JP2006283631A - エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バルブオーバーラップを実現可能なエンジンにおいて、オーバーラップ期間中の残留ガスの逆流を抑制する。
【解決手段】 吸気弁よりも上流側の吸気通路に設けられて当該吸気経路を開閉する吸気制御弁と、この吸気制御弁の開閉を行うアクチュエータと、バルブオーバーラップ時(t0〜t1)に、前記吸気経路における前記吸気弁と前記吸気制御弁との間の領域が当該燃焼室の排気通路よりも高圧になるように、前記アクチュエータおよび前記動弁機構の作動を制御する制御手段と、を具える。吸気弁の一時的な開動作、すなわち、吸気制御弁が全閉かつ吸気弁が開の状態を実現する昇圧動作(t4〜t5)が行われる。吸気経路における吸気弁と吸気制御弁との間の領域が排気通路(排気ポート)よりも高圧になるので、オーバーラップ期間中の残留ガスの逆流を抑制できる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、吸気弁および排気弁がいずれも開いているオーバーラップを実現可能な動弁機構を搭載したエンジンの吸気制御装置に関し、特に、掃気性の向上が意図されたものに関する。
従来、エンジンのクランクシャフトの回転に対するカムシャフトの回転の位相を変化させることにより、吸気弁や排気弁のバルブタイミング(開閉タイミング)を任意に変化させることのできる可変バルブタイミング機構が種々提案されている。
このような可変バルブタイミング機構では、掃気性の向上などを目的として、吸排気バルブがいずれも開いているオーバーラップ期間を設ける場合がある。しかし、このオーバーラップ期間に、排気ポート内の圧力が吸気ポート内の圧力よりも高い場合には、排気ポートに存在する残留ガスが、吸気ポート内に逆流する可能性がある。残留ガスの逆流は、燃焼速度の遅延化と燃焼効率の低下という不利益を生じさせる。
このような残留ガスの逆流を抑制する手段として、特許文献1が開示する装置は、ターボチャージャの過給圧を高めて、オーバーラップ期間中の吸気圧を排気圧より高くし、これによって掃気を促進している。他方、特許文献2が開示する装置は、吸気弁と、この吸気弁の上流に設けたパルス過給弁との間の領域に、2次空気ポンプで正圧を供給し、これによってオーバーラップ期間中の吸気圧を排気圧より高くし、掃気を促進している。
特開平1−104922号公報 特開2003−193845号公報
しかし、特許文献1の装置は、ターボチャージャを利用するため、機械式過給による燃費悪化のおそれがあり、エンジン回転数が低いときには応答性が悪い上、自然吸気式のエンジンには適用できない。また特許文献2の装置は、当該用途のための専用の2次空気ポンプを設ける必要があるため、製造コストおよび設置スペースに関して不利である。
そこで本発明の目的は、バルブオーバーラップを実現可能なエンジンにおいて、オーバーラップ期間中の残留ガスの逆流を抑制する新規な手段を提供することにある。
本発明の第1の態様は、燃焼室を開閉する吸気弁と排気弁とが同時に開くバルブオーバーラップを実現可能な動弁機構を具えたエンジンにおいて、前記吸気弁よりも上流側の吸気通路に設けられて当該吸気経路を開閉する吸気制御弁と、この吸気制御弁の開閉を行うアクチュエータと、前記動弁機構および前記アクチュエータの作動を制御する制御手段と、を具え、前記制御手段は、前記動弁機構および前記アクチュエータを制御することで、前記バルブオーバーラップ時に、前記吸気経路における前記吸気弁と前記吸気制御弁との間の領域を当該燃焼室の排気通路よりも高圧にすることを特徴とするエンジンの吸気制御装置にある。
本発明においては、アクチュエータおよび前記動弁機構の作動によって、バルブオーバーラップ時に、吸気経路における吸気弁と吸気制御弁との間の領域が当該燃焼室の排気通路よりも高圧になるようにされるため、オーバーラップ期間中の残留ガスの逆流が抑制され、さらには、燃焼室の残留ガスを排気経路に掃気することができる。
本発明における制御手段は、前記燃焼室の圧縮行程中に、前記吸気制御弁が全閉かつ前記吸気弁が開の状態を実現する昇圧動作を行うように、前記アクチュエータおよび前記動弁機構の作動を制御してもよい。
制御装置はまた、前記気筒の吸気行程の終了時点の近傍であって前記昇圧動作開始の前に、前記吸気弁が全閉かつ前記吸気制御弁が開の状態を実現する圧力回復動作を行うように、前記アクチュエータおよび前記動弁機構の作動を制御するものであってもよい。この場合には、昇圧動作に先立って行われる圧力回復動作の結果、吸気制御弁の上流側の空気によって、吸気経路における吸気弁と吸気制御弁との間の領域の圧力が回復されるので、昇圧動作を円滑に行うことができる。
前記燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を更に具えた装置であって、前記昇圧動作が行われる装置においては、制御装置は、前記燃料噴射弁の噴射開始前に前記昇圧動作が終了するように、前記アクチュエータおよび前記動弁機構の作動を制御するのが特に好適である。この場合には、昇圧動作中における燃料の吹き返し(燃焼室内に噴射された燃料が昇圧動作の際に吸気ポート内に排出される現象)を抑制することができる。
本発明による吸気制御装置を直噴形式のガソリンエンジンに応用した一実施形態について、図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも当然応用することができることに注意しなければならない。
本実施形態におけるエンジンシステムの概念を図1に示す。本実施形態におけるエンジン10は、燃料であるガソリンを燃料噴射弁11から燃焼室12内に直接噴射し、点火プラグ13によって着火させる型式のものであるが、アルコールやLPG(液化天然ガス)などを燃料として使用することも可能である。
燃焼室12にそれぞれ臨む吸気ポート14および排気ポート15が形成されたシリンダヘッド16には、吸気ポート14を開閉する吸気弁17および排気ポート15を開閉する排気弁18と、これら吸気弁17および排気弁18を駆動する動弁機構VMと、燃焼室12内の混合気を着火させる点火プラグ13とが組み込まれ、さらにこの点火プラグ13に火花を発生させるイグニッションコイル19が搭載されている。
動弁機構VMは、吸気弁17および排気弁18を個別に任意の開度およびタイミングで制御することが可能な機構であり、吸気弁17と排気弁18とにそれぞれ個別に設けられたソレノイドを含んでいる。なお、このような構成に代えて、動弁機構VMとしては例えば2種類のカムを油圧によって切り替えることによってバルブタイミングおよびカムプロフィールを任意に変更できる可変バルブタイミング機構(VVT; Variable Valve Timing mechanism)を用いてもよい。動弁機構VMは、吸気弁17と排気弁18とが同時に開くバルブオーバーラップを実現可能である。
吸気ポート14に連通するようにシリンダヘッド16に連結されて吸気ポート14と共に吸気通路20を画成する吸気管21の上流端側には、大気中に含まれる塵埃などを除去して吸気通路20に導くためのエアクリーナ22が設けられている。このエアクリーナ22よりも下流側に位置する吸気管21の部分には、運転者によって操作される図示しないアクセルペダルの踏み込み量に基づき、スロットルアクチュエータ23によって開度が調整されるスロットル弁24が組み込まれている。本実施形態では、アクセルペダルの踏み込み動作と、スロットル弁24の開閉動作とを切り離して電気的に制御できるようにしているが、これらアクセルペダルとスロットル弁24とを機械的に連結したものであってもよい。さらに、このスロットル弁24よりも下流側に位置する吸気通路20の部分には、吸気弁17の開閉時期に応じた所定のタイミングにてアクチュエータ25により吸気通路20を開閉する吸気制御弁26が組み込まれている。エンジン10が気筒当たり複数の吸気ポート14をそれぞれ有する場合、吸気制御弁26を各吸気ポート14毎に独立して設け、各吸気ポート14を個別に開閉することも可能であるが、個々の気筒を単位として吸気制御弁26を開閉するようにしてもよい。これら吸気制御弁26およびそのアクチュエータ25は、吸気弁17の開閉時期に応じて所望の時期に正確に吸気制御弁26が開閉するように、極めて制御応答性の高いものである。吸気制御弁26の形式は、バタフライ弁やシャッター弁など任意のものを採用できる。
本実施形態における吸気制御弁26は、吸気弁17の開弁時期よりも遅く開弁し、そして吸気弁17の閉弁時期の近傍で閉弁するように、制御装置27からの指令に基づき、アクチュエータ25によって制御される。この結果、エンジン10の吸気行程の末期に負圧状態となっている燃焼室12内に吸気制御弁26よりも上流側に位置する吸気通路20内の空気が急激に流れ込み、一種の慣性過給効果により多量の空気を燃焼室12内に充填させることが可能となる。換言すれば、この吸気制御弁26を用いた過給においては、吸気の慣性と吸気制御弁26よりも下流側に発生する負圧とを利用して制御の開始直後から実際の過給がなされることとなる。このような過給はパルス過給(pulse charge)またはインパルス過給(impulse charge)と称され、ターボ過給方式などよりも制御の応答性に優れ、いわゆる車両の加速遅れを解消することができる。このような吸気制御弁に関する技術は、例えば2003年フランクフルトモーターショーにて Siemens VDO Automotive AG から9月9日にプレス発表された "Impulses for Greater Driving Fun" に詳述されている。
吸気行程におけるピストン34の上死点(TDC)から下死点(BDC)に至る任意のクランク角位相にて吸気制御弁26を開弁し、BDCにて閉弁した場合の吸気制御弁26の開弁時期と吸入空気量との関係を図2に示す。吸気制御弁26の開弁時期は横軸のクランク角位相にて示されており、吸気制御弁26の開弁時期を変えることにより、吸入空気量も変化することが理解されよう。従って、この吸入空気量が最大になる点の近傍で、吸気制御弁26を開弁させることにより、多量の空気を燃焼室12内に充填させることができる。
途中にサージタンク28が形成された吸気管21には、吸気通路20内を流れる吸気温を検出してこれを制御装置27に出力する吸気温センサ29と、吸気通路20内の吸気圧を検出してこれを制御装置27に出力する吸気圧センサ30とが取り付けられている。吸気管21に対するこれら吸気温センサ29および吸気圧センサ30の取り付け位置は、吸気制御弁26の取り付け位置よりも上流側であればよく、図1の如き位置に限定されるものではない。
排気ポート15に連通するようにシリンダヘッド16に連結されて排気ポート15と共に排気通路31を画成する排気管32の途中には、燃焼室12からの排ガスを浄化する三元触媒33が組み込まれている。この三元触媒33を排気通路31に沿って直列に複数個組み込むことも有効である。
従って、エアクリーナ22を通って吸気管21から燃焼室12内に供給される吸気は、燃料噴射弁11から燃焼室12内に噴射される燃料と共に混合気を形成し、点火プラグ13の火花により着火して燃焼し、これによって生成する排気ガスが三元触媒33を通って排気管32から大気中に排出される。
ピストン34が往復動するシリンダブロック35には、このシリンダブロック35に形成されたウォータジャケット36内の冷却水の温度を検出してこれを制御装置27に出力する水温センサ37と、連接棒38を介してピストン34が連結されるクランク軸39の回転位相、つまりクランク角を検出してこれを制御装置27に出力するクランク角センサ40とが取り付けられている。本実施形態においては、このクランク角センサ40をエンジン回転数センサとして利用している。
制御装置27は、これらセンサ29,30,37,40などからの検出信号に基づき、予め設定されたプログラムに従って円滑なエンジン10の運転がなされるように、燃料噴射弁11,イグニッションコイル19,スロットルアクチュエータ23,アクチュエータ25などの作動を制御するようになっている。また、燃料噴射弁11からの燃料の噴射量は、図示しないアクセルペダルの踏み込み量、スロットル弁24の開度や図示しないエアフローメータの検出値に応じて算出される吸入空気量に対して、所定の割合となるように設定される。
本実施形態における制御装置27は、上述した吸気制御弁26の制御のほかに、バルブオーバーラップ時に、吸気経路における吸気弁17と吸気制御弁26との間の領域(以下適宜「圧力制御領域CR」という)が当該燃焼室12の排気ポート15よりも高圧になるように、アクチュエータ25および動弁機構VMの作動を制御する。具体的には、制御装置27は、前記高圧を実現するために、当該燃焼室12の圧縮行程中に、吸気制御弁26が全閉かつ吸気弁17が開の状態を実現する昇圧動作を行うように、アクチュエータ25および動弁機構VMの作動を制御する。
このために、制御装置27は、エンジン回転数および吸入空気量に基づいて、吸気弁17の基本的な開弁タイミング(クランク角)を算出する基本吸気タイミング算出部と、同じく吸入空気量およびエンジン回転数に基づいて、圧縮行程中の動弁機構VMによる吸気弁17の開閉タイミングを決定する圧縮行程開弁タイミング算出部と、を有する。
基本吸気タイミング算出部は、圧縮行程中の吸気弁17の開弁(すなわち昇圧動作)が行われない通常の運転時に使用されるオーバーラップ通常マップ(図3)と、昇圧動作が行われる場合に用いられるオーバーラップ拡大マップ(図4)とを有する。オーバーラップ通常マップおよびオーバーラップ拡大マップは、いずれもエンジン回転数Ne、負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)、および吸気弁17の開弁タイミングが互いに関連付けられて記憶されたデータファイルであるが、エンジン回転数および負荷が等しい場合には、オーバーラップ拡大マップにおいてより早いタイミングで吸気弁17が開き、これによってより大きいオーバーラップ量(オーバーラップ期間)が実現されるように設定されている。
圧縮行程開弁タイミング算出部は、図5に示されるような特性の圧縮行程開弁タイミングマップを有する。この圧縮行程開弁タイミングマップは、エンジン回転数Ne、負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)、および圧縮行程中の吸気弁17の開弁タイミングが互いに関連付けられて記憶されたデータファイルであって、この圧縮行程開弁タイミングマップの参照によって、圧縮行程中の吸気弁の開弁(すなわち昇圧動作)の実行の有無を含む圧縮行程中の開弁量(開度および開弁時間)が算出される。そして、この圧縮行程開弁タイミングマップにおける開弁量は、その昇圧動作によって実現される圧力制御領域CR内の吸気圧が、エンジン回転数Neおよび負荷(1気筒あたりの吸入空気量Ga)に応じて推定される排気ポート15内の排気圧より常に高圧になるように設定されている。
なお、制御装置27は更に、吸気弁の開閉タイミングに応じた吸気制御弁26の開閉タイミングを定めた吸気制御弁タイミングマップを有し、アクチュエータ25は制御装置27により、この吸気制御弁タイミングマップに従って制御される。
次に、本実施形態の動作について、図6に示されるフローチャートに従って説明する。制御装置27は、まず、クランク角センサ40や吸気圧センサ30などの各センサの検出値、並びにアクチュエータ25の負荷電流値や、スロットルモータ23の動作位置によって検出されるスロットル開度などの、エンジン10の運転状態を示す各種のパラメータを読み込む(S10)。次に、アクチュエータ25の負荷電流値に基づいて、吸気制御弁26が正常であるかが判定される(S20)。吸気制御弁26が正常である場合には、次にエンジン10の運転状態が吸気制御弁26の動作範囲内であるかが判定される(S30)。この判定は、例えばクランク角センサ40の検出値に基づいて算出されるエンジン回転数が所定値(例えば3000rpm)以下であるかによって行われる。なお、吸気制御弁26をどのような運転領域で動作(吸気弁17の開閉タイミングと同期した閉動作)させるかは、運転性能・燃費・エミッションなどの設計要求に応じて任意に定めることができる。
これらステップS20およびS30の両者で肯定の場合には、吸気制御弁動作フラグがオンされる(S40)。この吸気制御弁動作フラグは、別途に行われる吸気制御弁26の制御において参照され、吸気制御弁26は、該フラグがオンの場合にのみ動作され、吸気弁17と連動した一時的開動作によるパルス過給が行われることになる。なお、この吸気制御弁動作フラグは、ステップS20およびS30のいずれかで否定の場合にオフ(リセット)され(S70)、この場合には吸気制御弁26は常時開となる。。
次に、制御装置27では、吸気弁17の圧縮行程開弁の実行範囲かが判定される(S50)。この判定は、エンジン回転数および吸入空気量に基づく圧縮行程開弁タイミングマップ(図5)の参照によって行われ、図5においてハッチングで示される所定の運転領域において肯定される。
ステップS50で肯定の場合には、次に、圧縮行程開弁実行フラグがオンされて(S60)本ルーチンを終了する。なお、圧縮行程開弁実行フラグは、別途に行われる吸気弁17の制御において参照される。具体的には、圧縮行程開弁実行フラグがオンの場合には、吸気弁17の制御においてオーバーラップ拡大マップ(図4)が用いられてオーバーラップ量(オーバーラップ時間)が拡大され、かつ、圧縮行程開弁タイミングマップ(図5)が参照されて、圧縮行程中の吸気弁17の開弁すなわち昇圧動作が行われる。他方、圧縮行程開弁実行フラグがオフの場合には、吸気弁17の制御においてオーバーラップ通常マップ(図3)が用いられて、通常のオーバーラップ量(オーバーラップ時間)が選択され、また、圧縮行程中の吸気弁17の開弁すなわち昇圧動作は行われない。なお、この圧縮行程開弁実行フラグは、ステップS20・S30およびS50のいずれかで否定の場合にオフ(リセット)される(S80)。
以上の処理の結果、本実施形態では、図7に示されるように、吸気制御弁26は、吸気弁17の開弁時期t0よりも遅く開弁(t1)し、そして吸気弁17の閉弁時期t3の近傍で閉弁(t2)するように、制御装置27からの指令に基づき、アクチュエータ25によって制御される。その結果、燃焼室12に対して、上述したパルス過給が行われることになる。
他方、本実施形態では、圧縮行程開弁タイミングマップに従って、当該燃焼室12の圧縮行程中に、吸気弁17の一時的な開動作、すなわち、吸気制御弁26が全閉かつ吸気弁17が開の状態を実現する昇圧動作(t4〜t5)が行われることになる。この昇圧動作の終了(t5)後、次サイクルのオーバーラップ期間の到来(t0)までの間、吸気制御弁26および吸気弁17はいずれも全閉状態に維持される。他方、排気ポート15内の圧力は、排気弁18の開弁(t6)によって開放され、概ね排気経路の平均圧の近傍まで低下させられる。その結果、本実施形態では、バルブオーバーラップ時に、圧力制御領域CRの圧力(すなわち、吸気制御弁下流圧)が、当該燃焼室12の排気ポート15よりも高圧になるようにされる。なお、圧力制御領域CR内の圧力は、次サイクルの吸気弁17の開弁(t0)によって開放されることになる。
以上のとおり、本実施形態では、バルブオーバーラップ時に、アクチュエータおよび前記動弁機構の作動によって、吸気経路における吸気弁17と吸気制御弁26との間の領域が当該燃焼室12の排気通路(排気ポート15)よりも高圧になるようにされる。したがって本実施形態では、オーバーラップ期間中の残留ガスの逆流を抑制することができ、残留ガスの逆流による燃焼速度の遅延化と燃焼効率の低下という不利益を解消できる。また残留ガスの逆流の抑制の結果として、筒内温度の低下によりノック特性も改善することができ、さらに、点火進角を行うことによって燃焼効率の改善を図ることも可能になる。
また、本実施形態では、前記高圧を実現するために、燃焼室12の圧縮行程中に、吸気制御弁26が全閉かつ吸気弁17が開の状態を実現する昇圧動作を行うようにしたので、昇圧動作の結果として燃焼室12から供給される圧縮混合気によって、吸気経路における吸気弁17と吸気制御弁26との間の領域が当該燃焼室12の排気通路よりも高圧になる状態が達成されることになり、本発明による所期の効果を簡易な構成によって実現することができる。
また、本実施形態では、吸気弁17の圧縮行程開弁が実行される場合に、そうでない場合に比してオーバーラップ量(オーバーラップ時間)を拡大することとしたので、掃気性を一層高めることができる。
なお、圧縮行程開弁タイミングマップにおいて設定されている昇圧動作の終了時期、すなわち昇圧動作に係る吸気弁17の閉弁時期が、別途に設定される燃料噴射開始時期よりも、常に早い時期になるように、制御装置27によって、吸気弁17の開弁時期および燃料の噴射タイミング(噴射開始時期)を設定してもよい。この場合には、燃料噴射開始前に吸気弁17が閉弁されているので、昇圧動作中における燃料の吹き返し(燃焼室内に噴射された燃料が昇圧動作の際に吸気ポート内に排出される現象)を好適に抑制することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、吸気行程の終了時点の近傍であって昇圧動作の開始前に、吸気弁17が全閉かつ吸気制御弁26が開の状態を実現する圧力回復動作を行うように、制御装置27がアクチュエータ25および動弁機構VMの作動を制御するものである。この目的のため、本実施形態の制御装置27における吸気制御弁タイミングマップは、吸気行程の終了後であって昇圧動作の開始前の所定時期に吸気制御弁26が一次的に開かれるように設定されている。なお、第2実施形態の残余の構成は上記第1実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
第2実施形態の動作について説明する。図8に示されるように、吸気制御弁26は、吸気弁17の開弁時期t0よりも遅く開弁(t1)し、そして吸気弁17の閉弁時期t3の近傍で閉弁(t2)するように、制御装置27からの指令に基づき、アクチュエータ25によって制御される。その結果、燃焼室12に対して、上述したパルス過給が行われることになる。
他方、本実施形態では、圧縮行程開弁タイミングマップに従って、当該燃焼室12の圧縮行程中に、吸気弁17の一時的な開動作、すなわち、吸気制御弁26が全閉かつ吸気弁17が開の状態を実現する昇圧動作(t4〜t5)が行われることになる。これらの動作は、上記第1実施形態と同様である。
ここで、本実施形態では、吸気行程の終了時点(t3)の近傍であって昇圧動作の開始(t4)前に、吸気弁17が全閉かつ吸気制御弁26が開の状態を実現する圧力回復動作(t11〜t12)を行うように、制御装置27がアクチュエータ25および動弁機構VMの作動を制御する。
圧力回復動作および昇圧動作の終了(t5)後、次サイクルのオーバーラップ期間の到来(t0)までの間、吸気制御弁26および吸気弁17はいずれも全閉状態に維持される。その結果、本実施形態では、バルブオーバーラップ時に、圧力制御領域CRの圧力(すなわち、吸気制御弁下流圧)が、当該燃焼室12の排気ポート15よりも高圧になるようにされる。なお、圧力制御領域CR内の圧力は、次サイクルの吸気弁17の開弁(t0)によって開放されることになる。
以上のとおり、第2実施形態では、昇圧動作に先立って行われる圧力回復動作の結果、吸気制御弁26の上流側の空気によって、吸気経路における吸気弁17と吸気制御弁26との間の領域の圧力が、概ね吸気経路20内の平均圧(すなわち、インマニ平均圧)まで回復されるので、これに続く昇圧動作(t4〜t5)を円滑に行うことができ、また昇圧動作後の圧力制御領域CRを更に高圧にすることも可能となる。
なお、上述した各実施形態では本発明をいわゆる筒内直噴形式のガソリンエンジンに応用した場合について説明したが、本発明は、燃料を吸気ポート内に噴射するポート噴射形式のエンジンや、点火プラグを用いないディーゼルエンジンなどの他の形式のエンジンにおいても有効であり、筒内直噴形式のガソリンエンジンの場合と同様な効果を得ることができることは言うまでもない。また、本発明は車両用以外のエンジンについても適用でき、かかる構成も本発明の範疇に属するものである。
本発明による吸気制御装置を直噴形式のガソリンエンジンに適用した一実施形態の概念図である。 エンジンの吸気行程にて吸気制御弁の開弁時期を変更した場合の吸入空気量の変化を表すグラフである。 オーバーラップ通常マップで設定される吸気弁の開弁タイミングの特性を示すグラフである。 オーバーラップ拡大マップで設定される吸気弁の開弁タイミングの特性を示すグラフである。 圧縮行程開弁タイミングマップで設定される圧縮行程開弁の実行領域を示すグラフである。 第1実施形態の動作を示すフローチャートである。 第1実施形態の動作を示すタイミングチャートである。 第2実施形態の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10 エンジン
11 燃料噴射弁
12 燃焼室
13 点火プラグ
14 吸気ポート
15 排気ポート
16 シリンダヘッド
17 吸気弁
18 排気弁
20 吸気通路
21 吸気管
25 アクチュエータ
26 吸気制御弁
27 制御装置
30 吸気圧センサ
40 クランク角センサ

Claims (4)

  1. 燃焼室を開閉する吸気弁と排気弁とが同時に開くバルブオーバーラップを実現可能な動弁機構を具えたエンジンにおいて、
    前記吸気弁よりも上流側の吸気通路に設けられて当該吸気経路を開閉する吸気制御弁と、
    この吸気制御弁の開閉を行うアクチュエータと、
    前記動弁機構および前記アクチュエータの作動を制御する制御手段と、を具え、
    前記制御手段は、前記動弁機構および前記アクチュエータを制御することで、前記バルブオーバーラップ時に、前記吸気経路における前記吸気弁と前記吸気制御弁との間の領域を当該燃焼室の排気通路よりも高圧にすることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    前記制御手段は、前記燃焼室の圧縮行程中に、前記吸気制御弁が全閉かつ前記吸気弁が開の状態を実現する昇圧動作を行うように、前記アクチュエータおよび前記動弁機構の作動を制御することを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  3. 請求項2に記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    前記制御手段は、前記気筒の吸気行程の終了時点の近傍であって前記昇圧動作の開始前に、前記吸気弁が全閉かつ前記吸気制御弁が開の状態を実現する圧力回復動作を行うように、前記アクチュエータおよび前記動弁機構の作動を制御することを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  4. 請求項2または3に記載のエンジンの吸気制御装置であって、
    前記燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を更に具え、
    前記制御手段は、前記燃料噴射弁の噴射開始前に前記昇圧動作が終了するように、前記アクチュエータおよび前記動弁機構の作動を制御することを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
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