JP2007051121A - プロスタグランジンd合成酵素を阻害するピリミジン化合物 - Google Patents

プロスタグランジンd合成酵素を阻害するピリミジン化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】プロスタグランジンD合成酵素阻害効果が高い新規化合物を提供する。
【解決手段】一般式(I)で表されるピリミジン化合物又はその塩、及びそれを有効成分とする造血器型プロスタグランジンD合成酵素阻害剤。
Figure 2007051121

式中 R1は置換基を有していてもよい5員もしくは6員の含窒素不飽和複素環基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を表し、R2は環構造中に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を含む不飽和複素環基、又はフェニル基を表し、R2で表される不飽和複素環基は0〜2個のR3-(CH2)m-基を有しており、R2で表されるフェニル基は、その3位及び4位の一方又は両方にR3-(CH2)m-基を有しており、mは0〜4を示し、R3はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、複素環基等を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、ピリミジン化合物又はその塩並びにこれらを有効成分とする医薬、特に造血器型プロスタグランジンD合成酵素阻害作用によるアレルギー疾患、炎症性疾患の予防及び/又は治療剤、アルツハイマー病或いは脳損傷の増悪抑制薬、並びに新規なピリミジン化合物又は塩並びにそれらを有効成分とする医薬に関する。
プロスタグランジンやロイコトリエンなどエイコサノイドと総称される一連の脂質メディエーターは、膜のリン脂質から種々の刺激に応じて切り出されたアラキドン酸を出発としたアラキドン酸カスケードにより合成される。特に、プロスタノイドはアラキドン酸カスケードにおいてシクロオキシゲナーゼによって生成されるプロスタグランジンH2を中間体として合成されるアラキドン酸代謝物の一種で、このような生合成経路によりプロスタグランジンD2の他にプロスタグランジンE2、プロスタグランジンF2α、プロスタグランジンI2、トロンボキサンA2などが合成されることが知られている。
プロスタノイドは局所活性ホルモン様化学伝達物質として作用し、一般的に、局所的組織損傷、ホルモン・細菌性ペプチド・抗原による刺激、サイトカインなどの炎症性メディエーターによる刺激に応答して合成される。産生されたプロスタノイドは、細胞表面上に発現している特異的受容体に結合することで、多くの組織で多種多様な効果を発現し、胃酸分泌、血流などの生体内機能調節作用の他に、多くの炎症性応答並びに免疫系機能に影響を及ぼすことが知られている。
プロスタグランジンD2を生成する合成酵素はプロスタグランジンD合成酵素と呼ばれ、造血器型酵素とリポカリン型酵素の2種類の存在が知られている。
ヒトにおける造血器型酵素は、主に胎盤、肺、胎生期肝臓、リンパ節、脳、心臓、胸腺、骨髄及び脾臓に分布している。また、細胞レベルでは、脳内のマイクログリア細胞、骨髄巨核球、皮膚のランゲルハンス細胞;肝臓のクッパー細胞;マクロファージ;樹状細胞などの多くの抗原提示細胞、肥満細胞及びTh2細胞に発現していることが報告されている。
一方、リポカリン型酵素は、脳や脊髄の中枢神経系、心臓、精巣上皮、精巣に主に多く分布し、リポカリン型酵素により産生されたプロスタグランジンD2は睡眠の液性調節物質としての機能、くも膜による脳神経系調節機能、アロディニアに代表される痛覚調節機能、***形成調節機能を有するだけでなく、リポカリン型酵素自体が脂溶性低分子化合物の輸送タンパクとして機能することも知られている。
プロスタグランジンD2の特異的受容体にはDP1とDP2(CRTH2と呼称されることもある)の2種類が知られており、DP1は骨髄、脳、網膜、消化器などの組織、気道上皮細胞、血管平滑筋、血小板、好塩基球などの細胞に、DP2は骨髄、脳、胸腺、心臓などの組織、Th2細胞、好酸球、好塩基球、単球などの細胞に発現していることが報告されている。種々の刺激で主に、造血器型酵素により局所に産生されたプロスタグランジンD2はこれら受容体に結合することで、血小板凝集阻害作用、血管拡張、血管透過性亢進作用、粘液産生亢進作用、気道平滑筋収縮、抗原提示細胞;Th2細胞;好酸球などの遊走・活性化作用などを示し、特に、アレルギー疾患、炎症性疾患の発症・増悪に関与するものと考えられている。
気管支喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患では、主に、抗原と免疫グロブリンEの複合体が結合して活性化された肥満細胞において、アラキドン酸カスケードが活性化されて種々の炎症性メディエーターが放出され、アレルギー症状の惹起に重要な役割を果たしているものと考えられている。中でもプロスタグランジンD2は最も多量に産生、放出される炎症性メディエーターであり、喘息患者の気管支肺胞洗浄液中に高濃度で検出されている (非特許文献1及び2)。さらに、喘息患者では健常人に比較して、プロスタグランジンD2吸入により気道収縮が認められることが報告されている(非特許文献3)。また、アレルギー性鼻炎患者の鼻粘膜下あるいは慢性副鼻腔炎患者の鼻茸中で、肥満細胞や炎症性細胞における造血器型酵素の発現が高いこと、DP1とDP2が浸潤してきた好酸球に、DP2がT細胞に発現していること(非特許文献4)、アトピー性皮膚炎患者の重症度に応じて、皮膚リンパ球ホーミング抗原陽性細胞(CLA)のDP2陽性率が高いことから(非特許文献5)、アレルギー疾患の発症・増悪には造血器型酵素に由来するプロスタグランジンD2が重要な役割を演じているものと考えられる(非特許文献6〜8)。
また近年、プロスタグランジンD合成酵素を過剰発現させたマウスではアレルギー反応が促進されるのに対して (非特許文献9)、プロスタグランジンD2受容体のノックアウトマウスではアレルギー反応を示さないことも報告されている (非特許文献10)。また、造血器型酵素欠損マウスでは筋壊死や外傷性脳損傷の拡大が軽微であることも報告されている。
従って、造血器型酵素とリポカリン型酵素の2種類の酵素により産生されるプロスタグランジンD2は、アレルギー疾患を始めとする様々な疾患の発症や増悪因子としての機能と、生体内調節機構に関与しており、その産生異常を改善することは種々の疾患に対する医薬品として極めて有効であるものと考えられる。
例えば、造血器型酵素阻害薬については、HQL−79(4−ベンズヒドリルオキシ−1−{3−(1H−テトラゾール−5−イル)−プロピル}ピペリジン)が報告されている(非特許文献11及び12)。HQL−79はヒスタミンH1拮抗作用を併せ持つ化合物であり、喘息病態モデルにおいて気道への好酸球浸潤及び遅発性喘息反応といった気道炎症性病態を抑制することが報告されているが、その活性は充分とはいえない。また、他にもプロスタグランジンD合成酵素阻害剤の提供に関する開示がある(特許文献6及び7)が、酵素阻害活性はHQL−79を上回ってはいるが、なお、その活性は充分とは言えない。
現在、アレルギー疾患を予防もしくは治療する目的で使用されている抗アレルギー剤には、抗ヒスタミン剤、ケミカルメディエーター遊離抑制剤、ロイコトリエン受容体拮抗剤、トロンボキサンA2合成阻害剤及び受容体拮抗剤、Th2サイトカイン阻害剤、免疫抑制剤などが用いられている (非特許文献13)。しかしこれらの抗アレルギー剤は薬効が充分でなかったり、眠気や鎮静症状等の中枢性副作用、下痢などの消化器症状や免疫抑制等の副作用のあるものなど、問題があり使いやすい薬剤とはいえない。また、ステロイド剤は強力な抗炎症作用からアレルギー疾患のみならず多くの炎症性疾患の治療に使われる薬剤であるが、易感染性、骨に対する影響や成長障害などの副作用あるいは投与中止後のリバウンド現象などにより使いやすい薬剤とは言えない。
一方、プロスタグランジンD合成酵素の阻害剤は、造血器型酵素により産生されるプロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する、アレルギー疾患あるいは炎症性疾患の予防及び/又は治療薬として有用な医薬品となることが期待できる。
従来、ピリミジン化合物は、医薬等に有用な化合物として広く研究されている。
例えば、特許文献1(特開2000-226372号公報)には、有害生物防除剤としてフェノキシピリミジン化合物を有する広範なアミド化合物が記載されている。
特許文献2(特表平9-510471号公報)には、抗真菌剤として広範なアントラニル酸化合物が記載されており、置換基を有する2-フェノキシ-N-フェニル-5-ピリミジンカルボキサミド化合物が開示されている。
特許文献3(国際公開WO2001-83460号公報)には、PDE(IV)阻害剤として極めて広範な環状化合物が記載されている。
また、特許文献4(特表2003-522165号公報)には、PDE(IV)阻害剤として有用なピリミジン化合物が記載されている。
特許文献5(特開2001-89412号公報)には、コラーゲン合成阻害活性を有するベンゼン誘導体が記載されている。
特開2000-226372号公報 特表平9-510471号公報 国際公開WO2001-83460号公報 特表2003-522165号公報 特開2001-89412号公報 特開2004-2248号公報 特開2004-51600号公報 J. Immumol., 129, 1627-1631 (1982) N. Eng. J. Med., 315, 800-804 (1986) N.Eng., J.Med., 311, 209-213 (1984) Prostaglandins & other Lipid Med. 73, 87-101(2004) J. Invest. Dermatol. 119, 609-616(2002) J. Immunol., 143, 2982-2989 (1989) J. Biol. Chem., 265, 371-375 (1990) J. Biol. Chem., 270, 3239-3246 (1995)) J. Immunol., 168, 443-449 (2002) Science, 287, 2013-2017 (2000) Jpn. J. Pharmacol., 78, 1-10 (1998) Jpn. J. Pharmacol., 78, 11-22 (1998) 「臨床と研究」79巻2号 30-33 頁(平成14年2月)
本発明の主たる課題は、低用量でプロスタグランジンD合成酵素、特に造血器型のプロスタグランジンD合成酵素を阻害する効果が高い、新規な化合物を提供することにある。
また、本発明の付随的な課題は、プロスタグランジンD合成酵素阻害作用に基づき、該酵素に由来するプロスタグランジンD2又はその代謝物介在性の疾患の予防・治療に有効で,副作用の少なく安全性の高い医薬を提供することにある。
本発明者らは、プロスタグランジンD合成酵素阻害作用を有する化合物につき鋭意研究を行ったところ、下記一般式(I)で表される新規ピリミジン化合物がプロスタグランジンD合成酵素に対して極めて優れた阻害作用を有することを見出し、更に検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、下記一般式(I)で表されるピリミジン化合物又はその塩、それを有効成分とする造血器型プロスタグランジンD合成酵素阻害剤等が提供される。
[項1]
下記一般式(I)
Figure 2007051121
[式中、
R1は、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の含窒素不飽和複素環基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を表し、
R2は、環構造中に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を含む不飽和複素環基又はフェニル基を表し、
R2で表される上記不飽和複素環基は、0〜2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
該R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜4を表し、
R3は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基、又は-S-R8基を表し、
R4及びR5は、同一又は相異なって、それぞれ、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基又は置換基を有するカルボニル基を表すか、或いは、
R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該環状アミノ基は置換基を有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、又は置換基を有するカルボニル基を表し、
R8は、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、
R9及びR10は、同一又は相異なって、それぞれ、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は置換基を有していてもよいアミノ基を表すか、或いは、
R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該環状アミノ基は置換基を有していてもよい。]
で表されるピリミジン化合物又はその塩(但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、かつR2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く)。
[項2]
R1は、置換基を有していてもよいピリジル基、又は置換基としてハロゲン原子、シアノ基及びハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいフェニル基を表し、
R2は、環構造中に窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を環構造中に含む単環式又は二環式不飽和複素環基であるか、又はフェニル基を表し、
R2で表される上記不飽和複素環基は、0〜2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜4を表し、
R3は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよい単環式飽和又は不飽和複素環基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基又は-S-R8基を表し、
R4及びR5は、その一方は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R4及びR5の他方は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環基、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有するカルボニル基を表すか、或いは、
R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式又は二環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式又は二環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子、炭素数2〜6のアルケニル基、(C1-C6アルキル)カルボニル基又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は置換基として、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、-NR11R12基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリジル基、及び-(C=O)-R13からなる群から選ばれる1個又は2個の基を有していてもよく、
R8は、置換基として5員もしくは6員の単環式環状アミノ基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、
R9及びR10は、その一方は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルコキシ基を表すか、或いは、
R9及びR10は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、或いは、R9及びR10は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個有していてもよく、
R11及びR12は、その一方は、水素原子又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、フェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、5員もしくは6員の単環式飽和又は不飽和複素環基、又は(C1-C6アルキル)カルボニル基を表すか、或いは、
R11及びR12は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよく、
R13は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基(R9及びR10は、前記に同じ)を表す
項1記載のピリミジン化合物又はその塩(但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、かつR2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く)。
[項3]
R1は、ピリジル基であるか、又は、2位又は3位のいずれか一方において、置換基としてハロゲン原子、シアノ基、及びハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいフェニル基を表し、
R2は、ピリジル基、ピリミジニル基、ピロリル基、インドリル基、及びベンゾフラニル基からなる群から選ばれる不飽和複素環基であるか、又はフェニル基を表し、
R2で表される上記不飽和複素環基は、1個又は2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
該R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜4を表し、
R3は、塩素原子、ニトロ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基又はオキソ基のいずれかを有していてもよい単環式飽和又は不飽和複素環基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基、又は-S-R8基を表し、
R4及びR5は、その一方は、水素原子、又は置換基を1個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R4及びR5の他方は、水素原子、置換基を1個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を1個有していてもよい単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環基、置換基を1個有するカルボニル基又は置換基を1個有していてもよいフェニル基を表すか、又は、
R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子、アリル基、tert-ブチルカルボニル基、又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は置換基としてハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、-NR11R12基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリジル基、及び-(C=O)-R13からなる群から選ばれる1個又は2個の基を有していてもよく、
R8は、置換基としてモルホリノ基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、
R9及びR10は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜3のアルコキシ基を表すか、又は、
R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環の飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5〜6員の不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個有していてもよく、
R11及びR12は、その一方は、水素原子、又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、フェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示すか、又は、
R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよく、
R13は、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基(R9及びR10は、前記に同じ)を表す
項1に記載のピリミジン化合物又はその塩(但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、R2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く)。
[項4]
R1は、ピリジル基、又はフェニル基を表し、
R2は、3−ピリジル基、インドリル基又はフェニル基を表し、
R2で表される上記3−ピリジル基及びインドリル基は、1個又は2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記3−ピリジル基、インドリル基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
該R3-(CH2)m-基において、
mは0〜4を表し、
R3は、ニトロ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基又はオキソ基のいずれかを有していてもよいテトラヒドロピリダジニル基もしくはイミダゾリル基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、又は-O-R7基を表し、
R4及びR5は、その一方は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し;
R4及びR5の他方は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、構成原子として窒素原子を1個又は2個有する単環式又は二環式不飽和複素環基又は置換基を1個有するカルボニル基を表し、該アルキル基は、置換基としてヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、置換基を1個有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和又は不飽和複素環基及び置換基としてスルファモイル基を1個有していてもよいフェニル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよく、
該置換基を1個有するカルボニル基は、当該置換基として、置換基を1〜3個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、及び単環式飽和又は不飽和複素環からなる群から選ばれる1個の基を有するか、又は
R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい5員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、(C1-C6アルキル)カルボニル基を表し、該アルキル基は置換基としてフッ素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、カルボキシル基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、5員もしくは6員の単環式飽和複素環基を有するカルボニル基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基、-NR11R12基のいずれか1個又は2個の基を有していてもよく、
R9及びR10は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し;
R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、ピリジル基を表し、該アルキル基は置換基としてヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の飽和環状アミノ基のいずれかを有していてもよいか、或いは、
R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、又は酸素原子のいずれか1個の複素原子を有していてもよい飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、1個又は2個の窒素原子を有していてもよい不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基、又は不飽和環状アミノ基は、置換基を有していてもよい、
R11及びR12は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表すか、或いは、
R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子のいずれか1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよい
項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
[項5]
R1は3−ピリジル基、又はフェニル基を表し、
R2は、6位にR3-(CH2)m-基を有する3−ピリジル基、2位にR3-(CH2)m-基を有するインドリル基、又は3位もしくは4位のいずれかにR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜4を表し、
R3は、2-メチル-1-イミダゾリル基、3-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロピリダジニル基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、又は-O-R7基を表し、
R4及びR5は、その一方が、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し;
R4及びR5の他方が水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、構成原子として窒素原子を1個有する単環式又は二環式不飽和複素環基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基を表し、該アルキル基は置換基として炭素数1〜3のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、エトキシカルボニル基、モルホリノ基、オキソ基を有していてもよいピロリジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基、及び4-スルファモイルフェニル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいか、又は
R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリニル基、1,2,3−トリアゾリル基、及び1,2,4-トリアゾリル基のいずれかの環状アミノ基を表し、該環状アミノ基は置換基を有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、エトキシ基、tert-ブトキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、該アルキル基は置換基としてヒドロキシル基、メトキシ基、ベンジルメチルアミノ基、カルボキシル基、tert-ブトキシカルボニル基、モルホリノカルボニル基、2−メチルイミダゾリル基、1,2,3-トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基、ピロリル基、ピロリジニル基、モルホリノ基、4−ヒドロキシピペリジニル基、又はピリジル基のいずれか1個の基を有していてもよく、
R9及びR10は、その一方が水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し;
R9及びR10の他方が水素原子、アミノ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は置換基としてヒドロキシエトキシ基、ジメチルアミノ基、又はオキソ基を有してもよいピロリジニル基、モルホリノ基、ピリジル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよく、又は
R9及びR10は、隣接する窒素原子と一緒になって、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、又はピラゾリニル基を表す
項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
[項6]
R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
R2は4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基又は6位にR3-(CH2)m-基を有する3−ピリジル基を表し、
R3-(CH2)m-基において、
mは0〜2を表し、
R3は、-NR4R5基、又は-O-R7基を表し、
R4及びR5は、その一方が水素原子又はメチル基を表し、他方が水素原子、メトキシプロピル基、ジメチルアミノエチル基、エトキシカルボニルエチル基、モルホリノエチル基、2-オキソピロリジニルプロピル基、ピリジルエチル基、イミダゾリルプロピル基、4-スルファモイルフェニルエチル基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基のいずれかを表すか、又は
R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、オキソ基を有していてもよいピロリジニル基、置換基を有するピペリジニル基、置換基を有するピペラジニル基、モルホリノ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有していてもよいイミダゾリル基、置換基としてヒドロキシル基、メチル基のいずれか又は両方を有していてもよいピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリジニル基、1,2,3−トリアゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基のいずれかを表し、
R7は、水素原子、イソブチル基、ヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基、ピロリジニルプロピル基、4-ヒドロキシピペリジニルプロピル基、モルホリノエチル基、ピロリルプロピル基、2-メチルイミダゾリルエチル基、1,2,3-トリアゾリルエチル基、1,2,4-トリアゾリルエチル基、又はモルホリノカルボニルメチル基のいずれかを表す、
項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
[項7]
R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
R2は4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
R3-(CH2)m-基において、
mは0〜2を表し、
R3は、-NR4R5基、又は-O-R7基を表し、
R4及びR5は、その一方が水素原子又はメチル基を表し、他方が水素原子、メトキシプロピル基、4-スルファモイルフェニルエチル基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基のいずれかを表すか、又は
R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、オキソ基を有していてもよいピロリジニル基、置換基を有するピペリジニル基、置換基を有するピペラジニル基、モルホリノ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有していてもよいイミダゾリル基、置換基としてヒドロキシル基、メチル基のいずれか又は両方を有していてもよいピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリジニル基、1,2,3−トリアゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基のいずれかを表し、
R7は、水素原子、イソブチル基、ヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基、ピロリジニルプロピル基、4-ヒドロキシピペリジニルプロピル基、モルホリノエチル基、ピロリルプロピル基、2-メチルイミダゾリルエチル基、1,2,3-トリアゾリルエチル基、1,2,4-トリアゾリルエチル基、又はモルホリノカルボニルメチル基のいずれかを表す、
項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
[項8]
R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
R2は、4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜2を表し、
R3は、ピロリジニル基、4位に置換基を有するピペリジニル基、4位に置換基を有するピペラジニル基、モルホリノ基、2-メチルイミダゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基を表す、
項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
[項9]
・ 2-フェノキシ-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
・ 2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-カルボキシルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピロリジニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-モルホリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(N-メトキシ-N-メチル)-カルボキサミドピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
・ 2-フェノキシ-N-(4-(3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
・ 2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、又は
・ 2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
である項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
[項10]
項1〜9のいずれかに記載の化合物の少なくとも1種又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体を含有する医薬組成物。
[項11]
項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有するプロスタグランジンD合成酵素阻害剤。
[項12]
項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とする、プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患の予防剤又は治療剤。
[項13]
プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患が、アレルギー疾患、炎症性疾患、アルツハイマー病又は脳損傷のいずれかである項12に記載の予防剤又は治療剤。
[項14]
項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とするアレルギー疾患の予防剤又は治療剤。
[項15]
項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とする炎症性疾患の予防剤又は治療剤。
[項16]
項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とするアルツハイマー病又は脳損傷の予防剤及び/又は治療剤。
本発明によれば、プロスタグランジンD合成酵素阻害剤、特に造血器型酵素阻害剤として有用な上記一般式(I)で表される新規ピリミジン化合物又はその塩が提供される。
本発明のピリミジン化合物又はその塩は、優れたプロスタグランジンD合成酵素阻害活性を有しており、例えば、従来から造血器型酵素阻害剤として知られているHQL−79よりも、優れた造血器型のプロスタグランジンD合成酵素阻害活性を有する(後述の実験例1参照)。
従って、本発明の該ピリミジン化合物又はその塩は、その優れたプロスタグランジンD合成酵素阻害活性に基づいて、プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾病、例えば、アレルギー疾患或いは炎症性疾患の予防及び/又は治療剤、アルツハイマー病や脳損傷の増悪抑制薬として有用であり、その他有用な薬効が期待できる。
本発明のピリミジン化合物
本発明のピリミジン化合物は、下記の一般式(I)
Figure 2007051121
[式中、
R1は、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の含窒素不飽和複素環基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を表し、
R2は、環構造中に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を含む不飽和複素環基又はフェニル基を表し、
R2で表される上記不飽和複素環基は、0〜2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
該R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜4を表し、
R3は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有してもよい飽和又は不飽和複素環、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基、又は-S-R8基を表し、
R4及びR5は、同一又は相異なって、それぞれ、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基又は置換基を有するカルボニル基を表すか、或いは、
R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該環状アミノ基は置換基を有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、又は置換基を有するカルボニル基を表し、
R8は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、
R9及びR10は、同一又は相異なって、それぞれ、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基を表すか、或いは、
R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該環状アミノ基は置換基を有していてもよい。]
で表されるピリミジン化合物又はその塩である。但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、かつR2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く。
本発明の上記一般式(I)で表されるピリミジン化合物は、新規化合物であり、前記従来技術文献に具体的に記載されていない化合物である。
例えば、特許文献1(特開2000-226372号公報)には、有害生物防除剤としてフェノキシピリミジン化合物を有する広範なアミド化合物が記載されている。しかしながら、2-(4-ブロモフェノキシ)-N-(4-クロロフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドが特許文献1の段落0117の第1表に化合物番号1-91として開示されている以外には、ピリミジン環の4位、6位に置換基を有するフェノキシピリミジン化合物が開示されており、本発明ピリミジン化合物の具体的な開示はされていない。
特許文献2(特表平9-510471号公報)には、抗真菌剤として広範なアントラニル酸化合物が記載されており、置換基を有する2-フェノキシ-N-フェニル-5-ピリミジンカルボキサミド化合物が開示されている。しかしながら、これら化合物は、いずれも、N-フェニル基の2位に置換基を有しており、N-フェニル基の3位、4位に置換基を有する本発明化合物と相違する。
特許文献3(国際公開WO2001-83460号公報)には、PDE(IV)阻害剤として極めて広範な環状化合物が記載されている。しかしながら、特許文献3においては、該環状化合物がピリミジン化合物である場合、そのピリミジン環の4位に置換基が存在する化合物が記載されており、これら化合物は、ピリミジン環の4位が水素原子である本発明化合物と明確に相違する。
また、特許文献4(特表2003-522165号公報)に、PDE(IV)阻害剤として記載されているピリミジン化合物も、ピリミジン環4位に置換基を有する化合物であり、ピリミジン環の4位が水素原子である本発明化合物と明確に相違する。
特許文献5(特開2001-89412号公報)には、コラーゲン合成阻害活性を有するベンゼン誘導体が記載されている。しかしながら、ピリミジン化合物としては、本発明化合物の有するアミド結合(−NH−CO−)が、逆の順(即ち、−CO−NH−)となっている化合物、又はウレア結合に置き換えられた化合物が開示されているのみであり、本発明ピリミジン化合物は具体的に開示されていない。
本発明の化合物は、典型的には、一般式(I)において、
R1は、置換基を有していてもよいピリジル基、又は置換基としてハロゲン原子、シアノ基、及びハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいフェニル基を表し、
R2は、環構造中に窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を環構造中に含む単環式又は二環式不飽和複素環基であるか、又はフェニル基を表し、
R2で表される上記不飽和複素環基は、0〜2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜4を表し、
R3は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよい単環式飽和又は不飽和複素環基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基又は-S-R8基を表し、
R4及びR5は、その一方は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R4及びR5の他方は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環基、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有するカルボニル基を表すか、或いは、
R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式又は二環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式又は二環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子、炭素数2〜6のアルケニル基、(C1-C6アルキル)カルボニル基又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は置換基として、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、-NR11R12基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリジル基、及び-(C=O)-R13からなる群から選ばれる1個又は2個の基を有していてもよく、
R8は、置換基として5員もしくは6員の単環式環状アミノ基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、
R9及びR10は、その一方は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルコキシ基を表すか、或いは、
R9及びR10は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、或いは、R9及びR10は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個有していてもよく、
R11及びR12は、その一方は、水素原子又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、フェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、5員もしくは6員の単環式飽和又は不飽和複素環基、又は(C1-C6アルキル)カルボニル基を表すか、或いは、
R11及びR12は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよく
R13は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基(R9及びR10は、前記に同じ)を表す
ピリミジン化合物又はその塩である。(但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、かつR2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く)。
更に、本発明の化合物は、一般式(1)において、
R1は、ピリジル基であるか、又は、2位又は3位のいずれか一方において、置換基としてハロゲン原子、シアノ基、及びハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいフェニル基を表し、
R2は、ピリジル基、ピリミジニル基、ピロリル基、インドリル基、及びベンゾフラニル基からなる群から選ばれる不飽和複素環基であるか、又はフェニル基を表し、
R2で表される上記不飽和複素環基は、1個又は2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
該R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜4を表し、
R3は、塩素原子、ニトロ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基又はオキソ基のいずれかを有していてもよい単環式飽和又は不飽和複素環基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基、又は-S-R8基を表し、
R4及びR5は、その一方は、水素原子、又は置換基を1個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R4及びR5の他方は、水素原子、置換基を1個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を1個有していてもよい単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環基、置換基を1個有するカルボニル基又は置換基を1個有していてもよいフェニル基を表すか、又は、
R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子、アリル基、tert-ブチルカルボニル基、又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、該アルキル基は置換基としてハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、-NR11R12基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリジル基、及び-(C=O)-R13からなる群から選ばれる1個又は2個の基を有していてもよく、
R8は、置換基としてモルホリノ基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、
R9及びR10は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜3のアルコキシ基を表すか、又は、
R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環の飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5〜6員の不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個有していてもよく、
R11及びR12は、その一方は、水素原子、又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、フェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示すか、又は、
R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよく、
R13は、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基(R9及びR10は、前記に同じ)を表す
ピリミジン化合物又はその塩である。(但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、R2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く)。
更に、本発明の好ましい実施形態に係る化合物は、一般式(I)において、
R1は、ピリジル基、又はフェニル基を表し、
R2は、3−ピリジル基、インドリル基又はフェニル基を表し、
R2で表される上記3−ピリジル基及びインドリル基は、1個又は2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
R2で表される上記3−ピリジル基、インドリル基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
該R3-(CH2)m-基において、
mは0〜4を表し、
R3は、ニトロ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基又はオキソ基のいずれかを有していてもよいテトラヒドロピリダジニル基もしくはイミダゾリル基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、又は-O-R7基を表し、
R4及びR5は、その一方は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し;
R4及びR5の他方は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、構成原子として窒素原子を1個又は2個有する単環式又は二環式不飽和複素環基又は置換基を1個有するカルボニル基を表し、該アルキル基は、置換基としてヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、置換基を1個有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和又は不飽和複素環基及び置換基としてスルファモイル基を1個有していてもよいフェニル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよく、
該置換基を1個有するカルボニル基は、当該置換基として、置換基を1〜3個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、及び単環式飽和又は不飽和複素環からなる群から選ばれる1個の基を有するか、又は
R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、(C1-C6アルキル)カルボニル基を表し、該アルキル基は置換基としてフッ素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、カルボキシル基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、5員もしくは6員の単環式飽和複素環基を有するカルボニル基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基、又は-NR11R12基のいずれか1個又は2個の基を有していてもよく、
R9及びR10は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し;
R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、又はピリジル基を表し、該アルキル基は、置換基としてヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基、又は置換基を有していてもよい5員もしくは6員の飽和環状アミノ基のいずれかを有していてもよいか、或いは、
R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、又は酸素原子のいずれか1個の複素原子を有していてもよい飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、1個又は2個の窒素原子を有していてもよい不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基、又は不飽和環状アミノ基は、置換基を有していてもよい、
R11及びR12は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表すか、或いは、
R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子のいずれか1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよい、
ピリミジン化合物又はその塩である。
一般式(I)で示される化合物及び他の一般式で表される化合物について更に説明すると以下の通りである。
本明細書において、ある構造について「置換基を有していてもよい」という場合には、当該構造上の化学的に可能な位置に1個又は2個以上の「置換基」を有する場合があることを意味する。また、本明細書において、ある構造について「置換基を有する」という場合には、当該構造上の化学的に可能な位置に1個又は2個以上の「置換基」を有していることを意味する。
当該構造に存在する(又は存在していてもよい)置換基の種類、置換基の個数、置換位置は特に限定されず、2個以上の置換基が存在する場合には、それらは同一であっても異なっていてもよい。「置換基」としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシル基、オキソ基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシル基、飽和又は不飽和複素環基、-NR11R12基、-(C=O)-R13基、炭素数6〜14のアリール基、スルファモイル基等が例示され、上記置換基の個数は典型的には1〜3個である。
「ハロゲン原子」としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
「炭素数1〜6のアルキル基」は、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基等が挙げられる。
「炭素数3〜7のシクロアルキル基」としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。
「炭素数2〜6のアルケニル基」としては、例えばエテニル基、アリル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ヘキサトリエニル基等が挙げられる。
「炭素数1〜6のアルコキシ基」は、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基を示し、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
「アシル基」には、脂肪族又は芳香族カルボニル基が包含され、脂肪族カルボニル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、イソブチロイル基、ピバロイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、シクロプロピルカルボニル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基等が挙げられ、芳香族置換カルボニル基としては、例えばベンゾイル基、トルイル基、ナフチルカルボニル基、フロイル基、チエノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、ピロリジノン基等が挙げられる。好ましいアシル基は、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、シクロプロピロイル基、フロイル基、チエロイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基である。
「飽和又は不飽和複素環」としては、例えばピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、ホモピペリジニル基、イミダゾリル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、メチレンジオキシフェニル基、エチレンジオキシフェニル基、ベンゾフラニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾリル基、プリニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリル基、2,3,4,5-テトラヒドロピリダジニル基等が挙げられる。
「-NR11R12基」のR11及びR12としては、それぞれ同一又は相異なって、例えば水素原子、ヒドロキシル基、フェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アミノ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、(C1-C6アルキル)(C1-C6アルコキシ)アミノ基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノカルボニル基、飽和又は不飽和複素環基、炭素数6〜14のアリール基等が挙げられる。
また「-NR11R12基」は、ヒドロキシル基を有していてもよい飽和環状アミノ基又はメチル基を有していてもよい不飽和環状アミノ基(特に、隣接する窒素原子と共に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の飽和又は不飽和の環状アミノ基)を形成することができ、例えばアゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、イミダゾリル基、ピロリル基、ホモピペリジニル基、イミダゾリジニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリジニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基等が挙げられる。
「-(C=O)-R13基」のR13としては、例えば水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、飽和又は不飽和複素環基、炭素数6〜14のアリール基等が挙げられる。
「炭素数6〜14のアリール基」としては、例えばフェニル基、ナフチル基、アントラセン基等が挙げられる。
「モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基」は、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を1個又は2個置換基として有するアミノ基を示し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、n-プロピルアミノ基、n-ヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、エチルイソブチルアミノ基、ベンジルメチルアミノ基等が挙げられる。
「(C1-C6アルキル)(C1-C6アルコキシ)アミノ基」は、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基と炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルコキシ基をそれぞれ置換基として有するアミノ基を示し、例えばメチルメトキシアミノ基、エチルメトキシアミノ基、n-プロピルエトキシアミノ基、n-ヘキシルエトキシアミノ基等が挙げられる。
「(C1-C6アルキル)カルボニル基」は、炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を1個置換基として有するカルボニル基であり、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基等が挙げられる。
「(C1-C6アルコキシ)カルボニル基」としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
「モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノカルボニル基」としては、例えばメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、n-プロピルアミノカルボニル基、イソプロピルアミノカルボニル基、n-ブチルアミノカルボニル基、イソブチルアミノカルボニル基、sec-ブチルアミノカルボニル基、tert-ブチルアミノカルボニル基、n-ペンチルアミノカルボニル基、イソペンチルアミノカルボニル基、ネオペンチルアミノカルボニル基、n-ヘキシルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニル基、メチルエチルアミノカルボニル基、エチルイソブチルアミノカルボニル基等が挙げられる。
一般式(I)中、R1で表される「置換基を有していてもよい5員もしくは6員の含窒素不飽和複素環基」の「5員もしくは6員の含窒素不飽和複素環基」としては、例えばイミダゾリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジル基等が挙げられ、好ましくはピリジル基である。また「置換基を有していてもよい5員もしくは6員の含窒素不飽和複素環基」の置換基としては、上述の置換基が例示されるが、好ましくはハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくは塩素原子、フッ素原子、メチル基であり、その個数は典型的には1個である。
一般式(I)中、R2で表される「環構造中に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を含む不飽和複素環基」としては、例えばチエニル基、フリル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、イミダゾリニル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、テトラヒドロピリダジニル基、インドール基、イソインドール基、インダゾール基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾール基、ベンゾオキサゾール基、ベンゾチアゾール基、フタルイミジル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリル基等が挙げられ、好ましくは環構造中に窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を含む単環式又は二環式不飽和複素環、特に環構造中に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を含む5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基又は該単環式不飽和複素環基とベンゼン環又はピリミジン環とが縮合した二環式不飽和複素環基であり、より好ましくはピリジル基、ピリミジニル基、ピロリル基、インドリル基、ベンゾフラニル基であり、特に好ましくはピリジル基、インドリル基である。
一般式(I)中、R3で表される「ハロゲン原子」としては、上述のハロゲン原子が例示され、好ましくは塩素原子である。
一般式(I)中、R3で表される「置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環」の「飽和又は不飽和複素環」としては、上述の飽和又は不飽和複素環が例示され、好ましくは単環式飽和又は不飽和複素環であり、より好ましくは2,3,4,5-テトラヒドロピリダジニル基、イミダゾリル基である。また「置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環」の置換基としては、上述の置換基が例示され、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、オキソ基であり、より好ましくは、メチル基、オキソ基であり、その個数は典型的には1個である。
R4及びR5で表される「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の「炭素数1〜6のアルキル基」としては、上述のアルキル基が例示され、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基である。また「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、好ましくはヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、飽和又は不飽和環状アミノ基、単環式飽和又は不飽和複素環基、フェニル基 [該複素環基、フェニル基は置換基を有していてもよい]であり、より好ましくはヒドロキシル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基、エトキシカルボニル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基、フェニル基である。
R4及びR5で表される「炭素数1〜6のアルコキシ基」としては、上述のアルコキシ基が例示され、好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。
R4及びR5で表される「置換基を有していてもよいアミノ基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、その個数は典型的には1個である。
R4及びR5で表される「置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環」の「飽和又は不飽和複素環」としては、上述の飽和又は不飽和複素環が例示され、好ましくは単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環であり、より好ましくは構成原子として窒素原子を1個又は2個有する単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環であり、特に好ましくは構成原子として窒素原子を1個有する単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環、特にピリジル基、インドリル基である。また「置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環」の置換基としては、上述の置換基が例示され、その個数は典型的には1個である。
R4及びR5で表される「置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基」の「炭素数6から14のアリール基」としては、上述の炭素数6〜14のアリール基が例示され、好ましくはフェニル基である。また「置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、好ましくはスルファモイル基であり、その個数は典型的には1個である。
R4及びR5で表される「置換基を有するカルボニル基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、単環式飽和又は不飽和複素環基[該アルキル基は置換基を1〜3個有していてもよい]であり、より好ましくはエチル基、tert-ブチル基、シクロプロピル基、tert-ブトキシ基、チエニル基、フリル基[エチル基、tert-ブチル基は、置換基として、炭素数1〜6のアルコキシ基、アシルオキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基、アセトキシ基を1個有していてもよい]であり、その個数は典型的には1個である。
R4及びR5が隣接する窒素原子と一緒になって形成してもよい「環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ環」の「飽和又は不飽和環状アミノ環」としては、例えばアゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、ホモピペリジニル基、イミダゾリル基、ピロリル基、イミダゾリジニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリジニル基、ピラゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、トリアゾリル基等が挙げられ、好ましくは単環式又は二環式飽和又は不飽和環状アミノ基であり、より好ましくは単環式飽和又は不飽和環状アミノ基であり、特に好ましくはピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリジニル基、1,2,3−トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基である。
また、R4及びR5が隣接する窒素原子と一緒になって形成してもよい「環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ環」が有していてもよい置換基としては、上述の置換基が例示され、好ましくはヒドロキシル基、オキソ基、炭素数1〜6のアルキル基[該アルキル基は置換基を有していてもよい]、カルボキシル基、(C1-C6アルキル)カルボニル基[該C1-C6アルキルは置換基、例えば、アセトキシ基、水酸基等を1個有していてもよい]、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、飽和又は不飽和環状アミノ基で置換されたカルボニル基、(C1-C6アルキル)(C1-C6アルコキシ)アミノ基で置換されたカルボニル基、飽和又は不飽和複素環であり、より好ましくはヒドロキシル基、オキソ基、メチル基[ヒドロキシル基、メトキシ基を置換基として有していてもよい]、カルボキシル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ヒドロキシメチルカルボニル基、アセトキシアセチル基、ピロリジニルカルボニル基、モルホリノカルボニル基、ピラゾリニルカルボニル基、N-メトキシ-N-メチルアミノカルボニル基、ピリミジル基であり、その個数は典型的には1個又は2個、特に1個である。
R6で表される「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基」の「炭素数1〜6のアルコキシ基」としては、上述のアルコキシ基が例示され、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、tert-ブトキシ基である。また「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、その個数は典型的には1個である。
R7で表される「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の「炭素数1〜6のアルキル基」としては、上述のアルキル基が例示され、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基である。また「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、好ましくはハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、-NR11R12基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリジル基、-(C=O)-R13基であり、より好ましくはフッ素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、カルボキシル基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、5員もしくは6員の単環式飽和複素環基を有するカルボニル基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基、-NR11R12基であり、特に好ましくは、フッ素原子、ヒドロキシル基、メトキシ基、ベンジルメチルアミノ基(実施例107)、カルボキシル基、tert-ブトキシカルボニル基、モルホリノカルボニル基、2−メチルイミダゾリル基、1,2,3-トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基、ピロリル基、ピロリジニル基、モルホリノ基、4−ヒドロキシピペリジニル基、ピリジル基、モルホリノカルボニルピリジル基であり、その個数は典型的には1個である。
R7で表される「置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基」の「炭素数2〜6のアルケニル基」としては、上述のアルケニル基が例示され、好ましくはアリル基である。また、「置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基」が有していてもよい置換基としては、上述の置換基が例示され、その個数は典型的には1個である。
R7で表される「置換基を有するカルボニル基」としては、上述の(C1-C6アルキル)カルボニル基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノカルボニル基が例示され、好ましくは(C1-C6アルキル)カルボニル基であり、より好ましくはtert-ブチルカルボニル基である。
R8で表される「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の「炭素数1〜6のアルキル基」としては、上述のアルキル基が例示され、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはエチル基である。また「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、好ましくは5員もしくは6員の単環式環状アミノ基であり、より好ましくはモルホリノ基であり、その個数は典型的には1個である。
R9及びR10で表される「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の「炭素数1〜6のアルキル基」としては、上述のアルキル基が例示され、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基である。また「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基[該アルコキシ基は置換基を有していてもよい]、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基(実施例6, 実施例122)、5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基[該複素環基は置換基を有していてもよい]、5員もしくは6員の飽和環状アミノ基[該環状アミノ基は置換基を有していてもよい]であり、より好ましくはヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、ジ(C1-C6アルキル)アミノ基、6員の単環式不飽和複素環基、オキソ基を有していてもよい5員もしくは6員の飽和環状アミノ基であり、特に好ましくはヒドロキシエトキシ基(実施例15)、ジメチルアミノ基(実施例6)、ピリジル基(実施例9)、オキソ基を有してもよいピロリジニル基(実施例8)、モルホリノ基(実施例7)であり、これら置換基の個数は典型的には1〜3個、特に1個である。
R9及びR10で表される「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基」の「炭素数1〜6のアルコキシ基」としては、上述のアルコキシ基が例示され、好ましくは炭素数1〜3のアルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基である。「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、その個数は典型的には1個である。
R9及びR10で表される「置換基を有していてもよいアミノ基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、その個数は典型的には1個又は2個、特に1個である。
R9及びR10が隣接する窒素原子と一緒になって形成してもよい「環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ基」としては、上述の飽和又は不飽和環状アミノ基が例示され、好ましくは5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基[例えばピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、イミダゾリジニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリジニル基、ピラゾリジニル基、ホモピペリジニル基、ピロリジニル基等が挙げられる]、又は5員もしくは6員の単環式不飽和環状アミノ基[例えばイミダゾリル基、ピロリル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、トリアゾリル基等が挙げられる]であり、より好ましくは隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環の飽和環状アミノ基を示すか、又は、R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5〜6員の不飽和環状アミノ基であり、特に好ましくはピロリジニル基、ピペリジニル基、モルホリノ基、ピラゾリニル基である。「隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ基」の有していてもよい置換基としては、上述の置換基が例示され、その個数は典型的には1〜3個、特に1個である。
R11及びR12で表される「フェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基」の「炭素数1〜6のアルキル基」としては、上述のアルキル基が例示され、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基である。
R11及びR12で表される「炭素数1〜6のアルコキシ基」の「炭素数1〜6のアルコキシ基」としては、上述のアルコキシ基が例示され、好ましくは炭素数1〜3のアルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基である。
R11及びR12で表される「5員もしくは6員の単環式飽和又は不飽和複素環」としては、上述の5員もしくは6員の単環式飽和又は不飽和複素環が例示される。
R11及びR12で表される「(C1-C6アルキル)カルボニル基」としては、上述の(C1-C6アルキル)カルボニル基が例示され、好ましくはtert-ブチルカルボニル基である。
R11及びR12が隣接する窒素原子と一緒になって形成してもよい「環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式飽和環状アミノ基」の「単環式飽和環状アミノ基」としては、例えばピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、チオモルホリノ基、ホモピペリジニル基、ホモピペラジニル基、イミダゾリジニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリジニル基、ピラゾリジニル基等が挙げられ、好ましくは隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]であり、より好ましくは5員もしくは6員の飽和環状アミノ基である。
R11及びR12が隣接する窒素原子と一緒になって形成してもよい「環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式不飽和環状アミノ基」の「単環式不飽和環状アミノ基」としては、例えばイミダゾリル基、ピロリル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、トリアゾリル基等が挙げられ、好ましくは隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]であり、より好ましくは5員もしくは6員の不飽和環状アミノ基である。
R13で表される「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基」の「炭素数1〜6のアルコキシ基」としては、上述のアルコキシ基が例示され、好ましくはtert-ブトキシ基である。「置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基」の置換基としては、上述の置換基が例示され、その個数は典型的には1個である。
本発明の一般式(I)で表される化合物のうちでも、次に挙げる化合物がより好ましい。
(A)一般式(I)において、
R1は3−ピリジル基、又はフェニル基を表し、
R2は、6位にR3-(CH2)m-基を有する3−ピリジル基、2位にR3-(CH2)m-基を有するインドリル基、又は3位もしくは4位のいずれかにR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜4を表し、
R3は、2-メチル-1-イミダゾリル基、3-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロピリダジニル基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、又は-O-R7基を表し、
R4及びR5は、その一方が水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し;
R4及びR5の他方が水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、構成原子として窒素原子を1個有する単環式又は二環式不飽和複素環基(特に、ピリジル基、インドリル基)、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基を表し、該アルキル基は、置換基として炭素数1〜3のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、エトキシカルボニル基、モルホリノ基、オキソ基を有していてもよいピロリジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基、及び4-スルファモイルフェニル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいか、又は
R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリニル基、1,2,3−トリアゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基のいずれかの環状アミノ基を示し、該環状アミノ基は置換基(特に、ヒドロキシル基、オキソ基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、カルボキシル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ヒドロキシメチルカルボニル基、アセトキシアセチル基、ピロリジニルカルボニル基、モルホリノカルボニル基、ピラゾリニルカルボニル基、N-メトキシ-N-メチルアミノカルボニル基、及びピリミジル基から選ばれる1個の置換基)を有していてもよく、
R6は、水素原子、ヒドロキシル基、エトキシ基、tert-ブトキシ基、又は-NR9R10基を表し、
R7は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、該アルキル基は置換基としてヒドロキシル基、メトキシ基、ベンジルメチルアミノ基、カルボキシル基、tert-ブトキシカルボニル基、モルホリノカルボニル基、2−メチルイミダゾリル基、1,2,3-トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基、ピロリル基、ピロリジニル基、モルホリノ基、4−ヒドロキシピペリジニル基、又はピリジル基のいずれか1個の基を有していてもよく、
R9及びR10は、その一方が、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し;
R9及びR10の他方が水素原子、アミノ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は、置換基としてヒドロキシエトキシ基、ジメチルアミノ基、オキソ基を1個有してもよいピロリジニル基、モルホリノ基、及びピリジル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよく、又は
R9及びR10は、隣接する窒素原子と一緒になって、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、又はピラゾリニル基を表すピリミジン化合物又はその塩。
(B)一般式(I)において、
R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
R2は、4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基又は6位にR3-(CH2)m-基を有する3−ピリジル基を表し、
R3-(CH2)m-基において、
mは0〜2を表し、
R3は、-NR4R5基、又は-O-R7基を表し、
R4及びR5は、その一方が水素原子又はメチル基を表し、他方が水素原子、メトキシプロピル基(実施例21)、ジメチルアミノエチル基(実施例100)、エトキシカルボニルエチル基、モルホリノエチル基、2-オキソピロリジニルプロピル基、ピリジルエチル基、イミダゾリルプロピル基、4-スルファモイルフェニルエチル基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基のいずれかを表すか、又は
R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、オキソ基を1個有していてもよいピロリジニル基(実施例27)、置換基(例えば、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、カルボキシル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ピロリジニルカルボニル基、モルホリノカルボニル基、ピラゾリニルカルボニル基、及びN-メトキシ-N-メチルアミノカルボニル基からなる群から選ばれる1個)を有するピペリジニル基、置換基(例えば、アセトキシアセチル基、ヒドロキシメチルカルボニル基、及びピリミジル基からなる群から選ばれる1個)を有するピペラジニル基、モルホリノ基(実施例52)、置換基として炭素数1〜6のアルキル基1個を有していてもよいイミダゾリル基、置換基としてヒドロキシル基、メチル基のいずれか又は両方を有していてもよいピラゾリル基(実施例69, 実施例71)、ピラゾリニル基(実施例70)、チアゾリジニル基、1,2,3−トリアゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基のいずれかを表し、
R7は、水素原子、イソブチル基、ヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基、ピロリジニルプロピル基、4-ヒドロキシピペリジニルプロピル基、モルホリノエチル基、ピロリルプロピル基、2-メチルイミダゾリルエチル基、1,2,3-トリアゾリルエチル基、1,2,4-トリアゾリルエチル基、又はモルホリノカルボニルメチル基のいずれかを表すピリミジン化合物又はその塩。
(C) 一般式(I)において、
R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
R2は、4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
R3-(CH2)m-基において、
mは0〜2を表し、
R3は、-NR4R5基、又は-O-R7基を表し、
R4及びR5は、その一方が水素原子又はメチル基を表し、他方が水素原子、メトキシプロピル基、4-スルファモイルフェニルエチル基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基のいずれかを表すか、又は
R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、オキソ基を1個有していてもよいピロリジニル基、置換基(例えば、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、カルボキシル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ピロリジニルカルボニル基、モルホリノカルボニル基、ピラゾリニルカルボニル基、及びN-メトキシ-N-メチルアミノカルボニル基からなる群から選ばれる1個)を有するピペリジニル基、置換基(例えば、アセトキシアセチル基、ヒドロキシメチルカルボニル基、及びピリミジル基からなる群から選ばれる1個)を有するピペラジニル基、モルホリノ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を1個有していてもよいイミダゾリル基、置換基としてヒドロキシル基、メチル基のいずれか又は両方を有していてもよいピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリジニル基、1,2,3−トリアゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基のいずれかを表し、
R7は、水素原子、イソブチル基、ヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基、ピロリジニルプロピル基、4-ヒドロキシピペリジニルプロピル基、モルホリノエチル基、ピロリルプロピル基、2-メチルイミダゾリルエチル基、1,2,3-トリアゾリルエチル基、1,2,4-トリアゾリルエチル基、又はモルホリノカルボニルメチル基のいずれかを表すピリミジン化合物又はその塩。
(D) 一般式(I)において、
R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
R2は、4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
R3-(CH2)m-基において、
mは、0〜2を表し、
R3は、ピロリジニル基、4位に置換基(例えば、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、カルボキシル基、エトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、ピロリジニルカルボニル基、モルホリノカルボニル基、ピラゾリニルカルボニル基、及びN-メトキシ-N-メチルアミノカルボニル基からなる群から選ばれる1個)を有するピペリジニル基、4位に置換基(例えば、アセトキシアセチル基、ヒドロキシメチルカルボニル基、及びピリミジル基からなる群から選ばれる1個)を有するピペラジニル基、モルホリノ基、2-メチルイミダゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基を表すピリミジン化合物又はその塩。
(E)上記一般式(I)で表される化合物のうちでも、特に、次の具体的化合物又はその塩を挙げることができる。
・ 2-フェノキシ-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-カルボキシルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピロリジニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-モルホリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(N-メトキシ-N-メチル)-カルボキサミドピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-フェノキシ-N-(4-(3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
・ 2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド。
また、本発明の医薬の有効成分として有用な化合物(I)には、不斉炭素が存在する場合には不斉炭素に由来する光学異性体、その他の異性体が存在する場合があるが、本発明はそれら異性体を分離したもの或いはそれらの混合物をも全て包含する。
また、本発明の医薬の有効成分として有用な化合物(I)には、薬理学的に許容されるプロドラッグも包含される。薬理学的に許容されるプロドラッグとは、加溶媒分解等の化学的条件下又は生理学的条件下で本発明の医薬の有効成分である化合物(I)のアミノ基、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基などの官能基に変換できる官能基を有する化合物である。プロドラッグを形成する代表的官能基としては、「医薬品の開発」(廣川書店、1990年)第7巻163-198に記載されている基などが挙げられる。
さらに、本発明の医薬の有効成分として有用な化合物(I)は酸付加物塩又は塩基との塩を形成する場合もあり、かかる塩が製薬学的に許容される塩である限りにおいて本発明に包含される。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、グルタミン酸などの有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムなどの無機塩基やメチルアミン、エチルアミン、メグルミン、エタノールアミンなどの有機塩基又はリジン、アルギニン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸との塩やアンモニウム塩が挙げられる。
さらに本発明は、本発明の医薬の有効成分として有用な化合物(I)並びにその製薬学的に許容される塩の各種水和物や溶媒和物および結晶多形の物質をも包含する。
本発明化合物の製造法
一般式(I)で表される化合物の代表的製造法を説明する。
[方法1]
Figure 2007051121
上記反応工程式1においてR1及びR2は前記に同じであり、Rはカルボキシル基の保護基又は水素原子を示し、Xは脱離性官能基を示す。
本製法は、式(1a) で示されるピリミジン化合物と、式 (1b) で示されるフェノール性化合物又は水酸基含有含窒素不飽和複素環化合物とを常法により縮合させ、式 (2) で示されるエーテル誘導体とする第一工程、Rがカルボキシル基の保護基の場合、加水分解反応等の脱エステル化により、式 (3) で示されるカルボン酸誘導体を得る第二工程、カルボン酸誘導体(3)を式 (1c) で示されるアミン化合物と常法により縮合させることにより一般式(I)で示される化合物を製造する第三工程を備えている方法である。
<第一工程>
第一工程において、化合物 (1a) のXは脱離性官能基であれば、いずれでもよく例えば塩素原子、臭素原子、メチルスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基等が挙げられる。また、化合物 (1a) のRは、公知のエステル保護基であれば、いずれでもよく、例えば炭素数1〜6程度のアルキル基、アリル基、フェニル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、テトラヒドロピラニル基、ベンジルオキシメチル基、2−トリメチルシリルエチル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−ニトロベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
適当な溶媒中、式(1a) で示されるピリミジン化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (1b) で示されるフェノール性化合物又は水酸基含有含窒素不飽和複素環化合物を用い、式 (1a) で示されるピリミジン化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜3モルの塩基存在下で0 ℃から180 ℃、好ましくは20 ℃から 150 ℃で反応させることにより、式 (2) で示されるエーテル誘導体を得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ベンゼン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
上記塩基としては、無機塩基、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等、及び、有機塩基、例えば、ピリジン、ルチジン、コリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン等を用いることが出来る。
<第二工程>
第二工程において、式(2)で示される誘導体のエステル基の脱保護による式(3)で示されるカルボン酸誘導体への変換は、Rの種類によっても異なるが、例えばRがメチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中、式(2)で示される誘導体のエステル基1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは1〜5モルの水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下-30 ℃から150 ℃、好ましくは-10 ℃から 100 ℃で反応させることにより脱保護することができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
<第三工程>
第三工程において、式 (1c) で示されるアミン誘導体又はその塩と、式 (3) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体とを、常法により縮合させることにより一般式(I)で示されるアミド化合物を得ることができる。
式 (1c) で示されるアミン誘導体の塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸などの無機酸や炭酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などの有機酸との酸付加塩を例示できる。
化合物 (3) の反応性誘導体としては、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチルエステル等の通常のエステル、酸クロリド、酸ブロミド等の酸ハライド、酸アジド、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシスクシイミド、p-ニトロフェノール等との活性エステル、対称型酸無水物、アルキル炭酸、p-トルエンスルホン酸等との混合酸無水物が挙げられる。
また、化合物(3) を遊離酸で反応させるとき、或いは活性エステルや酸ハライドを単離せずに反応させるときは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルアジド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、塩化4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム等の縮合剤を使用するのが好適である。
式 (1c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (3) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体を用い、上記縮合剤を使用する場合、その使用量は式 (1c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜3モルである。
反応は、使用する反応性誘導体や縮合剤によっても異なるが、通常ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等の反応に不活性な溶媒中、-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で行うことができる。
反応に際し、式(1c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜5モルのトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピコリン、ルチジン等の塩基存在下反応を行うことにより、反応が円滑に進行する場合がある。
上記第一工程〜第三工程を行うことにより、本発明の化合物(I)を得る。
なお、上記式(1a) で示されるピリミジン化合物、並びに、式 (1b) で示されるフェノール性化合物又は水酸基含有含窒素不飽和複素環化合物、並びに式 (1c) で示されるアミン誘導体は、公知であるか、又は公知方法に従って製造することができる。
また、式(1c) で示されるアミン誘導体、即ち、下記式 (2d) で示されるアミン誘導体は例えば以下の反応工程式2に示す方法で合成することもできる。
Figure 2007051121
上記反応工程式2において、mは0〜4を、R2aはR2から水素原子1個を除いて得られる2価の残基を、Z1はニトロ基もしくは保護基置換アミノ基を、X1は脱離性官能基を、nは1又は2を示し、A1はR3と同じ意味を有する。
即ち、脱離性官能基 X1 を有する化合物 (2a) に対して、式 (2b) で示されるアミン化合物もしくはヒドロキシル化合物を反応させる第一工程、得られた誘導体 (2c) を常法に従いニトロ基の還元もしくはアミノ基の保護基を脱保護することにより、アミン体 (2d) を得る第二工程を備えている方法である。
<第一工程>
第一工程において、化合物 (2a) の X1は、公知の脱離性官能基であればいずれでもよく、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチルスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基等が挙げられる。
適当な溶媒中、式 (2a) で示される化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (2b) で示されるアミン化合物もしくはヒドロキシル化合物を用い、式 (2a) で示される化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜3モルの塩基存在下もしくは非存在下、-20 ℃から180 ℃、好ましくは0 ℃から 150 ℃で反応させることにより、式 (2c) で示されるニトロ化合物を得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ベンゼン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
塩基としては、無機塩基、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等、及び、有機塩基、例えばピリジン、ルチジン、コリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン、tert-ブトキシカリウム等を用いることが出来る。
<第二工程>
Z1がニトロ基の場合の還元反応は、ニトロ基を還元してアミノ基に変換する反応であればいずれの反応条件を用いることができるが、ニトロ誘導体 (2c) の他の官能基の性質を考慮して、反応条件を選択するのが好ましい。
典型的な還元方法としては、例えば、次の方法を例示できる:
(A)水、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、又はそれらの混合溶媒中、式 (2c) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.3〜30モル、好ましくは0.5〜20モルの塩化アンモニウム塩等のアンモニウム塩や、ヒドラジン水和物などの存在下、0.01〜10モル、好ましくは0.03〜5モルの還元鉄、塩化スズ、塩化鉄などの還元性を有する金属を0 ℃から150 ℃、好ましくは20 ℃から 120 ℃で作用させる方法。
(B)アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (2c) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させるか、水素ガスの代わりに式 (2c) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは1〜10モルの蟻酸や蟻酸アンモニウム、シクロヘキセンなどを水素源として用いる方法。
また、Z1が保護基置換アミノ基(例えば、ホルミル基、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基、アセチル基、ベンゾイル基などが例示される。)である場合の脱保護は、公知のアミノ基の保護基を脱保護する方法が使用でき、特に、ホルミル基、tert-ブトキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基の場合、適当な溶媒中又は無溶媒中、式 (2c) で示される誘導体1モルに対し、1〜100モル、好ましくは2〜10モルの塩化水素酸、臭化水素酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等の酸性条件下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより脱保護することができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、蟻酸、酢酸等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
またベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基の場合、アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (2c) で示される誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウムなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させることにより得ることができる。
などの方法が挙げられる。
なお、脱離性官能基 X1 を有する化合物 (2a) 及び式 (2b) で示されるアミン化合物もしくはヒドロキシル化合物は、公知であるか、又は公知方法に従って製造することができる。
更に、前記反応工程式1のアミン化合物(1c)、即ち、下記化合物(3i)又は化合物(3j)は、下記の反応工程式3に示す方法によっても製造することができる。
Figure 2007051121
上記反応工程式3において、R2aは前記に同じであり、X、X2及びX3は脱離性官能基を示し、R14は前記のR7を示し、R15R16N は前記のR11R12N を示し、p は2〜4を示す。
上記反応工程式3に示す製造法は、ヒドロキシル基を有する化合物 (3a) に対して、式 (3b) もしくは (3c), (3d) で示される化合物を反応させ、式 (3e) もしくは (3f) で示されるエーテル化合物とする第一工程、エーテル化合物(3f)が脱離性官能基 X2 を有する場合アミン化合物 (3g) とを縮合させる第二工程、第二工程で得られたニトロ体 (3h) のニトロ基又は前記第一工程で得られたエーテル誘導体(3e) のニトロ基を常法に従い還元することにより、アミン誘導体 (3j) もしくは (3i) を得る第三工程を備えている方法である。
<第一工程>
(1) 第一工程の化合物 (3b) 、(3c)もしくは (3d) の X、X2, X3 は、脱離性官能基であればいずれでもよく、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチルスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基等が挙げられる。
適当な溶媒中、式(3a) で示されるヒドロキシル化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (3b, 3c) で示される化合物を用い、式 (3a) で示される化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜3モルの塩基存在下、-20 ℃から180 ℃、好ましくは0 ℃から 150 ℃で反応させることにより、式 (3e, 3f) で示されるエーテル化合物を得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ベンゼン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
塩基としては、無機塩基、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等、及び、有機塩基、例えばピリジン、ルチジン、コリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン、tert-ブトキシカリウム等を用いることが出来る。
(2) また、式(3d)で示される化合物を用いる場合、適当な溶媒中、式 (3a) で示されるヒドロキシル化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (3d) で示される化合物を用い、式 (3a) で示されるヒドロキシル化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルのトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等のリン化合物と、式 (3a) で示されるヒドロキシル化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルのジエチルアゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート等の試薬を用い、-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることによっても、エーテル化合物(3f)を得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
<第二工程>
続いて適当な溶媒中、式 (3f) で示される化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜3モルの式 (3g) で示されるアミン化合物と、式 (3f) で示される化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜3モルの塩基存在下もしくは非存在下、-20 ℃から180 ℃、好ましくは0 ℃から 150 ℃で反応させることにより、式 (3h) で示されるニトロ誘導体を得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ベンゼン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
塩基としては、無機塩基、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等、及び、有機塩基、例えばピリジン、ルチジン、コリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン、tert-ブトキシカリウム等を用いることが出来る。
<第三工程>
続く還元反応は、ニトロ基を還元してアミノ基に変換する反応であればいずれの反応条件であっても用いることができるが、ニトロ誘導体 (3e, 3h) の他の官能基の性質を考慮して、反応条件を選択するのが好ましい。
典型的な還元方法としては、例えば、次の方法を例示できる:
(A)水、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、又はそれらの混合溶媒中、式 (3e, 3h) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.3〜30モル、好ましくは0.5〜20モルの塩化アンモニウム塩等のアンモニウム塩や、ヒドラジン水和物などの存在下、0.01〜10モル、好ましくは0.03〜5モルの還元鉄、塩化スズ、塩化鉄などの還元性を有する金属を0 ℃から150 ℃、好ましくは20 ℃から 120 ℃で作用させる方法。
(B)アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (3e, 3h) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させるか、水素ガスの代わりに式 (3e, 3h) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは1〜10モルの蟻酸や蟻酸アンモニウム、シクロヘキセンなどを水素源として用いる方法。
なお、反応工程式3において使用する化合物 (3a)、 (3b)、(3c)及び (3d)は、公知であるか、又は公知方法に従って製造することができる。
また、式(1c) で示されるアミン誘導体、即ち、下記式 (4e) で示されるアミン誘導体は例えば以下の反応工程式4に示す方法で合成することもできる。
Figure 2007051121
上記反応工程式4において、m、R2aは前記に同じであり、Bは酸素原子、飽和または不飽和環状アミノ基を、q は0〜2 を示し、R17はカルボキシル基の保護基、例えば炭素数1〜6程度のアルキル基、アリル基、フェニル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、テトラヒドロピラニル基、ベンジルオキシメチル基、2−トリメチルシリルエチル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−ニトロベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
即ち、式(4a) で示される誘導体のエステル基を脱保護する第一工程、得られた式 (4b) で示されるカルボン酸誘導体を、式 (4c) で示されるアミン化合物と常法により縮合させることにより、アミド誘導体 (4d) を得る第二工程、得られたニトロ体 (4d) のニトロ基を常法に従い還元することにより、アミン体 (4e) を得る第三工程を備えている方法である。
<第一工程>
即ち、第一工程において、式(4a)で示される誘導体のエステル基の脱保護による式(4b)で示されるカルボン酸誘導体への変換は、R17の種類によっても異なるが、例えば tert-ブチル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中又は無溶媒中、式 (4a) で示される誘導体のエステル基1モルに対し、1〜100モル、好ましくは2〜10モルの塩化水素酸、臭化水素酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等の酸性条件下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、蟻酸、酢酸等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
またR17の種類が例えばメチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中、式 (4a) で示される誘導体のエステル基1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは1〜5モルの水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることもできる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
<第二工程>
第二工程において、式 (4c) で示されるアミン誘導体又はその塩と、式 (4b) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体とを常法により縮合させることにより一般式(4d)で示されるアミド化合物を得ることができる。
化合物 (4b) の反応性誘導体としては、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチルエステル等の通常のエステル、酸クロリド、酸ブロミド等の酸ハライド、酸アジド、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシスクシイミド、p-ニトロフェノール等との活性エステル、対称型酸無水物、アルキル炭酸、p-トルエンスルホン酸等との混合酸無水物が挙げられる。
また、化合物(4b) を遊離酸で反応させるとき、或いは活性エステルや酸ハライドを単離せずに反応させるときは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルアジド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、塩化4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム等の縮合剤を使用するのが好適である。
式 (4c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (4b) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体を用い、縮合剤を使用する場合、その使用量は式 (4c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜3モルである。
反応は、使用する反応性誘導体や縮合剤によっても異なるが、通常ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等の反応に不活性な溶媒中、-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で行うことができる。
反応に際し、式(4c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜5モルのトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピコリン、ルチジン等の塩基存在下反応を行うことにより、反応が円滑に進行する場合がある。
<第三工程>
続く還元反応は、ニトロ基を還元してアミノ基に変換する反応であればいずれの反応条件であっても用いることができるが、ニトロ誘導体 (4d) の他の官能基の性質を考慮して、反応条件を選択するのが好ましい。
典型的な還元方法としては、例えば、次の方法を例示できる:
(A)水、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、又はそれらの混合溶媒中、式 (4d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.3〜30モル、好ましくは0.5〜20モルの塩化アンモニウム塩等のアンモニウム塩や、ヒドラジン水和物などの存在下、0.01〜10モル、好ましくは0.03〜5モルの還元鉄、塩化スズ、塩化鉄などの還元性を有する金属を0 ℃から150 ℃、好ましくは20 ℃から 120 ℃で作用させる方法。
(B)アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (4d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させるか、水素ガスの代わりに式 (4d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは1〜10モルの蟻酸や蟻酸アンモニウム、シクロヘキセンなどを水素源として用いる方法。
なお、反応工程式4において使用する化合物 (4a)、 (4c) は、公知であるか、又は公知方法に従って製造することができる。
また、式(1c) で示されるアミン誘導体、即ち、下記式 (5e) で示されるアミン誘導体は例えば以下の反応工程式5に示す方法で合成することもできる。
Figure 2007051121
上記反応工程式5において、m、R2aは前記に同じであり、B1 は飽和又は不飽和環状アミノ基を、Z2 はアミノ基の保護基を示す。
即ち、式(5a) で示されるアミノ基の保護基を有する誘導体を脱保護する第一工程、得られた式 (5b) で示されるアミン誘導体を、式 (5c) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体と常法により縮合させることにより、アミド誘導体 (5d) を得る第二工程、得られたニトロ体 (5d) のニトロ基を常法に従い還元することにより、アミン体 (5e) を得る第三工程を備えている方法である。
<第一工程>
第一工程において、Z2 が保護基置換アミノ基(例えば、ホルミル基、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基、アセチル基、ベンゾイル基などが例示される。)である場合の脱保護は、公知のアミノ基の保護基を脱保護する方法が使用でき、特に、ホルミル基、tert-ブトキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基の場合、適当な溶媒中又は無溶媒中、式 (5a) で示される誘導体1モルに対し、1〜100モル、好ましくは2〜10モルの塩化水素酸、臭化水素酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等の酸性条件下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、蟻酸、酢酸等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
またベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基の場合、アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (5a) で示される誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウムなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させることにより得ることができる。
などの方法が挙げられる。
<第二工程>
第二工程において、式 (5b) で示されるアミン誘導体又はその塩と、式 (5c) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体とを常法により縮合させることにより一般式(5d)で示されるアミド化合物を得ることができる。
化合物 (5c) の反応性誘導体としては、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチルエステル等の通常のエステル、酸クロリド、酸ブロミド等の酸ハライド、酸アジド、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシスクシイミド、p-ニトロフェノール等との活性エステル、対称型酸無水物、アルキル炭酸、p-トルエンスルホン酸等との混合酸無水物が挙げられる。
また化合物(5c) を遊離酸で反応させるとき、或いは活性エステルや酸ハライドを単離せずに反応させるときは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルアジド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、塩化4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム等の縮合剤を使用するのが好適である。
式 (5b) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (5c) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体を用い、縮合剤を使用する場合、その使用量は式 (5b) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜3モルである。
反応は、使用する反応性誘導体や縮合剤によっても異なるが、通常ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等の反応に不活性な溶媒中、-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で行うことができる。
反応に際し、式(5b) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜5モルのトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピコリン、ルチジン等の塩基存在下反応を行うことにより、反応が円滑に進行する場合がある。
<第三工程>
続く還元反応は、ニトロ基を還元してアミノ基に変換する反応であればいずれの反応条件であっても用いることができるが、ニトロ誘導体 (5d) の他の官能基の性質を考慮して、反応条件を選択するのが好ましい。
典型的な還元方法としては、例えば、次の方法を例示できる:
(A)水、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、又はそれらの混合溶媒中、式 (5d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.3〜30モル、好ましくは0.5〜20モルの塩化アンモニウム塩等のアンモニウム塩や、ヒドラジン水和物などの存在下、0.01〜10モル、好ましくは0.03〜5モルの還元鉄、塩化スズ、塩化鉄などの還元性を有する金属を0 ℃から150 ℃、好ましくは20 ℃から 120 ℃で作用させる方法。
(B)アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (5d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させるか、水素ガスの代わりに式 (5d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは1〜10モルの蟻酸や蟻酸アンモニウム、シクロヘキセンなどを水素源として用いる方法。
なお、反応工程式5において使用する化合物 (5a)、 (5c) は、公知であるか、又は公知方法に従って製造することができる。
また、式(1c) で示されるアミン誘導体、即ち、下記式 (6e) で示されるアミン誘導体は例えば以下の反応工程式6に示す方法で合成することもできる。
Figure 2007051121
上記反応工程式6において、m、R2aは前記に同じであり、R21はカルボキシル基の保護基、例えば炭素数1〜6程度のアルキル基、アリル基、フェニル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、テトラヒドロピラニル基、ベンジルオキシメチル基、2−トリメチルシリルエチル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−ニトロベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
即ち、式(6a) で示される誘導体のエステル基を脱保護する第一工程、得られた式 (6b) で示されるカルボン酸誘導体を、式 (6c) で示されるアミン化合物と常法により縮合させることにより、アミド誘導体 (6d) を得る第二工程、得られたニトロ体 (6d) のニトロ基を常法に従い還元することにより、アミン体 (6e) を得る第三工程を備えている方法である。
<第一工程>
即ち、第一工程において、式(6a)で示される誘導体のエステル基の脱保護による式(6b)で示されるカルボン酸誘導体への変換は、R21の種類によっても異なるが、例えば tert-ブチル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中又は無溶媒中、式 (6a)で示される誘導体のエステル基1モルに対し、1〜100モル、好ましくは2〜10モルの塩化水素酸、臭化水素酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等の酸性条件下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、蟻酸、酢酸等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
またR21の種類が例えばメチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中、式 (6a) で示される誘導体のエステル基1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは1〜5モルの水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることもできる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
<第二工程>
第二工程において、式 (6c) で示されるアミン誘導体又はその塩と、式 (6b) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体とを常法により縮合させることにより一般式(6d)で示されるアミド化合物を得ることができる。
化合物 (6b) の反応性誘導体としては、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチルエステル等の通常のエステル、酸クロリド、酸ブロミド等の酸ハライド、酸アジド、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシスクシイミド、p-ニトロフェノール等との活性エステル、対称型酸無水物、アルキル炭酸、p-トルエンスルホン酸等との混合酸無水物が挙げられる。
また、化合物(6b) を遊離酸で反応させるとき、或いは活性エステルや酸ハライドを単離せずに反応させるときは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルアジド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、塩化4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム等の縮合剤を使用するのが好適である。
式 (6c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (6b) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体を用い、縮合剤を使用する場合、その使用量は式 (6c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜3モルである。
反応は、使用する反応性誘導体や縮合剤によっても異なるが、通常ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等の反応に不活性な溶媒中、-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で行うことができる。
反応に際し、式(6c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜5モルのトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピコリン、ルチジン等の塩基存在下反応を行うことにより、反応が円滑に進行する場合がある。
<第三工程>
続く還元反応は、ニトロ基を還元してアミノ基に変換する反応であればいずれの反応条件であっても用いることができるが、ニトロ誘導体 (6d) の他の官能基の性質を考慮して、反応条件を選択するのが好ましい。
典型的な還元方法としては、例えば、次の方法を例示できる:
(A)水、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、又はそれらの混合溶媒中、式 (6d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.3〜30モル、好ましくは0.5〜20モルの塩化アンモニウム塩等のアンモニウム塩や、ヒドラジン水和物などの存在下、0.01〜10モル、好ましくは0.03〜5モルの還元鉄、塩化スズ、塩化鉄などの還元性を有する金属を0 ℃から150 ℃、好ましくは20 ℃から 120 ℃で作用させる方法。
(B)アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (6d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させるか、水素ガスの代わりに式 (6d) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは1〜10モルの蟻酸や蟻酸アンモニウム、シクロヘキセンなどを水素源として用いる方法。
なお、反応工程式6において使用する化合物(6a)、 (6c) は、公知であるか、又は公知方法に従って製造することができる。
また、本発明の化合物のうち、ある種の官能基を有するものは、下記反応工程式7〜11に示すように、その官能基を化学修飾することにより、他の本発明化合物に変換することができる。
Figure 2007051121
上記反応工程式7において、R1、R2aは前記に同じであり、R24R25N は前記のR4R5N を示す。
上記反応工程式7に示す方法においては、第一工程において、式 (7a) で示される水酸基を有するアミド体においては、水酸基をアルデヒドへと酸化することにより式(7b)で示されるアルデヒド誘導体とした後、第二工程において、該アルデヒド誘導体(7b)を式 (7c) で示されるアミン化合物と還元的アミノ化反応させることにより、アミン誘導体(7d)へと誘導することができる。
<第一工程>
即ち、式(7a) で示されるアミド体の水酸基をアルデヒドへと酸化する方法としては、適当な溶媒中、慣用されている適当な酸化剤を、式 (7a) で示される水酸基を有するアミド体1モルに対し、0.5〜30モル、好ましくは0.8〜20モル用いて、-80〜150 ℃程度、好ましくは -60〜120 ℃程度の温度下で、反応させればよい。
酸化剤としては、例えば活性二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム等のマンガン試薬、ピリジニウムクロロクロメート (PCC)、ピリジニウムジクロメート (PDC)、三酸化クロム等のクロム試薬、次亜塩素酸ナトリウムもしくは次亜塩素酸カルシウム- 2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシ フリーラジカル (TEMPO)、ジメチルスルホキシド (DMSO) 酸化 (DMSO-無水酢酸、DMSO-無水トリフルオロ酢酸、DMSO-塩化オキザリル、DMSO-ジシクロヘキシルカルボジイミド (DCC)、DMSO-1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、DMSO-三酸化硫黄ピリジンコンプレックス)等が挙げられる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものならば特に制限は無く、例えば水、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジメチルスルホキシド、ピリジン、トリエチルアミン等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
<第二工程>
続く還元的アミノ化反応においては、適当な溶媒中アルデヒド化合物 (7b) と、該アルデヒド化合物 (7b) 1モルに対し、0.8〜10モル、好ましくは1〜3モルのアミン化合物 (7c)とを、-20〜100 ℃程度、好ましくは 0〜60 ℃程度の温度下で、反応させることによりイミンもしくはイミニウムイオンを生成させ、これを還元反応に供することにより、アミン誘導体 (7d) へと誘導する。
該還元反応は、種々の慣用されている方法により行うことができ、例えば、該アルデヒド化合物 (7b) 1モルに対し、0.1〜10モル、好ましくは0.2〜3モルの水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の複合水素化合物を -80〜80 ℃程度、好ましくは -60〜60 ℃程度の温度下で、反応させる方法を例示できる。また、他の公知の方法、例えば、ジボラン還元、パラジウム炭素やラネーニッケルを用いた接触還元などにより、アミン誘導体 (7d) へと誘導することもできる。
適当な溶媒としては、還元条件により異なるが、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えば水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ピリジン、酢酸等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
Figure 2007051121
上記反応工程式8において、R1、R2a及びmは前記に同じであり、R26はカルボキシル基の保護基、例えば炭素数1〜6程度のアルキル基、アリル基、フェニル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、テトラヒドロピラニル基、ベンジルオキシメチル基、2−トリメチルシリルエチル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−ニトロベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。R27R28N は前記のR9R10N を示す。
上記反応工程式8に示す方法においては、第一工程において、式 (8a) で示される誘導体においては、エステル基を脱保護することにより、式 (8b) で示されるカルボン酸誘導体に変換した後、第二工程において、該カルボン酸誘導体(8b)を、式 (8c) で示されるアミン化合物と常法により縮合させることにより、アミド誘導体 (8d) へ誘導することができる。
<第一工程>
即ち、第一工程において、式(8a)で示される誘導体のエステル基の脱保護による式(8b)で示されるカルボン酸誘導体への変換は、R26の種類によっても異なるが、例えば tert-ブチル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中又は無溶媒中、式 (8a) で示される誘導体のエステル基1モルに対し、1〜100モル、好ましくは2〜10モルの塩化水素酸、臭化水素酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等の酸性条件下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、蟻酸、酢酸等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
またR26の種類が例えばメチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中、式 (8a) で示される誘導体のエステル基1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは1〜5モルの水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることもできる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
<第二工程>
第二工程において、式 (8c) で示されるアミン誘導体又はその塩と、式 (8b) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体とを常法により縮合させることにより一般式(8d)で示されるアミド化合物を得ることができる。
化合物 (8b) の反応性誘導体としては、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチルエステル等の通常のエステル、酸クロリド、酸ブロミド等の酸ハライド、酸アジド、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシスクシイミド、p-ニトロフェノール等との活性エステル、対称型酸無水物、アルキル炭酸、p-トルエンスルホン酸等との混合酸無水物が挙げられる。
また、化合物(8b) を遊離酸で反応させるとき、或いは活性エステルや酸ハライドを単離せずに反応させるときは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルアジド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、塩化4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム等の縮合剤を使用するのが好適である。
式 (8c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (8b) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体を用い、縮合剤を使用する場合、その使用量は式 (8c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜3モルである。
反応は、使用する反応性誘導体や縮合剤によっても異なるが、通常ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等の反応に不活性な溶媒中、-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で行うことができる。
反応に際し、式(8c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜5モルのトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピコリン、ルチジン等の塩基存在下反応を行うことにより、反応が円滑に進行する場合がある。
Figure 2007051121
上記反応工程式9において、R1、R2a及びmは前記に同じであり、Z4はニトロ基もしくは保護基置換アミノ基を表し、R29は、置換基を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、置換基を有してもよい不飽和複素環基を示す。
上記反応工程式9に示す方法においては、第一工程において、式 (9a) で示される誘導体 (Z4 はニトロ基もしくは保護基置換アミノ基) においては、ニトロ基の還元もしくはアミノ基の保護基の脱保護により、式 (9b) で示されるアミン誘導体へと変換した後、第二工程において、該アミン誘導体(9b)を式 (9c) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体とを常法により縮合させることにより、アミド誘導体 (9d) へ誘導することができる。
<第一工程>
Z4がニトロ基の場合の還元反応は、ニトロ基を還元してアミノ基に変換する反応であればいずれの反応条件を用いることができるが、ニトロ誘導体 (9a) の他の官能基の性質を考慮して、反応条件を選択するのが好ましい。
典型的な還元方法としては例えば、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、又はそれらの混合溶媒中、式 (9a) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.3〜30モル、好ましくは0.5〜20モルの塩化アンモニウム塩等のアンモニウム塩や、ヒドラジン水和物などの存在下、0.01〜10モル、好ましくは0.03〜5モルの還元鉄、塩化スズ、塩化鉄などの還元性を有する金属を0 ℃から150 ℃、好ましくは20 ℃から 120 ℃で作用させる方法や、アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (9a) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウム、酸化白金、ラネーニッケルなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させるか、水素ガスの代わりに式 (9a) で示されるニトロ誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは1〜10モルの蟻酸や蟻酸アンモニウム、シクロヘキセンなどを水素源として用いる方法などが挙げられる。
また、Z4が保護基置換アミノ基(例えば、ホルミル基、tert-ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基、アセチル基、ベンゾイル基などが例示される。)である場合の脱保護は、公知のアミノ基の保護基を脱保護する方法が使用でき、特に、ホルミル基、tert-ブトキシカルボニル基、アセチル基、ベンゾイル基の場合、適当な溶媒中又は無溶媒中、式 (9a) で示される誘導体1モルに対し、1〜100モル、好ましくは2〜10モルの塩化水素酸、臭化水素酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等の酸性条件下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、蟻酸、酢酸等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
またベンジルオキシカルボニル基、ベンジル基の場合、アルコール類、エーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸又はそれらの混合溶媒中、式 (9a) で示される誘導体1モルに対し、0.001〜1モル、好ましくは0.01〜0.3モルの炭素担持パラジウムなどの還元性を有する金属存在下、0 ℃から120 ℃、好ましくは20 ℃から 100 ℃で水素ガスを常圧ないし加圧下作用させることにより得ることができる。
などの方法が挙げられる。
<第二工程>
第二工程において、式 (9b) で示されるアミン誘導体又はその塩と、式 (9c) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体とを常法により縮合させることにより一般式(9d)で示されるアミド化合物を得ることができる。
化合物 (9c) の反応性誘導体としては、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチルエステル等の通常のエステル、酸クロリド、酸ブロミド等の酸ハライド、酸アジド、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシスクシイミド、p-ニトロフェノール等との活性エステル、対称型酸無水物、アルキル炭酸、p-トルエンスルホン酸等との混合酸無水物が挙げられる。
また化合物(9c) を遊離酸で反応させるとき、或いは活性エステルや酸ハライドを単離せずに反応させるときは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルアジド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、塩化4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム等の縮合剤を使用するのが好適である。
式 (9b) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (9c) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体を用い、縮合剤を使用する場合、その使用量は式 (9b) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜3モルである。
反応は、使用する反応性誘導体や縮合剤によっても異なるが、通常ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等の反応に不活性な溶媒中、-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で行うことができる。
反応に際し、式(9b) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜5モルのトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピコリン、ルチジン等の塩基存在下反応を行うことにより、反応が円滑に進行する場合がある。
Figure 2007051121
上記反応工程式10において、R1及びR2aは前記に同じであり、R29はR7を表し、X5は脱離性官能基を表す。
上記反応工程式10に示す方法においては、式 (10a) で示される水酸基を有するアミド体において、水酸基と式 (10b) で示される脱離性官能基を有する化合物と反応させることによりエーテル誘導体(10c)へと誘導することができる。
即ち化合物(10b) の X5 は、脱離性官能基であればいずれでもよく、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチルスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基等が挙げられる。
適当な溶媒中、式(10a) で示されるヒドロキシ化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (10b) で示される化合物を用い、式 (10a) で示される化合物1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜3モルの塩基存在下、-20 ℃から180 ℃、好ましくは0 ℃から 150 ℃で反応させることにより、式 (10c) で示されるエーテル化合物を得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ベンゼン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
塩基としては、無機塩基、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等、及び、有機塩基、例えばピリジン、ルチジン、コリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン、tert-ブトキシカリウム等を用いることが出来る。
Figure 2007051121
上記反応工程式11において、R1、R2a、B及びm, qは前記に同じであり、R30はカルボキシル基の保護基、例えば炭素数1〜6程度のアルキル基、アリル基、フェニル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、テトラヒドロピラニル基、ベンジルオキシメチル基、2−トリメチルシリルエチル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−ニトロベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、トリメチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。
上記反応工程式11に示す方法においては、第一工程において、式 (11a) で示される誘導体においては、エステル基を脱保護することにより、式 (11b) で示されるカルボン酸誘導体に変換した後、第二工程において、該カルボン酸誘導体(11b)を、式 (11c) で示されるアミン化合物と常法により縮合させることにより、アミド誘導体 (11d) へ誘導することができる。
<第一工程>
即ち、第一工程において、式(11a)で示される誘導体のエステル基の脱保護による式(11b)で示されるカルボン酸誘導体への変換は、R30の種類によっても異なるが、例えば tert-ブチル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中又は無溶媒中、式 (11a) で示される誘導体のエステル基1モルに対し、1〜100モル、好ましくは2〜10モルの塩化水素酸、臭化水素酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等の酸性条件下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることができる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、蟻酸、酢酸等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
またR30の種類が例えばメチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基の場合、適当な溶媒中、式 (11a) で示される誘導体のエステル基1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは1〜5モルの水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基存在下-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で反応させることにより得ることもできる。
適当な溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものなら特に制限は無く、例えば水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、それらを単独で或いは混合して用いることができる。
<第二工程>
第二工程において、式 (11c) で示されるアミン誘導体又はその塩と、式 (11b) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体とを常法により縮合させることにより一般式(11d)で示されるアミド化合物を得ることができる。
化合物(11b) の反応性誘導体としては、メチルエステル、エチルエステル、tert-ブチルエステル等の通常のエステル、酸クロリド、酸ブロミド等の酸ハライド、酸アジド、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシスクシイミド、p-ニトロフェノール等との活性エステル、対称型酸無水物、アルキル炭酸、p-トルエンスルホン酸等との混合酸無水物が挙げられる。
また、化合物(11b) を遊離酸で反応させるとき、或いは活性エステルや酸ハライドを単離せずに反応させるときは、ジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチルホスホリルアジド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、塩化4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム等の縮合剤を使用するのが好適である。
式 (11c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モルの式 (11b) で示されるカルボン酸誘導体又はその反応性誘導体を用い、縮合剤を使用する場合、その使用量は式 (11c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜3モルである。
反応は、使用する反応性誘導体や縮合剤によっても異なるが、通常ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン等の反応に不活性な溶媒中、-20 ℃から150 ℃、好ましくは0 ℃から 100 ℃で行うことができる。
反応に際し、式(11c) で示されるアミン誘導体1モルに対し、0.5〜20モル、好ましくは0.8〜5モルのトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、ピリジン、ピコリン、ルチジン等の塩基存在下反応を行うことにより、反応が円滑に進行する場合がある。
かくして得られた製造中間体および本発明化合物は抽出、沈殿、懸濁洗浄、再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の合成化学上通常の分離手段で精製可能である。
医薬組成物
一般式(I)で示される化合物又はその塩は、造血器型プロスタグランジンD合成酵素を阻害できることから,造血器型プロスタグランジンD合成酵素阻害剤として有用である。
従って、本発明は、前記一般式(I)で示される化合物の少なくとも1種又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体を含有する医薬組成物を提供するものである。
また、本発明は、一般式(I)で示される化合物又はその塩のプロスタグランジンD合成酵素阻害剤、特に造血器型のプロスタグランジンD合成酵素の阻害剤としての使用を提供するものでもある。
このように一般式(I)で示される化合物又はその塩は、プロスタグランジンD合成酵素阻害作用を有することから、本酵素に由来するプロスタグランジンD2又はその代謝物によって引き起こされる望ましくない症状を予防又は改善する上で有用である。本酵素阻害作用は,その化合物及びその化合物の医薬組成物が,哺乳動物,特にヒトにおいて,気管支喘息,花粉症,アレルギー性鼻炎,副鼻腔炎,中耳炎,アレルギー性結膜炎,春季カタル,アトピー性皮膚炎,接触性皮膚炎,食物アレルギーなどのアレルギー疾患の治療,予防又は改善する上で有用である。
一般式(I)で示される化合物又はその塩は,慢性閉塞性肺疾患,間質性肺炎,過敏性肺炎,好酸球性肺炎,関節リウマチ,変形性関節症,炎症性腸疾患,皮膚の障害(乾癬,湿疹,紅斑,かゆみ症,及びニキビなど),筋肉炎,筋ジストロフィー,PTCA後再狭窄,再灌流傷害,移植片拒絶反応など、これらに限定されるものではないが,炎症性疾患の治療,予防又は改善する上で有用である。
一般式(I)で示される化合物又はその塩は,アルツハイマー病或いは脳損傷の増悪の予防作用、及び/又は脳損傷の予後の改善作用が期待できる。
さらに,一般式(I)で示される化合物又はその塩は,粘液分泌障害,生殖障害,血液凝固障害,睡眠障害,痛み,視覚の問題,肥満ならびに免疫疾患および自己免疫疾患を治療,予防又は改善する上で有用である。さらにこのような化合物は,細胞悪性形質転換および転移腫瘍成長を阻害できることから,癌治療において用いることができる。
一般式(I)で示される化合物は,また,線維芽細胞増殖,糖尿病性網膜症および腫瘍血管新生で生じるものなどプロスタグランジンD2又はその代謝物介在性の増殖障害の治療および/又は予防においても有用である。
一般式(I)で示される化合物は,さらに,プロスタグランジンD2誘発平滑筋収縮も抑制できることから,不妊症,月経困難症,早産および好酸球関連障害の治療および/又は予防に用いることができる。
本発明化合物およびその塩を、ヒトを含む哺乳動物の上記疾患の治療又は予防に適用するには,当然のことながら,治療対象となる疾患の状態や重症度,ならびに一般式(I)で示される化合物およびそれの投与経路に応じて変動する。また,個々の患者の年齢,体重,全身の健康状態,性別,食事,投与時刻,***速度,薬剤併用および応答に応じて変動する。一般に、経口又は非経口で投与される。投与量は、一般に,上記疾病の治療に有効な量であり、ヒトを含む哺乳動物の体重1kg当たり約0.001〜約100mg、好ましくは0.01〜50mg/kgの1日用量とする。他方,場合によっては,これらの範囲外の用量を用いる場合がある。
本発明化合物は、その有効量を、生理学的に許容される担体と配合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤などの固形製剤又はシロップ剤、注射剤などの液状製剤,軟膏,ローション剤,ゲル剤,クリーム剤などの外用製剤,として経口又は非経口的(外用,吸入,皮下注射,動・静脈注射,筋肉内注射,膀胱内注入,脳内注入,点鼻,点眼,ズポ)に投与することができる。
薬学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機或いは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また、必要に応じて防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、D-マンニト-ル、デンプン、結晶セルロ-ス、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。滑沢剤の好適な例としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。結合剤の好適な例としては、例えば、結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロールナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられる。溶剤の好適な例としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好適な例としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリンサングリセリンなどの界面活性剤、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液が挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢類、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸塩などが挙げられる。
以下に実施例によって本発明を具体的に説明するが,これらは例示の目的で記載されているものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
なお、1H-NMRスペクトルは、TMS(テトラメチルシラン)を内部標準として測定し、δ値(ppm)で化学シフトを示した。化学シフトは、かっこ内に吸収パターン、カップリング定数(J値)、プロトン数を示した。
また、吸収パターンに関して、次の記号を使用する。s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=クワルテット、dd=ダブルダブレット、ddd=ダブルダブルダブレット、dt=ダブルトリプレット、m=マルチプレット、br=ブロード、brs=ブロードシングレット。
また、化合物の構造式に関して、次の記号を使用する。Me=メチル、Et=エチル、tBu=tert-ブチル、Ph=フェニル、Ac=アセチル、Boc=tert-ブトキシカルボニル、TFA=トリフルオロ酢酸。
実施例1
2-フェノキシ-N-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (1)
実施例1(1)
2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸
Figure 2007051121
2-クロロピリミジン-5-カルボン酸 エチルエステル(5.60 g, 30 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (50 ml) に溶解し、炭酸カリウム (6.22 g, 45 mmol)、フェノール (3.11 g, 33 mmol) を加え、60 ℃にて3時間攪拌した。反応液を室温まで放冷したのち、酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去することにより、粗のエーテル体を得た。得られたエーテル体をテトラヒドロフラン (100 ml) に溶解し、氷冷下 1規定水酸化ナトリウム水溶液 (45 ml, 45 mmol) を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に氷冷下1規定塩酸 (45 ml, 45 mmol) を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸 (5.24 g, 81%) を白色固体として得た。
融点: 189-190 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 7.18-7.51 (m, 5H), 9.18 (s, 2H)。
実施例1(2)
2-フェノキシ-N-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (1)
Figure 2007051121
実施例1(1)で得られた2-フェノキシ-ピリミジン-5-カルボン酸 (1.08 g, 5.0 mmol) をピリジン (20 ml) に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (842 mg, 5.5 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (1.15 g, 6.0 mmol)、4-アミノベンゼンメタノール(677 mg, 5.5 mmol) を加え、 60 ℃にて15時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(1.46 g, 91%) を乳白色固体として得た。
融点: 218-220 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 4.69 (s, 2H), 7.16-7.52 (m, 7H), 7.59 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.73 (brs, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例2
2-フェノキシ-N-(4-ホルミルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(2)
Figure 2007051121
実施例1で得られた 2-フェノキシ-N-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (1.44 g, 4.5 mmol) を1,2-ジクロロエタン (30 ml)、テトラヒドロフラン (60 ml) に溶解し、活性二酸化マンガン (1.5 g) を加え、 室温にて17時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し得られた残留物に、ジエチルエーテルを加え析出した固体を濾取することにより、2-フェノキシ-N-(4-ホルミルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(1.35 g, 94%) を乳白色固体として得た。
融点: 201-202 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 7.19-7.37 (m, 3H), 7.43-7.55 (m, 2H), 7.76-8.02 (m, 5H), 9.06 (s, 2H), 9.97 (s, 1H)。
実施例3
2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(3)
Figure 2007051121
実施例1(1)で得られた2-フェノキシ-ピリミジン-5-カルボン酸 (10.8 g, 50 mmol) をピリジン (150 ml) に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (8.0 g, 53 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (10.5 g, 55 mmol)、4-アミノ安息香酸 tert-ブチルエステル (10.1 g, 53 mmol) を加え、 60 ℃にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (9.09 g, 47%) を乳白色固体として得た。
融点: 208-209 ℃ (decomposed)
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.60 (s, 9H), 7.19-7.37 (m, 3H), 7.42-7.53 (m, 2H), 7.68 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.79 (brs, 1H), 8.02 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 9.04 (s, 2H)。
実施例4
4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-安息香酸 (4)
Figure 2007051121
実施例3で得られた2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(7.83 g, 20 mmol) をジクロロメタン (40 ml) に懸濁し、トリフルオロ酢酸 (15.4 ml, 200 mmol) を加え、 室温にて18時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-安息香酸 (6.61 g, 99%) を乳白色固体として得た。
融点: 295-297 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 7.22-7.35 (m, 3H), 7.49 (dd, J = 8.3, 7.3 Hz, 2H), 7.86 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.96 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 9.12 (s, 2H), 10.71 (s, 1H), 12.80 (brs, 1H)。
実施例5
2-フェノキシ-N-(4-(ピロリジン-1-イル-カルボニル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(5)
Figure 2007051121
実施例4で得られた4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-安息香酸 (168 mg, 0.5 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (2.0 ml) に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (84 mg, 0.55 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (115 mg, 0.6 mmol)、ピロリジン (62 μl, 0.75 mmol) を加え、 室温にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-(ピロリジン-1-イル-カルボニル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(182 mg, 94%) を白色固体として得た。
融点: 225-226 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.78-2.03 (m, 4H), 3.35-3.71 (m, 4H), 7.12-7.64 (m, 9H), 9.19 (s, 2H), 9.48 (brs, 1H)。
実施例6
2-フェノキシ-N-(4-(3-(ジメチルアミノ)プロピルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(6)
Figure 2007051121
実施例5に準じ、ピロリジンの代わりに3-(ジメチルアミノ)プロピルアミンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-(ジメチルアミノ)プロピルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (34%) を白色固体として得た。
融点: 220-223 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.69-1.78 (m, 2H), 2.29 (s, 6H), 2.47-2.52 (m, 2H), 3.50-3.57 (m, 2H), 7.18-7.49 (m, 5H), 7.71 (s, 4H), 8.72 (br, 2H), 9.11 (s, 2H)。
実施例7
2-フェノキシ-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(7)
Figure 2007051121
実施例5に準じ、ピロリジンの代わりにN-(2-アミノエチル)モルホリンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (53%) を白色固体として得た。
融点: 247-248 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.28-2.50 (m, 6H), 3.23-3.35 (m, 2H), 3.45-3.70 (m, 4H), 6.15 (brs, 1H), 7.08-7.63 (m, 9H), 8.59 (br, 1H), 9.06 (s, 2H)。
実施例8
2-フェノキシ-N-(4-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)-プロピルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(8)
Figure 2007051121
実施例5に準じ、ピロリジンの代わりに3-アミノプロピル-1-ピロリジノンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)-プロピルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(75%) を淡黄色固体として得た。
融点:222-224 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 1.66-1.79 (m, 2H), 1.87-1.98 (m, 2H), 2.23 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.94-3.38 (m, 6H), 7.23-7.33 (m, 3H), 7.43-7.52 (m, 2H), 7.86 (s, 4H), 8.41 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 9.15 (s, 2H), 10.73 (s, 1H)。
実施例9
2-フェノキシ-N-(4-(2-(ピリジン-2-イル)エチルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(9)
Figure 2007051121
実施例5に準じ、ピロリジンの代わりに2-(2-アミノエチル)ピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(ピリジン-2-イル)エチルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(72%) を白色固体として得た。
融点: 150-152 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 3.06-3.11 (m, 2H), 3.50-3.58 (m, 2H), 7.13-7.49 (m, 7H), 7.57-7.60 (m, 1H), 7.72 (s, 4H), 8.54-8.56 (m, 1H), 8.65-8.78 (br, 2H), 9.10 (s, 2H)。
実施例10
2-フェノキシ-N-(ベンゾヒドラジド-4-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(10)
Figure 2007051121
実施例5に準じ、ピロリジンの代わりにヒドラジン1水和物を用いることにより、2-フェノキシ-N-(ベンゾヒドラジド-4-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (60%) を白色固体として得た。
融点:179-181 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 2.00 (brs, 2H), 7.25-7.33 (m, 3H), 7.40-7.57 (m, 2H), 7.75-8.03 (m, 4H), 9.13 (s, 2H), 10.35 (br, 1H), 10.64 (brs, 1H)。
実施例11
2-フェノキシ-N-(4-(ピラゾリン-1-イル-カルボニル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(11)
Figure 2007051121
実施例5に準じ、ピロリジンの代わりにピラゾリンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(ピラゾリン-1-イル-カルボニル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(39%) を乳白色固体として得た。
融点: 274-276 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.95 (ddd, J = 10.2, 9.8, 1.9 Hz, 2H), 4.04 (dd, J = 10.2, 9.8 Hz, 2H), 7.02 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 7.18-7.52 (m, 6H), 7.79-7.96 (m, 4H), 9.19 (s, 2H)。
実施例12
2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(12)
実施例12(1)
4-ニトロフェニル酢酸tert-ブチルエステル (12原料)
Figure 2007051121
4-ニトロフェニル酢酸 (36.2 g, 200 mmol) をジクロロメタン (350 ml) に溶解し、氷冷下4-ジメチルアミノピリジン (2.44 g, 20 mmol)、tert-ブタノール (44.5 g, 600 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (46.0 g, 240 mmol) を加え、 室温にて2日間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムにて抽出し、1規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:クロロホルム:n-ヘキサン = 1:100:100〜1:30:30)にて精製することにより、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステル (18.2 g, 38%) を淡黄色の油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.45 (s, 9H), 3.64 (s, 2H), 7.44 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.19 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例12(2)
2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(12)
Figure 2007051121
(a)実施例12(1)で得られた 4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステル(8.30 g, 35 mmol) をメタノール (120 ml) に溶解し、10% パラジウム-炭素 (3.0 g) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し粗のアミン体を得た。
(b)2-フェノキシ-ピリミジン-5-カルボン酸 (7.13 g, 33 mmol) を、ピリジン (70 ml) に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (5.58 g, 36 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (7.59 g, 39 mmol)、前述(a)の反応で得た粗のアミン体のピリジン (30 ml) 溶液を加え、60 ℃にて18時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (7.80 g, 58%) を乳白色固体として得た。
融点: 176-178 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.44 (s, 9H), 3.52 (s, 2H), 7.18-7.36 (m, 5H), 7.43-7.60 (m, 4H), 7.69 (brs, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例13
4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-フェニル酢酸 (13)
Figure 2007051121
実施例4に準じ、2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドの代わりに2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドを用いることにより、4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-フェニル酢酸 (96%) を乳白色固体として得た。
融点: 236-237 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.59 (s, 2H), 7.15-7.54 (m, 7H), 7.67 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 9.15 (s, 2H), 9.56 (brs, 1H)。
実施例14
2-フェノキシ-N-(4-(ピロリジン-1-イル-カルボニルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (14)
Figure 2007051121
実施例13で得られた4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-フェニル酢酸 (168 mg, 0.5 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (2.0 ml) に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (84 mg, 0.55 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (115 mg, 0.6 mmol)、ピロリジン (62 μl, 0.75 mmol) を加え、 室温にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-(ピロリジン-1-イル-カルボニルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(199 mg, 99%) を乳白色固体として得た。
融点: 251-253 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.78-2.05 (m, 4H), 3.41-3.77 (m, 6H), 6.97-7.58 (m, 9H), 9.13 (s, 2H), 9.32 (brs, 1H)。
実施例15
2-フェノキシ-N-(4-(ヒドロキシエトキシエチルカルバモイルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (15)
Figure 2007051121
実施例14に準じ、ピロリジンの代わりにヒドロキシエトキシエチルアミンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(ヒドロキシエトキシエチルカルバモイルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(73%) を乳白色固体として得た。
融点: 213-215 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 3.35-3.73 (m, 10H), 4.03 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 7.15-7.50 (m, 8H), 7.69 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 9.17 (s, 2H), 10.14 (brs, 1H)。
実施例16
2-フェノキシ-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)エチルカルバモイルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (16)
Figure 2007051121
実施例14に準じ、ピロリジンの代わりにN-(2-アミノエチル)モルホリンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)エチルカルバモイルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (91%) を乳白色固体として得た。
融点: 186-188 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.28-2.50 (m, 6H), 3.23-3.35 (m, 2H), 3.48-3.73 (m, 6H), 6.15 (brs, 1H), 7.08-7.63 (m, 9H), 8.59 (br, 1H), 9.08 (s, 2H)。
実施例17
2-フェノキシ-N-(4-(ピリジン-3-イル-メチルカルバモイルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (17)
Figure 2007051121
実施例14に準じ、ピロリジンの代わりにピリジン-3-メチルアミンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(ピリジン-3-イル-メチルカルバモイルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(87%) を乳白色固体として得た。
融点: 225-228 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 3.59 (s, 2H), 4.41 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 6.69 (br, 1H), 7.17-7.78 (m, 11H), 8.41-8.59 (m, 2H), 9.16 (s, 2H), 9.88 (s, 1H)。
実施例18
2-フェノキシ-N-(4-((N-メトキシ-N-メチル)カルバモイルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(18)
Figure 2007051121
実施例14に準じ、ピロリジンの代わりにN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩を用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-((N-メトキシ-N-メチル)カルバモイルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(72%) を淡黄色固体として得た。
融点:191-193 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 3.11 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 3.71 (s, 2H), 7.21-7.32 (m, 5H), 7.43-7.54 (m, 2H), 7.62-7.71 (m, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.27 (s, 1H)。
実施例19
2-フェノキシ-N-(4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(19)
実施例19(1)
tert-ブチル-4-アミノベンジルカーバメート(19原料)
Figure 2007051121
4-アミノベンジルアミン (2.51 g, 2.1 mmol) をテトラヒドロフランに溶解し、氷冷下、ジ−tert-ブチルジカーボネート (4.51 g, 2.1 mmol) を滴下した。室温にして16時間攪拌し、溶媒を減圧下留去した。得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 50:1〜20:1)にて精製することにより、tert-ブチル-4-アミノベンジルカーバメート (2.48 g, 54%) を白色固体として得た。
融点: 無晶形固体
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.45 (s, 9H), 3.64 (brs, 2H), 4.18 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 4.71 (br, 1H), 6.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 8.4 Hz, 2H)。
実施例19(2)
2-フェノキシ-N-(4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(19)
Figure 2007051121
2-フェノキシ-ピリミジン-5-カルボン酸 (2.20 g, 10 mmol) をピリジン (30 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (2.34 g, 12 mmol)、実施例19(1)で得られたtert-ブチル-4-アミノベンジルカーバメート(2.22 g, 10 mmol) を加え、 室温にて15時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸カリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(2.65 g, 63%) を乳白色固体として得た。
融点: 170-173 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 1.37 (s, 9H), 4.44 (s, 2H), 6.86 (br, 1H), 7.17-7.51 (m, 7H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 9.11 (s, 2H), 10.38 (s, 1H)。
実施例20
2-フェノキシ-N-(4-アミノメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(20)
Figure 2007051121
実施例19(2) で得られた 2-フェノキシ-N-(4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(2.11 g, 5.0 mmol) を2規定塩化水素酸-酢酸エチル溶液 (40 ml) に懸濁させ、50 ℃にて15時間攪拌した。放冷後、析出物を濾取、得られた固体を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に懸濁させ濾取した。さらに水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-アミノメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (1.33 g, 83%) を淡黄色固体として得た。
融点: >300 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 3.87 (s, 2H), 7.23-7.50 (m, 7H), 7.73 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 9.12 (s, 2H), 10.53 (s, 1H)。
実施例21
2-フェノキシ-N-(4-(3-メトキシプロピルアミノメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (21)
Figure 2007051121
実施例2で得られた 2-フェノキシ-N-(4-ホルミルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (32 mg, 0.1 mmol) をメタノール (3 ml) に溶解し、3-メトキシプロピルアミン (0.02 ml, 0.2 mmol)、水素化シアノホウ素ナトリウム (13 mg, 0.2 mmol) を加え、 室温にて3時間攪拌した。減圧下濃縮し得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム= 1:10)にて精製することにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-メトキシプロピルアミノメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (25 mg, 64%) を白色固体として得た。
融点: 153-154 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.94-2.06 (m, 2H), 3.04 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 3.34 (s, 3H), 3.51 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 4.04 (s, 2H), 7.18-7.30 (m, 3H), 7.41-7,53 (m, 4H), 7.80-7.89 (m, 2H). 9.18 (s, 2H), 10.08 (s, 1H)。
実施例22
2-フェノキシ-N-(4-(3-ピリジルアミノメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (22)
Figure 2007051121
実施例21に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりに3-アミノピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-ピリジルアミノメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (46%) を乳白色固体として得た。
融点: 205-208 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 4.28 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 6.50 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 6.85-6.94 (m, 1H), 6.99-7.11 (m, 1H), 7.22-7.54 (m, 7H), 7.63-7.79 (m, 3H), 7.98 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 9.10 (s, 2H), 10.42 (s, 1H)。
実施例23
2-フェノキシ-N-(4-(5-インドールアミノメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (23)
Figure 2007051121
実施例21に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりに5-アミノインドールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(5-インドールアミノメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (37%) を濃茶色固体として得た。
融点: 143-146 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 4.24 (s, 2H), 6.08-6.17 (m, 1H), 6.53-6.65 (m, 2H), 7.05-7.73 (m, 12H), 9.10 (s, 2H), 10.39 (s, 1H), 10.59 (s, 1H)。
実施例24
2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-スルファモイルフェニル)エチルアミノメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (24)
Figure 2007051121
実施例21に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりに4-(2-アミノエチル)-ベンゼンスルホンアミドを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-スルファモイルフェニル)エチルアミノメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (43%) を乳白色固体として得た。
融点: 271-275 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 3.03-3.28 (m, 4H), 4.14 (s, 2H), 7.20-7.94 (m, 14H), 9.18 (s, 2H), 9.55 (br, 2H), 10.77 (s, 1H)。
実施例25
2-フェノキシ-N-(4-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオアミドメチル)-5-ピリミジンカルボキサミド (25)
Figure 2007051121
3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオン酸 (0.16 g, 1.0 mmol) をピリジン (5 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.23 g, 1.2 mmol)、実施例20で得られた2-フェノキシ-N-(4-アミノメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(0.32 g, 1.0 mmol) を加え、 70 ℃にて15時間攪拌した。放冷後溶媒を減圧下濃縮した後、水を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、 2-フェノキシ-N-(4-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオアミドメチル)-5-ピリミジンカルボキサミド (0.14 g, 30%) を白色固体として得た。
融点: 167-171 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 1.30 (s, 6H), 2.02 (s, 3H), 4.31 (s, 2H), 4.46 (br, 2H), 7.17-7.51 (m, 7H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.05-8.11 (br, 1H), 9.11 (s, 2H), 10.38 (s, 1H)。
実施例26
2-フェノキシ-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (26)
実施例26(1)
4-ニトロベンジルピロリジン (26 原料)
Figure 2007051121
4-ニトロベンジルブロミド (64.8 g, 300 mmol) をテトラヒドロフラン (450 ml) に溶解し、炭酸カリウム(62.2 g, 450 mmol)、ピロリジン (26.3 ml, 315 mmol) を加え、室温にて3時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、得られた残留物を酢酸エチルに溶解し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去することで、4-ニトロベンジルピロリジン(58.5 g, 95%) を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.70-1.87 (m, 4H), 2.45-2.58 (m, 4H), 3.71 (s, 2H), 7.51 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.17 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
実施例26(2)
4-アミノベンジルピロリジン (26 原料)
Figure 2007051121
実施例26(1)で得られた4-ニトロベンジルピロリジン (10.3 g, 50 mmol) をメタノール (250 ml) に溶解し、活性炭素 (1.2 g)、塩化鉄6水和物 (600 mg)を加え、加熱還流下、ヒドラジン1水和物 (19 ml) を30 分間かけて滴下し、更に2時間加熱還流した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル;酢酸エチル:クロロホルム = 1:20)にて精製することにより、4-アミノベンジルピロリジン (7.1 g, 80%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.65-1.83 (m, 4H), 2.40-2.56 (m, 4H), 3.50 (s, 2H), 3.59 (brs, 2H), 6.64 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
実施例26(3)
2-フェノキシ-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (26)
Figure 2007051121
実施例1(2)に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに実施例26(2)で得られた4-アミノベンジルピロリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (83%) を白色固体として得た。
融点: 207-209 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.70-1.85 (m, 4H), 2.43-2.57 (m, 4H), 3.60 (s, 2H), 7.18-7.39 (m, 5H), 7.41-7.58 (m, 4H), 7.75 (brs, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例27
2-フェノキシ-N-(4-(2-オキソピロリジン-1-イル-メチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(27)
実施例27(1)
4-クロロ-N-(4-ニトロフェニルメチル)-ブチロカルボキサミド (27 原料)
Figure 2007051121
4-ニトロベンジルアミン 塩酸塩 (9.43 g, 50 mmol) をジクロロメタン (100 ml) に懸濁し、氷冷下トリエチルアミン (17.5 ml, 125 mmol)、塩化4-クロロブチロイル (5.8 ml, 55 mmol) を加え、室温にて2日間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、1規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:クロロホルム = 1:20〜1:5)にて精製することにより、4-クロロ-N-(4-ニトロフェニルメチル)-ブチロカルボキサミド (10.33 g, 81%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.03-2.09 (m, 2H), 2.47 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.63 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 4.55 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 6.05 (brs, 1H), 7.44 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.18 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例27(2)
N-(4-ニトロベンジル)-ピロリドン (27原料)
Figure 2007051121
実施例27(1)で得られた 4-クロロ-N-(4-ニトロフェニルメチル)-ブチロカルボキサミド (2.57 g, 10 mmol) をテトラヒドロフラン (60 ml) に溶解し、氷冷下 tert-ブトキシカリウム (1.14 g, 10.2 mmol) を加え、同温にて3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、1規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:クロロホルム = 1:5〜1:1)にて精製することにより、N-(4-ニトロベンジル)-ピロリドン (415 mg, 19%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.98-2.13 (m, 2H), 2.48 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.30 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 4.55 (s, 2H), 7.41 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.20 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例27(3)
2-フェノキシ-N-(4-(2-オキソピロリジン-1-イル-メチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(27)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりにN-(4-ニトロベンジル)-ピロリドンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-オキソピロリジン-1-イル-メチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(87%) を乳白色固体として得た。
融点: 273-274 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.84-2.00 (m, 2H), 2.29 (t, J = 7.9 Hz, 2H), 3.22 (t, J = 6.9Hz, 2H), 4.34 (s, 2H), 7.17-7.38 (m, 5H), 7.42-7.57 (m, 2H), 7.70 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 9.11 (s, 2H), 10.44 (s, 1H)。
実施例28
2-フェノキシ-N-(4-(チアゾリン-3-イルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(28)
Figure 2007051121
実施例21に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりにチアゾリンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(チアゾリン-3-イルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (67%) を乳白色固体として得た。
融点: 210-213 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.92-3.16 (m, 4H), 3.56 (s, 2H), 4.05 (s, 2H), 7.17-7.76 (m, 10H), 9.03 (s, 2H)。
実施例29
2-フェノキシ-N-(4-(4-(ピリミジン-2-イル)-ピペラジン-1-イルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (29)
Figure 2007051121
実施例21に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりに1-(2-ピリミジニル)ピペラジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-(ピリミジン-2-イル)-ピペラジン-1-イルメチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (53%) を乳白色固体として得た。
融点: 205-208 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 2.32-2.50 (m, 4H), 3.49 ( s, 2H), 3.64-3.80 (m, 4H), 6.61 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 7.19-7.77 (m, 9H), 8.34 (d, J = 4.6 Hz, 2H), 9.11 (s, 2H), 10.43 (s, 1H)。
実施例30
2-フェノキシ-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(30)
実施例30(1)
4-ニトロベンジル-1,2,4-トリアゾール(30 原料)
Figure 2007051121
4-ニトロベンジルブロミド (21.6 g, 100 mmol) をアセトニトリル (200 ml) に溶解し、炭酸カリウム(20.7 g, 150 mmol)、1,2,4-トリアゾール (7.60 g, 110 mmol) を加え、室温にて17時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し得られた残留物をを中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:100〜1:10)にて精製することにより、4-ニトロベンジル-1,2,4-トリアゾール (15.1 g, 74%) を黄色固体として得た。
融点: 98-100 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 5.48 (s, 2H), 7.40 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 8.02 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 8.23 (d, J = 8.3 Hz, 2H)。
実施例30(2)
2-フェノキシ-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(30)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに4-ニトロベンジル-1,2,4-トリアゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (85%) を淡黄色固体として得た。
融点:169-171 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 5.37 (s, 2H), 7.20-7.35 (m, 5H), 7.40-7.53 (m, 2H), 7.72 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.97 (s, 1H), 8.63 (s, 1H), 9.05 (s, 2H), 10.49 (s, 1H)。
実施例31
2-フェノキシ-N-(4-(1,4,5,6-テトラヒドロ-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(31)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに6-(4-アミノフェニル)-4,5-ジヒドロピリダジン-3(2H)-オンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(1,4,5,6-テトラヒドロ-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (78%) を褐色固体として得た。
融点: 296-298 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 2.45 (dd, J = 8.5, 8.5 Hz, 2H), 2.95 (dd, J = 8.5, 8.5 Hz, 2H), 7.25-7.32 (m, 3H), 7.48 (t, J = 8.3 Hz, 2H), 7.76-7.82 (m, 4H), 9.12 (s, 2H), 10.57 (s, 1H), 10.88 (s, 1H)。
実施例32
2-フェノキシ-N-(4-(N-メチル-イミダゾール-2-イル-メチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (32)
実施例32(1)
エチル 4-ニトロベンジルイミデート 塩酸塩 (32原料)
Figure 2007051121
4-ニトロベンジルニトリル (48.7 g, 300 mmol) をクロロホルム (500 ml) に溶解し、氷
冷下エタノール (21.0 ml, 360 mmol)、4規定塩化水素酸-酢酸エチル溶液 (375 ml, 1500 mmol) を加え、室温にて22時間攪拌した。反応液にジイソプロピルエーテルを加え、析出した固体を濾取し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、エチル 4-ニトロベンジルイミデート 塩酸塩 (53.8 g, 73%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 1.28 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 4.25, (s, 2H), 4.44 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 7.69 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.25 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 11.27-12.78 (br, 1H)。
実施例32(2)
1-メチル-2-(4-ニトロベンジル)-イミダゾール 塩酸塩 (32原料)
Figure 2007051121
実施例32(1)で得られた エチル 4-ニトロベンジルイミデート 塩酸塩 (4.89 g, 20 mmol) を1,2-ジメトキシエタン (15 ml) に懸濁し、氷冷下 N-メチル-2,2-ジメトキシエチルアミン (2.6 ml, 20 mmol) を加え、室温にて18時間攪拌した。得られた反応液に酢酸 (15 ml) 、4規定塩化水素酸/酢酸エチル溶液 (5 ml, 20 mmol) を加え、50 ℃にて3日間攪拌した。反応液を室温まで放冷し、ジエチルエーテルを加え析出した固体を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、1-メチル-2-(4-ニトロベンジル)-イミダゾール 塩酸塩 (4.55 g, 90%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 3.77 (s, 3H), 4.66 (s, 2H), 7.58-7.73 (m, 4H), 8.19-8.28 (m, 2H)。
実施例32(3)
2-フェノキシ-N-(4-(N-メチル-イミダゾール-2-イル-メチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (32)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに1-メチル-2-(4-ニトロベンジル)-イミダゾール 塩酸塩を用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(N-メチル-イミダゾール-2-イル-メチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (35%) を乳白色固体として得た。
融点: 199-201 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.50 (s, 3H), 3.99 (s, 2H), 6.78-6.97 (m, 4H), 7.12-7.52 (m, 7H), 9.08 (s, 2H), 9.79 (brs, 1H)。
実施例33
2-フェノキシ-N-(4-(2-ヒドロキシ)エチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (33)
Figure 2007051121
実施例1に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに4-アミノベンゼンエタノールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-ヒドロキシ)エチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (97%) を乳白色固体として得た。
融点: 200-202 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.87 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.86 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.16-7.55 (m, 9H), 7.79 (brs, 1H), 9.04 (s, 2H)。
実施例34
2-フェノキシ-N-(4-(2-ピバロイルオキシ)エチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(34)
Figure 2007051121
実施例33で得られた2-フェノキシ-N-(4-(2-ヒドロキシ)エチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(400 mg, 1.19 mmol)をピリジン(8 ml)に懸濁し、塩化ピバロイル(172 mg, 1.43 mmol)を加え、60 ℃にて一晩加熱攪拌した。減圧下溶媒を留去後にシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:酢酸エチル=1:1)にて精製することにより2-フェノキシ-N-(4-(2-ピバロイルオキシ)エチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (460 mg, 92 %)を淡黄色固体として得た。
融点:159-161 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 1.09 (s, 9H), 2.87 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 4.21 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 7.23-7.33 (m, 5H), 7.44-7.52 (m, 2H), 7.65 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.39 (s, 1H)。
実施例35
2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-tert-ブトキシカルボニルピロリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (35)
実施例35(1)
N-(4-ニトロフェネチル)プロリンtert-ブチルエステル (35原料)
Figure 2007051121
4-ニトロフェネチルブロミド (2.30 g, 10 mmol) をアセトニトリル (20 ml) に溶解し、氷冷下炭酸カリウム(2.76 g, 20 mmol)、プロリン tert-ブチルエステル 塩酸塩 (1.04 g, 5 mmol) を加え、室温にて18時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(NH シリカゲル;酢酸エチル:クロロホルム = 1:10)にて精製することにより、N-(4-ニトロフェネチル)プロリン tert-ブチルエステル (747 mg, 47%) を淡黄色の油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.44 (s, 9H), 1.73-2.09 (m, 4H), 2.38-2.52 (m, 1H), 2.65-2.79 (m, 1H), 2.91-3.24 (m, 5H), 7.39 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.14 (d, J = 8.8 Hz, 2H)。
実施例35(2)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-tert-ブトキシカルボニルピロリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(35)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりにN-(4-ニトロフェネチル)プロリン tert-ブチルエステルを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-tert-ブトキシカルボニルピロリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (77%) を乳白色固体として得た。
融点: 144-146 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.46 (s, 9H), 1.70-2.17 (m, 4H), 2.38-3.25 (m, 7H), 7.12-7.59 (m, 9H), 7.89 (brs, 1H), 9.03 (s, 2H)。
実施例36
2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-カルボキシピロリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド トリフルオロ酢酸塩 (36)
Figure 2007051121
実施例35(2)で得られた 2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-tert-ブトキシカルボニルピロリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(293 mg, 0.60 mmol) をトリフルオロ酢酸 (3 ml) に溶解し、室温にて20時間攪拌した。得られた反応液にジエチルエーテルを加え析出した固体を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-カルボキシピロリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドトリフルオロ酢酸塩 (285 mg, 87%) を淡黄色固体として得た。
融点: 110-113 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 1.77-2.18 (m, 3H), 2.35-2.50 (m, 1H), 2.87-3.79 (m, 6H), 4.35-4.50 (m, 1H), 7.21-7.39 (m, 5H), 7.45-7.55 (m, 2H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 9.11 (s, 2H), 9.45-10.25 (br, 1H), 10.48 (s, 1H)。
実施例37
2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(37)
実施例37(1)
N-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル (37原料)
Figure 2007051121
実施例35(1)に準じ、プロリン tert-ブチルエステル 塩酸塩の代わりにイソニペコチン酸エチルエステルを用いることにより、N-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル (73%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.26 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.62-2.38 (m, 7H), 2.52-2.69 (m, 2H), 2.83-2.99 (m, 4H), 4.14 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 7.35 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 8.14 (d, J = 8.8 Hz, 2H)。
実施例37(2)
N-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 (37原料)
Figure 2007051121
実施例37(1)により得られたN-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 エチルエステル (6.13 g, 20 mmol) をエタノール (15 ml) に懸濁し、4規定水酸化ナトリウム水溶液 (10 ml, 40 mmol) を加え、室温にて3時間攪拌した。反応液を水で希釈し、氷冷下2規定塩酸で中和し、析出した固体を濾取することによりN-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 (3.95 g, 71%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.38-1.63 (m, 2H), 1.72-1.85 (m, 2H), 1.93-2.27 (m, 3H), 2.47-2.65 (m, 2H), 2.78-2.99 (m, 4H), 7.52 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.15 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
実施例37(3)
N-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 tert-ブチルエステル (37原料)
Figure 2007051121
実施例37(2)により得られたN-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 (2.78 g, 10 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (30 ml) に懸濁し、1,1’-カルボニルジイミダゾール (1.95 g, 12 mmol) を加え、40 ℃にて1.5時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、tert-ブタノール (1.9 ml, 20 mmol)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン (1.8 ml, 12 mmol) を加え、40 ℃にて18時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:30)にて精製することにより、N-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 tert-ブチルエステル (1.58 g, 47%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.44 (s, 9H), 1.60-2.35 (m, 7H), 2.54-2.71 (m, 2H), 2.82-3.01 (m, 4H), 7.36 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.14 (d, J = 8.8 Hz, 2H)。
実施例37(4)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(37)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりにN-(4-ニトロフェネチル)ピペリジン-4-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (84%) を乳白色固体として得た。
融点: 159-161 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.44 (s, 9H), 1.55-2.29 (m, 7H), 2.49-2.62 (m, 2H), 2.73-3.03 (m, 4H), 7.16-7.37 (m, 5H), 7.41-7.56 (m, 4H), 7.63-7.75 (br, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例38
2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-カルボキシピペリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド トリフルオロ酢酸塩 (38)
Figure 2007051121
実施例36に準じ、2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-tert-ブトキシカルボニルピロリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドの代わりに2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-カルボキシピペリジン-1-イル)-エチル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドトリフルオロ酢酸塩 (76%) を淡黄色固体として得た。
融点: 114-117 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.59-2.18 (m, 4H), 2.64-3.74 (m, 9H), 7.21-7.57 (m, 7H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 9.11 (s, 2H), 9.37 (br, 1H), 10.46 (s, 1H)。
実施例39
2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-アセトキシアセチルピペラジン-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(39)
実施例39(1)
4-ホルミル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジン (39原料)
Figure 2007051121
4-ニトロフェネチルブロミド (46.0 g, 200 mmol) をアセトニトリル (250 ml) に溶解し、氷冷下炭酸カリウム(33.2 g, 240 mmol)、N-ホルミルピペラジン (25.1 g, 220 mmol) を加え、室温にて3日間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:20)にて精製することにより、4-ホルミル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジン (24.9 g, 47%) を乳白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.43-2.57 (m, 4H), 2.61-2.75 (m, 2H), 2.83-2.97 (m, 2H), 3.33-3.44 (m, 2H), 3.52-3.65 (m, 2H), 7.37 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.03 (s, 1H), 8.16 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例39(2)
4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジン (39原料)
Figure 2007051121
実施例39(1)で得られた4-ホルミル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジン (26.3 g, 100 mmol) をメタノール (200 ml) に溶解し、濃塩酸 (20 ml) を加え、70 ℃にて3時間攪拌した。反応液を氷冷下に冷却しジエチルエーテルを加え析出した固体を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより得られた粗のアミン体をジクロロメタンに懸濁し、氷冷下トリエチルアミン (35.4 g, 350 mmol)、アセトキシアセチルクロリド (15.0 g, 110 ml) を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:100〜1:20)にて精製することにより、4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジン (31.7 g, 95%) を乳白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.18 (s, 3H), 2.45-2.71 (m, 6H), 2.78-2.98 (m, 2H), 3.34-3.78 (m, 4H), 4.72 (s, 2H), 7.36 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.15 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例39(3)
4-アセトキシアセチル-N-(4-アミノフェネチル)ピペラジン (39原料)
Figure 2007051121
実施例39(2)で得られた 4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジン (10.1 g, 30 mmol) を酢酸エチル (130 ml) に溶解し、10% パラジウム-炭素 (2.5 g) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて5時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより4-アセトキシアセチル-N-(4-アミノフェネチル)ピペラジン (9.14 g, 100%) を乳白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.18 (s, 3H), 2.43-2.80 (m, 8H), 3.32-3.79 (m, 6H), 4.72 (s, 2H), 6.63 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
実施例39(4)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-アセトキシアセチルピペラジン-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(39)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりにアセトキシメチル-N-(4-アミノフェネチル)ピペラジンカルボキサミドを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-アセトキシアセチルピペラジン-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (97%) を白色固体として得た。
融点: 180-181 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.16 (s, 3H), 2.42-2.85 (m, 8H), 3.32-3.69 (m, 4H), 4.72 (s, 2H), 7.15-7.35 (m, 5H), 7.40-7.58 (m, 4H), 7.85-8.05 (br, 1H), 9.04 (s, 2H)。
実施例40
2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-ヒドロキシアセチルピペラジン-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(40)
Figure 2007051121
実施例39(4)で得られた2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-アセトキシアセチルピペラジン-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(252 mg, 0.5 mmol) をテトラヒドロフラン (5 ml) に溶解し、氷冷下1規定水酸化ナトリウム水溶液(2 ml, 2 mmol) を加え、同温にて2時間攪拌した。反応液に1規定塩酸 (2 ml, 2 mmol) を加え、酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより2-フェノキシ-N-(4-(2-(4-ヒドロキシアセチルピペラジン-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (119 mg, 86%) を白色固体として得た。
融点: 186-188 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.45-2.88 (m, 8H), 3.23-3.77 (m, 5H), 4.16 (s, 2H), 7.19-7.35 (m, 5H), 7.42-7.57 (m, 4H), 7.67 (br, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例41
2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(41)
実施例41(1)
1-(4-ニトロフェネチル)-2-メチルイミダゾール (41原料)
Figure 2007051121
実施例39(1)に準じ、N-ホルミルピペラジンの代わりに 2-メチルイミダゾールを用いることにより、1-(4-ニトロフェネチル)-2-メチルイミダゾール(67%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.15 (s, 3H), 3.12 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 4.12 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 6.71 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.14 (d, J = 8.8 Hz, 2H)。
実施例41(2)
1-(4-アミノフェネチル)-2-メチルイミダゾール (41原料)
Figure 2007051121
実施例39(3)に準じ、4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジンの代わりに 1-(4-ニトロフェネチル)-2-メチルイミダゾールを用いることにより、1-(4-アミノフェネチル)-2-メチルイミダゾール (92%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.14 (s, 3H), 2.86 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.10-4.00 (br, 2H), 3.98 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 6.60 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.72-6.94 (m, 4H)。
実施例41(3)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(41)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに1-(4-アミノフェネチル)-2-メチルイミダゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(80%) を乳白色固体として得た。
融点: 200-203 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.74 (s, 3H), 2.85-3.03 (m, 2H), 3.96-4.09 (m, 2H), 6.75-6.97 (m, 4H), 7.05-7.62 (m, 7H), 9.14 (s, 2H), 10.96 (s, 1H)。
実施例42
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(42)
実施例42(1)
1-(4-ニトロフェネチル)-1,2,3-トリアゾール、2-(4-ニトロフェネチル)-1,2,3-トリアゾール (42, 43原料)
Figure 2007051121
実施例39(1)に準じ、N-ホルミルピペラジンの代わりに 1,2,3-トリアゾールを用いることにより、1-(4-ニトロフェネチル)-1,2,3-トリアゾール(29%) 、2-(4-ニトロフェネチル)-1,2,3-トリアゾール (6%) をそれぞれ淡黄色固体として得た。
融点:110-112 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.38 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 4.67 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 7.20-7.36 (m, 3H), 7.65 (s, 1H), 8.15 (d, J = 8.6 Hz, 2H)
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.40 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 4.74 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.26 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.58 (s, 2H), 8.12 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例42(2)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(42)
Figure 2007051121
実施例42(1)にて得られた1-(4-ニトロフェネチル)-1H-1,2,3-トリアゾール(10.0 g, 45.8 mmol)をメタノール(30 ml)に溶解し、活性炭素(1.5 g)、塩化鉄6水和物(1.0 g)を加え、60 ℃に加熱した。ヒドラジン1水和物(30 ml)を滴下した後に90 ℃に加熱して一晩加熱還流を行った。室温まで冷却後、セライト濾過にて不溶物を除き、濾液を減圧濃縮した。クロロホルム(100 ml)、メタノール(50 ml)と水(200 ml)を加え、抽出をした。有機層を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した後に減圧濃縮することで溶媒を留去した。得られた残留物をN,N-ジメチルホルムアミド(140 ml)に溶解し、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸(8.30 g, 38.4 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(8.83 g, 43.5 mmol)、1-ヒドロキシベンズトリアゾール1水和物(6.23 g, 40.7 mmol)を加え、70 ℃にて一晩加熱攪拌した。減圧下溶媒を留去後に残留物を水に加え、得られた固体を減圧下加熱乾燥することにより2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(12.6 g, 79 %)を白色固体として得た。
融点:217-219 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 3.13 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 4.62 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 7.09-7.32 (m, 5H), 7.44-7.50 (m, 2H), 7.60-7.66 (m, 3H), 8.00 (s, 1H), 9.08 (s, 2H), 10.30 (s, 1H)。
実施例43
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-2-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(43)
実施例43(1)
2-(4-アミノフェネチル)- 1,2,3-トリアゾール (43原料)
Figure 2007051121
実施例39(3)に準じ、4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジンの代わりに実施例42(1)で得られた2-(4-ニトロフェネチル)-1,2,3-トリアゾールを用いることにより、2-(4-アミノフェネチル)- 1,2,3-トリアゾール(66%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.15 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.59 (br, 2H), 4.60 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.61 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.94 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.58 (s, 2H)。
実施例43(2)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-2-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(43)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに1-(4-アミノフェネチル)- 1,2,5-トリアゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-2-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(68%) を乳白色固体として得た。
融点: 207-208 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.27 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 4.67 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 7.02-7.83 (m, 12H), 9.00 (s, 2H)。
実施例44
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(44)
実施例44(1)
1-(4-ニトロフェネチル)-1,2,4-トリアゾール、1-(4-ニトロフェネチル)-1,3,4-トリアゾール (44, 45原料)
Figure 2007051121
実施例39(1)に準じ、N-ホルミルピペラジンの代わりに 1,2,4-トリアゾールを用いることにより、1-(4-ニトロフェネチル)-1,2,4-トリアゾール(24%) 、1-(4-ニトロフェネチル)-1,3,4-トリアゾール (2%) をそれぞれ淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.32 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 4.45 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.80 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 8.14 (d, J = 8.9 Hz, 2H)
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.22 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 4.34 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.02 (s, 2H), 8.19 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
実施例44(2)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(44)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに、実施例44(1)で得られた1-(4-ニトロフェネチル)-1,2,4-トリアゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(54%) を乳白色固体として得た。
融点: 212-214 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.16 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 4.38 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.15-7.36 (m, 3H), 7.39-7.55 (m, 4H), 7.70 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 8.38 (s, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例45
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,4-トリアゾール-4-イル)-エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(45)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに、実施例44(1)で得られた1-(4-ニトロフェネチル)-1,3,4-トリアゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,4-トリアゾール-4-イル)-エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(51%) を乳白色固体として得た。
融点: 227-229 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.06 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 4.29 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.98-7.53 (m, 7H), 7.65-7.78 (m, 2H), 8.00 (s, 2H), 9.17 (s, 2H), 10.06 (s, 1H)。
実施例46
2-フェノキシ-N-(4-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(46)
実施例46(1)
tert-ブチル-4-アミノフェネチルカーバメート (46原料)
Figure 2007051121
実施例19(1)に準じ、4-アミノベンジルアミンの代わりに4-(2-アミノエチル)アニリンを用いることにより、tert-ブチル-4-アミノフェネチルカーバメート (53%) を得た。
融点: 無晶形固体
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.37 (s, 9H), 2.64-2.70 (m, 2H), 3.09-3.17 (m, 2H), 3.64 (br, 2H), 4.73 (br, 1H), 7.26 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H)。
実施例46(2)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(46)
Figure 2007051121
実施例19(2)に準じ、tert-ブチル-4-アミノベンジルカーバメートの代わりにtert-ブチル-4-アミノフェネチルカーバメートを用いることにより2-フェノキシ-N-(4-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (82%) を白色固体として得た。
融点: 182-183 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.37 (s, 9H), 2.64-2.70 (m, 2H), 3.09-3.17 (m, 2H), 6.84-6.88 (m, 1H), 7.17-7.51 (m, 7H), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 9.10 (s, 2H), 10.37 (s, 1H)。
実施例47
2-フェノキシ-N-(4-(2-アミノエチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (47)
Figure 2007051121
実施例20に準じ、2-フェノキシ-N-(4-(tert-ブトキシカルボニルアミノメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドの代わりに実施例46(2)で得られた2-フェノキシ-N-(4-(2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドを用いることにより2-フェノキシ-N-(4-(2-アミノエチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (91%) を白色固体として得た。
融点: 224-231 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 2.64-2.70 (m, 2H), 3.09-3.17 (m, 2H), 4.09-4.12 (m, 2H), 7.17-7.51 (m, 7H), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 9.11 (s, 2H), 10.38 (s, 1H)。
実施例48
2-フェノキシ-N-(4-(2-(シクロプロパンカルボキサミド)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (48)
Figure 2007051121
シクロプロピルカルボン酸 (50 mg, 0.58 mmol) をピリジン (3 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.12 g, 0.6 mmol) 、実施例47で得られた2-フェノキシ-N-(4-(2-アミノエチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(0.17 g, 0.5 mmol) を加え、70 ℃にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸カリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(シクロプロパンカルボキサミド)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (82 mg, 41%) を得た。
融点: 188-191 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 0.40-0.65 (m, 4H), 1.15-1.21 (m, 1H), 2.64-2.70 (m, 2H), 3.09-3.17 (m, 2H), 6.84-6.88 (m, 1H), 7.17-7.51 (m, 7H), 7.64 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 9.10 (s, 2H), 10.37 (s, 1H)。
実施例49
2-フェノキシ-N-(4-(2-(3-エトキシプロパナミド)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (49)
Figure 2007051121
実施例48に準じ、シクロプロピルカルボン酸の代わりに3-エトキシプロピオン酸を用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(3-エトキシプロパナミド)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (48%) を白色固体として得た。
融点: 181-187 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.07 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 2.26 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 2.60-2.72 (m, 2H), 3.05-3.30 (m, 2H), 3.37 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.53 (t, J =6 .5 Hz, 2H), 7.16-7.50 (m, 7H), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.81-7.96 (br, 1H), 9.09 (s, 2H), 10.36 (s, 1H)。
実施例50
2-フェノキシ-N-(4-(2-(チオフェン-2-カルボキサミド)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (50)
Figure 2007051121
実施例48に準じ、シクロプロピルカルボン酸の代わりにチオフェン-2-カルボン酸を用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(チオフェン-2-カルボキサミド)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (58%) を得た。
融点: 213-215 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 2.63-2.71 (m, 2H), 3.07-3.18 (m, 2H), 6.84-6.88 (m, 1H), 7.15-7.52 (m, 10H), 7.64 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 9.10 (s, 2H), 10.38 (s, 1H)。
実施例51
2-フェノキシ-N-(4-(3-(ピペリジン-1-イル)-プロピル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (51)
実施例51(1)
tert-ブチル 4-(3-ヒドロキシプロピル)フェニルカーバメート (51原料)
Figure 2007051121
既知化合物である1-ヒドロキシ-3-(4-ニトロフェニル)-2-プロペン(11.5 g, 64.2 mmol)を酢酸エチル(120 ml)に溶解し10% パラジウム-炭素 (0.6 g) を加え、水素ガス雰囲気下室温にて一日攪拌した。セライトを用いて不溶物を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し、粗のアミン体を得た。得られたアミン体を1,4-ジオキサン (120 ml)と水 (60 ml)に溶解し氷浴下冷却した。1規定水酸化ナトリウム水溶液 (66 ml) を滴下し、続けて ジ tert-ブチルジカーボネート (15.4 g, 70.6 mmol) を加えて終夜攪拌を行った。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出したのち飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 2:98)にて精製することにより、tert-ブチル 4-(3-ヒドロキシプロピル)フェニルカーバメート(11.0 g, 68%)を淡黄色の油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 1.51 (s, 9H), 1.81-1.91 (m, 2H), 2.65 (t, J = 7.8 Hz, 2H), 3.62-3.72 (m, 3H), 6.43 (br, 1H), 7.12 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.27 (d, J = 8.1 Hz, 2H)。
実施例51(2)
tert-ブチル 4-(3-ヨードプロピル)フェニルカーバメート (51原料)
Figure 2007051121
実施例51(1)で得られたtert-ブチル 4-(3-ヒドロキシプロピル)フェニルカーバメート (11.0 g, 44.1 mmol) をジクロロメタン (50 ml) に溶解し、氷冷下N,N-ジイソプロピルエチルアミン (13.8 ml, 79.4 mmol) と 塩化メタンスルホニル (5.12 ml, 66.2 mmol) を順次添加し、室温に昇温後5時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出したのち飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別後、減圧下濃縮し、粗のメシル体を得た。得られたメシル体をアセトン (200 ml) に溶解し、ヨウ化ナトリウム(19.8 g, 132.3 mmol) を加え加熱還流下、20分攪拌した後、室温まで放冷した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出したのち飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 2:98)にて精製することにより、tert-ブチル 4-(3-ヨードプロピル)フェニルカーバメート(11.1 g, 70%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 1.51 (s, 9H), 2.04-2.14 (m, 2H), 2.67 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.15 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 6.42 (br, 1H), 7.11 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.27 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
実施例51(3)
tert-ブチル 4-(3-ピペリジン-1-イル-プロピル)フェニルカーバメート(51原料)
Figure 2007051121
実施例51(2)で得られたtert-ブチル 4-(3-ヨードプロピル)フェニルカーバメート(1.0 g, 2.77 mmol) をアセトニトリル (6 ml) に溶解し、炭酸カリウム (0.57 g, 4.15 mmol) 、ピペリジン (0.33 ml, 3.32 mmol) を加え80 ℃で6時間加熱攪拌した。室温まで放冷した後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮して中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 2:98)にて精製することで、tert-ブチル 4-(3-ピペリジン-1-イル-プロピル)フェニルカーバメート(836 mg, 95%) を油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 1.24-1.49 (m, 2H), 1.51 (s, 9H), 1.63-1.69 (m, 4H), 1.80-1.91 (m, 2H), 2.39 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.46 (br, 4H), 2.58 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 6.42 (br, 1H), 7.10 (d, J = 8.3 Hz, 2H),7.26 (d, J = 8.3 Hz, 2H)。
実施例51(4)
2-フェノキシ-N-(4-(3-(ピペリジン-1-イル)-プロピル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (51)
Figure 2007051121
(a)実施例51(3)で得られたtert-ブチル 4-(3-(ピペリジン-1-イル)-プロピル)フェニルカーバメート (800 mg, 2.51 mmol) をメタノール (15 ml) に溶解し、4規定塩化水素酸-酢酸エチル溶液 (6.3 ml, 25.1 mmol) を加えて1時間加熱還流した。室温まで放冷した後、減圧下溶媒流去し、粗のアミン体とした。
(b)2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸 (543 mg, 2.51 mmol) をピリジン (15 ml)に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (530 mg, 2.76 mmol)、 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (415 mg, 2.76 mmol)、前述(a)で得た粗のアミン体を加え75 ℃で3時間攪拌した。室温まで放冷した後減圧下濃縮し、系内に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルム/メタノール (7:1) 溶液で抽出したのち飽和食塩水を用いて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 2:98)にて精製することにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-(ピペリジン-1-イル)-プロピル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (464 mg, 44%) を白色固体として得た。
融点: 175 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 1.42-1.44 (br, 2H), 1.74-1.77 (br, 3H), 1.77-1.85 (m, 2H), 2.31 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.36 (br, 5H), 2.61 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 7.18-7.50 (m, 9H), 7.81 (br, 1H), 9.02 (s, 1H)。
実施例52
2-フェノキシ-N-(4-(3-(モルホリン-4-イル)-プロピル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(52)
実施例52(1)
tert-ブチル 4-(3-(モルホリン-4-イル)-プロピル)フェニルカーバメート(52原料)
Figure 2007051121
実施例51(3)に準じ、ピペリジンの代わりにモルホリンを用いることにより、tert-ブチル 4-(3-(モルホリン-4-イル)-プロピル)フェニルカーバメート (860 mg, 97%) を油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 1.51 (s, 9H), 1.72-1.83 (m, 2H), 2.34 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 2.40-2.44 (m, 4H), 2.59 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.70-3.73 (m, 4H), 6.43 (br, 1H), 7.10 (d, J = 8.6Hz, 2H), 7.26 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
実施例52(2)
2-フェノキシ-N-(4-(3-(モルホリン-4-イル)-プロピル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(52)
Figure 2007051121
実施例51(4)に準じ、tert-ブチル 4-(3-(ピペリジン-1-イル)-プロピル)フェニルカーバメートの代わりに実施例52(1)で得られたtert-ブチル 4-(3-(モルホリン-4-イル)-プロピル)フェニルカーバメートを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-(モルホリン-4-イル)-プロピル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (28%) を白色固体として得た。
融点: 190-191 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 1.74-1.85 (m, 2H), 2.35 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 2.42 (br, 4H), 2.64 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 3.72 (br, 4H), 7.19-7.51 (m, 9H), 7.72 (s, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例53
2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(53)
実施例53(1)
4-(4-ヨードブチル)-ニトロベンゼン (53原料)
Figure 2007051121
4-(4-ヒドロキシブチル)-ニトロベンゼン (10.2 g, 52 mmol) を1,2-ジクロロエタン (60 ml) に溶解し、塩化チオニル (15.2 ml, 208 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド (2滴) を加え、75 ℃にて3時間攪拌した。減圧下溶媒留去して得られた残留物を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去することにより、粗のクロル体 (11.0 g, 99%) を得た。得られた粗のクロル体を2-ブタノン (200 ml) に溶解し、ヨウ化ナトリウム (38.5 g, 257 mmol) を加え、8時間加熱還流した。不溶物をセライトを用いて濾別したのち、濾液を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にn-ヘキサンを加え、析出した固体を濾取することにより4-(4-ヨードブチル)-ニトロベンゼン (12.2 g, 77%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.71-1.98 (m, 4H), 2.79 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.21 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.15 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例53(2)
4-(4-アミノフェニル)ブチル-4-ヒドロキシピペリジン (53原料)
Figure 2007051121
実施例53(1)で得られた4-(4-ヨードブチル)-ニトロベンゼン (1.53 g, 5.0 mmol) をアセトニトリル (20 ml)、水 (5 ml) に溶解し、炭酸カリウム (3.46 g, 25 mmol)、4-ヒドロキシピペリジン (759 mg, 7.5 mmol) を加え、室温にて12時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去することにより、粗のニトロ体を得た。得られた粗のニトロ体をメタノール (20 ml) に溶解し、10% パラジウム-炭素 (500 mg) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて1.5時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより4-(4-アミノフェニル)ブチル-4-ヒドロキシピペリジン (1.02 g, 82%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.39-1.68 (m, 7H), 1.81-1.96 (m, 2H), 2.01-2.18 (m, 2H), 2.25-2.39 (m, 2H), 2.44-2.60 (m, 2H), 2.67-2.85 (m, 2H), 3.43-3.76 (m, 3H), 6.61 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.96 (d, J = 8.3 Hz, 2H)。
実施例53(3)
2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(53)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに4-(4-アミノフェニル)ブチル-4-ヒドロキシピペリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(63%) を乳白色固体として得た。
融点: 167-168 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.41-1.75 (m, 7H), 1.80-1.94 (m, 2H), 2.02-2.17 (m, 2H), 2.24-2.37 (m, 2H), 2.53-2.82 (m, 4H), 3.59-3.74 (m, 1H), 7.13-7.34 (m, 5H), 7.40-7.54 (m, 4H), 7.80 (brs, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例54
2-フェノキシ-N-(4-(4-(ピロリジン-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(54)
実施例54(1)
4-(4-アミノフェニル)ブチル-4-ピロリジン (54原料)
Figure 2007051121
実施例53(2)に準じ、4-ヒドロキシピペリジンの代わりにピロリジンを用いることにより、4-(4-アミノフェニル)ブチル-4-ピロリジン (94%) をアモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.47-1.85 (m, 8H), 2.35-2.63 (m, 8H), 3.53 (s, 2H), 6.62 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.96 (d, J = 8.6 Hz, 2H)。
実施例54(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-(ピロリジン-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(54)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに4-(4-アミノフェニル)ブチル-4-ピロリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-(ピロリジン-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(94%) を乳白色固体として得た。
融点: 175-177 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.49-1.83 (m, 8H), 2.38-2.53 (m, 6H), 2.62, (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.14-7.33 (m, 5H), 7.40-7.54 (m, 4H), 7.77 (brs, 1H), 9.01 (s, 2H)。
実施例55
2-フェノキシ-N-(4-(4-(2-メチルイミダゾール-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(55)
実施例55(1)
4-(4-ニトロフェニル)ブチル-2-メチル-イミダゾール (55原料)
Figure 2007051121
実施例53(1)で得られた4-(4-ヨードブチル)-ニトロベンゼン (1.53 g, 5.0 mmol) をアセトニトリル (20 ml)、水 (5 ml) に溶解し、炭酸カリウム (3.46 g, 25 mmol)、2-メチルイミダゾール (616 mg, 7.5 mmol) を加え、室温にて12時間、80 ℃にて4時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:50〜1:20)にて精製することにより、4-(4-ニトロフェニル)ブチル-2-メチル-イミダゾール (770 mg, 59%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.48-1.86 (m, 4H), 2.36 (s, 3H), 2.74 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 3.86 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 6.78 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 8.15 (d, J = 8.3 Hz, 2H)。
実施例55(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-(2-メチルイミダゾール-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(55)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに実施例55(1)で得られた4-(4-ニトロフェニル)ブチル-2-メチル-イミダゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-(2-メチルイミダゾール-1-イル)-ブチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(70%) を乳白色固体として得た。
融点: 154-155 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.53-1.84 (m, 4H), 2.29 (s, 3H), 2.62 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.81 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 6.77 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.07-7.36 (m, 5H), 7.39-7.58 (m, 4H), 8.88 (br, 1H), 9.06 (s, 2H)。
実施例56
2-フェノキシ-N-(4-ニトロフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(56)
Figure 2007051121
2-フェノキシ-ピリミジン-5-カルボン酸 (1.12 g, 5.2 mmol) をピリジン (10 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (1.16 g, 6.1 mmol)、4-ニトロアニリン (0.69 g, 5.0 mmol) を加え、 室温にて15時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸カリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-ニトロフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (1.29 g, 77%) を乳白色固体として得た。
融点: 249-253 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 7.23-7.51 (m, 5H), 8.00 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 8.28 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 9.13 (s, 2H), 10.96 (s, 1H)。
実施例57
2-フェノキシ-N-(4-アミノフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(57)
Figure 2007051121
実施例56で得られた2-フェノキシ-N-(4-ニトロフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (1.0 g, 3.0 mmol) をメタノール (15 ml) に溶解し、5% パラジウム-炭素 (0.22 g) を加え、水素ガス雰囲気下室温にて16時間攪拌した。不溶物を濾過し、濾液を減圧下濃縮、乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-アミノフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (0.54 g, 59%) を淡緑色固体として得た。
融点: 無晶形固体
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 4.00 (br, 2H), 7.24-7.72 (m, 9H), 9.10 (s, 2H), 10.18 (s, 1H)。
実施例58
2-フェノキシ-N-(4-(フラン-2-カルボキサミド)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(58)
Figure 2007051121
実施例57で得られた2-フェノキシ-N-(4-アミノフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(0.11 g, 0.36 mmol)、フラン-2-カルボン酸 (0.05 g, 0.39 mmol) をピリジン (3 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.08 g, 0.44 mmol) を加え、70 ℃にて16時間攪拌した。冷却後、減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸カリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-(フラン-2-カルボキサミド)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (0.12 g, 84%)を乳白色固体として得た。
融点: 271-275 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 6.68-6.70 (m, 1H), 7.24-7.72 (m, 10H), 7.90-7.93 (m, 1H), 9.10 (s, 2H), 10.18 (s, 1H), 10.42 (s, 1H)。
実施例59
2-フェノキシ-N-(4-(4-ヒドロキシメチルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (59)
実施例59(1)
4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジン(59原料)
Figure 2007051121
4-フルオロニトロベンゼン(1.2 g, 8.50 mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(20 ml)に溶解し、炭酸カリウム(3.5 g, 25.3 mmol)、4-ヒドロキシメチルピペリジン(978 mg, 8.49 mmol)を加え、130 ℃にて一晩加熱攪拌した。室温まで冷却後、減圧下溶媒を留去し、残留物を水に加えることにより析出した固体を濾取した。得られた固体を減圧下加熱乾燥することにより4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジン (1.80 g, 90%)を黄色固体として得た。
融点:168-170 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.08-1.22 (m, 2H), 1.63-1.75 (m, 3H), 2.90-3.07 (m, 2H), 3.23-3.51 (m, 2H), 4.01-4.06 (m, 2H), 4.47-4.51 (m, 1H), 6.97 (d, J = 9.7 Hz, 2H), 8.01 (d, J = 9.7 Hz, 2H)。
実施例59(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-ヒドロキシメチルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (59)
Figure 2007051121
実施例59(1)で得られた4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジン(700 mg, 2.96 mmol)をメタノール(14 ml)に懸濁し、活性炭素(235 mg)、塩化鉄6水和物(70 mg)を加えて60 ℃に加熱した。ヒドラジン1水和物(2.1 ml)を加えた後に90 ℃に加熱して、一晩加熱還流を行った。室温まで冷却後にセライトを用いて不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した後に残留物をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=1:1)で精製し、粗のアミン体を得た。
得られた粗のアミン体をN,N-ジメチルホルムアミド(14 ml)に溶解し、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸(524 mg, 2.42 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(463 mg, 2.42 mmol)、1-ヒドロキシベンズトリアゾール1水和物(327 mg, 2.14 mmol)を加え、70 ℃にて一晩加熱攪拌した。室温まで冷却後、減圧下濃縮して溶媒を留去した後に、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:アセトン=1:1)にて精製することにより2-フェノキシ-N-(4-(4-ヒドロキシメチルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(588 mg, 43%)を淡黄色固体として得た。
融点:218-220 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.14-1.29 (m, 2H), 1.44-1.50 (m, 1H), 1.71-1.75 (m, 2H), 2.50-2.63 (m, 2H), 3.25-3.31 (m, 2H), 3.63-3.67 (m, 2H), 4.44-4.48 (m, 1H), 6.93 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.21-7.31 (m, 3H), 7.42-7.55 (m, 4H), 9.07 (s, 2H), 10.20 (s, 1H)。
実施例60
2-フェノキシ-N-(4-(4-メトキシメチルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (60)
実施例60(1)
4-メトキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジン(60原料)
Figure 2007051121
実施例59(1)で得られた4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジン(650 mg, 2.60 mmol)をテトラヒドロフラン(13 ml)に溶解し、60% 水素化ナトリウム(99 mg, 2.48 mmol)、ヨウ化メチル(507 mg, 3.57 mmol)を加えて室温で一晩攪拌した。塩酸水で反応を停止した後に減圧下濃縮して溶媒を留去し、クロロホルム(10 ml)、水(3 ml)を加えて抽出を行った。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製することで4-メトキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジン (585 mg, 85 %)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.22-1.39 (m, 2H), 1.81-1.98 (m, 3H), 2.91-3.10 (m, 2H), 3.34 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 3.41 (s, 3H), 3.92-4.02 (m, 2H), 6.79 (d, J = 9.7 Hz, 2H), 8.08 (d, J = 9.7 Hz, 2H)。
実施例60(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-メトキシメチルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (60)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ、4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに4-(メトキシメチル)-1-(4-ニトロフェニル)ピペリジンを用いて、2-フェノキシ-N-(4-(4-メトキシメチルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(70 %)を茶色固体として得た。
融点:216-218 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.25-1.40 (m, 2H), 1.61-1.80 (m, 3H), 2.53-2.69 (m, 2H), 3.16-3.27 (m, 2H), 3.25 (s, 3H), 3.58-3.77 (m, 2H), 6.93 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.22-7.33 (m, 3H), 7.44-7.57 (m, 4H), 9.08 (s, 2H), 10.22 (s, 1H)。
実施例61
2-フェノキシ-N-(4-(4-エトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (61)
実施例61(1)
1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル (61原料)
Figure 2007051121
実施例59(1)に準じ、4-ヒドロキシメチルピペリジンの代わりにイソニペコチン酸エチルエステルを用いることにより、1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル(95 %)を黄色固体として得た。
融点:87-89 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.27 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.80-1.90 (m, 2H), 2.00-2.08 (m, 2H), 2.54-2.62 (m, 1H), 3.01-3.14 (m, 2H), 3.84-3.92 (m, 2H), 4.17 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 6.83 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 8.11 (d, J = 7.2 Hz, 2H)。
実施例61(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-エトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (61)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステルを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-エトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (85 %)を淡黄色固体として得た。
融点:197-199 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.19 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.58-1.76 (m, 2H), 1.82-1.99 (m, 2H), 2.45-2.50 (m, 1H), 2.68-2.83 (m, 2H), 3.55-3.68 (m, 2H), 4.07 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 6.94 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.24-7.33 (m, 3H), 7.42-7.54 (m, 2H), 7.56 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.22 (s, 1H)。
実施例62
2-フェノキシ-N-(4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (62)
実施例62(1)
1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸 (62原料)
Figure 2007051121
実施例61(1)で得られた1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸エチルエステル (2.78 g, 10 mmol) をエタノール(10 ml)に溶解し、4規定水酸化ナトリウム水溶液 (5 ml, 20 mmol) を加え、1時間加熱還流した。室温まで冷却後、水(30 ml)、2規定塩酸(10 ml)を加えて析出した固体を濾取することにより1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸 (2.47 g, 97%)を黄色固体として得た。
融点:184-186 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.49-1.68 (m, 2H), 1.84-2.00 (m, 2H), 2.50-2.66 (m, 1H), 3.01-3.19 (m, 2H), 3.90-4.05 (m, 2H), 7.02 (d, J = 9.4 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 9.4 Hz, 2H), 12.28 (br, 1H)。
実施例62(2)
1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸 tert-ブチルエステル (62原料)
Figure 2007051121
実施例62(1)で得られた1-(4-ニトロフェニル)ピぺリジン-4-カルボン酸(20.0 g, 79.9 mmol)をテトラヒドロフラン(160 ml)に懸濁し、tert-ブタノール(23.7 g, 320 mmol)、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン(1.95 g, 16.0 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(18.4 g, 96.0 mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液の中へ加えて攪拌し、析出した固体を濾取し、水で洗浄した後に減圧下加熱乾燥することにより1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸 tert-ブチルエステル (21.8 g, 90%)を黄色固体として得た。
融点:135-137 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.46 (s, 9H), 1.71-1.86 (m, 2H), 1.97-2.03 (m, 2H), 2.43-2.53 (m, 1H), 3.03-3.13 (m, 2H), 3.83-3.91 (m, 2H), 6.82 (d, J = 9.7 Hz, 2H), 8.11 (d, J = 9.7 Hz, 2H)。
実施例62(3)
2-フェノキシ-N-(4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (62)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに実施例62(2)で得られた1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-カルボン酸tert-ブチルエステルを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(90%)を淡黄色固体として得た。
融点:191-193 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.41 (s, 9H), 1.56-1.68 (m, 2H), 1.85-1.89 (m, 2H), 2.33-2.41 (m, 1H), 2.69-2.77 (m, 2H), 3.56-3.61 (m, 2H), 6.95 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.24-7.33 (m, 3H), 7.45-7.51 (m, 2H), 7.56 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.24 (brs, 1H)。
実施例63
2-フェノキシ-N-(4-(4-カルボキシルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (63)
Figure 2007051121
実施例62(3)で得られた2-フェノキシ-N-(4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(2.0 g, 4.22 mmol)をトリフルオロ酢酸(20 ml)に溶解し、一晩室温で攪拌した。減圧下溶媒を留去した後に、残留物をテトラヒドロフラン(20 ml)に溶解し、トリエチルアミンをゆっくり加えて中和した後に減圧下溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=4:1)で精製することにより2-フェノキシ-N-(4-(4-カルボキシルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(1.23 g, 70%)を淡黄色固体として得た。
融点:226-232 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.58-1.72 (m, 2H), 1.88-1.93 (m, 2H), 2.33-2.43 (m, 1H), 2.69-2.78 (m, 2H), 3.57-3.62 (m, 2H), 6.95 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.24-7.33 (m, 3H), 7.44-7.51 (m, 2H), 7.56 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.24 (s, 1H), 12.20 (s, 1H)。
実施例64
2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピロリジニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(64)
実施例64(1)
((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)ピロリジン(64原料)
Figure 2007051121
実施例62(1)で得られた1-(4-ニトロフェニル)ピぺリジン-4-カルボン酸(10.1 g, 40.0 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(25 ml)に溶解し、ピロリジン(4.3 g, 60.5 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(9.3 g, 48.5 mmol)、1-ヒドロキシベンズトリアゾール1水和物(6.5 g, 42.4 mmol)を加え、70 ℃にて一晩加熱攪拌した。室温まで冷却後、水に加えて析出した固体を濾取し、減圧下加熱乾燥することにより((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)ピロリジン (10.8 g, 87%)を黄色固体として得た。
融点:173-175 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.48-1.62 (m, 2H), 1.71-1.92 (m, 6H), 2.71-2.82 (m, 1H), 3.01-3.11 (m, 2H), 3.23-3.30 (m, 2H), 3.47-3.52 (m, 2H), 4.03-4.08 (m, 2H), 7.00 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 8.02 (d, J = 9.6 Hz, 2H)。
実施例64(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピロリジニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(64)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ、4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに実施例64(1)で得られた((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)ピロリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピロリジニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(55%)を茶色固体として得た。
融点:262-264 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.58-1.93 (m, 8H), 2.51-2.62 (m, 1H), 2.64-2.74 (m, 2H), 3.25-3.30 (m, 2H), 3.47-3.52 (m, 2H), 3.67-3.72 (m, 2H), 6.94 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.22-7.33 (m, 3H), 7.44-7.51 (m, 2H), 7.56 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.22 (s, 1H)。
実施例65
2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピラゾリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (65)
実施例65(1)
((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)ピラゾリン(65原料)
Figure 2007051121
実施例64(1)に準じ、ピロリジンの代わりにピラゾリンを用いることによりで、((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)ピラゾリン(70%)を黄色固体として得た。
融点:
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.82-2.03 (m, 4H), 2.84-3.47 (m, 5H), 3.78-4.06 (m, 4H), 6.82 (d, J = 9.7 Hz, 2H), 6.97 (s, 1H), 8.11 (d, J = 9.7 Hz, 2H)。
実施例65(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピラゾリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (65)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに((1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)ピラゾリンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピラゾリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(65%)を淡白色固体として得た。
融点:228-230 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.68-1.81 (m, 4H), 2.66-2.75 (m, 2H), 2.84-2.92 (m, 2H), 3.05-3.20 (m, 1H), 3.57-3.72 (m, 4H), 6.94 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.19-7.32 (m, 4H), 7.45-7.58 (m, 4H), 9.09 (s, 2H), 10.22 (s, 1H)。
実施例66
2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-モルホリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (66)
実施例66(1)
((4-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)モルホリン(66原料)
Figure 2007051121
実施例64(1)に準じ、ピロリジンの代わりにモルホリンを用いることにより、((4-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)モルホリン(65%)を黄色固体として得た。
融点:157-159 ℃
1H-NMR(CDCl3): δ (ppm) 1.80-2.08 (m, 4H), 2.70-2.81 (m, 1H), 2.93-3.10 (m, 2H), 3.56-3.70 (m, 8H), 3.98 (dt, J = 13.23, 3.51 Hz, 2H), 6.81 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 8.11 (d, J = 8.4 Hz, 2H)。
実施例66(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-モルホリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (66)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ、((4-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-イル)-カルボニル)モルホリンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-モルホリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(65%)を淡黄色固体として得た。
融点:250-252 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.57-1.78 (m, 4H), 2.61-2.84 (m, 3H), 3.36-3.75 (m, 10H), 6.94 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.21-7.35 (m, 3H), 7.43-7.64 (m, 4H), 9.09 (s, 2H), 10.23 (s, 1H)。
実施例67
2-フェノキシ-N-(4-(4-(N-メトキシ-N-メチル)-カルボキサミドピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(67)
実施例67(1)
1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-(N-メトキシ-N-メチル)カルボキサミド (67原料)
Figure 2007051121
実施例64(1)に準じ、ピロリジンの代わりにN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩を用いることにより、1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-(N-メトキシ-N-メチル)カルボキサミド(70%)を黄色固体として得た。
融点:115-117 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.85-1.93 (m, 4H), 2.93-3.12 (m, 3H), 3.21 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.95-4.02 (m, 2H), 6.82 (d, J = 9.7 Hz, 2H), 8.12 (d, J = 9.7 Hz, 2H)。
実施例67(2)
2-フェノキシ-N-(4-(4-(N-メトキシ-N-メチル)-カルボキサミドピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(67)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ、4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに1-(4-ニトロフェニル)ピペリジン-4-(N-メトキシ-N-メチル)カルボキサミドを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4-(N-メトキシ-N-メチル)-カルボキサミドピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(75%)を淡黄色固体として得た。
融点:167-169 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.61-1.75 (m, 4H), 2.67-2.78 (m, 3H), 3.10 (s, 3H), 3.67-3.69 (m, 2H), 3.69 (s, 3H), 6.94 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 7.23-7.31 (m, 3H), 7.44-7.56 (m, 4H), 9.08 (s, 2H), 10.22 (s, 1H)。
実施例68
2-フェノキシ-N-(4-(モルホリン-4-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(68)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに4-モルホリノアニリンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(モルホリン-4-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(75 %)を茶色固体として得た。
融点:249-251 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 3.06-3.10 (m, 4H), 3.72-3.76 (m, 4H), 6.95 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.22-7.33 (m, 3H), 7.44-7.51 (m, 2H), 7.58 (d, J = 9.3 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.25 (s, 1H)。
実施例69
2-フェノキシ-N-(4-(2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(69)
実施例69(1)
2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル-4-ニトロベンゼン (69 原料)
Figure 2007051121
4-フルオロニトロベンゼン (4.23 g, 30 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (20 ml) に溶解し、炭酸カリウム(6.21 g, 45 mmol)、3-ヒドロキシ-5-メチルピラゾール (3.53 g, 36 mmol) を加え、70 ℃にて 17時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:クロロホルム = 1:10〜1:2)にて精製することにより、2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル-4-ニトロベンゼン (3.99 g, 61%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.30 (s, 3H), 5.74 (s, 1H), 6.96-7.20 (m, 2H), 8.04-8.15 (m, 2H), 10.18 (br, 1H)。
実施例69(2)
2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル-4-アミノベンゼン (69原料)
Figure 2007051121
実施例69(1)で得られた 2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル-4-ニトロベンゼン (658 mg, 3.0 mmol) を酢酸エチル (20 ml) に溶解し、10% パラジウム-炭素 (300 mg) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて3時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル-4-アミノベンゼン(469 mg, 83%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.22 (s, 3H), 3.70 (br, 2H), 5.72 (s, 1H), 6.58-6.69 (m, 2H), 6.87-7.00 (m, 2H), 10.86 (br, 1H)。
実施例69(3)
2-フェノキシ-N-(4-(2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(69)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル-4-アミノベンゼンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (94%) を乳白色固体として得た。
融点: 201-203 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.27 (s, 3H), 5.56 (s, 1H), 7.01-7.82 (m, 9H), 9.16 (s, 2H), 9.75 (br, 1H), 10.64 (br, 1H)。
実施例70
2-フェノキシ-N-(4-(4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(70)
実施例70(1)
4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-4-ニトロベンゼン (70原料)
Figure 2007051121
実施例69(1)に準じ、3-ヒドロキシ-5-メチルピラゾールの代わりに4,5-ジヒドロピラゾールを用いることにより、4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-4-ニトロベンゼン (19%) を褐色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.00-3.13 (m, 2H), 3.80 (dd, J = 10.6, 9.5 Hz, 2H), 6.93-7.05 (m, 3H), 8.17 (d, J = 9.3 Hz, 2H)。
実施例70(2)
4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-4-アミノベンゼン (70原料)
Figure 2007051121
実施例70(1)で得られた4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-4-ニトロベンゼン (191 mg, 1.0 mmol) をメタノール (10 ml) に溶解し、活性炭素 (30 mg)、塩化鉄6水和物 (15 mg)、ヒドラジン1水和物 (0.39 ml) を加え、2時間加熱還流した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:クロロホルム = 1:10〜1:5)にて精製することにより、4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-4-アミノベンゼン (126 mg, 78%) を褐色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.79-2.94 (m, 2H), 3.10-3.70 (m, 4H), 6.63-6.84 (m, 3H), 6.88-6.97 (m, 2H)。
実施例70(3)
2-フェノキシ-N-(4-(4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(70)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-4-アミノベンゼンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル-)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (70%) を乳白色固体として得た。
融点: 231-234 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.87-3.02 (m, 2H), 3.66 (dd, J = 10.6, 10.2 Hz, 2H), 6.86 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.17-7.34 (m, 3H), 7.39-7.72 (m, 5H), 9.01 (s, 2H)。
実施例71
2-フェノキシ-N-(4-(ピラゾール-1-イル-)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (71)
実施例71(1)
1-(4-ニトロフェニル)-1H-ピラゾール (71原料)
Figure 2007051121
4-フルオロニトロベンゼン(1.57 g, 11.1 mmol)をジメチルスルホキシド(20 ml)に溶解し、ピラゾール(755 mg, 11.1 mmol)、カリウムtert-ブトキシド(1.49 g, 13.3 mmol)を加えて、65 ℃にて2時間加熱攪拌した。室温まで冷却後、水へ反応液を滴下して攪拌し、析出した固体を濾取し、減圧下加熱乾燥することにより1-(4-ニトロフェニル)-1H-ピラゾール (1.78 g, 85%)を黄色固体として得た。
実施例71(2)
2-フェノキシ-N-(4-(ピラゾール-1-イル-)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (71)
Figure 2007051121
実施例59 (2) に準じ、4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに1-(4-ニトロフェニル)-1H-ピラゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(ピラゾール-1-イル-)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(8%)を白色固体として得た。
融点:235-237 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 6.54 (dd, J = 2.7, 1.6 Hz, 1H), 7.23-7.35 (m, 3H), 7.43-7.55 (m, 2H), 7.73 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.85 (s, 4H), 8.46 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.13 (s, 2H), 10.56 (s, 1H)。
実施例72
2-フェノキシ-N-(4-ヒドロキシフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(72)
Figure 2007051121
2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸 (6.49 g, 30 mmol) をピリジン (50 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (6.33 g, 33 mmol)、4-アミノフェノール (3.27 g, 30 mmol) を加え、 室温にて15時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-ヒドロキシフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(7.63 g, 83%) を淡紫色固体として得た。
融点: 215-218 ℃
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 6.74 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.22-7.50 (m, 7H), 9.07 (s, 2H), 9.31 (s, 1H), 10.20 (s, 1H)。
実施例73
2-フェノキシ-N-(4-イソブチルオキシフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(73)
Figure 2007051121
実施例72で得られた2-フェノキシ-N-(4-ヒドロキシフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(0.31 g, 1.0 mmol)と臭化イソブチル(0.15 g, 1.1 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5 ml)に溶解し、炭酸カリウム(0.55 g, 4.0 mmol)を加え、室温にて16時間攪拌した。不溶物を濾過、濾液を減圧下濃縮した後、水を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-イソブチロキシフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドを(0.16 g, 45%)淡黄色固体として得た。
融点: >300 ℃
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 0.97 (d, J = 7.0 Hz, 6H), 1.96-2.10 (m, 1H), 3.72 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.22-7.50 (m, 5H), 7.60 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 9.08 (s, 2H), 10.30 (s, 1H)。
実施例74
2-フェノキシ-N-(4-アリルオキシフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(74)
Figure 2007051121
実施例73に準じ、臭化イソブチルの代わりに臭化アリルを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-アリルオキシフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(65%) を乳白色固体として得た。
融点: 189-190 ℃
1H-NMR (DMSO-d6): δ (ppm) 4.52-4.56 (m, 2H), 5.21-5.43 (m, 2H), 5.95-6.11 (m, 1H), 6.95 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.22-7.50 (m, 5H), 7.61 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 9.08 (s, 2H), 10.30 (s, 1H)。
実施例75
2-フェノキシ-N-(4-(3-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(75)
Figure 2007051121
実施例73に準じ、臭化イソブチルの代わりに3-ブロモプロパノールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (65%) を淡黄色固体として得た。
融点: 177-182 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.34-2.40 (m, 2H), 3.20-3.40(m, 2H), 3.91 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.18-7.32 (m, 3H), 7.43-7.52 (m, 4H), 8.05 (s, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例76
2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(76)
実施例76(1)
1-(2-ブロモエトキシ)-4-ニトロベンゼン (76原料)
Figure 2007051121
4-ニトロフェノール(8.05 g, 57.9 mmol)をトルエン(160 ml)に溶解し、2-ブロモエタノール(7.23 g, 57.9 mmol)、トリフェニルホスフィン(18.2 g, 69.4 mmol)を加えた後に、氷冷下ジエチルアゾジカルボキシレートのトルエン溶液(31.7 ml)をゆっくり滴下した。徐々に室温まで昇温させ、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して溶媒を留去した後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製することにより1-(2-ブロモエトキシ)-4-ニトロベンゼン (10.5 g, 74%)を白色固体として得た。
融点:67-69 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 3.67 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 4.37 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 6.97 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 8.23 (d, J = 7.3 Hz, 2H)。
実施例76(2)
1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-2-メチル-1H-イミダゾール (76原料)
Figure 2007051121
実施例76(1)で得られた1-(2-ブロモエトキシ)-4-ニトロベンゼン(1.57 g, 6.82 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(30 ml)に溶解し、炭酸カリウム(1.77 g, 12.8 mmol)、2-メチルイミダゾール(1.05 g, 12.8 mmol)を加え、70 ℃にて2時間加熱攪拌した。室温まで冷却後、不溶物をセライト濾過にて除去し、濾液を濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHシリカゲル、クロロホルム:酢酸エチル=1:1)にて精製することにより1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-2-メチル-1H-イミダゾール (1.18 g, 75%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 2.43 (s, 3H), 4.31 (br, 4H), 6.78-7.03 (m, 4H), 8.13-8.28 (m, 2H)。
実施例76(3)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(76)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ、4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-2-メチル-1H-イミダゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(75%)を白色固体として得た。
融点:222-224 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 2.31 (s, 3H), 4.21-2.24 (m, 4H), 6.71 (brs, 1H), 6.86-6.93 (m, 2H), 7.10 (brs, 1H), 7.23-7.31 (m, 3H), 7.44-7.47 (m, 2H), 7.60-7.63 (m, 2H), 9.08 (s, 2H), 10.19 (s, 1H)。
実施例77
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-1-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(77)
実施例77(1)
1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール(77原料)
1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール(78原料)
Figure 2007051121
実施例76 (1) で得られた1-(2-ブロモエトキシ)-4-ニトロベンゼン(2.5 g, 10.2 mmol)をアセトン(30 ml)に溶解し、炭酸カリウム(3.43 g, 24.8 mmol)、1,2,3-トリアゾール(1.41 g, 20.4 mmol)を加え、70 ℃にて一晩加熱攪拌した。室温まで冷却後、不溶物をセライト濾過にて除去し、濾液を濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製することにより1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾール (1.60 g, 55%)及び1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾール (870 mg, 30%)をそれぞれ淡黄色固体としてを得た。
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 4.55 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 4.83 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.73 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.18 (d, J = 9.2 Hz, 2H)
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 4.63 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 4.84 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.79 (s, 2H), 8.16 (d, J = 9.2 Hz, 2H)。
実施例77(2)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-1-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(77)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ、4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに実施例77(1)で得られた1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-1H-1,2,3-トリアゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-1-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(70%)を淡黄色固体として得た。
融点:183-185 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 4.38 (br, 2H), 4.77 (br, 2H), 6.91 (br, 2H), 7.22-7.30 (m, 3H), 7.43-7.48 (m, 2H), 7.58-7.61 (m, 2H), 7.73 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 6.2 Hz, 1H), 9.07 (s, 2H), 10.25-10.33 (br, 1H)。
実施例78
2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-2-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (78)
Figure 2007051121
実施例59(2)に準じ、4-ヒドロキシメチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペリジンの代わりに実施例77(1)で得られた1-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)-2H-1,2,3-トリアゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(1,2,3-トリアゾール-2-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(63%)を淡黄色固体として得た。
融点:196-198 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 4.47 (t, J = 5.1 Hz, 2H), 4.80 (t, J = 5.2 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.22-7.33 (m, 3H), 7.44-7.51 (m, 2H), 7.61 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.81 (s, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.31 (br, 1H)。
実施例79
2-フェノキシ-N-(4-(3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(79)
実施例79(1)
4-ニトロフェノキシプロピルブロミド (79原料)
Figure 2007051121
4-ニトロフェノール (13.9 g, 100 mmol) をアセトニトリル (200 ml) に溶解し、1,3-ジブロムプロパン (202 g, 1 mol)、炭酸カリウム (20.7 g, 150 mmol) を加え、2時間加熱還流した。反応液を室温まで放冷した後、不溶物をセライトを用いて濾別し、濾液を減圧下溶媒留去して得られた残留物にトルエン (100 ml) を加え、再度減圧下溶媒留去した。得られた残留物に n-ヘキサンを加え、析出した固体を濾取することにより、4-ニトロフェノキシプロピルブロミド (92%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.29-2.45 (m, 2H), 3.61 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 4.22 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 6.97 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 8.21 (d, J = 9.2 Hz, 2H)。
実施例79(2)
3-(4-ニトロフェノキシ)-プロピル-4-ヒドロキシピペリジン (79原料)
Figure 2007051121
実施例79(1)により得られた4-ニトロフェノキシプロピルブロミド (780 mg, 3.0 mmol) をアセトニトリル (10 ml) に溶解し、炭酸カリウム (829 mg, 6.0 mmol)、4-ヒドロキシピペリジン (455 mg, 4.5 mmol) を加え、室温にて14時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより、3-(4-ニトロフェノキシ)-プロピル-4-ヒドロキシピペリジン (89%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.53-2.32 (m, 9H), 2.51 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.73-2.90 (m, 2H), 3.68-3.85 (m, 1H), 4.12 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.95 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 8.19 (d, J = 9.2 Hz, 2H)。
実施例79(3)
2-フェノキシ-N-(4-(3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(79)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに3-(4-ニトロフェノキシ)-プロピル-4-ヒドロキシピペリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(76%) を乳白色固体として得た。
融点: 183-185 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.37-2.32 (m, 9H), 2.52 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 2.74-2.88 (m, 2H), 3.69-3.81 (m, 1H), 4.01 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 6.90 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.16-7.51 (m, 7H), 7.64 (brs, 1H), 9.01 (s, 2H)。
実施例80
2-フェノキシ-N-(4-(3-(ピロリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(80)
実施例80(1)
3-(4-ニトロフェノキシ)プロピルピロリジン (80 原料)
Figure 2007051121
実施例79(2)に準じ、4-ヒドロキシピペリジンの代わりにピロリジンを用いることにより、3-(4-ニトロフェノキシ)プロピルピロリジン (89%) を淡黄色固体として得た。
実施例80(2)
2-フェノキシ-N-(4-(3-(ピロリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(80)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに3-(4-ニトロフェノキシ)プロピルピロリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-(ピロリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(60%) を淡黄色固体として得た。
融点: 168-170 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.77-1.85 (m, 4H), 1.98-2.05 (m, 2H), 2.55-2.66 (m, 6H), 4.04, (t, J = 6.3 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.19-7.34 (m, 3H), 7.43-7.58 (m, 4H), 7.61 (br, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例81
2-フェノキシ-N-(4(3-(1H-ピロール-1-イル)プロピルオキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(81)
Figure 2007051121
実施例73に準じ、臭化イソブチルの代わりに1-(3-ブロモプロピル)ピロールを用い、中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 50:0〜50:1)にて精製することにより、2-フェノキシ-N-(4(3-(1H-ピロール-1-イル)プロピルオキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (10%) を乳白色固体として得た。
融点: 無晶形固体
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.34-2.40 (m, 2H), 3.93 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 4.42 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 6.75-6.97 (m, 4H), 7.05-7.62 (m, 9H), 9.14 (s, 2H), 10.96 (s, 1H)。
実施例82
2-フェノキシ-N-(4-(3-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(82)
実施例82(1)
3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル-1,2,4-トリアゾール (82 原料)
Figure 2007051121
実施例79(2)に準じ、4-ヒドロキシピペリジンの代わりに1,2,4-トリアゾールを用いることにより、3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル-1,2,4-トリアゾール (38%) を淡黄色固体として得た。
実施例82(2)
2-フェノキシ-N-(4-(3-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(82)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに3-(4-ニトロフェノキシ)プロピル-1,2,4-トリアゾールを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-(3-(1,2,4-トリアゾール-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(37%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.34-2.40 (m, 2H), 3.93 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 4.42 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 6.87 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.18-7.32 (m, 3H), 7.43-7.52 (m, 4H), 7.84 (brs, 1H), 7.96 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例83
2-フェノキシ-N-(4-((ピリジン-3-イル)メトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(83)
Figure 2007051121
実施例73に準じ、臭化イソブチルの代わりに3-クロロメチルピリジン塩酸塩を用いることにより、2-フェノキシ-N-(4((ピリジン-3-イル)メトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (55%) を淡褐色固体として得た。
融点: 188.5-189.5 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 5.14 (s, 2H), 7.04 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.22-7.50 (m, 6H), 7.64 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.84-7.88 (m, 1H), 8.54 (dd, J = 1.6 Hz, 4.9 Hz, 1H), 8.66 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 9.08 (s, 2H), 10.32 (s, 1H)。
実施例84
2-フェノキシ-N-(4-((5-(4-モルホリニルカルボニル)-ピリジン-2-イル)メトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (84)
実施例84(1)
(6-メチルピリジン-3-イル)(モルホリノ)メタノン (84原料)
Figure 2007051121
6-メチルニコチン酸メチルエステル (3.0 g, 20 mmol) をテトラヒドロフラン (9 ml) に溶解し、氷冷下、4規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、室温にて3時間攪拌した。溶媒を減圧下濃縮し、得られた残留物を水に溶解させ、2規定塩酸で中和した。析出した固体を濾取し、減圧下乾燥することにより、粗のカルボン酸を得た。粗カルボン酸 (0.69 g, 5.0 mmol) をピリジン (10 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (1.15 g, 6.0 mmol)、モルホリン (0.44 g, 5.0 mmol) を加え、60 ℃にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水を加えて析出物を濾取し、さらに水で洗浄し減圧下乾燥することにより、(6-メチルピリジン-3-イル)(モルホリノ)メタノン (0.78 g, 76%) を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.60 (s, 3H), 3.51-3.75 (m, 8H), 7.23 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.66 (dd, J = 2.4, 8.1 Hz, 1H), 8.56 (d, J = 2.4 Hz, 1H)。
実施例84(2)
(6-(ブロモメチル)ピリジン-3-イル)(モルホリノ)メタノン (84原料)
Figure 2007051121
実施例84(1) で得られた(6-メチルピリジン-3-イル)(モルホリノ)メタノン (0.78 g, 3.8 mmol) をクロロホルム (10 ml) に溶解させ、N-ブロモコハク酸イミド (1.0 g, 5.7 mmol)、アゾビスイソブチロニトリル (0.09 g, 0.6 mmol) を加え、加熱還流下15時間攪拌した。冷却後、不溶物を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン:クロロホルム:ジエチルエーテル = 1:1:1〜1:10:1)にて精製することにより、(6-(ブロモメチル)ピリジン-3-イル)(モルホリノ)メタノン (0.09 g, 8%) を得た。
融点: 無晶形固体
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 3.51-3.75 (m, 8H), 4.86 (s, 2H), 7.22 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.68 (dd, J = 2.4, 8.1 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 2.4 Hz, 1H)。
実施例84(3)
2-フェノキシ-N-(4-((5-(4-モルホリニルカルボニル)-ピリジン-2-イル)メトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (84)
Figure 2007051121
実施例73に準じ、臭化イソブチルの代わりに(6-(ブロモメチル)ピリジン-3-イル)(モルホリノ)メタノンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-((5-(4-モルホリニルカルボニル)-ピリジン-2-イル)メトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(61%) を茶色固体として得た。
融点: 148-157 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 3.35-3.60 (m, 8H), 5.16 (s, 2H), 7.03 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.20-7.51 (m, 6H), 7.63-7.70 (m, 3H), 8.56 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 9.08 (s, 2H), 10.32 (s, 1H)。
実施例85
2-フェノキシ-N-(4-(tert-ブトキシカルボニルメチルオキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(85)
Figure 2007051121
実施例73に準じ、臭化イソブチルの代わりにブロモ酢酸tert-ブチルエステルを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4(tert-ブトキシカルボニルメチルオキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (70%) を淡茶色固体として得た。
融点: 154-157 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 1.08(s, 9H), 4.51 (s, 2H), 6.95 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.22-7.50 (m, 5H), 7.61 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 9.08 (s, 2H), 10.30 (s, 1H)。
実施例86
2-(4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)フェノキシ)酢酸 (86)
Figure 2007051121
実施例85で得られた 2-フェノキシ-N-(4(tert-ブトキシカルボニルメチルオキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (0.3 g, 0.71 mmol) をテトラヒドロフラン (5 ml) に溶解し、トリフルオロ酢酸 (1 ml) を加え、室温にて3時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水を加え、炭酸カリウム水溶液で中和した。析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-(4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)フェノキシ)酢酸(0.26 g, 92%) を白色固体として得た。
融点: 221-228 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 4.43 (s, 2H), 6.96 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.22-7.50 (m, 5H), 7.63 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 9.06 (s, 2H), 10.35 (s, 1H), 11.94 (br, 1H)。
実施例87
2-フェノキシ-N-(4-(2-モルホリノ-2-オキソエトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(87)
Figure 2007051121
実施例86 で得られた 2-(4-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)フェノキシ)酢酸 (0.25 g, 0.68 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (3 ml) に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (0.13 g, 0.82 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.16 g, 0.82 mmol)、モルホリン (0.06 g, 0.69 mmol) を加え、 60 ℃にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 50:1〜20:1)にて精製することにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-モルホリノ-2-オキソエトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(0.20 g, 68%) を淡黄色固体として得た。
融点: 201-203 ℃
1H-NMR(DMSO-d6): δ (ppm) 3.35-3.60 (m, 8H), 4.81 (s, 2H), 6.94 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.20-7.51 (m, 5H), 7.61 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.31 (s, 1H)。
実施例88
2-フェノキシ-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルチオ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (88)
実施例88(1)
N-(2-(4-ニトロフェニルチオ)エチル)モルホリン(88原料)
Figure 2007051121
4-ニトロチオフェノール (1.55 g, 10 mmol)、N-(2-クロロエチル)モルホリン塩酸塩(1.86 g, 10 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (20 ml) に溶解し、炭酸カリウム (4.15 g, 30 mmol) を加え室温にて15時間攪拌した。不溶物を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 50:0〜50:1)にて精製することにより、N-(2-(4-ニトロフェニルチオ)エチル)モルホリン (0.58 g, 22%) を黄色固体として得た。
融点: 無晶形固体
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.50-2.54 (m, 4H), 2.70 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.17 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.71-3.75 (m, 4H), 7.35 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 8.13 (d, J = 9.2 Hz, 2H)。
実施例88(2)
2-フェノキシ-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルチオ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (88)
Figure 2007051121
実施例88(1)で得られた N-(2-(4-ニトロフェニルチオ)エチル)モルホリン (0.57 g, 2.1 mmol) をメタノール (10 ml)に溶解し、 5% パラジウム-炭素 (0.12 g) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて攪拌した。不溶物を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し粗のアミン体を得た。これと、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸 (0.45 g, 2.1 mmol) をピリジン (10 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.44 g, 2.3 mmol) を加え、室温にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 100:1〜20:1)にて精製することにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルチオ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(0.09 g, 9%) を黄色固体として得た。
融点: 無晶形固体
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.45-2.50 (m, 4H), 2.64 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.65-3.71 (m, 4H), 7.21-7.65 (m, 9H), 8.04 (brs, 1H), 9.03 (s, 2H)。
実施例89
2-フェノキシ-N-(3-tert-ブトキシカルボニルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(89)
Figure 2007051121
実施例3に準じ、4-アミノ安息香酸 tert-ブチルエステルの代わりに3-アミノ安息香酸 tert-ブチルエステルを用いることにより、2-フェノキシ-N-(3-tert-ブトキシカルボニルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (84%) を乳白色固体として得た。
融点: 83-87 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.59 (s, 9H), 7.17-7.38 (m, 3H), 7.41-7.53 (m, 3H), 7.76-7.87 (m, 1H), 7.90-8.08 (m, 3H), 9.06 (s, 2H)。
実施例90
3-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-安息香酸 (90)
Figure 2007051121
実施例4に準じ、2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドの代わりに2-フェノキシ-N-(3-tert-ブトキシカルボニルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドを用いることにより、3-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-安息香酸 (94%) を乳白色固体として得た。
融点: 264-267 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 7.15-7.53 (m, 6H), 7.74-7.88 (m, 1H), 8.13-8.39 (m, 2H), 9.22 (s, 2H), 10.27 (brs, 1H)。
実施例91
2-フェノキシ-N-(3-(モルホリン-4-イル-カルボニル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (91)
Figure 2007051121
実施例90で得られた3-(2-フェノキシピリミジン-5-カルボキサミド)-安息香酸 (168 mg, 0.5 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (2.0 ml) に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (84 mg, 0.55 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (115 mg, 0.6 mmol)、モルホリン (66 μl, 0.75 mmol) を加え、 室温にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(3-(モルホリン-4-イル-カルボニル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (200 mg, 99%) を乳白色固体として得た。
融点: 242-243 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.32-3.94 (m, 8H), 6.99-7.12 (m, 1H), 7.16-7.53 (m, 7H), 7.78-7.86 (m, 1H), 9.09 (s, 2H), 9.25 (brs. 1H)。
実施例92
2-フェノキシ-N-(3-(4-ピリジルメチルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (92)
Figure 2007051121
実施例91に準じ、モルホリンの代わりに4-ピリジルメチルアミンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(3-(4-ピリジルメチルカルバモイル)-フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (97%) を乳白色固体として得た。
融点: 225-227 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 4.61 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 7.17-7.34 (m, 5H), 7.49-7.52 (m, 3H), 7.69 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.47-8.70 (m, 3H), 9.21 (s, 2H), 10.42 (s, 1H)。
実施例93
2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルメトキシ-3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(93)
実施例93(1)
2-ホルミル-4-ニトロフェノキシ酢酸 tert-ブチルエステル (93 原料)
Figure 2007051121
2-ヒドロキシ-5-ニトロベンズアルデヒド(2.34 g, 20 mmol) をアセトニトリル (50 ml) に溶解し、炭酸カリウム (4.15 g, 30 mmol)、臭化酢酸 tert-ブチルエステル (3.2 ml, 22 mmol)、18-クラウン-6-エーテル (158 mg, 0.6 mmol) を加え、80 ℃にて4時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルを加えることにより析出した固体を濾取することにより、2-ホルミル-4-ニトロフェノキシ酢酸 tert-ブチルエステル (4.17 g, 74%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.50 (s, 9H), 4.78 (s, 2H), 6.96 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.42 (dd, J = 8.9, 2.9 Hz, 1H), 8.74 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 10.54 (s, 1H)。
実施例93(2)
4-ニトロ-2-(ピロリジン-1-イル)メチルフェノキシ酢酸tert-ブチルエステル (93 原料)
Figure 2007051121
実施例93(1)で得られた 2-ホルミル-4-ニトロフェノキシ酢酸 tert-ブチルエステル (1.41 g, 5.0 mmol) をメタノール (10 ml)、テトラヒドロフラン (5 ml) に溶解し、ピロリジン (0.50 ml, 6.0 mmol)、水素化シアノホウ素ナトリウム (314 mg, 5.0 mmol) を加え、 室温にて1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下濃縮し得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム= 1:50〜1:20)にて精製することにより、4-ニトロ-2-(ピロリジン-1-イル)メチルフェノキシ酢酸 tert-ブチルエステル (940 mg, 56%) を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.48 (s, 9H), 1.73-1.98 (m, 4H), 2.53-2.72 (m, 4H), 3.77 (s, 2H), 4.64 (s, 2H), 6.75 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.11 (dd, J = 8.9, 2.6 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 2.6 Hz, 1H)。
実施例93(3)
2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルメトキシ-3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(93)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに4-ニトロ-2-(ピロリジン-1-イル)メチルフェノキシ酢酸 tert-ブチルエステルを用いることにより、2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルメトキシ-3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (82%) を黄色固体として得た。
融点: 64-67 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.48 (s, 9H), 1.75-1.87 (m, 4H), 2.55-2.69 (m, 4H), 3.74 (s, 2H), 4.54 (s, 2H), 6.73 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.18-7.53 (m, 6H), 7.57-7.74 (m, 2H), 9.01 (s, 2H)。
実施例94
2-フェノキシ-N-(4-カルボキシメトキシ-3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド トリフルオロ酢酸塩 (94)
Figure 2007051121
実施例93(3)により得られた 2-フェノキシ-N-(4-tert-ブトキシカルボニルメトキシ-3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (50 mg, 0.10 mmol) をトリフルオロ酢酸 (1 ml) に溶解し、室温にて20時間攪拌した。反応液をジエチルエーテルにて希釈し、析出した固体を濾取することにより、2-フェノキシ-N-(4-カルボキシメトキシ-3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドトリフルオロ酢酸塩 (44 mg, 78%) を淡褐色固体として得た。
融点: 81-85 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.90-2.17 (m, 4H), 2.89-3.13 (m, 2H), 3.37-3.62 (m, 2H), 4.22 (s, 2H), 4.75 (s, 2H), 6.85 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.12-7.50 (m, 5H), 7.68-7.90 (m, 2H), 9.13 (s, 2H), 9.80 (s, 1H), 10.64 (s, 1H)。
実施例95
2-フェノキシ-N-(3-クロロ-4-(1-ピロリジニルカルボニル)-フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(95)
実施例95(1)
(4-アミノ-2-クロロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (95原料)
Figure 2007051121
4-アミノ-2-クロロ安息香酸 (5.15 g, 30 mmol) をアセトニトリル (50 ml)、N,N-ジメチルホルムアミド (30 ml) に懸濁し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (4.82 g, 31.5 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (6.33 g, 33 mmol)、ピロリジン (3.8 ml, 45 mmol) を加え、 室温にて18時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより(4-アミノ-2-クロロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (4.52 g, 67%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.80-2.03 (m, 4H), 3.18-3.32 (m, 2H), 3.55-3.94 (m, 4H), 6.56 (dd, J = 8.3, 2,3 Hz, 1H), 6.67 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 8.3 Hz, 1H)。
実施例95(2)
2-フェノキシ-N-(3-クロロ-4-(1-ピロリジニルカルボニル)-フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(95)
Figure 2007051121
実施例3に準じ、4-アミノ安息香酸 tert-ブチルエステルの代わりに(4-アミノ-2-クロロフェニル)-1-カルボニルピロリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(3-クロロ-4-(1-ピロリジニルカルボニル)-フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(61%) を乳白色固体として得た。
融点: 201-202 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.83-2.06 (m, 4H), 3.13-3.32 (m, 2H), 3.58-3.77 (m, 2H), 7.02 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.18-7.54 (m, 7H), 9.26 (s, 2H), 10.01 (s, 1H)。
実施例96
2-フェノキシ-N-(3-ジフルオロメトキシ-4-(1-ピロリジニルカルボニル)フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(96)
実施例96(1)
(2-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (96原料)
Figure 2007051121
実施例95(1)に準じ、4-アミノ-2-クロロ安息香酸の代わりに2-ヒドロキシ-4-ニトロ安息香酸を用いることにより、(2-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジン(16%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.72-1.94 (m, 4H), 3.10-3.23 (m, 2H), 3.38-3.55 (m, 2H), 7.43 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.65-7.77 (m, 2H), 10.89 (s, 1H)。
実施例96(2)
(2-ジフルオロメトキシ-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (96原料)
Figure 2007051121
実施例96(1)で得られた(2-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (354 mg, 1.5 mmol) をジオキサン (5 ml) に懸濁し、50% 水酸化ナトリウム水溶液 (1.0 ml)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム (17 mg, 0.08 mmol) を加え、クロロジフルオロメタンガス雰囲気下、室温にて6時間攪拌した。反応液に1規定塩酸を加え、酸性とした後、酢酸エチルにて抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジイソプロピルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより(2-ジフルオロメトキシ-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (336 mg, 78%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.87-2.08 (m, 4H), 3.16-3.28 (m, 2H), 3.50-3.74 (m, 2H), 6.46 (t, J = 72.9 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 8.07-8.21 (m, 2H)。
実施例96(3)
2-フェノキシ-N-(3-ジフルオロメトキシ-4-(1-ピロリジニルカルボニル)フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(96)
Figure 2007051121
実施例12(2) に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに(2-ジフルオロメトキシ-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(3-ジフルオロメトキシ-4-(1-ピロリジニルカルボニル)フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(41%) を乳白色固体として得た。
融点: 219-222 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.77-2.05 (m, 4H), 3.17-3.32 (m, 2H), 3.54-3.73 (m, 2H), 6.44 (t, J = 73.2 Hz, 1H), 6.99-7.57 (m, 8H), 9.21 (s, 2H), 10.03 (s, 1H)。
実施例97
2-フェノキシ-N-(2-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)-4-(1-ピロリジニルカルボニル)フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド塩酸塩(97)
実施例97(1)
(2-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (97原料)
Figure 2007051121
実施例96(1)で得られた(2-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (354 mg, 1.5 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (4 ml) に溶解し、炭酸カリウム (622 mg, 4.5 mmol)、2-クロロエチルモルホリン塩酸塩 (419 mg, 2.25 mmol) を加え、70 ℃にて3時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去することにより(2-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジン (514 mg, 98%) を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.84-2.02 (m, 4H), 2.50-2.64 (m, 4H), 2.75-2.87 (m, 2H), 3.12-3.34 (br, 2H), 3.15-3.30 (m, 6H), 4.18-4.31 (m, 2H), 7.44 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.80 (J = 2.0 Hz, 1H), 7.89 (dd, J = 8.3, 2.0 Hz, 1H)。
実施例97(2)
2-フェノキシ-N-(2-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)-4-(1-ピロリジニルカルボニル)フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド塩酸塩(97)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに(2-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)-4-ニトロフェニル)-1-カルボニルピロリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(2-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)-4-(1-ピロリジニルカルボニル)フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミドを得た後、酢酸エチル (10 ml) に溶解し、4規定塩化水素酸-酢酸エチル溶液 (2 ml) を加え、室温にて1時間攪拌した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより淡黄色固体として2-フェノキシ-N-(2-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)-4-(1-ピロリジニルカルボニル)フェニル-1-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド塩酸塩 (336 mg, 61%) を淡黄色固体として得た。
融点: 145-150 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.72-1.93 (m, 4H), 3.07-4.67 (m, 16H), 7.20-7.34 (m, 4H), 7.41-7.55 (m, 3H), 7.70 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 9.18 (s, 2H), 10.84 (s, 1H), 11.57 (s, 1H)。
実施例98
2-フェノキシ-N-(2-(ピロリジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド (98)
実施例98(1)
5-ニトロ-2-(ピロリジン-1-イル)ピリミジン (98の原料)
Figure 2007051121
文献(Heterocycles、1984年、22巻、79頁)既知である2-クロロ-5-ニトロピリミジン (0.8 g, 5.0 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (5 ml) に溶解し、ピロリジン (0.54 g, 7.5 mmol)、炭酸カリウム (1.38 g, 10 mmol) を加え、130 ℃で16時間攪拌した。放冷後不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 50:1〜10:1)にて精製することにより、5-ニトロ-2-(ピロリジン-1-イル)ピリミジン (0.51 g, 53%) を得た。
融点: 無晶形固体
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.90-1.95 (m, 4H), 3.40-3.45 (m, 4H), 9.59 (s, 2H)。
実施例98(2)
2-フェノキシ-N-(2-(ピロリジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド (98)
Figure 2007051121
5-ニトロ-2-(ピロリジン-1-イル)ピリミジン (0.29 g, 1.5 mmol) をメタノール (5 ml)に溶解し、10% パラジウム-炭素 (0.06 g) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて攪拌した。不溶物を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し粗のアミン体を得た。得られた粗のアミン体と2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸 (0.32 g, 1.5 mmol) をピリジン (5 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.32 g, 1.7 mmol) を加え、室温にて20時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、炭酸カリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(2-(ピロリジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド (0.15g, 28%) を褐色固体として得た。
融点: 186-191 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.90-1.95 (m, 4H), 3.40-3.45 (m, 4H), 7.22-7.45 (m, 5H), 8.58 (s, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.31 (s, 1H)。
実施例99
2-フェノキシ-N-(6-(3-メトキシプロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(99)
実施例99(1)
2-(3-メトキシプロピルアミノ)-5-ニトロピリジン (99原料)
Figure 2007051121
2-クロロ-5-ニトロピリジン (7.93 g, 50 mmol) をN,N-ジメチルアセトアミド (100 ml) に溶解し、炭酸カリウム (10.4 g, 75 mmol)、3-メトキシプロピルアミン (6.1 ml, 60 mmol) を加え、100 ℃にて3時間攪拌した。反応液を室温まで放冷したのち、水を加え、酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジイソプロピルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより2-(3-メトキシプロピルアミノ)-5-ニトロピリジン (7.96 g, 75%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.87-2.01 (m, 2H), 3.37 (s, 3H), 3.46-3.62 (m, 4H), 5.90 (brs, 1H), 6.35 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.17 (dd, J = 9.6, 2.6 Hz, 1H), 9.01 (d, J = 2.6 Hz, 1H)。
実施例99(2)
5-アミノ-2-(3-メトキシプロピルアミノ)ピリジン (99原料)
Figure 2007051121
実施例99(1) で得られた 2-(3-メトキシプロピルアミノ)-5-ニトロピリジン (2.11 g, 10 mmol) を酢酸エチル (50 ml) に溶解し、10% パラジウム-炭素 (500 mg) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて3時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮することにより5-アミノ-2-(3-メトキシプロピルアミノ)ピリジン (1.79 g, 99%) を赤褐色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.82-1.93 (m, 2H), 3.02-3.40 (m, 7H), 3.50 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 4.35 (brs, 1H), 6.32 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.96 (dd, J = 8.6, 2.7 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 2.7 Hz, 1H)。
実施例99(3)
2-フェノキシ-N-(6-(3-メトキシプロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(99)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに5-アミノ-2-(3-メトキシプロピルアミノ)ピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(3-メトキシプロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (56%) を乳白色固体として得た。
融点: 141-142 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.83-1.95 (m, 2H), 3.30-3.45 (m, 5H), 3.50 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 4.89 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.17-7.35 (m, 3H), 7.42-7.53 (m, 2H), 7.78 (dd, J = 8.9, 2.3 Hz, 1H), 7.93 (brs, 1H), 8.10 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例100
2-フェノキシ-N-(6-(2-ジメチルアミノエチル-N-メチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(100)
実施例100(1)
2-(2-ジメチルアミノエチル-N-メチルアミノ)-5-ニトロピリジン (100原料)
Figure 2007051121
実施例99(1)に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりにN,N,N’-トリメチルエチレンジアミンを用いることにより、2-(2-ジメチルアミノエチル-N-メチルアミノ)-5-ニトロピリジン(73%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.29 (s, 6H), 2.52 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.19 (s, 3H), 3.79 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 6.46 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.19 (dd, J = 9.4, 2.6 Hz, 1H), 9.05 (d, J = 2.6 Hz, 1H)。
実施例100(2)
2-フェノキシ-N-(6-(2-ジメチルアミノエチル-N-メチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(100)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(2-ジメチルアミノエチル-N-メチルアミノ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(2-ジメチルアミノエチル-N-メチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (50%) を赤紫色固体として得た。
融点: 131-132 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.27 (s, 6H), 2.48 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.05 (s, 3H), 3.65 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 6.49 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.15-7.37 (m, 3H), 7.40-7.53 (m, 2H), 7.79 (dd, J = 9.0, 2.4 Hz, 1H), 8.01 (s, 1H), 8.16 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例101
2-フェノキシ-N-(6-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(101)
実施例101(1)
2-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルアミノ)-5-ニトロピリジン (101 原料)
Figure 2007051121
実施例99(1)に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりに 2-モルホリノエチルアミンを用いることにより、2-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルアミノ)-5-ニトロピリジン (quant.) を赤褐色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.43-2.70 (m, 6H), 3.40-3.57 (m, 2H), 3.71-3.80 (m, 4H), 5.97 (brs, 1H), 6.39 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.18 (dd, J = 9.0, 2.7 Hz, 1H), 9.02 (d, J = 2.7 Hz, 1H)。
実施例101(2)
2-フェノキシ-N-(6-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(101)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルアミノ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(2-(モルホリン-4-イル)-エチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(70%) を灰白色固体として得た。
融点: 179-182 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.38-2.67 (m, 6H), 3.31-3.42 (m, 2H), 3.65-3.80 (m, 4H), 5.14 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 6.44 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.17-7.35 (m, 3H), 7.40-7.53 (m, 2H), 7.64 (s, 1H), 7.72-7.86 (m, 1H), 8.05-8.18 (m, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例102
2-フェノキシ-N-(6-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (102)
実施例102(1)
2-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ)-5-ニトロピリジン (102 原料)
Figure 2007051121
実施例99(1)に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりに 3-アミノプロピルピロリドンを用いることにより、2-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ)-5-ニトロピリジン (84%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.75-1.85 (m, 2H), 2.02-2.13 (m, 2H), 2.45 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 3.37-3.54 (m, 6H), 6.41 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.64 (brs, 1H), 8.10 (dd, J = 9.3, 2.7 Hz, 1H), 9.00 (d, J = 2.7 Hz, 1H)。
実施例102(1)
2-フェノキシ-N-(6-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (102)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(3-(2-オキソピロリジン-1-イル)-プロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (70%) を淡黄色固体として得た。
融点: 189-192 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.75-1.85 (m, 2H), 2.02-2.13 (m, 2H), 2.45 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 3.37-3.54 (m, 6H), 4.89 (br, 1H), 6.42 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.18-7.50 (m, 5H), 7.71 (s, 1H), 7.79 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.12 (brs, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例103
2-フェノキシ-N-(6-(2-(ピリジン-2-イル)-エチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (103)
実施例103(1)
2-(2-(ピリジン-2-イル)-エチルアミノ)-5-ニトロピリジン (103 原料)
Figure 2007051121
実施例99(1)に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりにピリジン-2-エチルアミンを用いることにより、2-(2-(ピリジン-2-イル)-エチルアミノ)-5-ニトロピリジン (90%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.12 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.77-3.98 (br, 2H), 6.37 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.30-6.50 (br, 1H), 7.13-7.22 (m, 2H), 7.59-7.67 (m, 1H), 8.06-8.20 (br, 1H), 8.51-8.63 (m, 1H), 9.01 (d, J = 2.4 Hz, 1H)。
実施例103(2)
2-フェノキシ-N-(6-(2-(ピリジン-2-イル)-エチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (103)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(2-(ピリジン-2-イル)-エチルアミノ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(2-(ピリジン-2-イル)-エチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (70%) を淡黄色固体として得た。
融点: 150-152 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.12 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.77-3.98 (br, 2H), 4.49 (s, 1H), 6.37 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.30-6.50 (br, 1H), 7.15-7.35 (m, 6H), 7.40-7.50 (m, 2H), 7.79 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.12 (s, 1H), 8.51-8.63 (m, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例104
2-フェノキシ-N-(6-(3-(イミダゾール-1-イル)-プロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (104)
実施例104(1)
2-(3-(イミダゾール-1-イル)-プロピルアミノ)-5-ニトロピリジン (104 原料)
Figure 2007051121
実施例99(1)に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりに 3-(イミダゾール-1-イル)-プロピルアミンを用いることにより、2-(3-(イミダゾール-1-イル)-プロピルアミノ)-5-ニトロピリジン (89%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.11-2.23 (m, 2H), 3.40-3.55 (m, 2H), 4.09 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 5.97 (brs, 1H), 6.37 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 8.15 (dd, J = 9.3, 2.7 Hz, 1H), 9.02 (d, J = 2.7 Hz, 1H)。
実施例104(2)
2-フェノキシ-N-(6-(3-(イミダゾール-1-イル)-プロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (104)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(3-(イミダゾール-1-イル)-プロピルアミノ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(3-(イミダゾール-1-イル)-プロピルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (70%) を淡黄色固体として得た。
融点: 215-219 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.05-2.15 (m, 2H), 3.31-3.40 (m, 2H), 4.05-4.15 (m, 2H), 4.45-4.65 (br, 1H), 6.38 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.95 (s, 1H), 7.07 (s, 1H), 7.20-7.50 (m, 6H), 7.64-7.86 (m, 2H), 8.16 (s, 1H), 9.04 (s, 2H)。
実施例105
2-フェノキシ-N-(6-(2-エトキシカルボニルエチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (105)
実施例105(1)
2-(2-エトキシカルボニルエチルアミノ)-5-ニトロピリジン (105 原料)
Figure 2007051121
実施例99(1)に準じ、3-メトキシプロピルアミンの代わりにβ-アラニンエチルエステル塩酸塩を用いることにより、2-(2-エトキシカルボニルエチルアミノ)-5-ニトロピリジン (91%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.27 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 2.66 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.71-3.84 (m, 2H), 4.18 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 5.79 (brs, 1H), 6.38 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.16 (dd, J = 9.2, 2.6 Hz, 1H), 9.02 (d, J = 2.6 Hz, 1H)。
実施例105(2)
2-フェノキシ-N-(6-(2-エトキシカルボニルエチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (105)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(2-エトキシカルボニルエチルアミノ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(2-エトキシカルボニルエチルアミノ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (62%) を赤紫色固体として得た。
融点: 169-170 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.26 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 2.63 (t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.63 (dt, J = 6.3, 6.3 Hz, 2H), 4.16 (q, J = 7.3 Hz, 2H), 4.92 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.17-7.35 (m, 3H), 7.40-7.53 (m, 2H), 7.70-7.88 (m, 2H), 8.13 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 9.02 (s, 2H)。
実施例106
2-フェノキシ-N-(6-(2-メトキシエトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (106)
実施例106(1)
2-(2-メトキシエトキシ)-5-ニトロピリジン (106原料)
Figure 2007051121
2-メトキシエタノール (913 mg, 12 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド (15 ml) に溶解し、氷冷下 55% 水素化ナトリウム (480 mg, 11 mmol) を加え、室温にて30分間攪拌した。反応液に氷冷下 2-クロロ-5-ニトロピリジン (1.59 g, 10 mmol) のN,N-ジメチルホルムアミド (5 ml) 溶液を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:クロロホルム = 1:100)にて精製することにより2-(2-メトキシエトキシ)-5-ニトロピリジン (1.22 g, 62%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.44 (s, 3H), 3.72-3.84 (m, 2H), 4.55-4.64 (m, 2H), 6.89 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.36 (dd, J = 9.3, 2.7 Hz, 1H), 9.06 (d, J = 2.7 Hz, 1H)。
実施例106(2)
2-フェノキシ-N-(6-(2-メトキシエトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (106)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(2-メトキシエトキシ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(2-メトキシエトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (83%) を乳白色固体として得た。
融点: 154-155 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.44 (s, 3H), 3.70-3.80 (m, 2H), 4.38-4.52 (m, 2H), 6.82 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.15-7.34 (m, 3H), 7.38-7.52 (m, 2H), 7.80-8.02 (m, 2H) 8.23 (brs, 1H), 9.03 (s, 2H)。
実施例107
2-フェノキシ-N-(6-(2-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)-エトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (107)
実施例107(1)
2-(2-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)-エトキシ)-5-ニトロピリジン (107原料)
Figure 2007051121
実施例106(1)に準じ、2-メトキシエタノールの代わりにN-ベンジル-N-メチルアミノエタノールを用いることにより、2-(2-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)-エトキシ)-5-ニトロピリジン (67%) を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.35 (s, 3H), 2.83 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.61 (s, 2H), 4.56 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.20-7.40 (m, 5H), 8.34 (dd, J = 9.0, 2.7 Hz, 1H), 9.03 (d, J = 2.7 Hz, 1H)。
実施例107(2)
2-フェノキシ-N-(6-(2-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)-エトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (107)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(2-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)-エトキシ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(2-(N-ベンジル-N-メチルアミノ)-エトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (85%) を白色固体として得た。
融点: 138-139 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.38 (s, 3H), 2.82 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 3.61 (s, 2H), 4.44 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 6.79 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 7.17-7.57 (m, 10H), 7.82 (brs, 1H), 7.93 (dd, J = 9.1, 2.7 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 9.03 (s, 2H)。
実施例108
2-フェノキシ-N-(6-(ピリジン-2-イル-メトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (108)
実施例108(1)
2-(ピリジン-2-イル-メトキシ)-5-ニトロピリジン (108原料)
Figure 2007051121
実施例106(1)に準じ、2-メトキシエタノールの代わりにピリジン-2-メタノールを用いることにより、2-(ピリジン-2-イル-メトキシ)-5-ニトロピリジン (77%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 5.61 (s, 2H), 6.97 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.22-7.30 (m, 1H), 7.44 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.68-7.77(m, 1H), 8.39 (dd, J = 9.0, 2.9 Hz, 1H), 8.58-8.67 (m, 1H), 9.08 (d, J = 2.9 Hz, 1H)。
実施例108(2)
2-フェノキシ-N-(6-(ピリジン-2-イル-メトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (108)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロフェニル酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに2-(ピリジン-2-イル-メトキシ)-5-ニトロピリジンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-(ピリジン-2-イル-メトキシ)-ピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (62%) を肌色固体として得た。
融点: 182-183 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 5.49 (s, 2H), 6.88 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.13-7.34 (m, 4H), 7.37-7.52 (m, 3H), 7.62-7.73 (m, 1H), 7.94-8.07 (m, 1H), 8.15-8.37 (m, 2H), 8.50-8.62 (m, 1H), 9.05 (s, 2H)。
実施例109
2-フェノキシ-N-(6-ヒドロキシメチルピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(109)
実施例109(1)
5-アミノピリジン-2-メタノール 2塩酸塩 (109 原料)
Figure 2007051121
文献 (J. Med. Chem., 43, 5017 (2000)) 既知の 5-tert-ブトキシカルバモイルピリジン-2-メタノール (5.61 g, 25 mmol) をメタノール (25 ml)とテトラヒドロフラン (50 ml)とに溶解し、4規定塩化水素酸-酢酸エチル溶液 (50 ml, 200 mmol) を加え、60 ℃にて3時間攪拌した。減圧下溶媒留去して得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取することにより5-アミノピリジン-2-メタノール 2塩酸塩 (4.90 g, 100%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 4.66 (s, 2H), 5.20-6.80 (br, 5H), 7.62 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.67 (dd, J = 8.6, 2.6 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 2.6 Hz, 1H)。
実施例109(2)
2-フェノキシ-N-(6-ヒドロキシメチルピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(109)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりに5-アミノピリジン-2-メタノール 2塩酸塩を用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-ヒドロキシメチルピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (41%) を淡黄色固体として得た。
融点: 186-188 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 4.77 (s, 2H), 7.19-7.52 (m, 6H), 7.90 (brs, 1H), 8.18 (dd, J = 8.6, 2.6 Hz, 1H), 8.66 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 9.06 (s, 2H)。
実施例110
2-フェノキシ-N-(6-ホルミルピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(110)
Figure 2007051121
実施例2に準じ、2-フェノキシ-N-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミドの代わりに実施例109で得られた2-フェノキシ-N-(6-ヒドロキシメチルピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミドを用いることにより、2-フェノキシ-N-(6-ホルミルピリジン-3-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(83%) を白色固体として得た。
融点: 196-198 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 7.17-7.37 (m, 3H), 7.43-7.55 (m, 2H), 8.04 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.15 (s, 1H), 8.45 (dd, J = 8.6, 2.5 Hz, 1H), 8.90 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 9.09 (s, 2H), 10.04 (s, 1H)。
実施例111
2-(4-フルオロフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (111)
実施例111(1)
2-(4-フルオロフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸
Figure 2007051121
実施例1(1)に準じ、フェノールの代わりに4-フルオロフェノールを用いることにより、2-(4-フルオロフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸 (73%) を乳白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 7.06-7.24 (m, 4H), 9.17 (s, 2H)。
実施例111(2)
2-(4-フルオロフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (111)
Figure 2007051121
実施例26(3)に準じ、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸の代わりに2-(4-フルオロフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸を用いることにより、2-(4-フルオロフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (50%) を肌色固体として得た。
融点: 205-206 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.78-1.97 (m, 4H), 2.57-2.84 (m, 4H), 3.72 (s, 2H), 7.07-7.26 (m, 4H), 7.39 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.71 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 9.17 (s, 2H), 9.78 (brs, 1H)。
実施例112
2-(2-クロロフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (112)
実施例112(1)
2-(2-クロロフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸
Figure 2007051121
実施例1(1)に準じ、フェノールの代わりに2-クロロフェノールを用いることにより、2-(2-クロロフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸 (67%) を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 7.20-7.50 (m, 4H), 9.06 (s, 2H), 13.36 (br, 1H)。
実施例112(2)
2-(2-クロロフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (112)
Figure 2007051121
実施例26(3)に準じ、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸の代わりに2-(2-クロロフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸を用いることにより、2-(2-クロロフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (50%) を肌色固体として得た。
融点: 78-80 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.67-1.75 (m, 4H), 2.35-2.45 (m, 4H), 3.53 (s, 2H), 7.20-7.50 (m, 6H), 7.66 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.39 (s, 1H)。
実施例113
2-(3-メチルフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (113)
実施例113(1)
2-(3-メチルフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸
Figure 2007051121
実施例1(1)に準じ、フェノールの代わりに3-メチルフェノールを用いることにより、2-(3-メチルフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸 (65%) を乳白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 2.33 (s, 3H), 7.01-7.37 (m, 4H), 9.04 (s, 2H), 13.56 (br, 1H)。
実施例113(2)
2-(3-メチルフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (113)
Figure 2007051121
実施例26(3)に準じ、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸の代わりに2-(3-メチルフェノキシ)ピリミジン-5-カルボン酸を用いることにより、2-(3-メチルフェノキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (60%) を乳白色固体として得た。
融点: 147-151 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.67-1.85 (m, 4H), 2.33 (s, 3H), 2.40-2.47 (m, 4H), 3.53 (s, 2H), 7.01-7.37 (m, 6H), 7.66 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 9.09 (s, 2H), 10.39 (s, 1H)。
実施例114
2-(2-ピリジルオキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (114)
実施例114(1)
2-(2-ピリジルオキシ)ピリミジン-5-カルボン酸
Figure 2007051121
実施例1(1)に準じ、フェノールの代わりに2-ヒドロキシピリジンを用いることにより、2-(2-ピリジルオキシ)ピリミジン-5-カルボン酸 (27%) を褐色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 6.24-6.36 (m, 1H), 6.66 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.35-7.47 (m, 1H), 7.64-7.78 (m, 1H), 9.40 (s, 2H)。
実施例114(2)
2-(2-ピリジルオキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (114)
Figure 2007051121
実施例26(3)に準じ、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸の代わりに2-(2-ピリジルオキシ)ピリミジン-5-カルボン酸を用いることにより、2-(2-ピリジルオキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (26%) を淡黄色固体として得た。
融点: 201-203 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.73-1.89 (m, 4H), 2.43-2.60 (m, 4H), 3.61 (s, 2H), 6.33-6.42 (m, 1H), 6.66 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.40-7.53 (m, 1H), 7.67-7.83 (m, 3H), 9.53 (s, 2H), 9.65 (brs, 1H)。
実施例115
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (115)
実施例115(1)
2-(3-ピリジルオキシ)ピリミジン-5-カルボン酸
Figure 2007051121
実施例1(1)に準じ、フェノールの代わりに3-ヒドロキシピリジンを用いることにより、2-(3-ピリジルオキシ)ピリミジン-5-カルボン酸 (82%) を褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 7.49-7.58 (m, 1H), 7.74-7.83 (m, 1H), 8.50-8.59 (m, 2H), 9.08 (s, 2H), 13.65 (br, 1H)。
実施例115(2)
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (115)
Figure 2007051121
実施例26(3)に準じ、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸の代わりに2-(3-ピリジルオキシ)ピリミジン-5-カルボン酸を用いることにより、2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (50%) を淡黄色固体として得た。
融点: 184-185 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.74-1.87 (m, 4H), 2.42-2.57 (m, 4H), 3.61 (s, 2H), 7.35 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.37-7.46 (m, 1H), 7.49-7.66 (m, 3H), 7.95 (brs, 1H), 8.52-8.60 (m, 2H), 9.04 (s, 2H)。
実施例116
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-メチルイミダゾール-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(116)
実施例116(1)
1-(4-ニトロフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾール (116 原料)
Figure 2007051121
実施例69(1)に準じ、3-ヒドロキシ-5-メチルピラゾールの代わりに2-メチルイミダゾールを用いることにより、1-(4-ニトロフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾール (65%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.44 (s, 3H), 7.07 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.43-7.55 (m, 2H), 8.32-8.47 (m, 2H)。
実施例116(2)
1-(4-アミノフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾール (116 原料)
Figure 2007051121
実施例69(2)に準じ、3-ヒドロキシ-5-メチルピラゾール-1-イル-4-ニトロベンゼンの代わりに1-(4-ニトロフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾールを用いることにより、1-(4-アミノフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾール (90%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.31 (s, 3H), 3.83 (br, 2H), 6.69-6.76 (m, 2H), 6.91-7.08 (m, 4H)。
実施例116(3)
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-メチルイミダゾール-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(116)
Figure 2007051121
2-(3-ピリジルオキシ)-ピリミジン-5-カルボン酸 (217 mg, 1.0 mmol) をピリジン (8 ml) に懸濁し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (168 mg, 1.1 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (230 m g, 1.2 mmol)、1-(4-アミノフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾール (191 mg, 1.1 mmol) を加え、 60 ℃にて18時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:30〜1:15)にて精製することにより、2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-メチルイミダゾール-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (207 mg, 56%) を乳白色固体として得た。
融点: 219-221 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.35 (s, 3H), 6.95-7.07 (m, 2H), 7.28 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.38-7.51 (m, 1H), 7.55-7.68 (m, 1H), 7.90 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 8.49-8.64 (m, 2H), 9.22 (s, 2H), 10.28 (s, 1H)。
実施例117
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (117)
実施例117(1)
4-アミノベンジル-1,2,4-トリアゾール (117 原料)
Figure 2007051121
実施例26(2)に準じ、4-ニトロベンジルピロリジンの代わりに4-ニトロベンジル-1,2,4-トリアゾールを用いることにより、4-アミノベンジル-1,2,4-トリアゾール (71%) を淡黄色固体として得た。
融点: 127-128 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.75 (br, 2H), 5.21 (s, 2H), 6.67 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.94 (s, 1H), 7.97 (s, 1H)。
実施例117(2)
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (117)
Figure 2007051121
実施例116(3)に準じ、1-(4-アミノフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾールの代わりに4-アミノベンジル-1,2,4-トリアゾールを用いることにより、2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (66%) を淡黄色固体として得た。
融点: 212-213 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 5.35 (s, 2H), 7.30 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.39-7.47 (m, 1H), 7.55-7.70 (m, 3H), 7.98 (s, 1H), 8.02-8.12 (br, 1H), 8.07 (s, 1H), 8.52-8.59 (m, 2H), 9.05 (s, 2H)。
実施例118
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(118)
実施例118(1)
4-ヒドロキシピペリジン-1-イル-4-ニトロベンゼン (118 原料)
Figure 2007051121
実施例69(1)に準じ、3-ヒドロキシ-5-メチルピラゾールの代わりに4-ヒドロキシピペリジンを用いることにより、4-ヒドロキシピペリジン-1-イル-4-ニトロベンゼン (91%) を黄色固体として得た。
融点: 117-118 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.52-1.74 (m, 2H), 1.96-2.14 (m, 2H), 3.14-3.35 (m, 2H), 3.71-4.18 (m, 3H), 6.82 (d, J = 9.6 Hz, 2H), 8.11 (d, J = 9.6 Hz, 2H)。
実施例118(2)
4-ヒドロキシピペリジン-1-イル-4-アミノベンゼン (118 原料)
Figure 2007051121
実施例69(2)に準じ、2,3-ジヒドロ-5-メチル-3-オキソピラゾール-1-イル-4-ニトロベンゼンの代わりに4-ヒドロキシピペリジン-1-イル-4-ニトロベンゼンを用いることにより、4-ヒドロキシピペリジン-1-イル-4-アミノベンゼン (82%) を淡黄色固体として得た。
融点: 173-177 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 1.65-1.77 (m, 2H), 1.94-2.11 (m, 2H), 2.71-2.85 (m, 2H), 3.23-3.92 (m, 5H), 6.64 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.83 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例118(3)
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(118)
Figure 2007051121
実施例116(3)に準じ、1-(4-アミノフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾールの代わりに4-ヒドロキシピペリジン-1-イル-4-アミノベンゼンを用いることにより、2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (83%) を淡黄色固体として得た。
融点: 203-205 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.38-1.57 (m, 2H), 1.73-1.89 (m, 2H), 2.72-2.90 (m, 2H), 3.39-3.70 (m, 3H), 4.66 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 7.46-7.61 (m, 3H), 7.75-7.84 (m, 1H), 8.44-8.62 (m, 2H), 9.11 (s, 2H), 10.24 (s, 1H)。
実施例119
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシアセチルピペラジン)-1-イルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (119)
実施例119(1)
4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペラジン (119原料)
Figure 2007051121
N-(4-ニトロフェニル)ピペラジン (6.22 g, 30 mmol) をジクロロメタンに懸濁し、氷冷下トリエチルアミン (6.3 ml, 45 mmol)、アセトキシアセチルクロリド (4.92 g, 36 ml) を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルにて洗浄することにより、4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペラジン (8.14 g, 88%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.20 (s, 3H), 3.35-3.97 (m, 8H), 4.77 (s, 2H), 6.84 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 8.16 (d, J = 9.2 Hz, 2H)。
実施例119(2)
4-ヒドロキシアセチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペラジン (119原料)
Figure 2007051121
実施例119(1)で得られた4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペラジン (3.07 g, 10 mmol) をテトラヒドロフラン (30 ml)、メタノール (15 ml) に懸濁し、氷冷下4規定水酸化ナトリウム水溶液 (5 ml, 20 mmol) を加え、同温にて2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルにて希釈し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ去した後、減圧下溶媒留去して得られた残留物にジエチルエーテルを加え析出した固体を濾取することにより4-ヒドロキシアセチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペラジン (2.23 g, 84%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.30-3.97 (m, 8H), 4.23 (s, 2H), 6.85 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 8.16 (d, J = 9.2 Hz, 2H)。
実施例119(3)
4-ヒドロキシアセチル-N-(4-アミノフェニル)ピペラジン (119原料)
Figure 2007051121
実施例39(3)に準じ、4-アセトキシアセチル-N-(4-ニトロフェネチル)ピペラジンの代わりに4-ヒドロキシアセチル-N-(4-ニトロフェニル)ピペラジンを用いることにより、4-ヒドロキシアセチル-N-(4-アミノフェニル)ピペラジン (95%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.88-3.08 (m, 4H), 3.22-3.95 (m, 6H), 4.20 (s, 2H), 6.66 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.81 (d, J = 8.9 Hz, 2H)。
実施例119(4)
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシアセチルピペラジン)-1-イルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (119)
Figure 2007051121
実施例116(3)に準じ、1-(4-アミノフェニル-1-イル)-2-メチルイミダゾールの代わりに4-ヒドロキシアセチル-N-(4-アミノフェニル)ピペラジンを用いることにより、2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシアセチルピペラジン)-1-イルフェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(47%) を淡黄色固体として得た。
融点: 195-198 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 3.07-3.28 (m, 4H), 3.39-3.90 (m, 5H), 4.22 (d, J = 4.6 Hz, 2H), 6.93 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.35-7.72 (m, 4H), 8.48-8.63 (m, 2H), 9.18 (s, 2H), 9.81 (brs, 1H)。
実施例120
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (120)
実施例120(1)
N-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)モルホリン (120の原料)
Figure 2007051121
4-ニトロフェノール (13.93 g, 0.1 mol)、N-(2-クロロエチル)モルホリン塩酸塩(18.77 g, 0.1 mol) をN,N-ジメチルホルムアミド (250 ml) に溶解し、炭酸カリウム (28.23 g, 0.2 mol) を加え80 ℃にて16時間攪拌した。不溶物を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残留物を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下濃縮した。得られた残留物にジエチルエーテルを加え、析出した固体を濾取、減圧下乾燥することにより、N-(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)モルホリン (23.16 g, 92%) を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 2.57-2.60 (m, 4H), 2.84 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 3.72-3.75 (m, 4H), 4.20 (t, J = 5.7 Hz, 2H), 6.97 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 8.20 (d, J = 9.2 Hz, 2H)。
実施例120(2)
2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド (120)
Figure 2007051121
(a) 実施例120(1)で得られた2-(4-ニトロフェノキシ)-エチルモルホリン (580 mg, 2.3 mmol) をメタノール (5 ml) に溶解し、10% パラジウム-炭素 (230 mg) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて2時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾別した後、濾液を減圧下濃縮し粗のアミン体を得た。
(b) 2-(3-ピリジルオキシ)-ピリミジン-5-カルボン酸 (434 mg, 2.0 mmol) をピリジン (15 ml) に懸濁し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (337 mg, 2.2 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (460 mg, 2.4 mmol)、前述(a)の反応で得た粗のアミン体のピリジン (5 ml) 溶液を加え、 60 ℃にて15時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄した。得られた固体を中圧シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム = 1:50〜1:10)にて精製することにより、2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド(503 mg, 60%) を乳白色固体として得た。
融点: 171-173 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ (ppm) 2.49-2.67 (m, 4H), 2.81 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 3.68-3.80 (m, 4H), 4.12 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 6.86-7.00 (m, 2H), 7.38-7.65 (m, 4H), 7.04 (brs, 1H), 8.50-8.61 (m, 2H), 9.04 (s, 2H)。
実施例121
2-フェノキシ-N-(インドール-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(121)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりにインドール-5-アミンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(インドール-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (72%) を褐色固体として得た。
融点: 220-222 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 6.37-6.49 (m, 1H), 7.20-7.57 (m, 8H), 7.97 (s, 1H), 9.13 (s, 2H), 10.29 (s, 1H), 11.08 (s, 1H)。
実施例122
2-フェノキシ-N-(2-(ジメチルアミノエチルカルバモイル)-1H-インドール-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(122)
Figure 2007051121
実施例1(2) に準じ、4-アミノベンゼンメタノールの代わりにN-(2-ジメチルアミノエチルアミノ)-5-アミノインドール-2-カルボキサミドを用いることにより、2-フェノキシ-N-(2-(ジメチルアミノエチルカルバモイル)-1H-インドール-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(74%) を赤紫色固体として得た。
融点: 257-260 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 2.19 (s, 6H), 2.42 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.30-3.46 (m, 2H), 7.09 (s, 1H), 7.21-7.55 (m, 7H), 8.07 (s, 1H), 8.37 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 9.13 (s, 2H), 10.24 (s, 1H), 11.57 (s, 1H)。
実施例123
2-フェノキシ-N-(2-(1-ピロリジニルカルボニル)-1H-インドール-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (123)
Figure 2007051121
インドール-2-カルボン酸 (0.75 g, 3.6 mmol) をN,N-ジメチルホルムアミド(10 ml)に溶解し、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (0.67 g, 4.4 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.84 g, 4.4 mmol)、ピロリジン (0.31 g, 4.4 mmol) を加え、室温にて16時間攪拌した。減圧下濃縮した後、得られた残留物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え析出物を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、粗の(5-ニトロ-1H-インドール-2-イル)(ピロリジン-1-イル)メタノンを得た。これをメタノール (10 ml) に溶解し、5%パラジウム-炭素 (0.16 g) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて16時間攪拌した。不溶物を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し粗のアミン体を得た。これと、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸 (0.22 g, 0.9 mmol) をピリジン (5 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (0.19 g, 1 mmol) を加え、室温にて15時間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、炭酸カリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、クロロホルムで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(2-(1-ピロリジニルカルボニル)-1H-インドール-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (0.13 g, 8%) を茶色固体として得た。
融点: 265-268 ℃
1H-NMR (DMSO-d6):δ (ppm) 1.85-1.99 (m, 4H), 3.50-3.61 (m, 2H), 3.75-3.87 (m, 2H), 6.96 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.23-7.50 (m, 7H), 8.07 (s, 1H), 9.11 (s, 2H), 10.33 (s, 1H), 11.52 (s, 1H)。
実施例124
2-フェノキシ-N-(2-(カルボキサミド)-ベンゾフラン-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(124)
実施例124(1)
5-ニトロベンゾフラン-2-カルボキサミド(124原料)
Figure 2007051121
既知化合物である5-ニトロベンゾフラン-2-カルボン酸 (80 mg, 0.39 mmol) のピリジン (4 ml) 溶液に 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(81 mg, 0.42 mmol)、 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物 (65 mg, 0.42 mmol)、28% アンモニア水 (0.02 ml, 3.86 mmol) を加え、75 ℃で4時間攪拌した。室温まで放冷攪拌した後溶媒を減圧下留去し、カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール = 98 : 2)を用いて精製することにより 5-ニトロベンゾフラン-2-カルボキサミド (74 mg, 93%) を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 7.01 (br, 1H), 7.20 (br, 1H), 7.65-7.69 (m, 2H), 8.33-8.36 (m, 1H), 8.65 (s, 1H)。
実施例124(2)
2-フェノキシ-N-(2-(カルボキサミド)-ベンゾフラン-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(124)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロ酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに5-ニトロベンゾフラン-2-カルボキサミドを用いることにより、2-フェノキシ-N-(2-(カルボキサミド)-ベンゾフラン-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (68%)を淡黄色固体として得た。
融点: 241-244 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 7.24-7.31 (m, 3H), 7.45-7.49 (m, 3H), 7.67 (m, 2H), 8.20 (s, 1H), 9.12 (s, 2H), 10.55 (s, 1H)。
実施例125
2-フェノキシ-N-(2-(4-モルホリニルカルボニル)-ベンゾフラン-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(125)
実施例125(1)
(5-ニトロベンゾフラン-2イル)-カルボニル)モルホリン(125原料)
Figure 2007051121
実施例124(1)に準じ、28% アンモニア水の代わりにモルホリンを用いることにより、(5-ニトロベンゾフラン-2イル)-カルボニル)モルホリン (71%) を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 3.81-3.87 (br, 8H), 7.45 (s, 1H), 7.64 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 8.34 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 8.62 (s, 1H)。
実施例125(2)
2-フェノキシ-N-(2-(4-モルホリニルカルボニル)-ベンゾフラン-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド(125)
Figure 2007051121
実施例12(2)に準じ、4-ニトロ酢酸 tert-ブチルエステルの代わりに(5-ニトロベンゾフラン-2イル)-カルボニル)モルホリンを用いることにより、2-フェノキシ-N-(2-(4-モルホリニルカルボニル)-ベンゾフラン-5-イル)-5-ピリミジンカルボキサミド (68%)を淡黄色固体として得た。
融点: 199-206 ℃
1H-NMR (CDCl3):δ(ppm) 3.67-3.74 (br, 8H), 7.24-7.31 (m, 3H), 7.45-7.49 (m, 3H), 7.67 (br, 2H), 8.20 (s, 1H), 9.12 (s, 2H), 10.54 (s, 1H)。
実施例126
2-フェノキシ-N-(4-(2-エトキシカルボニル)-1H-ピロール)-5-ピリミジンカルボキサミド(126)
Figure 2007051121
4-ニトロピロール-2-カルボン酸エチルエステル(1.85 g, 10 mmol) をメタノール (30 ml)に溶解し、10% パラジウム-炭素 (0.38 g) を加え、水素ガス雰囲気下、室温にて5時間攪拌した。不溶物を濾別した後、濾液を減圧下濃縮し粗のアミン体を得た。これと、2-フェノキシピリミジン-5-カルボン酸 (2.1 g, 9.7 mmol) をピリジン (30 ml) に溶解し、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (2.0 g, 11 mmol) を加え、室温にて2日間攪拌した。減圧下濃縮した後、水、炭酸カリウム水溶液を加え、析出した固体を濾取し、水、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥することにより、2-フェノキシ-N-(4-(2-エトキシカルボニル)-1H-ピロール)-5-ピリミジンカルボキサミド (2.3 g, 67%) を茶色固体として得た。
融点: 224-228 ℃
1H-NMR (CDCl3): δ (ppm) 1.36 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 4.33 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 6.82 (brs, 1H), 7.13-7.50 (m, 5H), 7.59 (s, 1H), 7.78 (br, 1H), 9.01 (s, 2H)。
実験例1:造血器型プロスタグランジンD合成酵素阻害作用
Urade,Y.らの方法(J. Biol. Chem. 262, 3820-3825 (1987))に準拠して実施した。すなわち,反応液(49μL);100mM Tris-HCl (pH 8.0),1mM 還元型グルタチオン, 0.1mg/mL γ-グロブリン,ヒト造血器型プロスタグランジンD合成酵素(適量)及び化合物(終濃度:0.01〜100μM)を25℃で5分間プレインキュベーションした。なお,溶媒対照群(Control群)には終濃度1% DMSO溶液を添加した。次いで,[14C]プロスタグランジンH2(終濃度:10μM) 1μLを添加することで反応を開始した。反応開始1分後に-20℃の反応停止液(ジエチルエーテル/メタノール/1M クエン酸(容量比=30/4/1)) 250μLを添加することで反応を停止させた。
反応停止後の上層部(有機溶媒相)の50μLをTLCプレートにアプライし,-20℃で45分間展開した(展開剤:ジエチルエーテル/メタノール/酢酸(容量比=90/2/1))。プレートを乾燥後,イメージングプレートに1時間から一昼夜露光し,プロスタグランジンD2に相当する放射活性をイメージアナライザー(富士フイルム)で解析した。プロスタグランジンD2のバンドの1レーン当たりに占める割合(%)を算出し,各実験で設けたControl群に対する抑制率から,造血器型プロスタグランジンD合成酵素に対する化合物の50%阻害濃度(IC50値)を算出した。また,IC50値が求まらない場合は,化合物100μMの抑制率として表した。この結果を表1〜4に示した。
Figure 2007051121
Figure 2007051121
Figure 2007051121
Figure 2007051121
以下に、本発明化合物を活性成分とする製剤の例を掲げる。
製剤例1 錠剤
実施例3の化合物 50mg
トウモロコシデンプン 50mg
微結晶セルロース 50mg
ハイドロキシプロピルセルロース 15mg
乳糖 47mg
タルク 2mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
エチルセルロース 30mg
不飽和グリセリド 2mg
二酸化チタン 2mg
上記配合割合で、常法に従い、1錠当たり250mgの錠剤を調製した。
製剤例2 顆粒剤
実施例19の化合物 300mg
乳糖 540mg
トウモロコシデンプン 100mg
ハイドロキシプロピルセルロース 50mg
タルク 10mg
上記配合割合で、常法に従い、1包当たり1000mgの顆粒剤を調製した。
製剤例3 カプセル剤
実施例20の化合物 100mg
乳糖 30mg
トウモロコシデンプン 50mg
微結晶セルロース 10mg
ステアリン酸マグネシウム 3mg
上記配合割合で、常法に従い、1カプセル当たり193mgのカプセル剤を調製した。
製剤例4 注射剤
実施例21の化合物 100mg
塩化ナトリウム 3.5mg
注射用蒸留水適量
(1アンプル当たり2ml)
上記配合割合で、常法に従い、注射剤を調製した。
製剤例5 シロップ剤
実施例27の化合物 200mg
精製白糖 60g
パラヒドロキシ安息香酸エチル 5mg
パラヒドロキシ安息香酸ブチル 5mg
香料適量
着色料適量
精製水適量
上記配合割合で、常法に従い、シロップ剤を調製した。
製剤例6 坐剤
実施例35の化合物 300mg
ウィテップゾールW−35 1400mg
( 登録商標、ラウリン酸からステアリン酸までの飽和脂肪酸のモノ−、ジ−及びトリ−グリセライド混合物、ダイナマイトノーベル社製)
上記配合割合で、常法に従い、坐剤を調製した。
本発明によれば、プロスタグランジンD合成酵素阻害剤として有用な上記一般式(I)で表されるピリミジン化合物又はその塩が提供される。
本発明のピリミジン化合物又はその塩は、優れたプロスタグランジンD合成酵素阻害活性を有している。
従って、本発明の該ピリミジン化合物又はその塩は、その優れたプロスタグランジンD合成酵素阻害活性に基いて、プロスタグランジンD2が関与する疾病、例えば、アレルギー疾患或いは炎症性疾患の予防及び/又は治療剤、アルツハイマー病や脳損傷の増悪抑制薬として有用であり、その他有用な薬効が期待できる。

Claims (16)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 2007051121
    [式中、
    R1は、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の含窒素不飽和複素環基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を表し、
    R2は、環構造中に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を含む不飽和複素環基又はフェニル基を表し、
    R2で表される上記不飽和複素環基は、0〜2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
    R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
    R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
    該R3-(CH2)m-基において、
    mは、0〜4を表し、
    R3は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基、又は-S-R8基を表し、
    R4及びR5は、同一又は相異なって、それぞれ、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよい飽和又は不飽和複素環基、置換基を有していてもよい炭素数6〜14のアリール基又は置換基を有するカルボニル基を表すか、或いは、
    R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該環状アミノ基は置換基を有していてもよく、
    R6は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基又は-NR9R10基を表し、
    R7は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、又は置換基を有するカルボニル基を表し、
    R8は、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    R9及びR10は、同一又は相異なって、それぞれ、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は置換基を有していてもよいアミノ基を表すか、或いは、
    R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい飽和又は不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該環状アミノ基は置換基を有していてもよい。]
    で表されるピリミジン化合物又はその塩(但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、かつR2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く)。
  2. R1は、置換基を有していてもよいピリジル基、又は置換基としてハロゲン原子、シアノ基、及びハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいフェニル基を表し、
    R2は、環構造中に窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1〜3個の複素原子を環構造中に含む単環式又は二環式不飽和複素環基であるか、又はフェニル基を表し、
    R2で表される上記不飽和複素環基は、0〜2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
    R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
    R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
    R3-(CH2)m-基において、
    mは、0〜4を表し、
    R3は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよい単環式飽和又は不飽和複素環基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基又は-S-R8基を表し、
    R4及びR5は、その一方は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R4及びR5の他方は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環基、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有するカルボニル基を表すか、或いは、
    R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式又は二環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式又は二環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
    R6は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
    R7は、水素原子、炭素数2〜6のアルケニル基、(C1-C6アルキル)カルボニル基又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は置換基として、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、-NR11R12基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリジル基、及び-(C=O)-R13からなる群から選ばれる1個又は2個の基を有していてもよく、
    R8は、置換基として5員もしくは6員の単環式環状アミノ基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、
    R9及びR10は、その一方は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜3のアルコキシ基を表すか、或いは、
    R9及びR10は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、或いは、R9及びR10は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個有していてもよく、
    R11及びR12は、その一方は、水素原子又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、フェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、5員もしくは6員の単環式飽和又は不飽和複素環基、又は(C1-C6アルキル)カルボニル基を表すか、或いは、
    R11及びR12は、それぞれ、隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよく、
    R13は、水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基(R9及びR10は、前記に同じ)を表す
    請求項1記載のピリミジン化合物又はその塩(但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、かつR2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く)。
  3. R1は、ピリジル基であるか、又は、2位又は3位のいずれか一方において、置換基としてハロゲン原子、シアノ基、及びハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいフェニル基を表し、
    R2は、ピリジル基、ピリミジニル基、ピロリル基、インドリル基、及びベンゾフラニル基からなる群から選ばれる不飽和複素環基であるか、又はフェニル基を表し、
    R2で表される上記不飽和複素環基は、1個又は2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
    R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
    R2で表される上記不飽和複素環基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
    該R3-(CH2)m-基において、
    mは、0〜4を表し、
    R3は、塩素原子、ニトロ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基又はオキソ基のいずれかを有していてもよい単環式飽和又は不飽和複素環基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、-O-R7基、又は-S-R8基を表し、
    R4及びR5は、その一方は、水素原子、又は置換基を1個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R4及びR5の他方は、水素原子、置換基を1個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を1個有していてもよい単環式又は二環式の飽和又は不飽和複素環基、置換基を1個有するカルボニル基又は置換基を1個有していてもよいフェニル基を表すか、又は、
    R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
    R6は、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
    R7は、水素原子、アリル基、tert-ブチルカルボニル基、又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は置換基としてハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、-NR11R12基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいピリジル基、及び-(C=O)-R13からなる群から選ばれる1個又は2個の基を有していてもよく、
    R8は、置換基としてモルホリノ基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を表し、
    R9及びR10は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜3のアルコキシ基を表すか、又は、
    R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環の飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5〜6員の不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個有していてもよく、
    R11及びR12は、その一方は、水素原子、又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、フェニル基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示すか、又は、
    R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよく
    R13は、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基(R9及びR10は、前記に同じ)を表す
    請求項1に記載のピリミジン化合物又はその塩(但し、R1がハロゲン原子で置換されたフェニル基であり、R2がハロゲン原子で置換されたフェニル基である一般式(I)で表される化合物を除く)。
  4. R1は、ピリジル基、又はフェニル基を表し、
    R2は、3−ピリジル基、インドリル基又はフェニル基を表し、
    R2で表される上記3−ピリジル基及びインドリル基は、1個又は2個のR3-(CH2)m-基を有しており、
    R2で表される上記フェニル基は、その3位又は4位のいずれか一方又は両方に、R3-(CH2)m-基を有しており、
    R2で表される上記3−ピリジル基、インドリル基又はフェニル基が、2個のR3-(CH2)m-基を有している場合、2個のR3-(CH2)m-基は同一であっても相異なっていてもよく、
    該R3-(CH2)m-基において、
    mは0〜4を表し、
    R3は、ニトロ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基又はオキソ基のいずれかを有していてもよいテトラヒドロピリダジニル基もしくはイミダゾリル基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、又は-O-R7基を表し、
    R4及びR5は、その一方は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し;
    R4及びR5の他方は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、構成原子として窒素原子を1個又は2個有する単環式又は二環式不飽和複素環基又は置換基を1個有するカルボニル基を表し、該アルキル基は置換基としてヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、置換基を1個有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和又は不飽和複素環基又は置換基としてスルファモイル基を1個有していてもよいフェニル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよく、
    該置換基を1個有するカルボニル基は、当該置換基として、置換基を1〜3個有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、及び単環式飽和又は不飽和複素環からなる群から選ばれる1個の基を有するか、又は
    R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R4及びR5は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を構成原子として有していてもよい5員の単環式不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基又は不飽和環状アミノ基は、置換基を1個又は2個有していてもよく、
    R6は、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、又は-NR9R10基を表し、
    R7は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、(C1-C6アルキル)カルボニル基を表し、該アルキル基は、置換基としてフッ素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、カルボキシル基、(C1-C6アルコキシ)カルボニル基、5員もしくは6員の単環式飽和複素環基を有するカルボニル基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基、又は-NR11R12基のいずれか1個又は2個の基を有していてもよく、
    R9及びR10は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し;
    R9及びR10の他方は、水素原子、アミノ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、又はピリジル基を表し、該アルキル基は置換基としてヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和複素環基、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の飽和環状アミノ基のいずれかを有していてもよいか、或いは、
    R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子、又は酸素原子のいずれか1個の複素原子を有していてもよい飽和環状アミノ基を形成していてもよく、又は、R9及びR10は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、1個又は2個の窒素原子を有していてもよい不飽和環状アミノ基を形成していてもよく、該飽和環状アミノ基、又は不飽和環状アミノ基は、置換基を有していてもよい、
    R11及びR12は、その一方は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R11及びR12の他方は、水素原子、又はフェニル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を表すか、或いは、
    R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子のいずれか1個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式飽和環状アミノ基[ヒドロキシル基を有していてもよい]を形成していてもよく、又は、R11及びR12は、それぞれ隣接する窒素原子と一緒になって、環構造中に、該隣接する窒素原子に加えて、窒素原子及び酸素原子からなる群から選ばれる1個又は2個の複素原子を有していてもよい5員もしくは6員の単環式不飽和環状アミノ基[メチル基を有していてもよい]を形成していてもよい
    請求項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
  5. R1は3−ピリジル基、又はフェニル基を表し、
    R2は、6位にR3-(CH2)m-基を有する3−ピリジル基、2位にR3-(CH2)m-基を有するインドリル基、又は3位もしくは4位のいずれかにR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
    R3-(CH2)m-基において、
    mは、0〜4を表し、
    R3は、2-メチル-1-イミダゾリル基、3-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロピリダジニル基、-NR4R5基、-(C=O)-R6基、又は-O-R7基を表し、
    R4及びR5は、その一方が、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し;
    R4及びR5の他方が、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、構成原子として窒素原子を1個有する単環式又は二環式不飽和複素環基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基を表し、該アルキル基は置換基として炭素数1〜3のアルコキシ基、モノ又はジ(C1-C6アルキル)アミノ基、エトキシカルボニル基、モルホリノ基、オキソ基を有していてもよいピロリジニル基、ピリジル基、イミダゾリル基、及び4-スルファモイルフェニル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよいか、又は
    R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリニル基、1,2,3−トリアゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基のいずれかの環状アミノ基を表し、該環状アミノ基は置換基を有していてもよく、
    R6は、水素原子、ヒドロキシル基、エトキシ基、tert-ブトキシ基、又は-NR9R10基を表し、
    R7は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、該アルキル基は置換基としてヒドロキシル基、メトキシ基、ベンジルメチルアミノ基、カルボキシル基、tert-ブトキシカルボニル基、モルホリノカルボニル基、2−メチルイミダゾリル基、1,2,3-トリアゾリル基、1,2,4-トリアゾリル基、ピロリル基、ピロリジニル基、モルホリノ基、4−ヒドロキシピペリジニル基、又はピリジル基のいずれか1個の基を有していてもよく、
    R9及びR10は、その一方が水素原子、炭素数1〜3のアルキル基を表し;
    R9及びR10の他方は水素原子、アミノ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキル基を表し、該アルキル基は置換基としてヒドロキシエトキシ基、ジメチルアミノ基、オキソ基を有してもよいピロリジニル基、モルホリノ基、及びピリジル基からなる群から選ばれる1個の基を有していてもよく、又は
    R9及びR10は、隣接する窒素原子と一緒になって、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、又はピラゾリニル基を表す
    請求項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
  6. R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
    R2は4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基又は6位にR3-(CH2)m-基を有する3−ピリジル基を表し、
    R3-(CH2)m-基において、
    mは0〜2を表し、
    R3は、-NR4R5基、又は-O-R7基を表し、
    R4及びR5は、その一方が水素原子又はメチル基を表し、他方が水素原子、メトキシプロピル基、ジメチルアミノエチル基、エトキシカルボニルエチル基、モルホリノエチル基、2-オキソピロリジニルプロピル基、ピリジルエチル基、イミダゾリルプロピル基、4-スルファモイルフェニルエチル基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基のいずれかを表すか、又は
    R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、オキソ基を有していてもよいピロリジニル基、置換基を有するピペリジニル基、置換基を有するピペラジニル基、モルホリノ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有していてもよいイミダゾリル基、置換基としてヒドロキシル基、メチル基のいずれか又は両方を有していてもよいピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリジニル基、1,2,3−トリアゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基のいずれかを表し、
    R7は、水素原子、イソブチル基、ヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基、ピロリジニルプロピル基、4-ヒドロキシピペリジニルプロピル基、モルホリノエチル基、ピロリルプロピル基、2-メチルイミダゾリルエチル基、1,2,3-トリアゾリルエチル基、1,2,4-トリアゾリルエチル基、又はモルホリノカルボニルメチル基のいずれかを表す、
    請求項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
  7. R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
    R2は4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
    R3-(CH2)m-基において、
    mは0〜2を表し、
    R3は、-NR4R5基、又は-O-R7基を表し、
    R4及びR5は、その一方が水素原子又はメチル基を表し、他方が水素原子、メトキシプロピル基、4-スルファモイルフェニルエチル基、tert-ブトキシカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、エトキシエチルカルボニル基、3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピオニル基、チオフェンカルボニル基又はフリルカルボニル基のいずれかを表すか、又は
    R4及びR5は、隣接する窒素原子と一緒になって、オキソ基を有していてもよいピロリジニル基、置換基を有するピペリジニル基、置換基を有するピペラジニル基、モルホリノ基、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有していてもよいイミダゾリル基、置換基としてヒドロキシル基、メチル基のいずれか又は両方を有していてもよいピラゾリル基、ピラゾリニル基、チアゾリジニル基、1,2,3−トリアゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基のいずれかを表し、
    R7は、水素原子、イソブチル基、ヒドロキシプロピル基、カルボキシメチル基、tert-ブトキシカルボニルメチル基、ピロリジニルプロピル基、4-ヒドロキシピペリジニルプロピル基、モルホリノエチル基、ピロリルプロピル基、2-メチルイミダゾリルエチル基、1,2,3-トリアゾリルエチル基、1,2,4-トリアゾリルエチル基、又はモルホリノカルボニルメチル基のいずれかを表す、
    請求項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
  8. R1は、3−ピリジル基又はフェニル基を表し、
    R2は、4位にR3-(CH2)m-基を有するフェニル基を表し、
    R3-(CH2)m-基において、
    mは、0〜2を表し、
    R3は、ピロリジニル基、4位に置換基を有するピペリジニル基、4位に置換基を有するピペラジニル基、モルホリノ基、2-メチルイミダゾリル基、又は1,2,4-トリアゾリル基を表す、
    請求項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
  9. ・ 2-フェノキシ-N-(4-(1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
    ・ 2-フェノキシ-N-(4-(2-(2-メチルイミダゾール-1-イル)エチル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
    ・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
    ・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-カルボキシルピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
    ・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(1-ピロリジニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
    ・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(4-モルホリニルカルボニル)-ピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
    ・ 2-フェノキシ-N-(4-(4-(N-メトキシ-N-メチル)-カルボキサミドピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
    ・ 2-フェノキシ-N-(4-(3-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-プロポキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、
    ・ 2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド、又は
    ・ 2-(3-ピリジルオキシ)-N-(4-(2-(モルホリン-4-イル)-エトキシ)フェニル)-5-ピリミジンカルボキサミド
    である請求項1に記載のピリミジン化合物又はその塩。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物の少なくとも1種又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体を含有する医薬組成物。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有するプロスタグランジンD合成酵素阻害剤。
  12. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とする、プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患の予防剤又は治療剤。
  13. プロスタグランジンD2又はその代謝物が関与する疾患が、アレルギー疾患、炎症性疾患、アルツハイマー病又は脳損傷のいずれかである請求項12に記載の予防剤又は治療剤。
  14. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とするアレルギー疾患の予防剤又は治療剤。
  15. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とする炎症性疾患の予防剤又は治療剤。
  16. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有することを特徴とするアルツハイマー病又は脳損傷の予防剤及び/又は治療剤。
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