JP2006513709A - 修飾されたアミラーゼ免疫反応を示すアミラーゼ変異体、及び、これらの製造方法並びに用途 - Google Patents

修飾されたアミラーゼ免疫反応を示すアミラーゼ変異体、及び、これらの製造方法並びに用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、親の性質と比較して、低い免疫反応を示す、新規なアミラーゼ変異体、を提供する。本発明は更に、アレルギー性の低いアミラーゼの製造方法のほか、新規なアミラーゼ変異体をエンコードするDNA分子、新規なアミラーゼ変異体をエンコードしているDNAを含む宿主細胞も提供する。加えて、本発明は、野生型アミラーゼの免疫原性よりも低い免疫厳正を示すアミラーゼ変異体を含む各種組成物も提供する。

Description

本発明は、親の性質と比較して、低い免疫反応を示す、新規なアミラーゼ変異体を提供する。本発明は更に、アレルギー性の低いアミラーゼの製造方法のほか、新規なアミラーゼ変異体をエンコードするDNA分子、新規なアミラーゼ変異体をエンコードしているDNAを含む宿主細胞も提供する。加えて、本発明は、野生型アミラーゼの免疫原性よりも低い免疫原性を示すアミラーゼ変異体を含む各種組成物も提供する。
工業用、医薬用および商業用に用いられるタンパク質は、ますます普及し、重要なものになっている。しかしながら、その結果、多くの人々がこうしたタンパク質に対して感作したため、これらタンパク質に対するアレルギー反応が広範に認められるようになった。例えば、一部のプロテアーゼは、特定の人々の過敏症と関連している。その結果、産業上(例えば、洗濯洗剤、化粧品、織物加工等において)プロテアーゼが有用であり、また、改良(例えば、通常の洗濯条件下で汚れをより効果的に除去できる)プロテアーゼを提供する分野で広範な研究が行われてきたにもかかわらず、産業界のプロテアーゼ利用は問題をはらんでいる。
こうした問題を改善するために、これまで多くの努力が払われてきた。プロテアーゼの使用が免疫原性となる可能性を低減させるために探求された方法としては、空中浮遊プロテアーゼを運ぶ塵埃粒子および/またはエアロゾルの作業場濃度を制御してできるだけ低くすることにより接触の可能性を減らすような製造工程の改良、実際には生成物のプロテアーゼ顆粒から生じる塵埃またはエアロゾルの量を減らすような顆粒化工程の改良、ならびに最終生成物中の、アレルゲン性となる可能性のある混入物質のレベルを低下させるような回収工程の改良が挙げられる。しかしながら、プロテアーゼ自体のアレルゲン性を低下させようとする努力は、かなり不成功に終わっている。
一方、過敏症の個人におけるイムノグロブリンE(IgE)により認識される酵素の中のエピトープに蓋をする試み(PCT国際公報No.WO92/10755、WO94/10191、WO96/17929、WO99/49056及びWO01/07578)、または、問題となる酵素に、ポリマーまたは、ペプチド/タンパク質を付加することにより抗原性の決定因子を高めるあるいは変える試みがなされてきた。
一部の研究は、特定のタンパク質のアレルギー性/免疫原性を減らす方法、及び、特定個人においてアレルギー反応を引き起こすエピトープの同定方法を提供している。このエピトープの同定のためのアッセイは、抗原に曝されたことが明らかな人の血清中のIgE及びIgGを測定するものである。しかしながら、一旦Ig反応が開始されると、感作反応はすでに起っている。従って、減らされた免疫反応を生産するタンパク質を生産する必要性があるばかりでなく、高められた免疫反応を生産するタンパク質を同定する必要もある。
発明の概要
本発明は、親の性質と比較して、低い免疫反応を示す、新規なアミラーゼ変異体を提供する。本発明は更に、アレルギー性の低いアミラーゼの製造方法のほか、新規なアミラーゼ変異体をエンコードするDNA分子、新規なアミラーゼ変異体をエンコードしているDNAを含む宿主細胞も提供する。加えて、本発明は、野生型アミラーゼの免疫原性よりも低い免疫原性を示すアミラーゼ変異体を含む各種組成物も提供する。
本発明は、アミラーゼの少なくとも1のT細胞エピトープを同定する方法であって、
(a) 単一ヒト血から、樹状細胞の溶液、及び、未処置のCD4+及び/又はCD8+T細胞の溶液を得る工程と、
(b) 分化樹状細胞の溶液を得るための樹状細胞を分化させる工程と、
(c) 分化した樹状細胞の溶液及び未処置のCD4+及び/又はCD8+T細胞の溶液と、アミラーゼのペプチド断片を結合させる工程と、
(d) 工程(c)におけるT細胞の増殖を測定する工程を含む、
ことを特徴とする、方法を提供する。いくつかの態様において、アミラーゼは微生物アミラーゼである。いくつかの好ましい態様において、該アミラーゼは、バチルス属のメンバーから得られる。他の態様において、バチルス属は、バチルススブチルス(B. subtilis)、バチルスリケニフォルミス(B. Iicheniformis)、 バチルスレンタス(B. Ientus)、バチルスブレビス(B. brevis)、バチルスステアロサーフィリス(B. stearothermopHilus)、バチルスアルカロフィルス(B. alkalopHilus)、バチルスアミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチルスクラウシイ(B. clausii)バチルスハロデュランス(B. halodurans)、バチルスメガテリウム(B. megaterium)、バチルスコガギュランス(B. coagulans)バチルスサーキュランス(B. circulans)、バチルスロータス(B. lautus)及び、バチルススリンギエンシス(B. Thuringiensis)から成る群より選択される。他の代替的態様において、該アミラーゼは、少なくともSEQ ID No.1で定義されている配列の少なくとも一部を含んでいる。更に、本発明は、アミラーゼの免疫原性を減らす方法も提供する。該方法は、
(a) (i) インビトロ(in vitro)において、少なくとも1のサイトカインに曝すことにより分化させた付着性単核白血球由来の樹状細胞と、T細胞エピトープを含む少なくとも1のペプチドとを接触させ、 (ii)未処置のT細胞が付着性単核白血球細胞と同じ源から得られたものであることから、このT細胞はこのペプチドに反応して分化することを特徴とする、この樹状細胞及びペプチドと該未処置のT細胞とを接触させて、アミラーゼの中の少なくとも1のT細胞エピトープ一部を同定する肯定と、
(b) T細胞エピトープがアミラーゼ変異体を生産するように、T細胞エピトープを中性化して修飾する工程を含む。
他の態様において、該アミラーゼは、微生物アミラーゼである。他の幾つかの好ましい態様において、該アミラーゼはバチルス属のメンバーから得られたアミラーゼである。他の具体的態様において、バチルス属は、バチルススブチルス(B. subtilis)、バチルスリケニフォルミス(B. Iicheniformis)、 バチルスレンタス(B. Ientus)、バチルスブレビス(B. brevis)、バチルスステアロサーフィリス(B. stearothermopHilus)、バチルスアルカロフィルス(B. alkalopHilus)、バチルスアミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチルスクラウシイ(B. clausii)バチルスハロデュランス(B. halodurans)、バチルスメガテリウム(B. megaterium)、バチルスコガギュランス(B. coagulans)バチルスサーキュランス(B. circulans)、バチルスロータス(B. lautus)及び、バチルススリンギエンシス(B. Thuringiensis)から成る群より選択される。他の代替的態様において、該アミラーゼは、少なくともSEQ ID No.1で定義されている配列の少なくとも一部を含んでいる。
他の態様において、 (a) 実質的にT細胞エピトープの主な3次元構造特性を模倣するように、T細胞のアミノ酸配列をアミラーゼの相同体由来の類似配列で置換する工程により、アミラーゼのエピトープが修飾される。
他のいくつかの好ましい態様において、アミラーゼのエピトープは、SEQ ID No.2、 SEQ ID No.3、 SEQ ID No.4、 SEQ ID No.5、 SEQ ID No.6、 SEQ ID No.7、 SEQ ID No.8、 SEQ ID No.9、 SEQ ID No.10から成る群より選択される少なくとも1のエピトープを変性することによって、修飾される。
他の態様において、該エピトープは、少なくとも1のエピトープに対応する残基のアミノ酸の配列の置換によって修飾される。一方の態様において、該エピトープは少なくとも1のエピトープに対応する残基に対するアミノ酸配列の欠失によって修飾される。さらなる態様において、該エピトープは、少なくとも1のエピトープの付加により修飾される。
本発明は、SEQ ID No.2、SEQ ID No.4、SEQ ID No.5、SEQ ID No.6、SEQ ID No.7、SEQ ID No.8、SEQ ID No.9、SEQ ID No.10から成る群より選択されるアミノ酸配列を含む、少なくとも1のエピトープ中の少なくとも1の変性を含むアミラーゼ変異体をも提供する。
他のいくつかの好ましい態様において、該アミラーゼはバチルス属内の微生物内で発現する。他の具体的な態様において、該アミラーゼ変異体により修飾される免疫反応は、野性型アミラーゼによる免疫反応よりも低い。他のいくつかの態様において、該変異体による該免疫反応は、野生型アミラーゼにより生産される免疫反応よりも高い。
本発明は更に、発現ベクターによって形質転換された核酸及び宿主細胞を含む発現ベクターの他に、アミラーゼ変異体の核酸配列をエンコードしている核酸配列を含む組成物を提供する。
本発明は、更に、本発明のアミラーゼ変異体を含んだ洗浄組成物等(しかし、これらに限定されない)を含む工業的に生産される、民生品製剤を提供する。すなわち、本発明は、各種製品、環境及び組成物中に用いるのに適したアミラーゼ変異体を提供する。
本発明は、親タンパク質と比較して、低い免疫反応を示す、新規なタンパク質変異体を提供する。本発明は更に、アレルギー性の低いタンパク質の製造方法のほか、新規な変異体をエンコードするDNA分子、新規な変異体をエンコードしているDNAを含む宿主細胞も提供する。加えて、本発明は、野生型タンパク質の免疫原性よりも低い免疫原性を示すタンパク質変異体を含む各種組成物も提供する。
ある好ましい態様において、本発明は前駆体アミラーゼ(すなわち、親アミラーゼ)と比較して変更された免疫反応及びアレルギー性を示す、変異体アミラーゼを提供する。
定義
他の違った方法で定義しない限り、本明細書で用いられる全ての技術的及び化学的言語は、本出願に関係する技術分野における当業者に通常理解されているものと同じ意味を有する。例えば、Singleton and Sainsbury, Dictionary of Microbiology and Molecular Biology, 2d Ed., JohnWiley and Sons, NY (1994);及び Hale and Marham, The Harper Collins Dictionary of Biology, Harper Perennial, NY (1991)は、本発明の技術分野の当業者に用いられる、本発明において多く用いられている用語の一般的な辞書である。本明細書で述べられているのと同じかあるいは似通った多くの方法及び物質は、本発の実施に用いることができるけれども、本明細書には、好ましい方法及び物質が本明細書で述べられている。従って、以下で定義される言葉は、本明細書全体にわたり参照することにより、十分に説明される。本明細書で用いる記号、「一つの」及び「この」という語は、他に違った形で定義されていない限り、複数を示す場合にも用いる。
本明細書で用いる「アミラーゼ」という語は、デンプンまたはグリコーゲンを、デキストリン、マルトース、及び/又はグルコースに分解する(すなわち、加水分解する)酵素を言う。この語は、本技術分野において知られている各種のタイプのアミラーゼを包含し、アルファアミラーゼ(α-アミラーゼ)、ベータアミラーゼ(β-アミラーゼ)及びグルコアミラーゼを含む。しかしながら、具体的に好ましい態様では、本発明のアミラーゼは、α-アミラーゼである。この語は、遺伝子組み換えアミラーゼのほかに、自然発生アミラーゼ(野生型アミラーゼ)も含む。
本明細書で用いる、「ヒトアミラーゼ」は、ヒト由来のタンパク質のうちアミラーゼタイプの触媒活性を示すタンパク質を言う(例えば、ヒト由来アミラーゼのケキシン(kexin)ファミリー)。加えて、マウスまたはラット等の非ヒト由来のものを含む、本明細書で提供されるタンパク質の誘導体、変異体、及び、相同体であって、酵素の必須な活性を保持しているものは、本発明に包含される。
本明細書で用いる「デンプン」の語は、任意のデンプン含有物質を言う。具体的には、この語は、各種植物ベースの材料、小麦、大麦、ポテト、甘藷、タピオカ、コーン、コウモロコシ、チャッサバ、マイロ、ライ麦、及び豆類を含むがこれらに限定されない。すなわち、本発明のデンプンはある種類または特定の源由来のデンプンに限定することを意図してはいない。通常、この語は、植物を加水分解して得られた小糖類を含む物質であって、式(CH10OX(Xは任意の整数)で表される、アミロース及びアミロペクチンを含む物質を言う。
本明細書で用いる「酵素転化」という語は、酵素を基質あるいは、中間体と接触させることによって、炭素物質を中間体にする変性、あるいは、中間体を最終生成物にする変性を言う。いくつかの態様において、接触は適当な酵素を直接基質に、あるいは、中間体に、曝すことを言う。他の態様において、接触とは、基質あるいは中間体を、(1)酵素を発現する、及び/又は、酵素を分泌する微生物に曝すこと、(2)適当な基質、及び/又は、中間体をそれぞれ、対象とする中間体、及び/又は、最終生成物に代謝することを含む。
本明細書で用いる「モノサッカライド」という語は、nが3−7及び、好ましくは5−7である実験式(CHO)を有する任意の化合物を言う。幾つかの態様において、「単糖」の語は、ひとつのポリヒドロキシアルデヒド又は、ケトン単位から成る物質を言う。この語は、グルコース、ガラクトース及びフルクトース等の化合物を包含するが、これらに限定されない。
本明細書で用いる、「二糖(ジサッカライド)」の語は、単糖を結合する2の共有結合を含む化合物を言う。この語は、スクロース、ラクトース、及びマルトースを含むがこれらに限定されない。
本明細書で用いる、「オリゴサッカライド」の語は、2−10のモノサッカライド単位をグルコシド結合によって結合しているあらゆる化合物を言う。幾つかの態様において、この語は、共有結合によって結合しているモノサッカライド単位の短い鎖を言う。
本明細書で用いる「ポリサッカライド」の語は、直鎖上のあるいは分岐した多数のモノサッカライド単位を有するあらゆる化合物を言う。いくつかの好ましい態様においては、この語は、数百または数千のモノサッカライド単位を有する長鎖状のオリゴサッカライドを言う。直鎖を有するセルロースのような直鎖状のポリサッカライドもあるが、例えば、グリコゲンのような分岐したポリサッカライドもある。最も豊富なポリサッカライドは、グルコース単位の繰り返しから成るデンプン及びセルロースである(これらの化合物は、グルコース単位の結合方法がことなる)。
本明細書で用いる、「バチルス属」という語は、本技術分野において、バチルス属のメンバーであるとして知られているもの全て、特に、バチルススブチルス(B. subtilis)、バチルスリケニフォルミス(B. Iicheniformis)、 バチルスレンタス(B. Ientus)、バチルスブレビス(B. brevis)、バチルスステアロサーモフィリス(B. stearothermopHilus)、バチルスアルカロフィルス(B. alkalopHilus)、バチルスアミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチルスクラウシイ(B. clausii)バチルスハロデュランス(B. halodurans)、バチルスメガテリウム(B. megaterium)、バチルスコガギュランス(B. coagulans)バチルスサーキュランス(B. circulans)、バチルスロータス(B. lautus)及び、バチルススリンギエンシス(B. Thuringiensis)を含むがこれらに限定されない。バチルス属は分類学上、再編成され続けている。従って、属には再分類された種を含み、ゲオバチルスステアロサーモフィリス(Geobacillus stearothermopHilus)と現在呼ばれているものもバチルスステアロサーモフィリス(B. stearothermopHilus)、として含むがこれらに限定されない。酸素の存在下で耐性内性胞子を生産することが、バチルス属の特徴であると考えられていいるが、この特徴は近年、アリシクロバチルス(Alicyclobacillus)、アンフィバチルス(AmpHibacillus)、アネウリニバチルス(Aneurinibacillus)、アノキシバチルス(Anoxybacillus)、ブレビバチルス(Brevibacillus)、フィロバチルス(Filobacillus)、グラシリバチルス(Gracilibacillus)、ハロバチルス(Halobacillus)、パエニバチルス(Paenibacillus)、サリバチルス(Salibacillus)、サーモバチルス(Thermobacillus)、ウレイバチルス(Ureibacillus)、ビルギバチルス(Virgibacillus)と呼ばれている属にもあてはまることが知られている。
本明細書で用いる「野生型」及び「自然発生」タンパク質は、自然界に見られるタンパク質を言う。「野生型配列」及び「野生型遺伝子」の語は、宿主細胞内に自然発生的に生じる配列を示す語として本明細書では同じ意味で用いる。他の好ましい態様において、野生型配列は、タンパク質工学的に予測される目的配列を言う。自然発生した(すなわち前駆体)タンパク質をエンコードする遺伝子は、当該技術分野において既知の方法に従って得ることができる。このような方法は対象とするタンパク質領域をコードする推定された配列を有するラベルプローブを合成する工程、タンパク質を発現する有機体由来のゲノムライブラリーを調製する工程、及び、プローブにハイブリダイスすることにより対象とする遺伝子ライブラリーをスクリーニングする工程を含む。陽性ハイブリダイズクローンはその後、マッピングされ、配列決定される。
「リコンビナントアミラーゼ」の語は、自然発生的なアミノ酸配列中に見られる、1以上のアミノ酸の置換、欠失、挿入をエンコードする、変異体(突然変異を含む)のDNA配列を生産するように修飾されたアミラーゼを言う。参照により本明細書に援用される、そのような修飾を生産する方法、及び、US Patent 4,760,052(US RE 34,606)、US Patent 5,204,015、及び、US Patent 5,185,258(これらは参照により本発明の明細書に援用する)に開示されている方法との組み合わせも本発明の明細書の範囲内である。
本明細書で用いている「サンプル」という用語は、最も広い意味で用いられている。しかしながら、好ましい実施態様としては、この用語は、解析、同定および/または修飾されることになる「ペプチドタンパク質」(例えば、プロテアーゼ)を含む試料(例えば、アリコート)に関して用いる。従って、多くの場合、この用語は、対象とするタンパク質もしくはペプチドを含む物質に関して用いる。
本明細書で用いる、「刺激指数(stimulation Index)(SI)は、対照と比較した、対象ペプチドのT細胞分化反応の測定値を言う。このSIはペプチドが存在しない、CD4+T細胞と、樹状細胞との対照培地から得られる平均CPM(count per minute)に対する、対象ペプチドを含むCD4+T細胞及び樹状細胞の試験培地から得られる、平均CMPの偏差から計算される。この値は、各ドナーの各ペプチドごとに計算される。一方、約1.5〜4.5のSI値は、陽性反応の指数として使用される。好ましい、SI値は、2.5から3.5の間の陽性反応を示し、好ましくは、2.7から3.2の間の値を含む、及び、最も好ましい態様では、2.95のSI値が用いられる。
本明細書で用いる「データセット」の語は、各タンパク質に対するペプチドのセット及びドナーのセットに対する編集されたデータを言う。
本明細書で用いる「ペプセット」の語は、各試験タンパク質(すなわち対象タンパク質)から得られたペプチドのセットを言う。ペプセット(又は、ペプチドセット)の中のペプチドは、各ドナーから得られた細胞を用いて調製される。
本明細書で、用いる「精製」及び「単離」の語は、サンプルから汚染物質を除去する事を言う。例えば、アミラーゼは、アミラーゼ以外の、溶液又は、調製品内の汚染物質、及び他の化合物を除去することにより、精製される。他の態様においては、組換え体アミラーゼは、細菌宿主内で発現され、これらの組換え体アミラーゼは、宿主細胞の他の成分を除去することにより精製される。それゆえ、組換え体アミラーゼポリペプチドのパーセントは、精製が進むにつれサンプルの中で高くなる。
本明細書で用いる「バックグラウンドレベル」及び「バックグラウンドレスポンス」の語は、各試験タンパク質のデータセットにおける、試験ペプチドの反応の平均パーセントを言う。この値は、全ての試験ドナーの全てのペプチドに対する反応物のパーセンテージの平均値により決定される。例えば、3%バックグラウンドレスポンスは、100のドナーに試験を行ったときに、データセットの中のあらゆるペプチドに対する、SIが2.95以上である3つの陽性反応が、平均して存在するということを示す。
本明細書で用いる、「抗原提示細胞(APC)」の語は、T細胞の表面にあるレセプターによって認識される抗原を表面に有する免疫系の細胞を言う。抗原が存在する細胞は、樹状細胞、樹枝上細胞、活性B細胞及びマクロファージを含むがこれらに限定されない。
細胞系統又は細胞について用いる「リンパ」の語は、リンパ系由来の細胞系統又は細胞を言い、B及びTリンパ系統の細胞を含む。
本明細書で用いる「Tリンパ球」及び「T細胞」の語は、T細胞前駆体(前駆細胞)(T細胞のレセプター遺伝子を再構成されていないThy1陽性細胞を含む)から、成熟T細胞(すなわち、CD4又はCD8のどちらか一方に陽性である、表面TCR陽性細胞)までの、Tリンパ系統内の任意(あらゆる)の細胞を含む。
本明細書で用いる「Bリンパ球」及び「B細胞」の語は、B細胞前駆体(Ig重鎖遺伝子を再構成し始めたB220+細胞)のような、B前駆細胞から、成熟B細胞及びプラズマ細胞までのB細胞系統内の任意(あらゆる)の細胞を含む。
本明細書で用いる「CD4+T細胞」及び「CDT細胞」の語は、ヘルパーT細胞を言う。一方、「CD8+T細胞」及び「CD8T細胞」の語は、サイトトキシック(cytotoxcic)T細胞を言う。
本明細書で用いる「B細胞増殖」とは、抗原の存在または非存在下において、B細胞をインキュベーションした場合に生産されるB細胞の数を言う。
本明細書で用いる「B細胞増殖のベースライン」の語は、B細胞を、ペプチド又はプロテイン抗原の非存在下で、抗原提示細胞に曝した時に、それぞれの反応に応じて、通常見られる程度のB細胞の増殖を言う。本明細書においては、B細胞増殖のベースラインのレベルは、抗原の非存在下に、抗原提示細胞に反応したB細胞の増殖として、各個体サンプルごとに決定される。
本明細書で用いる「B細胞エピトープ」の語は、ペプチドもしくは、タンパク質に対して、その抗原(すなわち免疫原)を含むペプチド部分に対応する免疫原性反応が開始されるに際し、B細胞レセプターにより認識される特徴を有するペプチド又は、プロテインの特徴を言う。
本明細書で用いる「修飾されたB細胞エピトープ」の語は、対象とするペプチドまたはタンパク質とは異なる、エピトープのアミノ酸配列を言う。そのような、対象とする変異体ペプチドは、ヒトあるいは、他の動物において、異なる(すなわち修飾された)免疫反応を引き起こす。修飾された免疫反応は、修飾された免疫原性及び/又はアレルギー性(すなわち、免疫反応全体が増加するか、あるいは、減少する)を含む。いくつかの好ましい態様において、修飾B細胞エピトープは、同定されたエピトープ内の残基から選択される、1のアミノ酸の置換及び/又は欠失を含んでいる。別の態様において、該修飾B細胞エピトープは、エピトープ内の1以上の残基の付加を含む。
本明細書で用いる「T細胞エピトープ」の語は、抗原を有するペプチドに反応する免疫反応の開始において、T細胞レセプターによって、認識されるペプチドまたは、タンパク質の特徴を意味する。T細胞によるT細胞エピトープの認識は、通常、T細胞が、抗原提示細胞上に発現しているクラスI及びクラスIIのメジャーヒストコンパチビリティーコンプレックス(MHC)分子と結合する、抗原のペプチド断片を認識するという、メカニズムを介して行われていると考えられている(例として、Moller(ed.), Immunol. Rev., 98; 187[1987]参照のこと)。本発明の幾つかの態様において、エピトープ又はエピトープの断片は、該エピトープまたは断片を結合及び提示することができるMHC分子を有する抗原提示細胞の検出に用いられる。幾つかの態様において、該エピトープ/エピトープ断片は更に、対象とするエピトープ/エピトープ断片を結合及び/又は提示する細胞の同定のための検出ラベル(すなわちマーカー)を更に含む。
本明細書で用いる「T細胞増殖」の語は、抗原の存在下、あるいは、非存在下において、抗原提示細胞と共にT細胞を培養する間に生産されるT細胞の数を言う。
本明細書で用いる「ベースラインT細胞増殖」の語は、ペプチド又はタンパク質抗原の非存在下において、抗原提示細胞の作用を受けて反応した固体において見られる程度のT細胞の増殖を意味する。本明細書では、ベースラインT細胞増殖のレベルは、抗原の非存在下に抗原提示細胞に反応したT細胞の増殖として各固体サンプルごとに決定される。
本明細書で用いている「免疫原性反応の変化」とは、免疫原性反応の増強または低下を意味する。タンパク質(例えば、プロテアーゼ)およびペプチドは、これらが引き起こすT細胞反応が親の(例えば、前駆体)タンパク質もしくはペプチド(例えば、対象とするプロテアーゼ)により引き起こされる反応よりも強い場合、「免疫原性反応の増強」を示す。この反応増強の最終的な結果が、この変異体タンパク質もしくはペプチドを標的とする抗体反応の増強である。タンパク質およびペプチドは、これらが引き起こすT細胞反応が親の(例えば、前駆体)タンパク質もしくはペプチドにより引き起こされる反応よりも弱い場合、「免疫原性反応の低下」を示す。この反応低下の最終的な結果が、この変異体タンパク質もしくはペプチドを標的とする抗体反応の低下である。一部の実施態様として、この親のタンパク質は、野性型タンパク質もしくはペプチドである。
本明細書で用いている「生体内(in vivo)における免疫原性の低下」とは、生体内において(例えば、生きている動物の使用を必要とする)、少なくとも部分的に生じる、アッセイにより測定した免疫原性反応が減少することを意味する。例示的な「生体内(in vivo)」アッセイとしてはマウスモデルを用いた免疫原性反応の変化についての測定が挙げられる。
本明細書で用いている「生体外(in vitro)における免疫原性の低下」とは、生体外(即ち、生きている動物の使用を必要としない)の人工的な環境において生じる、アッセイにより測定した免疫原性反応が減少することを意味する。例示的な「生体外(in vitro)」アッセイとしては、対象ペプチドに対するヒト末梢血単核細胞の増殖反応をテストすることが挙げられる。
本明細書で用いる、「有意エピトープ」の語は、テストドナープール内の反応速度が、バックグラウンドレスポンスの反応速度より3倍以上であることを特徴とするエピトープ(すなわちT細胞及び/又はB細胞エピトープ)を言う。
本明細書で用いる「弱有意エピトープ」の語は、テストドナープール内の反応速度が、バックグラウンド反応速度より大きいけれども、バックグランド速度の3倍よりは大きくないことを特徴とするエピトープ(すなわち、T細胞及び/又はB細胞エピトープ)を言う。
本明細書で用いる「対象とするタンパク質」の語は、解析され、同定され、及び/又は修飾されるタンパク質を言う。本発明における組換えタンパク質のほか、自然発生タンパク質も含む。
本明細書で用いる「タンパク質」の語は、アミノ酸から構成される任意の化合物であって、当業者によってタンパク質であると認識されているものを含む。「タンパク質」、「ペプチド」及び「ポリペプチド」の語は、本明細書では互換的に使用される。ペプチドは、タンパク質の一部であるが、当業者は、文脈中にこの語が用いられることを理解している。「タンパク質」の語は、関連するタンパク質のプロ型、及び、プレプロ型のほか、タンパク質の成熟型も含む。タンパク質のプレプロ型は、タンパク質のアミノ末端に作動可能に結合しているプロシークエンス及びプロシークエンスのアミノ酸末端に作動可能に結合している「プレ」及び「シグナル」配列を含む。
本発明の変異体は成熟タンパク質の変異体のほかに、そのようなタンパク質変異体のプロ型、及び、プレプロ型も含む。プレプロ型は、タンパク質変異体の発現、分泌及び成熟を促進することから好ましい構造である。
本明細書で用いている「プロシーケンス」とは、成熟型タンパク質のN末端部分に結合したアミノ酸配列であって、これを除去するとこのタンパク質の「成熟」型を生じるアミノ酸配列のことを意味する。多くのタンパク質分解酵素は、翻訳による酵素前駆体産物として自然界に存在し、翻訳後のプロセッシングが行われないと、この形で発現される。
本明細書で用いている「シグナル配列」および「プレシーケンス」とは、タンパク質のN末端部分、即ち、タンパク質の成熟型もしくはプロ型の分泌に関与することができるタンパク質のN末端部分に結合しているアミノ酸の任意の配列のことを意味する。このシグナル配列の定義は、機能上のものであり、自然状態でタンパク質分泌の遂行に関与している、タンパク質遺伝子のN末端部分によりコードされた全てのアミノ酸配列を含むものである。タンパク質の変異体の分泌に影響するそのような配列を用いる発明も本明細書で開示される。
本明細書で用いる、タンパク質の変異体の「プレプロ型」は、タンパク質のアミノ酸端末に作動可能に結合しているプロシークエンス、及び、プロシークエンスに作動可能に結合している「プレ」、または、「シグナル」配列を有する、成熟型タンパク質から構成される。
本明細書で用いる、機能的に類似したタンパク質は、「関連タンパク質」と考えられる。幾つかの態様において、これらのタンパク質は、異なる分類に属する有機体(すなわち、バクテリアタンパク質と糸状菌タンパク質)における、異なる遺伝及び/又は異なる種由来のタンパク質である。他の態様においては、これらのタンパク質は、異なる有機体間(例えば、バクテリアアミラーゼと糸状菌アミラーゼ)における異なった遺伝子及び/又は種(すなわちBスブチルスアミラーゼ及びバチルスリケニフォルミスアミラーゼ)由来のタンパク質である。更なる態様では、関連タンパク質は、同じ種由来のタンパク質である。すなわち、本発明は関連タンパク質を特定の起源のものに限定していない。
本明細書で用いている「誘導体」という用語は、前駆体蛋白質に対し、C末端とN末端のうちの一方もしくは両方に1個以上のアミノ酸を付加し、またはそのアミノ酸配列内の1つ、もしくは異なるいくつかの部位で1個以上のアミノ酸を置換し、またはこのタンパク質の一端もしくは両端またはそのアミノ酸配列内の1個所以上の部位において1個以上のアミノ酸を欠損させ、あるいはそのアミノ酸配列内の1個所以上の部位において1個以上のアミノ酸を挿入することによって得られるタンパク質のことを意味する。プロテアーゼ誘導体は、その未改変タンパク質をコードするDNA配列を修飾し、得られたDNA配列を適当な宿主細胞中に形質転換し、ようにその修飾されたDNA配列を発現させて誘導体プロテアーゼを形成することにより調製することが好ましい。
関係(及び誘導体)タンパク質は、「変異体タンパク質」を含む。好ましい態様において、変異体タンパク質は、一方の親タンパク質及び他方の親タンパク質と比較すると、少ない数のアミノ酸残基が異なる。異なるアミノ酸残基の数は、1以上であり、好ましくは、1、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50または、それ以上である。ある態様において、変異体間で異なるアミノ酸の数は、1から10の間である。特に好ましい態様において、関係タンパク質及び特定の変異体タンパク質は、少なくとも、10%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、及び、99%のアミノ酸配列の相同性を有する。加えて、本明細書で用いられる関連タンパク質又は変異体タンパク質は、プロミネント領域の数において、他の関連タンパク質又は親タンパク質とは異なるタンパク質を言う。例えば、幾つかの態様において、変異タンパク質は、親タンパク質とは異なる1、2、3、4、5、又は10の対応するプロミネント領域を有する。
ある態様において、変異体のプロミセンス対応領域は、バックグラウンドレベルの免疫反応のみを生産する。置換、挿入又は欠失に関係するいくつかの残基は、保存される残基であるが、保存されない残基もある。保存されない残基の場合、1以上のアミノ酸の置換は、自然界に存在しないアミノ酸配列を有する変異体を生産する置換である。保存される残基の場合、そのような置き換わりは自然発生する配列にはならない。
いくつかの態様において、修飾には、好ましくは、前駆体酵素のアミノ酸配列をエンコードする「前駆体DNA配列」を用いるが、前駆体タンパク質の操作によってでも行うことができる。保存されない残基の場合には、1以上のアミノ酸の置換は、自然界に見られるものに対応しないアミノ酸配列を有する変異体を生産する置換に限定される。保存される残基の場合、そのような置換は、自然発生的な配列にはならない。本発明によって提供される誘導体は、更に、アミラーゼの特徴を変える化学修飾も含む。
いくつかの態様において、変異体アミラーゼの特徴は、当該技術分野において既知の方法で同定することができる。典型的な特徴は、熱安定性、アルカリ安定性、特定のアミラーゼ、各種基質、緩衝液、及び/又は、生産製剤における安定性を含むがこれらに限定されない。酵素安定性アッセイの組み合わせにおいて、ランダム突然変異により得られた変異体アミラーゼは、酵素活性を維持しつつ、アルカリ又は熱安定性を増加させ、あるいは、減少させることができる。
アルカリ安定性は、既知の方法かあるいは、本明細書で述べる方法のいずれかによって測定することができる。アルカリ安定性における実質的な変更とは、前駆体タンパク質と比較した時に、変異体酵素活性の半減期が少なくとも約5%またはそれ以上増加するか、あるいは、減少しているということである(幾つかの態様においては、それは好ましくは、増加である)。
熱安定性は、既知の方法かあるいは、本明細書で述べる方法のいずれかによって測定することができる。熱安定性の適切な変更とは、中性のpHで相対的に高い温度にさらしたときに、変異体の触媒活性の半減期が、前駆体タンパク質と比較して、少なくとも約5%またはそれ以上の増加、あるいは、減少していることを意味する(幾つかの態様においては、それは好ましくは、増加である)。
一部の好ましい態様として、蛋白質遺伝子は、適切な発現プラスミド中に結合させる。次いで、このクローン化した蛋白質遺伝子を用いて宿主細胞を形質転換または形質移入し、蛋白質遺伝子を発現する。上記プラスミドは、これがプラスミド複製に必要なよく知られたエレメントを含有しているという意味で宿主内で複製することができ、あるいは宿主染色体中に組み込まれるように設計することができる。この必要なエレメントは、効率的な遺伝子発現のために備えられている(例えば、目的の遺伝子に作動可能なように結合したプロモータ)。一部の実施態様として、この必要なエレメントは、認識される(即ち、その宿主細胞により転写される)場合上記遺伝子自体の同種プロモータとして、また、外来性か蛋白質遺伝子の内在性転写ターミネータ領域からの転写ターミネータ(真核宿主細胞のポリアデニル化領域)として与えられる。一部の実施態様として、抗生物質含有メジウムで増殖させてプラスミド感染宿主細胞の連続的な培養維持を可能にする抗生物質抵抗性遺伝子のような選択遺伝子も含まれる。
他の方法も用いることができるが、以下で説明するカセット変異誘発方法は、本発明のアミラーゼ変異体を構築するのに用いられる。第一に、アミラーゼをエンコードしている自然発生遺伝子を入手し、全体あるいは一部の配列を決定する。それから、この配列をエンコードしているアミラーゼ中に1以上のアミノ酸の変異(欠失、挿入または置換)を作成するために適した場所をスキャンする。この場所にフランキングしている配列は、発現したときに各種変異体をエンコードするオリゴヌクレオチドプールとともに、遺伝子短断片を置換するための制限部位があるかどうか評価される。そのような制限部位は、好ましくは、遺伝子セグメントの置換を促進するためのタンパク遺伝子内の特徴的な部位である。しかしながら、アミラーゼ遺伝子中にあまり多く存在しない任意の制限部位を用いることもできる。制限消化によって、生成する遺伝子断片は、プロパー配列中に再構築することができる。もし、制限部位が、選択されたポイントから便利な距離(10から15ヌクレオチド)に存在しないときは、そのような部位は、最終的な構築物中のリーディングフレームまたはアミノ酸のいずれも変化させずに、遺伝子中の核酸配列のヌクレオチドの置換によって、生成することができる。対象とする配列を確認するために、配列を変化させる手段としての、遺伝子の変異は、既知の方法を用いた、M13プライマーによって行うことができる。適切なフランキング領域の位置決め、及び、2の簡便な制限部位配列で必要な変異を発現させるための評価の作業は、遺伝子コードの余剰量(redundancy)、遺伝子の制限酵素マップ、及び、多くの異なる制限酵素を用いた、ルーチン作業で行うことができる。本明細書で留意すべきは、もし、簡便な制限フランキング部位が、使用可能であるならば、上記方法は、サイトを含まないフランキング領域内で、結合にのみ用いる必要があるということである。
一旦自然発生DNA又は、合成DNAがクローン化されると、変異位置にフランキングしている制限部位は、同じ起源の制限酵素を用いて消化され、エンド末端に相補的なオリゴヌクレオチドの複数のカセットが、遺伝子の中へ結合される。この変異誘発はこの方法によって簡素化される、なぜならば、オリゴヌクレオチドの全ては、同じ制限部位を有するように合成することができ、そして、非合成的な結合は制限部位をつくるのに必要だからである。
本明細書で用いている「〜に対応する」とは、タンパク質またはペプチド内に列挙された位置にある各残基、あるいはタンパク質またはペプチド内に列挙された各残基と類似、相同もしくは同等の残基のことを意味する。
本明細書で用いる「対応する領域」の語は、通常、関連タンパク質又は親タンパク質中の類似する位置を言う。
本明細書で用いる「〜をエンコードする核酸分子」、「〜をエンコードするDNA配列」及び「〜をエンコードするDNA」の語は、デオキシリボヌクレオチド核酸の鎖に沿った、デオキシリボヌクレオチドの整列又は配列を言う。これらのデオキシリボヌクレオチドのオーダーは、ポリペプチド(タンパク質)鎖にそったアミノ酸のオーダーを決める。従って、DNA配列はアミノ酸配列をコードする。
本明細書で用いる「類似の(アナロガス)配列」は対象とするタンパク質と、(すなわち、典型的な対象とするタンパク質と同じ起源の)、同じ機能、三次構造及び/又は、保存される残基を提供するタンパク質内の配列を言う。具体的な好ましい態様において、類似の配列は、エピトープ又はエピトープの近くにある配列を含む。例えば、アルファヘリックス又はベータシート構造を含むエピトープ領域内で、類似配列内で置換されたアミノ酸は、同じ特定の構造を維持していることが好ましい。この語は、アミノ酸配列の他に核酸配列についても言う。いくつかの態様において、アナログ配列は、置換アミノ酸が、エピトープ又はエピトープに近いところのタンパク質中のアミノ酸と、同じ機能、三次構造及び/又保存される残基を示すように、構築される。従って、例えば、アルファヘリックス又はベータシート構造のようなエピトープ領域を含むところでは、アミノ酸の置換は、特定の構造を維持していることが、好ましい。
本明細書で用いている「ホモログ」とは、対象とするタンパク質(例えば、プロテアーゼ)と同様な触媒作用、構造、抗原性反応/または免疫原性反応を有するタンパク質(即ち、プロテアーゼ)のことを意味する。ホモログと対象タンパク質(例えば、プロテアーゼ)とは、必ずしも進化的に無関係というものではない。従って、この用語は、異なる種から得られる機能的に同じタンパク質(例えば、プロテアーゼ)を含むと考えられる。好ましい実施態様としては、対象タンパク質(例えば、プロテアーゼ)内のエピトープをホモログからの類似のセグメントで置換すれば、この変化による混乱を少なくすることができるので、対象タンパク質(即ち、プロテアーゼ)と同様な三次および/または一次構造を有するホモログを指定することが望ましい。従って、多くの場合、相同性の高いタンパク質(例えば、プロテアーゼ)は、(例えば、他のプロテアーゼにおける)エピトープの置換の最も好ましい供給源となる。あるいは、所与のタンパク質に対するヒトの類似体に関心を向けることも有利である。例えば、幾つかの態様において、他のアミラーゼまたは他の種のアミラーゼ由来の配列を用いた1のアミラーゼ中における特定のエピトープの置換は、低くされた免疫原性を有するアミラーゼ生産物となる。幾つかの好ましい態様において、本発明のアミラーゼ相同体は、野生型アミラーゼと似た3次及び/又は1次構造を有している。有意なアミラーゼエピトープは、相同酵素由来のアナログセグメントで置換される。このタイプの置換は、親アミラーゼ内で、変化の崩壊を低くする。大部分の場合において、非常に相同であるタンパク質は、エピトープ置換の最も好ましい源を提供する。
ここで用いる「相同遺伝子」とは、異なるが、通常は関連種由来の遺伝子対をいい、それぞれが対応し、それぞれ同一または非常に類似しているものをいう。当該用語は種形成(すなわち、新しい種の発達)により分離した遺伝子(例えばオーソロガス遺伝子)、及び遺伝子重複により分離された遺伝子(例えばパラロガス遺伝子)を包含する。
ここで用いる「オーソログ」及び「オーソロガス遺伝子」とは種形成により共通祖先の遺伝子(すなわち相同遺伝子)から進化した異なる種の遺伝子をいう。通常、オーソロガスは進化の過程において同じ機能を保持する。オーソロガスの同定により新しく配列決定されたゲノムの遺伝子機能の信頼性の高い推測ができる。
ここで用いる「パラログ」及び「パラロガス遺伝子」とはゲノム内で重複していることにより関連した遺伝子をいう。オーソログは進化の過程を通して同じ機能を維持するが、パラログはいくつかの機能は最初の機能に関連することが多いとしても、新しい機能を進化させる。パラログ遺伝子の例としては、限定されないが、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ及びトロンビンをエンコードする遺伝子が挙げられ、これらは全てセリンプロテイナーゼであり、同じ種内で一緒に生じる。
本明細書で用いる、「相同遺伝子」の語は、お互いに対応し、お互いに同質であるか、あるいは、とても似ていおり通常関連しているけれども、異なった種由来の、少なくとも1対の遺伝子を言う。この語は、遺伝的複製によって分離された遺伝子(例えば、パラロガス遺伝子)のほかに、種形成によって(すなわち、新しい種の進化(例えば、オーソロガス遺伝子)を含む。これらの遺伝子は、「相同遺伝子」をエンコードしている。
本明細書で用いる「オーソロガス遺伝子」及び「オーソロローガス遺伝子」の語は、種形成によって、共通の祖先(すなわち、相同遺伝子)から進化した異なった種の中の遺伝子を言う。通常、オーソロガスは、進化の過程の間同じ機能を保持している。オーソロガス遺伝子の同定は、新たに配列決定された遺伝子中の遺伝子機能を確実に予測することに用いられる。
本明細書で用いる「パラログ」及び「パラロガス遺伝子」の語は、ゲノム内の複製により関係している遺伝子を言う。オーソロガス遺伝子は、進化の過程で同じ機能を維持しているのに対し、パラロガス遺伝子は、幾つかの機能は起源由来であるけれども、進化の過程で、新しい機能を獲得している。パラロガス遺伝子の例は、セリンプロテアーゼであって、同じ種内で共に発生した、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、トロンビンをコードしている遺伝子であるがこれらに限定されない。
本明細書で用いる「野生型」及び「ネイティブ」タンパク質は、自然界において見られるタンパク質である。本明細書にて、互換的に用いる、「野生型配列」の語は、宿主細胞内で、天然に、または、自然発生的に生じている配列を言う。いくつかの態様において、野生型配列は、タンパク質工学的手法を用いて予想される対象配列を言う。この自然発生(すなわち、前駆体)タンパク質をエンコードしている遺伝子は、当該技術分野における当業者に既知の方法に従って、得ることができる。この方法は、通常、対象とするタンパク質の領域をエンコードする成熟配列を有するラベルプローブの合成、該タンパク質を発現している有機体の遺伝子ライブラリーの調製、及び、対象とする遺伝子に対するライブラリーのスクリーニングを含む。陽性ハイブリダイズクローンはその後、マッピングされ、配列決定される。
本明細書で用いる「組換えDNA分子」の語は、分子生物学的手法によって、互いに結合されたDNAセグメントを含むDNA分子を言う。
「組換えオリゴヌクレアーゼ」の後は、分子生物学的操作によって作られたオリゴヌクレオチドを言う。制限酵素によるポリヌクレオチド配列の消化によって製造された2以上のオリゴヌクレオチド配列の結合、オリゴヌクレオチドの合成(例えばプライマーまたはオリゴヌクレオチドの合成)等を含むがこれに限定されない。
配列間の相同性の程度は、本発明の技術分野で知られている適切な方法で決定することができる(Smith and Waterman, Adv. Appl. Math.,2: 482 [1981]; Needleman and Wunsch, J. Mol.Biol., 48: 443[1970] ; Pearson and Lipman, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85: 2444 [1988]; programs such as GAP, BESTFIT, FASTA, and TFASTA in the Wisconsin Genetics Software Package (Genetics Computer Group, Madison, WI) ; 及び Devereux et al., Nucl. Acid Res., 12: 387-395 [1984] 参照のこと)。
例えば、PILEUPは、配列のホモロジーのレベルを決定するのに有用である。PILEUPは、累進的で対合的な配列法を用いて、関係する配列の群から、多重配列アラインメントを、作り出す。アラインメントを作るための関係性の集積を示す系統樹(tree)もプロットすることができる。PILEUPは、Feng 及びDoolittleの累進的アラインメント方法を簡素化したものである(Feng and Doolittle, J. Mol. Evol., 35: 351-360 [1987])。この方法は、Higgins及びSharpによって述べられた方法と同じである(Higgins and Sharp, CABIOS 5: 151-153 [1989])。有用なPILEUPパラメーターは、3.00のデフォルトギャップウエイト、0.10のデフォルトギャップレングス、及び、weighted end gapsを含んでいる。有用なアルゴリズムの他の例は、Altschulらによって述べられたブラストアルゴリズムである(Altschulet al., J. Mol.Biol., 215: 403-410, [1990]; and Karlin etal., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 5873-5787 [1993])。ある具体的なBLASTプログラムは、WU−BLAST−2プログラムである(Altschulet al., Meth.Enzymol.266 : 460-480 [1996] 参照のこと)。「W」、「T」及び「X」のパラメーターは、アラインメントの速度及び感度を決定する。BLASTプログラムは、デフォルトとして、ワード長(W)11、BLOSUM62得点マトリックス(Henikoff、Henikoff、Proc. Nat’l Acad. Sci. USA、89:p10915(1989)参照)アラインメント(B)50、期待値(E)10、M’5、N’−4、および両ストランドの比較を用いる。
本明細書で用いる「ヌクレオチド配列の相同性の割合(%)」は、候補配列中にある、配列のヌクレオチド配列と同一であるヌクレオチド残基の割合として定義される。
本明細書で用いる、「ハイブリダイゼーション」の語は、本発明の技術分野で知られているように、塩基のペアリングを通じて、相補的なストランドと結合している核酸のストランドによるプロセスであると定義される。
本明細書で用いる「ハイブリダイゼーション条件」の語は、ハイブリダイゼーションが行われる条件を言う。これらのコンディションは、ハイブリダイゼーションが測定される条件下の「ストリンジェンシー」の程度によって通常分類される。ストリンジェンシーの程度は例えば、複合体またはプローブに結合する核酸の融解温度(Tm)を基準とする。ハイブリダイゼーション条件は核酸結合複合体またはプローブの融点(Tm)に基づく。例えば、「最大ストリンジェンシー」は通常約Tm−5℃(プローブのTmより5℃低い)で起こり、「高ストリンジェンシー」はTmより約5〜10℃低く;「中間ストリンジェンシー」はプローブのTmより約10〜20℃低く;及び「低ストリンジェンシー」はTmより約20〜25℃低い。例えば、6XSSC=とても低いストリンジェンシー;3XSSC=低〜中ストリンジェンシー;及び0.5xSSC=高ストリンジェンシーである。機能上、最大ストリンジェンシー条件はハイブリダイゼーションプローブと厳密な同一性またはほぼ厳密な同一性を有する配列を同定するために用いることができ、一方、中間または低ストリンジェンシーハイブリダイゼーションは、プローブと約80%以上の配列同一性を有する核酸配列を同定するために用いることができる。
高度の選択性を必要とする用途に対しては、通常、ハイブリッド形成に比較的高ストリンジェンシー条件が用いられる(例えば、比較的低い塩および/または高温の条件が用いられる)。
少なくとも2の核酸分子またはペプチドについての文脈中における、「実質的に似ている」及び「実質的に同一な」の語は、参照される配列(すなわち野生型配列)と比較して、少なくとも60%の同一性、好ましくは、少なくとも75%の同一性、より好ましくは少なくとも80%の同一性、更に、より好ましくは、少なくとも90%の同一性、更により好ましくは少なくとも95%の同一性、より好ましくは97%の同一性、時には、98%及び99%の同一性を有する配列を含む。配列同等性は、標準パラメーターを使用した、BLAST、ALIGEN及びCLUSTAL等の既知のプログラムを用いて決定される(Altschul,et al., J. Mol.Biol. 215: 403-410 [1990]; Henikoff eta/., Proc. Natl. Acad Sci. USA 89: 10915 [1989]; Karin etaL, Proc. Natl Acad. Sci USA 90: 5873 [1993]; 及び Higgins etal., Gene 73: 237-244 [1988]参照のこと)。BLAST解析を行うソフトウエアは、National Center for Biotechnology Information を通じて利用可能である。また、データベースもFASTAを用いてサーチされる(Pearsonet a/., Proc.Natl. Acad. Sci. USA 85: 2444-2448 [1988] ).2のポリペプチドが実質的に同一であるという、ある示唆は、第一のポリペプチドが、免疫学的に第二のポリペプチドと交差反応性であるということと等しい。ペプチド内の置換されているアミノ酸が保存されているアミノ酸である場合、このペプチドは、免疫学的に交差反応性でもある。この場合、一のポリペプチドは実質的に第二のポリペプチドと同一である。例えば、二のペプチドが保存的な置換においてのみしか異ならない場合である。二のポリペプチドが実質的に同一であるという他の教示は、二の分子がお互いに、ストリンジェンシーなコンディション(例えば、高ストリンジェンシーな培地の幅ないで)でハイブリダイスするということである。
本明細書で用いる「等しい残基「の語は、特定のアミノ酸残基を共有するタンパク質を言う。例えば、等しい残基は、X線結晶化学によって同定される三次構造を有するあるタンパク質(例えばINF−β)の三次構造のホモロジーレベルを検出することによって同定される。同等の残基は、前駆体蛋白質の特定のアミノ酸残基の2個以上の主鎖原子の原子座標(N対N、CA対CA、C対CおよびO対O)が位置合わせ後に0.13nm、好ましくは0.1nm以内であるものと定義される。位置合わせは、対象とする非水素タンパク質原子の原子座標について最大の重複を生じるように最良のモデルが配向、配置された後に、達成される。この最良のモデルは、利用できる最高の解像度において回折実験データの最低のRファクターが得られる結晶学的なモデルである。
本発明は、特定の菌種から得られるものと同等になるように免疫原性を変更したアミラーゼを包含する。文脈中の「同等な」の語は、アミラーゼが、高ストリンジェンシーな培地条件において、SEQ ID No.1の配列のアミノ酸をエンコードするポリヌクレオチドにハイブリダイズする能力を有し、ヒトT細胞に反応する修飾された免疫原性を保持していることを言う。したがって、いくつかの態様において、等しいアミラーゼは、エピトープ配列及びそのようなエピトープを有する変異体アミラーゼに対して、少なくとも55%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%又は少なくとも99%の、同一性を含む。
本明細書でもちいる、「ハイブリッドアミラーゼ」及び「融合アミラーゼ」の語は、少なくとも2の異なる「親」タンパク質から改造されたタンパク質を言う。好ましい態様において、これらの親タンパク質は、お互いに相同である。例えば、いくつかの態様において、好ましいハイブリッドアミラーゼ、又は、融合アミラーゼは、タンパク質のN末端及びタンパク質の相同体のC末端を含む。いくつかの好ましい態様において、2のターミナルエンドは、全長活性タンパク質に対応するように結合する。代替的な好ましい態様において、この相同体はT細胞エピトープとは同一ではないが、実質的類似性を有する。それゆえ、ある態様において、本発明は、T細胞エピトープが少ないか、あるいは、まったくT細胞エピトープを有しない相同性と置き換えることができる1以上のT細胞エピトープをC末端に有する、対象アミラーゼを提供する。したがって、当業者は、相同体中のT細胞エピトープを同定することにより、異なる免疫反応を生産する、各種変異体を形成することができる。更に、内部タンパク質及び1以上の相同体も本発明の変異体を生産するために用いることができることが理解される。
本明細書で用いる「調節エレメント」の語は、核酸配列の発現のいくつかの側面を調節する遺伝的エレメントを言う。例えば、プロモーターは、作動可能に結合しているコード領域の転写の開始を促進する調節エレメントである。更なる調節エレメントは、スプライシングシグナル、ポリアデニレーションシグナル及びターミネーションシグナルを含む。
本明細書で用いる、「発現ベクター」の語は、適切な宿主細胞内で、DNAの発現に影響を与る制御配列に作動可能に結合しているDNA配列を含むDNA構築体を意味する。そのような、制御配列は、転写に影響しているプロモーター、そのような転写を制御する任意のオペレーター配列、適切なmRNAリボゾーム結合サイトをエンコードしている配列、及び、転写及び翻訳の終結を制御する配列を含む。このベクターは、プラスミド、ファージ粒子(particle)、又は、ある遺伝的可機能を有する挿入部分である。一旦、適切な宿主細胞内へ形質転換されると、このベクターは、複製され、宿主のゲノムにおいて、独立に機能する。あるいは、いくつかの例では、宿主細胞のゲノムに組み込まれる。本明細書においては、プラスミドはベクターの形成に今日最も普通に使われていることから、「プラスミド」及び「ベクター」の語は、互換的に用いる。しかしながら、本発明は、等しい機能を提供する、当該技術分野で知られている他の発現ベクターを含むことも意図する。
本明細書で用いる「宿主細胞」の語は、通常、好ましくは、本技術分野で既知の方法で取り扱われる、酵素学的に活性なエンドプロテアーゼを分泌できないように遺伝子操作された、真核または原核宿主細胞を意味する(例えば、米国特許4,760,025(RE 34,606)参照)。タンパク質を発現させるのに好ましい宿主細胞は、酵素学的に活性な中性プロテアーゼ及びアルカリプロテアーゼ(スブチリシン)を欠いているバチルス系統BG2036である。BG2036系統の構築は、参照により本発明の明細書に援用するUS Patent5,264,366に開示されている。タンパク質を発現させる他の宿主細胞は、バチルスリケニフホルミス、バチルスレンタス、及び他のバチルス系統を含むバチルス系統のほか、バチルススブチルスI168(US Patent 4,760,025(RE34,606)及びU S Patent 5,264,366)(これらの開示は参照により本明細書に援用する)も含む。いくつかの好ましい態様において、宿主細胞は内性アミラーゼが宿主細胞によって生産されないように修飾される。
宿主細胞は、本技術分野における既知の組換えDNA技術を用いて構築されたベクターで形質転換されるか、あるいは、形質感染される。形質転換された宿主細胞は、タンパク質変異体をエンコードしているベクターを複製することができるか、あるいは、対象とするタンパク質変異体を発現することができる。タンパク質変異体のプレ型あるいは、プレプロ型をエンコードするベクターの場合、そのような変異体が、発現すると、宿主細胞内から、宿主細胞内の培地へ、該変異体が分泌される。
目的の核酸配列を細胞内へ挿入するという文脈上用いられる「導入する」の語は、形質転換、形質導入、又は、形質感染の意味を有する。形質転換の意味は、プロトプラスト形質転換、塩化カルシウム沈降法、電気穿孔法、及び本技術分野で既知の方法を含む(Chang and Cohen (1979) Mol. Gen. Genet. 168: 111- 115; Smith etal., (1986) Appl. and Env. Microbiol. 51: 634;及びthe review article by Ferrariet al., (1989) Genetics, pages 57-72 in Bacillus ed. C. Harwood, Plenum Publishing Corporation参照のこと)。
「プロモーター/エンハンサー」とは、プロモーターとエンハンサーの両方の機能を提供することができる配列を含むDNAセグメントを言う(例えば、レトロウイルスの長い末端反復配列はプロモーターとエンハンサーの機能を含んでいる。)。エンハンサー/プロモーターは、「内性」または、「外因性」あるいは、「非相同」である。内性エンハンサー/プロモーターは、染色体内で与えられた遺伝子と自然に結合している。外因性(非相同の)エンハンサー/プロモーターは、遺伝子操作の手段(すなわち、分子生物学的技術)によって、遺伝子に並列配置されたものである。
発現ベクター上に「スプライシングシグナル」のが存在すると、組換え転写による発現が高くなる。スプライシングシグナルは、初期DNA転写から、スプライスドナー及び受容部位から構成されているイントロンの除去を介在する(Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York[1989], pp. 16.7-16.8)。通常用いられるスプライスドナー及び受容部位は、SV40の16SRNAからのスプライス部位である。
「安定な形質感染」又は「安定な形質導入」の語は、形質転換させる細胞の遺伝子に、外来DNAを導入し、組み込むことを言う。「安定した形質感染体」の語は、形質転換される細胞の染色体内へ、安定して組み込まれた外来あるいは外因性のDNAを有する細胞を言う。
本明細書で用いる「選択マーカー」または、「選択遺伝子プロダクト」の語は、
選択マーカーが発現されたところで、細胞の抗生物質または薬物体制を確定する酵素活性をエンコードしている遺伝子の使用を言う。
ここで用いる、「増幅「及び「遺伝子増幅「の語は特定DNAの増幅遺伝子が初期ゲノムに存在した数より多いコピー数で存在するように偏って複製されるプロセスをいう。いくつかの実施態様において、薬物存在下(例えば、阻害可能酵素のインヒビター)での増殖による細胞選択は、薬物存在下での増殖に必要な遺伝子産物をエンコードする内生遺伝子の増幅、またはこの遺伝子産物をエンコードする外来(すなわち、入来)配列の増幅または両方をもたらす。遺伝子増幅は、例えば、両生類の卵母細胞におけるリボゾームの遺伝子の増幅のように特定の遺伝子内で、自然に発達する。遺伝子増幅は、培養された細胞を薬物で処置することによって、誘発される。薬物誘発増幅の例は、哺乳類細胞の内性dhfr遺伝子のメトトレキサート誘発増幅である(Schmikeet al., Science 202: 1051[1978])。ある薬物の存在下で、細胞の成長により選択、対象遺伝子(例えば、ある酵素の抑制因子)を選択すると、薬物存在下の成長に対して必要な遺伝子産物をエンコードしている内性遺伝子の配列の増幅させるか、あるいは、この遺伝子産物をエンコードしている外因性(すなわちインプット)配列の増幅させるかの一方を達成することができる。もしくは、両者に帰結する場合もある。
「増幅「はテンプレート特異性に関する核酸複製の特殊なケースである。これは非特異性テンプレート複製(すなわち、テンプレート依存性であるが特定テンプレートに依存しない複製)と対比される。テンプレート特異性は複製の忠実度(すなわち、適正なポリヌクレオチド配列の合成)及びヌクレオチド(リボ−またはデオキシリボ−)特異性とはここでは区別される。テンプレート特異性は「標的「特異性に関して説明されることが多い。標的配列は、それらがその他の核酸から選別するために探されるという意味において「標的「である。増幅技術はこの選別を第一に考えて設計されてきた。
ここで用いる「共増幅「の語は、その他の遺伝子配列が一緒に導入される増幅マーカーの1の細胞内への導入(すなわち、発現ベクター内に含まれる遺伝子のような1以上の非選択遺伝子を含む)及び細胞が増幅マーカーとその他の非選択遺伝子配列の両方を増幅するような適当な選択圧の増幅をいう。増幅マーカーはその他の遺伝子配列に物理的に結合していてもよく、またはDNAが2つの別個の断片、すなわち一方が増幅マーカーを含み、及びもう一方が非選択マーカーを含むものが同じ細胞内に導入されてもよい。
ここで用いる、「増幅マーカー」、「増幅遺伝子」及び「増幅ベクター」の語は適当な増殖条件下で遺伝子の増幅を可能にする遺伝子をエンコードする遺伝子またはベクターをいう。
本明細書で用いる「増幅可能な核酸」の語は、任意の増幅方法で増幅された核酸を言う。「増幅可能な核酸」は通常「サンプルテンプレート」を含む。
本明細書で用いる「サンプルテンプレート」の語は、「標的」(下記に定義)の存在について分析されるサンプルから生じる核酸をいう。一方、「背景テンプレート」はサンプルテンプレート以外の核酸に関して用いられ、サンプル内に存在していてもいなくてもよい。背景テンプレートはほとんどの場合、故意のものではない。前駆体からの影響を受けているか、または、サンプルから精製すべき核酸汚染物質の存在によるものである。例えば、検出すべき微生物以外の生物由来の核酸は試験サンプル内で背景として存在し得る。
ここで用いる、「増幅マーカー」、「増幅遺伝子」及び「増幅ベクター」の語は適当な増殖条件下で遺伝子の増幅を可能にする遺伝子をエンコードする遺伝子またはベクターをいう。
「テンプレート特異性」はほとんどの増幅技術において酵素選択により達成される。増幅酵素は使用される条件下において、核酸の外来混合物において核酸の特定配列のみ処理する酵素である。例えば、Qβレプリカーゼの場合、MDV−1 RNAはレプリカーゼの特異テンプレートである(例えば、Kacian et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 69:3038[1972]を参照)。その他の核酸はこの増幅酵素によっては複製されない。同様に、T7 RNAポリメラーゼの場合、この増幅酵素はそれ自身のプロモーターにストリンジェントな特異性を有する(Chamberlin et al.、Nature 228:227[1970]を参照)。T4 DNAリガーゼの場合、当該酵素は2つのオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを連結せず、ここで連結接合部分にオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド基質とテンプレート間の不整合が存在する(Wu and Wallace,Genomics 4:560[1989]を参照)。最後に、Taq及びPfuポリメラーゼは、高温で機能する能力を有するため、配列結合の高い特異性を示し、従って、プライマーにより確定され;高温が標的配列とのプライマーハイブリダイゼーションに有利に働き、非標的配列とのハイブリダイゼーションには有利でない熱力学的条件を生じる。
本明細書で用いる、「プライマー」の語は、精製制限消化などにおいて自然に生じるまたは合成的に生成されるオリゴヌクレオチドをいい、核酸鎖に相補的なプライマー伸長生成物の合成が導入される条件下に置かれた場合(すなわち、ヌクレオチド及びDNAポリメラーゼなどの誘発剤の存在下、及び適した温度及びpHで)、合成開始点として作用するものを言う。当該プライマーは好ましくは増幅効率を最大にする1本鎖であるが、2本鎖であってもよい。2本鎖の場合、プライマーは伸長生成物の準備のために用いる前にそのストランドを分離処理する。好ましくは、プライマーはオリゴデオキシリボヌクレオチドである。プライマーは誘発剤の存在下、伸長生成物の合成開始のため十分に長くなければならない。プライマーの正確な長さは、誘発温度、プライマーの供給源及び使用する方法など多くの因子に左右される。
本明細書で用いる「プローブ」の語は、精製制限消化などにおいて自然に生じる、または合成、組換えまたはPCR増幅により生成されるオリゴヌクレオチド(すなわちヌクレオチド配列)をいい、別の目的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズできるものである。プローブは1本鎖または2本鎖である。プローブは特定遺伝子配列の検出、同定及び単離に有用である。本発明で使用されるいかなるプローブも任意の「リポーター分子」で標識するので、任意の検出システムにおいて検出可能であり、限定されないが、酵素(例えば、ELISA及び酵素ベースの組織化学的分析)、蛍光、放射性及び発光性システムなどがある。本発明はいかなる特定の検出システムまたは標識にも限定されない。
本明細書で用いる「標的」の語はポリメラーゼ連鎖反応に関して用いる場合、ポリメラーゼ連鎖反応に用いるプライマーが結合する核酸領域をいう。従って、「標的「はその他の核酸配列から選別するために探求されるものである。「断片「は標的配列内の核酸領域として定義される。
本明細書で用いる「ポリメラーゼ連鎖反応」(「PCR」)の語はここに引用する米国特許第4,683,195号、第4,683,202号及び第4,965,188号の方法をいい、クローニングまたは精製することなくゲノムDNAの混合物における標的配列の断片濃度を増加させる方法を含む。標的配列を増幅するこの方法は、対象とする標的配列を含むDNA混合物に過剰な2つのオリゴヌクレオチドプライマーを導入し、DNAポリメラーゼの存在下、サーモサイクルの正確な配列を行うことからなる。2つのプライマーは2本鎖標的配列のそれぞれの鎖に相補的である。増幅をもたらすために、混合物を変性させ、それからプライマーを標的分子内のそれらの相補配列にアニールする。アニーリングに続いて、プライマーは新しい相補鎖ペアを形成するためにポリメラーゼを用いて伸長する。変性、プライマーアニーリング及びポリメラーゼ伸長工程は何回も繰り返すことができ(すなわち変性、アニーリング、及び伸長は1「サイクル」を構成し、多数の「サイクル」を行うことができる)、対象とする標的配列の増幅断片を高濃度で得ることができる。対象とする標的配列の増幅断片の長さはお互いのプライマーの相対位置により決定され、従って、この長さは制御可能なパラメーターである。当該プロセスの繰返し側面のため、当該方法は「ポリメラーゼ連鎖反応」(以下「PCR」とする)と呼ばれる。標的配列の対象とする増幅断片は混合物中で主要な配列(濃度に関して)となるので、それらは「PCR増幅された」という。
本明細書で用いる「増幅試薬」の語は、プライマー、核酸テンプレート及び増幅酵素以外の増幅に必要な試薬をいう(デオキシリボヌクレオチド3リン酸、バッファー等)。通常、増幅試薬はその他の反応成分と一緒に反応容器(試験管、マイクロウェル等)内に加えて含まれる。
PCRを用いて、ゲノムDNA中の特異標的配列の1のコピーをいくつかの異なる方法で検出可能なレベルまで増幅することが可能である(例えば、標識プローブを用いるハイブリダイゼーション;ビオチン化プライマーの混合、続いてアビジン−酵素結合検出;dCTPまたはdATPなどの32P標識デオキシヌクレオチド3リン酸の増幅断片への混合)。ゲノムDNAに加えて、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド配列が適当なプライマー分子のセットを用いて増幅できる。特に、PCRプロセスにより作成された増幅断片はそれ自身、続くPCR増幅の効率的なテンプレートである。
本明細書で用いる「PCR生成物」「PCR断片」及び「増幅生成物」の語は変性、アニーリング及び伸長が完結する2以上のサイクルのPCR工程後の化合物の最終混合物をいう。これらの語は1以上の標的配列の1以上の断片の増幅が行われる場合を含む。
本明細書で用いる「制限エンドヌクレアーゼ」及び「制限酵素」の語はそれぞれ特定ヌクレオチド配列で、またはその近くで2本鎖DNAを切断する、細菌性酵素をいう。
本明細書で用いる「パーソナルケア製品」の語は、髪、皮膚、頭皮、歯の洗浄に用いる製品をいい、シャンプー、ボディーローション、シャワーゲル、局所的な保湿剤、歯磨きペースト、及び/又は他の局所的に用いる洗浄用品を含むがこれらに限定されない。いくつかの具体的な好ましい態様において、これらの製品はヒトに対して用いるけれども、ヒト以外の動物に用いる場合もある(例えば、獣医的使用)。
本明細書で用いる「洗浄組成物」の語は、布、皿、コンタクトレンズ、他の硬質表面、髪(シャンプー)、皮膚(石鹸及びクリーム)、歯(マウスウォッシュ、歯磨きペースト)等の基板から好ましくない化合物を除去するために用いることができる化合物を言う。
本明細書で用いる「洗浄組成物物質」の語は、対象とするクリーニング組成物の具体的なタイプ及び製品の形態(例えば、液体;顆粒;スプレイ組成物)から選択される、任意の液体、固形、またはガス物質を言う。
これらの物質は、アミラーゼ及び他の酵素との組み合わせにおいて、製品の中に用いられる。クリーニング組成物質は、表面、洗浄される物あるいは布、及び使用の間の洗浄条件(例えば、洗浄洗剤を用いる間)に対する好まし組成物の型を考慮することにより、容易に選択することができる。
本明細書で用いる「硬質表面洗浄組成物」は、床、壁、バスルームのタイル、及び同種のもの等の硬質表面に用いる洗浄組成物を言う。そのような、組成物は、固形、液体、エマルジョン等の態様で提供されるが、これらに限定されない。
本明細書で用いる「食器洗浄組成物」の語は、顆粒及び液体を含むがこれらに限定されない、あらゆる形態の食器洗浄に対する組成物を言う。
本明細書で用いる「布洗浄組成物」の語は、布に対する洗浄組成物のすべての型をいい、顆粒、液体及び固形のものを含むがこれらに限定されない。本明細書で用いる「布」の語は、任意の織物材料を言う。
本明細書で用いる「相性の良い」の語は、通常使用する状況で、アミラーゼのタンパク質分解能力に影響を与えない組成物を言う。特定の洗浄組成物は、以下で詳細に例示する。
本明細書で用いる、「アミラーゼ酵素の有効量」は、特定の製品(例えば、パーソナルケア製品、洗浄製品等)において、必要なアミラーゼ活性に達成するために必要なアミラーゼの量を言う。この量は、当業者によって容易に確認される。つまり、特定の酵素変異体の使用、洗浄製品、その洗浄製品の特定の組成物及び液体か固形物(例えば、顆粒、固形)であるか等の各種因子に基づいて決定される。
本明細書で用いる「非布洗浄組成物」は、硬質表面に用いる洗浄組成物、食器用洗浄組成物、口腔洗浄組成物、歯洗浄組成物、及びパーソナルケア洗浄組成物を含む。
本明細書で用いる「口腔洗浄組成物」は、歯磨剤、練り歯磨き、ジェル状歯磨き、粉歯磨き、うがい薬、マウススプレー、マウスジェル、チューインガム、薬用キャンディ、香粉、錠剤、バイオジェル、予防用ペースト、歯治療用溶液などのことを意味する。
本明細書で用いる「医薬上許容される」の語は、適度な、利益と危険性の割合のつりあいのとれた、過度の毒性、不相応性、不安定性、刺激性、アレルギー反応等を伴わずに、ヒト及び他の動物の組織に接触するように用いることができる薬、医薬品及び/又は不活性成分を言う。
本発明の多くのタンパク質変異体は、各種洗浄組成物の製剤化に用いられる。既知の多くの化合物は、本発明のタンパク質変異体を含んだ、組成物に使用される、適した界面活性剤である。これらは、非イオン性、アニオン、カチオン、又は両性イオン界面活性剤を含む(US Patent No.4,404,128及びUS Patent No.4,261,868を参照のこと)。適切な洗浄製剤は、US Patent 5,204,015(参照により本明細書に援用する)の実施例7に開示されている。通常の清浄用組成物の他に、本発明のタンパク質変異体が、未改変または野性型タンパク質が使用されるどの用途にも用いられることは、容易に理解されよう。従って、この変異体は、例えば、固形もしくは液体石鹸用途、食器洗い用組成物、表面清浄用途、コンタクトレンズ清浄溶液もしくは製品、ペプチド加水分解、廃棄物処理、繊維製品用途において、また、タンパク質産生の融合−開裂酵素などとして用いることができる。すなわち、本発明の変異体は特定の用途に限定することは意図していない。例えば、本発明の変異体は、アレルゲン性の低減の他に、(その前駆体と比べ)洗剤組成物の性能向上を示すこともできる。本明細書で用いる、洗浄成分において、「高められた能力」は、標準的な洗浄サイクルの後の通常の評価によって決定される、特定の酵素に反応する汚れ(例えば、草、または血)の洗浄を増加することと定義される。特に、本発明のアミラーゼは、デンプンベースのしみ及びチョコレートのような固形物、グラビーソース、ベビーフード等のしみを布または他の物質から除去することにおいて、高められた能力を発揮する。加えて、該アミラーゼはライス、パスタ、オートミール等の汚れを食器から除去する能力が高められている。
タンパク質、特に本発明のアミラーゼは、6.5から12.0のpHを有する粉末及び液体洗剤に、0.1から5重量%(好ましくは0.1重量%から0.5重量%)の割合で配合される。いくつかの好ましい態様において、これらの洗剤洗浄組成物は、結合剤及び安定剤のほかに、プロテアーゼ等の他の酵素、更には、アミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、又はエンドグリコシダーゼを含む。
既存の洗浄組成物に本発明のタンパク質を添加しても、特に、プロテアーゼを添加しても、該組成物の用途になんら特別な制約を生じない。言い換えれば、洗剤に都合のよいどんな温度およびpHも、そのpHが上記の範囲内であり、その温度がこの開示したタンパク質の改変温度より低い限りは、本発明の組成物にも都合がよい。加えて、本発明のタンパク質は、界面活性剤活性剤を含まない洗浄組成物中に、それ自身単独で、あるいは、ビルダー及び安定剤と共に使用される。
ある態様において、本発明は、本発明のタンパク質変異体を含む布製品を処理する組成物を提供する。該組成物は、例えば、シルクや羊毛の処理に用いることができる(例えば、RE216,034、EP134,267、US4,533,359及びEP344,259を参照のこと)。必要に応じて、これらの変異体は、当該技術分野で既知の方法に従って、タンパク質分解活性をスクリニーングすることができる。特に、本発明は、デサイジング(desizing)を含むがこれらに限定されない、布ケア及び布処理製品に適したアミラーゼを提供する。
いくつかの態様において、本発明の食料品及び飼料等の、焼成食品、醸造、パルプ及び製紙工業、デンプンの液化及び/又は分解、デンプンの修飾、穀物処理及び製粉、マルトース化、穀物デンプン液化、麦芽汁製造、全粒大麦醸造等の工業に用いられる。
上で示したように、本発明のアミラーゼは、前駆体DNAにより、エンコードされる野生型アミラーゼと比較したときに、免疫反応原性が改善されている。(例えば、抗原性及び/又は免疫原性)。いくつかの好ましい態様において、このタンパク質(例えばアミラーゼ)は、抗原性/免疫原性の低下を示す。本発明のアミラーゼの用途が主にこのタンパク質の免疫学的性質に基づいて決定されることは、当業者によって容易に理解されよう。例えば、免疫反応に低下を示すアミラーゼは、洗浄組成物に使用することができる。本明細書で開示されている1以上のアミラーゼ変異体の有効量は、除去するデンプン性汚れの必要に応じて、各種表面を洗浄するための有用な組成物に基づいて決定される。そのような洗浄組成物は、硬質表面洗浄組成物、布製品洗浄洗剤組成物、食器洗浄組成物、口腔洗浄組成物、及び、歯洗浄組成物を含む。
更に、本発明のアミラーゼは、水分と接触したときに活性成分を放出するように処方される。したがって、いくつかの態様において、デンプンベースの組成物は、高水分条件下において、本発明のアミラーゼにより、すばやく分解される。加えて、本発明のアミラーゼは、例えば、デンプンの代謝に対する、消化補助剤としても使用される。
いくつかの態様において、本発明の該組成物は、それらが存在している水層内において、分散及び懸濁するのを補助する乳化剤及び/又は界面活性剤を含む。このように界面活性剤を含むことは、目的とする製品が、皮膚洗浄を目的としているときに有用である。以下、乳化剤は、「界面活性剤」の語に包含される。従って、「界面活性剤」の語は、乳化剤として、あるいは、皮膚洗浄等の他の界面活性目的に使用される表面活性因子を言う。既知のあるいは、頻繁に使用されている界面活性剤は、本発明の組成物中に用いられることにより、該組成物の必須成分と化学的、物理的に相性がよいとして選択された因子が提供され、そして、好ましい性質を提供する。好適な界面活性剤は、非シリコン由来物質、及び、それらの混合物である。WO 00/24372において、開示されているすべての界面活性剤は、本発明に用いるのに適している。
いくつかの態様において、本発明の該組成物は、約0.0.5%から約15%の界面活性剤あるいは界面活性剤の混合物を含む。必要とされる界面活性剤または界面活性剤の混合物は、組成物のpH及び他の成分によって選択される。
本発明に有用な非イオン界面活性剤は、糖あるいはデンプンポリマー(すなわち、グリコシド)と、長鎖アルコール(例えば、C8-30アルコール)との縮合生成物として幅広く定義できるものである。他の有用な非イオン界面活性剤は、脂肪酸(すなわち、脂肪酸のアルキレンオキシドエステル)と、アルキレンオキシドとの縮合生成物である。これらの物質は、RCO(X)nOHの一般式を有しており、RはC10-30アルキル基、Xは、−OCHCH−(すなわち、エチレングリコールあるいはオキシドの誘導体)または、−OCHCHCH-(すなわち、プロピレングリコールまたはオキシドの誘導体)、及びnは約6から約200の整数である。他の非イオン界面活性剤は、2モルの脂肪酸を用いたアルキルオキシドの重合生成物である(すなわち、脂肪酸のアルキレンオキシドジエステル)。これらの物質は、RCO(X)nOOCRの一般式を有し、RはC10-30のアルキル基、Xは、−OCHCH2−(すなわち、エチレングリコールまたはオキシドの誘導体)あるいは、−OCHCHCH−(すなわち、プロピレングリコールまたはオキシドの誘導体)、及び、nは約6から約100の整数である。本明細書で用いる乳化剤において、最も好ましくは、ソルビタン脂肪酸エステル及びスクロース脂肪酸エステルの混合物をベースにした脂肪酸得エステルのブレンドである。特に、ソルビタンステアレート及びスクロースココエートのブレンドが好ましい。これは、Arlatone 2121の商標名で、ICIより市販されている。更なる好適な例は、Seppicより市販されているMontanov68(商標名)及びHenkelより市販されているEmulgade PL68/50等のセテアリルアルコール、セテアリルグリコシドの混合物を含む。
いくつかの態様において、代替的にあるいは付加的に有用である、親水性の界面活性剤は、当該技術分野で知られている、アニオン、カチオン、両性及び両性界面活性剤を含む(例えば US Patent No. 5,011, 681, US Patent No. 4,421, 769, 及びUS Patent No. 3,755, 560を参照のこと)。多くの各種アニオン界面活性剤も本発明の組成物に用いられる(US Patent No. 3,929, 678参照のこと)。典型的なアニオン界面活性剤は、アルキルイセチオネート(例えば、C12-C30)、アルキル及び硫酸アルキルエーテル及びそれらの塩、アルキル及び燐酸アルキルエーテル及びその塩、アルキルメチルタウレイト(taurate)(例えば、C12−C30)及び、脂肪酸のせっけん(例えば、ナトリウム塩及びリン酸塩等のアルカリ金属塩)を含む。
また、両性および両性イオン性界面活性剤も本発明の組成物に用いられる。本発明の組成物に用いることができる両性および両性イオン性界面活性剤の例には、脂肪族二級および三級アミンの誘導体であって、脂肪族基が直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、この脂肪族置換基の1つが約8個乃至約22個の炭素原子(好ましくはC−C18)を含み、かつ1つが陰イオン性水可溶性基(例えば、カルボキシ、スルホン酸、硫酸、リン酸、もしくはホスホン酸)を含む誘導体として大雑把に記載されているものがある。例としては、アルキルイミノアセテート、イミノジアルカノエートおよびアミノアルカノエート、イミダゾリニウムおよびアンモニウム誘導体が挙げられる。その他の好適な両性および両性イオン性界面活性剤としては、ベタイン、スルテイン、ヒドロキシスルテイン、分枝および非分枝アルカノイルサルコシネート、およびこれらの混合物が挙げられる。
いくつかの態様において、本発明の乳液は、更に、乳化剤または界面活性剤を含むシリコンを含む。本発明は多くの各種シリコン乳化剤を含む。これらのシリコン乳化剤は、当業者にシリコン界面活性剤として知られているものであり、通常、有機化学的に修飾された有機ポリシロキサンである。有用なシリコン乳化剤は、ジメチコーンコポリオールである。これらの物質は、ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖、これらの混合鎖及び、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両方由来の部分を含むポリエーテル鎖のような、ポリエーテルの側鎖を含むように修飾された、ポリジメチルシロキサンである。他の例は、アルキル-修飾ジメチコーンコポリオールである(すなわち、C2-C30のペンダント側鎖を含む化合物)。さらなる、ジメチコーンコポリマーは、各種、アニオン、カチオン、両性の及び両性のペンダント部分を有する物質である。
いくつかの態様において、本発明の組成物は、少なくともひとつの高分子増粘剤を含む。本発明に有用な該高分子増粘剤は、20,000以上の平均分子重量数、より好ましくは、50,000以上の、より好ましくは100,000以上の平均分子重量数を有している。いくつかの態様において、本発明の組成物は、組成物の重量に対して、約0.01%から約10%までの、好ましくは約0.1%から約8%までの、及び最も好ましくは、約0.5%から約5%の高分子増粘剤、または、これらの混合物を含んでいる。好適な非イオン増粘剤は、ポリアクリルアミドポリマー、架橋ポリ(N-ビニルピロリドン)、ポリサッカライド、天然ゴム及び合成ゴム、ポリビニルピロリドン、及びポリビニルアルコールを含んでいる。適したアニオン高分子増粘剤は、アクリルアミド/エチレンアクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー及びアルキルビニルエーテル及び無水マレイン酸の架橋コポリマーを含む。本発明に用いる特に好ましい高分子増粘剤は、ポリアクリルアミド、及び、イソパラフィン、及び、Seppic社からSepigel 305の取引名で市販されているlaureth−7(ラウレス-7)及び、アクリル酸/メチルアクリレートコポリマー、及び、CARBOPOL(商標)レジンの取引名で、B.F.Goodrich社より市販されている、カルボキシビニルポリマー等のポリアクリルアミドポリマー、又は、これらの混合物である。いくつかの態様において、適切なCARBOPOL(商標)レジンは疎水的に修飾されている。付加的に好適なレジンは、WO98/22085に開示されている。これらのレジンの混合物も本発明に用いる。
いくつかの態様において、本発明の組成物は、少なくとも1のシリコンオイル層を含む。シリコンオイル層は、通常、組成物の約0.1%から約20%、好ましくは約0.5%から約10%、更に好ましくは、約0.5%から約5%含む。各シリコオイル層は、1以上のシリコン成分を含む。
いくつかの態様において、シリコン成分は、直鎖、分岐鎖及び環状シリコンを含む流動体である。本発明に適したシリコン流動体は、ポリアルキルシロキサン流動体、ポリアリールシロキサン流動体、環状及び直鎖ポリアルキルシロキサン、ポリアルコキシシロキサン、アミノ及び4級アンモニウム修飾されたシロキサン、ポリアルキルアリールシリコネートシロキサン、または、ポリエーテルシロキサンコポリマー及びそれらの混合物を含む。このシリコンは揮発性または非揮発性である。シリコン流動体は、通常約200,000未満の重量平均分子量を有している。適切なシリコン流動体は、分子量約100,000または、未満、好ましくは約500,000以下、最も好ましくは、約10,000以下の分子重量を有している。好ましくは、このシリコン流動体は、約100から約50,000及び好ましくは約200から約40,000の幅の重量平均分子重量を有するシリコン流動体が選択される。通常、シリコン流動体は、25℃において、約0.65から約600,000mm.s-1の、好ましくは、約0.65から約10,000mm.s-1の粘度を有する。粘度の測定は、ダウ・コーニング・コーポレート・テスト・メソッド(Dow Corning Corporate Test Method)CTM0004の説明にあるようなガラス毛管粘度計によって測定することができる。本発明に用いる、上記用件を満たした、好適なポリジメチルシロキサンは、General Electric Company のSF及びViscasil(RMT)シリーズ及びDow CorningのDow Corning 200シリーズである。25℃において約0.65から30,000mm2.-1の粘度を有する非揮発性のポリアルキルアリールシロキサン(例えば、ポリメチルフェニルシロキサン)も有用である。General Electric Companyのメチルフェニル流動体、又は、Dow Corningの556 Cosmetic Grade Fluidも有用である。本発明に有用な、環状ポリジメチルシロキサンは、3から7の(CH)SiO部分を構造中に有している環である。
シリコンゴムもまた、本発明に用いることができる。「シリコンゴム」の語は、約200,000を超える、及び、好ましくは、約200,000から約4,000,000の高分子重量のシリコンを意味する。本発明は、ポリアリールシリコンゴムのほかに、不揮発性アルキルを含む。好ましい態様において、シリコンオイル層は、シリコンゴム、あるいは、シリコンゴムを含むシリコンの混合物を含む。通常、シリコンゴムは、25℃において、約1,000,000mm.s-1を超える粘度を有する。このシリコンゴムは、ジェネラル・エレクトリック・シリコーン・ラバー・プロダクト・データ・シーツ(General Electric Silicone Rubber Product Data Sheets) SE 30, SE 33, SE 54 及び SE 76に記載されているシリコンゴムのほか、当業者に知られているジメチコーン (例えば、US Patent No. 4,152, 416を参照のこと)を含む。シリコンゴムの特定の例は、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)-(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニル)(メチルビニルシロキサン)コポリマー及びこれらの混合物を含む。本明細書で用いる好ましい、シリコンゴムは、ジメチコノール、 ジメチコノールコポリマー、 ジメチコーン及びそれらの混合物から選択される、約200,000から約4,000,000の分子重量を有するシリコンゴムである。
本発明のシリコン層は、好ましくは、シリコンゴム-流動体ブレンドの一部として、成分内に取り込まれているシリコンゴムである。このシリコンゴムが、シリコンゴム-流動体ブレンドの一部として含まれるとき、シリコンゴムは、好ましくは、シリコンゴム-流動体ブレンドの約5重量%から約40重量%、特に、約10重量%から20重量%を占めることが好ましい。適した、本発明のシリコンゴム-流体ブレンドは、
(i) ジメチコノール、フルオロシリコーンおよびジメチコンならびにこれらの混合物から選択される、約 200,000から約4,000, 000の分子重量を有するシリコン;及び
(ii) 約 0.65mm2.s-1 から約100mm.s~1の粘度を有するシリコン流動体である担体
を主成分とする混合物であって、(i)と(ii)の割合は、約10:90から20:80であり、シリコンゴムをベースとする成分の最終粘度は、約100mm.s-1から約100,000mm.s-1、好ましくは、500mm.s-1から10,000mm2.s-1である。
本発明に適したシリコンオイル層に存在する更なるシリコン成分は、架橋ポリオルガノシロキサンポリマーであり、これは、必要に応じて流動担体中に分散される。通常、架橋ポリオルガノシロキサンポリマーは、共に、担体中に(もし、存在するならば)、組成物の0.1%から約20%、好ましくは、約0.5%から約10%、より好ましくは約0.5%から約5%含まれる。そのようなポリマーは、架橋剤によって架橋されたポリオルガノシロキサンポリマーを含む。適した架橋剤は、WO98/22085に記載されている。適したポリオルガノシロキサンポリマーの例は、メチルビニルジメチコーン、メチルビニルジフェニルジメチコーン、及び、メチルビニルフェニルピリジルジメチコーンを含む。
本明細書のシリコーンオイル層に用いるのに好適な別のクラスのシリコーン成分としては、少なくとも1のポリジオルガノシロキサンセグメント及び少なくとも1のポリオキシアルキレンセグメントを含む、ポリジオルガノシロキサン-ポリオキシアルキレンコポリマーが挙げられる。適したポリジオルガノシロキサンセグメント及び、それらのコポリマーは、WO98/22085に記載されているものを含む。好適なポリジオルガノシロキサン−ポリオキシアルキレンコポリマーは、ワッカー−ケミー社(Wacker−Chemie GmbH)、ミュンヘン(Munich)からベルジル(Belsil)(登録商標)の商標名で、また、ティーエイチ・ゴールドシュミット社(Th. Goldschmidt Ltd.)、英国からアビル(Abil)(登録商標)の商標名で、例えば、ベルジル(Belsil)(登録商標)6031およびアビル(Abil)(登録商標)B88183として市販されている。本発明において使用する特に好適なコポリマー流動体ブレンドとしては、ジメチコン/ジメチコンコポリマーのCTFA名称を有するダウ・コーニング(Dow Corning)DC3225Cが挙げられる。
一部の実施態様として、本発明の組成物は、抗菌および/または抗かび活性成分を含む。本発明に有用な抗菌および抗かび活性成分の限定されない例としては、β−ラクタム系薬剤、キノリン系薬剤、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、テトラサイクリン、エリスロマイシン、アミカシン、2,2,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロバニリド、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、ドキシサイクリン、カプレオマイシン、クロルヘキシジン、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クリンダマイシン、エタンブトール、ヘキサミジン、イセチオナート、メトロニダゾール、ペンタミジン、ゲンタマイシン、カナマイシン、リネオマイシン、メタサイクリン、メテナミン、ミノサイクリン、ネオマイシン、ネチルマイシン、パロモマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ミコナゾール、塩酸テトラサイクリン、エリスロマイシン、亜鉛エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ステアリン酸エリスロマイシン、硫酸アミカシン、塩酸ドキシサイクリン、硫酸カプレオマイシン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、塩酸クロルテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸クリンダマイシン、塩酸エタンブトール、塩酸メトロニダゾール、塩酸ペンタミジン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸カナマイシン、塩酸リネオマイシン、塩酸メタサイクリン、馬尿酸メテナミン、マンデル酸メテナミン、塩酸ミノサイクリン、硫酸ネオマイシン、硫酸ネチルマイシン、硫酸パロモマイシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸ミコナゾール、塩酸アマンファジン、硫酸アマンファジン、オクトピロックス、パラクロロメタキシレノール、ナイスタチン、トルナフテート、クロトリマゾール、セチルピリジニウムクロリド(CPC)、ピロクトンオラミン、硫化セレン、ケトコナゾール、トリクロカーボン、トリクロサン、ジンクピリチオン、イタコナゾール、アシアチン酸、ヒノキチオール、ミピロシン、塩酸クリナサイシン、過酸化ベンゾイル、過酸化ベンジル、ミノサイクリン、フェノキシイソプロパノール、およびこれらの混合物、ならびに、EP0680745に開示されているものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
その他の一部の実施態様として、中和剤、香料および着色剤などの種々の任意の成分が本発明の組成物に用いられる。この成分のいずれもがこの製品の美観的性質を損なわないことが好ましい。
本発明において酸性基含有親水性ゲル化剤の中和に用いるのに適した中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、トリス−緩衝剤およびトリエタノールアミンが挙げられる。
本明細書のその他の任意の物質として、水に不溶性の場合、油層成分の全量に含まれる顔料が挙げられる。本発明の組成物に用いるのに適した顔料は、有機及び/又は無機の顔料である。「顔料」の語には、つや消し仕上げ剤、及び、光沢分散剤等の色や光沢の少ない物質も含まれる。好ましくは、本発明の組成物は、約1.3から約1.7の屈折率を有する特定の物質、組成物中に分散され、かつ、約2から30μmの最大粒子直径値を有する物質を含む。本発明に有用な微粒子は、比較的狭い分布を有する。つまり、微粒子の50%より多くがそれぞれの中央値の両側3μm内に入ることが好ましい。また、微粒子の50%より多く、好ましくは60%より多く、更に好ましくは70%より多くがそれぞれの中央値の所定の径範囲に収まることが望ましい。好適な微粒子状物質としては、有機系もしくは有機ケイ素、好ましくは有機ケイ素ポリマーが挙げられる。好適な微粒子は、自由流動性の中実物質である。「中実」とは、粒微子が中空でないことを意味する。中空微粒子ではその中心にある空間が屈折率、従って、皮膚もしくは組成物に対する微粒子の視覚的効果に悪影響があり得るからである。好適な有機系微粒子物質としては、前記に参照文献を挙げたポリメチルシルセスキオキサン、ポリアミド、ポリテン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびポリ(塩化ビニリデン)でできているものが挙げられる。上記の物質のモノマーから得られるコポリマーも使用することができる。無機系の物質としては、シリカおよび窒化ホウ素が挙げられる。本発明に有用な微粒子物質の市販されている代表的な例は、粒子径の中央値が約4.5μmのトスパール(Tospearl)(登録商標)145、粒子径の中央値が約10μmのエチレン/アクリル酸コポリマーであるコボ社(Kobo)のEA−209(登録商標)、オルガソル(Orgasol)2002の商標名でエルフ・アトケム社(Elf Atochem)、フランスから入手可能なナイロン−12(Nylon−12)、およびこれらの混合物である。
適した顔料の更なる例は、二酸化チタン、Kobo社の分散処理されていない、二酸化チタン(例えば、Kobo GWL75CP)、酸化鉄、アシグルタメート酸化鉄、ウルトラマリンブルー、D&Cダイ、カルミン及びそれらの混合物が挙げられる。組成物のタイプに応じ、顔料を混合して用いる。保湿、肌触り、皮膚の外観およびエマルジョン適合性の観点から本発明に使用するのに好適な顔料が処方される。本発明の組成物のpHは、約6.1から約10.0の幅にあることが適しており、最終組成物におけるpHは、必要に応じて、酸、塩基あるいは、緩衝塩で、調整される。
本発明の組成物は、当業者によりよく知られている標準的な方法によって調製される。一般に、水層および/または油層は、同様の層分配の物質を任意の順序で加えながら別々に調製する。最終生成物がエマルジョンである場合、次いで、この2つの相を激しく撹拌しながら混合する。高い揮発性を有する、または高温で加水分解を受けやすい、組成物の成分はどれも、工程の終わり近くに、妥当な場合には乳化の後に、静かに撹拌しながら加えることができる。
アレルゲン性の少ないアミラーゼは、繊維製品の処理にも用いられる。「繊維製品の処理」は、布地、個々の毛糸、もしくは織ったり、フェルトにしたり、編んだりして繊維製品または衣類にすることができる繊維が、所望の特性をもたらすように処理する工程を含む。このような所望の特性についての例は、「ストーン−ウォッシング」、毛玉除去、から毛除去、サイズ除去、柔軟化、およびその他、当業者によく知られている処理である。
本発明の一実施態様として、本明細書で特定したエピトープは、免疫反応を発現させるために用いられる(例えば、このようなエピトープの一方または両方を有するアミラーゼに対する抗体を惹起させることを目的とする場合)。このような抗体は、これらの領域、もしくはこれらに高度に相同性の領域の一方または両方を有する他のアミラーゼをスクリーニングするのに用いられる。本発明を、単離した天然のエピトープ、組み換えタンパク質、もしくは特定のエピトープ領域を表す合成ペプチドを利用するイムノアッセイを用いて具体化することにより、これらの領域または高度に相同な領域を含むタンパク質に対する人の感作について評価することができる。
別の実施態様として、本明細書のエピトープ断片は、この断片を結合して表示することができるMHC分子を有する抗原提示細胞の検出に用いられる。エピトープ断片は、例えば、検出可能な標識(例えば、放射性標識)を含むことができる。次いで、標識した断片を対象細胞とインキュベートした後、標識断片を結合(または表示)している細胞を検出する。
更なる態様として、抗原性及び/又は免疫原性の低い該関連アミラーゼ、及び/又は、変異体アミラーゼは、医薬品製品、ドラッグデリバリー製品、及び他のヘルスケア製品等に用いることができる。加えて、抗原性及び/又は免疫原性の低い関連タンパク質、及び/又は、変異体タンパク質も、医薬品製品、ドラッグデリバリー製品、及び他のヘルスケア製品等の他の製品に用いることができる。すなわち、本発明のアミラーゼは、多くの組成物及び製品において幅広く用いることができる。
発明の詳細な説明
本発明は新規な親タンパク質と比較したときに、低い免疫原性を有するタンパク質変異体を提供する。本発明は更に、低い抗原性及び/又は免疫原性を有するタンパク質を作る方法のほかに、新規変異体をエンコードしているDNA分子、新規変異体をエンコードしているDNAを含む宿主細胞も提供する。加えて、本発明は、野生型タンパク質よりも低い免疫原性を示すこれらのタンパク質を含む変異体組成物を提供する。
本明細書で述べるように、少なくとも4のT細胞エピトープが、本明細書で解析されたようにアミラーゼの中に存在する。すなわち、以下のエピトープが検出された;
DSAYLAEHGITAVWIPPAYKG (SEQ ID NO.2)、KYGTKGELQSAIKSL (SEQ ID NO.3)、DRNRVISGEHLIKAW (SEQ ID NO. : 4)、FDGTDWDESRKLNRI (SEQ ID NO. : 5)、AWDWEVSNENGNYDY (SEQ ID NO.6)、EIKRWGTWYANELQL(SEQ ID NO.7)、 EPILKARKQYAYGAQ(SEQ ID NO.8)、RQNAGETWHDITGNR (SEQ ID NO.9)、及び、EFHVNGGSVSIYVQR (SEQ ID NO.10)。
いくつかの態様において、これらは、更に、アミラーゼの免疫原性を高める残基及び低める残基を含んでいる。いくつかの態様において、野生型及び親アミラーゼ配列中の少なくとも1つのアミノ酸の置換が、少なくとも1のT細胞のエピトープを作る。いくつかの好ましい態様において、多数のアミノ酸は、低い抗原性及び/又は免疫原性を有するアミラーゼ変異体を生産するように、親アミラーゼ配列の中で、変化させられる。代替的な好ましい態様において、アミノ酸の欠失、挿入、及び/又は、置換により、親アミラーゼ配列中で、低い抗原性及び/又は免疫原性を有するアミラーゼ変異体を生産する。いくつかの態様において、該アミラーゼは、バチルスルケニフォルミスアミラーゼである。他の態様においては、該アミラーゼは、任意の他の微生物から得られたアミラーゼである。いくつかの態様において、該アミラーゼは、野生型である。他の態様において、該アミラーゼは、固体あるいは、固体由来のサンプルに感作を生じさせる対象とするエピトープにおけるアミノ酸の置換を有する、突然変異体、共役変異体、または、雑種変異体である。
低減された抗原性及び/又は免疫原性を有するアミラーゼに加えて、本発明は、他の性質は変えずに、親アミラーゼと同じ程度の抗原性及び/又は免疫原性を有する変異体アミラーゼ、及び、高い抗原性及び/又は免疫原性を有する変異体アミラーゼを包含する。代替的な好ましい態様において、高い抗原性及び/又は免疫原性を有する変異体アミラーゼを生産するためにアミノ酸の欠失、挿入及び/又は、置換が、親アミラーゼ配列の中で行われる。更なる態様において、該変異体アミラーゼは、そのアミノ酸配列中のT細胞エピトープ以外の領域を変更することも含む。したがって、本発明は、T細胞に対する反応性は同じであるが、他の性質を変更したアミラーゼも包含する。好ましい態様において、変更された性質により、変異体アミラーゼは有益な特徴を獲得する。いくつかの態様において、該アミラーゼは、バチルスルケニフォルミスアミラーゼである。代替的な態様では、該アミラーゼは、任意の他の有機体から得られたアミラーゼである。いくつかの態様において、該アミラーゼは、野生型であり、他の態様において、該アミラーゼは、固体あるいは、固体由来のサンプルに感作を生じさせる対象エピトープ中のアミノ酸の置換を有する、突然変異体、共役変異体、または、雑種変異体である。
本発明のある好ましい態様において、変更された免疫反応を有する(例えば、低められた、あるいは、高められた免疫反応)ペプチドを用いて対象アミラーゼ得ることができる。いくつかの態様において、以下のような、エピトープと非エピトープを同定するアッセイによってこのエピトープは同定される。分化樹状細胞を、天然のヒトCD4+及び/又はCD8+T細胞、及び、対象とするエピトープと結合する。より具体的には、いくつかの態様において、以下の工程により認識されるT細胞エピトープを含むことを特徴とする低い免疫反応を示すペプチドを提供する。
前記T細胞エピトープの認識は、以下の工程を含む:
(a)単一の血液源、樹状細胞の溶液、及び天然CD4+及び/又はCD8+T細胞を得る工程;(b)樹状細胞の分化;(c)分化した樹状細胞と、天然のCD4+及び/又はCD8+T細胞と対象とするペプチドを混合する工程;及び(d)工程(c)において、T細胞の増殖を測定する工程。
本発明の一部の好ましい実施態様として、対象プロテアーゼの全体もしくは一部に対応する一連のペプチドオリゴマーを作製する。例えば、一部の特に好ましい実施態様として、当該タンパク質の適切な部分もしくは全体をカバーするペプチドライブラリーを作製する。以下の実施例で述べるように、3のアミノ酸による、15-merのペプチドオフセットのセットを、対象エピトープの同定に用いる。本明細書に開示したアッセイ法により各ペプチドを個々に解析することによって、T細胞により認識されるエピトープの位置を正確に特定する手段を提供する。前記の例では、特定の1つのペプチドがその隣のペプチドよりも強い反応を示せば、エピトープのアンカー領域を3個のアミノ酸以内に特定することが容易になる。これらのエピトープの位置を決定した後に、ペプチドがその親タンパク質と異なるT細胞反応を生じるようになるまで各エピトープ内のアミノ酸を変えることができる。本発明はこの手段を提供する。更に、本発明は、T細胞エピトープが所望の低い作用強度を有し天然型での使用に適したタンパク質を同定する手段を提供する。
本発明は、免疫原反応の調整を要求とするすべてのタンパク質にまで拡張する。当業者は、本発明のタンパク質及びペプチドは、天然のタンパク質及びペプチドとは異なることを容易に理解する。すなわち、本発明の態様においては、修飾された免疫反応を有する改変遺伝子を意図する(例えば、遺伝子の修飾、及び、そのような遺伝子の発現については、Stemmer, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 10747 [1994]; Pattenet al., Curr. Op. Biotechnol. 8: 724 [1997]; Kuchner and Arnold, TrendsBiotechnol., 15 : 523 [1997]; Moore et al., J. Mol.Biol., 272: 336 [1997]; Zhaoet al., Nature Biotechnol., 16 : 258 [1998]; Giveret al., Proc.Nat’l Acad. Sci. USA 95: 12809 [1998]; Harayama, TrendsBiotechnol., 16: 76 [1998]; Lin etal., Biotechnol., Prog., 15: 467 [1999]; 及び Sun, Comput.Biol., 6: 77 [1999]を参照のこと)。いくつかの態様において、アミラーゼは、修飾されたアミラーゼに対して、動物に対してのみ免疫反応が生じるように修飾することもできる。
本発明のアミラーゼは単離または精製することが望ましい。精製もしくは単離するとは、アミラーゼを、自然界でこれが結合している天然成分の一部または全部からこれを分離することによりその自然の状態から変質させることを意味する。このような単離もしくは精製は、当該分野で知られている適切な手段(例えば、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、疎水性分離、透析、プロテアーゼ処理、硫酸アンモニウム沈殿その他のタンパク質塩沈殿、遠心、サイズ排除クロマトグラフィー、ろ過、精密ろ過、ゲル電気泳動、または傾斜分離(separation on a gradient)を用いて遂行できる。これらの方法によって、細胞全体、細胞砕片、不純物、外来性タンパク質、または最終組成物において不要な酵素が除去される。更に、その後、このプロテアーゼ含有組成物に、その他の利点となる成分(例えば、活性化剤、抗阻害剤、好ましいイオン、pH調節化合物、またはセルラーゼなどの他の酵素)を加えることができる。
本発明は、上述のアミラーゼの他に、免疫原性反応の変化、例えば、免疫原性反応の増強もしくは低下を示す変異体アミラーゼを含む。タンパク質(例えば、アミラーゼ)は、これによるT細胞反応が親(前駆体)タンパク質によるものより強い場合、免疫原性反応の増強を示す。この反応の増強により生じる最終的な結果は、変異体タンパク質を標的とする抗体の増加である。タンパク質は、これによるT細胞反応が親タンパク質によるものより弱い場合、免疫原性反応の低下を示す。この反応の低下により生じる最終的な結果は、変異体タンパク質を標的とする抗体の欠乏である。
低減されたタンパク質変異体の免疫反応を確かめるために有用なアッセイは、インビトロ(in vitro)アッセイ(HLA-RD3/DQ2マウスT細胞反応)及びインビトロ(in vitro)アッセイ(ヒト抹消血単核細胞(PBMC)のアミラーゼ1(すなわち、BPN’−Y217アミラーゼ)及びその変異体に対する反応)を含むがこれらに限定されない。低い免疫反応を確認するために有用なインビボ(in vivo)アッセイは、トランスジェニックマウス、例えば、ラット(Taurog et al., Immunol. Rev., 169: 209-223 [1999])、ラビット、又は、豚を含むがこれらに限定されない。低い免疫反応を検出するために、対象とするタンパク質及び変異体をインビボ(in vivo)で試験を行うための、好ましいトランスジェニックマウスモデルは、本技術分野で知られているHLA−RD3/DQ2マウスモデルである。対象とするアミラーゼエピトープは、細胞表面結合アッセイにより、HLA−DQ2に結合することが知られている。
野性型アミラーゼを修飾して、天然のアミノ酸配列を含むタンパク質により刺激される免疫原性反応を変化させることの他に、本発明は、更に突然変異させたタンパク質(例えば、機能的活性を変化させるよう改変したアミラーゼ)の免疫原性反応を低下させることを含む。多くの場合、所望の特性をもたらす(例えば、活性を増大させ、温度安定性を高め、アルカリ安定性および/または酸化安定性を高める)ようにアミラーゼを突然変異させると、突然変異アミラーゼ中に新たなT細胞エピトープが1つ以上組み込まれる。新たなT細胞エピトープの存在が明らかになり、この突然変異タンパク質の免疫原性反応を変化させる置換アミノ酸が決定されると、このような突然変異プロテアーゼは、免疫原性反応の変化を示す。
本発明は、上記タンパク質及びその他多くの要素を含むが、簡素化のため以下では、本発明におけるアミラーゼの修飾の好ましい態様について説明する。
本明細書で用いるアミノ酸位置番号は、配列番号1の成熟バチルスルケニフォルミスアミラーゼ配列に割り当てられる配列を言う。本発明では変異体をこの特定のアミラーゼに限定してはおらず、バチルスルケニフォルミスアミラーゼの特定の同定されている残基と「同じ」場所に位置しているアミノ酸残基を含んでいるアミラーゼ前駆体も含む。例えば、前駆体アミラーゼはバチルスルケニフォルミスアルファアミラーゼ、置換体、欠失体、及び/又は挿入体は、上で列記したものに対応するバチルスルケニフォルミスの、等しいアミノ酸残基を用いて作ることができる。
前駆体アミラーゼのアミノ酸残基がバチルスルケニフォルミスアミラーゼの特定の残基、又は、残基の一部に、相同である(すなわち、1次構造または、3次構造のいづれか一方の位置が対応している)場合、あるいは、類似している(すなわち、化学的に結合する、反応するあるいは、相互作用を起こす同じか、にたような機能性を有していること)場合、前駆体アミラーゼのアミノ酸残基は、バチルスルケニフォルミスアミラーゼの残基と同等である。本明細書で用いる「対応している」の語は、通常、ペプチドの間の類似した位置を言う。
一次構造の相同性を立証するためには、前駆体プロテアーゼのアミノ酸配列を、バチルスリケニフォルミスの一次構造、および特に、配列が分かっているバチルスにおいて不変であることが知られている一連の残基と直接比較する。この保存された残基について、配列を維持する(即ち、任意の欠失および挿入による保存残基の排除を避ける)ために必要な挿入および欠失を考慮し、位置合わせを行うと、バチルスリケニフォルミスの一次配列の特定のアミノ酸と同等な残基が明らかになる。保存残基の配列は、好ましくは、このような残基の100%を保存していなければならない。但し、本発明は、保存残基の90%超、75%超および50%超の配列を伴う実施態様をも包含する。 従って、保存残基は、免疫原性反応が同じであるか変化を示す他のバチルスにおいてバチルスリケニフォルミスの対応する同等のアミノ酸残基を明らかにするのに用いられる。
いくつかの態様において、本発明は、前駆体アミラーゼと比較して、変更された免疫反応性を有する変異体アミラーゼを提供する。本発明は、免疫反応を低めるのに、有用である。本明細書の変異体は、、前駆体と比較して、熱安定性を修飾するため、基質特異性を修飾するため、活性を変えるため、特定の活性を改善するため、または、アルカリ安定性を修飾するため、本発明技術分野において既知の変異体とともに、用いられる場合がある。
追加的な態様において、2種の相同性タンパク質を融合してもT細胞エピトープを除去することができる。以下に例示するように、T細胞エピトープが存在する部分の領域は、T細胞エピトープを持たない相同性タンパク質の同じ領域で置換することができる。例えば、バチルスルケニフォルミス及びそのバチルスリケニフォルミスの相同体から作られる融合タンパク質は、親バチルスルケニフォルミスに存在するT細胞エピトープを有していない。好ましい活性が維持されている限りは、エピトープのみからタンパク質の大部分までの任意のアミノ酸の長さを、親タンパク質への融合に用いることができる。しかしながら、オリジナルレベルの活性が維持さている必要はない。得られるタンパク質のアレルゲン性が低いので、親タンパク質よりハイブリッドタンパク質を多く用いることにより同じ活性レベルを得ることが可能な場合があるからである。
変異体プロテアーゼの活性は、プロテアーゼと市販の種々の基質との相互作用を調べることによって、測定し、対象プロテアーゼとの比較を行うことができる。このような基質としては、カゼイン、ケラチン、エラスチンおよびコラーゲンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。実際には、アミラーゼ活性は、当該分野で知られているどんな適切な方法によっても測定することができる。更なる態様において、変異体アミラーゼの他の特徴も、当業者に知られている方法によって測定することができる。例示的な特性としては、熱安定性、アルカリ安定性、および種々の基質もしくは緩衝溶液またはプロダクト組成物における特定プロテアーゼの安定性が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明に開示した酵素安定性アッセイ法と組み合わせると、酵素活性を維持しながらアルカリまたは温度安定性の増加あるいは低減を示した、ランダム突然変異により得られる突然変異体を同定することができる。
実施例
以下の実施例は、特定の好ましい態様及び本発明の側面を説明する。説明される実施例に本発明を限定することは意図しない。
以下の実験に関する開示においては、次の略語が適用される:eq(当量);M(モル濃度の);μM(マイクロモル濃度の);N(正常な);mol(モル);mmol(ミリモル); μmol(マイクロモル);nmol(ナノモル);g(グラム);mg(ミリグラム);kg(キログラム); μg(マイクログラム);L(リットル);ml(ミリリットル);μl(マイクロリットル);cm(センチメートル);mm(ミリメートル); μm(マイクロメートル);nm(ナノメートル);℃(摂氏温度);h(時間);min(分);sec(秒);msec(ミリ秒);×g(重力倍数);Ci(キュリー);OD(光学濃度);ダルベッコ(Dulbecco’s)リン酸緩衝溶液(DPBS);HEPES(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N−[2−エタンスルホン酸]);HBS(HEPES緩衝生理食塩液);SDS(ドデシル硫酸ナトリウム);トリス−HCl(トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン−塩酸);クレノー(Klenow)(DNAポリメラーゼ大分子(Klenow)断片);rpm(毎分回転数);EGTA(エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N’,N’−四酢酸);EDTA(エチレンジアミン四酢酸);ATCC(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)、ロックビル(Rockville)、MD);シーダー・レイン(Cedar Lane)(シーダー・レイン・ラボラトリーズ(Cedar Lane Laboratories)、オンタリオ(Ontario)、カナダ);ギブコ(Gibco)/BRL(ギブコ(Gibco)/BRL、グランドアイランド(Grand Island)、NY);シグマ(Sigma)(シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Co.)、セントルイス(St. Louis)、MO);ファルマシア(PHarmacia)(ファルマシア・バイオテク社(PHarmacia Biotech)、ピスカタウェイ(Piscataway)、NJ);プロクター・アンド・ギャンブル(Procter&Gamble)(プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter&Gamble)、シンシナチ(Cincinnati)、OH);およびストラタジーン(Stratagene)(ストラタジーン社(Stratagene)、ラ・ホーヤ(LA Jolla)、CA)。
実施例1
ヒトT細胞を用いたアルファアミラーゼ中のT細胞エピトープペプチドの同定に用いるI−MUNE(登録商標)アッセイに用いる細胞の調製
新鮮なヒトの抹消血液を、INF−βに曝されていないヒト82人より集めた。これらの細胞は、実施例3で述べるように、INF−βにおける抗原エピトープを検出するための試験に用いる。
抹消単核血液細胞(室温保存の採決から24時間以内のもの)を、以下の手順で調製する:1単位の全血からのバフィーコートプレパラート溶液の約30 mlを、ダルベッコリン酸緩衝溶液(DPBS)で50mlに希釈し、2本のチューブに分割した。このサンプルの下層に室温用リンフォプレップ密度分離培地12.5mlを入れた。このチューブを、30分間、600xgで遠心分離した。2の層の界面(接触面)を、収集し、プールして、DPBSで洗浄した。得られた溶液の細胞密度を、赤球計算板を用いて測定した。生存度はトリパンブルー除去によって測定した。
得られた溶液から、溶液中75ml培養フラスコ当たり10個の細胞密度を有する末梢血単核細胞試料の分化樹状培養細胞を以下の通り調製した:
(1)50mlの無血清AIM Vメジウム(ギブコ)に、1:100希釈ベータ−メルカプトエタノール(ギブコ)を補った。フラスコは、単球細胞がフラスコ壁に付着できるように、5%CO中37℃で2時間水平に置いておいた。
(2)単球細胞の樹状細胞への分化は以下のとおりであった:非付着細胞を除去し、得られた付着細胞(単球)を30mlのAIM V、800単位/mlのGM−CSF(エンドジェン社(Endogen))および500単位/mlのIL−4(エンドジェン社(Endogen))と合わせ;得られた混合液を5%CO中37℃の条件下で5日間培養した。5日後、サイトカインTNFa(エンドジェン社(Endogen))を0.2単位/mlとなるよう加え、次いで、サイトカインIL−1a(エンドジェン社(Endogen))を50単位/mlの最終濃度となるように加えた後、この混合液を5%CO中37℃で更に2日間インキュベートした。
(3)7日目に、マイトマイシンCを50マイクログラム/mlの濃度となるまで加えて、新規の分化樹状培養細胞の成長を停止させた。この溶液を5%CO中37℃で60分間インキュベートした。次いで、スクレーバーを用いフラスコの底から付着細胞を掻き落として樹状細胞を採取した。その後、付着細胞と非付着細胞を600Gで5分間遠心し、DPBSで洗浄してカウントした。
(4)調製した樹状細胞は、96穴丸底アレイに、AIM Vメジウムの全量100マイクロリットル中に1穴当たり2×10個となるように入れた。
CD4+T細胞を、樹状細胞を準備するためにDynal CD4+T細胞栄養強化剤キット(Dynal)の試薬を用いて、末梢血細胞標本の凍結アリコートから調整した。得られたCD4+T細胞溶液を、遠心分離し、AIM V培地に再懸濁し、細胞密度を測定した。その後、このCD4+T細胞懸濁液を、96ウェルプレートの効率的な操作を容易にするために、AIM V培地中に2x10/mlの濃度になるように際懸濁した。
実施例2
アルファアミラーゼ中のT細胞エピトープの同定
実施例3で説明するI−MUNE(登録商標)アッセイに用いるペプチドを、以下の配列を有するバチルスリケニフォルミスアルファアミラーゼ配列(遺伝子バンク P6278)を用いて調製した。
Figure 2006513709
このアルファアミラーゼの全長アミノ酸配列(SEQ ID No..1)に基づいて、完全なアミラーゼ配列を含む、3のアミノ酸による15merのオフセットの、157のセットを、ミモトペス(Mimotopes)を用いて、合成的に調製した。
ペプチド抗原を、DMSO中に2mg/ml含有する貯蔵溶液として調製した。はじめに、0.5マイクロリットルの貯蔵溶液を、分化樹状細胞が予め入っている96ウェルプレートの各ウェルに分注する。次に、上で説明したように、希釈されたCD4+T細胞溶液100マイクロリットルを、各ウェルに添加する。対照は希釈DMSO溶液と破傷風トキソイド陽性対照である。
各ウェルの20マイクロリットルあたりの各成分の最終濃度を以下に示す。
2x10 CD4+
2x10 樹状細胞(R:Sは10:1)
5μM ペプチド
実施例3
ヒトT細胞を用いたアルファアミラーゼ中のT細胞エピトープを同定するためのI−MUNE(登録商標)アッセイ
I−MUNE(登録商標)アッセイは、アッセイ試薬(すなわち、細胞、ペプチド、等)を調製し、96ウェルプレート内に分注することにより開始される。対照はCD4+T細胞及び樹状細胞を単独で(DMSOキャリヤーに含む溶液)、及び、破傷風トキソイド(Wyeth−Ayerst)とともに、それぞれ約5Lf/mLの濃度含む溶液である。培養は、37℃、5%のCO濃度において、5日間行った。トリチウム標識チミジン(NEN)を1ウェルあたり0.5マイクロCi添加する。培地を収穫し、Wallac TriBeta scintillation detection system (WallaceOy)を用いて翌日チミジンの取り込みを評価した。
各テストは、少なくとも2回重複して行った。すべてのテストは破傷風トキソイド抗原への強固な陽性対照反応を示した。応答を各実験の中で平均し、それから、ベースライン応答へ標準化する。応答がベースライン応答の少なくとも2.95倍であったならば、ポジティブイベント(すなわち、増殖応答)とされる。
アミラーゼから調製されたペプチドへの免疫原の反応(すなわち、T細胞増殖)を記録し、図1中に示す。ペプチドセットへの反応するドナー全体のバックグラウンド割合は3.70±2.80%であった。この方法を用いて、同定された対象とする変異体のペプチドを、以下の表2に現す。
Figure 2006513709
これらのペプチド中の、あるいは、これらのペプチドの周囲のアミノ酸修飾は、高い抗原性及び/又は免疫原性を有するアミラーゼである変異体α-アミラーゼであることを意図する。
実施例4
エピトープペプチドナンバーとHLA関連との関係
上で説明される、アッセイ試験において、試験されたすべてのドナーのHLA−DR及びDQ発現を、PCRを基礎としたHLAタイピングキット(Bio-Synthesis)を用いて、測定する。エピトープ数に対する反応体あるいは非反応体の個々のHLA−DR及びDQ抗原の発現頻度は、自由度1で、chi−squared解析を用いて測定する。ペプチド数に対応するエピトープの反応は、たとえ、問題のHLA抗原が、反応体あるいは非反応の両方のどこに存在しても、計算することができる、そして、この対応するエピトープはHLA関連エピトープと考えられる。
エピトープ関連HLA対立遺伝子を発現している反応体及び非反応体中の個々のペプチドに対する分化反応の頻度もまた解析する。「ペプチドに対する個々の反応体」の語は、2.95より大きい刺激指数によって定義される。HLA対立遺伝子と関係しているエピトープを発現しているドナーにおける分化反応は、関連する対立遺伝子を発現していない反応体のペプチドにおけるものよりも高い。
上記より、本発明は、野生型におけるT細胞エピトープの同定に関する方法及び組成物を提供する。一旦抗原エピトープが同定されると、該エピトープを好ましいように修飾する。修飾されたエピトープのペプチド配列は野生型アミラーゼ内に取り込まれる。修正された配列は、すでに、CD4+T細胞応答を開始できないように修飾されているか、あるいは、CD4+T細胞応答性が野生型の親に比べてかなり減らされる。特に、アミラーゼの免疫原性を減らすことに適当な方法と組成を含む手段を本発明は提供する。
実施例5
ボディ洗浄溶液及び他のパーソナルケア製品に適したアミラーゼ変異体
以下のプロトコルを用いて、以下の製品に適したアミラーゼ変異体を測定した。
溶液安定性の測定方法
この実験において、アミラーゼ及び突然変異体に対して、少なくとも2回の試験が行われる。第一の試験は、45℃で、30分間、及び、第二の試験は50℃において30分間のインキュベートである。このテストにおいて、50/50(w/w)ボディウォシュ溶液は、市販のボディウォシュ(例えば、Procter&Gambleより市販されているZEST(登録商標)を脱イオン水で希釈することにより調製される。この溶液のpHは約6.8であった。
試験酵素は、前記ボディウォシュ溶液中(10μlの酵素/ボディウォシュ溶液)の酵素濃度が、ASPFpNAアッセイエンドポイント方法を用いたアッセイのOD405値が、0.5から1.0の間にあるように調製する。希釈量を決定した後、200μlの希釈溶液を、96ウェルのマイクロタイターウェルの中に分注した。このプレートを、シールし、第一の試験として、40度の水槽の中へ、第二の試験のために、50度の水槽の中へ置いた。このプレートは、適当な時間の経過の後(例えば、30分あるいは45分)に、水槽から取り出され、10μlのサンプルが、エンドポイント方法によって測定された。残存活性は、(最終活性÷初期活性)×100で、計算された。
I−MUNE(登録商標)アッセイによって検出される特定の残基を有する変異体の残存酵素活性は、増加していた。従って、対照よりも高い熱安定性を有していることになる。例えば、50℃において、安定性の残基に変異を有しない対照変異体酵素及び/又は野生型変異体は、低い残存活性であるのに対し、I−MUNE(登録商標)アッセイによって検出される特定の残基を有する変異体は高い残存活性を有する。いくつかの態様において、すべての酵素は、50℃におけるボディウォシュ溶液中において、高い安定性を有する、しかし、異なる安定性変異体のよる、対照変異体酵素-[エピトープ変異体]は、より良い安定性を有する。
免疫原性を低めた本発明の変異体のアミラーゼを用いることができるたくさんの製品が存在する。低い免疫原性の変異体アミラーゼは洗剤及び他の洗浄製品に加えて、パーソナルケア製品にも使用される。以下の表は本発明の使用に適当な各種製品の組成を提供する。これらの表において、「その他(minors)」の表記は、pH調整剤、保存料、粘度調整剤、及び香料を包含する。これらの表において、量は、特に別の表示がない限り、重量パーセントを意味し、有効数字を示すことを意図していない。
Figure 2006513709
Figure 2006513709
Figure 2006513709
Figure 2006513709
Figure 2006513709
実施例6
洗浄製品
上で述べた組成物の他に、本発明は、特定の性質を有する洗浄組成物を提供する。すなわち、本発明は、修飾されたアミラーゼを含む変異体洗浄組成物を提供する。特定の好ましい態様において、上で述べた1以上のアミラーゼ酵素の有効量は、タンパク様の汚れを除去する必要のある各種表面を掃除することに有益な組成物に含まれている。そのような洗浄組成物は、硬質表面を洗浄するための洗剤組成物;布製品を洗浄するための洗剤組成物;食器洗浄組成物;口腔洗浄組成物;及び歯の洗浄組成物を含む。これらの組成物は、意図された使用に適当である形態で提供することが望ましい。好ましくは、本発明のこの洗浄組成物は、約0.0001%から約1%の1以上の酵素を含み、より好ましくは、約0.001%から約1%及び、より好ましくは約0.001%から約0.1%までの、1以上の酵素を含む。アミラーゼ酵素を用いる各種洗浄組成物の他の例は、以下で詳述する。他の形で示さない限り、すべての記載において、パーセンテージ及び割合は、重量による。
A 硬質表面、食器用及び布製品に対する洗浄組成物
本発明のこのアミラーゼ酵素(例えば、変異体アミラーゼ)は、高い泡立ち、および/または不溶性の物質除去が要求される場合に用いられる。したがって、本発明のこのアミラーゼ酵素は、各種成分と共に、硬質表面クリーナー、食器用洗剤及び洗濯用組成物及び同種のものを提供するために用いる。これらの組成物は、特定の製品に応じて任意の形態での使用(例えば、液体、顆粒う固形等)に適している。加えて、これらの組成物は、市販の界面活性剤が、30%-60%含まれる「濃縮」洗剤に用いることにも適している。
いくつかの態様において、該洗浄組成物は、各種アニオン、非イオン、両性イオン等の界面活性剤を含んでいる。そのような、界面活性剤は、通常、約0.1%から約60%、好ましくは、約1%から約35%、この組成物に含まれる。好適な界面活性剤は、C11-Cのアルキルベンゼンスルホン酸、一次及びランダムアルキル硫酸、C10-Cの二次的(2,3)アルキル硫酸(CH(CH)x(CHOSO). sup.− M. sup. +) CH、及び CH (CH) y(CHOSO3. sup.−M. sup. +) CH CHの式で表され、この式において、X及び(y+1)は、約7、好ましくは少なくとも9の整数、及び、Mは水溶性カチオン、とりわけ塩)、C10-C18のアルキルアルコキシ硫酸、(特に、EO1-7エトキシ硫酸)、C10-C18のアルキルアルコキシカルボン酸(特にEO1-7エトキシカルボン酸)、C10-C18アルキルポリグルコシド、及び、それらの対応する硫酸ポリグルコシド、C12-C18アルファ-スルホンネート脂肪酸エステル、C12-C18アルキル及びアルキルフェノキシアルコキシル(特に、アルコキシル化された及び混合されたエトキシ/プロポキシ)、C12-C18ベタイン及びスルホベタイン(「スルタイン」)、C10-C18酸化アミン、C-C24サルコシネート(特に、オレオイルサルコシネート)、及び同種のものを含むがこれらに限定されない。アルキルアルコキシ硫酸(AES)及びアルキルアルコキシカルボン酸(AEC)が、本発明に好ましい。更に、目的とする製剤に応じて前述の酸化アミン及び/又は、ベタイン、又は、スルタイン界面活性剤との組み合わせも、好ましい。他の簡便で有用な界面活性剤は当業者に知られており、C10-C18N-メチルグルカミン(USPat.No.5,194,639を参照のこと)等の特定の有用な界面活性剤を含むがこれらに限定されない。
いくつかの態様において、本発明の組成物は、疎水性-脂肪親和性のバランスの平均HLB(HBL)が、5から17、好ましくは、6から14、より好ましくは7から12の幅である界面活性剤を提供する、疎水性の部分を持つエチレンオキシドの濃縮物である、非イオン界面活性剤のクラスのメンバーを含む。疎水性(脂肪親和性)部分は、自然界においては、脂肪族化合物あるいは芳香族化合物である。そして、任意の特定の疎水性基とともに濃縮されるポリオキシエチレン基の長さは、適当な疎水性と親水性との程度を有する、水溶性化合物を産出するために、容易に調製することができる。特に好ましいものは、アルコール1モルあたり、3-8モルの酸化エチレンを含む、C-C15プライマリーアルコールエトキシレート(または、混合されたエトキシ/プロポキシ)、特に、アルコール1モルあたり、6-8モルの酸化エチレンを含む、C14-C15プライマリーアルコール、アルコール1モルあたり、35モルの酸化エチレンを含む、C12-C15プライマリーアルコール、及びこれらの混合物である。
洗剤洗浄組成物に有用な、他の多くの各種成分は、本明細書においては、他の活性成分、担体、屈水性の物、プロセス補助剤、顔料、または、染料、液体製剤における溶媒、等である。あわ立ちの追加の増強のために、C10-C16アルコアミドなどのあわ立ち増強剤は一般に約1%から約10%のレベルで組成に組み入れられることができる。C10-C14モノエタノールアミド及びジエタノールアミドは、そのような泡立ち増強剤の類の例である。上で述べた、酸化アミン、ベタイン及びスルタイン等の高いあわ立ちを示す補助界面活性剤と共に、あわ立ち増強剤を使用することも有用である。必要な場合には、MgCl、MgSO及び同種のもの等の水溶性マグネシウム塩が、更なる泡立ちを提供するために、通常、約0.1%から約2%のレベルで、添加することができる。
液体洗剤組成物は通常、水及び他の溶媒を担体として含んでいる。低分子重量の第一級または第二級アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール)が適切である。1水酸基を有するアルコールは、界面活性剤を溶解するのに好ましい、しかし、約2から6の炭素原子及び約2から約6の水酸基を含む(例えば、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、及び、1,2-プロパンジオール)もまた、本発明の洗剤に用いることができる。いくつかの態様において、担体は、組成物中に、約90%、または、約10%から約50%含まれる。
本発明のこの洗剤組成物は、好ましくは、水性環境で使用する洗剤である。水は通常6.8から11.0のpHを有する。したがって、最終製品は、通常、このpHの幅で処方される。緩衝液、アルカリ、酸などでpHをコントロールすることができることは、本発明の技術分野で知られている。
本発明の硬質表面洗浄組成物及び布製品洗浄組成物の製剤化において、重量に対して約5%から約50%の重量%のレベルの各種賦形剤を含むことができる。典型的な賦形剤は、1-10ミクロンのゼオライト、クエン酸及び酸化二琥珀酸塩、層形成シリカ、リン酸等のポリカルボン酸及びその他のものを含む。他の簡便な賦形剤も、当業者に知られており、本発明の発明の組成物に含めるのに適当な組成物である。
同様に、そのような組成物中にセルラーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、ペルオキシダーゼ、及びプロテアーゼ等の各種さまざまな酵素を用いることもできる。通常、組成物の重量に対して酵素のレベルは、約0.001%から約1%である。各種界面活性剤及び布処理用酵素は、洗濯用洗剤の分野においてよく知られており、適切なものは本発明の組成物中に含んでもよい。
過炭酸、過ホウ酸及び同種のもの等の各種漂白剤も、本発明の組成物に含めることができる。これらの漂白組成物は、通常、重量に対して約1%から約15%の割合で組成物中に含めることができる。もし、望むなら、そのような、組成物もまた、テトラアセチルエチレンジアミン、ノナノキシルオキシベンゼンスルフェート及び同種のもの等の当該技術分野でよく知られている漂白活性成分を含むこともできる。そのような組成物の使用レベルは、通常、約1%から約10%の幅である。
各種汚染物剥離物質、特に、アニオンオリゴエステルタイプのもの、各種キレート剤、特に、アミノフォスフェート及びエチレンジアミンジスクシニレート、各種クレイ汚れ剥離剤、特に、エトキシレート化された、テトラエチレンペンタミン、各種分散剤、特にポリアクリレート及びぽりアスパラギン酸、各種漂白剤、特に、アニオン漂白剤、各種染料移動抑制剤、ポリビニルピロリドンの様な、各種消泡剤、特にシリコン及び二級アルコール、各種布柔軟材、特にスメクタイトクレイ及びクレイを浮かすポリマー(例えば、ポリ(オキシエチレン))、及び同種のものは、重量に対して、約1%から約35%の幅のレベルで本発明の組成物に含めることができる。
酵素安定剤もまた、本発明の組成物中に用いることができる。そのような酵素安定剤は、プロピレングリコール(好ましくは、約1%から約10%)、ギ酸ナトリウム(好ましくは約0.1%から約1%)及びギ酸カルシウム(好ましくは、約0.1%から約1%)である。
1. 硬質表面洗浄組成物
好ましい態様において、本発明の硬質表面洗浄組成物は、1以上の効果的な量(組成物の活性アミラーゼ酵素の重量に対して、約0.0001%から約10%、好ましくは、約0.001%から約5%、より好ましくは、0.001%から約1%の)のアミラーゼ酵素(例えば、変異体アミラーゼ)を含む。1以上のアミラーゼ酵素を含むことに加えて、そのような硬質表面洗浄組成物は通常、少なくとも1のアミラーゼ、少なくとも1のプロテアーゼ、界面活性剤、及び水溶性封鎖剤を含む。しかしながら、スプレー式の窓用洗浄剤等の特定の製品においては、界面活性剤は、界面活性剤が、ガラス表面に、薄膜状の/ムラを生じることから、用いないこともある。
界面活性剤を含む場合、界面活性剤組成物は、本明細書では組成物の0.1%程度含まれる、しかし、通常、該組成物は、界面活性剤の約0.25%から約10%、より好ましくは、約1%から約5%含まれる。
通常、該組成物は約0.5%から約50%の、好ましくは、約1%から約10%含まれる。好ましくは、pHは、約8-12の間の幅である。もし、pHの調製が必要なら、pH調整剤として、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、または、塩酸を用いることができる。
いくつかの態様において、少なくとも、1の溶媒が、該組成物に含まれる。有用な溶媒は、、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル、及び、2,2,4-トリメチル-1,3ペンタネジオール及び2-エチル-1,3-ヘキサンジオール等のジオールを含むがこれらに限定されない。そのような溶媒を用いる場合には、通常、組成物中に、約0.5%から約15%、好ましくは、約3%から約11%含まれる。
付加的に、洗浄組成物が適用された後に、適用された表面がすすがれない場、この表面から組成物を早く揮発させるために、イソプロパノールまたは、エタノール等の高揮発性溶媒も本発明の組成物に用いることができる。用いる場合、揮発性溶媒は、組成物中に約2%から約12%の割合で、含まれる。
本発明の硬質表面洗浄組成物の態様は、以下に示す、非限定的な例によって示される。以下の例において、例の中に記載されている「アミラーゼ#」は、低い免疫反応を有する本発明の組成物に有用な変異体を言う。アミラーゼ変異体のパーセンテージは、0.10、0.20、0.10、0.0.5、及び0.02である。
Figure 2006513709
上記実施例の一部の実施態様として、本発明に有用なその他のアミラーゼが代わりに用いられ、同様な結果が得られている。更に、上記実施例の一部の実施態様として、上記組成物において、本発明に有用な低免疫原性プロテアーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、予想されたほぼ同様な結果が得られている。
以下の表は、硬質表面洗浄用及び住宅用カビ取りに適した、洗浄組成物の例を提供する。この製品組成物のpHは約7である。
Figure 2006513709
上記実施例の一部の実施態様として、本発明に有用なその他のアミラーゼが代わりに用いられ、同様な結果が得られている。
2.食器洗浄組成物
本発明の更なる態様において、1以上のアミラーゼ(例えば、変異体アミラーゼ)を含む食器洗浄組成物を提供する。好ましい、本発明の食器洗浄組成物を、以下に示す。アミラーゼは、0.5、0.4、0.1、0.05、0.03、及び0.02のパーセンテージで含まれる。これらの組成物において、製品のpHは、7に調整する。
Figure 2006513709
上記実施例の一部の実施態様として、本発明に有用なその他のアミラーゼが代わりに用いられ、同様な結果が得られている。更に、上記実施例の一部の実施態様として、上記組成物において、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、予想されたほぼ同様な結果が得られている。
Figure 2006513709
上記実施例の一部の実施態様として、本発明に有用なその他のアミラーゼが代わりに用いられ、同様な結果が得られている。更に、上記実施例の一部の実施態様として、上記組成物において、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、予想されたほぼ同様な結果が得られている。
3.布製品洗浄組成物
本発明は更に、1以上のアミラーゼ酵素を含む(例えば、変異体アミラーゼ)布製品洗浄組成物を提供する。
a. 顆粒布製品用洗剤
本発明の顆粒布製品用洗剤は、1以上のアミラーゼ酵素(例えば、変異体アミラーゼ)の効果的な量を含む。、好ましくは、約0.001%から約10%、より好ましくは、約0.005%から約5%、より好ましくは、約0.01%から約1% の組成物のアミラーゼ酵素の重量を含む。1以上のアミラーゼ酵素に加えて、顆粒布製品洗浄組成物は通常、少なくとも1の界面活性剤、1以上のビルダー、及び幾つかのケースにおいて、漂白剤を含む。本発明の顆粒布製品洗浄組成物を、以下の表に示す。
Figure 2006513709
上記実施例の一部の実施態様として、本発明に有用なその他のアミラーゼが代わりに用いられ、同様な結果が得られている。更に、上記実施例の一部の実施態様として、上記組成物において、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、予想されたほぼ同様な結果が得られている。
Figure 2006513709
上記実施例の一部の実施態様として、本発明に有用なその他のアミラーゼが代わりに用いられ、同様な結果が得られている。更に、上記実施例の一部の実施態様として、上記組成物において、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、予想されたほぼ同様な結果が得られている。
Figure 2006513709
Figure 2006513709
いくつかの態様において、以下のようなコンパクト顆粒布製品用洗浄組成物も提供される。数字は重量パーセントを表す。
組成物1:組成物1:アルキルサルフェート(8.0)、アルキルエトキシサルフェート(2.0)、トリ−およびヘプタ−エトキシル化C25およびC45アルコール(6.0)、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド(2.5)、ゼオライト(17.0)、層状ケイ酸塩/クエン酸塩(16.0)、炭酸塩(7.0)、マレイン酸アクリル酸コポリマー(5.0)、ソイルリリースポリマー(0.4)、カルボキシメチルセルロース(0.4)、ポリ(4−ビニルピリジン)−N−オキシド(0.1)、ビニルイミダゾールとビニルピロリジンのコポリマー(0.1)、PGE−2000(0.2)、プロテアーゼ#(4%プリル(Prill))(0.5)、リパーゼ(0.2)、セルロース(0.2)、テトラセチルエチレンジアミン(6.0)、過炭酸塩(22.0)、エチレンジアミンジコハク酸(0.3)、泡立ち抑制剤(3.5)、二ナトリウム−4,4’−ビス(2−モルフォリノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート(0.25)、二ナトリウム−4,4’−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニル(0.05)、および水、香料、およびその他の混合物(100に調整)。
別の顆粒布製品洗用組成物において、以下の成分の組成物も提供される。数字は重量パーセントを表す。
組成物2:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(7.6)、C16−C18アルキル硫酸塩(1.3)、ヘプタエトキシル化C14−15アルコール(4.0)、ココ−アルキル−ジメチルヒドロキエチルアンモニウムクロリド(1.4)、分散剤(0.07)、シリコーン流体(0.8)、クエン酸三ナトリウム(5.0)、ゼオライト4A(15.0)、マレイン酸アクリル酸コポリマー(4.0)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(0.4)、過ホウ酸塩(15.0)、テトラアセチルエチレンジアミン(5.0)、スメクチック粘土(10.0)、ポリ(オキシエチレン)(MW300,000)(0.3)、プロテアーゼ#(4%プリル(Prill))(0.4)、リパーゼ(0.2)、アミラーゼ(0.3)、セルラーゼ(0.2)、ケイ酸ナトリウム(3.0)、炭酸ナトリウム(10.0)、カルボキシメチルセルロース(0.2)、光沢剤(0.2)、および水、香料、および其の他の混合物(100に調整)。
更なる別の顆粒布製品洗用組成物において、以下の成分の組成物も提供される。数字は重量パーセントを表す。
組成物3:直鎖アルキルベンゼン(6.92)、獣脂アルキル硫酸塩(2.05)、ヘプタエトキシル化C14−15アルコール(4.4)、トリエトキシル化C12−15アルキルエトキシ硫酸塩(0.16)、ゼオライト(20.2)、クエン酸塩(5.5)、炭酸塩(15.4)、ケイ酸塩(3.0)、マレイン酸アクリル酸コポリマー(4.0)、カルボキシメチルセルロース(0.31)、ソイルリリースポリマー(0.30)、プロテアーゼ#(4%プリル(Prill))(0.2)、リパーゼ(0.36)、セルラーゼ(0.13)、過ホウ酸塩四水和物(11.64)、過ホウ酸塩一水和物(8.7)、テトラアセチルエチレンジアミン(5.0)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(0.38)、硫酸マグネシウム(0.40)、光沢剤(0.19)、香料、シリコーンおよび泡立ち抑制剤の混合物(0.85)、及び其の他の混合物(100に調整)。
上記組成物において、その中に、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。また、上記組成物において、その中に、本明細書に列挙した本発明に有用なアミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。
b. 洗濯用布製品洗浄組成物
本発明の洗濯用布製品洗浄組成物は、該組成物の活性アミラーゼ酵素の重量にして、好ましくは、約0.0001%から約10%、より好ましくは約0.001%から約0.1%の1以上のアミラーゼ酵素(例えば、変異体アミラーゼ)の有効量を含む。そのような、液体布製品洗浄組成物は、通常、アニオン界面活性剤、脂肪酸、水溶性洗剤ビルダー及び水を、付加的に含む。本発明の該液体布製品洗浄組成物を以下に示す。
Figure 2006513709
上記組成物において、その中に、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。また、上記組成物において、その中に、本明細書に列挙した本発明に有用なアミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。
Figure 2006513709
上記組成物において、その中に、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。また、上記組成物において、その中に、本明細書に列挙した本発明に有用なアミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。
c.固形布製品洗浄組成物
手洗いに適した本発明の固形布製品洗浄組成物は、約0.001%から約10%、より好ましくは約0.001%から約1%の1以上のアミラーゼ酵素(例えば、変異体アミラーゼ)の有効量を含む。本発明の固形布製品洗浄組成物の例を以下に示す。
Figure 2006513709
上記組成物において、その中に、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。また、上記組成物において、その中に、本明細書に列挙した本発明に有用なアミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。
A. その他の洗浄組成物
前記で説明した硬質表面組成物、食器洗浄組成物、及び、布製品組成物に加えて、、不溶性基質を加水分解するための各種他の洗浄組成物の成分として1以上のアミラーゼ酵素(例えば、変異体アミラーゼ)を用いることができる。そのような更なる洗浄組成物は、各種パーソナルケア製品のほか、口腔洗浄組成物、歯洗浄組成物、コンタクトレンズ洗浄組成物を含むがこれらに限定されない。
1. 口腔洗浄組成物
本発明の更なる態様において、医薬品上許容可能な量の1以上のアミラーゼ酵素(例えば変異体アミラーゼ)を、歯あるいは義歯から、タンパク性の汚れを除去するために、組成物に含めることができる。好ましくは、本発明の口腔洗浄組成物は、重量に対して、約0.0001%から、約20%の1以上の酵素を、より好ましくは、約0.001%から約10%までの、1以上の酵素を、更により好ましくは、約0.01%から約5%の1以上の酵素と、医薬品上許容される担体とを含む。通常、口腔洗浄組成物の、口腔洗浄成分の医薬品上許容される口腔洗浄組成物の担体の割合は、組成物の重量に対して、約50%から、約99.99%、好ましくは、約65%から、約99.99%、より好ましくは、約65%から約99%である。
医薬品上許容される担体成分と、本発明の口腔洗浄組成物に含まれる任意の成分は、当該技術分野で既知である。口腔洗浄組成物の各種組成物のタイプ、担体成分及び更なる成分は、参照により本明細書に援用される、US Pat. No. 5,096, 700; US Pat. No. 5,028, 414; 及び US Pat. No. 5,028, 415に開示されている。本発明の口腔洗浄組成物の例を以下に示す。
Figure 2006513709
上記組成物において、その中に、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。また、上記組成物において、その中に、本明細書に列挙した本発明に有用なアミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。
Figure 2006513709
直前の製剤において、本発明に有用な低い免疫原性を有するアミラーゼ(例えば、変異体アミラーゼ)は、本明細書で、同様の結果を示すものと置換される。直前の製剤においても、本明細書で列挙されている本発明に有用なアミラーゼの組み合わせ(例えば、変異体アミラーゼ)は、同じ結果を示すものと代用可能である。
Figure 2006513709
上記組成物において、その中に、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。また、上記組成物において、その中に、本明細書に列挙した本発明に有用なアミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。
1. 義歯洗浄組成物
更なる、更なる態様において、本発明は、1以上のアミラーゼ酵素(例えば変異体アミラーゼ)を含む虫歯予防以外に用いる、義歯洗浄組成物を提供する。そのような義歯洗浄組成物は、組成物の重量に対して、好ましくは、約0.0001%から約50%の、より好ましくは、0.001%から約35%までの、更により好ましくは約0.1%から約20%までの1以上のアミラーゼ酵素(例えば変異体アミラーゼ)及び歯洗浄用担体を含む。各種義歯洗浄組成物の例は以下に示され、当該技術分野においてよく知られている(USpatentNo.5,055,305、参照により本明細書に援用する)。通常、該組成物には、歯から、デンプン性の汚れを取り除くために1以上のアミラーゼ酵素を取り込むのが適切である。
本発明の歯洗浄組成物の例を以下の表に示す。
Figure 2006513709
上記組成物において、その中に、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。また、上記組成物において、その中に、本明細書に列挙した本発明に有用なアミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。
1. パーソナルケア製品組成物
本発明の更なる態様において、皮膚を洗浄するためのパーソナルケア洗浄組成物は、1以上のアミラーゼ酵素(例えば変異体アミラーゼ)を含む。そのような組成物は、通常、組成物の重量に対して、約0.001%から約5%のアミラーゼ酵素(例えば変異体アミラーゼ)、好ましくは、約0.005%から約2%及び、より好ましくは、約0.01%から約0.8%の1以上の酵素を含む。好ましい、アミラーゼ酵素を含んだパーソナルケア洗浄組成物は、US Patent Application Ser. Nos. 08/121,623 及び08/121,624に開示されているものを含むがこれらに限定されない。本発明では、各タイプの組成物を意図しているが、一例として、石鹸成分を含んだ液体パーソナルケア製品を挙げる。カッコ内の数字は重量%である。:石鹸(KもしくはNa)(15.00)、30%ラウリン酸塩、30%ミリスチン酸塩、25%パルミチン酸塩、15%ステアリン酸塩、脂肪酸(以上4.50)、ラウリルサルコシンナトリウム(6.00)、ラウレス3硫酸ナトリウム(0.66)、コカミドプロピルベタイン(1.33)、グリセリン(15.00)、プロピレングリコール(9.00)、ポリクオタニウム10(0.80)、ジステアリン酸エチレングリコール(EDTA)(1.50)、プロピルパラベン(0.10)、メチルパラベン(0.20)、プロテアーゼ#(0.10)、KOHもしくはNaOH(pH調整が必要な場合)、硫酸カルシウム(3)、酢酸(3)、および水(100に調整)。
他の態様において、本発明によって、固形パーソナル洗浄用物を提供する。本発明では、各タイプの組成物を意図しているが、一例として、石鹸成分を含んだ固形パーソナルケア製品を挙げる。カッコ内の数字は重量%である。ココイルイセチオン酸ナトリウム(47.20)、セテアリール硫酸ナトリウム(9.14)、パラフィン(9.05)、石鹸ナトリウム(そのまま)(3.67)、イセチオン酸ナトリウム(5.51)、塩化ナトリウム(0.45)、二酸化チタン(0.40)、EDTA三ナトリウム(0.1)、エチドロン酸三ナトリウム(0.1)、香料(1.20)、NaSO(0.87)、プロテアーゼ#(0.10)、および水とマイナーの混合液(100に調整)。
上記組成物において、その中に、本発明に有用な低免疫原性アミラーゼが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。また、上記組成物において、その中に、本明細書に列挙した本発明に有用なアミラーゼの任意の組合せが代わりに用いられ、ほぼ同様な結果が得られている。
実施例7
洗浄能力試験
本発明の組成物に有用な変異体の洗浄性能は、当該分野で知られている適当な手段によって評価することができる。この実施例では、EMPA116(綿に付いた血液/ミルク/黒色顔料)布地材料見本(テストファブリックス社(Testfabrics,Inc.)、ミドルエセックス(Middlesex)、N.J.07030)からの汚れの除去を判定する好適な方法を説明する。硬度15gpgの水(Ca++:Mg++::3:1::w:w)1000ml、洗剤剤7g、および適量の酵素を含むモデル(Model)7243Sテルグ−O−トメータ(Terg−O−Tometer)(ユナイテッド・ステーツ・テスティング社(United States Testing Co.)、ホーボーケン(Hoboken)、N.J.)の各ポットに、端がギザギザの、3×41/2インチに切ったEMPA116材料見本を6枚入れる。洗剤の基剤は、wfk−テストゲウェーベ社(Testgewebe GmbH)(クレーフェルト(Krefeld)、ドイツ)のWFK1洗剤であり、以下の成分(最終組成物に対する%)を有する:ゼオライトA(25%)、硫酸ナトリウム(25%)、ソーダ灰(10%)、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(8.8%)、エトキシル化アルコール(7−8EO)(4.5%)、石鹸ナトリウム(3%)、およびケイ酸ナトリウムSiO:NaO::3.3:1)(3%)。
この基剤洗剤に、以下の添加を行う(最終組成物に対する%):過ホウ酸ナトリウム一水和物(13%)、コポリマー(ソカラン(Sokalan)CP5)(4%)、TEAD(マイコンATCグリーン(Mykon ATC Green)(3%)、酵素(0.5%)、および漂白剤(チノパル (Tinopal) AMS−GX)(0.2%)。
過ホウ酸ナトリウム一水和物は、デグッサ社(Degussa Corporation)、リッジフィールド・パークなどの種々の市販元から入手することができる。ソカランCP5は、バスフ社(BASF Corporation)、パルシッパニイ(Parsippany)、N.J.から得られる。マイコンATCグリーン(TEAD、テトラアセチルエチレンジアミン)は、ウォリック・インタナショナル社(Warwick International,Limited)、英国から入手することができる。チノパルAMS−GXは、チバ−ガイギー社(Ciba−Geigy Corporation)、グリーンズバラ(Greensbolo)、N.C.から入手することができる。
1つの好適なテスト方法では、6枚のEMPA116材料見本を洗剤中、酵素と共に60℃で30分間洗い、1000mlの水で1回当たり5分間、2度すすぐ。添加酵素の最終濃度は、標準曲線に対しては0.05乃至1ppm、ルーチン分析に対しては0.25ppmとする。材料見本を乾燥、プレスした後、この材料見本からの反射率について、ミノルタ・クロマ・メータ(Minolta Chroma Meter)、モデルCR−200(ミノルタ社(Minolta Corporation)、ラムジー(Ramsey)、N.J.)のL*a*b*スケールのL値により測定を行う。幾つかの態様において、テスト酵素のパフォーマンスは標準パフォーマンスに対するパーゼンテージで評価された。
実施例8
液体洗剤製品における酵素安定性
この実施例は、バチルスルケニフォルミスアミラーゼを含む液体洗剤製剤中の失活の程度に対する、アミラーゼ(例えば、変異体アミラーゼ)安定性の比較手段を提供する。本発明のに用いる他の方法のように、本発明のはこの方法に制限されることを意図していない。
この方法では、試験用の洗剤組成物は、市販の洗濯用洗剤(例えば、タイド・ウルトラ・洗濯用液状洗剤(プロクター・ギャンブル(Proctor&Gamble)である。一部の実施態様として、使用状態のアミラーゼを不活化するのに洗剤組成物の加熱処理を必要とする。これは、洗剤を96℃で4.5時間インキュベートすることにより達成される。次いで、20グラム/リットルの酵素レベルでの、B・アミロリケファシエンス・ズブチリシンとテストすべき変異体の濃縮試料を上記加熱処理洗剤に、室温で洗剤組成物中0.3グラム/リットルの最終酵素濃度になるまで加える。次に、このアミラーゼを加えて加熱処理洗剤を50℃の湯浴中でインキュベートする。インキュベション・チューブから0、24、46、76および112時間間隔でアリコートを取り出した後、0.1Mトリス−HCl緩衝液に溶かした合成ペプチド基質suc−Ala−Ala−Pro−pHe−p−ニトロアニリドのpH8.6、25℃の1.2mM溶液を含む1cmキュベットに加えることによって酵素活性をアッセイする。初期線形反応速度に続いて、分光光度計により、410nmでの反応生成物p−ニトロアニリンの吸光度を時間の関数としてモニターする。好ましい実施態様として、好適な変異体は、上記未改変バチルスリケニフォルミスアミラーゼよりも不活化に対する安定性が有意に高いことが観察される。これらの酵素の、洗濯用洗剤組成物中の推定不活化半減期は、このような特定のテスト条件で求める。
本発明の特定の実施態様について説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明を種々に変更、修正して実施し得ることは、当業者には明らかであろう。また、本発明の好ましい実施態様について説明したが、これらの開示された実施態様に対し種々の修正を加えることができること、およびこのような修正が本発明の範囲に含まれるものであることは、当業者には明瞭であろう。
図1はバチルスルスルケニフォルミスアミラーゼペプチドに対する反応率を示すグラフ。

Claims (23)

  1. アミラーゼの少なくとも1のT細胞エピトープを同定する方法であって、
    (a)単一ヒト血液より、樹状細胞の溶液、及び、未処置CD4+及び/又はCD8+T細胞の溶液を得る工程と、
    (b)分化した樹状細胞を得るために、樹状細胞を分化させる工程と、
    (c)分化した樹状細胞溶液と、アミラーゼのペプチド断片とを共に未処置のCD4+及び/又はCD8+T細胞に結合させる工程と、
    (d)工程(c)において、T細胞の増殖を測定する工程とを
    含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、アミラーゼが微生物のアミラーゼであることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、アミラーゼがバチルス属のメンバー由来であることを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、バチルス属が、バチルススブチルス(B. subtilis)、バチルスリケニフォルミス(B. Iicheniformis)、 バチルスレンタス(B. Ientus)、バチルスブレビス(B. brevis)、バチルスステアロサーフィリス(B. stearothermopHilus)、バチルスアルカロフィルス(B. alkalopHilus)、バチルスアミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチルスクラウシイ(B. clausii)バチルスハロデュランス(B. halodurans)、バチルスメガテリウム(B. megaterium)、バチルスコガギュランス(B. coagulans)バチルスサーキュランス(B. circulans)、バチルスロータス(B. lautus)及びバチルススリンギエンシス(B. Thuringiensis)から成る群より選択されることを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、アミラーゼがSEQ ID No.1で定義される配列の、少なくとも1部分を有することを特徴とする方法。
  6. アミラーゼの免疫原性を減らす方法であって、
    (a)アミラーゼの少なくとも1のT細胞エピトープを同定する工程であって、
    (i) 少なくとも1のT細胞エピトープを含むペプチドと、インビトロ(in vitro)において少なくとも1のサイトカインに曝すことによって分化させた付着性単核白血球由来の樹状細胞とを接触させることと、
    (ii)未処置T細胞が、付着性単核白血球由来の樹状細部と同じ源から得られるものであることにより、T細胞がペプチドに反応して分岐することを特徴とする、
    樹状細胞をペプチドと共に、未処置T細胞と接触させることを含む、
    アミラーゼ中の少なくとも1のT細胞エピトープを同定する工程と、
    (b)未処置T細胞のベースライン増殖よりも少ないか、実質的に同程度の増殖の程度を示す、変異体アミラーゼを生産するために、アミラーゼを中性に修飾する工程、
    とを含む方法。
  7. 請求項6の方法であって、アミラーゼが微生物アミラーゼであることを特徴とする方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、アミラーゼがバチルス属のメンバー由来であることを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、バチルス属が、バチルススブチルス(B. subtilis)、バチルスリケニフォルミス(B. Iicheniformis)、 バチルスレンタス(B. Ientus)、バチルスブレビス(B. brevis)、バチルスステアロサーフィリス(B. stearothermopHilus)、バチルスアルカロフィルス(B. alkalopHilus)、バチルスアミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、バチルスクラウシイ(B. clausii)バチルスハロデュランス(B. halodurans)、バチルスメガテリウム(B. megaterium)、バチルスコガギュランス(B. coagulans)バチルスサーキュランス(B. circulans)、バチルスロータス(B. lautus)及びバチルススリンギエンシス(B. Thuringiensis)から成る群より選択されることを特徴とする方法。
  10. 請求項6に記載の方法であって、アミラーゼがSEQ ID No.1で定義される配列の少なくとも1部分を有していることを特徴とする方法。
  11. 請求項6に記載の方法であって、
    (a)実質的にT細胞エピトープの主な3次元構造特性を模倣するように、T細胞のアミノ酸配列をアミラーゼの相同体由来の類似配列で置換する工程により、アミラーゼのエピトープを修飾することを特徴とする、方法。
  12. 請求項6の方法であって、アミラーゼが、
    SEQ ID No.2、 SEQ ID No.3、 SEQ ID No.4、 SEQ ID No.5、 SEQ ID No.6、 SEQ ID No.7、 SEQ ID No.8、 SEQ ID No.9、 SEQ ID No.10から成る群より選択される少なくとも1のエピトープの置換によって、修飾されることを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、少なくとも1のエピトープに対応する残基のアミノ酸配列を置換することにより、エピトープを修飾することを特徴とする方法。
  14. 請求項12に記載の方法であって、少なくとも1のエピトープに対応する残基のアミノ酸配列を欠失させることにより、エピトープを修飾することを特徴とする方法。
  15. 請求項12に記載の方法であって、少なくとも1のエピトープに対応するアミノ酸の付加によってエピトープを修飾することを特徴とする方法。
  16. SEQ ID No.2、 SEQ ID No.4、 SEQ ID No.5、 SEQ ID No.6、 SEQ ID No.7、 SEQ ID No.8、 SEQ ID No.9、 SEQ ID No.10から選択されるアミノ酸配列を含む少なくとも1のエピトープ中における、少なくとも1の変性を含む、アミラーゼ変異体。
  17. 請求項16のアミラーゼ変異体であって、アミラーゼがバチルス属の微生物内で発現することを特徴とするアミラーゼ変異体。
  18. 請求項16に記載のアミラーゼ変異体であって、変異体アミラーゼによる免疫反応が、野生型アミラーゼにより生ずる免疫反応よりも小さいことを特徴とするアミラーゼ変異体。
  19. 請求項16に記載のアミラーゼ変異体であって、変異体により生ずる免疫反応が、野生型アミラーゼにより生ずる免疫反応より大きいことを特徴とするアミラーゼ変異体。
  20. 請求項16のアミラーゼ変異体をエンコードする核酸配列を含む組成物。
  21. 請求項20の核酸配列を含む発現ベクター。
  22. 請求項21の発現ベクターによって形質転換された宿主細胞。
  23. 請求項16の変異体アミラーゼを含む洗浄組成物。
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