JP2006337420A - 感光性着色組成物およびカラーフィルタ - Google Patents

感光性着色組成物およびカラーフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】色素含有量が高い、あるいは膜厚が厚くとも、高感度で、且つパタ−ン形状が優れた感光性着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタの提供。
【解決手段】
透明樹脂およびその前駆体からなる色素担体、色素および特定の光重合開始剤を含有する感光性着色組成物である。
また、上記感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントを具備するカラーフィルタである。
また、上記感光性着色組成物から形成されるブラックマトリックスを具備するカラーフィルタである。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性着色組成物に関し、特に液晶表示装置や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタにおいて、赤、緑、青、イエロー、オレンジ、シアン、マゼンタ等の各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックス等の形成に有用な高感度の感光性着色組成物に関する。また、本発明は、該感光性着色組成物を用いて形成されるカラーフィルタに関する。
カラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントを平行または交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものからなっている。フィルタセグメントは、数ミクロン〜数100ミクロンと微細であり、色相毎に所定の配列で整然と配置されている。
一般的に、カラー液晶表示装置では、カラーフィルタの上に液晶を駆動させるための透明電極が蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されている。これらの透明電極および配向膜の性能を充分に得るには、その形成を一般に200℃以上、好ましくは230℃以上の高温で行う必要がある。
このため、現在、カラーフィルタの製造方法としては、耐光性、耐熱性に優れる顔料を着色材とする顔料分散法と呼ばれる方法が主流となっている。
顔料分散法の場合、感光性透明樹脂溶液中に顔料を分散した感光性着色組成物(顔料レジスト)をガラス等の透明基板に塗布し、乾燥により溶剤を除去した後、一つのフィルタ色のパターン露光を行い、次いで未露光部を現像工程で除去して1色目のパターンを形成、必要に応じて加熱等の処理を加えた後、同様の操作を全フィルタ色について順次繰り返すことによりカラーフィルタを製造することができる。
近年、カラー液晶表示装置は、液晶カラーテレビやカーナビゲーション用および液晶表示装置一体型のノートパソコンとして大きな市場を形成するに至っており、省エネ、省スペースという特徴を活かしたデスクトップパソコン用のモニターおよびテレビとしても普及し始めている。従来のCRTに代わる表示装置として注目されているが、現状では液晶表示装置の色再現特性はCRTのそれよりも劣っている。
そこで、各色のフィルタセグメントが配置されたカラーフィルタにおいては、高色再現性の要求が高まっている。
また、コントラスト向上のため、カラーフィルタの各色のフィルタセグメント間にブラックマトリックスが配置されるのが一般的であるが、このブラックマトリックスの形成材料は、近年、環境問題、低反射化、低コスト化の観点から、金属クロム製ブラックマトリックスに代わり、樹脂に遮光性の色素を分散させた樹脂製ブラックマトリックスが着目されている。しかしながら、樹脂製ブラックマトリックスにおいては、金属クロム製ブラックマトリックスに比べ、遮光性(光学濃度)が低いという問題点がある。
カラーフィルタの色再現特性向上およびブラックマトリックスの遮光性向上のためには、感光性着色組成物中の色素の含有量を多くするか、あるいは、膜厚を厚くする必要がある。しかし、色素の含有量を多くする方法においては、感度低下、現像性、解像性が悪化する等の問題が発生する。膜厚を厚くする方法においては、膜底部まで露光光が届かず、パタ−ン形状が不良となる等の問題が発生する。
このような問題を解決するため、感光性着色組成物の高感度化が必要であり、一般的には、(1)樹脂の反応性二重結合の付与、(2)光重合開始剤、増感剤の選択あるいは増量、(3)モノマーの選択あるいは増量等が行われる。
特開2001−233842号公報 特開2001−264530号公報 特開2003−156842号公報
しかしながら、樹脂の二重結合の付与や光重合開始剤、増感剤およびモノマーの選択だけでは、感度向上には限界がある。特に、光重合開始剤を増量すると、光重合開始剤特有の色による着色、耐熱性の低下、光透過率の減少、解像力の低下等が生じる。また、モノマーを増量すると、タック等の問題が生じる。
そこで、本発明は、色素含有量が高い、あるいは膜厚が厚くとも、高感度で、且つパタ−ン形状が優れた感光性着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタの提供を目的とする。
本発明の感光性着色組成物は、高感度であり、且つ優れたパタ−ン形状が得られるようにするため、下記一般式(1)で表される光重合開始剤を用いることを特徴とする。
すなわち、本発明の感光性着色組成物は、透明樹脂およびその前駆体からなる色素担体、色素および下記一般式(1)で表される光重合開始剤を含有する感光性着色組成物である。
また、本発明のカラーフィルタは、上記感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを具備するカラーフィルタである。
一般式(1)
Figure 2006337420

(式中、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07およびR08はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、またはハロゲン原子を表す。
ただし、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07およびR08のうち一つは、

Figure 2006337420

であり、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07およびR08のうち少なくとも一つは、

Figure 2006337420

を表す。
31はアルキル基、アリール基、アシル基またはアルケニル基を表す。
11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシル基またはアルケニル基を表す。
21およびR22は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基またはアルケニル基を表す。
41はアルキル基、またはアリール基を表す。
ただし、R01、R02、R03、R04、R05、R11、R21、R22、R12、R06、R07、R08およびR31は、一体となって、環を形成してもよい。
は任意のアニオンを表す。)
また、本発明は、前記光重合開始剤のR03またはR06が、

Figure 2006337420

である感光性着色組成物に関する。
さらに、本発明は、前記光重合開始剤のXが、下記一般式(2)で表記されるボレートである上記重合開始剤に関する。
一般式(2)
Figure 2006337420

(ただし、式中R51、R52、R53、およびR54は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、または置換基を有してもよい脂環基より選ばれる基を示す。
本発明の感光性着色組成物は、特定の化合物を光重合開始剤として用いることにより、色素含有量が高い、あるいは各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの形成膜厚が厚くとも、高感度で、且つ優れた各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスパタ−ンを形成することができる。
従って、本発明の感光性着色組成物を用いることにより、高品質なカラーフィルタを得ることができる。
まず、本発明における感光性着色組成物について具体的に説明する。
本発明の感光性着色組成物は、透明樹脂およびその前駆体からなる色素担体、色素および上記一般式(1)で表される光重合開始剤を含有する。上記一般式(1)で表される光重合開始剤は、感度が高く、該光重合開始剤を含有する感光性着色組成物を用いることにより、優れたパタ−ン形状のフィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成することができる。
上記一般式(1)で表される光重合開始剤は、フェナシルスルホニウムカチオンのベンゼン環部位をN位にアルキル基、アリール基、アシル基またはアルケニル基に置き替えた構造を有することが特徴である。この置換基を導入することにより、スルホニウムカチオンに300nmから450nmの波長領域に好適な光の吸収特性を付与することができる。
本発明のラジカル重合開始剤はその特性を阻害しない範囲において、一般式(1)に示したように、各種の置換基を導入することが可能である。置換基の導入により、本発明のラジカル重合開始剤は吸収極大波長や透過率などのエネルギー線の吸収特性、併用する樹脂や溶剤に対する溶解度を適当に調整して用いることができる。
一般式(1)における置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、またはハロゲン原子を表す。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアルキル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられ、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、tert−オクチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアリール基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリール基が挙げられ、具体例としては、フェニル基、1ーナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、1−アセナフチル基、2−フラニル基、2−ピロリル基、9−フルオレニル基、2−フリル基、2−チエニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、6−インドリル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、4−キノリニル基、4−イソキノリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−アクリジニル基、3−フェノチアジニル基、2−フェノキサチイニル基、3−フェノキサジニル基、3−チアントレニル基等が挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアルケニル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルケニル基が挙げられ、それらは構造中に複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよく、具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプロペニル基、イソブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、1,3−ブタジエニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロペンタジエニル基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアシル基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族基が結合したカルボニル基、あるいは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数4から18の単環状あるいは縮合多環状芳香族が結合したカルボニル基が挙げられ、それらは構造中に不飽和結合を有していてもよく、具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、シンナモイル基、3−フロイル基、2−テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、スルホニウム基を有する下記のようなアシル基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、スルホニウム基を有する下記のアシル基は、R03、またはR06に置換されていることが特に好ましい。

Figure 2006337420
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアルコキシル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルコキシル基があげられ、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、ボロニルオキシ基、4−デシルシクロヘキシルオキシ基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアリールオキシ基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリールオキシ基が挙げられ、具体例としては、フェノキシ基、1ーナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基、9−フェナントリルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、5−ナフタセニルオキシ基、1−インデニルオキシ基、2−アズレニルオキシ基、1−アセナフチルオキシ基、9−フルオレニルオキシ基、2−フラニルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−インドリルオキシ基、3−インドリルオキシ基、2−ベンゾフリルオキシ基、2−ベンゾチエニルオキシ基、2−カルバゾリルオキシ基、3−カルバゾリルオキシ基、4−カルバゾリルオキシ基、9−アクリジニルオキシ基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアシルオキシ基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族基が結合したカルボニルオキシ基、あるいは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数4から18の単環状あるいは縮合多環状芳香族が結合したカルボニルオキシ基が挙げられ、具体例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ミリストイルオキシ基、パルミトイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、シクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、クロトノイルオキシ基、イソクロトノイルオキシ基、オレオイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基、2−ナフトイルオキシ基、シンナモイルオキシ基、3−フロイルオキシ基、2−テノイルオキシ基、ニコチノイルオキシ基、イソニコチノイルオキシ基、9−アンスロイルオキシ基、5−ナフタセノイルオキシ基などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアルコキシカルボニルオキシ基としては、炭素数1から12の炭酸エステル基が挙げられ、具体例としてはtert−ブトキシカルボニルオキシ基、tert−ペンチルオキシカルボニルオキシ基、1,1−ジエチルプロピルオキシカルボニルオキシ基、1−エチル−2−シクロペンテニルオキシカルボニルオキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルオキシ基、1−エチルシクロペンチルオキシカルボニルオキシ基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上述した一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアルキル基、アリール基、アルケニル基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基は、さらに他の置換基で置換されていてもよく、そのような他の置換基としては、ヒドロキシル基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基等を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
アルキル基としては炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられ、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、tert−オクチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基などが挙げられる。
アリール基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリール基が挙げられ、具体例としては、フェニル基、1ーナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、1−アセナフチル基、2−フラニル基、2−ピロリル基、9−フルオレニル基、2−フリル基、2−チエニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、6−インドリル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、4−キノリニル基、4−イソキノリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−アクリジニル基、3−フェノチアジニル基、2−フェノキサチイニル基、3−フェノキサジニル基、3−チアントレニル基等が挙げられる。
アシル基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族が結合したカルボニル基、あるいは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数4から18の単環状あるいは縮合多環状芳香族が結合したカルボニル基が挙げられ、それらは構造中に不飽和結合を有していてもよく、具体例としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、シンナモイル基、3−フロイル基、2−テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、9−アンスロイル基、5−ナフタセノイル基などを挙げられる。
アルコキシル基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルコキシル基があげられ、具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、ボロニルオキシ基、4−デシルシクロヘキシルオキシ基、2−テトラヒドロフラニルオキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基等を挙げることができる。
アリールオキシ基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリールオキシ基が挙げられ、具体例としては、フェノキシ基、1ーナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基、9−フェナントリルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、5−ナフタセニルオキシ基、1−インデニルオキシ基、2−アズレニルオキシ基、1−アセナフチルオキシ基、9−フルオレニルオキシ基、2−フラニルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−インドリルオキシ基、3−インドリルオキシ基、2−ベンゾフリルオキシ基、2−ベンゾチエニルオキシ基、2−カルバゾリルオキシ基、3−カルバゾリルオキシ基、4−カルバゾリルオキシ基、9−アクリジニルオキシ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、水素原子または炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族が結合したカルボニルオキシ基、あるいは、ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数4から18の単環状あるいは縮合多環状芳香族が結合したカルボニルオキシ基が挙げられ、具体例としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ミリストイルオキシ基、パルミトイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、シクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、クロトノイルオキシ基、イソクロトノイルオキシ基、オレオイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基、2−ナフトイルオキシ基、シンナモイルオキシ基、3−フロイルオキシ基、2−テノイルオキシ基、ニコチノイルオキシ基、イソニコチノイルオキシ基、9−アンスロイルオキシ基、5−ナフタセノイルオキシ基などを挙げることができる。
アルキルチオ基としては、炭素数1から18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキルチオ基が挙げられ、具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基、ドデシルチオ基、オクタデシルチオ基等が挙げられる。
アリールチオ基としては、ヘテロ原子を含んでよい炭素数4〜18の単環または縮合多環アリールチオ基が挙げられ、具体例としては、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、9−アンスリルチオ基、9−フェナントリルチオ基、2−フリルチオ基、2−チエニルチオ基、2−ピロリルチオ基、6−インドリルチオ基、2−ベンゾフリルチオ基、2−ベンゾチエニルチオ基、2−カルバゾリルチオ基、3−カルバゾリルチオ基、4−カルバゾリルチオ基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
一般式(1)中の置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるそれぞれの置換基は同一である必要は無く、上記した置換基を任意に組み合わせて用いることができる。置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08における、特に好ましい置換基としては水素原子、アルキル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基から選ばれる基が挙げられる。また、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08から選ばれる隣接する2つの置換基は、一体となって、環状構造を形成していてもよい。
次に、一般式(1)中の置換基−R31で表記される置換基について説明する。−R31で表記される置換基は一般式(1)のカルバゾール環のN位に置換した置換基であり、置換基R31はアルキル基、アリール基、アシル基またはアルケニル基を表す。
一般式(1)中の置換基−R31におけるアシル基およびアルケニル基としては、置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアシル基およびアルケニル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができる。
一般式(1)中の置換基−R31におけるアルキル基としては、置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアルキル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができ、また、これらのアルキル基は置換基を有してもよく、その置換基とは、−O−、−S−、−N−、ハロゲンなどであり、それらも本発明の−R31で表記される置換基の範疇に含まれる。置換基を有してもよいアルキル基の具体例としては、メトキシメチル、クロロメチル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルなどが挙げられるが、これに限定したものではない。
一般式(1)中の置換基−R31におけるアリール基としては、置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアリール基として例示したものと同一の置換基を挙げることができ、また、これらのアリール基は上記以外の置換位置で窒素原子と結合していてもよく、それらも本発明の−R31で表記される置換基の範疇に含まれる。
上記置換基のうち、R31としては合成の難易度の面や、ラジカル発生剤としての感度の点で、アルキル基が好ましく、特に置換基を有してもよい炭素数1から8の直鎖状、環状、分岐鎖状のアルキル基が好ましい。
また、置換基R31は隣接する置換基R01またはR08と、一体となって、環状構造を形成していてもよい。
次に、一般式(1)中の置換基−R41で表記される置換基について説明する。置換基R41におけるアルキル基およびアリール基としては、置換基R31におけるアルキル基およびアリール基として例示したものと同一の置換基を挙げることができる。
一般式(1)中の置換基R11およびR12におけるアルキル基、アリール基、アルコキシル基およびアルケニル基、R21およびR22におけるアルキル基、アリール基およびアルケニル基としては、置換基R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08におけるアルキル基、アリール基、アルコキシル基およびアルケニル基として例示したものと同一の置換基を挙げることができる。
置換基R21およびR22は、R21、R22同士、あるいは、R11、R12、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08のいずれかと互いに結合し、環構造を形成していてもよい。また、置換基R11およびR12は、R21、R22、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、およびR08のいずれかと結合し、環構造を形成してもよい。
次に、一般式(1)中のアニオンXについて説明する。
一般式(1)中のXは、任意のアニオンを表す。このようなアニオンとしては、例えば、F、Cl、Br、I、HSO 、NO 、CHCOO、CHSO 等の求核性アニオンが挙げられる。
また、一般式(1)中のXとしては、p−トルエンスルホン酸やp−ドデシルベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸に代表されるアルキルベンゼンスルホン酸イオンも用いることが可能である。
さらに、一般式(1)中のXとしては、非求核性アニオンも用いることができる。ここでいう非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が低いアニオンを指す。この例として、BF 、PF 、SbF 、AsF 、SbCl 、BiCl 、SnCl 、ClO 、ジチオカルバメートアニオン、SCN、CFSO 、CF(CF)SO 等が挙げられるがこれに限定されるものではない。また、一般式(2)で表されるボレートアニオンも本発明のアニオンXの範疇に含まれる。
一般式(1)中のXとしては、以下の一般式(2)で示されるボレートアニオンも、比較的容易に合成でき、より高感度で、高い溶解度と高い安全衛生性を有するため、特に好ましく使用できる。一般式(2)中のR51、R52、R53およびR54はそれぞれ独立に、フッ素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよい脂環基より選ばれる基を表す。
このような置換基を有してもよいアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基等が、置換基を有してもよいアリール基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,5−キシリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、メシチル基、クメニル基、o−クロロフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−シアノフェニル基等が、置換基を有してもよいアルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基等が、置換基を有してもよいアルキニル基としては、エチニル基、1−ヘキシニル基、1−プロピニル基等が、置換基を有してもよい脂環基としては、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキセニル基、ノルボルニル基、ボルニル基、メンチル基、ピナニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
これらの基の水素原子はさらに他の置換基で置換されていてもよく、そのような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン基、メトキシ基、tert−ブトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシ基、メチル基、tert−ブチル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、p−トリル基等のアリール基等のほか、メシル基、p−トルエンスルホニル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
これら置換基R51、R52、R53およびR54はそれぞれ独立に、好ましくは置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基等が挙げられ、さらに好ましくはメチル基、エチル基、ブチル基、フェニル基、メシチル基、4−メチルフェニル基、3−フルオロフェニル基等が挙げられるが、本発明はこれらの例に限定されるわけではない。
これらホウ素に結合する4つの置換基のうち、1つが置換されてもよいアルキル基であり、3つが置換されてもよいフェニル基である場合、ラジカル発生能が向上する場合があるため好ましい。
したがって、一般式(2)で表記されるボレートアニオンの構造として、具体的には、tert−ブチルトリエチルボレート、フェニルトリエチルボレート、トリブチルベンジルボレート、ジエチルジブチルボレート、ジブチルジフェニルボレート、メチルトリフェニルボレート、エチルトリフェニルボレート、プロピルトリフェニルボレート、イソプロピルトリフェニルボレート、ブチルトリフェニルボレート、sec−ブチルトリフェニルボレート、tert−ブチルトリフェニルボレート、ドデシルトリフェニルボレート、ベンジルトリフェニルボレート、ビニルトリフェニルボレート、エチニルトリフェニルボレート、ブチルトリメシチルボレート、ブチルトリス(p−メトキシフェニル)ボレート、ブチルトリス(p−フルオロフェニル)ボレート、ブチルトリス(p−ブロモフェニル)ボレート、sec―ブチルトリス(p−メトキシフェニル)ボレート、sec−ブチルトリス(p−フルオロフェニル)ボレート、tert−ブチルトリス(p−メトキシフェニル)ボレート、ブチルトリス[3、5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ブチルトリ(m−フルオロフェニル)ボレート、テトラフェニルボレート、ペンタフルオロフェニルトリフルオロボレート、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルトリフルオロボレート、ビス(ペンタフルオロフェニル)ジフルオロボレート、ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ジフルオロボレート、トリス(ペンタフルオロフェニル)フルオロボレート、トリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]フルオロボレート、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート等があげられるが、これに限定されるものではない。
この内、一般式(2)で表記されるアニオンとして特に好ましいものは、ブチルトリフェニルボレートである。
本発明の一般式(1)で表記されるラジカル重合開始剤は上記で例示したスルホニウムカチオンと各種アニオンの組み合わせからなる。
以下に具体的な構造を示すが、本発明のラジカル重合開始剤の構造はそれらに限定されるものではない。

Figure 2006337420

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ただし、上記構造式中のXはCl、Br、HSO 、NO 、CHCOO、CHSO 、p - トルエンスルホン酸、p - ドデシルベンゼンスルホン酸、BF 、PF 、SbF 、ClO 、CFSO 、CF(CF)SO 、tert―ブチルトリエチルボレート、フェニルトリエチルボレート、トリブチルベンジルボレート、ジエチルジブチルボレート、ジブチルジフェニルボレート、メチルトリフェニルボレート、エチルトリフェニルボレート、プロピルトリフェニルボレート、イソプロピルトリフェニルボレート、ブチルトリフェニルボレート、sec―ブチルトリフェニルボレート、tert―ブチルトリフェニルボレート、ドデシルトリフェニルボレート、ベンジルトリフェニルボレート、ビニルトリフェニルボレート、エチニルトリフェニルボレート、ブチルトリメシチルボレート、ブチルトリス(p−メトキシフェニル)ボレート、ブチルトリス(p−フルオロフェニル)ボレート、ブチルトリス(p−ブロモフェニル)ボレート、sec―ブチルトリス(p−メトキシフェニル)ボレート、sec―ブチルトリス(p−フルオロフェニル)ボレート、tert―ブチルトリス(p−メトキシフェニル)ボレート、ブチルトリス[3、5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラフェニルボレート、SCN等のアニオンが挙げられるが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
本発明のラジカル重合開始剤を得るための合成方法は特に限定されず、従来公知の化学反応、後処理方法、精製方法および分析方法を適宜、組み合わせることにより、容易に合成して構造確認することが可能である。フェナシルスルホニウム塩の合成方法としては、Journal of Polymer Science :Part A :Polymer Chemistry誌 第38巻 1433−1442頁(2000年)、Macromolecules誌 第33巻 825−832頁(2000年)などに記載の方法等が挙げられ、これらに記載の合成に使用されている原料を適宜、置き換えることにより、本発明の感エネルギー線酸発生剤を合成することが可能である。
合成方法の一例を挙げると、アセチルカルバゾール誘導体を出発原料として合成する。適当なアシル基を有するアセチルカルバゾールが入手できない場合は、アシル基を有するカルバゾール誘導体に対するフリーデル−クラフツ反応によるアセチル化により、対応するアシル基を有するアセチルカルバゾール誘導体を得ることができる。上記したアシル基を有するアセチルカルバゾール誘導体のアセチル基を臭素などの臭素化試薬によって臭素化し、次いで、この誘導体とスルフィドを反応させることにより、本発明のラジカル重合開始剤のカチオン部位に相当する、スルホニウムのブロマイド塩を得ることができる。このようにして得られたスルホニウム・ブロマイド塩は、アニオンXを有する金属塩と容易にイオン交換を行うことができ、本発明のラジカル重合開始剤を得ることができる。
本発明の感光性着色組成物には、上記一般式(1)で表される化合物と共に、他の光重合開始剤を併用することができる。
他の光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系化合物、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミン等のオキシムエステル系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が用いられる。これらの光重合開始剤は1種または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
光重合開始剤の含有量は、全量で、着色組成物中の色素100重量部に対して、5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部の量で用いることができる。
さらに、本発明の感光性着色組成物には、増感剤を含有させることができる。増感剤の含有量は、着色組成物中の光重合開始剤100重量部に対して、0.1〜60重量部の量で用いることができる。

増感剤としては、カルコン誘導体やジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、ミヒラーケトン誘導体等が挙げられる。
さらに具体例には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。
増感剤は、必要に応じて任意の比率で二種以上用いてもかまわない。
上記増感剤の中で、一般式(1)で表される光重合開始剤を特に好適に増感しうる増感剤としては、チオキサントン誘導体、ミヒラーケトン誘導体が挙げられる。さらに具体的には、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン、N−エチルカルバゾール、3−ベンゾイル−N−エチルカルバゾール、3,6−ジベンゾイル−N−エチルカルバゾール等を挙げることができる。中でも、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましく、より好ましくは4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンである。
また、本発明の感光性着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
このようなアミン系化合物としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
本発明の感光性着色組成物に含有される色素担体は、上述したように、透明樹脂およびその前駆体から構成される。透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれ、その前駆体には、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。
色素担体は、着色組成物中の色素100重量部に対して、30〜700重量部、好ましくは60〜450重量部の量で用いることができる。
また、透明樹脂とその前駆体との混合物を色素担体として用いる場合には、透明樹脂は、着色組成物中の色素100重量部に対して、20〜400重量部、好ましくは50〜250重量部の量で用いることができる。また、透明樹脂の前駆体は、着色組成物中の色素100重量部に対して、10〜300重量部、好ましくは10〜200重量部の量で用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
モノマーおよびオリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1, 6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
感光性着色組成物において、透明樹脂の重量(P)とその前駆体の重量(M)との比率M/Pは、0.10〜1.20であることが好ましく、0.15〜1.00であることがより好ましく、0.20〜0.98であることが特に好ましい。M/Pが0.10未満であると低感度となり、M/Pが1.20を超えるとパターン形状の直線性不良あるいはタック等が生じる。
また、光重合開始剤の重量(I)と透明樹脂の前駆体の重量(M)との比率I/Mは、0.20〜1.50であることが好ましく、0.25〜1.40であることがより好ましく、0.30〜1.30であることが特に好ましい。
I/Mが0.20未満であると低感度となり、I/Mが1.50を越えるとパタ−ン形状の直線性不良を生ずる。
本発明の感光性着色組成物に含有される色素としては、有機または無機の顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。顔料のなかでは、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。
以下に、本発明の感光性着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
赤色フィルタセグメントを形成するための赤色感光性着色組成物には、例えばC.I. Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、179、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、246、254、255、264、272、279等の赤色顔料を用いることができる。赤色感光性着色組成物には、黄色顔料、オレンジ顔料を併用することができる。
イエロー色フィルタセグメントを形成するためのイエロー色感光性着色組成物には、例えばC.I. Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、20、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、86、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、125、126、127、128、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、199、213、214等の黄色顔料を用いることができる。
オレンジ色フィルタセグメントを形成するためのオレンジ色感光性着色組成物には、例えばC.I. Pigment orange 36、43、51、55、59、61、71、73等のオレンジ色顔料を用いることができる。
緑色フィルタセグメントを形成するための緑色感光性着色組成物には、例えばC.I. Pigment Green 7、10、36、37等の緑色顔料を用いることができる。緑色感光性着色組成物には黄色顔料を併用することができる。
青色フィルタセグメントを形成するための青色感光性着色組成物には、例えばC.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80等の青色顔料を用いることができる。青色感光性着色組成物には、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
シアン色フィルタセグメントを形成するためのシアン色感光性着色組成物には、例えばC.I. Pigment Blue15:1、15:2、15:4、15:3、15:6、16、81等の青色顔料を用いることができる。
マゼンタ色フィルタセグメントを形成するためのマゼンタ色感光性着色組成物には、例えばC.I. Pigment Violet 1、19、C.I. Pigment Red81、144、146、177、169等の紫色顔料および赤色顔料を用いることができる。マゼンタ色感光性着色組成物には、黄色顔料を併用することができる。
ブラックマトリックスを形成するための黒色感光性着色組成物には、例えばカーボンブラック、アニリンブラック、アントラキノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、具体的には C.I. ピグメントブラック1、6、7、12、20、31等を用いることができる。黒色感光性着色組成物には、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料の混合物を用いることもできる。黒色顔料としては、価格、遮光性の大きさからカーボンブラックが好ましく、カーボンブラックは、樹脂などで表面処理されていてもよい。また、色調を調整するため、黒色感光性着色組成物には、青色顔料や紫色顔料を併用することができる。
カーボンブラックとしては、ブラックマトリックスの形状の観点から、BET法による比表面積が50〜200m/gであるものが好ましい。比表面積が50m/g未満のカーボンブラックを用いる場合には、ブラックマトリックス形状の劣化を引き起こし、200m/gより大きいカーボンブラックを用いる場合には、カーボンブラックに分散助剤が過度に吸着してしまい、諸物性を発現させるためには多量の分散助剤を配合する必要が生じるためである。
また、カーボンブラックとしては、感度の点から、フタル酸ジブチル(以下、「DBP」という。)の吸油量が120ml/100g以下のものが好ましく、少なければ少ないものほどより好ましい。
更に、カーボンブラックの平均1次粒子径は、20〜50nmであることが好ましい。平均1次粒子径が20nm未満のカーボンブラックは、高濃度に分散させることが困難であり、経時安定性の良好な感光性黒色組成物が得られ難く、50nmより大きいカーボンブラックを用いると、ブラックマトリックス形状の劣化を招くことがあるためである。
また、無機顔料としては、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、酸化チタン、四酸化鉄などの金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いられる。
本発明の感光性着色組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
本発明の感光性着色組成物には、色素を充分に色素担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントやブラックマトリックスを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
本発明の感光性着色組成物は、色素または2種以上の色素からなる色素組成物を、上記光重合開始剤と共に、色素担体および溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、2種以上の色素を含む感光性着色組成物は、各色素を別々に色素担体および溶剤中に微細に分散したものを混合して製造することもできる。色素を色素担体および溶剤中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、色素誘導体等の分散助剤を含有させることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を色素担体および溶剤中に分散してなる感光性着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。
分散助剤は、着色組成物中の色素100重量部に対して、0.1〜40重量部、好ましくは0.1〜30重量部の量で用いることができる。
樹脂型顔料分散剤としては、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、色素担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の色素担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
界面活性剤としては、ラウリル硫酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
色素誘導体とは、有機色素に置換基を導入した化合物であり、有機色素には、一般に色素とは呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。色素誘導体としては、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
本発明の感光性着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができ、また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。
シランカップリング剤は、着色組成物中の色素100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の量で用いることができる。
本発明の感光性着色組成物は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材の形態で調製することができる。着色レジスト材は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または感光性樹脂と、モノマーと、光重合開始剤と、溶剤とを含有する組成物中に色素を分散させたものである。
色素は、感光性着色組成物の全固形分量を基準として5〜70重量%の割合で含有されることが好ましい。より好ましくは、20〜50重量%の割合で含有され、その残部は、色素担体により提供される樹脂質バインダーから実質的になる。
感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、透明基板上に、本発明の感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを備えるものであり、一般的なカラーフィルタは、少なくとも1つの赤色フィルタセグメント、少なくとも1つの緑色フィルタセグメント、および少なくとも1つの青色フィルタセグメントを具備、または少なくとも1つのマゼンタ色フィルタセグメント、少なくとも1つのシアン色フィルタセグメント、および少なくとも1つのイエロー色フィルタセグメントを具備する。
透明基板としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また、ガラス板や樹脂板の表面には、パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。
フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの乾燥膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.2〜5μmである。塗布膜を乾燥させる際には、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブン、ホットプレート等を使用してもよい。
フォトリソグラフィー法による各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの形成は、下記の方法で行う。すなわち、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製した感光性着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜10μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するか、もしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去し所望のパターンを形成してフィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成することができる。さらに、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、印刷法より精度の高いフィルタセグメントおよびブラックマトリックスが形成できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジスト材を塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ可溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し、酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
まず、実施例および比較例で用いたアクリル樹脂溶液の調製について説明する。樹脂の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
[アクリル樹脂溶液の調製]
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸20.0部、メチルメタクリレート10.0部、n−ブチルメタクリレート55.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.0部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、非感光性透明樹脂溶液を得た。
室温まで冷却した後、非感光性透明樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した非感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加した。得られた非感光性透明樹脂の重量平均分子量は40000であった。
[緑色顔料分散体の調整]
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で2時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し緑色顔料分散体を作製した。
ハロゲン化銅フタロシアニン系顔料(C.I. Pigment Green 36) 7.1部
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)
モノアゾ系顔料(C.I. Pigment Yellow 150) 3.9部
(Bayer社製「E4GN−GT」)
トリアジン系顔料誘導体 1.0部
Figure 2006337420

アクリル樹脂溶液 40.0部
シクロヘキサノン 48.0部
[赤色顔料分散体の調整]
顔料を下記顔料に、顔料誘導体を下記顔料誘導体に変更した以外は、緑色顔料分散体と同様にして赤色顔料分散体を作製した。
ジケトピロロピロール系顔料(C.I.Pigment Red 254) 11.0部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガフォーレッドB−CF」)
ジケトピロロピロール系顔料誘導体 1.0部
Figure 2006337420
[青色顔料分散体の調整]
顔料を下記顔料に、顔料誘導体を下記顔料誘導体に変更した以外は、緑色顔料分散体と同様にして青色顔料分散体を作製した。
ε型銅フタロシアニン顔料(C.I.PigmentBlue15:6) 11.0部
(BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)
フタロシアニン系顔料誘導体 1.0部
Figure 2006337420
[黒色顔料分散体の調整]
顔料を下記顔料に変更した以外は、赤色顔料分散体と同様にして黒色顔料分散体を作製した。
カーボンブラック(三菱化学社製「MA77」) 12.0部
[実施例1〜12および比較例1〜4](感光性着色組成物の調整)
表1に示す配合組成で、混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、各色レジスト材を得た。
Figure 2006337420
モノマー :トリメチロールプロパントリアクリレート
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤A: 表2の化合物 A−1
光重合開始剤B: 表2の化合物 A−2
光重合開始剤C: 表2の化合物 A−3
光重合開始剤D: 表2の化合物 A−4
光重合開始剤E: 表2の化合物 A−5
光重合開始剤F: 表2の化合物 A−6
光重合開始剤G:2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア 369」)
Figure 2006337420
[フィルタセグメントおよびブラックマトリックスのパタ−ン形成]
得られたレジスト材をスピンコート法により10cm×10cmのガラス基板にポストベーク後の膜厚が、表3に示す膜厚になるよう塗工した後、クリーンオーブン中で、70℃で15分間プリベークした。次いで、この基板を室温に冷却後、超高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。その後、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、基板上にストライプ状のフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスを形成した。
[評価]
得られたレジスト材の感度および上記方法により形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスのパタ−ン形状を下記の方法で評価した。結果を表3に示す。
(感度)
形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスのパタ−ンがフォトマスクの画像寸法とおりに仕上がる照射露光量をもってレジストの感度とした。評価のランクは次の通りである。
○:100mJ/cm未満
△:100mJ/cm以上300mJ/cm未満
×:300mJ/cm以上
(パタ−ン形状)
形成されたフィルタセグメントあるいはブラックマトリックスのパタ−ンの形状を、(1)パタ−ンの直線性、(2)パタ−ンの断面形状により評価した。
(1)については、光学顕微鏡により観察して評価を行った。評価のランクは次の通りである。
○:直線性良好
△:部分的に直線性良好
×:直線性不良
(2)については、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して評価を行った。評価のランクは次の通りである。
○:順テーパー形状。
△:ノンテーパー形状。
×:逆テーパー形状。
Figure 2006337420
膜厚:各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの形成膜厚。
色素含有量:感光性着色組成物の全固形分量を基準とした色素の割合。
M/P=(モノマーの重量)/(アクリル樹脂の重量)
I/M=(光重合開始剤の重量)/(モノマーの重量)
表3に示すように、一般式(1)で表される光重合開始剤を用いた実施例1〜12光性着色組成物は、高感度であり、得られたパタ−ンの直線性および断面形状も良好であったのに対し、他の光重合開始剤を用いた比較例1〜4の感光性着色組成物は、感度、パタ−ンの直線性および断面形状のいずれかが不良であり、全てが良好となるものは得られなかった。
本発明の感光性着色組成物は、特定の化合物を光重合開始剤として用いることにより、色素含有量が高い、あるいは各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスの形成膜厚が厚くとも、高感度で、且つ優れた各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックスパターンを形成することができる。
したがって、本発明は、液晶表示装置や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタにおいて、赤、緑、青、イエロー、オレンジ、シアン、マゼンタ等の各色フィルタセグメントおよびブラックマトリックス等の形成に活用することができる。






Claims (7)

  1. 透明樹脂およびその前駆体からなる色素担体、色素および下記一般式(1)で表される光重合開始剤を含有することを特徴とする感光性着色組成物。
    一般式(1)
    Figure 2006337420

    (式中、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07およびR08はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アシル基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、またはハロゲン原子を表す。
    ただし、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07およびR08のうち一つは、

    Figure 2006337420

    であり、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07およびR08のうち少なくとも一つは、

    Figure 2006337420

    を示す。
    31はアルキル基、アリール基、アシル基またはアルケニル基を表す。
    11およびR12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシル基またはアルケニル基を表す。
    21およびR22は、それぞれ独立に、アルキル基、アリール基またはアルケニル基を表す。
    41はアルキル基、またはアリール基を表す。
    ただし、R01、R02、R03、R04、R05、R06、R07、R08、R11、R12、R21、R22およびR31は、一体となって、環を形成してもよい。
    は任意のアニオンを表す。)
  2. 前記光重合開始剤のR03またはR06が、

    Figure 2006337420

    である請求項1記載の感光性着色組成物。
  3. 前記光開始剤のXが、下記一般式(2)で表記されるボレートである請求項1または2記載の感光性着色組成物。
    一般式(2)
    Figure 2006337420

    (ただし、式中R51、R52、R53、およびR54は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、または置換基を有してもよい脂環基より選ばれる基を示す。)
  4. 透明樹脂の重量(P)とその前駆体の重量(M)との比率が下記関係にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載した感光性着色組成物。
    M/P=0.10〜1.20
  5. 光重合開始剤の重量(I)と透明樹脂の前駆体の重量(M)との比率が下記関係にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載した感光性着色組成物。
    I/M=0.20〜1.50
  6. 透明基板上に、請求項1〜5のいずれか1項に記載した感光性着色組成物から形成されるフィルタセグメントを備えることを特徴とするカラーフィルタ。
  7. 透明基板上に、請求項1〜5のいずれか1項に記載した感光性着色組成物から形成されるブラックマトリックスを備えることを特徴とするカラーフィルタ。






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