JP2007049043A - 磁気抵抗効果素子及びその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】センス電流により、大きなMR変化率及び抵抗値の変化が得られる磁気抵抗効果素子。
【解決手段】磁化方向が実質的に固定されたピン層12と、外部磁界に応じて磁化の方向が変化するフリー層14と、前記ピン層12とフリー層14との間に設けられたスペーサ層16と、を有してなり、センス電流を、前記ピン層12、フリー層14及びスペーサ層16間の境界面に対してほぼ垂直に通電させ、その電流値を変化させたときにおける外部磁界を電気抵抗との関係が、負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する特性を有する磁気抵抗効果素子10。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば磁気抵抗ヘッドに用いられる、磁気ナノコンタクト構造を備えた磁気抵抗効果素子及びその製造方法に関する。
近年、磁気記録密度が急速に増大し、この進歩に追従するため、サイズの小さい高感度ヘッドが必要となっている。その一つとして弾道効果を用いて、非常に高い抵抗値変化が得られる磁気抵抗効果素子が、非特許文献1に報告されている。
これは、少なくとも2層の強磁性層がナノコンタクトを介して相互に接続されているときに可能である。このバリスティック磁気抵抗(以下BMRという)効果の起源は、非特許文献2に記載されるように、2つの強磁性層の間に形成される非常に薄い磁壁に由来している。
上記磁気抵抗効果素子において、前記2層の強磁性層は、磁化方向が実質的に固定されたピン層と、外部磁界により磁化方向が回転又は切換えられるフリー層と、を有している。前記ピン層の磁化は、例えば隣接した反強磁性層との交換結合により固定されていて、外部磁界が、フリー層の保持力以上に印加された場合、フリー層の磁化方向は外部磁界方向に変化する。この外部磁界の強さが、ピン層の交換結合以上になると、ピン層の磁化方向も外部磁界方向に変化し始める。
正の外部磁界(ピン層の磁化方向と反平行となる方向と定義する)が磁気抵抗効果素子に印加されたときに、従来の磁気抵抗効果素子では、まず、ピン層とフリー層の磁化方向が反平行となるために、電気抵抗が高くなり、更に外部磁界が強くなるとピン層の磁化が、外部磁界方向に向き始めるために、ピン層とフリー層の磁化が平行になり、徐々に電気抵抗が低くなる。又、負の外部磁界(ピン層の磁化方向と平行となる方向と定義する)が印加された場合は、ピン層とフリー層における磁化が平行になるために電気抵抗が低くなる。
S.Z.Hua et.al.,Phys.Review B67,060401(R)(2003) G.Tatara et.al.,Phys.Review Letters,Vol.83,2030(1999)
本発明者は、鋭意研究の結果、ピン層とフリー層との間のスペーサ層を非常に薄い金属薄膜から形成し、且つこれに加速電圧を印加しつつプラズマを用いて酸化することにより、スペーサ層の欠陥を通って、ピン層とフリー層との間を接続するナノコンタクトが形成され、この磁気抵抗効果素子に流すセンス電流を変化させると、外部磁界と電気抵抗との関係における磁気抵抗ヒステリシスループが負から正に変化する特性を得られることが分かった。
この発明は、前記ピン層、フリー層に対して直角方向にセンス電流を流したとき、電流値に応じて磁気抵抗ループが負から正、あるいは正から負に変化することができるようにした磁気抵抗効果素子及びその製造方法を提供することを課題とする。
即ち、以下の種々の実施例により上記課題を解決するものである。
(1)磁化方向が実質的に固定されたピン層と、外部磁界に応じて磁化の方向が変化するフリー層と、前記ピン層とフリー層との間に設けられたスペーサ層と、を有する磁気抵抗効果素子であって、センス電流を、前記ピン層、フリー層及びスペーサ層間の境界面に対してほぼ垂直に通電させ、その電流値を変化させたときにおける外部磁界と電気抵抗との関係が、負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する特性を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子。
(2)前記負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する変化点近傍のセンス電流値においてMR変化率が極大となる特性を有することを特徴とする(1)に記載の磁気抵抗効果素子。
(3)前記負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する変化点近傍のセンス電流値において抵抗値が極小となる特性を有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の磁気抵抗効果素子。
(4)前記負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する変化点前記から±0.2mAの範囲センス電流値を用いることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
(5)前記スペーサ層を通って、前記ピン層とフリー層とを接触させるナノコンタクト構造が形成されていることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
(6)前記スペーサ層は、電気絶縁性を示す酸化金属の薄膜からなり、この薄膜は、一個以上のナノサイズの欠陥を有し、前記ピン層とフリー層の少なくとも一方は、前記欠陥に入り込んでおり、他方と接続するナノコンタクト構造を形成していることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
(7)前記スペーサ層のナノコンタクトの最大径は、0.3〜3nmであることを特徴とする(1)乃至(6)のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
(8)前記スペーサ層の欠陥の無い個所における膜厚は、(8±4)Åであることを特徴とする(1)乃至(7)のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
(9)前記スペーサ層は、酸化アルミニウム、酸化マグネシューム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、及び酸化チタンのいずれかを含む薄膜から構成されていることを特徴とする(1)乃至(8)のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
(10)主に強磁性層を含むピン層、主に強磁性層を含むフリー層、前記ピン層とフリー層との間に配置された電気的絶縁材料からなり、両側の前記ピン層とフリー層とを接続するナノコンタクト構造を含むスペーサ層と、を有する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、前記ピン層及びフリー層の一方に、主に酸化により電気絶縁性を示す金属により、4〜12Åの厚みの薄膜からなるスペーサ層を形成する工程と、前記金属の薄膜に加速電圧を印加しつつ、少なくとも酸素を用いたプラズマにより、この薄膜を酸化する工程と、前記酸化された薄膜上に、前記ピン層及びフリー層の他方を形成する工程と、を含む磁気抵抗効果素子の製造方法。
(11)前記酸化により電気絶縁性を示す金属の薄膜を形成する工程は、アルミニウム、マグネシューム、タンタル、ジルコニウム、及びチタンのいずれかを含む金属をターゲットとして、スパッタリングにより膜厚が(8±4)Åの薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする(10)に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
(12)前記プラズマにより薄膜を酸化する工程における、該薄膜に印加する加速電圧を−100〜−500Vとしたことを特徴とする(10)又は(11)に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
(13)前記プラズマは、Arガス及びOガスを含み、且つ、0.3≦Ar/O(mol)≦2であることを特徴とする(12)に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
この明細書では、ピン層とフリー層の磁化方向が反平行のとき電気抵抗が高くなり、ピン層とフリー層の磁化が平行のとき電気抵抗が低くなる関係を、正磁気抵抗ループと定義する。従来の磁気抵抗効果素子においては、センス電流の大小によらず正磁気抵抗ループを示す。これに対してピン層とフリー層の磁化方向が反平行のとき電気抵抗が低くなり、ピン層とフリー層の磁化が平行のとき電気抵抗が高くなる場合を負磁気抵抗ループと定義する。
この発明の磁気抵抗効果素子は、ピン層とフリー層との間のスペーサ層を、厚みが約1nm以下の、酸化により電気絶縁性を示す金属の薄膜とし、金属薄膜に加速電圧を印加しながらプラズマにより酸化し、金属薄膜が形成されているピン層又はフリー層の材料が、薄膜欠陥内に移動し、ナノコンタクトが構成され、このナノコンタクトを有する磁気抵抗効果素子が、センス電流の変化によって、外部磁界と電気抵抗との関係を示す磁気抵抗ループが負から正に変化する特性を有するようにすることができたと考えられる。又、この転移の近傍のセンス電流(たとえば転移の起こるセンス電流の±0.2mAの範囲)においてMR変化率は極大を示し、抵抗値は極小を示す。これらの現象の理由は不明であるが、ナノコンタクト内に生じる磁壁状態がセンス電流により変化することに起因していると考えられる。
尚、ナノコンタクトとは、ナノサイズ(最大径は約0.3〜3nm)で、スペーサ層を挟むピン層とフリー層を磁気的、電気的に繋ぐ部分と定義する。
この最良の形態に係る磁気抵抗効果素子は、ピン層と、フリー層と、このフリー層との間のスペーサ層から構成され、このスペーサ層は、電気絶縁性を示す酸化金属の、約1nm以下の膜厚の薄膜からなり、この薄膜は、一個以上のナノサイズの欠陥を有し、且つ前記ピン層とフリー層の一方の材料が、前記欠陥に入り込んで、他方と接続するナノコンタクトを構成している。
図1に示されるように、本発明の実施例1に係る磁気抵抗効果素子10は、反強磁性層13と、この反強磁性層13と交換結合されたピン層12と、外部磁界(図示省略)により磁化方向が回転又は切換えられるフリー層14と、ピン層12とフリー層14との間に形成されているスペーサ層16とから構成されている。
前記ピン層12及びフリー層14は、磁性体単層構造、合成構造(Ru、Rh、Cu等の非磁性スペーサにより隔離された状態で、反強磁性的に結合された少なくとも2つの強磁性層から構成される)、又、CoFe/NiFe等の2層以上の強磁性層からなる多層構造から構成されている。CoFe/NiFeで表わされる強磁性層は、実質的にCoとFeからなるCoFe層、実質的にNiとFeからなるNiFe層、の2層を積層した多層構造を意味する。材料としてはCoFe、CoFeB、NiFe、CoNi、CoFeNi、CoMnAl、などを用いることができる。
前記スペーサ層16は、酸素を用いたプラズマにより酸化された酸化アルミニウムの薄膜からなり、その厚みは4〜12Åとされていて、且つ、一箇所以上に、最大径が0.3〜3nmの欠陥17が形成されている(図2参照)。又、前記欠陥17内には、スペーサ層16が形成されているピン層12の材料の一部が移動してきていて、欠陥17から、フリー層14に接触するナノコンタクト構造20を構成している。なお、前記欠陥17は、スペーサ層16にランダムに形成されている。
次に、上記磁気抵抗効果素子10を製造する方法について、図3及び図4を参照して詳細に説明する。
図3のステップ101において、図4(A)に示されるように、ピン層12上に、アルミニウムのターゲット22を用い、スパッタリングにより、Al膜を形成する(図4(B)参照)。このとき、膜厚は8±4Åを目標とする。このように、膜厚を約1nm以下とすると、形成されたAl膜は、前記図2に示されるように、連続した膜とはならずに、ところどころに欠陥17を有する断続した膜となる。この欠陥17は大きさが0.3〜3nmである。
次に、ステップ102に進み、図4(C)に示されるように、ArとOガスを使用したプラズマにより前記Al膜を酸化する。このとき、同時に、Al膜に好ましくは−200Vの加速電圧を印加し(チャンバがアース、Al膜にはマイナスの電位をかける)、Oガスの流量は、5sccm〜10sccmとし、Ar/O比は0.8とした。加速電圧の範囲としては−100〜−500V、より好ましくは−150〜−300Vとする。
ここで、前記プラズマ酸化に用いたArガスとOガスのモル比は、0.3〜2、好ましくは0.5〜1.5である。
酸化時間は、例えば40〜120秒とすることができる。より好ましくは、40〜60秒とする。この範囲にすることにより、ナノコンタクトの酸化を防ぐことができる。酸化工程を1ステップにし、前記時間にすることが好ましいが、複数ステップでも良い。
上記のように、Al膜にマイナスの電圧が印加されると、前記プラズマ中のArが、Al膜に強く引き寄せられ、衝突して、Arのエネルギーによって、スペーサ層16が酸化される確率を増し、スペーサ層16が成膜されているピン層12を構成する強磁性材料が、前記欠陥17中に移動する。
次に、ステップ103において、図4(D)に示されるように、前記スペーサ層16上に、主に強磁性材料(例えばCoFe、CoFeB)をスパッタリングによってフリー層14を形成する。
これにより、前記スペーサ層16を貫通している欠陥17内に移動しているピン層12の材料とフリー層14とが接続され、ここにナノコンタクト構造が形成される。
上記のように形成された磁気抵抗効果素子10に対して、前記ピン層12、フリー層14及びスペーサ層16の境界面に対して垂直方向にセンス電流を流すと、その電流値に応じて、外部磁界と電気抵抗との関係を示す磁気抵抗ループの正、負が変化することが観測された。
このとき、上記素子の膜面に対して略垂直方向にセンス電流を通電するように設けられる一対の電極が素子(図示省略)を挟むように形成される。また、ピン層またはフリー層は基板上にバッファー層を介して形成することができる。キャップ層、バイアス層等公知の構造を設けることもできる。
上記の条件で作成した磁気抵抗効果素子に対して、センス電流を0.6mAとして外部磁界と電気抵抗の関係を測定したところ、図5に示されるような負磁気抵抗ループを示し、ピン層とフリー層の磁化方向が負の印加磁界方向に整列したときの抵抗値は19Ωという低い値を示し、MR変化率140%という高い値を示した。これに対して、センス電流を0.8mAとした場合には、外部磁界と電気抵抗との関係は図6に示されるような正磁気抵抗ループを示し、抵抗値は20Ωという低い値を示し、MR変化率80%という高い値を示した。
ここで、磁気抵抗ループの測定では、正の外部磁界方向をピン層の磁化方向と反平行とし、負の外部磁界方向をピン層の磁化方向と平行となる方向として、外部磁界を印加している。
従来の磁気抵抗効果素子における上記のような磁気抵抗ループは、図6に示されると同様であって、正の印加磁界を加えることでフリー層の磁化方向が、ピン層のそれと反平行方向へ向くために、素子の抵抗が増大する。更に、正の印加磁界を強くすると、ピン層の磁化方向も外部磁界方向に向き始めるために、フリー層とピン層の磁化方向が徐々に平行に近づいて、素子の抵抗は徐々に減少する。その後、正の外部磁化を減少させて、外部磁化をゼロとした後、負の印加磁場を加えると、フリー層の磁化方向が負の印加磁界方向に向き、それによりフリー層とピン層の磁化方向が平行に近づき、素子の抵抗が減少する(正磁気抵抗ループ)。
これに対して、本実施例の磁気抵抗効果素子では、センス電流の電流値を変化させて、磁気抵抗ループを得ると、印加磁界に対する素子の抵抗値の変化が、電流値が低い場合(0.6mA)、従来の磁気抵抗効果素子における正磁気抵抗ループに対して、図5に示されるように逆転した傾向を示し、高い正の外部磁界又は負の外部磁界が印加されたときに高い電気抵抗を示した(負磁気抵抗ループ)。
上記実施例1に係る磁気抵抗効果素子10に対して、各センス電流値で得られた磁気抵抗ループの抵抗値を図7に示す。このときの抵抗値は、ピン層とフリー層の磁化方向が負の印加磁界方向に整列したときの抵抗値である。又、同様に各センス電流で得られるMR変化率を図8に示す。ここで、図7及び図8において、垂直方向の破線は、負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループに変わるセンス電流値を示す。これらの図からは、センス電流値を変化させることによって、磁気抵抗ループが負から正に変化している領域においてMR変化率が極大を示し、抵抗値が極小を示すことが分かる。
例えば、磁気ヘッド(リードヘッド)として用いる場合に、この転移の近傍のセンス電流(たとえば転移の起こるセンス電流の±0.2mAの範囲)を用いることができる。この範囲では、特にMR変化率が大きいため好ましい。例えば、図7、8から±0.2mAである0.5から0.9mAを用いることが言える。しかし、これに限定されるわけではなく、さらに広い範囲を用いてもよいし、近傍以外のセンス電流を用いてもよい。適用される装置により適宜好ましい範囲を決定すればよい。
上記実施例において、前記スペーサ層はピン層上に形成され、その上にフリー層が形成されているが、スペーサ層をフリー層上に形成し、その上にピン層を形成してもよい。
なお、ピン層は、磁化方向が実質的に固定されていればよい。従って、反強磁性層に代えて、高い保磁力を有する硬質磁性層を設けたり、ピン層として硬質磁性層を設けてもよい。後者の場合、反強磁性層は不要である。
上記実施例に係る磁気抵抗効果素子は、例えば磁気抵抗ループが負から正に変化しているセンス電流領域において得られる抵抗値が小さくMR変化率が大きい性質を利用してハードディスク等の磁気記録装置における、再生(Read)ヘッド、小さな磁界を検出する各種の磁気センサー、MRAMのようなメモリなどに使用することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の実施例1に係る磁気抵抗効果素子を拡大して模式的に示す断面図 同実施例におけるナノコンタクト構造部分を拡大して示す断面図 同製造過程を示すフローチャート 同実施例に係る磁気抵抗効果素子を製造する過程を拡大して模式的に示す断面図 負磁気抵抗ループを模式的に示す図 正磁気抵抗ループを模式的に示す図 上記実施例に係る磁気抵抗効果素子において、センス電流値を変化させたときの磁気抵抗効果素子の抵抗変化を示す線図 同様にセンス電流値を変化させたときのMR変化率の変化を示す線図
符号の説明
10…磁気抵抗効果素子
12…ピン層
14…フリー層
16…スペーサ層
17…欠陥
20…ナノコンタクト構造
22…ターゲット

Claims (13)

  1. 磁化方向が実質的に固定されたピン層と、外部磁界に応じて磁化の方向が変化するフリー層と、前記ピン層とフリー層との間に設けられたスペーサ層と、を有する磁気抵抗効果素子であって、
    センス電流を、前記ピン層、フリー層及びスペーサ層間の境界面に対してほぼ垂直に通電させ、その電流値を変化させたときにおける外部磁界と電気抵抗との関係が、負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する特性を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 請求項1において、
    前記負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する変化点近傍のセンス電流値においてMR変化率が極大となる特性を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  3. 請求項1又は2において、
    前記負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する変化点近傍のセンス電流値において抵抗値が極小となる特性を有することを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記負磁気抵抗ループから正磁気抵抗ループへ変化する変化点前記から±0.2mAの範囲センス電流値を用いることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記スペーサ層を通って、前記ピン層とフリー層とを接触させるナノコンタクト構造が形成されていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記スペーサ層は、電気絶縁性を示す酸化金属の薄膜からなり、この薄膜は、一個以上のナノサイズの欠陥を有し、前記ピン層とフリー層の少なくとも一方は、前記欠陥に入り込んでおり、他方と接続するナノコンタクト構造を形成していることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記スペーサ層のナノコンタクトの最大径は、0.3〜3nmであることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記スペーサ層の欠陥の無い個所における膜厚は、(8±4)Åであることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記スペーサ層は、酸化アルミニウム、酸化マグネシューム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、及び酸化チタンのいずれかを含む薄膜から構成されていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  10. 主に強磁性層を含むピン層、主に強磁性層を含むフリー層、前記ピン層とフリー層との間に配置された電気的絶縁材料からなり、両側の前記ピン層とフリー層とを接続するナノコンタクト構造を含むスペーサ層と、を有する磁気抵抗効果素子の製造方法であって、
    前記ピン層及びフリー層の一方に、主に酸化により電気絶縁性を示す金属により、4〜12Åの厚みの薄膜からなるスペーサ層を形成する工程と、
    前記金属の薄膜に加速電圧を印加しつつ、少なくとも酸素を用いたプラズマにより、この薄膜を酸化する工程と、
    前記酸化された薄膜上に、前記ピン層及びフリー層の他方を形成する工程と、
    を含む磁気抵抗効果素子の製造方法。
  11. 請求項10において、
    前記酸化により電気絶縁性を示す金属の薄膜を形成する工程は、アルミニウム、マグネシューム、タンタル、ジルコニウム、及びチタンのいずれかを含む金属をターゲットとして、スパッタリングにより膜厚が(8±4)Åの薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  12. 請求項10又は11において、
    前記プラズマにより薄膜を酸化する工程における、該薄膜に印加する加速電圧を−100〜−500Vとしたことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  13. 請求項12において、
    前記プラズマは、Arガス及びOガスを含み、且つ、0.3≦Ar/O(mol)≦2であることを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
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