JP2006504665A - マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤としてのアザイソキノリン誘導体 - Google Patents

マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤としてのアザイソキノリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明はR1、Q、Y、R2、R3、R4、R5およびnが明細書において定義したとおりである式(I)により定義される化合物または製薬上許容しうるその塩を提供する。本発明はまた、製薬上許容しうる担体、希釈剤または賦形剤と共に明細書に定義した式(I)の化合物または製薬上許容しうるその塩を含む医薬組成物を提供する。本発明はまた式(I)の化合物または製薬上許容しうるその塩を動物に投与することを含む動物におけるMMP−13酵素を阻害する方法を提供する。本発明はまた、単独または医薬組成物中において式(I)の化合物または製薬上許容しうるその塩を患者に投与することを含む、患者におけるMMP−13酵素により媒介される疾患を治療する方法を提供する。本発明はまた、単独または医薬組成物中において式(I)の化合物または製薬上許容しうるその塩を患者に投与することを含む、患者における心疾患、多発性硬化症、骨関節炎および慢性関節リューマチ、骨関節炎および慢性関節リューマチ以外の関節炎、心不全、炎症性腸疾患、心障害、加齢関連性黄斑変性、慢性閉塞性肺疾患、喘息、歯周病、乾癬、アテローム性動脈硬化症および骨粗鬆症のような疾患の治療方法を提供する。本発明はまた明細書に記載する他の薬学的活性成分と共に式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を含む配合剤を提供する。
【化1】

Description

本発明はマトリックスメタロプロテイナーゼ酵素を阻害し、従って、心疾患、心不全、炎症性腸疾患、多発性硬化症、骨関節炎および慢性関節リューマチ、骨関節炎および慢性関節リューマチ以外の関節炎、心障害、加齢関連性黄斑変性、慢性閉塞性肺疾患、喘息、歯周病、乾癬、アテローム性動脈硬化症および骨粗鬆症のようなMMP媒介性組織崩壊に起因する疾患を治療するために有用であるアザイソキノリン誘導体に関する。
アセトニトリルメタロプロテイナーゼ(場合によりMMPと称する)は殆どの動物中に存在する天然の酵素である。MMPの過剰発現および活性化またはMMPとMMP阻害剤との間の不均衡は、細胞外マトリックスまたは結合組織の崩壊を特徴とする疾患の発症における要因として示唆されていた。
ストロメリシン−1およびゼラチナーゼAはMMPファミリーのメンバーである。他のメンバーには線維芽細胞コラゲナーゼ(MMP−1)、好中球コラゲナーゼ(MMP−8)、ゼラチナーゼB(92kDaゼラチナーゼ)(MMP−9)、ストロメリシン−2(MMP−10)、ストロメリシン−3(MMP−11)、マトリリシン(MMP−7)、コラゲナーゼ3(MMP−13)、TNF−アルファ変換酵素(TACE)、および他の新しく発見された膜関連マトリックスメタロプロテイナーゼ(Sato H. Takino T., Okada Y.,Cao J.,Shinagawa A.,Yamamoto E.,and Seiki M., Nature, 1994;370:61−65)が包含される。これらの酵素は慢性関節リューマチ、骨関節炎、骨粗鬆症、歯周炎、多発性硬化症、歯肉炎、角膜表皮および胃の潰瘍、アテローム性動脈硬化症、再狭窄および虚血性心障害をもたらす新内膜増殖および腫瘍転移を含む結合組織の崩壊に起因する多くの疾患に関わるとされている。これらの疾患および他の疾患の予防および治療のための方法は、現在は、マトリックスメタロプロテイナーゼを阻害することにより疾患状態をもたらす結合組織の崩壊を縮小および/または排除することと認識されている。
阻害剤の設計の典型的な焦点となるマトリックスメタロプロテイナーゼにおける触媒性亜鉛ドメインがある。亜鉛キレート形成基を導入することにより基質を修飾することで、ペプチドヒドロキサメートおよびチオール含有ペプチドのような強力な阻害剤を発生させている。ペプチドヒドロキサメートおよびMMPの天然の内因性阻害剤(TIMP)は癌および炎症の動物モデルを良好に治療できている。MMP阻害剤はまた米国特許5,948,780号においてうっ血性心障害および他の心臓血管疾患を予防および治療するために使用されている。
現在知られているMMP阻害剤の使用に関する主要な限界はそれらが何れかの特定のペプチドに対して特異性を有さない点である。最近のデータによれば、特定のMMP酵素は一部の疾患に関連しているが、他に対しては作用を有さないことが明らかになった。MMPは一般的にその基質特異性により分類され、そして実際はMMP−1、MMP−8およびMMP−13のコラゲナーゼスーパーファミリーがネイティブの間質性コラーゲンを選択的に切断し、そしてこのため、このような間質性コラーゲン組織に関連する疾患のみに関わっている。このことはMMP−13のみ乳癌に過剰発現するが、MMP−1のみ乳頭状癌に過剰発現するという最近の発見により裏付けられる(Chen et al.,J.Am.Chem.Soc.,2000;122;9648−9654参照)。
MMP−13の選択的阻害剤には上記のChen et al.,2000により報告されているWAY−170523と命名された化合物が含まれ、そして他の化合物は国際公開公報第01/63244号、00/09485号、01/12611号、02/34726号および02/34754号および欧州特許出願935,963号および1,138,680号において報告されている。更にまた、米国特許6,008,243号はMMP−13の阻害剤を開示している。しかしながら、MMP−13の選択的または非選択的な阻害剤は如何なる哺乳類における疾患の治療に関しても、認可や販売はされていない。
従って、強力で選択的なMMP阻害剤であり、そして、関連する疾患状態の予防および治療において臨床的に使用することを可能とする毒性/力価の許容できる治療指数を有する新しい低分子量の化合物の発見がなお必要となっている。本発明の1つの目的はアザイソキノリン誘導体であることを特徴とする選択的MMP−13阻害剤化合物の群を提供することである。
本発明は式Iにより定義されるアザイソキノリン誘導体化合物を提供する。
従って、本発明の実施形態は、下記を包含する。
1.下記式I:
Figure 2006504665
[式中、
1は独立して下記:
5またはC6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたC5またはC6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
8−C10ビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたC8−C10ビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
5または6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換された8〜10員のヘテロビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
ナフチル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル);
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
フェニル;
置換されたフェニル;
ナフチル;
置換されたナフチル;
5または6員のヘテロアリール;
置換された5または6員のヘテロアリール;
8〜10員のヘテロビアリール;および、
置換された8〜10員のヘテロビアリール;
から選択され;
2は独立して下記:
H;
1−C6−アルキル;
フェニル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
ナフチル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル);
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−O−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−O−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−S−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−S−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各置換されたR1およびR2基は下記:
1−C6アルキル;
CN;
CF3
HO;
(C1−C6アルキル)−O;
(C1−C6アルキル)−S(O)2
2N;
(C1−C6アルキル)−N(H);
(C1−C6アルキル)2−N;
(C1−C6アルキル)−C(O)O−(C1−C8アルキレニル)m
(C1−C6アルキル)−C(O)O−(1〜8員のヘテロアルキレニル)m
(C1−C6アルキル)−C(O)N(H)−(C1−C8アルキレニル)m
(C1−C6アルキル)−C(O)N(H)−(1〜8員のヘテロアルキレニル)m
2NS(O)2−(C1−C8アルキレニル);
(C1−C6アルキル)−N(H)S(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
(C1−C6アルキル)2−NS(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
3〜6員のヘテロシクロアルキル−(G)m
置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(G)m
5または6員のヘテロアリール−(G)m
置換された5または6員のヘテロアリール−(G)m
(C1−C6アルキル)−S(O)2−N(H)−C(O)−(C1−C8アルキレニル)m;および、
(C1−C6アルキル)−C(O)−N(H)−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
から独立して選択される置換基1〜4個を炭素または窒素原子上に各々独立して含み;
ここで炭素原子上の各置換基は更に独立して下記:
ハロ;および、
HO2C;
から選択され;
ここで2置換基はそれらが共に結合している炭素原子と一緒になって基C=Oを形成してよく;
ここで隣接する実質的にsp2の炭素原子2個はジラジカルの置換基と一緒になって下記:
Figure 2006504665
から選択される環状ジラジカルを形成してよく;
RはHまたはC1−C6アルキルであり;
GはCH2;O、S、S(O);またはS(O)2であり;
各mは整数0または1であり;
3およびR4は独立して下記:
H;
1−C6アルキル;
置換されたC1−C6アルキル;
2−C6アルケニル;
置換されたC2−C6アルケニル;
2−C6アルキニル;
置換されたC2−C6アルキニル;
3−C6シクロアルキル;
置換されたC3−C6シクロアルキル;
3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたC3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
フェニル;
置換されたフェニル;
フェニル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
ナフチル;
置換されたナフチル;
ナフチル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル);
3〜6員のヘテロシクロアルキル;
置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル;
3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
HO;
(C1−C6アルキル)−O−;
2N;
(C1−C6アルキル)−N(H)−;
(C1−C6アルキル)2−N;
から選択され;
各置換されたR3およびR4基は下記:
2N;
1−C6アルキル;
CN;
CF3
(C1−C6アルキル)−OC(O);
HO;
(C1−C6アルキル)−O;
HS;および、
(C1−C6アルキル)−S;
から独立して選択される置換基1〜4個を炭素または窒素原子上に各々独立して含み;
ここで炭素原子上の各置換基は更に独立して下記:
ハロ;および、
HO2C;
から選択され;
ここで2置換基はそれらが共に結合している炭素原子と一緒になって基C=Oを形成してよく;
5はH、C1−C6−アルキル、H2N、HOまたはハロであり;
nは0〜3の整数であり;
Qは下記:
OC(O);
CH(R6)C(O);
OC(NR6);
CH(R6)C(NR6);
N(R6)C(O);
N(R6)C(S);
N(R6)C(NR6);
N(R6)CH2
SC(O);
CH(R6)C(S);
SC(NR6);
トランス−(H)C=C(H);
シス−(H)C=C(H);
C≡C;
CH2C≡C;
C≡CCH2
CF2C≡C;および、
C≡CCF2
Figure 2006504665
から選択され;
6はH、C1−C6−アルキル、C3−C6シクロアルキル;3〜6員のヘテロシクロアルキル;フェニル;ベンジル;または5または6員のヘテロアリールであり;
XはO、S、N(H)またはN(C1−C6アルキル)であり;
各Vは独立してC(H)またはNであり;
YはC(=O)、CH2;C(H)(R7)、C(R72;O;S;S(O);またはS(O)2であり;
各R7は独立してC1−C6アルキル、H2N;HO;またはハロであり;
−−−は場合により存在するか存在しない結合であり;
1は−−−が存在しない場合は独立してN−R5またはC(H)R5であり、ここでR5
は前述の通り定義され;
1は−−−が結合である場合は独立してNまたはC−R5であり、ここでR5は前述の通り定義され;
各W2、W3およびW4は独立してNまたはC−R5であり、ここでR5は前述の通り定義され;
1、W2、W3およびW4の少なくとも1つはNであり;
各C8−C10ビシクロアルキルはそれそれ5,5−縮合、6,5−縮合または6,6−縮合の二環式の環である8、9または10員の炭素原子を含む二環式の炭素環であり、そして環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素二重結合1個を含み;
各8〜10員のヘテロビシクロアルキルは炭素原子および2O、1S、1S(O)、1S(O)2、1N、4N(H)および4N(C1−C6アルキル)から独立して選択される
ヘテロ原子1〜4個を含む二環式の環であり、ここでO原子2個またはO原子1個およびS原子1個が存在する場合は、O原子2個またはO原子1個およびS原子1個は相互に結合しておらず、ここで環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素または炭素−窒素の二重結合1個を含み、ここでヘテロビシクロアルキルはそれぞれ5,5−縮合、6,5−縮合または6,6−縮合の二環式の環であり;
各ヘテロシクロアルキルは炭素原子および2O、1S、1S(O)、1S(O)2、1N、4N(H)および4N(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含む環であり、ここでO原子2個またはO原子1個およびS原子1個が存在する場合は、O原子2個またはO原子1個およびS原子1個は相互に結合しておらず、ここで環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素または炭素−窒素の二重結合1個を含み;
各5員のヘテロアリールは炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含み、そして各6員のヘテロアリールは炭素原子およびN、N(H)およびN(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1または2個を含み、そして5員および6員のヘテロアリールは単環であり;
各ヘテロビアリールは炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含み、そして、8、9および10員のヘテロビアリールはそれぞれ5,5−縮合、6,5−縮合および6,6−縮合の二環式の環であり、そして二環式の環の縮合環2個のうち少なくとも1個は芳香族であり、そしてOおよびS原子が共に存在する場合は、OおよびS原子は相互に結合しておらず;
何れかの(C1−C6アルキル)2−N基がある場合は、C1−C6アルキル基は場合によりそれらが結合している窒素原子と一緒になって5員または6員のヘテロシクロアルキルを形成してよく;
上記した各基および各置換基は独立して選択され;そして、
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−イソキノリン−2−イルメチル]安息香酸は除外される]の化合物または製薬上許容しうるその塩。
2.YがC(=O)である実施態様1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
3.YがCH2である実施態様1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
4.YがC(H)(R7)であり、R7がC1−C6アルキル、H2N、HOまたはハロである実施形態1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
5.YがC(R72であり、R7が独立してC1−C6アルキル、H2N、HOまたはハロである実施形態1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
6.YがOである実施態様1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
7.YがSである実施態様1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
8.YがS(O)である実施態様1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
9.YがS(O)2である実施態様1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
10.QがOC(O)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
11.QがCH(R6)C(O)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
12.QがOC(NR6)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
13.QがCH(R6)C(NR6)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
14.QがN(R6)C(O)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
15.QがN(R6)C(NR6)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
16.QがN(R6)CH2である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
17.QがSC(O)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
18.QがCH(R6)C(S)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
19.QがSC(NR6)である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
20.QがC≡C、CH2C≡C、C≡CCH2、CF2C≡CまたはC≡CCF2である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
21.nが0である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
22.nが1である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
23.nが2である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
24.nが3である実施態様1〜9の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
25.R5がHである実施態様1〜24の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
26.R5がハロである実施態様1〜24の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
27.R5がH2Nである実施態様1〜24の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
28.R5がHOである実施態様1〜24の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
29.R5がCH3である実施態様1〜24の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
30.R3およびR4がHである実施態様1〜29の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
31.基R3およびR4の一方がHであり、そして、他の基がCH3である実施態様1〜29の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
32.R3およびR4が一緒になってO−CH2−Oを形成する実施態様1〜29の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
33.基R3およびR4の一方がHであり、そして、他の基がHOである実施態様1〜29の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
34.基R3およびR4の一方がHであり、そして、他の基がCH3Oである実施態様1〜29の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
35.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
36.R1およびR2の各々が独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
37.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
38.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
39.R1およびR2の各々が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
40.R1およびR2の各々が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
41.R1およびR2の一方が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
1およびR2の他方が独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34、35および37の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
42.R1が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;そして、
2が独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34、35および37の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
43.R1が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;そして、
2が独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34、35、37および42の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
44.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;そして、
上記した各基および各置換基は独立して選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
45.R3およびR4の少なくとも1つが独立して下記:
2−C6アルケニル;および、
置換されたC2−C6アルケニル;
から選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
46.R3およびR4の少なくとも1つが独立して下記:
1−C6アルキル;および、
置換されたC1−C6アルキル;
から選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
47.R3およびR4の少なくとも1つが独立して下記:
2−C6アルキニル;および、
置換されたC2−C6アルキニル;
から選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
48.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたC3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
から選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうる
その塩。
49.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
3−C6シクロアルキル;
置換されたC3−C6シクロアルキル;
3〜6員のヘテロシクロアルキル;
置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル;
フェニル;
置換されたフェニル;
ナフチル;
置換されたナフチル;
5または6員のヘテロアリール:
置換された5または6員のヘテロアリール:
8〜10員のヘテロアリール;および、
置換された8〜10員のヘテロアリール;
から選択される、実施態様1〜34の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
50.Qが下記:
Figure 2006504665
から選択され;
V、XおよびR6は前述の通り定義される、実施態様1〜9および21〜49の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
51.各C1−C8アルキレニルが、CH2、C(CH32、C(=O)またはCF2である、実施態様1〜50の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
52.各C1−C8アルキレニルが、CH2である、実施態様1〜51の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
53.置換基少なくとも1つが下記の基:
CO2H;
CO2CH3
F;
Cl;
CN;
CF3
2NS(O)2
から選択されるか、または、
置換基少なくとも2つが各々Fであるか、または、
置換基少なくとも3つが2Fおよび1HOである、実施態様1〜52の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
54.下記式II:
Figure 2006504665
〔式中、
1は独立して下記:
5またはC6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたC5またはC6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
8−C10ビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたC8−C10ビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
5または6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
置換された8〜10員のヘテロビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
ナフチル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル);
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
フェニル;
置換されたフェニル;
ナフチル;
置換されたナフチル;
5または6員のヘテロアリール;
置換された5または6員のヘテロアリール;
8〜10員のヘテロビアリール;および、
置換された8〜10員のヘテロビアリール;
から選択され;
2は独立して下記:
H;
1−C6−アルキル;
フェニル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
ナフチル−(C1−C8アルキレニル);
置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル);
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−O−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−O−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−S−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−S−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル);
置換されたフェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各置換されたR1およびR2基は下記:
1−C6アルキル;
CN;
CF3
HO;
(C1−C6アルキル)−O;
(C1−C6アルキル)−S(O)2
2N;
(C1−C6アルキル)−N(H);
(C1−C6アルキル)2−N;
(C1−C6アルキル)−C(O)O−(C1−C8アルキレニル)m
(C1−C6アルキル)−C(O)O−(1〜8員のヘテロアルキレニル)m
(C1−C6アルキル)−C(O)N(H)−(C1−C8アルキレニル)m
(C1−C6アルキル)−C(O)N(H)−(1〜8員のヘテロアルキレニル)m
2NS(O)2−(C1−C8アルキレニル);
(C1−C6アルキル)−N(H)S(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
(C1−C6アルキル)2−NS(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
3〜6員のヘテロシクロアルキル−(G)m
置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(G)m
5または6員のヘテロアリール−(G)m
置換された5または6員のヘテロアリール−(G)m
(C1−C6アルキル)−S(O)2−N(H)−C(O)−(C1−C8アルキレニル)m;および、
(C1−C6アルキル)−C(O)−N(H)−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
から独立して選択される置換基1〜4個を炭素または窒素原子上に各々独立して含み;
ここで炭素原子上の各置換基は更に独立して下記:
ハロ;および、
HO2C;
から選択され;
ここで2置換基はそれらが共に結合している炭素原子と一緒になって基C=Oを形成してよく;
ここで隣接する実質的にsp2の炭素原子2個はジラジカルの置換基と一緒になって下記:
Figure 2006504665
から選択される環状ジラジカルを形成してよく;
RはHまたはC1−C6アルキルであり;
GはCH2;O、S、S(O);またはS(O)2であり;
各mは整数0または1であり;
1は独立してNまたはC−R5であり、ここでR5は前述の通り定義され;
各W2、W3およびW4は独立してNまたはC−R5であり、ここでR5は前述の通り定義され;
1、W2、W3およびW4の少なくとも1つはNであり;
各C8−C10ビシクロアルキルはそれそれ5,5−縮合、6,5−縮合または6,6−縮合の二環式の環である8、9または10員の炭素原子を含む二環式の炭素環であり、そして環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素二重結合1個を含み;
各8〜10員のヘテロビシクロアルキルは炭素原子および2O、1S、1S(O)、1S(O)2、1N、4N(H)および4N(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含む二環式の環であり、ここでO原子2個またはO原子1個およびS原子1個が存在する場合は、O原子2個またはO原子1個およびS原子1個は相互に結合しておらず、ここで環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素または炭素−窒素の二重結合1個を含み、ここでヘテロビシクロアルキルはそれぞれ5,5−縮合、6,5−縮合または6,6−縮合の二環式の環であり;
各ヘテロシクロアルキルは炭素原子および2O、1S、1S(O)、1S(O)2、1N、4N(H)および4N(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含む環であり、ここでO原子2個またはO原子1個およびS原子1個が存在する場合は、O原子2個またはO原子1個およびS原子1個は相互に結合しておらず、ここで環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素または炭素−窒素の二重結合1個を含み;
各5員のヘテロアリールは炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含み、そして各6員のヘテロアリールは炭素原子およびN、N(H)およびN(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1または2個を含み、そして5員および6員のヘテロアリールは単環であり;
各ヘテロビアリールは炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含み、そして、8、9および10員のヘテロビアリールはそれぞれ5,5−縮合、6,5−縮合および6,6−縮合の二環式の環であり、そして二環式の環の縮合環2個のうち少なくとも1個は芳香族であり、そしてOおよびS原子が共に存在する場合は、OおよびS原子は相互に結合しておらず;
何れかの(C1−C6アルキル)2−N基がある場合は、C1−C6アルキル基は場合によりそれらが結合している窒素原子と一緒になって5員または6員のヘテロシクロアルキルを形成してよく;
上記した各基および各置換基は独立して選択され;そして、
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−イソキノリン−2−イルメチル]安息香酸は除外される〕の化合物または製薬上許容しうるその塩。
55.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
56.R1およびR2の各々が独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54または55の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
57.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
58.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
59.R1およびR2の各々が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54、57および58の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
60.R1およびR2の各々が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54、57および59の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
61.R1およびR2の一方が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
1およびR2の他方が独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54、55、57および58の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
62.R1が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;そして、
2が独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54、55、57、58および59の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
63.R1が独立して下記:
5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;そして、
2が独立して下記:
フェニル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;
各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54、55、57、58。59および60の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
64.R1およびR2の少なくとも1つが独立して下記:
3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);および、
置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
から選択され;そして、
上記した各基および各置換基は独立して選択される、実施態様54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
65.R3およびR4の少なくとも1つが独立して下記:
2−C6アルケニル;および、
置換されたC2−C6アルケニル;
から選択される、実施態様54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
66.R3およびR4の少なくとも1つが独立して下記:
2−C6アルキニル;および、
置換されたC2−C6アルキニル;
から選択される、実施態様54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
67.各C1−C8アルキレニルがCH2である実施態様54〜68の何れか1つに記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
68.下記:
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル;
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸;
2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンジル)−7−[3−(4H−[1,2,3]トリアゾール−4−イル)プロパ−1−イニル]−2H−3−アザソキノリン−1−オン;
から選択される実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
69.下記:
7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−2−(4−トリフルオロメチルベンジル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン;
2−(3−フルオロベンジル)−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン;
4−[7−(3−イミダゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1−オキソ−1H−5−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル;
4−[7−(3−イミダゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1−オキソ−1H−5−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸;
から選択される実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
70.下記:
3−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]ベンゾニトリル;
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド;
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル;
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸;
から選択される実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
71.下記:
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸メチルエステル;
3−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−8−アザイソ
キノリン−2−イルメチル]安息香酸メチルエステル;
から選択される実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
72.下記:
2−(4−フルオロベンジル)−7−3−フェニルプロパ−1−イニル−2H−3,5−ジアザイソキノリン−1−オン;
の名称を有する実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
73.下記:
7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2−(3−トリフルオロメチルベンジル)−2H−3,6−ジアザイソキノリン−1−オン;
の名称を有する実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
74.下記:
2−(3−クロロベンジル)−7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2H−3,8−ジアザイソキノリン−1−オン;
の名称を有する実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
75.下記:
2−(3,4−ジフルオロベンジル)−7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2H−5,8−ジアザイソキノリン−1−オン;
の名称を有する実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
76.下記:
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,4]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−3,5,8−トリアザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル;
の名称を有する実施形態54記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
77.製薬上許容しうる担体、賦形剤または希釈剤と混合した実施態様1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を含む医薬組成物。
78.製薬上許容しうる担体、賦形剤または希釈剤と混合した実施態様2〜76の何れか1つに記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を含む実施態様77記載の医薬組成物。
79.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩のMMP−13阻害量を動物に投与することを含む動物におけるMMP−13を阻害するための方法。
80.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態79記載の方法。
81.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量をMMP−13酵素により媒介される疾患に罹患した患者に投与することを含む、該疾患の治療方法。
82.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態81記載の方法。
83.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性抗関節炎有効量を関節炎疾患に罹患した患者に投与することを含む、関節炎の治療方法。
84.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態83記載の方法。
85.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を骨関節炎に罹患した患者に投与することを含む、骨関節炎の治療方法。
86.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態85記載の方法。
87.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を慢性関節リューマチに罹患した患者に投与することを含む、慢性関節リューマチの治療方法

88.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態87記載の方法。
89.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を乾癬性関節炎に罹患した患者に投与することを含む、乾癬性関節炎の治療方法。
90.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態89記載の方法。
91.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性抗癌有効量を癌に罹患した患者に投与することを含む、癌の治療方法。
92.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態91記載の方法。
93.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を乳癌に罹患した患者に投与することを含む、乳癌の治療方法。
94.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態93記載の方法。
95.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量をアテローム性動脈硬化症に罹患した患者に投与することを含む、アテローム性動脈硬化症の治療方法。
96.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態95記載の方法。
97.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を炎症に罹患した患者に投与することを含む、炎症の治療方法。
98.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態97記載の方法。
99.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を心障害に罹患した患者に投与することを含む、心障害の治療方法。
100.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態99記載の方法。
101.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を加齢関連黄斑変性に罹患した患者に投与することを含む、加齢関連黄斑変性の治療方法。102.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態101記載の方法。
103.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を慢性閉塞性肺疾患に罹患した患者に投与することを含む、慢性閉塞性肺疾患の治療方法。104.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態103記載の方法。
105.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を心疾患に罹患した患者に投与することを含む、心疾患の治療方法。
106.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態105記載の方法。
107.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を多発性硬化症に罹患した患者に投与することを含む、多発性硬化症の治療方法。
108.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態107記載の方法。
109.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を乾癬に罹患した患者に投与することを含む、乾癬の治療方法。
110.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態109記載の方法。
111.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を喘息に罹患した患者に投与することを含む、喘息の治療方法。
112.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態111記載の方法。
113.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を心不全に罹患した患者に投与することを含む、心不全の治療方法。
114.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態113記載の方法。
115.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を炎症性腸疾患に罹患した患者に投与することを含む、炎症性腸疾患の治療方法。
116.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態115記載の方法。
117.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を骨粗鬆症に罹患した患者に投与することを含む、骨粗鬆症の治療方法。
118.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態117記載の方法。
119.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を歯周病に罹患した患者に投与することを含む、歯周病の治療方法。
120.式Iの化合物が実施形態2〜76の何れか1つに記載のもの、または製薬上許容しうるその塩である実施形態119記載の方法。
121.実施形態1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を実施形態77または78記載の医薬組成物として投与する実施形態79〜120の何れか1つに記載の方法。
122.W3がNであり、そしてQがN(H)C(O)である実施形態1記載の化合物。
123.W4がNであり、そしてQがN(H)C(O)である実施形態1記載の化合物。
本発明は下記式I:
Figure 2006504665
[式中、R1、Q、Y、R2、R3、R4、R5およびnは上記のとおり定義される]により定義される化合物または製薬上許容しうるその塩を提供する。
本発明はまた、製薬上許容しうる担体、希釈剤または賦形剤と共に上記定義した式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を含む医薬組成物を提供する。
本発明はまた、式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を動物に投与することを含む動物におけるMMP−13酵素を阻害する方法を提供する。
本発明はまた、単独または医薬組成物中において式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を患者に投与することを含む、患者におけるMMP−13酵素により媒介される疾患を治療する方法を提供する。
本発明はまた、単独または医薬組成物中において式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を患者に投与することを含む、患者における心疾患、多発性硬化症、骨関節炎およ
び慢性関節リューマチ、骨関節炎および慢性関節リューマチ以外の関節炎、心不全、炎症性腸疾患、心障害、加齢関連性黄斑変性、慢性閉塞性肺疾患、喘息、歯周病、乾癬、アテローム性動脈硬化症および骨粗鬆症のような疾患の治療方法を提供する。
本発明はまた記載する他の薬学的活性成分と共に式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を含む複合物を提供する。
上記したとおり、式Iの基は「C1−C6アルキル」基を包含する。C1−C6アルキル基は炭素原子1〜6個を有する直鎖または分枝鎖の炭素鎖である。C1−C6アルキル基の例には、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2,2−ジメチルエチル、1−ペンチル、2−ペンチル、2,2−ジメチルプロピルおよび1−ヘキシルが包含される。
「置換されたC1−C6アルキル」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個で置換された上記の通り定義されるC1−C6アルキルを意味する。置換されたC1−C6アルキル基の代表的な例は、CH2OH、CF2OH、CH2C(CH32CO2CH3、CF3、C(O)CF3、C(O)CH3、(CH24−S−CH3、CH(CO2H)CH2CH2C(O)NMe2、(CH25NH−C(O)−NH2、CH2−CH2−C(H)−(4−フルオロフェニル)、CH(OCH3)CH2CH3、CH2SO2NH2およびCH(CH3)CH2CH2OC(O)CH3を包含する。
「C2−C6アルケニル」という用語は、炭素原子2〜6個および炭素−炭素二重結合1〜2個を有する直鎖または分枝鎖の未置換の炭化水素基を意味し、アレニル基を包含する。C2−C6アルケニル基の典型的な例は、エテニル、1−プロペン−1−イル、1−プロペン−2−イル、2−プロペン−1−イル、1−ブテン−3−イル、2−ペンテン−2−イルおよび1−ヘキセン−6−イルを包含する。
「置換されたC2−C6アルケニル」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個で置換された上記の通り定義されるC2−C6アルケニルを意味する。置換されたC2−C6アルケニル基の代表的な例は、C(H)=C(H)CH2OH、CH=CF2、CH2C(H)=C(H)−(CH22CF2OH、CH2C(=CH2)CO2CH3、C(H)=C(H)−CF3、CH2−CH2−C(H)=C(H)−C(O)−CH3、C(H)=C(CH3)−S−CH3、C(H)=C(H)−C(H)=C(CH3)−CO2MeおよびC(H)=C=C(H)OC(O)CH3を包含する。
「C2−C6アルキニル」という用語は、炭素原子2〜6個および炭素−炭素三重結合1〜2個を有する直鎖または分枝鎖の未置換の炭化水素基を意味する。C2−C6アルキニル基の典型的な例は、エチニル、1−プロピン−1−イル、1−プロピン−3−イル、1−ブチン−3−イル、2−ペンチン−1−イルおよび1−ヘキシン−6−イルを包含する。
「置換されたC2−C6アルキニル」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個で置換された上記の通り定義されるC2−C6アルキニルを意味する。置換されたC2−C6アルキニル基の代表的な例は、C≡CCH2OH、C≡CF、CH2C≡C−(CH22CF2OH、C≡C−CH2CO2CH3、CH2C≡C−CF3、CH2−CH2−C≡C−C(O)−CH3、C≡C−S−CH3およびC≡C−C(O)OC(O
)CH3を包含する。
「C3−C6シクロアルキル」という用語は炭素原子3〜6個を有する未置換の環状炭化水素基を意味する。C3−C6シクロアルキルは場合により炭素−炭素二重結合1個を含んでいてよい。C3−C6シクロアルキル基にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロペンテン−1−イル、シクロペンテン−4−イルおよびシクロヘキシルが包含される。
「置換されたC3−C6シクロアルキル」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個で置換された上記の通り定義されるC3−C6シクロアルキルを意味する。置換されたC3−C6シクロアルキル基の代表的な例は、1−ヒドロキシ−シクロプロピル、シクロブタノン−3−イル、3−(3−フェニル−ウレイド)−シクロペンタ−1−イルおよび4−カルボキシ−シクロヘキシルを包含する。
「3〜6員のヘテロシクロアルキル」という表現は炭素原子および2O、1S、1S(O)、1S(O)2、1N、2N(H)および2N(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1個または2個を有する未置換の飽和環状基を意味し、ここでO原子2個またはO原子1個およびS原子1個が存在する場合は、O原子2個またはO原子1個およびS原子1個は相互に結合しない。場合により、3〜6員のヘテロシクロアルキルは炭素−炭素または炭素−窒素二重結合1個を含んでいてよい。3〜6員のヘテロシクロアルキルの代表例はアジリジン−1−イル、1−オキサ−シクロブタン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、モルホリン−4−イル、2−チアシクロヘキサ−1−イル、2−オキソ−2−チアシクロヘキサ−1−イル、2,2−ジオキソ−2−チアシクロヘキサ−1−イルおよび4−メチル−ピペラジン−2−イルを包含する。
「置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個で置換された上記の通り定義される3〜6員のヘテロシクロアルキルを意味する。置換された3〜6員のヘテロシクロアルキルの代表的な例は2−ヒドロキシ−アジリジン−1−イル、3−オキソ−1−オキサシクロブタナ−2−イル、2,2−ジメチル−テトラヒドロフラン−3−イル、3−カルボキシ−モルホリン−4−イルおよび1−シクロプロピル−4−メチル−ピペラジン−2−イルを包含する。
「C1−C8アルキレニル」という用語は直鎖または分枝鎖であり炭素原子1〜8個を有する飽和炭化水素のジラジカルを意味する。炭素原子2〜8個を有するC1−C8アルキレニルは場合により独立して炭素−炭素二重結合1個を含んでいてよい。C1−C8アルキレニルの代表的な例は、CH2、CH2CH2、C(CH3)H、C(H)(CH3)CH2CH2およびCH2C(H)=C(H)CH2CH2CH2CH2CH2を包含する。
「1〜8員のヘテロアルキレニル」という用語は直鎖または分枝鎖であり、炭素原子1〜7個およびO、S、N(H)およびN(C1−C6アルキル)から選択されるヘテロ原子1個を含む飽和のジラジカルの鎖を意味する。鎖原子2〜8個を有する2〜8員のヘテロアルキレニルは場合により独立して炭素−炭素二重結合1個を含ンでいてよい。1〜8員のヘテロアルキレニルの代表的な例はOCH2、CH2CH2O、C(CH3)HSおよびCH2C(H)=C(H)CH2N(H)CH2CH2CH2を包含する。
「C3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した上記の通り定義されたC3−C6シクロアルキルを意味する。C3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例はシクロプロピルメチル、1−シクロペンチル−ヘキサ−2−イルおよび2−シクロブチル−ブタ−2−イルを包含する。
「置換されたC3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義された置換基1〜4個でC3−C6シクロアルキルおよび/またはC1−C8アルキレニル上で置換された上記の通り定義されたC3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)を意味する。置換されたC3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)
の代表的な例はシクロプロピルカルボニルおよび1−(2−アミノメチル−シクロペンチル)−ヘキサ−2−イルを包含する。
「C5またはC6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合したシクロペンチルまたはシクロヘキシルを意味し、ここでシクロアルキルは場合により炭素−炭素二重結合1個を含んでいてよい。
「置換されたC5またはC6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した上記の通り置換基が定義された置換されたシクロペンチルまたはシクロヘキシルを意味し、ここでシクロアルキルは場合により炭素−炭素二重結合1個を含んでいてよい。
「C8−C10ビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、5,5−、5,6−または6,6−縮合二環式炭素環基を与えるように別のシクロペンチルまたはシクロヘキシルと縮合したシクロペンチルまたはシクロヘキシルを意味し、ここでビシクロアルキルは場合により炭素−炭素二重結合1個を含んでいてよい。
「置換されたC8−C10ビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、上記の通り定義された置換基1〜4個で置換された上記の通り定義されたC8−C10ビシクロアルキルを意味する。
「5または6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、炭素原子および1O、1S、1N、2N(H)および2N(C1−C6アルキル)から選択されるヘテロ原子1または2個を含む5または6員の環を意味する。
「置換された5または6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、上記の通り定義された置換基1〜4個で置換された上記の通り定義された5または6位のヘテロシクロアルキルを意味する。
「8〜10員のヘテロビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、炭素原子および2O、1S、1S(O)、1S(O)2、1N、4N(H)および4N(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含む5,5−、5,6−または6,6−縮合の二環式の基を与えるように別の5または6員の環と縮合した5または6員の環を意味し、ここで、ビシクロアルキルは場合により炭素−炭素二重結合1個または炭素−窒素二重結合1個を含む。
「置換された8〜10員のヘテロビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、上記の通り定義された置換基1〜4個で置換された上記の通り定義された8〜10員のヘテロビシクロアルキルを意味する。
「3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、上記の通り定義された3〜6員のヘテロシクロアルキルを意味する。
「置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、上記の通り定義された3〜6員のヘテロシクロアルキルを意味する。
「フェニル−(C1−C8アルキレニル)」という表現はC1−C8アルキレニルジラジカルを介して結合したフェニル基を意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義される。フェニル−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は、ベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニル−プロパ−1−イルおよび3−フェニル−ヘプチルを包含する。
「置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個でフェニルおよび/またはC1−C8アルキレニル上で置換された上記の通り定義されるフェニル−(C1−C8アルキレニル)を意味する。置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は4−フルオロ−フェニルメチル、2−(4−カルボキシ−フェニル)−エチル、1−(2,4−ジメトキシ−フェニル)−2−オキソ−プロピルおよび1−フェニル−5,5−ジフルオロ−オクタ−3−イルを包含する。
「ナフチル」という用語は1−ナフチルおよび2−ナフチルを包含する。
「ナフチル−(C1−C8アルキレニル)」という表現はC1−C8アルキレニルジラジカルを介して結合した上記の通り定義されたナフチル基を意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義される。ナフチル−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は、ナフタ−1−イルメチル、2−(ナフタ−1−イル)エチルおよび3−(ナフタ−2−イル)−1−ヘプチルを包含する。
「置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個でナフチルおよび/またはC1−C8アルキレニル上で置換された上記の通り定義されるナフチル−(C1−C8アルキレニル)を意味する。置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は4−フルオロ−(ナフタ−1−イル)メチル、2−(4−カルボキシ−(ナフタ−1−イル))−エチル、1−(2,4−ジメトキシ−(ナフタ−1−イル))−2−オキソ−プロピルおよび1−(ナフタ−1−イル)−5,5−ジフルオロヘプタ−2−イルを包含する。
「5または6員のヘテロアリール」という表現は炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を有する5員の単環のヘテロアリール、または、炭素原子および2Nから選択されるヘテロ原子1個または2個を有する6位の単環のヘテロアリールを意味し、ここで:
(i)「5員の単環のヘテロアリール」という表現は炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を有する上記の通り定義された5員の単環の芳香族環を意味する。5員の単環のヘテロアリールの代表的な例は、チオフェン−2−イル、フラン−2−イル、ピロール−3−イル、ピロール−1−イル、イミダゾール−4−イル、イソキサゾール−3−イル、オキサゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、テトラゾール−1−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イルおよびピラゾール−3−イルを包含し;そして、
(ii)「6員の単環のヘテロアリール」という表現は炭素原子および1または2Nを有する上記の通り定義された6員の単環の芳香族環を意味する。6員の単環のヘテロアリールの代表的な例は、ピリジン−2−イル、ピリジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリダジン−4−イルおよびピラジン−2−イルを包含する。
「8〜10員のヘテロビアリール」という表現は炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を有する8員の5,5−縮合二環式ヘテロアリール、9員の6,5−縮合二環式ヘテロアリールまたは10員の6,6−縮合二環式ヘテロアリールを意味し、ここで縮合環2個の少なくとも1個は芳香族であり、そしてOおよびS原子の両方が存在する場合は、OおよびS原子は相互に結合しておらず、これらは以下の通り定義される。
(i)「8員の5,5−縮合二環式ヘテロアリール」という表現は炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を有する上記の通り定義された8員の芳香族の縮合二環式基を意味する。8員の縮合二環式ヘテロアリールの代表的な例は、以下:
Figure 2006504665
を包含し;
(ii)「9員の6,5−縮合二環式ヘテロアリール」という表現は炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を有する上記の通り定義された9員の芳香族の縮合二環式基を意味する。9員の縮合二環式ヘテロアリールの代表的な例はインドール−2−イル、インドール−6−イル、イソインドール−2−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンズイミダゾール−1−イル、ベンズトリアゾール−1−イル、ベンズトリアゾール−5−イル、ベンズオキサゾール−2−イル、ベンゾチオフェン−5−イルおよびベンゾフラン−3−イルを包含し;そして、
(iii)「10員の6,5−縮合二環式ヘテロアリール」という表現は炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を有する上記の通り定義された10員の芳香族の縮合二環式基を意味する。10員の縮合二環式ヘテロアリールの代表的な例はキノリン−2−イル、イソキノリン−7−イルおよびベンゾピリミジン−2−イルを包含する。
「置換された5または6員のヘテロアリール」および「置換された8〜10員のヘテロビアリール」という表現は、上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個で炭素原子(CH)原子上、および/または、5−、8〜10員のヘテロビアリールの場合は窒素[N(H)]原子上で置換された、それぞれ上記の通り定義された5または6員のヘテロアリールまたは8〜10員のヘテロビアリールを意味する。
置換された5員の単環のヘテロアリール基の代表的な例は2−ヒドロキシ−オキサゾール−4−イル、5−クロロ−チオフェン−2−イル、1−メチルイミダゾール−5−イル、1−プロピル−ピロール−2−イル、1−アセチル−ピラゾール−4−イル、1−メチル−1,2,4−トリアゾール−3−イルおよび2−ヘキシル−テトラゾール−5−イルを包含する。
置換された6員の単環のヘテロアリール基の代表的な例は4−アセチル−ピリジン−2−イル、3−フルオロ−ピリジン−4−イル、5−カルボキシ−ピリミジン−2−イル、6−t−ブチル−ピリダジン−4−イルおよび5−ヒドロキシメチル−ピラジン−2−イ
ルを包含する。
置換された8員の5,5−縮合二環式ヘテロアリールの代表的な例は、下記:
Figure 2006504665
を包含する。
置換された9員の5,6−縮合二環式ヘテロアリールの代表的な例は、3−(2−アミノメチル)−インドール−2−イル、2−カルボキシ−インドール−6−イル、1−(メタンスルホニル)−イソ−インドール−2−イル、5−トリフルオロメチル−6,7−ジフルオロ−4−ヒドロキシメチル−ベンズイミダゾール−2−イル、4−(3−メチルウレイド)−2−シアノ−ベンズイミダゾール−1−イル、1−メチルベンズイミダゾール−6−イル、1−アセチルベンズトリアゾール−7−イル、1−メタンスルホニル−インドール−3−イル、1−シアノ−6−あざインドール−5−イルおよび1−(2,6−ジクロロフェニルメチル)−ベンズピラゾール−3−イルを包含する。
置換された10員の6,6−縮合二環式ヘテロアリールの代表的な例は、5,7−ジクロロ−キノリン−2−イル、イソキノリン−7−イル−1−カルボン酸エチルエステルおよび3−ブロモ−ベンゾピリミジン−2−イルを包含する。
「5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した、上記の通り定義された5または6員のヘテロアリールを意味する。
「置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個で5または6員のヘテロアリールおよび/またはC1−C8アルキレニル上で置換された上記の通り定義される5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル)を意味する。
置換された5員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル)基の代表的な例は、2−ヒドロキシ−オキサゾール−4−イルメチル、4−(5−クロロ−チオフェン−2−イル)−ヘキサ−1−イルおよび2−テトラゾール−5−イルオクチルを包含する。
置換された6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル)基の代表的な例は、4−アセチル−ピリジン−2−イルメチル、7−(3−フルオロ−ピリジン−4−イル)−ヘプタ−2−イルおよび2−(5−ヒドロキシメチル−ピラジン−2−イル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−プロパ−2−イルを包含する。
「8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した上記の通り定義された8〜10員のヘテロビアリールを意味する。
「置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル)」という表現は上記列挙したものから独立して選択される置換基1〜4個で8〜10員のヘテロビアリールおよび/またはC1−C8アルキレニル上で置換された上記の通り定義される8〜10
員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル)を意味する。
置換された8員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は下記:
Figure 2006504665
である。
置換された9員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は3−(2−アミノメチル)−インドール−2−イルメチルおよび1−(1−(2,6−ジクロロフェニルメチル)−ベンズピラゾール−3−イル)−プロパ−3−イルを包含する。
置換された10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は5,7−ジクロロ−キノリン−2−イルメチルおよび5−(3−ブロモ−ベンゾピリミジン−2−イル)−オクタ−2−イルを包含する。
「(C1−C6−アルキル)−O」という表現は酸素原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6−アルキル基を意味する。
「(C1−C6−アルキル)−S」という表現はイオウ原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6−アルキル基を意味する。
「(C1−C6−アルキル)−S(O)2」という表現はイオウ原子が酸素原子2個で置換されているイオウ原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6−アルキル基を意味する。
「(C1−C6−アルキル)−N(H)」という表現は水素原子に結合している窒素原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6−アルキル基を意味する。
「(C1−C6−アルキル)2−N」という表現はC1−C6−アルキル基2個がそれらが共に結合している窒素原子と一緒になって窒素原子を介して結合した5または6員のヘテロシクロアルキルを形成する環状基を含む上記の通り定義された独立して選択されるC1−C6−アルキル基2個を意味する。
「(C1−C6−アルキル)−OC(O)」という表現は酸素原子−カルボニル炭素原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6−アルキル基を意味する。
mが0または1の整数である「(C1−C6−アルキル)−C(O)O−(C1−C8アルキレニル)m」という表現は、mが0の場合はカルボニル炭素原子−酸素原子を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基、そして、mが1の場合はカルボニル炭素原子−酸素原子−(C1−C8アルキレニル)を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基を意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義される。
mが0または1の整数である「(C1−C6−アルキル)−C(O)O−(1〜8員のヘ
テロアルキレニル)m」という表現は、mが0の場合はカルボニル炭素原子−酸素原子を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基、そして、mが1の場合はカルボニル炭素原子−酸素原子−(1〜8員のヘテロアルキレニル)を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基を意味し、ここで1〜8員のヘテロアルキレニルは上記の通り定義される。
mが0または1の整数である「(C1−C6−アルキル)−C(O)NH−(C1−C8アルキレニル)m」という表現は、mが0の場合はカルボニル炭素原子−窒素原子を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基、そして、mが1の場合はカルボニル炭素原子−窒素原子−(C1−C8アルキレニル)を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基を意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義され、そして、窒素原子は水素原子に結合している。
mが0または1の整数である「(C1−C6−アルキル)−C(O)NH−(1〜8員のヘテロアルキレニル)m」という表現は、mが0の場合はカルボニル炭素原子−窒素原子
を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基、そして、mが1の場合はカルボニル炭素原子−窒素原子−(1〜8員のヘテロアルキレニル)を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基を意味し、ここで1〜8員のヘテロアルキレニルは上記の通り定義され、そして、窒素原子は水素原子に結合している。
「H2NS(O)2−(C1−C8アルキレニル)」という表現はイオウ原子−(C1−C8アルキレニル)を介して結合したアミノを意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義され、そして硫黄原子は酸素原子2個に結合している。
mが0または1の整数である「(C1−C6アルキル)−N(H)S(O)2−(C1−C8アルキレニル)m」という表現は、mが0の場合は窒素原子−イオウ原子を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基、そして、mが1の場合は窒素原子−イオウ原子−(C1−C8アルキレニル)を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基を意味し、ここで窒素原子は水素原子に結合しており、イオウ原子は酸素原子2個に結合しており、そして、C1−C8アルキレニルは上記の通り定義される。
mが0または1の整数である「(C1−C6アルキル)−NS(O)2−(C1−C8アルキレニル)m」という表現は、mが0の場合は、各々が窒素原子−イオウ原子を介して結合した、C1−C6アルキル基2個がそれらが共に結合している窒素原子と一緒になって5または6員のヘテロシクロアルキルを形成する環状基を包含する上記の通り定義されたC1−C6アルキル基2個を意味し、そしてmが1の場合は、各々が窒素原子−イオウ原子−(C1−C8アルキレニル)を介して結合した上記の通り定義されるC1−C6アルキル基2個を意味し、ここで窒素原子は水素原子に結合しており、イオウ原子は酸素原子2個に結合しており、そして、C1−C8アルキレニルは上記の通り定義される。
mが0または1の整数である「3〜6員のヘテロシクロアルキル−(G)m」という表現は、mが0の場合は上記の通り定義された3〜6員のヘテロシクロアルキル、そしてmが1の場合は上記の通り定義された基Gを介して結合した上記の通り定義された3〜6員のヘテロシクロアルキルを意味する。
mが0または1の整数である「置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(G)m」という表現は、mが0の場合は上記の通り定義された置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル、そしてmが1の場合は上記の通り定義された基Gを介して結合した上記の通り定義された置換された3〜6員のヘテロシクロアルキルを意味する。
mが0または1の整数である「5または6員のヘテロアリール−(G)m」という表現は、mが0の場合は上記の通り定義された5または6員のヘテロアリール、そしてmが1の場合は上記の通り定義された基Gを介して結合した上記の通り定義された5または6員のヘテロアリールを意味する。
mが0または1の整数である「置換された5または6員のヘテロアリール−(G)m」という表現は、mが0の場合は上記の通り定義された置換された5または6員のヘテロアリール、そしてmが1の場合は上記の通り定義された基Gを介して結合した上記の通り定義された置換された5または6員のヘテロアリールを意味する。
「フェニル−O−(C1−C8アルキレニル)」という表現はC1−C8アルキレニルを介して結合した、酸素原子を介して結合したフェニルを意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義される。フェニル−O−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例はフェノキシメチルおよび2−フェノキシエチルを包含する。
「置換されたフェニル−O−(C1−C8アルキレニル)」という表現はR2に関して上記の通り定義された置換基1〜4個で置換されている上記の通り定義されたフェニル−O−(C1−C8アルキレニル)基を意味する。置換されたフェニル−O−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は4−フルオロフェノキシメチルおよび2−フェノキシメチルカルボニルを包含する。
「フェニル−S−(C1−C8アルキレニル)」という表現はC1−C8アルキレニルを介して結合した、イオウ原子を介して結合したフェニルを意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義される。フェニル−S−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例はチオフェノキシメチルおよび2−チオフェノキシエチルを包含する。
「置換されたフェニル−S−(C1−C8アルキレニル)」という表現はR2に関して上記の通り定義された置換基1〜4個で置換されている上記の通り定義されたフェニル−S−(C1−C8アルキレニル)基を意味する。置換されたフェニル−S−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は4−フルオロチオフェノキシメチルおよび2−チオフェノキシメチルカルボニルを包含する。
「フェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル)」という表現はC1−C8アルキレニルを介して結合した、イオウ原子を介して結合したフェニルを意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義され、そしてイオウ原子は酸素原子に結合している。フェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例はフェニル−S(=O)−CH2およびフェニル−S(=O)−CH2CH2を包含する。
「置換されたフェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル)」という表現はR2に関して上記の通り定義された置換基1〜4個で置換されている上記の通り定義されたフェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル)基を意味する。置換されたフェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は(4−フルオロフェニル)−S(=O)−CH2およびフェニル−S(=O)−CH2C(=O)を包含する。
「フェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)」という表現はC1−C8アルキレニルを介して結合した、イオウ原子を介して結合したフェニルを意味し、ここでC1−C8アルキレニルは上記の通り定義され、そしてイオウ原子は酸素原子2個に結合している。フェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例はフェニル−S(=O)2−CH2およびフェニル−S(=O)2−CH2CH2を包含する。
「置換されたフェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)」という表現はR2に関して上記の通り定義された置換基1〜4個で置換されている上記の通り定義されたフェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)基を意味する。置換されたフェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)の代表的な例は(4−フルオロフェニル)−S(=O)2−CH2およびフェニル−S(=O)2−CH2C(=O)を包含する。
mが0または1の整数である「(C1−C6−アルキル)−S(O)2−N(H)−C(O)−(C1−C8アルキレニル)m」という表現は、mが0の場合は炭素原子を介して結合した窒素原子を介して結合した硫黄原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6アルキル基、ただし、硫黄原子は酸素原子2個に結合し、窒素原子は水素原子に結合し、そして、炭素原子は酸素原子に二重結合してカルボニル基を形成しているもの;そして、mが1の場合は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合した炭素原子を介して結合した窒素原子を介して結合したイオウ原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6アルキル基、ただし、硫黄原子は酸素原子2個に結合し、窒素原子は水素原子に結合し、そして、炭素原子は酸素原子に二重結合してカルボニル基を形成しているものを意味する。(C1−C6−アルキル)−S(O)2−N(H)−C(O)−(C1−C8アルキレニル)mの代表的な例はCH3−S(O)2−N(H)−C(=O)およびCH3−S(O)2−N(H)−C(=O)−CH2を包含する。
mが0または1の整数である「(C1−C6−アルキル)−C(O)−N(H)−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)m」という表現は、mが0の場合はイオウ原子を介して結合した窒素原子を介して結合した炭素原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6アルキル基、ただし、硫黄原子は酸素原子2個に結合し、窒素原子は水素原子に結合し、そして、炭素原子は酸素原子に二重結合してカルボニル基を形成しているもの;そして、mが1の場合は上記の通り定義されたC1−C8アルキレニルを介して結合したイオウ原子を介して結合した窒素原子を介して結合した炭素原子を介して結合した上記の通り定義されたC1−C6アルキル基、ただし、硫黄原子は酸素原子2個に結合し、窒素原子は水素原子に結合し、そして、炭素原子は酸素原子に二重結合してカルボニル基を形成しているものを意味する。(C1−C6−アルキル)−C(O)−N(H)−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)mの代表的な例はCH3−C(=O)−N(H)−S(O)2およびCH3−C(=O)−N(H)−S(O)2−CH2を包含する。
置換されたフェニル、置換されたナフチル(即ち置換された1−ナフチルまたは置換された2−ナフチル)のための好ましい置換基および置換された5員の単環のヘテロアリール、置換された6員の単環のヘテロアリールおよび置換された9または10員の縮合二環式ヘテロアリールのための炭素原子における好ましい置換基は、C1−C4アルキル、ハロ、OH、O−C1−C4アルキル、1,2−メチレンジオキシ、オキソ(「=O」)、CN、NO2、N3、NH2、N(H)CH3、N(CH32、C(O)CH3、OC(O)−C1−C4アルキル、C(O)−H、CO2H、CO2−(C1−C4アルキル)、C(O)−N(H)OH、C(O)NH2、C(O)NHMe、C(O)N(Me)2、NHC(O)CH3、N(H)C(O)NH2、SH、S−C1−C4アルキル、C≡CH、C(=NOH)−H、C(=NOH)−CH3、CH2OH、CH2NH2、CH2N(H)CH3、CH2N(CH32、C(H)F−OH、CF2−OH、S(O)2NH2、S(O)2N(H)CH3、S(O)2N(CH32、S(O)−CH3、S(O)2CH3、S(O)2CF3またはNHS(O)2CH3である。
特に好ましい置換基は1,2−メチレンジオキシ、メトキシ、エトキシ、−O−C(O)CH3、カルボキシ、カルボメトキシおよびカルボエトキシである。
「1,2−メチレンジオキシ」という用語は、置換されて5員の環を形成する基の隣接
する炭素原子に置換基1,2−メチレンジオキシが結合しているジラジカルの基−O−CH2−O−を意味する。1,2−メチレンジオキシに置換されている基の代表的な例は、1,2−メチレンジオキシで置換されたフェニル基である、下記式B:
Figure 2006504665
の1,3−ベンズオキサゾール−5−イルを包含する。
縮合二環式基は環系2個が原子2個のみを共有している基である。
ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基は原子が酸素および/またはイオウ原子である相互に結合した環原子2個を含まなくてもよいことに留意しなければならない。
「オキソ」という用語は=Oを意味する。オキソは特段の記載が無い限り炭素原子に結合する。オキソはそれが結合している炭素原子と一緒になって、カルボニル基(即ちC=O)を形成する。
「ヘテロ原子」という用語はO、S、S(O)、S(O)2、N、N(H)およびN(C1−C6アルキル)を包含する。
「ハロ」という用語はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを包含する。
「アミノ」という用語はNH2を意味する。
「隣接する実質的にsp2の炭素原子2個」という表現は、各炭素原子上で置換されることができる炭素−炭素二重結合を含む炭素原子を意味し、ここで炭素−炭素二重結合は芳香族または非芳香族、環状または非環状、または炭素環または複素環の基中に含まれる。
「第三級有機アミン」という表現は、置換基3個が独立してC1−C12アルキル、C3−C12シクロアルキル、ベンジルから選択されるか、または、置換基2個がそれらが結合している窒素原子と一緒になって窒素原子1個および炭素原子を含む5員または6員の単環の複素環を形成し、第3の置換基がC1−C12アルキルおよびベンジルから選択されるか、または、置換基3個がそれらが結合している窒素原子と一緒になって窒素原子1または2個および炭素原子、および場合により窒素原子が2個存在する場合はC=N二重結合を含む7〜12員の二環式の複素環を形成するトリ置換された窒素基を意味する。第三級有機アミンの代表例はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ベンジルジエチルアミノ、ジシクロヘキシルメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(TED)および1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エンを包含する。
「医薬組成物」という表現は医療または獣医分野における投与に適する組成物を意味する。
「混合した」という用語および「混合物中」という表現は同義であり、そして均質または非均質な混合物の状態を意味する。好ましいものは均質な混合物である。
「患者」という用語は哺乳類を意味する。好ましい患者はヒト、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ブタおよびヒツジである。
「動物」という用語は上記の通り定義される。好ましい動物は、ヒト、ネコ、イヌ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サル、ラット、マウス、モルモットおよびウサギを包含する。
「哺乳類」という用語はヒト、愛玩動物、例えばネコおよびイヌ、霊長類、例えばサル
およびチンパンジー、及び、家畜動物、例えばウマ、ウシ、ブタおよびヒツジを包含する。
「家畜動物」という表現は本明細書においては、家畜化された四足動物、例えば畜肉および種々の副産物用に育成されているもの、例えばウシ動物、例えばウシおよびBos属の他の動物、ブタ動物、例えば家畜用ブタおよびSus属の他の動物、ヒツジ動物、例えばヒツジおよびOvis属の他の動物、家畜用ヤギおよびCapra属の他の動物;荷役獣として使用するもののような特殊作業用に育成された家畜化された四足動物、例えばウマ動物、例えば家畜用ウマおよびEquidae族、Equus属の他の動物、または、探索または歩哨の任務用のもの、例えばイヌ動物、例えば家畜用イヌおよびCanis属の他の動物;および主に愛玩目的のために育成される家畜化された四足動物、例えばEquusおよびCanis属の動物、並びにネコ動物、例えば家畜用ネコおよびFelidae族、Felis属の他の動物を包含する。
「抗癌有効量」という表現は特定の患者または患者集団における治療すべき癌を抑制、休止または退縮誘発するのに十分な本発明の化合物または製薬上許容しうるその塩またはその互変異性体の量を意味する。例えば人または他の哺乳類においては、抗癌有効量は実験室または臨床状況において実験的に決定できるか、または、特定の癌および治療すべき患者に対して米国食品医薬品局または同等の外国の当局のガイドラインにより要求される量であってよい。
「抗関節炎有効量」という表現は特定の患者または患者集団における治療すべき関節炎を抑制、休止または退行誘発するのに十分な本発明の化合物または製薬上許容しうるその塩またはその互変異性体の量を意味する。例えば人または他の哺乳類においては、抗関節炎有効量は実験室または臨床状況において実験的に決定できるか、または、特定の関節炎および治療すべき患者に対して米国食品医薬品局または同等の外国の当局のガイドラインにより要求される量であってよい。
「MMP−13阻害量」という表現は特定の動物または動物集団における酵素マトリックスメタロプロテイナーゼ−13、そのトランケーションされた形態またはその触媒ドメインを抑制するのに十分な本発明の化合物または製薬上許容しうるその塩またはその互変異性体の量を意味する。例えば人または他の哺乳類においては、MMP−13阻害量は実験室または臨床状況において実験的に決定できるか、または、特定のMMP−13酵素および治療すべき患者に対して米国食品医薬品局または同等の外国の当局のガイドラインにより要求される量であってよい。
適切な剤型、用量および投与経路の決定は製薬および医療技術分野の当業者の知る範囲内であり、後述するとおりである。
「有効量」および「治療有効量」という表現は同義であり、MMP−13および場合により0〜12の別のMMP酵素により媒介される疾患に罹患した患者に投与した場合に治療すべき状態の改善を起こすのに十分な、本発明の化合物、製薬上許容しうるその塩またはその溶媒和物の量を意味する。
「互変異性体」という用語は本発明の化合物の異性体形態と平衡状態にある本発明の化合物の形態を意味し、その場合、本発明の化合物は系中、例えば反応混合物中、インビトロの生物試験中、またはインビボにおける異性体形成により相互変換できる形態の能力により何れかの形態に応じて反応することができる。
「(E)」という用語はentogegenを意味し、用語の対象となる二重結合に関
する立体配座が、Cahn−Ingold−Prelogの順位付けに従って決定されたより高い順位の置換基2個を二重結合の反対側に有する立体配座であることを示す。(E)二重結合は下記式(W):
Figure 2006504665
[式中より高い順位付けの置換基2個は基AおよびDである]の化合物により示される。
「(Z)」という用語はzusammenを意味し、用語の対象となる二重結合に関する立体配座が、Cahn−Ingold−Prelogの順位付けに従って決定されたより高い順位の置換基2個を二重結合の同じ側に有する立体配座であることを示す。(Z)二重結合は下記式(X):
Figure 2006504665
[式中より高い順位付けの置換基2個は基AおよびDである]の化合物により示される。
MMP−13のS1’部位は、以前は、結合の間に基質分子からアミノ酸側鎖を進入させる上面の開口部を含み、そして下面において閉鎖されている総体的に線状のチャンネルであると考えられていた。出願人等はS1’部位が実際には出願人等がS1’’部位と称する新しく発見されたポケットに角度をもって連結されているS1’チャンネルよりなることを発見した。S1’’部位は下面において溶媒に開口されており、これにより出願人等の本発明の化合物の官能基を溶媒に曝露させることができる。説明目的のために、MMP−13酵素のS1’部位をここで爪先において孔を有する靴下に似たものと考えることができ、この場合、S1’部位チャンネルは概ね開口部から踝に向けた領域であり、そしてS1’’部位は踝の下部の足の領域であり、この足の領域は角度を持って踝に連結されている。
より詳細には、S1’チャンネルはS1’部位の特定の部分であり、大部分はLeu218、Val219、His222により、そしてLeu239〜Tyr244の残基により形成されている。新しく発見されたS1’’結合部位はTyr246〜Pro255の残基により定義される。S1’’部位は少なくとも2個の水素結合ドナーおよび本発明の化合物と相互作用する芳香族基を含む。
特定の理論に限定されないが、本発明者等は、S1’’部位はMMP−13の天然の基質である三重らせんコラーゲンに対する認識部位であると考える。S1’’部位のコンホーメーションは適切な化合物がMMP−13に結合することによりコラーゲン認識過程を干渉する場合にのみ修飾される可能性がある。この新しく発見された結合パターンは、既知の結合パターンが活性部位における触媒性亜鉛原子の連結およびS1’’ではなくS1’チャンネルの占有を必要としていたMMP−13の既知の選択的阻害剤の結合パターンで達成可能であったものより高い選択性の可能性を与えるものである。
「Thr245」という用語は、MMP−13酵素のスレオニン245を意味する。
「Thr247」という用語は、MMP−13酵素のスレオニン247を意味する。
「Met253」という用語は、MMP−13酵素のメチオニン253を意味する。
「His251」という用語は、MMP−13酵素のヒスチジン251を意味する。
マトリックスメタロプロテイナーゼは限定されるものではないが例えば以下の酵素:
腸コラゲナーゼ、コラゲナーゼ−1または線維芽細胞型コラゲナーゼとしても知られているMMP−1;
ゼラチナーゼAまたは72kDaのIV型コラゲナーゼとしても知られているMMP−2;
ストロメリシンまたはストロメリシン−1としても知られているMMP−3;
マトリリシンまたはPUMP−1としても知られているMMP−7;
コラゲナーゼ−2、好中球コラゲナーゼまたは多形核型(PMN型)コラゲナーゼとしても知られているMMP−8;
ゼラチナーゼBまたは92kDaのIV型コラゲナーゼとしても知られているMMP−9;
ストロメリシン−2としても知られているMMP−10;
ストロメリシン−3としても知られているMMP−11;
メタロエラスターゼとしても知られているMMP−12;
コラゲナーゼ−3としても知られているMMP−13;
膜型(MT)1−MMPまたはMT1−MMPとしても知られているMMP−14;
MT2−MMPとしても知られているMMP−15;
MT3−MMPとしても知られているMMP−16;
MT4−MMPとしても知られているMMP−17;
MMP−18;および、
MMP−19;
を包含する。
他の知られたMMPにはMMP−26(マトリリシン−2)が包含される。
本発明の目的のためには、「関節炎的状態」と同義である「関節炎」という用語は、骨関節炎、慢性関節リューマチ、変形性関節症、脊椎関節症、痛風性関節炎、全身エリテマトーデス、若年性関節炎および乾癬性関節炎を包含する。抗関節炎作用を有するMMP−13のアロステリック化合物阻害剤は上記した関節炎性の疾患および障害の何れか1種の症状の1種または1種より多くの部分または全体の進行の抑制、更なる進行の予防または進行を退行させる上記定義した化合物である。
「IC50」という用語は酵素の触媒活性を50%阻害するために必要なマイクロモルまたはナノモルで通常は表示される化合物の濃度を意味する。
「ED40」という用語は、患者群の約40%において疾患の治療に必要なマイクロモルまたはナノモルで通常は表示される化合物の濃度を意味する。
「ED30」という用語は、患者群の約30%において疾患の治療に必要なマイクロモルまたはナノモルで通常は表示される化合物の濃度を意味する。
「医薬組成物」という表現は医療または獣医分野における投与に適する組成物を意味する。
「混合した」という用語および「混合物中」という表現は同義であり、そして均質または非均質な混合物の状態を意味する。好ましいものは均質な混合物である。
本明細書においては「軟骨損傷」という表現は、ヒアリン軟骨の表面の崩壊を伴うか伴わない、罹患関節の内部および周囲の組織の過形成を特徴とする、ヒアリン軟骨および肋軟骨下の骨の障害を意味する。
「治療する」および「治療された」という用語に関連する「治療」という表現は、上記した疾患および障害の何れか1種の部分または全体の進行の抑制、更なる進行の予防または進行を退行させる上記定義した本発明の複合物の投与を意味する。
「本発明の化合物」という用語は上記において詳細に定義した式Iの化合物または製薬
上許容しうるその塩を意味する。
「非毒性」という用語は、有効な用量が患者集団の10%以上において毒性作用が観察される用量より10倍以上であることを意味する。
「セレコキシブ」という用語は4−(5−(4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)−ベンゼンスルホンアミドと命名された化合物を意味する。セレコキシブは現在、骨関節炎、慢性関節リューマチおよびポリープ症−家族性腺腫の治療に関してFDAにより認可されている選択的シクロオキシゲナーゼ−2(「COX−2」)阻害剤である。セレコキシブは商品名「セレブレックス(Celebrex)」の下に市販されている。セレコキシブは現時点では膀胱癌、化学療法可能な肺癌、および、術後疼痛の治療に関して臨床治験に付されており、そして月経困難症の治療に関して登録されている。セレコキシブは以下に示す構造を有する。
Figure 2006504665
「バルデコキシブ」という用語は、4−(5−メチル−3−フェニル−4−イソキサゾリル)−ベンゼンスルホンアミドと命名された化合物を意味する。バルデコキシブは骨関節炎、慢性関節リューマチ、月経困難症および一般的疼痛の治療に関してFDAに認可されている選択的COX−2阻害剤であり、「ベクストラ(Bextra)」の商品名の下に市販されている。バルデコキシブは偏頭痛の治療に関して臨床治験に付されている。バルデコキシブは以下に記載する構造を有する。
Figure 2006504665
酵素COX−2はプロスタグランジンシンターゼ−2およびプロスタグランジンPGH2シンターゼとしても知られている。
COX−2の選択的阻害剤とは、COX−2を用いた場合の化合物のIC50の比で割ったCOX−1を用いた場合の化合物のIC50の比が5以上であるようなCOX−1よりも選択的にCOX−2を阻害する化合物を意味し、ここで比は、1種または1種より多くにおいて測定されるものである。化合物が選択的COX−2阻害剤であるかどうかを判断するために必要なものは、当該分野でよく知られた多くの試験のうちの1つにおいて化合物を試験することである。
「NSAID」という用語は「非ステロイド抗炎症剤」という表現の略記であり、これはシクロオキシゲナーゼ−1(COX−1)およびシクロオキシゲナーゼ−2を阻害する何れかの化合物を意味する。大部分のNSAIDは以下の5種の構造的クラス:即ち、(1)プロピオン酸誘導体、例えばイブプロフェン、ナプロキセン、ナプロシン、ジクロフェナックおよびケトプロフェン;(2)酢酸誘導体、例えばトルメチンおよびスリンダック;(3)フェナム酸誘導体、例えばメフェナム酸およびメクロフェナム酸;(4)ビフェニルカルボン酸誘導体、例えばジフルニサールおよびフルフェニサール;および(5)オキシカム、例えばピロキシム、ペロキシカム、スドキシカムおよびイソキシカムのうちの1つに属する。他の有用なNSAIDはアスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシンおよびフェニルブタゾンを包含する。上記したシクロオキシゲナーゼ−2の選択的阻害剤はNSAIDであるとも考えてよい。
「活性要素」、「活性化合物」および「活性成分」という表現と同義である「薬剤」という用語は、セレコキシブまたは製薬上許容しうるその塩、バルデコキシブまたは製薬上許容しうるその塩およびMMP−13のアロステリック阻害剤、そして、更に、上記した他の治療薬1種または2種を包含してよい。
式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩またはその互変異性体は本発明の化合物である化合物を包含する。MMP−13のアロステリック阻害剤は、MMP−13の触媒亜鉛に連結、配位または結合することなく、S1’チャンネルおよび新しく発見されたS1’’部位を含むMMP−13酵素のS1’部位にアロステリックに結合する式Iの何れかの化合物である。
MMP−13のアロステリック阻害剤である本発明の化合物は、生物学的方法1および2において後述するとおり、MMP−13の阻害のためのアルキン被験化合物を試験することにより薬学または医学の当業者が容易に同定することができ、そして、MMP−13のアロステリック阻害については、生物学的方法3または4において後述するとおり、MMP−13の触媒性亜鉛に対する阻害剤の存在下にMMP−13の阻害について本発明の化合物を試験する。
更に、抗炎症作用、鎮痛作用、抗関節炎作用または軟骨損傷抑制作用、またはこれらの作用の何れかの組み合わせを有する本発明の化合物は軟骨の損傷、関節炎、炎症または疼痛に対する本発明の化合物を測定するよく知られた測定法の幾つかにおいて本発明の化合物を試験することにより薬学または医学の当業者により容易に同定される。これらの試験法には軟骨試料を使用するインビトロの試験、および、軟骨の崩壊、炎症の抑制または疼痛の緩解を測定する動物全体におけるインビトロの試験を包含する。
例えば、インビトロにおける軟骨の損傷の試験に関しては、本発明の化合物または対照ベヒクルを軟骨損傷剤と共に軟骨に投与し、両方の試験における軟骨損傷抑制作用を軟骨の肉視的検査または組織病理学的検査により、または、軟骨損傷の生物学的マーカー、例えばプロテオグリカン含量またはヒドロキシプロリン含量を測定することにより調べる。更にまた、軟骨の損傷を試験するインビボ試験もまた以下の通り実施してよく:即ち、本発明の化合物または対照ベヒクルを軟骨損傷剤と共に動物に投与し、そして動物の関節に対して試験された本発明の化合物の作用を軟骨の肉視的検査または組織病理学的検査により、軟骨の損傷に起因する罹患関節の機能的限界に対する急性モデルにおける作用の観察により、または、軟骨損傷の生物学的マーカー、例えばプロテオグリカン含量またはヒドロキシプロリン含量を測定することにより調べる。
軟骨損傷抑制特性を有する本発明の化合物を同定するための数種類の方法を以下に記載
する。試験において投与すべき量は使用する特定の試験により異なるが、いずれの場合にも、特定の試験が効果的に適合できるような化合物のよく知られた最大量より高値とならない。
同様に、疼痛緩解作用を有する本発明の化合物は疼痛のインビボ動物モデルの多くの内の何れか1つを用いて同定してよい。
また同様に、抗炎症作用を有する本発明の化合物は炎症のインビボ動物モデルの多くの内の何れか1つを用いて同定してよい。例えば、炎症モデルの例については、参照により本明細書に組み込まれる米国特許6,329,429号を参照できる。
また同様に、抗関節炎作用を有する本発明の化合物は関節炎のインビボ動物モデルの多くの内の何れか1つを用いて同定してよい。例えば関節炎モデルの例については、参照により本明細書に組み込まれる米国特許6,329,429号を参照できる。
単独または上記した医薬組成物中に含まれる本発明の配合剤を投与することにより治療可能な他の哺乳類の疾患および障害には、発熱(リューマチ熱およびインフルエンザまたは他のウィルス感染にかかわる発熱)、かぜ、月経困難、月経痛、炎症性腸疾患、クローン病、気腫、急性呼吸困難症候群、喘息、気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病、臓器移植毒性、悪液質、アレルギー性反応、アレルギー性接触性過敏症、癌(例えば固形腫瘍癌、例えば結腸癌、乳癌、肺癌および前立腺癌;造血性悪性疾患、例えば白血病およびリンパ腫;ホジキン症;再生不良性貧血、皮膚癌および家族性腺腫性ポリープ)、組織潰瘍、消化性潰瘍、胃炎、限局性腸炎、潰瘍性結腸炎、憩室炎、再発性胃腸病変、胃腸出血、凝血、貧血、滑膜炎、痛風、強直性脊椎炎、再狭窄、歯周病、表皮水疱症、骨粗鬆症、人工関節インプラントの弛緩、アテローム性動脈硬化症(アテローム性動脈硬化性プラークの崩壊を含む)、大動脈瘤(腹部大動脈および脳大動脈の動脈瘤を含む)、結節性動脈周囲炎、うっ血性心不全、心筋梗塞、卒中、大脳虚血、頭部外傷、脊髄傷害、神経痛、神経変性障害(急性および慢性)、自己免疫障害、ハンチントン病、パーキンソン病、偏頭痛、鬱病、末梢神経障害、疼痛(下部背部痛および頸部痛、頭痛、歯痛を含む)、歯肉炎、脳のアミロイドアンギオパチー、精神向性(nootropic)または認知増強、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、眼部血管形成、角膜傷害、黄斑変性、結膜炎、異常な創傷治癒、筋肉または関節の捻挫または剥離、腱炎、皮膚障害(例えば乾癬、湿疹、硬皮症および皮膚炎)、重症筋無力症、多発性筋炎、筋炎、滑液包炎、熱傷、糖尿病(I型およびII型糖尿病、糖尿病性網膜症、神経障害および腎症を含む)、腫瘍侵襲、腫瘍増殖、腫瘍転移、角膜瘢痕形成、強膜炎、免疫不全症(例えばヒトにおけるAIDSおよびネコにおけるFLV、FIV)、敗血症、早産、低プロトロンビン血症、血友病、甲状腺炎、サルコイドーシス、ベーチェット症候群、過敏症、腎疾患、リケッチア感染(例えばライム病、エールリヒア症)、原虫性疾患(例えばマラリア、ジアルジア、コクシジウム症)、生殖障害(好ましくは家畜における)、癲癇、痙攣および敗血症性ショックが包含される。
本発明の他の特徴は他のMMP酵素またはTACEの少なくとも2種に対してよりも、MMP−13に対して10、20、50、100または1000倍より強力な、式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩である。
本発明の別の特徴は他のMMP酵素2、3、4、5、6または7種よりも、または、TACEおよび他のMMP酵素の1、2、3、4、5、6または7種よりも、MMP−13の選択的阻害剤である式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩である。
式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩の選択性は、例えばMMP−13の阻害に
関する阻害剤のマイクロモル濃度としてのIC50で割った他のMMP酵素またはTACEの阻害に関する阻害剤のマイクロモル濃度としてのIC50により測定される、MMP−13に対する選択性が上回ってる他のMMP酵素およびTACEの数、および、他の特定のMMPまたはTACEを上回っているMMP−13の阻害の選択性の程度を含む多次元の特性である。
上記したとおり、本発明の1つの特徴は酵素MMP−13の選択的阻害剤である新しい化合物である。MMP−13の選択的阻害剤とは、本明細書においては、例えばMMP−1、MMP−2、MMP−3、MMP−7、MMP−8、MMP−9またはMMP−14のような他のマトリックスメタロプロテイナーゼ酵素の少なくとも1種に対するか、または、腫瘍壊死因子アルファ変換酵素(TACE)に対するよりも、MMP−13に対してインビトロで5倍以上より強力である化合物である。本発明の好ましい特徴はMMP−1に対するよりもMMP−13に対して選択的な阻害剤である新しい化合物である。
本発明はいずれかのMMP酵素を用いた場合のIC50が50マイクロモル以下である式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を提供する。好ましいものはヒト完全長MMP−13(hMMP−13FL)またはヒトMMP−13触媒ドメイン(hMMP−13CD)を用いた場合のIC50が50マイクロモル以下である式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩である。より好ましいものはヒト完全長MMP−13(hMMP−13FL)またはヒトMMP−13触媒ドメイン(hMMP−13CD)を用いた場合のIC50が10マイクロモル以下である式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩である。
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−イソキノリン−2−イルメチル]安息香酸と命名された化合物は、それがhMMP−13と共に試験され、50マイクロモルを超えるIC50を有することがわかったため、本発明からは除外する。
MMPを用いて本発明の化合物のIC50を測定するために有用な生物学的方法の例は、生物学的方法1〜4において後述する。MMP酵素を用いた場合のIC50が10マクロモル以下である式Iの何れかの化合物または製薬上許容しうるその塩または上記の通り定義されたその何れかの形態は本発明から除外する。
本発明の化合物の特定のものは例えば酸付加塩および/または塩基塩を含む非毒性の製薬上許容しうる塩を更に形成することができる。酸付加塩は塩基性の本発明の化合物から形成されるのに対し、塩基付加塩は酸性の本発明の化合物から形成される。これらの形態の全ては本発明において有用な化合物の範囲に包含される。
塩基性の本発明の化合物の製薬上許容しうる酸付加塩は、無機酸、例えば塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、リン等から誘導された非毒性の塩、並びに有機酸、例えば脂肪族のモノまたはジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族のスルホン酸等から誘導された非毒性の塩を包含する。即ちこのような塩には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩等が包含される。更に包含されるものは、アミノ酸、例えばアルギネート等およびグルコネート、ガラクツロネートの塩である(例えばBerge S.M. et al.,Pharmaceutical Salt,J.of Pharma.Sci.,1977;66:1参照)。
塩基性の本発明の化合物の酸付加塩は、化合物の遊離塩基形態を十分な量の所望の酸に接触させ、従来の方法で非毒性の塩を生成することにより製造される。本発明の方法に従って製造される化合物の遊離塩基形態は溶解度、結晶構造、吸湿性等のような特定の物理的特性において幾分その対応する酸付加塩の形態とは異なるが、他の点では、本発明の化合物の遊離塩基形態とその対応する酸付加塩形態は本発明の目的のためには同等である。
酸性の本発明の化合物の製薬上許容しうる塩基付加塩は化合物の遊離の酸の形態をアルカリまたはアルカリ土類金属のカチオンのような金属カチオン、またはアミン、特に有機アミンと接触させることにより製造してよい。適当な金属カチオンの例は、ナトリウムカチオン(Na+)、カリウムカチオン(K+)、マグネシウムカチオン(Mg2+)、カルシウムカチオン(Ca2+)等である。適当なアミンの例は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミンおよびプロカインである(例えばBerge、上出、1977を参照)。
酸性の本発明の化合物の塩基付加塩は化合物の遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させ、従来の方法で塩を生成することにより製造してよい。化合物の遊離の酸の形態は、上記のとおり形成された塩形態を酸と接触させ、そして、従来の方法で化合物の遊離の酸を単離することにより再生してよい。本発明の化合物の遊離の酸の形態は、溶解度、結晶構造、吸湿性等のような特定の物理的特性において幾分その対応す塩の形態とは異なるが、他の点では、塩は本発明の目的のためにはその対応する遊離の酸の形態と同等である。
本発明の化合物の特定のものは、未溶媒和形態、並びに水和形態を含む溶媒和形態で存在できる。一般的に、水和形態を含む溶媒和形態は未溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲内に包含される。
本発明の化合物の特定のものは、キラル中心1個または1個より多くを有し、そして各中心はRまたはS配置において存在してよい。本発明の化合物は化合物の何れかのジアステレオマー、エナンチオマーまたはエピマー型、並びにこれらの混合物を包含する。
更にまた本発明の化合物の特定のものは、幾何異性体、例えば1,2−ジ置換アルケニル基のE配置およびZ配置の異性体、または、ジ置換された環状基のシスおよびトランスの異性体として存在してもよい。本発明の化合物は、化合物の何れかのシス、トランス、syn、anti、entgegen(E)またはzusammen(Z)配置の異性体、並びにこれらの混合物を包含する。
本発明の化合物の特定のものは、互変異性体2種以上として存在できる。化合物の互変異性体は、例えば、エノール化/脱エノール化、1,2−ハイドライド、1,3−ハイドライドまたは1,4−ハイドライドのシフト等を介して互換である。本発明の化合物は化合物の何れかの互変異性体ならびにその混合物を包含する。
本発明の化合物の一部のものはアルケニル基を有し、これはentogegenまたはzusammenの立体配座を有し、その場合、全てのその幾何学的形態、entogegenおよびzusammen、シスおよびトランスの両方、およびその混合物が、本発明の範囲内に包含される。
本発明の化合物の一部のものはシクロアルキル基を有し、これは炭素原子1個以上において置換されていてよく、この場合、全てのその幾何学的形態、シスおよびトランスの両方、およびその混合物が、本発明の範囲内に包含される。
本発明の化合物はまた、原子の1種または1種より多くが自然界に通常存在する原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により置き換えられているという事実以外は、上記したものと同一である同位体標識化合物も包含するものとする。本発明の化合物に組み込まれることのできる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えばそれぞれ、2H、3H、13C、14C、15C、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clを包含する。上記した同位体および/または他の原子の他の同位体を含む本発明の化合物および該化合物の製薬上許容しうる塩は本発明の範囲内に含まれる。本発明の特定の同位体標識化合物、例えば3Hおよび14Cのような放射性同位体が組み込まれたものは、薬剤および/または基質の組織分布試験において有用である。トリチウム、即ち3H、および、炭素−14、即ち14Cの同位体は、調製および検出の容易性のために特に好ましい。更にまた、重水素、即ち2Hのようなより重い同位体による置換はより高い代謝安定性、例えば延長されたインビボの半減期または低下した用量要求性から生じる特定の治療上の利点を与えることができ、これにより一部の状況においては好ましい場合がある。本発明における上記した同位体標識化合物は一般的には上記した参考文献に組み込まれている、または、後述するスキームおよび/または実施例および製造例に開示されている操作法により、非同位体標識試薬と容易に入手できる同位体標識試薬とを置き換えることにより製造できる。
本発明の化合物の上記した形態の全ては、特段の記載が無い限り、「本発明の化合物」、「式Iの化合物」「式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩」またはその何れかの命名された物質種という表現に包含されるものとする。
当業者の知るとおり、本発明の化合物は広範な疾患の治療に有用である。やはり当業者の知るとおり、本発明の化合物を特定の疾患の治療に用いる場合は、その本発明の化合物はその疾患に対して使用される種々の既存の治療薬と組み合わせてよい。
慢性関節リューマチの治療の場合は、本発明の化合物を抗TNFモノクローナル抗体およびTNF受容体免疫グロブリン分子(Enbrel(R)等)のようなTNF−α抑制剤、低用量メトトレキセート、レフニミド、ヒドロキシクロロキン、d−ペンシラミン、オウラノフィンまたは経口金製剤のような薬剤と組み合わせてよい。
本発明の化合物はまた、骨関節炎の治療のための既存の治療薬との組み合わせにおいて使用できる。組み合わせにおいて使用するための適当な薬剤は、標準的な非ステロイド抗炎症剤(以後NSAID)、例えばピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸類、例えばナプロキセン、フルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェンおよびイブプロフェン、フェナメート類、例えばメフェナム酸、インドメタシン、スリンダック、アパゾン、プラゾロン類、例えばフェニルブタゾン、サリシレート類、例えばアスピリン、COX−2抑制剤、例えばエトリコキシブおよびロフェコキシブ、鎮痛剤および関節内薬剤、例えばコルチコステロイドおよびヒアルロン酸、例えばヒアルガンおよびシンビスクを包含する。
本発明はまたヒト、ネコ、家畜またはイヌを含む哺乳類に本発明の化合物を投与することを含む炎症性の過程および疾患を治療するための方法または医薬組成物に関し、ここで該炎症性の過程および疾患は上記のとおり定義され、そして、該阻害化合物は以下の条件:
A)関節が細菌、カビ、原生動物および/またはウィルスにより重篤な炎症並びに感染
が生じている場合には、該阻害化合物を抗生物質、抗カビ、抗原生動物および/または抗ウィルス性の薬剤の1種または1種より多くと組み合わせて投与する;
B)疼痛および炎症の多数倍の治療が必要である場合には、該阻害化合物を本質的に下記:
(1)NSAID;
(2)H1−受容体拮抗剤;
(3)キニン−B1−およびB2−受容体拮抗剤;
(4)PGD−、PGF−PGI2−およびPGE−受容体拮抗剤よりなる群から選択されるプロスタグランジン抑制剤;
(5)トロンボキサンA2(TXA2−)抑制剤;
(6)5−、12−および15−リポオキシゲナーゼ阻害剤;
(7)ロイコトリエンLTC4−、LTD4/LTE4−およびLTB4−抑制剤;
(8)PAF−受容体拮抗剤;
(9)親水性基1個または1個より多くを伴ったオーロチオ基の形態の金;
(10)シクロスポリン、アザチオプリンおよびメトトレキセートよりなる群から選択される免疫抑制剤;
(11)抗炎症性のグルココルチコイド;
(12)ペニシラミン;
(13)ヒドロキシクロロキン;
(14)抗痛風剤、例えばコルヒチン;キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール;およびプロベネシド、スルフィンピラゾンおよびベンズブロマロンから選択される尿酸***剤;
よりなる群から独立して選択される要素の1種または1種より多くを含む、炎症の他のメディエーターの抑制剤と組み合わせて投与する;
C.老年期の哺乳類において観察される疾患状態、症候群および症状について加齢の進んだ哺乳類を治療する場合には、該阻害化合物を、本質的に下記:
(1)記憶の消失および障害に退行するための認知治療薬;
(2)下記:
a.利尿剤;
b.血管拡張剤;
c.β−アドレナリン作用性受容体拮抗剤;
d.単独または場合により中性エンドペプチダーゼ阻害剤と組み合わせたアンジオテンシンII変換酵素阻害剤(ACE阻害剤);
e.アンジオテンシンII受容体拮抗剤;
f.レニン阻害剤;
g.カルシウムチャンネルブロッカー;
h.交感神経遮断剤;
i.α2−アドレナリン作用性アゴニスト;
j.α−アドレナリン作用性受容体拮抗剤;および
k.HMG−CoA還元酵素阻害剤(抗高コレステロール血症剤);
よりなる群から選択されるアテローム性動脈硬化症、高血圧、心筋虚血、狭心症、うっ血性心疾患および心筋梗塞の転帰を除去することを意図した抗高血圧剤および他の心臓血管用の薬剤;
(3)下記:
a.下記:
i.下記:
[1]ビンブラスチン、および、
[2]ビンクリスチン;
から選択されるビンカアルカロイド;
から選択される抗有糸***剤;
から選択される抗新生物剤;
(4)成長ホルモン分泌促進剤;
(5)強力鎮痛剤;
(6)局所および全身麻酔剤;および、
(7)H2−受容体拮抗剤、プロトンポンプ抑制剤および他の胃保護剤;よりなる群から独立して選択される要素の1種または1種より多くと組み合わせて投与する;
の下に他の治療活性薬剤1種または1種より多くと組み合わせてされる。
本発明の活性成分は、炎症の他のメディエーターの抑制剤と組み合わせて投与してよく、それはそのような抑制剤のクラスより本質的になる群から選択される1種または1種より多くの要素を含み、その例には、マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、アグレカナーゼ阻害剤、TACE阻害剤、ロイコトリエン受容体拮抗剤、IL−1プロセシングおよび放出の抑制剤、ILra、H1−受容体拮抗剤;キニン−B1−およびB2−受容体拮抗剤;プロスタグランジン抑制剤、例えばPGD−、PGF−PGI2−およびPGE−受容体拮抗剤;トロンボキサンA2(TXA2−)抑制剤;5−、12−および15−リポオキシゲナーゼ阻害剤;ロイコトリエンLTC4−、LTD4/LTE4−およびLTB4−抑制剤;PAF−受容体拮抗剤;種々の親水性基を伴ったオーロチオ基の形態の金;免疫抑制剤、例えば、シクロスポリン、アザチオプリンおよびメトトレキセート;抗炎症性のグルココルチコイド;ペニシラミン;ヒドロキシクロロキン;抗痛風剤、例えばコルヒチン;キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール、および、尿酸***剤、例えばプロベネシド、スルフィンピラゾンおよびベンズブロマロンが包含される。
本発明の化合物はまた抗がん剤、例えばエンドスタチンおよびアンジオスタチン、または、細胞毒性薬剤、例えばアドリアマイシン、ダウノマイシン、シスプラチン、エトポシド、タキソール、タキソテール、および、アルカロイド、例えばビンクリスチン、および、抗代謝剤、例えばメトトレキセートと組み合わせて使用してもよい。
本発明の化合物はまた、血管拡張剤、例えばヒドララジン、β−アドレナリン作用性受容体拮抗剤、例えばプロプラノロール、カルシウムチャンネルブロッカー、例えばニフェジピン、α2−アドレナリン作用性アゴニスト、例えばクロニジン、α−アドレナリン作用性受容体拮抗剤、例えばプラゾシンおよびHMG−CoA還元酵素阻害剤(抗高コレステロール血症剤)、例えばロバスタチンまたはアトルバスタチンから選択される、アテローム性動脈硬化症の転帰、例えば高血圧、心筋虚血、例えば狭心症、うっ血性心疾患および心筋梗塞を除去することを意図した抗高血圧剤および他の心臓血管用の薬剤と組み合わせて使用してもよい。
本発明の化合物はまた抗生物質、抗カビ、抗原生動物、は抗ウィルス性または同様の治療薬の1種または1種より多くと組み合わせて投与してよい。
本発明の化合物はまた、CNS剤、例えば抗欝剤(例えばセルトラリン)、抗パーキンソン剤(例えばL−ドパ、レクイップ、ミラペックス、MAOB阻害剤、例えばセレギンおよびラサギリン、comP抑制剤、例えばタスマール、A−2抑制剤、ドーパミン再取り込み抑制剤、NMDA拮抗剤、ニコチンアゴニスト、ドーパミンアゴニスト、および、ニューロン一酸化窒素シンターゼの阻害剤)および抗アルツハイマー剤、例えばドネペジル、タクリン、COX−2阻害剤、プロペントフィリンまたはメトリフォネートと組み合わせて使用してもよい。
本発明の化合物はまた骨粗鬆症剤、例えばロロキシフェン、ラソフォキシフェン、ドロロキシフェンまたはフォソマックスおよび免疫抑制剤、例えばFK−506およびラパマ
イシンと組み合わせて使用してもよい。
本発明はまた単独または意図する配合剤を形成するための他の治療薬1種または1種より多くを伴った本発明の化合物の製剤に関し、該異なる薬剤は、比較的均一な投薬を達成する異なる放出時間を有する該薬剤の制御放出形態を作成することにより種々の半減期を有するもの;または、非ヒト患者の場合は、配合剤において使用される該薬剤が飼料組成物中の混合物として共に存在する医療用飼料組成物が包含される。更にまた、本発明によれば、薬剤の配合剤が、配合剤中において与えられる該薬剤の同時投与により達成される、同時投与が提供され;これには、異なる剤型および投与経路による同時投与;異なるが定期的で連続的な投薬スケジュールに従った配合剤の使用により、該目的薬剤の所望の血漿中濃度が治療対象の患者において、該配合剤を構成する個々の薬剤が該患者に同時に投与されない場合であっても、維持されるようにすることが包含される。
本発明の方法は上記した疾患および障害の1種またはそれ以上に罹患した哺乳類の治療のためのヒト用および家畜用の医療において有用である。
本発明の方法の実施のために必要な全てのことは、治療すべき状態の予防、抑制または退行のために治療上有効な量の、式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩を投与することである。本発明の化合物は直接または以下に記載する医薬組成物中において投与できる。
本発明の化合物の治療有効量、または単に有効量とは、一般的に式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩約1〜約300mg/kg患者体重である。典型的な用量は組成物の各々の成分につき、正常体重の成人対象では、約10〜約5000mg/日である。臨床環境においては、規制当局、例えば米国食品医薬品局(FDA)は特定の治療有効量を要求している。
本発明の方法に従って治療すべき上記した疾患および障害の何れか1種の症状1種または1種より多くを治療、予防または退行させるための本発明の化合物の非毒性の有効量または治療有効量を構成するものを決定する際には、医師または獣医師の経験を考慮して医師または獣医師により多くの要因が一般的に考慮され、それには、食品医薬品局のガイドライン、同等の当局のガイドライン、公開された臨床試験、対象(例えば哺乳類)の年齢、性別、体重および全身状態、並びに治療すべき疾患、障害または状態の種類および程度、および対象により使用されている別の薬剤がある場合はその薬剤が包含される。即ち、投薬用量は上記した範囲または濃度内にあるか、または、個々の対象に要求性、治療すべき状態の重症度、および、使用する特定の治療用製剤に応じて、範囲より高用量または低用量である範囲外にまで変動してよい。特定の状況のための適切な用量の決定は医療または獣医科の当業者の知るとおりである。一般的に、治療は特定の対象に対する旨適量よりも低値である本発明の化合物のより少ない投与により開始する。その後は状況下における至適作用に到達するまで少量ずつ用量を増大できる。簡便のためには、一日当たり総用量を分割し、所望により、1日のうちに少量ずつ投与してよい。
以下に簡単に説明し、後により詳述する本発明の配合剤の医薬組成物は、製薬用担体とともに単位剤型において本発明の複合物を製剤することにより製造してよい。単位剤型の例としては、錠剤、カプセル、丸薬、粉末、水性または非水性の経口用溶液および懸濁液、および、1つまたはより多数の投与単位を含み個々の用量に細分できる容器内に充填された非経口用の溶液が挙げられる。或は、本発明の化合物の活性成分は個別に製剤してもよい。
製薬用希釈剤を含む適当な製薬用担体は、ゼラチンカプセル;糖類、例えば乳糖および
スクロース;澱粉、例えばコーンスターチおよびポテトスターチ;セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、メチルセルロースおよびセルロースアセテートフタレート;ゼラチン;タルク;ステアリン酸;ステアリン酸マグネシウム;植物油、例えばピーナツ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油、およびカカオ脂;プロピレングリコール、グリセリン;ソルビトール;ポリエチレングリコール;水;寒天;アルギン酸;等張性食塩水およびリン酸塩緩衝溶液;並びに医薬品製剤において通常使用されている他の適合性のある物質である。
本発明において使用される組成物はまた着色剤、フレーバーおよび/または保存料のような他の成分も含有できる。これらの物質が存在する場合は、通常は比較的少量で使用する。組成物は所望により上記した疾患および障害の何れかを治療するために一般的に使用される他の治療薬を含有できる。
上記した組成物中の式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩の活性成分の比率は、広範な範囲内で変動できるが、実際の目的のためには、好ましくは固体組成物中少なくとも10%、および、一次液体組成物中少なくとも2%の総濃度で存在する。最も満足される組成物は、活性成分のより高い比率、例えば約95%までが含まれるものである。
本発明の化合物の好ましい投与経路は経口または非経口である。しかしながら、別の投与経路も治療すべき状態によっては好ましい場合がある。例えば、局所投与または注射による投与は、皮膚または関節に局在する状態の治療のためには適している。経皮パッチによる投与は例えば持続投薬が望まれる場合には好ましい。
当然ながら異なる投与経路は異なる用量を要する。例えば、式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩の有用な静脈内(IV)用量は5〜50mgであり、有用な経口用量は20〜800mgである。投薬は上記した疾患の治療において使用される用量範囲内で行うか、または医師により説明される患者の要求性により決定される。
本発明の化合物は何れかの形態で投与してよい。好ましくは、投与は単位剤型において行う。本発明において用いるための本発明の化合物の単位剤型はまた上記した疾患の治療において有用な他の化合物も含んでよい。本発明の化合物および本発明の配合剤の投与のために有用な医薬品製剤の別の説明は後に記載する。
本発明の配合剤の活性成分は、共に、または個別に製剤してよく、そして共に、または個別に投与してよい。使用してよい特定の製剤および投与様式は特定の患者および治療すべき状態に応じて、医療または製薬分野の当業者により適宜決定してよい。
本発明の方法において本発明の化合物の使用の利点は、治療有効量または実質的にはそれより高用量における化合物の非毒性の性質、その製造の容易さ、化合物が良好な耐容性を示すという事実、および、薬剤の局所、IVまたは経口投与の容易さを包含する。
別の重要な利点は、本発明の化合物が、本発明の化合物ではないMMP−13を阻害する同様の化合物と比べて、望ましくない副作用を少なくしながら、MMP−13の阻害に応答する特定の疾患をより効率的に標的とする点である。その理由は、式Iの本発明の化合物またはその製薬上許容しうる塩は、直接、または、水分子の架橋を介して間接的に、MMP−13の触媒性亜鉛カチオンに連結、配位または結合することはなく、代わりに、MMP−13への天然の基質の結合とは異なる位置で結合するためである。アロステリックMMP−13結合部位の結合条件はMMP−13に独特のものであり、そして他の何れかのMMP酵素よりもMMP−13を阻害することに関する本発明の化合物の特異性を説明するものである。この結合様式は当該分野において報告されていない。実際、MMP−
13の従来の阻害剤は他のMMP酵素の触媒性亜鉛カチオンに、並びにMMP−13の触媒性亜鉛カチオンに結合し、そしてその結果、MMP−13酵素の顕著に低特異性の阻害剤となる。
即ち本発明の化合物および製薬上許容しうるその塩はMMP−13の他の阻害剤よりも、そして、更には、腫瘍壊死因子アルファ変換酵素(TACE)よりも優れており、その理由は他のMMP酵素またはTACEの阻害による望ましくない副作用が、より少なくなっているためである。例えば、今日まで臨床試験された従来のMMP阻害剤の実質的にすべてが、筋骨格症候群(MSS)として知られている望ましくない副作用を示していた。MSSは複数のMMP酵素の阻害剤またはMMP−1のような特定のMMP酵素の阻害剤の投与に関連している。MSSは従来のMMP−13阻害剤または製薬上許容しうるその塩の何れかの代わりに本発明の化合物を投与することにより、その種類および重症度が顕著に低減する。上記したとおりMMP−13酵素の触媒性亜鉛カチオンと相互作用する同様の化合物と比較して、たとえその同様の化合物がMMP−13に対する幾分かの選択性を示すとしても、本発明の化合物のほうが優れている。
概ね全ての式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩が本発明の化合物であると予測される。
本発明の化合物のこの利点は、上記したようなMMP−13にアロステリックに結合しない競合類似化合物と比較して、両者の化合物が臨床治験で同様の挙動を示すという可能性の低い状況にあった場合でも、米国食品医薬品局のような新薬認可を規制する当局が本発明の化合物を認可する可能性を顕著に増大させる。これらの規制当局は限定された集団群において薬剤を試験する臨床治験が薬剤の安全性の問題点を常時明らかにするわけではないことに徐々に想到しており、即ち、他の点で全て等しい場合には、望ましくない副作用を与える可能性が最も低い薬剤を選択するのである。
別の重要な利点は、本発明の化合物の疾患改変特性は、軟骨損傷、関節炎、好ましくは骨関節炎、炎症および/または疼痛に罹患した患者に症状の緩解および軟骨分解のような伏在疾患病態の予防または抑制の両方を与える。骨関節炎を含む軟骨損傷の疾患改変のための現在認可されている薬剤はない。
本発明の化合物はいずれも市販のものとして、または、有機化学の当業者が知る合成方法により、容易に入手できる。特定の合成に関しては、後述する実施例および後述するスキームにおいて概説する本発明の合成の製造を参照できる。
式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩の合成のための中間体は、上記参照により組み込まれるか、または、有機化学の分野でよく知られた種々の合成操作法の適合により、有機化学の当業者が製造してよい。これらの合成操作法は文献、例えば、二、三例をあげると、Reagents for Organic Synthesis, Fieser and Fieser, John Wiley & Sons, Inc, New York,2000;Comprehensive Organic Transformations, Richard C.Larock, VCH Publishers, Inc, New York, 1989; Compendium of Organic Synhetic Methods, 1989, Wiley−Interscienceのシリーズ;Advanced Organic Chemistry, 4th editionのテキスト、 Jerry March, Wiley−Interscience, New York, 1992;またはHandbook of Heterocyclic Chemistry, Alan R.Katritzky, Pergamon Press Ltd,London,1985に記載されている。或は、当業者は広範に入手できるデータベース、例えばChemical Abstracts Service, Columbus, OhioまたはMDL Information Systems GmbH(以前のBeilstein Information Systems GmbH),Frankfurt, Germanyより入手可能なものを検索することにより化学文献中に中間体の調製に有用な方法を同定してよい。
本発明の化合物の製造は市販品として購入できる原料、試薬、溶媒および触媒を使用するか、または、それらは上記した文献または資料中の操作法を適合させることにより容易に製造してよい。本発明の化合物の製造において有用な原料、試薬、溶媒および触媒の入手元は、例えば、The Aldrich Chemical CompanyおよびSigma−Aldrich Corporation,St.Louis, Missouriの他の子会社,BACHEM,BACHEM A.G.,SwitzerlandまたはLancaster Synthesis Ltd,United Kingdomである。
本発明の化合物の合成は、反応性の官能基を含む原料、中間体または反応生成物を利用する場合がある。化学反応の間、反応性の官能基は、反応性の官能基を使用する反応条件に対して実質的に不活性とする保護基により反応から保護してよい。保護基が必要となる反応工程を実施する前に保護基を原料に導入する。保護基が必要でなくなれば、保護基を除去できる。式Iの化合物またはその製薬上許容しうる塩の合成の間に保護基を導入し、その後それらを除去することは当業者の知るとおりである。保護基の導入および除去に関する操作法は知られており、そして、例えば、参照により本明細書に組み込まれるProtective Groups in Organic Synthesis, 2nd
ed.,Greene T.W. and Wuts P.G.,John Wiley & Sons, New York:New York,1991を参考にできる。
即ち、例えば、アミノ、ヒドロキシルおよび他の基を保護するためには以下のような保護基、即ち:カルボキシルアシル基、例えば、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル;アルコキシカルボニル基、例えばエトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、β,β,β−トリクロロエトキシカルボニル(TCEC)およびβ−ヨードエトキシカルボニル;アラルキルオキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル(CBZ)、p−メトキシベンジルオキシカルボニルおよび9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC);トリアルキルシリル基、例えばトリメチルシリル(TMS)およびt−ブチルジメチルシリル(TBDMS);および他の基、例えばトリフェニルメチル(トリチル)、テトラヒドロピラニル、ビニルオキシカルボニル、o−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィニル、p−トルエンスルホニル(Ts)、メシル、トリフルオロメタンスルホニルおよびベンジルを利用してよい。保護基の除去のための操作法の例は、例えば10%Pd/Cのような水素化触媒の存在下の50psiの水素ガスを用いたCBZ基の水素化分解、例えばジクロロメタン中の塩化水素、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸(TFA)等を用いたBOC基の酸分解、フッ化物イオンとのシリル基の反応、および、亜鉛金属を用いたTCEC基の還元的脱離を包含する。
式Iの化合物の一般的合成は以下のスキーム1に概説する。説明を目的とするために、スキーム1はQが炭素−炭素三重結合であり、YがC(=O)であり、W1がNであり、W2、W3およびW4は各々CHであり、そしてnは0である式Iの化合物の製造を説明す
る。原則として、Qが炭素−炭素三重結合である式Iの何れかの化合物はスキーム1に概説する操作法に従って製造することができる。
Figure 2006504665
式中、R1およびR2は式Iに関して上記の通り定義したものである。
スキーム1において、7−ブロモ−1−ヒドロキシ−3−アザイソキノリン(A)の懸濁液を、一般的には炭酸セシウム、炭酸カリウムまたはトリエチルアミンのような塩基の存在下、アルキルハライドまたはベンジルハライドのような一般的なアルキル化剤で処理する際にジメチルホルムアミドのような非プロトン性溶媒中でアルキル化することができる。
アルキル化されたイソキノリン(B)は更に、当業者の知る標準的なカップリング条件を用いて、例えばPd(PPh34またはPdCl2(PPh32のような触媒を用いて、共存するリガンドを用いるか用いることなく、トリエチルアミンまたはジイソプロピルアミンのような塩基の存在下、種々のアルキンと反応させることにより本発明の化合物(C)を得ることができる。適切な場合は、t−ブチル保護基の脱離は、標準的な条件下、例えば中等度の酸性の加水分解により行い、カルボン酸を得る。
本発明の化合物はアルカン、アルキルエステルおよび酢酸エチルのような溶媒からの結晶化、およびジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、酢酸エチルのような溶媒を用いて溶離するシリカゲルのような固相上のクロマトグラフィーのような標準的な方法で単離および精製できる。
合成は更に以下のスキーム2aにおいて説明される。
Figure 2006504665
式中、R1およびR2は式Iに関して上記の通り定義したものである。
1がNであり、W2〜W4が各々C−R7である式Iの化合物はまたフタラジノン誘導体としても知られている。フタラジノン誘導体はまた図1に関して後に参照する操作法に従って製造することができる。
図式1において、式(D)のブロモ置換フタラジノンおよび式(E)のカルボン酸エステルをChem.Pharm.Bull.,1985;33(7):2809−2820に記載の操作法に従って製造することができる。式(D)および(E)の化合物は、YがC(O)でありQが炭素−炭素三重結合、アミドまたはエスエルリンカーである式Iの化合物である式IIIの化合物を製造するために使用してよい。
Figure 2006504665
式中、R1およびR2は式Iに関して上記の通り定義したものである。
2、W3およびW4の1つがNであり、そしてW1とW2、W3およびW4の残りの2つが各々C−R7である式Iの化合物はナフチリジン誘導体としても知られている。ナフチリジン誘導体はまた図2に関して後に参照する操作法に従って製造することができる。
図式2において、RがBrまたは例えばEtOC(O)である式(F)、(G)および(H)のブロモ置換ナフチリジンまたはカルボン酸エステルナフチリジンはそれぞれ、Chem.Pharm.Bull.,1985;33(2):626−633に記載の操作法に従って製造することができる。式(F)、(G)および(H)の化合物は、それぞれ、YがC(O)でありQが炭素−炭素三重結合、アミドまたはエステルリンカーである式Iの化合物である式IV、VおよびVIの化合物を製造するために使用してよい。
Figure 2006504665
1、W2、W3およびW4の1つがNであり、W1、W2、W3およびW4の他の3つがそれぞれC−R7であり、Qが複素環リンカーであり、そしてYがC(O)である式Iの化合物はスキーム2bにおいて以下に概説する操作法に従って製造することができる。
Figure 2006504665
スキーム2bにおいて、式(I)のブロモ置換された化合物を従来のカルボニル化方法
を用いて例えば式(J)のカルボン酸エステルに変換してよい。式(J)の化合物のアルキル化、その後の加水分解により、式(K)のカルボン酸中間体が得られ、次にこれを用いて式(VII)の化合物を含む複素環リンカー数種を製造できる。
Figure 2006504665
式Iの化合物の合成の代表的な例は実施例において以下に説明する。
実施例1A
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−1−プロパ−1−イニル)−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル
工程(1):4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸t−ブチルエステル
ジメチルホルムアミド(75mL)中の7−ブロモ−1−ヒドロキシ−3−アザイソキノリン(7.02g、28.2ミリモル)の懸濁液を4−ブロモメチル安息香酸t−ブチルエステル(12.5g、36.7ミリモル)および炭酸セシウム(11.94g、36.7ミリモル)で処理し、次に室温で1夜攪拌した。ジメチルホルムアミドを真空下に蒸発させ、残留物を酢酸エチルで希釈し、1NHClで洗浄し、有機部分を塩水で洗浄し、MgSO4上に乾燥し、蒸発乾固した。残留物を熱ヘキサン/酢酸エチルで磨砕し、室温に冷却し、固体を濾取し、乾燥し、所望の生成物を得た。
工程(2):4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−1−プロパ−1−イニル)−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド(10mL)中の4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸t−ブチルエステル(1.50g、3.62ミリモル)の溶液を窒素で脱気し、次にトリエチル−アミン(2.07mL、14.8ミリモル)、CuI(0.050g、0.26ミリモル)、Pd(Ph3P)4(0.173g、0.15ミリモル)および3−フェニル−1−プロピン(1.13mL、9.05ミリモル)で処理した。反応混合物を5時間65℃でオイルバス中に加熱し、室温に冷却し、DMFを蒸発させ、残留物を酢酸エチルに溶解した。溶液を1NHCl、塩水で洗浄し、MgSO4上に乾燥し、シリカゲル上に蒸発させた。3.5X18cmシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル4:1を溶離して精製し、次いで乾燥して、所望の生成物を得た。
1H−NMR(CDCl3);d 8.53 (d, 1H), 7.95-7. 93 (d, 2H), 7.67-7. 65 (dd, 1H), 7.43-
7. 41 (d, 3H), 7.36-7. 31 (m, 4H), 7.28-7. 24 (m, 1H), 7.04-7. 03 (d, 1H), 6.46-6. 44 (d, 1H), 5.24 (s,2H), 3.86 (s, 2H), 1.57 (s, 9H)。MS:M++1=450.2 Da。
実施例1
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸
Figure 2006504665
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル[0.20g、0.44ミリモル、実施例1A、工程(2)]の溶液をトリフルオロ酢酸(5mL)で処理し、反応混合物を30分間室温で攪拌した。溶液を蒸発乾固し、残留物を酢酸エチルに溶解し、水、塩水で洗浄し、MgSO4上に乾燥し、蒸発乾固した。茶色固体をアセトニトリルで磨砕し、固体を濾取し、アセトニトリルで洗浄した。次に固体を熱酢酸エチルに溶解し、シリカゲル上に蒸発させ、2.5X10cmシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル1:1次いで酢酸エチルを溶離して精製した。乾燥して精製生成物を得た。
実施例2
7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−2−(4−トリフルオロメチルベンジル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン
工程(1):7−ブロモ−(4−トリフルオロメチルベンジル)−2H−5−アザイソキノリン−オン
ジメチル−ホルムアミド中に臭化4−トリフルオロメチル−ベンジル(1.60g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−5−アザイソキノリン(1.00g、4.40ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル2:1で溶離して精製し、次いでヘキサン/酢酸エチル4:1で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−2−(4−トリフルオロメチルベンジル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(0.84mL、6.10ミリモル)、CuI(0.041g、0.22ミリモル)およびPd(Ph34(0.14g、0.12ミリモル)を使用した7−ブロモ−2−(4−トリフルオロメチルベンジル)−2H−5−アザイソキノリン−オン(1.16g、3.04ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.94mL、7.6ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。化合物を3.5X18cmシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、次にエーテルで磨砕し、ヘキサン/酢酸エチルから再結晶し、所望の生成物を得た。
実施例3
2−(3−フルオロベンジル)−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン
工程(1):7−ブロモ−2−(3−フルオロベンジル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン
ジメチルホルムアミド中の臭化3−フルオロベンジル(1.27g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−5−アザイソキノリン(1.00g、4.40ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、次いでヘキサン/酢酸エチル4:1で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):2−(3−フルオロベンジル)−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(1.03mL、7.4ミリモル)、CuI(0.025g、0.13ミリモル)およびPd(Ph34(0.087g、0.075ミリモル)を使用した7−ブロモ−2−(3−フルオロベンジル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン(0.60g、1.81ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.56mL、4.5ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。化合物を分取用HPLCにより精製し、所望の生成物を得た。
実施例4
3−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]ベンゾニトリル
工程(1):3−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル)ベンゾニトリル
ジメチルホルムアミド中の臭化3−シアノベンジル(1.31g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−6−アザイソキノリン(1.00g、4.40ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、次いでヘキサン/酢酸エチル4:1で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):3−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]ベンゾニトリル
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(0.70mL、5.0ミリモル)、CuI(0.034g、0.18ミリモル)およびPd(Ph34(0.20g、0.17ミリモル)を使用した3−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル)ベンゾニトリル(0.85g、2.51ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.78mL、6.3ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。化合物をシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、所望の生成物を得た。
実施例5
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド
工程(1):4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル)ベンゼンスルホンアミド
ジメチルホルムアミド中に4−ブロモメチル−ベンゼンスルホンアミド(1.67g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−6−アザイソキノリン(1.00g、4.40ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、次いでヘキサン/酢酸エチル4:1で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(0.50mL、3.61ミリモル)、CuI(0.025g、0.13ミリモル)およびPd(Ph34(0.084g、0.07ミリモル)を使用した4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル)ベンゼンスルホンアミド(0.71g、1.81ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.56mL、4.51ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。化合物をシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、所望の生成物を得た。
実施例6
4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸メチルエステル
工程(1):4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸メチルエステル
ジメチルホルムアミド中にメチル4−(ブロモメチル)ベンゾエート(1.53g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−8−アザイソキノリン(1.00g、4.46ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。固体をヘキサン/酢酸エチル2:1から結晶化し、白色結晶を濾取し、乾燥し、所望の生成物を得た。
工程(2):4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸メチルエステル
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(0.54mL、3.86ミリモル)、CuI(0.013g、0.07ミリモル)およびPd(Ph34(0.043g、0.04ミリモル)を使用した4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸メチルエステル(0.35g、0.94ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.29mL、2.35ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。化合物をシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル2:1で溶離して精製し、次いで乾燥して所望の生成物を得た。
実施例7
3−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸メチルエステル
工程(1):3−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸メチルエステル
ジメチルホルムアミド中にメチル3−(ブロモメチル)ベンゾエート(1.53g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−8−アザイソキノリン(1.00g、4.46ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、次いでヘキサン/酢酸エチル4:1で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):3−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸メチルエステル
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(0.92mL、6.60ミリモル)、CuI(0.044g、0.23ミリモル)およびPd(Ph34(0.15g、0.13ミリモル)を使用した3−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸メチルエステル(1.20g、3.22ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(1.00mL、8.06ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)
に記載の通り行った。得られた赤色油状物の部分を分取用HPLC上に80:20アセトニトリル/水(0.1%TFA)を使用して精製し、蒸発乾固し、酢酸エチルに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、MgSO4上に乾燥し、蒸発乾固した。乾燥し、所望の生成物を得た。
実施例8
2−(4−フルオロベンジル)−7−3−フェニルプロパ−1−イニル−2H−3,5−ジアザイソキノリン−1−オン
工程(1):7−ブロモ−2−(4−フルオロベンジル)−2H−3,5−ジアザイソキノリン−1−オン
ジメチル−ホルムアミド中に臭化4−フルオロ−ベンジル(1.27g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−3,5−ジアザイソキノリン(1.00g、4.46ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、次いでヘキサン/酢酸エチル4:1で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):2−(4−フルオロベンジル)−7−3−フェニルプロパ−1−イニル−2H−3,5−ジアザイソキノリン−1−オン
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(1.51mL、10.8ミリモル)、CuI(0.036g、0.19ミリモル)およびPd(Ph34(0.13g、0.11ミリモル)を使用した7−ブロモ−2−(4−フルオロベンジル)−2H−3,5−ジアザイソキノリン−1−オン(0.88g、2.65ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.82mL、6.62ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。得られた赤色油状物を分取用HPLC上に80:20アセトニトリル/水(0.1%TFA)を使用して精製し、蒸発乾固し、酢酸エチルに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、MgSO4上に乾燥し、蒸発乾固した。乾燥し、所望の生成物を得た。
実施例9
7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2−(3−トリフルオロメチルベンジル)−2H−3,6−ジアザイソキノリン−1−オン
工程(1):7−ブロモ−2−(3−トリフルオロメチルベンジル)−2H−3,6−ジアザイソキノリン−1−オン
ジメチル−ホルムアミド中に臭化3−トリフルオロメチル−ベンジル(1.60g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−3,6−ジアザイソキノリン(1.00g、4.46ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製し、次いでヘキサン/酢酸エチル4:1で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2−(3−トリフルオロメチルベンジル)−2H−3,6−ジアザイソキノリン−1−オン
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(1.82mL、13.1ミリモル)、CuI(0.043g、0.23ミリモル)およびPd(Ph34(0.15g、0.13ミリモル)を使用した7−ブロモ−2−(3−トリフルオロメチル)−2H−3,6−ジアザイソキノリン−1−オン(1.22g、3.20ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.93mL、8.0ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。得られた赤色油状物の部分を分取用HPLC上に80:20アセトニトリル/水(0.1%TFA)を使用して精製し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、MgSO4上に乾燥し、蒸発乾固した。乾燥し、所望の生成物を得た。
実施例10
2−(3−クロロベンジル)−7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2H−3,8−ジアザイソキノリン−1−オン
工程(1):7−ブロモ−2−(3−クロロベンジル)−2H−3,8−ジアザイソキノリン−1−オン
ジメチル−ホルムアミド中に臭化3−クロロベンジル(1.37g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−3,8−ジアザイソキノリン(1.00g、4.46ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。ヘキサン/酢酸エチル10:1で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):2−(3−クロロベンジル)−7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2H−3,8−ジアザイソキノリン−1−オン
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド(6mL)中にトリエチルアミン(0.64mL、4.59ミリモル)、CuI(0.031g、0.16ミリモル)およびPd(Ph34(0.106g、0.092ミリモル)を使用した7−ブロモ−2−(3−クロロベンジル)−2H−3,8−ジアザイソキノリン−1−オン(0.80g、2.29ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.71mL、5.74ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。得られた赤色油状物をシリカゲル上に蒸発させ、3.5×20cmシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製した。乾燥し、所望の生成物を得た。
実施例11
2−(3,4−ジフルオロベンジル)−7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2H−5,8−ジアザイソキノリン−1−オン
工程(1):7−ブロモ−2−(3,4−ジフルオロベンジル)−2−5,8−ジアザイソキノリン−1−オン
ジメチル−ホルムアミド中に臭化3,4−ジフルオロベンジル(1.38g、6.69ミリモル)および炭酸セシウム(2.18g、6.69ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−5,8−ジアザイソキノリン(1.00g、4.46ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。ヘキサン/酢酸エチル10:1
で磨砕し、所望の生成物を得た。
工程(2):2−(3,4−ジフルオロベンジル)−7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2H−5,8−ジアザイソキノリン−1−オン
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド(6mL)中にトリエチルアミン(0.64mL、4.59ミリモル)、CuI(0.031g、0.16ミリモル)およびPd(Ph34(0.106g、0.092ミリモル)を使用した7−ブロモ−2−(3,4−ジフルオロベンジル)−2H−5,8−ジアザイソキノリン−1−オン(0.80g、2.28ミリモル)の3−フェニル−1−プロピン(0.71mL、5.74ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。得られた赤色油状物をシリカゲル上に蒸発させ、3.5X20cmシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル3:1で溶離して精製した。得られた赤色固体をエチルエーテルで磨砕し、乾燥した。このようにして所望の生成物を得た。
実施例12
2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンジル)−7−[3−(4H−[1,2,3]トリアゾール−4−イル)プロパ−1−イニル]−2H−3−アザイソキノリン−1−オン
工程(1):7−ブロモ−2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンジル)−2−3−ジアザイソキノリン−1−オン
ジメチル−ホルムアミド中に4−ブロモメチル−2,6−ジフルオロフェノール(1.68g、7.54ミリモル)および炭酸セシウム(2.46g、7.54ミリモル)を使用した7−ブロモ−1−ヒドロキシ−3−アザイソキノリン(1.30g、5.80ミリモル)のアルキル化を実施例1、工程(1)に上記した通り行った。固体を濾取し、水、酢酸エチルで洗浄し、ハウス真空下に風乾した。乾燥し、所望の生成物を得た。
工程(2):2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンジル)−7−[3−(4H−[1,2,3]トリアゾール−4−イル)プロパ−1−イニル]−2H−3−アザイソキノリン−1−オン
Figure 2006504665
ジメチルホルムアミド中にトリエチルアミン(0.43mL、3.11ミリモル)、CuI(0.021g、0.11ミリモル)およびPd(Ph34(0.073g、0.06ミリモル)を使用した7−ブロモ−2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンジル)−1H−3−アザイソキノリン−1−オン(0.57g、1.56ミリモル)の4−プロパ−2−イニル−4H−トリアゾール(0.41g、3.90ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル4:1、酢酸エチル、塩化メチレン/THF9:1および塩化メチレン/THF4:1で溶離して精製し、次いで乾燥し、所望の生成物を得た。
実施例13A
4−[7−(3−イミダゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1−オキソ−1H−5−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル
Figure 2006504665
ジメチル−ホルムアミド中にトリエチルアミン(1.08mL、7.22ミリモル)、CuI(0.026g、0.14ミリモル)およびPd(Ph34(0.15g、0.13ミリモル)を使用した4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−5−アザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸t−ブチルエステル(0.80g、1.93ミリモル)の4−プロパ−2−イニル−4H−トリアゾール(0.41g、3.86ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。シリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル2:1、酢酸エチル、および塩化メチレン/THF4:1で溶離して精製し、次いで乾燥し、所望の生成物を得た。
実施例13
4−[7−(3−イミダゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1−オキソ−1H−5−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸
Figure 2006504665
4−[7−(3−イミダゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1−オキソ−1H−5−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル(0.38g、0.86ミリモル、実施例13A)の溶液をトリフルオロ酢酸(6mL)で処理し、30分間室温で攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、酢酸エチルで磨砕し、固体を濾取し、水で洗浄し、酢酸エチルで洗浄し、ハウス真空下に乾燥した。これにより所望の生成物を得た。
実施例14A
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル
Figure 2006504665
ジメチル−ホルムアミド中にトリエチルアミン(0.94mL、6.76ミリモル)、CuI(0.023g、0.12ミリモル)およびPd(Ph34(0.08g、0.07ミリモル)を使用した4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸t−ブチルエステル(0.70g、1.69ミリモル)の1−プロパ−2−イニル−1H−イミダゾール(0.45g、4.22ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。シリカゲルメッシュを3.5X18cmシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル1:1、塩化メチレン/THF7:1、次に塩化メチレン/THF4:1で溶離して精製した。蒸発乾固し、所望の生成物を得た。
実施例14
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸
Figure 2006504665
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル(0.29g、0.66ミリモル、実施例14A)の溶液をトリフルオロ酢酸(10mL)で処理し、40分間室温で攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、酢酸エチルで磨砕し、固体を濾取し、水で洗浄し、酢酸エチルで洗浄し、ハウス真空下に乾燥した。これにより所望の生成物を得た。
実施例15A
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,4]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−3,5,8−トリアザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル
Figure 2006504665
ジメチル−ホルムアミド中にトリエチルアミン(0.94mL、6.76ミリモル)、CuI(0.023g、0.12ミリモル)およびPd(Ph34(0.08g、0.07ミリモル)を使用した4−(7−ブロモ−1−オキソ−1H−3,5,8−トリアザイソキノリン−2−イルメチル)安息香酸t−ブチルエステル(0.70g、1.69ミリモル)の1−プロパ−2−イニル−1H−イミダゾール(0.45g、4.22ミリモル)との結合を実施例1、工程(2)に記載の通り行った。シリカゲルメッシュを3.5X18cmシリカゲルカラム上にヘキサン/酢酸エチル1:1、塩化メチレン/THF7:1、次に塩化メチレン/THF4:1で溶離して精製した。蒸発乾固し、所望の生成物を得た。
実施例15
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,4]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−3,5,8−トリアザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸
Figure 2006504665
4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,4]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−3,5,8−トリアザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル(0.46g、1.04ミリモル、実施例15A)の溶液をトリフルオロ酢酸(10mL)で処理し、40分間室温で攪拌した。反応混合物を蒸発乾固し、酢酸エチルで磨砕し、固体を濾取し、水で洗浄し、酢酸エチルで洗浄し、ハウス真空下に乾燥した。これにより所望の生成物を得た。
Qがトランス−(H)C=C(H)、シス−(H)C=C(H)、C≡C、CH2C≡CまたはCF2C≡Cであり、式Iにおけるsp2炭素原子に結合している場合は、R1が上記の通り定義された式R1−トランス−(H)C=CH2、R1−シス−(H)C=H2)、R1−C≡CH、R1−CH2C≡CHまたはR1−CF2C≡CHの相当する末端オレフィンまたはアルキンの、適当な塩基の存在下の下記式:
Figure 2006504665
のブロモまたはヨード置換sp2炭素原子とのパラジウム触媒カップリングにより、Qがトランス−(H)C=C(H)、シス−(H)C=C(H)、C≡C、CH2C≡CまたはCF2C≡Cであり、Dがsp2炭素原子においてQに結合している基であり、そしてR1、VおよびR2が式Iに関して上記の通り定義されたものである式Iの化合物が得られる。カップリング試薬および触媒の代表的な例は、触媒としてのパラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)または酢酸パラジウム(II)、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミンのような第3有機アミン塩基、ジメチルホルムアミド(DMF)またはテトラヒドロフラン(THF)のような適当な溶媒、および場合によりヨウ化銅(I)のような共触媒を包含し、0℃〜100℃のような適当な温度で30分〜2日間のような適当な時間、窒素またはアルゴンガスの雰囲気下のような不活性雰囲気下において行う。
或は、前述の通り製造した下記式:
Figure 2006504665
の相当するアルデヒドをWittigオレフィン化、またはHorner−Emmonsオレフィン化、の条件下にホスホニウムイリドとカップリングさせることによりQがトランス−(H)C=C(H)である式Iの化合物が得られる。
上記したブロモまたはヨード中間体は従来の手段により変換して下記式:
Figure 2006504665
の相当するカルボン酸とし、そして、カルボン酸は従来の手段により変換してQがOC(O)、CH(R6)C(O)、OC(NR6)、CH(R6)C(NR6)、N(R6)C(O)、N(R6)C(S)、N(R6)C(NR6)、SC(O)、CH(R6)C(S)またはSC(NR6)である式Iの化合物としてよい。代表例はカルボン酸をアミンとカップリングさせることによりQがN(R6)C(O)である式Iの化合物とし、そして場合により得られたアミドを例えばP25で硫化することによりQがN(R6)C(S)である式Iの化合物とすることを包含する。
或は、カルボン酸を下記式:
Figure 2006504665
の相当するヒドロキシメチル化合物まで還元し、そしてヒドロキシメチルを従来の手段によりQがOHC2またはN(R6)CH2である式Iの化合物に変換してよい。
或はヒドロキシメチル化合物を下記式:
Figure 2006504665
の相当するアルデヒドまで酸化し、そしてアルデヒドをヒドロキシルアミンとカップリングさせることにより相当するオキシムとする。オキシムは塩素化してよく、そしてクロロオキシムをオレフィンまたはアルキンで環化してQが5員のヘテロアリーレンである式Iの化合物としてよい。
或は、アルデヒドはカルボン酸をN,O−ジメチルヒドロキシルアミンとカップリングさせ、そして、得られたジメチルヒドロキシアミドをナトリウムボロハイドライドまたはリチウムアルミニウムハイドライドのような適当な水素化物還元剤により還元することにより相当するカルボン酸から製造してよい。
或は、上記したカルボン酸中間体は従来の手段により下記式:
Figure 2006504665
の相当するメチルケトンに変換し、そしてメチルケトンをメチル上でハロゲン化し、種々のアミン、アルコールまたは他のハロゲン化化合物とカップリングすることにより、QがCH(R6)C(O)である式Iの化合物としてよい。
或は、上記したカルボン酸中間体またはブロモまたはヨード中間体は従来の手段により下記式:
Figure 2006504665
の相当するニトリルに変換し、そしてニトリルを非親核塩基性条件下(例えば1,8−ジアザウンデカン)にアミンまたはアルコールと縮合させてQがそれぞれN(R6)C(NR6)またはOC(NR6)である式Iの化合物としてよい。
或は、Qがラクタムジラジカルである式Iの化合物は、従来の手段により相当するガンマアミノ酸を環化することにより製造してよい。
式Iの化合物はMMP酵素の触媒活性を抑制するその能力に関する標準的な試験において評価できる。本発明の化合物のMMP生物学的活性を評価するために用いる試験はMMP阻害剤および臨床状態の治療のためのその使用の研究における当業者がよく知り、日常的に使用しているものである。例えば、式Iの化合物は後述する通り、生物学的方法1または2に従ってMMP−13の阻害に関して被験化合物を試験し、そして、生物学的方法3または4に従ってMMP−13アロステリック阻害に関して被験化合物を更に試験することにより容易に同定できる。
実施例1、2〜12、13A、13、14A、14、15Aおよび15の化合物により説明される式Iの化合物はMMP−13触媒ドメインの強力な阻害剤であることがわかる。本発明の化合物についてMMP−13の触媒ドメインを用いてIC50により測定された力価は典型的には約0.001μM〜約30μMの範囲である。
本発明の化合物は完全長MMP−2、完全長MMP−7、完全長MMP−9およびMMP−14の触媒ドメインを用いて更にスクリーニングすることができ、これにより他のMMP酵素に対するMMP−13との阻害の選択性を調べることができる。MMP−13の触媒ドメインを用いた場合の阻害剤のIC50で比較対照MMP酵素を用いた場合の阻害剤のIC50を割ることにより求められる他のMMP酵素(完全長または触媒ドメイン)に対するMMP−13触媒ドメインに対する本発明の化合物の選択性は5〜50,000倍であると予測される。
阻害特性を調べるために、式Iの化合物が種々のMMP酵素の触媒活性を阻害する能力を調べる標準的な試験においてこれらを評価することができる。本発明の化合物のMMP生物学的活性を評価するために用いられる試験は、MMP阻害剤および臨床状態の治療のためのその使用の研究における当業者がよく知り、日常的に使用しているものである。
試験はマトリックスメタロプロテイナーゼ酵素により触媒されるチオペプトリドの加水分解を被験化合物が低減する量を測定する。このような試験は参照により本明細書に組み込まれるYe et al.,Biochemistry,1992;31(45):11231−11235に詳述されている。このような試験の1つは生物学的方法1において後述するとおりである。
以下に記載する特定の方法の一部は、相当する完全長の酵素MMP−13ではなく、MMP−13酵素の触媒ドメイン、即ち、マトリックスメタロプロテイナーゼ触媒ドメイン(MMP−13CD)を使用する。Ye Qi−Zhuang,Hupe D.,and
Johnson L.(Current Medicinal Chemistry,1996;3:407−418)によれば、MMPの触媒ドメインに対する阻害剤の活性は対応する完全法MMP酵素に対する阻害剤の活性を予測するものであることがわかっている。
生物学的方法1
チオペプトライド基質はマトリックスメタロプロテイナーゼ酵素の非存在下においては中性以下のpHで実質的に分解または加水分解を示さない。試験に一般的に使用されている典型的なチオペプトライド基質はAc−Pro−Leu−Gly−チオエステル−Leu−Leu−Gly−OEtである。100μLの試験混合物は50mMのN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸緩衝液(HEPES,pH7.0
)10mMCaCl2、100μMチオペプチド基質および1mM5,5’−ジチオ−ビス−(2−ニトロ−安息香酸)(DTNB)を含有する。チオペプトライド基質濃度はKmおよびKcat値を得るために例えば10〜800μMに変動してよい。405nmにおける吸光度の変化を室温(22℃)においてThermoMaxマイクロプレートリーダー
(Molecular Device, Menlo Park, CA) 上でモニタリングする。チオペプトライド基質の加水分解の量の計算はDTNB誘導生成物3−カルボキシ−4−ニトロチオフェンオキシドに関するE412=13600M-1cm-1に基づいている。試験はマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の存在下または不存在下において実施し、そして、加水分解の量を比較することにより被験化合物の阻害活性を求める。
被験化合物を種々の濃度で評価することにより、その対応するIC50値、即ち対応する酵素の触媒活性の50%阻害をもたらすために必要な化合物のマイクロモル濃度を求める。
当然ながら、MMP−3CDと共に使用する試験緩衝液は上記したpH7.0のHEPES緩衝液ではなくpH6.0の50mMN−モルホリノエタンスルホネート(MES)とした。
MMP−13の阻害に関して上記した試験はまた、マトリックスメタロプロテイナーゼMMP−1、MMP−2、MMP−3、MMP−7、MMP−9、MMP−12およびMMP−14を阻害する式Iの化合物の能力を測定するために適合させ、使用することもできる。
生物学的方法2
MMP−13の一部の代表的な式Iの化合物はそれらのMMP−13の阻害能力について評価されている。化合物による他のMMPと比較した場合の阻害活性は例えば完全長の間質性コラゲナーゼを指すMMP−1FL;完全長ゼラチナーゼAを指すMMP−2FL;ストロメリシンの触媒ドメインを指すMMP−3CD;完全長マトリリシンを指すMMP−7FL;完全長ゼラチナーゼBを指すMMP−9FL;コラゲナーゼ3の触媒ドメインを指すMMP−13CD;およびMMP−14の触媒ドメインを指すMMP−14CDを用いて測定してよい。被験化合物を種々の濃度で評価することにより、その対応するIC50値、即ち対応する酵素の加水分解の50%阻害をもたらすために必要な化合物のマイクロモル濃度を求める。
他のMMPを用いた上記試験の結果は、式Iの化合物がMMP酵素の強力な阻害剤であり、そしてそのMMP−13選択的阻害により特に有用であることを明らかにする。この強力で選択的な阻害活性のために、化合物は特に、MMP酵素により媒介される疾患を治療するために有用である。
式Iの化合物であるMMP−13のアロステリック阻害剤は生物学的方法3または4において以下に記載する方法に従ってMMP−13の阻害について被験化合物を試験することにより容易に同定することができる。
生物学的方法3
MMP−13のアロステリック阻害剤としての式Iの化合物を発見するためのフッ素原性(fluorigenic)ペプチド−1基質系の試験
最終試験条件:
50mMHEPES緩衝液(pH7.0)
10mMCaCl2
10μMフッ素原性ペプチド−1(FP1)基質
0または15mMアセトヒドロキサム酸(AcNHOH)=1Kd
2%DMSO(阻害剤被験化合物の存在下または不存在下)
0.5nMMMP−13CD酵素
保存溶液:
1)10×試験緩衝液:500mMHEPES緩衝液(pH7.0)プラス100mMCaCl2
2)10mMFP1基質:(Mca)−Pro−Leu−Gly−Leu−(Dnp)−Dpa−Ala−Arg−NH2(Bachem,M−1895;「A novel coumarin−labeled peptide for sensitive continuous assays of the matrix metalloproteinase」、Knight C.G.,Willenbrock F.,and
Murphy,G.,FEBS Lett.,1992;29:263−266)。0.475mLDMSOに5mgFP1を溶解することにより10mM保存溶液を製造。
3)3MAcNHOH:4mlのH2Oおよび1mlの10×試験緩衝液を2.25gAcNHOH(Aldrich15,903−4)に添加することにより調製。NaOHdepH7.0に調節。H2Oで10mlに希釈。最終溶液は3MAcNHOH、50mMHEPES緩衝液(pH7.0)および10mMCあCl2を含有。
4)AcNHOH希釈緩衝液:50mMHEPES緩衝液(pH7.0)プラス10mMCaCl2
5)MMP−13CD酵素:保存溶液濃度=250nM
6)酵素希釈緩衝液:50mMHEPES緩衝液(pH7.0)、10mMCaCl2および0.005%BRJJ35洗剤(Calbiochem203728;蛋白等級、10%)
操作法(96ウェルマイクロプレート1枚)
A.試験混合物の調製
1100μL10×試験緩衝液
11μL10mMFP1
55μM3MAcNHOHまたは55μMAcNHOH希釈緩衝液
8500μLH2
B.MMP−13CDを5nMの作業用保存溶液に希釈:
22μLMMP−13CD(250nM)
1078μL酵素希釈緩衝液
C.動態試験の実施
1.2μLの阻害剤試験試料(100%DMSO中)をウェルに分注。
2.88μL試験混合物を添加し、気泡が形成しないように混合。
3.5nMMMP−13CD10μLを用いて反応を開始;気泡が形成しないように十分混合。
4.室温で反応の動態を迅速に測定。
蛍光光度計:Fmax蛍光マイクロプレートリーダー&SOFTMAX PRO バージョン1.1ソフトウエア(Molecular Devices Corporation;Sunnyvale,CA 94089)。
プロトコルメニュー:
励起:320nm 発光405nm
試行時間:15分 間隔:29秒
RFU最小:−10 RFU最大:200
max点:32/32
D.阻害剤被験化合物±AcNHOHとの対照活性の%および/またはIC50の比較
フッ素原性ペプチド−1基質[(Mca)Pro−Leu−Gly−Leu−Dpa−Ala−Arg−NH2;Bachem、カタログ番号M−1985]、ただし「Mca」は(7−メトキシ−クマリン−4−イル)アセチルおよび「Dpa」は(3−[2,4−ジニトロフェニル]−L−2,3−ジアミノプロピオニル)であるものの加水分解を用いてMMP−13触媒ドメイン(CD)阻害剤をスクリーニングする。(DpaはまたDnpとも略記される。)反応液(100μL)は0.05MHepes緩衝液(pH7.0)、0.01M塩化カルシウム、0.005%ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル(Brijj35)、0または15mMのアセトヒドロキサム酸、10μMFP1および0.1mM〜0.5nMの阻害剤をDMSO(終濃度2%)中に含有する。
組み換えヒトMMP−13CD(終濃度0.5nM)を添加して反応を開始した後、室温でマイクロプレート上で30分まで連続的に405nm(320nmで励起)の蛍光の増大をモニタリングすることにより、FP1の加水分解の初期速度を測定する。或は、エンドポイントの読み取り値を用いて反応速度を求めることができるが、ただし、酵素の添加前に記録された溶液の初期蛍光は反応混合物の最終蛍光から差し引く。阻害剤は種々の濃度値、例えば100μM、10μM、1μM、100nM、10nMおよび1nMにおいて試験する。次に阻害剤の濃度をX軸上に、そして阻害剤を用いない実験に対する阻害剤を用いた実験で観察された対照活性のパーセント(即ち(阻害剤存在下の速度)割る(阻害剤非存在下の速度)掛ける100)をY軸上にプロットし、IC50値を求める。この測定はアセトヒドロキサム酸の存在下に行った実験、および不存在下に行った実験について行う。データは、非直線最小自乗曲線フィッティング等式回帰を用いて、方程式:%対照活性=100/[1+(([I]/IC50傾き)]{式中[I]は阻害剤濃度、IC50は対照に対して反応速度が50%抑制される阻害剤の濃度、そして傾きはIC50曲線の変曲点における傾きである}にフィットさせる。
結果はIC50比(+/−)比として表示してよく、これは、MMP−13の触媒性亜鉛に対する阻害剤を用いずにのMMP−13を用いた場合の阻害剤のIC50で割ったMMP−13およびMMP−13の触媒性亜鉛に対する阻害剤を用いた場合のIC50の比を意味する。MMP−13のアロステリック阻害剤である式Iの化合物は1未満のIC50比(+/−)比を有すると予測され、そしてMMP−13の触媒亜鉛に対する阻害剤、例えばAcNHOHと相乗作用的であると予測される。MMP−13のアロステリック阻害剤ではない式Iの化合物は、特段の記載が無い限り、試験において非活性であるか、1を超えるIC50比(+/−)比を有する。結果は生化学分野でよく知られた動態実験により確認することができる。
生物学的方法4
フッ素原性ペプチド−1系の試験
マトリックスメタロプロテイナーゼ−13触媒ドメイン(MMP−13CD)のアロステリック阻害剤を発見するためのフッ素原性ペプチド−1系の試験
生物学的方法3と同様の方法において、1,10−フェナントロリンとアセトヒドロキサム酸とを置き換えて、式Iの化合物を発見する試験を行う。
動物モデルを用いることにより本発明の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩が軟骨損傷の予防、治療および抑制のため、従って例えば骨関節炎の治療のために有用であることが明らかにされる。このような動物モデルの例は生物学的方法5および6において後述する。
生物学的方法5
軟骨損傷のラットモデルにおけるヨード酢酸モノナトリウム誘導骨関節炎(MIAラット

組織学的分析により調べた場合の本モデルにおける骨関節炎の誘導の1つの最終結果は、トルイジンブルー染色および骨増殖体の形成の消失を特徴とする罹患関節内の骨関節炎状態の発生である。組織学的変化に伴うものは、罹患関節を含む四肢の後肢体重分布に対する影響により顕在化する関節軟骨の濃度依存的な崩壊、骨関節炎病変の生化学的分析または組織病理学的分析の際の関節のプロテオグリカンまたはヒドロキシプロリンの増大した量の存在である。
一般的には、第0日のMIAラットモデルにおいて、雄性Wistarラット(150g)の右の関節炎関節と左の健康な関節の間の後肢重量の差を無能力性テスター2KG型(Linton Instrumentation,Norfork,United Kingdom)を用いて測定する。無能力性テスターはこの測定を容易にするためのラット前肢を支持する外側に傾斜する壁面、および、1個が各後肢用の重力感知パッド2個を有する上面に搭載されたチャンバーを有する。次にラットをイソフロリンで麻酔し、右側の後肢の膝関節に膝蓋下靱帯を通じてモノヨードアセテート(MIA)1.0mgを注射する。関節へのMIAの注射により、解糖の抑制および周囲の軟骨細胞の最終的な死滅が起こる。ラットには更に本発明の化合物またはベヒクル(この例では水)を毎日14日間または28日間投与する。本発明の化合物は典型的には、一日当たりラットキログラム当たり30mg(30mg/kg/日)の用量で投与されるが、本発明の化合物は他の用量、例えば試験する化合物の必要性に従って10mg/kg/日、90mg/kg/日または100mg/kg/日で独立して投与してもよい。このモデルにける本発明の化合物の適切な用量を決定することは、薬学の当業者が容易に行いえるものである。このモデルにおける本発明の化合物の投与は場合により経口投与または浸透圧ポンプを介した静脈内投与によってもよい。2週間試験では7日および14日の後、または、4週間試験では7、14および28日の後、後肢重量分布を再度測定する。典型的には、ベヒクルのみを投与された動物は右側の後肢よりも未罹患の左側後肢により大きい体重をかけるのに対し、本発明の化合物を投与した動物はその後肢の間でより正常な(即ち健常動物により似ている)体重の分布を示す。体重分布のこの変化は関節軟骨損傷の程度に比例していた。後肢関節機能の変化のパーセント抑制を対照動物に対する投与動物の後肢体重分布のパーセント変化として計算する。例えば2週間試験については、
Figure 2006504665
で表され、式中ΔWCは第14日に測定したベヒクルのみを投与した対照動物の健常な左側の肢と関節炎肢との間の後肢体重の差であり;そして、
ΔWGは第14日に測定した本発明の複合物を投与した動物の健常な左側の肢と関節炎肢との間の後肢体重の差である。
MIAラットモデルにおける生化学的または組織病理学的エンドポイントを測定するために、上記した試験における動物の一部を屠殺し、骨関節炎の右膝関節および反対側の左膝関節中の遊離のプロテオグリカンの量を生化学的分析により測定する。反対側の左膝関節中の遊離のプロテオグリカンの量は健常関節における遊離のプロテオグリカンの量に関するベースライン値となる。本発明の複合物を投与された動物の骨関節炎の右膝関節中のプロテオグリカンの量およびベヒクルのみを投与された動物の骨関節炎の右膝関節中のプロテオグリカンの量を独立して反対側の左膝関節中のプロテオグリカンの量と比較する。骨関節炎の右膝関節中で消失したプロテオグリカンの量を反対側の左膝関節対照と比較した場合のプロテオグリカンのパーセント消失として表示する。プロテオグリカン消失のパ
ーセント抑制は、{[(ベヒクル投与関節からのプロテオグリカンの消失(%))−(本発明の化合物を投与した関節からのプロテオグリカンの消失)]÷(ベヒクル投与関節からのプロテオグリカンの消失(%))}×100として計算される。
プロテオグリカン消失の分析から予測されるMIAラットデータは、ヒトを含む哺乳類対象において、本発明の化合物が軟骨の損傷および炎症の抑制および/または疼痛の緩解のために効果的であることを示している。
経口投与を用いたこれらの試験の結果は、「IJFL(%+/−SEM)」、ここでIJFLとは関節機能限定の抑制、「SDCES」、ここでSDCESとは軟骨糜爛重症度の有意な低下、および、「SIJWHLE」、ここでSIJWHLEとは後肢糜爛を伴わない関節の有意な増大を意味する、と表示されたコラムにおいて表形式で提示されている。
後肢糜爛を伴わない対象の比率をExact Sequential Cochran−Armitage Trend試験(SAS(R) Institute,1999)により分析する。Cochran−Armitage Trend試験は、陽性または「イエス」の回答者の比率が投与濃度の上昇に従って増大または低下するかどうかを調べたい場合に使用される。特定の試験のためには、関節糜爛を有さない動物の数が用量の上昇と共に増大することが予測される。
全般的糜爛の重症度における差を測定するためにridit分析を使用する。このパラメーターは糜爛の等級(0=糜爛無し、I=表層または中層まで伸長した糜爛、またはII=深層糜爛)および面積(小、中および大、各点数における最も大きい糜爛の面積を3分の1に分割することにより求める)を同時に考慮している。分析では、重症度の各単位が異なることは認識されるが、単位の間の機械的関連性は仮定されない。
軟骨の損傷および炎症および/または疼痛に対する本発明の複合物の作用を測定するための別の動物モデルは以下の生物学的方法6に記載する。
生物学的方法6
ウサギにおける実験的骨関節炎の導入(ウサギにおけるEOA)
正常なウサギを麻酔し、右膝の前内側切開を行う。前十字靱帯を露出させ、切開する。創傷を閉鎖し、動物を個体別ケージ内で飼育し、運動させ、自由摂餌させる。ウサギにはベヒクル(水)または本発明の化合物を30mg/kg/投薬または10mg/kg/投薬の用量の一日当たり3回投与により与えた。本発明の化合物は別の用量、例えば試験される化合物の必要性に従って、3回20mg/kg/日または3回60mg/kg/日で投与してもよい。術後8週間でウサギを安楽死させ、脛骨の近位末端および大腿の末梢末端を各動物から摘出する。
肉視的等級付け
大腿顆および脛骨平坦部の軟骨の変化を解剖顕微鏡(Sterezoom, Baush&Lomb,Rochester,NY)下で個別に等級付けする。糜爛の深度は0〜4の尺度で、等級0=正常表面;等級1=表面の最小限の原線維性または軽度の黄変;等級2=表層または中層のみまで伸長する糜爛;等級3=深層まで伸長する糜爛;等級4=肋軟骨下にまで伸長する糜爛、のいずれかに等級付ける。表面積変化を測定し、mm2で表す。代表的な標本を用いて組織学的等級付け(下記)に付す。
組織学的等級付け
組織学的評価は大腿顆および脛骨平坦部の病変領域から採取した軟骨の矢状切断面に対
して行う。連続切片(5μm)を作成し、サフラニン−Oで染色する。OA病変の重症度は、Mankin等の組織学的−組織化学的尺度を用いて2人の独立した観察者により0〜14の尺度上で等級付けする。この尺度はサフラニン−O染色の消失(尺度0〜4)、細胞の変化(尺度0〜39、血管の水準の侵襲(尺度0〜1)および構造的変化(尺度0〜6)に基づいてOA病変の重症度を評価する。この後者の尺度において、0は正常な軟骨構造を示し、6は肋軟骨下の骨に至る軟骨の糜爛を示す。評点方法は複数の切片のうち最も重度の組織学的変化に基づく。
中央および側方向の膝コンパートメントから得た滑膜の代表的標本を伏在組織から剥離する。標本を固定し、包埋し、上記したとおり切片化(5μm)し、ヘマトキシリンエオシン染色する。各コンパートメントにつき、2検体の滑膜標本を評点目的のために検査し、各コンパートメントの最高評点を確保する。平均の評点を計算し、全膝に対する単位とする。滑膜炎の重症度は、3種の組織学的基準、即ち滑膜内張り細胞過形成(尺度0〜2);絨毛過形成(尺度0〜3);および単核細胞および多形核細胞による細胞浸潤の程度(尺度0〜5)を加算することにより、2人の独立した観察者により0〜10の尺度で等級付けし、0は正常な構造を指すものとする。
統計学的分析
平均値およびSEMを計算し、Mann−WhitneyのU検定を用いて統計学的分析を行った。
これらの試験の結果は、本発明の化合物が脛骨平坦部上の病変の大きさ、そして恐らくは脛骨中または大腿顆上の損傷を低減することを示すと予測される。結論として、これらの結果は軟骨の損傷および疼痛に対する有意な抑制作用を本発明の化合物が有することを示している。
上記した試験は本発明の化合物が軟骨損傷および炎症の抑制および/または疼痛の軽減のために効果的であり、従って、ヒトにおける骨関節炎または慢性関節リューマチおよび他の哺乳類の障害の治療のために有用であることを明らかにしている。このような治療は疼痛または炎症または他の症状を改変するのみの既存の治療を超えた顕著な利点を与える。このモデルにおける本発明の複合物の有効性は軟骨損傷、疼痛および/または炎症の予防および/または治療において臨床上有用な作用を有する。
上記した疾患を治療するための哺乳類への本発明の化合物の本発明の方法による投与は、必須ではないが、好ましくは、化合物またはその塩を薬学的剤型において投与する。
式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩は、広範な種類の経口および非経口の薬学的剤型において本発明に従って製造し、投与できる。即ち、式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩は注射により、即ち、静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内または腹腔内に投与できる。また、式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩は吸入により、例えば鼻内に投与できる。更にまた、式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩は経皮投与できる。当業者には自明な通り、以下に示す剤型は活性成分として、本発明の化合物を含んでよい。本発明の化合物は一般的には製剤の約5%〜約95重量%の濃度で存在する。
式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩(即ち活性成分)から医薬組成物を製造するためには、製薬上許容しうる担体は固体または液体の何れかであることができる。固体形態の調製物が好ましい。固体形態の調製物には、粉末、錠剤、丸薬、カプセル、カシェ剤、坐剤および分散性顆粒が包含される。固体担体は、希釈剤、フレーバー、可溶化剤、滑沢剤、懸濁剤、バインダー、保存料、錠剤崩壊剤またはカプセル化剤としても機能して
よい物質1種または1種より多くであることができる。
粉末においては、担体は微細活性成分との混合物中に存在する微細固体である。静脈内投与または注射による投与に適する粉末は凍結乾燥してよい。
錠剤においては、活性成分を適当な比率で必要な結合特性を有する担体と混合し、所望の形状および大きさに圧縮する。
粉末および錠剤は好ましくは活性成分の総量の約5%〜約70%を含有する。適当な担体は炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、乳糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオ脂等である。「調製物」という用語は、活性成分がある担体により他の担体を伴うか伴うことなく包囲されるこれによりそれと組み合わせられるカプセルを与える担体としてのカプセル化剤を用いた活性成分の製剤を包含する。同様にカシェ剤およびロゼンジ剤も包含される。錠剤、粉末、カプセル、丸薬、カシェ剤およびロゼンジ剤は経口投与に適する固体剤型として使用できる。
坐剤の製造のためには、脂肪酸グリセリドまたはカカオ脂のような低融点ワックスをまず溶融させ、そしてそこに、活性成分を攪拌などにより均質に分散させる。次に溶融した均質な混合物を好都合な大きさの鋳型に注入し、冷却し、これにより固化させる。
液体形態の調製物は、溶液、懸濁液および乳液、例えば、水または水プロピレングリコール溶液を包含する。非経口注射のためには、液体調製物は水性のポリエチレングリコール溶液中の溶液として製剤できる。
経口用途に適する水性溶液は水中に活性成分を溶解し、適当な着色料、フレーバー、安定化剤および濃厚化剤を適宜添加することにより製造できる。
経口用途に適する水性懸濁液は、天然または合成のガム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび他のよく知られた懸濁剤のような粘稠な物質と共に水中に微細活性成分を分散することにより製造できる。
更にまた、経口投与のための液体形態の調製物に使用直前に変換することを意図した固体形態の調製物も包含される。このような液体形態には溶液、懸濁液および乳液が包含される。これらの調製物は活性成分に加えて、着色料、フレーバー、安定化剤、緩衝剤、人工および天然の甘味料、分散剤、濃厚化剤、可溶化剤等を含有してよい。
製剤は好ましくは単位剤型である。このような形態において、製剤は適切な量の活性成分を含有する単位用量に細分する。単位剤型はパッケージされた調製物、調製物の異なる量を含むパッケージ、例えばパック入り錠剤、カプセルおよびバイアルまたはアンプル入りの粉末である。また、単位剤型はカプセル、錠剤、カシェ剤またはロゼンジ剤そのものであることができ、または、パッケージされた形態のこれらの何れかの適切な数量であることができる。
単位用量調製物中の活性成分の量は特定の用途および活性成分の力価に応じて0.01〜1000mg、好ましくは1〜500mgに変動または調節される。組成物は所望により他の適合する治療薬を含有できる。
上記した疾患を治療するための薬剤としての治療上の使用においては、式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩は、治療すべき疾患または障害の症状少なくとも1種を治療
するために有効な用量において投与する。活性成分一日当たり約1mg/kg〜約100mg/kgの初期用量が有効である。活性成分約25mg/kg〜約75mg/kgの一日当たり用量の範囲が好ましい。しかしながら用量は患者の要求性、治療すべき状態の重症度および本発明の配合剤において使用される特定の本発明の化合物に応じて変動してよい。特定の状況のための適切な用量の決定は当業者の知るとおりである。典型的な用量は治療すべき特定の疾患または障害を治療するために有効な量となるように、約0.1mg/kg〜約500mg/kg、そして理想的には約25mg/kg〜約250mg/kgである。
イヌ用の好ましい組成物は、場合により治療すべきイヌの飲料水に添加する溶液、懸濁液、乳液、逆転乳液、エリキシル、エキス、チンキおよび濃縮物のような食用の液体経口剤型である。これらの液体剤型のいずれかは、当該分野で知られた方法に従って製剤された場合、治療すべきイヌに直接投与するか、または治療すべきイヌの飲料水に添加してよい。一方、濃縮物の液体剤型は、所定量の水にまず添加するように製剤され、それから少量を取り出してイヌに直接投与するか、イヌの飲料水に添加してよい。
好ましい組成物は、本発明の化合物の遅延性、持続性の、および/または制御された放出を与える。このような好ましい組成物は、軟骨崩壊の≧40%抑制をもたらし、そして、少なくとも2時間;好ましくは少なくとも8時間;より好ましくは少なくとも12時間;更に好ましくは少なくとも16時間;また更に好ましくは少なくとも20時間;そして最も好ましくは少なくとも24時間、活性成分のED40の少なくとも3倍の活性成分の血漿中濃度を与える、全てのそのような剤型を包含する。好ましくは、上記した剤型に包含されるものは、軟骨崩壊の≧40%抑制をもたらし、そして、少なくとも2時間;好ましくは少なくとも2時間;より好ましくは少なくとも8時間;更に好ましくは少なくとも12時間;また更に好ましくは少なくとも20時間;そして最も好ましくは少なくとも24時間、活性成分のED40の少なくとも5倍の活性成分の血漿中濃度を与える、全てのそのような剤型を包含する。より好ましくは、上記した剤型に包含されるものは、軟骨崩壊の≧50%抑制をもたらし、そして、少なくとも2時間;好ましくは少なくとも4時間;より好ましくは少なくとも8時間;更に好ましくは少なくとも12時間;また更に好ましくは少なくとも20時間;そして最も好ましくは少なくとも24時間、活性成分のED40の少なくとも5倍の活性成分の血漿中濃度を与える、全てのそのような剤型を包含する。
以下の製剤実施例1〜8は本発明の医薬組成物を説明するものである。製剤が本発明の化合物および製薬上許容しうる担体、希釈剤または賦形剤を含む場合は、それらは本発明の化合物の軟骨損傷治療有効量、または、治療有効量、例えば抗骨関節炎有効量を含有する。実施例は代表例であるのみであり、いかなる点においても本発明を限定するものではない。
製剤実施例1
錠剤処方
成分 量(mg)
本発明の化合物 25
乳糖 50
コーンスターチ(ミックス用) 10
コーンスターチ(ペースト用) 10
ステアリン酸マグネシウム(1%)
総量 100
本発明の化合物、乳糖およびコーンスターチ(ミックス用)を均質に混合する。コーンスターチ(ペースト用)を水200mlに懸濁し、攪拌しながら加熱してペーストを形成する。ペーストを用いて混合された粉末を顆粒化する。湿潤した顆粒を8番のハンドスク
リーンに通し、80℃で乾燥する。乾燥した顆粒を1%ステアリン酸マグネシウムで滑沢化し、圧縮して錠剤とする。このような錠剤を軟骨損傷の抑制または骨関節炎の治療のために、1日当たり1〜4回ヒトに投与できる。
製剤実施例2
コーティング錠剤:
製剤実施例1の錠剤をスクロース、ポテトスターチ、タルク、トラガカントおよび着色料のコーティングで慣用的な方法に従ってコーティングする。
製剤実施例3
注射バイアル:
二重蒸留水3L中の本発明の化合物500g、リン酸水素2ナトリウム5gの溶液のpHを2M塩酸でpH6.5に調節する。溶液を滅菌濾過し、濾液を注射バイアルに充填し、滅菌条件下に凍結乾燥し、そして無菌的に密封する。各注射バイアルは本発明の化合物25mgを含有する。
製剤実施例4
坐剤:
本発明の化合物25g、大豆レシチン100gおよびカカオ脂1400gの混合物を溶融させ、鋳型に注入し、冷却する。各坐剤は本発明の化合物25mgを含有する。
製剤実施例5
溶液:
本発明の化合物1g、NaH2PO4・12H2O9.38g、Na2HPO4・12H2O28.48g、および塩化ベンザルコニウム0.1gから、二重蒸留水940ml中に溶液を作成する。溶液のpHは2M塩酸を用いてpH6.8に調節する。溶液を二重蒸留水で1.0Lに希釈し、放射線滅菌する。溶液25ml容量は本発明の化合物25mgを含有する。
製剤実施例6
軟膏:
本発明の化合物500mgを無菌的条件下にワセリン99.5gと混合する。軟膏5g分には本発明の化合物25mgが含有される。
製剤実施例7
カプセル:
本発明の化合物2kgを各カプセルが本発明の化合物25mgを含有するように慣用的な方法によりハードゼラチンカプセルに充填する。
製剤実施例8
アンプル:
本発明の化合物2.5kgの溶液を二重蒸留水60Lに溶解する。溶液を滅菌濾過し、濾液をアンプルに充填する。アンプルを滅菌条件下に凍結乾燥し、無菌的に密封する。各アンプルは本発明の化合物25mgを含有する。
以下の製剤実施例9〜16は製薬上許容しうる担体、希釈剤または賦形剤と共に単一の製剤中に本発明の組合せを含有する本発明の医薬組成物を説明するものである。実施例は代表例であるのみであり、いかなる点においても本発明を限定するものではない。
製剤実施例9
錠剤処方
成分 量(mg)
本発明の化合物 25
COX−2阻害剤 20
乳糖 50
コーンスターチ(ミックス用) 10
コーンスターチ(ペースト用) 10
ステアリン酸マグネシウム(1%)
総量 120
本発明の化合物、COX−2阻害剤、乳糖およびコーンスターチ(ミックス用)を均質に混合する。コーンスターチ(ペースト用)を水200mlに懸濁し、攪拌しながら加熱してペーストを形成する。ペーストを用いて混合された粉末を顆粒化する。湿潤した顆粒を8番のハンドスクリーンに通し、80℃で乾燥する。乾燥した顆粒を1%ステアリン酸マグネシウムで滑沢化し、圧縮して錠剤とする。このような錠剤を上記した疾患の1種の治療のために、1日当たり1〜4回ヒトに投与できる。
製剤実施例10
コーティング錠剤:
製剤実施例9の錠剤をスクロース、ポテトスターチ、タルク、トラガカントおよび着色料のコーティングで慣用的な方法に従ってコーティングする。
製剤実施例11
注射バイアル:
二重蒸留水3L中のCOX−2阻害剤250g、本発明の化合物500gおよびリン酸水素2ナトリウム5gの溶液のpHを2M塩酸でpH6.5に調節する。溶液を滅菌濾過し、濾液を注射バイアルに充填し、滅菌条件下に凍結乾燥し、そして無菌的に密封する。各注射バイアルはCOX−2阻害剤12.5mgおよび本発明の化合物25mgを含有する。
製剤実施例12
坐剤:
COX−2阻害剤50g、本発明の化合物25g、大豆レシチン100gおよびカカオ脂1400gの混合物を溶融させ、鋳型に注入し、冷却する。各坐剤はCOX−2阻害剤50mgおよび本発明の化合物25mgを含有する。
製剤実施例13
溶液:
COX−2阻害剤0.5g、本発明の化合物1g、NaH2PO4・12H2O9.38g、Na2HPO4・12H2O28.48g、および塩化ベンザルコニウム0.1gから、二重蒸留水940ml中に溶液を作成する。溶液のpHは2M塩酸を用いてpH6.8に調節する。溶液を二重蒸留水で1.0Lに希釈し、放射線滅菌する。溶液25ml容量はCOX−2阻害剤12.5mgおよび本発明の化合物25mgを含有する。
製剤実施例14
軟膏:
COX−2阻害剤100mg、本発明の化合物500mgを無菌的条件下にワセリン99.4gと混合する。軟膏5g分にはCOX−2阻害剤5mgおよび本発明の化合物25mgが含有される。
製剤実施例15
カプセル:
COX−2阻害剤2kgおよび本発明の化合物20kgを各カプセルがCOX−2阻害剤25mgおよび本発明の化合物250mgを含有するように慣用的な方法によりハードゼラチンカプセルに充填する。
製剤実施例16
アンプル:
COX−2阻害剤2.5kgおよび本発明の化合物2.5kgの溶液を二重蒸留水60Lに溶解する。溶液を滅菌濾過し、濾液をアンプルに充填する。アンプルを滅菌条件下に凍結乾燥し、無菌的に密封する。各アンプルはCOX−2阻害剤および本発明の化合物の各々25mgを含有する。
同時投与のためには1種のカプセル、錠剤、アンプル、溶液等にCOX−2阻害剤および本発明の化合物またはその製薬上許容しうる塩を処方することが望ましいが、これは本発明の方法の実施の目的のためには必須ではない。別法として、COX−2阻害剤および本発明の化合物は、独立して、何れかの形態、例えば製剤実施例1〜16の形態中に処方して同時または異なる時間に患者に投与することもできる。
以下の実施例は本発明の複合物の活性成分の個別の製剤および製薬上許容しうる担体、希釈剤または賦形剤を含有する本発明の医薬組成物を説明するものである。実施例は代表例であるのみであり、いかなる点においても本発明を限定するものではない。
製剤実施例17
本発明の化合物の錠剤処方
成分 量(mg)
本発明の化合物 25
乳糖 50
コーンスターチ(ミックス用) 10
コーンスターチ(ペースト用) 10
ステアリン酸マグネシウム(1%)
総量 100
本発明の化合物、乳糖およびコーンスターチ(ミックス用)を均質に混合する。コーンスターチ(ペースト用)を水200mlに懸濁し、攪拌しながら加熱してペーストを形成する。ペーストを用いて混合された粉末を顆粒化する。湿潤した顆粒を8番のハンドスクリーンに通し、80℃で乾燥する。乾燥した顆粒を1%ステアリン酸マグネシウムで滑沢化し、圧縮して錠剤とする。
COX−2阻害剤の注射バイアル:
二重蒸留水3L中のCOX−2阻害剤500g、リン酸水素2ナトリウム5gの溶液のpHを2M塩酸でpH6.5に調節する。溶液を滅菌濾過し、濾液を注射バイアルに充填し、滅菌条件下に凍結乾燥し、そして無菌的に密封する。各注射バイアルはCOX−2阻害剤25mgを含有する。
本発明の化合物を含有するこのような錠剤は上記した疾患の治療のために1日4回ヒトに投与でき、そして、COX−2阻害剤を含有する注射溶液は1日当たり1〜2回ヒトに投与でき、その際、注射による投与は場合により上記疾患の1つの治療のために錠剤の投与と同時にまたは異なる時間におこなう。
製剤実施例18
本発明の化合物を含有するコーティング錠剤:
製剤実施例17の錠剤をスクロース、ポテトスターチ、タルク、トラガカントおよび着色料のコーティングで慣用的な方法に従ってコーティングする。
バルデコキシブまたはセレコキシブを含有するカプセル:
COX−2阻害剤2kgを各カプセルがCOX−2阻害剤25mgを含有するように慣用的な方法によりハードゼラチンカプセルに充填する。
本発明の化合物を含有するこのようなコーティング錠剤は上記した疾患の治療のために1日4回ヒトに投与でき、そして、COX−2阻害剤を含有するカプセルは1日当たり1〜2回ヒトに投与でき、その際、カプセルの投与は場合により上記疾患の1つの治療のために錠剤の投与と同時にまたは異なる時間に行う。
更にまた、当然ながら、上記した疾患または障害を治療するために哺乳類に本発明の配合剤を投与することを含む本発明の方法は、異なる疾患を同時に治療するために使用してよい。例えば、本発明の配合剤によるCOX−2阻害剤の投与は炎症、関節痛、月経神経痛に伴う疼痛および偏頭痛を治療するために上記したとおり行ってよく、一方、本発明の化合物はOAまたは軟骨損傷を治療するために投与してよい。
上記したとおり、本発明の化合物を投与することを含む本発明の方法は既存の治療法が疼痛および二次的症状を改変するが、疾患改変作用は示さないような、軟骨損傷を含むOAのような疾患の既存の治療法を越えた顕著な利点を与える。
本発明を特定の実施形態を参照しながら記載し、説明したが、当業者の知るとおり、操作法およびプロトコルの種々の適合、変更、改変、置き換え、削除または付加が本発明の精神および範囲を逸脱せずに実施される。従って、本発明は添付する請求項の範囲により定義され、その請求項は合理的である限り広範に解釈するものとする。
上記において引用した全ての参考文献は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の方法を説明したが、本発明の種々の実施形態をここで請求する。

Claims (10)

  1. 下記式I:
    Figure 2006504665
    の化合物または製薬上許容しうるその塩。
    式中、
    1は独立して下記:
    5またはC6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたC5またはC6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    8−C10ビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたC8−C10ビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    5または6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    置換された5または6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    8〜10員のヘテロビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    置換された8〜10員のヘテロビシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    フェニル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
    ナフチル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル);
    5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
    置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
    8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
    置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
    フェニル;
    置換されたフェニル;
    ナフチル;
    置換されたナフチル;
    5または6員のヘテロアリール;
    置換された5または6員のヘテロアリール;
    8〜10員のヘテロビアリール;および、
    置換された8〜10員のヘテロビアリール;
    から選択され;
    2は独立して下記:
    H;
    1−C6−アルキル;
    フェニル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
    ナフチル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル);
    5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
    置換された5または6員のヘテロアリール−(C1−C8アルキレニル);
    8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
    置換された8〜10員のヘテロビアリール−(C1−C8アルキレニル);
    フェニル−O−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたフェニル−O−(C1−C8アルキレニル);
    フェニル−S−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたフェニル−S−(C1−C8アルキレニル);
    フェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたフェニル−S(O)−(C1−C8アルキレニル);
    フェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル);および、
    置換されたフェニル−S(O)2−(C1−C8アルキレニル);
    から選択され;
    各置換されたR1およびR2基は下記:
    1−C6アルキル;
    CN;
    CF3
    HO;
    (C1−C6アルキル)−O;
    (C1−C6アルキル)−S(O)2
    2N;
    (C1−C6アルキル)−N(H);
    (C1−C6アルキル)2−N;
    (C1−C6アルキル)−C(O)O−(C1−C8アルキレニル)m
    (C1−C6アルキル)−C(O)O−(1〜8員のヘテロアルキレニル)m
    (C1−C6アルキル)−C(O)N(H)−(C1−C8アルキレニル)m
    (C1−C6アルキル)−C(O)N(H)−(1〜8員のヘテロアルキレニル)m
    2NS(O)2−(C1−C8アルキレニル);
    (C1−C6アルキル)−N(H)S(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
    (C1−C6アルキル)2−NS(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
    3〜6員のヘテロシクロアルキル−(G)m
    置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(G)m
    5または6員のヘテロアリール−(G)m
    置換された5または6員のヘテロアリール−(G)m
    (C1−C6アルキル)−S(O)2−N(H)−C(O)−(C1−C8アルキレニル)m;および、
    (C1−C6アルキル)−C(O)−N(H)−S(O)2−(C1−C8アルキレニル)m
    から独立して選択される置換基1〜4個を炭素または窒素原子上に各々独立して含み;
    ここで炭素原子上の各置換基は更に独立して下記:
    ハロ;および、
    HO2C;
    から選択され;
    ここで2置換基はそれらが共に結合している炭素原子と一緒になって基C=Oを形成してよく;
    ここで隣接する実質的にsp2の炭素原子2個はジラジカルの置換基と一緒になって下記:
    Figure 2006504665
    から選択される環状ジラジカルを形成してよく;
    RはHまたはC1−C6アルキルであり;
    GはCH2;O、S、S(O);またはS(O)2であり;
    各mは整数0または1であり;
    3およびR4は独立して下記:
    H;
    1−C6アルキル;
    置換されたC1−C6アルキル;
    2−C6アルケニル;
    置換されたC2−C6アルケニル;
    2−C6アルキニル;
    置換されたC2−C6アルキニル;
    3−C6シクロアルキル;
    置換されたC3−C6シクロアルキル;
    3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたC3−C6シクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    フェニル;
    置換されたフェニル;
    フェニル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたフェニル−(C1−C8アルキレニル);
    ナフチル;
    置換されたナフチル;
    ナフチル−(C1−C8アルキレニル);
    置換されたナフチル−(C1−C8アルキレニル);
    3〜6員のヘテロシクロアルキル;
    置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル;
    3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    置換された3〜6員のヘテロシクロアルキル−(C1−C8アルキレニル);
    HO;
    (C1−C6アルキル)−O−;
    2N;
    (C1−C6アルキル)−N(H)−;
    (C1−C6アルキル)2−N;
    から選択され;
    各置換されたR3およびR4基は下記:
    2N;
    1−C6アルキル;
    CN;
    CF3
    (C1−C6アルキル)−OC(O);
    HO;
    (C1−C6アルキル)−O;
    HS;および、
    (C1−C6アルキル)−S;
    から独立して選択される置換基1〜4個を炭素または窒素原子上に各々独立して含み;
    ここで炭素原子上の各置換基は更に独立して下記:
    ハロ;および、
    HO2C;
    から選択されてよく;
    ここで2置換基はそれらが共に結合している炭素原子と一緒になって基C=Oを形成してよく;
    5はH、C1−C6−アルキル、H2N、HOまたはハロであり;
    nは0〜3の整数であり;
    Qは下記:
    OC(O);
    CH(R6)C(O);
    OC(NR6);
    CH(R6)C(NR6);
    N(R6)C(O);
    N(R6)C(S);
    N(R6)C(NR6);
    N(R6)CH2
    SC(O);
    CH(R6)C(S);
    SC(NR6);
    トランス−(H)C=C(H);
    シス−(H)C=C(H);
    C≡C;
    CH2C≡C;
    C≡CCH2
    CF2C≡C;および、
    C≡CCF2
    Figure 2006504665
    から選択され;
    6はH、C1−C6−アルキル、C3−C6シクロアルキル;3〜6員のヘテロシクロアルキル;フェニル;ベンジル;または5または6員のヘテロアリールであり;
    XはO、S、N(H)またはN(C1−C6アルキル)であり;
    各Vは独立してC(H)またはNであり;
    YはC(=O)、CH2;C(H)(R7)、C(R72;O;S;S(O);またはS(O)2であり;
    各R7は独立してC1−C6アルキル、H2N;HO;またはハロであり;
    −−−は場合により存在するか存在しない結合であり;
    1は−−−が存在しない場合は独立してN−R5またはC(H)R5であり、ここでR5
    は前述の通り定義され;
    1は−−−が結合である場合は独立してNまたはC−R5であり、ここでR5は前述の
    通り定義され;
    各W2、W3およびW4は独立してNまたはC−R5であり、ここでR5は前述の通り定義され;
    1、W2、W3およびW4の少なくとも1つはNであり;
    各C8−C10ビシクロアルキルはそれぞれ5,5−縮合、6,5−縮合または6,6−
    縮合の二環式の環である8、9または10員の炭素原子を含む二環式の炭素環であり、そして環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素二重結合1個を含み;
    各8〜10員のヘテロビシクロアルキルは炭素原子および2O、1S、1S(O)、1S(O)2、1N、4N(H)および4N(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含む二環式の環であり、ここでO原子2個またはO原子1個およびS原子1個が存在する場合は、O原子2個またはO原子1個およびS原子1個は相互に結合しておらず、ここで環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素または炭素−窒素の二重結合1個を含み、ここでヘテロビシクロアルキルはそれぞれ5,5−縮合、6,5−縮合または6,6−縮合の二環式の環であり;
    各ヘテロシクロアルキルは炭素原子および2O、1S、1S(O)、1S(O)2、1N、4N(H)および4N(C1−C6アルキル)から独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含む環であり、ここでO原子2個またはO原子1個およびS原子1個が存在する場合は、O原子2個またはO原子1個およびS原子1個は相互に結合しておらず、ここで環は飽和しているか、または場合により炭素−炭素または炭素−窒素の二重結合1個を含み;
    各5員のヘテロアリールは炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含み、そして各6員のヘテロアリールは炭素原子およびN、N(H)およびN(C1−C6アルキル)から独立し
    て選択されるヘテロ原子1または2個を含み、そして5員および6員のヘテロアリールは単環であり;
    各ヘテロビアリールは炭素原子および1O、1S、1N(H)、1N(C1−C6アルキル)および4Nから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を含み、そして、8、9および10員のヘテロビアリールはそれぞれ5,5−縮合、6,5−縮合および6,6−縮合の二環式の環であり、そして二環式の環の縮合環2個のうち少なくとも1個は芳香族であり、そしてOおよびS原子が共に存在する場合は、OおよびS原子は相互に結合しておらず;
    何れかの(C1−C6アルキル)2−N基がある場合は、C1−C6アルキル基は場合によりそれらが結合している窒素原子と一緒になって5員または6員のヘテロシクロアルキルを形成してよく;
    上記した各基および各置換基は独立して選択され;そして、
    4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−イソキノリン−2−イルメチル]安息香酸は除外される。
  2. YがC(=O)またはCH2である請求項1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
  3. YがO、S、S(O)またはS(O)2である請求項1記載の化合物または製薬上許容しうるその塩。
  4. QがN(R6)C(O)である請求項1〜3の何れか1項に記載の化合物たは製薬上許容しうるその塩。
  5. QがC≡C、CH2C≡C、C≡CCH2、CF2C≡CまたはC≡CCF2である請求項1〜3の何れか1項に記載の化合物たは製薬上許容しうるその塩。
  6. 3またはW4がNであり、そしてQがN(H)C(O)である請求項1記載の化合物。
  7. 下記:
    4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル;
    4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−3−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸;
    2−(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシベンジル)−7−[3−(4H−[1,2,3]トリアゾール−4−イル)プロパ−1−イニル]−2H−3−アザソキノリン−1−オン;
    7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−2−(4−トリフルオロメチルベンジル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン;
    2−(3−フルオロベンジル)−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−2H−5−アザイソキノリン−1−オン;
    4−[7−(3−イミダゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1−オキソ−1H−5−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル;
    4−[7−(3−イミダゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1−オキソ−1H−5−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸;
    3−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]ベンゾニトリル;
    4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]ベンゼンスルホンアミド;
    4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イ
    ニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル;
    4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,3]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−6−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸;
    4−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸メチルエステル;
    3−[1−オキソ−7−(3−フェニル−プロパ−1−イニル)−1H−8−アザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸メチルエステル;
    2−(4−フルオロベンジル)−7−3−フェニルプロパ−1−イニル−2H−3,5−ジアザイソキノリン−1−オン;
    7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2−(3−トリフルオロメチルベンジル)−2H−3,6−ジアザイソキノリン−1−オン;
    2−(3−クロロベンジル)−7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2H−3,8−ジアザイソキノリン−1−オン;
    2−(3,4−ジフルオロベンジル)−7−(3−フェニルプロパ−1−イニル)−2H−5,8−ジアザイソキノリン−1−オン;および、
    4−[1−オキソ−7−(3−[1,2,4]トリアゾール−1−イルプロパ−1−イニル)−1H−3,5,8−トリアザイソキノリン−2−イルメチル]安息香酸t−ブチルエステル;
    から選択される請求項1記載の化合物または、製薬上許容しうるその塩。
  8. 製薬上許容しうる担体、賦形剤または希釈剤と混合した請求項1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩を含む医薬組成物。
  9. 請求項1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を骨関節炎に罹患した患者に投与することを含む骨関節炎の治療方法。
  10. 請求項1記載の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩の非毒性有効量を慢性関節リューマチに罹患した患者に投与することを含む慢性関節リューマチの治療方法。
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