JP5807332B2 - 画像形成装置およびプログラム - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、前記第2の制御手段は、前記他の機能としての前記画像読み取り機能および前記画像形成機能により実行される原稿複写を行う場合に、前記取得手段により用紙の情報が取得されるまで当該画像読み取り機能による前記原稿の画像の読み取りを行わないように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第2の制御手段は、前記画像読み取り機能にて行われる原稿の大きさ検知が可能になるまでユーザによる前記操作部の操作のうち前記機能の実行を受付けないことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第2の制御手段は、前記他の機能としての前記画像読み取り機能および前記画像形成機能により実行される原稿複写を行う場合であって、前記画像形成機能により画像が形成される用紙を供給する給紙部に対して前記複数の機能が前記第3の電力状態に移行してから当該第3の電力状態から復帰するまでの間に変更操作が行われていない場合に、前記取得手段が前記給紙部から用紙の情報を取得する前に当該画像読み取り機能が前記第1の電力状態に移行するように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記複数の機能の実現の際に利用される情報を保持する情報保持部をさらに備え、前記表示機能は、前記複数の機能について前記情報保持部により保持される情報を表示すると共に、確定した情報が当該情報保持部により保持される当該情報と異なるときには、当該確定した情報に変更して表示することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、原稿の画像を読み取る画像読み取り機能、画像を形成する画像形成機能、およびユーザからの指示を入力可能とし、ユーザに通知する内容を表示する表示機能を含む複数の機能をユーザによる操作部の操作により実現する装置本体と、前記複数の機能の中のいずれかの機能を発揮している状態である第1の電力状態と、いずれかの機能を発揮できる状態にある第2の電力状態と、いずれかの機能の消費電力が無いまたは当該第1の電力状態および当該第2の電力状態の場合よりも低い第3の電力状態とのいずれかに遷移するよう電源の供給または停止を制御する制御部と、前記装置本体において前記画像形成機能が実現される場合に供給される用紙の情報を取得する取得手段と、前記複数の機能が前記第3の電力状態から前記第2の電力状態に復帰する場合に前記表示機能を当該複数の機能のうち当該表示機能以外の他の機能と同期せずに復帰し、当該他の機能の当該第3の電力状態から当該第2の電力状態への移行中に、当該複数の機能に含まれる機能の選択の受付を、ユーザからの前記指示により行うように当該複数の機能を制御する第1の制御手段と、前記受付された前記機能に前記画像形成機能を要しない場合には、前記取得手段により用紙の情報が取得されるのを待たずに、当該機能の実行を受付けるように前記他の機能を制御する第2の制御手段と、を含む画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記第2の制御手段は、前記画像読み取り機能にて行われる原稿の大きさ検知が可能になるまでユーザによる前記操作部の操作のうち前記機能の実行を受付けないことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置である。
請求項2によれば、本発明を採用しない場合に比べて、安価なハードウェア構成によって高速に処理することが可能になる。
請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べて、ユーザによる誤操作を防止することが可能になる。
請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べて、ユーザに通知する内容を早期に表示することが可能になる。
請求項5によれば、本発明を採用しない場合に比べて、ユーザに通知する内容を早期に表示することが可能になる。
請求項6によれば、本発明を採用しない場合に比べて、節電復帰の際のユーザの操作性を向上させることが可能になる。
請求項7によれば、本発明を採用しない場合に比べて、ユーザによる誤操作を防止することが可能になる。
請求項8によれば、本発明を採用しない場合に比べて、節電復帰の際のユーザの操作性を向上させることが可能になる。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成の一例を示した図である。同図に示す装置本体の一例としての画像形成装置1は、各色の画像データ(画像情報)に基づき画像形成を行う画像形成ユニット2と、原稿の画像を読み取って画像データを生成し画像形成ユニット2に送る画像読取ユニット3と、を備えている。画像形成ユニット2は、蓄積された画像を印刷し、画像読取ユニット3は、ユーザが指定したカラーモードや解像度に従い読み取りを実施する。画像読取ユニット3は、原稿送り装置(ADF)32および、プラテンガラスを覆う原稿台カバー34を有する。
また、画像形成装置1は、ユーザからの操作入力の受付やユーザに対する各種情報の表示を行うユーザインターフェース(UI)ユニット4と、例えば公衆電話回線を介して画像情報の送受信を行うファクシミリ(FAX)ユニット5と、を備えている。
さらに、画像形成装置1は、画像形成ユニット2の筐体内部、または画像形成ユニット2に外付けで設けられ、画像形成ユニット2に用紙を供給する給紙ユニット6と、外部記憶装置としてのメモリユニット7と、を備えている。またさらに、画像形成装置1は、画像形成装置1全体の動作や通信回線を介した通信等を制御するシステム制御(System Cont.)ユニット8と、各部に電力を供給する電力供給ユニット9と、を備えている。
また、本実施の形態では、外部の機器(外部機器)とは、システム制御ユニット8を介して外部LAN12によって接続されている。
このような制御部としては、例えばCPU(Central Processing Unit)およびASIC(Application Specific IC。特定用途向け集積回路)により構成することが考えられる。
また、画像読取ユニット3は、原稿送り装置(ADF)32(図1参照)への原稿(複写すべき用紙)の設置によりユーザによる原稿の準備を検知する原稿準備検知手段の一例としての原稿検知センサ130が設けられている。また、UIユニット4には、後述する電源モードをユーザが変更するための節電ボタン140が設けられている。節電ボタン140にて節電への遷移・復帰をユーザが明示的に指示することが可能である。また、UIユニット4にはコピーボタン142が設けられ、また、不図示の他のボタン例えばスキャンボタン、ファックス送信ボタン等が設けられている。なお、これらUIユニット4のボタンは、画像を表示する画面に透明のタッチパネルを配置することにより、配置することも考えられる。
なお、原稿検知センサ130は、原稿台カバー34の開閉が行われることによりユーザによる原稿の準備を検知するように構成することも考えられる。この場合には、そのような検知機構が、原稿準備検知手段の一例となる。
給紙ユニット6は、用紙トレイ160を備えている。この用紙トレイ160に収容される用紙のサイズを特定するためのサイズ情報は、制御部96により機内LAN10を介して送信される。これにより、画像形成ユニット2ないしUIユニット4は、サイズ情報を取得する。この場合の給紙ユニット6の用紙トレイ160は給紙部の一例である。また、画像形成ユニット2ないしUIユニット4は、取得手段の一例であり、また、サイズ情報は、用紙の情報の一例である。
また、システム制御ユニット8には、ユーザによって操作されると画像形成機能を発揮させるための信号を出力する装置本体の操作部の一例としてのスタートボタン180が設けられている。このスタートボタン180は、システム制御ユニット制御部98とホットラインで接続されている。すなわち、このスタートボタン180は、システム制御に関する実行をシステム制御ユニット制御部98に対して直接的に要求するためのキーであり、そのため、ホットキーと同様であると考えることができる。
(i)システム・スリープ時の電源オフ(OFF)、
(ii)スタンバイ時の電力5V、
(iii)ジョブ実行時の電力24V
などの電源モードをもって制御する。これら電源モードの制御では、画像形成機能部、各種制御機能部自身がシステム状態、もしくは、適切な時間経過を判断して、電源モードを遷移させる。すなわち、画像形成ユニット2の画像形成制御部92、各種制御機能部(画像読取ユニット3、UIユニット4、FAXユニット5、給紙ユニット6、メモリユニット7、システム制御ユニット8)の制御部(画像読取制御部93、UI制御部94、FAX制御部95、給紙制御部96、メモリ制御部97、システム制御ユニット制御部98)は、機内通信手段(機内LAN10)を介して得られる情報から自身の電源供給・停止状態を自ら判断し、電力供給手段である電力供給ユニット9からの電源供給・停止の制御を自ら実施している。したがって、画像形成制御部92および制御部(画像読取制御部93、UI制御部94、FAX制御部95、給紙制御部96、メモリ制御部97、システム制御ユニット制御部98)は、機内通信手段(機内LAN10)を介して送信される情報を取得する情報取得手段としても機能する。
さらに、システム制御ユニット8の電源遷移状態として、第3の電力状態としての電源オフ状態、第3の電力状態としてのCPUオフ状態、第2の電力状態としての5Vのオン状態、第1の電力状態としての24Vのオン状態の4状態がある。このCPUオフ状態とは、待機状態にてCPUをオフする状態をいう。
以下具体的に説明する。
各ユニット内で行われる電源供給・停止の制御について、画像形成ユニット2を代表例として説明する。
図3は、画像形成ユニット2の機能構成を説明する図である。画像形成機能部である画像形成ユニット2は、各色の画像データに基づき画像形成処理を行っている。図3に示す画像形成ユニット2は、ユニット内LAN21に、各デバイスの制御部として各種制御部22が接続されている。この各種制御部22としては、電子写真方式の画像形成処理を制御する帯電制御部、露光制御部、現像制御部、転写制御部、定着制御部などがある。これらの各種制御部22は、機構部23の各種機構(デバイス)を制御する。より具体的には、各種制御部22は、メカトロニクスI/O(IN/OUT)を介して、機構部23に配置されたモータやソレノイド、クラッチなどのデバイスの動作を制御している。また、機構部23に配置された感光体ドラムを帯電する際の帯電器や、感光体ドラムを露光するレーザ露光器などのデバイスに供給するプロセス設定値を制御している。
次に、画像形成機能部および制御機能部、統合制御機能部の動作について説明する。
図4〜図6では、3つの異なるモードについて、画像形成ユニット2、画像読取ユニット3、FAXユニット5、UIユニット4、およびシステム制御ユニット8の電源モード遷移の状態を説明している。各ユニットでは、各ユニットの個別の判断で電源モードを遷移し、各ユニットの機能に応じた節電状態を維持する。この例では、画像形成ユニット2、画像読取ユニット3、FAXユニット5が自らの判断で遷移する状態として、電源オフ状態、5Vのオン状態、24Vのオン状態の3状態が示されている。また、UIユニット4が自らの判断で遷移する状態として、電源オフ状態、LEDのオフ状態、24Vのオン状態の3状態が示されている。更に、システム制御ユニット8の電源遷移状態として、電源オフ状態、CPUオフ状態、5Vのオン状態、24Vのオン状態の4状態が示されている。
まず、図4は、ファクシミリ受信があった場合の電源モード遷移の状態を示した図である。
図に示す「電源オン(ON)」は、例えば画像形成装置1の全体のスイッチ(メインスイッチ)がオフからオンされた状態であり、各ユニットは電源オンにより初期化処理を開始する。
尚、「ブロードキャスト」とは、機内LAN10を介して機内LAN10に接続されたすべてのユニットにコマンドが付された情報を送信することをいう。
尚、システム制御ユニット8以外の他の各ユニットの電源オフ(OFF)状態は、外部の割込によって起動することが可能である状態である。
まず、電力供給ユニット9から電力ライン11を介して電源がオンされ、画像形成装置1がシステム起動されると、初期化処理が必要なユニットは、自身が初期化するのにユニットの機能に応じた電源モードにより初期化処理を行う。このとき、例えば、初期化処理を行うに際して各ユニット相互を同期させることが必要となる場合には、各ユニットから必要なステータスを取得するために、システム制御ユニット8は各ユニットとの間の通信を行う。しかし、基本的には、本実施の形態の各ユニットは独立して初期化処理を行う。そのため、電源がオンされると、画像形成ユニット2、画像読取ユニット3、UIユニット4、FAXユニット5、およびシステム制御ユニット8は、電源オフの状態から、24V電源オンの状態へ遷移する。図4には示していないが、給紙ユニット6、メモリユニット7も同様である。そして、この電源状態にて、各ユニットは、初期化処理を実行する。より具体的には、各ユニットは、フルパワーで初期化処理を実行し、初期化処理に必要な時間の経過後に初期化処理を完了する行為と、初期化処理の完了後の予め定めた時間の経過後に電源レベルをフルパワー状態よりも低いレベルに落としたモードに移行する行為とを各ユニット自らの判断により行う。
そして、画像形成制御部92は、初期化処理を完了しレディ状態に移行した後、自らの判断により、自らの基準に基づき、5Vのオン状態から電源オフ状態へと移行する。
尚、図4の例では、FAX制御部95がファクシミリデータに関する画像形成を行うことを指示するコマンド(画像形成コマンド)をブロードキャストした場合を示している。
具体的には、システム制御ユニット8では、FAXユニット5からの画像形成コマンドを受けると、上記のASICが、システム制御ユニット制御部98をCPUオフ状態から5Vのオン状態に移行させる。そして、システム制御ユニット制御部98は、FAXユニット5からの画像形成コマンドを認識して、システム制御ユニット8の電源モードを24Vのオン状態に移行させる。それにより、システム制御ユニット8は、FAXユニット5が受信したファクシミリデータ(画像データ)を例えばシステム制御ユニット8内のフラッシュメモリに蓄積する処理を開始する。それとともに、システム制御ユニット制御部98は、蓄積したファクシミリデータ(画像データ)の画像形成処理(ジョブ)を開始することを示すコマンド(ジョブ開始コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
システム制御ユニット8では、画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98は、蓄積した画像データを画像形成ユニット2に転送する。
それにより、画像形成ユニット2は、システム制御ユニット8から取得した画像データに基づく画像形成(プリント)を開始する。
図4には示していないが、給紙ユニット6においても同様の経緯を経て、用紙を供給する動作を開始する。
この場合に、画像形成制御部92および給紙ユニット6の給紙制御部96は、画像形成動作を開始したことを通知するコマンド(画像形成開始通知コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
UIユニット4でも、FAXユニット5からの画像形成コマンドやシステム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドに対応する動作を行う必要がない。そのため、UIユニット4は、電源モードを電源オフ状態のままに維持する。
例えば、画像形成ユニット2を例に述べると、画像形成ユニット2は、デバイスとして、各色トナー像が形成される感光体ドラムを帯電する帯電器、感光体ドラムを露光するレーザ露光器、感光体ドラムに形成された潜像を現像する現像器を備えている。さらに画像形成ユニット2は、各感光体ドラムにて形成された各色トナー像を中間転写部材に順次転写(一次転写)する一次転写器、中間転写部材上の各色トナー像を用紙に一括転写(二次転写)する二次転写器、各色トナー像を用紙上に定着する定着器を備えている。ところが、これらのデバイスの中には、画像形成動作中において常時動作状態にある必要がないデバイスも多くある。そこで、各デバイスの制御部としての各種制御部22(帯電制御部、露光制御部、現像制御部、転写制御部、定着制御部など)は、例えばシステム制御ユニット8からジョブ開始コマンドを取得した場合に、自身が制御するデバイスを動作させるべきタイミング(動作タイミング)をデバイス毎に算出する。そして、各種制御部22がそれぞれの動作タイミングに従って、自身の電源供給・停止や自身が制御するデバイスの電源供給・停止を自ら制御する。それにより、各種制御部22および各デバイスには動作すべきタイミングで電源供給が行われるので、デバイス単位での省電力化が図られる。
システム制御ユニット8は、FAXユニット5からの受信完了通知コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98はFAXユニット5からの受信完了通知コマンドを認識して、FAXユニット5にて受信したファクシミリデータの蓄積処理を完了する。しかし、システム制御ユニット8は、その後において、蓄積したファクシミリデータを画像形成ユニット2に転送する処理を継続する必要がある。また、画像形成ユニット2および給紙ユニット6からの画像形成開始通知コマンドにより画像形成ユニット2や給紙ユニット6にて画像形成動作が行われていることを認識している。そのため、システム制御ユニット制御部98は、ファクシミリデータの転送処理や画像形成装置1全体の動作監視処理等を行うために、24Vのオン状態を維持する。
なお、図4には示していないが、給紙ユニット6も同様である。
図5は、印刷ジョブデータが受信された場合の電源モード遷移の状態を示した図である。
印刷ジョブデータが受信された場合においても、電力供給ユニット9から電力ライン11を介して電源がオンされ、画像形成装置1がシステム起動されてから、節電モードへ移行するまでの各ユニットの電源モードの遷移は、図4のファクシミリ受信があった場合と同様である。
システム制御ユニット制御部98は、外部機器との通信が確立すると、電源モードを5Vのオン状態から24Vのオン状態へと移行させる。それにより、システム制御ユニット8の通信機構部を含む機構部をオンにする。そして、通信機構部は、印刷ジョブデータの受信を開始し、印刷ジョブデータを例えばシステム制御ユニット8内のフラッシュメモリに蓄積する処理を開始する。
通信機構部が印刷ジョブデータの蓄積処理を開始し、その後予め定めたデータ量の印刷ジョブデータを蓄積すると、システム制御ユニット制御部98は、蓄積した印刷ジョブデータ(画像データ)の画像形成処理(ジョブ)を開始することを示すコマンド(ジョブ開始コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
具体的には、画像形成ユニット2では、システム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドを受けると、画像形成制御部92は、画像形成ユニット2の電源モードを電源オフ状態から24Vのオン状態へと移行させる。それにより、画像形成ユニット2の機構部23(図3参照)をオンして、画像形成の準備動作を開始(ジョブ開始)し、機構部23に含まれる定着部を定着可能状態に設定するウォームアップ処理を開始する。そして、定着部のウォームアップ処理が完了すると、画像形成制御部92は、ウォームアップ処理が完了したことを通知するコマンド(ウォームアップ完了通知コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
システム制御ユニット8では、画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98は、蓄積した画像データを画像形成ユニット2に転送する。
それにより、画像形成ユニット2は、システム制御ユニット8から取得した画像データに基づく画像形成(プリント)を開始する。
図4には示していないが、給紙ユニット6においても同様の経緯を経て、用紙を供給する動作を開始する。
この場合に、画像形成制御部92および給紙ユニット6の給紙制御部96は、画像形成動作を開始したことを通知するコマンド(画像形成開始通知コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
UIユニット4でも、システム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドおよび画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドに対応する動作を行う必要がない。そのため、UIユニット4は、電源モードを電源オフ状態のままに維持する。
さらにFAXユニット5でも、システム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドおよび画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドに対応する動作を行う必要がない。そのため、FAXユニット5は、電源モードを電源オフ状態のままに維持する。
なお、図5には示していないが、給紙ユニット6も同様である。
図6は、複写処理を行う場合の電源モード遷移の状態を示した図である。
複写処理を行う場合においても、電力供給ユニット9から電力ライン11を介して電源がオンされ、画像形成装置1がシステム起動されてから、節電モードへ移行するまでの各ユニットの電源モードの遷移は、図4のファクシミリ受信があった場合や図5の印刷ジョブデータが受信された場合と同様である。
具体的には、UIユニット4では、画像読取ユニット3からの原稿検出コマンドを受けると、UIユニット4は電源オフ状態から24Vのオン状態へと移行する。それにより、UI制御部94およびUIユニット4の機構部をオンして、ユーザがコピー開始ボタン(スタートボタン)を押下することに備える。
システム制御ユニット8では、画像読取ユニット3からの原稿検出コマンドを受けると、システム制御ユニット8に設けられた上記のASICは、システム制御ユニット制御部98をCPUオフ状態から5Vのオン状態に移行させる。それにより、システム制御ユニット8は、コピー動作の開始に備える。
また、画像形成ユニット2では、画像読取ユニット3からの原稿検出コマンドを受けた時点にて原稿検出コマンドに対応する動作を行う必要がない。そのため、画像形成ユニット2は、電源モードを電源オフ状態のままに維持する。図6には示していないが、給紙ユニット6も同様である。
システム制御ユニット8では、UIユニット4からのボタン押下コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98は、電源モードを5Vのオン状態から24Vのオン状態へと移行させる。それにより、システム制御ユニット8の機構部をオンにする。そして、複写処理(ジョブ)を開始することを示すコマンド(ジョブ開始コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
また、画像読取ユニット3では、システム制御ユニット8からのジョブ開始コマンドを受けると、画像読取制御部93は、画像読取ユニット3を5Vのオン状態から24Vのオン状態に移行する。それにより、画像読取ユニット3の機構部をオンする。そして、画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドを待ち受ける。
そして、画像読取ユニット3では、画像形成ユニット2からのウォームアップ完了通知コマンドを受けると、画像読取制御部93は、原稿の読取を開始する。さらに、画像読取制御部93は、原稿の読取を開始したことを示すコマンド(原稿読取開始コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
それにより、画像形成ユニット2は、システム制御ユニット8から取得した画像データに基づく画像形成(プリント)を開始する。
図6には示していないが、給紙ユニット6においても同様の経緯を経て、用紙を供給する動作を開始する。
この場合に、画像形成制御部92および給紙ユニット6の給紙制御部96は、画像形成動作を開始したことを通知するコマンド(画像形成開始通知コマンド)を機内LAN10を介して他の各ユニットにブロードキャストする。
システム制御ユニット8は、画像読取ユニット3からの読取完了通知コマンドを受けると、システム制御ユニット制御部98は、画像読取ユニット3からの読取完了通知コマンドを認識して、画像読取ユニット3からの画像データの蓄積処理を完了する。しかし、システム制御ユニット8は、その後において、蓄積した画像データを画像形成ユニット2に転送する処理を継続する必要がある。また、画像形成ユニット2および給紙ユニット6からの画像形成開始通知コマンドにより画像形成ユニット2や給紙ユニット6にて画像形成動作が行われていることを認識している。そのため、システム制御ユニット制御部98は、蓄積した画像データの転送処理や画像形成装置1全体の動作監視処理等を行うために、24Vのオン状態を維持する。
なお、図6には示していないが、給紙ユニット6も同様である。
またその際に、各ユニット内においても、各ユニットに設けられた各種制御部がそれぞれの動作タイミングに従って、自身の電源供給・停止や自身が制御するデバイスの電源供給・停止を自ら制御するように構成してもよい。それにより、各種制御部22および各デバイスには動作すべきタイミングでの電源供給が行われるので、デバイス単位での省電力化が図られる。
〔第1の実施の形態〕
図8は、第1の実施の形態に係る制御例を説明するフローチャートである。
図8に示すフローチャートでは、節電モードの状態において、UIユニット4の節電ボタン140(図1または図2参照)が押されたことを検知すると(ステップ101)、画像形成ユニット2、画像読取ユニット3およびUIユニット4の各々について初期化処理を実施する(ステップ102)。UIユニット4の初期化処理が完了すると、UIユニット4による表示を開始し、メニュー画面を描画処理し、UIユニット4がスタンバイ状態になると、メニュー画面を表示し(ステップ103)、ユーザによるメニュー選択を待つ(ステップ104でNo)。ここにいうメニュー画面には、例えば「コピー(原稿複写)」、「プリント」、「ファックス受信」、「ファックス送信」、「スキャン」等の各種のサービスを選択するボタンが表示される。
かかる判定については、メニュー画面で選択されたサービスの実行に画像読み取りユニット3を作動させる必要があるか否かというものであると把握することができる。すなわち、スキャン、ファックス送信またはコピーのサービスは、画像読み取りユニット3を作動させる必要があるものであり、その一方で、プリントまたはファックス受信のサービスは、画像読み取りユニット3を作動させる必要がないものである。付言すると、スキャンまたはファックス送信のサービスは、画像形成ユニット2を作動させる必要がないものであり、その一方で、コピー、プリントまたはファックス受信のサービスは、画像形成ユニット2を作動させる必要があるものである。
画像読取ユニット3の初期化が完了したか否かの判定としては、画像読取ユニット3全体の機能が初期化されたか否かを判定する場合のほか、画像読取ユニット3の一部の機能だけが初期化されたか否かを判定する場合も考えられる。ここにいう一部の機能としては、例えば、画像読取ユニット3により画像読み取りがなされる原稿の外形の大きさを検知する機能である原稿サイズ検知機能を挙げることができる。
より詳細に説明すると、選択されたサービスがコピーである場合(ステップ109でYes)、さらに、給紙ユニット6が備える図2に図示の用紙トレイ160のサイズ情報が確定したか否かの判定を行う(ステップ110)。サイズ情報が確定していない場合(ステップ110でNo)、ステップ110に戻り、サイズ情報が確定するまで待つ。なお、このサイズ情報は、上述したように、給紙ユニット6の用紙トレイ160に収容されている用紙のサイズを特定する情報である。
また、選択されたサービスがコピーでない場合(ステップ109でNo)、ステップ111に進む。
このようにして、スキャン、ファックス送信またはコピーについてのサービスの実行を開始し、一連の処理を終了する。
用紙トレイ160のサイズ情報が確定すると(ステップ114でYes)、画像処理を開始し(ステップ115)、ステップ112に進んで、画像形成処理を開始する。
このようにして、プリントまたはファックス受信についてのサービスの実行を開始し、一連の処理を終了する。
節電解除押下A1により節電モードが解除されると、システム制御ユニット8では、OS(Operating System)初期化を行い、その後、画像読取ユニット3、画像形成ユニット2およびUIユニット4の各々が初期化を開始する。
上述したように、UIユニット4の節電モード解除後の制御は、他のユニットとは同期せずにスタンバイ状態へと復帰する。すなわち、UIユニット4では、UI初期化処理が終了すると描画処理を開始し、描画処理が終了するまでの間の画面には、初期化中画面表示がなされる。このような描画処理が終了した後に、スタートボタン受付禁止期間STの設定がなされる。より具体的には、原稿サイズを検知可能な時点の後に、スタートボタン受付禁止とされる。すなわち、コピーのサービスを選択し、その内容で画面表示されても画像読取ユニット3の初期化処理が終了し、スタンバイになるまではスタートボタン180の受付が可能にならない。言い換えると、UIユニット4のスタンバイであるUIスタンバイA5から画像読取ユニット3のスタンバイである画像読取スタンバイA6までの期間をスタートボタン受付禁止期間(スタート禁止期間)STとしている。
なお、画像読取ユニット3の初期化処理が完了するまで、スタートボタン受付禁止の設定をする変形例も考えられる。
より具体的に説明すると、画像読取ユニット3がスタンバイとなりスタートボタン180が受付可能になってからトレイ状態確定までの期間であるトレイ状態の確定待ち期間WTでは、スタートボタン180を受け付けるものの、画像読取ユニット3による画像読み取りを開始しない。すなわち、トレイ状態確定A7となってから、画像読取ユニット3の原稿台カバー34の上に置かれた原稿について画像読み取りを開始し、または、原稿送り装置32に置かれた原稿の引込を開始し画像読み取りを開始する。このように、サイズ情報が確定し、トレイ状態が確定した時点で画像読取ユニット3による画像読み取りが開始される。
なお、検知されたオプションが節電モードに入る前の構成と異なる場合には、フェールとして画像形成装置1の全体を再起動する制御例も考えられる。
図10に示すように、節電モード中に節電ボタン140の押下により節電解除され、システム初期化中となると同時に、画像読取ユニット3、画像形成ユニット2およびUIユニット4の初期化処理を実施する。UIユニット4では、初期化処理が完了すると表示を開始する。この初期化処理中に原稿サイズ検知が可能である。そして、画像読取ユニット3の初期化処理が完了し、トレイ状態が確定し、画像形成ユニット2のスタンバイおよび各ユニットの初期化処理が完了することで、システム制御ユニット8の節電解除処理が完了する。また、UIユニット4がスタンバイとなり、UIユニット4のメニュー画面を描画表示する。このメニュー表示がなされた以降に、サービス選択することでユーザは選択したサービスを実行することが可能となる。
〔第2の実施の形態〕
図11および図12は、第2の実施の形態に係る制御例を説明するフローチャートであり、第1の実施の形態を説明する図8に対応するものである。なお、図11は、図8と共通する処理手順を有することから、共通する処理手順の説明を省略することがある。すなわち、図11のステップ201〜209、211〜213、215は順に、図8の101〜109、111〜113、115に対応するものであるので、ステップ210およびステップ214でのサイズ情報確定処理について主に説明する。
図11に示すように、選択されたサービスがコピーである場合(ステップ205でYesおよびステップ209でYes)、サイズ情報確定処理を行った後に(ステップ210)、画像読み取りを開始する(ステップ211)。
また、図11に示すように、選択されたサービスがスキャン、ファックス送信またはコピーではなくてプリントまたはファックス受信の場合(ステップ205でNo)、スタートボタンが押し下げられると(ステップ213)、サイズ情報確定処理を行った後に(ステップ214)、画像処理を開始する(ステップ215)。ここにいうサイズ情報確定処理は、用紙トレイ160のサイズ情報を確定するための処理であり、具体的な処理手順は図12に図示されている。このサイズ情報は、上述したように、給紙ユニット6の用紙トレイ160に収容されている用紙のサイズを特定する情報である。
トレイ開閉がなかった場合(ステップ301でYes)、給紙ユニット6からサイズ情報を取得する前に、節電モードに入る前にメモリユニット7に予め格納されているサイズ情報を読み出し、これにより、用紙トレイ160のサイズ情報を取得する(ステップ302)。このように、トレイ開閉がなければ、給紙ユニット6からサイズ情報が送信されるのを待つことなく、メモリユニット7のサイズ情報を取得することでサイズ情報を確定し、以降の処理を進める。
その一方で、トレイ開閉があった場合(ステップ301でNo)、メモリユニット7からサイズ情報を読み出すことなく、給紙ユニット6からサイズ情報が送信されるまで待機する。やがて、給紙ユニット6からのサイズ情報を受信することで、実際の用紙トレイ160のサイズ情報を取得する(ステップ303)。
Claims (8)
- 原稿の画像を読み取る画像読み取り機能、画像を形成する画像形成機能、およびユーザからの指示を入力可能とし、ユーザに通知する内容を表示する表示機能を含む複数の機能をユーザによる操作部の操作により実現する装置本体と、
前記複数の機能の中のいずれかの機能を発揮している状態である第1の電力状態と、いずれかの機能を発揮できる状態にある第2の電力状態と、いずれかの機能の消費電力が無いまたは当該第1の電力状態および当該第2の電力状態の場合よりも低い第3の電力状態とのいずれかに遷移するよう電源の供給または停止を制御する制御部と、
前記装置本体において前記画像形成機能が実現される場合に供給される用紙の情報を取得する取得手段と、
前記複数の機能が前記第3の電力状態から前記第2の電力状態に復帰する場合に前記表示機能を当該複数の機能のうち当該表示機能以外の他の機能と同期せずに復帰し、当該他の機能の当該第3の電力状態から当該第2の電力状態への移行中に、当該複数の機能に含まれる機能の選択の受付を、ユーザからの前記指示により行うように当該複数の機能を制御する第1の制御手段と、
前記受付された前記機能に前記画像形成機能を要する場合には、前記取得手段により用紙の情報が取得されるのを待ってから、当該機能の実行を受付け、当該受付された当該機能に当該画像形成機能を要しない場合には、当該取得手段による当該用紙の情報の取得の有無に関わらず、当該機能の実行を受付けるように前記他の機能を制御する第2の制御手段と、
を含む画像形成装置。 - 前記第2の制御手段は、前記他の機能としての前記画像読み取り機能および前記画像形成機能により実行される原稿複写を行う場合に、前記取得手段により用紙の情報が取得されるまで当該画像読み取り機能による前記原稿の画像の読み取りを行わないように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第2の制御手段は、前記画像読み取り機能にて行われる原稿の大きさ検知が可能になるまでユーザによる前記操作部の操作のうち前記機能の実行を受付けないことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記第2の制御手段は、前記他の機能としての前記画像読み取り機能および前記画像形成機能により実行される原稿複写を行う場合であって、前記画像形成機能により画像が形成される用紙を供給する給紙部に対して前記複数の機能が前記第3の電力状態に移行してから当該第3の電力状態から復帰するまでの間に変更操作が行われていない場合に、前記取得手段が前記給紙部から用紙の情報を取得する前に当該画像読み取り機能が前記第1の電力状態に移行するように制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記複数の機能の実現の際に利用される情報を保持する情報保持部をさらに備え、
前記表示機能は、前記複数の機能について前記情報保持部により保持される情報を表示すると共に、確定した情報が当該情報保持部により保持される当該情報と異なるときには、当該確定した情報に変更して表示することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 原稿の画像を読み取る画像読み取り機能、画像を形成する画像形成機能、およびユーザからの指示を入力可能とし、ユーザに通知する内容を表示する表示機能を含む複数の機能をユーザによる操作部の操作により実現する装置本体と、
前記複数の機能の中のいずれかの機能を発揮している状態である第1の電力状態と、いずれかの機能を発揮できる状態にある第2の電力状態と、いずれかの機能の消費電力が無いまたは当該第1の電力状態および当該第2の電力状態の場合よりも低い第3の電力状態とのいずれかに遷移するよう電源の供給または停止を制御する制御部と、
前記装置本体において前記画像形成機能が実現される場合に供給される用紙の情報を取得する取得手段と、
前記複数の機能が前記第3の電力状態から前記第2の電力状態に復帰する場合に前記表示機能を当該複数の機能のうち当該表示機能以外の他の機能と同期せずに復帰し、当該他の機能の当該第3の電力状態から当該第2の電力状態への移行中に、当該複数の機能に含まれる機能の選択の受付を、ユーザからの前記指示により行うように当該複数の機能を制御する第1の制御手段と、
前記受付された前記機能に前記画像形成機能を要しない場合には、前記取得手段により用紙の情報が取得されるのを待たずに、当該機能の実行を受付けるように前記他の機能を制御する第2の制御手段と、
を含む画像形成装置。 - 前記第2の制御手段は、前記画像読み取り機能にて行われる原稿の大きさ検知が可能になるまでユーザによる前記操作部の操作のうち前記機能の実行を受付けないことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
- 原稿の画像を読み取る画像読み取り機能、画像を形成する画像形成機能、およびユーザからの指示を入力可能とし、ユーザに通知する内容を表示する表示機能を含む複数の機能をユーザによる操作部の操作により実現する画像形成装置が備えるコンピュータに、
前記複数の機能の中のいずれかの機能を発揮している状態である第1の電力状態と、いずれかの機能を発揮できる状態にある第2の電力状態と、いずれかの機能の消費電力が無いまたは当該第1の電力状態および当該第2の電力状態の場合よりも低い第3の電力状態とのいずれかに遷移するよう電源の供給または停止を制御する電力状態制御機能と、
前記画像形成装置において前記画像形成機能が実現される場合に供給される用紙の情報を取得する取得機能と、
前記複数の機能が前記第3の電力状態から前記第2の電力状態に復帰する場合に前記表示機能を当該複数の機能のうち当該表示機能以外の他の機能と同期せずに復帰し、当該他の機能の当該第3の電力状態から当該第2の電力状態への移行中に、当該複数の機能に含まれる機能の選択の受付を、ユーザからの前記指示により行うように当該複数の機能を制御する第1の制御機能と、
前記受付された前記機能に前記画像形成機能を要する場合には、前記取得機能により用紙の情報が取得されるのを待ってから、当該機能の実行を受付け、当該受付された当該機能に当該画像形成機能を要しない場合には、当該取得機能による用紙の情報の取得の有無に関わらず、当該機能の実行を受付けるように前記他の機能を制御する第2の制御機能と、
を実現させるためのプログラム。
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