JP2006269700A - 配線基板の製造方法、及び配線基板、並びに半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】めっき用スリットを用いることなくバンプ形成領域にめっきを施すことができ、したがってめっき用スリットの位置ずれによるバンプの形状不良の回避や、テープリードの狭ピッチ化などが可能となる配線基板の製造方法を提供する。
【解決手段】テープリード2に酸化膜3を形成し(図1(b1)、(b2))、バンプを形成する領域に対応する位置にスリット孔4aを有するエッチング用スリット4を用いて、そのスリット孔4aに対応する領域に存在する酸化膜3を除去し(図1(c1)、(c2))、テープリード2の一部を露出させ(図1(d1)、(d2))、酸化膜3が除去されて露出したテープリード2上にめっきを施してバンプ6を形成する(図1(e1)、(e2))。
【選択図】図1
【解決手段】テープリード2に酸化膜3を形成し(図1(b1)、(b2))、バンプを形成する領域に対応する位置にスリット孔4aを有するエッチング用スリット4を用いて、そのスリット孔4aに対応する領域に存在する酸化膜3を除去し(図1(c1)、(c2))、テープリード2の一部を露出させ(図1(d1)、(d2))、酸化膜3が除去されて露出したテープリード2上にめっきを施してバンプ6を形成する(図1(e1)、(e2))。
【選択図】図1
Description
本発明は、突起電極付きの配線基板の製造方法と、その製造方法で製造された配線基板と、その配線基板に半導体素子を実装した半導体装置に関する。
フィルム基材を使用したパッケージモジュールの一種として、絶縁性のフィルム基材を用いたCOF(Chip On Film)が知られている。COFは、現在フラットパネルディスプレイの駆動用ドライバに主に使用されている。
以下、COF等の半導体装置にベースとして使用されるテープキャリア基板の従来の製造方法について、図9を用いて説明する。テープキャリア基板は、絶縁性のフィルム基材上に導体配線であるテープリードが設けられ、さらにそのテープリード上に突起電極であるバンプが形成された配線基板である。
図9は、従来のテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図9(a1)〜(d1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図、図9(a2)〜(d2)は、各々図9(a1)〜(d1)に対応しており、図9(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
まず、ポリイミド製のフィルム基材1と電極層からなる2層構造のテープを作製する。通常、電極層には導電性の物質である銅(Cu)が広く用いられている。その後、暗室工程、エッチング工程を経て、電極層のエッチングを行い、テープキャリア基板の半導体搭載部に長さが異なり且つ整列したテープリード2を形成する(図9(a1)、(a2))。
次に、フィルム基材1のテープリード2が形成された面側の全面をめっき用スリット20で覆う。めっき用スリット20は、テープリード2の長手方向を横切ってテープリード2の両側の領域に広がるスリット孔20aを千鳥状に有しており、各スリット孔20aをバンプを形成する領域に合わせ込む(図9(b1)、(b2))。
次に、図9(c1)、(c2)に示すように、めっき方式でバンプ6の形成を行う。通常、めっき方式としては、電解めっき方式が採用される。すなわち、めっき液をスリット孔20aを通じてテープリード2に当て、テープリード2に電流を供給することで、バンプ6を形成する。バンプは、通常、金(Au)や銅(Cu)を用いて形成する。また、ある程度の硬度が必要な場合にはニッケル(Ni)を混ぜる方法もある。
最後に、図9(d1)、(d2)に示すように、めっき用スリット20を外し、バンプ付テープキャリア基板が完成する。このように、従来は、テープリードが設けられたフィルム基材をめっき用スリットで覆い、スリット孔を通してめっきすることで、テープリード上にバンプを形成していた(特許文献1参照。)。
しかしながら、従来のテープキャリア基板の製造方法では、スリット孔のバンプ形成領域への合わせ込みがずれると、バンプの形状不良を生ずるおそれがあった。例えば図10(a)に示すようにめっき用スリット20が位置ずれして、スリット孔20aのテープリード幅方向の一方の端部が、バンプのテープリード幅方向の成長分よりもテープリード2に近接すると、バンプの形状不良を生じてしまう。そのため、従来は、バンプのテープリード幅方向の成長分を考慮して、スリット孔のバンプ形成領域への合わせ込みを高精度に行う必要があった。
また近年では、テープリードの狭ピッチ化が求められているが、めっき用スリットのスリット孔を通してめっきすることでテープリード上にバンプを形成する従来のテープキャリア基板の製造方法では、狭ピッチ化が進むと、めっき用スリットが少し位置ずれするだけで正規のバンプ形成領域以外にバンプが形成されるおそれがあった。例えば図10(b)に示すようにめっき用スリット20が位置ずれして、スリット孔20aに対応する領域に隣のテープリード2も入ってしまうと、正規のバンプ形成領域以外にもバンプが形成されるおそれがある。このように、従来のめっき用スリットを用いたテープキャリア基板の製造方法は、テープリードの狭ピッチ化の妨げとなっていた。
また、従来のテープキャリア基板におけるテープリードは、バンプ形成領域以外の領域が剥き出しの状態になっており、そのため、半導体チップの電極部以外の領域がテープリードに接触して電気的不良が発生するおそれがあった。
また、従来のテープキャリア基板におけるテープリードは、銅等の導電性物質が剥き出しで形成されており、加えてバンプも銅や金等の導電性物質が剥き出しで形成されているので、ストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションにより、テープリードやバンプの導電性物質が移動してしまい、テープリードやバンプがショートしてしまうおそれがあった。
以上のように、従来のテープリード基板の製造方法は、めっき用スリットを用いてバンプを形成していたので、位置がずれるとバンプの形状不良が発生するおそれがあり、めっき用スリットの高精度な位置決めが必要であった。また、テープリードの狭ピッチ化の妨げともなっていた。
さらに、従来の製造方法で製造されたテープキャリア基板は、半導体チップを実装すると、半導体チップの電極部以外の領域がテープリードに接触して電気的不良が発生するおそれがあった。また、ストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションによってテープリードやバンプがショートしてしまうおそれがあった。
特開2001−168129号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、テープリード(導体配線)のバンプ(突起電極)形成領域以外の領域を絶縁膜で被覆して、銅等の導電性物質が剥き出しの状態となっているバンプ形成領域にめっき方式でバンプを形成することにより、めっき用スリットを用いることなくバンプ形成領域にめっきを施すことができ、したがってめっき用スリットの位置ずれによるバンプの形状不良を回避できるとともに、テープリードの狭ピッチ化が可能となり、さらに半導体チップ(半導体素子)の電極部以外の領域がテープリードに接触して起こる電気的不良や、ストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションによるテープリードやバンプのショートも回避できるようになる配線基板の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、上記した製造方法で製造した配線基板と、その配線基板に半導体素子を実装した半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の配線基板の製造方法は、絶縁性基材上に設けられた導体配線に絶縁膜を形成する工程と、前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がるスリット孔を有するスリットを前記絶縁性基材に対向させる工程と、前記スリットを通して、前記スリット孔に対応する領域に存在する前記絶縁膜を除去し、前記導体配線の一部を露出させる工程と、前記絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線上にめっきを施して突起電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。また、本発明の請求項2記載の配線基板の製造方法は、請求項1記載の配線基板の製造方法において、前記絶縁膜が酸化膜であることを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載の配線基板の製造方法は、導体配線が設けられた絶縁性基材のその前記導体配線が設けられた面側の全面に感光性絶縁膜を形成する工程と、前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がる光透過部あるいは光遮断部を有する露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、前記露光マスクを通して、前記光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記感光性絶縁膜を除去し、前記導体配線の上面の一部を露出させる工程と、前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線の上面にめっきを施して突起電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。また、本発明の請求項4記載の配線基板の製造方法は、請求項3記載の配線基板の製造方法において、前記感光性絶縁膜が感光性のポリイミド膜であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5記載の配線基板の製造方法は、導体配線が設けられた絶縁性基材のその前記導体配線が設けられた面側の全面に感光性絶縁膜を形成する工程と、前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がる光透過部あるいは光遮断部を有する露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、前記露光マスクを通して前記感光性絶縁膜の除去を行い、前記光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記感光性絶縁膜を残して前記導体配線を露出させる工程と、前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線に絶縁膜を形成する工程と、残りの前記感光性絶縁膜を除去する工程と、残りの前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線上にめっきを施して突起電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。また、本発明の請求項6記載の配線基板の製造方法は、請求項5記載の配線基板の製造方法において、前記感光性絶縁膜が感光性レジストであることを特徴とする。
また、本発明の請求項7記載の配線基板の製造方法は、絶縁性基材上に設けられた導体配線に感光性絶縁膜を形成する工程と、前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がる光透過部あるいは光遮断部を有する露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、前記露光マスクを通して前記感光性絶縁膜の除去を行い、前記光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記感光性絶縁膜を残して前記導体配線を露出させる工程と、前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線に絶縁膜を形成する工程と、残りの前記感光性絶縁膜を除去する工程と、残りの前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線上にめっきを施して突起電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項8記載の配線基板の製造方法は、絶縁性基材上に下地金属を形成する工程と、前記下地金属上に第1の感光性絶縁膜を形成する工程と、所定の配線パターン状の第1の光透過部あるいは光遮断部を有する第1の露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、前記第1の露光マスクを通して、前記第1の光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記第1の感光性絶縁膜を除去し、前記下地金属の上面の一部を露出させる工程と、前記第1の感光性絶縁膜が除去されて露出した前記下地金属の上面にめっきを施して導体配線を形成する工程と、前記絶縁性基材の前記導体配線が形成された面側の全面あるいは前記導体配線の上面に第2の感光性絶縁膜を形成する工程と、前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がる第2の光透過部あるいは光遮断部を有する第2の露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、前記第2の露光マスクを通して前記第2の感光性絶縁膜の除去を行い、前記第2の光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記第2の感光性絶縁膜を残して前記導体配線の上面を露出させる工程と、前記第2の感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線の上面に絶縁膜を形成する工程と、残りの前記第2の感光性絶縁膜を除去する工程と、残りの前記第2の感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線の上面にめっきを施して突起電極を形成する工程と、残りの前記第1の感光性絶縁膜を除去するとともに、この残りの前記第1の感光性絶縁膜が除去されて露出した前記下地金属を除去する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項9記載の配線基板は、絶縁性基材と、前記絶縁性基材上に設けられた導体配線と、前記導体配線上に形成された突起電極とを備える配線基板において、前記導体配線が、前記突起電極が形成されている領域以外の領域を絶縁膜により被覆されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項10記載の配線基板は、請求項9記載の配線基板において、前記突起電極が、前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の前記絶縁性基材上の領域に亘って形成されるとともに前記導体配線の上面および両側面に接合されていることを特徴とする。また、本発明の請求項11記載の配線基板は、請求項9もしくは10のいずれかに記載の配線基板において、前記絶縁膜が酸化膜であることを特徴とする。
また、本発明の請求項12記載の配線基板は、絶縁性基材と、前記絶縁性基材上に設けられた導体配線と、前記導体配線の上面に形成された突起電極とを備える配線基板であって、前記導体配線が、前記突起電極が形成されている領域以外の上面領域を絶縁膜により被覆されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項13記載の配線基板は、請求項9ないし12のいずれかに記載の配線基板において、前記導体配線上面の前記突起電極が、前記導体配線上面の前記絶縁膜よりも厚い部分を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項14記載の配線基板は、絶縁性基材と、前記絶縁性基材上に設けられた導体配線と、前記導体配線の上面に形成された突起電極とを備える配線基板であって、前記絶縁性基材の前記導体配線が設けられた面側の全面のうち、前記突起電極が形成されている領域以外の領域が感光性絶縁膜で被覆されていることを特徴とする。また、本発明の請求項15記載の配線基板は、請求項14記載の配線基板において、前記感光性絶縁膜が感光性のポリイミド膜であることを特徴とする。
また、本発明の請求項16記載の配線基板は、請求項14もしくは15のいずれかに記載の配線基板において、前記導体配線上面の前記突起電極が、前記導体配線上面の前記感光性絶縁膜よりも厚い部分を有することを特徴とする。
また、本発明の請求項17記載の半導体装置は、請求項9ないし16のいずれかに記載の配線基板と、前記配線基板上に実装された半導体素子とを備え、前記突起電極を介して、前記半導体素子の電極部と前記導体配線とが接続されたことを特徴とする。
本発明によれば、めっき用スリットを用いずに配線基板を製造でき、したがってめっき用スリットの位置ずれによる突起電極の形状不良を回避できるとともに、導体配線の狭ピッチ化が可能となる。さらに半導体素子の電極部以外の領域が導体配線に接触して起こる電気的不良や、ストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションによる導体配線や突起電極のショートも回避できる。
以下、本発明の実施の形態におけるテープキャリア基板(配線基板)の製造方法と、その製造方法で製造されたテープキャリア基板と、そのテープキャリア基板に半導体チップ(半導体素子)を実装した半導体装置について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図1(a1)〜(e1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図1(a2)〜(e2)は、各々図1(a1)〜(e1)に対応しており、図1(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
図1は、本実施の形態1におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図1(a1)〜(e1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図1(a2)〜(e2)は、各々図1(a1)〜(e1)に対応しており、図1(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
まず、絶縁性のフィルム基材(絶縁性基材)と電極層からなる2層構造のテープを作成する。通常、フィルム基材にはポリイミドが、電極層には導電性の物質である銅(Cu)が用いられる。
次に、電極層の全面に感光性レジストを形成する。通常、感光性レジストの形成には印刷方法などが用いられる。次に、露光マスクを通して、露光、現像を施し、テープリード(導体配線)を形成する領域を除いた領域に存在する感光性レジストを除去し、それによって露出した電解層をエッチングすることでテープリードを形成する。その後、不要となった感光性レジストを除去することで、図1(a1)、(a2)に示すように、長さが異なり且つ整列したテープリード2が半導体搭載部に設けられたフィルム基材1を得る。
次に、テープリード2の全面に絶縁膜として酸化膜3を形成する(図1(b1)、(b2))。酸化膜の形成方法としては、酸素雰囲気中にこのフィルム基材1を入れ、長時間そのまま放置する。そうすることでテープリード2上に酸化膜3が形成される。
次に、フィルム基材1のテープリード2が設けられた面側にエッチング用スリット4を対向させる。エッチング用スリット4は、各テープリード2の長手方向を横切って各テープリード2の両側の領域に広がるスリット孔4aを有しており、各スリット孔4aをバンプ(突起電極)を形成する領域に合わせ込む。その後、エッチング液を用いて、各スリット孔4aに対応する領域に存在するテープリード2上の酸化膜3を除去する(図1(c1)、(c2))。これにより、図1(d1)、(d2)に示すように、テープリード2は、酸化膜で被覆された酸化膜保護部分と、酸化膜が除去されて導電性物質が露出した酸化膜除去部分5とに区分けされる。
なお、スリット孔4aのバンプ形成領域への合わせ込みは、テープリードの幅方向についてはスリット孔4a中にテープリードの両端が収まるようにすればよく、バンプのテープリード幅方向の成長分を考慮する必要は無く、従来のめっき用スリットの合わせ込みのように高精度である必要は無い。
テープリードに酸化膜除去部分を形成したのは、めっき方式でバンプを形成する場合、非導電性物質である酸化膜が存在する部分のテープリード上にはバンプが形成されず、導電性物質であるテープリードが剥き出しになっている部分にバンプが形成されるためである。
次に、図1(e1)、(e2)に示すように、酸化膜除去部分5にめっき方式でバンプ6の形成を行う。以上の工程により、テープリード2の酸化膜除去部分5にバンプ6が形成されたテープキャリア基板が完成する。
なお、通常、めっき方式としては、電解めっき方式が採用される。すなわち、めっき液をテープリードに当て、テープリードに電流を供給することでバンプが形成される。バンプは、通常、金(Au)や銅(Cu)を用いて形成する。また、ある程度の硬度が必要ならばニッケル(Ni)を混ぜる方法もある。
(実施の形態2)
図2は、本実施の形態2におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図2(a1)〜(e1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図2(a2)〜(e2)は、各々図2(a1)〜(e1)に対応しており、図2(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
図2は、本実施の形態2におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図2(a1)〜(e1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図2(a2)〜(e2)は、各々図2(a1)〜(e1)に対応しており、図2(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
まず、前述した実施の形態1と同様にフィルム基材1を製造する(図2(a1)、(a2))。次に、このフィルム基材1のテープリード2が設けられた面側の全面に感光性絶縁膜として感光性のポリイミド膜7を形成する(図2(b1)、(b2))。通常、感光性のポリイミド膜の形成には印刷方法などが用いられる。なお、膜厚は1.0〜2.0μmレベルにする。
次に、フィルム基材1のテープリード2が設けられた面側に露光マスク8を対向させる。露光マスク8は、各テープリード2の長手方向を横切って各テープリード2の両側の領域に広がる光透過部8aを有しており、各光透過部8aをバンプ形成領域に合わせ込む。その後、露光マスク8を通して感光性のポリイミド膜7を露光し、現像する(図2(c1)、(c2))。これにより、図2(d1)、(d2)に示すように、光透過部8aに対応する領域に存在する感光性のポリイミド膜7が除去され、感光性のポリイミド膜7中に各テープリード2の上面の一部が露出する。本実施の形態2では、ポジ型の感光性のポリイミド膜を用いるが、ネガ型を用いてもよく、その場合には、光透過部と光遮断部の入れ替わった露光マスクを使用する。
なお、光透過部8aのバンプ形成領域への合わせ込みは、テープリードの幅方向については光透過部8a中にテープリードの両端が収まるようにすればよく、バンプのテープリード幅方向の成長分を考慮する必要は無く、従来のめっき用スリットの合わせ込みのように高精度である必要は無い。
次に、図2(e1)、(e2)に示すように、感光性のポリイミド膜7が除去されて露出したテープリードの上面にめっき方式でバンプ6の形成を行う。以上の工程により、感光性のポリイミド膜7中に一部露出したテープリード2の上面にバンプ6が形成されたテープキャリア基板が完成する。
以上のように、本実施の形態2における製造方法で製造したテープキャリア基板は、フィルム基材1のテープリード2が設けられた面側の全面のうち、バンプ6が形成されている領域以外の領域が感光性のポリイミド膜7で被覆されたものとなる。
また、このテープキャリア基板をベースとする半導体装置は、バンプ6を介して、半導体チップの電極部とテープリード2が接続されるが、テープリード2のバンプ形成領域以外の部分が感光性のポリイミド膜7で被覆されているので、半導体チップの電極部以外の領域がテープリード2に接触して起こる電気的な不良を防ぐことができる。
なお、バンプ6の厚みは、半導体チップの電極部のバンプ6への接合時に圧力をバンプ6に集中させるため、感光性のポリイミド膜7の厚みよりも厚くする。また、バンプ6のテープリード2の幅方向に沿った断面形状は、中央部が両側よりも高くなった中高の形状にする。このようにすれば、半導体チップ実装時に半導体チップの電極部表面に形成された酸化膜を破りやすく、またNCP(Non Conductive Resin Paste)工法においては封止樹脂を押しのけやすい。よって、半導体チップの電極部とバンプ6との接合を容易に行うことができるようになる。
(実施の形態3)
図3は、本実施の形態3におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図3(a1)〜(g1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図3(a2)〜(g2)は、各々図3(a1)〜(g1)に対応しており、図3(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
図3は、本実施の形態3におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図3(a1)〜(g1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図3(a2)〜(g2)は、各々図3(a1)〜(g1)に対応しており、図3(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
まず、前述した実施の形態1と同様にフィルム基材1を製造する(図3(a1)、(a2))。次に、このフィルム基材1のテープリード2が設けられた面の全面に感光性絶縁膜として感光性レジスト9を形成する(図3(b1)、(b2))。通常、感光性レジストの形成には印刷方法などが用いられる。なお、膜厚は2.0μm〜3.0μmレベルにする。
次に、フィルム基材1のテープリードが設けられた面側に露光マスク10を対向させる。露光マスク10は、各テープリード2の長手方向を横切って各テープリード2の両側の領域に広がる光遮断部10aを有しており、各光遮断部10aをバンプ形成領域に合わせ込む。その後、露光マスク10を通して感光性レジスト9を露光し、現像する(図3(c1)、(c2))。これにより、図3(d1)、(d2)に示すように、光遮断部10aに対応する領域に存在する感光性レジスト9を残してテープリード2が露出する。本実施の形態3では、ポジ型の感光性レジストを用いるが、ネガ型を用いてもよく、その場合には、光遮断部と光透過部の入れ替わった露光マスクを使用する。
なお、光遮断部10aのバンプ形成領域への合わせ込みは、テープリードの幅方向については光遮断部10a中にテープリードの両端が収まるようにすればよく、バンプのテープリード幅方向の成長分を考慮する必要は無く、従来のめっき用スリットの合わせ込みのように高精度である必要は無い。
次に、図3(e1)、(e2)に示すように、テープリード2の露出した部分に絶縁膜11を形成する。絶縁膜の形成方法には、電着絶縁膜形成方法などがある。電着絶縁膜形成方式で絶縁膜を形成する場合、絶縁膜成分を含むめっき液をテープリード2へ当て、テープリード2へ電流を供給することで、テープリード2の露出した部分(感光性レジスト9で覆われていない部分)に絶縁膜を形成する。なお、絶縁膜としては、例えば樹脂系のものを使用する。
次に、残りの感光性レジスト9を除去して、図3(f1)、(f2)に示すように、テープリード2を部分的に露出させる。これによりテープリード2は、絶縁膜で被覆された絶縁膜保護部分と、絶縁膜が除去されて導電性物質が露出した絶縁膜除去部分12とに区分けされる。
次に、図3(g1)、(g2)に示すように、絶縁膜除去部分12にめっき方式でバンプ6の形成を行う。以上の工程により、テープリード2の絶縁膜除去部分12にバンプ6が形成されたテープキャリア基板が完成する。
(実施の形態4)
図4は、本実施の形態4におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図4(a1)〜(g1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図4(a2)〜(g2)は、各々図4(a1)〜(g1)に対応しており、図4(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
図4は、本実施の形態4におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図4(a1)〜(g1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図4(a2)〜(g2)は、各々図4(a1)〜(g1)に対応しており、図4(a1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
まず、前述した実施の形態1と同様にフィルム基材1を製造する(図4(a1)、(a2))。次に、テープリード2の全面に電着絶縁膜形成方式により感光性絶縁膜13を形成する(図4(b1)、(b2))。なお、感光性絶縁膜としては、例えば樹脂系のものを使用する。
次に、前述した実施の形態3と同様に、露光マスク10を対向させ、露光マスク10を通して感光性絶縁膜13を露光し、現像する(図4(c1)、(c2))。これにより、図4(d1)、(d2)に示すように、光遮断部10aに対応する領域に存在する感光性絶縁膜13を残してテープリード2が露出する。本実施の形態4では、ポジ型の感光性絶縁膜を用いるが、ネガ型を用いてもよく、その場合には、光遮断部と光透過部の入れ替わった露光マスクを使用する。
次に、図4(e1)、(e2)に示すように、テープリード2の露出した部分に電着絶縁膜形成方式により絶縁膜11を形成する。その後、残りの感光性絶縁膜13を除去して、図4(f1)、(f2)に示すように、テープリード2を部分的に露出させる。これによりテープリード2は、絶縁膜で被覆された絶縁膜保護部分と、絶縁膜が除去されて導電性物質が露出した絶縁膜除去部分12とに区分けされる。なお、絶縁膜としては、例えば樹脂系のものを使用する。
次に、図4(g1)、(g2)に示すように、絶縁膜除去部分12にめっき方式でバンプ6の形成を行う。以上の工程により、テープリード2の絶縁膜除去部分12にバンプ6が形成されたテープキャリア基板が完成する。
以上のように、実施の形態1ないし4で説明した方法でテープキャリア基板を作製すれば、バンプを形成するめっき工程時点で、テープリード2上のバンプを形成しない部分に絶縁膜(酸化膜や感光性のポリイミド膜や樹脂系の絶縁膜など)が形成されているため、めっき用スリットが不要となる。したがって、従来のように、めっき用スリットの位置合わせに失敗してバンプの形状不良を招く事態を回避できる。また、テープリードの狭ピッチ化も可能となる。したがって、COF等の微細化に有用である。
さらに、半導体チップの電極部以外の領域がテープリードに接触して起こる電気的不良を回避できる。また、ストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションによる導電性物質の移動を防止し、テープリードやバンプがショートする異常の発生も回避できる。
また、実施の形態3、4において電着絶縁膜形成方式により形成した絶縁膜11がフィルム基材の特徴を生かした折り曲げに対し十分に柔軟である場合には、ソルダーレジストとしてそのまま使用することができる。なお、十分に柔軟な絶縁膜としては、例えば樹脂系のものなどがある。
(実施の形態5)
図5(a)、(b)は、本実施の形態5における半導体装置の一部を示す断面図である。図5(a)は、実施の形態1、3、4で説明した方法で作製したテープキャリア基板に半導体チップを実装した半導体装置のテープリードの長手方向に沿った断面を表しており、図5(b)は、テープリードの幅方向に沿った断面を表している。図5に示すように、このテープキャリア基板をベースとする半導体装置は、バンプ6を介して、半導体チップの電極部16とテープリード2が接続される。
図5(a)、(b)は、本実施の形態5における半導体装置の一部を示す断面図である。図5(a)は、実施の形態1、3、4で説明した方法で作製したテープキャリア基板に半導体チップを実装した半導体装置のテープリードの長手方向に沿った断面を表しており、図5(b)は、テープリードの幅方向に沿った断面を表している。図5に示すように、このテープキャリア基板をベースとする半導体装置は、バンプ6を介して、半導体チップの電極部16とテープリード2が接続される。
図5(a)に示すように、テープリード2は、バンプ6が形成されている領域以外を絶縁膜14で被覆されている。これにより、半導体チップ15の電極部16以外の領域がテープリード2に接触して起こる電気的な不良を防ぐことができる。ここで、バンプ6のテープリード2上面に形成されている部分の厚みは、半導体チップの電極部16のバンプ6への接合時に圧力をバンプ6に集中させるため、絶縁膜14の厚みよりも厚くする。
また図5(b)に示すように、バンプ6は、テープリード2の長手方向を横切ってテープリード2の両側のフィルム基材1の領域に亘って形成されるとともに、テープリード2の上面および両側面に接合されているため、テープリード2とバンプ6との密着力が強くなり、半導体チップ実装時の応力によるバンプ6のテープリード2からの剥離を防ぐことができる。
また、バンプ6のテープリード2の幅方向に沿った断面形状は、中央部が両側よりも高くなった中高形状となっているため、半導体チップ実装時に半導体チップの電極部16表面に形成された酸化膜を破りやすく、またNCP工法においては封止樹脂を押しのけやすい。よって、半導体チップの電極部16とバンプ6との接合を容易に行うことができる。
(実施の形態6)
図6−1、6−2は、本実施の形態6におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図6−1、6−2(a1)〜(j1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図6−1、6−2(a2)〜(j2)は、各々図6−1、6−2(a1)〜(j1)に対応しており、図6−1(b1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
図6−1、6−2は、本実施の形態6におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図6−1、6−2(a1)〜(j1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図6−1、6−2(a2)〜(j2)は、各々図6−1、6−2(a1)〜(j1)に対応しており、図6−1(b1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
まず、図6−1(a1)、(a2)に示すように、フィルム基材1表面全体に下地金属17を形成し、その下地金属17表面全体に第1の感光性絶縁膜18を形成する。次に、所定の配線パターン状の光透過部を有する露光マスク(第1の露光マスク)を通して露光、現像を施し、感光性絶縁膜18を一部除去してテープリードを形成する領域に下地金属17上面を露出させる(図6−1(b1)、(b2))。そして、図6−1(c1)、(c2)に示すように、金属めっき方式で、露出した下地金属17上面にテープリード2を形成する。本実施の形態6では、ポジ型の第1の感光性絶縁膜を用いるが、ネガ型を用いてもよく、その場合には、光透過部と光遮断部を入れ替えた露光マスクを使用する。
次に、図6−1(d1)、(d2)に示すように、フィルム基材1のテープリード2が形成された面側の全面に第2の感光性絶縁膜19を形成する。次に、前述した実施の形態3と同様に、露光マスク10(第2の露光マスク)を対向させ、露光マスク10を通して第2の感光性絶縁膜19を露光し、現像する(図6−1(e1)、(e2))。これにより、図6−2(f1)、(f2)に示すように、光遮断部10aに対応する領域に存在する第2の感光性絶縁膜19を残してテープリード2の上面の一部が露出する。本実施の形態6では、ポジ型の第2の感光性絶縁膜を用いるが、ネガ型を用いてもよく、その場合には、光遮断部と光透過部が入れ替わった露光マスクを使用する。
なお、第1と第2の感光性絶縁膜には、例えば樹脂系のものを使用する。また、第1の感光性絶縁膜はテープリードが十分形成される程度の厚みにし、第2の感光性絶縁膜はバンプが十分形成される程度の厚みにする。
次に、図6−2(g1)、(g2)に示すように、テープリード2の露出した上面部分に電着絶縁膜形成方式により絶縁膜11を形成する。次に、残りの第2の感光性絶縁膜19を除去して、図6−2(h1)、(h2)に示すように、テープリード2上面を部分的に露出させる。
次に、図6−2(i1)、(i2)に示すように、露出したテープリード2の上面にめっき方式でバンプ6の形成を行う。その後、図6−2(j1)、(j2)に示すように、残りの第1の感光性絶縁膜18を除去するとともに、この残りの第1の感光性絶縁膜18を除去して露出した下地金属17も除去する。以上の工程により、テープリード2の上面にバンプ6が形成されたテープキャリア基板が完成する。
(実施の形態7)
図7は、本実施の形態7におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図7−1、7−2(a1)〜(j1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図7−1、7−2(a2)〜(j2)は、各々図7−1、7−2(a1)〜(j1)に対応しており、図7−1(b1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
図7は、本実施の形態7におけるテープキャリア基板の製造工程を示す図である。図7−1、7−2(a1)〜(j1)は、テープキャリア基板の半導体搭載部の平面図である。図7−1、7−2(a2)〜(j2)は、各々図7−1、7−2(a1)〜(j1)に対応しており、図7−1(b1)に示すA−A´の位置から見た断面を表している。
図7−1(a1)、(a2)〜図7−1(c1)、(c2)までの工程は、実施の形態6で説明した図6−1(a1)、(a2)〜図6−1(c1)、(c2)までの工程と同じであるので、説明を省略する。
本実施の形態7では、図7−1(d1)、(d2)に示すように、露出したテープリード2上面に電着絶縁膜形成方式により第2の感光性絶縁膜19を形成する。そして、実施の形態6と同様に、露光マスク10を対向させ、露光マスク10を通して第2の感光性絶縁膜19を露光し、現像する(図7−1(e1)、(e2))。これにより、図7−2(f1)、(f2)に示すように、光遮断部10aに対応する領域に存在する第2の感光性絶縁膜19を残してテープリード2の上面の一部が露出する。
以降の図7−2(g1)、(g2)〜図7−2(j1)、(j2)までの工程は、実施の形態6で説明した図6−2(g1)、(g2)〜図6−2(j1)、(j2)までの工程と同じであるので、説明を省略する。以上の工程により、テープリード2の上面にバンプ6が形成されたテープキャリア基板が完成する。
(実施の形態8)
図8(a)、(b)は、本実施の形態8における半導体装置の一部を示す断面図である。図8(a)は、実施の形態6、7で説明した方法で作製したテープキャリア基板に半導体チップを接合した半導体装置のテープリードの長手方向に沿った断面を表しており、図8(b)は、テープリードの幅方向に沿った断面を表している。図8に示すように、このテープキャリア基板をベースとする半導体装置は、バンプ6を介して、半導体チップの電極部16とテープリード2が接続される。
図8(a)、(b)は、本実施の形態8における半導体装置の一部を示す断面図である。図8(a)は、実施の形態6、7で説明した方法で作製したテープキャリア基板に半導体チップを接合した半導体装置のテープリードの長手方向に沿った断面を表しており、図8(b)は、テープリードの幅方向に沿った断面を表している。図8に示すように、このテープキャリア基板をベースとする半導体装置は、バンプ6を介して、半導体チップの電極部16とテープリード2が接続される。
図8(a)に示すように、テープリード2の上面は、バンプ6が形成されている領域以外を絶縁膜14で被覆されている。これにより半導体チップ15の電極部16以外の領域がテープリード2に接触して起こる電気的な不良を防ぐことができる。ここで、バンプ6の厚みは、半導体チップの電極部16のバンプ6への接合時に圧力をバンプ6に集中させるため、絶縁膜14の厚みよりも厚くする。
また図8(b)に示すように、実施の形態6、7で説明した方法でテープキャリア基板を作製すれば、バンプ6のテープリード幅方向については、テープリード2の幅以上には成長しないので、テープリード2の配線間隔を狭く設計でき、狭ピッチ化が可能となる。
以上のように、各実施の形態によれば、めっき用スリットを用いずにテープキャリア基板を製造でき、したがってめっき用スリットの位置ずれによるバンプの形状不良を回避できる。また、めっき用スリットのスリット孔が、狙いのテープリード以外に、隣接するテープリードにもかかってしまう異常についての対策が可能となり、テープリードの狭ピッチ化が可能となる。
さらに、半導体装置の組み立て中にテープリードが半導体チップの電極部以外の領域に接触してしまい、組み立て後にテープリード自体の導電性物質を通じて半導体チップに電流がリークする電気的不良を回避することができる。
また、テープリードが狭パッドピッチになった場合でもテープリードが絶縁状態にあるため、ストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションによるテープリードやバンプのショートを回避できる。
なお、各実施の形態では、長さが異なり且つ整列したテープリードが半導体搭載部に設けられたフィルム基材を用いたが、長さの揃ったテープリードが設けられたフィルム基材であっても同様に実施することができる。
本発明にかかる配線基板の製造方法、及び配線基板、並びに半導体装置は、めっき用スリットを用いずに配線基板を製造でき、したがってめっき用スリットの位置ずれによる突起電極の形状不良を回避できるとともに、導体配線の狭ピッチ化が可能となり、さらに、導体配線が半導体素子の電極部以外の領域に接触して起こる電気的不良を回避でき、また、導体配線が狭パッドピッチになった場合に起こるストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションを防止して導体配線や突起電極のショートを回避でき、特に微細なパッケージモジュールに有用である。
1 フィルム基材
2 テープリード
3 酸化膜
4 エッチング用スリット
4a スリット孔
5 酸化膜除去部分
6 バンプ
7 感光性のポリイミド膜
8 露光マスク
8a 光透過部
9 感光性レジスト
10 露光マスク
10a 光遮断部
11 絶縁膜
12 絶縁膜除去部
13 感光性絶縁膜
14 絶縁膜
15 半導体チップ
16 半導体チップの電極部
17 下地金属
18 第1の感光性絶縁膜
19 第2の感光性絶縁膜
20 めっき用スリット
20a スリット孔
2 テープリード
3 酸化膜
4 エッチング用スリット
4a スリット孔
5 酸化膜除去部分
6 バンプ
7 感光性のポリイミド膜
8 露光マスク
8a 光透過部
9 感光性レジスト
10 露光マスク
10a 光遮断部
11 絶縁膜
12 絶縁膜除去部
13 感光性絶縁膜
14 絶縁膜
15 半導体チップ
16 半導体チップの電極部
17 下地金属
18 第1の感光性絶縁膜
19 第2の感光性絶縁膜
20 めっき用スリット
20a スリット孔
Claims (17)
- 絶縁性基材上に設けられた導体配線に絶縁膜を形成する工程と、
前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がるスリット孔を有するスリットを前記絶縁性基材に対向させる工程と、
前記スリットを通して、前記スリット孔に対応する領域に存在する前記絶縁膜を除去し、前記導体配線の一部を露出させる工程と、
前記絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線上にめっきを施して突起電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。 - 請求項1記載の配線基板の製造方法において、前記絶縁膜は酸化膜であることを特徴とする配線基板の製造方法。
- 導体配線が設けられた絶縁性基材のその前記導体配線が設けられた面側の全面に感光性絶縁膜を形成する工程と、
前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がる光透過部あるいは光遮断部を有する露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、
前記露光マスクを通して、前記光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記感光性絶縁膜を除去し、前記導体配線の上面の一部を露出させる工程と、
前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線の上面にめっきを施して突起電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。 - 請求項3記載の配線基板の製造方法において、前記感光性絶縁膜は感光性のポリイミド膜であることを特徴とする配線基板の製造方法。
- 導体配線が設けられた絶縁性基材のその前記導体配線が設けられた面側の全面に感光性絶縁膜を形成する工程と、
前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がる光透過部あるいは光遮断部を有する露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、
前記露光マスクを通して前記感光性絶縁膜の除去を行い、前記光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記感光性絶縁膜を残して前記導体配線を露出させる工程と、
前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線に絶縁膜を形成する工程と、
残りの前記感光性絶縁膜を除去する工程と、
残りの前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線上にめっきを施して突起電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。 - 請求項5記載の配線基板の製造方法において、前記感光性絶縁膜は感光性レジストであることを特徴とする配線基板の製造方法。
- 絶縁性基材上に設けられた導体配線に感光性絶縁膜を形成する工程と、
前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がる光透過部あるいは光遮断部を有する露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、
前記露光マスクを通して前記感光性絶縁膜の除去を行い、前記光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記感光性絶縁膜を残して前記導体配線を露出させる工程と、
前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線に絶縁膜を形成する工程と、
残りの前記感光性絶縁膜を除去する工程と、
残りの前記感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線上にめっきを施して突起電極を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。 - 絶縁性基材上に下地金属を形成する工程と、
前記下地金属上に第1の感光性絶縁膜を形成する工程と、
所定の配線パターン状の第1の光透過部あるいは光遮断部を有する第1の露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、
前記第1の露光マスクを通して、前記第1の光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記第1の感光性絶縁膜を除去し、前記下地金属の上面の一部を露出させる工程と、
前記第1の感光性絶縁膜が除去されて露出した前記下地金属の上面にめっきを施して導体配線を形成する工程と、
前記絶縁性基材の前記導体配線が形成された面側の全面あるいは前記導体配線の上面に第2の感光性絶縁膜を形成する工程と、
前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の領域に広がる第2の光透過部あるいは光遮断部を有する第2の露光マスクを前記絶縁性基材に対向させる工程と、
前記第2の露光マスクを通して前記第2の感光性絶縁膜の除去を行い、前記第2の光透過部あるいは光遮断部に対応する領域に存在する前記第2の感光性絶縁膜を残して前記導体配線の上面を露出させる工程と、
前記第2の感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線の上面に絶縁膜を形成する工程と、
残りの前記第2の感光性絶縁膜を除去する工程と、
残りの前記第2の感光性絶縁膜が除去されて露出した前記導体配線の上面にめっきを施して突起電極を形成する工程と、
残りの前記第1の感光性絶縁膜を除去するとともに、この残りの前記第1の感光性絶縁膜が除去されて露出した前記下地金属を除去する工程と、
を有することを特徴とする配線基板の製造方法。 - 絶縁性基材と、前記絶縁性基材上に設けられた導体配線と、前記導体配線上に形成された突起電極とを備える配線基板において、前記導体配線は、前記突起電極が形成されている領域以外の領域が絶縁膜により被覆されていることを特徴とする配線基板。
- 請求項9記載の配線基板において、前記突起電極は、前記導体配線の長手方向を横切って前記導体配線の両側の前記絶縁性基材上の領域に亘って形成されるとともに前記導体配線の上面および両側面に接合されていることを特徴とする配線基板。
- 請求項9もしくは10のいずれかに記載の配線基板において、前記絶縁膜は酸化膜であることを特徴とする配線基板。
- 絶縁性基材と、前記絶縁性基材上に設けられた導体配線と、前記導体配線の上面に形成された突起電極とを備える配線基板であって、前記導体配線は、前記突起電極が形成されている領域以外の上面領域が絶縁膜により被覆されていることを特徴とする配線基板。
- 請求項9ないし12のいずれかに記載の配線基板において、前記導体配線上面の前記突起電極は、前記導体配線上面の前記絶縁膜よりも厚い部分を有することを特徴とする配線基板。
- 絶縁性基材と、前記絶縁性基材上に設けられた導体配線と、前記導体配線の上面に形成された突起電極とを備える配線基板であって、前記絶縁性基材の前記導体配線が設けられた面側の全面は、前記突起電極が形成されている領域以外の領域が感光性絶縁膜で被覆されていることを特徴とする配線基板。
- 請求項14記載の配線基板において、前記感光性絶縁膜は感光性のポリイミド膜であることを特徴とする配線基板。
- 請求項14もしくは15のいずれかに記載の配線基板において、前記導体配線上面の前記突起電極は、前記導体配線上面の前記感光性絶縁膜よりも厚い部分を有することを特徴とする配線基板。
- 請求項9ないし16のいずれかに記載の配線基板と、前記配線基板上に実装された半導体素子とを備え、前記突起電極を介して、前記半導体素子の電極部と前記導体配線とが接続された半導体装置。
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