JP2007055828A - 誘電体磁器組成物及びそれを用いて作製される電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温焼成可能な誘電体磁器組成物、及びそれを用いて作製される電子部品を提供する。
【解決手段】 (BaNdSm)TiO系磁器組成物100質量部に対し、重量によりBi 6〜15部、SiO 1〜5部、ZnO 1〜5部、MgO 0〜3部、B 0.2〜5部(B 0.2〜5部をLiO 0.08〜2.0質量部で置換してよい)を添加した誘電体磁器組成物、それを用いて作製される電子部品。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低温焼成可能な誘電体磁器組成物及びそれを用いて作製される電子部品に関し、その誘電体磁器組成物は、高周波領域で使用するのに好適な電気的特性を有する。特に、本発明の誘電体磁器組成物は、共振器や温度補償用誘電体材料として用いるのに好適である。
携帯電話等の高周波機器は、小型化、高機能化、低価格化が望まれる。これら高周波機器に使用される誘電体共振器にも、同様に小型化、高性能且つ低価格なものが望まれる。
これら誘電体共振器等の材料として用いられる誘電体磁器組成物には、その焼成体の比誘電率(以下「K値」という)が高く、Q値が高く、さらに静電容量の温度依存性が小さい特性のものが要求される。特に静電容量の温度特性に関しては、欧州工業規格(以下「EIA」という)で規定されているCOG特性を満足するものが望ましい。
COG特性とは、+25℃における静電容量を基準としたとき、−55℃〜+125℃の広い温度範囲にわたり、静電容量の温度変化率の係数(以下「TC」という)が±30ppm/℃以内と平坦である温度特性のことである。
誘電体磁器組成物のK値及びQ値が大きく、更に+25℃における静電容量を基準としたとき、−55℃〜+125℃の広い温度範囲にわたり、静電容量のTCを小さくすることを可能にするのに、BaO、TiO、Nd、Pr11/2、及びBi成分からなり、各成分の組成割合が特定の値を満足するように構成したことを特徴とする誘電体磁器組成物が提案された(例えば特許文献1を参照)。かかる誘電体磁器組成物は1300℃〜1400℃の温度で焼成することができることが報告されている。
誘電体磁器組成物を低温で焼成することができることは焼成誘電体磁器組成物を用いた電子部品の低価格化のために非常に重要である。しかも焼成温度が高いと高価な高温用炉が必要となり、設備投資が莫大なものになるのみならず、運転に際し電気エネルギー消費も多く、環境負荷も大きくなってしまう。
焼成誘電体磁器組成物が積層セラミックコンデンサとして使用される場合に、内部電極として従来から用いられているPd、Pt、Au等の高価な貴金属の代わりに、安価なAg又はAgにPdを数%混ぜた電極を用いることができるならば、低価格化を実現するために望ましいことである。
誘電体磁器組成物の焼成温度を低く、特に焼成温度を930℃以下にすることができるならば、パラジウムに比べて融点が962℃と低く、導電率が高く、安価な銀と同時焼成しても銀が融解したり蒸発することがなく、大幅なコスト改善が期待できる。
特開平4−104949号公報
本発明の目的は、高周波領域で使用される誘電体磁器組成物の低温焼成を可能とし、誘電体磁器組成物内部電極として安価なAg又はAg+Pd(数%)を使用することができることにより大幅なコスト改善ができ、所望の電気的特性を満足する誘電体磁器組成物、それを使用して製造される電子部品及び誘電体磁器組成物の製造方法を提供するにある。
本発明者等は、上述した課題を解決するために、(BaNdSm)TiO系磁器組成物を主成分として使用して、これにBi、SiO、ZnO、B及び/又はLiO、所望によりMgOを含有することにより、上記の目的を達成することができる誘電体磁器組成物、それを使用して製造される電子部品及び誘電体磁器組成物の製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、以下の1〜4の発明が提供される。
1. (BaNdSm)TiO系磁器組成物100質量部を主成分として、これに対し、重量によりBi 6〜15部、SiO 1〜5部、ZnO 1〜5部、MgO 0〜3部、B 0.2〜5部を含有する誘電体磁器組成物。
2.(BaNdSm)TiO系磁器組成物が、BaCO、Nd、Sm、TiOの合計molに対し、BaCO 18〜22mol%、Nd 9〜13mol%、Sm 2〜6mol%、TiO 63〜67mol%を媒体中で粉砕媒体を用いて湿式混合を行った後に乾燥させ、次いで,この混合体を仮焼した後に、再度媒体中で粉砕媒体を用いて湿式粉砕し、その後乾燥させて得られる、上記1記載の誘電体磁器組成物。
3.B 0.2〜5質量部の一部〜全部が、LiO 0.08〜2.0質量部で置換される、上記1記載の誘電体磁器組成物。
4.上記1〜3のいずれか一項記載の誘電体磁器組成物誘電体磁器組成物によって形成される電子部品。
本発明の誘電体磁器組成物は、焼成温度が930℃以下と低温焼成が可能なため、内部電極としてPdに比べて安価なAg又はAgにPdを数%混ぜた電極を用いる材料を使用することができるので、それから製造される電子部品の低価格化を可能にすることができる。本発明の誘電体磁器組成物は、K値が60以上及びtanDが10×10−4Q値以下であり、+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃以内と平坦である。ここで、COG特性とは、+25℃における静電容量を基準としたとき、−55℃〜+125℃の広い温度範囲にわたり、静電容量のTCが±30ppm/℃以内と平坦である温度特性のことであるが、−55℃から25℃までの方がゆるく規格化されており,実際問題になるのは25℃から125℃までの静電容量のTCとなる。そこで、本明細書以降,+25℃における静電容量を基準としたとき、25℃から125℃までの静電容量のTCを代表値として記載する。
本発明の誘電体磁器組成物は、(BaNdSm)TiO系磁器組成物を主成分とし、これにBi、SiO、ZnO、B及び/又はLiO、所望によりMgOを含有する。
主成分となる(BaNdSm)TiO系磁器組成物については、(BaNdSm)TiO系組成物であればいずれのものを用いることができる。(BaNdSm)TiO系磁器組成物を調製するに当たり,BaOは非常に不安定な物質であるので、BaCOのような安定な塩の形の化合物を主発原料として用いる。BaCOは、焼成により分解して炭酸ガスを放出してBaOとなる。そのために、(BaNdSm)TiO系磁器組成物は、あらかじめBaCO、TiO、Nd、Smを出発原料として用いて仮焼した後に用いる。好ましい(BaNdSm)TiO系磁器組成物は、下記の通りにして調製する:BaCO、Nd、Sm、TiOの合計molに対し、それぞれBaCO 18〜22mol%、Nd 9〜13mol%、Sm 2〜6mol%、TiO 63〜67mol%の範囲で各成分のmol%を選択してBaCO、Nd、Sm、TiOの合計が100mol%になるようにし、これらを媒体中で粉砕媒体を用いて湿式混合を行った後に乾燥させ、次いで,この混合体を1170℃近辺で仮焼した後に、再度媒体中で粉砕媒体を用いて湿式粉砕し、その後乾燥させて得られる。
次いで,(BaNdSm)TiO系磁器組成物に、Bi、SiO、ZnO、MgO、B及び/又はLiCOを含有させるに当たり、(BaNdSm)TiO系磁器組成物100質量部に対し、重量によりBi 6〜15部、SiO 1〜5部、ZnO 1〜5部、MgO 0〜3部、B 0.2〜5部になるようにする。B 0.2〜5質量部の一部〜全部を、LiO 0.4〜2.0質量部で置換してもよい。
Biが6質量部以上であると,誘電体磁器組成物は、K値が大きく、tanDが小さく,+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。他方,Biが15質量部以下であると,誘電体磁器組成物は、K値が大きくなる。
SiOが1質量部以上であると,誘電体磁器組成物は、+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。他方,SiOが5質量部以下であると,誘電体磁器組成物は、K値が大きくなる。
ZnOが1質量部以上であると,誘電体磁器組成物は、その焼成体のtanD及び+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが小さくなる。他方,ZnOが5質量部以下であると,誘電体磁器組成物は、K値が大きく、tanDが小さくなる。
誘電体磁器組成物は、MgOを添加しなくとも、良好な電気的特性を有する。MgOを添加する場合,3質量部以下であると,誘電体磁器組成物は、K値が大きく、tanDが小さく,+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。一般的に,MgOを添加することにより、焼成体の+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCがより小さくなり、安定な生産が期待できる。
は、単独で加えても、Bの一部〜全部をLiOで置換してもよいが、BとLiO(LiCOに換算)との合計量は、(BaNdSm)TiO系磁器組成物100質量部に対し、0.2〜5質量部の範囲で使用する。BとLiO(LiCOに換算)との合計量が0.2質量部以上であると、誘電体磁器組成物は、その焼成体のK値が大きく、tanDが小さく、+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。他方,5質量部以下であると、焼成体のK値が大きく、tanDが小さくなる。
TiO、Nd、Sm、Bi、SiO、ZnO、MgO、B等の出発原料は、焼成により酸化物を生成する水酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の金属塩を用いてもよい。本発明の誘電体磁器組成物中に、不可避不純物としてAl、Ca、Fe、Sn等が含まれることもある。
上に説明した通りにして得た本発明の誘電体磁器組成物を用いて単板型及び積層セラミックコンデンサを製造する例について説明する。
(BaNdSm)TiO磁器組成物の主成分と、Bi、SiO、ZnO、B及び/又はLiO、所望によりMgOからなる出発原料を用いて、焼成した後の組成が本発明の範囲内になるように秤量し、これらを水等を媒体としてジルコニアビーズ等を粉砕媒体として用いて湿式混合した後に乾燥させて粉体を得る。
この混合粉体にアクリル系バインダーのようなバインダーを固形分で4%程度添加して造粒する。
このようにして調整された粒体を金型に充填し、成型機にて圧力を掛けて成型し、円板状サンプルを得る。
こうして得られたサンプルを約930℃で空気中で焼成を行う。これら得られた焼成体磁器組成物の両面にAgペーストを印刷し、約750℃で焼付けして電極を形成して単板型セラミックコンデンサを製造する。
前記説明と同様の手法により(BaNdSm)TiO系磁器組成物の主成分と、Bi、SiO、ZnO、B、所望によりMgOからなる出発原料として、焼成した後の組成が本発明の範囲内になるように秤量し、エタノール等を媒体としてジルコニアビーズ等の粉砕媒体を用いて数時間湿式混合を行う。このようにして得られた混合体にPVB(ポリビニールブチラール)のようなバインダー、フタル酸ベンジルブチルのような可塑剤を添加し混合してセラミック・スリップを調整する。このセラミック・スリップをドクターブレード法によってシートを作成する。
このセラミック・グリーンシート上にAg又はAgとPd(数%)との混合導電ペーストを印刷し内部電極を形成する。これら内部電極が形成された前記セラミックシートを導電ペースト層が引き出されている列が互い違いになるように所望枚積層して積層体を得る。このようにして得られた未焼成の積層体を基材から外し、成型、切断して積層ブロックを作製する。
焼成は大気中で約930℃において数時間で行う。焼成後セラミック焼結体の両側にAgペーストを塗布し大気中において約750℃で焼付け、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成する。
上記のようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、所望の有効誘電体セラミック層の総数によって変わる。
下記に本発明の実施例を例示する。しかし、本発明は、実施例によって制限されるものではない。
実施例1
以下に、本発明の好ましい実施例の一つである単板型のセラミックコンデンサに用いられる誘電体磁器組成物について説明する。
まず、(BaNdSm)TiO系磁器組成物の主成分を作成する。この主成分はBaCO、TiO、Nd、Smを出発原料として、BaCO 20mol%、Nd 11mol%、Sm 4mol%、TiO 65mol%になるように秤量した後に、水を媒体としてジルコニアビーズを粉砕媒体として用いて3時間湿式混合を行った後に乾燥させた。次いで,この混合体を1170℃で2時間仮焼した後に、再度水を媒体としてジルコニアビーズを用いて3時間湿式粉砕した。その後乾燥させて(BaNdSm)TiOを有する磁器組成物を得た。
この(BaNdSm)TiO系磁器組成物の主成分と、Bi、SiO、ZnO、B及び/又はLiO、所望によりMgOからなる出発原料を用いて、焼成後の組成が表1に示す目的組成になるように秤量し、これらを水を媒体としてジルコニアビーズを粉砕媒体として用いて3時間湿式混合した後に乾燥させて粉体を得た。
この混合粉体にアクリル系バインダー(日信化学工業株式会社製 ビニブランSBA−9215A)を固形分で4%添加して造粒した。
このようにして調整された粒体を16.5mmφの金型に充填し、成型機にて3ton/cmの圧力で成型し、厚さ0.7mmの円板状サンプルを得た。
こうして得られたサンプルを930℃で2時間空気中で焼成を行った。これら得られた焼成体磁器組成物の両面にAgペーストを印刷し、750℃で焼付けして電極を形成した。
こうして得られたサンプルについてK値、誘電損失tanDを1KHz、1Vrms(実効電圧)の測定条件で自動ブリッジ式測定器を用いて測定した。尚、Q値は1/tanDで表され、tanD=10×10−4でQ=1000となる。つまりtanDが小さい程Q値は大きくなる。
また、静電容量の温度係数TC(ppm/℃)は、+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCを求めた。
表1は、このようにして得られた各焼成体の単板型コンデンサの特性を表したものであり、×印は本発明の範囲外の比較例を示す。
Figure 2007055828
表1において、資料番号1〜6は、(BaNdSm)TiO系磁器組成物 100質量部に対しSiO 2質量部、ZnO 2質量部そしてB 3質量部と一定にして、Biを4〜17質量部の間で変化させたときのものである。Biが6質量部以上であると,誘電体磁器組成物のK値が大きく、tanDが小さく,+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。これは930℃で十分に焼成できるためであると考えられる。他方,Biが15質量部以下であると,誘電体磁器組成物のK値が大きくなる。
資料番号7〜11は同様に、SiOの他の成分の組成を一定にしてSiO量を変化させたものである。
SiOが1質量部以上であると,誘電体磁器組成物の+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。他方,SiOが5質量部以下であると,誘電体磁器組成物のK値が大きくなる。
資料番号12〜16は同様にZnOの他の成分の組成を一定にしてZnO量を変化させたものである。
ZnOが1質量部以上であると,誘電体磁器組成物のtanD及び+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが小さくなる。他方,ZnOが5質量部以下であると,誘電体磁器組成物のK値が大きく、tanDが小さくなる。
資料番号17〜20は同様にMgOの他の成分の組成を一定にしてMgO量を変化させたものである。
MgOは添加しなくとも良好な電気的特性が得られる。MgOを添加する場合,3質量部以下であると,誘電体磁器組成物のK値が大きく、tanDが小さく,+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。一般的に,MgOを添加することにより、+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCがより小さくなり、安定な生産が期待できる。
資料番号21〜27は同様にBの他の成分の組成を一定にしてB量を変化させたものである。Bの量が0.2質量部以上であると、K値が大きく、tanDが小さく、+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。他方,Bの量が5質量部以下であると、K値が大きく、tanDが小さくなる。
資料番号28〜33はBに換えてLiOを用い,LiOの他の成分の組成を一定にしてLiO量を変化させたものである。LiOの量が2.0質量部以下であると、K値が大きく、tanDが小さくなる。
資料番号34〜37はBとLiOとを併用した例を示す。BとLiOとの合計量は、BとLiO(LiCOに換算)との合計量が5質量部以下であると、K値が大きく、tanDが小さく、+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが±30ppm/℃の範囲となる。
尚、資料番号3、9、14、25は、組成を比較しやすくする為、便宜上同じ組成の試料を載せたものである。
実施例2
次に本発明の好ましい第2の実施例として、本発明の誘電体磁器組成物を積層セラミックコンデンサに使用した例について説明する。
前記説明と同様の手法により(BaNdSm)TiO系磁器組成物の主成分と、Bi、SiO、ZnO、B、所望によりMgOからなる出発原料として、その焼成後の組成が表1の試料番号17になるように秤量した後に、エタノールを媒体としてジルコニアビーズを用いて3時間湿式混合を行った。このようにして得られた混合体にバインダーとしてPVB(ポリビニールブチラール)を、可塑剤としてフタル酸ベンジルブチルを添加して混合しセラミック・スリップを調整した。このセラミック・スリップをドクターブレード法によってシートを作成し、厚さ12μmのグリーンシートを得た。
次にこのセラミック・グリーンシート上にAg95%:Pd5%の混合導電ペーストを印刷し内部電極を形成した。これら内部電極が形成された前記セラミック・シートを導電ペースト層が引き出されている列が互い違いになるように所望枚積層して積層体を得る。
このようにして得られた未焼成の積層体を、基材から外し、成型、切断して積層ブロックを作製した後、焼成を行う。
焼成は大気中で930℃において2時間行った。焼成後セラミック焼成体の両側にAgペーストを塗布し大気中において750℃で焼付け、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。
上記のようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅2.0mm、長さ1.2mm、厚さ1.2mmであった。又上記内部電極間に介在する各誘電体セラミック層の厚さは8.5μmであり、有効誘電体セラミック層の総数は80層であった。
こうして得られた積層セラミックコンデンサの電気的特性は、静電容量10,000pF、tanDが2×10−4、+25℃における静電容量を基準として、25℃〜+125℃での静電容量のTCが−10ppm/℃と良好なものが得られた。
本発明の誘電体磁器組成物は、マイクロ波領域において使用される種々の誘電体共振器や温度補償用誘電体材料、積層セラミックコンデンサとして用いることができる。

Claims (4)

  1. (BaNdSm)TiO系磁器組成物100質量部を主成分として、これに対し、重量によりBi 6〜15部、SiO 1〜5部、ZnO 1〜5部、MgO 0〜3部、B 0.2〜5部を含有する誘電体磁器組成物。
  2. (BaNdSm)TiO系磁器組成物が、BaCO、Nd、Sm、TiOの合計molに対し、BaCO 18〜22mol%、Nd 9〜13mol%、Sm 2〜6mol%、TiO 63〜67mol%を媒体中で粉砕媒体を用いて湿式混合を行った後に乾燥させ、次いで,この混合体を仮焼した後に、再度媒体中で粉砕媒体を用いて湿式粉砕し、その後乾燥させて得られる、請求項1記載の誘電体磁器組成物。
  3. 0.2〜5質量部の一部〜全部が、LiO 0.08〜2.0質量部で置換される、請求項1記載の誘電体磁器組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載の誘電体磁器組成物誘電体磁器組成物によって形成される電子部品。
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