JP7031237B2 - 空調装置 - Google Patents

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本開示は、車両に搭載される空調装置に関する。
近年、車室内の温度を予め設定された目標温度に維持するだけでなく、乗員の温熱感を快適に維持するために、よりきめ細やかな制御を行うことのできる空調装置について検討が進められている。例えば下記特許文献1に記載の空調装置では、風速や着衣量等の複数の情報を用いながら、車室内に吹き出される空調風の温度を調整している。
特許第3498356号公報
乗員が感じる温熱感は、気温、湿度、輻射、風速、代謝量、及び着衣量からなる6つの要素から影響を受けることが知られている。換言すれば、上記6つの要素を全て正確に検知することができれば、これらに基づいて温熱感を正確に算出することが可能となる。
上記特許文献1に記載の空調装置では、上記6つの要素の一つである風速を検知することを目的として、吹き出し口の近傍となる位置に風速センサを備えている。しかしながら、乗員の感じる温熱感を正確に算出するためには、吹き出し口の近傍における風速ではなく、乗員の身体の近傍、特に皮膚が露出している部分の近傍における風速を正確に検知する必要がある。しかしながら、乗員の近傍に風速センサを設けることは現実的ではないので、そのような位置における風速を正確に検知することは難しい。
また、吹き出し口の近傍における風速と、乗員の身体の近傍における風速とは、互いに異なっていることが多い。このため、吹き出し口の近傍における風速に基づいて温熱感の算出を行った場合には、実際とは異なる温熱感が算出されてしまうこととなる。その結果、空調の制御が適切には行われなくなってしまう可能性が高い
本開示は、乗員の感じる温熱感を高い精度で算出することのできる空調装置、を提供することを目的とする。
本開示に係る空調装置は、車両(MV)に搭載される空調装置(10)であって、車両の車室内に向けた空調風の吹き出しを調整する空調制御部(110)と、車両の乗員が感じる温熱感を算出する温熱感算出部(120)と、を備える。温熱感算出部によって温熱感の算出が行われる際に、空調制御部は、乗員のうち少なくとも皮膚が露出している部分に空調風が直接当たらないように、空調風の吹き出しを調整する制御、である風調整制御を行う。車室内の熱負荷が大きい状態である空調過渡状態においては、空調制御部は風調整制御を行わない。
このような空調装置では、温熱感算出部によって温熱感の算出が行われる際には、空調制御部によって風調整制御が行われる。風調整制御とは、乗員のうち少なくとも皮膚が露出している部分に空調風が直接当たらないように、空調風の吹き出しを調整する制御である。このため、温熱感算出部によって温熱感の算出が行われる際には、乗員の皮膚が露出している部分の近傍における風速は概ね0となる。
つまり、上記の風調整制御が行われると、乗員の近傍における風速が既知となる。このため、吹き出し口の近傍における風速に基づく場合に比べて、乗員の感じる温熱感を高い精度で算出することが可能となる。
本開示によれば、乗員の感じる温熱感を高い精度で算出することのできる空調装置、が提供される。
図1は、本実施形態に係る空調装置の構成を模式的に示す図である。 図2は、車室内の様子を描いた図である。 図3は、制御装置によって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、風調整制御の態様を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る空調装置10の構成について説明する。空調装置10は、車両MV(図2を参照)に搭載されるものであり、車両MVの車室内の空調を行うための装置である。図1に示されるように、空調装置10は、空調機構部200と、操作部210と、制御装置100と、を備えている。
空調機構部200は、車室内の空調を行うための機構部分である。空調機構部200には、冷凍サイクルを構成する圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器や、空気を送り出すための送風機、吹き出される空調風の向きを調整するためのスイングルーバ等(いずれも不図示)が含まれる。尚、このような空調機構部200の構成としては公知のものを採用し得るので、その具体的な図示や説明については省略する。空調機構部200の動作は後述の制御装置100によって制御される。
操作部210は、空調装置10の動作を変更するための操作を乗員から受け付ける部分である。図2に示されるように、操作部210はインストルメントパネルIPに設けられている。乗員は、操作部210を操作することにより、例えば空調のON/OFFを切り換えたり、空調風の風速等を調整したりすることができる。このような操作部210は、複数の機械的なスイッチによって構成されていてもよく、タッチパネル画面として構成されていてもよい。
制御装置100は、空調装置10の全体の動作を制御するための装置である。制御装置100は、CPU、ROM、RAM等を有するコンピュータシステムとして構成されている。制御装置100は、機能的な制御ブロックとして、空調制御部110と、温熱感算出部120と、温熱感算出部120と、着衣量検知部130と、代謝量検知部140と、好み判定部150と、を備えている。
空調制御部110は、後述の空調機構部200の動作を制御することにより、車室内に向けた空調風の吹き出しを調整する部分である。空調制御部110は、空調風の風向、風速、温度をそれぞれ調整する。また、空調制御部110は、空調風の出口となる吹き出し口を切り換える制御も行う。
温熱感算出部120は、車両MVの乗員が感じる温熱感を算出する部分である。温熱感算出部120によって算出される温熱感は、本実施形態では5段階の数値で表される。具体的には、「暑い」ことを示す+2と、「少し暑い」ことを示す+1と、「ちょうどよい」ことを示す0と、「少し寒い」ことを示す-1と、「寒い」ことを示す-2と、のうちのいずれかの数値として温熱感が算出される。
温熱感算出部120による温熱感の算出は、気温、湿度、輻射、風速、代謝量、及び着衣量からなる6つの要素に基づいて行われる。「気温」とは、車室内の空気の温度のことである。当該気温は、後述の気温センサ31によって検知される。「湿度」とは、車室内の空気の湿度のことである。当該湿度は、後述の湿度センサ32によって検知される。「輻射」とは、車室内において乗員の身体に入射する輻射光(赤外線)の強度のことである。当該輻射は、後述の日射センサ33や熱画像カメラ34によって検知される。
「風速」とは、乗員の身体の近傍、特に皮膚が露出している部分の近傍における風速のことである。後に説明するように、本実施形態に係る空調装置10では、温熱感の算出が行われる際において、一時的に上記の風速を0とすることがある。
「代謝量」とは、乗員の人体活動によって発生する熱量のことである。当該代謝量は、例えば、後述の熱画像カメラ34によって検知された乗員の皮膚温度の分布、に基づいて検知される。このような態様に替えて、代謝量を検知するための専用のセンサ(例えば心拍数センサ等)が車両MVに設けられていてもよい。
「着衣量」とは、乗員が身に着けている衣服の量のことである。本実施形態では、乗員が不図示の入力装置に入力した情報に基づいて、着衣量が検知される。このような態様に替えて、着衣量を検知するための専用のセンサ(例えば、乗員を撮影するCMOSカメラ等)が車両MVに設けられていてもよい。
尚、上記6つの要素に基づいて温熱感を算出するための具体的な方法としては、従来から知られている種々の方法を用いることができる。このため、温熱感算出部120による温熱感の具体的な算出方法については説明を省略する。
温熱感算出部120によって算出された温熱感は、空調制御部110が行う空調機構部200の制御のために用いられる。空調制御部110は、乗員の感じる温熱感が快適なものとなるように、空調機構部200の動作を制御する。
着衣量検知部130は、乗員の着衣量を検知する部分である。上記のように、着衣量検知部130は、乗員が不図示の入力装置に入力した情報等に基づいて着衣量を検知する。着衣量検知部130によって検知された乗員の着衣量は、温熱感算出部120に入力され、温熱感の算出に供される。
代謝量検知部140は、乗員の代謝量を検知する部分である。上記のように、代謝量検知部140は、熱画像カメラ34によって検知された乗員の皮膚温度の分布等、に基づいて代謝量を検知する。例えば、検知された皮膚温度が高い場合には、代謝量が高めの値として検知される。代謝量検知部140によって検知された乗員の代謝量は、温熱感算出部120に入力され、温熱感の算出に供される。
好み判定部150は、皮膚に空調風が直接当たることを乗員が好むか否か、を判定する部分である。好み判定部150は、乗員が操作部210に対して行った操作に基づいて当該判定を行う。例えば、空調装置10が自動モード(風速が自動調整されるモード)で動作しているときに、風速を下げるための操作が行われた場合には、「皮膚に空調風が直接当たることを乗員が好まない」との判定がなされる。逆に、風速を上げるための操作が行われた場合には、「皮膚に空調風が直接当たることを乗員が好む」との判定がなされる。
このような態様に替えて、専用の入力装置に乗員が入力した情報に基づいて、上記判定が行われることとしてもよい。このような入力装置としては、例えば音声入力装置や、機械的なスイッチ、タッチパネル画面等が挙げられる。
車両MVには、車室内の状況を検知するためのセンサとして複数のセンサが設けられている。これらのセンサには、気温センサ31と、湿度センサ32と、日射センサ33と、熱画像カメラ34と、が含まれる。
気温センサ31は、車室内の気温を検知するためのセンサである。気温センサ31は、例えば、車室内の空気を空調機構部200に導入するための不図示のダクト内に設けられる。既に述べたように、気温センサ31で検知された気温は制御装置100に入力され、温熱感算出部120による温熱感の算出に供される。
湿度センサ32は、車室内の湿度を検知するためのセンサである。湿度センサ32は、例えば、車室内の空気を空調機構部200に導入するための不図示のダクト内に設けられる。既に述べたように、湿度センサ32で検知された湿度は制御装置100に入力され、温熱感算出部120による温熱感の算出に供される。
日射センサ33は、窓ガラスを通じて車室内に入射する日光の強度や向きを検知するためのセンサである。日射センサ33は、例えば、車室内のうちフロントガラスの近傍となる位置に設けられる。日射センサ33で検知された日光の強度等は、乗員に入射する輻射の算出に用いられ、温熱感算出部120による温熱感の算出に供される。
熱画像カメラ34は、車室内にある物体の表面温度を、当該物体からの輻射(赤外線)に基づいて検知するセンサである。図2に示されるように、熱画像カメラ34はインストルメントパネルIPの上面に設置されている。熱画像カメラ34は、車室内の各部から到達する輻射の強度分布に基づいて、車室内の温度分布を示す熱画像を生成する。熱画像に示される温度分布は、日射センサ33で検知された日光の強度と共に、乗員に入射する輻射の算出に用いられ、温熱感算出部120による温熱感の算出に供される。
図2を参照しながら、車室内の構成について説明する。図2には、乗員である運転者M1が、車室内の運転席ST1に着座して運転を行っている様子が示されている。尚、運転席ST1の隣(左側)には助手席ST2が設けられているのであるが、図2の状態では助手席ST2に同乗者は着座していない。
同図に示されるように、前方側に設けられたインストルメントパネルIPには、5つの吹き出し口251、252、253、254、255が形成されている。これらはいずれも、空調機構部200で生成された空調風が、車室内に吹き出される際における出口として形成された開口である。尚、これらとは異なる位置に、別の吹き出し口が設けられていてもよい。
吹き出し口251は、運転席ST1の前方側であり且つ右側寄りとなる位置に形成されている。吹き出し口252は、運転席ST1の前方側であり且つ左側寄りとなる位置に形成されている。吹き出し口251、252は、運転席ST1に着座している運転者M1に向けて空調風の吹き出しを行うための開口となっている。
ただし、吹き出し口251、252のそれぞれには、空調風の風向を調整するための不図示のスイングルーバが設けられている。このため、スイングルーバの向きを変化させることにより、吹き出される空調風が運転者M1に直接当たらないような状態とすることもできる。
吹き出し口253は、助手席ST2の前方側であり且つ右側寄りとなる位置に形成されている。吹き出し口254は、助手席ST2の前方側であり且つ左側寄りとなる位置に形成されている。吹き出し口253、254は、助手席ST2に着座している同乗者に向けて空調風の吹き出しを行うための開口となっている。
吹き出し口253、254のそれぞれにも、空調風の風向を調整するための不図示のスイングルーバが設けられている。このため、スイングルーバの向きを変化させることにより、吹き出される空調風が同乗者に直接当たらないような状態とすることもできる。
吹き出し口255は、インストルメントパネルIPのうち左右方向における中央となる位置、すなわち、後方側から見て運転席ST1と助手席ST2との間となる位置に形成されている。吹き出し口255は、不図示の後部座席に向けて空調風の吹き出しを行うための開口となっている。吹き出し口255にも、空調風の風向を調整するための不図示のスイングルーバが設けられている。
吹き出し口251、252、253、254、255のそれぞれに設けられているスイングルーバの向きは、個別に設けられた電動アクチュエータによって自動的に変更される。それぞれのスイングルーバは空調機構部200の一部となっており、その動作は空調制御部110によって制御される。空調制御部110は、それぞれのスイングルーバの向きを個別に変化させることができる。
制御装置100によって実行される処理の内容について、図3を参照しながら説明する。図3に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置100によって繰り返し実行されるものである。
当該処理の最初のステップS01では、空調過渡状態であるか否かが判定される。「空調過渡状態」とは、車室内の熱負荷が大きい状態のことである。このような空調過渡状態としては、例えば、乗員が車両MVに乗車した直後のように、車室内の温度が非常に高い(又は低い)状態等が挙げられる。
ステップS01では、車両MVが始動されてから所定期間が経過していない場合に、空調過渡状態であるとの判定が行われることとしてもよい。また、車室内の気温が所定温度以上(例えば40℃以上)である場合や、所定温度以下(例えば10℃以下)である場合に、空調過渡状態であるとの判定が行われることとしてもよい。また、当該判定が熱画像カメラ34で検知された乗員の皮膚温度に基づいて行われることとしてもよい。
空調過渡状態であると判定された場合には、後述のステップS04に移行する。空調過渡状態ではない、すなわち車室内の熱負荷が比較的小さいと判定された場合には、ステップS02に移行する。
ステップS02では、好み判定部150による判定が行われる。皮膚に空調風が直接当たることを乗員が好む、と判定された場合には、後述のステップS04に移行する。上記のように判定されなかった場合には、ステップS03に移行する。
ステップS03では、風調整制御が実行される。「風調整制御」とは、空調制御部110によって行われる制御であって、乗員のうち少なくとも皮膚が露出している部分に空調風が直接当たらないように、空調風の吹き出しを調整する制御、のことである。
風調整制御の具体的な例について、図4を参照しながら説明する。図4の(A)、(B)、(C)ではいずれも、車室内を上面視で見た状態が模式的に描かれている。
図4(A)に示されるのは、風調整制御の実行前における状態である。当該状態では、運転席ST1側の吹き出し口251、252から空調風が吹き出されている。一方、助手席ST2には乗員が存在していないので、助手席ST2側の吹き出し口253、254からは空調風が吹き出されていない。また、矢印で示されるように、吹き出し口251、252から吹き出される空調風は、運転者M1に向かうようにその風向が調整されている。このため、吹き出された空調風の一部は、運転者M1のうち皮膚が露出している部分(例えば首元や腕等)に直接当たっている。
図4(B)に示されるのは、ステップS03の風調整制御が実行されているときにおける状態の一例である。当該状態では、引き続き吹き出し口251、252のみから空調風が吹き出されているのであるが、その風向がスイングルーバの動作により変更されている。具体的には、吹き出し口251から吹き出される空調風は、運転者M1よりも右側の空間に向けて吹き出されている。また、吹き出し口252から吹き出される空調風は、運転者M1よりも左側の空間に向けて吹き出されている。その結果、吹き出される空調風はいずれも、運転者M1の体(皮膚が露出していない着衣部分も含む)には直接当たっていない。
図4(C)に示されるのは、ステップS03の風調整制御が実行されているときにおける状態の別の例である。当該状態では、吹き出し口251、252からの空調風の吹き出しが停止されており、替わりに吹き出し口253、254から助手席ST2に向けて空調風が吹き出されている。つまり、空調風が吹き出される吹き出し口が、乗員(運転者M1)の存在する方の吹き出し口251、252から、乗員が存在しない方の吹き出し口253、254へと切り替えられている。その結果、図4(C)の例においても、吹き出される空調風は運転者M1の体(皮膚が露出していない着衣部分も含む)には直接当たっていない。
このように、風調整制御は、図4(B)のように空調風の風向を変更することにより行われてもよく、図4(C)のように空調風が吹き出される吹き出し口を切り換えることにより行われてもよい。
図3に戻って説明を続ける。ステップS03に続くステップS04では、温熱感算出部120による温熱感の算出が行われる。既に述べたように、ここでは、気温、湿度、輻射、風速、代謝量、及び着衣量からなる6つの要素に基づいて温熱感が算出される。
ステップS03を経てステップS04に移行した場合には、上記のような風調整制御が実行されていることにより、乗員(運転者M1)の皮膚が露出している部分の近傍における風速は概ね0となっている。このため、ステップS04における温熱感の算出は、風速が0であるという条件の下で行われる。
仮に、乗員の皮膚に空調風が当たっている状況においては、乗員の皮膚が露出している部分の近傍における風速を正確に算出することは難しい。このため、乗員の感じる温熱感を正確に算出し、これに基づいて快適な空調を実現することは困難である。
これに対し本実施形態では、温熱感算出部120によって温熱感の算出が行われる際に、空調制御部110が風調整制御を実行し、乗員のうち少なくとも皮膚が露出している部分に空調風が直接当たらない状態とする。このため、既知の風速(つまり0)を用いることにより温熱感を高い精度で算出することができ、これに基づいて快適な空調を実現することができる。
尚、ステップS03を経ることなくステップS04に移行した場合には、温熱感の算出に用いられる風速として、不図示のブロアの回転数に基づいて算出された値が用いられる。このような態様に替えて、吹き出し口251等の近傍に設けられた風速センサで検知された値を用いて、温熱感が算出されることとしてもよい。
ステップS04に続くステップS05では、ステップS04で算出された温熱感に基づいて、空調制御部110による空調の制御が実行される。ここでは、温熱感の値が「ちょうどよい」ことを示す0に近づくように、空調機構部200の動作が制御される。
以上に説明したように、本実施形態に係る空調装置10では、温熱感が算出される際に風調整制御が予め実行されることで、乗員のうち少なくとも皮膚が露出している部分に空調風が直接当たらない状態とされる。これにより、温熱感の算出を正確に行うことが可能となっている。
尚、図4を参照しながら説明した例では、風調整制御の実行時には、乗員の体にいずれの部分にも空調風が直接当たらない状態とされている。このような態様に替えて、風調整制御の実行時には、乗員の体のうち着衣の表面(つまり皮膚が露出していない部分)のみに空調風が直接当たるよう、風向や吹き出し口が切り換えられることとしてもよい。このような態様であっても、上記で説明したものと同様の効果を奏する。
本実施形態では、車室内の熱負荷が大きい状態である空調過渡状態(つまりステップS01でYesの場合)においては、空調制御部110は風調整制御を行わない。その理由は、空調過渡状態においては、全ての乗員が「暑い」又は「寒い」と感じている可能性が高いので、温熱感を正確に算出してきめ細やかな空調制御を行う必要性が低いからである。
本実施形態では、皮膚に空調風が直接当たることを乗員が好む、と好み判定部150によって判定された場合には、空調制御部110は風調整制御を行わない。これにより、風調整制御によって乗員に空調風が当たらなくなることで、風を好む乗員に不快な思いをさせてしまうことを防止することができる。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
MV:車両
10:空調装置
110:空調制御部
120:温熱感算出部

Claims (4)

  1. 車両(MV)に搭載される空調装置(10)であって、
    前記車両の車室内に向けた空調風の吹き出しを調整する空調制御部(110)と、
    前記車両の乗員が感じる温熱感を算出する温熱感算出部(120)と、を備え、
    前記温熱感算出部によって温熱感の算出が行われる際に、前記空調制御部は、
    前記乗員のうち少なくとも皮膚が露出している部分に空調風が直接当たらないように、前記空調風の吹き出しを調整する制御、である風調整制御を行い、
    前記車室内の熱負荷が大きい状態である空調過渡状態においては、前記空調制御部は前記風調整制御を行わない空調装置。
  2. 前記空調制御部は、
    空調風の風向を変更することにより前記風調整制御を行う、請求項1に記載の空調装置。
  3. 前記空調制御部は、
    前記空調風が吹き出される吹き出し口を切り換えることにより前記風調整制御を行う、請求項1に記載の空調装置。
  4. 車両(MV)に搭載される空調装置(10)であって、
    前記車両の車室内に向けた空調風の吹き出しを調整する空調制御部(110)と、
    前記車両の乗員が感じる温熱感を算出する温熱感算出部(120)と、を備え、
    前記温熱感算出部によって温熱感の算出が行われる際に、前記空調制御部は、
    前記乗員のうち少なくとも皮膚が露出している部分に空調風が直接当たらないように、前記空調風の吹き出しを調整する制御、である風調整制御を行い、
    皮膚に空調風が直接当たることを前記乗員が好むか否か、を判定する好み判定部(150)を更に備え、
    皮膚に空調風が直接当たることを前記乗員が好む場合には、前記空調制御部は前記風調整制御を行わない空調装置。
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