JP2006327530A - 車両用空調制御装置及び車両用空調制御方法 - Google Patents

車両用空調制御装置及び車両用空調制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 乗員の顔部位及び手足部位などの衣服から露出した身体部位に対して優先的に空調空気を送風することで乗員の快適性を向上させる。
【解決手段】 温度設定部25により車室内の目標温度を設定すると共に、乗員検出部23により車室内における乗員の有無を検出して、乗員が検出されている場合に、乗員表面温度検出部24により乗員の皮膚露出部位の表面温度を検出し、目標表面温度算出部26により車室内の目標温度に基づく皮膚露出部位の目標表面温度を算出し、乗員の表面温度に基づいて、部位選択部27により、優先して送風対象とする乗員の皮膚露出部位を選択する。そして、制御部30では、選択された皮膚露出部位に基づいて、複数の空調空気の吹き出し口のうち空調空気の送出対象とする吹き出し口を選択的に開閉させ、選択された皮膚露出部位の表面温度を、目標表面温度とするように空調空気の風温及び風量を制御する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車室内又は車室外の空気を冷却及び加熱して車室内を空調するために送風させる車両用空調制御装置及び車両用空調制御方法に関する。
車両に搭載される車両用空調制御装置においては、例えば真夏日や真冬日など、気温が高い状況や気温が低い状況の下では、車両の車室内に乗員が着座後、乗員の快適性をなるべく早く回復するよう車室内の気温を制御することが要求される。
このような従来の車両用空調装置の一例としては、特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に開示された車両用空調装置は、車両のエンジンを始動するイグニッションスイッチをオン状態にしてから所定時間(例えば10秒間)が経過するまでの期間、或いは車室内温度が初期状態から所定値(例えば7℃)以上下がるまでの期間、ルーバ(吹き出し口の風向調整板)の向きを制御することで、例えば気温が高い状況の下で乗員の温感を早く下げることを実現している。
具体的には、センタグリルに配置されたセンタルーバの向きを運転席及び助手席にそれぞれ着座した乗員に向け、且つ運転席側及び助手席側にそれぞれ設けられたグリルに配置されたサイドルーバの向きを運転席及び助手席にそれぞれ着座した乗員に向けるように制御している。これにより、例えば温度が比較的高い車室内に乗員が乗り込むといった状況の下においても、乗車直後の乗員に対して直接冷風を吹き付けることができるので、乗員が車室内に着座後に感じる暑さを防ぐことができる。
特開2002−046446号公報
しかしながら、上述した従来の車両用空調装置では、乗員の身体全体に空調空気を送風ように制御しているため、例えば真夏日や真冬日などのように車室内の気温が快適な気温から著しく逸脱する状況の下では、特に顔部位や手足部位などのように皮膚が衣服から露出した部位に対して十分な送風が得られず、乗員が満足する快適感を得られないという問題点がある。
そこで、本発明は、上述した従来の実情に鑑みて提案されるものであり、乗員の顔部位及び手足部位などの衣服から露出した身体部位に対して優先的に空調空気を送風することで乗員の快適性を向上することが可能な車両用空調制御装置及び車両用空調制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、空気を冷却及び加熱して車室内に空調空気として送風させるに際して、車室内の目標温度を設定すると共に車室内における乗員の有無を検出して、乗員が検出されている場合に、乗員の皮膚露出部位の表面温度を検出し、車室内の目標温度に基づいて、前記皮膚露出部位の目標表面温度を算出し、乗員の前記表面温度に基づいて、優先して前記送風対象とする乗員の皮膚露出部位を選択する。そして、本発明では、当該選択された皮膚露出部位に基づいて、複数の空調空気の吹き出し口のうち空調空気の送出対象とする吹き出し口を選択的に開閉させ、選択された皮膚露出部位の表面温度を、目標表面温度とするように空調空気の風温及び風量を制御することにより、上述の課題を解決する。
本発明によれば、乗員の特定の皮膚露出部位のように衣服から露出した身体部位の表面温度に基づいて乗員の温冷感の低下が必要な皮膚露出部位を選択し、選択された皮膚露出部位に優先して空調空気を送風することができるので、乗員の全身の温冷感を早く低下させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[車両用空調制御装置の構成]
本発明を適用し車両用空調制御装置は、図1に示すように、マイクロコンピュータ1に、赤外線カメラ(以下、IRカメラと称する。)2と、温度設定器3と、吹き出し口位置制御装置4と、吹き出し風温制御装置5と、吹き出し風量制御装置6と、吹き出し風向制御装置7とが接続されて構成されている。
IRカメラ2は、物体から放射される遠赤外線光を受光する遠赤外線カメラからなる。このIRカメラ2は、例えば図2に示すように、車両10の車室内前方に配設されたセンターコンソールにおける幅方向の中央部に取り付けられており、車室内の熱画像を撮像してマイクロコンピュータ1に出力する。IRカメラ2で撮像は、例えば図3(a)に示すように、運転席及び助手席にそれぞれ着座した運転者100A及び同乗者100Bを撮像するに十分な撮像範囲の熱画像を撮像する。
マイクロコンピュータ1は、車両用空調制御装置を構成する各部2〜7と接続されており、図示を省略するメモリに格納されたプログラムに従った処理を行って、当該各部2〜7に制御信号を送受信すると共に、各種情報及びデータを処理することにより車両用空調制御装置の全体を統括的に制御する。
また、マイクロコンピュータ1は、IRカメラ2により撮像された熱画像を取得して、画像処理を施し、運転席及び助手席のそれぞれについて運転者100A及び同乗者100Bの有無を判定する。また、マイクロコンピュータ1は、撮像された熱画像を解析して、図3(b)に運転者100Aのみについての熱画像を示すように、運転者100Aに相当する乗員領域、車両のドアに相当するドア領域101、ドアガラスに相当するドアガラス領域102、車両後部のリアガラスに相当するリアガラス領域103、及び車両の天井に相当するルーフ領域104にそれぞれ領域分割する。更に、運転者100Aに相当する乗員領域については、撮像画像の表面温度分布に基づいて、乗員の顔部位及び手部位にそれぞれ相当する顔領域100a及び手領域100bを抽出すると共に、顔領域100a及び手領域100bの代表温度を検出する。
温度設定器3は、例えばセンターコンソールに取り付けられており、乗員が操作することで車室内の目標温度を入力する機能を有している。また、温度設定器3は、入力された目標温度をマイクロコンピュータ1に対して出力する。
吹き出し口位置制御装置4は、マイクロコンピュータ1から出力される制御信号に基づいて、車室内に配設された複数の吹き出し口(図示せず)の開閉状態を制御する機構を有している。
吹き出し風温制御装置5は、マイクロコンピュータ1から出力される制御信号に基づいて、空調システムのエアミックスダンパの開度を制御することで、吹き出し口から送出する空調空気の温度を制御する機構を有している。
吹き出し風量制御装置6は、マイクロコンピュータ1から出力される制御信号に基づいて、空調システムのブロワモータの出力を制御することで、吹き出し口から送出する空調空気の風量を制御する機能を有している。
吹き出し風向制御装置7は、マイクロコンピュータ1からの出力される制御信号に基づいて、各吹き出し口に配設された風向調整機構としてのルーバー(調整板)の向きを制御することで、吹き出し口から送出する空調空気の風向を制御する機能を有している。
マイクロコンピュータ1は、温度設定器3により設定された車室内の目標温度を取得して、IRカメラ2により撮像された熱画像に基づいて検出した乗員の顔部位及び手部位の表面温度に応じて、空調空気を送出対象とする吹き出し口を決定すると共に、空調空気の風温、風量、及び風向を決定し、吹き出し口位置制御装置4、吹き出し風温制御装置5、吹き出し風量制御装置6、及び吹き出し風向制御装置7に対して制御信号を出力する。
ここで、主としてマイクロコンピュータ1により実現される機能に注目して表現した機能ブロック図を図4に示す。
この車両用空調制御装置は、図4に示すように、熱画像撮像部21と、ドア開閉検出部22と、乗員検出部23と、乗員表面温度検出部24と、温度設定部25と、目標表面温度算出部26と、部位選択部27と、接近検出部28と、風向決定部29と、制御部30とを備える。
熱画像撮像部21は、上述のIRカメラ2に相当し、車室内の熱画像を撮像する機能を有している。
ドア開閉検出部22は、車両に配設されたドアの開閉状態を検出する機能を有し、乗員検出部23は、車室内における乗員の有無を検出する機能を有し、乗員表面温度検出部24は、乗員の皮膚露出部位の表面温度を検出する機能を有する。これらのドア開閉検出部22、乗員検出部23、乗員表面温度検出部24は、マイクロコンピュータ1の処理動作に相当する機能である。
温度設定部25は、温度設定器3に相当し、目標とする車室内温度(目標温度)を設定する機能を有する。
目標表面温度検出部26は、温度設定部25により設定された目標温度と、乗員表面温度検出部24で検出された表面温度とに基づいて、皮膚露出部位の目標表面温度を算出する機能を有している。
部位選択部27は、目標表面温度算出部26で算出された目標表面温度と、乗員表面温度検出部24で検出された表面温度とに基づいて、送風対象とする乗員の身体部位を優先的に選択する機能を有している。接近検出部28は、複数の吹き出し口のうちの少なくともいずれかに乗員の手部位が接近したことを検出する機能を有している。風向決定部29は、複数の吹き出し口の各々について風向を調整する機能を有している。
制御部30は、乗員表面温度検出部24で検出された表面温度と、目標表面温度算出部26により算出された目標表面温度とに基づいて、空調空気の風温及び風量を制御すると共に、部位選択部27により選択された身体部位に基づいて、複数の吹き出し口のうちから空調空気の送出対象とする吹き出し口を選択的に開閉制御する機能を有している。
なお、図4に示す機能ブロック図において、熱画像撮像部21はIRカメラ2に相当し、ドア開閉検出部22、乗員検出部23、乗員表面温度検出部24、目標表面温度算出部26、部位選択部27、接近検出部28、風向決定部29、及び制御部30は、マイクロコンピュータ1に相当し、温度設定部25は、温度設定器3に相当している。
つぎに、乗員の顔部位及び手部位の表面温度と乗員が感じる全身の温冷感の関係とについて、図5に示すグラフを参照しながら説明する。なお、図5に示すグラフは、夏の屋外に放置した駐車車両に乗員が乗り込んで、空調装置を最大冷房能力で冷房動作させて、所定の時間経過後に自動温度調整制御(定常制御)に切り替えた場合のデータである。
図5に示すグラフにおいて、横軸は経過時間を示し、左側の縦軸は、乗員の各部位における表面温度の検出値を示し、右側の縦軸は、乗員が全身に感じた温冷感の申告値を示す。なお、この表面温度の検出値は、乗員の額、乗員の手の甲、及び乗員の前腕部に熱電対を取り付けて計測した。また、全身の温冷感に関する申告値は、現在の車室内の熱環境に対して、寒い(−3)、涼しい(−2)、やや涼しい(−1)、どちらでもない(0)、やや暖かい(+1)、暖かい(+2)、暑い(+3)とスコア付けをしており、それぞれ小数点第1位までに細分化して申告されている。
図5に示すグラフから、乗員の皮膚が露出している部位の表面温度と全身で感じる温冷感とには高い相関関係があると考えられる。したがって、短時間で各部位の表面温度を適正な温度にすることができれば、乗員の全身温冷感を早く低下させることが可能である。
本実施形態に係る車両用空調制御装置は、以上の知見に基づくものであり、乗員の顔部位及び手足部位などのように衣服から露出した身体部位の表面温度に基づいて乗員の温冷感の低下が必要な部位を判定し、判定された部位に直接空調空気を送風することにより、乗員の全身の温冷感を素早く低下させることを実現するものである。
[車両用空調制御装置による空調制御処理]
つぎに、車両用空調制御装置による空調空気の空調制御処理の一例について、図6を参照しながら説明する。
車両用空調制御装置のマイクロコンピュータ1は、電源がオンとされて空調制御処理を開始すると、ステップS1において、以降の処理を実行するに際して使用するタイマ、カウンタ、及びフラグの値を初期設定する初期化の処理を実行する。このとき、本プログラムにおける初回の処理であるか否かを示す初回処理識別フラグFlg_Aと、乗員の有無に関する判定を保留する時間(以下、保留時間と称する。)の経過を待っているか否かを示す保留時間識別フラグFlg_Bとに対して、それぞれ値「0」にセットされる。
次に、ステップS2において、IRカメラ2(熱画像撮像部21)により車室内の熱画像データを取得し、取得した熱画像データをマイクロコンピュータ1の処理領域に取り込む。このとき取得される熱画像データは、表面温度が高い場所ほど濃度値が高い画素からなるデータとなる。このような熱画像データは、例えば車室内の乗員全てが一枚の画像含まれるように撮像されたものであってもよいし、運転席或いは助手席といった座席毎に複数のIRカメラ2を用意し、各IRカメラ2で乗員の各々を撮像したものであってもよい。
本実施形態では、図2に示す位置に設置された一台のIRカメラ2により、運転席及び助手席に着座する乗員二名を、図3(a)に示すように撮像する場合を想定している。また、助手席側の処理は運転席側と同じであるため、以降の説明では、図3(b)のような熱画像データを使用して運転席側の処理を行う場合について説明する。また、検出する乗員の部位としては、運転席に着座した運転者100Aの顔領域100a及び手領域100bを一例として説明する。
次のステップS3において、マイクロコンピュータ1の乗員検出部23により、ステップS2で取得した熱画像データから運転者100Aの有無を検出する。この処理では、IRカメラ2の車両10への取り付け位置に基づいて検出対象とする運転者100Aの位置を画像内から特定して、特定された領域内の温度分布に基づいて運転者100Aの有無を判定する。なお、ステップS3のサブルーチンにおける処理については詳細を後述する。
次のステップS4において、ステップS3で運転席に乗員が存在していると判定されたか否かに基づく分岐処理を行う。ステップS3の結果として、運転席に運転者100Aが存在していると判定された場合にはステップS5に処理を進め、運転席に運転者100Aが存在していないと判定された場合には処理をステップS22に進める。
ステップS5においては、マイクロコンピュータ1の乗員表面温度検出部24により、ステップS2で読み込んだ熱画像のデータから、図3に示す熱画像のルーフ領域104の検出温度(天井温度TR−msr)と、運転席における運転者100Aの顔領域100a及び手領域100bの位置と、運転者100Aの顔領域100aの表面温度TF−msr及び手領域100bの表面温度TH−msrを検出する。この処理では、IRカメラ2の車両への取り付け位置に基づいて検出対象である運転者100Aの顔領域100a及び手領域100bの存在位置、ルーフ領域104の位置を特定する。そして、各領域内の温度分布に基づいて、例えば各領域内の平均温度や最大温度をその領域の代表温度として、天井温度TR−msr、顔領域100aの表面温度TF−msr、手領域100bの表面温度TH−msrを検出する。
次のステップS6においてマイクロコンピュータ1の乗員表面温度検出部24、温度設定部25及び目標表面温度算出部26により、ステップS5で検出された各部位の表面温度及び位置と、各部位の目標表面温度とに基づいて、乗員の熱的状態を表すパラメータ(COND)を算出する。なお、ステップS6のサブルーチンにおける処理については詳細を後述する。
次にマイクロコンピュータ1は、ステップS7,ステップS11,ステップS15において、ステップS6で算出した乗員の熱的状態を表すパラメータ(熱的状態パラメータCOND)を判断する分岐処理を行い、空調空気の送風対象を乗員の全身、手領域100b、顔領域100a、又は、顔領域100a及び手領域100bの何れかを選択し(ステップS8,ステップS12,ステップS16,ステップS19)、当該選択した送風対象での目標表面温度(ターゲット温度)を設定し(ステップS9,ステップS13,ステップS17,ステップS20)、送風を行う吹き出し口及び風向を決定する(ステップS10,ステップS14,ステップS18,ステップS21)。そして、マイクロコンピュータ1は、ステップS7〜ステップS21で決定した送風対象、目標表面温度、吹き出し口及び風向で、ステップS26で吹き出し口位置制御装置4、吹き出し風温制御装置5、吹き出し風量制御装置6及び吹き出し風向制御装置7を制御して、空調制御を行わせる。以下、ステップS7〜ステップS21について順次説明する。
ステップS7において、マイクロコンピュータ1は、ステップS6で算出された熱的状態パラメータCONDの値に基づいて分岐処理を行い、ステップS6で乗員の各部位が快適感を感じていると判定されている場合(すなわち、COND=0)には、ステップS8に処理を進め、そうでない場合には、ステップS11に処理を進める。
ステップS8においては、マイクロコンピュータ1の部位選択部27により、ステップS6において乗員の各部位が快適感を感じていると判定されているので、空調空気の送風対象として乗員の全身を選択し、ステップS9に処理を進める。
ステップS9において、マイクロコンピュータ1の部位選択部27により、ステップS6で算出した乗員の顔部位における目標表面温度であるTF−tgtを目標表面温度に設定し、ステップS10に処理を進める。このとき、運転者100Aの乗車直後、すなわち運転者100Aが最初に車室内に検出されてから所定時間(例えば30秒)経過するまでの期間において、当該目標表面温度を基準として、現在の顔部位の検出温度値が低い場合には所定値(例えば1℃)だけ高く、現在の顔部位の検出温度値が高い場合には所定値(例えば1℃)だけ低く補正した値を、新たな目標表面温度として設定する。これにより、乗車直後の運転者100Aの快適感を一層素早く向上させることができる。
次に、ステップS10において、マイクロコンピュータ1の風向決定部29により、温風は乗員の下半身に送風する位置に配設された吹き出し口から、冷風は乗員の上半身に送風する位置に配設された吹き出し口から空調空気が送風されるように吹き出し口を決定すると共に、車室内全体に均等に空調空気が送風されるように風向を算出する。この処理の後に、ステップS26に処理を進める。
熱的状態パラメータCONDの値が「0」ではないと判定された後のステップS11においては、マイクロコンピュータ1は、ステップS6で算出された熱的状態パラメータCONDに基づいて分岐処理を行い、運転者100Aの手領域100bに快適感を感じていないと判定されている場合(COND=1)には、ステップS12に処理を進め、そうでない場合にはステップS15に処理を進める。
ステップS12においては、マイクロコンピュータ1の部位選択部27は、ステップS6で運転者100Aの手領域100bに快適感を感じていないと判定されているので、空調空気の送風対象として手部位を選択し、ステップS13に処理を進める。
次に、ステップS13において、マイクロコンピュータ1の部位選択部27は、ステップS6で算出した乗員の手部位の目標表面温度であるTH−tgtを目標表面温度に設定し、ステップS14に処理を進める。このとき、乗員の乗車直後、すなわち乗員が車室内に最初に検出されてから所定時間(例えば30秒)経過するまでの期間において、当該目標表面温度を基準として、現在の手部位の検出温度値が低い場合には所定値(例えば1℃)だけ高く、現在の手部位の検出温度値が高い場合には所定値(例えば1℃)だけ低く補正した値を、新たな目標表面温度として設定する。これにより、乗車直後の乗員の快適感を一層素早く向上させることができる。
次に、ステップS14において、マイクロコンピュータ1の風向決定部29は、ステップS5で検出した運転者100Aの手領域100bに対して空調空気が送風されるように送風対象とする吹き出し口を決定すると共に、風向を算出してステップS26に処理を進める。
一方、熱的状態パラメータCONDの値が「0」、「1」ではないと判定された後のステップS15においては、マイクロコンピュータ1は、ステップS6で算出された熱的状態パラメータCONDに基づいて分岐処理を行い、ステップS6で運転者100Aの顔領域100aに快適感を感じていないと判定されている場合(COND=2)には、ステップS16に処理を進め、そうでない場合にはステップS19に処理を進める。
ステップS16においては、マイクロコンピュータ1の部位選択部27は、ステップS6で運転者100Aの顔領域100aに快適感を感じていないと判定されているので、空調空気の送風対象として顔部位を選択してステップS17に処理を進める。
次に、ステップS17において、マイクロコンピュータ1の部位選択部27は、ステップS6で算出した乗員の顔部位における目標表面温度であるTF−tgtを目標表面温度に設定してステップS18に処理を進める。このとき、乗員の乗車直後、すなわち乗員が車室内に最初に検出されてから所定時間(例えば30秒)経過するまでの期間において、当該目標表面温度を基準として、現在の顔部位の検出温度値が低い場合には所定値(例えば1℃)だけ高く、現在の顔部位の検出温度値が高い場合には所定値(例えば1℃)だけ低く補正した値を、新たな目標表面温度として設定する。これにより、乗車直後の乗員の快適感を一層素早く向上させることができる。
次に、ステップS18において、マイクロコンピュータ1の風向決定部29は、ステップS5で検出した運転者100Aの顔領域100aに対して空調空気が送風されるように送風対象とする吹き出し口を決定すると共に、風向を算出してステップS26に処理を進める。
一方、熱的状態パラメータCONDの値が「0」、「1」、「2」の何れでもないと判定された後のステップS19においては、マイクロコンピュータ1は、ステップS6の結果により運転者100Aが顔領域100a及び手領域100bの双方に快適感を感じていないと判定されているので、送風対象として顔部位と手部位の両方を選択してステップS20に処理を進める。
次に、ステップS20において、マイクロコンピュータ1の部位選択部27は、ステップS6で算出した乗員の顔部位の目標表面温度であるTF−tgtと、乗員の手部位の目標表面温度であるTH−tgtとを用いて、例えば{(TF−tgt)+(TH−tgt)}/2なる数式によって算出される値を新たな目標表面温度として設定し、ステップS21に処理を進める。このとき、乗員の乗車直後、すなわち乗員が車室内に最初に検出されてから所定時間(例えば30秒)経過するまでの期間において、当該目標表面温度を基準にして、現在の顔部位及び手部位の検出温度値が低い場合には所定値(例えば1℃)だけ高く、現在の顔部位及び手部位の検出温度値が高い場合には所定値(例えば1℃)だけ低く補正した値を、新たな目標表面温度として設定する。これにより、乗車直後の乗員の快適感を一層素早く向上させることができる。
次に、ステップS21において、マイクロコンピュータ1の風向決定部29は、ステップS5で検出した運転者100Aの顔領域100a及び手領域100bの双方が含まれる領域に対して空調空気が送風されるように送風対象とする吹き出し口を決定すると共に、風向を算出してステップS26に処理を進める。
更に、ステップS4において、乗員が存在していないと判定された後のステップS22においては、ステップS4で運転席に乗員が存在しないと判定されているので、マイクロコンピュータ1の乗員表面温度検出部24は、ステップS2で読み込んだ熱画像のデータから、図4に示す熱画像のルーフ領域104の温度(天井温度TR−msr)を検出してステップS23に処理を進める。
次に、ステップS23において、温度設定器3(温度設定部25)によって設定されている設定温度値を取り込んでステップS24に処理を進める。
次に、ステップS24において、マイクロコンピュータ1の目標表面温度算出部26は、ステップS23で取り込まれた設定値である目標室温TR−tgtを目標表面温度に設定してステップS25に処理を進める。
次に、ステップS25において、マイクロコンピュータ1の部位選択部27及び風向決定部29は、車室内全体に空調空気が送風されるように送風対象とする吹き出し口を決定すると共に、風向を算出してステップS26に処理を進める。
このように、ステップS10,ステップS14,ステップS18,ステップS21又はステップS25を行った後に、マイクロコンピュータ1は、ステップS26において、ステップS5で検出した各部位の表面温度と、ステップS9、ステップS13、ステップS17、ステップS20、又はステップS24で設定した空調空気の送風対象とする部位の目標表面温度とが一致するように、ブロワモータの電圧やエアミックスダンパの開度を演算して、演算結果を吹き出し風量制御装置6及び吹き出し風温制御装置5に対して出力する。また、ステップS10、ステップS14、ステップS18、ステップS21、又はステップS25で決定した吹き出し口から空調空気が送風されるように、吹き出し口位置制御装置4に対して制御信号を出力すると共に、ステップS10、ステップS14、ステップS18、ステップS21、又はステップS25で算出した風向となるように吹き出し風向制御装置7に対して制御信号を出力して、その後にステップS27に処理を進める。
次に、ステップS27において、車両用空調制御装置の電源がオフ状態とされたか否かによる分岐処理を行い、電源がオフ状態とされていなければステップS2へ戻り、電源がオフ状態とされていれば空調制御処理を終了する。
「乗員有無判定処理」
つぎに、ステップS3における乗員有無判定処理について、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
乗員有無判定処理が開始すると、先ずステップS31において、マイクロコンピュータ1の乗員検出部23により、ステップS2で読み込んだ熱画像における乗員の着座位置を特定し、特定された着座位置の温度分布から運転席の運転者100Aの有無を検出してステップS32に処理を進める。
次に、ステップS32において、マイクロコンピュータ1は、初回処理識別フラグFlg_Aの値に基づいて車両用空調制御装置の電源がオン状態とされた後の最初の処理であるか否かを判定して分岐処理を行う。電源がオン状態とされた後の最初の処理である場合(Flg_A=0)にはステップS40に処理を進め、電源がオン状態とされた後の最初の処理でない場合(Flg_A=1)にはステップS33に処理を進める。
ステップS40においては、マイクロコンピュータ1は、ステップS32で電源がオン状態とされた後の最初の処理であると判定されているので、次回以降の処理のため初回処理識別フラグFlg_Aの値を「1」にセットしてステップS41に処理を進める。そして、ステップS41においては、ステップS31で検出した運転席の乗員の有無の検出結果が乗員有りであるか否かを判定して分岐処理を行い、ステップS31で乗員有りと判定されている場合はステップS39に処理を進めて乗員有りと確定し、乗員なしと判定されている場合にはステップS42に処理を進めて乗員無しと確定する。
一方、ステップS33においては、乗員検出部23により、ステップS31で検出した乗員有無の検出結果が前回の検出結果から変化したか否かを判定して分岐処理を行い、乗員有無に変化がある場合はステップS34に処理を進め、乗員有無に変化がない場合にはステップS43に処理を進める。
ステップS34において、マイクロコンピュータ1は、保留時間を計測する内蔵のタイマTxのカウント値をリセットすると共に、タイマTxのカウントをスタートして、ステップS35に処理を進め、スタートしたタイマTxが動作中であることを示すフラグ、すなわち、保留時間の経過を待っているか否かを示す保留時間識別フラグFlg_Bの値を「1」にセットしてステップS36に処理を進める。
一方、ステップS43において、マイクロコンピュータ1は、保留時間の経過を待っているか否かを示す保留時間識別フラグFlg_Bの値が「0」にセットされているか否かを判定して分岐処理を行い、保留時間の経過を待っている場合(Flg_B=1)にはステップS36に処理を進め、保留時間の経過を待っていない場合(Flg_B=0)にはステップS41に処理を進める。
ステップS36においては、ドア開閉検出部22によりドアの開閉が行われたかどうかを判定するため、ステップS2で読み込んだ熱画像のデータに基づいて、図3に示すドア領域101の検出温度が短時間に変化したか否かを判定して、当該判定結果により分岐処理を行う。ドア開閉検出部22によりドア領域101の検出温度が短時間に変化した場合はドアの開閉が行われたと判定してステップS44に処理を進め、変化していない場合にはドアの開閉は行われていないと判定してステップS37に処理を進める。
ステップS37においては、マイクロコンピュータ1により、タイマTxによる計測時間が所定時間t1以上であるか否かを判定して、当該判定結果に基づいて分岐処理を行う。タイマTxが所定時間t1(例えば10秒)以上である場合は、保留時間が経過していると判定してステップS44に処理を進める。一方、タイマTxが所定時間t1未満である場合には、保留時間中と判定してステップS38に処理を進める。
ステップS44においては、マイクロコンピュータ1は、保留時間の計測用のタイマTxのカウントを停止してステップS45に処理を進め、ステップS45において、マイクロコンピュータ1は、保留時間の経過を待っているか否かを示す保留時間識別フラグFlg_Bの値を「0」にセットしてステップS41に処理を進めて、今回のステップS31において判定された乗員の有無に応じてステップS39又はステップS42で乗員の有無を確定させる。
ステップS38において、マイクロコンピュータ1は、ステップS3のサブルーチンが前回実行されたときに乗員が着座(存在)していると判定したか否かを判定し、この判定結果に基づいて分岐処理を行う。ステップS3のサブルーチンが前回実行されたときに乗員が着座(存在)していると判定している場合はステップS39に処理を進めて乗員が着座していることを確定し、乗員が着座(存在)していないと判定している場合にはステップS42に処理を進めて乗員が着座していないことを確定する。
このように、ステップS36によってドアの開閉が行われていないと判定された場合であっても、所定時間t1を経過するまでは、ステップS38で前回に乗員が存在することが検出されていれば、ステップS39で乗員が存在することを確定できる。
このような処理を行うマイクロコンピュータ1は、ステップS2で熱画像データを取り込むごとに、ステップS3において、ステップS31〜ステップS42の処理を行う。これにより、初回の処理においては、ステップS31、ステップS32、ステップS40、ステップS41を行うことにより、ステップS31での判定結果のみで乗員の有無を確定させる。一方、初回の処理ではなく、ドアの開閉が行われた場合には、ステップS36からステップS44,ステップS45及びステップS41の処理を行うことにより、ステップS31での判定結果のみで乗員の有無を確定させる。更に、ドアの開閉が行われておらず乗員有無の変化が検出された後から所定時間t1が経過していない場合には、ステップS36,ステップS37及びステップS38の処理を行うことにより、前回での乗員の有無に応じて、乗員の有無を確定させる。
「熱的状態算出処理」
つぎに、ステップS6において乗員の熱的状態を算出する処理について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
乗員の熱的状態を算出する処理が開始すると、先ずステップS51において、マイクロコンピュータ1の接近検出部28により検出された、過去の所定時間(例えば10秒)の間に、運転者100Aの手領域100bが運転席側部に設けられた吹き出し口(サイドベント口)又は運転席正面に設けられた吹き出し口(センターベント口)に接近したか否かに基づいて、分岐処理を行う。過去の所定時間(例えば10秒)の間に、運転者100Aの手領域100bがいずれかの吹き出し口に接近していれば(すなわち所定時間が経過していない場合は)、ステップS61に処理を進め、所定時間が経過していればステップS52に処理を進める。
ステップS52においては、ステップS5で検出した運転者100Aの手領域100bの位置に基づいて、吹き出し口に手が接近したか否かを判定し、判定結果に基づいて分岐処理を行う。この分岐処理に際しては、ステップS5における処理で得られた手領域100bの位置に関する情報に基づいて判定を行い、吹き出し口に手が接近していない場合にはステップS53に処理を進める。一方、吹き出し口に手が接近している場合には、乗員の快適感不足による乗員動作であると推定してステップS61に処理を進める。
そして、ステップS51において手が接近してから所定時間が経過していないと判定された場合、又は、ステップS52において手が接近していると判定された場合には、ステップS61において、運転者100Aの手領域100bを空調空気の送風対象とするため、乗員の熱的状態パラメータCONDの値を「1」にセットしてステップS7に処理を進める。これにより、図6におけるステップS11での判定を「YES」とでき、ステップS12〜ステップS14を行って手部位を優先して送風対象とすることができる。
一方、ステップS51で肯定判定がなされ、ステップS52で否定判定がなされたステップS53においては、温度設定器3によって設定された車室内の温度設定値である目標室温TR−tgtに基づいて、運転者100Aの顔領域100aの目標表面温度TF−tgtを算出してステップS54に処理を進める。この顔領域100aの目標表面温度TF−tgtの算出処理に際しては、例えば、目標室温TR−tgtに応じた乗員の快適と感じる顔部位の表面温度としての目標表面温度TF−tgtを予めマップ或いはテーブルとして記憶しておき、このマップ或いはテーブルを参照することにより、設定されている目標室温TR−tgtに応じて乗員の顔部位の目標表面温度TF−tgtを決定すればよい。
次に、ステップS54において、ステップS5で検出された運転席運転者100Aの顔領域100aの表面温度TF−msrと、ステップS53で算出した目標表面温度TF−tgtとから、表面温度差△TFを以下に示す式1に従って算出し、ステップS55に処理を進める。
△TF=(TF−tgt)−(TF−msr) (式1)
次に、ステップS55において、ステップS54で算出した表面温度差△TFの絶対値に基づいて分岐処理を行う。表面温度差△TFの絶対値が所定値Th以下であれば、乗員は熱的に定常状態であり、顔部位に不快感を感じていないと判定してステップS56に処理を進め、それ以外の場合はステップS62に処理を進める。本実施形態では、乗員の表面温度TF−msrと目標表面温度TF−tgtの差に基づいて分岐判定を行っているが、例えば乗員の表面温度の変化率に基づいて分岐判定を行うとしてもよい。
ステップS56においては、ステップS55で乗員は熱的に定常状態であり、顔部位に不快感を感じていないと判定されているので、乗員の顔部位における熱的状態パラメータTF−CONDの値を「0」にセットして、ステップS57に処理を進める。
ステップS62においては、ステップS55で乗員は熱的に定常状態ではなく、顔部位に不快感を感じていると判定されているので、乗員の顔部位の熱的状態を表す熱的状態パラメータTF−CONDの値を「2」にセットして、ステップS57に処理を進める。
ステップS57においては、温度設定器3により設定された車室内の温度設定値である目標室温TR−tgtに基づいて、運転者100Aの手領域100bの目標表面温度TH−tgtを算出してステップS58に処理を進める。この算出処理は、例えば顔部位の目標表面温度TF−tgtと同様に、目標室温TR−tgtに応じた乗員の快適と感じる手部位の表面温度を予めマップ或いはテーブルとして記憶しておき、このマップ或いはテーブルを参照することで目標室温TR−tgtに応じた乗員の手部位の目標表面温度TH−tgtを決定すればよい。
次に、ステップS58において、ステップS5で検出された運転者100Aの手領域100bの表面温度TH−msrの値に基づいて分岐処理を行う。運転者100Aの手領域100bの表面温度TH−msrの値が、低温側所定温度値THL(例えば30℃)と高温側所定温度値THH(例えば35℃)の間である場合はステップS59に処理を進め、それ以外の場合にはステップS63に処理を進める。
ここで、低温側温度値THL及び高温側温度値THHは、乗員の乗車直後、すなわち乗員が車室内に最初に検出されてから所定時間(例えば30秒)経過するまでの期間において、車室内温度TR−msr又は外気温が低い場合には所定値(例えば1℃)だけ低く、車室内温度TR−msr又は外気温が高い場合には所定値(例えば1℃)だけ高く補正して設定しても良い。これにより、季節や外気温を問わず乗車直後の乗員の快適感を一層短時間で向上させることができる。
また、本実施形態では、運転者100Aの手領域100bの熱的状態判定のために、ステップS5で検出された手領域100bの表面温度TH−msrが所定の温度範囲(低温側温度THLと高温側温度THHの間)に含まれているか否かに基づいて判定する手法について説明したが、顔部位の場合と同様に、以下に示す式2により算出される表面温度差△THの絶対値に基づいて判定してもよい。このとき、表面温度差△THが小さい場合にはステップS59に処理を進め、表面温度差△THが大きい場合にはステップS63に処理を進めるものとする。
△TH=(TH−tgt)−(TH−msr) (式2)
次のステップS59においては、ステップS58で乗員は熱的に定常状態であり、手部位に不快感を感じていないと判定されているので、乗員の手部位の熱的状態を表す熱的状態パラメータTH−CONDの値を「0」にセットして、ステップS60に処理を進める。
一方、ステップS63においては、ステップS58で乗員は熱的に定常状態ではなく、手部位に不快感を感じていると判定されているので、乗員の手部位の熱的状態を表す熱的状態パラメータTH−CONDの値を「1」にセットして、ステップS60に処理を進める。
ステップS60においては、これまでの一連の処理で判定された、乗員の顔部位の熱的状態パラメータTF−CONDと、乗員の手部位の熱的状態パラメータTH−CONDとに基づいて、乗員の熱的状態を表すパラメータCONDを以下に示す式3により算出し、ステップS7に処理を進める。
COND=TF−COND+TH−COND (式3)
これにより、ステップS62で顔部位の熱的状態パラメータTF−CONDの値が「2」とされ、ステップS63で手部位の熱的状態パラメータTH−CONDの値が「1」とされた場合には、式3の結果を「3」とすることができ、図6において、ステップS15での判定を「NO」とでき、ステップS19〜ステップS21を行って顔部位及び手部位を優先して送風対象とすることができる。また、ステップS62で顔部位の熱的状態パラメータTF−CONDの値が「0」とされ、ステップS63で手部位の熱的状態パラメータTH−CONDの値が「1」とされた場合には、式3の結果を「1」とすることができ、図6において、ステップS11での判定を「YES」とでき、ステップS12〜ステップS14を行って手部位を優先して送風対象とすることができる。更に、ステップS62で顔部位の熱的状態パラメータTF−CONDの値が「2」とされ、ステップS63で手部位の熱的状態パラメータTH−CONDの値が「0」とされた場合には、式3の結果を「2」とすることができ、図6において、ステップS15での判定を「YES」とでき、ステップS16〜ステップS18を行って顔部位を優先して送風対象とすることができる。更にまた、ステップS62で顔部位の熱的状態パラメータTF−CONDの値が「0」とされ、ステップS63で手部位の熱的状態パラメータTH−CONDの値が「0」とされた場合には、式3の結果を「0」とすることができ、図6において、ステップS7での判定を「YES」とでき、ステップS8〜ステップS10を行って全身を優先して送風対象とすることができる。
なお、以上で説明した車両用空調制御装置による空調空気の空調制御処理においては、乗員の顔部位及び手部位について快適感を感じているか否かの判定を行うものとしたが、例えば、乗員の足部位についても、手部位などと同様にして快適感を感じているか否かの判定を行い、快適感を感じていないと判定された場合に、足部位に対して空調空気を送風するとしてもよい。
[実施形態の効果]
以上説明したように、本発明を適用した車両用空調制御装置によれば、乗員の顔部位及び手足部位などの皮膚露出部位の表面温度に基づいて、乗員の温冷感の低下が必要な身体部位を選択し、判定された部位に優先して直接空気を送風することができ、乗員の全身の温冷感を短時間で低下させることができ、乗員の快適性を向上させることが可能となる。
また、車両用空調制御装置によれば、皮膚露出部位の選択対象として、乗員の顔部位と、手足部位と、顔及び手足部位とのうちの少なくともいずれかを選択するので、優先して空調空気の送風対象とする部位として、乗員の皮膚が衣服から露出している部位を選択することができ、乗員の全身の温冷感を一層素早く低下させて、快適な環境とすることができる。
更に、この車両用空調制御装置によれば、乗員が車室内に検出された後で所定の時間が経過するまでの期間では、目標表面温度を所定の値だけ増加又は減少させるので、乗員が車両に乗車した直後に、選択された身体部位の目標表面温度を強調することができるため、更に短時間で快適な環境とすることができ、着座乗員の全身の温冷感を素早く低下させることができる。
更にまた、この車両用空調制御装置によれば、IRカメラ2等で得た熱画像を使用して乗員の有無を検出することができるので、一度に広い範囲の温度計測を行うと共に、撮像した熱画像に基づいて乗員有無及び乗員の皮膚露出部位の検出を行うことができ、効果的且つ確実に皮膚露出部位への送風を行うことができる。
更にまた、この車両用空調制御装置によれば、優先して送風対象とする皮膚露出部位を決定して対象となる乗員の皮膚露出部位が存在する位置に向けて空調空気を送風することができ、対象となる皮膚露出部位に効果的に空調空気を当てて乗員の快適性を向上させることができる。
更にまた、この車両用空調制御装置によれば、複数の吹き出し口のうちの少なくともいずれかに乗員の手部位が接近した場合には、所定の期間に亘って手部位を優先的に送風の対象とすることができる。これにより、吹き出し口への手部位の接近により、手部位に向けた吹き出し制御を行うことができ、乗員が手部位に十分な快適感を得られていない場合に乗員の動作に起因して、快適感を得られていない身体部位を集中的に送風対象とすることができる。
更にまた、この車両用空調制御装置によれば、車両に配設されたドアの開閉状態に変化がない場合で、且つ乗員の有無に関する検出結果が変化した場合には、前回の検出結果を所定の期間保持することができるので、一時的に乗員の姿勢が変化して乗員が検出できなかった場合であっても、空調制御処理の動作モードを切り替えずに継続することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明を適用した車両用空調制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した車両用空調制御装置が備えるIRカメラの取り付け位置を示す模式図である。 本発明を適用した車両用空調制御装置が備えるIRカメラにより撮像される熱画像を説明するための模式図である。 本発明を適用した車両用空調制御装置により実現される機能を示す機能ブロック図である。 本発明を適用した車両用空調制御装置の動作を説明するための図であり、乗員の顔部位及び手部位の表面温度と乗員が感じる全身の温冷感の関係とについて示すグラフである。 本発明を適用した車両用空調制御装置による空調制御処理の一例を示すフローチャートである。 本発明を適用した車両用空調制御装置による乗員有無判定に関するサブルーチン処理の一例を示すフローチャートである。 本発明を適用した車両用空調制御装置による乗員の熱的状態を算出する処理に関するサブルーチン処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 マイクロコンピュータ
2 IRカメラ
3 温度設定器
4 吹出し口位置制御装置
5 吹出し風温制御装置
6 吹出し風量制御装置
7 吹出し風向制御装置
10 車両
21 熱画像撮像部
22 ドア開閉検出部
23 乗員検出部
24 乗員表面温度検出部
25 温度設定部
26 目標表面温度算出部
27 部位選択部
28 接近検出部
29 風向決定部
30 制御部
100a 顔領域
100b 手領域

Claims (8)

  1. 車両に搭載され、空気を冷却及び加熱して前記車室内に空調空気として送風させる車両用空調制御装置において、
    前記車室内の目標温度を設定する温度設定手段と、
    前記車室内における乗員の有無を検出する乗員検出手段と、
    前記乗員検出手段により乗員が検出されている場合に、前記乗員の皮膚露出部位の表面温度を検出する乗員表面温度検出手段と、
    前記温度設定手段により設定された前記車室内の目標温度に基づいて、前記皮膚露出部位の目標表面温度を算出する目標表面温度算出手段と、
    前記乗員表面温度検出手段で検出された前記表面温度に基づいて、優先して前記送風対象とする前記乗員の皮膚露出部位を選択する部位選択手段と、
    前記部位選択手段により選択された前記皮膚露出部位に基づいて、複数の空調空気の吹き出し口のうち前記空調空気の送出対象とする吹き出し口を選択的に開閉制御し、前記部位選択手段により選択され前記乗員表面温度検出手段で検出された前記皮膚露出部位の表面温度を、前記目標表面温度算出手段により算出された前記目標表面温度とするように前記空調空気の風温及び風量を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする車両用空調制御装置。
  2. 前記部位選択手段は、前記皮膚露出部位として、前記乗員の顔部位と、手足部位と、顔及び手足部位とのうちの少なくともいずれかを優先して選択することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記乗員検出手段により前記乗員が前記車室内に検出された後の所定期間では、前記目標表面温度算出手段により算出された前記目標表面温度を所定の値だけ増加又は減少させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調制御装置。
  4. 前記車室内の熱画像を撮像する熱画像撮像手段を更に備え、
    前記乗員検出手段は、前記熱画像撮像手段により撮像された熱画像に基づいて、前記車室内における前記乗員の有無を検出し、
    前記乗員表面温度検出手段は、前記熱画像撮像手段により撮像された熱画像に基づいて、前記表面温度を検出すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用空調制御装置。
  5. 前記複数の吹き出し口の各々は、風向を調整する風向決定手段を有し、
    前記制御手段は、前記空調空気を送風する前記吹き出し口について、前記部位選択手段により選択された前記皮膚露出部位が位置する方向に前記空調空気が送風されるよう前記風向決定手段を制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用空調制御装置。
  6. 前記複数の吹き出し口のうちの少なくともいずれかに前記乗員の手部位が接近したことを検出する接近検出手段を更に備え、
    前記部位選択手段は、前記接近検出手段により前記乗員の前記手部位が接近したことが検出された場合に、所定の期間、前記送風対象とする前記皮膚露出部位として前記手部位を優先的に選択することを特徴とする請求項5に記載の車両用空調制御装置。
  7. 前記車両に配設されたドアの開閉状態を検出するドア開閉検出手段を更に備え、
    前記乗員検出手段は、前記ドア開閉検出手段による検出結果に変化がない場合で、且つ前記乗員検出手段により乗員の有無状態の変化が検出された場合には、前回の検出結果を所定の期間保持して乗員の有無を判定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両用空調制御装置。
  8. 空気を冷却及び加熱して前記車室内に空調空気として送風させる車両用空調制御方法において、
    前記車室内の目標温度を設定すると共に前記車室内における乗員の有無を検出して、乗員が検出されている場合に、前記乗員の皮膚露出部位の表面温度を検出し、
    前記車室内の目標温度に基づいて、前記皮膚露出部位の目標表面温度を算出し、
    前記乗員の前記表面温度に基づいて、優先して前記送風対象とする前記乗員の皮膚露出部位を選択し、
    当該選択された前記皮膚露出部位に基づいて、複数の空調空気の吹き出し口のうち前記空調空気の送出対象とする吹き出し口を選択的に開閉させ、前記選択された前記皮膚露出部位の表面温度を、前記目標表面温度とするように前記空調空気の風温及び風量を制御すること
    を特徴とする車両用空調制御方法。
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