JP2006243334A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高品位な画像が形成できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 複数の発熱源を有する定着装置を備えた画像形成装置において、前記複数の発熱源には、それぞれ画像形成装置の作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられており、第1の優先度及び第2の優先度が割り当てられた発熱源は、それぞれ所定の部材が所定の温度を維持するように通電制御され、かつ前記第2の優先度が割り当てられた発熱源への通電が行われている間は、第3の優先度が割り当てられた発熱源への通電は行わず、前記第2の優先度が割り当てられた発熱源への通電が行われていない間は、前記第3の優先度が割り当てられた発熱源を所定の部材が所定の温度を維持するように通電制御する制御手段を有すること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置及び、それらの複合機としての画像形成装置に関し、特に、電子写真方式により形成されたトナー像を転写紙に定着するための定着装置を備えた画像形成装置に関する。
最近では、インターネット等の通信網の発展により、多くの画像情報等が大量に得られるようになり、これらの情報を処理するために、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置及び、それらの複合機としての画像形成装置においては、ますます高速で高画質なカラー画像等を大量に形成できる性能を有することが要求されている。
これらの画像形成装置には、電子写真方式により画像を形成する画像形成装置が用いられることが多く、画像情報に基づき形成された静電潜像をトナーで現像し、顕像化されたトナー像を転写紙に定着するための定着装置が設けられている。
定着装置としては、例えば、定着部材として内部に発熱手段(発熱源、又はヒータともいう。)を有する定着ローラや加圧ローラとを備え、定着ローラと加圧ローラを圧接して圧接部を形成する構成のものや、内部にヒータを有する加熱ローラと定着ローラとを定着ベルトで張架した定着ローラ部材と、同様に、内部にヒータを有する加圧部材としての加圧ローラとを圧接させることにより圧接部を形成する構成のもの等が知られており、何れも定着ローラと加圧ローラの圧接部にトナー像が転写された転写紙を挿通させ、圧接部の加熱と加圧とによる定着作動によりトナーが転写紙に溶融固着して定着されるようになっている。
このような構成の定着装置により、転写紙(転写材ともいう。)上に形成されたトナー像を高速に定着するためには、例えば、定着部材の定着温度を高くして圧接部を通過する時間を短縮することが考えられる。
定着温度を短時間で高くするためには、定着装置に熱量の大きな発熱手段を設けたり、発熱手段の数量を増加すること等が考えるれるが、定着温度を短時間で高くしたり、数量を増加しようとすると、大きな消費電力が必要になるので、高速で高画質な画像形成装置を提供しようとすると画像形成装置全体の消費電力を大きくしなければならないという問題があった。
そこで、画像形成装置全体の消費電力を所定の消費電力内に納めるためには、定着装置の作動中の消費電力を抑制することが必要で、例えば、上ヒートローラ(定着ローラ)と下ヒートローラ(加圧ローラ)に優先度を付けると共に、それぞれ目標温度を定め、まず目標温度に基づいて優先度の高いヒートローラを作動させ、優先度の高いヒートローラのオフ(通電停止)時に優先度の低いヒートローラを作動させて、同時に点灯しないように交互にヒートローラを作動させるようにした技術(例えば、特許文献1参照)や、中間転写体に1つの画像を転写してから次の画像を転写するまでの間、例えば、定着ローラと加圧ローラの何れか一方の加熱ヒータに通電し、2本の加熱ヒータへの通電を同時に行わないようにする技術(例えば、特許文献2参照)や、2本のヒータへの通電を一定周期毎に交互に行う技術(例えば、特許文献3参照)が提案されている。また、定着装置以外の装置と連携して消費電力を抑制するために、用紙(転写紙)の除湿ヒータを定着装置のヒータのオフ(通電停止)期間に作動させることで、複写機(画像形成装置)の消費電力を抑制しようとする技術(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
特開平9−311580号公報 特開2000−19926号公報 特開2004−70056号公報 特開2003−58024号公報
しかしながら、特許文献1乃至特許文献4に記載のものは、画像形成装置の作動中は何れも予め設定された優先度で2つのヒータが常に通電制御されるようになっていた。
つまり、特許文献1乃至特許文献3に記載のものは、定着装置の2つのヒータの通電制御に関し、特許文献4に記載のものは、除湿ヒータと定着装置のヒータの2つのヒータの通電制御に関するものであるが、何れも予め2つのヒータに対して優先度を設定しておき、まず優先度の高いヒータに通電し、優先度の高いヒータが通電停止している間に、優先度の低いヒータを通電させることで、常に、同時に2つのヒータに通電することがないように制御して、作動中の消費電力を所定の消費電力の範囲内に抑制されるようになっている。
従って、転写材上に形成されたトナー像を高速で定着するために、例えば、定着装置の定着ベルトを加熱する加熱ローラや定着ベルトに当接して転写材を挿通させる圧接部を形成する加圧ローラ、および、表面側に弾性層が設けられ表面温度が上昇しにくい加圧ローラに当接して熱を補給するように設けられた外部加熱ローラ等にヒータを設けた場合、通電制御するヒータの数が3つ以上に増加し、しかも、画像形成装置の作動状態が、例えば、ウォーミングアップ(WU)、通紙開始直後、通紙中、待機中と変化したとき、それぞれの作動状態で最も最適な定着装置の温度制御が行えるようにヒータへの通電制御を行うことが要求された場合は、それぞれの作動状態により優先的に通電する必要のある重要度の高いヒータが異なるので、前述の特許文献1乃至特許文献4に記載のように、2つのヒータに対して予め設定された優先度で常に同時に通電することがないように制御するだけでは、所定の消費電力の範囲内で画像形成装置の作動状態に応じて最適な定着装置の温度制御を行うことができないという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑み、所定の消費電力の範囲内で最適な定着装置の温度制御を行うことができ、定着不良等の発生のない高品位な画像が形成できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記構成を採ることで上記目的を達成できる。
(請求項1)
定着作動を行うために、それぞれ所定の部材が所定の温度を維持するように設けられた複数の発熱源を有する定着装置を備えた画像形成装置において、
前記複数の発熱源には、それぞれ画像形成装置の作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられており、
前記画像形成装置が作動状態にある時は、第1の優先度及び第2の優先度が割り当てられた発熱源は、それぞれ所定の部材が所定の温度を維持するように通電制御され、かつ前記第2の優先度が割り当てられた発熱源への通電が行われている間は、第3の優先度が割り当てられた発熱源への通電は行わず、前記第2の優先度が割り当てられた発熱源への通電が行われていない間は、前記第3の優先度が割り当てられた発熱源を所定の部材が所定の温度を維持するように通電制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
前記定着装置はそれぞれ厚みの異なる転写材に対して定着作動を行うことができるようになっており、
前記複数の発熱源には、前記転写材の厚みに応じて、かつ、それぞれ画像形成装置の作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための前記第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられていること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
前記第2の優先度が割り当てられた発熱源の消費電力と前記第3の優先度が割り当てられた発熱源の消費電力が、ほぼ等しくなるように設定されていること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
(請求項4)
前記作動状態は、前記画像形成装置の電源が投入されてから、入力された画像情報に基づく画像形成作動が行われ、その後前記電源が遮断されるまでの間の一連の作動状態であって、それぞれ予め設定された条件により区分され、前記電源が投入され前記定着装置の所定の部材が所定の温度に達するまでの状態をウォーミングアップとするウォーミングアップの状態、前記ウォーミングアップの状態を経て画像形成作動が実行され、前記定着装置に最初に画像が形成された転写紙の通紙が開始されてから所定時間が経過するまで、または所定枚数の通紙が完了するまで、または転写紙の通紙が開始され通紙された転写紙の熱吸収により低下した前記定着装置の温度が所定の温度に回復するまでの何れかの状態を通紙開始直後とする通紙開始直後の状態、前記通紙開始直後の状態を経て継続して画像が形成された転写紙が前記定着装置に通紙されている状態を通紙中とする通紙中の状態、及び、前記ウォーミングアップの状態または前記通紙中の状態を経て画像情報の入力を待っている状態を待機中とする待機中の状態の少なくとも4つの作動状態に区分されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
(請求項5)
前記定着装置は、定着ベルトと、定着ローラと、前記定着ベルトを介して前記定着ローラを加熱する加熱ローラと、前記定着ベルトを介して前記定着ローラに圧接する加圧ローラ、及び前記加圧ローラに当接する外部加熱ローラを有し、前記発熱源は前記加熱ローラ、前記加圧ローラ、及び前記外部加熱ローラに設けられていること
を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置。
(請求項6)
前記加熱ローラには、前記発熱源が少なくとも3個以上設けられていること
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
本発明は、画像形成装置の作動状態が複数の作動状態に区分され、複数の発熱源には、それぞれ画像形成装置の作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられているので、制御手段が作動状態に応じて、これらの優先度に基づいて発熱源への通電制御を行うことにより、作動状態に応じて所定の消費電力の範囲内で画像形成装置における最適な定着装置の温度制御を行うことができ、定着不良等の発生のない高品位な画像が形成できる画像形成装置を提供することができる。
特に、転写材の厚みが異なる普通紙や厚紙を使用する場合に、複数の発熱源には、転写材の厚みに応じて、且つ、前記作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられるようにしたので、転写材の厚みによらず安定した定着温度が得られ、定着不良等の発生のない高品位な画像が形成できる画像形成装置を提供することができる。
また、第2の優先度が割り当てられた発熱源と第3の優先度が割り当てられた発熱源の消費電力がほぼ等しくなるように設定したので、作動状態毎に第2の優先度が割り当てられた発熱源と第3の優先度が割り当てられた発熱源の優先度を変更しても、所定の消費電力の範囲内で効率的な通電制御を行うことができるようになった。
また、画像形成装置の電源が投入されてから画像形成作動を終了し電源が遮断されるまでの間の一連の作動状態をそれぞれ予め設定された条件により、例えば、ウォーミングアップの状態、通紙開始直後の状態、通紙中の状態、及び、待機中の状態の4つに区分したので、発熱源に対して作動状態に応じて最適な優先度を設定することができ、制御手段は作動状態に応じて所定の消費電力の範囲内で効率的な通電制御を行うことができる。
また、加熱ローラ、定着ベルト、定着ローラ、加圧ローラ、及び外部加熱ローラ等を有する定着装置の加熱ローラ、加圧ローラ、及び外部加熱ローラに発熱源を設け、また、加熱ローラに発熱源を3個以上設けることで、転写材の厚みが異なる普通紙や厚紙を使用する場合においてもそれぞれ適切な通電制御が行え、また、通紙開始直後の急激な定着温度の低下を抑制でき、転写材上のトナー像を適切に定着できるので、定着不良等の発生のない高品位な画像が形成できる画像形成装置を提供できる。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、各図面において、同一符号のものは同一の物を示すものとし、適宜、関連する他の図面を参照して、詳細に説明するものとする。
図1は本発明に係る画像形成装置の概略図、図2は本発明に係る定着装置の第1の構成図、図3は本発明に係る定着装置の第2の構成図、図4は本発明に係る画像形成装置の回路構成を示すブロック図、図5は本発明に係る画像形成装置の作動状態を説明するためのフローチャート、図6は本発明に係る定着装置の通電制御を説明するためのフローチャート、図7は本発明に係る定着装置の温度制御の実施例と比較例を示すグラフである。
図1により本発明に係る画像形成装置の構成について説明する。
本発明の実施の形態における画像形成装置20は、説明を簡単にするために電子写真方式の複写機とする。電子写真方式の複写機はよく知られているので、本発明と直接関わりのない部分に関しては簡単に説明する。
20は画像形成装置、30は画像形成装置20に装着された自動原稿送り装置(ADF)である。
画像形成装置20は、筐体1の右側面部に、比較的少量の転写材Pを供給するための手差し皿2が設けられ、左側面部には排紙皿3が設けられている。
排紙皿3には、後述する給紙カセット12や手差し皿2から供給され、画像が形成された転写材Pが排紙され積載するようになっている。
なお、転写材Pには、普通紙からなる通常の転写紙やOHPシート等からなる特殊な転写紙があるが、本実施の形態においては、特に断りのない限り、普通紙からなる通常の転写紙(単に、転写紙Pともいう。)を使用するものとする。
筐体1の底面部には画像形成装置20を移動できるようにするための複数のローラ(キャスターともいう。)4が設けられている。
筐体1の前面の上部には、画像形成装置20を作動させるための表示手段及び操作入力手段としてのコントロールパネルCPが設けられている。
コントロールパネルCPには、表示手段DPとしての液晶表示装置、あるいは、液晶表示装置にタッチパネル等が組み込まれたタッチパネル式の液晶表示装置がある。
また、コピー(印刷、プリント又は印字ともいう。)をカラー又は白黒の何れにするか等の種々の画像形成条件やコピー枚数や部数等の制御関連情報の入力のために、数値等を入力するキーボードKB、及び、コピー等の一連の画像形成作動を実行させるスタート釦(コピー釦ともいう。)SK等からなる操作入力手段が入力装置として設けられている。
特に、タッチパネル式の表示手段DPは、表示部に示される数字や文字や記号等が描かれたボタン等の図柄に使用者が触れると、表示部に示される情報の選択や設定等の入力ができるようになっており、例えば、片面モードや両面モード等の作動モード等の選択設定を必要とする項目に対する入力手段を兼ねている。
なお、片面モードとは画像データに基づき画像形成手段11で形成されたトナー像を転写紙Pの片面のみに転写して画像を形成する片面コピーモードをいう。因に、両面モードとは、転写紙の両面に画像を形成する両面コピーモードをいう。
筐体1の内部には、制御手段EC、転写分離手段8,定着装置10、画像形成手段11、画像読取手段13、給排紙手段14、および、中間転写体16等が設けられている。
制御手段ECは、制御回路とも呼ばれ、画像形成装置20の全ての作動を制御するための手段であり、CPU(中央演算装置:Cental Processing Unit)等からなる電気回路で構成されている。そして、CPUに予め記憶された制御プログラムや制御データ等に基づき、画像形成装置20を構成する全ての手段を駆動制御するようになっている。
また、画像形成装置20にADF30等の付属装置が接続されている場合は、同様に、制御手段ECは、これらの付属装置と協働して、画像形成装置20のシステムとして全体が円滑に作動するように駆動制御する。
更に、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)等で、パーソナルコンピュータあるいは、他の情報機器等と接続されている場合も、制御手段ECは、これらの機器と協働して、作動に必要な情報の記憶や授受を含め支障なく円滑に駆動制御できるものとする。
画像形成手段11は、原稿等の画像情報に基づく画像を形成するための手段である。本実施の形態はタンデム方式と呼ばれており、イエロー(Y)画像を形成する画像形成ユニット11Y、マゼンタ(M)画像を形成する画像形成ユニット11M、シアン(C)画像を形成する画像形成ユニット11C、黒(K)画像を形成する画像形成ユニット11Kを、上部から下部へと縦方向に順に画像形成装置20の内部に配置している。
画像形成手段11を構成する画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、使用するトナーの色が異なる以外は、同じ作動を行うので、ここでは、イエロー(Y)画像を形成する画像形成ユニット11Yについてのみ記号を付して詳細に説明する。
画像形成ユニット11Yは、例えば、モータ等の駆動源により予め設定された作像方向(例えば、反時計方向)に回転する感光体ドラム(感光体とも言う。)5Y、感光体ドラム5Yを一様に帯電する帯電手段6Y、原稿の画像情報(画像データともいう)に基づき信号化され、感光体ドラム5Yに静電潜像を形成する露光手段EY、感光体ドラム5Yに形成された静電潜像をトナー像として顕像化する現像手段7Y、感光体ドラム5Yに形成されたトナー像を中間転写体16に転写する転写手段8Y(1次転写手段ともいう。)、トナー像が中間転写体16に転写された後、感光体ドラム5Yに残留するトナーや紙粉等を掻き落とすためのクリーニング手段9Y等により構成されている。
そして、それぞれの画像形成ユニットで形成されたトナー像は、例えば、時計方向に回転するベルト状の中間転写体16(転写ベルトともいう。)に順に転写され重ね合わされるようになっている。
中間転写体16に転写されたそれぞれの色のトナー像は、転写手段としての転写ローラ8によりトナー像の極性とは逆極性の電荷が転写紙Pに付与されて静電気力により中間転写体16から転写紙Pに転写される。
トナー像が転写された転写紙Pは、定着装置10を通過する工程でトナー像が溶融固着することにより定着され、Y、M、C、Kのトナーによるカラー画像が形成された転写紙Pは、その後、排紙皿3に排出されるようになっている。
なお、本実施の形態のように、中間転写体を用いた画像形成装置は、それぞれの画像形成ユニットで形成されたトナー像を中間転写体上に重ね合わせることができるので、カラー画像形成装置に広く利用されている。また、中間転写体は画像形成ユニットで形成されたトナー像を転写できるものであれば、ベルトに限らず、ドラム状のものであっても良い。
転写手段8は、本実施の形態においては、例えば、接触転写方式による転写ローラとして構成され、中間転写体16と対向する転写位置に配置されており、中間転写体16上に形成されたトナー像を転写紙Pにトナ像の極性とは逆極性の電荷を付与して静電気力で転写するための手段である。
なお、8Y、8M、8C、8K(8Yのみ記号を付す。)は、同様の構成で、画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kで形成されたトナー像を中間転写体16に転写するために使用される転写手段である。
クリーニング手段9は、中間転写体16に残存するトナーや紙粉等を除去するもので、ブレードやブラシローラ等により構成されている。9Y、9M、9C、9K(9Yのみ記号を付す。)は、同様の構成で、画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの感光体ドラムをクリーニングするために使用されるクリーニング手段である。
定着装置10は、詳細は後述するが、例えば、未定着トナー像に圧接される定着ベルトやヒータを内包する加熱ローラや加圧ローラ、あるいは外部加熱ローラ等で構成されており、転写紙Pに転写されたトナー像を熱と圧力等により溶融固着することにより定着するための手段である。
画像読取手段13は、光源LT、ミラー群MR、結像レンズLZ等からなる読取光学系と、CCD(固体撮像素子)等を含む電気回路からなる読取装置ESとで、構成されている。
読取装置ESは、筐体1の上部に設けられたプラテンガラス(図示せず)上に載置した原稿や、自動原稿送り装置30により、読取位置に搬送された原稿の画像情報を読取り、画像データに変換して、制御手段ECに設けられた記憶手段に画像データを記憶するようになっている。
また、ADF30により搬送された原稿を画像読取手段13で読み取る場合は、読取位置に搬送された原稿を光源LTが照射し、ミラー群MRを介して、原稿からの反射光を結像レンズLZにより読取装置ESのCCD面に結像させ、CCDの出力する画像情報を画像データとして記憶するようになっている。
給排紙手段14は、給紙カセット12と、駆動源としてのモータや複数のローラ等からなる給排紙搬送装置(転写紙搬送手段)として構成されている。
給紙カセット12は、例えば、特殊な転写紙を収納するカセット12aと、普通紙を収納するカセット12b等とで構成されている。
給排紙手段14としての給排紙搬送装置は、制御手段ECの指示により、特殊な転写紙、あるいは普通紙を選択した後に、駆動源であるモータを回転させることにより、複数のローラ群等を回転駆動させて、給紙カセット12から適切なタイミングで中間転写体16に向けて給紙搬送し、定着装置10でトナー像が溶融固着することにより定着され画像が形成された後に、排紙皿3へ排紙搬送するようになっている。
なお、給排紙搬送装置は、転写紙Pを給紙カセット12からレジストローラR2に向けて搬送する搬送経路X1、手差し皿からレジストローラR2に向けて搬送する搬送経路X2、排紙ローラHRから排紙皿3に向けて搬送する搬送経路X4、及び、詳細は割愛するが、例えば転写紙Pの印字面を裏又は表(フェースダウン又はフェースアップともいう。)にして排紙皿3に排紙する搬送経路X3を備えると共に、両面モード等で転写紙Pを反転させる循環搬送経路A〜D等を備えている。
中間転写体16は、転写ベルトとも呼ばれ、複数のローラに張架されたベルト状の物で構成されており、本実施の形態においては、図示せぬモータ等の駆動源により、時計方向に回転するようになっている。
なお、中間転写体を用いる場合は、電気的特性(体積抵抗率、表面抵抗率等)、厚さ、構造(例えば、単層、2層、3層等の層数)、材料、材質等は、作像条件などにより適切なものを種々選択して採用することが望ましい。
ADF30は、搬送装置全体がADF筐体31で覆われ、ADF筐体31の外部に原稿載置台32と排紙部33が設けられている。
原稿載置台32には、第1頁の原稿面(表面)を最上部にした状態の複数の原稿WPが載置される。載置された原稿WPは、複数のローラ等により構成される原稿搬送装置により読取位置に搬送され、読取装置ESで読み取られ、排紙部33に排紙される。
原稿搬送装置は、図示せぬ駆動制御回路により、画像形成装置20の制御手段ECと連動して作動するようになっている。
次に、図2により定着装置について説明する。
図2は本実施の形態における定着装置の構成図であり、(A)図は定着装置の模式図、(B)図は普通紙への未定着トナー像の定着を重視した定着装置の諸元を示す諸元図、(C)図は厚紙への未定着トナー像の定着を重視した定着装置の諸元を示す諸元図、(D)図は比較例としての従来の定着装置の諸元を示す諸元図である。
(A)図において、T1は発熱源として2つのメインヒータHA、HBと補助ヒータHCを内蔵する加熱ローラ、T2は定着ローラ、T3はヒータHDを内蔵する加圧ローラ、T4はヒータHEを内蔵する外部加熱ローラ、T5は定着ベルト、S1は加熱ローラ用の温度センサ、S3は加圧ローラ用の温度センサであり、S4は外部加熱ローラ用の温度センサある。
そして、定着ローラT2と加圧ローラT3が定着ベルトT5を介して圧接したとき、トナー像が転写された転写紙(図示せず)が定着ベルトT5と加圧ローラT3で形成される圧接部に挿入され、圧接部により加熱・加圧されて矢印X方向に通過することにより定着作動が行われるようになっている。
本実施の形態においては、各ローラの基材は、基本的には熱伝導性に優れたアルミニウム製の円筒体が用いられ、表層としては、PFA(登録商標)によるチューブやコーティング等が使用されている。特に、定着ローラT2と加圧ローラT3は基材の外層にシリコンゴムやスポンジ等からなる弾性層が設けられ、その上に表層が設けられている。
また、定着ベルトT5は、例えば、ポリイミドフィルムからなる基材の上にシリコンゴム等の弾性層が設けられ、表層としてPFA(登録商標)チューブ等が使用されている。
なお、PFA(登録商標)は、米国デュポン社のテフロン(登録商標)樹脂の一種で、例えば、連続使用温度260℃という特性等を有するパーフルオロアルコキシ樹脂をいう。
ヒータとしては、一般的なハロゲンランプを用い、加熱ローラT1には、異なったサイズの紙に対応するため、配光の異なったハロゲンランプHA、HBと、画像形成作動が行われない待機中の状態において、定着装置のローラ等の定着部材の温度維持および通紙開始直後の熱供給補助のため、概ね平坦で均一な配光のハロゲンランプHCが配置してある。
これらのヒータで使用可能な総消費電力は、画像形成装置本体に供給される電力のうち、画像情報に基づきトナー像を形成したり、転写紙を給排紙搬送したり、その他の出力作動の後処理のために使われる電力を除いたものである。本実施の形態においては、画像形成装置本体に3kWが供給可能であり、そのうち、1kW弱が定着装置以外の装置の駆動制御に使用されているので、若干余裕を見て、2kWを定着装置のヒータ用の電力(消費電力)として割り当てている。
画像形成装置は、その転写装置や定着装置の能力によって、使用可能な紙の斤量の範囲を設定しているが、この画像形成装置が想定する使用者によっては、より厚い紙や異なった紙に対応した方が望ましい場合がある。(B)図は通常のオフィス業務で使用する場合に適した構成である。すなわち、できるだけ加圧ローラの温度を高く保ち、定着ベルトと加圧ローラの温度差を少なくすることによって、通常の事務で使用される普通紙で顕著に発生する定着後の紙カール(紙の端部が湾曲することで、ひどい場合には円筒状になる)をなるべく抑えるような構成になっている。
軽印刷などでは、表層にコート層が設けられたコート紙が標準的に使用され、事務で使用される紙に比べて、大きな斤量まで定着できることが要求される。コート紙は定着ベルトと加圧ローラの温度差に対して発生するカール量が少ないので、加圧ローラの温度が多少低くなっても、定着ベルト側への熱供給を大きくし、大きな斤量でも温度低下しないように構成することが望ましい。この構成が(C)図である。定着ベルト側へより大きく電力供給されるので、厚い紙まで定着することが可能になる。
なお、斤量は坪量とも呼ばれており、所定面積当たりの質量で表され(kg/m2)単位で示される。
なお、加熱ローラ用の温度センサS1は、定着ベルトT5の表面温度を検出して温度情報を出力し、制御回路により加熱ローラに内蔵するヒータHA、HB及びHCを制御するためのものである。また、加圧ローラ用の温度センサS3は、加圧ローラT3の表面温度を検出して温度情報を出力し、制御回路により加圧ローラに内蔵するヒータHDを制御するためのものである。また、温度センサS4は、同様に、外部加熱ローラT4に内蔵するヒータHEを制御するためのものである。
本実施の形態における定着装置の作動について、簡単に説明する。
例えば、図示せぬモータ等の駆動源により加圧ローラT3が回転されることにより、定着ベルトT5を介して加熱ローラT1が回転され、加熱ローラT1に内蔵するヒータHA、HB及びHC等の熱が定着ベルトT5に伝導される。加圧ローラT3も内蔵するヒータHDにより加熱される。また、加圧ローラT3に当接する外部加熱ローラT4も従動回転し、外部加熱ローラT4に内蔵するヒータHEの熱が加圧ローラT3に伝導されるようになっている。
そして、定着ローラT2と定着ベルトT5を介して圧接する加圧ローラT3とで形成される圧接部にトナー像が転写された転写紙Pが挿通されたとき、圧接部の加熱と加圧により定着作動が行われるようになっている。
また、詳細は後述するが、制御手段である制御回路により、作動状態に応じて設定された優先度に従ってそれぞれのヒータは通電制御され、例えば、温度センサS1とS3により、加熱ローラT1上の定着ベルトT5の表面温度と加圧ローラT3の表面温度が検出され、それぞれ予め設定された設定温度を超えたと判断された場合は、それぞれのヒータへの通電が停止され、また、設定温度より低下したと判断された場合は通電されるようになっている。
次に、図2の(B)、(C)図を参照して、本発明に係る発熱源の通電制御について説明する。
本発明に係る発熱源の通電制御は、予め設定された許容消費電力の範囲内で、画像形成装置の作動状態に応じて設定された優先度に基づき効率的にそれぞれの発熱源に通電し加熱作動を行わせ、これらの発熱源により得られる定着温度をそれぞれの作動状態に適した温度に制御するものである。なお、ここでは、それぞれの発熱源から得られた定着作動に係る圧接部の温度を特に定着温度と言うことにする。
(B)図、(C)図は、左端の縦方向の欄に順に作動状態を示しており、例えば、画像形成装置の作動状態として、ウォーミングアップ(WU)、通紙開始直後、通紙中、待機中の4つの作動状態に区分したことをを示している。また、横方向には、発熱源であるヒータHAからHEを記号Hを省略してA〜Eとして示すと共に、前述したように、それぞれのヒータに対応してそれぞれの消費電力を記載している。
なお、作動状態におけるウォーミングアップ(WU)の状態とは、画像形成装置の電源が投入されたことにより、例えば、発熱源が点灯(通電)され定着温度が所定の温度になって、画像形成作動が行える状態になるまでの作動状態をいう。
通紙開始直後の状態とは、例えば、定着装置にトナー像が転写された転写紙が連続して挿通されることにより、転写紙による熱の吸収で圧接部の定着温度が急激に低下するような状態であり、後述する通紙中の状態における初期の定着作動状態をいい、定着装置の機能や性能等により前述の温度低下の状態や発生期間等にバラツキが生じることになるので、定着装置毎に、例えば、定着作動が開始されてから所定時間が経過するまで、あるいは、所定の枚数の定着が終了するまでのように、通紙開始直後の状態の条件を予め設定することが好ましい。
通紙中の状態とは、通紙開始直後の定着温度が急激に低下した状態から定着温度が回復し、例えば、定着温度が安定した状態で画像形成作動が行われている状態をいう。
待機中の状態とは、画像情報の入力等がなく、例えば、定着装置の加熱ローラT1や加圧ローラT3及び外部加熱ローラT4等の定着装置の発熱源を有する各部材が所定の温度を維持しながら、画像形成作動が所定時間行われなくなった状態をいう。
また、(B)図、(C)図の横方向の欄には、前述の作動状態毎にヒータHAからHEまでのそれぞれに対応して、◎、○、△、×の記号が記載されているが、これらの記号は、通電制御を行うためのそれぞれの発熱源であるヒータに対する優先度を示すものである。
すなわち、◎は、その作動状態において、まず第1に通電される第1の優先度が割り当てられた発熱源を示し、○は、次に通電される第2の優先度が割り当てられた発熱源を示し、△は、第2の優先度が割り当てられた発熱源が通電停止中に通電制御される第3の優先度が割り当てられた発熱源を示している。×は通電しない発熱源を示している。
また、第1、第2、及び第3の優先度が割り当てられた発熱源は、後述するように、制御手段により通電が開始された後は、センサ手段Sが検出した定着装置の、例えば、加圧ローラ等のローラ部材の表面温度に基づき、予め設定された設定温度を超えると通電が停止されるような通電制御が行われることになっている。
なお、第1の優先度が割り当てられた発熱源と第2の優先度が割り当てられた発熱源の違いは、第2の優先度が割り当てられた発熱源への通電の有無により、第3の優先度が割り当てられた発熱源への通電可否が決められることである。すなわち、第2優先度が割り当てられた発熱源への通電が行われている間は、第3の優先度が割り当てられた発熱源が維持しようとする加圧ローラや外部加圧ローラの温度によらず、第3の優先度が割り当てられた発熱源への通電を停止し、第2優先度が割り当てられた発熱源が非通電の状態にあるときだけ、第3の優先度が割り当てられた発熱源が維持しようとする加圧ローラや外部加圧ローラの温度によって、第3の優先度が割り当てられた発熱源の通電を制御する。
なお、(B)、(C)及び(D)図の右端の欄には、それぞれの作動状態で最大となる総消費電力を示しており、何れも所定の消費電力である2kW以下になるように制御されていることを示している。
(D)図は、本実施の形態と同じ構成の従来の通電制御における優先度の例を(B)、(C)図と同様の表記に従って示したものである。作動状態に応じて○と△の優先度が変化していない、つまりヒータHCとHDの優先度が固定されていることを示している。
(B)図の場合の通電制御について説明する。つまり、普通紙への未定着トナー像の定着を重視した場合(普通紙重視の場合ともいう。)の通電制御においては、ウォーミングアップ(WU)の状態では、第1の優先度が割り当てられた発熱源(◎)に加熱ローラT1の2つのメインヒータHAとHB及び外部加熱ローラT4のヒータHEが設定され、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)として加圧ローラT3のヒータHDが設定されており、第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)として加熱ローラT1の補助ヒータHCが設定されている。
つまり、ウォーミングアップ(WU)の状態では、画像形成装置の電源投入後は速やかに画像形成作動に移行できることが望ましく、条件として、定着装置全体を加熱して、できるだけ短時間に所定の定着温度にすることが望まれる。
そこで、画像形成装置の電源投入に連動してHA、HB、HE及びHDのヒータが通電され、加熱ローラT1は消費電力も大きいが熱量も大きい2つのメインヒータHA、HBで急速に加熱し、弾性層を有し表面温度が上昇しにくい加圧ローラT3は内部からヒータHDで加熱すると共に、外部加熱ローラT4のヒータHEにより加圧ローラT3の表面を加熱している。このとき、加圧ローラT3のヒータHDより第3の優先度が割り当てられた発熱源である加熱ローラT1の補助ヒータHCは、加圧ローラT3のヒータHDが通電されている間は通電されないようになっている。
通紙開始直後の状態は、ウォーミングアップ(WU)の状態における優先度に対して、HCとHDの優先度が変更され、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)として加熱ローラT1の補助ヒータHCが設定され、第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)として加圧ローラT3のヒータHDが設定されている。
つまり、通紙開始直後は、加熱ローラT1の温度が定着ベルトT5の表面の温度と大差がないため、転写紙Pが熱を持ち去って生じる加熱ローラT1の温度と定着ベルトT5の表面の温度差により、定着ベルトT5の温度が低下する。この状態をなるべく早く解消するには、転写紙Pが熱を持ち去ることによって温度差が生じても、定着ベルトT5の温度が所定の値になるように、加熱ローラT1の温度を迅速に上昇させる必要がある。
そこで、ヒータに通電しても、表面まで熱が伝わるのが遅く、また定着ベルトT5の温度に比べれば定着性への影響が小さい加圧ローラT3のヒータHDの通電制御を停止し、ヒータHCへの通電制御を優先する。
加圧ローラT3の温度が低下すると、定着ベルトT5の温度が下がったときほどではないにしても、定着性が低下し、カール量も増加するため、加圧ローラT3の温度低下を抑制することが望ましいことはいうまでもない。
また、ヒータHEは、熱伝導性のよい外部加熱ローラT4に内蔵され、その外部加熱ローラT4が加圧ローラT3の表面に当接されているので、ヒータHEへの通電効果が時間遅れなく現れ、加圧ローラT3に内蔵したヒータHDよりも効率的であるため、通紙開始直後にも通電制御するようにした。
通紙中は、例えば、通紙開始直後から所定時間経過すれば、加熱ローラT2の温度は、定着ベルトT5の表面の所定温度に対して必要な温度勾配が得られるまで上昇するため、ヒータHA,HBで加熱ローラT1の温度を維持することができるので、ヒータHCへの通電制御を停止する。一方、通紙開始直後は供給熱量不足により温度低下する場合もある加圧ローラT3への熱供給量を増やすため、ヒータHDへの通電制御を行う。
通紙開始直後の状態から通紙中の状態への切り替えは、ヒータHCによる熱供給がなくても定着ベルトT5の温度が維持できるようになっていればよい。これは画像形成装置を実際に動作させて、例えば、ヒータHCによる熱供給が不要になる通紙開始後の経過時間を計測し、通紙開始後の経過時間によって切り替えるようにすればよい。通紙開始後の経過時間にかわり、通紙開始後の定着枚数で同様の計測、設定を行っても良い。また、センサS1の温度推移をもって同様の計測、設定を行っても良い。
待機中は、定着装置の各部材の温度を維持するだけなので大きな電力は必要ない。ヒータHA,HBは消費電力が大きく、通電開始時にハロゲンランプ特有の突入電流によって、フリッカと呼ばれる一時的な電源電圧の低下が発生する。フリッカは、画像形成装置と電源を同じくする室内の照明がちらつくなどの不具合を引き起こす。これを防止するため、待機中はヒータHA,HBを使わず、ヒータHCを用いて加熱ローラやベルトの温度を維持することが望ましい。
従って、省電を考慮した待機中の状態は他の作動状態と異なり、消費電力の大きなHAとHBの通電を停止し、第1の優先度が割り当てられた発熱源(◎)として加熱ローラT1の補助ヒータHCと加圧ローラT3のヒータHD,及び外部加熱ローラT4のヒータHEが設定されている。
つまり、待機中は、加圧ローラT3のヒータHDと外部加熱ローラT4のヒータHEに通電し、前述のように、急激な加熱が難しい加圧ローラT3の温度低下を防止すると共に、加熱ローラT1は補助ヒータHCに通電して温度の低下を防止している。
勿論、待機中の状態にあるとき、画像情報が画像形成装置に入力された場合は、作動状態が通紙開始直後の状態における優先度に切り替わって通電制御されることになる。
次に、(C)図の場合の通電制御について説明する。
厚い紙への未定着トナー像の定着を重視した場合(厚紙重視の場合ともいう。)の通電制御においては、厚い紙として、例えば、コート紙(例えば斤量が200×10-3kg/m2紙以上)を使用した場合は、熱容量が大きいため、より多くの熱量を定着ベルトT5から奪い、より大きな加熱ローラT1と定着ベルトT5の表面の温度差が生じる。このため、通紙開始直後の温度低下はより大きくなる。他方で、紙が厚いため、加圧ローラT3からの熱供給が定着性に及ぼす影響は、薄い紙に比べて小さく、コート紙はカールの発生が軽度であるため、加圧ローラT3の温度は多少低下しても不具合は少ない。
また、定着ベルトT5の温度が高く維持できるため、例えば、搬送される転写紙と転写紙の間で定着ベルトT5と加圧ローラT3が接触することにより加圧ローラT3が定着ベルトT5から受け取る熱量は増え、内蔵するヒータHDからの熱供給がないことによる温度低下を緩和できる。
また、電力を、さらに定着ベルトT5の温度低下抑制に振り向けることが好適であり、外部加熱ローラT4に内蔵したヒータHEの電力分も通紙開始直後には加熱ローラT1への供給電力に加えられるよう、厚紙を重視した構成ではHC≒HD+HEの関係になるように設定した。
つまり、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)と第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)との優先度が変更される発熱源の消費電力をほぼ等しくなるように設定したので、第2と第3の優先度が割り当てられた発熱源に対して優先度の割り当てが変更されても所定の消費電力の範囲内に抑制することが容易に行えるようになっている。
そして、ウォーミングアップ(WU)の状態では、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)としてHDとHEを設定し、第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)としてHCを設定した。また、通紙開始直後の状態では、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)としてHCを設定し、第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)としてHDとHEを設定した。
また、通紙中の状態は、ウォーミングアップ(WU)の状態での優先度と同じ優先度が割り当てられるように設定し、待機中の状態は、ヒータHA、HBへの通電制御を停止した。
以上、普通紙重視の場合の通電制御を行う定着装置と、厚紙重視の場合の通電制御を行う定着装置について説明したが、次に、加熱ローラT1の補助ヒータHCを2個設け、2個のヒータをそれぞれ切り換えて使用することで普通紙重視と厚紙重視の場合の通電制御を行うことができるようにした定着装置について説明する。
図3に示す定着装置は、図2の(A)図と基本的な構成は同じであるが、加熱ローラT1には補助ヒータとして、普通紙重視の場合に使用するヒータHC1と、厚紙重視の場合に使用するヒータHC2が設けられている。なお、図2の(A)図と符号が同じものは同じ物を示すものとする。
また、本実施の形態における定着装置のヒータの消費電力は、図2の普通紙重視の場合の(B)図および厚紙重視の場合の(C)図に示すように、転写紙Pが普通紙か厚紙かにより、消費電力配分が異なるようにしている。
詳細は後述するが、ヒータHC1とHC2は転写紙Pが普通紙か厚紙かにより切り換えられて使用されるので同時に通電されることはない。例えば、転写紙として普通紙を使用する場合はヒータHC1を使用し、図2の(B)図のヒータHCをHC1とする優先度が割り当てられて通電制御が行われる。また、転写紙として厚紙を使用する場合はヒータHC2を使用して図2の(C)図のヒータHCをHC2とする優先度が割り当てられて通電制御が行われる。
従って、本実施の形態における定着装置は、転写紙として普通紙を使用するか厚紙を使用するかによって、ヒータHC1とHC2を切り換えて使用することにより、容易に、普通紙重視の場合の通電制御と厚紙重視の場合の通電制御をそれぞれ行うことができるようになっている。
つまり、転写紙Pが厚紙の場合は、転写紙Pが普通紙の場合より転写紙の厚みが厚いことにより熱伝導性が良くないのでトナー像を容易に定着できるように、転写紙が矢印X方向に挿入されるとすると、例えば、転写紙上のトナー像側に位置する加熱ローラT1の熱容量を上げるために、ヒータHC1の消費電力が普通紙重視の場合のヒータHC2の消費電力より大きくなるようにしている。
本実施の形態においては、例えば、普通紙重視の場合の通電制御を普通紙モード、厚紙重視の場合の通電制御を厚紙モードと呼ぶことにすると、転写紙Pとして普通紙を使用する普通紙モードの場合は(B)図の諸元図に示すように、加熱ローラT1に内蔵するメインヒータHAが810W、HBが640W、補助ヒータHC1が300W、加圧ローラT3に内蔵するヒータHDが300W、外部加熱ローラT4に内蔵するヒータHEは250Wに設定されている。
また、転写紙Pとして厚紙を使用する厚紙モードの場合は、(C)図の諸元図に示すように、加熱ローラT1に内蔵するメインヒータHAが810W、HBが640W、加圧ローラT3に内蔵するヒータHDが300W、外部加熱ローラT4に内蔵するヒータHEは250Wに設定され、補助ヒータHC2が550Wと普通紙モードより250W大きく設定されている。
そして、普通紙モードの場合の総消費電力は2300W、厚紙モードの場合の総消費電力は2550Wとなり、前述のように、割り当てられた定着装置のヒータ用の消費電力である許容消費電力が2kWとすると、普通紙モードの場合は300W超過することになり、厚紙モードの場合は550W超過することになるが、ヒータHC1とHC2は転写紙Pが普通紙か厚紙かにより切り換えて使用され、また、それぞれのヒータは作動状態に応じて優先度が割り当てられているので、全てのヒータが同時に通電され点灯することがないので、このようなヒータの消費電力配分であっても問題となることはない。
なお、本実施の形態におけるそれぞれのヒータに設定した優先度は、予め設定された許容消費電力の範囲内で、転写材の厚みや画像形成装置の作動状態に応じて効率的にそれぞれの発熱源に通電し加熱作動を行わせ、それぞれの作動状態に適した定着温度が得られるようにすれば良く、これに限定するものではない。
図4により、本発明に係る画像形成装置の回路構成について簡単に説明する。なお、本実施の形態においては、画像形成装置が複写機である場合について説明する。
100は画像形成装置20全体の各種手段と回路との構成を示している。110は画像形成装置全体の制御を行うCPUであり、画像形成装置20を制御するための各種モードのプログラムやプログラムを実行するために必要なデータ等が予め記憶されている。
CPU110には、情報制御回路120、画像処理回路140、駆動制御回路150および電源回路400等が接続されている。そして、これらの回路により図1に示す制御手段ECが構成され、画像形成装置20全体の制御ができるようになっている。
情報制御回路120は、CPU110の指示により、インタフェース(I/F)130を介して外部情報機器500と接続して、文字や画像等の画像情報や画像形成等に必要な濃度や倍率等の設定情報を入力し記憶手段160に記憶する。そして、記憶手段160に記憶された設定情報等を画像処理回路140や駆動制御回路150、あるいは表示手段300等に出力するようになっている。
また、情報制御回路120は、外部情報機器500から入力した画像情報や設定情報等からなるJOB情報の他に、画像処理回路140や駆動制御回路150等を含む回路や各種手段の作動に必要な指示情報に関連する、例えば、操作入力手段200で入力された各種情報や装置の各種手段が作動中に出力する作動状態を示す情報等を判断し、画像形成装置の作動に支障がないように、適宜円滑に画像形成装置の各回路や各種手段に情報を伝達する機能を有している。
なお、外部情報機器500は、主としてコンピュータやインターネット・サーバーであるが、場合によっては、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)上の他の画像形成装置、あるいは、デジタル・カメラや計測した情報を出力可能な計測装置等の情報機器が想定される。
また、本実施の形態においては、CPU110の指示により情報制御回路120は、画像形成装置の作動状態を複数の作動状態に区分し、区分された作動状態毎に、定着装置の個々の発熱源(ヒータHA〜HE)に対して予め設定された優先度に基づいて、駆動制御回路150を介して定着装置10の発熱源への通電制御を行うようになっている。
インタフェース(I/F)130は、情報授受手段であり、前述のコンピュータや他の画像形成装置、インターネット・サーバー等の外部情報機器500と各種ネットワークを介して接続できるように構成されている。
操作入力手段200は、画像形成装置20のコントロールパネルCPに設けられた入力装置である。前述したタッチパネル式の表示手段である液晶表示装置DPやキーボードKB、及び、スタート釦SK等が想定される。
例えば、キーボードKBを操作することにより、転写材(転写紙ともいう。)の出力枚数や種類(例えば、インデックス用紙、厚紙、普通紙、薄紙、再生紙、OHPシート等)、あるいは拡大縮小等の倍率や出力画像の濃度等の設定情報が入力できるようになっている。
また、操作入力手段200は、場合によっては、画像形成装置20の各種作動モード、例えば、コピー作動を行う場合に選択設定されるカラーモード、白黒モード、あるいは片面モード、両面モード等のモードを設定するための入力手段にもなる。
特に、普通紙重視の場合の通電制御を普通紙モード、厚紙重視の場合の通電制御を厚紙モードということにすると、本実施の形態においては、転写紙が普通紙か厚紙かにより、定着装置のヒータHC1とHC2が切れ換えられると共に、発熱源の優先度等の設定が切り換えられて、普通紙モードまたは厚紙モードの通電制御が行えるようになっている。
表示手段300は、前述の液晶表示装置、あるいは、液晶表示部にタッチパネル等が組み込まれた表示装置DP等により構成されている。
表示手段300には、操作入力手段200で情報を入力する際の操作手順や各種情報の一覧表示、あるいは記憶手段160に記憶された情報の表示、画像形成装置20の作動中の状態表示や警告表示等が表示されるようになっている。
画像処理回路140は、CPU110の指示により、画像読取手段13が読み取った原稿の画像情報を画像データとして記憶手段160に記憶させたり、記憶手段160に記憶されている画像データに基づき画像形成手段11が画像を形成する際に、画像形成手段11の画像形成方式に適したデータや信号等に変換する回路である。
駆動制御回路150は、CPU110の指示により、画像処理回路140と協働して、転写手段8、定着装置(定着手段)10、画像形成手段11、画像読取手段13、給排紙手段14、及び、ADF30等を、予め設定された作動モードに基づき、適切なタイミングで作動させ画像形成作動を行なわせるための回路である。
記憶手段160は、画像を形成するために必要な画像データ及び画像形成装置20を制御するための設定条件等からなるJOB情報やjOB情報に関連するJOBデータ、及び、各種設定モードのプログラム等の情報を記憶するようになっている。
本実施の形態においては、特に、画像形成装置の作動状態を複数の作動状態に区分し、区分された作動状態毎に、且つ、普通紙モードや厚紙モードの通電制御モードに対応して、定着装置の個々の発熱源(ヒータHA〜HE)に対して予め設定された優先度が、例えば、マトリクスとして記憶されている。
従って、定着温度を制御する場合は、CPU110の指示により、情報制御回路120が画像形成装置の作動状態を判断して、作動状態毎に記憶されている個々の発熱源の優先度を読み出し、読み出された発熱源の優先度に基づいて、駆動制御回路150を介して定着装置10の発熱源への通電制御が行われるようになっている。
なお、転写手段8、定着手段10、画像形成手段11、画像読取手段13、給排紙手段14、及び、ADF30については、詳細は割愛し、ここでは回路に関連する事項について簡単に説明する。
画像読取手段13は、駆動制御回路150により作動され、読取位置に搬送された原稿の画像情報を読取装置ESで読み取り、読み取られた画像情報は、例えば、画像処理回路140により、画像データに変換して、記憶手段160に記憶するようになっている。
画像形成手段11は、CPU110の指示により、駆動制御回路150により作動され、画像処理回路140が記憶手段160に記憶された画像データに基づき、それぞれの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kで、それぞれの色のトナー像を像担持体(感光体ドラム5)に形成して、形成されたトナー像を中間転写体16に転写するようになっている。
転写手段としての転写ローラ8は、駆動制御回路150により作動され、中間転写体16に重ね合わされたトナー像の極性とは逆極性の電荷を付与して転写紙Pにトナー像を転写する作動を行うようになっている。なお、8Y、8M、8C、8Kは画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kで、感光体ドラム5に形成されたトナー像を中間転写体16に転写する作動を行う。
定着装置10は、駆動制御回路150の指示により、本実施の形態においては、前述のように、普通紙モードや厚紙モードの通電制御モードに対応して、区分された作動状態毎に、定着装置の個々の発熱源(ヒータHA〜HE)に対して予め設定された優先度に基づいて、それぞれ個々の発熱源への通電制御が行われ、転写紙Pに転写されたトナー像を定着装置の圧接部の熱と圧力等により溶融固着することにより定着するようになっている。
給排紙手段14は、CPU110に予め設定されたプログラムに基づき、駆動制御回路150により、転写手段8、定着装置10、及び画像形成ユニット11等と協働して作動し、転写紙Pを円滑にタイミング良く搬送する作動を行う。
自動原稿送り装置(ADF)30は、図1に示すように、原稿載置台32に載置された原稿を原稿搬送装置により自動的に1枚づつ読取位置に搬送する装置で、画像形成装置20のCPU110の指示により、駆動制御回路150と連携して作動する。
センサ手段Sは、本実施の形態においては非接触式の温度センサを用いており、例えば、加熱ローラ用温度センサS1と加圧ローラ用温度センサS3と、外部加熱ローラ用温度センサS4とを備えている。
なお、温度センサSは、市販の温度センサで良く、接触式の温度センサでもよいが、ローラ等に損傷を与えることの少ない非接触温度センサが好ましく、検出した表面温度に対応して出力する電流や電圧を出力値(温度情報)として記憶手段160に記憶できるようにすることが望ましい。
電源回路400は、使用者の操作により、電源スイッチ(図示せず)が投入されると、電源から適切な通電が画像形成装置全体に行われ、電源スイッチが遮断されると、通電が遮断されるようになっている。
なお、電源スイッチが投入(ON)されていても、例えば、画像形成装置を待機状態にする省電モード等の場合は、CPU110の指示により、一時的なメモリの記憶内容等の保存のために必要な通電のみを継続し、定着装置のヒータ等の他の通電を遮断することができるようになっている。
また、電源スイッチにより電源が遮断(OFF)された場合も、前述の画像形成装置を待機状態にする省電モード等の場合のように、全ての電源を遮断するのではなく、CPU110等が作動するために必要な通電は行い、電源スイッチが投入(ON)されたり、LANを介して画像情報が入力された場合等に対応して、素早く画像形成作動等が開始できるようにしても良い。
次に、図5により定着装置のそれぞれのヒータに対する通電制御の手順を説明する。
前提として、前述のように普通紙重視の場合の通電制御を普通紙モードと言い、厚紙重視の場合の通電制御を厚紙モードと呼ぶものとし、画像形成装置は複写機とする。また、定着装置の構成は図3に示すものとする。
従って、ここでは普通紙モードと厚紙モードが切り換えられる定着装置に関して説明するが、普通紙モードと厚紙モードをそれぞれ別個に制御する場合も転写紙が普通紙か厚紙かを判断し、その判断に基づいて実行される部分を除けば、基本的には同じ手順である。なお、厚紙モードの手順は、普通紙モードの場合と異なる部分に関してのみ説明することにした。
画像形成装置のそれぞれの作動状態に応じて設定された普通紙モードの場合のヒータの優先度等の諸元は図2の(B)とし、厚紙モードにおけるヒータの優先度等の諸元は図2の(C)とする。
なお、説明を簡単にするために、それぞれの作動状態において第1の優先度が割り当てられた発熱源(◎)の通電制御に関する説明は省略する。以下、図1乃至図4を適宜に参照して具体的に説明する。
(ST1)
普通紙モードか否かを判断するステップである。本実施の形態においては、使用する転写紙が普通紙か厚紙かにより通電制御モードが普通紙モードまたは厚紙モードに切り換えられる。また、普通紙モードか厚紙モードかにより、画像形成装置の作動状態毎にそれぞれのヒータに設定される優先度も異なる。
従って、このステップは、使用する転写紙が普通紙か厚紙かを確認するために、例えば、電源投入直後、あるいは、1つのJOBが実行されるたびに、まず最初に実行されるステップである。
情報制御回路120は設定されている転写紙が普通紙か厚紙かを確認し、普通紙の場合は普通紙モードを設定するためにST2に進み、普通紙モードでない場合、つまり厚紙モードの場合はST3に進む。
なお、転写紙が普通紙か厚紙かの情報は、給紙カセットから自動的に転写紙の情報が得られるようにしても良いし、操作入力手段で設定するようにしても良い。
(ST2)
普通紙用ヒータ設定、つまり、普通紙モード用の優先度を作動状態毎に各ヒータに設定するステップである。例えば、情報制御回路120は、図2の(B)に対応する普通紙モードにおける優先度に関するデータを制御回路の記憶手段160から読み出し、駆動制御回路150を介して図3の定着装置の補助ヒータHC1に通電できるように設定すると共に、読み出された優先度に応じて、それぞれの発熱源への通電制御を開始できるように設定して、ST4に進む。
(ST3)
厚紙用ヒータ設定、つまり、厚紙モード用の優先度を作動状態毎に各ヒータに設定するステップである。ST2と同様に、情報制御回路120は記憶手段160から図2の(C)に対応する厚紙モードにおける優先度に関するデータを読み出し、仮に図3の定着装置の補助ヒータHC1に通電できるように設定されている場合は、駆動制御回路150を介して補助ヒータHC2に通電できるように切り換えて、それぞれの発熱源への通電制御を開始できるように設定して、ST4に進む。
(ST4)
ウォーミングアップ(WU)状態か否かを判断するステップである。情報制御回路120は画像形成装置の作動状態を検出し、ウォーミングアップ(WU)中であることが検出された場合はST5に進み、ウォーミングアップ(WU)中の状態でなかった場合はST6に進む。
(ST5)
HC通電停止、つまり、ウォーミングアップ(WU)の状態では、第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)として加熱ローラT1の補助ヒータHCが設定されるので、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)が通電されている間は、補助ヒータHCに対して通電を停止するように制御されるステップである。
なお、以下、補助ヒータHCという場合は、普通紙モードの場合はHC1(300W)であり、厚紙モードの場合はHC2(550W)を示すものとする。
情報制御回路120は記憶手段160からウォーミングアップ(WU)の状態に対応する優先度を読み出し、各ヒータに優先度を設定し、駆動制御回路150を介して定着装置のそれぞれのヒータへの優先度に応じた通電制御を開始してST6に進む。
(ST6)
通紙開始直後の状態か否かを判断するステップである。情報制御回路120は画像形成装置の作動状態を検出し、通紙開始直後の状態であることが検出された場合はST7に進み、通紙開始直後の状態でなかった場合はST10に進む。
(ST7)
普通紙モードか否かを判断するステップである。つまり、通紙開始直後の状態においては、普通紙モードと厚紙モードでは、前述のように、ヒータの消費電力配分が異なり、優先度の設定も異なるので、適切な優先度を各ヒータに設定するために、通電制御モードを確認するためのステップである。
情報制御回路120は設定されている通電制御モードを確認し、普通紙モードの場合はST8に進み、普通紙モードでない場合、つまり厚紙モードの場合はST9に進む。
(ST8)
HD通電停止、つまり、普通紙モードで通紙開始直後の状態では、第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)として加圧ローラT3のヒータHDが設定されるので、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)が通電されている間は、補助ヒータHDに対して通電を停止するように制御されるステップである。
情報制御回路120は記憶手段160から普通紙モードで通紙開始直後に対応する優先度を読み出し、各ヒータに優先度を設定し、駆動制御回路150を介して定着装置のそれぞれのヒータへの優先度に応じた通電制御を開始してST10に進む。
(ST9)
HD,HE通電停止、つまり、厚紙モードで通紙開始直後の状態では、第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)として加圧ローラT3のヒータHDと外部加熱ローラT4のヒータHEが設定されるので、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)が通電されている間は、補助ヒータHDとヒータHEに対して通電を停止するように制御されるステップである。
情報制御回路120は記憶手段160から厚紙モードで通紙開始直後に対応する優先度を読み出して、各ヒータに優先度を設定し、駆動制御回路150を介して定着装置のそれぞれのヒータへの優先度に応じた通電制御を開始してST10に進む。
(ST10)
通紙中の状態か否かを判断するステップである。情報制御回路120は画像形成装置の作動状態を検出し、通紙中の状態であることが検出された場合はST11に進み、通紙中の状態でなかった場合はST12に進む。
(ST11)
HC通電停止、つまり、通紙中の状態では、ST5のウォーミングアップ(WU)の状態と同様に、第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)として加熱ローラT1の補助ヒータHCが設定されるので、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)が通電されている間は、補助ヒータHCに対して通電を停止するように制御されるステップである。
情報制御回路120は記憶手段160から通紙中に対応する優先度を読み出し各ヒータに優先度を設定して、駆動制御回路150を介して定着装置のそれぞれのヒータへの優先度に応じた通電制御を開始してST12に進む。
(ST12)
待機中の状態か否かを判断するステップである。情報制御回路120は画像形成装置の作動状態を検出し、待機中の状態であることが検出された場合はST13に進み、待機中の状態でなかった場合はST14に進む。
(ST13)
HA、HB通電停止、つまり、待機中の状態は他の作動状態と異なり、定着温度を低下させないように、且つ省電を考慮して、消費電力の大きなHAとHBの通電を停止し、必要最低限の通電を行うようにしている。
そのため、第1の優先度が割り当てられた発熱源(◎)として加熱ローラT1の補助ヒータHCと加圧ローラT3のヒータHD,及び外部加熱ローラT4のヒータHEが設定されているが、第2の優先度が割り当てられた発熱源(○)や第3の優先度が割り当てられた発熱源(△)が設定されていない。
情報制御回路120は記憶手段160から待機中に対応する優先度を読み出し、各ヒータに優先度を設定し、駆動制御回路150を介して定着装置のそれぞれのヒータへの優先度に応じた通電制御を開始してST14に進む。
(ST14)
作動終了か否かを判断するステップである。情報制御回路120は、例えば、操作入力手段200等により画像形成装置の作動終了が設定されているか否かを検出し、作動終了が設定されていた場合はST15に進み、作動終了が設定されていない場合は作動を継続すると判断してST1に戻る。
(ST15)
全通電遮断、つまり、制御回路のCPU110は、電源回路400を作動させ、定着装置のヒータ等を含め全ての装置への通電を遮断し画像形成装置の作動を終了する。
なお、以上に説明した定着装置の発熱源に対する通電制御の手順は一例であり、作動モードや作動状態に応じて設定された優先度に基づいて通電制御を行うようにすれば良く、これに限定されるものではない。
以上のように、転写紙が普通紙か厚紙かにより普通紙モードと厚紙モードを切り換えて通電制御を行う手順を説明したが、普通紙モードまたは厚紙モードをそれぞれ単独で行う場合は、例えば、普通紙モードか厚紙モードかを判断するステップ等を除けば、基本的には同じ手順で行えるものである。
また、普通紙モードや厚紙モードのように通電制御モードに応じて制御できるように、且つ、作動状態に応じて制御できるように発熱源の優先度を変更して設定することにより、更に、定着不良等の発生を防止でき、高品位な画像形成ができる画像形成装置を提供できることになる。
図6により、簡単に画像形成装置の作動状態のフローについて説明する。
前提条件として、画像形成装置は複写機とし、複写機の電源が投入され、画像形成が行われ、電源が遮断されるまでの作動中の状態を区分したウォーミングアップ(WU)の状態、通紙開始直後の状態、通紙中の状態、待機中の状態について、それぞれ個々には説明してきたが、ここでは一連の作動状態のフロー(流れ)に従ってその関連を説明する。
(ST101)
電源を投入するステップである。画像形成装置の電源が投入されると、制御回路ECのCPU110が起動し、予め設定された作動プログラムにより画像形成装置の各種手段はコピーができる作動状態になるように制御が開始されST102に進む。
(ST102)
ウォーミングアップ(WU)の状態である。定着装置においては、できるだけ短時間に所定の定着温度になるように、作動状態に対応して予め設定された優先度でそれぞれのヒータに通電してST103へ進む。
(ST103)
定着装置が所定の定着温度になったか否かを判別するステップである。例えば、温度センサSにより定着装置の温度が検出され、所定の定着温度になったと判断された場合はウォーミングアップ(WU)の状態が完了したものとしてST104に進み、所定の定着温度になっていないと判断された場合は、ウォーミングアップ(WU)の状態を継続するためにST102に戻る。
(ST104)
待機中の状態である。ウォーミングアップ(WU)の状態が完了した後に、あるいは、1つのJOBとしてのコピーが完了した後に、次のJOBである画像情報が入力されるのを待っている状態である。定着装置は所定の定着温度を維持するように、作動状態に対応して予め設定された優先度でそれぞれのヒータに通電してST105へ進む。
(ST105)
コピーを開始するか否かを判断するステップである。例えば、CPU110はJOBである画像情報が入力されたことが検出されると、入力された画像情報に基づき感光体ドラム上に静電潜像を形成し、トナーで現像され転写紙上に転写されたトナー像を定着装置により定着し、その後排紙される一連のコピー作動を開始するように、例えば、駆動制御回路150等に指示してST106に進み、画像情報が入力されない場合は、待機中の状態を継続するためにST104に戻る。
(ST106)
通紙開始直後の状態である。コピーが開始され、転写紙による熱の吸収で圧接部の定着温度が急激に低下するような状態であり、低下した定着温度を回復するために、作動状態に対応して予め設定された優先度でそれぞれのヒータに通電してST107へ進む。
(ST107)
通紙条件が満足された否かを判断するステップである。つまり、通紙条件が満足されたか否かを判断することにより通紙開始直後の状態から通紙中の状態に移行させるか否かを判断するステップである。
通紙中の状態に移行するための条件を通紙条件とすると、定着装置に最初に画像が形成された転写紙の通紙が開始されてから所定時間が経過するまで、または所定枚数の通紙が完了するまで、または転写紙の通紙が開始され通紙された転写紙の熱吸収により低下した前記定着装置の温度が所定の温度に回復するまでの何れかの状態を通紙開始直後の状態とする通紙条件を設定し、この条件を超えた場合は通紙条件が満足されたと判断してST108に進み、通紙条件が満足されていない場合は通紙開始直後の状態を継続するために、作動状態に対応して予め設定された優先度でそれぞれのヒータに通電してST106に戻る。
なお、通紙条件が満足されたか否かを判断する場合は、例えば、時間を計数するタイマー等の計時手段や、コピー枚数を計数するカウンタ等の計数手段、あるいは、温度センサにより検出された温度の温度推移等を判断する回路等を設けて、上記の通紙条件が満足されたか否かを判断するようにすることが好ましい。
(ST108)
通紙中の状態である。通紙開始直後の状態を経てコピーが継続して行われており、定着装置が所定の定着温度を維持し、定着不良等が発生しないようにするために、作動状態に対応して予め設定された優先度でそれぞれのヒータに通電してST109に進む。
(ST109)
コピー終了か否かを判断するステップである。例えば、1つのJOBとして入力された画像情報に基づく画像形成作動であるコピーが終了するとST110に進み、コピーが継続中である場合は、通紙中の状態を継続するために、作動状態に対応して予め設定された優先度でそれぞれのヒータに通電してST108に戻る。
(ST110)
作動終了か否かを判断するステップである。画像形成装置の作動を終了する場合はST111に進み、画像形成装置の作動が継続される場合は作動中の状態を継続するためにST104に戻る。
(ST111)
電源を遮断して画像形成装置の作動を終了するステップである。電源が遮断されると画像形成装置の全ての作動が終了する。
本実施の形態においては、画像形成装置が電源を投入されてから電源が遮断されるまでの一連の画像形成作動状態を上記のように判断して、ウォーミングアップ(WU)の状態、通紙開始直後の状態、通紙中の状態、待機中の状態の4つの作動状態に区分し、区分された作動状態に対応して予め設定された優先度で定着装置のそれぞれのヒータに通電制御するようにしている。
以上に説明した本実施の形態における画像形成装置における定着装置の発熱源に対する通電制御に関し、適宜図1乃至図7を参照して、下記条件での実験した実施例と比較例との実験結果について説明する。
(A)実施例(本実施の形態の定着装置)
(1)条件
・定着装置の構造…図2の(A)図参照。
・定着装置の発熱源(ヒータ)の諸元…図2の(B)図参照。
・定着装置の発熱源の優先度:作動状態毎に優先度を変更。…図2の(B)図参照。
・転写紙:普通紙(128×10-3kg/m2
・優先度
(B)比較例(従来の定着装置)
(1)条件
・定着装置の構造…図2の(A)図参照。
・定着装置の発熱源(ヒータ)の諸元…図2の(D)図参照。
・定着装置の発熱源の優先度:優先度固定。…図2の(D)図参照。
・転写紙:普通紙(128×10-3kg/m2
図7は縦軸に温度(℃)、横軸に時間(s;秒)を示し、ウォーミングアップ(WU)が終了し通紙が開始された直後、すなわち通紙開始直後の状態を約100秒間記録したときの定着ベルトの表面温度(Aa、Ba)と加圧ローラの表面温度(Ab、Bb)を示したグラフである。
(A)図は比較例を示し、従来の定着装置における発熱源の優先度が固定された状態での通電制御によるグラフで、(B)図は実施例を示し、本実施の形態の定着装置における発熱源の優先度が作動状態毎に変更された状態での通電制御によるグラフである。
実験は、上記条件で行い、比較例(従来の定着装置)のヒータの電力(消費電力)構成は、実施例(本実施の形態の定着装置)と同じ構成になっている。
比較例のヒータの優先度は図2の(D)図に示されるように、常に固定され、本実施の形態と同様に作動状態毎に優先度を表示した場合、作動状態により変更されることがないようになっている。
つまり、比較例は省電を考慮した待機中の状態を除き、ウォーミングアップ(WU)の状態から通紙中の状態において、加熱ローラT1の補助ヒータHCより加圧ローラT3のヒータHDの優先度が常に高く設定されており、敢えて本実施の形態の場合と同じ優先度の表記を行えば、加圧ローラT3のヒータHDは常に第2の優先度が割り当てられた発熱源に設定され、補助ヒータHCは第3の優先度が割り当てられた発熱源に設定されていることになる。
従って、前述のように、特に、通紙開始直後は、ウォーミングアップ(WU)作動が完了した直後の定着温度が所定の温度になったとはいえ、加熱ローラT1と定着ベルトT5の表面の温度差により圧接部の定着温度が急激に低下するような状態であるから、このような温度低下を抑制するためには、加熱ローラ側に大きな熱量が必要になる。
しかしながら、比較例では、加熱ローラT1の補助ヒータHCが第3の優先度が割り当てられた発熱源に設定されているので、第2の優先度が割り当てられた発熱源に設定されている加圧ローラT3のヒータHDが通電停止状態にならない限り通電されることがない。
そこで、加熱ローラT1はメインヒータHAとHBは通電されているが、補助ヒータHCを通電することができず、図7の(A)図に示すように、定着ベルトの表面温度Aaの温度低下を抑制することができないので、当初200℃程度であった温度が180℃程度に低下している。
従って、時間が経過すれば徐々に温度は上昇するものの通紙開始の初期状態でもある通紙開始直後の状態においては光沢不良、更には定着不良が起きることもある。
一方、実施例では、通紙開始直後の状態では、加熱ローラT1の補助ヒータHCが第2の優先度が割り当てられた発熱源に設定され、加圧ローラT3のヒータHDが第3の優先度が割り当てられた発熱源に設定されているので、実施例では通紙開始直後の状態の時は加熱ローラT1の補助ヒータHCが通電されるので、図7の(B)図に示すように、定着ベルトの表面温度Baの温度低下を抑制することができ、200℃近傍を推移している。
実施例では、通紙が開始されてから40sで、通紙開始直後の状態から通紙中の状態に作動状態が変更されている。また、この実施例および比較例では、斤量が135×10-3kg/m2を普通紙の上限としたので、このデータは、普通紙重視の場合の通電制御を示す普通紙モードのものである。
なお、実施例においては、通紙開始直後の状態では、加圧ローラT3のヒータHDが通電されていないが、前述のように、加圧ローラT3の表面は外部加熱ローラT4のヒータHEにより加熱されており、また、所定の温度に維持された定着ベルトT5から、例えば、搬送される転写紙と転写紙の間で定着ベルトT5と加圧ローラT3とが接触することにより、熱供給を受けるため、図7の(B)図に示すように、加圧ローラT3の表面温度(Bb)は低下しておらず、図7の(A)図に示す比較例の加圧ローラT3の表面温度(Ab)とほぼ同様の温度を示している。
従って、実施例のように、通紙開始直後の状態ではヒータの優先度が変更され、加熱ローラT1の補助ヒータHCが通電されて、転写材上のトナー像側に位置する定着ベルトの表面温度が安定した状態となる実施例の方が、ヒータの優先度が固定された比較例より効率的な加熱が行え、しかも許容消費電力の範囲内で実現できるので、定着不良を発生させることがなく高品質の画像が形成できる画像形成装置を提供できることになる。
以上、本実施の形態に基づき説明したが、本実施の形態においては、画像形成装置の作動状態が複数の作動状態に区分され、複数の発熱源には、それぞれ画像形成装置の作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられているので、制御手段が作動状態に応じて、これらの優先度に基づいて発熱源への通電制御を行うことにより、作動状態に応じて所定の消費電力の範囲内で画像形成装置における最適な定着装置の温度制御を行うことができ、定着不良等の発生のない高品位な画像が形成できる画像形成装置を提供することができるようになった。
特に、転写材の厚みが異なる普通紙や厚紙を使用する場合に、複数の発熱源には、転写材の厚みに応じて、且つ、前記作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられるようにしたので、転写材の厚みによらず安定した定着温度が得られ、定着不良等の発生のない高品位な画像が形成できる画像形成装置を提供することができるようになった。
また、第2の優先度が割り当てられた発熱源と第3の優先度が割り当てられた発熱源の消費電力がほぼ等しくなるように設定したので、作動状態毎に第2の優先度が割り当てられた発熱源と第3の優先度が割り当てられた発熱源の優先度を変更しても、所定の消費電力の範囲内で効率的な通電制御を行うことができるようになった。
また、画像形成装置の電源が投入されてから画像形成作動を終了し電源が遮断されるまでの間の一連の作動状態をそれぞれ予め設定された条件により、例えば、ウォーミングアップの状態、通紙開始直後の状態、通紙中の状態、及び、待機中の状態の4つに区分したので、発熱源に対して作動状態に応じて最適な優先度を設定することができ、制御手段は作動状態に応じて所定の消費電力の範囲内で効率的な通電制御を行うことができるようになった。
また、加熱ローラ、定着ベルト、定着ローラ、加圧ローラ、及び外部加熱ローラ等を有する定着装置の加熱ローラ、加圧ローラ、及び外部加熱ローラに発熱源を設け、また、加熱ローラに発熱源を3個以上設けることで、転写材の厚みが異なる普通紙や厚紙を使用する場合においてもそれぞれ適切な通電制御が行え、また、通紙開始直後の急激な定着温度の低下を抑制でき、転写材上のトナー像を適切に定着できるので、定着不良等の発生のない高品位な画像が形成できる画像形成装置を提供できるようになった。
なお、定着装置の構成及び定着部材に設ける発熱源の個数や消費電力、及び4つの作動状態の区分等は、本実施の形態に限定するものではなく、作動状態に応じてそれぞれの発熱源に割り当てて設定する優先度も3つの優先度に限定するものではない。
また、厚みの異なる転写材は、普通紙や厚紙に限らず、また通電制御モードも転写材の厚みによる普通紙モードと厚紙モードに限るものではない。
更に、本実施の形態に関しては、説明を簡単にするために、画像形成装置として複写機を例に説明してきたが、複数の発熱源を有する定着装置を備えたものであれば、複写機に限定せず、プリンタやファクシミリ等の画像形成装置、あるいはこれらの複合機に適用できることはいうまでもない。
本発明に係る画像形成装置の概略図。 本発明に係る定着装置の第1の構成図。 本発明に係る定着装置の第2の構成図。 本発明に係る画像形成装置の回路構成を示すブロック図。 本発明に係る定着装置の通電制御を説明するフローチャート。 本発明に係る定着装置の作動状態を説明するフローチャート。 本発明に係る定着装置の通電制御の実施例と比較例を示すグラフ。
符号の説明
1 筐体
2 手差し皿
3 排紙皿
4 ローラ
5 感光体ドラム
6 帯電手段
7 現像手段
8 転写手段
9 クリーニング手段
10 定着装置
11 画像形成手段
12 給紙カセット
13 画像読取手段
14 給排紙手段
16 中間転写体
20 画像形成装置
30 自動原稿送り装置

Claims (6)

  1. 定着作動を行うために、それぞれ所定の部材が所定の温度を維持するように設けられた複数の発熱源を有する定着装置を備えた画像形成装置において、
    前記複数の発熱源には、それぞれ画像形成装置の作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられており、
    前記画像形成装置が作動状態にある時は、第1の優先度及び第2の優先度が割り当てられた発熱源は、それぞれ所定の部材が所定の温度を維持するように通電制御され、かつ前記第2の優先度が割り当てられた発熱源への通電が行われている間は、第3の優先度が割り当てられた発熱源への通電は行わず、前記第2の優先度が割り当てられた発熱源への通電が行われていない間は、前記第3の優先度が割り当てられた発熱源を所定の部材が所定の温度を維持するように通電制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記定着装置はそれぞれ厚みの異なる転写材に対して定着作動を行うことができるようになっており、
    前記複数の発熱源には、前記転写材の厚みに応じて、かつ、それぞれ画像形成装置の作動状態に応じて、所定の総消費電力を超えないように通電するための前記第1、第2及び第3の少なくとも3つの優先度のいずれかの優先度が割り当てられていること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2の優先度が割り当てられた発熱源の消費電力と前記第3の優先度が割り当てられた発熱源の消費電力が、ほぼ等しくなるように設定されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記作動状態は、前記画像形成装置の電源が投入されてから、入力された画像情報に基づく画像形成作動が行われ、その後前記電源が遮断されるまでの間の一連の作動状態であって、それぞれ予め設定された条件により区分され、前記電源が投入され前記定着装置の所定の部材が所定の温度に達するまでの状態をウォーミングアップとするウォーミングアップの状態、前記ウォーミングアップの状態を経て画像形成作動が実行され、前記定着装置に最初に画像が形成された転写紙の通紙が開始されてから所定時間が経過するまで、または所定枚数の通紙が完了するまで、または転写紙の通紙が開始され通紙された転写紙の熱吸収により低下した前記定着装置の温度が所定の温度に回復するまでの何れかの状態を通紙開始直後とする通紙開始直後の状態、前記通紙開始直後の状態を経て継続して画像が形成された転写紙が前記定着装置に通紙されている状態を通紙中とする通紙中の状態、及び、前記ウォーミングアップの状態または前記通紙中の状態を経て画像情報の入力を待っている状態を待機中とする待機中の状態の少なくとも4つの作動状態に区分されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記定着装置は、定着ベルトと、定着ローラと、前記定着ベルトを介して前記定着ローラを加熱する加熱ローラと、前記定着ベルトを介して前記定着ローラに圧接する加圧ローラ、及び前記加圧ローラに当接する外部加熱ローラを有し、前記発熱源は前記加熱ローラ、前記加圧ローラ、及び前記外部加熱ローラに設けられていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記加熱ローラには、前記発熱源が少なくとも3個以上設けられていること
    を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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