JP2007291935A - 内燃機関装置、それを搭載した車両及び内燃機関装置の制御方法 - Google Patents

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Mamoru Tomatsuri
衛 戸祭
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景子 長谷川
Shunsuke Fushiki
俊介 伏木
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司 安部
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Abstract

【課題】吸気バルブの開閉タイミングを変更可能な内燃機関のアイドル運転において振動の発生を抑制することができる。
【解決手段】ハイブリッド自動車20は、可変バルブタイミング機構150と、最遅角位置で可変バルブタイミング機構150を固定するロックピン154とを備えている。そして、アイドル条件が成立しロックピン154が筒内圧縮圧力の低い最遅角位置での固定を解除した状態であるときにはこの最遅角位置よりも進角した位置でエンジン22をアイドル制御し、アイドル条件が成立しロックピン154が最遅角位置での固定を解除できない状態であるときには、アイドル制御と異なる制御を実行する。具体的には、バッテリ50の充電制御か、エンジン22を停止するかをバッテリ50の残容量SOCに基づいて切り替えて実行する。このように、筒内圧縮圧力が低い状態でのエンジン22のアイドル制御を回避する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関装置、それを搭載した車両及び内燃機関装置の制御方法に関する。
従来、内燃機関装置としては、油圧式のアクチュエータを用いて内燃機関の吸気バルブの開閉タイミングを変更するバルブタイミング可変機構と、このバルブタイミング可変機構を最進角位置又は最遅角位置で固定可能なロックピンとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、内燃機関の温度が低いときには最進角位置でバルブタイミング可変機構をロックピンにより固定して圧縮圧を高くして内燃機関を始動することにより冷間時の始動性を向上させ、内燃機関の温度が高いときには最遅角位置でバルブタイミング可変機構をロックピンにより固定して圧縮圧を低くして内燃機関を始動することにより始動時の振動を減少させる。そして、内燃機関の始動後は油圧を用いてロックピンによるバルブタイミング可変機構の固定を解除して任意の開閉タイミングで内燃機関の運転を行う。
特開2000−320356号公報
しかしながら、この特許文献1に記載された内燃機関装置では、バルブタイミング可変機構を駆動する油温が高い場合など油の粘性が低いときなどには、油圧がうまく作用せず、ロックピンが抜けにくくなることがあった。そして、圧縮圧を低減する遅角位置でバルブタイミング可変機構が固定されたまま内燃機関のアイドル運転を実行してしまうと、通常のアイドル運転時に比べ内燃機関から出力される動力が小さくなるなどして、振動が発生してしまうことがあった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、吸気バルブの開閉タイミングを変更可能な内燃機関のアイドル運転において振動の発生を抑制することができる内燃機関装置、それを搭載した車両及び内燃機関装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関装置は、
内燃機関と、
前記内燃機関の吸気バルブの開閉タイミングを変更可能な開閉タイミング変更手段と、
吸気バルブの開閉タイミングが前記内燃機関の圧縮行程における筒内の圧力である筒内圧縮圧力を通常時よりも低減する遅角側の所定タイミングとなる位置で前記開閉タイミング手段変更手段を固定可能な固定手段と、
前記固定手段の状態を検出する検出手段と、
所定のアイドル条件が成立し前記検出手段によって前記固定手段が前記所定タイミングとなる位置での固定を解除した状態であると検出されたときには前記所定タイミングよりも進角した位置で前記内燃機関をアイドル運転する通常時アイドル制御を実行するよう前記内燃機関と前記開閉タイミング変更手段とを制御し、所定のアイドル条件が成立し前記検出手段によって前記固定手段が前記所定タイミングとなる位置での固定を解除できない状態であると検出されたときには前記通常時アイドル制御と異なる固定時制御を実行するよう前記内燃機関を制御する制御手段と、
を備えたものである。
この内燃機関装置では、所定のアイドル条件が成立し固定手段が筒内圧縮圧力を通常時よりも低減する遅角側の所定タイミングとなる位置での固定を解除した状態であるときにはこの所定タイミングよりも進角した位置で内燃機関をアイドル運転する通常時アイドル制御を実行するよう内燃機関と開閉タイミング変更手段とを制御し、所定のアイドル条件が成立し固定手段が所定タイミングとなる位置での固定を解除できない状態であるときには通常時アイドル制御と異なる固定時制御を実行するよう内燃機関を制御する。ここで、開閉タイミング変更手段の固定を解除可能であるときには遅角側の所定タイミングよりも進角させてアイドル運転を実行することにより内燃機関の振動が抑えられるが、固定手段が筒内圧縮圧力を通常時よりも低減した遅角側の所定タイミングとなる位置での固定を解除できないときには、圧縮される筒内の気体量が少ないことから内燃機関からアイドル回転数を安定して維持可能な動力を出力できないことがあり、この状態で内燃機関のアイドル運転を行うと、振動が生じることがある。ここでは、固定手段が遅角側の所定タイミングとなる位置での固定を解除できない状態で通常時アイドル制御を実行してしまうのを固定時制御を行うことによって回避するのである。したがって、固定手段が遅角側の所定タイミングとなる位置での固定を解除できないときに、通常時アイドル制御を実行することにより生じる内燃機関の振動を抑制することができる。
本発明の内燃機関装置は、駆動軸に動力の入出力が可能な電動機と、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力との入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、前記電動機と前記電力動力入出力手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、を備えたものとしてもよい。このとき、前記電力動力入出力手段は、前記駆動軸と前記内燃機関の出力軸と回転可能な回転軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段であるものとしてもよい。
本発明の内燃機関装置において、前記制御手段は、前記固定時制御を実行するに際して、前記蓄電手段に電力を蓄電させるよう前記内燃機関と前記電動機と前記電力動力入出力手段とを制御する蓄電制御を実行するものとしてもよい。こうすれば、蓄電制御を利用して電動機や電力動力入出力手段の駆動を伴って内燃機関から出力する動力を高めるため、内燃機関の振動の発生を抑制しやすい。あるいは、前記制御手段は、前記固定時制御を実行するに際して、前記蓄電手段に電力を蓄電させる蓄電制御と前記内燃機関の運転停止とを前記蓄電手段の残容量に基づいて切り替えて実行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記電力動力入出力手段とを制御するものとしてもよい。このとき、前記制御手段は、前記蓄電制御と前記内燃機関の運転停止とを前記蓄電手段の残容量に基づいて切り替えて実行するに際して、前記蓄電手段の残容量が所定値未満であるときには前記蓄電制御を実行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記電力動力入出力手段とを制御し、前記蓄電手段の残容量が前記所定値以上であるときには前記内燃機関の運転を停止させるものとしてもよい。こうすれば、蓄電手段の残容量が所定値より小さいときには蓄電制御を利用して電動機や電力動力入出力手段の駆動を伴って内燃機関から出力する動力を高めることが可能であり、蓄電手段の残容量が所定値以上であるときにはアイドル条件が成立していても内燃機関を停止するため、蓄電手段の保護を図ると共に内燃機関の振動の発生を抑制することができる。
本発明の内燃機関装置において、前記制御手段は、前記固定時制御を実行するに際して、前記内燃機関の運転を停止させるものとしてもよい。こうすれば、開閉タイミング変更手段の遅角側の所定タイミングでの固定を解除できないときにはアイドル条件が成立していても内燃機関を停止するため、内燃機関の振動の発生を防止することができる。
本発明の内燃機関装置において、前記制御手段は、前記固定時制御を実行するに際して、前記通常時アイドル制御よりも高い回転数で前記内燃機関をアイドル運転するよう前記内燃機関を制御するものとしてもよい。こうすれば、開閉タイミング変更手段の遅角側の所定タイミングでの固定を解除できない状態で内燃機関の通常時アイドル制御を行う場合に比べてトルク変動が小さくなるため、内燃機関の振動の発生を抑制することができる。
本発明の車両は、上述したいずれかに記載の内燃機関装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなるものである。この内燃機関装置は、上述したように吸気バルブの開閉タイミングを変更可能な内燃機関のアイドル運転において振動の発生を抑制することができるものであるから、これを備えた車両も同様の効果が得られる。
本発明の内燃機関装置の制御方法は、
内燃機関と、前記内燃機関の吸気バルブの開閉タイミングを変更可能な開閉タイミング変更手段と、吸気バルブの開閉タイミングが通常時よりもコンプレッション仕事を低減する遅角側の所定タイミングとなる位置で前記開閉タイミング手段変更手段を固定可能な固定手段とを備えた内燃機関装置の制御方法であって、
所定のアイドル条件が成立し前記固定手段が前記所定タイミングとなる位置での固定を解除した状態であるときには前記所定タイミングよりも進角した位置で前記内燃機関をアイドル運転する通常時アイドル制御を実行するよう前記内燃機関と前記開閉タイミング変更手段とを制御し、所定のアイドル条件が成立し前記固定手段が前記所定タイミングとなる位置での固定を解除できない状態であるときには前記通常時アイドル制御と異なる固定時制御を実行するよう前記内燃機関を制御する、
ことを含むものである。
この内燃機関装置の制御方法では、所定のアイドル条件が成立し固定手段が筒内圧縮圧力を通常時よりも低減する遅角側の所定タイミングとなる位置での固定を解除した状態であるときにはこの所定タイミングよりも進角した位置で内燃機関をアイドル運転する通常時アイドル制御を実行するよう内燃機関と開閉タイミング変更手段とを制御し、所定のアイドル条件が成立し固定手段が所定タイミングとなる位置での固定を解除できない状態であるときには通常時アイドル制御と異なる固定時制御を実行するよう内燃機関を制御する。ここで、開閉タイミング変更手段の固定を解除可能であるときには遅角側の所定タイミングよりも進角させてアイドル運転を実行することにより内燃機関の振動が抑えられるが、固定手段が筒内圧縮圧力を通常時よりも低減した遅角側の所定タイミングとなる位置での固定を解除できないときには、圧縮される筒内の気体量が少ないことから内燃機関からアイドル回転数を安定して維持可能な動力を出力できないことがあり、この状態で内燃機関のアイドル運転を行うと、振動が生じることがある。ここでは、固定手段が遅角側の所定タイミングとなる位置での固定を解除できない状態で通常時アイドル制御を実行してしまうのを固定時制御を行うことによって回避するのである。したがって、固定手段が遅角側の所定タイミングとなる位置での固定を解除できないときに、通常時アイドル制御を実行することにより生じる内燃機関の振動を抑制することができる。なお、この内燃機関装置の制御方法において、上述した内燃機関装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した内燃機関装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入する共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト23の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
また、エンジン22は、吸気バルブ128の開閉タイミングを連続的に変更可能な可変バルブタイミング機構150を備える。図3および図4に、可変バルブタイミング機構150の構成の概略を示す構成図を示す。可変バルブタイミング機構150は、図示するように、クランクシャフト26にタイミングチェーン162を介して接続されたタイミングギヤ164に固定されたハウジング部152aと吸気バルブ128を開閉するインテークカムシャフト129に固定されたベーン部152bとからなるベーン式のVVTコントローラ152と、ベーン部152bの位置を検出するベーンポジションセンサ153と、VVTコントローラ152の進角室および遅角室に油圧を作用させるオイルコントロールバルブ156とを備え、オイルコントロールバルブ156を介してVVTコントローラ152の進角室および遅角室に作用させる油圧を調節することによりハウジング部152aに対してベーン部152bを相対的に回転させて吸気バルブ128の開閉タイミングにおけるインテークカムシャフト129の角度を連続的に変更する。インテークカムシャフト129の角度を進角させたときの吸気バルブ128の開閉タイミングおよびインテークカムシャフト129の角度を遅角させたときの吸気バルブ128の開閉タイミングの一例を図5に示す。実施例では、エンジン22から効率よく動力が出力される吸気バルブ128の開閉タイミングにおけるインテークカムシャフト129の角度を基準角とし、インテークカムシャフト129の角度をその基準角よりも進角させることによりエンジン22から高トルクが出力可能な運転状態とすることができ、インテークカムシャフト129の角度を最遅角させることによりエンジン22の気筒内の圧力変動を小さくしてエンジン22の運転の停止や始動に適した運転状態とすることができるよう構成されている。
また、VVTコントローラ152のベーン部152bには、ハウジング部152aとベーン部152bとの相対回転を固定するロックピン154が取り付けられている。図6にロックピン154の構成の概略を示す構成図を示す。ロックピン154は、図示するようにロックピン本体154aと、ロックピン本体154aがハウジング部152aの方向に付勢されるよう取り付けられたスプリング154bとを備え、インテークカムシャフト129の角度が最遅角に位置されたときにスプリング154bのスプリング力によりハウジング部152aに形成された溝158に嵌合しベーン部152bをハウジング部152aに固定する。また、ロックピン154は、油路159を介してスプリング154bのスプリング力に打ち勝つ油圧を作用させることにより溝158に嵌合されたロックピン本体154aを引き抜くことができるよう図示しない油圧式のアクチュエータが設けられている。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト23の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号AF,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,空燃比センサ135aからの空燃比AF,酸素センサ135bからの酸素信号,ベーンポジションセンサ153からのベーンポジションなどが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
ハイブリッド自動車20は、車両に要求される要求パワーなどに基づいてエンジン22の運転・停止を繰り返す間欠運転を行う。このハイブリッド自動車20は、エンジン22を停止する際には、可変バルブタイミング機構150を駆動してロックピン154を溝158に嵌合させることによりベーン部152bを最遅角位置で固定させるよう設定されている。また、ハイブリッド自動車20は、エンジン22を始動する際には、ロックピン154によりベーン部152bを最遅角位置で固定し圧縮行程の筒内圧縮圧力を通常時よりも低減した状態でモータMG1によりクランキングを行い、エンジン22が完爆したあとに油圧をロックピン本体154aに作用させ溝158への嵌合を解除し、最遅角位置よりも進角側の吸気バルブ128の開閉タイミングでエンジン22の運転を行うよう設定されている。このように、エンジン22の始動時には、吸気バルブ128の開閉タイミングを最遅角位置とし筒内圧縮圧力を低減するからエンジン22を始動しやすいし、ロックピン154によりハウジング部152aとベーン部152bとを固定するからこれらの間のがたつきを防止することができる。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22のアイドル運転を実行する際の動作について説明する。図7は、エンジンECU24により実行されるアイドル要求時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジンECU24がハイブリッド用電子制御ユニット70からアイドル指令を受信している間に所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。このアイドル指令は、車両に要求される要求パワーP*が所定の閾値Prefよりも小さい場合などエンジンからのパワーの出力が要求されていないときや、エンジン22の暖機時などのアイドル条件が成立したときなどにハイブリッド用電子制御ユニット70から送信される。以下、説明の便宜のため、シフトポジションSPがパーキングポジションにありエンジン22の暖機時について説明する。
アイドル要求時制御ルーチンが実行されると、エンジンECU24のCPU24aは、まず、バッテリ50の残容量SOCをバッテリECU52から入力する(ステップS100)。次に、油圧を用いてロックピン154の嵌合を解除すると共に予め定められたアイドル運転用の開閉タイミングとなるよう可変バルブタイミング機構150を駆動し(ステップS110)、ロックピン154によるハウジング部152aとベーン部152bとの間の固定が解除されているか否かを判定する(ステップS120)。ここで、アイドル運転用の開閉タイミングとなるベーン部152bの位置は、本実施例では、基準角となる位置(図5参照)の数度遅角側の位置に設定されている。また、ロックピン154が解除されているか否かの判定は、可変バルブタイミング機構150を駆動したときにベーン部152bの位置が最遅角位置から変化したか否かをベーンポジションセンサ153から入力したベーンポジションに基づいて判定することにより行う。このロックピン154は、例えばロックピン154を作動するアクチュエータの油温が高くなることにより作動油の粘性が低くなると油圧がロックピン本体154aに作用しにくくなり溝158から抜けにくくなることがある。ロックピン154によるベーン部152bの固定が解除できないときは、最遅角の開閉タイミングで吸気バルブ128が開閉することになる。なお、可変バルブタイミング機構150が既にアイドル運転用の開閉タイミングとなっているときには、ステップS110の処理は省略される。
ステップS120でロックピン154による固定が解除されていると判定されたときには、可変バルブタイミング機構150がアイドル運転用の開閉タイミングとなるのを待って、アイドル制御を実行し(ステップS130)、このルーチンを終了する。ここで、アイドル制御としては、エンジン22の回転数Neが所定のアイドル回転数Neidl(例えば600rpmや1000rpmなど)となるようにスロットルバルブ124のポジションを調節する処理などを行う。
一方、ステップS120でロックピン154による固定が解除されていないと判定されたときには、通常のアイドル制御とは異なるロックピン固定時制御を実行する(ステップS140〜S160)。具体的には、まず、ステップS100で入力したバッテリ50の残容量SOCが閾値S1未満であるか否かを判定する(ステップS140)。この閾値S1は、バッテリ50に電力を充電可能か否かを判定する値であり、残容量SOCの最大値の70%や80%などに定めることができる。バッテリ50の残容量SOCが閾値S1未満であると判定されたときには、バッテリ50へ電力を充電可能であるものとみなし、バッテリ50の充電制御を実行し(ステップS150)、このルーチンを終了する。
ここでバッテリ充電制御について説明する。このバッテリ充電制御は、エンジン目標回転数Ne*を所定の充電用回転数Nechに設定すると共にエンジン目標トルクTe*を所定の充電用トルクTechに設定し、この目標回転数Ne*,目標トルクTe*がエンジン22から出力されるようモータMG1の駆動制御を行うのである。ここでは、エンジン22の充電用回転数Nechは、アイドル回転数Neidlよりも高い回転数(例えば1500rpmや2000rpmなど)に設定されている。また、モータMG1の駆動制御は、エンジンECU24がハイブリッド用電子制御ユニット70に充電指令を送信し、この充電指令を受信したハイブリッド用電子制御ユニット70がモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1とを設定し、この設定された目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1とになるようにインバータ41を制御することにより行われる。ここで、動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図8に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示し、「ρ」は、動力分配統合機構30のギヤ比を示す。図8に示すように、モータMG1を回転数Nm1,トルクTm1で駆動すると、それに応じた電力がバッテリ50に充電される。
ここで、アイドル運転ではエンジン22の回転数Neが比較的小さいことや、筒内圧縮圧力を低減する最遅角位置でベーン部152bが固定された状態では圧縮行程で圧縮する混合気量が通常時のアイドリング制御に比べて少なくエンジン22からトルクを出力しにくくエンジン22の回転数Neが不安定になることなどがあるため、このような状態でアイドル運転を行うと振動や騒音が発生してしまう。ここでは、アイドル回転数Neidlよりも高い回転数Nechで、且つモータMG1によってエンジン22の回転を押さえ込む方向にトルクをかけてエンジン22からトルクをより出力する状態(発電状態)とするため、振動や騒音を低減することができる。このように、ロックピン154が筒内圧縮圧力を低減する最遅角位置でのベーン部152bの固定を解除できずバッテリ50が充電可能であるときには、エンジン22のアイドル条件が成立していてもバッテリ50への充電制御を実行するのである。
一方、ステップS140でバッテリ50の残容量SOCが閾値S1以上であると判定されたときには、バッテリ50へ電力を充電できないものとみなし、エンジン22を停止させ(ステップS160)、このルーチンを終了する。ここで、エンジン22の停止は、燃料噴射弁126からの燃料噴射を停止することによりフリクションを利用してエンジン22の回転数Neを低下させる。このように、ロックピン154が筒内圧縮圧力を低減する最遅角位置でのベーン部152bの固定を解除できずバッテリ50が充電できないときには、エンジン22のアイドル条件が成立していてもエンジン22を停止するのである。
その後、ロックピン154を作動させるアクチュエータの作動油の温度が低下するなどしてロックピン本体154aに油圧がかかるようになると、ロックピン154によるハウジング部152aとベーン部152bとの固定が解除されて可変バルブタイミング機構150が自由に駆動可能となる。そして、アイドル条件が成立したときには、上述したアイドル要求時制御ルーチンのアイドル制御を実行する(ステップS100〜S130)。
以上詳述した本実施例のハイブリッド自動車20によれば、所定のアイドル条件が成立しロックピン154が筒内圧縮圧力の低い最遅角位置での固定を解除した状態であるときにはこの最遅角位置よりも進角した位置でエンジン22をアイドル運転し、所定のアイドル条件が成立しロックピン154が最遅角位置での固定を解除できない状態であり、バッテリ50の残容量SOCが閾値S1未満であるときにはバッテリ50の充電制御を実行するようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御し、バッテリ50の残容量SOCが閾値S1以上であるときにはエンジン22を停止させる。ここで、可変バルブタイミング機構150の固定を解除可能であるときには最遅角位置よりも進角させてアイドル制御を実行することによりエンジン22の振動が抑えられるが、ロックピン154が筒内圧縮圧力を通常時よりも低減した最遅角位置での固定を解除できないときには、圧縮される筒内の空気量が少ないことからエンジン22からアイドル回転数Neidlを安定して維持可能な動力を出力できないことがあり、この状態でエンジン22のアイドル運転を行うと振動が生じてしまう。ここでは、ロックピン154が最遅角位置での固定を解除できない状態で通常時アイドル制御を実行してしまうのをロックピン固定時制御を行うことによって回避するのである。このように、可変バルブタイミング機構150の最遅角位置での固定を解除できないときには、モータMG1,MG2の駆動を伴ってバッテリ50を充電することによりエンジン22から出力する動力を高めるため、エンジン22の振動の発生を抑制しやすいし、アイドル条件が成立していてもエンジン22を停止するため、エンジン22の振動の発生を防止することができる。また、バッテリ50の残容量SOCに基づいてバッテリ50の充電制御とエンジン22の停止とを切り替えるため、バッテリ50を十分に保護することができる。また、バッテリ50の充電制御において通常のアイドル回転数Neidlよりも高い充電用回転数Nechでエンジン22を運転するため、筒内圧縮圧力が小さい状態で通常時のエンジン22の回転数Neidlでアイドル制御する場合に比べてトルク変動が小さくなり、エンジン22の振動の発生を抑制しやすい。
なお、本発明は上述した実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施例では、バッテリ50の残容量SOCに基づいてバッテリ50の充電制御の実行とエンジン22の停止とを切り替えるものとしたが、バッテリ50の充電制御とエンジン22の停止との少なくとも一方を実行するものとしてもよい。こうしても、エンジン22のアイドル運転において振動の発生を抑制することはできる。
上述した実施例では、バッテリ50の残容量SOCに基づいてバッテリ50の充電制御とエンジン22の停止とを切り替えるものとしたが、このバッテリ50の残容量SOCを温度センサ51による電池温度Tbを加味したものに基づいてバッテリ50の充電制御とエンジン22の停止とを切り替えるものとしてもよい。こうすれば、バッテリ50の温度状態を用いてバッテリ50の保護を一層図ることができる。
上述した実施例では、エンジン22の目標回転数Ne*をエンジン22のアイドル回転数Neidlよりも高い回転数Nechとしてバッテリ50の充電制御を実行するものとしたが、エンジン22の目標回転数Ne*をエンジン22のアイドル回転数Neidlとして充電制御を実行するものとしてもよい。こうしても、エンジン22から動力が出力されることによって、エンジン22の振動を低減することができる。
上述した実施例では、アイドル条件が成立しロックピン154が最遅角位置での固定を解除できない状態である場合には、バッテリ50の充電制御とエンジン22の停止とを実行するものとしたが、これに代えて、通常時のアイドル制御のエンジン22の回転数Neidlよりも高い回転数でエンジン22をアイドル制御するものとしてもよい。こうすれば、筒内圧縮圧力が小さい状態で通常時のエンジン22の回転数Neidlでアイドル制御する場合に比べてトルク変動が小さくなるため、エンジン22の振動の発生を抑制することができる。このとき、エンジン22の回転数Neをアイドル回転数Neidlとするのに必要なアイドル制御量(スロットルバルブ124の開度など)を学習するアイドル学習を行わないものとしてもよい。こうすれば、アイドル制御値が通常と異なる状態で運転されている状態のものになってしまうのを防止することができる。
上述した実施例では、最遅角位置で可変バルブタイミング機構150をロックピン154により固定するものとしたが、最遅角位置から数度進角した位置などで可変バルブタイミング機構150をロックピン154により固定するものとしてもよい。
上述した実施例では、ベーン部152bの位置を検出するベーンポジションセンサ153によりロックピン154による可変バルブタイミング機構150の固定が解除されたか否かを検出するものとしたが、ロックピン本体154aの位置を検出するロックピンポジションセンサを可変バルブタイミング機構150に設け、このセンサの出力値を用いてロックピン154による可変バルブタイミング機構150の固定が解除されたか否かを検出するものとしてもよい。このとき、上述のアイドル要求時制御ルーチンにおいて、ロックピン154の固定が解除されたか否かを判定したのちに可変バルブタイミング機構150の駆動を行うようにしてもよい。
上述した実施例では、ハイブリッド自動車20が停車状態でありエンジン22の暖気時にアイドル条件が成立した場合について説明したが、ハイブリッド自動車20が走行中のときにアイドル条件が成立してもよい。このとき、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される車両の走行用の要求トルクTr*に、モータMG1から出力された反力トルクである(−1/ρ・Tm1)のトルクを加味したトルクがモータMG2から出力されるようインバータ42などを制御すればよい。
上述した実施例では、モータMG1,MG2を備えたハイブリッド自動車20としたが、吸気バルブの開閉タイミングが筒内圧縮圧力を通常時よりも低減する遅角側のタイミングとなる位置で固定するロックピン154を有する可変バルブタイミング機構150を備えたエンジン22を搭載した車両であれば特にこれに限定されず、例えば、エンジンを始動停止するアイドルストップ自動車に適用するものとしてもよい。この場合においても、上述した実施例と同様に、アイドル条件が成立しロックピン154が最遅角位置での固定を解除できない状態である場合には、エンジン22を停止するものとしてもよい。こうすれば、アイドル条件が成立していてもエンジン22を停止するため、エンジン22の振動の発生を防止することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
上述した実施例では、エンジン22とモータMG1,MG2とを備えたシリーズ−パラレルハイブリッド自動車としたが、シリーズハイブリッド自動車としてもよいし、パラレルハイブリッド自動車としてもよい。 また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載される内燃機関装置の形態としても構わない。さらに、こうした内燃機関装置の制御方法の形態としてもよい。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 可変バルブタイミング機構150の外観構成を示す外観構成図である。 可変バルブタイミング機構150の構成の概略を示す構成図である。 インテークカムシャフト129の角度を進角させたときの吸気バルブ128の開閉タイミングおよびインテークカムシャフト129の角度を遅角させたときの吸気バルブ128の開閉タイミングの一例を示す説明図である。 ロックピン154の構成の概略を示す構成図である。 実施例のエンジンECU24により実行されるアイドル要求時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、129 インテークカムシャフト、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、152 VVTコントローラ、152a ハウジング部、152b ベーン部、153 ベーンポジションセンサ、154 ロックピン、154a ロックピン本体、154b スプリング、156 オイルコントロールバルブ、158 溝、159 油路、162 タイミングチェーン、164 タイミングギヤ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (10)

  1. 内燃機関と、
    前記内燃機関の吸気バルブの開閉タイミングを変更可能な開閉タイミング変更手段と、
    吸気バルブの開閉タイミングが前記内燃機関の圧縮行程における筒内の圧力である筒内圧縮圧力を通常時よりも低減する遅角側の所定タイミングとなる位置で前記開閉タイミング手段変更手段を固定可能な固定手段と、
    前記固定手段の状態を検出する検出手段と、
    所定のアイドル条件が成立し前記検出手段によって前記固定手段が前記所定タイミングとなる位置での固定を解除した状態であると検出されたときには前記所定タイミングよりも進角した位置で前記内燃機関をアイドル運転する通常時アイドル制御を実行するよう前記内燃機関と前記開閉タイミング変更手段とを制御し、所定のアイドル条件が成立し前記検出手段によって前記固定手段が前記所定タイミングとなる位置での固定を解除できない状態であると検出されたときには前記通常時アイドル制御と異なる固定時制御を実行するよう前記内燃機関を制御する制御手段と、
    を備えた内燃機関装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関装置であって、
    駆動軸に動力の入出力が可能な電動機と、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力との入出力を伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記電動機と前記電力動力入出力手段と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    を備えた内燃機関装置。
  3. 前記電力動力入出力手段は、前記駆動軸と前記内燃機関の出力軸と回転可能な回転軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である、請求項2に記載の内燃機関装置。
  4. 前記制御手段は、前記固定時制御を実行するに際して、前記蓄電手段に電力が蓄電されるよう前記内燃機関と前記電動機と前記電力動力入出力手段とを制御する蓄電制御を実行する、請求項2又は3に記載の内燃機関装置。
  5. 前記制御手段は、前記固定時制御を実行するに際して、前記蓄電手段に電力を蓄電させる蓄電制御と前記内燃機関の運転停止とを前記蓄電手段の残容量に基づいて切り替えて実行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記電力動力入出力手段とを制御する、請求項2又は3に記載の内燃機関装置。
  6. 前記制御手段は、前記蓄電制御と前記内燃機関の運転停止とを前記蓄電手段の残容量に基づいて切り替えて実行するに際して、前記蓄電手段の残容量が所定値未満であるときには前記蓄電制御を実行するよう前記内燃機関と前記電動機と前記電力動力入出力手段とを制御し、前記蓄電手段の残容量が前記所定値以上であるときには前記内燃機関の運転を停止させる、請求項5に記載の内燃機関装置。
  7. 前記制御手段は、前記固定時制御を実行するに際して、前記内燃機関の運転を停止させる、請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関装置。
  8. 前記制御手段は、前記固定時制御を実行するに際して、前記通常時アイドル制御よりも高い回転数で前記内燃機関をアイドル運転するよう前記内燃機関を制御する、請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の内燃機関装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる車両。
  10. 内燃機関と、前記内燃機関の吸気バルブの開閉タイミングを変更可能な開閉タイミング変更手段と、吸気バルブの開閉タイミングが通常時よりもコンプレッション仕事を低減する遅角側の所定タイミングとなる位置で前記開閉タイミング手段変更手段を固定可能な固定手段とを備えた内燃機関装置の制御方法であって、
    所定のアイドル条件が成立し前記固定手段が前記所定タイミングとなる位置での固定を解除した状態であるときには前記所定タイミングよりも進角した位置で前記内燃機関をアイドル運転する通常時アイドル制御を実行するよう前記内燃機関と前記開閉タイミング変更手段とを制御し、所定のアイドル条件が成立し前記固定手段が前記所定タイミングとなる位置での固定を解除できない状態であるときには前記通常時アイドル制御と異なる固定時制御を実行するよう前記内燃機関を制御する、
    内燃機関装置の制御方法。
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