JP2007038703A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、複数のガス形成室若しくはインフレータを設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグの展開の最適化を図ることができるエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】 エアバッグ装置では、自動車の衝突を検出する衝突検出手段と、エアバッグ袋体を膨脹させるガス形成室を備えた複数のガス供給手段と、複数のガス供給手段を作動させるエアバッグ作動制御手段と、環境温度を検出する環境温度検出手段とを備え、環境温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、ガス供給手段の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段を備えた。
【選択図】 図6
【解決手段】 エアバッグ装置では、自動車の衝突を検出する衝突検出手段と、エアバッグ袋体を膨脹させるガス形成室を備えた複数のガス供給手段と、複数のガス供給手段を作動させるエアバッグ作動制御手段と、環境温度を検出する環境温度検出手段とを備え、環境温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、ガス供給手段の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段を備えた。
【選択図】 図6
Description
本発明は、自動車のエアバッグ装置に関するものである。
自動車のエアバッグ装置には、環境温度に応じて燃焼室の作動の順序を変えるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−2438公報(第5頁、図2)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図12は、従来の技術(特許文献1)を説明する図であり、従来のエアバッグ装置は、インフレータに燃焼特性の異なる第1燃焼室及び第2燃焼室を設け、これらの燃焼室の点火順序を温度センサにより検出した環境温度に応じて制御する。すなわち、常温条件下では、第2燃焼室の後に第1燃焼室を点火し、高温条件下では、第1燃焼室の後に第2燃焼室を点火し、低温下では、同時に第1及び第2燃焼室を点火する。
図12は、従来の技術(特許文献1)を説明する図であり、従来のエアバッグ装置は、インフレータに燃焼特性の異なる第1燃焼室及び第2燃焼室を設け、これらの燃焼室の点火順序を温度センサにより検出した環境温度に応じて制御する。すなわち、常温条件下では、第2燃焼室の後に第1燃焼室を点火し、高温条件下では、第1燃焼室の後に第2燃焼室を点火し、低温下では、同時に第1及び第2燃焼室を点火する。
しかし、特許文献1のエアバッグ装置では、点火順序を異ならせるだけでは、燃焼室の燃焼特性を十分に活用しきれない。例えば、低温下及び高温下の最適化を優先した設定にすると、常温下での最適化を図り難くなる。
すなわち、各燃焼室からのガス発生を制御するために、燃焼室の容積に制約が必要で、バッグへの流入量の微調整をすることが困難となる。その結果、低温下若しくは高温下には有効であるが、常温下で必ずしも最適化できない。
すなわち、各燃焼室からのガス発生を制御するために、燃焼室の容積に制約が必要で、バッグへの流入量の微調整をすることが困難となる。その結果、低温下若しくは高温下には有効であるが、常温下で必ずしも最適化できない。
本発明は、複数のガス形成室若しくはインフレータを設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグの展開の最適化を図ることができるエアバッグ装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、自動車の衝突を検出する衝突検出手段と、エアバッグ袋体をガスで膨脹させるガス供給手段と、ガス供給手段を作動させるエアバッグ作動制御手段と、環境温度を検出する環境温度検出手段とを備えたエアバッグ装置において、ガス供給手段は、複数のガス形成室を備え、エアバッグ作動制御手段は、環境温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、ガス形成室の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段を備えたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、自動車の衝突を検出する衝突検出手段と、エアバッグ袋体を膨脹させるガス形成室を備えた複数のガス供給手段と、複数のガス供給手段を作動させるエアバッグ作動制御手段と、環境温度を検出する環境温度検出手段とを備えたエアバッグ装置において、環境温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、ガス供給手段の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段を備えたことを特徴とする。
請求項3に係る発明では、間隔時間は、常温より環境温度が高くなるほど長くなることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、ガス形成室の作動の順序を制御する作動順序制御手段を備え、この作動順序制御手段が指示する順序に作動させる際に、作動の間隔時間を作動間隔制御手段で制御することを特徴とする。
請求項5に係る発明では、エアバッグ作動制御手段は、衝突状況に応じたガス形成室の作動の間隔時間に対して、環境温度による補正を行うことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ガス供給手段は、複数のガス形成室を備え、エアバッグ作動制御手段は、環境温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、ガス形成室の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段を備えたので、複数のガス形成室を第1ガス形成室と第2ガス形成室とした場合に、外気温度に応じて第1ガス形成室と第2ガス形成室間の作動の間隔時間を、常温下を基準に連続的に可変することができ、複数のガス形成室を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ袋体の展開の最適化を図ることができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、複数のガス供給手段を作動させるエアバッグ作動制御手段と、環境温度を検出する環境温度検出手段とを備えたエアバッグ装置において、環境温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、ガス供給手段の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段を備えたので、複数のガス供給手段を第1インフレータと第2インフレータとした場合に、外気温度に応じて第1インフレータの第1ガス形成室と第2インフレータの第2ガス形成室間の作動の間隔時間を、常温下を基準に連続的に可変することができ、複数のインフレータを設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ袋体の展開の最適化を図ることができるという利点がある。
請求項3に係る発明では、間隔時間は、常温より環境温度が高くなるほど長くなるので、高温下で、高温ほど燃焼(反応)しやすく、ガスの発生量が多くなり、急激にエアバッグ袋体の内圧が上昇する状態になっても、内圧を所望の圧力まで低下させることができ、衝撃吸収性能を高めることができるという利点がある。
逆に、低温下では、点火(作動)間隔を短くすることで、速やかにエアバッグ袋体の内圧を所望の内圧まで上昇させることができる。
逆に、低温下では、点火(作動)間隔を短くすることで、速やかにエアバッグ袋体の内圧を所望の内圧まで上昇させることができる。
請求項4に係る発明では、ガス形成室の作動の順序を制御する作動順序制御手段を備え、この作動順序制御手段が指示する順序に作動させる際に、作動の間隔時間を作動間隔制御手段で制御するので、環境温度に応じて決定した第1・第2ガス形成室の作動の順序に加え、さらに、外気温度に応じてエアバッグ袋体の内圧の上昇度合いを第1ガス形成室と第2ガス形成室間の作動の間隔時間を用いて微調整することができる。
従って、複数のガス形成室を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ袋体の展開の最適化を図ることができる。
従って、複数のガス形成室を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ袋体の展開の最適化を図ることができる。
請求項5に係る発明では、エアバッグ作動制御手段は、衝突状況に応じたガス形成室の作動の間隔時間に対して、環境温度による補正を行うので、衝突状況に応じて設定した第1・第2ガス形成室間の作動の間隔時間をさらに環境温度に応じて補正することができ、複数のガス形成室を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ袋体の展開の最適化を図ることができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明のエアバッグ装置(第1の実施の形態)の説明図である。
エアバッグ装置11は、自動車12の助手席用に採用したもので、インストルメントパネル13に配置したエアバッグ手段14と、エアバッグ手段14を所定の条件で作動させるエアバッグ制御装置15と、を備える。16は自動車12の制御装置を示す。
図1は、本発明のエアバッグ装置(第1の実施の形態)の説明図である。
エアバッグ装置11は、自動車12の助手席用に採用したもので、インストルメントパネル13に配置したエアバッグ手段14と、エアバッグ手段14を所定の条件で作動させるエアバッグ制御装置15と、を備える。16は自動車12の制御装置を示す。
エアバッグ制御装置15は、自動車12の衝突を検出する衝突検出手段21と、自動車12の中央に配置したエアバッグ作動制御手段22と、環境温度を検出する環境温度検出手段23と、を備える。それぞれの具体的な構成は任意であり、例えば、既存のものでもよい。
エアバッグ作動制御手段22は、作動間隔制御手段26を備える。
エアバッグ作動制御手段22は、作動間隔制御手段26を備える。
作動間隔制御手段26は、常温下での作動を基準とし、低温下及び高温下に対して作動の間隔を補正する。具体的な構成は任意である。
環境温度検出手段23は、外気温センサ31と内気温センサ32を備え、外気温センサ31で環境温度Teを検出する。
環境温度検出手段23は、外気温センサ31と内気温センサ32を備え、外気温センサ31で環境温度Teを検出する。
図2は、本発明のエアバッグ装置が備えるエアバッグ手段(第1の実施の形態)の斜視図である。
エアバッグ手段14は、ガス供給手段であるところのインフレータ33と、インフレータ(ガス供給手段)33のガスで膨脹するエアバッグ袋体34と、エアバッグ開口部35とを備える。
エアバッグ手段14は、ガス供給手段であるところのインフレータ33と、インフレータ(ガス供給手段)33のガスで膨脹するエアバッグ袋体34と、エアバッグ開口部35とを備える。
インフレータ(ガス供給手段)33は、円筒状のハウジング36と、このハウジング36内を2分割する隔壁37と、隔壁37で仕切って形成した第1ガス形成室41と第2ガス形成室42と、第1ガス形成室41に配置した第1点火管43並びに第1点火器44と、第2ガス形成室42に配置した第2点火管45並びに第2点火器46とからなる。
第1・第2点火管43,45には、第1・第2点火器44,46による点火で反応するガス発生補助剤を充填し、ガス発生補助剤の反応によって生じるガスを放出する放出孔47・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)を開けた。
第1・第2ガス形成室41,42には、放出孔47・・・から放出するガスで反応する粒状のガス発生剤51を充填した。
ハウジング36には、ガス発生剤51の反応によって生じたガスをエアバッグ袋体34内に吹き込むためのガス吹き込み孔52・・・を開けた。
ハウジング36には、ガス発生剤51の反応によって生じたガスをエアバッグ袋体34内に吹き込むためのガス吹き込み孔52・・・を開けた。
エアバッグ開口部35は、インストルメントパネル13の開口に嵌るとともに、インストルメントパネル13と同じ質感を有し、裏にティアライン53を形成した樹脂製のパネルである。また、エアバッグ袋体34の膨脹によって、ティアライン53を破断され、矢印a1のように開口する。
図3(a)〜(c)は、本発明のエアバッグ装置(第1の実施の形態)が備えるエアバッグ袋体の展開を模式的に示す図である。図2を併用して説明する。
(a)は、第1段目の展開を示し、第1ガス形成室41のガスでエアバッグ袋体34は矢印a2のように膨脹し、展開して乗員Mを保護する。
(a)は、第1段目の展開を示し、第1ガス形成室41のガスでエアバッグ袋体34は矢印a2のように膨脹し、展開して乗員Mを保護する。
(b)は、ガスの排出が起きた状態を示す。
(c)は、第2段目の展開を示し、第2ガス形成室42のガスでエアバッグ袋体34は再び矢印a3のように膨脹し、展開して乗員Mを引き続き保護する。
(c)は、第2段目の展開を示し、第2ガス形成室42のガスでエアバッグ袋体34は再び矢印a3のように膨脹し、展開して乗員Mを引き続き保護する。
図4は、本発明のエアバッグ装置(第1の実施の形態)のフローチャートであり、ST××はステップ番号を示す。図1、図2を併用して説明する。
ST01:環境温度Teを環境温度検出手段23の外気温センサ31で検出する。
ST02:加速度Gを衝突検出手段21で検知する。
ST03:加速度Gの情報に基づいて制御装置16は衝突であるか、否かを判断する。衝突でないときはST01に戻る。衝突のときはST04に進む。
ST01:環境温度Teを環境温度検出手段23の外気温センサ31で検出する。
ST02:加速度Gを衝突検出手段21で検知する。
ST03:加速度Gの情報に基づいて制御装置16は衝突であるか、否かを判断する。衝突でないときはST01に戻る。衝突のときはST04に進む。
ST04:マップで環境温度Teの情報に基づき作動間隔時間δt(図5参照)を算出する。
ST05:第1段目の第1ガス形成室41に点火する(図3(a))。
ST06:作動間隔時間δtを作動間隔制御手段26で計測する。
ST07:第2段目の第2ガス形成室42に点火する(図3(c))。
ST05:第1段目の第1ガス形成室41に点火する(図3(a))。
ST06:作動間隔時間δtを作動間隔制御手段26で計測する。
ST07:第2段目の第2ガス形成室42に点火する(図3(c))。
図5は、環境温度とガス形成室間の作動の間隔時間の関係を設定したマップを示す図である。図2を併用して説明する。
環境温度Teに対する第1ガス形成室41の作動と第2ガス形成室42の作動の間隔時間を設定することができる。
「作動の間隔時間」とは、第1ガス形成室41の作動開始から第2ガス形成室42を作動させるまでの時間である。
環境温度Teに比例して第1・第2ガス形成室41,42間の作動の間隔時間δtは長くなる。
環境温度Teに対する第1ガス形成室41の作動と第2ガス形成室42の作動の間隔時間を設定することができる。
「作動の間隔時間」とは、第1ガス形成室41の作動開始から第2ガス形成室42を作動させるまでの時間である。
環境温度Teに比例して第1・第2ガス形成室41,42間の作動の間隔時間δtは長くなる。
環境温度Teが常温を示すTn(例えば20℃)のとき、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδn(基準値)である。
低温でTc(例えば5℃)のとき、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδc(δc<δn)である。
高温でTh(例えば32℃)のとき、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδh(δh>δn)である。
低温でTc(例えば5℃)のとき、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδc(δc<δn)である。
高温でTh(例えば32℃)のとき、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδh(δh>δn)である。
次に本発明のエアバッグ装置(第1の実施の形態)11の作用を説明する。図1〜図5を併用して説明する。
外気の温度がTc(例えば5℃)の低温下で、自動車12の衝突検出手段21の情報を制御装置16が衝突と判断すると、エアバッグ作動制御手段22を作動させる。エアバッグ作動制御手段22は、インフレータ(ガス供給手段)33が備える1段目の第1ガス形成室41に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(a)参照)する。
続けて、第1ガス形成室41に点火してから、作動間隔制御手段26の情報に基づいたδc秒後に2段目の第2ガス形成室42に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(c)参照)する。
外気の温度がTc(例えば5℃)の低温下で、自動車12の衝突検出手段21の情報を制御装置16が衝突と判断すると、エアバッグ作動制御手段22を作動させる。エアバッグ作動制御手段22は、インフレータ(ガス供給手段)33が備える1段目の第1ガス形成室41に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(a)参照)する。
続けて、第1ガス形成室41に点火してから、作動間隔制御手段26の情報に基づいたδc秒後に2段目の第2ガス形成室42に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(c)参照)する。
外気の温度がTh(例えば32℃)の高温下で、自動車12の衝突検出手段21の情報を制御装置16が衝突と判断すると、エアバッグ作動制御手段22を作動させる。エアバッグ作動制御手段22は、インフレータ(ガス供給手段)33が備える1段目の第1ガス形成室41に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(a)参照)する。
続けて、第1ガス形成室41に点火してから、作動間隔制御手段26の情報に基づいたδh秒後に2段目の第2ガス形成室42に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(c)参照)する。
続けて、第1ガス形成室41に点火してから、作動間隔制御手段26の情報に基づいたδh秒後に2段目の第2ガス形成室42に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(c)参照)する。
図6は、環境温度とエアバッグ袋体内の圧力とガス形成室間の作動の間隔時間の関係を示す図であり、横軸をガス形成室間の作動の間隔時間δtとし、縦軸をエアバッグ袋体内の圧力Pとしたものである。
破線は、環境温度が低温のときである。
実線は、環境温度が高温のときである。
破線は、環境温度が低温のときである。
実線は、環境温度が高温のときである。
環境温度Teが低温(Tc)のときは、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδc(δc<δn)で、常温に比べ短く、エアバッグ袋体内の圧力Pが常温時に比べて低くても、エアバッグ袋体34を所望の状態で2段階に展開することができる。
環境温度Teが高温(Th)のときは、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδh(δh>δn)で、常温に比べ長く、エアバッグ袋体内の圧力Pが常温時に比べて高くても、エアバッグ袋体34を所望の状態で2段階に展開することができる。
ここでは、高温(Th)の1点と低温(Tc)下の1点のみ説明したが、低温(Tc)〜高温(Th)の間でも同様に作用し、ガス形成室間の作動の間隔時間δtは連続的に可変する。
このように、エアバッグ装置11では、間隔時間(ガス形成室間の作動の間隔時間)δtは、常温より環境温度Teが高くなるほど長くなるので、高温下で、高温ほど反応しやすく、ガスの発生量が多くなり、急激にエアバッグ袋体の内圧が上昇する状態になっても、内圧を所望の圧力まで低下させることができ、衝撃吸収性能を高めることができる。
逆に、低温下では、点火(作動)間隔を短くすることで、速やかにエアバッグ袋体の内圧を所望の内圧まで上昇させることができる。
逆に、低温下では、点火(作動)間隔を短くすることで、速やかにエアバッグ袋体の内圧を所望の内圧まで上昇させることができる。
エアバッグ装置11では、自動車12の衝突を検出する衝突検出手段21と、エアバッグ袋体34をガスで膨脹させるガス供給手段(インフレータ)33と、ガス供給手段(インフレータ)33を作動させるエアバッグ作動制御手段22と、環境温度を検出する環境温度検出手段23とを備え、ガス供給手段(インフレータ)33は、第1ガス形成室41と第2ガス形成室42を備え、エアバッグ作動制御手段22は、環境温度検出手段23の検出した環境温度に基づいて、第1ガス形成室41と第2ガス形成室42間の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段26を備えたので、外気温度に応じて第1ガス形成室41と第2ガス形成室42間の作動の間隔時間を連続的に可変することができ、複数のガス形成室41,42を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ(エアバッグ袋体)34の展開の最適化を図ることができる。
次にエアバッグ装置の別の実施の形態を説明する。
図7は、本発明のエアバッグ装置(第2の実施の形態)を説明する図である。上記図2に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
図7は、本発明のエアバッグ装置(第2の実施の形態)を説明する図である。上記図2に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第2の実施の形態のエアバッグ装置11Bは、エアバッグ手段14Bを備える。
エアバッグ手段14Bは、複数のガス供給手段であるところの第1インフレータ61、第2インフレータ62と、第1・第2インフレータ61,62のガスで膨脹するエアバッグ袋体34と、エアバッグ開口部35とを備える。
エアバッグ手段14Bは、複数のガス供給手段であるところの第1インフレータ61、第2インフレータ62と、第1・第2インフレータ61,62のガスで膨脹するエアバッグ袋体34と、エアバッグ開口部35とを備える。
第1インフレータ(ガス供給手段)61は、円筒状のハウジング65と、このハウジング65で形成した第1ガス形成室66と、第1ガス形成室66内に配置した第1点火管67並びに第1点火器68とからなる。
第1点火管67には、第1点火器68による点火で反応するガス発生補助剤を充填し、ガス発生補助剤の反応によって生じるガスを放出する放出孔47・・・を開けた。
第1ガス形成室66には、放出孔47・・・から放出するガスで反応する粒状のガス発生剤51を充填した。
ハウジング65には、ガス発生剤51の反応によって生じたガスをエアバッグ袋体34内に吹き込むためのガス吹き込み孔52・・・を開けた。
第1ガス形成室66には、放出孔47・・・から放出するガスで反応する粒状のガス発生剤51を充填した。
ハウジング65には、ガス発生剤51の反応によって生じたガスをエアバッグ袋体34内に吹き込むためのガス吹き込み孔52・・・を開けた。
第2インフレータ(ガス供給手段)62は、第1インフレータ(ガス供給手段)61と同様であり、ハウジング71と、第2ガス形成室72と、第2点火管73並びに第2点火器74と、ガス発生剤51と、ガス吹き込み孔52・・・からなる。
次に本発明のエアバッグ装置(第2の実施の形態)11Bの作用を説明する。図3〜図7を使用して説明する。
外気の温度がTc(例えば5℃)の低温下で、自動車12の衝突検出手段21の情報を制御装置16が衝突と判断すると、エアバッグ作動制御手段22を作動させる。エアバッグ作動制御手段22は、1段目のガス供給手段(第1インフレータ)61が備える第1ガス形成室66に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(a)参照)する。
続けて、第1ガス形成室66に点火してから、作動間隔制御手段26の情報に基づいたδc秒後(図6参照)に2段目の第2インフレータ62が備える第2ガス形成室72に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(c)参照)する。
外気の温度がTc(例えば5℃)の低温下で、自動車12の衝突検出手段21の情報を制御装置16が衝突と判断すると、エアバッグ作動制御手段22を作動させる。エアバッグ作動制御手段22は、1段目のガス供給手段(第1インフレータ)61が備える第1ガス形成室66に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(a)参照)する。
続けて、第1ガス形成室66に点火してから、作動間隔制御手段26の情報に基づいたδc秒後(図6参照)に2段目の第2インフレータ62が備える第2ガス形成室72に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(c)参照)する。
外気の温度がTh(例えば32℃)の高温下で、自動車12の衝突検出手段21の情報を制御装置16が衝突と判断すると、エアバッグ作動制御手段22を作動させる。エアバッグ作動制御手段22は、1段目のガス供給手段(第1インフレータ)61が備える第1ガス形成室66に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(a)参照)する。
続けて、第1ガス形成室66に点火してから、作動間隔制御手段26の情報に基づいたδh秒後(図6参照)に2段目の第2インフレータ62が備える第2ガス形成室72に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(c)参照)する。
続けて、第1ガス形成室66に点火してから、作動間隔制御手段26の情報に基づいたδh秒後(図6参照)に2段目の第2インフレータ62が備える第2ガス形成室72に点火することで作動させ、エアバッグ袋体34を展開(図3(c)参照)する。
図6に示した通り、環境温度Teが低温(Tc)のときは、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδc(δc<δn)で、常温に比べ短く、エアバッグ袋体内の圧力Pが常温時に比べて低くても、エアバッグ袋体34を所望の状態で2段階に展開することができる。
環境温度Teが高温(Th)のときは、ガス形成室間の作動の間隔時間δtはδh(δh>δn)で、常温に比べ長く、エアバッグ袋体内の圧力Pが常温時に比べて高くても、エアバッグ袋体34を所望の状態で2段階に展開することができる。
ここでは、高温(Th)の1点と低温(Tc)下の1点のみ説明したが、低温(Tc)〜高温(Th)の間でも同様に作用し、ガス形成室間の作動の間隔時間δtは連続的に可変する。
このように、エアバッグ装置11Bでは、自動車12の衝突を検出する衝突検出手段21と、エアバッグ袋体34を膨脹させるガス形成室(第1ガス形成室)66を備えたガス供給手段(第1インフレータ)61と、ガス形成室(第2ガス形成室)72を備えたガス供給手段(第2インフレータ)62と、これらのガス供給手段(第1・第2インフレータ)61,62を作動させるエアバッグ作動制御手段22と、環境温度を検出する環境温度検出手段23とを備え、環境温度検出手段23の検出した環境温度に基づいて、ガス供給手段(第1・第2インフレータ)61,62の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段26を備えたので、外気温度に応じて第1ガス形成室66と第2ガス形成室72間の作動の間隔時間を連続的に可変することができ、複数のインフレータ61,62を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ(エアバッグ袋体)34の展開の最適化を図ることができる。
図8は、本発明のエアバッグ装置(第3の実施の形態)のブロック図である。上記図1に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第3の実施の形態のエアバッグ装置11Cは、衝突検出手段21、ガス供給手段(インフレータ)33と、エアバッグ袋体34と、エアバッグ作動制御手段22と、環境温度検出手段23と、作動間隔制御手段26と、作動順序制御手段81と、を備える。
第3の実施の形態のエアバッグ装置11Cは、衝突検出手段21、ガス供給手段(インフレータ)33と、エアバッグ袋体34と、エアバッグ作動制御手段22と、環境温度検出手段23と、作動間隔制御手段26と、作動順序制御手段81と、を備える。
ここでは、ガス供給手段(インフレータ)33が備える第1ガス形成室41と第2ガス形成室42の特性は異なる。例えば、それぞれの容積を変えてもよい。
作動順序制御手段81は、ガス供給手段(インフレータ)33の第1ガス形成室41と第2ガス形成室42の順序を制御し、具体的な構成は任意であり、既存のものでもよい。
図9は、本発明のエアバッグ装置(第3の実施の形態)のフローチャートであり、ST××はステップ番号を示す。
ST11:環境温度Teを環境温度検出手段23の外気温センサ31で検出する。
ST12:加速度Gを衝突検出手段21で検知する。
ST13:加速度Gの情報に基づいて制御装置16は衝突であるか、否かを判断する。衝突でないときはST11に戻る。衝突のときはST14に進む。
ST11:環境温度Teを環境温度検出手段23の外気温センサ31で検出する。
ST12:加速度Gを衝突検出手段21で検知する。
ST13:加速度Gの情報に基づいて制御装置16は衝突であるか、否かを判断する。衝突でないときはST11に戻る。衝突のときはST14に進む。
ST14:マップで環境温度Teの情報に基づき作動間隔時間δt(図5参照)を算出する。
ST15:環境温度Teは低温条件の範囲か、常温条件の範囲か、高温条件の範囲かを判断する。低温条件のときはST22に進み、常温条件のときはST19に進み、高温条件のときはST16に進む。
ST15:環境温度Teは低温条件の範囲か、常温条件の範囲か、高温条件の範囲かを判断する。低温条件のときはST22に進み、常温条件のときはST19に進み、高温条件のときはST16に進む。
ST16:高温条件のときは、第1段目として第1ガス形成室41に点火する。
ST17:作動間隔時間δtを計測する。
ST18:第2段目として第2ガス形成室42に点火する。
ST17:作動間隔時間δtを計測する。
ST18:第2段目として第2ガス形成室42に点火する。
ST19:ST15で常温条件のときは、1段目として第2ガス形成室42に点火する。
ST20:作動間隔時間δtを計測する。
ST21:第2段目として第1ガス形成室41に点火する。
ST20:作動間隔時間δtを計測する。
ST21:第2段目として第1ガス形成室41に点火する。
ST22:ST15で低温条件のときは、第1・第2ガス形成室41,42に同時に点火する。
第3の実施の形態のエアバッグ装置11Cでは、第1・第2ガス形成室41,42の作動の順序を制御する作動順序制御手段81を備え、この作動順序制御手段81が指示する順序に作動させる際に、作動の間隔時間を作動間隔制御手段26で制御するので、環境温度に応じて決定した第1・第2ガス形成室41,42の作動の順序に加え、さらに、外気温度に応じてエアバッグ袋体34の内圧の上昇度合いを第1ガス形成室41と第2ガス形成室42間の作動の間隔時間δtを用いて微調整することができる。
従って、複数のガス形成室41,42を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ(エアバッグ袋体)34の展開の最適化を図ることができる。
従って、複数のガス形成室41,42を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ(エアバッグ袋体)34の展開の最適化を図ることができる。
次に本発明のエアバッグ装置(第4の実施の形態)を説明する。図1〜図3、図5、図6を使用して説明する。
図10は、本発明のエアバッグ装置(第4の実施の形態)のフローチャートであり、ST××はステップ番号を示す。
ST31:環境温度Teを環境温度検出手段23の外気温センサ31で検出する。
ST32:加速度Gを衝突検出手段21で検知する。
ST33:加速度Gの情報に基づいて制御装置16は衝突であるか、否かを判断する。衝突でないときはST31に戻る。衝突のときはST34に進む。
図10は、本発明のエアバッグ装置(第4の実施の形態)のフローチャートであり、ST××はステップ番号を示す。
ST31:環境温度Teを環境温度検出手段23の外気温センサ31で検出する。
ST32:加速度Gを衝突検出手段21で検知する。
ST33:加速度Gの情報に基づいて制御装置16は衝突であるか、否かを判断する。衝突でないときはST31に戻る。衝突のときはST34に進む。
ST34:マップで衝突状況に応じて、ガス形成室間の作動の間隔時間δ(図11参照)を設定する。
ST35:環境温度Teに基づき、ガス形成室間の作動の間隔時間δを補正する。
ST36:第1段目の第1ガス形成室41に点火する。
ST37:補正後の作動間隔時間を計測する。
ST38:第2段目の第2ガス形成室42に点火する。
ST35:環境温度Teに基づき、ガス形成室間の作動の間隔時間δを補正する。
ST36:第1段目の第1ガス形成室41に点火する。
ST37:補正後の作動間隔時間を計測する。
ST38:第2段目の第2ガス形成室42に点火する。
図11は、衝突状況とガス形成室間の作動の間隔時間の関係を設定したマップを示す図である。
衝突検出手段21の情報に基づいて制御装置16は、衝突状況に対応したガス形成室間の作動の間隔時間δを設定する。衝突状況に応じてガス形成室間の作動の間隔時間δは変化する。
衝突検出手段21の情報に基づいて制御装置16は、衝突状況に対応したガス形成室間の作動の間隔時間δを設定する。衝突状況に応じてガス形成室間の作動の間隔時間δは変化する。
第4の実施の形態のエアバッグ装置では、作動間隔制御手段26は、衝突状況に応じたガス形成室の作動の間隔時間δに対して、環境温度Teによる補正を行うことを特徴とする。その結果、衝突状況に応じて設定した第1・第2ガス形成室41,42間の作動の間隔時間δをさらに環境温度Teに応じて補正することができる。従って、複数のガス形成室41,42を設けて、低温下、常温下、高温下のそれぞれの場面でエアバッグ(エアバッグ袋体)34の展開の最適化を図ることができる。
尚、本発明のエアバッグ装置は、実施の形態では自動車に適用したが、自動車以外にも採用可能である。
本発明のエアバッグ装置は、自動車に好適である。
12…自動車、21…衝突検出手段、22…エアバッグ作動制御手段、23…環境温度検出手段、26…作動間隔制御手段、31…外気温センサ、32…ガス供給手段(インフレータ)、34…エアバッグ袋体、41,66…第1ガス形成室、42,72…第2ガス形成室、61…ガス供給手段(第1インフレータ)、62…ガス供給手段(第2インフレータ)、81…作動順序制御手段、δt…間隔時間(ガス形成室間の作動の間隔時間)。
Claims (5)
- 自動車の衝突を検出する衝突検出手段と、エアバッグ袋体をガスで膨脹させるガス供給手段と、ガス供給手段を作動させるエアバッグ作動制御手段と、環境温度を検出する環境温度検出手段とを備えたエアバッグ装置において、
前記ガス供給手段は、複数のガス形成室を備え、
前記エアバッグ作動制御手段は、前記環境温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、前記ガス形成室の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段を備えたことを特徴とするエアバッグ装置。 - 自動車の衝突を検出する衝突検出手段と、エアバッグ袋体を膨脹させるガス形成室を備えた複数のガス供給手段と、複数のガス供給手段を作動させるエアバッグ作動制御手段と、環境温度を検出する環境温度検出手段とを備えたエアバッグ装置において、
前記環境温度検出手段の検出した環境温度に基づいて、前記ガス供給手段の作動の間隔時間を制御する作動間隔制御手段を備えたことを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記間隔時間は、常温より環境温度が高くなるほど長くなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
- 前記ガス形成室の作動の順序を制御する作動順序制御手段を備え、この作動順序制御手段が指示する順序に作動させる際に、作動の間隔時間を前記作動間隔制御手段で制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
- 作動間隔制御手段は、衝突状況に応じたガス形成室の作動の間隔時間に対して、環境温度による補正を行うことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載のエアバッグ装置。
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Citations (3)
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---|---|---|---|---|
JPH03548A (ja) * | 1989-02-10 | 1991-01-07 | Morton Internatl Inc | エアバッグ用二室式膨張器 |
JPH08502709A (ja) * | 1993-10-29 | 1996-03-26 | モートン インターナショナル,インコーポレイティド | 自動車用エアバッグシステム |
JPH09109823A (ja) * | 1995-10-18 | 1997-04-28 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 車両用エアバッグ装置 |
-
2005
- 2005-07-29 JP JP2005221991A patent/JP2007038703A/ja active Pending
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