JP2006249162A - 一液湿気硬化型弾性接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶剤、可塑剤などを含有せず、しかも適正な粘度で塗布性に優れ、低発泡で、発泡による接着力の低下がなく、かつ適度な柔軟性と伸びを有するウレタン樹脂系の弾性接着剤組成物を得る。
【解決手段】ポリオールとイソシアネート化合物とを反応して得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに充填材を配合したもので、湿気硬化物の硬さをJIS K 6253 タイプAデュロメーター硬度計で硬度が40〜80の柔軟性を有することを特徴とする一液湿気硬化型接着剤組成物。ポリオールとしては水酸基数が平均値として2を超えて3以下であり、分子量3000〜15000のポリエーテルポリオールを含むことを特徴とし、充填材がウレタン系プレポリマー対して、30〜300重量部が配合され、イソシアネート化合物として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび/または2,4−ジフェニルメタンジイソシアネートが使用される。
【選択図】なし
【解決手段】ポリオールとイソシアネート化合物とを反応して得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに充填材を配合したもので、湿気硬化物の硬さをJIS K 6253 タイプAデュロメーター硬度計で硬度が40〜80の柔軟性を有することを特徴とする一液湿気硬化型接着剤組成物。ポリオールとしては水酸基数が平均値として2を超えて3以下であり、分子量3000〜15000のポリエーテルポリオールを含むことを特徴とし、充填材がウレタン系プレポリマー対して、30〜300重量部が配合され、イソシアネート化合物として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび/または2,4−ジフェニルメタンジイソシアネートが使用される。
【選択図】なし
Description
本発明は、一液湿気硬化型弾性接着剤組成物、詳しくは可塑剤、溶剤などを含有しないウレタン樹脂系の一液湿気硬化型弾性接着剤組成物に関するものである。
従来から、ウレタン樹脂系の一液湿気硬化型接着剤組成物は提案されているが、粘度調整、塗布作業性などのために溶剤或いは可塑剤を含有するものであった。
溶剤、可塑剤などを含有する接着剤は、特に住宅の居室内で使用されると室内空気を汚染してシックハウス症候群の原因になるとされ、これらを含有しないものが求められている。
溶剤、可塑剤などを含有する接着剤は、特に住宅の居室内で使用されると室内空気を汚染してシックハウス症候群の原因になるとされ、これらを含有しないものが求められている。
一方、溶剤或いは可塑剤を排除した接着剤組成物では、粘度が高くなってしまい接着剤を塗布する際の作業性が悪い、イソシアネート基が水と反応する際に発生する二酸化炭素を巻き込んで硬化するために発泡状態となることから接着強さを低下させるなどの課題が残されていた。
この発泡による接着強さの低下を抑えるために、湿気硬化物の硬さを向上することにより発泡低減する提案もなされてはいるが、硬化物の硬い接着剤は、例えば住宅室内用壁面化粧目的の化粧板などの接着において、化粧板の湿度変化による反りや伸縮が発生したときに、脆弱な下地基材である石膏ボードなどの下地破壊の不具合が発生していた。このため、一液でかつ溶剤或いは可塑剤を排除し、更に適度な柔軟性と伸びを有する弾性接着剤が広く求められている。
本発明では、前記のような課題、即ち、溶剤、可塑剤などを含有せず、しかも適正な粘度で塗布性に優れ、低発泡性で発泡による接着強度の低下を回避でき、かつ適度な柔軟性と伸びを有するウレタン樹脂系の弾性接着剤組成物を提供せんとするものである。
本発明者らは、鋭意、検討した結果、ポリオールとイソシアネート化合物とを反応して得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに充填材を配合した一液湿気硬化型接着剤組成物であり、その湿気硬化物の硬さをJIS K 6253 加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法に定めるタイプAデュロメーター硬度計を用いて押しつけ後、5秒後のゲージ針が示す硬度が40〜80の柔軟性を有することを特徴とする一液湿気硬化型接着剤組成物とする事により十分な接着強さを発揮し、かつ、住宅室内用壁面化粧目的の化粧板などの接着において、化粧板の湿度変化による反りや伸縮が発生したときに、脆弱な下地基材である石膏ボードなどの下地破壊の不具合が発生させない事を見いだした。
タイプAデュロメーター硬度計の硬度が40未満では凝集力、接着強さが乏しく、好ましくない。80を越えると凝集力が強すぎ、壁面化粧板の湿度変化に伴う寸法変化、反りが発生した場合に、接着する下地の石膏ボードや脆弱なモルタル面が破壊する不具合が発生するため40〜80の柔軟性を有することが必要である。ポリオールとして 水酸基数が平均値として2を超えて3以下であり、分子量3000〜15000のポリエーテルポリオールを用いることで解決できる事を見いだした。水酸基数が平均値として2を超えて3以下で分子量が3000未満のものを使用すると、弾性、柔軟性を発揮する事ができずに凝集力のある堅い接着層を形成し、下地が脆弱な場合、下地破壊の不具合を生じさせる結果となってしまう。一方、分子量が15000のポリエーテルポリオールをを使用すると弾性に乏しく伸び率ばかりが大きい凝集力の乏しい接着強さが不十分な接着層となってしまう。イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの、その残存イソシアネート基はポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物とを反応して得られたイソシアネート基末端プレポリマーに対して2〜10重量%である事が望ましい。残存イソシアネート基が2%未満のものでは、粘度が著しく高くなり、溶剤を添加しないと塗布作業性が悪いものになってしまう。一方10%を越えると、イソシアネート基が水分と反応して湿気硬化する時に発生する二酸化炭素による発泡硬化状態となり、接着強さが弱く不安定なものになってしまう。ウレタン系プレポリマー100重量部に対して、充填材30〜300重量部が配合するのが望ましい。充填材が30重量部より少ない場合は下地が凸凹の場合、隙間を充填して接着する充填接着性に乏しいものとなり、300重量部を越えると粘度が高くなりすぎ塗布作業性が乏しくなる。ポリオールと反応させるイソシアネート化合物としてはヘキサメチレンジイソシアネートやトルエンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート基を有するもので有れば単独でもあるいは併用でも、いずれでも使用できる。特に蒸気圧等の取り扱い性、反応性、接着性の点から4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび/または2,4−ジフェニルメタンジイソシアネートを使用することが特に望ましい。本発明はこれらの観点について鋭意研究した結果により、従来の課題を解決できたものである。
タイプAデュロメーター硬度計の硬度が40未満では凝集力、接着強さが乏しく、好ましくない。80を越えると凝集力が強すぎ、壁面化粧板の湿度変化に伴う寸法変化、反りが発生した場合に、接着する下地の石膏ボードや脆弱なモルタル面が破壊する不具合が発生するため40〜80の柔軟性を有することが必要である。ポリオールとして 水酸基数が平均値として2を超えて3以下であり、分子量3000〜15000のポリエーテルポリオールを用いることで解決できる事を見いだした。水酸基数が平均値として2を超えて3以下で分子量が3000未満のものを使用すると、弾性、柔軟性を発揮する事ができずに凝集力のある堅い接着層を形成し、下地が脆弱な場合、下地破壊の不具合を生じさせる結果となってしまう。一方、分子量が15000のポリエーテルポリオールをを使用すると弾性に乏しく伸び率ばかりが大きい凝集力の乏しい接着強さが不十分な接着層となってしまう。イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの、その残存イソシアネート基はポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物とを反応して得られたイソシアネート基末端プレポリマーに対して2〜10重量%である事が望ましい。残存イソシアネート基が2%未満のものでは、粘度が著しく高くなり、溶剤を添加しないと塗布作業性が悪いものになってしまう。一方10%を越えると、イソシアネート基が水分と反応して湿気硬化する時に発生する二酸化炭素による発泡硬化状態となり、接着強さが弱く不安定なものになってしまう。ウレタン系プレポリマー100重量部に対して、充填材30〜300重量部が配合するのが望ましい。充填材が30重量部より少ない場合は下地が凸凹の場合、隙間を充填して接着する充填接着性に乏しいものとなり、300重量部を越えると粘度が高くなりすぎ塗布作業性が乏しくなる。ポリオールと反応させるイソシアネート化合物としてはヘキサメチレンジイソシアネートやトルエンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート基を有するもので有れば単独でもあるいは併用でも、いずれでも使用できる。特に蒸気圧等の取り扱い性、反応性、接着性の点から4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび/または2,4−ジフェニルメタンジイソシアネートを使用することが特に望ましい。本発明はこれらの観点について鋭意研究した結果により、従来の課題を解決できたものである。
本発明になる一液湿気硬化型弾性接着剤組成物は、無溶剤、無可塑でありながら適正粘度であって塗布性に優れ、かつ、湿気硬化時の発泡を抑制でき、初期接着強さ、最終接着強さなどに優れるものであるため、住宅の居室内はもとより室外向けにも利用でき、各種の建築工事などの用途に安心して利用できる。
また、溶剤、可塑剤を含有しないものであるため、VOC(揮発性有機化合物)による室内空気汚染の原因にならない。
また、溶剤、可塑剤を含有しないものであるため、VOC(揮発性有機化合物)による室内空気汚染の原因にならない。
本発明に係わるウレタン系プレポリマー用のポリオールとして、平均値として2個を超えて3個以下の水酸基を有するポリエーテルポリオールとしてはグリセリンやトリメチロールプロパンを出発原料としてプロピレンオキサイドおよび/またはエチレンオキサイドを開環重合して得られる分子量3000〜15000の3官能ポリエーテルポリオールが好ましく、その中でも常温で低粘度の液状であることからポリオキシプロピレンポリオール型が好適である。分子量が3000未満では、調製される一液湿気硬化型接着剤の湿気硬化物が硬すぎて弾性が発揮できない。そして15000を超えると接着剤自体の凝集力が不足する。低粘度化の為にポリオキシプロピレンポリオール型のポリエーテルポリオールを主成分とするが、その他のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールを併用しても良い。
イソシアネート化合物については、具体的には2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類のほか、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類等も使用できるが、耐水性、湿気硬化性、取扱の容易性から4,4’−MDIおよび/または2,4’−MDIがより好ましい。
本発明に係わるウレタン系プレポリマーは、加熱装置、温度計、攪拌機、窒素ガス導入管、などの付設された反応容器中にポリオールと反応当量より過剰のイソシアネート化合物を入れたのち、窒素ガス気流中おいて所定時間、80℃に加熱・攪拌しながら反応させ、反応経過ごとにイソシアネート基含有率を測定しながら、所定のイソシアネート基の含有率を持つものに仕上げることができる。
該ウレタン系プレポリマーとしては、上記のポリオールとポリイソシアネート化合物とをNCO/OH当量比が2.0〜5.0の割合になるように過剰のイソシアネート化合物を混合し反応させたものであり、未反応のイソシアネート化合物を含めてイソシアネート基の含有率が前記のように2〜10重量%に調製されたものが使用に適している。
イソシアネート基の含有率が2重量%未満のものでは、ウレタン系プレポリマー中のウレタン結合鎖の濃度が高くなり、その凝集力のために粘度が高くなる傾向があることから使用しづらい難点がある。また、イソシアネート基の含有率が10重量%を超えるのものでは、発泡が多くなる傾向があり使用に適さない。
イソシアネート基の含有率が2重量%未満のものでは、ウレタン系プレポリマー中のウレタン結合鎖の濃度が高くなり、その凝集力のために粘度が高くなる傾向があることから使用しづらい難点がある。また、イソシアネート基の含有率が10重量%を超えるのものでは、発泡が多くなる傾向があり使用に適さない。
充填材としては、粒子径0.05〜50μmの炭酸カルシウム、硅砂、カオリン、ゼオライト、ベントナイト、クルー、タルク、グラファイト、石綿、炭素繊維、無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、酸化チタン、シラスバルーン、ガラスバルーンなどが使用されるが、好ましくは炭酸カルシウムが入手性、コストの点で適している。
充填材の粒子径が0.05μm以下では粘度が高くなり作業性が悪くなるため適合せず、50μm以上では沈降などの不具合発生の可能性が高くなるために好ましくない。
充填材中に過剰に水分が含まれるとウレタン系プレポリマーが湿気で硬化してしまい保存安定性が著しく低下するため、水分含有率0.1%以下にまで乾燥しているものを使用することが好ましい。
充填材の粒子径が0.05μm以下では粘度が高くなり作業性が悪くなるため適合せず、50μm以上では沈降などの不具合発生の可能性が高くなるために好ましくない。
充填材中に過剰に水分が含まれるとウレタン系プレポリマーが湿気で硬化してしまい保存安定性が著しく低下するため、水分含有率0.1%以下にまで乾燥しているものを使用することが好ましい。
本発明になる一液湿気硬化型弾性接着剤組成物は、該ウレタン系プレポリマー100重量部に対して、充填材が30〜300重量部配合され、樹脂分25〜80%、23℃における粘度50〜600Pa・sに調製される。
充填材が30重量部未満では、塗布されたのち体積収縮が大きくなり充填接着性が欠ける原因になり好ましくない。また、充填材が300重量部を超えた配合では調製されたものでは高粘度になり塗布作業性、カートリッジ容器からの吐出性が著しく低下するため適さない。樹脂分が25%未満では、樹脂の柔らかさがでないため適さず、80%を超えると、粘度が高くなりすぎる、粘りが強くなりすぎる、などの問題が発生するため好ましくない。
23℃における粘度が30Pa・s以下では塗布時の流動性がありすぎ、塗布後に垂れたり、塗布周囲に流れ出すなどの問題があり好ましくない。
600Pa・s以上では、カートリッジからの吐出容易性が低下する、鏝裁き(こてさばき)が悪くなるなどの問題があり適さない。
充填材が30重量部未満では、塗布されたのち体積収縮が大きくなり充填接着性が欠ける原因になり好ましくない。また、充填材が300重量部を超えた配合では調製されたものでは高粘度になり塗布作業性、カートリッジ容器からの吐出性が著しく低下するため適さない。樹脂分が25%未満では、樹脂の柔らかさがでないため適さず、80%を超えると、粘度が高くなりすぎる、粘りが強くなりすぎる、などの問題が発生するため好ましくない。
23℃における粘度が30Pa・s以下では塗布時の流動性がありすぎ、塗布後に垂れたり、塗布周囲に流れ出すなどの問題があり好ましくない。
600Pa・s以上では、カートリッジからの吐出容易性が低下する、鏝裁き(こてさばき)が悪くなるなどの問題があり適さない。
該ウレタン系プレポリマーの硬化触媒としては、錫系硬化触媒、例えば、2−エチルヘキサン酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ビスアレート、ジブチル錫ビスアセチルアセテートなどが挙げられる。またトリエチレンジアミンN−エチルモルフォリンなどの3級アミン類も挙げられる。
硬化触媒の配合量はウレタンプレポリマー100重量部に対して、0〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部が配合されることが好ましい。
硬化触媒の配合量はウレタンプレポリマー100重量部に対して、0〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部が配合されることが好ましい。
ウレタン系プレポリマー、充填材、硬化触媒、その他の配合剤との混練する装置については特に限定するものではないが、プラネタリーミキサー、ニーダーなどの混合性に優れる混練装置が好ましい。
混練、調製された一液湿気硬化型弾性接着剤組成物は、湿気を通さない容器、例えば、密封型のカートリッジ型容器、缶製容器、ラミネートフィルム製袋容器などに封入されて、建築工事などの施工現場において使用に供される。なかでも、カートリッジ型容器であれば、カートリッジ式ガンで押し出しながら、目的の接着箇所に塗布して被着体を簡便に接着できため、利用しやすく好ましい。
以下、実施例、比較例により、本発明を詳細に説明する。
なお、以下、重量部は単に部として記載する。
*プレポリマー合成例
2リットルのセパラブル型フラスコに、表1及び表2に示す分子量700(官能基数2 旭電化工業製P−700)、1000(官能基数3 旭硝子製EL−1030)、3200(官能基数2 旭硝子製EL−3020)、5100(官能基数3 旭硝子製EL−5030)、8000(官能基数2 旭硝子製PML S−X4008)、10000(官能基数2 旭硝子製PML S−4011)、10000(官能基数3 旭硝子製PML S−3011)のポリオキシプロピレングリコール(以下PPG)、100重量%の4,4’−MDIを含有する日本ポリウレタン株式会社製 ミリオネートMT(NCO含有率33.4%、以下 MTと記す)、50重量%の4,4’−MDIおよび50重量%の2,4’−MDIを含有するBASF INOAC ポリウレタン株式会社製 ルプラネートMI(NCO含有率33.3%、以下 MIと記す)などを仕込み、窒素ガス気流中で80℃に昇温したのち、3時間反応させて表1及び表2に示す性状のウレタン系プレポリマーA、B、C、D、E、F、G、H並びにIを合成した。 NCO%(重量)と23℃における粘度は表の通りであつた。
なお、以下、重量部は単に部として記載する。
*プレポリマー合成例
2リットルのセパラブル型フラスコに、表1及び表2に示す分子量700(官能基数2 旭電化工業製P−700)、1000(官能基数3 旭硝子製EL−1030)、3200(官能基数2 旭硝子製EL−3020)、5100(官能基数3 旭硝子製EL−5030)、8000(官能基数2 旭硝子製PML S−X4008)、10000(官能基数2 旭硝子製PML S−4011)、10000(官能基数3 旭硝子製PML S−3011)のポリオキシプロピレングリコール(以下PPG)、100重量%の4,4’−MDIを含有する日本ポリウレタン株式会社製 ミリオネートMT(NCO含有率33.4%、以下 MTと記す)、50重量%の4,4’−MDIおよび50重量%の2,4’−MDIを含有するBASF INOAC ポリウレタン株式会社製 ルプラネートMI(NCO含有率33.3%、以下 MIと記す)などを仕込み、窒素ガス気流中で80℃に昇温したのち、3時間反応させて表1及び表2に示す性状のウレタン系プレポリマーA、B、C、D、E、F、G、H並びにIを合成した。 NCO%(重量)と23℃における粘度は表の通りであつた。
実施例、比較例
表1及び表2に記載のウレタン系プレポリマーA〜Iを用いて、表3に実施例1〜5を、表4に比較例1〜5を示した一液湿気硬化接着剤を調整した。充填材として平均粒子径1.0μmmの炭酸カルシウム、硬化触媒のジブチル錫ジラウリレート、高沸点溶剤としてイソパラフィン、2リットル容量のダブルプラネタリーミキサーに配合し、100mmHg以下に減圧脱泡をしたのち、混練した
各一液湿気硬化型接着剤組成物の粘度、作業性、低温硬化性並びにTVOC、接着体耐湿試験、タイプA硬度は表3及び表4の通りであつた。
表3、4の結果 タイプAデュロメーター硬度計40〜80のものは接着体の耐湿試験で、外観、接着とも異常がなく、80を超えたものは、石膏ボードの紙の破損、不燃化粧板の斜視での接着剤の痕があり、30より低いものは耐湿試験の過程で接着剤の凝集破壊を起こした。なお 比較例2は耐湿試験は異常無いが、TVOCで甚だ高い数値を示した。
表1及び表2に記載のウレタン系プレポリマーA〜Iを用いて、表3に実施例1〜5を、表4に比較例1〜5を示した一液湿気硬化接着剤を調整した。充填材として平均粒子径1.0μmmの炭酸カルシウム、硬化触媒のジブチル錫ジラウリレート、高沸点溶剤としてイソパラフィン、2リットル容量のダブルプラネタリーミキサーに配合し、100mmHg以下に減圧脱泡をしたのち、混練した
各一液湿気硬化型接着剤組成物の粘度、作業性、低温硬化性並びにTVOC、接着体耐湿試験、タイプA硬度は表3及び表4の通りであつた。
表3、4の結果 タイプAデュロメーター硬度計40〜80のものは接着体の耐湿試験で、外観、接着とも異常がなく、80を超えたものは、石膏ボードの紙の破損、不燃化粧板の斜視での接着剤の痕があり、30より低いものは耐湿試験の過程で接着剤の凝集破壊を起こした。なお 比較例2は耐湿試験は異常無いが、TVOCで甚だ高い数値を示した。
1.粘度
JISK6833に規定される粘度測定方法に準じて、23℃おいてBH型粘度計20回転/分にて測定した。(単位Pa.s)
2.作業性
JISA5550「床根太用接着剤」の5.2に規定された根太材にカートリッジから8mm径で塗布する際の容易性で評価した。
容易に押し出しが可能:○、押し出しがやや困難:△、押し出しが非常に困難:×
3.発泡性
JISA5550「床根太用接着剤」の5.2に規定された試験体を使用し、根太木に接着剤塗布後、1.6mmの針金からなるスペーサーを挟み合板を釘にて水平に固定した直後、接着剤のはみ出した分を拭い取り、23℃、50%雰囲気下にて7日間養生後、湿気硬化時の水分と反応する事による発生する二酸化炭素によりはみ出し垂れて硬化した状態の接着剤配合物固化物のはみ出し長さを測定した。4mm以内であれば発泡が少なく○、4mmを越えた場合を発泡性多く×不良と判定した。
4.低温安定性
0℃に7日間静置した後、接着剤中に凍結結晶化凝集物が確認された場合 を×とし、凍結結晶化凝集物が発生しない場合を良好で○とした。
5.圧縮せん断接着強さ
3.にて評価に用いたJISA5550に基づき作製した試験体を利用し、25mm幅の合板に接着面積が25mm×38mmになるように接着剤を塗布し、7日養生したのち、インストロン引張試験機(引張速度5mm/分)にて接着強さ(N/mm2)を測定した。
6.TVOC
単位はμg/m3。JISA1901「建築材料の揮発性有機化合物、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物測定方法−小型チャンバー法」に準じて測定した。接着剤を80mm×100mmサイズのガラス板に平方メートル当たり塗布量300g塗布し、塗布後1時間で20L容量の小型チャンバーに入れ28℃、50%RHで換気回数は1回/2時間の割合で行い10日後に活性炭カートリッジ中に空気サンプリングした。活性炭カートリッジに吸着したVOCをガスクロマトグラフ測定器/質量分析器(島津製作所製、GC−17A/GCMS−QP5050A)を用い炭素6個〜16個の保持時間に入る化合物のピークの合計をトルエン換算して計算しTVOCとして求めた。
7.接着体耐湿試験
3mm厚で、910mm×1820mmの剛直なアイカ工業製不燃化粧板アイカセラールの裏面に220mmピッチストライブ状に一液湿気硬化接着剤組成物を約8φの太さで長手方向に上から下まで4本塗布した。この塗布面を15mm厚で910mm×1820mmの石膏ボードに載せ、そのまま室温で7日間静置湿気硬化させた。この不燃化粧板と石膏ボードの接着体を40℃相対湿度90%の恒温恒湿槽に立てかけて7日間静置続いて40℃相対湿度30%の恒温恒湿槽に静置することを1サイクルとして 2サイクル実施した。表面外観で接着剤の痕が斜光でも認められないものを○、痕が一部でも 認められたもの或いは石膏ボードの紙の破壊、接着剤の凝集破壊を認めたものを×とした。
8.タイプA硬度
接着剤配合物を底が平らなポリエチレン製カップ中に接着剤配合物の厚みが6mmになるように注入し23℃、50%RHの雰囲気下で7日間湿気硬化させた。接着剤組成物の湿気硬化物を取り出し、その硬さをJISK6253 加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法に定めるタイプAデュロメーター硬度計を用いて押しつけて5秒後のゲージ針が示す硬度を測定した。
本発明になる一液湿気硬化型弾性接着剤組成物は、表1〜4から明らかなごとく、接着剤をカートリッジから押し出した際の作業性に優れ、かつ優れた接着力を有し、低発泡性かつ弾性を有することから、さまざまな建材等の施工にとって好都合である。
さらに従来の接着剤配合物に使用されている有機溶剤、可塑剤を全く使用していないため接着施工時の作業環境も良く、更に、入居した後のシックハウス対策、シックスクール対策としても有効で、その実用価値は極めて高い。
さらに従来の接着剤配合物に使用されている有機溶剤、可塑剤を全く使用していないため接着施工時の作業環境も良く、更に、入居した後のシックハウス対策、シックスクール対策としても有効で、その実用価値は極めて高い。
Claims (4)
- ポリオールとイソシアネート化合物とを反応して得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに充填材を配合した一液湿気硬化型接着剤組成物であり、その湿気硬化物の硬さをJIS K 6253 加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法に定めるタイプAデュロメーター硬度計を用いて押しつけ後、5秒後のゲージ針が示す硬度が40〜80の柔軟性を有することを特徴とする一液湿気硬化型接着剤組成物。
- 上記 ポリオールとしては 水酸基数が平均値として2を超えて3以下であり、分子量3000〜15000のポリエーテルポリオールを少なくとも含むことを特徴とする請求項1記載の一液湿気硬化型接着剤組成物。
- 上記 ウレタン系プレポリマー100重量部に対して、充填材が30〜300重量部が配合されていることを特徴とする請求項1〜2のいずれか記載の一液湿気硬化型接着剤組成物。
- 上記 イソシアネート化合物として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよび/または2,4−ジフェニルメタンジイソシアネートが使用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の一液湿気硬化型接着剤組成物。
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JP2005064969A JP2006249162A (ja) | 2005-03-09 | 2005-03-09 | 一液湿気硬化型弾性接着剤組成物 |
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-
2005
- 2005-03-09 JP JP2005064969A patent/JP2006249162A/ja active Pending
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