JP2006352075A - 窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板 - Google Patents

窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板 Download PDF

Info

Publication number
JP2006352075A
JP2006352075A JP2006060999A JP2006060999A JP2006352075A JP 2006352075 A JP2006352075 A JP 2006352075A JP 2006060999 A JP2006060999 A JP 2006060999A JP 2006060999 A JP2006060999 A JP 2006060999A JP 2006352075 A JP2006352075 A JP 2006352075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
compound semiconductor
cleaning liquid
substrate
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006060999A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Yago
昭広 八郷
Takayuki Nishiura
隆幸 西浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2006060999A priority Critical patent/JP2006352075A/ja
Priority to EP06010084A priority patent/EP1724821A3/en
Priority to KR1020060044335A priority patent/KR20060119807A/ko
Priority to US11/435,129 priority patent/US7569493B2/en
Priority to TW095117506A priority patent/TW200703719A/zh
Publication of JP2006352075A publication Critical patent/JP2006352075A/ja
Priority to HK07104842.5A priority patent/HK1097350A1/xx
Priority to US12/534,347 priority patent/US20090291567A1/en
Priority to US12/890,129 priority patent/US20110018105A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/304Mechanical treatment, e.g. grinding, polishing, cutting
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02041Cleaning
    • H01L21/02043Cleaning before device manufacture, i.e. Begin-Of-Line process
    • H01L21/02052Wet cleaning only

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】化合物半導体表面において不純物や微粒子といった異物の付着を抑制する洗浄方法および製造方法を提供する。
【解決手段】この発明に従った窒化物系化合物半導体の洗浄方法は、窒化物系化合物半導体を準備する工程(基板準備工程(S10))と、洗浄工程(S20)とを備える。洗浄工程(S20)では、pHが7.1以上である洗浄液により窒化物系化合物半導体を洗浄する。
【選択図】図1

Description

本発明は窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板に関し、より特定的には、洗浄後の洗浄面における優れた清浄性を実現することが可能な窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板に関する。
化合物半導体の一例である窒化物系化合物半導体は、バンドギャップが大きく直接遷移型である事から発光ダイオードや半導体レーザ等に実用化されており、パワーデバイス等への応用も検討されている。これらの素子は基板上に窒化物系化合物半導体薄膜を積層した構造が用いられる。
窒化物系化合物半導体の薄膜を積層するために用いられる基板としては、たとえば窒化ガリウム(GaN)の他にサファイア、炭化珪素(SiC)、珪素(Si)、酸化亜鉛(ZnO)、ガリウム砒素(GaAs)などが用いられる。そして、窒化物系化合物半導体の製造方法において、これらの基板上に高品質な窒化物系化合物半導体薄膜を作製するためには、基板表面の不純物を除去する必要がある(たとえば、特許文献1参照)。
また、上記基板上に窒化ガリウム系化合物半導体薄膜を形成後に、当該窒化ガリウム系化合物半導体の薄膜に電流を供給するための電極を当該薄膜上に形成する。この場合、電極と当該薄膜との密着性向上やデバイスの特性向上を図るため、電極が形成される薄膜表面を清浄にしておく必要がある。このため、電極形成前に薄膜の表面について洗浄を行なう場合がある。
通常、半導体の洗浄は有機溶媒による有機洗浄、純水による純水洗浄、酸性溶液による酸洗浄、及びアルカリ性水溶液によるアルカリ洗浄といった複数種類の洗浄方法を、1種類あるいは複数種類組合せて行なっている。Siを中心とする半導体の洗浄方法は例えば、非特許文献1の第394頁に掲示されているRCA洗浄が一般的である。ここで、RCA洗浄とは、アンモニア系によるアルカリ洗浄、純水の洗浄、塩酸系溶液による酸洗浄、および表面の酸化物除去のためフッ酸洗浄を組合せて行なうもので、酸洗浄、アルカリ洗浄等でそれぞれ得意とする微粒子の除去を組合せて行なう洗浄方法である。RCA洗浄では、上述した複数種類の洗浄方法を組合せる事により全ての不純物を除去しようとする。塩酸系溶液の代わりに硫酸系溶液を用いた洗浄方法を行なう場合もある。さらに、RCA洗浄の前、あるいは後工程で有機物の除去を行なうため、有機溶媒による有機洗浄も一般的に行なわれている。
特開2003−8060号公報 柏木正弘、服部毅 編集、「シリコンウェーハ表面のクリーン化技術」、リアライズ社、1995、p.394
前述の様な洗浄方法を適用する事により、窒化物系化合物半導体も洗浄を行なう事は可能であるが、洗浄後、窒化物系化合物半導体の表面に微粒子が付着してしまうという問題があった。例えば、有機物の除去を目的とした有機溶媒による有機洗浄や、金属不純物等の除去を目的とした酸性溶液による酸洗浄後、一般的に知られるシリコン基板などの半導体基板の洗浄後の表面と比べると、窒化物系化合物半導体の表面には明らかに通常のシリコン基板の表面よりも多くの微粒子が付着していることが確認された。また、窒化物系化合物半導体の場合には、その表面において洗浄前と比べ洗浄後の微粒子数がむしろ増加する場合もあった。
このように、従来の洗浄方法を窒化物系化合物半導体に適用すると、洗浄後の半導体表面に微粒子が付着するという問題が発生するため、従来の洗浄方法を窒化物系化合物半導体表面の洗浄にそのまま適用することは難しい。また、窒化物系化合物半導体以外の化合物半導体(たとえばInP,GaAsなど)についても、同様の問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、本発明の目的は、窒化物系化合物半導体などの化合物半導体表面において不純物や微粒子といった異物の付着を抑制する洗浄方法および製造方法を提供することである。
また、この発明の他の目的は、異物の付着が抑制された、表面性状の優れた化合物半導体からなる基板を提供することである。
この発明に従った窒化物系化合物半導体の洗浄方法は、窒化物系化合物半導体を準備する工程と、洗浄工程とを備える。洗浄工程では、pHが7.1以上である洗浄液により窒化物系化合物半導体を洗浄する。
この発明に従った窒化物系化合物半導体の製造方法は、上記窒化物系化合物半導体の洗浄方法を実施する工程と、当該洗浄方法を実施する工程の後、窒化物系化合物半導体上に成膜処理を実施する工程とを備える。
この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、化合物半導体を準備する工程と、洗浄工程とを備える。洗浄工程では、洗浄液により化合物半導体を洗浄する。化合物半導体と同じ材料からなる微粒子が洗浄液に含有された状態での、微粒子のゼータ電位がゼロより小さくなるように、洗浄液は調整されている。
この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、InPからなる化合物半導体を準備する工程と、洗浄工程とを備える。洗浄工程では、pHが7.1以上である洗浄液により化合物半導体を洗浄する。
この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、GaAsからなる化合物半導体を準備する工程と、洗浄工程とを備える。洗浄工程では、pHが5.7以上である洗浄液により化合物半導体を洗浄する。
この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、化合物半導体を準備する工程と、洗浄工程とを備える。洗浄工程では、洗浄液により、当該洗浄液に振動を加えた状態で化合物半導体を洗浄する。化合物半導体と同じ材料からなる微粒子が洗浄液に含有された状態での、微粒子のゼータ電位が−15mV以上+15mV以下の範囲となるように、洗浄液は調整されている。
この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、化合物半導体を準備する工程と、洗浄工程と、リンスする工程とを備える。洗浄工程では、洗浄液により化合物半導体を洗浄する。リンスする工程では、洗浄工程の後、pHが6.5以上7.5以下となるように調整されたリンス液を用い、当該リンス液に振動を加えた状態で化合物半導体の表面をリンスする。リンス液は、純水、電解イオン水、気体や液体を添加した溶液から選択されるいずれか1つである。
この発明に従った化合物半導体の製造方法は、上記化合物半導体の洗浄方法を実施する工程と、洗浄方法を実施する工程の後、化合物半導体上に成膜処理を実施する工程とを備える。
この発明に従った基板は、上記化合物半導体の洗浄方法を適用された化合物半導体からなる基板であって、表面粗さがRa(JIS B0601 に規定する算術平均粗さ)で2nm以下である。
このように、本発明によれば、窒化物系化合物半導体などの化合物半導体の表面における微粒子の付着を抑制できる。
次に図面を用いて、本発明の実施の形態および実施例について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態1を示すフローチャートである。図1を参照して、本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態1を説明する。
図1に示すように、本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態1では、まず窒化物系化合物半導体からなる基板を準備する基板準備工程(S10)を実施する。準備される基板は、バルク結晶でも、たとえばバルク結晶などからなる基体上に形成された薄膜であってもよい。
次に、pH7.1以上の洗浄液による洗浄工程(S20)を実施する。この洗浄工程(S20)では、洗浄液としてpH7.1以上のものを用いる。洗浄液としては、pH7.1以上であれば任意の液体を用いることができるが、たとえば、洗浄液としてアルカリ性溶液などを用いることができる。このようにすれば、洗浄工程(S20)後の基板の表面における微粒子の数を従来より効果的に少なくすることができる。上記基板準備工程(S10)および洗浄工程(S20)により、本発明による窒化物系化合物半導体の洗浄方法が構成される。
次に、洗浄工程(S20)が終了した基板に対して成膜処理などの所定の処理を行なう後処理工程(S30)を実施する。後処理工程(S30)では、窒化物系化合物半導体からなる基板表面上に、たとえば所定の膜を形成する成膜処理などが実施される。そして、基板表面上に所定の膜を形成し、さらに電極やその他の構造を形成する。なお、基板には複数の素子を形成することが好ましい。その場合、所定の構造を基板表面上に形成した後に、基板を個々の素子に分割するためにたとえばダイシングなどを行なう分割工程が実施される。このようにして、窒化物系化合物半導体を用いた素子を得ることができる。そのような素子は、たとえばリードフレームなどに搭載される。そして、ワイヤボンディング工程などを実施することにより上記素子を用いた半導体装置を得ることができる。
(実施の形態2)
図2は、本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態2を示すフローチャートである。図2を参照して、本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態2を説明する。
図2に示すように、本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態2は、基本的には図1に示した本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態1と同様の構成を備える。ただし、図2に示した窒化物系化合物半導体の製造方法では、洗浄工程(S20)に先立ってプレ洗浄工程(S40)が実施される点が図1に示した窒化物系化合物半導体の製造方法と異なる。プレ洗浄工程(S40)では、窒化物系化合物半導体からなる基板の表面から不純物を除去するため、任意の方法を用いることができる。たとえば、プレ洗浄工程(S40)として、純水、有機溶媒、酸性溶液、電解イオン水、アルカリ性溶液などを洗浄液として用いた洗浄工程を実施してもよい。また、プレ洗浄工程(S40)としては、洗浄液を用いないような洗浄工程、たとえば紫外線オゾン洗浄などのようなドライ洗浄工程を実施してもよい。このようにすれば、様々な洗浄工程をプレ洗浄工程(S40)として実施することで、窒化物系化合物半導体からなる基板の表面に付着している無機系不純物や有機系不純物など、複数の種類の不純物を効果的に基板の表面から除去できる。
また、上述した洗浄工程(S20)およびプレ洗浄工程(S40)においては、たとえば図3に示すような洗浄装置を用いて洗浄液に振動(または揺動)を加える、あるいは洗浄液を加熱するといった対応を行なっても良い。図3は、洗浄工程(S20)またはプレ洗浄工程(S40)において使用される洗浄装置を示す断面模式図である。図3を参照して、本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法において用いられる洗浄装置を説明する。
図3に示すように、洗浄装置は洗浄液11を保持するための洗浄浴槽1と、洗浄浴槽1の側壁に設置された超音波発生部材3および加熱部材5と、超音波発生部材3および加熱部材5と接続され、当該超音波発生部材3および加熱部材5を制御するための制御部7とを備える。洗浄浴槽1の内部には洗浄液11が保持されている。また、洗浄液11には複数の基板9を保持するためのホルダ13が浸漬された状態になっている。ホルダ13には、洗浄対象である複数の窒化物系化合物半導体からなる基板9が保持されている。洗浄浴槽1の側壁の上部には超音波発生部材3が配置され、当該側壁の下部には加熱部材5が配置されている。
洗浄工程(S20)またはプレ洗浄工程(S40)において基板の洗浄を行なうときには、図3に示したように洗浄浴槽1の内部に所定の洗浄液11を配置し、ホルダ13に保持された基板9をホルダ13ごと洗浄液11に浸漬する。このようにして基板9の表面を洗浄液11により洗浄できる。
また、このとき、超音波発生部材3を制御部7により制御することで超音波を発生させてもよい。この結果、洗浄液11に超音波が印加される。このため、洗浄液11が振動するので基板9から不純物や微粒子を除去する効果を高めることができる。また、洗浄浴槽1をXYステージなど揺動可能な部材上に配置して当該部材を揺動させることにより、洗浄浴槽1を揺動させて内部の洗浄液11を攪拌(揺動)してもよい。あるいは、基板9をホルダ13ごと手作業などにより揺らすことで、洗浄液11を攪拌(揺動)してもよい。
この場合も、超音波の印加と同様に基板9から不純物や微粒子を除去する効果を高めることができる。また、電熱ヒータなどを用いた加熱部材5を制御部7により制御することで、洗浄液11を加熱してもよい。このようにすれば、洗浄液11の温度を上げることができるので、基板9から不純物や微粒子を除去する効果をさらに高めることができる。なお、上述した超音波発生部材3による超音波の印加(または洗浄液11の揺動)および加熱部材5による加熱を同時に実施してもよいし、個別に実施してもよい。
(実施の形態3)
図4は、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態3を示すフローチャートである。図4を参照して、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態3を説明する。
図4に示すように、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態3は、基本的には図1に示した本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態1と同様の構成を備える。ただし、図4の基板準備工程(S10)では、窒化物系化合物半導体に限らず、化合物半導体からなる基板であればInPやGaAsなどからなる基板を準備してもよい。
また、図4に示した化合物半導体の製造方法では、上記基板準備工程(S10)に続いて、ゼータ電位がゼロ未満の洗浄液による洗浄工程(S50)を実施する。この工程(S50)では、基板を構成する材料(化合物半導体)と同じ材料からなる微粒子が洗浄液に含有された状態での、当該微粒子のゼータ電位がゼロより小さくなるように調整された洗浄液により、化合物半導体を洗浄する。ここで、ゼータ電位とは、微粒子が液体中に存在するときに、微粒子の表面に発生する電位である。また、より詳しく言えば、ゼータ電位とは、互いに接する固体と液体の界面に電気二重相ができ、界面電位を生じるが、この界面に沿って2つの相が相対運動を行なったときに、界面からの距離に応じて変化する電位差が現れ、当該界面に吸着した液層の数分子層に相当する固定層の表面(滑り面)での電位をいう。
そして、上述のようにゼータ電位をゼロ未満に調整した洗浄液を用いることにより、洗浄工程(S50)後の基板の表面に付着する微粒子の数を従来より効果的に少なくすることができる。なお、洗浄液のゼータ電位を調整する方法としては、たとえば洗浄液のpHを調整するといった方法が考えられる。また、用いる洗浄液の種類は、洗浄する対象である基板の材質や除去するべき異物(微粒子など)の種類に合わせて、適宜選択することができる。たとえば、基板を構成する化合物半導体がInPまたはGaNである場合には、洗浄液のpHを7.1以上とすれば、洗浄液中にInPまたはGaNからなる微粒子が含有された状態での当該微粒子のゼータ電位をゼロ未満とすることができる。また、基板を構成する化合物半導体がGaAsである場合には、洗浄液のpHを5.7以上とすれば、洗浄液中にGaAsからなる微粒子が含有された状態での当該微粒子のゼータ電位をゼロ未満とすることができる。
なお、上述した洗浄液のpHを測定する方法としては、pH電位計を用いる方法が挙げられる。たとえば、電極としてガラス電極を用い、当該ガラス電極を測定対象である洗浄液に浸漬する一方、pH7に調整された基準溶液に他のガラス電極を浸漬し、当該基準溶液との比較電位差を測定することにより、洗浄液のpHを測定できる。なお、pH電位計の校正には、pH4とpH9の標準校正液を用いた。そして、pHの測定後には、上記電極の先端(洗浄液などに浸漬された部分)をpH6.7の蒸留水の流水につけることで、当該先端の表面に付着していた洗浄液などをよく洗い流した。そして、蒸留水の流水につけた状態でpHの表示が6.7になった時点で、次の測定を開始した。
そして、図4に示した製造方法では、上記洗浄工程(S50)の後に、図1に示した製造方法と同様に後処理工程(S30)を実施する。この結果、化合物半導体を用いた素子および半導体装置を得ることができる。
ここで、ゼータ電位は、洗浄液(液体)とその液体に含まれる微粒子(固体)との組合わせによって変化する。そして、ゼータ電位の測定方法としては、数種類の方法が知られている。当該測定方法として、一般的には液体(溶液)中に分散配置された帯電粒子(微粒子)に外部から電界を印加して、その電界の強度と、帯電粒子の液体中での移動速度とからゼータ電位を求める方法が知られている。そして、帯電粒子の移動速度を測定する方法としては、たとえば顕微鏡で帯電粒子の移動を観察する方法、あるいはレーザ光のドップラー効果を用いて帯電粒子の移動速度を正確に測定する方法などが挙げられる。
また、上述したゼータ電位を測定する時に溶液中に含有される微粒子のサイズは、直径が数μm以下(好ましくは3μm以下)であることが好ましい。これは以下のような理由による。つまり、微粒子の直径が数十μm以上というように、微粒子のサイズが大きくなると、ゼータ電位は微粒子の形状の影響も受けることがある。しかし、上記のように微粒子のサイズを十分小さくしておけば、微粒子の形状によってゼータ電位が影響を受けることを十分抑制できる。
(実施の形態4)
図5は、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態4を示すフローチャートである。図5を参照して、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態4を説明する。
図5に示すように、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態4は、基本的には図4に示した本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態3と同様の構成を備える。ただし、図5に示した化合物半導体の製造方法では、洗浄工程(S50)に先立ってプレ洗浄工程(S40)が実施される点が図4に示した化合物半導体の製造方法と異なる。プレ洗浄工程(S40)では、化合物半導体からなる基板の表面から不純物を除去するため、図2に示したプレ洗浄工程(S40)と同様に任意の方法を用いることができる。このようにすれば、プレ洗浄工程を実施することで、化合物半導体からなる基板の表面に付着している無機系不純物や有機系不純物など、複数の種類の不純物を効果的に基板の表面から除去できる。
また、上述した洗浄工程(S50)およびプレ洗浄工程(S40)においては、たとえば図3に示すような洗浄装置を用いて洗浄液に振動(または揺動)を加える、あるいは洗浄液を加熱するといった対応を行なっても良い。このようにすれば、洗浄工程(S50)やプレ洗浄工程(S40)での微粒子などの基板からの除去を促進できるので、洗浄効率をさらに高めることができる。
(実施の形態5)
図6は、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態5を示すフローチャートである。図6を参照して、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態5を説明する。
図6に示すように、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態5は、基本的には図4に示した本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態3と同様の構成を備える。ただし、図6に示した製造方法では、基板準備工程(S10)の後に、ゼータ電位が±15mVの範囲内(ゼータ電位の絶対値が15mV以下)となるように調整された洗浄液による洗浄工程(S60)が実施される。当該洗浄工程(S60)では、基板準備工程(S10)において準備された基板の材料(化合物半導体)と同じ材料からなる微粒子が洗浄液に含有された状態での、微粒子のゼータ電位が−15mV以上+15mV以下の範囲となるように、調整された洗浄液を用いる。このようなゼータ電位の値を得るため、たとえば洗浄液のpHを調整する方法を用いることができる。たとえば、基板の材料としてGaNまたはInPを用いる場合には、洗浄液のpHを6.5以上7.5以下、より好ましくはpHを6.7以上7.3以下にすれば、上述したゼータ電位を得ることができる。また、基板の材料としてGaAsを用いる場合には、洗浄液のpHを4.0以上7.0以下、より好ましくはpHを4.5以上6.5以下にすれば、上述したゼータ電位を得ることができる。
また、この洗浄工程(S60)では、上記洗浄液に振動を加えた状態で基板を洗浄する。このように、洗浄液中の微粒子のゼータ電位の絶対値が比較的小さい場合には、洗浄時の条件のわずかな変化によってもゼータ電位の符号が変化し、基板に微粒子が付着しやすくなる。そこで、洗浄液に振動を加えた状態にすることで、洗浄工程(S60)後の基板表面における微粒子の付着を効果的に抑制できる。
(実施の形態6)
図7は、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態6を示すフローチャートである。図7を参照して、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態6を説明する。
図7に示すように、本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態6は、基本的には図6に示した本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態5と同様の構成を備える。ただし、図7に示した化合物半導体の製造方法では、洗浄工程(S50)に先立ってプレ洗浄工程(S40)が実施される点、および洗浄工程(S50)の後であって後処理工程(S30)の前にリンス工程(S70)が実施される点が図6に示した化合物半導体の製造方法と異なる。
プレ洗浄工程(S40)では、化合物半導体からなる基板の表面から不純物を除去するため、図2に示したプレ洗浄工程(S40)と同様に任意の方法を用いることができる。このようにすれば、プレ洗浄工程(S40)を実施することで、化合物半導体からなる基板の表面に付着している無機系不純物や有機系不純物など、複数の種類の不純物を効果的に基板の表面から除去できる。
また、リンス工程(70)では、pHが6.5以上7.5以下、より好ましくはpHが6.7以上7.3以下となるように調整されたリンス液により基板の表面をリンス処理する。また、このときリンス液に振動を加えた状態で化合物半導体からなる基板の表面をリンス処理する。なお、リンス液としては、基板の材質や洗浄工程(S60)において用いられた洗浄液の種類などに応じて適宜選択することができる。たとえば、リンス液として純水、電解イオン水、気体や液体(薬液、洗浄液)などの添加物を添加した溶液から選択されるいずれか1つを用いてもよい。
また、上述した洗浄工程(S50)、プレ洗浄工程(S40)およびリンス工程(S70)においては、たとえば図3に示すような洗浄装置を用いて洗浄液またはリンス液に振動(または揺動)を加える、あるいは洗浄液を加熱するといった対応を行なっても良い。このようにすれば、洗浄工程(S50)、プレ洗浄工程(S40)およびリンス工程(S70)での、微粒子などの基板からの除去を促進できるので、より清浄な表面の基板を得ることができる。
たとえば図3に示したような装置を用いて、洗浄液またはリンス液に超音波を印加する場合、超音波としては26kHz〜38kHzの一般産業用超音波や、100kHz〜430kHz帯の超音波、または850kHz〜2500kHz帯の高周波となる超音波などが使用出来る。
上述した本発明による窒化物系化合物半導体または化合物半導体の製造方法において用いられる洗浄方法を適用された基板は、その表面粗さがRaで2nm以下(また、JIS B0601で規定する二乗平均粗さRq(RMS)であれば3nm以下)であることが好ましい。このような平滑な表面を有する基板では、微粒子の付着が特に問題となるが、本発明による上述した洗浄方法などを適用することで、微粒子の付着を抑制する効果が特に顕著である。
なお、上述した基板の表面粗さの測定方法としては、たとえば原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定する方法が考えられる。具体的には、たとえば測定領域を4μm角の四角形状の領域とし、その表面の形状を測定することにより、基板の表面粗さを求めることができる。
また、上述した各実施の形態における洗浄工程では、基板の材質に合わせて適宜選択された洗浄液を用いることができる。さらに、上述のように化合物半導体の表面粗さを上記のような範囲とするためには、従来知られている任意の方法(たとえばエッチング方法)を用いることができる。たとえば、基板がGaN基板である場合、当該GaN基板としては一般に六方稠密構造で(0001)面の基板が用いられる。GaN基板では、Si基板とは異なりGa面とN面とが交互に形成されている。そのため、GaN基板では、その表面においてGa面とN面とが現れる。Ga面、N面ともにエッチングされにくいが、N面の方がGa面に比べると相対的にエッチングされやすい。Ga面は、多くの溶液に対して不溶であり、エッチングを行なうためには加熱することが必要である。Ga基板の洗浄には、Si基板の洗浄に用いられる強酸系の洗浄液を用いることができる。また、GaN基板について、酸化物の除去にHClが用いられる。また、アルカリ性の溶液については、NaOH、KOHなどを加熱した状態であれば、GaN基板をエッチングできる。ただし、温度条件を室温とした場合には、これらのアルカリ性の溶液によってはGaN基板をエッチングすることは難しい。
また、基板がGaAs基板である場合、当該GaAs基板においてもその表面はGa面とAs面とを含む。そして、このGa面とAs面とでは、同じエッチング液に対してエッチング速度が異なる。このGaAs基板については、HS0とHとの混合液を用いてエッチングを行なえば、その表面を鏡面とすることができる。また、HPOとHの混合液やアンモニア水と過酸化水素水を含む水溶液もエッチング液として用いることができるが、エッチング後のGaAs基板表面を鏡面化することは難しい。
また、基板がInP基板である場合、当該InP基板でもその表面にはIn面とP面とが現れる。このIn面とP面とはやはり同じエッチング液に対してエッチング速度が異なる。そのため、たとえばエッチング液としてHNOとHClを含む混合溶液、またはHClとHPOの混合溶液を用いた場合には、InP基板の表面を鏡面化することは難しい。InP基板について、その表面を部分的に除去するために、HSOとHとの混合溶液や、BrとCHOHの混合溶液などが用いられる。
本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の効果を確認するべく、以下のような試料(試料ID1〜11)を準備して洗浄工程の前後における試料表面での微粒子数を測定した。以下、準備した試料および測定結果について説明する。
(洗浄液の準備)
まず、pHが3から12までの洗浄液を準備した。具体的には純水(pH6.8)にpHを下げるためには塩酸(HCl)を加えて洗浄液を準備した。また、pHを上げるためには水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を純水に加えた。このようにして異なるpHの洗浄液を複数種類準備した。これらの洗浄液については、純水に酸やアルカリを加えた後、良く攪拌し均一に混ざるようにした。そして、洗浄液の温度を30℃に保つため、これらの洗浄液にヒータで熱を加え20分放置した。なお、これらの洗浄液のpHはpH6.97とpH4.0の標準液を用いて校正したpH濃度測定計を用いて測定した。
(試料ID1〜11での試験および結果)
次に、外形φ50mm(外形が円盤状であり、その円盤の直径が50mm)の(0001)六方晶GaN単結晶基板を準備した。このGaN単結晶基板の表面の有機汚染を除去するため、プレ洗浄工程としてイソプロピルアルコールによる有機洗浄を行なった。イソプロピルアルコールによる有機洗浄の条件としては、イソプロピルアルコールは電子工業用グレードのものを洗浄液として使用し、また、当該洗浄液の温度を35℃、また当該洗浄液に超音波を印加しながら10分間洗浄を行なった。なお、以下の実施例におけるイソプロピルアルコールによる洗浄の条件は基本的に上述した条件と同様である。
その後、基板表面における微粒子数をパーティクルカウンタで測定した。そして、本発明による洗浄工程として、これらの基板を上述した各種洗浄液に浸漬して10分間放置した。その後、洗浄液中から基板を取出して窒素ブローを行なった。そして、各基板について、パーティクルカウンタを用いて基板表面における微粒子数を測定した。その結果を表1に示す。なお、微粒子数としては、0.3μm以上の微粒子数の検出数(個/φ50mm)で示した。
Figure 2006352075
表1から明らかな様に、洗浄液のpHが7.1以上である場合には、微粒子数の変化量がマイナスになっている。つまり、本発明の実施例であるpH7.1以上の洗浄液を用いた洗浄工程を行なうことにより、基板表面での微粒子数が減少している。
なお、上述したパーティクルカウンタによる微粒子数の測定条件としては、以下のようなものを用いた。測定装置としてCandela Instruments社のC1オプティカルサーフェスアナライザを用い、基板の表面における周辺部から3mmの範囲を除く全面について微粒子数を測定した。測定はそれぞれの試料について3回行ない、その平均値を測定結果とした。
次に、酸性の洗浄液を用いた洗浄や純水を用いた洗浄後における、本発明による洗浄方法の効果を確認するべく、以下のような試験を行なった。
(資料ID12、13での試験および結果)
試料ID1の基板(酸性の洗浄液で洗浄した(酸洗浄条件の)基板)と、試料ID3の基板(純水で洗浄した(純水洗浄条件の)基板)を、それぞれ試料ID12、13の試料としてアルカリ性の洗浄液を用いて洗浄した。アルカリ性の洗浄液は純水とNaOHとを用いてpH8.0に調整した。洗浄方法としては、当該アルカリ性の洗浄液に上記基板を10分浸した。その後、基板を洗浄液中から取出して窒素ブローを行なった。そして、基板表面についてパーティクルカウンタで微粒子数を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2006352075
表2より明らかな様に、上記pH8.0の洗浄液を用いた洗浄により、酸洗浄や純水洗浄で増加した微粒子が減少している事が明らかである。
次に、プレ洗浄工程として有機洗浄および酸洗浄を行なった後における、本発明による洗浄方法の効果を確認するべく、以下のような試験を行なった。
(試料ID14での試験および結果)
外形φ50mmの(001)六方晶GaN単結晶基板を試料ID14の試料として準備した。そして、表面の有機汚染を除去するため、プレ洗浄工程としてイソプロピルアルコールによる有機洗浄を行なった。その後、基板表面の不純物による汚染を調べるため、全反射蛍光X線分析(TXRF)測定を行なった。また、その後基板表面についてパーティクルカウンタで微粒子数を測定した。その結果、微粒子数は48[個/φ50mm]であった。その後、プレ洗浄工程としてpH3.0の洗浄液に基板を10分浸した(酸洗浄を実施した)。その後、pH8.0のアルカリ洗浄液に10分浸した(アルカリ洗浄を実施した)。なお、アルカリ洗浄液としては、実施例2において用いたアルカリ洗浄液と同様のものを用いた。そして、洗浄液から基板を取出して窒素ブローを行ない、その後TXRF測定により不純物の増減を調べるとともに、パーティクルカウンタで基板表面での微粒子数を測定した。その結果、TXRF測定の結果から洗浄前に観測されたCu、Ca、Feが10〜30×1010[/cm2]程度低減したことが分かった。また、パーティクルカウンタによる測定結果から微粒子数もアルカリ洗浄前の48[個/φ50mm]から36[個/φ50mm]に減少したことが確認された。つまり、酸洗浄後、pH7.1以上のアルカリ洗浄を行なう事で、基板表面における金属不純物の低減と微粒子数の低減が確認された。
次に、サファイア基板上に窒化アルミニウム薄膜を成膜したものを試料ID15の試料として準備し、当該試料についての本発明による洗浄方法の効果を確認するべく、以下のような試験を行なった。
(試料ID15での試験および結果)
直径φ2インチ(0001)サファイア基板上にRFマグネトロンスパッタを用いて窒化アルミニウム(AlN)薄膜を成膜した。スパッタリングの条件としては以下のようなものである。スパッタに用いたターゲット材はAlN焼結体であり、RFパワー1キロワット(kW)、アルゴン(Ar)と窒素(N)ガスを1:1の割合で混合した雰囲気ガスを用いた。また、スパッタを行なった反応容器の内部の圧力は1パスカル(Pa)、基板温度は890℃とした。当該基板に、AlN薄膜を1μmの厚みで成膜した。
そして、当該基板の表面(AlN薄膜表面)において、パーティクルカウンタで0.3μm以上の微粒子数を計測した所、122[個/φ2インチ]であった。微粒子数測定後、イソプロピルアルコールによる有機洗浄を行なった。その後、pH8.0のアルカリ洗浄液に当該基板を10分浸した(アルカリ洗浄)。なお、アルカリ洗浄液としては、実施例2において用いたアルカリ洗浄液と同様のものを用いた。そして、アルカリ洗浄液から基板を取出して窒素ブローを行ない、パーティクルカウンタで基板のAlN薄膜表面の微粒子数を測定すると63[個/φ2インチ]に低減していた。つまり、アルカリ洗浄を行なうことにより、基板表面における微粒子数が低減することが確認された。
次に、アルカリ洗浄液に酸化剤を添加した場合の効果を確認するべく、以下のような試験を行なった。
(試料ID16での試験および結果)
試料ID2の基板(酸洗浄を行なった後の基板)を試料ID16の試料として準備した。そして、当該試料ID16の試料を、アンモニア水溶液と酸化剤としての過酸化水素水と純水とを1:1:1の割合で混合した洗浄液に浸漬し、4分間保持した。その後、基板を洗浄液から取出し、窒素ブローを行った後、パーティクルカウンタにより基板表面の微粒子数を測定した。その結果、0.3μm以上の微粒子数が上記洗浄前の69[個/φ50mm]から洗浄後は41[個/φ50mm]に低減していた。この結果、アルカリ洗浄液に酸化剤を添加することが微粒子の低減に寄与することが確認できた。
次に、電解カソード水を洗浄液として用いた場合の効果を確認するべく、以下のような試験を行なった。
(試料ID17での試験および結果)
外形φ50mmの(001)六方晶GaN単結晶基板を試料ID17の試料として準備した。当該基板の表面の有機汚染を除去するため、イソプロピルアルコールによる有機洗浄を行なった。その後、アルカリ洗浄前での基板表面での不純物による汚染状態を調べるため、全反射蛍光X線分析(TXRF)測定を行った。その後、パーティクルカウンタで基板表面における0.3μm以上の微粒子数を測定した。その結果、微粒子数は51[個/φ50mm]であった。その後、フッ酸と酸化剤としての過酸化水素水と純水とを1:5:20の割合で混合した洗浄液に試料ID17の基板を10分間浸漬した。その後、電解カソード水で当該基板の洗浄を行った。電解カソード水はNH4OHを純水に約0.1ppm程度添加して電解したもので、pH8.4が得られている。電解カソード水に基板を10分浸した(アルカリ洗浄した)後、当該基板を電解カソード水からなる洗浄液から取出して窒素ブローを行なった。その後、TXRF測定により基板表面での不純物の増減を調べた。その結果、洗浄前に観測されたCu、Ca、Feがアルカリ洗浄を行なうことで20〜35×1010[/cm2]程度低減し、微粒子数も51[個/φ50mm]からアルカリ洗浄を行なうことで30[個/φ50mm]に減少することが確認された。このように、酸洗浄後、pH7.1以上の電解カソード水を用いたアルカリ洗浄を行なう事で、金属不純物の低減と微粒子数の低減が確認された。
次に、洗浄液に超音波振動を印加した場合の効果を確認するべく、以下のような試験を行なった。
(試料ID18での試験および結果)
外形φ50mmの(0001)六方晶GaN単結晶基板を試料ID18の試料として準備した。当該基板の表面について、パーティクルカウンタで微粒子数を測定した。その後、基板表面の有機汚染を除去するため、基板表面に紫外線を照射するオゾン発生装置を用いて紫外線オゾンを5分間基板表面に照射した。その後、純水洗浄を行なった。さらに、純水洗浄を行なった装置から当該基板を取出して、当該基板をpH8.0のアルカリ溶液からなる洗浄液(アルカリ洗浄液)に浸した。なお、アルカリ洗浄液としては、実施例2において用いたアルカリ洗浄液と同様のものを用いた。また、洗浄を行なう際にはアルカリ洗浄液に超音波を印加した。印加された超音波の周波数は950kHzとした。なお、このような超音波の印加は、たとえば図3に示した洗浄装置の超音波発生部材3(図3参照)などを用いて実施する。
その後、基板をアルカリ洗浄液から取出し、窒素ブローを行なった後、パーティクルカウンタで基板表面の微粒子数を測定した。その結果、微粒子数はアルカリ洗浄前の99[個/φ50mm]からアルカリ洗浄後は31[個/φ50mm]に低減したことが分かった。つまり、紫外線を照射したオゾン洗浄工程後、アルカリ溶液からなる洗浄液に超音波を印加することで、基板表面での微粒子数が低減することが確認された。
化合物半導体からなる基板に付着する可能性がある微粒子について、ゼータ電位を測定するために以下のような実験を行なった。以下、実験方法および結果について説明する。
(試料の準備)
ゼータ電位を測定する対象となる微粒子を、以下のように準備した。まず、インゴットから切り出した六方稠密構造の2インチ単結晶GaN基板、(100)GaAs基板、(100)InP基板をそれぞれ2枚ずつ準備した。そして、5%の硫酸過水でこれらの基板の表面を洗浄した。その後、同じ材料からなる基板同士を擦り合わせることにより、微粒子を発生させた。得られた微粒子には、様々なサイズの微粒子が含まれていることから、ふるいにかけて直径が3μm以下の微粒子のみを取り出した。
また、参考として、半導体基板としてよく用いられるSiや、不純物であるSi、SiO、樹脂であるPSL(ポリスチレンラテックス)についても、同様に直径が3μm以下の微粒子を準備した。
(溶液の準備)
上述した微粒子を添加する溶液を、以下のように準備した。具体的には、酸性の溶液としては、pHが6.7の蒸留水にHClを添加することでpHを調節したものを準備した。また、アルカリ性の溶液としては、pH6.7の蒸留水にNaOHを添加することでpHを調整したものを準備した。また、pH7の中性の溶液としては、pH6.7の蒸留水にKClを添加することでpHを調整したものを準備した。
(測定方法)
ゼータ電位の測定方法としては、上記準備した微粒子をそれぞれpHが調整された溶液に添加し、その溶液に外部から電界を印加した。そして、その状態で微粒子の移動速度を測定し、電界強度と微粒子の移動速度とからゼータ電位を求めた。微粒子の移動速度の測定にはHe−Neレーザを用いたレーザドップラー光散乱光度計を使用した。測定温度は25℃で一定とした。測定は、同じpHで5点測定を行ない、当該5点(5回)の測定結果について最大値と最小値とを除外した残りの3回のデータについて平均値を出した。その平均値を当該pHでのデータとして用い、ゼータ電位を算出した。なお、上述した5回の測定結果でのデータのばらつきは約±0.3%程度であった。
(結果)
上述した各微粒子について、測定したゼータ電位と溶液のpHとの関係を、図8に示す。図8は、溶液のpHと各微粒子のゼータ電位との関係を示すグラフである。図8を参照して、実験の結果を説明する。
図8では、横軸が溶液のpH、縦軸がゼータ電位(mV)を示している。また、凡例に示すように、微粒子を構成する材料ごとに、pHの異なる溶液中でのゼータ電位が示されている。図8に示すように、いずれの微粒子についても、溶液のpHが高い方が(アルカリ性になるほど)ゼータ電位が低下する(負になる)傾向があることが分かる。つまり、溶液のpHが高くなるほど、微粒子は負に帯電する傾向がある。
また、微粒子の材料がSiやSiOの場合には、溶液のpHが酸性の領域でもゼータ電位が負になっている。一方、微粒子の材料がGaN、GaAs、InPの場合には、当該材料がSiやSiOの場合より高いpHでなければゼータ電位はゼロ以下にならない。このことは、SiやSiOからなる微粒子と、上述したGaN、GaAs、InPなどからなる微粒子とでは、異なる洗浄方法を適用することが好ましいことを示している。
つまり、ゼータ電位は、溶液中の微粒子の表面電位とみなせることから、互いに符号の異なるゼータ電位を示す微粒子同士はクーロン力によって引付けあうことになる。一方、同じ符号のゼータ電位を示す微粒子同士は反発しあうことになる。そして、図8から分かるように、多くの微粒子(たとえばSiOやPSLなどからなる微粒子)について、溶液のpHを5以上とすることでそのゼータ電位を負にすることができる。そのため、たとえば洗浄対象である基板がSiから構成されている場合には、洗浄液(溶液)のpHを5以上、より好ましくはpH5.5以上、さらに好ましくはpH6以上とすれば、基板も微粒子もともにゼータ電位を負にすることができる。つまり、Siからなる基板を洗浄する場合には、洗浄液のpHを5以上にしておけば、基板への上記微粒子の付着を防ぐことができる。
一方、洗浄対象の基板がGaN、InP、GaAsなどの化合物半導体からなる場合には、Si基板の場合とは異なる。つまり、図8からも分かるように、GaN、InP、GaAsなどからなる微粒子のゼータ電位が負になるのは、およそpH7以上(GaNおよびInPの場合にpH7以上、GaAsの場合にpH6.5以上)である。そのため、SiやSiOなどからなる微粒子が洗浄液中に存在する場合には、上記微粒子のみではなく上述したGaN、InP、GaAsのゼータ電位も負になるような条件で洗浄を行なわなければ、洗浄中に(GaN、InP、GaAsなどからなる)基板表面にSiやSiOからなる微粒子がクーロン力によって吸着することになる。そのため、図8から分かるように、洗浄液のpHが7.1以上という条件で洗浄を行なえば、GaN、InP、GaAsなどからなる基板の表面と洗浄液中のSi、SiO、Si、PSLなどからなる微粒子、さらにGaN、InP、GaAsなどからなる微粒子と上記基板の表面とのゼータ電位を同じ符号(負)にすることができるので、基板表面に上述した微粒子がクーロン力により吸着することを防止できる。
ここで、Si基板では一般的にアルカリ洗浄を行なった後の洗浄に酸性溶液を用いている。図8から分かるように、酸性溶液のpHがたとえば5程度であれば、Si基板の表面とともにSiO、Siなどからなる微粒子のゼータ電位も負になる。そのため、Si基板表面に上記微粒子がクーロン力によって吸着する可能性は低い。一方、GaN、InP、またはGaAsなどからなる化合物半導体基板の場合には、最終洗浄において洗浄液のpHがたとえば5程度であると、基板表面とSiOやSiなどからなる微粒子とのゼータ電位の符号が相違することになる。この結果、基板表面に上記微粒子がクーロン力により吸着する(微粒子により基板表面が汚染される)ことになる。したがって、上記化合物半導体基板については、最終洗浄において用いる洗浄液はアルカリ性溶液(pHが7.1以上の溶液)を用いることが好ましい。このようにすれば、基板表面への微粒子の吸着を抑制できる。
なお、洗浄液による基板表面からの異物の除去の程度は、洗浄液のpHや温度などの条件によって変化する。たとえば、GaN基板の場合には、図8からわかるように、最終洗浄に用いる洗浄液のpHを7.1以上にすることにより、GaN基板表面への微粒子の吸着を抑制できる。しかし、この効果の前提として、最終洗浄の洗浄液の温度を室温程度(上記図8の場合では20℃以上35℃以下、好ましくは25℃)にすることが挙げられる。もちろん、洗浄液の温度をより高温にすることは可能である。だが、温度条件がより高温側に変わった場合には、洗浄液(溶液)のpHとゼータ電位との関係(図8に示したような関係)が変化する。したがって、このように温度条件が変わった場合には、その温度条件で基板および微粒子を構成する材料について、ゼータ電位がすべて同じ符号(すべて負)になる条件で洗浄を行なうことが好ましい。このような配慮は、GaAsやInPからなる基板の場合にも同様に当てはまる。
洗浄液のゼータ電位が−15mV以上+15mV以下であるときに、超音波による振動を印加することで微粒子の除去効果が増大することを確認するための試験を行なった。
(洗浄液および試料の準備)
pHが6〜8の範囲となる6種類の洗浄液を準備した。pHの調整については、pH6.8の純水(蒸留水)にHClを添加することでpHを下げた(酸性の)洗浄液を準備した。また、上記純水にNaOHを添加することで、pHを上げた(アルカリ性の)洗浄液を準備した。洗浄液には薬品を添加した。そして、添加した当該薬品などが均一に混ざるように洗浄液を約5分間攪拌した。洗浄液の温度は30℃とした。そして、これらの洗浄液について、pH6.97とpH4.0の標準校正液を用いて校正したpH電位計を用いてそのpHを測定した。その結果、各洗浄液のpHはそれぞれ6.3、6.5、6.8、7.6、7.8、7.9となった。
また、洗浄対象である試料として、外径φ50mmの(0001)六方晶GaN単結晶基板を12枚(試料ID14〜25)準備した。
(試験内容)
上述した基板の表面から、有機物からなる異物を除去するため、プレ洗浄工程を実施した。このプレ洗浄工程では、イソプロピルアルコールを洗浄液として用いて基板の有機洗浄を行なった。洗浄時間は10分であり、洗浄液の温度は35℃とした。また、イソプロピルアルコールは電子工業用グレードのものを用いた。
この後、基板を洗浄液中から取出し、窒素ブローを行なった。その後、パーティクルカウンタで基板表面の微粒子数を測定した。微粒子数としては、直径が0.3μm以上の微粒子の検出数(個/φ50mm)を用いた。
その後、これらの基板を、上述した6種類の洗浄液に浸漬し、一部(試料ID14、16、18、20、22、24)については洗浄液に超音波を印加した。印加した超音波の周波数は950KHzであった。一方、他の試料については超音波を印加しなかった。このような条件で洗浄を10分間行なった。なお、洗浄液のGaNを微粒子とした場合のゼータ電位については、実施例8に示した方法と同様の方法により予め測定しておいた。
洗浄が終了した後、基板を洗浄液中から取出し、窒素ブローを行なった。その後、基板表面についてパーティクルカウンタで微粒子数を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2006352075
表3からも分かるように、ゼータ電位が−15mV以上+15mV以下である洗浄液について、洗浄中に超音波を印加することによって、超音波を印加しない場合より微粒子数が低減していることが分かる。一方、ゼータ電位が−15mV未満、または+15mV超えの場合には、超音波の印加の有無によって洗浄後の微粒子数の変化量(表3では増加量の欄に記載された数値)に大きな変化は無かった。
pHが6.5以上7.5以下のリンス液を用いたリンス工程において、超音波による振動をリンス液に印加することの効果を確認するべく、以下のような試験を行なった。
(試料の準備)
洗浄対象である試料として、外径φ50mmの(0001)六方晶GaN単結晶基板、外径φ2インチの(100)GaAs基板、外形φ2インチの(100)InP基板をそれぞれ2枚ずつ準備した。
また、洗浄液として、pH6.8の純水にHClを添加することで、pHを5とした洗浄液を準備した。
(試験内容)
上述した基板の表面から、有機物からなる異物を除去するため、プレ洗浄工程を実施した。このプレ洗浄工程では、イソプロピルアルコールを洗浄液として用いて基板の有機洗浄を行なった。洗浄時間は10分であり、洗浄液の温度は35℃とした。また、イソプロピルアルコールは電子工業用グレードのものを用いた。
次に、準備したpH5の洗浄液に10分間浸漬した。その後、洗浄液中から基板を取出し、窒素ブローを行った。そして、各基板について、パーティクルカウンタを用いて基板表面における微粒子数を測定した。その結果は、後述する表4の洗浄液投入後の欄に記載されている。
次に、上記基板をpH6.8の純水に浸漬した。そして、各材料の2枚の基板のうちの1枚だけについて、純水に基板を浸漬している間、それぞれ純水に超音波を印加した。超音波の周波数は950kHzであった。そして、各材料の2枚の基板のうちの他の1枚については、純水に超音波を印加しなかった。そして、各基板を純水に10分間浸漬した後、純水から基板を取出し、窒素ブローを行なった。その後、パーティクルカウンタで基板表面の微粒子数を測定した。その結果を表4に示す。なお、微粒子数としては、直径が0.3μm以上の微粒子数を測定した。
Figure 2006352075
表4からも分かるように、超音波を印加した場合には、超音波を印加しなかった場合より微粒子数が低減していることがわかる。
次に、上記の実施例と重複するものもあるが本発明の実施例を羅列的に挙げて説明する。
この発明に従った窒化物系化合物半導体の洗浄方法は、図1および図2に示すように、窒化物系化合物半導体を準備する工程(基板準備工程(S10))と、洗浄工程(S20)とを備える。洗浄工程(S20)では、図3に示すように、pHが7.1以上である洗浄液11により窒化物系化合物半導体(基板9)を洗浄する。
発明者は、窒化物系化合物半導体表面に付着する微粒子数を低減させる方法について鋭意検討した結果、洗浄液の水素イオン濃度(pH)の調整が微粒子付着の低減に有効であるとの結論に達し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明によれば、pH7.1以上の洗浄液による洗浄工程を実施することにより、窒化物系化合物半導体の表面に付着する微粒子数を低減できる。
上記洗浄方法において、洗浄工程(S20)で用いられる洗浄液は、アルカリ性溶液、有機アルカリ溶媒、および電解イオン水からなる群から選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。この場合、上記のような洗浄液を用いることでpH7.1以上の洗浄液を用いた洗浄工程を容易に実施することができる。なお、洗浄液としては、上述したアルカリ性溶液、有機アルカリ溶媒、および電解イオン水のいずれか1つを用いてもよいが、これらのうちの2つ以上を組合せて洗浄液として用いてもよい。また、洗浄液として上記の3つの液のいずれかを主成分とし、その他の成分を添加したものを用いてもよい。
また、上述した有機アルカリ溶媒(有機アルカリ溶液)は、たとえばアミン水溶液により構成される。このアミン水溶液としては、たとえば以下に示すようなアミンの水溶液を用いることができる。
(アミンの例)
エチルヒドロキシルアミン(C25ONH2)、2−エトキシエチルアミン(C25OCH2CH2NH2)、トリエタノールアミン((HOCH2CH23N)、ジエタノールアミン((HOCH2CH22NH)、エチルアミン(C25NH2)、トリメチルアミン((CH33N)、ジエチルアミン((C252NH)ジメチルアミン((CH32NH)、エタノールアミン(HOCH2CH2NH2)、トリメチル(2−ヒドロキシメチル)アンモニウムヒドロキシド:(コリン)((CH33+CH2CH2OH・OH-)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド((C254+・OH-)、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド((CH34+・OH-)。
また、電解イオン水とは、イオンを含んだ水を電気分解することにより製造された水のことである。具体的には、イオンを含んだ水を電気分解すると、アノード(陽極)側では酸性で酸化性の水を、カソード(陰極)側ではアルカリ性で還元性の水を製造できるが、本発明における洗浄工程(S20)では上記カソード側で製造されるアルカリ性の水を洗浄液として用いることが好ましい。
上記洗浄方法では、洗浄工程(S20)において用いられる洗浄液には酸化剤が添加されていてもよい。この場合、洗浄工程(S20)において、窒化物系化合物半導体の表面から確実に不純物を除去するとともに、洗浄後の窒化物系化合物半導体表面における微粒子の付着を抑制できる。
上記洗浄方法では、洗浄工程(S20)において、洗浄液に対する超音波の印加および洗浄液の揺動のうちの少なくともいずれか一方を実施することが好ましい。この場合、より確実に洗浄後の窒化物系化合物半導体表面における微粒子の付着を抑制できる。
上記洗浄方法において、たとえば図3に示したような装置を用いて、洗浄液に超音波および揺動の少なくともいずれか一方を印加することにより洗浄液に振動を加えることが好ましい。洗浄液に印加する超音波としては26kHz〜38kHzの一般産業用超音波や、100kHz〜430kHz帯の超音波、または850kHz〜2500kHz帯の高周波となる超音波などが使用出来る。なお、微粒子の低減にはより高い周波数の超音波を洗浄液に印加することが好ましい。さらに洗浄液に対して超音波印加中または洗浄液の揺動中に、当該洗浄液を加熱・昇温すれば、微粒子の除去効果をより大きくできる。
上記洗浄方法は、図2に示すように、洗浄工程(S20)に先立って、窒化物系化合物半導体を洗浄するプレ洗浄工程(S40)をさらに備えていてもよい。このようにプレ洗浄工程(S40)とpH7.1以上の洗浄液を用いた洗浄工程(S20)とを組合せることにより、窒化物系化合物半導体の表面から不純物を除去するとともに当該表面において洗浄後に微粒子が付着することをより確実に抑制できる。つまり、発明者は、洗浄液のpHとともに洗浄の順番も重要であるとの知見を得た。すなわち、プレ洗浄工程を行なってから、最後に本発明による洗浄工程を実施することが微粒子数の低減に効果的である。
上記洗浄方法において、プレ洗浄工程(S40)は、洗浄液として、純水、有機溶媒、酸性溶液、電解イオン水、アルカリ性溶液のうち少なくとも1つ以上を用いることが好ましい。この場合、プレ洗浄工程において窒化物系化合物半導体の表面から除去するべき不純物の性質に合せて、洗浄液を選択することにより、当該表面から不純物を効率的に除去することができる。そして、そのようなプレ洗浄工程を実施した後、本発明による洗浄工程を実施することにより、不純物の除去とともに窒化物系化合物半導体の洗浄後の表面に微粒子が付着することを抑制できる。なお、プレ洗浄工程(S40)では、上述した洗浄液を用いた洗浄を2つ以上(複数)組合せて実施してもよい。また、プレ洗浄工程(S40)において洗浄液として用いる電解イオン水は、基本的に上述した洗浄工程(S20)において用いる電解イオン水と同様の製造方法で得られるものである。ただし、プレ洗浄工程(S40)において洗浄液として用いられる電解イオン水は、カソード側で製造されるアルカリ性の水(アルカリ性の電解イオン水)に限られず、アノード側で製造される酸化性の水(酸性の電解イオン水)であってもよい。
上記洗浄方法において、純水を洗浄液として用いるプレ洗浄工程(S40)では、洗浄液としての純水に水素、オゾン、および炭酸ガスからなる群から選択される少なくとも1つ以上が添加されていてもよい。この場合、プレ洗浄工程(S40)における不純物の除去効果をより向上させることができる。
上記洗浄方法において、酸性溶液を洗浄液として用いるプレ洗浄工程(S40)では、洗浄液としての酸性溶液に酸化剤が添加されていてもよい。この場合、洗浄液を活性化することができるので、プレ洗浄工程における不純物の除去効果をより向上させることができる。
上記洗浄方法では、プレ洗浄工程(S40)において、たとえば図3に示すような装置を用いて、洗浄液に対する超音波の印加および洗浄液の揺動のうちの少なくともいずれか一方を実施することが好ましい。なお、プレ洗浄工程においても、洗浄液に印加する超音波としては26kHz〜38kHzの一般産業用超音波や、100kHz〜430kHz帯の超音波、または850kHz〜2500kHz帯の高周波となる超音波などが使用出来る。また、洗浄液が保持されている容器を揺らすことにより洗浄液を揺動する、あるいは洗浄液に浸漬された基板や基板ホルダを揺らすことにより洗浄液を揺動するようにしてもよい。さらに洗浄液に対して超音波印加中に、当該洗浄液を昇温すれば、不純物の除去効果をより大きくできる。
上記洗浄方法において、プレ洗浄工程(S40)は、紫外線オゾン洗浄工程を含んでいてもよい。この場合、紫外線オゾン洗浄工程により窒化物系化合物半導体の表面から不純物としての有機汚染物質を効果的に除去できる。その結果、当該表面から微粒子をより除去しやすくなる。そのため、洗浄工程後の窒化物系化合物半導体の表面における不純物および微粒子の低減を図ることができる。
上記洗浄方法において、窒化物系化合物半導体はバルク結晶および薄膜のいずれかであってもよい。この場合、本発明に従った洗浄方法を用いて、バルク結晶の表面および薄膜の表面のいずれにおいても、不純物および微粒子の低減を図ることができる。なお、薄膜とは基板(たとえばサファイアなど窒化物系化合物半導体と異なる材料からなる基板)上に堆積された薄膜を意味する。
上記洗浄方法において、窒化物系化合物半導体の構成材料はGaN、AlN、InNなどのIII−V族窒化物系化合物半導体やAlGaN、InGaNなどの3元系以上の組み合わせであってもよい。また、上記構成材料としては、上述した材料(たとえば基板あるいは薄膜状の材料)に不純物をドーピングしたものを用いてもよい。
上記洗浄方法は、上記洗浄工程(S20)以外に他の洗浄工程(プレ洗浄工程(S40))を含み、上記洗浄工程(S20)は他の洗浄工程(プレ洗浄工程(S40))を実施した後最終の洗浄工程として実施されることが好ましい。この場合、最終工程として本発明による洗浄工程(S20)を実施することで、窒化物系化合物半導体の表面において最終的に残存する微粒子の数を効果的に低減できる。
上記洗浄方法において、洗浄工程(S20)では洗浄液の温度を上げる(昇温する)とさらに効果的に窒化物系化合物半導体の表面からの微粒子を除去できる。なお、洗浄液の昇温は上記洗浄工程(S20)のみではなく、その前に行なうプレ洗浄工程(S40)において実施しても不純物の除去効果を向上させることができる。
この発明に従った窒化物系化合物半導体の製造方法は、図1または図2に示すように、上記窒化物系化合物半導体の洗浄方法を実施する工程(基板準備工程(S10)、洗浄工程(S20)を含む洗浄方法を実施する工程)と、当該洗浄方法を実施する工程の後、窒化物系化合物半導体上に成膜処理を実施する工程(後処理工程(S30))とを備える。このようにすれば、窒化物系化合物半導体の表面を微粒子の付着の少ない清浄な状態とした上で成膜処理を実施できる。このため、窒化物系化合物半導体の表面上に膜質の安定した膜を形成することができる。
この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、化合物半導体を準備する工程(基板準備工程(S10))と、洗浄工程(S50)とを備える。洗浄工程(S50)では、洗浄液により化合物半導体を洗浄する。化合物半導体と同じ材料からなる微粒子が洗浄液に含有された状態での、微粒子のゼータ電位がゼロより小さくなるように、洗浄液は調整されている。
発明者は、化合物半導体の洗浄について鋭意研究した結果、本発明を完成した。つまり、上述のようにゼータ電位がゼロより小さくなるように調整した洗浄液を用いることにより、化合物半導体の表面における微粒子の付着を抑制することができるという知見を発明者は得た。このようにすれば、洗浄後の化合物半導体の表面品質を向上させることができる。その結果、化合物半導体の表面上に、優れた膜質の化合物半導体膜を形成することが可能になる。
上記化合物半導体の洗浄方法において、化合物半導体はInPであってもよく、洗浄液は、pHを7.1以上とすることによって、ゼータ電位がゼロより小さくなるように調整されていてもよい。また別の観点から言えば、この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、InPからなる化合物半導体を準備する工程(基板準備工程(S10))と、洗浄工程(S50)とを備える。洗浄工程(S50)では、pHが7.1以上である洗浄液により化合物半導体を洗浄する。この場合、洗浄液のpHを7.1以上とすることで、InP(インジウムリン)により構成される基板などの表面において、洗浄後での微粒子の付着を確実に抑制することができる。
上記化合物半導体の洗浄方法において、化合物半導体はGaAsであってもよく、洗浄液は、pHを5.7以上とすることによって、ゼータ電位がゼロより小さくなるように調整されていてもよい。また別の観点から言えば、この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、GaAsからなる化合物半導体を準備する工程と、洗浄工程とを備える。洗浄工程では、pHが5.7以上である洗浄液により化合物半導体を洗浄する。この場合、GaAs(ガリウム砒素)により構成される基板などの表面において、洗浄後での微粒子の付着を確実に抑制することができる。
上記化合物半導体の洗浄方法は、洗浄工程(S50)に先立って、化合物半導体を洗浄するプレ洗浄工程(S40)をさらに備えていてもよい。このようにプレ洗浄工程(S40)とゼータ電位をゼロより小さくした洗浄液を用いた洗浄工程(S50)とを組合せることにより、化合物半導体の表面から不純物を除去するとともに当該表面において洗浄後に微粒子が付着することをより確実に抑制できる。つまり、発明者は、洗浄液のゼータ電位とともに洗浄の順番も重要であるとの知見を得た。すなわち、プレ洗浄工程を行なってから、最後に本発明による洗浄工程を実施することが微粒子数の低減に効果的である。
上記化合物半導体の洗浄方法において、プレ洗浄工程(S40)は、洗浄液として、純水、有機溶媒、酸性溶液、電解イオン水、アルカリ性溶液のうち少なくとも1つ以上を用いることが好ましい。この場合、プレ洗浄工程(S40)において化合物半導体の表面から除去するべき不純物の性質に合せて、洗浄液を選択することにより、当該表面から不純物を効率的に除去することができる。そして、そのようなプレ洗浄工程を実施した後、本発明による洗浄工程を実施することにより、不純物の除去とともに化合物半導体の洗浄後の表面に微粒子が付着することを抑制できる。
上記化合物半導体の洗浄方法において、純水を洗浄液として用いるプレ洗浄工程では、洗浄液としての純水に水素、オゾン、および炭酸ガスからなる群から選択される少なくとも1つ以上が添加されていてもよい。この場合、プレ洗浄工程(S40)における不純物の除去効果をより向上させることができる。
上記化合物半導体の洗浄方法において、酸性溶液を洗浄液として用いるプレ洗浄工程(S40)では、洗浄液としての酸性溶液に酸化剤が添加されていてもよい。この場合、洗浄液を活性化することができるので、プレ洗浄工程における不純物の除去効果をより向上させることができる。
上記化合物半導体の洗浄方法では、プレ洗浄工程(S40)において、たとえば図3に示すような装置を用いて、洗浄液に対する超音波の印加および洗浄液の揺動のうちの少なくともいずれか一方を実施することが好ましい。なお、プレ洗浄工程においても、洗浄液に印加する超音波としては26kHz〜38kHzの一般産業用超音波や、100kHz〜430kHz帯の超音波、または850kHz〜2500kHz帯の高周波となる超音波などが使用出来る。また、洗浄液が保持されている容器を揺らすことにより洗浄液を揺動する、あるいは洗浄液に浸漬された基板や基板ホルダを揺らすことにより洗浄液を揺動するようにしてもよい。さらに洗浄液に対して超音波印加中に、当該洗浄液を昇温すれば、不純物の除去効果をより大きくできる。
上記化合物半導体の洗浄方法において、プレ洗浄工程(S40)は、紫外線オゾン洗浄工程を含んでいてもよい。この場合、紫外線オゾン洗浄工程により化合物半導体の表面から不純物としての有機汚染物質を効果的に除去できる。その結果、当該表面から微粒子をより除去しやすくなる。そのため、洗浄工程後の化合物半導体の表面における不純物および微粒子の低減を図ることができる。
上記化合物半導体の洗浄方法において、化合物半導体はバルク結晶および薄膜のいずれかであってもよい。この場合、本発明に従った洗浄方法を用いて、バルク結晶の表面および薄膜の表面のいずれにおいても、不純物および微粒子の低減を図ることができる。
この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、化合物半導体を準備する工程(基板準備工程(S10))と、洗浄工程(S60)とを備える。洗浄工程(S60)では、洗浄液により、当該洗浄液に振動を加えた状態で化合物半導体を洗浄する。化合物半導体と同じ材料からなる微粒子が洗浄液に含有された状態での、微粒子のゼータ電位が−15mV以上+15mV以下の範囲となるように、前記洗浄液は調整されている。このようにすれば、上記のようなゼータ電位の範囲に調整された洗浄液を用いて、洗浄後の化合物半導体の表面における微粒子の付着を効果的に抑制することができる。
上記化合物半導体の洗浄方法は、リンスする工程(S70)をさらに備える。リンスする工程(S70)は、洗浄工程の後、pHが6.5以上7.5以下となるように調整されたリンス液を用い、当該リンス液に振動を加えた状態で化合物半導体の表面をリンスする。リンス液は、純水、電解イオン水、気体や液体を添加した溶液(添加物を含有する水溶液)から選択されるいずれか1つである。
この発明に従った化合物半導体の洗浄方法は、化合物半導体を準備する工程(基板準備工程(S10))と、洗浄工程(S60)と、リンスする工程(S70)とを備える。洗浄工程では、洗浄液により化合物半導体を洗浄する。リンスする工程(S70)は、洗浄工程の後、pHが6.5以上7.5以下となるように調整されたリンス液を用い、当該リンス液に振動を加えた状態で化合物半導体の表面をリンスする。リンス液は、純水、電解イオン水、気体や液体を添加した溶液(添加物を含有する水溶液)から選択されるいずれか1つである。このようにすれば、洗浄後のリンスする工程(S70)において、化合物半導体の表面に微粒子が付着することを確実に抑制できる。
この発明に従った化合物半導体の製造方法は、上記化合物半導体の洗浄方法を実施する工程(基板準備工程(S10)、洗浄工程(S50、S60)を含む洗浄方法を実施する工程)と、当該洗浄方法を実施する工程の後、化合物半導体上に成膜処理を実施する工程(後処理工程(S30))とを備える。このようにすれば、化合物半導体の表面を微粒子の付着の少ない清浄な状態とした上で成膜処理を実施できる。このため、化合物半導体の表面上に膜質の安定した膜を形成することができる。
この発明に従った基板9は、上記化合物半導体の洗浄方法を適用された化合物半導体からなる基板であって、表面粗さがRaで2nm以下である。この場合、平滑な表面を有する基板9において本発明による洗浄方法を実施することにより、とくに微粒子の付着の抑制効果が顕著である。
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
上述のように、本発明は窒化物系化合物半導体などの化合物半導体の製造工程に適用することにより、化合物半導体の表面における微粒子数の低減を図ることができるので、結果的に化合物半導体の表面上に成膜処理などを行なうときの処理条件を向上させることができる。また、本発明による洗浄方法は、化合物半導体の表面を清浄に(微粒子の少ない状態に)する必要がある場合(たとえば表面の精密な測定や微粒子の存在が問題となるようなプロセスのため、微粒子を当該半導体表面から高い精度で除去する必要がある場合など)に適用できる。
本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態1を示すフローチャートである。 本発明による窒化物系化合物半導体の製造方法の実施の形態2を示すフローチャートである。 洗浄工程またはプレ洗浄工程において使用される洗浄装置を示す断面模式図である。 本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態3を示すフローチャートである。 本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態4を示すフローチャートである。 本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態5を示すフローチャートである。 本発明による化合物半導体の製造方法の実施の形態6を示すフローチャートである。 溶液のpHと各微粒子のゼータ電位との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 洗浄浴槽、3 超音波発生部材、5 加熱部材、7 制御部、9 基板、11 洗浄液、13 ホルダ。

Claims (24)

  1. 窒化物系化合物半導体を準備する工程と、
    pHが7.1以上である洗浄液により前記窒化物系化合物半導体を洗浄する洗浄工程とを備える、窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  2. 前記洗浄工程で用いられる前記洗浄液は、アルカリ性溶液、有機アルカリ溶媒、および電解イオン水からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  3. 前記洗浄工程において用いられる前記洗浄液には酸化剤が添加されている、請求項1または2に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  4. 前記洗浄工程において、前記洗浄液に対する超音波の印加および前記洗浄液の揺動のうちの少なくともいずれか一方を実施する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  5. 前記洗浄工程に先立って、前記窒化物系化合物半導体を洗浄するプレ洗浄工程をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  6. 前記プレ洗浄工程は、洗浄液として、純水、有機溶媒、酸性溶液、電解イオン水、アルカリ性溶液のうち少なくとも1つ以上を用いる、請求項5に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  7. 前記純水を洗浄液として用いる前記プレ洗浄工程では、前記洗浄液としての前記純水に水素、オゾン、および炭酸ガスからなる群から選択される少なくとも1つ以上が添加されている、請求項6に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  8. 前記酸性溶液を洗浄液として用いる前記プレ洗浄工程では、前記洗浄液としての前記酸性溶液に酸化剤が添加されている、請求項6に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  9. 前記プレ洗浄工程は、紫外線オゾン洗浄工程を含む、請求項5に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  10. 前記窒化物系化合物半導体はバルク結晶および薄膜のいずれかである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の窒化物系化合物半導体の洗浄方法を実施する工程と、
    前記洗浄方法を実施する工程の後、前記窒化物系化合物半導体上に成膜処理を実施する工程とを備える、窒化物系化合物半導体の製造方法。
  12. 化合物半導体を準備する工程と、
    洗浄液により前記化合物半導体を洗浄する洗浄工程とを備え、
    前記化合物半導体と同じ材料からなる微粒子が前記洗浄液に含有された状態での、前記微粒子のゼータ電位がゼロより小さくなるように、前記洗浄液は調整されている、化合物半導体の洗浄方法。
  13. InPからなる化合物半導体を準備する工程と、
    pHが7.1以上である洗浄液により前記化合物半導体を洗浄する洗浄工程とを備える、化合物半導体の洗浄方法。
  14. GaAsからなる化合物半導体を準備する工程と、
    pHが5.7以上である洗浄液により前記化合物半導体を洗浄する洗浄工程とを備える、化合物半導体の洗浄方法。
  15. 前記洗浄工程に先立って、前記化合物半導体を洗浄するプレ洗浄工程をさらに備える、請求項12〜14のいずれか1項に記載の化合物半導体の洗浄方法。
  16. 前記プレ洗浄工程は、洗浄液として、純水、有機溶媒、酸性溶液、電解イオン水、アルカリ性溶液のうち少なくとも1つ以上を用いる、請求項15に記載の化合物半導体の洗浄方法。
  17. 前記純水を洗浄液として用いる前記プレ洗浄工程では、前記洗浄液としての前記純水に水素、オゾン、および炭酸ガスからなる群から選択される少なくとも1つ以上が添加されている、請求項16に記載の化合物半導体の洗浄方法。
  18. 前記酸性溶液を洗浄液として用いる前記プレ洗浄工程では、前記洗浄液としての前記酸性溶液に酸化剤が添加されている、請求項16に記載の化合物半導体の洗浄方法。
  19. 前記プレ洗浄工程は、紫外線オゾン洗浄工程を含む、請求項15に記載の化合物半導体の洗浄方法。
  20. 前記化合物半導体はバルク結晶および薄膜のいずれかである、請求項12〜19のいずれか1項に記載の化合物半導体の洗浄方法。
  21. 化合物半導体を準備する工程と、
    洗浄液により前記化合物半導体を洗浄する洗浄工程とを備え、
    前記化合物半導体と同じ材料からなる微粒子が前記洗浄液に含有された状態での、前記微粒子のゼータ電位が−15mV以上+15mV以下の範囲となるように、前記洗浄液は調整され、
    前記洗浄工程では、前記洗浄液に振動を加えた状態で前記化合物半導体を洗浄する、化合物半導体の洗浄方法。
  22. 化合物半導体を準備する工程と、
    洗浄液により前記化合物半導体を洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄工程の後、pHが6.5以上7.5以下となるように調整されたリンス液を用い、前記リンス液に振動を加えた状態で前記化合物半導体の表面をリンスする工程とを備え、
    前記リンス液は、純水、電解イオン水、気体や液体を添加した溶液から選択されるいずれか1つである、請求項21に記載の化合物半導体の洗浄方法。
  23. 請求項12〜22のいずれか1項に記載の化合物半導体の洗浄方法を実施する工程と、
    前記洗浄方法を実施する工程の後、前記化合物半導体上に成膜処理を実施する工程とを備える、化合物半導体の製造方法。
  24. 請求項12〜22のいずれか1項に記載の化合物半導体の洗浄方法を適用された化合物半導体からなる基板であって、
    表面粗さがRaで2nm以下である、基板。
JP2006060999A 2005-05-17 2006-03-07 窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板 Pending JP2006352075A (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006060999A JP2006352075A (ja) 2005-05-17 2006-03-07 窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板
EP06010084A EP1724821A3 (en) 2005-05-17 2006-05-16 Nitride-based compound semiconductor, method of cleaning a compound semiconductor, method of producing the same, and substrate
KR1020060044335A KR20060119807A (ko) 2005-05-17 2006-05-17 질화물계 화합물 반도체 및 화합물 반도체의 세정 방법,이들의 제조 방법 및 기판
US11/435,129 US7569493B2 (en) 2005-05-17 2006-05-17 Nitride-based compound semiconductor, method of cleaning a compound semiconductor, method of producing the same, and substrate
TW095117506A TW200703719A (en) 2005-05-17 2006-05-17 Nitride-based compound semiconductor, method of cleaning a compound semiconductor, method of producing the same, and substrate
HK07104842.5A HK1097350A1 (en) 2005-05-17 2007-05-07 Nitride-based compound semiconductor, method of cleaning a compound semiconductor, method of producing the same and substrate
US12/534,347 US20090291567A1 (en) 2005-05-17 2009-08-03 Nitride-based compound semiconductor, method of cleaning a compound semiconductor, method of producing the same, and substrate
US12/890,129 US20110018105A1 (en) 2005-05-17 2010-09-24 Nitride-based compound semiconductor device, compound semiconductor device, and method of producing the devices

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005144101 2005-05-17
JP2006060999A JP2006352075A (ja) 2005-05-17 2006-03-07 窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006352075A true JP2006352075A (ja) 2006-12-28

Family

ID=36794891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006060999A Pending JP2006352075A (ja) 2005-05-17 2006-03-07 窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板

Country Status (6)

Country Link
US (2) US7569493B2 (ja)
EP (1) EP1724821A3 (ja)
JP (1) JP2006352075A (ja)
KR (1) KR20060119807A (ja)
HK (1) HK1097350A1 (ja)
TW (1) TW200703719A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009044138A (ja) * 2007-07-19 2009-02-26 Mitsubishi Chemicals Corp Iii族窒化物半導体基板およびその洗浄方法
WO2010038407A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 昭和電工株式会社 炭化珪素単結晶基板
JP2014042861A (ja) * 2012-08-24 2014-03-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 廃水を処理する方法
JP2016519033A (ja) * 2013-02-15 2016-06-30 フライベルガー・コンパウンド・マテリアルズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングFreiberger Compound Materials Gmbh ガリウム砒素基板の製造方法、ガリウム砒素基板、及びその使用方法
WO2019058701A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
WO2023139759A1 (ja) * 2022-01-21 2023-07-27 住友電気工業株式会社 Iii-v族化合物半導体単結晶基板およびその製造方法
JP7327714B1 (ja) * 2022-09-16 2023-08-16 住友電気工業株式会社 ヒ化ガリウム単結晶基板およびその製造方法

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110018105A1 (en) * 2005-05-17 2011-01-27 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Nitride-based compound semiconductor device, compound semiconductor device, and method of producing the devices
US7928447B2 (en) * 2006-07-17 2011-04-19 Sumitomo Electric Industries, Ltd. GaN crystal substrate, fabricating method of GaN crystal substrate, and light-emitting device
JP2008037705A (ja) * 2006-08-07 2008-02-21 Sumitomo Electric Ind Ltd GaxIn1−xN基板とGaxIn1−xN基板の洗浄方法
KR100883332B1 (ko) * 2007-05-23 2009-02-11 한국과학기술연구원 고품질 박막 증착을 위한 화학적 기판처리 방법 및 이를이용한 박막형 열전소재의 제조 방법
JP4903669B2 (ja) * 2007-10-30 2012-03-28 大日本スクリーン製造株式会社 基板処理方法および基板処理装置
KR101461673B1 (ko) * 2008-02-11 2014-11-13 엘지전자 주식회사 반도체 레이저 다이오드 패키지 시스템 및 그 방법
WO2009113380A1 (ja) * 2008-03-14 2009-09-17 株式会社村田製作所 電極平滑化方法、セラミック基板の製造方法およびセラミック基板
US8226772B2 (en) 2009-01-08 2012-07-24 Micron Technology, Inc. Methods of removing particles from over semiconductor substrates
US7832090B1 (en) * 2010-02-25 2010-11-16 Unity Semiconductor Corporation Method of making a planar electrode
JP5767141B2 (ja) * 2012-03-02 2015-08-19 株式会社サイオクス 窒化ガリウム基板およびそれを用いた光デバイス
JP2014210690A (ja) * 2013-04-22 2014-11-13 住友電気工業株式会社 炭化珪素基板の製造方法
WO2015157957A1 (zh) * 2014-04-17 2015-10-22 中国科学院微电子研究所 一种对硅酸镓镧晶片进行清洗的方法
CN109937470B (zh) * 2016-11-07 2023-05-16 应用材料公司 检测和分析来自半导体腔室部件的纳米颗粒的方法和设备
CN115138632B (zh) * 2022-08-31 2022-12-09 中国船舶重工集团公司第七0七研究所 一种提升石英谐振子q值的表面处理方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001028359A (ja) * 1999-07-13 2001-01-30 Mitsubishi Materials Silicon Corp 半導体ウェーハの洗浄方法
JP2002043270A (ja) * 2000-07-24 2002-02-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 窒化ガリウム系化合物半導体成長用基板の洗浄方法
JP2004189943A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Showa Denko Kk 洗浄剤組成物、半導体ウェーハの洗浄方法、製造方法および半導体ウェーハ

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5407869A (en) * 1991-11-06 1995-04-18 University Of Florida Method of passivating group III-V surfaces
JP2743823B2 (ja) * 1994-03-25 1998-04-22 日本電気株式会社 半導体基板のウエット処理方法
US6029679A (en) 1995-09-07 2000-02-29 Hitachi, Ltd. Semiconductor cleaning and production methods using a film repulsing fine particle contaminants
US6701941B1 (en) * 1997-05-09 2004-03-09 Semitool, Inc. Method for treating the surface of a workpiece
EP0982765B1 (en) 1998-08-28 2004-04-28 Mitsubishi Materials Silicon Corporation Cleaning method of semiconductor substrate
JP4516176B2 (ja) 1999-04-20 2010-08-04 関東化学株式会社 電子材料用基板洗浄液
EP1113485A3 (en) * 1999-12-27 2005-08-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for producing a semiconductor device
US6417147B2 (en) * 2000-02-29 2002-07-09 Showa Denko K.K. Cleaning agent composition, method for cleaning and use thereof
US6927176B2 (en) * 2000-06-26 2005-08-09 Applied Materials, Inc. Cleaning method and solution for cleaning a wafer in a single wafer process
EP1389496A1 (en) * 2001-05-22 2004-02-18 Mitsubishi Chemical Corporation Method for cleaning surface of substrate
US6488767B1 (en) * 2001-06-08 2002-12-03 Advanced Technology Materials, Inc. High surface quality GaN wafer and method of fabricating same
JP4587605B2 (ja) 2001-06-19 2010-11-24 星和電機株式会社 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法及び発光ダイオードの製造方法
JP3622200B2 (ja) 2001-07-02 2005-02-23 ソニー株式会社 窒化物半導体の製造方法および半導体素子の製造方法
WO2004112093A2 (en) * 2003-06-06 2004-12-23 P.C.T. Systems, Inc. Method and apparatus to process substrates with megasonic energy
CN100552888C (zh) 2003-10-27 2009-10-21 住友电气工业株式会社 氮化镓半导体衬底及其制造方法
FR2864457B1 (fr) * 2003-12-31 2006-12-08 Commissariat Energie Atomique Procede de nettoyage par voie humide d'une surface notamment en un materiau de type silicium germanium.

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001028359A (ja) * 1999-07-13 2001-01-30 Mitsubishi Materials Silicon Corp 半導体ウェーハの洗浄方法
JP2002043270A (ja) * 2000-07-24 2002-02-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 窒化ガリウム系化合物半導体成長用基板の洗浄方法
JP2004189943A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Showa Denko Kk 洗浄剤組成物、半導体ウェーハの洗浄方法、製造方法および半導体ウェーハ

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101452550B1 (ko) * 2007-07-19 2014-10-21 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 Ⅲ 족 질화물 반도체 기판 및 그 세정 방법
JP2009044138A (ja) * 2007-07-19 2009-02-26 Mitsubishi Chemicals Corp Iii族窒化物半導体基板およびその洗浄方法
WO2010038407A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 昭和電工株式会社 炭化珪素単結晶基板
JP2014042861A (ja) * 2012-08-24 2014-03-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 廃水を処理する方法
US10460924B2 (en) 2013-02-15 2019-10-29 Freiberger Compound Materials Gmbh Process for producing a gallium arsenide substrate which includes marangoni drying
JP2016519033A (ja) * 2013-02-15 2016-06-30 フライベルガー・コンパウンド・マテリアルズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングFreiberger Compound Materials Gmbh ガリウム砒素基板の製造方法、ガリウム砒素基板、及びその使用方法
US11170989B2 (en) 2013-02-15 2021-11-09 Freiberger Compound Materials Gmbh Gallium arsenide substrate comprising a surface oxide layer with improved surface homogeneity
JP2019057600A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
KR20200029603A (ko) * 2017-09-20 2020-03-18 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치
KR102321240B1 (ko) 2017-09-20 2021-11-02 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치
WO2019058701A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 株式会社Screenホールディングス 基板処理方法および基板処理装置
US11569085B2 (en) 2017-09-20 2023-01-31 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate processing method and substrate processing device
WO2023139759A1 (ja) * 2022-01-21 2023-07-27 住友電気工業株式会社 Iii-v族化合物半導体単結晶基板およびその製造方法
JP7327714B1 (ja) * 2022-09-16 2023-08-16 住友電気工業株式会社 ヒ化ガリウム単結晶基板およびその製造方法
WO2024057533A1 (ja) * 2022-09-16 2024-03-21 住友電気工業株式会社 ヒ化ガリウム単結晶基板およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW200703719A (en) 2007-01-16
KR20060119807A (ko) 2006-11-24
EP1724821A2 (en) 2006-11-22
EP1724821A3 (en) 2008-10-29
US7569493B2 (en) 2009-08-04
US20090291567A1 (en) 2009-11-26
HK1097350A1 (en) 2007-06-22
US20060264011A1 (en) 2006-11-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006352075A (ja) 窒化物系化合物半導体および化合物半導体の洗浄方法、これらの製造方法および基板
JP4207976B2 (ja) 化合物半導体基板の表面処理方法、および化合物半導体結晶の製造方法
JP2007005472A (ja) 基板の表面処理方法およびiii−v族化合物半導体の製造方法
EP2226834B1 (en) Method for physical force assisted cleaning with reduced damage
US6526995B1 (en) Brushless multipass silicon wafer cleaning process for post chemical mechanical polishing using immersion
US20080292877A1 (en) Method of Cleaning Gaas Substrate, Method of Producing Gaas Substrate, Method of Fabricating Epitaxial Susbstrate, and Gaas Wafer
JP4367587B2 (ja) 洗浄方法
US8288291B2 (en) Method for removal of bulk metal contamination from III-V semiconductor substrates
CN113690128A (zh) 一种磷化铟晶片的清洗方法
WO2012001874A1 (ja) 太陽電池基板用半導体ウェーハの洗浄方法
JP6421505B2 (ja) サファイア基板の製造方法
JP7160469B2 (ja) 基板の表面の金属汚染物を減少させるための方法
CN100530556C (zh) 氮化物系化合物半导体、化合物半导体的清洗、制造方法及基板
JP2013211315A (ja) 窒化物半導体基板の製造方法および窒化物半導体基板
JP2006228963A (ja) 半導体ウエハの製造方法
US20110018105A1 (en) Nitride-based compound semiconductor device, compound semiconductor device, and method of producing the devices
JP2005244089A (ja) 陽極化成装置及び処理方法並びに半導体基板の製造方法
Thanu et al. Use of Surfactants in Acoustic Cleaning
KR102109893B1 (ko) 접합 웨이퍼의 제조방법
JP2010027640A (ja) 洗浄装置および洗浄方法
JP2004031430A (ja) Soiウエーハおよびその製造方法
TWI473157B (zh) 具有規則結構之矽基板的製造方法
JP2006303088A (ja) シリコン基板の洗浄方法
JP2008021924A (ja) シリコンウエハ表面の不純物除去方法
JP2011129830A (ja) シリコンウェハ洗浄方法及び洗浄液

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090903

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100601

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100721

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20100820