請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかにおいて、前記リダクションドリブンギヤが出力部材を共通の回転軸とする2枚の歯車から構成されており、第1リダクションドリブンギヤは前記第1のリダクションギヤと噛合し、第2リダクションドリブンギヤは前記第2のリダクションギヤと噛合することを特徴とする変速機である。
そして、請求項9の発明は、請求項8において、前記変速機は、ヒルホールド制御必要時には、第1速用歯車対以外の、前記第1の入力軸に設けられたいずれかの歯車対を選択して係合する手段を備えていることを特徴とする変速機である。
さらに、請求項10の発明は、請求項8または9において、車両の登坂状態を判断する登坂状態判断手段と、前記登坂状態判断手段で登坂状態と判断された場合で、かつ変速機に連結された原動機のトルクが出力されていない場合で、かつブレーキペダルが踏み込まれていない場合に、前記すべての複数の動力伝達用クラッチを解放するとともに、登坂路での車両の後退移動を阻止するヒルホールド制御をおこなうヒルホールド制御手段を備えていることを特徴とする変速機である。
また、請求項11の発明は、請求項10において、車両の発進状態を検出する発進状態検出手段を備え、前記発進状態検出手段で、車両が発進制御状態と判断された場合には、前記第2の入力軸に設けられた歯車対のいずれかを係合することを特徴とする変速機である。
さらに、請求項12の発明は、請求項10または11のいずれかにおいて、前記発進状態検出手段で、車両が前進したと判断された場合には前記ヒルホールドを解除するヒルホールド解除手段を備えていることを特徴とする変速機である。
そして、請求項13の発明は、請求項12において、前記発進状態検出手段で車両が発進したと判断された場合には、前記変速機に入力される原動機の出力トルクを増大させることを特徴とする変速機である。
また、請求項14の発明は、請求項12において、前記ヒルホールド解除手段によりヒルホールドが解除された後、変速比の高い変速段に切り換えることを特徴とする変速機である。
さらに、請求項15の発明は、請求項14において、車両の要求駆動力が所定値以上となる場合に、変速比の高い変速段に切り換えることを特徴とする変速機である。
請求項1の発明によれば、一方向クラッチは歯車と部材との間に取り付けられており、第1速用歯車対によるトルクの伝達がおこなわれない場合には空転し、第1速用歯車対によるトルクの伝達がおこなわれる場合には係合する。また、車両の後進時には逆転し、トルクを伝達することができる。
請求項2の発明によれば、一方向クラッチは第1速用歯車対のドリブンギヤ側に設置される。ドリブンギヤはドライブギヤに比べて径を大きくすることができるため、一方向クラッチの径を大きくすることができるので、一方向クラッチの強度を大きくすることができる。また、出力軸とドリブンギヤとの間に一方向クラッチが設置されるので、構造を単純化し、部品点数を少なくすることができる。
また、請求項3の発明によれば、車両後進時には、第2の入力軸に設けられた動力伝達用クラッチを解放し逆回転とすることで、トルク循環を抑制し、車両の後退をスムーズにおこなうことができる。
さらに、請求項4の発明によれば、第1速用歯車対以外のドリブンギヤが第2の出力軸に設けられており、ギヤ径の大きな第1速用歯車対のみを第1の出力軸に設けられている。したがって、第2の出力軸と入力軸との軸間距離は、やや径の大きな第1速用歯車対の寸法以外のみで決定されるため、第2の出力軸と入力軸との軸間距離を可能な限り小さくすることができ、変速機の大型化を抑制するとともに、重さの増大を抑制することができる。
そして、請求項5の発明によれば、同心円状に配置された入力軸と第1の出力軸との軸間距離が、入力軸と第2の出力軸との軸間距離よりも小さくなっている。このため、同一リダクションドライブギヤを使用するため、第1出力軸側のリダクションギヤ比を大きくすることができ、軸間距離を同一とした場合よりも、より大きな第1速ギヤ比を設定できる。
さらに、請求項6の発明によれば、第1速用歯車対の歯車対と第1速用歯車対以外の歯車対を選択して係合するクラッチのいずれかとが、軸線方向で同一の位置に設けられている。このため、変速機の全長を短縮することができる。
そして、請求項7の発明によれば、前進7段変速で後進1段変速の変速機に対してこれらの効果を得ることができる。
さらに請求項8の発明によれば、請求項6の発明の効果に加えて、ギヤ比の設定の自由度をさらに高めることができる。
また、請求項9の発明によれば、ワンウェイクラッチは第1速用歯車対に設けられている。すなわち、車両後退時には、第1速用歯車対以外の、前記第1の入力軸に設けられたいずれかの歯車対を選択して係合するだけで、循環トルクを発生させることができるので、ヒルホールド専用の機構を設ける必要がなく変速機の大型化を抑制できる。
さらに、請求項10の発明によれば、動力伝達用クラッチを、後退防止を目的としたクリープトルクを発生させるための半係合状態とする必要がないため、動力伝達用クラッチの耐久性低下させることなく発進制御をおこなうことができる。
そして、請求項11の発明によれば、第2の動力伝達部材に設けられた動力伝達用クラッチを係合するだけで発進ができるので、応答性良く発進をおこなうことができる。
さらに、請求項12の発明によれば、車両の前進が検出された場合に、ヒルホールドを解除するように構成されている、したがって、車両が後退することなく、車両を発進させることができる。
また、請求項13の発明によれば、車両の発進時にエンジントルクの増大がおこなわれる。したがって、発進時における駆動力を確保することができる。
そして、請求項14の発明によれば、ヒルホールドが解除された後に、変速機の変速比が増大させられる。したがって、トルクが増大して車輪に伝達させられるので、車両が後退することなく駆動力を確保することができる。
さらに、請求項15の発明によれば、車両に対する要求駆動力が所定値以上である場合に、変速機の変速比が増大させられる。したがって、発進時における駆動力を増大させることができる。
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。図1には、この発明の一実施例である車両Veのドライブトレーンおよび制御系統の一例が、模式的に示されている。まず、車両Veには駆動力源としてのエンジン1が設けられており、エンジン1と車輪2との間に形成された動力伝達経路に変速機3が設けられている。この変速機3は、第1クラッチ出力軸4および第2クラッチ出力軸5および第1変速機出力軸6および第2変速機出力軸7を有している。第2クラッチ出力軸5は円筒状に構成されており、第2クラッチ出力軸5の内部に第1クラッチ出力軸4が配置されている。また、第1クラッチ出力軸4と第2クラッチ出力軸5とが同軸上に配置され、第1クラッチ出力軸4と第2クラッチ出力軸5とが相対回転可能となるように構成されている。さらに、第1クラッチ出力軸4および第2クラッチ出力軸5に対して、第1変速機出力軸6が平行に配置されているとともに、第1変速機出力軸6と第2変速機出力軸7とが平行に配置されている。
また、変速機3は、前進段を設定するために、第1速用歯車対9ないし第4速用歯車対12および第6速用歯車対13と第7速用歯車対14を有している。まず、第1速用歯車対9は、第1速ドライブギヤ15と、第1速ドライブギヤ15に噛合された第1速ドリブンギヤ16とにより構成されている。第1速ドライブギヤ15は第1クラッチ出力軸4に設けられており、第1速ドライブギヤ15と第1クラッチ出力軸4とが一体回転するように構成されている。これに対して、第1速ドリブンギヤ16は第3変速機出力軸8に設けられており、第1速ドリブンギヤ16と第3変速機出力軸8とが相対回転可能となるように構成されている。
なお、第3変速機出力軸8と第1速ドリブンギヤ16とはオーバランニングタイプのワンウェイクラッチOWCを介して噛合している。このオーバランニングタイプのワンウェイクラッチOWCは、車両前進時で第1速ドリブンギヤ16の回転数が第3変速機出力軸8の回転数よりも大きい場合に、内輪と外輪との間に設けられたローラもしくはスプラグによって内輪と外輪との相対回転が阻止され、トルクの伝達がおこなわれ、車両前進時で第1速ドリブンギヤ16の回転数が第3変速機出力軸8の回転数よりも小さい場合には、内輪と外輪との相対回転が許容されることによって空転してトルクの伝達が抑制されるように構成されている。また、車両後進時には、内輪と外輪との間に設けられたローラもしくはスプラグによって内輪と外輪との相対回転が阻止されてトルクの伝達がおこなわれるように構成されている。
つぎに、第2速用歯車対10は、第2速ドライブギヤ17と、第2速ドライブギヤ17に噛合された第2速ドリブンギヤ18とにより構成されている。第2速ドライブギヤ17は第2クラッチ出力軸5に設けられており、第2速ドライブギヤ17と第2クラッチ出力軸5とが一体回転するように構成されている。これに対して、第2速ドリブンギヤ18は第1変速機出力軸6に設けられており、第2速ドリブンギヤ18と第1変速機出力軸6とが相対回転可能となるように構成されている。
さらに、第3速用歯車対11は、第3速ドライブギヤ19と、第3速ドライブギヤ19に噛合された第3速ドリブンギヤ20とにより構成されている。第3速ドライブギヤ19は第1クラッチ出力軸4に設けられており、第3速ドライブギヤ19と第1クラッチ出力軸4とが一体回転するように構成されている。これに対して、第3速ドリブンギヤ20は第1変速機出力軸6に設けられており、第3速ドリブンギヤ20と第1変速機出力軸6とが相対回転可能となるように構成されている。
さらに、第4速用歯車対12は、第4速ドライブギヤ21と、第4速ドライブギヤ21に噛合された第4速ドリブンギヤ22とにより構成されている。第4速ドライブギヤ21は第2クラッチ出力軸5に設けられており、第4速ドライブギヤ21と第2クラッチ出力軸5とが一体回転するように構成されている。これに対して、第4速ドリブンギヤ22は第1変速機出力軸6に設けられており、第4速ドリブンギヤ22と第1変速機出力軸6とが相対回転可能となるように構成されている。
さらに、第6速用歯車対13は、第6速ドライブギヤ23と、第6速ドライブギヤ23に噛合された第6速ドリブンギヤ24とにより構成されている。第6速ドライブギヤ23は第2クラッチ出力軸5に設けられており、第6速ドライブギヤ23と第2クラッチ出力軸5とが一体回転するように構成されている。これに対して、第6速ドリブンギヤ24は第1変速機出力軸6に設けられており、第6速ドリブンギヤ24と第1変速機出力軸6とが相対回転可能となるように構成されている。
さらに、第7速用歯車対14は、第7速ドライブギヤ25と、第7速ドライブギヤ25に噛合された第7速ドリブンギヤ26とにより構成されている。第7速ドライブギヤ25は第1クラッチ出力軸4に設けられており、第7速ドライブギヤ25と第1クラッチ出力軸4とが相対回転可能なように構成されている。これに対して、第7速ドリブンギヤ26は第1変速機出力軸6に設けられており、第7速ドリブンギヤ26と第1変速機出力軸6とが一体回転するようにに構成されている。
また、第2変速機出力軸7にはリダクションドリブンギヤ29が設けられ、このリダクションドリブンギヤ29と噛合する第1リダクションドライブギヤ27が第3変速機出力軸8に設けられるとともに、リダクションドリブンギヤ29に噛合する第2リダクションドライブギヤ28が第1変速機出力軸6に設けられている。さらに、第2変速機出力軸7と第1クラッチ出力軸4とは変速用クラッチC3により係合可能に構成されている。
そして、変速機3は、後進段を設定するための後進用歯車対30を有している。後進用歯車対30は、後進ドライブギヤ31および後進ドリブンギヤ32とにより構成されている。後進ドライブギヤ31は第2クラッチ出力軸5に設けられており、後進ドライブギヤ31と第2クラッチ出力軸5とが一体回転するように構成されている。これに対して、後進ドリブンギヤ32は第1変速機出力軸6に設けられており、後進ドリブンギヤ32と第1変速機出力軸6とが相対回転可能となるように構成されている。
そして、各変速用歯車対に対応して複数の変速用クラッチが設けられている。この変速用クラッチは、変速用歯車対を構成する各ギヤと、各軸との間における動力伝達状態を制御する装置である。この実施例においては、変速用クラッチとして同期噛合い装置(シンクロメッシュ機構)を用いた場合を説明する。まず、変速用クラッチC3は、第1クラッチ出力軸4に設けられている。変速用クラッチC3は、第1クラッチ出力軸4と一体回転し、かつ、第1クラッチ出力軸4の軸線方向に動作可能なスリーブ33と、第2変速機出力軸7と一体回転するアウターギヤ34と、スリーブ33と一体回転し、かつ、スリーブ33とともに軸線方向に動作可能なシンクロナイザーリング(図示せず)およびシンクロナイザーキー(図示せず)とを有している。スリーブ33にはインナーギヤ(図示せず)が形成されており、スリーブ33が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ34と、スリーブ33のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ34と、スリーブ33のインナーギヤとが係合された場合は、第1クラッチ出力軸4と第2変速機出力軸7との間で、動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、スリーブ33が軸線方向で中立位置に動作されて、スリーブ33のインナーギヤと、アウターギヤ34とが解放された場合は、第1クラッチ出力軸4と第2変速機出力軸7との間で、動力伝達をおこなうことが不可能となる。
また、この変速用クラッチC3は第7速用歯車対14に対応するクラッチとしての機能を兼備している。すなわち、第7速ドライブギヤ25と一体回転するアウターギヤ44が設けられており、アウターギヤ44に対応するシンクロナイザーリング(図示せず)が設けられている。そして、スリーブ33が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ44とスリーブ33のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ44とスリーブ33のインナーギヤとが係合された場合は、第1クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第7速用歯車対14を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ44とスリーブ33のインナーギヤとが解放された場合は、第1クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第7速用歯車対14を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。なお、スリーブ33を軸線方向で中立位置に移動させると、スリーブ33のインナーギヤを、2つのアウターギヤ34,44から共に解放させることは可能であるが、スリーブ33のインナーギヤが軸線方向のいずれの位置にある場合でも、2つのアウターギヤ34,44のいずれか一方にのみ噛合する。
また、第3速用歯車対11に対応する変速用クラッチC4は、第1変速機出力軸6に設けられている。変速用クラッチC4は、第1変速機出力軸6と一体回転し、かつ、第1変速機出力軸6の軸線方向に動作可能なスリーブ35と、第3速ドリブンギヤ20と一体回転するアウターギヤ36と、スリーブ35と一体回転し、かつ、スリーブ35とともに軸線方向に動作可能なシンクロナイザーリング(図示せず)およびシンクロナイザーキー(図示せず)とを有している。スリーブ35にはインナーギヤ(図示せず)が形成されており、スリーブ35が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ36と、スリーブ35のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ36と、スリーブ35のインナーギヤとが係合された場合は、第1クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第3速用歯車対11を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、スリーブ35が軸線方向で中立位置に動作されて、スリーブ35のインナーギヤと、アウターギヤ36とが解放された場合は、第1クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第3速用歯車対11を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。
一方、前記第2速用歯車対10に対応する変速用クラッチC5は、第1変速機出力軸6に設けられている。変速用クラッチC5は、第1変速機出力軸6と一体回転し、かつ、第1変速機出力軸6の軸線方向に動作可能なスリーブ37と、第2速ドリブンギヤ18と一体回転するアウターギヤ39と、スリーブ37と一体回転し、かつ、スリーブ37とともに軸線方向に動作可能なシンクロナイザーリング(図示せず)およびシンクロナイザーキー(図示せず)とを有している。スリーブ37にはインナーギヤ(図示せず)が形成されており、スリーブ37が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ39とインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ39と、スリーブ37のインナーギヤとが係合された場合は、第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第2速用歯車対10を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ39と、スリーブ37のインナーギヤとが解放された場合は、第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第2速用歯車対10を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。
また、この変速用クラッチC5は後進用歯車対30に対応するクラッチとしての機能を兼備している。すなわち、後進ドリブンギヤ32と一体回転するアウターギヤ38が設けられており、アウターギヤ38に対応するシンクロナイザーリング(図示せず)が設けられている。そして、スリーブ37が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ38とスリーブ37のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ38とスリーブ37のインナーギヤとが係合された場合は、第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、後進用歯車対30を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ38とスリーブ37のインナーギヤとが解放された場合は、第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、後進用歯車対30を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。なお、スリーブ37を軸線方向で中立位置に移動させると、スリーブ37のインナーギヤを、2つのアウターギヤ38,39から共に解放させることは可能であるが、スリーブ37のインナーギヤが軸線方向のいずれの位置にある場合でも、2つのアウターギヤ38,39のいずれか一方にのみ噛合する。
そして、前記第4速用歯車対12に対応する変速用クラッチC6は、第1変速機出力軸6に設けられている。変速用クラッチC6は、第1変速機出力軸6と一体回転し、かつ、第1変速機出力軸6の軸線方向に動作可能なスリーブ40と、第4速ドリブンギヤ22と一体回転するアウターギヤ41と、スリーブ40と一体回転し、かつ、スリーブ40とともに軸線方向に動作可能なシンクロナイザーリング(図示せず)およびシンクロナイザーキー(図示せず)とを有している。スリーブ40にはインナーギヤ(図示せず)が形成されており、スリーブ40が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ41とスリーブ40のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ41とスリーブ40のインナーギヤとが係合された場合は、第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第4速用歯車対12を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ41とスリーブ40のインナーギヤとが解放された場合は、第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第4速用歯車対12を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。
また、この変速用クラッチC6は第6速用歯車対13に対応するクラッチとしての機能を兼備している。すなわち、第6速ドリブンギヤギヤ24と一体回転するアウターギヤ42が設けられており、アウターギヤ42に対応するシンクロナイザーリング(図示せず)が設けられている。そして、スリーブ40が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ42とスリーブ40のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ42とスリーブ40のインナーギヤとが係合された場合は、第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第6速用歯車対13を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ42とスリーブ40のインナーギヤとが解放された場合は、第2クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第6速用歯車対13を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。なお、スリーブ40を軸線方向で中立位置に移動させると、スリーブ40のインナーギヤを、2つのアウターギヤ41,42から共に解放させることは可能であるが、スリーブ40のインナーギヤが軸線方向のいずれの位置にある場合でも、2つのアウターギヤ41,42のいずれか一方にのみ噛合する。
変速機3は、エンジン1に接続される入力軸45を有している。また、第1クラッチ出力軸4と入力軸45との間における動力伝達状態を制御する第1切換クラッチC1と、第2クラッチ出力軸5と入力軸45との間における動力伝達状態を制御する第2切換クラッチC2とが設けられている。この第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2としては、例えば、摩擦式クラッチ、より具体的には湿式クラッチを用いていることが可能である。つまり、第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2を構成するプレートやディスクが、潤滑油により潤滑および冷却される。この第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2は、別々に係合圧もしくはトルク容量を制御可能に構成された、いわゆるデュアルクラッチ(言い換えれば、ツインクラッチ)である。なお、変速時に切換クラッチを交互に切り換えるように構成されていれば、切換クラッチは3つ以上あってもよい。
一方、前記エンジン1には内燃機関および外燃機関が含まれるが、この実施例では、内燃機関を用いている場合について説明する。内燃機関としては、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジン、メタノールエンジンなどを用いることが可能である。この実施例では、エンジン1としてガソリンエンジンが用いられている場合について説明する。このエンジン1は、電子スロットルバルブ、燃料噴射量制御装置、点火時期制御装置などを有する公知のものである。さらに、車両Veにはブレーキ装置(図示せず)が設けられている。このブレーキ装置は、乗員により操作されるブレーキペダル、および車輪2に設けられたホイールシリンダなどにより構成されている。そして、ブレーキペダルの操作に応じてホイールシリンダの油圧が制御されて、車輪2に対する制動力が調整される。
つぎに、車両Veの制御系統について説明すると、第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2および変速用クラッチC3、C4,C5,C6を、それぞれ別々に制御することの可能なアクチュエータが設けられている。この実施例では、アクチュエータとして油圧アクチュエータ46が用いられている。つまり、第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2および変速用クラッチC3,C4,C5,C6は、いずれも油圧制御式のクラッチであり、各クラッチに対応して油圧室(図示せず)が形成されているととともに、各油圧室の油圧が油圧アクチュエータ46により制御されるように構成されている。つまり、第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2の係合圧は、油圧アクチュエータ48により制御される。この油圧アクチュエータ46は、油圧回路およびソレノイドバルブなどを有する公知の構造を有している。
また、車両Veの全体を制御する総合電子制御装置47が設けられているとともに、エンジン1を制御するエンジン用電子制御装置48が設けられている。さらに、変速機3を制御するために乗員が操作するシフト操作装置49が設けられているとともに、変速機3における変速状態を表示するシフト状態表示装置50が設けられている。シフト操作装置49は、乗員が手で操作する構造のものまたは足で操作する構造のもののいずれでもよい。シフト操作装置49の操作により、前進段(ドライブポジション)、後進段(リバースポジション)、ニュートラルポジション、パーキングポジションなどを選択的に切り替え可能である。さらに、シフト状態表示装置50は、ランプ点灯、音声表示、ディスプレイ表示などの少なくとも1つの表示システムにより、変速機3の変速状態を出力する構成となっている。また、潤滑油および油圧アクチュエータ46の作動油の温度を検出する油温センサ56および各クラッチの軸線方向におけるスリーブの位置を検知するスリーブ位置センサ51が設けられている。
前記エンジン用電子制御装置48には、各種のセンサやスイッチの信号が入力される。このエンジン用電子制御装置48には、例えば、エンジン回転速度、吸入空気量、吸入空気温度、アクセル開度、スロットル開度、冷却水温、エンジン吹き上げ禁止スイッチ52などの信号が入力される。エンジン吹き上げ禁止スイッチ52は、シフト操作装置49に設けたり、シフト操作装置49とは別にインストルメントパネルなどに設けることが可能である。エンジン用電子制御装置48からは、エンジン1の電子スロットルバルブの開度、吸入空気量、点火時期、燃料噴射量などを制御する信号が出力される。
前記総合電子制御装置47には、各種のセンサやスイッチの信号が入力される。総合電子制御装置47には、例えば、第1クラッチ出力軸4の回転速度センサ53、第2クラッチ出力軸5の回転速度センサ54、第2変速機出力軸7の回転速度センサ55、潤滑油および作動油の温度、ブレーキペダルの操作状態、ナビゲーションシステムで得られる道路状況、シフト操作装置49の操作状態、道路勾配センサ、加速度センサなどの信号が入力される。総合電子制御装置47からは、油圧アクチュエータ46を制御する信号、シフト状態表示装置50を制御する信号などが出力される。なお、エンジン用電子制御装置48と総合電子制御装置47との間で相互に信号の授受がおこなわれる。また、この実施例において、各種の回転部材の回転速度は、各種の回転部材の回転数と等価のパラメータである。
つぎに、変速機3の制御について説明する。変速機3で前進段の第1速を設定する場合は、全ての変速用クラッチC3,C4,C5,C6を解放もしくは中立状態とするとともに第1切換クラッチC1を係合する。これにより、エンジンの出力トルクは第1クラッチ出力軸4から第1速用歯車対9を介して第3変速機出力軸8に伝達される。すなわち、変速機3の変速段として第1速が設定される。
また、変速機3で前進段の第2速を設定する場合は、変速用クラッチC5のスリーブ37の動作により、スリーブ37のインナーギヤとアウターギヤ39とが係合されるとともに、第2切換クラッチC2が係合されるとともに、変速用クラッチC5以外の変速用クラッチのスリーブが全て中立位置に制御される。このような制御により、入力軸45と第2変速機出力軸7との間で、第2切換クラッチC2および第2速用歯車対10を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸45と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第2速用歯車対10を構成する第2速ドライブギヤ17と第2速ドリブンギヤ18との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第2速が設定される。
なお、第2速が設定されたことにより、エンジンの出力トルクは第2変速機出力軸7に伝達されるが、リダクションドリブンギヤ29と第1リダクションドライブギヤ27との歯数比に応じて、第3変速機出力軸8の回転数が第1速ドリブンギヤ16の回転数よりも増大する。したがって、ワンウェイクラッチOWCの作用によって、第3変速機出力軸8と第1速ドリブンギヤ16との間の動力伝達が遮断される。この動力伝達遮断は、第3速から第7速が設定された場合にも同様におこなわれる。
また、変速機3で前進段の第3速を設定する場合は、変速用クラッチC4のスリーブ35の動作により、スリーブ35のインナーギヤとアウターギヤ36とが係合されるとともに、第1切換クラッチC1が係合されるとともに、変速用クラッチC4以外の変速用クラッチC3,C5,C6のスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、第2切換クラッチC2が解放される。このような制御により、入力軸45と第2変速機出力軸7との間で、第1切換クラッチC1および第3速用歯車対11を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸45と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第3速用歯車対11を構成する第3速ドライブギヤ19と第3速ドリブンギヤ20との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第3速が設定される。
さらに、変速機3で前進段の第4速を設定する場合は、変速用クラッチC6のスリーブ40の動作により、スリーブ40のインナーギヤとアウターギヤ41とが係合されるとともに、第2切換クラッチC2が係合されるとともに、変速用クラッチC6以外の変速用クラッチのスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、第1切換クラッチC1が解放される。このような制御により、入力軸45と第2変速機出力軸7との間で、第2切換クラッチC2および第4速用歯車対12を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸45と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第4速用歯車対12を構成する第4速ドライブギヤ21と第4速ドリブンギヤ22との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第4速が設定される。
さらに、変速機3で前進段の第5速を設定する場合は、変速用クラッチC3のスリーブ33の動作により、スリーブ33のインナーギヤとアウターギヤ34とが係合されるとともに、第1切換クラッチC1が係合されるとともに、変速用クラッチC3以外の変速用クラッチのスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、第2切換クラッチC2が解放される。このような制御により、第1クラッチ出力軸4と第2変速機出力軸7とが直結される。すなわち、変速機3の変速段として第5速が設定される。
さらに、変速機3で前進段の第6速を設定する場合は、変速用クラッチC6のスリーブ40の動作により、スリーブ40のインナーギヤとアウターギヤ42とが係合されるとともに、第2切換クラッチC2が係合されるとともに、変速用クラッチC6以外の変速用クラッチのスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、第1切換クラッチC1が解放される。このような制御により、入力軸45と第2変速機出力軸7との間で、第2切換クラッチC2および第6速用歯車対13を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸45と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第6速用歯車対13を構成する第6速ドライブギヤ23と第6速ドリブンギヤ24との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第6速が設定される。
そして、変速機3で前進段の第7速を設定する場合は、変速用クラッチC3のスリーブ33の動作により、スリーブ33のインナーギヤとアウターギヤ44とが係合されるとともに、第1切換クラッチC1が係合されるとともに、変速用クラッチC3以外の変速用クラッチのスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、第2切換クラッチC2が解放される。このような制御により、入力軸45と第2変速機出力軸7との間で、第1切換クラッチC1および第7速用歯車対14を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸45と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第7速用歯車対14を構成する第7速ドライブギヤ25と第7速ドリブンギヤ26との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第7速が設定される。このように、変速機3は、前進段において第1速ないし第7速を選択的に切り替えることが可能である。つまり、変速機3は、変速比を段階的に、または不連続に切り替えることの可能な有段変速機である。
一方、シフト操作装置49の操作により、後進段(リバースポジション)が選択された場合は、変速用クラッチC5のスリーブ37の動作により、スリーブ37のインナーギヤとアウターギヤ38とが係合されるとともに、第2切換クラッチC2が係合されるとともに、変速用クラッチC5以外の変速用クラッチのスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、第1切換クラッチC1が解放される。このような制御により、入力軸45と第2変速機出力軸7との間で、第2切換クラッチC2および後進用歯車対30を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸45と第2変速機出力軸7との間における変速比が、後進用歯車対30を構成する後進ドライブギヤ31とアイドラギヤ43と後進ドリブンギヤ32との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3で後進段が設定される。なお、前進段が設定された場合と、後進段が設定された場合とでは、第2変速機出力軸7の回転方向が逆となる。
前進段または後進段が選択された場合は、上記のように入力軸45と第2変速機出力軸7とが動力伝達可能に接続されるため、エンジン1が運転され、かつ、アクセルペダルが踏み込まれた場合、つまり、パワーオンの状態では、エンジントルクが変速機3を経由して車輪2に伝達されて、駆動力が発生する。これに対して、車両Veの惰力走行時、つまり、アクセルペダルが踏まれていないパワーオフの状態では、ワンウェイクラッチOWCの空転によりトルク伝達しない第1速を除き、車両Veの運動エネルギに対応するトルクが、車輪2から変速機3を経由してエンジン1に伝達され、エンジンブレーキ力が生じる。
さらに、シフト操作装置49により、パーキングポジションまたはニュートラルポジジョンが選択された場合は、第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2が共に解放される。このような制御により、入力軸45と第2変速機出力軸7との間で動力伝達をおこなうことが不可能となる。そして、現在設定されている変速段から他の変速段(目標変速段)に切り替える場合は、現在の変速段を設定しているクラッチのスリーブを動作させて、現在の変速段に対応するアウターギヤと、スリーブのインナーギヤとを解放するとともに、目標変速段に対応するクラッチのスリーブを動作させて、目標変速段を設定するアウターギヤと、スリーブのインナーギヤとを係合させる制御が実行される。また、現在の変速段から目標変速段に切り替える場合に、第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2の係合・解放状態を切り替える必要がある場合は、その切り替え制御が実行される。
この実施例において、前進段では、変速段を示す数字が小さいほど、変速機3における変速比が大きくなる。ここで、変速機3の変速比とは、入力軸45の回転速度を第2変速機出力軸7の回転速度で除した値である。この実施例において、現在の変速段における変速比よりも、目標変速段における変速比の方が大きくなる変速制御がダウンシフトである。また、現在の変速段における変速比よりも、目標変速段における変速比の方が小さくなる変速制御がアップシフトである。そして、変速機3は、変速比を切り替える場合に、第1切換クラッチC1のトルク容量、および第2切換クラッチC2のトルク容量が制御されるように構成された、いわゆるデュアル・クラッチ式の変速機3である。つまり、変速機3の変速段を変更する場合は、第1切換クラッチC1および第2切換クラッチC2の係合・解放を並行して実行する、いわゆるクラッチ・ツウ・クラッチ変速となる。
なお、この実施例においては、変速機3の変速段を切り替えるにあたり、自動変速制御とマニュアル変速制御とを選択可能である。マニュアル変速制御とは、乗員がシフト操作装置49をマニュアル操作することにより、第1速ないし第7速の変速段を選択的に切り替える制御である。また、自動変速制御とは、シフト操作装置49で前進段が選択されている場合に、車両Veの走行状態、例えば、車速およびアクセル開度および総合電子制御装置47に記憶されている変速マップに基づいて、変速判断をおこない、第1速ないし第7速の変速段を選択的に切り替える制御である。この場合、変速マップには、現在の変速段から他の変速段にアップシフトする場合の基準となるアップシフト線、および、現在の変速段から他の変速段にダウンシフトする場合の基準となるダウンシフト線が設けられている。
次に、発進時におけるエンジン起動時点から変速時点までの、ワンウェイクラッチOWCの作用について説明する。まず、発進時、エンジン1起動直後においては、第3変速機出力軸8の回転数も第1速ドリブンギヤ16の回転数も、ともに零となっているので、ワンウェイクラッチOWCは解放状態となっている。
そして、エンジンの回転数が上昇し、第1切換クラッチC1の係合によって、第1速ドリブンギヤ16の回転数が上昇し、第3変速機出力軸8の回転数(起動直後は零)よりも上昇すると、ワンウェイクラッチOWCが係合し、エンジン1からのトルクが第1速用歯車対9を経由して、第3変速機出力軸8へ伝達され、いわゆる1速発進(ロー発進)となる。この時、変速用クラッチC3〜C6は中立状態となっている。
その後、車速の増大とともに変速がおこなわれ、第1速ドリブンギヤ16の回転数が第3変速機出力軸8の回転数よりも低下すると、ワンウェイクラッチOWCは解放状態となり、第1クラッチ出力軸4から第3変速機出力軸8へのトルク伝達が遮断される。このとき変速に伴って、変速用クラッチC3〜C5のいずれかが係合されているので第1速用歯車対9以外の歯車対を経由してトルクが伝達される。なお、第5速が設定されている場合には、クラッチC3がアウターギヤ34と係合しているので、第1クラッチ出力軸4から直接第2変速機出力軸7へトルクが伝達される。つまり、第1速用歯車対9以外の歯車列を経由してトルクが伝達される場合には、ワンウェイクラッチOWCは空転し、ワンウェイクラッチOWCを経由してのトルクの伝達はおこなわれない。
このように、ワンウェイクラッチOWCによるトルクの伝達は、自動的におこなわれるので、第1切換クラッチC1を係合させるだけで1速発進をおこなうことができる、このため、1速発進時を迅速におこなうことができる。
また、車両を後退させるリバース走行時は、第1切換クラッチC1を解放することで、第2切換クラッチC2を経由して動力を伝達することができる。
また、ワンウェイクラッチOWCは第1速用歯車対9の第1速ドリブンギヤ16側に設置される。第1速ドリブンギヤ16は第1速ドライブギヤ15に比べて径を大きくすることができるため、ワンウェイクラッチOWCの径を大きくすることができるので、ワンウェイクラッチOWCの強度を大きくすることができる。また、第3変速機出力軸8と第1速ドリブンギヤ16との間にワンウェイクラッチOWCが設置されるので、構造を単純化し、部品点数を少なくすることができる。例えば、スリーブにワンウェイクラッチを設ける必要がなく、構造が簡単になるとともに、スリーブの径をを小さくすることが出来るので、引きずり損失の増大に伴う変速時の切替の動作が重くなることを抑制し、変速のアクチュエータの大型化を抑制することができる。
また、第1速用歯車対9以外の歯車対のドリブンギヤ24,22,18、32,20,26は全て、第1変速機出力軸6に設けられている。したがって、第3変速機出力軸8とクラッチ出力軸4,5との軸間距離は、第1速用歯車対9の寸法で決定されるため、第3変速機出力軸8とクラッチ出力軸4,5との軸間距離をギヤ比の大きな第1速用歯車対9を除いて決定できるので、変速機の大型化を抑制するとともに、重さの増大を抑制することができる。
さらに、同心円状に配置されたクラッチ出力軸4,5と第3変速機出力軸8との軸間距離が、クラッチ出力軸4,5と第1変速機出力軸6との軸間距離よりも小さくなっている。このため、リダクションドリブンギヤ29と第1リダクションドライブギヤ27とのギヤ比を大きくすることができ、変速比を増大させるように設定することができる。
また、第1速用歯車対9の第1速ドライブギヤ15は比較的歯車の径が小さく、また、第1クラッチ出力軸4に設けられている。したがって、第1速ドライブギヤ15の円周方向の周りには、スペースに余裕が生じる。そこで、このスペースに変速用クラッチC4,C5,C6のいずれかを設けることで、変速機の全長が増大することを抑制することができる。すなわち、第1速用歯車対と第1用歯車対以外の歯車対を選択して係合する係合クラッチのいずれかとが、軸線方向で同一の位置に設けられている。このため、変速機の全長を短縮することができる。
一方、車両の後退を抑制したい場合には、上記坂道などにおける車両停止時の車両後退時に、変速用クラッチC4をアウターギヤ36と係合させるか、変速用クラッチC3をアウターギヤ34またはアウターギヤ44と係合させることにより変速機内部に循環トルクを発生させ、車輪2からのトルクにより、第2変速機出力軸7の回転を抑制させる必要がある。なお、以下の説明は、変速用クラッチC4をアウターギヤ36と係合させた場合、すなわち第3速用歯車対を係合させた場合について述べる。
上述のように、車両停止中の車輪2からのトルクは、第2変速機出力軸7と,リダクションドリブンギヤ29と、第1リダクションドライブギヤ27と、第3変速機出力軸8と、ワンウェイクラッチOWCと、第1速ドリブンギヤ16と、第1速ドライブギヤ15とを経由して、第1クラッチ出力軸4に伝達される。また、変速用クラッチC4がアウターギヤ36と係合されているので、車輪2からのトルクは、第2変速機出力軸7と,リダクションドリブンギヤ29と,第2リダクションドライブギヤ28と,第1変速機出力軸6と,第3速ドリブンギヤ20と、第3速用歯車対11とを経由して第1クラッチ出力軸4に伝達される。
ここで、第1速と第3速とが同時に係合されている。すなわち、第2変速機出力軸7と第1クラッチ出力軸4とは変速比の異なる動力伝達が並列しておこなわれているため、動力伝達経路内のどこかで滑りが生じないと回転できない。車両後退時はワンウェイクラッチOWCは滑らないので第2変速機出力軸7は回転することができず、ヒルホールドを実現することができる。
次に、ヒルホールド制御の具体例について、図2を参照して説明する。図2は本ヒルホールド制御の具体例を示すフローチャートである。まず、道路勾配センサーにより現在の道路勾配が所定値以上であるか否かが判断される(ステップS1)。
そして、ステップS1で否定的に判断された場合、このルーチンを抜けるが、ステップS1で肯定的に判断された場合、すなわち、現在の道路勾配が所定値以上である場合には、後退防止機能すなわちヒルホールド機能が必要な状態か否かが判断される(ステップS2)。ここで、後退防止機能が必要な状態とは、例えば、道路勾配が所定値以上であり、前進段が選択され、車両が停止状態で、パーキングブレーキが作動していない場合等である。より具体的には、坂道発進時でパーキングブレーキを解除してからエンジンが立ち上がるまでの状態等である。
そして、ステップS2で否定的に判断された場合にはこのルーチンを抜けるが、ステップS2で肯定的に判断された場合、すなわち、後退防止機能が必要と判断された場合には、直ちに、変速用クラッチC4をアウターギヤ36と係合させ、第3速段を設定する(ステップS3)。そしてこのルーチンを抜ける。
つまり、第3変速機出力軸8に設けられたワンウェイクラッチOWCは、車両後退時にには係合し、第1速用歯車対9が選択され、車輪からのトルクが伝達される。また、ヒルホールド必要時には上記第1速用歯車対9に加えて、第2変速機出力軸7に接続された第3速用歯車対11が選択され、車輪からのトルクが伝達される。第1速用歯車対9と第3速用歯車対11とは、ギア比が異なっているために、変速機内部で循環トルクが発生する。したがって、切換クラッチC1,C2を解放し、エンジン1からのトルクが変速機3に入力されていない場合でも、第1クラッチ出力軸4の回転を阻止することができ、ヒルホールドを実現することができる。
また、ワンウェイクラッチOWCは第3変速機出力軸8に設けられており、また、車両後退時には自動的に係合され、トルクが伝達される。そして、車両後退時にワンウェイクラッチが係合している状態で、第3速用歯車対11を選択すればヒルホールドが実現できるので、ヒルホールド専用段を設ける必要がなく、変速機の大型化を抑制することができる。なお、選択は第3速用歯車対11に限らず、第5速や第7速であってもよい。
すなわち、上記実施例においては、ヒルホールド制御時に第3速用歯車列11を選択したが、図3および図4に示すように、変速用クラッチC3をアウターギヤ34またはアウターギヤ44と係合させてもよい。要は、ヒルホールド制御時に第1クラッチ出力軸4に設定された変速比の異なる変速段を同時に選択することによって、変速機内部に循環トルクを発生させるように制御すればよい。
また、ワンウェイクラッチOWCはいずれの変速段に設けてもよいが、上記実施例においては、ワンウェイクラッチOWCは変速比の最も低い変速段(1速段)に設けられている。1速段に設けることで、車両停止からヒルホールド制御をおこなわずに直ちに発進制御をおこなう場合の駆動力を確保することができる。
一方、変速比が大きい状態で発進をおこなう場合、例えば2速発進をおこなう場合、クリープトルクが小さいので、発進直前にヒルホールド制御を解除すると車両が後退する場合がある。また、ツインクラッチ式の変速機においては、切換クラッチC1,C2を半係合状態とすることによって、クリープトルクを発生させているので、クリープトルクの発生の継続時間が長いと、切換クラッチC1,C2の摩擦面の温度が上昇し、耐久性が悪化する。したがって、切換スイッチC1,C2の半係合状態を極力回避しながら、発進制御をおこなう必要がある。
図5は、このような、坂道発進時における発進制御の一例を示すフローチャートである。先ず、車両が停止しているか否かが判断される(ステップS11)。ステップS11で否定的に判断された場合、車両は停止していないので、切換クラッチC1もしくはC2を半係合状態とし(ステップS110)、クリープトルクを発生させるとともに、ヒルホールド制御を解除する(ステップS111)。すなわち、発進制御を実施する。
一方、ステップS11で肯定的に判断された場合には、ブレーキがオフか否かが判断される(ステップS12)。ステップS12で否定的に判断された場合には、停止中の制御が実施される(ステップS19)。停止中の制御は、先ず切換クラッチC1およびC2を解放状態とし、発進制御切換時の応答性確保のための油圧のみ出力される。また、登坂路の場合には、前記切換クラッチC1およびC2を解放状態にする制御以外にヒルホールド制御が加味される。
ステップS12で肯定的に判断された場合には、現在車両が登坂路にあり、かつヒルホールド制御がおこなわれているか否かが判断される(ステップS13)。ステップS13で否定的に判断された場合、すなわち、車両が発進しようとしている場合には、クリープトルクを発生させるため、切換クラッチC1またはC2を半係合状態とする(ステップS18)。すなわち、発進制御がおこなわれる。
また、ステップS13で肯定的に判断された場合には、アクセルが全閉か否かが判断される(ステップS14)。ステップS14で肯定的に判断された場合、すなわちアクセルペダルが踏まれておらず、運転者に発進の意志がないと考えられる場合、停止中の制御が継続または実施される(ステップS15)。なお、この制御はステップS19と同様の制御である。そして、その後ヒルホールド制御が継続または実行される(ステップS16)。
また、ステップS14で否定的に判断された場合、すなわち、運転者の発進の意志があると判断された場合には、切換クラッチC1もしくはC2を半係合状態とし(ステップS17)、クリープトルクを発生させるとともに、ヒルホールド制御が継続または実施される(ステップS16)。すなわち、発進制御がおこなわれる。
一方、ヒルホールド制御実行中から発進制御に移る場合、走行路の勾配や運転者のアクセルペダルの踏み込み量などによって定まる要求駆動力に応じて発進時の変速段を切換えることで、駆動力の不足を防止しつつ登坂発進をおこなうことが考えられる。図6はその変速段の切換え制御を行う場合のフローチャートである。
まず、現在の車両の状態がヒルホールド制御制御からの発進制御中であるか否かが判断される(ステップS21)。すなわち、前回のルーチン実行時にヒルホールド制御制御が行われているかに否かが判断される。そして、ステップS21で否定的に判断された場合、すなわち、前回のルーチン実行時にヒルホールド制御制御が行われていない場合には、このルーチンを抜ける。
一方、ステップS21で肯定的に判断された場合、すなわち、ステップS21で、前回のルーチン実行時にヒルホールド制御制御がおこなわれている場合には、走行路の勾配や運転者のアクセルペダルの踏み込み量などによって定まる要求駆動力が所定値TUPHILよりも小さいか否かが判断される(ステップS22)。ステップS22で否定的に判断された場合、要求駆動力が大きいと判断され、より変速比の大きな変速段での発進をおこなう。本実施例においては、第1速で発進される。したがって、第1切換クラッチC1が半係合され、クリープトルクが発生させられる(ステップS24)。
また、ステップS22で肯定的に判断された場合には、要求駆動力が小さいと判断され、より変速比の小さい変速段での発進をおこなう。本実施例においては第2速で発進される。したがって、第2切換クラッチC2が半係合され、クリープトルクが発生させられる(ステップS23)。
次に、上記の制御を行った際のタイムチャートを図7に示す。なお、ヒルホールド制御は第3速でおこなわれるものとする。車両が登坂状態でヒルホールド制御状態(A時点以前)から、ブレーキがオフされても(A時点)、変速段は第3速に維持される(A時点からB時点)。そして、アクセルがONとなってエンジン回転数Neが増大すると第2切換クラッチC2の半係合量が増大し、伝達されるエンジントルクの量が増大し、発進制御が開始される。(B時点からC時点)。
やがて前進判定が成立すると(ステップS14で否定的に判断された場合。C時点)、第1切換クラッチC1に対応する変速段が1速側に切り替わり、ヒルホールド制御が解除される(C時点)。その後、駆動力の不足判断が成立すると(D時点)、第1切換クラッチC1の係合量が増大することにより、伝達されるトルクが増大するとともに、第2切換クラッチC2の係合量が減少することにより伝達されるトルクが減少し、いわゆるクラッチ・ツウ・クラッチ制御が行われる(D時点以降)。
従来、破線で示すように、登坂状態でヒルホールド制御状態から発進制御をおこなう場合、車両の後退を抑制するためにブレーキ解除(A時点)後直ちにエンジントルク(クリープトルク)の増大がおこなわれる。また、このクリープトルク発生と同時に、直ちに3速から1速への変速がおこなわれる。そして、破線で示すように、クリープトルクを伝達するために第2切換クラッチC2の係合度が上昇するので、第2切換クラッチC2の摩擦材の温度が上昇し、耐久性が低下する。
これに対して、実線で示すように、本願発明においては、前進判定成立(C時点)までは、変速がおこなわれない。したがって、ヒルホールド制御状態がC時点まで維持されるので、クリープトルクの上昇を抑制することができ、第2切換クラッチC2の摩擦材の温度の上昇を抑制することができ、耐久性の低下を抑制することができる。
さらに、ヒルホールド制御中は切換クラッチC1,C2を、後退防止を目的としたクリープトルクを発生させるための半係合状態とする必要がないため、切換クラッチC1,C2の耐久性を低下させることなく発進制御をおこなうことができる。
そして、車両の発進が必要な場合は、第2クラッチ出力軸5に設けられた第2切換クラッチC2を係合するだけで発進ができるので、応答性良く発進をおこなうことができる。
さらに、車両の前進が検出された場合に、ヒルホールドを解除するように構成されている。したがって、車両が後退することなく、車両を発進させることができる。
なお、車両の発進時にエンジントルクの増大がおこなわれる。したがって、発進時における駆動力を確保することができる。
また、ヒルホールドが解除された後に、変速機の変速比が増大させられる。したがって、トルクが増大して車輪に伝達させられるので、車両が後退することなく駆動力を確保することができる。
さらに、後進時に選択される歯車対である後進用歯車対30が第2変速機出力軸7に設けられている。このため、ワンウェイクラッチOWCを含む動力伝達経路と、後進用歯車対30とを含む動力伝達経路とが分離されていることになり、後進時の循環トルクの発生を回避し、変速機構のロック状態を回避することができる。
さらに、車両に対する要求駆動力が所定値以上である場合に、変速機の変速比が増大させられる。したがって、発進時における駆動力を増大させることができる。
上記実施例においては、第2変速機出力軸7にリダクションドリブンギヤ29を設け、第1変速機出力軸6に設けられた第2リダクションドライブギヤ28と第3変速機出力軸8に設けられた第1リダクションドライブギヤ27とがリダクションドリブンギヤ29と噛合するように構成されているが、このリダクションドリブンギヤを第2変速機出力軸7を共通の回転軸とする2つの歯車から構成してもよい。図8はリダクションドリブンギヤを2つの歯車から構成した例である。
第2変速機出力軸7には第1リダクションドリブンギヤ29Aと第2リダクションドリブンギヤ29Bとが設けられており、第1変速機出力軸6には第2リダクションドライブギヤ28が設けられ、第3変速機出力軸8には第1リダクションドライブギヤ27が設けられている。そして、第1リダクションドリブンギヤ29Aと第1リダクションドライブギヤ27とが噛合しており、第2リダクションドリブンギヤ29Bと第2リダクションドライブギヤ28とが噛合している。
この構成によれば、第3変速機出力軸8と第2変速機出力軸7との軸間距離の許す範囲で、第1リダクションドリブンギヤ29Aと第1リダクションドライブギヤ27のギヤ比を自由に設定できる。したがって、第1リダクションドリブンギヤ29Aの外径を第1リダクションドライブギヤ27に比べて充分小さくすればギヤ比を大きくすることができる。したがって、ギヤ比の設定の自由度をさらに高めることができる。
ここで、実施例で説明した構成と、この発明との対応関係を説明すると、エンジン1が原動機に相当し、第1クラッチ出力軸4が第1の入力軸に相当し、第2クラッチ出力軸5が第2の入力軸に相当する。また、切換クラッチC1,C2がクラッチに相当する。また、第1変速機出力軸6が第2の出力軸に相当し第2変速機出力軸7が第3の出力軸に相当し、第3変速機出力軸8が第1の出力軸に相当する。そして、第1速用歯車対9が第1速用歯車対に相当する。
また、この発明は、各動力伝達部材および各回転部材の回転軸線が、車両Veの前後方向または車両Veの幅方向のいずれの向きで配置されている車両Veにおいても実行可能である。また、この発明は、第2変速機出力軸7のトルクが、前輪または後輪のいずれに伝達される構成の二輪駆動車にも適用可能である。また、この発明は、第2変速機出力軸7のトルクが、動力分配装置(トランスファ)により、前輪および後輪に分配される構成の四輪駆動車にも適用可能である。またこの発明は、車両Ve以外の駆動装置、例えば、建設機械、工作機械などにも適用可能である。また、この発明に用いられる各種のクラッチとしては、摩擦式クラッチ、例えば、湿式クラッチおよび乾式クラッチが挙げられる。
図1の制御例を実行可能な車両のパワートレーンおよびその制御系統を示す概念図である。 この発明における変速機で実行可能な制御例を示すフローチャートである。 この発明における変速機で実行可能な制御例の他の例を示すフローチャートである。 この発明における変速機で実行可能な制御例の第3の例を示すフローチャートである。 この発明における変速機で実行可能な制御例を示すフローチャートである。 この発明における変速機で実行可能な制御例の他の例を示すフローチャートである。 図1の制御例に対応するタイムチャートの一例である。 図1の制御例を実行可能な車両のパワートレーンおよびその制御系統の他の例を示す概念図である。
符号の説明
1…エンジン、 3…変速機、 4…第1クラッチ出力軸、 5…第2クラッチ出力軸、 6…第1変速機出力軸、 7…第2変速機出力軸、 8…第3変速機出力軸、 9…第1速用歯車対、 10…第2速用歯車対、 11…第3速用歯車対、 12…第4速用歯車対、 13…第6速用歯車対、 14…第7速用歯車対、 15…第1速ドライブギヤ、 16…第1速ドリブンギヤ、 17…第2速ドライブギヤ、 18…第2速ドリブンギヤ、 19…第3速ドライブギヤ、 20…第3速ドリブンギヤ、 21…第4速ドライブギヤ、 22…第4速ドリブンギヤ、 23…第6速ドライブギヤ、 24…第6速ドリブンギヤ、 25…第7速ドライブギヤ、 26…第7速ドリブンギヤ、 C3…変速用クラッチ、 C4…変速用クラッチ、 C5…変速用クラッチ、 C6…変速用クラッチ、 45…入力軸、 46…油圧アクチュエータ、 C1…第1切換クラッチ、 C2…第2切換クラッチ、 Ve…車両、 OWC…ワンウェイクラッチ。

Claims (15)

  1. 同一軸芯を中心に回転する二つの入力軸が互いに同心円状に配置されるとともに、これらの入力軸と動力源との間に変速用クラッチがそれぞれ配置され、これらの入力軸の回転中心軸線から半径方向に離隔した軸芯を中心に回転する二つの出力軸とが設けられるとともに、第1の入力軸と第1の出力軸との間および第2の入力軸と第2の出力軸との間のそれぞれに、所定の変速比を設定するための歯車対が設けられている複数クラッチ式変速機において、
    前進段で最も大きい変速比を設定する第1速用歯車対が前記第1の入力軸と前記第1の出力軸との間に設けられるとともに、その第1の出力軸が、入力軸と共通の回転軸線を有し入力軸に対してプロペラシャフト側に設置されている第3の出力軸に常時連結され、この第1速用歯車対を含む前記第1の入力軸から第3の出力軸に到るトルクの伝達経路中に一方向クラッチが改装されており、
    前記一方向クラッチの前記第1の入力軸側の部材の回転数が前記第1の出力軸側の部材の回転数より大きい場合にはトルクの伝達が行われ、
    前記一方向クラッチの前記第1の入力軸側の部材の回転数が前記第1の出力軸側の部材の回転数より小さい場合にはトルクの伝達が阻止され、
    前記一方向クラッチの回転が逆転している場合には、トルクの伝達が行われることを特徴とする複数クラッチ式変速機。
  2. 前記第1速用歯車対を構成するドリブンギヤと前記第1の出力軸との間に前記一方向クラッチが介在されていることを特徴とする請求項1に記載の複数クラッチ式変速機。
  3. 前記第2の入力軸に後進時に選択される歯車対のドライブギヤが設けられ、前記第2の出力軸に後進時に選択される歯車対のドリブンギヤが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の複数クラッチ式変速機。
  4. 前記第1の出力軸に第1速用歯車対のドリブンギヤが設けられるとともに、前記第2の出力軸に前記第1速用歯車対以外のドリブンギヤが設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  5. 前記二つの入力軸が同心円状に配置されており、前記第1の出力軸と前記入力軸との軸間距離が、前記第2の出力軸と前記入力軸との軸間距離よりも小さいことを特徴とする請求項3または4に記載の複数クラッチ式変速機。
  6. 前記第1速用歯車対と、前記第1速用歯車対以外の歯車対を選択して係合する前記変速用クラッチとが軸線方向で同じ位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  7. 第6速用歯車対のドライブギヤが前記第2の入力軸の最も原動機側に設けられ、第6速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に最も原動機側に設けられ、
    第4速用歯車対のドライブギヤが前記第2の入力軸の第6速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、第4速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第6速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、
    第2速用歯車対のドライブギヤが前記第2の入力軸の第4速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、第2速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第4速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、
    後進段用歯車対のドライブギヤが前記第2の入力軸の第2速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、後進段用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第2速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、
    第3速用歯車対のドライブギヤが前記第1の入力軸に第1速用歯車対よりも原動機側に設けられ、第3速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第1速用歯車対よりも原動機側に設けられ、
    第7速用歯車対のドライブギヤが前記第1の入力軸に第3速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、第7速用歯車対のドリブンギヤが前記第2の出力軸に第3速用歯車対よりもプロペラシャフト側に設けられ、
    前記第1動力伝達部材と、第3の出力軸または前記第7速用歯車対のドライブギヤのいずれかとを一体回転させるように係合する第1切換クラッチと、
    前記第2の出力軸と、前記第6速用歯車対のドリブンギヤまたは前記第4速用歯車対のドリブンギヤのいずれかとを一体回転させるように係合する第2切換クラッチと、
    前記第2の出力軸と、前記第2速用歯車対のドリブンギヤまたは前記後進用歯車対のドリブンギヤのいずれかとを一体回転させるように係合する第3切換クラッチと、
    前記第2の出力軸と、前記第3速用歯車対のドリブンギヤとを一体回転させるように係合する第4切換クラッチとを備え、
    前記出力部材は前記入力軸の回転中心軸線と共通の軸線を中心として回転し、前記第1出力部材には第1リダクションギヤが設けられ、前記第2の出力軸には第2リダクションギヤが設けられ、前記共通の出力部材には前記第1リダクションギヤおよび第2リダクションギヤと噛合するリダクションドリブンギヤが設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  8. 前記リダクションドリブンギヤが出力部材を共通の回転軸とする2枚の歯車から構成されており、第1リダクションドリブンギヤは前記第1のリダクションギヤと噛合し、第2リダクションドリブンギヤは前記第2のリダクションギヤと噛合することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  9. 前記変速機は、ヒルホールド制御必要時には、第1速用歯車対以外の、前記第1の入力軸に設けられたいずれかの歯車対を選択して係合する手段を備えていることを特徴とする請求項8に記載の複数クラッチ式変速機。
  10. 車両の登坂状態を判断する登坂状態判断手段と、
    前記登坂状態判断手段で登坂状態と判断された場合で、かつ変速機に連結された原動機のトルクが出力されていない場合で、かつブレーキペダルが踏み込まれていない場合に、前記すべての複数の動力伝達用クラッチを解放するとともに、登坂路での車両の後退移動を阻止するヒルホールド制御をおこなうヒルホールド制御手段を備えていることを特徴とする請求項8または9に記載の複数クラッチ式変速機。
  11. 車両の発進状態を検出する発進状態検出手段を備え、
    前記発進状態検出手段で、車両が発進制御状態と判断された場合には、前記第2の入力軸に設けられた歯車対のいずれかを係合することを特徴とする請求項10に記載の複数クラッチ式変速機。
  12. 前記発進状態検出手段で、車両が前進したと判断された場合には前記ヒルホールドを解除するヒルホールド解除手段を備えていることを特徴とする請求項10または11のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機。
  13. 前記発進状態検出手段で車両が発進したと判断された場合には、前記変速機に入力される原動機の出力トルクを増大させることを特徴とする請求項12に記載の複数クラッチ式変速機。
  14. 前記ヒルホールド解除手段によりヒルホールドが解除された後、変速比の高い変速段に切り換えることを特徴とする請求項12に記載の複数クラッチ式変速機。
  15. 車両の要求駆動力が所定値以上となる場合に、変速比の高い変速段に切り換えることを特徴とする請求項14に記載の複数クラッチ式変速機。
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