JP2007024588A - X線平面検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 残像、解像度不良、大きな暗電流が生じるのを防止することを可能にする。
【解決手段】 入射するX線を電荷に変換するX線電荷変換膜と、このX線電荷変換膜の両面に設けられた画素電極および共通電極と、備え、前記X線電荷変換膜は、酸素および水素が添加された、Pb、Hg、Tl、Bi、Cd、In、Sb、Snのいずれかのハロゲン化物である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、医療用X線診断装置に使用されるX線平面検出器に関する。
近年、医療分野においては、治療を迅速かつ的確に行うために、患者の医療データをデータベース化する方向に進んでいる。これは、患者はしばしば複数の医療機関を利用するので、患者に適切な治療を行うために他の医療機関にあるデータが必要になるからである。
X線撮影の画像データについてもその例に漏れず、データベース化の要求があり、それに伴ってX線撮影画像のデジタル化が望まれている。医用X線診断装置では、従来から銀塩フィルムを用いて画像を撮影している。しかし、このような撮影画像をデジタル化するには、撮影したフィルムを現像した後、スキャナなどでこの画像を読み取る操作が不可欠であり、手間と時間がかかっていた。
最近では、光電膜、加速電極、蛍光膜を設けた大きな真空管と、1インチ程度のCCDカメラを用いて、画像を直接デジタル化するイメージインテンシファイアTV(II−TV)方式が実現されている。しかし、例えば肺の診断では、40cm×40cm程度の領域を撮影するので、光を集める光学装置が必要であり、装置の大型化が問題となる。
上述の2つの方式の問題を解決する方式として、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ(以下、a−SiTFTともいう)を用いたX線平面検出器が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
この種のX線平面検出器では、a−SiTFT、光電変換膜及び蓄積容量によって画素が構成され、この画素は縦横の各辺に数百個から数千個、並べられたアレイ状に配列される(以下、TFTアレイと呼ぶ)。
光電変換膜には電源から、バイアス電圧が印加される。a−SiTFTは、ソース・ドレインの一方が信号線に他方が画素電極に接続され、ゲートが走査線に接続されており、走査線駆動回路によってオン・オフ制御される。信号線の終端は、切替スイッチを介して信号検出用の増幅器に接続される。このX線検出器に光が入射すると光電変換膜に電流が流れて蓄積容量に電荷が蓄積される。走査線駆動回路により走査線を駆動し、1本の走査線に接続されているすべてのTFTをオンして、この走査線により、上記の蓄積電荷を、増幅器側に転送する。その後、切替スイッチで切り替えて画素毎の電荷を順次、増幅器で増幅し、増幅した信号を表示装置で表示する。
この方式は、増幅器の出力信号をAD変換してデジタル画像を得ることが可能である。上述の方式は入射したX線を蛍光体などで可視光線に変換し、この変換した光を光電変換膜で電荷に変える間接変換方式に基づくX線平面検出器である。
また、a−SiTFTを用い、このa−SiTFTの上部に、X線を直接信号電荷に変換するX線電荷変換膜を形成した直接変換方式のX線平面検出器が提案されている。
この種のX線平面検出器においては、X線によって発生した信号電荷は速やかに画素電極に到達し、蓄積容量部に蓄積されなければならない。しかし、X線電荷変換膜内に信号電荷が残る場合には、残像、解像度の低下などによる画像不良が発生する。このような画像不良は、X線電荷変換膜内に信号電荷が残り新たにX線により発生した信号電荷の走行に影響を与えることによって生ずることが多い。また、X線電荷変換膜に結晶欠陥が多いときには、結晶欠陥を通して電流が流れるので、暗電流が大きいという問題も発生する。
上記X線電荷変換膜の材料として、沃化物、特にPbIが知られており、優れた特性が期待されている。しかし、上述の材料を用いて実際に薄膜を形成すると、結晶性が不十分であり、依然として、上述のような残像、解像度不良、大きな暗電流などの問題があり、十分な特性の膜は実現されていないのが現状である。
このような画像不良を改善するためには、X線電荷変換膜の膜質を改善することが必要である。しかし、通常基板上には余り品質の良くない多結晶のX線電荷変換膜が形成され、結晶の粒界やトラップが多数存在するために、残像や解像度の低下が避けられなかった。またこのような欠陥の多い膜では暗時の電流が大きいため微弱なX線での検出が困難であった。
R.A. Street et al., SPIE Vol.3659,p.36, 1999
上述したように、従来のX線平面検出器においては、品質の良いX線電荷変換膜の形成は困難であった。このため、X線平面検出器の残像や解像度の低下を避けることができなかった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、残像、解像度不良、大きな暗電流が生じるのを防止することのできるX線平面検出器を提供することを目的とする。
本発明の一態様によるX線平面検出器は、入射するX線を電荷に変換するX線電荷変換膜と、このX線電荷変換膜の両面に設けられた画素電極および共通電極と、備え、前記X線電荷変換膜は、酸素および水素が含まれた、Pb、Hg、Tl、Bi、Cd、In、Sb、Snのいずれかのハロゲン化物であることを特徴とする。
本発明によれば、残像、解像度不良、大きな暗電流が生じるのを防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるX線平面検出器の平面回路図を図2に示す。
本実施形態のX線平面検出器は、マトリクス状に配置された複数の画素ei.j(i,j=1,・・・)を備えている。各画素ei.jはアモルファス・シリコン(a−Si)TFT102と、X線電荷変換膜103と、蓄積容量105とを有している。
X線電荷変換膜103には、電源109によって負のバイアス電圧が印加される。a−SiTFT102は、信号線106と走査線606に接続しており、走査線駆動回路607によってオン/オフが制御される。信号線106の終端は増幅器310を介してシフトレジスタ608に接続されている。
X線が入射すると、X線電荷変換膜103中で正孔と電子が発生し、電子は一端蓄積容量105に蓄えられる。走査線駆動回路607で走査線606を駆動し、一つの走査線606に接続されている1列のa−SiTFT102をオンにすると、蓄積容量105に蓄積された信号電荷は信号線106を通って増幅器310に送られ、増幅される。この増幅された信号電荷はシフトレジスタ608によって順次読み出され外部に出力される。なお、画素に入力する光の量によって電荷量が異なり、増幅器310の出力振幅は変化し、これが輝度に相当する。
本実施形態のX線平面検出器の1画素の断面図を図1に示す。
基板110上に、a−SiTFT102のゲート電極111と、蓄積容量105の下容量電極111aとが設けられている。そして、これらの電極111、111aを覆うように絶縁層112が設けられている。ゲート電極111上には絶縁層112を介してa−Si層113が設けられている。なお、ゲート電極111の真上に対応する、a−Si層113の領域113aがチャネルとなる。
a−Si層113上に、ゲート電極111に対して位置精度良くストッパー層114が形成されている。また、ゲート電極111外のa−Si層113上に、a−SiTFT102のドレイン電極115aおよびソース電極115bが設けられている。ドレイン電極115a上には信号線106が設けられ、ソース電極115b上には接続電極116aが設けられている。また、上容量電極116bが絶縁層112を介して下容量電極111aに対向するように設けられている。下容量電極111a、絶縁層112、および上容量電極116bによって蓄積容量105が形成される。接続電極116aおよび上容量電極116bは共通の電極であっても良いし、電気的に接続されていても良い。
また、TFT102,接続電極116a、上容量電極116b上には例えば樹脂からなる保護層118が設けられ、さらに保護層118上に画素電極119が設けられている。この画素電極119は接続電極116aと電気的に接続されている。
画素電極119および保護層118を覆うようにX線電荷変換膜103が設けられ、このX線電荷変換膜103上に共通電極250が設けられている。
本実施形態に係るX線電荷変換膜103は、酸素(O)および水素(H)が添加されたPbIからなっている。
次に、本実施形態のX線平面検出器の製造方法を説明する。
まず、ガラス基板110上にMoTaや、Ta、TaN、Al、Al合金、Cu、MoWなどを用いた1層又はTaとTaNxの2層を約300nmの厚さに堆積させ、エッチングによりパターンニングを行って、スイッチングTFT102のゲート電極111、走査線(図示せず)、蓄積容量105の下容量電極111a、キャパシタ線(図示せず)を形成した。
ついで、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により絶縁膜112として、SiOを約300nm、SiNを約50nmの厚さに積層した。その後、アンドープa−Si層113を約100nm、ストッパー層114をSiNで約200nmの厚さに、各々堆積した。
ストッパー層114を裏面露光法により、ゲート電極111に合わせてパターニングする。その後、n型a−Si層を約50nmの厚さに堆積した。続いて、TFTの形状に合わせてアンドープa−Si層113、n型a−Si層をパターニングし、a−Siの島を形成した。これにより、パターニングされたn型a−Si層は、ドレイン電極115aおよびソース電極115bとなる。
次に、画素エリア内外のコンタクト部の絶縁膜112をエッチングし、コンタクトホールを形成する。この上にMoを約50nm、Alを約350nm、更にMoを約20nm〜50nmの厚さでスパッタリングして、積層することにより、信号線106、接続電極116a、および上容量電極116bを形成する。
その後、SiNを約200nm、その上にアクリル系有機樹脂(HRC;商品名、日本合成ゴム社製)を約1〜約5μm、好ましくは約3.5μmの厚さに積層して、保護層118を形成した。なお、保護層118としては、BCB(ベンゾシクロブテン樹脂)を用いてもよい。
接続電極116aへのコンタクトホールを保護膜118に形成した後に、画素電極用金属としてのITO(Indium Tin Oxide)をターゲットとして、ITO膜をスパッタ法で100nmの厚さに成膜し、ITO膜をパターニングして、画素電極119を得た。ITO膜の形成方法は、蒸着など他の方法でもよく、またITOはアモルファスでも多結晶でもよい。
次に、水蒸気を、例えば分圧1×10−4Torr〜1×10−2Torrの雰囲気、好ましくは1×10−3Torrの雰囲気中で添加し、画素電極119の上にX線電荷変換膜103として高抵抗のPbIを蒸着により、約10μm〜1000μm、好ましくは100μm〜300μmの厚さで成膜し、X線電荷変換膜103を得た。なお、水分量の制御は真空系に接続した水分容器の温度を制御して飽和水蒸気圧を制御することにより行った。Arガスの雰囲気で蒸着しても良い。
このX線電荷変換膜103の上にPdを200nmの厚さで膜の周辺から1cm離した領域のほぼ全面に堆積し、共通電極250を形成した。
この共通電極250上に電圧印加電極を形成する。その後、基板110に図2に示したような周辺回路を実装してX線平面検出器を完成した。
このようにして製造されるX線平面検出器のX線電荷変換膜中の水分の量を変えたものを複数種類用意し、それぞれX線画像の検出を行った。
図3には、X線電荷変換膜の水分量(モル%)を変化させた時のX線画像の感度値の検出結果を示した図である。図3に示すように水分を添加することにより感度が改善した。無添加時では感度が2.7であったが0.002モル%水分を添加することにより3.0まで改善した。水分の添加量が0.01モル%の場合は感度が4.0まで改善した。水分の添加量が0.02モル%の場合は感度が5.0まで改善した。更に水分の添加量を増加させ0.034モル%のときに最大感度5.6になり、その後に水分の添加量が増加していくと感度が下がる。水分の添加量が0.063モル%で感度が5.0となり、更に水分の添加量を増加させて0.09モル%で感度が4.0となり、更に水分の添加量を増加させて0.12モル%で感度が3.0となった。
以上より、水分が0.002モル%から0.12モル%までは水分添加により感度が3.0以上まで特性が改善し、水分添加により0.01モル%から0.09モル%の水分を添加した場合は、感度が4.0以上まで大きな特性の改善効果があった。更に、0.02モル%から0.063モル%の水分量を添加した場合は、感度が5.0以上となるより大きな特性の改善効果があった。なお、X線電荷変換膜中の水分量は昇温脱離ガス分析装置を用いて加熱による試料からの水分ガスの放出量を測定することにより求めた。また、赤外吸収を用いても分析可能である。
水分を添加しないPbIからなるX線電荷変換膜は検出限界以下であり2×10−4モル%の水分を含有していたと推定した。図3は10μm厚の試料及び他の膜厚の試料より10μm厚に換算した試料の結果であるが、他の膜でも同様の結果である。膜厚が300μmの場合にはX線の吸収量が増加するため感度は1桁程度増加する。図3は感光膜上部が正バイアスの場合であるが、負バイアスの場合もほぼ同じであった。なお、残像も水分を含まない場合よりも低下し良好であった。
本実施形態においては、PbIからなるX線電荷変換膜中の水分量は0.01モル%〜0.09モル%であることが好ましく、さらに、好ましくは、0.02モル%〜0.063モル%である。この場合、残像、解像度不良、大きな暗電流が生じるのを防止することができた。
以上説明したように、本実施形態によれば、残像、解像度不良、大きな暗電流が生じるのを防止することのできる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるX線平面検出器を図4を参照して説明する。本実施形態のX線平面検出器は、第1実施形態によるX線平面検出器のX線電荷変換膜103を、X線電荷変換膜103Aに置き換えた構成となっている。第1実施形態に係るX線電荷変換膜103はPbIを蒸着成膜によって形成したが、本実施液体に係るX線電荷変換膜103AはPbIを液相成長することによって形成したものである。
この液相成長による成膜は、溶液として純水を用い、90℃でPbIを飽和まで溶解し0℃まで冷却して行った。水分の含有量は成長条件と水蒸気中での処理により行った。その結果、水分含有量と感度の関係は図3とほぼ同じであった。
さらに、純水とアセトンを混合した溶液を用いて成長させた場合も図3とほぼ同じであった。成膜条件により水分の含有量は0.002モル%〜0.12モル%まで変化させてX線画像の感度値をそれぞれ測定した結果は図3とほぼ同じ水分依存性を示した。すなわち、水分が0.002モル%から0.12モル%までは水分添加により感度が3.0以上まで特性が改善し、改善効果が大きいのは0.01モル%から0.09モル%の水分を添加した場合であり、更に、改善効果が大きいのは、0.02モル%から0.063モル%の水分を添加した場合であった。以上より、暗電流も水分を含まない場合よりも低下し良好であった。残像、暗電流も水分添加により同様に改善された。
本実施形態も第1実施形態と同様に、残像、解像度不良、大きな暗電流が生じるのを防止することのできる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態によるX線平面検出器を図5を参照して説明する。
本実施形態のX線平面検出器は、第1実施形態において、X線電荷変換膜103を、InIからなっているX線電荷変換膜103Bに置き換えるとともに、X線電荷変換膜210Bの上下にブロッキング膜103a、103bを設けた構成となっている。ブロッキング膜103a、103bとしてはPbが添加されたInIとCdが添加されたInIが用いられている。
次に、本実施形態のX線平面検出器の形成方法について説明する。まず、ガラス基板110上にMoTaや、Ta、TaN、Al、Al合金、Cu、MoWなどを用いた1層又はTaとTaNの2層を約300nmの厚さに堆積させ、エッチングによりパターンニングを行って、TFT102のゲート電極111、走査線(図示せず)、蓄積容量105の電極111a、キャパシタ線(図示せず)を形成した。
ついで、プラズマCVD法により絶縁膜112として、SiOを約300nm、SiNを約50nmの厚さに積層した。その後、アンドープa−Si層113を約100nm、ストッパー層114をSiNで約200nmの厚さに、各々堆積した。
ストッパー層114を裏面露光法により、ゲート電極111に合わせてパターニングし、n型a−Si層を約50nmの厚さに堆積した。その後、トランジズタの形状に合わせてアンドープa−Si層113、n型a−Si層をパターニングし、a−Siの島を形成した。これにより、パターニングされたn型a−Si層は、ドレイン電極115aおよびソース電極115bとなる。
次に、画素エリア内外のコンタクト部が形成される領域の絶縁膜112をエッチングしコンタクトホールを形成する。この上にMoを約50nm、Alを約350nm、更にMoを約20nm〜50nmの厚さでスパッタリングして、積層することにより、信号線106、接続電極116a、および上容量電極116bを形成する。
その後、SiNを約200nm、その上にアクリル系有機樹脂膜(HRC;商品名、日本合成ゴム社製)を約1μm〜約5μm、好ましくは約3.5μmの厚さに積層して、保護膜118を形成した。なお、保護膜としては、BCB(ベンゾシクロブテン樹脂)を用いてもよい。
接続電極116aへのコンタクトホールを保護膜118に形成した後に、画素電極用金属としてTi40nm/Pdを200nmの厚さで成膜し、パターニングすることにより画素電極119を形成した。この画素電極119上に蒸着により、Cdを0.1原子%添加したInIからなるブロッキング膜103aを1μm〜50μm、好ましくは10μm成膜した。このブロッキング膜103a上に無添加のInIからなるX線電荷変換膜103Bを50μm〜1000μm、好ましくは300μmの厚さで成膜した。
次に、X線電荷変換膜103B上に、Pbを0.11原子%添加したInIからなるブロッキング膜103bを1μm〜50μm、好ましくは10μm成膜した。上記の蒸着中に第1実施形態と同様に真空容器に接続した純水容器の温度を制御して水分を添加した。
ブロッキング膜103b上に、Pdを200nmの厚さでX線電荷変換膜103Bの周辺から1cm離してほぼ全面にパターニングなしで共通電極250を形成した。
この共通電極250上に電圧印加電極を形成し、基板110に図2に示したような周辺回路を実装してX線平面検出器を完成した。
このようにして製造されるX線平面検出器のX線電荷変換膜中の水分の量を変えたものを複数種類用意し、X線画像の検出を行った。その結果、InIの水分が0.001モル%〜0.12モル%で良好な特性を示し、0.01モル%〜0.09モル%の水分で特に良好なX線感度特性を示した。暗電流も同様に改善した。
本実施形態も第1実施形態と同様に、残像、解像度不良、大きな暗電流が生じるのを防止することのできる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態によるX線平面検出器を説明する。断面構造は図1に示す第1実施形態と同じであるため図を省略する。第1実施形態に係るX線電荷変換膜はPbIを蒸着成膜によって形成したが、本実施形態によるX線電荷変換膜はPbIの成膜後にプラズマにより、酸素、水素を添加して形成したものである。
蒸着によりTFTアレイのITO電極付きガラス基板に無添加のPbI膜を10μm成膜した。この膜に室温でOプラズマ中で5分処理した。プラズマ装置としてはRIE装置を用いた。圧力は5Torrで行った。この結果表面から2μm程度までO(酸素)が反応しており、濃度は1×10−2モル%と推定された。この後でHプラズマ中で5分間処理した。H(水素)も表面より2μm程度まで反応し、濃度は1×10−2モル%と推定された。この上にPdを200nmを成膜し上部電極を形成した。
このO、Hプラズマ処理によりX線感度が30%改善した。これは結晶の粒界にH及びOが結合して未結合欠陥を終端することによりトラップ密度を減少させたためと考えられる。残像、暗電流もH、O添加により改善された。なお、H、Oの添加方法としてはプラズマに限らず、蒸着中にO、Hガスを流してプラズマ励起して同様の効果が得られた。また、O、Hガスを流しながら蒸着しても同様の効果が得られる。処理温度及び成膜温度は室温から150℃の間でも良い。
本実施形態も第1実施形態と同様に、残像、解像度不良、大きな暗電流が生じるのを防止することのできる。
なお、上記第1乃至第4の実施形態では、X線電荷変換膜の材料としては、PbIまたはInIが用いられたが、これらに限定されず、Pb,Hg,Tl,Bi,Cd,In、Sb,Snのハロゲン物を用いても良い。特に、Biのハロゲン化酸化物はX線感度が高い。Pb,In,Sn、Hgは水との溶解性が良いため特に良い成長結晶のX線感光膜特性が得られたが、PbはX線吸収係数が大きいため特にX線検出性能が優れていた。
また、ハロゲンは、X線吸収係数の大きい沃素(I)が最も良いが、Iに限定されず、Cl、Brでも良い。ブロッキング膜はX線電荷変換膜に合わせて変更しても良い。ドナー性又は及びアクセプタ性の不純物の添加により良好なブロッキング膜が形成できる。例えばPbIに対してはBiが添加されたPbI、Inが添加されたPbIが有効である。
本発明の第1実施形態によるX線平面検出器の1画素の断面図。 第1実施形態によるX線平面検出器の等価回路を示す図。 第1実施形態によるX線平面検出器の特性を示す図。 本発明の第2実施形態によるX線平面検出器の1画素の断面図。 本発明の第3実施形態によるX線平面検出器の1画素の断面図。
符号の説明
102 アモルファスシリコンTFT
103 X線電荷変換膜、
105 蓄積容量
106 信号線
110 基板
111 ゲート電極
111a 下容量電極
112 絶縁層
113 アンドープa−Si層
114 ストッパー層
115a ドレイン電極
115b ソース電極
116a 接続電極
116b 上容量電極
118 保護膜
119 画素電極
250 共通電極

Claims (5)

  1. 入射するX線を電荷に変換するX線電荷変換膜と、
    このX線電荷変換膜の両面に設けられた画素電極および共通電極と、
    を備え、
    前記X線電荷変換膜は、酸素および水素が含まれた、Pb、Hg、Tl、Bi、Cd、In、Sb、Snのいずれかのハロゲン化物であることを特徴とするX線平面検出器。
  2. 前記X線電荷変換膜は、Pb、Hg、Tl、Bi、Cd、In、Sb、Snのいずれかの沃化物であることを特徴とする請求項1記載のX線平面検出器。
  3. 前記添加された酸素および水素は水であって、前記X線電荷変換膜は水分を0.002モル%から0.12モル%含有したことを特徴とする請求項1または2記載のX線平面検出器。
  4. 前記X線電荷変換膜と前記画素電極との間および前記X線電荷変換膜と前記共通電極との間の少なくとも一方の間に前記X線電荷変換膜と同じ材料にドナー性、又は、アクセプタ性の不純物が含まれた膜を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のX線平面検出器。
  5. 基板上に設けられた信号線と、
    前記基板上に設けられ、前記信号線と直交する走査線と、
    前記信号線と前記走査線との交差領域に設けられ、一端が前記画素電極に接続され、他端が前記信号線に接続され、前記走査線により制御されるスイッチング素子と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のX線平面検出器。
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