JP2006327358A - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員保護を目的として衝突時に運転者用シートを移動させても、運転者の意思に合致した制動を維持する。
【解決手段】車両の走行制御装置は、衝突時の運転者保護のためのシートの移動を検出した場合、自車両の減速度の抑制方向へのブレーキペダル操作の変化を検出するとともに(ステップS3、ステップS4、ステップS6)、その減速度の抑制方向へのブレーキペダル操作の変化を検出する前の運転者のブレーキペダル操作に基づく自車両の減速特性を検出する(ステップS5、ステップS9)。これにより、ブレーキペダル操作の変化を検出した場合、前記減速特性を維持するよう、自車両の制動力を制御する(ステップS8、ステップS10、ステップS11、ステップS12)。
【選択図】図8

Description

本発明は、衝突時の車両を走行制御する車両の走行制御装置に関する。
従来、乗員保護装置として、衝突時(含む衝突可能性が高い場合)に乗員保護を目的とし、運転者用シートを移動させる装置がある。なお、運転者用シートの移動方向としては、車両進行方向(例えば特許文献1及び特許文献2参照)や、車両進行方向に対して垂直方向(例えば特許文献3参照)がある。
また、衝突時に自動的にブレーキをかける自動ブレーキ装置がある。例えば、自動ブレーキ装置として、運転者のブレーキペダル操作を尊重すべく、最低限必要な制動力と運転者のブレーキ操作による制動力とをセレクトハイする装置がある(例えば特許文献4参照)。
特開2002−154398号公報 特開2004−122856号公報 特開平7−81465号公報 特開平8−91190号公報
しかし、衝突時に運転者がブレーキペダルを踏んでいるときに、前記乗員保護装置により運転者用シートが移動してしまうと、運転者の足がブレーキペダルから離れてしまう場合がある。これでは、運転者の意思に反して、自車両の制動が維持できなくなってしまう。
また、前記自動ブレーキ装置において、運転者のブレーキペダル操作を優先しているときに、シートが移動してしまっても、運転者の意思に反して、自車両の制動が維持できなくなってしまう場合がある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、乗員保護を目的として衝突時に運転者用シートを移動させても、運転者の意思に合致した制動を維持することができる車両の走行制御装置の提供を目的とする。
請求項1記載の発明に係る車両の走行制御装置は、衝突時の運転者保護のために当該運転者の姿勢を変化させたとき、運転者の運転操作に基づく自車両の減速特性を維持する。
請求項1記載の発明によれば、衝突時の運転者保護のために当該運転者の姿勢を変化させたことを条件に運転者の運転操作に基づく自車両の減速特性を維持することで、たとえシートの移動に起因して運転者の足がブレーキペダルから離れた場合でも、運転者の意思に合致した制動を維持することができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の走行制御装置の概略構成図である。
図中1は、自車両前方に位置する先行車両との間の車間距離を検出するための車間距離センサ、2は、自車両前方を撮像するためのCCDカメラ、4は、自車速を検出するための車速センサであって、後述の自動変速機6の出力側の回転速度を検出することにより、自車速を検出するように構成されている。
車間距離センサ1は、例えばレーザ光を前方に掃射して先行車両からの反射光を受光することにより、自車両前方に存在する車両と自車両との間の車間距離を計測するレーダ装置や電波や超音波を利用して車間距離を計測する測距センサ等を適用することができる。また、CCDカメラ2は、車両前部(車室内部でも良い。)に取り付けられ、自車両の走行路前方を撮像する。
また、図中5は、スロットル開度信号に応じてスロットルバルブを開閉し、エンジンの吸入空気量を変えてエンジン出力を調節するスロットルアクチュエータ、6は、車速及びスロットル開度に応じて変速比を変える自動変速機、7は、車両に制動力を発生させる制動制御装置である。
そして、各種センサの検出信号は、コントローラ10に入力され、コントローラ10では、これら各種センサの検出信号に基づいて目標車速Vを算出し、自車速Vspが目標車速Vとなるように、スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御する。
コントローラ10は、マイクロコンピュータとその周辺機器とを備え、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図2に示す制御ブロックを構成している。
この制御ブロックは、公知の走行制御装置における制御ブロックと同様に構成され、例えば、車速センサ4からの車速パルスの周期を計測し、自車速を演算する車速信号処理部11と、車間距離センサ1でレーザ光を掃射してから先行車両の反射光を受光するまでの時間を計測し、自車両前方の自車両の走行車線上に存在する先行車両と自車両との間の車間距離Lを演算する測距信号処理部14と、車速信号処理部11で演算した自車速Vsp及び測距信号処理部14で演算された先行車両との車間距離Lに基づいて、目標車間距離Lを設定すると共に、車間距離Lを目標車間距離Lに維持するための目標車速Vを算出する走行制御部30と、この走行制御部30で算出した目標車速Vに基づいて、自車速Vspを目標車速Vに一致させるように、スロットルアクチュエータ5、自動変速機6及び制動制御装置7を制御する車速制御部13と、さらに、CCDカメラ2からの撮像情報を処理するための画像処理部12とを備えている。
なお、実際の制御では、車間距離を自車速で割った値、すなわち車頭時間を「車間距離」として用いている。よって、目標車間距離Lもそのような車頭時間に対応する次元の値になる。
走行制御部30は、測距信号処理部14で算出された車間距離Lに基づいて自車両と前方車両との相対速度ΔVを算出する相対速度演算部31と、車速信号処理部11から入力される自車速Vsp及び相対速度演算部31が算出した相対速度ΔV、或いは図示しない手動スイッチでの操作により運転者により設定される車間距離設定値Lsに基づいて目標車間距離Lを設定するとともに、ナビゲーション装置等からの走行環境情報に基づいて目標車間距離Lを補正する目標車間距離設定部32と、相対速度演算部31が算出した相対速度ΔV及び測距信号処理部14で算出した車間距離L及びナビゲーション装置からの走行環境情報に基づき、車間距離Lを目標車間距離設定部32で算出された目標車間距離Lに一致させるための目標車速Vを算出する車間距離制御部33とから構成されている。
そして、車速制御部13では、目標車速Vと自車速Vspとの差分値から例えば、PID(比例−積分−微分)制御により公知の手順で目標加減速度を算出し、目標加減速度αが負値である場合には、この目標加減速度αを実現し得るように、制動流体圧制御部7を制御して制動力を発生させ、逆に、目標加減速度αが正値である場合には、目標加減速度αを実現し得るようにスロットルアクチュエータ5のスロットル開度及び自動変速機6の変速比を制御する。
次に、測距信号処理部14と走行制御部30とを詳細に説明する。
先ず、前記相対速度ΔVの演算方法について説明する。相対速度ΔVは、図3及び図4に示すように、測距信号処理部14で算出された前方車両までの車間距離Lを入力とし、バンドパスフィルタ或いはハイパスフィルタを用いて近似的に求めることができる。例えば、バンドパスフィルタは、下記(1)式で表す伝達関数で実現することができる。
F(s)=ωc・s/(s+2ζ・ωc・s+ωc) ・・・(1)
なお、(1)式において、ωc=2π・fc、sはラプラス演算子、ζは減衰係数である。なお、フィルタ関数のカットオフ周波数fcは、車間距離Lに含まれるノイズ成分の大きさと、短周期の車体前後加速度変動の許容値とにより決定する。
次に、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちつつ走行するための制御則について説明する。基本的な制御系の構成は、図2に示すように、走行制御部30と、車速制御部13とをそれぞれ独立に備える構成になる。なお、走行制御部30の出力は目標車速(車速指令値)Vであり、車間距離Lを直接に制御する構成としていない。
走行制御部30の車間距離制御部33では、車間距離Lと相対速度ΔVとに基づいて、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちながら走行するための目標車速Vを演算する。具体的には、図5に示すように、下記(2)式に示すように、目標車間距離Lと実際の車間距離Lとの差(L−L)に制御ゲインfdを乗算した値と、相対速度ΔVに制御ゲインfvを乗算した値との和であるΔVを算出し、これを、前方車両の車速Vtから減算した値を目標車速Vとする。
=Vt−ΔV
ΔV=fd・(L−L)+fv・ΔV
・・・(2)
なお、前記制御ゲインfd,fvは、走行制御制能を決めるパラメータである。ここでは、2個の目標値(車間距離と相対速度)を1個の入力(目標車速)で制御する1入力2出力系であることから、制御法として状態フィードバック(レギュレータ)を用いて制御系を設計している。
次に、前記制御系の設計手順を説明する。
先ず、システムの状態変数x,xを下記(3)式で定義する。
=Vt−V
=L−L
・・・(3)
また、制御入力(コントローラの出力)ΔVを下記(4)式で定義する。
ΔV=Vt−V ・・・(4)
ここで、車間距離Lは下記(5)式のように表すことができる。
L=∫(Vt−V)dt+L ・・・(5)
なお、(5)式中のLは、車間距離制御における停止時の目標車間距離である。
また、車速サーボ系は線形伝達関数によって、例えば下記(6)式のように目標車速Vに対して、実車速Vが一次遅れで近似的に表現することができる。
V=1/(1+τv ・s)
dV/dt=1/τv (V−V)
・・・(6)
したがって、前方車両の車速Vtが一定であるとすると、前記(3)式、(4)式及び(6)式より、前記状態変数xは下記(7)式で表すことができる。
dx/dt=−1/τv ・x+1/τv ・ΔV ・・・(7)
また、目標車間距離Lが一定であるとすると、前記(3)式及び(5)式より、状態変数xは下記(8)式で表すことができる。
=−(Vt−V)=−x ・・・(8)
したがって、前記(7)式及び(8)式より、システムの状態方程式は下記(9)式で表すことができる。
Figure 2006327358
また、状態フィードバックが施された全体システムの状態方程式は下記(10)式で表すことができる。
dX/dt=(A+BF)X ・・・(10)
ただし、制御入力u=FX,F=[fv fd ]である。
したがって、前記(10)式より、全体システムの特性方程式は下記(11)式で表すことができる。
|sI−A' |=s+(1−fv )/τv・s+fd/τv=0
A' =A+BF ・・・(11)
Figure 2006327358
ここで、車速制御部13の車速サーボ系は近似的に線形伝達関数で表現でき、この伝達特性に基づき、車間距離Lが目標車間距離Lへ、また、相対速度ΔVが0へ、それぞれ収束する収束特性が、設計者の意図する特性(減衰係数ζ、固有振動数ωn)となるように、下記(12)式に従って制御ゲインfd,fvを設定する。
fv=1−2ζ・ωn・τv
fd=ωn・τv
・・・(12)
ここで、図6に示すように、相対速度ΔVは前方車両と自車両との車速差であることから、前方車両の車速Vtは自車速Vと相対速度ΔVとに基づいて下記(13)式から算出することができる。
Vt=V+ΔV ・・・(13)
したがって、前記(2)式及び(13)式より、目標車速Vは下記(14)式で表すことができる。
=V−fd(L−L)+(1−fv)ΔV ・・・(14)
なお、目標車間距離Lは接近警報などで用いられる車間時間という概念を用いて設定しても良いが、ここでは制御の収束性にまったく影響を及ぼさないという観点から前方車両の車速Vtの関数とする。前記(13)式で定義した前方車両の車速Vtを用いて、目標車間距離Lを、下記(15)式に示すように設定する。
=a・Vt+L=a・(V+ΔV)+L ・・・(15)
なお、(15)式に示すように、自車速Vと相対速度ΔVとから算出した前方車両の車速Vtを用いて目標車間距離Lを設定した場合、相対速度検出値に重畳されるノイズの影響を受けるため、図7に示すように、下記(16)式で表される目標車間距離Lを自車速Vの関数として設定してもよい。
=a・V+L ・・・(16)
なお、車間距離制御部33においては、このようにして設定された目標車間距離Lが、手動スイッチによって設定された車間距離設定値Lsを下回るときには、この車間距離設定値Lsを、目標車間距離Lとして設定するようになっている。
以上が、車間距離Lを目標車間距離Lに保ちつつ、自車両を走行させるための制御則である。
なお、衝突時に自動的にブレーキをかける自動ブレーキ装置は、前述した走行制御のための構成を利用して、自車両が被衝突物(前方車両等)に対して所定の関係になった場合に、制動力を発生させている。
また、この車両には、乗員保護装置として、衝突時(含む衝突可能性が高い場合)の乗員保護を目的とし、乗員シート又は運転者用シート(以下、単にシートという。)を移動させるシート移動式乗員保護装置40を搭載している。
このシート移動式乗員保護装置40は、被衝突物(前方車両等)との相対速度又は被衝突物(前方車両等)との車間距離をその相対速度で除算して得た衝突時間等に基づいて、被衝突物(前方車両等)への自車両の衝突を予測して、シートを移動させるように構成されている。シート移動式乗員保護装置40は、シートの移動により、衝突の際又は衝突が予測される際に、運転者に加わる障害の低減等を実現している。
このようなシート移動式乗員保護装置40としては、前記特許文献1や特許文献2に開示されている装置が挙げられる。
次に、コントロールユニット8で行う目標加減速度αの設定処理の処理手順について、図8を用いて説明する。この演算処理は、例えば10msec.毎の所定サンプリング時間ΔT毎にタイマ割込によって実行される。なお、この図8に示す処理内には通信処理を設けていないが、演算処理によって得られた情報は随時記憶装置に更新記憶されると共に、必要な情報は随時記憶装置から読出される。
先ずステップS1において、以降の処理で必要な各種データを読み込む。
続いてステップS2において、運転者がブレーキペダル操作中か否かを判定する。ここで、運転者がブレーキペダル操作中の場合、ステップS3に進み、運転者がブレーキペダル操作中でない場合、当該図8に示す処理を終了する。
ステップS3では、シート移動式乗員保護装置40によりシートが移動したか否かを判定する。例えば、シート移動式乗員保護装置40によりシートの移動があった場合、シート移動フラグがOFFからONになるようになっており、このシート移動フラグの状態に基づいてシートの移動を検出している。このステップS3にて、シートが移動した場合、ステップS4に進み、シートが移動していない場合、当該図8に示す処理を終了する。
ステップS4では、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作しているか否かを判定する。例えば、運転者によるブレーキペダルを踏み増し操作の有無は、ブレーキペダル自体の操作状態やブレーキ液圧の状態で判定する。ここで、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作している場合、ステップS5に進み、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作していない場合、すなわち運転者がブレーキペダルの踏み込み量を維持している場合、ステップS6に進む。
ステップS5では目標加減速度αを算出する。このステップS5における目標加減速度αの算出方法については後で詳述する。そして、ステップS11に進む。
なお、以下の説明では、車両の減速度についての説明になるため、目標加減速度αを目標減速度αと称す。
一方、ステップS6では、ブレーキペダルから運転者の足が外れたか否か、すなわち運転者のブレーキペダル操作が自車両の減速度を抑制する方向に変化したか否かを判定する。
例えば、ブレーキペダルから運転者の足が外れたか否かは、ブレーキペダル自体の操作状態やブレーキ液圧の状態で判定する。例えば、ブレーキ液圧が減少方向に転じただけで、ブレーキペダルから運転者の足が外れたと判定する。ここで、ブレーキペダルから運転者の足が外れた場合、ステップS7に進み、ブレーキペダルから運転者の足が外れていない場合、すなわち運転者がブレーキペダルペダルの踏み込み量を維持している場合、ステップS9に進む。
ステップS7では、運転者によるアクセル操作があるか否かを判定する。ここで、運転者によるアクセル操作がある場合とは、例えば、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいる最中にシートが移動し、そのシート移動中に運転者がブレーキペダルからアクセルペダルに踏み換える場合が挙げられる。このステップS7で、運転者によるアクセル操作がある場合、ステップS8に進み、運転者によるアクセル操作がない場合、ステップS10に進む。
ステップS8では、目標減速度αを維持するとともに、加速抑制処理をする。このステップS8における目標減速度αの維持処理及び加速抑制処理については後で詳述する。そして、ステップS11に進む。
ステップS10では、目標減速度αを維持する。このステップS10における目標減速度αの維持処理については後で詳述に詳述する。そして、ステップS11に進む。
一方、前記ステップS6で運転者がブレーキペダルペダルの踏み込み量を維持している場合に進むステップS9では、目標減速度αを算出する。このステップS9における目標減速度αの算出方法については以下に詳述する。そして、ステップS11に進む。
ここで、ステップS5及びステップS9における目標減速度αの算出方法並びにステップS8及びステップS10における目標減速度αの維持処理並びにステップS8における加速抑制処理について説明する。
(1)ステップS9における目標減速度αの算出方法は次のようになる。
ステップS9の処理に至る場合とは、運転者がブレーキペダルの踏み込み量を維持している場合である。
このような場合、ステップS9では、ブレーキペダルの踏み込み量に対応する減速度を算出し、その算出した減速度を目標減速度αにする。
(2)ステップS5における目標減速度αの算出方法は次のようになる。
ステップS5の処理に至る場合とは、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作している場合である。
このような場合、ステップS5では、運転者のブレーキペダルの踏み増し操作を考慮して目標減速度αを算出する。具体的には、運転者が踏み増し操作している最中の減速度を算出し、その算出した減速度を目標減速度にする。また、シートの移動をも考慮して目標減速度αを算出しても良い。
具体的には、図9に示すようなブレーキペダルのペダルストローク(踏み増し量)と目標減速度αとの関係を示す特性図を用いて目標減速度αを算出する。すなわち、ブレーキペダルのペダルストロークと目標減速度αとが比例関係にある特性図を用いて、通常時(シートの移動を考慮しない値)に比べてシート移動時には、ブレーキペダルのペダルストロークに対して大きくなる目標減速度αを得る。これにより、シートの移動によるブレーキペダルの踏み増し量の減少を考慮した目標減速度αを得る。
また、このような特性図に限定されるものではなく、例えば図10に示すような特性図を用いて、シートの移動特性を考慮して、ブレーキペダルのペダルストロークに基づいて目標減速度αを算出しても良い。すなわち、図10に示すように、シートの移動が大きいほど(移動速度が大きいほど又は移動量が多いほど等)、ブレーキペダルのペダルストロークに対して大きくなる目標減速度αを得る。これにより、シートの移動特性によるブレーキペダルの踏み増し量の変化を考慮した目標減速度αを得る。
このように、たとえ運転者によりブレーキペダルの踏み増し操作がなされているとしても、シートが移動しているのだからその踏み増し量がシートが移動していない場合の本来のブレーキペダルの踏み増し量よりも減少しているとして、すなわち運転者のブレーキペダル操作が自車両の減速度を抑制する方向に変化しているとして、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作している場合、シートの移動を考慮して目標減速度αを算出している。
(3)ステップS8及びステップS10における目標減速度αの維持処理は次のようになる。
ステップS8及びステップS10の処理に至る場合とは、シート移動中に運転者の足がブレーキペダルから離れた場合である。
このような場合、ステップS8及びステップS10では、直前の処理で算出されている目標減速度α、すなわち、前記ステップS5又はステップS9で算出した目標減速度αを維持する。
また、下記(17)式により目標減速度αを算出しても良い。
α=α+Δα×経過時間t ・・・(17)
ここで、αは、ブレーキペダル操作中(踏み増し操作中又は踏み込み量維持中)に検出した減速度(ブレーキペダルから足が外れる直前の減速度)であり、Δαは、その減速度の傾き(単位時間における変化量)であり、tは、経過時間であり、運転者の足がブレーキペダルから外れた時を起算点とした時間である。
この(17)式により、目標減速度αは、運転者の足がブレーキペダルから外れても目標減速度αが時間経過とともに増加していくようになり、これにより、ブレーキペダル操作中(踏み増し操作中又は踏み込み量維持中)に減速度が増加していれば運転者の足がブレーキペダルから外れても、その減速度の増加が維持されるようになる。
これにより、例えば、直前の処理でステップSステップS5にて目標減速度αを算出している場合、すなわちシート移動中に運転者がブレーキペダルを踏み増し操作していた場合には、そのときの減速度の増加が運転者の足がブレーキペダルから外れても維持されるようになる。
(4)ステップS8における加速抑制処理は次のようになる。
ステップS8の処理に至る場合とは、運転者によるアクセル操作がある場合である。
このような場合、ステップS8では、運転者のアクセル操作による加速を抑制する。具体的には、運転者のアクセル操作を検出した場合、目標車速Vに直近の車速を代入、すなわちアクセル操作にかかわらず車速を維持することで、加速を抑制する。
なお、このステップS8では、このような加速抑制処理とともに、前述したような目標減速度αを維持する処理が行われる。
以上が目標減速度αの算出方法、目標減速度αの維持処理及び加速抑制処理である。
ステップS11では、前記ステップS5或いはステップS9で算出した目標減速度α又はステップS8或いはステップS10で維持された目標減速度αを実現する目標制動力を算出する。
続いてステップS12にて、制動力制御処理を実施する。すなわち、車速制御部13にて、前記ステップS11で算出した目標制動力を実現し得るように、制動流体圧制御部7を制御して制動力を発生させる。
前述のようにステップS12で制動力制御処理を実施する一方で、ステップS13において、シート移動式乗員保護装置40によりシートが元の位置に戻ったか否かを判定する。ここで、シート移動式乗員保護装置40では、衝突後又は衝突回避した後、シートを元の位置に戻すような構成になっており、これにより、シートの位置が元に戻っている場合、ステップS14に進み、シートが元の位置に戻っていない場合、前記ステップS4からの処理を再び開始する。
ここで、前記ステップS4からの処理を再び開始した場合において、運転者がブレーキペダルを踏んでいないときには、前回の処理で運転者がブレーキペダルを踏んでいたならば、その前回処理で算出した目標減速度α(前記ステップS5又はステップS9で算出した目標減速度α)が維持されるようになる(前記ステップS8又はステップS10)。
ステップS14では、車間距離Lが所定のしきい値Lthよりも大きいか、又は相対速度ΔVが0よりも大きいか否かを判定する。
ここで、自車両が先行車両に接近する場合、相対速度ΔVが負値になり、自車両が先行車両から離間する場合、相対速度ΔVが正値になる。
このステップS14にて、車間距離Lが所定のしきい値Lthよりも大きい場合(L>Lth)、又は相対速度ΔVが0よりも大きい場合(ΔV>0)、ステップS16に進み、それ以外の場合、すなわち、車間距離Lが所定のしきい値Lth以下であり(L≦Lth)、かつ相対速度ΔVが0以下の場合(ΔV≦0)、ステップS15に進む。
ステップS15では、運転者による運転操作があるか否かを判定する。ここで、運転者による運転操作とは、運転者によるブレーキペダル操作、アクセル操作又はハンドル操作等である。このステップS15にて、運転者による運転操作がある場合、ステップS16に進み、運転者による運転操作がない場合、前記ステップS4からの処理を再び開始する。
ステップS16では、制動力制御を解除する。例えば、制動力制御の解除の方法については、減速度指令値(制動力指令値)をステップ状に減少させず、すなわち急激に0にさせずに、減速度指令値(制動力指令値)の減少の変化割合を限定して、減速度指令値(制動力指令値)を徐々に変化させていっても良い。
以上の処理による一連の動作は次のようになる。
先ず、処理で必要な各種データを読み込み(前記ステップS1)、運転者がブレーキペダル操作中にシート移動式乗員保護装置40によりシートが移動した場合(前記ステップS2及びステップS3)、当該操作中のブレーキペダルの操作状態を検出する。
すなわち、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作しているか否か、運転者がブレーキペダルの踏み込み量を維持しているか否を判定し(前記ステップS4又はステップS6)、その判定結果から、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作している場合や運転者がブレーキペダルの踏み込み量を維持している場合には、それらに対応した目標減速度αを算出する(前記ステップS5又はステップS9)。
一方、シート移動中に運転者の足がブレーキペダルから外れた場合、そのように算出した目標減速度αを維持するとともに(前記ステップS8又はステップS10)、運転者がアクセル操作している場合、そのアクセル操作による加速を抑制する(前記ステップS8)。
続いて、目標減速度αを実現する目標制動力を算出して、その目標制動力を実現し得るように、制動流体圧制御部7を制御して制動力を発生させる(前記ステップS11及びステップS12)。
また、このような制動力制御を、シートが元の位置に戻るまで、又はシートが元の位置に戻った場合でも、所定の条件が満たされるまで実施する(前記ステップS13〜ステップS15)。ここで、所定の条件とは、車間距離Lが所定のしきい値Lthよりも大きくなったり(L>Lth)、相対速度ΔVが0よりも大きくなったり、運転者が運転操作を開始した場合である。
これにより、シートが元の位置に戻り、かつ所定の条件が満たされた場合、制動力制御が解除される(前記ステップS16)。
以上の処理により、運転者がブレーキペダル操作中にシート移動式乗員保護装置40によりシートが移動することで、運転者の姿勢(車体における乗車位置)が変化し、運転者の足がブレーキペダルから外れた場合でも、目標減速度αを維持することで、運転者の運転操作を考慮した、すなわち運転者の意思を考慮した制動力が車両に付与され続けられるようになる。
ここで、図11を用いて説明すると、シート移動フラグがOFFからONになったことでシート移動式乗員保護装置40によるシートの移動を検出すると(同図(b))、その後、運転者の足がブレーキペダルから外れても、運転者がブレーキペダルを操作していたときの減速度が維持されるようになる(同図(a)中の破線)。また、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作していたならば、そのブレーキペダルの踏み増し操作による減速度の増加傾向が維持されるようになる(同図(a)中の二点鎖線)。
これに対して、従来の技術では、シート移動式乗員保護装置40によりシートが移動して、運転者の姿勢(車体における乗車位置)が変化し、運転者の足がブレーキペダルから外れても、減速度は維持されることなく、小さくなっていく(同図(a)中の一点鎖線)。すなわち、運転者の意思に関係ない車両挙動になる。
また、シート移動中に運転者がブレーキペダルを踏み増し操作している場合には、そのシートの移動を考慮して目標減速度αを増加補正している(前記図9、図10参照)。これは、運転者がブレーキペダルを踏み増し操作しようとしても、シートが移動していると、その移動分、運転者が思うものよりもブレーキペダルの踏み増し量が増加しないと考えられるからである。このように、シート移動中に運転者がブレーキペダルを踏み増し操作していた場合には、シートの移動を考慮して目標減速度αを増加補正することで、シートの移動に影響されることなく、運転者の意思に合致させた減速度を得ることができるようになる。
次に第2の実施形態を説明する。
第2の実施形態は、衝突時に自動的にブレーキをかける自動ブレーキ装置をも搭載する車両である。図12は、第2の実施形態における処理手順であり、前記図8に対応する処理手順を示す。
第2の実施形態では、前記ステップS5、ステップS8、ステップS9又はステップS10の後の処理として、ステップS21とステップS22とを新たに備えている。すなわち、前記ステップS5、ステップS8、ステップS9又はステップS10の後に、ステップS21において、自動ブレーキ装置が作動しているか否かを判定する。ここで、自動ブレーキ装置が作動している場合、ステップS22に進み、自動ブレーキ装置が作動していない場合、ステップS11に進む。
ステップS22では、自動ブレーキ装置で算出した、衝突時に自動的にかけるブレーキの目標減速度αと前記ステップS5、ステップS8、ステップS9又はステップS10で得た目標減速度αとをセレクトハイする。そして、ステップS11に進む。
これにより、ステップS22では、前記ステップS5、ステップS8、ステップS9又はステップS10で得た目標減速度αが自動ブレーキ装置で算出される目標減速度αを上回っている場合、当該ステップS5、ステップS8、ステップS9又はステップS10で得た目標減速度αを選択する。
ステップS11では、ステップS22の処理でセレクトハイにより選択された目標減速度αに基づいて目標制動力を算出する。
なお、前記セレクトハイを目標減速度αについて行っているが、制動力やブレーキ液圧を対象として行うようにしても良い。
この第2の実施形態により、自動ブレーキ装置による減速度と運転者のブレーキペダル操作に基づく減速度とをセレクトハイするシステムにおいて、運転者のブレーキペダル操作に基づく減速度(運転者の意思)を優先させている最中に、シートの移動により運転者の足がブレーキペダルから外れた場合でも、その減速度を維持することで、運転者の意図する減速度が不足してしまうのを防止できる。
ここで、図13を用いて説明する。ここで、自動ブレーキ装置がシート移動式乗員保護装置40よりも早く作動することを前提に説明する。
この図13に示すように、衝突予測したあるタイミングで自動ブレーキ装置が作動し、同図(a)のaに示す減速度で自車両が減速を開始する。そして、自動ブレーキ装置に続いてシート移動式乗員保護装置40が作動すると、シート移動フラグがOFFからONになったことで当該シート移動式乗員保護装置40によるシートの移動を検出する(同図(b))。一方、運転者がブレーキペダル操作を開始しており、同図(a)中のc点で、その運転者のブレーキペダル操作に基づく減速度(同図(a)のbに示す減速度)が自動ブレーキ装置による減速度を上回ると、運転者によるブレーキペダル操作に基づく減速度がセレクトハイされ、そのセレクトハイされた減速度に基づいて自車両が減速するようになる。
このような場面で、その後、運転者の足がブレーキペダルから外れても、運転者がブレーキペダルを操作していたときの減速度が維持されるようになる(同図(a)中の破線)。これに対して、従来の技術では、シート移動式乗員保護装置40によりシートが移動して、運転者の姿勢(車体における乗車位置)が変化し、運転者の足がブレーキペダルから外れても、前記セレクトハイされた減速度は維持されることなく、小さくなっていく(同図(a)中の一定鎖線)。すなわち、運転者の意思に関係ない車両挙動になる。
なお、前述の説明は、自動ブレーキ装置がシート移動式乗員保護装置40よりも早く作動することを前提にしているが、自動ブレーキ装置とシート移動式乗員保護装置40とが同じタイミングで作動する場合でも、本発明を適用することができる。
以上、本発明の実施形態を説明した。しかし、本発明は、前記実施形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前記実施形態では、図14(a)に示すように、シートが車両進行方向における後方に移動する場合を説明した。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、衝突時の運転者保護のために当該運転者の姿勢(例えば位置、体勢等)を変化させるものであれば良い。例えば、衝突時の運転者保護のために、同図(b)に示すように、シートが車両後方に倒れたり、同図(c)に示すように、シートが下方に移動したり、同図(d)に示すように、シートが車両の左右方向に移動したり、同図(e)に示すように、シートが車両の左右後方で倒れたりしても良い。すなわち、シートが三次元的に移動する場合でも、本発明を適用することができる。
また、前記実施形態では、シートが移動した直後の減速度を維持している。すなわちシートの移動後に、その移動に起因して減速度の抑制方向へのブレーキペダル操作の変化を検出した場合、その変化前のブレーキペダル操作の減速度を維持するようにしている。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、シートが移動する直前やシートが移動した瞬間の減速度を維持するようにしても良い。この場合、減速度を逐次記憶しておき、シートが移動したら、その移動直前に記憶しておいた減速度を維持するようにする。
なお、前記実施形態の説明において、コントローラ10のステップS3の処理は、衝突時の運転者保護のためのシートの移動を検出するシート移動検出手段を実現しており、コントローラ10のステップS4及びステップS6の処理は、前記シート移動検出手段がシートの移動を検出した場合、自車両の減速度の抑制方向へのブレーキペダル操作の変化を検出するブレーキペダル操作変化検出手段を実現しており、コントローラ10のステップS5及びステップS9の処理は、前記シート移動検出手段がシートの移動を検出し、かつ前記ブレーキペダル操作変化検出手段が減速度の抑制方向へのブレーキペダル操作の変化を検出する前、運転者のブレーキペダル操作に基づく自車両の減速特性を検出する減速特性検出手段を実現しており、コントローラ10のステップS8、ステップS10、ステップS11及びステップS12の処理は、前記ブレーキペダル操作変化検出手段が前記ブレーキペダル操作の変化を検出した場合、前記減速特性検出手段が検出した減速特性を維持するよう、自車両の制動力を制御する制動力制御手段を実現している。
本発明の実施形態における車両の走行制御装置の概略構成図である。 前記車両の走行制御装置のコントローラの構成を示すブロック図である。 前記コントローラの測距信号処理部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの相対速度演算部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの車間距離制御部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの車間距離制御部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの目標車間距離設定部を説明するためのブロック図である。 前記コントローラの処理内容を示すフローチャートである。 シート移動時にブレーキペダルを踏み増し操作している場合、減速度を増加補正するための特性図である。 シート移動時にブレーキペダルを踏み増し操作している場合、減速度を増加補正するための特性図であり、シート移動特性を考慮して増加補正するときのものである。 第1の実施形態における効果の説明に使用した図である。 第2の実施形態におけるコントローラの処理内容を示すフローチャートである。 第2の実施形態における効果の説明に使用した図である。 シートの移動方向の説明に使用した図である。
符号の説明
1 車間距離センサ
2 CCDカメラ
5 スロットルアクチュエータ
7 制動制御装置
10 コントローラ
12 画像処理部
13 車両制御部
30 走行制御部
40 シート移動式乗員保護装置

Claims (14)

  1. 衝突時の運転者保護のために当該運転者の姿勢を変化させたとき、運転者の運転操作に基づく自車両の減速特性を維持することを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 前記運転者の姿勢の変化に起因して運転者のブレーキペダル操作が自車両の減速度を抑制する方向に変化したとき、その変化直前の運転者のブレーキペダルの操作状態に基づいて自車両の減速特性を維持することを特徴とする請求項1記載の車両の走行制御装置。
  3. 前記ブレーキペダル操作が自車両の減速度を抑制する方向に変化したときとは、運転者の足がブレーキペダルから外れたときであり、運転者の足がブレーキペダルから外れる直前のブレーキペダルの操作状態に基づいて自車両の減速特性を維持することを特徴とする請求項2記載の車両の走行制御装置。
  4. 前記ブレーキペダル操作が自車両の減速度を抑制する方向に変化したときとは、前記運転者の姿勢の変化に起因して運転者によるブレーキペダルの踏み増し量が減少したときであり、当該ブレーキペダルの踏み増し量の減少を考慮して自車両の減速度の増加傾向を維持することを特徴とする請求項2記載の車両の走行制御装置。
  5. 前記衝突時の運転者保護のための運転者の姿勢の変化は、乗員シートの移動によるものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両の走行制御装置。
  6. 前記維持する減速特性を、前記シートの移動特性に基づいて補正することを特徴とする請求項5記載の車両の走行制御装置。
  7. 衝突時の運転者保護のためのシートの移動を検出するシート移動検出手段と、
    前記シート移動検出手段がシートの移動を検出した場合、自車両の減速度の抑制方向へのブレーキペダル操作の変化を検出するブレーキペダル操作変化検出手段と、
    前記シート移動検出手段がシートの移動を検出し、かつ前記ブレーキペダル操作変化検出手段が減速度の抑制方向へのブレーキペダル操作の変化を検出する前、運転者のブレーキペダル操作に基づく自車両の減速特性を検出する減速特性検出手段と、
    前記ブレーキペダル操作変化検出手段が前記ブレーキペダル操作の変化を検出した場合、前記減速特性検出手段が検出した減速特性を維持するよう、自車両の制動力を制御する制動力制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両の走行制御装置。
  8. 前記減速特性検出手段は、運転者のブレーキペダル操作の変化に基づいて自車両の減速度の増減傾向を検出しており、前記制動力制御手段は、前記自車両の減速度の増減傾向を維持するよう、自車両の制動力を制御することを特徴とする請求項7記載の車両の走行制御装置。
  9. 前記ブレーキペダル操作変化検出手段が検出する減速度の抑制方向へのブレーキペダル操作の変化は、運転者の足がブレーキペダルから外れたことによるもの又は前記シートの移動に起因する運転者によるブレーキペダルの踏み増し量の減少によるものであることを特徴とする請求項7又は8記載の車両の走行制御装置。
  10. 前記シートの移動特性に基づいて、前記減速特性検出手段が検出する自車両の減速特性を補正し、前記制動力制御手段は、前記補正した減速特性を維持するよう、自車両の制動力を制御することを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の車両の走行制御装置。
  11. 前記制動力制御手段による制動力の制御を所定のタイミングで解除する制動力解除手段を備えることを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載の車両の走行制御装置。
  12. 前記所定のタイミングは、自車両と被衝突物とが所定距離以上離れること、前記シートが元の位置に戻ること、自車両が被衝突物から離間方向に移動すること、及び運転者の運転操作があることのうちの少なくとも一の条件が満たされたタイミングであることを特徴とする請求項11記載の車両の走行制御装置。
  13. 前記シート移動検出手段がシートの移動を検出した場合、運転者のアクセル操作による自車両の加速を抑制する加速抑制手段を備えることを特徴とする請求項7乃至12の何れか1項に記載の車両の走行制御装置。
  14. 前記制動力制御手段は、衝突時に自動的にブレーキをかける自動ブレーキ装置による自車両の減速度よりも前記減速特性検出手段が検出する自車両の減速度が大きい場合、当該減速特性検出手段が検出する自車両の減速度を維持するよう、自車両の制動力を制御することを特徴とする請求項7乃至13の何れか1項に記載の車両の走行制御装置。
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