JP2006506077A - 新規な外観の包装されたペットフード - Google Patents

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Abstract

ソースまたはゲル中に一種類以上の固形食品成分を有してなる包装されたペットフード製品であって、固形食品成分が、ペットフード材料を収容するための一つのキャビティを有するパッケージ内に別々に配置され、固形食品成分がキャビティ内で視覚的に別個のグループ内に維持されるペットフード製品が開示されている。

Description

本発明は市販のペットフードの製造の分野に関する。本発明は、特に、新規かつ望ましい視覚機能を有する包装されたペットフード製品に関する。
市販の缶詰ペットフードの製造業者を含む食品製造業者は、最小の原料コストで食欲をそそる本物のような食品を提供する方法を見つけるべく絶えず奮闘している。人間用食品の鍋の美観を呼び起こす能力のために特に人気のある製品の形態は、「ソース中の塊(chunks in sauce」の形態である。これは、流動性のグレイビー中か、固体または半固体のゲル中いずれかに、肉またはより一般的には肉類似物を含み、かつ必要に応じて野菜類を含む固形食材の塊を含んでいる。このグレイビーまたはゲルは、透明であっても、不透明であってもよい。
そのような製品の美観の好ましさは、類似物の外観、そのサイズ、形状、テキスチャーなど、および一緒に含まれる任意の他の食材に大いに依存する。例えば、野菜類を含ませると、ペットフードに「本物の食品」の美観的な印象、並びにペットフード製品全体に強調された美観の魅力を与える様々な食品の色と粒子サイズの両方が与えられる。
しかしながら、現在まで、そのような製品のデザインおよび製造は、それらの食材の視覚的影響力が最大にされていないことを意味する。一般に、これらの製品は、ミキサ内でグレイビー材料と固形食材を一緒にブレンドし、その後、このブレンドを、従来の円筒形スチール缶、正方形のアルミニウムまたはプラスチック・トレイもしくは任意の他の適切な包装形態いずれかのパッケージに充填することにより形成される。
ここに定義したように、包装されたペットフードとしては、液体のグレイビーを含む、モイストタイプおよびセミモイストタイプの食品を保持するのに適した、缶、トレイ(アルミニウム、プラスチックなど)、パウチおよび同様の剛性または半剛性の容器内にペットフードが挙げられる。
そのような食品の美観の影響力は、パッケージを開けたときに直ちに、最も直接的に観察されるので、パッケージの上面にこれらの成分が存在するのが十分に見えるのを確実にするために、非常に高い比率でミックス中に最も視覚的に効果的な成分を十分に含ませる必要が出てきた。野菜類などのこれらの成分は、製品の最も費用のかかる部分であることが多いので、ペットフードの製造業者は、これらの材料に費やされる相対的な配合コストのために製品の最大の美観価値を得ていないのは明らかである。
さらに、ペットフードは、リボン・ブレンダまたは櫂形ブレンダなどの工業規模の食品ミキサ内でブレンドしなければならないので、固形食品成分の各々は、そのような操作において材料に加えられる傾向にある剪断力および圧縮力に耐えるほど十分に丈夫でなければならない。これにより、肉または肉類似物の比較的薄いスライスなどの、より美観的に魅力のある成分のデザインが除外される傾向にある。何故ならば、それらのデザインは、混合中により壊れ易い傾向にもあるからである。
したがって、これらの制約を克服し、食品の提示形式を向上させる製品の形態を開発することが望ましい。人間の食品に関する従来技術において、「仕切られた」パッケージ、例えば、個々の成分がパッケージ内の個別の区画に充填されている、馴染みのある「レンジでチンの即席ディナー(TV-dinner)」タイプの提示形式を提供することが知られている。別の実例は、水分のあるヨーグルトが、乾燥した食材が貯蔵中に水分により劣化するのを避けるために、例えば、ナッツなどの乾燥食材から隔てられて仕切られている、「朝食ヨーグルト」パッケージである。次いで、消費者は、食べる前に二つの成分を一緒に混ぜる必要がある。
しかしながら、そのような形態は一般に商業的なペットフード生産には適用できない。何故ならば、包装材料自体がしばしば高すぎて、そのような低コストベースの市場部門では商業的に実施できないからである。同様に、ペットの飼い主が、成分の全てが一緒に調理されている人間向けの「鍋」製品を本当に探している場合、食品を取り扱う上で高いレベルの便利さが求められる。その結果、ペットの飼い主は、動物に給餌する前に厄介な混合せが必要な製品形態を好まないであろう。
したがって、本発明の目的は、ペットの飼い主による食品の分配を容易にしながら、高コスト成分の視覚的影響力を最大にする高級な包装されたペットフード製品を提供することにある。
本発明のある態様によれば、ソースまたはゲル中に一種類以上の固形食品成分を有してなる包装されたペットフード製品であって、固形食品成分が、ペットフード材料を収容するための一つのキャビティを有するパッケージ内に別々に配置され、固形食品成分がキャビティ内で視覚的に別個のグループ内に維持されるペットフード製品が提供される。
この提示形式の利点は、例えば、成分の内の一つが角切り野菜からなる場合、他の成分により角切り野菜が分かりにくくならないことである。
本発明のさらに別の利点は、上記成分が物理的にブレンドされていないので、ペットフードにより繊細な食材を使用できることである。
従来技術より優れた本発明のさらに別の利点は、上記成分はパッケージ内の同じキャビティ内に保持されるので、パッケージの充填前に食材を別々に混ぜ合わせて一緒にする必要がない。
仕切られた従来技術より優れたこの本発明の配置の追加のメリットは、成分の内の一つが別の成分よりも比較的美味しくない場合、より美味しい成分の風味が、それほど美味しくない成分を引き立て、それによって、美味しさを改善し、例えば、野菜に起こるような、「食べられずに残される」傾向を減少させる。
パッケージは、比較的平らな缶またはトレイであり、それによって、ペットフードの容積当たりより大きい表面積を与え、各成分の視覚的影響を最大にすることが都合よい。パッケージは、少なくとも3:1の幅対深さ比を有することが好ましい。
特に好ましい実施の形態において、肉または肉類似物の食品である第一の固形食品成分と、野菜、米およびパスタからなる群より選択されるさらに別の固形食品成分とが含まれる。肉または肉類似物の食品としては、家禽類、ビーフ、ポーク、魚など、肉片を風味のよい基質中に埋め込むように働くソースまたはゲルを含むであろう。同じソースを用いて、他の固形食片を湿らせても、あるいは、異なる風味のソースまたはゲルを用いてもよい。
ペットフード製品に含まれるソースまたはゲルは、以下に限られないが、蝋状トウモロコシデンプンなどのゲル化デンプン、カラゲナン、イナゴマメおよびキサンタンなどの水和ゴム、または寒天などの他の材料を含む、この目的のために当該技術分野においてよく知られた数多くの材料の内のいずれに基づいていてもよい。牛乳ベースのソースも用途が見出されている。
優れた美観の魅力を持つ、本発明による缶詰ペットフード製品の特別な非限定的実施例を用いて、本発明の性質をさらに説明する。
最初に、ビーフステーキの類似製品を調製した。この製品の全体の配合が表1に示されている。
Figure 2006506077
繊維質の押出材料は、エッフェム・フーズ社(Effem Foods Pty Ltd.)による国際公開第00/69276号パンフレットに記載された配合物およびプロセスにしたがって得た。この適用について、この材料を、0.5〜10mmの高さ、5〜30mmの幅、20〜80mmの長さの範囲に相当するおおよそのサイズに刻んだ。
類似物は、図1に示したプロセスの流れ図にしたがって調製した。最初に、水、結合剤および弁柄(red iron oxide)を高速液体ミキサ内で混合した。結合剤は、類似物の構造を互いに保持するように働き、一方で、弁柄は、類似物に本物のような色を与える。孔サイズが2〜10mmの範囲のホールプレートを備えたウェイラー(Weiler)・タイプの挽肉器内でチキンMDMを挽いた。
次いで、混合液、挽肉および押出材料を水平櫂形ミキサに移し、比較的均質になるまで混合した。
次いで、この混合物を、約50mm×100mmの矩形断面を有することが好ましいスチール管内に充填した。任意の所望の形状と直径を用いてもよいことが当業者には認識されよう。充填は、調製肉の製造に一般に用いられるタイプの真空充填機により行った。充填され、密閉されたケーシングをレトルトラックに配置し、約60分間に亘り95℃の温度でレトルト内で熱加工した。熱加工によって、混合物中に存在するタンパク質基質を変性させ、それによって、押出塊を結合させる。熱加工は、さらに別の材料が、その材料を含ませるべき缶詰製品の滅菌中にさらに熱加工されるときに、類似物により絞り出され、ソース中に「クック・アウト」による濁りが生じる傾向を減少させる傾向にもある。
熱加工、および必要に応じての冷凍保存の後、ケーシングを取り出し、類似物を、平均で22mmの幅、48mmの長さおよび4〜5mmの厚さのサイズに切断した。これらのスライスを7つの積重体に集めた。次いで、重力により倒れかかれるパンのスライス、すなわち、枚様されて積重された外観のように、互いに重複したスライス肉の層の外観が上から見えるように、これらの積重体を約45°の角度に傾けて寝かせた。
次いで、これらの「枚様された」積重体を持ち上げ、ほぼ正方形の形状のアルミニウムのレトルト・トレイ内に配置した。このトレイのおおよそのサイズは、85mm×85mm×25mmであり、トレイに加えた肉類似物のおおよその質量は約35〜45gであった。肉類似物の配列と配置は、トレイの底面積の約75%を覆うようなものである。この肉類似物は、ペットフード製品の第一の固形食品成分を形成し、トレイの底の残り部分を連続した未被覆部分として残しながら、トレイの底の一つの連続した所定の面積を覆うようにトレイ内に配置された。
次いで、トレイの底の残りの25%の被覆されていない部分に野菜類を加えた。この野菜類は本発明による第二の固形食品成分を形成した。この成分は、栄養の印象を与え、製品の外観をさらに向上させた。この野菜類は、約6mm×6mm×6mmに角切りし、単独でまたは混ぜ合わされたニンジン、ローマ豆(roma beans)、黄トウガラシ、ブロッコリおよびジャガイモを含むように選択した。所望であれば、他の適切な野菜類を使用してもよい。トレイ内の全野菜含有量は、約7重量%であった。
それとは別に、表2に示した組成を有するグレイビーを調製した。
Figure 2006506077
このグレイビーは、当該技術分野において非常によく知られている種類の高速液体ミキサ内で調製した。次いで、このグレイビーをトレイに加えて、製品の質量を約100gにした。
次いで、トレイを密閉し、レトルト処理して、商業的殺菌を行った。
開けた際に、トレイ内に注意深くスライスされ注意深く配置された高級なステーキに似せた重複している肉類似物のスライス、および角切り野菜類の両方が直ちに明白であり、視覚的に印象的であり、製品全体を、高級ペットフード製品の顧客により好まれる非常に満足した食欲をそそる外観を与える。10〜15重量%の野菜含有レベルは一般に低すぎて、従来のペットフード製品の形態、例えば、鍋タイプの製品においてはそのような美的な外観を与えられず、肉類似物の比較的薄いスライスは一般に、公知の充填装置を用いて缶内に充填された混合物中に含められると、酷く劣化するであろうことが当業者には留意されるであろう。
肉および他の含有物の様々な構成を有する他の特別に配置されたペットフード製品も本発明により製造されるであろうことが当業者には認識されるであろう。
タンパク質様肉類似物を調製するためのプロセスの流れ図

Claims (11)

  1. ソースまたはゲル中に一種類以上の固形食品成分を有してなる包装されたペットフード製品であって、前記固形食品成分が、ペットフード材料を収容するための一つのキャビティを有するパッケージ内に別々に配置され、該固形食品成分が前記キャビティ内で視覚的に別個のグループ内に維持されることを特徴とするペットフード製品。
  2. 前記パッケージが比較的平らな缶またはトレイであることを特徴とする請求項1記載のペットフード製品。
  3. 前記缶またはトレイが、少なくとも3:1の幅対深さの比を有することを特徴とする請求項2記載のペットフード製品。
  4. 牛、羊、豚、家禽類および魚類からなる群より選択される一種類以上の材料から実質的に由来する肉または肉類似食品である第一の固形食品成分と、野菜、米およびパスタを含む群より選択される一種類以上のさらに別の固形食品成分とを含むことを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のペットフード製品。
  5. 前記固形食品成分が、風味のよい基質中に前記肉または肉類似食品片を埋め込むように働くソースまたはゲルにより取り囲まれていることを特徴とする請求項4記載のペットフード製品。
  6. 前記ゲルまたはソースが香味料を含有することを特徴とする請求項5記載のペットフード製品。
  7. 前記ゲルまたはソースが、デンプン、野菜ゴムおよび寒天からなる群より選択される一種類以上の材料および水から実質的になることを特徴とする請求項5または6記載のペットフード製品。
  8. ペットフード材料を収容するための一つのキャビティを有するパッケージに入れられたペットフード製品を製造する方法であって、前記キャビティ内に視覚的に別個のグループ内に固形食品成分を別々に配置する工程を含む方法。
  9. 前記パッケージに入れられたペットフード製品が請求項1から7いずれか1項にしたがうことを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 実施例を参照して実質的に記載された包装されたペットフード製品。
  11. 実施例を参照して実質的に記載された包装されたペットフード製品を調製する方法。
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