JP2007022319A - 頭部保護エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアバッグの展開時にエアバッグの下端末が車室内突起物に引っ掛かるのを確実に抑制する。
【解決手段】エアバッグ16の前方側膨張部28、後方側膨張部32の下方に位置する下方端末部44に展開方向規制布46を縫製し、車両搭載状態では展開方向規制布46の中間部46Cによって上下に折り畳まれたエアバッグ16の車室内側の部分を覆うようにして、ボルト60及びウエルドナット62でルーフサイドレールインナパネル64に固定した。展開方向規制布46の取付部50には前後方向に沿ってミシン目58が形成されており、エアバッグ16の膨張開始時には破断しないが、初期膨張部76が膨らんでエアバッグ16の下方端末部44を車室内側かつ上方側へ引き上げた(回転させた)時点で破断するようになっている。従って、車室内突起物と干渉することなく、エアバッグ16が展開される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両の側面衝突時又はロールオーバー時に車室内側の側部に車両下方側へ向けてエアバッグを展開させる頭部保護エアバッグ装置に係り、特にエアバッグの下端末の車室内突起物への引っ掛かりを抑制することを可能とした頭部保護エアバッグ装置に関する。
近年、乗員保護補助装置として、側面衝突時又はロールオーバー時に、ルーフサイドレール部の下方へカーテン状にエアバッグを展開させる頭部保護エアバッグ装置が搭載されるようになってきた。
ここで、下記特許文献1には、この種の頭部保護エアバッグ装置が開示されている。簡単に説明すると、この頭部保護エアバッグ装置では、エアバッグの上部が蛇腹折りされ、下部が上部の車室内側へ折り返されて上部の上面中央に下部端末がくるように折り畳まれている。これにより、エアバッグの展開時に、折り返された下部が車室内側へ向けて押出されるように膨張し、スリップジョイント等の車室内突起物への引っ掛かりを抑制している。
特許第3353722号公報 特許第3107072号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された頭部保護エアバッグ装置による場合、エアバッグの展開時の初期の膨張の仕方によっては、エアバッグ全体が車室外側へ回転し、車室内側へ折り返された下部も車室外側へ持っていかれる可能性がある。つまり、エアバッグ展開時、蛇腹折りされた上部の上側から順にガスが流入して膨張していくが、このとき最初の膨張によって残りの蛇腹部分(まだ膨張していない部分)が車両下方側への押圧力を受け、その結果、エアバッグ全体が上端側のボルト締結点を中心として車室外側への回転モーメントを受け、車室外側へ回転しようとする。それに伴って、車室内側に折り曲げられた下部も上部に引きずられて車室外側へ移動される。上記より、エアバッグの展開時に、エアバッグの下部の端末の位置が安定せず、初期の目的である車室内突起物への引っ掛かりの抑制効果が充分に発揮されないことも考えられる。
本発明は上記事実を考慮し、エアバッグの展開時にエアバッグの下端末が車室内突起物に引っ掛かるのを確実に抑制することができる頭部保護エアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、車両の所定位置に配置され、車両の側面衝突時又はロールオーバー時に作動してガスを噴出するインフレータと、このインフレータと接続されると共に乗員の頭部を保護する膨張部を備えており、車両上下方向に折り畳まれた状態で車両のルーフサイドレール部に沿って格納されると共に上端部が当該ルーフサイドレール部に固定され、更にインフレータからのガスの供給により膨張して車室内側の側部に車両下方側へ向けて展開するエアバッグと、を有する頭部保護エアバッグ装置であって、前記エアバッグにおける膨張部の下方側に位置する下方端末部に一方の端部が固定されると共に他方の端部がルーフサイドレール部に固定され、当該一方の端部と他方の端部との間の部分を成す中間部にて折り畳み状態のエアバッグの車室内側となる部分を覆い、更に当該中間部における他方の端部側にエアバッグの膨張開始時には破断せず膨張圧が所定値に達すると破断してエアバッグの展開を許容する脆弱部が設けられた展開方向規制手段を有することを特徴としている。
請求項2記載の本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、請求項1記載の発明において、前記展開方向規制手段は柔軟な材料によって構成されており、さらに、前記脆弱部はミシン目によって構成されている、ことを特徴としている。
請求項3記載の本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記展開方向規制手段の他方の端部は、前記エアバッグの上端部と一緒にルーフサイドレール部又はルーフサイドレール部に取り付けられた部材に共締めされている、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、車両の側面衝突時又はロールオーバー時になると、インフレータが作動し、車両のルーフサイドレール部に沿って車両上下方向に折り畳まれた状態で格納されたエアバッグの膨張部内へガスが供給される。このため、エアバッグが車室内側の側部に車両下方側へ向けて展開される。これにより、乗員の頭部は当該膨張部によって保護される。
ここで、本発明では、エアバッグにおける膨張部の下方側に位置する下方端末部に一方の端部が固定されると共に他方の端部がルーフサイドレール部に固定され、当該一方の端部と他方の端部との間の部分を成す中間部にて折り畳み状態のエアバッグの車室内側となる部分を覆う展開方向規制手段を備えており、更に当該中間部における他方の端部側に脆弱部が設けられている。かかる脆弱部はエアバッグの膨張開始時には破断しないため、折り畳み状態のエアバッグ内に上方側からガスが供給されて膨らむと、当該膨らみの径が増加するにつれて展開方向規制手段によってエアバッグの下方端末部が車室内側へ引っ張られる。つまり、エアバッグの展開方向が車室内突起物から離間する方向へ規制され、エアバッグは車室内突起物から遠ざけられる。その後、脆弱部に作用する膨張圧が所定値に達すると、脆弱部は破断してエアバッグの展開が許容される。
請求項2記載の本発明によれば、展開方向規制手段は柔軟な材料によって構成されており、さらに、脆弱部はミシン目によって構成されているので、展開方向規制手段の材質やミシン目のスリットピッチやスリットの長さを変更することにより、エアバッグの展開方向を容易に変更することができる。
請求項3記載の本発明によれば、展開方向規制手段の他方の端部がエアバッグの上端部と一緒にルーフサイドレール部又はルーフサイドレール部に取り付けられた部材に共締めされているので、展開方向規制手段をルーフサイドレール部又はルーフサイドレール部に取り付けられた部材に固定するための専用固定手段が不要である。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、車両の側面衝突時又はロールオーバー時にインフレータからのガスの供給により膨張して車室内側の側部に車両下方側へ向けて展開するエアバッグにおける膨張部の下方側に位置する下方端末部に一方の端部が固定されると共に、他方の端部がルーフサイドレール部に固定され、当該一方の端部と他方の端部との間の部分を成す中間部にて折り畳み状態のエアバッグの車室内側となる部分を覆い、更に当該中間部における他方の端部側にエアバッグの膨張開始時には破断せず膨張圧が所定値に達すると破断してエアバッグの展開を許容する脆弱部が設けられた展開方向規制手段を有するので、エアバッグの膨張開始時の脆弱部非破断時にエアバッグの下方端末部を車室内側へ回動させることができ、エアバッグの展開時にエアバッグの下端末が車室内突起物に引っ掛かるのを確実に抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、請求項1記載の発明において、展開方向規制手段は柔軟な材料によって構成されており、さらに、脆弱部はミシン目によって構成されているので、展開方向規制手段の材質やミシン目のスリットピッチやスリットの長さを変更することにより、エアバッグの展開方向を容易に変更することができ、その結果、エアバッグが車室内側へ展開し過ぎてヘッドレストに乗り上げるのを抑制又は防止することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る頭部保護エアバッグ装置は、請求項1又は請求項2記載の発明において、展開方向規制手段の他方の端部がエアバッグの上端部と一緒にルーフサイドレール部又はルーフサイドレール部に取り付けられた部材に共締めされているので、展開方向規制手段をルーフサイドレール部又はルーフサイドレール部に取り付けられた部材に固定するための専用固定手段が不要になり、その結果、頭部保護エアバッグ装置の低コスト化を図ることができるという優れた効果を有する。
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る頭部保護エアバッグ装置の一実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、本実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置10が作動してエアバッグ16が展開した状態が側面視で示されている。この図に示されるように、頭部保護エアバッグ装置10は、作動することによりガスを噴出する円柱形状のインフレータ12と、このインフレータ12のガス噴出部と接続されると共に通常は車両上下方向に折り畳まれて車両前後方向に長い長尺状とされてルーフサイドレール部14に沿って格納されたエアバッグ16と、を備えている。
なお、インフレータ12は、車体側部の所定位置に配置された図示しない側面衝突センサによって側面衝突状態が検知された場合並びに車体中央部付近に配置された図示しないロールオーバーセンサによって車両のロールオーバー状態が検知された場合に、図示しないエアバッグECUによって作動されるようになっている。
エアバッグ16の外周上縁部には所定の間隔で固定点18(後述するボルト60の締結点)が設定されており、当該固定点18にてエアバッグ16はフロントピラー(Aピラー)20、ルーフサイドレール部14、クォータピラー(Cピラー)22といったボディー側構成要素に支持されている。
また、エアバッグ16は、フロントシート26に着座する乗員の頭部を保護する前方側膨張部(前席用膨張部)28と、リヤシート30に着座する乗員の頭部を保護する後方側膨張部(後席用膨張部)32と、前方側膨張部28と後方側膨張部32との間に配置された矩形平面状の非膨張部34と、非膨張部34の下端部に沿って車両前後方向に延在し前方側膨張部28と後方側膨張部32とを下端側にて連通する下端側膨張部36と、非膨張部34の上端部に沿って車両前後方向に延在し前方側膨張部28と後方側膨張部32とを上端側にて連通する上端側膨張部37と、によって構成されている。前方側膨張部28及び後方側膨張部32は、車両上下方向に長い円筒状の複数のセル38を車両前後方向に隣接して配置することにより構成されている。
さらに、エアバッグ16の上端側膨張部37の前後方向中間部には、インフレータ12のガス噴出部に接続されるガス導入部40が設けられている。このガス導入部40にインフレータ12のガス噴出部が挿入された状態で一対の取付ブラケット42によって車体側に固定されている。つまり、この実施形態の頭部保護エアバッグ装置10では、インフレータ12がエアバッグ16の上縁側中央部付近に配置されるインフレータ中央配置タイプを採用している。
ここで、図2に示されるように、上述したエアバッグ16の外周部は非膨張部として構成されており、前側膨張部28、後方側膨張部32、下端側膨張部36の下方側に位置する下方端末部44には、前側膨張部28及び後方側膨張部32の各々に対応して展開方向規制手段としての展開方向規制布46が取り付けられている。
より詳細に説明すると、前後一対の展開方向規制布46はエアバッグ16とは別体として構成されている。また、各展開方向規制布46は車両側面視で矩形状に形成(裁断)されており、材質はエアバッグ16を構成する基布と同じ布が使用されている。但し、異なる材質のものを使用しても差し支えない。この展開方向規制布46の一方の端部である上端部46Aは、エアバッグ16の下方端末部44に縫製されている(以下、この縫製された部分を「縫製部48」と称す。)。また、展開方向規制布46の他方の端部である下端部46Bの中央には、舌片状の取付部50が一体に形成されている。取付部50はエアバッグ16を車体側に固定している取付片54と同様の方形状を成しており、中央部にはボルト挿通孔56が形成されている。さらに、取付部50の根元(展開方向規制布46の下縁上の位置)には、車両前後方向に沿って脆弱部としてのミシン目58が形成されている。従って、展開方向規制布46はミシン目58の形成位置にて低強度化されている。つまり、展開方向規制布46は、ミシン目58に沿って破断し易くなっている。
図3には、上述したエアバッグ16が車両上下方向に蛇腹折りにて折り畳まれて車両に搭載された状態の縦断面図(図1の3‐3線断面図)が示されている。また、図4には、頭部保護エアバッグ装置10が作動してエアバッグ16が展開し始めた状態の縦断面図が示されている。
これらの図に示されるように、展開方向規制布46の中間部46C(上端部46Aと下端部46Bとの間の部分)は、折り畳み状態のエアバッグ16の車室内側となる部分を覆うようにして配置されている。そして、この状態で展開方向規制布46の取付部50がエアバッグ16の取付片54に重合されて、ボルト60が車室内側から挿入されて、ルーフサイドレールインナパネル64の外側面に予め固着されたウエルドナット62に螺合されることにより、展開方向規制布46の他方の端部である下端部46B側がルーフサイドレールインナパネル64に固定されている。つまり、展開方向規制布46の取付部50は、エアバッグ16の取付片54と一緒に重ねられてルーフサイドレールインナパネル64に共締めされている。
なお、ルーフサイドレール66は、車室内側に配置されるルーフサイドレールインナパネル64と、車室外側に配置されてルーフサイドレールインナパネル64とで閉断面を構成するルーフサイドレールアウタパネル68と、によって構成されている。また、ルーフサイドレールインナパネル64の車室内側には、ルーフヘッドライニング70の車両幅方向の端末部70Aが所定距離だけ離間して配置されている。このルーフヘッドライニング70の端末部70Aとルーフサイドレールインナパネル64との間に所定の隙間72が形成され、この隙間72にエアバッグ16が格納されている。また、ルーフサイドレール66の下側のフランジ部には、オープニングウエザストリップ74が弾性的に嵌着されている。
さらに、上述した展開方向規制布46の取付部50に形成されたミシン目58の破断荷重は、エアバッグ16の前方側膨張部28、後方側膨張部32の初期膨張圧が所定値に達した時点、即ちエアバッグ16の膨張開始時には破断せず、図4に示されるように蛇腹折りされたエアバッグ16の初期膨張部76が膨らんで、エアバッグ16の下方端末部44が展開方向規制布46によって車室内側かつ車両上方側(図4の矢印P方向)へ引っ張られながら持ち上げられて、展開途中のエアバッグ16が固定点(ボルト60)回りに全体的に所定角度車室内側へ回転したとき(つまり、エアバッグ16の展開方向の規制が完了したとき)に破断する荷重に設定されている。
なお、図3に示されるように、ミシン目58は、車両搭載状態において蛇腹折りされたエアバッグ16の上面部の中央に配置されている。但し、ミシン目58の配置位置は、エアバッグ16の上面部に限定されず、エアバッグ16の側面に配置してもよい。或いは、上記ミシン目58は必ずしも取付部50の根元に設定されている必要はなく、展開方向規制布46の例えば下端部46Bの全長に亘って又は断続的に形成されていてもよい。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
車両の側面衝突時又はロールオーバー時になると、側面衝突センサ又はロールオーバーセンサによってその状態が検知され、エアバッグECUに入力される。エアバッグECUによって側面衝突又はロールオーバーと判断されると、インフレータ12が作動して、車両のルーフサイドレール部14に沿って折り畳み状態で格納されたエアバッグ16内へガスが供給される。
具体的には、エアバッグ16のガス導入部40からガスが供給されて、前方側膨張部28、上端側膨張部37、後方側膨張部32、及び下端側膨張部36を膨張させながら、エアバッグ16を車室内側の側部に車両下方側へ向けてカーテン状に展開させる。これにより、フロントシート26に着座する乗員の頭部が前方側膨張部28によって保護されると共に、リヤシート30に着座する乗員の頭部が後方側膨張部32によって保護される。
ここで、本実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置10では、エアバッグ16における前方側膨張部28及び後方側膨張部32の下方側に位置する下方端末部44に展開方向規制布46の上端部46Aを縫製すると共に、下端部46Bを上方のルーフサイドレールインナパネル64側に折り曲げ、取付部50をボルト60で固定し、中間部46Cで折り畳み状態のエアバッグ16の車室内側となる部分を覆い、更に当該中間部46Cにおけるボルト締結点近傍位置に前述した破断荷重に設定されたミシン目58を入れたので、エアバッグ16の展開方向を車室内突起物に引っ掛からない適切な方向に規制することができる。
すなわち、図4に示されるように、エアバッグ16の膨張開始時には展開方向規制布46の取付部50に設けたミシン目58は破断せず、折り畳み状態のエアバッグ16内に上方側からガスが供給されて初期膨張部76が膨らんで、当該初期膨張部76の膨らみの径が増加するにつれて展開方向規制布46によってエアバッグ16の下方端末部44が車室内側かつ車両上方側(図4の矢印P方向)へ引っ張られながら持ち上げられて、展開途中のエアバッグ16が固定点(ボルト60)回りに全体的に所定角度車室内側へ回転したとき(つまり、エアバッグ16の展開方向の規制が完了したとき)にミシン目58に作用する膨張圧が破断に要する膨張圧に達し、ミシン目58が破断してエアバッグ16の残りの部分の膨張展開が許容される。その結果、本実施形態によれば、エアバッグ16の展開時にエアバッグ16の下方端末部44が車室内突起物に引っ掛かるのを確実に抑制することができる。
また、本実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置10では、展開方向規制手段として柔軟な材料(エアバッグ16の基布と同一の材料)で構成された展開方向規制布46の取付部50にミシン目58を設定する構成としたので、ミシン目58のスリットピッチやスリットの長さを変更することにより、エアバッグ16の展開方向を容易に変更することができる。その結果、エアバッグ16が車室内側へ展開し過ぎてヘッドレストに乗り上げるのを抑制又は防止することができる。なお、ミシン目58のスリットピッチやスリットの長さを変更する以外にも、展開方向規制布の材質を変えることによっても同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置10では、展開方向規制布46の取付部50をエアバッグ16の取付片54と一緒にルーフサイドレールインナパネル64にボルト60及びウエルドナット62で共締めする構成を採ったので、展開方向規制布46をルーフサイドレール66に固定するための専用固定手段が不要である。その結果、頭部保護エアバッグ装置の低コスト化を図ることができる。
〔本実施形態の補足説明〕
なお、上述した本実施形態では、フロントシート26とリヤシート30の二列シートの車両に対して本発明を適用したが、これに限らず、3列シートの車両に対して本発明を適用してもよい。
また、上述した本実施形態では、エアバッグ16のガス導入部40にインフレータ12のガス噴出部を直接挿入して固定する構成を採ったが、これに限らず、デフューザ(パイプ)等を介してガス導入部40とインフレータ12とを接続する構成を採ってもよい。更に補足すると、本実施形態では、インフレータ12がエアバッグ16の上縁側の前後方向中間部付近に配置されるインフレータ中央配置タイプを採用しているが、インフレータ12がクォータピラー22及び/又はフロントピラー20に配置される構成を採ってもよい。
さらに、上述した本実施形態では、展開方向規制布46の取付部50の基端部にミシン目48を設定したが、これに限らず、所定の破断荷重で破断可能な脆弱部であればよい。例えば、取付部の両側縁に楔形状等の切れ込みを入れておいてもよいし、ミシン目48の形成位置の中央部にミシン目48に替えて楕円形状等の開口部を設けるようにしてもよい。なお、これらの切れ込みや開口部は概念的には肉欠損部といえる。正確には、ミシン目48も細かなスリットが形成されているので、肉欠損部として把握することも可能である。
また、上述した本実施形態では、展開方向規制布46の上端部46Aをエアバッグ16の下方端末部44に縫合して縫製部48を設ける構成を採ったが、これに限らず、他の固定手段を用いてもよい。
さらに、上述した本実施形態では、展開方向規制布46をエアバッグ16とは別体で構成し縫製により一体化する構成を採ったが、これに限らず、展開方向規制布をエアバッグの裁断時に一体に設ける構成を採ってもよい。
また、上述した本実施形態では、エアバッグ16を蛇腹折りで折り畳んだが、これに限らず、エアバッグをロール折りで折り畳んでもよい。
さらに、上述した本実施形態では、展開方向規制布46の取付部50をエアバッグ16の取付片54と一緒にルーフサイドレールインナパネル64にボルト60で共締めしたが、請求項1及び請求項2記載の本発明には、取付部と取付片とが別個独立にボディーに固定される構成も含まれる。
また、上述した本実施形態では、ルーフサイドレールインナパネル64(ルーフサイドレール部)にエアバッグ16の取付片54と一緒に展開方向規制布46の取付部50をボルト60で共締めする構成を採ったが、これに限らず、ルーフサイドレール部に取り付けられた部材(例えば、エアバッグ16の展開方向を規制する金属製のジャンプ台(ジャンプブラケット)や断面コ字状に形成されると共にルーフサイドレールインナパネルの略全長に亘って配設されたエアバッグ収納兼展開方向規制用の金属製部材等)にリベット等でかしめて取り付ける構成を採ってもよい。
本実施形態に係る頭部保護エアバッグ装置が作動してエアバッグが展開した状態を示す側面図である。 図1に示されるエアバッグを抜き取って単品状態で描いたエアバッグの側面図である。 車両搭載状態において展開方向規制布の配設位置で切断した状態を示す図1の3‐3線断面図である。 頭部保護エアバッグ装置が作動してエアバッグが展開し始めた状態を示す図3に対応する縦断面図である。
符号の説明
10 頭部保護エアバッグ装置
12 インフレータ
14 ルーフサイドレール部
16 エアバッグ
28 前方側膨張部
32 後方側膨張部
44 下方端末部
46 展開方向規制布(展開方向規制手段)
46A 上端部(一方の端部)
46B 下端部(他方の端部)
46C 中間部
50 取付部
58 ミシン目(脆弱部)
60 ボルト
62 ウエルドナット
76 初期膨張部

Claims (3)

  1. 車両の所定位置に配置され、車両の側面衝突時又はロールオーバー時に作動してガスを噴出するインフレータと、
    このインフレータと接続されると共に乗員の頭部を保護する膨張部を備えており、車両上下方向に折り畳まれた状態で車両のルーフサイドレール部に沿って格納されると共に上端部が当該ルーフサイドレール部に固定され、更にインフレータからのガスの供給により膨張して車室内側の側部に車両下方側へ向けて展開するエアバッグと、
    を有する頭部保護エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグにおける膨張部の下方側に位置する下方端末部に一方の端部が固定されると共に他方の端部がルーフサイドレール部に固定され、当該一方の端部と他方の端部との間の部分を成す中間部にて折り畳み状態のエアバッグの車室内側となる部分を覆い、更に当該中間部における他方の端部側にエアバッグの膨張開始時には破断せず膨張圧が所定値に達すると破断してエアバッグの展開を許容する脆弱部が設けられた展開方向規制手段を有することを特徴とする頭部保護エアバッグ装置。
  2. 前記展開方向規制手段は柔軟な材料によって構成されており、
    さらに、前記脆弱部はミシン目によって構成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の頭部保護エアバッグ装置。
  3. 前記展開方向規制手段の他方の端部は、前記エアバッグの上端部と一緒にルーフサイドレール部又はルーフサイドレール部に取り付けられた部材に共締めされている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の頭部保護エアバッグ装置。
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