JP2006315510A - 動力出力装置およびその制御方法並びに自動車 - Google Patents

動力出力装置およびその制御方法並びに自動車 Download PDF

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Abstract

【課題】 内燃機関の始動時にギヤのガタ詰めを行なう際に生じ得る異音や振動を抑制すると共に内燃機関をスムーズに始動する。
【解決手段】 運転者による迅速なエンジン22の始動が要請されていないときには、エンジンをモータリングするためのトルク指令Tm1*に徐々に大きくなるトルクを設定してギヤ機構などのギヤのガタ詰めを行ない、その後、エンジンを共振回転数帯より低い回転数で安定回転させてからモータリングするためのトルク指令Tm1*に大きなトルクを設定してエンジンの回転数Neを急上昇させてエンジンを始動する。これにより、ガタ詰めの際に生じ得る異音や振動を抑制することができると共にエンジンをスムーズに始動することができる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、動力出力装置およびその制御方法並びに自動車に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、エンジンと、エンジンのクランクシャフトにキャリアが接続されると共に駆動軸にリングギヤが連結されたプラネタリギヤと、このプラネタリギヤのサンギヤに連結された第1モータと、駆動軸に動力を出力する第2モータとを備え、エンジンを始動する際には第1モータを用いてエンジンをモータリングするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、機械部分を潤滑する潤滑油の粘性が高くなり第1モータを用いてエンジンをモータリングしてもエンジンの回転数が迅速に増加しない冷間時には、第1モータから出力するトルクを常温時よりも緩慢に増加させると共にトルクの最大値を低くして、更に、エンジンの回転数が常温時より低い状態でエンジンの点火や燃料噴射を開始することにより、第1モータでの電力消費を抑えている。
特開平11−153075号公報
上述の動力出力装置では、エンジンを始動する際に第1モータから出力されるトルクを緩慢に増加させるから、エンジンの回転数も緩慢に増加する。そのため、エンジンの始動に比較的長い時間を要する場合が生じる。また、エンジンの回転数がエンジンの点火や燃料噴射などを開始する回転数に至る途中に装置が共振する共振回転数帯が存在するから、エンジンの回転数を緩慢に増加させると共振回転数帯に留まる時間が増加して振動が発生する場合が生じる。エンジンを迅速に始動したり共振による振動の発生を抑制するために、第1モータから出力されるトルクを迅速に増加させてエンジンの回転数を迅速に増加させることも考えられるが、エンジンの回転数を迅速に増加させると、第1モータとエンジンとに介在するプラネタリギヤなどのギヤ機構におけるギヤのガタ詰めに伴って異音や振動が発生する場合が生じる。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに自動車は、ギヤのガタ詰めに伴う異音や振動の発生を抑えることを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに自動車は、共振を抑制してスムーズに内燃機関を始動することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の第1の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
該内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
前記内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記回転数検出手段により検出される回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて前記内燃機関をモータリングすると共に前記回転数検出手段により検出される回転数が前記第1の回転数に至った以降に前記内燃機関が前記第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングされるよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する始動時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
本発明の第1の動力出力装置では、内燃機関の始動指示がなされたときには、内燃機関の回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて内燃機関をモータリングすると共に内燃機関の回転数が第1の回転数に至った以降に内燃機関が第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングされるよう内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結されたモータリング手段を制御し、このモータリング手段による内燃機関のモータリングに伴って内燃機関が始動するよう内燃機関を制御する。このように、内燃機関の回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて内燃機関をモータリングするから、ギヤ機構におけるギヤのガタ詰めに伴う異音や振動の発生を抑制することができる。また、内燃機関の回転数が第1の回転数に至った以降には内燃機関を第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングするから、スムーズに内燃機関の回転数を上昇させて始動することができる。
本発明の第1の動力出力装置において、前記始動時制御手段は、前記検出される回転数が前記第1の回転数に至った以降は、前記内燃機関が前記第1の回転数で安定して回転するのを確認してから前記内燃機関が前記第2の回転数で迅速にモータリングされるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、よりスムーズに内燃機関を第2の回転数でモータリングして始動することができる。
また、本発明の第1の動力出力装置において、前記始動時制御手段は、前記検出される回転数が前記第1の回転数に至った以降は、前記内燃機関を前記第1の回転数で所定時間に亘って回転させてから前記内燃機関が前記第2の回転数で迅速にモータリングされるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、よりスムーズに内燃機関を第2の回転数でモータリングして始動することができる。
本発明の第2の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
該内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして前記内燃機関をモータリングすると共に前記第1のトルクに至った以降に前記内燃機関を前記第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する始動時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
本発明の第2の動力出力装置では、内燃機関の始動指示がなされたときには、内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして内燃機関をモータリングすると共に第1のトルクに至った以降に内燃機関を第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて内燃機関をモータリングするよう内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結されたモータリング手段を制御し、モータリング手段による内燃機関のモータリングに伴って内燃機関が始動するよう内燃機関を制御する。このように、モータリング手段から出力されるトルクが内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして内燃機関をモータリングするから、ギヤ機構におけるギヤのガタ詰めに伴う異音や振動の発生を抑制することができる。また、モータリング手段から出力されるトルクが第1のトルクに至った以降は、内燃機関を第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて内燃機関をモータリングするから、スムーズに内燃機関の回転数を上昇させて始動することができる。
本発明の第2の動力出力装置において、前記始動時制御手段は、前記第1のトルクに至った以降は、前記内燃機関が前記第1の回転数で安定して回転するのを確認してから前記第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、よりスムーズに内燃機関を第2の回転数以上でモータリングして始動することができる。
また、本発明の第2の動力出力装置において、前記始動時制御手段は、前記第1のトルクに至った以降は、該第1のトルクで前記内燃機関を所定時間に亘って回転させてから前記第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、よりスムーズに内燃機関を第2の回転数以上でモータリングして始動することができる。
本発明の第1または第2の動力出力装置において、前記第1の回転数は、共振回転数帯より小さな回転数であり、前記第2の回転数は、共振回転数帯より大きな回転数であるものとすることもできる。こうすれば、モータリングにより内燃機関の回転数は迅速に共振回転数帯を超えるから、内燃機関の回転数が共振回転数帯をゆっくり超える際に生じ得る共振による振動を抑制することができる。
また、本発明の第1または第2の動力出力装置において、前記始動時制御手段は、前記内燃機関の回転数が共振回転数帯より大きな第3の回転数に至った以降に前記内燃機関の燃料噴射と点火とが行なわれて該内燃機関が始動されるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の初爆の振動に対する共振を抑制することができる。
本発明の第1または第2の動力出力装置において、前記ギヤ機構の一部として前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構を備え、前記モータリング手段は、前記回転軸に動力を入出力する発電機と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機とを備える手段であるものとすることもできる。
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、該内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、前記内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記回転数検出手段により検出される回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて前記内燃機関をモータリングすると共に前記回転数検出手段により検出される回転数が前記第1の回転数に至った以降に前記内燃機関が前記第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングされるよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する始動時制御手段と、を備える動力出力装置や、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、該内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして前記内燃機関をモータリングすると共に前記第1のトルクに至った以降に前記内燃機関を前記第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する始動時制御手段と、を備える動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に接続されてなることを要旨とする。
本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の第1または第2の動力出力装置を搭載するから、本発明の第1または第2の動力出力装置が奏する効果、例えば、ギヤのガタ詰めに伴う異音や振動の発生を抑制することができる効果やスムーズに内燃機関の回転数を上昇させて始動することができる効果などと同様の効果を奏することができる。
本発明の第1の動力出力装置の制御方法は、
駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、該内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、該内燃機関の回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて前記内燃機関をモータリングすると共に該内燃機関の回転数が前記第1の回転数に至った以降に前記内燃機関が前記第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングされるよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する
ことを要旨とする。
本発明の第1の動力出力装置の制御方法では、内燃機関の始動指示がなされたときには、内燃機関の回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて内燃機関をモータリングすると共に内燃機関の回転数が第1の回転数に至った以降に内燃機関が第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングされるよう内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結されたモータリング手段を制御し、モータリング手段による内燃機関のモータリングに伴って内燃機関が始動するよう内燃機関を制御する。このように、内燃機関の回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて内燃機関をモータリングするから、ギヤ機構におけるギヤのガタ詰めに伴う異音や振動の発生を抑制することができる。また、内燃機関の回転数が第1の回転数に至った以降には内燃機関を第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングするから、スムーズに内燃機関の回転数を上昇させて始動することができる。
本発明の第2の動力出力装置の制御方法は、
駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、該内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして前記内燃機関をモータリングすると共に前記第1のトルクに至った以降に前記内燃機関を前記第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する
ことを要旨とする。
本発明の第2の動力出力装置の制御方法では、内燃機関の始動指示がなされたときには、内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして内燃機関をモータリングすると共に第1のトルクに至った以降に内燃機関を第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて内燃機関をモータリングするよう内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結されたモータリング手段を制御し、モータリング手段による内燃機関のモータリングに伴って内燃機関が始動するよう内燃機関を制御する。このように、モータリング手段から出力されるトルクが内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして内燃機関をモータリングするから、ギヤ機構におけるギヤのガタ詰めに伴う異音や振動の発生を抑制することができる。また、モータリング手段から出力されるトルクが第1のトルクに至った以降は、内燃機関を第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて内燃機関をモータリングするから、スムーズに内燃機関の回転数を迅速に上昇させて始動することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介してピニオンギヤ33を回転させるキャリア34が接続されたプラネタリギヤ30と、プラネタリギヤ30のサンギヤ31に接続された発電可能なモータMG1と、プラネタリギヤ30のリングギヤ32に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、ハイブリッド自動車20全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。なお、駆動軸としてのリングギヤ軸32aはギヤ機構60とデファレンシャルギヤ62とを介して駆動輪63a,63bに接続されており、リングギヤ軸32aに出力された動力は走行用の動力として用いられる。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入する共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号AF,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、バッテリ50を管理するための残容量(SOC)を計算すると共に計算した残容量(SOC)と電池温度Tbやその入出力制限Win,Wout,バッテリ50を充放電するための要求値である充放電要求パワーPb*などを計算し、必要に応じてデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてがプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部がプラネタリギヤ30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にモータ運転モードで走行しているときにエンジン22を始動する際の動作について説明する。図3はモータ運転モードで走行している際にハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるモータ走行時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図4はエンジン22を迅速に始動する指示がなされたときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される迅速要請始動時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図5は異音や振動の発生を抑制してエンジン22を始動する指示がなされたときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。まず、図3のモータ走行時駆動制御ルーチンを用いてモータ運転モードで走行している際にエンジン22を始動する直前までの駆動制御について説明し、その後、図4や図5を用いてエンジン22を始動している最中の駆動制御について説明する。
モータ走行時駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、充放電要求パワーPb*やバッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と車両に要求される要求パワーP*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図6に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーP*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
要求トルクTr*と要求パワーP*とを設定すると、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS120)、バッテリ50の入出力制限Win,WoutをモータMG2の回転数Nm2で除してモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを計算すると共に(ステップS130)、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除して仮モータトルクTm2tmpを計算し(ステップS140)、計算した仮モータトルクTm2tmpをトルク制限Tmin,Tmaxで制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS150)、設定したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する(ステップS160)。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。モータ走行時のプラネタリギヤ30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2に減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたリングギヤ32の回転数Nrを示す。モータ走行では、図示するように、エンジン22はコンプレッション仕事などにより回転数0で停止し、モータMG1は連れ回された状態となる。なお、モータ走行時ではモータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する必要はないが、実施例では、モータMG1から値0のトルクが出力されるよう積極的にモータMG1を駆動制御するものとした。
続いて、要求パワーP*を閾値Prefと比較する(ステップS170)、ここで、閾値Prefはエンジン22の始動を判定するためのものであり、エンジン22を比較的効率よく運転することができる領域のうち下限のパワー近傍に設定されている。要求パワーP*は、上述したように、要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算するから、バッテリ50の残容量(SOC)が比較的十分な状態であるときでも運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときや、バッテリ50の残容量(SOC)が比較的十分な状態であり且つ運転者のアクセルペダル83の踏み込みがないときでも車速Vが大きくなりリングギヤ軸32aの回転数Nrが大きくなったとき、運転者のアクセルペダル83の踏み込みがなく且つ車速Vも小さくリングギヤ軸32aの回転数Nrも小さいときでもバッテリ50の残容量(SOC)が低くなって大きな充放電要求パワーPb*が設定されたときに、閾値Pref以上となる。要求パワーP*が閾値Pref未満のときには、エンジン22の始動は不要と判断し、ステップS100に戻り、ステップS100〜S170の処理を繰り返す。この繰り返し処理がモータ運転モードによるモータ走行である。
一方、要求パワーP*が閾値Pref以上のときには、ステップS100〜S170の繰り返し処理により前回ステップS110で設定された要求トルクTr*から今回設定された要求トルクTr*を減じて要求トルク変更量ΔTを計算し(ステップS180)、計算した要求トルク変更量ΔTを閾値Trefと比較する(ステップS190)。ここで、閾値Trefは、運転者のアクセルペダル83の踏み込みにより要求トルクTr*が急増したのを判定するものであり、例えばアクセル開度Accが20%や30%以上急変した際の値などのように設定することができる。要求トルク変更量ΔTが閾値Tref以上のときには、運転者によるアクセルペダル83の踏み込みによるエンジン22の始動要求であり、迅速なエンジン22の始動が要請されていると判断し、迅速要請始動手法によるエンジン22の始動を指示して(ステップS200)、モータ走行時駆動制御ルーチンを終了し、要求トルク変更量ΔTが閾値Tref未満のときには、運転者によるアクセルペダル83の踏み込みによるエンジン22の始動要求ではないため、エンジン22の始動時にプラネタリギヤ30などのギヤ機構におけるギヤのガタ詰めに生じ得るガタ打ち音や振動を抑制すると共に共振による振動を抑制する必要があると判断し、異音振動抑制手法によるエンジン22の始動を指示して(ステップS210)、モータ走行時駆動制御ルーチンを終了する。実施例では、迅速要請始動手法によるエンジン22の始動が指示されると図4に例示する迅速要請始動時駆動制御ルーチンが実行されてエンジン22が始動され、異音振動抑制手法によるエンジン22の始動が指示されると図5に例示する異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンが実行されてエンジン22が始動される。
図4の迅速要請始動時駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力し(ステップS300)、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて図6の要求トルク設定用マップを用いて要求トルクTr*を設定する(ステップS310)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられたクランクポジションセンサ23aからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。これ以外の入力について上述した。
そして、エンジン22の回転数Neや始動開始時からの経過時間tを用いて迅速始動マップからモータMG1のトルク指令Tm1*を導出して設定する(ステップS320)。迅速始動マップは、エンジン22を迅速に始動する際のモータMG1のトルク指令Tm1*とエンジン22の回転数Neと始動開始時からの経過時間tとの関係を設定したマップである。図8に迅速始動マップの一例を示す。迅速始動マップでは、図8に示すように、エンジン22の始動指示がなされた時間t11の直後からレート処理を用いて迅速に比較的大きなトルクをトルク指令Tm1*に設定してエンジン22の回転数Neを迅速に増加させる。エンジン22の回転数Neが共振回転数帯を通過したか共振回転数帯を通過するのに必要な時間以降の時間t14にエンジン22を安定して点火開始回転数Nfire以上でモータリングすることができるトルクをトルク指令Tm1*に設定し、電力消費や駆動軸としてのリングギヤ軸32aにおける反力を小さくする。ここで、点火開始回転数Nfireは、実施例では共振回転数帯より余裕をもって大きな回転数、例えば1000rpmや1200rpmなどのように設定されている。そして、エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至った時間t15からレート処理を用いて迅速にトルク指令Tm1*を値0とし、エンジン22の完爆が判定された時間t16から発電用のトルクをトルク指令Tm1*に設定する。このように、エンジン22の始動指示がなされた直後に大きなトルクをモータMG1のトルク指令Tm1*に設定してエンジン22をモータリングすることにより、迅速にエンジン22を点火開始回転数Nfire以上に回転させて始動することができる。
こうしてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(1)および式(2)により計算すると共に(ステップS330)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*とプラネタリギヤ30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(3)により計算し(ステップS340)、仮モータトルクTm2tmpをトルク制限Tmin,Tmaxで制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS350)、設定したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する(ステップS360)。このようにモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共にモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、エンジン22を始動しながら駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*をバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして出力することができる。エンジン22を始動する際のプラネタリギヤ30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を図9に示す。なお、式(3)は、この図9の共線図から容易に導き出すことができる。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (1)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (2)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
次に、エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至っているか否かを判定し(ステップS370)、エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至っていないときにはステップS300に戻り、エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至るまでステップS300〜S370の処理を繰り返す。エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至ると、制御開始フラグFfireに値1がセットされていないのを確認して(ステップS380)、燃料噴射制御を開始すると共に点火制御を開始すると共に制御開始フラグFfireに値1をセットし(ステップS390)、エンジン22が完爆したか否かを判定する(ステップS395)。エンジン22が完爆していないときはステップS300に戻ってステップS300〜S395の処理を繰り返し、エンジン22が完爆すると、エンジン22の始動は完了したと判断して、本ルーチンを終了する。本ルーチンを終了すると、エンジン22およびモータMG1,MG2を駆動するトルク変換運転モードや充放電運転モードにより走行するための図示しない駆動制御ルーチンが実行されるが、この制御については本発明の中核をなさないため、その詳細な説明は省略する。
図3のモータ走行時駆動制御ルーチンのステップS210で異音振動抑制手法によるエンジン22の始動が指示されたときのエンジン22の始動時の駆動制御について説明する。このとき、ハイブリッド用電子制御ユニット70は図5の異音振動抑制駆動制御ルーチンを実行する。このルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセル開度Accや車速V,エンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力すると共に(ステップS400)、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて図6の要求トルク設定用マップを用いて要求トルクTr*を設定し(ステップS410)、ガタ詰めフラグFgtの値を調べる(ステップS420)。ガタ詰めフラグFgtは、エンジン22を始動する際にプラネタリギヤ30などのギヤ機構におけるガタ詰めが完了してエンジン22が低回転で安定して回転しているか否かを判定するものであり、初期値として値0が設定されており、このルーチンの後述するステップS460で値1が設定される。いま、エンジン22の始動指示の直後を考えれば、ガタ詰めフラグFgtには初期値の値0が設定されている。
ガタ詰めフラグFgtが値0のときには、前回設定されたモータMG1のトルク指令Tm1*に増加量ΔT1を加えて仮モータトルクTm1tmpを計算すると共に(ステップS430)、計算した仮モータトルクTm1tmpとエンジン22を共振回転数帯より低い回転数で安定して回転させることができるトルクTst1とのうち小さい方をモータMG1のトルク指令Tm1*として設定し(ステップS440)、エンジン22が共振回転数帯より低い回転数で安定して回転するまで(ステップS450)、上述したステップS400〜S450の処理と、図4の迅速要請始動時駆動制御ルーチンにおけるステップS330〜S350の処理と同様のモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する処理(ステップS480〜S500)と、図4の迅速要請始動時駆動制御ルーチンにおけるステップS360の処理と同様のモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する処理(ステップS510)を繰り返す。ここで、ステップS430で初めて仮モータトルクTm1tmpを計算するときには、トルク指令Tm1*には図3のモータ走行時駆動制御ルーチンのステップS120により値0が設定されているから、前回設定されたトルク指令Tm1*としてはこの値0が用いられる。また、増加量ΔT1は、モータMG1のトルク指令Tm1*がゆっくりと大きくなるようこのルーチンの繰り返し処理の時間間隔に応じて設定されている。したがって、モータMG1のトルク指令Tm1*は、トルクTst1に至るまでゆっくりと大きくなる。このように、トルク指令Tm1*をゆっくりと大きくするのは、プラネタリギヤ30などのギヤ機構におけるガタ詰めをゆっくりと行ない、ガタ詰めの際に生じ得るガタ打ち音や振動の発生を抑制するためである。実施例では、仮モータトルクTm1tmpとトルクTst1とのうち小さい方をトルク指令Tm1*に設定するから、繰り返し処理を行なううちにトルク指令Tm1*にはトルクTst1が連続して設定されることになる。ステップS450のエンジン22が共振回転数帯より低い回転数で安定して回転しているか否かの判定は、モータMG1からトルクTst1が連続して出力されてこのトルクによりエンジン22が安定して回転しているか否かを判定することにより行なわれ、具体的には、エンジン22の始動開始からの経過時間がエンジン22が安定して回転することができる時間以上に至っているか否かによる判定や、モータMG1のトルク指令Tm1*にトルクTst1が設定されてからの経過時間がエンジン22が安定して回転することができる時間以上に至っているか否かによる判定、エンジン22の回転数Neの変化量が一定の変化量未満で安定しているか否かによる判定などにより行なうことができる。なお、上述したように、点火開始回転数Nfireは共振回転数帯より余裕をもって大きな回転数に設定されているから、ステップS450でエンジン22が共振回転数帯より低い回転数で安定して回転していないと判定されたときには、ステップS520では常にエンジン22の回転数Neは点火開始回転数Nfire未満であると判定される。
こうして繰り返し処理を実行しているうちにエンジン22が共振回転数帯より低い回転数で安定して回転しているのが判定されると、ガタ詰めフラグFgtに値1が設定され(ステップS460)、次回の繰り返し処理のステップS420の判定でガタ詰めフラグFgtが値1と判定されるようになる。
ステップS420でガタ詰めフラグFgtが値1と判定されると、エンジン22の回転数Neやガタ詰めフラグFgtに値1が設定されてからの経過時間tを用いて異音振動抑制マップからモータMG1のトルク指令Tm1*を導出して設定し(ステップS470)、
エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至るまでステップS400〜S520の処理を繰り返す。異音振動抑制マップは、モータMG1からトルクTst1を出力することにより安定して回転しているエンジン22の回転数Neを上昇させて始動する際のモータMG1のトルク指令Tm1*とエンジン22の回転数Neとガタ詰めフラグFgtに値1が設定されてからの経過時間tとの関係を設定したマップである。図10に異音振動抑制マップの一例を示す。図中、時間t23以降の部分が異音振動抑制マップであり、時間t23以前の部分はモータMG1のトルク指令Tm1*をトルクTst1に至るまで徐々に大きくしてガタ詰めを行なった後にモータMG2からトルクTst1を出力してエンジン22をモータリングしている状態である。即ち、エンジン22の始動指示がなされた時間t21の直後から増加量ΔT1ずつゆっくりとトルク指令Tm1*を大きくしてプラネタリギヤ30などのギヤ機構のガタ詰めを行ない、トルク指令Tm1*にトルクTst1が設定されるようになった時間t22からはそのトルクによりエンジン22が安定して回転するのを待つ。そして、エンジン22が安定して回転しているのが判定された時間t23以降は、異音振動抑制マップによりトルク指令Tm1*が設定される。異音振動抑制マップでは、時間t23からレート処理を用いて迅速に比較的大きなトルクをトルク指令Tm1*に設定してエンジン22の回転数Neを迅速に増加させる。エンジン22の回転数Neが共振回転数帯を通過したか共振回転数帯を通過するのに必要な時間以降の時間t24にエンジン22を安定して点火開始回転数Nfire以上でモータリングすることができるトルクをトルク指令Tm1*に設定し、電力消費や駆動軸としてのリングギヤ軸32aにおける反力を小さくする。そして、エンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至った時間t25からレート処理を用いて迅速にトルク指令Tm1*を値0とし、エンジン22の完爆が判定された時間t26から発電用のトルクをトルク指令Tm1*に設定する。上述したように、実施例の異音振動抑制マップは、時間t23にトルクTst1からレート処理により比較的大きなトルクを設定することを除いて図8を用いて説明した迅速始動マップと同一である。したがって、迅速始動マップを用いてトルク指令Tm1*を設定したときと同様に、時間t23以降に大きなトルクをモータMG1のトルク指令Tm1*に設定してエンジン22をモータリングすることにより、迅速にエンジン22を点火開始回転数Nfire以上に回転させて始動することができる。異音振動抑制手法では、時間t23にはエンジン22は共振回転数帯より低い回転数で安定して回転しているから、トルク指令Tm1*に大きなトルクを設定してエンジン22をモータリングするときには、エンジン22が回転していない状態からトルク指令Tm1*に大きなトルクを設定してモータリングする迅速要請始動時に比して、エンジン22の回転数Neを安定してバラツキなくスムーズに且つ迅速に共振回転数帯を通過させて点火開始回転数Nfireに至らせることができる。この結果、共振による振動をより確実に抑制することができる。
なお、ステップS520でエンジン22の回転数Neが点火開始回転数Nfireに至ったと判定されると、制御開始フラグFfireに値1がセットされていないのを確認して(ステップS530)、燃料噴射制御を開始すると共に点火制御を開始すると共に制御開始フラグFfireに値1をセットし(ステップS540)、エンジン22が完爆するのを待って(ステップS550)、本ルーチンを終了する。本ルーチンを終了すると、迅速要請始動時駆動制御ルーチンを終了したときと同様に、エンジン22およびモータMG1,MG2を駆動するトルク変換運転モードや充放電運転モードにより走行するための図示しない駆動制御ルーチンが実行される。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、運転者による迅速なエンジン22の始動が要請されていないときには、モータMG1のトルク指令Tm1*をゆっくりと大きくしてエンジン22のモータリングトルクをゆっくりと大きくすることにより、プラネタリギヤ30などのギヤ機構におけるギヤのガタ詰めをゆっくりと行なうことができる。この結果、ガタ詰めの際に生じ得る異音や振動を抑制することができる。また、こうしたガタ詰めを行なった後、エンジン22を共振回転数帯より低い回転数で安定回転させてからモータMG1のトルク指令Tm1*に大きなトルクを設定してエンジン22の回転数Neを急上昇させるから、エンジン22の回転数Neを安定してバラツキなくスムーズに且つ迅速に共振回転数帯を通過させて点火開始回転数Nfireに至らせることができる。この結果、エンジン22をよりスムーズに始動することができる。
また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、運転者による迅速なエンジン22の始動が要請されているときには、モータMG1のトルク指令Tm1*に迅速に大きなトルクを設定してエンジン22の回転数Neを迅速に上昇させるから、エンジン22を迅速に始動することができる。なお、この場合、ガタ詰めの際にガタ打ち音や振動が生じることもあるが、急加速を要請している場合にはこれらの異音や振動は加速感に埋没するものとなるから、運転フィーリングを大きく損なうものとはならない。
実施例のハイブリッド自動車20では、迅速要請始動手法によりエンジン22を始動する際には、始動指示の直後に比較的大きなトルクをトルク指令Tm1*に設定してエンジン22をモータリングし、その後、エンジン22が共振回転数帯より大きな回転数でモータリングされるようになるとエンジン22を点火開始回転数Nfire以上の回転数でモータリングできる程度のトルクをトルク指令Tm1*に設定するものとしたが、エンジン22が共振回転数帯より大きな回転数でモータリングされるようになった以降もトルク指令Tm1*に大きなトルクを設定してエンジン22をモータリングするものとしてもよい。また、迅速要請始動手法によりエンジン22を始動する際には、エンジン22の回転数Neが共振回転数帯より余裕をもって大きな点火開始回転数Nfireに至ったときに燃料噴射制御や点火制御を開始するものとしたが、エンジン22の回転数Neが共振回転数帯の上限近傍の回転数に至ったときに燃料噴射制御や点火制御を開始するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、異音振動抑制手法によりエンジン22を始動する際には、ガタ詰めを行ないエンジン22を共振回転数帯より低い回転数で安定回転させた以降は、迅速要請始動手法によりエンジン22を始動する場合と同様に、比較的大きなトルクをトルク指令Tm1*に設定してエンジン22をモータリングし、その後、エンジン22が共振回転数帯より大きな回転数でモータリングされるようになるとエンジン22を点火開始回転数Nfire以上の回転数でモータリングできる程度のトルクをトルク指令Tm1*に設定するものとしたが、エンジン22の回転数Neを迅速に上昇させればよいから、迅速要請始動手法によりエンジン22を始動する場合と異なるトルクをトルク指令Tm1*に設定するものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、異音振動抑制手法によりエンジン22を始動する際には、モータMG1のトルク指令Tm1*をゆっくり大きくしてガタ詰めを行なった以降は、トルク指令Tm1*にトルクTst1を設定してエンジン22を共振回転数帯より低い回転数で安定して回転させるものとしたが、ガタ詰めを行なった以降は、共振回転数帯より低い回転数をエンジン22の目標回転数Ne*として設定し、エンジン22が目標回転数Ne*で回転するようトルク指令Tm1*をフィードバック制御するものとしてもよい。この場合、図5の異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンに代えて図11の異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンを実行すればよい。このルーチンでは、仮モータトルクTm1tmpを計算すると(ステップS430)、この計算した仮モータトルクTm1tmpをトルクTst1と比較し(ステップS432)、仮モータトルクTm1tmpがトルクTst1未満のときには仮モータトルクTm1tmpをモータMG1のトルク指令Tm1*に設定し(ステップS434)、仮モータトルクTm1tmpがトルクTst1以上のときにはエンジン22が共振回転数帯より低い回転数Nlowで回転するようモータMG1のトルク指令Tm1*をフィードバックの関係式を用いて設定する(ステップS436)。ここで、フィードバックの関係式としては、例えば次式(4)を用いることができる。なお、式(4)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。このようにモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すれば、エンジン22を回転数Nlowで安定して回転させることができる。
Tm1*=前回Tm1*+k1・(Nlow-Ne)+k2・∫(Nlow-Ne)dt (4)
実施例のハイブリッド自動車20では、異音振動抑制手法によりエンジン22を始動する際には、ガタ詰めを行ないエンジン22を共振回転数帯より低い回転数で安定回転させた以降は、異音振動抑制マップを用いてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定してエンジン22をモータリングするものとしたが、エンジン22を共振回転数帯より低い回転数で安定回転させた以降は、エンジン22が点火開始回転数Nfire以上の回転数Nhiで回転するようモータMG1のトルク指令Tm1*をフィードバック制御するものとしてもよい。この場合、図5の異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンに代えて図12の異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンを実行すればよい。このルーチンでは、ガタ詰めフラグFgtが値1のときには、エンジン22が点火開始回転数Nfireより大きな回転数Nhiで回転するようモータMG1のトルク指令Tm1*をフィードバックの関係式を用いて設定する(ステップS472)。ここで、フィードバックの関係式としては、例えば次式(5)を用いることができる。なお、式(5)中、右辺第2項の「k3」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k4」は積分項のゲインである。このようにモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すれば、エンジン22の回転数Neを迅速に上昇させて回転数Nhiで回転させることができるから、迅速にエンジン22の回転数Neを点火開始回転数Nfireに至らせることができる。
Tm1*=前回Tm1*+k3・(Nhi-Ne)+k4・∫(Nhi-Ne)dt (4)
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図13の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図13における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力をプラネタリギヤ30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図14の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例では、エンジン22とプラネタリギヤ30と二つのモータMG1,MG2とバッテリ50とを備えるハイブリッド自動車20に搭載された動力出力装置を本発明の最良の実施の形態として説明したが、駆動軸に動力を出力可能なエンジンとギヤ機構を介してエンジンをモータリングするモータリング装置とを備えるものであれば、如何なる構成の動力出力装置にもエンジンを始動する本発明の要旨を適用することができる。
実施例では、ハイブリッド自動車20やこれに搭載された動力出力装置として本発明の最良の実施の形態について説明したが、動力出力装置は自動車に搭載されるものに限定されず、自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載してもよく、建設設備などのように移動体以外の設備に組み込まれるものとしても構わない。また、動力出力装置の形態だけでなく、動力出力装置の制御方法の形態としても構わない。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例である動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 モータ運転モードで走行している際にハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるモータ走行時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジン22を迅速に始動する指示がなされたときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される迅速要請始動時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 異音や振動の発生を抑制してエンジン22を始動する指示がなされたときにハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 モータ走行時のプラネタリギヤ30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 迅速始動マップとエンジン22の回転数Neの関係との一例を示す説明図である。 エンジン22を始動する際のプラネタリギヤ30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 異音振動抑制マップとエンジン22の回転数Neの関係との一例を示す説明図である。 変形例の異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンの一部の一例を示すフローチャートである。 変形例の異音振動抑制始動時駆動制御ルーチンの一部の一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20 120,220ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 プラネタリギヤ、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ、234 アウターロータ、 MG1,MG2 モータ。

Claims (12)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
    該内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記回転数検出手段により検出される回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて前記内燃機関をモータリングすると共に前記回転数検出手段により検出される回転数が前記第1の回転数に至った以降に前記内燃機関が前記第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングされるよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する始動時制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記始動時制御手段は、前記検出される回転数が前記第1の回転数に至った以降は、前記内燃機関が前記第1の回転数で安定して回転するのを確認してから前記内燃機関が前記第2の回転数で迅速にモータリングされるよう制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 前記始動時制御手段は、前記検出される回転数が前記第1の回転数に至った以降は、前記内燃機関を前記第1の回転数で所定時間に亘って回転させてから前記内燃機関が前記第2の回転数で迅速にモータリングされるよう制御する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  4. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
    該内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして前記内燃機関をモータリングすると共に前記第1のトルクに至った以降に前記内燃機関を前記第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する始動時制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  5. 前記始動時制御手段は、前記第1のトルクに至った以降は、前記内燃機関が前記第1の回転数で安定して回転するのを確認してから前記第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう制御する手段である請求項4記載の動力出力装置。
  6. 前記始動時制御手段は、前記第1のトルクに至った以降は、該第1のトルクで前記内燃機関を所定時間に亘って回転させてから前記第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう制御する手段である請求項4記載の動力出力装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記第1の回転数は、共振回転数帯より小さな回転数であり、
    前記第2の回転数は、共振回転数帯より大きな回転数である
    動力出力装置。
  8. 前記始動時制御手段は、前記内燃機関の回転数が共振回転数帯より大きな第3の回転数に至った以降に前記内燃機関の燃料噴射と点火とが行なわれて該内燃機関が始動されるよう制御する手段である請求項1ないし7いずれか記載の動力出力装置。
  9. 請求項1ないし8いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記ギヤ機構の一部として前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に3つの回転要素が接続された遊星歯車機構を備え、
    前記モータリング手段は、前記回転軸に動力を入出力する発電機と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機とを備える手段である
    動力出力装置。
  10. 請求項1ないし9いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に接続されてなる自動車。
  11. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、該内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、該内燃機関の回転数が第1の回転数に至るまでは徐々に大きくなるトルクを用いて前記内燃機関をモータリングすると共に該内燃機関の回転数が前記第1の回転数に至った以降に前記内燃機関が前記第1の回転数より大きな第2の回転数で迅速にモータリングされるよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する
    動力出力装置の制御方法。
  12. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、該内燃機関の出力軸とギヤ機構を介して連結され、該内燃機関をモータリング可能なモータリング手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記内燃機関を第1の回転数でモータリング可能な第1のトルクに至るまでは徐々にトルクを大きくして前記内燃機関をモータリングすると共に前記第1のトルクに至った以降に前記内燃機関を前記第1の回転数より大きな第2の回転数以上でモータリング可能な第2のトルクを用いて前記内燃機関をモータリングするよう前記モータリング手段を制御し、該モータリング手段による前記内燃機関のモータリングに伴って該内燃機関が始動するよう該内燃機関を制御する
    動力出力装置の制御方法。
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