JP2006250365A - ローラハースキルンとこれを用いたセラミック粉末の仮焼方法 - Google Patents

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和昭 北村
Masanori Nishi
政範 西
Hideaki Hiramitsu
秀明 平光
Hirobumi Ozeki
博文 尾関
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Abstract

【課題】ローラハースキルンにおける被焼成物の投入・取り出しの利便性と省スペース化の両立を図る事を目的とし、その方法を提供する。
【解決手段】ローラーハースキルン100は、装置中央域に、炉体110を上段に、被焼成物の投入用ローラ搬送部120を炉体下段に備え、装置両端を搬入側昇降機構130と搬出側昇降機構140とする。炉体は、炉の入口側と出口側にそれぞれ炉内搬入ローラ部と炉外搬出ローラ部とを備え、炉体内部に炉内ローラ搬送部150にて搬送経路を形成する。投入用ローラ搬送部は、容器Sの搬送経路を、炉内ローラ搬送部が炉内で形成する搬送経路とは別に形成し、炉内ローラ搬送部に対して装置平面視において前面側方パネルZPの側にずれて位置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ローラにより被焼成物を搬送しつつ該被焼成物を仮焼するローラハースキルンに関する。
ローラハースキルンは、陶磁器の焼成の他、いわゆるファインセラミックと称される種々のセラミック粉末の仮焼およびセラミック成形体の焼成に多用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−228364号公報
こうした特許文献では、焼成(仮焼)炉としての性能向上に着眼がおかれているものの、被焼成物の搬出・搬入については特段の配慮がなされておらず、それらには改良の余地がある。例えば、炉内には被焼成物をローラ搬送機で搬入し、炉外にもローラ搬送機にて被焼成物を搬出するが、搬入側・搬出側においてローラ搬送機を並べただけでは、装置全体が長くなり、省スペース化において改善の余地が残されていた。なお、搬入側ローラ搬送機と搬出側ローラ搬送機をループ状とし、ローラハースキルンをループ状のローラ搬送機で取り囲むようにすることもできる。こうすれば、被焼成物の搬出・搬入をループ状のローラ搬送機において実行でき利便性が高まるが、ローラハースキルンとローラ搬送機が横に並ぶに過ぎず、両者の間がデッドスペースとなってしまい、省スペース化の本質的な解決には至っていない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、ローラハースキルンの焼成対象となる被焼成物の搬出・搬入の利便性と省スペース化の両立を図ることをその目的とする。
かかる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明のローラハースキルンでは、
被焼成物の焼成領域を形成する炉体と、
該炉体の内部に配設された複数のローラにより、前記焼成領域を通過する前記被焼成物の搬送経路を形成する炉内ローラ搬送部と、
前記炉体の外部において、前記被焼成物の搬送経路を複数のローラを配置して形成する炉外ローラ搬送部とを備え、
該炉外ローラ搬送部を、前記炉体の下方に位置するよう配設し、
前記炉外ローラ搬送部の両端に、前記被焼成物を昇降させる昇降機器を備え、
該昇降機器を介して、
前記炉外ローラ搬送部の一端側で前記被焼成物を持ち上げて、前記被焼成物を前記炉外ローラ搬送部から前記炉内ローラ搬送部に受け渡し、
前記炉内ローラ搬送部から搬送された前記被焼成物を降下させて、前記被焼成物を前記炉内ローラ搬送部から前記炉外ローラ搬送部に受け渡す。
従って、炉体の外部において被焼成物を搬送する炉外ローラ搬送部と、炉体内での被焼成物の搬送を行う炉内ローラ搬送部とは、上下に重なるので、その分、省スペース化を図ることができる。また、炉外ローラ搬送部は、炉内ローラ搬送部の下方に位置するとしても、その搬送経路過程で被焼成物の投入・取り出しができると共に、載置した被焼成物の昇降機器を介した炉内ローラ搬送部への受け渡し、および、焼成後の被焼成物の炉外ローラ搬送部への受け渡しが可能である。
また、本発明では、炉内ローラ搬送部の搬送経路と、その下方に位置する炉外ローラ搬送部の搬送経路とを平面視においてずらして配置し、そのずれに相当する距離に亘って、被焼成物を横送りして炉外ローラ搬送部と昇降機器の間で被焼成物を受け渡すようにすることもできる。こうすれば、炉外ローラ搬送部の搬送経路をローラハースキルンの側方側に位置させることができるので、炉外ローラ搬送部の搬送経路における被焼成物の投入・取り出しの利便性がより高まる。さらに、この場合、炉外ローラ搬送部の搬送経路の少なくとも一部領域を外部に露呈するようにすれば、その露呈領域における被焼成物の投入、取り出しの作業性が、大いに高まる。
また、炉体が焼成領域形成のために有するヒータと炉内ローラ搬送部が有するローラとを、炉外ローラ搬送部の側から交換可能とすれば、これらの交換作業と炉外ローラ搬送部の搬送経路における被焼成物の投入、取り出しの作業とを同じ側で行うことができる。ヒータ・ローラの交換作業と被焼成物の投入、取り出しの作業とがローラハースキルンの両側にあると、ヒータ・ローラ交換のためにわざわざ反対側(ローラーハースキルンの裏側)にまわる必要があるが、上記構成によれば、そういった手間が不要となり、好ましい。また、焼成炉体が炉外ローラ搬送部の上段にあるので、ローラおよびヒータの取り出し、挿入などの交換位置を、好適な高さに設計でき、作業性が高まる。
以下、本発明の実施の形態について、その実施例を図面に基づき説明する。図1は実施例のローラーハースキルン100の外観を模式的に表した模式図、図2はローラーハースキルン100の内部の概略機器構成を装置側面プレートを取り外して模式的に示す模式図、図3はローラーハースキルン100を装置上方から見た概略平面図、図4は装置上方の炉体110を省略した概略平面図と装置側面の概略構成を示す側面図とを併記した説明図である。
これら図面に示すように、本実施例のローラーハースキルン100は、装置中央域に、炉体110を上段に、被焼成物の投入用ローラ搬送部120を炉体下段に備え、装置両端を搬入側昇降機構130と搬出側昇降機構140とする。炉体110は、炉の入り口側と出口側にそれぞれ炉内搬入ローラ部111と炉外搬出ローラ部112とを備え、この間を、小部屋状に区切られ第1焼成ゾーンK1〜第12焼成ゾーンK12が集合した焼成炉(焼成領域)とする。この場合、第1焼成ゾーンK1〜第10焼成ゾーンK10は、それぞれ炉内上下にヒータHを備え、各焼成ゾーンごとに温度制御される。例えば、第1焼成ゾーンK1〜第5焼成ゾーンK5までを昇温ゾーンとし、第6焼成ゾーンK6〜第10焼成ゾーンK10までを被焼成物の最高温度ゾーンとすることもできる。また、第11焼成ゾーンK11と第12焼成ゾーンK12は、ヒータHを備えない自然冷却による降温ゾーンにあてられる。
炉内搬入ローラ部111と炉外搬出ローラ部112は、それぞれ駆動ローラを備え、運び込まれた被焼成物を炉体110に搬入、或いは炉体110から搬出する。本実施例では、炉体110は、チタン酸バリウム粉末をさやと称される容器Sに入れた状態で加熱し、さや内のチタン酸バリウム粉末を仮焼する。
炉体110は炉体内部に炉内ローラ搬送部150を備え、この炉内ローラ搬送部150は、複数のローラ(駆動ローラ)にて、第1焼成ゾーンK1〜第12焼成ゾーンK12が集合した焼成炉内の容器Sの搬送経路RINKを形成する。そして、炉内ローラ搬送部150は、炉内搬入ローラ部111から受け取った容器Sを第1焼成ゾーンK1〜第12焼成ゾーンK12の順に搬送し、炉外搬出ローラ部112に容器Sを受け渡す。
この炉体110においては、図1に示すように、その前面側方パネルZPの側に、耐熱性・透光性を備えた材料からなる窓110Wが設置されており、当該窓からは、炉内ローラ搬送部150の各ローラの駆動状況を視認できる。この窓110Wは個別に取り外し可能とされており、前面側方パネルZPから窓110Wを取り外すと、各ローラおよび各焼成ゾーンの上段側のヒータHの交換ができるようにされている。また、窓110Wの下方には、開閉自在な蓋110Fも設置されており、この蓋110Fを開くことで、各焼成ゾーンの下段側のヒータHの交換ができるようにされている。
被焼成物の投入用ローラ搬送部120は、容器Sの搬送経路ROUTKを、炉内ローラ搬送部150が炉内で形成する搬送経路RINKとは別に形成し、当該経路、即ち搬送経路ROUTKを複数のローラ(駆動ローラ)を配置して形成する。この投入用ローラ搬送部120は、炉体110の下方に位置し、自身の搬送経路ROUTKを炉内ローラ搬送部150の搬送経路RINKに対して、図4に示すように、平面視でずらして形成する。この場合のずれの方向は、搬送経路ROUTKがローラーハースキルン100の前面側方パネルZPの側になるようにされている。
図1に示すように、投入用ローラ搬送部120は、搬入側昇降機構130の側において、搬送経路ROUTKを約2/3の経路に亘って外部に露呈させており、当該露出領域を、前面側方パネルZPの側から搬送経路ROUTKへの容器Sの投入、取り出しが可能な被焼成物投入ゾーンSZとする。また、投入用ローラ搬送部120は、搬出側昇降機構140の側において、搬送経路ROUTKの約1/3の経路をカバー121(図2参照)で覆い、このカバー121の設置範囲を、図示しないエアーブロー装置からのエアーシャワー吹き出しによる容器Sへの強制冷却ゾーンCZとしている。
搬入側昇降機構130と搬出側昇降機構140は、それぞれローラ部と昇降部とを備え、その構成においては同一視できるので、搬出側昇降機構140を例に取り、その構成を説明する。搬出側昇降機構140におけるローラ部140aは、複数のローラを備え、当該ローラを駆動することで、炉外搬出ローラ部112に運ばれてきた容器Sをローラ部140aの上面(例えば、中央上面)まで運び入れ、容器Sをその位置に停止させる。昇降部140bは、ローラ部140aのローラ端側のプレートを上下に案内するレール140cを備え、図示しないモータ・チェーン等の駆動機器を介して、ローラ部140aをレール140cに沿って昇降させる。搬入側昇降機構130についても同様である。
従って、搬入側昇降機構130は、被焼成物の投入用ローラ搬送部120から受け取った容器Sをローラ部130aに載置させたまま持ち上げ、その容器Sを投入用ローラ搬送部120から炉内ローラ搬送部150(詳しくは、炉内搬入ローラ部111)に受け渡す。その一方、搬出側昇降機構140は、炉内ローラ搬送部150(詳しくは、炉外搬出ローラ部112)から容器Sを受け取り、当該容器をローラ部140aに載置させたまま降下させて、その容器Sを炉内ローラ搬送部150から投入用ローラ搬送部120に受け渡す。ところで、既述したように炉内ローラ搬送部150の搬送経路RINKと投入用ローラ搬送部120の搬送経路ROUTKとは平面視でずれていることから、搬入側昇降機構130への容器受け渡し、搬出側昇降機構140からの容器受け取りのため、投入用ローラ搬送部120は、次のような構成を有する。図5は搬出側昇降機構140の側における投入用ローラ搬送部120の構成を概略的に示す説明図である。
図示するように、投入用ローラ搬送部120は、搬送端部において、長尺のローラ120aを、搬送経路ROUTK形成のための短尺のローラ120bに並べて複数備える。ローラ120aは、降下した搬出側昇降機構140のローラ部140aと並ぶようにされており(図4参照)、ローラ部140aから容器Sを受け取る。また、投入用ローラ搬送部120は、このローラ120aの設置個所において、プレート120cをローラ間に備え、シリンダ等の上下駆動機構(図示略)によりプレート120cをローラ間において上下動させる。このプレート120cは、シリンダ等の水平駆動機器(図示略)により、ローラ間において、ローラ120bの側に水平移動する。投入用ローラ搬送部120は、このプレート120cの上下・水平駆動により、次のようにして、搬出側昇降機構140から容器Sを受け取り、ローラ120bからなる搬送経路ROUTKに沿って容器Sを搬送する。
搬出側昇降機構140が降下してローラ部140aが投入用ローラ搬送部120のローラ120aと並ぶと、搬出側昇降機構140は、ローラ部140aのローラを駆動して容器Sをローラ120aに受け渡す。投入用ローラ搬送部120は、ローラ120aに受け渡された容器Sをプレート120cの上昇によりローラから持ち上げ、その状態のまま、プレート120cをローラ120bの側に水平駆動させる。これにより、容器Sは搬送経路ROUTKの末端側に水平移動されるので、投入用ローラ搬送部120は、プレート120cを降下させて、容器Sを搬送経路ROUTK末端のローラ(詳しくは、ローラ120a)に載置する。これにより、容器Sは、炉内ローラ搬送部150の搬送経路RINKと投入用ローラ搬送部120の搬送経路ROUTKのずれに相当する分だけ横送りされることになり、投入用ローラ搬送部120の搬送経路ROUTKに沿って搬送される。投入用ローラ搬送部120は、搬入側昇降機構130の側においても同様の構成を備え、搬送経路RINKと搬送経路ROUTKのずれに相当する分だけ容器Sを横送りした後に、その容器Sを搬入側昇降機構130に受け渡す。
ここで、上記構成を有するローラーハースキルン100における容器Sの被焼成物の投入、搬送、取り出し等について説明する。図6は容器Sの搬送の概略を平面視して表す説明図、図7は容器Sの搬送の概略を立体視して表す説明図、図8は搬出側昇降機構140から投入用ローラ搬送部120への容器Sの受け渡しの詳細を示す説明図である。
ローラーハースキルン100にて、容器Sを介したその内容物(例えばチタン酸バリウム粉末)を仮焼する場合、まず、図6に示す搬送経路ROUTKの被焼成物投入ゾーンSZに、チタン酸バリウム粉末を収納した容器Sを投入する。この場合、容器Sは、被焼成物投入ゾーンSZの範囲に亘って複数投入される。ローラーハースキルン100は、容器載置完了の旨の信号をボタン操作等から入手すると、搬送経路ROUTKに載置済みの容器Sを搬入側昇降機構130に受け渡しするよう、投入用ローラ搬送部120を駆動させる(ステップS1)。ローラーハースキルン100は、容器Sが搬入側昇降機構130への受け渡し位置まで搬送すると、容器Sを搬入側昇降機構130に受け渡し(ステップS2)、この受け渡し完了後に、搬入側昇降機構130を上昇させる(ステップS3)。なお、ローラーハースキルン100は、上記した動作をシーケンシャルに実行するが、搬入側昇降機構130の受け渡し位置までの容器Sの搬送完了の確認、搬入側昇降機構130への容器Sの受け渡し確認、搬入側昇降機構130の上昇確認を、例えばリミットスイッチ等にて実行した後、それぞれの動作を実行する。以下に説明するシーケンシャルな各動作についても同様である。
ローラーハースキルン100は、搬入側昇降機構130により上昇搬送された容器S炉内搬入ローラ部111への受け渡し、炉内搬入ローラ部111から炉内ローラ搬送部150への容器Sの受け渡し、更には炉内ローラ搬送部150による容器Sの炉内搬送を行うべく、ローラ部130a、炉内搬入ローラ部111および炉内ローラ搬送部150の各ローラを駆動する(ステップS4)。また、この際には、次の容器Sの炉内搬入に備えて、搬入側昇降機構130を降下させる。
ローラーハースキルン100は、上記したステップS1〜S4を繰り返すことで、炉体110の内部、詳しくは第1焼成ゾーンK1〜第12焼成ゾーンK12の焼成領域(図2参照)に、容器Sを次々と搬送する。これにより、容器S内のチタン酸バリウム粉末は、第1焼成ゾーンK1〜第12焼成ゾーンK12を通過する間に仮焼され、容器Sは、炉体110に搬入された順に炉外搬出ローラ部112の側に搬送される。そして、ローラーハースキルン100は、炉外搬出ローラ部112に搬送されてきた容器Sを順次、次のようにして投入用ローラ搬送部120に搬送する。
ローラーハースキルン100は、炉内ローラ搬送部150の末端まで容器Sが搬送されると、炉外搬出ローラ部112と搬出側昇降機構140のローラ部140aを駆動して、炉外搬出ローラ部112への容器Sの受け渡し、更には、搬出側昇降機構140への容器Sの受け渡しを行う。その後、搬出側昇降機構140を降下させ(ステップS5)、この降下した搬出側昇降機構140から投入用ローラ搬送部120に容器Sを受け渡す(ステップS6)。
本実施例では、既述したように搬送経路RINKと搬送経路ROUTKを上下に位置させると共に、平面視でずらしたので、搬出側昇降機構140から投入用ローラ搬送部120への受け渡しは次のようになる。なお、先に説明した投入用ローラ搬送部120から搬入側昇降機構130への容器Sの受け渡しについても同様である。
図8に示すように、搬出側昇降機構140のローラ部140aが降下すると、ローラーハースキルン100は、ローラ部140aと投入用ローラ搬送部120におけるローラ120aを駆動して、容器Sを搬出側昇降機構140の側からローラ120aに受け渡す(ステップS6a)。その後、プレート120c(図5参照)を上昇させて容器Sをローラ120aから持ち上げる。そして、この状態のまま、プレート120cを水平駆動させて容器Sをローラ120aの軸方向に横送りした後、プレート120cを降下させて容器Sを搬送経路ROUTKに載置する(ステップS6b)。ローラーハースキルン100は、この後に、ローラ120aとローラ120bを共に駆動することで、容器Sを搬送経路ROUTKに沿って搬送する(ステップS7)。なお、容器Sの横送りの際には、ローラ120aを一旦停止させておき、容器Sの載置後にローラ120aを駆動する。また、容器Sの載置後には、プレート120cを降下させたまま元の位置に復帰させる。
ローラーハースキルン100は、搬出側昇降機構140を介して投入用ローラ搬送部120の搬送経路ROUTKに戻った容器Sを、投入用ローラ搬送部120にて冷却ゾーンCZに搬送しつつ、その間に容器Sにエアーシャワーを吹き付けて容器S、詳しくは容器内部のチタン酸バリウム仮焼粉末を強制冷却する。その後、容器Sは被焼成物投入ゾーンSZまで投入用ローラ搬送部120により搬送され、当該ゾーンにて搬送経路ROUTKから取り出される。
以上説明したローラーハースキルン100では、炉体110と投入用ローラ搬送部120とを、炉体110が上段、投入用ローラ搬送部120が下段となるように上下に重なるように配置させた。このため、投入用ローラ搬送部120が装置同一平面内において炉体110を取り囲むようなループ状となることはないので、既述した上下配置により省スペース化を図ることができる。
また、被仮焼物の投入用ローラ搬送部120は、炉体110の下方に位置するが、その搬送経路ROUTKを外部に露呈させた被焼成物投入ゾーンSZにて容器の投入、取り出しができるようにする。このため、搬送経路ROUTKへの容器Sの投入・取り出しの利便性も発揮できる。しかも、搬送経路ROUTKに載置した容器Sを、装置両端の搬入側昇降機構130と搬出側昇降機構140とを介して、炉体110内の炉内ローラ搬送部150との間で支障なく受け渡し可能とするので、炉体110と投入用ローラ搬送部120とを上下配置させても、支障なく炉体110にてチタン酸バリウム粉末を仮焼できる。
また、本実施例のローラーハースキルン100では、搬送経路RINKを形成する炉内ローラ搬送部150と、搬送経路ROUTKを形成する被焼成物の投入用ローラ搬送部120とを上下に配置するに当たり、炉内ローラ搬送部150の搬送経路RINKと、その下方に位置する投入用ローラ搬送部120の搬送経路ROUTKとを平面視においてずらして配置し(図4、図6〜図8参照)、そのずれに相当する距離に亘って、投入用ローラ搬送部120のプレート120cを用いて容器Sを横送りさせ、投入用ローラ搬送部120とその両端の搬入側昇降機構130、搬出側昇降機構140との間で容器Sを受け渡す。このため、以下の利点がある。
炉内ローラ搬送部150を内部に有する炉体110は、その内部で焼成炉を形成する都合上、搬送経路RINKの上下のみならず、経路左右にも炉壁を必要とする。この左右の炉壁を必要とする分、炉体110は、装置幅方向において広がらざるを得ない。ところが、容器Sを搬送すれば足りる搬送経路ROUTKは経路上下左右に炉壁等を必要としないので、この搬送経路ROUTKを形成する投入用ローラ搬送部120は、炉体110より狭い幅とすればよい。
こうした幅の相違があることから、本実施例のローラーハースキルン100では、投入用ローラ搬送部120を、その搬送経路ROUTKがローラーハースキルン100の前面側方パネルZPの側に位置するようにずらして配設した。よって、こうしてずらした分、投入用ローラ搬送部120の搬送経路ROUTK(詳しくは、その被焼成物投入ゾーンSZ)における容器Sの投入、取り出し、延いてはチタン酸バリウム仮焼粉末の容器への挿入や回収の作業を前面側方パネルZPの側で行うことができ、その利便性がより高まる。しかも、本実施例では、搬送経路ROUTKにおける被焼成物投入ゾーンSZを前面側方パネルZPの外部に露呈するようにしたので、この被焼成物投入ゾーンSZでの容器Sの投入、取り出しの作業性が高まる。
また、ローラーハースキルン100は、その前面側方パネルZPに窓110Wと蓋110Fを設け、これら窓・蓋を開けて炉内のヒータHや炉内ローラ搬送部150のローラの交換を行えるようにした。このため、作業者は、装置の前面側方パネルZPの側から、ヒータH・ローラの交換作業と搬送経路ROUTKにおける容器Sの投入、取り出しの作業とを行うことができるので、作業者は装置の裏面側にて作業する必要がなくなり、作業効率も高まる。しかも、装置裏面を工場壁面に近づけるような装置設置もできるようになり、ローラーハースキルン100の装置レイアウトの自由度も高まる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。例えば、上記の実施例では、投入用ローラ搬送部120を前面側方パネルZPの側にずらして配置したが、この投入用ローラ搬送部120を、搬送経路RINKと搬送経路ROUTKが上下に重なるよう、炉内ローラ搬送部150の下方に設置することもできる。こうすれば、投入用ローラ搬送部120の両端における容器Sの横送りの構成が不要となるので、構成が簡単となる。
実施例のローラーハースキルン100の外観を模式的に表した模式図である。 ローラーハースキルン100の内部の概略機器構成を装置側面プレートを取り外して模式的に示す模式図である。 ローラーハースキルン100を装置上方から見た概略平面図である。 装置上方の炉体110を省略した概略平面図と装置側面の概略構成を示す側面図とを併記した説明図である。 搬出側昇降機構140の側における被焼成物の投入用ローラ搬送部120の構成を概略的に示す説明図である。 容器Sの搬送の概略を平面視して表す説明図である。 容器Sの搬送の概略を立体視して表す説明図である。 搬出側昇降機構140から被焼成物の投入用ローラ搬送部120への容器Sの受け渡しの詳細を示す説明図である。
符号の説明
100...ローラーハースキルン
110...炉体
110F...蓋
110W...窓
111...炉内搬入ローラ部
112...炉外搬出ローラ部
120...被焼成物の投入用ローラ搬送部
120a...ローラ
120b...ローラ
120c...プレート
121...カバー
130...搬入側昇降機構
130a...ローラ部
140...搬出側昇降機構
140a...ローラ部
140b...昇降部
140c...レール
150...炉内ローラ搬送部
H...ヒータ
K1〜K12...第1〜第12焼成ゾーン
RINK...搬送経路(炉内経路)
ROUTK...搬送経路(炉外経路)
S...容器
SZ...被焼成物投入ゾーン
CZ...エアーシャワー冷却ゾーン
ZP...前面側方パネル

Claims (5)

  1. ローラハースキルンであって、
    被焼成物の焼成領域を形成する炉体と、
    該炉体の内部に配設された複数のローラにより、前記焼成領域を通過する前記被焼成物の搬送経路を形成する炉内ローラ搬送部と、
    前記炉体の外部において、前記被焼成物の搬送経路を複数のローラを配置して形成する炉外ローラ搬送部とを備え、
    該炉外ローラ搬送部を、前記炉体の下方に位置するよう配設し、
    前記炉外ローラ搬送部の両端に、前記被焼成物を昇降させる昇降機器を備え、
    該昇降機器を介して、
    前記炉外ローラ搬送部の一端側で前記被焼成物を持ち上げて、前記被焼成物を前記炉外ローラ搬送部から前記炉内ローラ搬送部に受け渡し、
    前記炉内ローラ搬送部から搬送された前記被焼成物を降下させて、前記被焼成物を前記炉内ローラ搬送部から前記炉外ローラ搬送部に受け渡す
    ローラハースキルン。
  2. 請求項1記載のローラハースキルンであって、
    前記炉体における前記炉内ローラ搬送部の搬送経路と、該搬送経路の下方に位置する前記炉外ローラ搬送部の搬送経路とは、平面視でずらして配置され、
    前記昇降機器から前記炉外ローラ搬送部に掛けて、前記搬送経路のずれに相当する距離に亘って前記被焼成物を横送りし、前記昇降機器と前記炉外ローラ搬送部との間で前記被焼成物を受け渡す横送り機構を有する
    ローラハースキルン。
  3. 請求項1または請求項2記載のローラハースキルンであって、
    前記炉外ローラ搬送部は、前記搬送経路の少なくとも一部領域において、前記搬送経路を外部に露呈させている
    ローラハースキルン。
  4. 請求項2または請求項3記載のローラハースキルンであって、
    前記炉体が焼成領域形成のために有するヒータと前記炉内ローラ搬送部が有する前記ローラとは、前記炉外ローラ搬送部の側から交換可能とされている
    ローラハースキルン。
  5. セラミック粉末を請求項1ないし請求項4いずれか記載のローラーハースキルンにて仮焼するセラミックの製造方法。
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