JP3857892B2 - 二重チャンバー式インフレータ - Google Patents
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Description
【関連する出願とのクロスリファレンス】
【０００１】
本出願は２０００年７月１８日出願の米国の仮出願No.６０／２１９，２５２の恩典を要求している。本出願書は同時係属出願中の出願No.０９／５６８，７１９である米国出願の一部継続出願でもある。
【０００２】
本発明はガス発生器に関し、例えば車両乗客保護システム中のエアバッグを膨脹させるために使用され、更に特異的には、エアバッグの適当な展開を保証するために、二重チャンバーインフレータの推進薬のチャンバーを分離させるための改良型構造を有する改良型二重チャンバーガス発生器に関する。
自動車中のエアバッグを展開させるためのインフレータシステムは一般的には膨脹していないエアバッグと流体による関係にある単一のガス発生器を使用している。感知した車両加速器が所定の閾値を超えたならば、加速器応答性の慣性スイッチの使用を通じて、点火回路は典型的にガス発生器の引き金を引く。
【０００３】
しかしながら、単一のガス発生器を使用するエアバッグインフレータシステムは、搭乗員の位置に関連した特別な膨脹時間に達するためには、開始時の加圧／膨脹速度が一般的に当初の積極的な膨脹を提供するようにセットされているという欠点に悩まされている。加圧の積極的な開始速度は搭乗員が位置からずれている状態では問題になる。より特異的には、エアバッグの急速な開始加圧は搭乗員を怪我をさせるのに十分な力を有して搭乗員にインパクトを与える原因にも成る。エアバッグ体積と膨脹容量は大きなおよび小さい搭乗員両者を保護するように設計されており、一般的には単一のガス発生器内では変更できない。時には、単一のガス発生器を使用するエアバッグが展開し、小さい搭乗員、通常は子供または小さい婦人が深刻な障害を受けた。
【０００４】
一般的に認められているＵＳ特許５，４００，４８７は複数のガス発生器を使用することによって上記の問題を克服する膨脹システムを開示し、そのガス発生器は与えられたいかなる搭乗員重量および／または位置およびいかなる衝突タイプにも対応できる変更可能な膨脹プロファイルを提供できるようによく制御して着火する。この装置が搭乗員を保護する膨脹システム能力を劇的に改善しているにもかかわらず、顕著な支出と複雑さで行われている。多重ガス発生器と点火装置がシステムにかなりのコストを増加させ、他方点火制御回路は種々の着火プロファイルに精密に間に合うことができる複雑なプロセッサーを必要としている。
【０００５】
一般的に認められているＵＳ特許５，９３４，７０５が教えるような提案は末端間に機械的に保持されている壁によって定義されている単一のハウジングの中の２個のチャンバーを有するガス発生器である。それぞれのハウジングは推進薬の容量、当然のこととして、各チャンバーの膨脹容量を決定する所定の大きさを有している。車両の衝突の発生後に乗客の重量に従って、この一方のチャンバーか両チャンバーを選択的に着火し、それによって保護用のエアバッグが膨脹する。しかしながらこのような既知の二重チャンバー膨脹器の構造上の一体性は、一方のチャンバーのみが点火したときには、そのチャンバーを分離している壁の欠陥については妥協している。
【０００６】
上記のことを考えて、典型的な二重チャンバー膨脹器はしばしばより頑丈な設計を要求し、その結果単一チャンバー膨脹器に比較して、比較的高価になり、またより複雑な製造になる。
【０００７】
従って、簡単な設計と従って低い材料費と製造費を示すが、ガス発生器の危険な構造的欠陥もない選択的エアバッグ膨脹器加圧を作成できる多重チャンバーガス発生器の需要が存在する。
【０００８】
【発明の概要】
二重チャンバーエアバッグ膨脹器のチャンバーの完全な分離はエアバッグの柔らかい展開に極めて重要である。従って、本発明は適切な展開を保証するための二重チャンバー膨脹器の推進薬チャンバーを分離するための改良型構造に関する。特に、カップ状のハウジングが第一の推進薬チャンバーを有し、その中に２個の着火チャンバーを有する２部の着火装置構造体も有している。特に、２部着火装置構造体は膨脹器の二重チャンバーを定めるために使用され、更に、積極的にその中の推進薬を分離している。
２セクション着火装置構造体は膨脹器圧力容器の構造上の成分である。膨脹器は二重チャンバーの中で同時にまたは衝突の重大性に応じて、着火間に遅れを伴って推進薬に着火するように配置することができる。
【０００９】
【発明の好ましい態様の詳細な説明】
図１から明らかなように、膨脹器１０は本発明の好ましい態様に即して、ハウジング１２、ハウジング１２の中心に位置し、しかも二重チャンバー４２と４４を定義する２部着火装置構造体、１対の着火装置４８と５８、環状の濾過器６６を有している。代替的に、着火装置構造体１８は、一つの構造体へ、単純に圧力鋳造、押し出し成形、または形成され、ここで２つの着火チャンバー４２および４４は、それらに不可欠である。
【００１０】
膨脹器ハウジングまたは一体１２は好ましくは鋼鉄製の押し出し成形品、その他の既知の方法および素材から作成されている。支持用独立棒２０と２２をハウジング１２の底に溶接し、着火構造体１８にロックナットで固定し、これによって支持独立棒は膨脹器の構造上の一体性を強化している。着火構造体１８は２部２６と２８を互いにネスト化関係にして接着または押し込みによって組み立てる。第一のセクション２６は受け入れのための隙間３０、またはセクション２８の突起３２のカップリングを有している。セクション２６および２８は、限定しないが、スチール、アルミニウムまたはポリマーなどの適切な基材を、スタンプまたは型打ちすることにより、形成される。
【００１１】
第一のセクション２６は好ましくはアルミニウム製の押し出し成形であり、第一の先の開いた環３４と第二の先の開いた環３６を有している。第二の部２８も好ましくはアルミニウム製の押し出し成形であり、第三の環３８と第四の環を有しており、第三と第四の環はそれぞれの近傍の末端ではオープンであり、それぞれの抹消の末端では実質的には閉鎖しているが、完全には閉鎖していない。
【００１２】
図に示すように、第一および第三の環が、実質的に同じ環境にあり、部２６と２８の接点まで軸方向に一列に並んでいる時に、第一の着火チャンバー４２が作成される。従って、第二のおよび第四の環が、実質的に同じ環境にあり、部２６と２８の接点まで軸方向に一列に並んでいる時に、第一の着火チャンバー４４が作成される。図に示すように、チャンバー４２はチャンバー４４よりも小さい環境を示すが、これには限定されない。
【００１３】
チャンバー４２は近傍の末端４５と末梢の末端４６を有している。最初の着火装置４８は近傍の末端４５を通過して挿入され、それによってチャンバー４２内に位置している。着火装置４８はその後に好ましくは部２６にクリンプされている。第一の複数のガス出口隙間５０は抹消の末端４６を通じて延びており、それによってチャンバー４２と主たる推進薬または第一のガス発生チャンバー５２間の流体の連絡を促進している。
【００１４】
チャンバー４４は近隣の末端５４と末梢の末端５６を有している。第二の着火装置５８は近隣の末端５４を通じて挿入されており、従ってチャンバー４４の中に位置している。着火装置５８はその後に好ましくは部２６にクリンプされている。第二の複数のガス出口隙間６０は抹消の末端５６を通じて延びており、それによって主たるチャンバー４４と第一のガス発生チャンバー５２の間の流体の連絡を促進している。
【００１５】
第一のアルミニウム製のはさみ金６２は好ましくは隙間５０をカバーし、それによってチャンバー４２をシールしている。第二のアルミニウム製のはさみ金６４は隙間６０をカバーし、それによってチャンバー４４をシールしている。
【００１６】
環状の濾過器６６は周辺および半径方向にチャンバー５２の中心軸から離れている。図に示すように、着火構造体１８がハウジング１２の中の濾過器６６の上に置かれた時には、主たる推進薬チャンバー５２が作成される。
【００１７】
第三の複数のガス出口隙間６８はハウジング１２の中で、しかもチャンバー５２の周りで周辺に位置しており、これによってチャンバー５２とエアバッグ（図示せず）との間の流体の連絡を提供している。複数のバーストシム（burst shim）７０が第三の複数の各隙間６８に対応し、かつカバーしており、これによってチャンバー５２をシールしている。
【００１８】
第一のＯリングまたはシール７２は好ましくは第一の部２８とハウジング１２の内壁７４との間の境界面をシールしている。第二のＯリングまたはシール７６は好ましくは第二の部２８と内壁７４の間の境界面をシールしている。
【００１９】
第一の起爆剤組成物７８は第一のチャンバー４２内で提供される。第二の起爆剤組成物８０は組成物７８と同一、または異なっており、第二のチャンバー４４内で提供される。第一の推進薬またはガス発生組成物８２はチャンバー５２内で提供される。
【００２０】
種々の補助構造体に合致するように、濾過器６６はハウジング１２内にまず挿入される。推進薬８２はその後にチャンバー５２内に挿入される。完成した着火構造体をその後にハウジング１２内の濾過器６６の頂上に装填される。ハウジング１２をその後に第一の部２６上で周辺でクリンプし、それによって膨脹器１０をシールする。その製造は従って必要とする溶接点の数を最小にすることによって簡略化されている。
【００２１】
その操作においては、車両乗員保護システムが急激な減速または衝突を示すシグナルを発生し、着火装置がその後に感知し、それによって第一の起爆剤推進薬７８の着火の引き金を引く。組成物７８の着火の後に、燃焼ガスが第一のアルムミニウムはさみ金６２を破裂させる圧力を発生させる。熱、炎、ガスがその後にチャンバー４２からチャンバー５２の中に流れ、それによって主たる推進薬装填物８２を着火する。その後に燃焼圧力が突発はさみ金７０を破裂し、ガスはその後にチャンバー５２から濾過器６６を通じて、更に隙間６８を通じて、更にエアバッグ内に流れる。
【００２２】
第二のチャンバー４４は衝突の激しさ、搭乗員の位置感知、搭乗員の重量／または高さのようなファクターに基づいて選択的に作動する。従って、遮蔽物８４（好ましくはステンレススティール製）が更に隙間６０をカバーし、それによって熱遮蔽物および圧力遮蔽物としての機能を働かす。遮蔽物８４は従ってチャンバー５２内の炎面、ガス、熱発生によって引き起こされた第二の起爆剤組成物８０の不慮のまたは好ましくない着火を防いでいる。
【００２３】
しかしながらチャンバー４２と４４が同時に、個々に作動し、またはそれぞれがタイムインターバルをおい作動することは評価に値する。例えば、チャンバー４２は搭乗員の最小重量を感じて、単独にチャンバー４４の代わりに起爆する。遮蔽物８４は従って各チャンバーの独立した作動を維持するが、希望するならば、各チャンバーの同時作動を防ぐまたは遅らせることもない。
【００２４】
針金メッシュ濾過器６６は例えば、金属製のスクリーンの多重層またはラップから作成することもできる。これによる制限を受けないにもかかわらず、ＵＳ特許６，０３２，９７９および５，７２７，８１３を引用文献として本件中に採用しており、これらは典型的な金属濾過器を示している。本発明の他の特徴は、当該技術ではよく知られている。制限するわけではないが、例えば、推進薬またはガス発生組成物および着火化合物は、ここでリファレンスとして組み入れられる、保有している米国特許Ｎｏ . ５，０３５，７５７に記載されるように製造することができる。
【００２５】
本発明の好ましい態様のこれまでの記載は説明目的だけのためであると理解されたい。本件に開示されている種々の構造上および操作上の特徴は当業者の能力に相応の、上記および添付の特許請求の範囲のように本発明の範囲からはずれることなく多数の変更を受容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による２チャンバー膨脹器の断面による上面図である。
【図２】図の２−２線に沿って切断した断面図である。
【図３】完成構造体になる前の膨脹器の概観図である。
【符号の説明】
１０ 膨脹器
１２ ハウジング
１８ 着火装置構造体
２０ 支持独立棒
２２ 支持独立棒
２４ 底
２６ 第一部
２８ 第二部
３４ 第一の先の開いた環
３６ 第二の先の開いた環
３８ 第三の環
４０ 第四の環
４２ 第一の着火装置チャンバー
４４ 第二の着火装置チャンバー
４５ 近隣末端
４６ 抹消末端
４８ 着火装置
５０ 隙間
５２ 第一のガス発生チャンバー
５４ 近隣末端
５６ 抹消末端
５８ 着火装置
６０ ガス出口隙間
６２ 第一のアルミニウム製のはさみ金
６４ 第二のアルミニウム製のはさみ金
６６ 環状濾過器
６８ ガス出口隙間
７０ 突発はさみ金
７２ Ｏリングシール
７４ 内壁
７６ Ｏリングシール
７８ 第一の着火剤組成物、第一の着火剤推進薬
８０ 第二の着火剤組成物
８２ ガス発生組成物、推進薬、主たる推進薬装填物
【０００１】
本出願は２０００年７月１８日出願の米国の仮出願No.６０／２１９，２５２の恩典を要求している。本出願書は同時係属出願中の出願No.０９／５６８，７１９である米国出願の一部継続出願でもある。
【０００２】
本発明はガス発生器に関し、例えば車両乗客保護システム中のエアバッグを膨脹させるために使用され、更に特異的には、エアバッグの適当な展開を保証するために、二重チャンバーインフレータの推進薬のチャンバーを分離させるための改良型構造を有する改良型二重チャンバーガス発生器に関する。
自動車中のエアバッグを展開させるためのインフレータシステムは一般的には膨脹していないエアバッグと流体による関係にある単一のガス発生器を使用している。感知した車両加速器が所定の閾値を超えたならば、加速器応答性の慣性スイッチの使用を通じて、点火回路は典型的にガス発生器の引き金を引く。
【０００３】
しかしながら、単一のガス発生器を使用するエアバッグインフレータシステムは、搭乗員の位置に関連した特別な膨脹時間に達するためには、開始時の加圧／膨脹速度が一般的に当初の積極的な膨脹を提供するようにセットされているという欠点に悩まされている。加圧の積極的な開始速度は搭乗員が位置からずれている状態では問題になる。より特異的には、エアバッグの急速な開始加圧は搭乗員を怪我をさせるのに十分な力を有して搭乗員にインパクトを与える原因にも成る。エアバッグ体積と膨脹容量は大きなおよび小さい搭乗員両者を保護するように設計されており、一般的には単一のガス発生器内では変更できない。時には、単一のガス発生器を使用するエアバッグが展開し、小さい搭乗員、通常は子供または小さい婦人が深刻な障害を受けた。
【０００４】
一般的に認められているＵＳ特許５，４００，４８７は複数のガス発生器を使用することによって上記の問題を克服する膨脹システムを開示し、そのガス発生器は与えられたいかなる搭乗員重量および／または位置およびいかなる衝突タイプにも対応できる変更可能な膨脹プロファイルを提供できるようによく制御して着火する。この装置が搭乗員を保護する膨脹システム能力を劇的に改善しているにもかかわらず、顕著な支出と複雑さで行われている。多重ガス発生器と点火装置がシステムにかなりのコストを増加させ、他方点火制御回路は種々の着火プロファイルに精密に間に合うことができる複雑なプロセッサーを必要としている。
【０００５】
一般的に認められているＵＳ特許５，９３４，７０５が教えるような提案は末端間に機械的に保持されている壁によって定義されている単一のハウジングの中の２個のチャンバーを有するガス発生器である。それぞれのハウジングは推進薬の容量、当然のこととして、各チャンバーの膨脹容量を決定する所定の大きさを有している。車両の衝突の発生後に乗客の重量に従って、この一方のチャンバーか両チャンバーを選択的に着火し、それによって保護用のエアバッグが膨脹する。しかしながらこのような既知の二重チャンバー膨脹器の構造上の一体性は、一方のチャンバーのみが点火したときには、そのチャンバーを分離している壁の欠陥については妥協している。
【０００６】
上記のことを考えて、典型的な二重チャンバー膨脹器はしばしばより頑丈な設計を要求し、その結果単一チャンバー膨脹器に比較して、比較的高価になり、またより複雑な製造になる。
【０００７】
従って、簡単な設計と従って低い材料費と製造費を示すが、ガス発生器の危険な構造的欠陥もない選択的エアバッグ膨脹器加圧を作成できる多重チャンバーガス発生器の需要が存在する。
【０００８】
【発明の概要】
二重チャンバーエアバッグ膨脹器のチャンバーの完全な分離はエアバッグの柔らかい展開に極めて重要である。従って、本発明は適切な展開を保証するための二重チャンバー膨脹器の推進薬チャンバーを分離するための改良型構造に関する。特に、カップ状のハウジングが第一の推進薬チャンバーを有し、その中に２個の着火チャンバーを有する２部の着火装置構造体も有している。特に、２部着火装置構造体は膨脹器の二重チャンバーを定めるために使用され、更に、積極的にその中の推進薬を分離している。
２セクション着火装置構造体は膨脹器圧力容器の構造上の成分である。膨脹器は二重チャンバーの中で同時にまたは衝突の重大性に応じて、着火間に遅れを伴って推進薬に着火するように配置することができる。
【０００９】
【発明の好ましい態様の詳細な説明】
図１から明らかなように、膨脹器１０は本発明の好ましい態様に即して、ハウジング１２、ハウジング１２の中心に位置し、しかも二重チャンバー４２と４４を定義する２部着火装置構造体、１対の着火装置４８と５８、環状の濾過器６６を有している。代替的に、着火装置構造体１８は、一つの構造体へ、単純に圧力鋳造、押し出し成形、または形成され、ここで２つの着火チャンバー４２および４４は、それらに不可欠である。
【００１０】
膨脹器ハウジングまたは一体１２は好ましくは鋼鉄製の押し出し成形品、その他の既知の方法および素材から作成されている。支持用独立棒２０と２２をハウジング１２の底に溶接し、着火構造体１８にロックナットで固定し、これによって支持独立棒は膨脹器の構造上の一体性を強化している。着火構造体１８は２部２６と２８を互いにネスト化関係にして接着または押し込みによって組み立てる。第一のセクション２６は受け入れのための隙間３０、またはセクション２８の突起３２のカップリングを有している。セクション２６および２８は、限定しないが、スチール、アルミニウムまたはポリマーなどの適切な基材を、スタンプまたは型打ちすることにより、形成される。
【００１１】
第一のセクション２６は好ましくはアルミニウム製の押し出し成形であり、第一の先の開いた環３４と第二の先の開いた環３６を有している。第二の部２８も好ましくはアルミニウム製の押し出し成形であり、第三の環３８と第四の環を有しており、第三と第四の環はそれぞれの近傍の末端ではオープンであり、それぞれの抹消の末端では実質的には閉鎖しているが、完全には閉鎖していない。
【００１２】
図に示すように、第一および第三の環が、実質的に同じ環境にあり、部２６と２８の接点まで軸方向に一列に並んでいる時に、第一の着火チャンバー４２が作成される。従って、第二のおよび第四の環が、実質的に同じ環境にあり、部２６と２８の接点まで軸方向に一列に並んでいる時に、第一の着火チャンバー４４が作成される。図に示すように、チャンバー４２はチャンバー４４よりも小さい環境を示すが、これには限定されない。
【００１３】
チャンバー４２は近傍の末端４５と末梢の末端４６を有している。最初の着火装置４８は近傍の末端４５を通過して挿入され、それによってチャンバー４２内に位置している。着火装置４８はその後に好ましくは部２６にクリンプされている。第一の複数のガス出口隙間５０は抹消の末端４６を通じて延びており、それによってチャンバー４２と主たる推進薬または第一のガス発生チャンバー５２間の流体の連絡を促進している。
【００１４】
チャンバー４４は近隣の末端５４と末梢の末端５６を有している。第二の着火装置５８は近隣の末端５４を通じて挿入されており、従ってチャンバー４４の中に位置している。着火装置５８はその後に好ましくは部２６にクリンプされている。第二の複数のガス出口隙間６０は抹消の末端５６を通じて延びており、それによって主たるチャンバー４４と第一のガス発生チャンバー５２の間の流体の連絡を促進している。
【００１５】
第一のアルミニウム製のはさみ金６２は好ましくは隙間５０をカバーし、それによってチャンバー４２をシールしている。第二のアルミニウム製のはさみ金６４は隙間６０をカバーし、それによってチャンバー４４をシールしている。
【００１６】
環状の濾過器６６は周辺および半径方向にチャンバー５２の中心軸から離れている。図に示すように、着火構造体１８がハウジング１２の中の濾過器６６の上に置かれた時には、主たる推進薬チャンバー５２が作成される。
【００１７】
第三の複数のガス出口隙間６８はハウジング１２の中で、しかもチャンバー５２の周りで周辺に位置しており、これによってチャンバー５２とエアバッグ（図示せず）との間の流体の連絡を提供している。複数のバーストシム（burst shim）７０が第三の複数の各隙間６８に対応し、かつカバーしており、これによってチャンバー５２をシールしている。
【００１８】
第一のＯリングまたはシール７２は好ましくは第一の部２８とハウジング１２の内壁７４との間の境界面をシールしている。第二のＯリングまたはシール７６は好ましくは第二の部２８と内壁７４の間の境界面をシールしている。
【００１９】
第一の起爆剤組成物７８は第一のチャンバー４２内で提供される。第二の起爆剤組成物８０は組成物７８と同一、または異なっており、第二のチャンバー４４内で提供される。第一の推進薬またはガス発生組成物８２はチャンバー５２内で提供される。
【００２０】
種々の補助構造体に合致するように、濾過器６６はハウジング１２内にまず挿入される。推進薬８２はその後にチャンバー５２内に挿入される。完成した着火構造体をその後にハウジング１２内の濾過器６６の頂上に装填される。ハウジング１２をその後に第一の部２６上で周辺でクリンプし、それによって膨脹器１０をシールする。その製造は従って必要とする溶接点の数を最小にすることによって簡略化されている。
【００２１】
その操作においては、車両乗員保護システムが急激な減速または衝突を示すシグナルを発生し、着火装置がその後に感知し、それによって第一の起爆剤推進薬７８の着火の引き金を引く。組成物７８の着火の後に、燃焼ガスが第一のアルムミニウムはさみ金６２を破裂させる圧力を発生させる。熱、炎、ガスがその後にチャンバー４２からチャンバー５２の中に流れ、それによって主たる推進薬装填物８２を着火する。その後に燃焼圧力が突発はさみ金７０を破裂し、ガスはその後にチャンバー５２から濾過器６６を通じて、更に隙間６８を通じて、更にエアバッグ内に流れる。
【００２２】
第二のチャンバー４４は衝突の激しさ、搭乗員の位置感知、搭乗員の重量／または高さのようなファクターに基づいて選択的に作動する。従って、遮蔽物８４（好ましくはステンレススティール製）が更に隙間６０をカバーし、それによって熱遮蔽物および圧力遮蔽物としての機能を働かす。遮蔽物８４は従ってチャンバー５２内の炎面、ガス、熱発生によって引き起こされた第二の起爆剤組成物８０の不慮のまたは好ましくない着火を防いでいる。
【００２３】
しかしながらチャンバー４２と４４が同時に、個々に作動し、またはそれぞれがタイムインターバルをおい作動することは評価に値する。例えば、チャンバー４２は搭乗員の最小重量を感じて、単独にチャンバー４４の代わりに起爆する。遮蔽物８４は従って各チャンバーの独立した作動を維持するが、希望するならば、各チャンバーの同時作動を防ぐまたは遅らせることもない。
【００２４】
針金メッシュ濾過器６６は例えば、金属製のスクリーンの多重層またはラップから作成することもできる。これによる制限を受けないにもかかわらず、ＵＳ特許６，０３２，９７９および５，７２７，８１３を引用文献として本件中に採用しており、これらは典型的な金属濾過器を示している。本発明の他の特徴は、当該技術ではよく知られている。制限するわけではないが、例えば、推進薬またはガス発生組成物および着火化合物は、ここでリファレンスとして組み入れられる、保有している米国特許Ｎｏ . ５，０３５，７５７に記載されるように製造することができる。
【００２５】
本発明の好ましい態様のこれまでの記載は説明目的だけのためであると理解されたい。本件に開示されている種々の構造上および操作上の特徴は当業者の能力に相応の、上記および添付の特許請求の範囲のように本発明の範囲からはずれることなく多数の変更を受容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による２チャンバー膨脹器の断面による上面図である。
【図２】図の２−２線に沿って切断した断面図である。
【図３】完成構造体になる前の膨脹器の概観図である。
【符号の説明】
１０ 膨脹器
１２ ハウジング
１８ 着火装置構造体
２０ 支持独立棒
２２ 支持独立棒
２４ 底
２６ 第一部
２８ 第二部
３４ 第一の先の開いた環
３６ 第二の先の開いた環
３８ 第三の環
４０ 第四の環
４２ 第一の着火装置チャンバー
４４ 第二の着火装置チャンバー
４５ 近隣末端
４６ 抹消末端
４８ 着火装置
５０ 隙間
５２ 第一のガス発生チャンバー
５４ 近隣末端
５６ 抹消末端
５８ 着火装置
６０ ガス出口隙間
６２ 第一のアルミニウム製のはさみ金
６４ 第二のアルミニウム製のはさみ金
６６ 環状濾過器
６８ ガス出口隙間
７０ 突発はさみ金
７２ Ｏリングシール
７４ 内壁
７６ Ｏリングシール
７８ 第一の着火剤組成物、第一の着火剤推進薬
８０ 第二の着火剤組成物
８２ ガス発生組成物、推進薬、主たる推進薬装填物
Claims (3)
- 車両搭乗員保護システム用の多重チャンバー式インフレータであって、ハウジングの中に形成された第一の推進薬を含むハウジング；
前記ハウジング内の着火構造体であって、入れ子状に結合している第一の要素と第二の要素を含む、着火構造体；
前記第一の要素内に形成される第一の環および第二の環；
前記第二の要素内に形成される第三の環および第四の環であって、環境的に等価な前記第一および第三の環は軸方向に配置し、および環境的に等価な前記第二および第四の環は軸方向に配置し、ここで前記第一および第三の環は第一の着火チャンバーを形成し、および前記第二および第四の環は第二の着火チャンバーを形成する；
第一の着火チャンバー内に含まれる第一の着火装置；
第二の着火チャンバー内に含まれる第二の着火装置；
第一の着火チャンバー内に含まれ、前記第一の着火装置により着火可能である第一の着火化合物であって、ここで、前記第一のチャンバーは、前記第一の着火化合物の着火時に、前記第一のチャンバーと流体により連絡する、前記第一の着火化合物；
第二の着火チャンバー内に含まれ、前記第二の着火装置により着火可能である第二の着火化合物であって、ここで、前記第二のチャンバーは、前記第二の着火化合物の着火時に、前記第一のチャンバーと流体により連絡する、前記第二の着火化合物；および
第一の推進薬チャンバー内に含まれる第一のガス発生組成物であって、該ガス発生体は第一および／または第二の着火化合物の着火時に可燃性である、第一のガス発生組成物；
を含む、前記多重チャンバー式インフレータ。 - 請求項１に記載の多重チャンバー式インフレータを備えた車両搭乗員保護システム。
- 請求項１に記載の多重チャンバー式インフレータを備えたエアバッグインフレータシステム。
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