JP2006280776A - 血液透析システム - Google Patents

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Abstract

【課題】
装置の製造コストの上昇及びメンテナンス作業性の悪化を抑制しつつ、廃液中に含まれる消毒剤や酸洗浄剤等の不活化が良好に図られているか否かを監視することができる血液透析システムを提供する。
【解決手段】
透析液作製手段1と、ダイアライザ7と接続された透析液流路(供給側透析液流路L1及び排出側透析液流路L2)と、透析液流路を流れる透析液の電導度を計測する電導度計4と、閉鎖状態とされた透析液流路にアルカリ性のアルカリ洗浄剤、該アルカリ洗浄剤を不活化して酸性又は中性とする不活化剤を供給し、アルカリ洗浄工程、酸洗浄工程又は中和工程を行うための供給手段8とを具備した血液透析システムであって、供給手段8による洗浄又は中和工程時、電導度計4により計測された電導度に基づき、当該透析液流路内のpH状態を監視するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、所定濃度の透析液を作製し、当該透析液の血液浄化手段に対する供給又は回収を行わせて透析治療し得る血液透析システムに関するものである。
透析治療においては、通常、ダイアライザ等の血液浄化手段に所定濃度の透析液を供給しつつ、当該血液浄化手段にて取り除かれた血液中の老廃物等を含んだ透析液を回収するための血液透析システムが使用されている。かかる血液透析システムは、2種の原液(A剤原液及びB剤原液)を清浄水に溶解して所定濃度の透析液を作製する透析液作製手段と、作製された透析液を血液浄化手段側に導くと共に当該血液浄化手段から回収された透析液を廃液手段側に導く透析液流路と、作製された透析液が所定濃度に達しているか否かを検出すべく当該透析液の電導度を計測する電導度計測手段(電導度計など)とから主に構成されている。
ところで、例えば次亜塩素酸ナトリウムなど塩素系消毒洗浄剤を透析液流路に供給して循環させる消毒工程と、酢酸水溶液などの酸洗浄剤を透析液流路に供給して循環させる酸洗浄工程とを定期的に実施することにより、血液透析システムの衛生が長期に亘って保たれている。しかして、消毒工程においては、塩素系消毒洗浄剤による消毒とタンパク質除去が図られ、酸洗浄工程においては、透析液の成分に起因して析出される炭酸カルシウムなどの除去が図られることとなる。
然るに、消毒工程にて使用された塩素系消毒洗浄剤や酸洗浄工程にて使用された酸洗浄剤をそのまま廃液手段に導き、排水として放出すると、環境に悪影響を及ぼしてしまうことから、これを防止すべく種々提案がなされている。例えば、特許文献1にて開示されているように、従来、消毒工程後に還元剤を添加して、塩素系消毒洗浄剤などを還元剤で分解することにより無害化を図り、廃液することが提案されていた。
特開昭64−11552号公報
しかしながら、上記従来の血液透析システムにおいては、例えば塩素系消毒洗浄剤の無害化(不活化)が良好に図られているか否かを監視することができないという問題があった。即ち、消毒工程後に還元剤を所定量添加しても、例えば装置の不具合や条件の変化等により塩素系消毒洗浄剤の不活化が良好に行われない可能性があるが、かかる場合において、目視等による簡易な判別ができないという不具合があったのである。
また、上記不具合を解消すべく、例えばpH計などを装備させて、消毒工程や酸洗浄工程後のpH値を監視し、塩素系消毒洗浄剤や酢酸等の不活化が良好に行われているか否かを判別することが考えられるが、その場合、新たにpH計を設置する必要があることから、血液透析システムの製造コストが嵩んでしまうとともに、メンテナンス要素の増大に伴って作業性が悪化してしまう等の問題がある。
そこで本出願人は、消毒工程や酸洗浄工程などに用いられる溶液のpH値の変化に伴って、その電導度も上昇又は下降することを見出し、血液透析システムには必須とされる電導度計測手段(電導度計)を消毒又は酸洗浄後における廃液のpH監視にも流用することを検討した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置の製造コストの上昇及びメンテナンス作業性の悪化を抑制しつつ、廃液中に含まれる消毒剤や酸洗浄剤等の不活化が良好に図られているか否かを監視することができる血液透析システムを提供することにある。
請求項1記載の発明は、所定濃度の透析液を作製し得る透析液作製手段と、該透析液作製手段で作製された透析液を血液浄化手段側に導くとともに、当該血液浄化手段から回収された透析液を廃液手段側に導く透析液流路と、作製された透析液の濃度を検出すべく前記透析液流路を流れる透析液の電導度を計測する電導度計測手段と、閉鎖状態とされた透析液流路にアルカリ性のアルカリ洗浄剤、該アルカリ洗浄剤を不活化して酸性又は中性とする不活化剤を供給し、アルカリ洗浄工程、酸洗浄工程又は中和工程を行うための供給手段とを具備した血液透析システムであって、前記供給手段による洗浄又は中和工程時、前記電導度計測手段により計測された電導度に基づき、当該透析液流路内のpH状態を監視することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の血液透析システムにおいて、前記供給手段は、塩素系消毒洗浄剤を供給してアルカリ洗浄工程を行わせた後、不活化剤を供給して酸性の酸洗浄剤とし、酸洗浄工程を行わせることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の血液透析システムにおいて、前記供給手段は、前記酸洗浄工程の後、不活化剤を供給して中和工程を行わせることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の血液透析システムにおいて、前記供給手段は、アルカリ洗浄剤を供給する第1供給手段と、アルカリ洗浄剤を酸性の酸洗浄剤とするとともに、その酸洗浄剤を中和して中和剤とし得る不活化剤を供給する第2供給手段とから成ることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、血液透析システムには必須とされる電導度計測手段を消毒又は酸洗浄後における廃液のpH監視にも流用するので、装置の製造コストの上昇及びメンテナンス作業性の悪化を抑制しつつ、廃液中に含まれる消毒剤や酸洗浄剤等の不活化が良好に図られているか否かを監視することができる。
請求項2の発明によれば、供給手段が、塩素系消毒洗浄剤を供給してアルカリ洗浄工程を行わせた後、不活化剤を供給して酸性の酸洗浄剤とし、酸洗浄工程を行わせるとともに、当該酸洗浄工程時、電導度計測手段によるpH状態の監視が行われるので、アルカリ洗浄工程におけるpHと酸洗浄におけるpHとを連続的に変化させることができ、電導度計測手段によるpH監視を確実且つ容易とすることができるとともに、酸洗浄工程における酸洗浄が確実に行われているか否かを判別させることができる。
請求項3の発明によれば、供給手段が、酸洗浄工程の後、不活化剤を供給して中和工程を行わせるとともに、当該中和工程時、電導度計測手段によるpH状態の監視が行われるので、アルカリ洗浄工程から中和工程まで連続的にpHを変化させることができ、電導度計測手段によるpH監視を確実且つ容易とすることができるとともに、中和工程における中和が確実に行われているか否かを判別させることができる。
請求項4の発明によれば、供給手段が、アルカリ洗浄剤を供給する第1供給手段と、アルカリ洗浄剤を酸性の酸洗浄剤とするとともに、その酸洗浄剤を中和して中和剤とし得る不活化剤を供給する第2供給手段とから成るので、消毒液及び酸洗浄液の2つを供給し得るよう構成されていた既存の血液透析システムにそのまま適用することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る血液透析システムは、図1に示すように、所定濃度の透析液を作製し得る透析液作製手段1と、該透析液作製手段1で作製された透析液をダイアライザ7側に導く供給側透析液流路L1と、ダイアライザ7から回収された透析液を廃液手段5側に導く排出側透析液流路L2と、供給側透析液流路L1と排出側透析液流路L2とに跨って配設された複式ポンプ3と、電導度計4(電導度計測手段)と、除水ポンプ6とから主に構成されている。
血液浄化手段としてのダイアライザ7は、その筐体部に、血液導入ポート7c、血液導出ポート7d、透析液導入ポート7a、及び透析液導出ポート7bが形成されており、このうち血液導入ポート7cには動脈側血液回路(不図示)の基端が、血液導出ポート7dには静脈側血液回路(不図示)の基端がそれぞれ接続されている。そして、患者の血液は、動脈側血液回路、ダイアライザ7及び静脈側血液回路にて体外循環され、その過程においてダイアライザ7で浄化されるようになっている。尚、透析液導入ポート7a及び透析液導出ポート7bには、後述する供給側透析液流路L1及び排出側透析液流路L2が接続されることとなる。
ダイアライザ7内には、複数の中空糸(中空糸束)が収容されており、該中空糸内部が血液の流路とされるとともに、中空糸外周面と筐体部の内周面との間が透析液の流路とされている。各中空糸には、その外周面と内周面とを貫通した微少な孔(ポア)が多数形成されて中空糸膜を形成しており、該膜を介して血液中の老廃物が透析液内に透過して除去され得るよう構成されている。
供給側透析液流路L1は、その一端側が清浄水が供給される給水手段2に接続されるとともに、他端側がダイアライザ7の透析液導入ポート7aと接続され得るよう構成され、途中に透析液作製手段1及び電導度計4が配設されている。透析液作製手段1は、作製過程の透析液を所定量収容しつつ撹拌するための撹拌チャンバ1a、1bと、透析液の原液であるA剤原液及びB剤原液を導入し得る導入ラインL7、L8及び導入ポンプP1、P2とから主に構成されている。
A剤原液は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム及び酢酸ナトリウムなどを含有する混合水溶液から成り、導入ラインL7と連通され得る容器Ta内に収容されている。また、B剤原液は、炭酸水素ナトリウムの水溶液から成り、導入ラインL8と連通され得る容器Tb内に収容されている。そして、給水手段2から導かれた清浄水と導入ポンプP2の駆動により容器Tbから導入されたB剤原液とを撹拌チャンバ1bにて撹拌して溶解させた後、その溶液と導入ポンプP1の駆動により容器Taから導入されたA剤原液とを撹拌チャンバ1aにて撹拌して溶解させることにより、所定濃度の透析液が作製されることとなる。
電導度計4は、作製された透析液の濃度を検出すべく供給側透析液流路L1を流れる透析液の電導度を計測するためのもので、当該供給側透析液流路L1における透析液作製手段1よりも下流側で且つ複式ポンプ3よりも上流側の位置に配設されている。尚、かかる電導度計4で計測された電導度を、所定のディスプレイ等に対してリアルタイムに数値表示又はグラフ表示するようにしてもよい。
排出側透析液流路L2は、その一端側が廃水処理するための廃液手段5に接続されるとともに、他端側がダイアライザ7の透析液導出ポート7bと接続され得るよう構成され、途中に供給手段8及び複式ポンプ3を迂回するバイパスラインL3が接続されている。バイパスラインL3には、透析治療において除水を行うための除水ポンプ6が配設されており、この除水ポンプ6を駆動させると、複式ポンプ3が定量型であるため、供給側透析液流路L1から供給される透析液量よりも排出側透析液流路L2から排出される液体の容量が多くなり、その多い容量分だけ血液中から水分を除去(除水)し得るようになっている。
供給手段8は、容器F1内に収容された塩素系消毒洗浄剤、及び容器F2内に収容された不活化剤をそれぞれ導入ラインL5及びL6を介して排出側透析液流路L2に供給し、アルカリ洗浄、酸洗浄或いは中和を行い得るものである。また、導入ラインL5及びL6には、それぞれ電磁弁V3及びV4が配設されており、透析治療時においては、両電磁弁V3及びV4が閉状態とされるとともに、アルカリ洗浄工程、酸洗浄工程又は中和工程においては、電磁弁V3或いはV4の一方が選択的に開くよう構成されている。
容器F1内の塩素系消毒洗浄剤は、pHが7以上(好ましくは9以上)のアルカリ性を示すアルカリ洗浄剤から成り、特に次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒剤が好ましいが、例えば次亜塩素酸カリウム等他の次亜塩素酸アルカリ金属塩、塩素化イソシアヌル酸ナトリウム或いは塩素化イソシアヌル酸カリウム等の塩素化イソシアヌル酸アルカリ金属塩を用いてもよい。このような、アルカリ洗浄剤を供給することで、供給側透析液流路L1及び排出側透析液流路L2から成る透析液流路全般に対するたんぱく汚れの除去及び消毒などを強力に行うことができる。
一方、容器F2内の不活化剤は、透析液流路内のアルカリ洗浄剤(塩素系消毒洗浄剤)を不活化して酸性又は中性とするものであり、例えば還元剤としてのチオ硫酸ナトリウムとアルカリ剤としての水酸化ナトリウムとを混合した水溶液から成る。即ち、アルカリ洗浄後、本実施形態に係る不活化剤を供給することにより、チオ硫酸ナトリウムの還元作用(不活化)で例えばpHを4以下に低下させ、酸洗浄剤とすることができ、酸洗浄を図ることができるのである。
その後、更に不活化剤を供給すると、洗浄剤中の塩素が既に不活化されているため、少量のアルカリ成分(即ち、不活化剤が含有する水酸化ナトリウム)でもpHを容易に上昇でき、例えばpHが5〜9の中性とすることができる。ここで、本実施形態においては、チオ硫酸ナトリウム(還元剤)と水酸化ナトリウム(アルカリ剤)とを混合した水溶液を容器F2に収容し、酸洗浄工程時の酸性化、中和工程の中和化の両者を図っているが、それぞれ別個の容器に還元剤及びアルカリ剤を収容し、選択的に供給させるようにしてもよい。
尚、不活化剤に含有される還元剤として、チオ硫酸ナトリウム等チオ硫酸塩の他、重亜硫酸塩、次亜硫酸塩及びアスコルビン酸塩から選ばれる1種以上が挙げられ、塩はナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩が好ましい。また、不活化剤に含有されるアルカリ剤として、水酸化ナトリウムの他、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩から選ばれる1種以上が挙げられる。
然るに、アルカリ洗浄剤(本実施形態においては次亜塩素酸ナトリウムを含む洗浄剤)を排出側透析液流路L2に供給するための部位(容器F1に接続された導入ラインL5及び電磁弁V3)が本発明の第1供給手段、不活化剤(本実施形態においては還元剤としてのチオ硫酸ナトリウムとアルカリ剤としての水酸化ナトリウムとを混合した水溶液)を排出側透析液流路L2に供給するための部位(容器F2に接続された導入ラインL6及び電磁弁V4)が本発明の第2供給手段に該当する。
本実施形態によれば、上記の如く、アルカリ洗浄剤を酸性の酸洗浄剤とする不活化剤と、その酸洗浄剤を中和して中和剤とし得る不活化剤とを1つの剤として共通化しているので、供給手段8が、第1供給手段と第2供給手段の2つから構成させることができ、消毒液及び酸洗浄液の2つを供給し得るよう構成されていた既存の血液透析システムにそのまま適用することができる。
一方、供給側透析液流路L1における透析液作製手段1より上流側、排出側透析液流路L2における除水ポンプ6より下流側には、それぞれ電磁弁V1及びV2が配設されている。また、電磁弁V1より下流側と電磁弁V2より上流側とは、バイパスラインL4にて連結されており、該バイパスラインL4には電磁弁V5が配設されている。そして、透析治療時には、電磁弁V5が閉状態(既述の如く、電磁弁V3及びV4も閉状態)、且つ、電磁弁V1及びV2が開状態とされており、複式ポンプ3の駆動により、透析液作製手段1にて作製された所定濃度の透析液が供給側透析液流路L1を通ってダイアライザ7に供給された後、排出側透析液流路L2を通って廃液手段5に至ることとなる。
次に、透析治療後のアルカリ洗浄工程及び酸洗浄工程について説明する。
複式ポンプ3及び除水ポンプ6が停止して透析治療が終了し、不図示の血液回路中の血液が患者の体内に回収された後、供給側透析液流路L1と排出側透析液流路L2とをダイアライザ7の透析液導入ポート7a、及び透析液導出ポート7bから取り外すとともに、図2に示すように、各先端をバイパスコネクタC5に接続して短絡させる。
同時に、透析液作製手段1における導入ラインL7及びL8の先端を、接続部C3、C4から接続部C1、C2へ繋ぎ代えた後、給水手段2からの清浄水の供給を行いつつ複式ポンプ3を駆動させる。このとき、電磁弁V1、V2の開状態、電磁弁V3、V4及びV5の閉状態が維持されているため、供給された清浄水は、透析液作製手段1を含む供給側透析液流路L1、排出側透析液流路L2(複式ポンプ3部含む)及びバイパスラインL3を通って廃液手段5に導かれる。これにより、清浄水による洗浄工程が完了し、複式ポンプ3を停止させる。
続いて、電磁弁V1を閉状態としつつ電磁弁V3を開状態とし(電磁弁V2の開状態及び電磁弁V4の閉状態はそのまま)、除水ポンプ6を駆動させると、容器F1内の次亜塩素酸ナトリウムを含む洗浄剤(アルカリ洗浄剤)が導入ラインL5を介して排出側透析液流路L2に供給される。かかる洗浄剤の所定量の供給後、電磁弁V3を閉状態とするとともに電磁弁V2を閉状態及び電磁弁V5を開状態とすることにより、透析液流路を閉鎖状態(流路が閉じた状態)とする。
この閉鎖状態で複式ポンプ3を再び駆動させることにより、供給された洗浄剤が閉鎖した流路を循環し、その循環過程においてpHが10程度のアルカリ洗浄剤とされるとともに、タンパク除去や消毒などを目的としたアルカリ洗浄工程が行われることとなる。そして、所定時間経過後、複式ポンプ3を停止させ、再び電磁弁V5を閉状態、V2を開状態とするとともに、除水ポンプ6を駆動させつつ電磁弁V4を開状態とすることにより、容器F2内の不活化剤が導入ラインL6を介して排出側透析液流路L2に供給される。かかる不活化剤の所定量の供給後、電磁弁V4を閉状態とするとともに電磁弁V2を閉状態及び電磁弁V5を開状態とすることにより、透析液流路を閉鎖状態(流路が閉じた状態)とする。
この閉鎖状態で複式ポンプ3を再び駆動させることにより、供給された不活化剤が閉鎖した流路を循環し、アルカリ洗浄剤の不活化が図られるとともに、pHを10程度から2.8程度まで下降させ、洗浄剤の酸性化を図る。かかる酸性化された洗浄剤(酸洗浄剤)を閉鎖した流路内で循環させることにより、炭酸カルシウムの除去等を目的とした酸洗浄工程が行われることとなる。
そして更に所定時間経過後、上記不活化剤の供給と同様の動作にて、容器F2内の不活化剤を再び供給及び循環することにより、酸洗浄剤の不活化が図られるとともに、pHを2.8程度から5〜9程度の中性領域まで上昇させ、洗浄剤の中和を図る。かかる中和工程の後、電磁弁V5を閉状態とするとともに、電磁弁V1、V2を開きつつ給水手段2から清浄水を供給することにより、前述と同様の清浄水による洗浄工程が行われる。
ここで、本実施形態においては、上記一連の洗浄工程(清浄水による洗浄工程−アルカリ洗浄工程−酸洗浄工程−中和工程−清浄水による洗浄工程)の過程で、電導度計4による電導度の計測をリアルタイムに行っており、例えば酸洗浄工程や中和工程で規定のpHに達し、確実な酸洗浄或いは中和が行われたか否かを監視することができるよう構成されている。
即ち、一連の洗浄工程の過程において、電導度計4で計測される電導度は、図3で示す如き変化する。かかる電導度は、pHが10程度とされた状態(アルカリ洗浄工程)、pHが2.8程度とされた状態(酸洗浄工程)、pHが8.2程度とされた状態(中和工程)において、それぞれ計測される値が上昇又は下降することが分かる。従って、電導度をリアルタイムに計測すれば、規定のpHに達したか否かが判別できるのである。
より具体的には、アルカリ洗浄工程から酸洗浄工程に移行した際、電導度計4で計測される電導度の酸洗浄工程初期(pH10程度のとき)との差が0.5(mS/cm)程度になれば、酸洗浄工程で必要な酸性領域に達したと認識できるので、酸洗浄工程における酸洗浄が確実に行われているか否かを判別させることができる。同様に、酸洗浄工程から中和工程に移行した際、電導度計4で計測される電導度の酸洗浄工程時との差が0.9(mS/cm)程度になれば、中和されて無害化が図られたと認識できるので、中和工程における中和が確実に行われているか否かを判別させることができる。
本実施形態によれば、血液透析システムには必須とされる電導度計(電導度計測手段)を消毒(アルカリ洗浄)又は酸洗浄後における廃液のpH監視にも流用するので、装置の製造コストの上昇及びメンテナンス作業性の悪化を抑制しつつ、廃液中に含まれる消毒剤や酸洗浄剤等の不活化が良好に図られているか否かを監視することができる。尚、電導度計4による計測値は、図3に示すように、一連の洗浄工程の過程でグラフ表示するよう構成してもよく、或いは電導度が所定の値に達しなかったときに警報等を鳴らすよう構成してもよい。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば一連の洗浄工程において中和工程が行われないもの、或いはアルカリ洗浄工程後、中和工程に移行するもの等にも適用することができる。また、一連の洗浄工程における電導度の監視は、pHと電導度との対応関係を予め把握しておき、かかる対応関係に基づいて透析液流路内のpH状態を監視するようにすればよい。尚、個人用透析装置から成る血液透析システム或いは透析用監視装置を含む血液透析システムの何れに適用してもよい。
供給手段による洗浄又は中和工程時、電導度計測手段により計測された電導度に基づき、透析液流路内のpH状態を監視する血液透析システムであれば、透析液流路の配管形態が異なるものや他の機能が付加されたものにも適用することができる。
本発明の実施形態に係る血液透析システムの透析治療時の状態を示す模式図 同血液透析システムの洗浄工程及び中和工程時の状態を示す模式図 同血液透析システムによる一連の洗浄工程における電導度の推移を示すグラフ
符号の説明
1 透析液作製手段
2 給水手段
3 複式ポンプ
4 電導度計(電導度計測手段)
5 廃液手段
6 除水ポンプ
7 ダイアライザ(血液浄化手段)
8 供給手段
L1 供給側透析液流路(透析液流路)
L2 排出側透析液流路(透析液流路)

Claims (4)

  1. 所定濃度の透析液を作製し得る透析液作製手段と、
    該透析液作製手段で作製された透析液を血液浄化手段側に導くとともに、当該血液浄化手段から回収された透析液を廃液手段側に導く透析液流路と、
    作製された透析液の濃度を検出すべく前記透析液流路を流れる透析液の電導度を計測する電導度計測手段と、
    閉鎖状態とされた透析液流路にアルカリ性のアルカリ洗浄剤、該アルカリ洗浄剤を不活化して酸性又は中性とする不活化剤を供給し、アルカリ洗浄工程、酸洗浄工程又は中和工程を行うための供給手段と、
    を具備した血液透析システムであって、
    前記供給手段による洗浄又は中和工程時、前記電導度計測手段により計測された電導度に基づき、当該透析液流路内のpH状態を監視することを特徴とする血液透析システム。
  2. 前記供給手段は、塩素系消毒洗浄剤を供給してアルカリ洗浄工程を行わせた後、不活化剤を供給して酸性の酸洗浄剤とし、酸洗浄工程を行わせるとともに、当該酸洗浄工程時、前記電導度計測手段によるpH状態の監視が行われることを特徴とする請求項1記載の血液透析システム。
  3. 前記供給手段は、前記酸洗浄工程の後、不活化剤を供給して中和工程を行わせるとともに、当該中和工程時、前記電導度計測手段によるpH状態の監視が行われることを特徴とする請求項2記載の血液透析システム。
  4. 前記供給手段は、
    アルカリ洗浄剤を供給する第1供給手段と、
    アルカリ洗浄剤を酸性の酸洗浄剤とするとともに、その酸洗浄剤を中和して中和剤とし得る不活化剤を供給する第2供給手段と、
    から成ることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の血液透析システム。
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