JP5151039B2 - 誘電体セラミックおよびその製造方法ならびに積層セラミックコンデンサ - Google Patents

誘電体セラミックおよびその製造方法ならびに積層セラミックコンデンサ Download PDF

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Description

この発明は、誘電体セラミックおよびその製造方法、ならびにこの誘電体セラミックを用いて構成される積層セラミックコンデンサに関するもので、特に、積層セラミックコンデンサにおける誘電体セラミック層の薄層化を有利に図り得るようにするための改良に関するものである。
この発明にとって興味ある誘電体セラミックとして、たとえば特開2001−220224号公報(特許文献1)に記載されたものがある。特許文献1では、BaTiO系誘電体セラミックが記載されている。そして、特許文献1では、誘電率および絶縁抵抗を高くするため、この誘電体セラミックは、Mgおよび希土類元素が拡散したシェルを有するコアシェル構造を示すものとされ、また、シェル厚み/粒径が0.03〜0.3となるように制御される。
しかしながら、特許文献1には、シェルにおける希土類元素の濃度についての開示はなく、また、希土類元素の濃度と誘電体セラミックの特性との関係についての開示がないばかりでなく、希土類元素の濃度と誘電体セラミックの特性との間に何らかの関係があることすら何ら示唆されていない。
また、特許文献1では、その段落「0017」〜「0018」に記載されるように、シェルの厚みは、焼成温度とその維持時間を変えることによってのみ制御されている。そのため、シェルの厚みについて、より高い精度をもって、これを制御するには限界があり、そればかりでなく、シェルにおける希土類元素の濃度の制御については、なおさら不可能である。したがって、特許文献1に記載の技術による限り、シェルにおける希土類元素の濃度を十分に上げることはできない。
他方、近年、積層セラミックコンデンサに対して、大容量化かつ小型化の要望があり、このような要望を満たすため、積層セラミックコンデンサに備える誘電体セラミック層の薄層化がますます進んでいる。その結果、誘電体セラミック層の1層あたりにかかる電界が相対的に大きくなる。このような状況の下では、バイアス特性が良好であること、すなわち印加電界の変化に対する誘電率の変動が小さいことが要求される。
しかしながら、前述の特許文献1に記載される誘電体セラミックでは、必ずしも、十分なバイアス特性が得られるとは限らない。
特開2001−220224号公報
そこで、この発明の目的は、上述のような問題を解決し得る、誘電体セラミックおよびその製造方法、ならびにこの誘電体セラミックを用いて構成される積層セラミックコンデンサを提供しようとすることである。
この発明は、まず、ABOを主成分とし、さらに副成分として希土類元素を含み、結晶粒子と結晶粒界とを備える、誘電体セラミックに向けられる。ここで、上記Aは、Ba、またはCaおよびSrの少なくとも1種とBaとであり、Bは、Ti、またはZrおよびHfの少なくとも1種とTiとである。言い換えると、Aは、Baを必ず含み、Ba以外にCaおよびSrの少なくとも1種を含んでいてもよく、Bは、Tiを必ず含み、Ti以外にZrおよびHfの少なくとも1種を含んでいてもよいということである。また、希土類元素は、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、LuおよびYの少なくとも1種である。
このような誘電体セラミックにおいて、この発明では、前述した技術的課題を解決するため、次のような構成を備えることを特徴としている。
すなわち、結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.03〜0.10である、表層部と、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.01以下である、内部とを有し、かつ表層部の平均厚みの、結晶粒子の直径に対する比が0.01〜0.10であることを特徴としている。
結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、上述した、表層部の平均厚みの、結晶粒子の直径に対する比は、好ましくは、0.01〜0.04である。
結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、表層部における、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.05〜0.10であることが好ましい。
結晶粒子の内部と表層部との境界領域の形状が、結晶粒子の外周とほぼ同心円状であることが好ましい。
この発明は、誘電体セラミックの製造方法にも向けられる。
この発明に係る誘電体セラミックの製造方法では、ABO(Aは、Ba、またはCaおよびSrの少なくとも1種とBaとであり、Bは、Ti、またはZrおよびHfの少なくとも1種とTiとである。)を主成分とする、セラミック粉末が用意され、このセラミック粉末に対し、相対湿度80%以上の雰囲気下で30分以上40分以下、加湿処理を行なう工程がまず実施される。その後、セラミック粉末に添加成分を混合し、このセラミック粉末と添加成分の混合物を400℃以上550℃以下で熱処理し、それによって、添加成分をセラミック粉末の粒子表層部に固溶させることが行なわれ、次いで、添加成分が粒子の表層部に固溶したセラミック粉末を焼成することが行なわれる。
この発明に係る誘電体セラミックの製造方法において、上記の添加成分は希土類元素(La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、LuおよびYの少なくとも1種)であることが好ましい。
この発明は、さらに、前述したような誘電体セラミックを用いて構成される積層セラミックコンデンサにも向けられる。
この発明に係る積層セラミックコンデンサは、複数の積層された誘電体セラミック層および誘電体セラミック層間の特定の界面に沿って形成された内部電極を含む、積層体と、内部電極の特定のものに電気的に接続されるように積層体の外表面上に形成される外部電極とを備えるもので、誘電体セラミック層が、前述したようなこの発明に係る誘電体セラミックからなることを特徴としている。
BaTiOに代表され、さらに(Ba,Ca)TiO、(Ba,Sr)TiO等をも含む、BaTiO系誘電体セラミックに希土類元素が固溶すると、その部分の絶縁抵抗値(IR)が高くなり、また、その濃度が高くなるほど、それに応じてIRも高くなることが知られている。このことから、この発明に係る誘電体セラミックでは、結晶粒子の表層部のIRが高められることになる。
このとき、誘電体セラミック全体に電圧が印加されたとき、電圧は、結晶粒子の内部と表層部とに分担してかかることになるが、とりわけ、IRのより高い表層部により集中してかかることになる。言い換えると、結晶粒子の内部にかかる電圧が低くなり、その結果、誘電体セラミック全体について、誘電率の電界依存性が小さくなる。すなわち、バイアス特性が良好になるということである。
なお、表層部の希土類元素濃度を高くするためには、表層部の厚みを薄くする必要がある。なぜなら、表層部の厚みを薄くしないと、結晶粒子自体に固溶させるべき希土類元素の総量が多くなりすぎ、その結果、誘電率、静電容量温度特性または信頼性の低下または悪化がもたらされるからである。
以上のことから、良好なバイアス特性を実現するためには、誘電体セラミックにおける結晶粒子において、希土類元素の濃度が高く、かつ厚みの薄い表層部を作ることが効果的である。
このような観点から、この発明に係る誘電体セラミックによれば、結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、表層部の希土類元素の濃度が高く、かつ表層部の厚みが薄くされているので、良好なバイアス特性を得ることができる。
この発明に係る誘電体セラミックにおいて、結晶粒子の内部と表層部との境界領域の形状が、結晶粒子の外周とほぼ同心円状であると、内部と表層部とによる電圧分担を適正かつ安定的に行なうことができ、良好なバイアス特性を安定して得ることができる。
この発明に係る誘電体セラミックの製造方法によれば、セラミック粉末に対し、まず加湿処理を行なった上で、添加成分を混合し、熱処理しているので、添加成分は、加湿処理が及んだ部分のみに主として固溶することになり、その結果、セラミック粉末の粒子表層部に添加成分を高濃度に固溶させることができる。したがって、焼成によって得られた誘電体セラミックにおいて、結晶粒子における添加成分が固溶した表層部の厚みや表層部における添加成分の濃度は、加湿処理の条件や熱処理の条件によって制御することができる。
この発明に係る誘電体セラミックの製造方法において、添加成分として希土類元素が用いられると、前述したようなこの発明に係る誘電体セラミックを有利に製造することができる。
また、この発明に係る積層セラミックコンデンサによれば、誘電体セラミック層が、この発明に係る誘電体セラミック、すなわち良好なバイアス特性を有する誘電体セラミックから構成されるので、誘電体セラミック層の薄層化を問題なく進めることができる。そのため、大容量化かつ小型化が図られた積層セラミックコンデンサを得ることができる。
図1は、この発明の一実施形態による積層セラミックコンデンサ1を図解的に示す断面図である。
積層セラミックコンデンサ1は、積層体2を備えている。積層体2は、積層される複数の誘電体セラミック層3と、複数の誘電体セラミック層3間の特定の複数の界面に沿ってそれぞれ形成される複数の内部電極4および5とをもって構成される。内部電極4および5は、たとえばニッケル、ニッケル合金、銅または銅合金のような卑金属を主成分としている。内部電極4および5は、積層体2の外表面にまで到達するように形成されるが、積層体2の一方の端面6にまで引き出される内部電極4と他方の端面7にまで引き出される内部電極5とが、積層体2の内部において交互に配置されている。
積層体2の外表面であって、端面6および7上には、それぞれ、外部電極8および9が形成されている。外部電極8および9は、前述の内部電極4および5において用いた金属と同じものを主成分としても、あるいは、銀、パラジウム、銀−パラジウム合金などを主成分としてもよい。外部電極8は、端面6上において、内部電極と電気的に接続され、他方、外部電極9は、端面7上において、内部電極5と電気的に接続される。
外部電極8および9上には、必要に応じて、ニッケル、銅などからなる第1のめっき層10および11がそれぞれ形成され、さらにその上には、半田、錫などからなる第2のめっき層12および13がそれぞれ形成されている。
このような積層セラミックコンデンサ1において、誘電体セラミック層3は、この発明に係る誘電体セラミックから構成される。すなわち、誘電体セラミック層3は、ABO(Aは、Ba、またはCaおよびSrの少なくとも1種とBaとであり、Bは、Ti、またはZrおよびHfの少なくとも1種とTiとである。)を主成分とし、さらに副成分として希土類元素(La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、LuおよびYの少なくとも1種)を含む、誘電体セラミックから構成される。
上述した誘電体セラミックは、結晶粒子と結晶粒界とを備えるものであるが、結晶粒子に関して、次のような特徴を有している。
まず、結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.03〜0.10である、表層部と、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.01以下である、内部とを有することを特徴としている。簡単に言えば、希土類元素の濃度は、内部に比べて、表層部においてより高くされ、しかも、表層部における希土類元素の濃度の下限は、内部における希土類元素の濃度の上限より所定の値以上高いという特徴を有している。
ABOを主成分とする誘電体セラミックに希土類元素が固溶すると、前述したように、絶縁抵抗値(IR)が高くなり、また、その濃度が高くなるほど、それに応じてIRも高くなる。したがって、上述した特徴を備える誘電体セラミックでは、結晶粒子の表層部のIRが、内部のIRに比べて十分に高められる。そのため、誘電体セラミック全体に電圧が印加されたとき、電圧は、IRのより高い表層部により集中してかかり、結晶粒子の内部にかかる電圧が低くなる。その結果、誘電体セラミック全体について、誘電率の電界依存性が小さくなる。すなわち、誘電体セラミックのバイアス特性が良好になる。
上述のような効果をより高めるためには、表層部における、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.05〜0.10であるというように、希土類元素の濃度がより高められることが好ましい。
この発明に係る誘電体セラミックは、また、結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、表層部の平均厚みの、結晶粒子の直径に対する比が0.01〜0.10であるというように、表層部の厚みが比較的薄いという特徴を有している。このように表層部の厚みが薄くされることにより、前述した良好なバイアス特性を与えるのに寄与する結晶粒子の内部の体積を十分に得ることができるばかりでなく、表層部における希土類元素濃度を高くすることがより容易になる。結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、表層部の平均厚みの、結晶粒子の直径に対する比が、より限定的な0.01〜0.04の範囲に選ばれると、バイアス特性がさらに向上する。なお、表層部の厚みが厚くなると、結晶粒子自体に固溶させるべき希土類元素の総量が多くなりすぎ、その結果、誘電率、静電容量温度特性または信頼性について、その低下または悪化がもたらされる。
上述したような結晶粒子の内部と表層部との境界領域の形状については、結晶粒子の外周とほぼ同心円状であることが好ましい。これによって、誘電体セラミック全体に電圧が印加されたときの結晶粒子の内部と表層部とによる電圧分担を適正かつ安定的に行なうことができ、良好なバイアス特性を安定して得ることができる。
この発明に係る誘電体セラミックは、希土類元素以外の副成分を含んでいてもよい。この場合、誘電体セラミック中の希土類元素以外の副成分の位置および分布状態等については、特に限定されるものではない。
次に、この積層セラミックコンデンサ1の製造方法について説明する。
誘電体セラミック層3を構成する誘電体セラミックを得るため、まず、ABOを主成分とするセラミック粉末が用意される。次に、セラミック粉末に対し、相対湿度80%以上の雰囲気下で加湿処理が行なわれる。これによって、セラミック粉末の各粒子のごく表層部が改質される。なお、改質される表層部の厚みは、加湿処理において適用される湿度、処理時間などを変えることにより制御される。加湿処理による効果をより確実に得るため、後述する実験例からわかるように、加湿処理時間は30分以上40分以下に選ばれる。
次に、上記セラミック粉末に希土類元素を含む化合物粉末が混合される。ここで、希土類元素の化合物粉末としては、通常、希土類元素の酸化物粉末が用いられる。次に、セラミック粉末と希土類元素との混合物が熱処理される。これによって、希土類元素がセラミック粉末の粒子表層部に固溶する。ここで、熱処理温度を変えることにより、希土類元素の濃度や希土類元素が固溶した表層部の厚みを制御することができる。熱処理による効果をより確実に得るため、後述する実験例からわかるように、熱処理温度は400℃以上550℃以下に選ばれる。その後、必要に応じて、他の添加物粉末などが混合され、焼成されるべきセラミック原料粉末が得られる。
次に、上述のようにして得られたセラミック原料粉末に、有機バインダおよび溶剤を加え、混合することによって、スラリーが作製され、このスラリーを用いて、誘電体セラミック層3となるセラミックグリーンシートが成形される。
次いで、特定のセラミックグリーンシート上に、内部電極4または5となるべき導電性ペースト膜がたとえばスクリーン印刷によって形成される。次いで、上記のように導電性ペースト膜が形成されたセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートが積層され、圧着された後、必要に応じてカットされる。
このようにして得られた生の積層体は、次いで、焼成される。これによって、図1に示すような焼結後の積層体2が得られる。焼結後の積層体2において、誘電体セラミック層3は前述のセラミックグリーンシートによって与えられたものであり、内部電極4または5は前述の導電性ペースト膜によって与えられてものである。この焼成工程での条件を制御することにより、前述したような特徴を有する結晶粒子の割合を90%以上とするように制御することができる。
次に、内部電極4および5の露出した各端縁にそれぞれ電気的に接続されるように、積層体2の端面6および7上に、それぞれ、外部電極8および9が形成され、次いで、めっき層10〜13が形成されることによって、積層セラミックコンデンサ1が完成される。
上述した積層セラミックコンデンサ1の製造方法の説明、特に、誘電体セラミック層3を構成する誘電体セラミックの製造方法の説明では、加湿処理工程の後であって、熱処理工程の前に、セラミック粉末に混合される添加成分は、希土類元素であったが、希土類元素以外の添加成分の場合にも、この製造方法を適用することができる。すなわち、結晶粒子の表層部において、ある種の添加成分を比較的高い濃度で存在させたい場合において、上述した誘電体セラミックの製造方法を有利に適用することができる。
次に、この発明による効果を確認するために実施した実験例について説明する。
(実験例1)
出発原料として、各々微粒のBaCO、CaCOおよびTiOの各粉末を用意し、これらを秤量した後、ボールミルにより24時間混合し、次いで、1050℃の温度で熱処理することによって、(Ba0.97Ca0.03)TiOの組成を有するセラミック(以下、「BCT」と言うこともある。)粉末を得た。
次に、このBCT粉末を、温度25℃および相対湿度80%の条件下で、表1の「加湿処理時間」に示した時間放置することによって加湿処理を行ない、セラミック粉末の粒子表層部を改質した。次に、加湿処理を終えたセラミック粉末100モルに対して、希土類元素としてのDyが1モルになるようにDy粉末を加え、ボールミルにて24時間混合処理した。次に、この混合物を、表1の「熱処理温度」に示した温度にて熱処理し、Dyが粒子表層部に固溶したBCT粉末を得た。
次に、BCT100モルに対して、Mgが0.6モル、Mnが0.2モル、Cuが0.5モル、およびSiが1.5モルとそれぞれなるように、上記BCT粉末に対して、MgO粉末、MnO粉末、CuO粉末およびSiO粉末を配合し、ボールミルにて5時間混合した。その後、乾燥および乾式粉砕処理を行ない、誘電体セラミック原料粉末を得た。
次に、上記誘電体セラミック原料粉末に、ポリビニルブチラール系バインダおよびエタノール等の有機溶剤を加え、ボールミルを用いた湿式混合を実施することによって、セラミックスラリーを作製した。次に、セラミックスラリーをドクターブレード法によって、厚み1.0μmになるようにシート状に成形し、矩形のセラミックグリーンシートを得た。次に、セラミックグリーンシ−ト上に、ニッケルを導電成分として含む導電性ペーストをスクリーン印刷し、内部電極となるべき導電性ペースト膜を形成した。
次に、導電性ペースト膜が引き出されている側が互い違いとなるように、導電性ペースト膜が形成されたセラミックグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積層し、生の積層体を得た。
次に、生の積層体を、窒素雰囲気中において300℃の温度に加熱し、バインダを燃焼させた後、酸素分圧10−10MPaのH−N−HOガスからなる還元性雰囲気中において、1150℃の温度で2時間焼成し、焼結した積層体を得た。この積層体は、上述のセラミックグリーンシートが焼結して得られた誘電体セラミック層および上述の導電性ペースト膜が焼結して得られた内部電極を備えているものである。
次いで、積層体の両端面上に、B−LiO−SiO−BaO系ガラスフリットを含有するとともに銅を導電成分とする導電性ペーストを塗布し、窒素雰囲気中において800℃の温度で焼き付け、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成し、各試料に係る積層セラミックコンデンサを得た。
試料となる積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅0.8mm、長さ1.6mmおよび厚さ0.6mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは0.7μmであった。また、有効誘電体セラミック層の数は100であり、1層あたりの対向電極面積は0.8mmであった。
以上のようにして得られた各試料について、表1に示すように、「表層部厚み/結晶粒子直径」および「希土類元素/Ti」を求めた。より詳細には、「表層部厚み/結晶粒子直径」は、結晶粒子の表層部の平均厚みの、結晶粒子の直径に対する比であり、「希土類元素/Ti」は、表層部におけるTiに対する希土類元素の濃度をモル比で表したものである。
図2には、結晶粒子21がモデル図で示されている。結晶粒子21には表層部22、内部23および境界部24が現れるが、これら表層部22、内部23および境界部24の区別については、TEM(プローブ径:2nm)を用いたWDXマッピング分析を行ない、希土類元素/Tiのモル比が0.01の点を結んだ線を境界線24とし、その外側を表層部22、その内側を内部23とすることにより確定した。
表層部22の平均厚みは、図2に示すように、表層部22におけるほぼ8等分の8箇所22−1〜22−8について厚みを測定し、それらを平均したものである。そして、表1に示した「表層部厚み/結晶粒子直径」については、20個の結晶粒子21について平均したものである。また、「希土類元素/Ti」については、表層部22において、図2に示したほぼ8等分の8箇所22−1〜22−8について希土類元素(すなわちDy)の濃度分析を行ない、それらを平均し、さらに、20個の結晶粒子21について平均したものである。
なお、上記のように平均された20個の結晶粒子は、WDXマッピング分析の結果、試料中、表層部と内部との境界部が結晶粒子の外周と同心円状またはほぼ同心円状に現れなかった結晶粒子を除きかつ希土類元素濃度に関して表層部と内部との区別が付き難い結晶粒子を除いた結晶粒子の中から選んだものである。
Figure 0005151039
表1から、加湿処理時間を変えたり、熱処理温度を変えたりすることによって、「表層部厚み/結晶粒子直径」および「希土類元素/Ti」を制御できることがわかる。また、表1からわかるように、試料1−7〜1−11では、「表層部厚み/結晶粒子直径」が0.01〜0.10であるとともに、「希土類元素/Ti」が0.03〜0.10であるという条件を満たしている。なお、これらの条件を満たす結晶粒子は、90%以上存在していることが確認された。
上記試料1−7〜1−11では、加湿処理時間として30分〜45分が採用され、熱処理温度として400〜700℃が採用された。しかし、熱処理温度として700℃を採用した場合、試料1−6のように、加湿処理時間を15分としたり、試料1−12のように、加湿処理時間を45分としたりした場合には、「表層部厚み/結晶粒子直径」が0.01〜0.10であるという条件および「希土類元素/Ti」が0.03〜0.10であるという条件のいずれか一方が満たされなくなった。このことから、加湿処理時間および熱処理温度のいずれか一方がいずれか他方に影響されずに、「表層部厚み/結晶粒子直径」が0.01〜0.10であるという条件および「希土類元素/Ti」が0.03〜0.10であるという条件の双方を満足する試料を確実に得るためには、加湿処理時間を30分以上40分以下とし、かつ熱処理温度を400℃以上550℃以下とすべきであることがわかる。
また、各試料に係る積層セラミックコンデンサについて、表2に示すような電気的特性を評価した。
より詳細には、誘電率および誘電損失(tanδ)については、温度25℃、120Hzおよび0.5Vrmsの条件下で測定した。
また、温度特性は、温度変化に対する静電容量の変化率であり、25℃での静電容量を基準とした−55℃から105℃での変化率を求め、表2には、その最大値を示した。ここで、−55℃から105℃の範囲での変化率が±22%以内であれば、EIA規格のX6S特性を満足することになる。
DCバイアス特性は、DC電圧を3.15V/μm印加したときの容量を求め、25℃、120Hzおよび0.5Vrmsの条件下での測定値に対する容量変化率を示した。
高温負荷寿命試験は、温度105℃にて、DC電圧を12.6V/μm印加しながら、絶縁抵抗値の経時変化を測定し、1000時間および2000時間それぞれ経過時に絶縁抵抗値200kΩ以下になった試料を不良と判定し、100個の試料について、この不良が発生した試料数(不良個数)を求めたものである。
Figure 0005151039
前提の表1に示すように、試料1−7〜1−11では、「表層部厚み/結晶粒子直径」が0.01〜0.10の範囲にあり、かつ「希土類元素/Ti」が0.03〜0.10の範囲にあり、しかも、95%以上の結晶粒子についてこれらの条件を満たしていることが確認された。その結果、表2に示すように、試料1−7〜1−11によれば、誘電率、tanδ、温度特性、DCバイアス特性および高温負荷寿命試験において、良好な結果が得られた。
これに対して、試料1−1、1−2、1−4、1−5および1−13では、表1に示すように、「希土類元素/Ti」が0.03未満である。そのため、表2に示すように、DCバイアス特性が悪い。これは、結晶粒子の表層部での電圧分担を十分に大きくすることができなかったためであると考えられる。また、試料1−1、1−2および1−4では、高温負荷寿命試験において不良を発生している。
また、試料1−12〜1−15では、表1に示すように、「表層部厚み/結晶粒子直径」が0.10を超えている。そのため、表2に示すように、誘電率および温度特性が悪くなっている。これは、結晶粒子内の希土類元素(Dy)の総量が多すぎたためであると考えられる。
また、試料1−6では、表1に示すように、「表層部厚み/結晶粒子直径」は0.01〜0.10の範囲にあり、適正であるが、「希土類元素・Ti」が0.10を超えている。そのため、表2に示すように、温度特性が悪くなっている。
また、試料1−3では、表1に示すように、「希土類元素/Ti」が0.10を越えているが、「表層部厚み/結晶粒子直径」が0.01未満というように、表層部の厚みが薄い。そのため、表2に示すように、DCバイアス特性が悪くなっている。これは、表層部による電圧分担が適正に営まれていないためであると考えられる。
(実験例2)
実験例1における試料1−8のセラミック原料粉末を用いながら、生の積層体を焼成する工程での焼成温度を、表3に示すように種々に変え、その他の点については実験例1の場合と同様の方法により、試料となる積層セラミックコンデンサを得た。なお、試料2−2は、焼成温度が1150℃であるので、実験例1における試料1−8と同じものである。
表3には、表層部におけるTiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.03〜0.10であるという条件と、表層部の平均厚みの、結晶粒子の直径に対する比が0.01〜0.10であるという条件とを満たす結晶粒子の個数割合が「個数割合」の欄に示されている。
Figure 0005151039
また、以下の表4には、実験例1の場合と同様の方法で評価した種々の電気的特性が示されている。
Figure 0005151039
表3に示すように、試料2−5では、焼成温度が950℃と低く、そのため、希土類元素の固溶が順調に進まず、その結果、前述した条件を満たす結晶粒子の個数割合が90%未満となっている。そのため、表4に示すように、DCバイアス特性が悪く、また、高温負荷寿命試験については、他の試料に比べて、信頼性が劣っている。なお、試料2〜5において、前述した条件を満たしていない10%以上の結晶粒子については、希土類元素の、結晶粒子表層部への固溶に大きな偏りが生じており、結晶粒子の内部と表層部との境界領域の形状が、結晶粒子の外周とほぼ同心円状とはなっていないことが確認されている。
これらに対して、試料2−1〜2−4によれば、表3に示すように、焼成温度が比較的高く、前述した条件を満たす結晶粒子の個数割合が90%以上となり、表4に示すように、良好な電気的特性を示している。
この実験例2の結果から、焼成工程での条件を制御することにより、前述した条件を満たす結晶粒子の割合を90%以上とするように制御できることがわかる。
(実験例3)
表5に示すように、セラミック粉末の主成分ABOとして種々のものを用意するとともに、添加成分として、種々の希土類元素および他のいくつかの元素ならびに種々の焼結助剤を用意し、表5に示すモル比となるように誘電体セラミック原料粉末を作製し、これら誘電体セラミック原料粉末を用いて、実験例1の場合と同様の方法によって、各試料に係る積層セラミックコンデンサを作製した。
Figure 0005151039
また、実験例1の場合と同様の方法によって、電気的特性を評価した。その結果が表6に示されている。なお、表6では、高温負荷寿命試験での不良個数については、2000時間経過後のもののみが示されている。
Figure 0005151039
表6からわかるように、試料3−1〜3−14によれば、実験例1における試料1−7〜1−11の場合と同様、良好な特性が得られている。
この発明の一実施形態による積層セラミックコンデンサ1を図解的に示す断面図である。 実験例において測定した結晶粒子21の表層部22の厚みおよび表層部22での希土類元素濃度を説明するための結晶粒子21のモデル図である。
符号の説明
1 積層セラミックコンデンサ
2 積層体
3 誘電体セラミック層
4,5 内部電極
8,9 外部電極
21 結晶粒子
22 表層部
23 内部

Claims (7)

  1. ABO3 (Aは、Ba、またはCaおよびSrの少なくとも1種とBaとであり、Bは、Ti、またはZrおよびHfの少なくとも1種とTiとである。)を主成分とし、さらに副成分として希土類元素(希土類元素は、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、LuおよびYの少なくとも1種である。)を含み、結晶粒子と結晶粒界とを備える、誘電体セラミックであって、
    前記結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.03〜0.10である、表層部と、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.01以下である、内部とを有し、かつ前記表層部の平均厚みの、前記結晶粒子の直径に対する比が0.01〜0.10であることを特徴とする、誘電体セラミック。
  2. 前記結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、前記表層部の平均厚みの、前記結晶粒子の直径に対する比が0.01〜0.04であることを特徴とする、請求項1に記載の誘電体セラミック。
  3. 前記結晶粒子のうちの90%以上の結晶粒子において、前記表層部における、Tiに対する希土類元素の濃度がモル比で0.05〜0.10である、請求項1または2に記載の誘電体セラミック。
  4. 前記結晶粒子の前記内部と前記表層部との境界領域の形状が、前記結晶粒子の外周とほぼ同心円状である、請求項1ないし3のいずれかに記載の誘電体セラミック。
  5. ABO3 (Aは、Ba、またはCaおよびSrの少なくとも1種とBaとであり、Bは、Ti、またはZrおよびHfの少なくとも1種とTiとである。)を主成分とする、セラミック粉末を用意する工程と、
    前記セラミック粉末に対し、相対湿度80%以上の雰囲気下で30分以上40分以下、加湿処理を行なう工程と、その後、
    前記セラミック粉末に添加成分を混合する工程と、
    前記セラミック粉末と前記添加成分との混合物を400℃以上550℃以下で熱処理し、それによって、前記添加成分を前記セラミック粉末の粒子表層部に固溶させる工程と、
    前記添加成分が粒子表層部に固溶した前記セラミック粉末を焼成する工程と
    を備える、誘電体セラミックの製造方法。
  6. 前記添加成分は希土類元素(La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、LuおよびYの少なくとも1種)である、請求項5に記載の誘電体セラミックの製造方法。
  7. 複数の積層された誘電体セラミック層および前記誘電体セラミック層間の特定の界面に沿って形成された内部電極を含む、積層体と、
    前記内部電極の特定のものに電気的に接続されるように前記積層体の外表面上に形成される外部電極と
    を備え、
    前記誘電体セラミック層は、請求項1ないし4のいずれかに記載の誘電体セラミックからなることを特徴とする、積層セラミックコンデンサ。
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