JP2006243320A - レンズ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 レンズを保持するホルダーを弾性支持する板バネの、ホルダーや固定部材との接続部に作用する応力を緩和して上記板バネの座屈を防止し、レンズ駆動装置の耐久性を向上させる。
【解決手段】 環状の駆動コイルを装着した、レンズを保持するホルダーと、上下の固定部材とを、120°毎に設けられた、2本の円弧状の滑らかな曲線で囲まれた3つの切り欠き溝15kにより形成された、内周部15aとの接続部15pと外周部15bとの接続部15qとがともに滑らかな曲線で連結された連結部15cを備えた板バネ15で可動支持することにより、上記板バネ15の上記ホルダーとの接続部15p近傍及び上記上下の固定部材との接続部15q近傍に作用する応力を分散させるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】 環状の駆動コイルを装着した、レンズを保持するホルダーと、上下の固定部材とを、120°毎に設けられた、2本の円弧状の滑らかな曲線で囲まれた3つの切り欠き溝15kにより形成された、内周部15aとの接続部15pと外周部15bとの接続部15qとがともに滑らかな曲線で連結された連結部15cを備えた板バネ15で可動支持することにより、上記板バネ15の上記ホルダーとの接続部15p近傍及び上記上下の固定部材との接続部15q近傍に作用する応力を分散させるようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、カメラ等の対物レンズの駆動装置に関するもので、特に、耐久性に優れたレンズ駆動装置に関する。
近年、携帯電話等に搭載されるカメラは画素数が増大されるとともに、ズーム処理やマクロ処理等の高機能化が進んでいることから、搭載されるレンズ系についても、従来の固定焦点のものだけでなく、可動焦点のものも投入されてきている。この可動焦点のレンズ系の駆動方式としては、圧電素子を動力源に用いたもの(例えば、特許文献1参照)や、ステッピングモータを動力源に用いたもの(例えば、特許文献2参照)、あるいは、ボイスコイルモータを動力源に用いたもの等が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
図6(a)は、ボイスコイルモータを用いたレンズ駆動装置の一構成例を示す図で、このレンズ駆動装置50は、軟鉄等の磁性体から成るコの字型円筒形状ヨーク51と、上記ヨーク51の外壁に取付けられるリング状のマグネット52と、中央位置にレンズ53を保持するキャリア(レンズホルダー)54と、このキャリア54に装着される駆動用コイル55と、上記ヨーク51が装着されるベース56と、上記ベース56を支えるフレーム57と、上記キャリア54を上下で支持する2個のスプリング58A,58Bと、このスプリング58A,58Bの上下を覆う2個のキャップ59A,59Bとを備えている。
上記駆動用コイル55は、上記ヨーク51と上記マグネット52とにより印加される、コイル周りに放射状に分布する磁界中に設置されているので、上記駆動用コイル55に通電すると、図6(b)に示すように、上記駆動用コイル55に被写体の方向へ向けたローレンツ力が発生して、上記キャリア54を上記スプリング58A,58Bの復元力と釣り合った位置に移動させることができる。したがって、上記駆動用コイル55に通電する電流値を制御することにより、上記キャリア54の移動量を制御して、上記レンズ53の位置を制御することができる。
図6(a)は、ボイスコイルモータを用いたレンズ駆動装置の一構成例を示す図で、このレンズ駆動装置50は、軟鉄等の磁性体から成るコの字型円筒形状ヨーク51と、上記ヨーク51の外壁に取付けられるリング状のマグネット52と、中央位置にレンズ53を保持するキャリア(レンズホルダー)54と、このキャリア54に装着される駆動用コイル55と、上記ヨーク51が装着されるベース56と、上記ベース56を支えるフレーム57と、上記キャリア54を上下で支持する2個のスプリング58A,58Bと、このスプリング58A,58Bの上下を覆う2個のキャップ59A,59Bとを備えている。
上記駆動用コイル55は、上記ヨーク51と上記マグネット52とにより印加される、コイル周りに放射状に分布する磁界中に設置されているので、上記駆動用コイル55に通電すると、図6(b)に示すように、上記駆動用コイル55に被写体の方向へ向けたローレンツ力が発生して、上記キャリア54を上記スプリング58A,58Bの復元力と釣り合った位置に移動させることができる。したがって、上記駆動用コイル55に通電する電流値を制御することにより、上記キャリア54の移動量を制御して、上記レンズ53の位置を制御することができる。
下側のスプリング58Bは、詳細には、上記キャリア54の底部とベース56との間に固定され、上側のスプリング58Aは、上記キャリア54の最上部とフレーム57との間に固着される。上記2個のスプリング58A,58Bは、同一の形状を有するリン青銅等の金属性の板バネから成る同一品であり、図7に示すように、板バネの内周側に形成された120°毎の切り欠き溝58kにより、内周部58aと外周部58bと、内周部58aと外周部58bとを連結する3つの連結部58cとに分けられ、この連結部58cが可動部である上記キャリア54と固定部であるフレーム57及びベース56とを可動支持するバネ部材の機能を有する。なお、上記スプリング58A,58Bは、詳細には、その内周側において、上記キャリア54に勘合し、熱カシメ等により固定され、その外周部58bは、フレーム57及びベース56に接着及び熱カシメ等により固定され、その上部及び下部には、それぞれ、キャップ59A及びキャップ59Bが取付けられる。
特開2002−189165号公報
特開2004−258111号公報
特開2004−280031号公報
ところで、上記従来のスプリング58A,58Bは、図8(a),(b)に示すように、上記連結部58cが、板バネの径方向に突出する接続部58p,58qと、上記板バネの周方向に沿った帯状のバネ部である連結部58zとから構成されており、かつ、上記接続部58p,58qが上記連結部58zとも直交しているような形態となっている。このため、上記スプリング58A,58Bが、キャリア54の移動に伴って、上に凸または下に凸な状態に変形する際に、上記スプリング58A,58Bと上記キャリア54との接続点P、及び、上記フレーム57及びベース56との接続点Qには、板バネの復元力によるモーメントmがそれぞれ作用するが、上記スプリング58A,58Bでは、上記のように、上記キャリア54と上記連結部58z及び上記フレーム57及びベース56とが板バネの径方向に突出する接続部58p,58qにより連結されているため、上記接続部58p,58qに上記モーメントmによる応力が集中してしまい、上記接続部58p,58qが座屈してしまう恐れがあった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、レンズを保持するホルダーを弾性支持する板バネの、ホルダーや固定部材との接続部に作用する応力を緩和して上記板バネの座屈を防止し、レンズ駆動装置の耐久性を向上させることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、板バネとホルダーや固定部材との接続部の形状を滑らかな曲線として、上記接続部に作用する応力を分散させるようにすれば、上記接続部の座屈を防止することができることを見出し、本発明に到ったものである。
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、レンズを保持するホルダーと、内周部が上記ホルダーに固定され、外周部が固定部材に固定され、上記内周部と上記外周部とが、複数の切り欠き溝により形成された複数の連結部により連結された板バネと、上記ホルダーに装着された環状の駆動用コイルと、上記コイルに放射状の駆動用磁界を印加する磁界発生手段とを備え、上記駆動用コイルに通電する電流値と上記各板バネの復元力とにより上記レンズの移動量を制御するレンズ駆動装置であって、少なくとも、上記連結部の外周側と上記内周部の外周側、及び、上記連結部の内周側と上記外周部の内周側とが滑らかに連結されるように、上記切り欠き溝を設けたことを特徴とするものである。
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、レンズを保持するホルダーと、内周部が上記ホルダーに固定され、外周部が固定部材に固定され、上記内周部と上記外周部とが、複数の切り欠き溝により形成された複数の連結部により連結された板バネと、上記ホルダーに装着された環状の駆動用コイルと、上記コイルに放射状の駆動用磁界を印加する磁界発生手段とを備え、上記駆動用コイルに通電する電流値と上記各板バネの復元力とにより上記レンズの移動量を制御するレンズ駆動装置であって、少なくとも、上記連結部の外周側と上記内周部の外周側、及び、上記連結部の内周側と上記外周部の内周側とが滑らかに連結されるように、上記切り欠き溝を設けたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のレンズ駆動装置において、上記複数の連結部を上記板バネの中心に対して互いに点対称な位置に設けたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のレンズ駆動装置において、上記切り欠き溝の本数をNとし、この切り欠き溝の、上記板バネ中心とホルダーとの接続箇所を結ぶ線分と、板バネ中心と固定部材との接続箇所とを結ぶ線分とのなす角を(2π/N)よりも大きくしたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のレンズ駆動装置において、上記各連結部の幅を一様にしたものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のレンズ駆動装置において、上記ホルダーと上記板バネとの接続箇所近傍及び上記固定部材と上記板バネとの接続箇所近傍のいずれか一方または両方に緩衝部材を配設したものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のレンズ駆動装置において、上記切り欠き溝の本数をNとし、この切り欠き溝の、上記板バネ中心とホルダーとの接続箇所を結ぶ線分と、板バネ中心と固定部材との接続箇所とを結ぶ線分とのなす角を(2π/N)よりも大きくしたものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のレンズ駆動装置において、上記各連結部の幅を一様にしたものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のレンズ駆動装置において、上記ホルダーと上記板バネとの接続箇所近傍及び上記固定部材と上記板バネとの接続箇所近傍のいずれか一方または両方に緩衝部材を配設したものである。
本発明によれば、環状の駆動用コイルを装着した、レンズを保持するホルダーと、固定部材とを、その内周部が上記ホルダーに連結され、その外周部が上記固定部材に連結され、上記内周部と上記外周部とが複数の連結部により連結された板バネにより連結する構成のレンズ駆動装置において、上記板バネの連結部の外周側と上記内周部の外周側、及び、上記連結部の内周側と上記外周部の内周側とを滑らかな曲線で連結するようにしたので、上記接続部に作用する応力を分散させることができ、上記接続部の座屈を防止することができる。このとき、上記複数の連結部を上記板バネの中心に対して互いに点対称な位置に配置するとともに、各連結部の幅を一様にすれば、板バネの動きを更にスムースにすることができ、ホルダーに保持されたレンズを一層滑らかに駆動することができる。
また、上記切り欠き溝の本数をNとし、この切り欠き溝の、上記板バネ中心とホルダーとの接続箇所を結ぶ線分と、板バネ中心と固定部材との接続箇所とを結ぶ線分とのなす角を(2π/N)よりも大きく設定すれば、レンズホルダーを大きなストロークにて移動させることができる。
また、上記ホルダーと上記板バネとの接続箇所近傍及び上記固定部材と上記板バネとの接続箇所近傍のいずれか一方または両方に緩衝部材を配設すれば、接続部に作用する応力を緩和することができるので、耐久性を更に向上させることができる。更に、外部からの不要な振動が上記緩衝部材により吸収されるので、レンズの振動を抑制することができる。
また、上記切り欠き溝の本数をNとし、この切り欠き溝の、上記板バネ中心とホルダーとの接続箇所を結ぶ線分と、板バネ中心と固定部材との接続箇所とを結ぶ線分とのなす角を(2π/N)よりも大きく設定すれば、レンズホルダーを大きなストロークにて移動させることができる。
また、上記ホルダーと上記板バネとの接続箇所近傍及び上記固定部材と上記板バネとの接続箇所近傍のいずれか一方または両方に緩衝部材を配設すれば、接続部に作用する応力を緩和することができるので、耐久性を更に向上させることができる。更に、外部からの不要な振動が上記緩衝部材により吸収されるので、レンズの振動を抑制することができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本発明の最良の形態に係るレンズ駆動装置10の構成を示す模式図で、同図において、11はレンズ、12はこのレンズ11を保持するホルダー、13は上記ホルダーに装着される環状の駆動用コイルで、この駆動用コイル13は、図示しない磁界発生手段により印可される、コイル周りに放射状に分布する磁界H中に設置されている。また、15A,15Bは、その外周部15bが上記上部及び下部の固定部材14A,14Bに固定され、その内周部15aが上記ホルダー12に固定された、上記ホルダー12を上記固定部材14A,14Bに可動支持する板バネである。
図2は上記板バネ15(15A,15B)の平面図で、本発明による板バネ15は、リン青銅等から成る円板状のバネ部材に、2本の円弧状の滑らかな曲線で囲まれた3つの切り欠き溝15kを、上記板バネの中心に対して互いに点対称な位置に設けたもので、これにより、上記板バネ15は、上記ホルダー12の上部側及び下部側に固定される内周部15aと、上記固定部材14A,14Bに連結される外周部15bと、上記内周部15aと外周部15bとを連結する、それぞれが所定の角度間隔で配置された3つの連結部15cが形成される。本例の板バネ15に設けた3つの切り欠き溝15kは2本の円弧状の滑らかな曲線で囲まれた形状であるので、上記板バネ15の上記ホルダー12との接続箇所となる、上記連結部15cと上記内周部15aとの接続部15pと、上記板バネ15の上記固定部材14A,14Bとの接続箇所となる、上記連結部15cと上記外周部15bとの接続部15qとは、ともに滑らかな曲線で連結されることになる。
また、本例では、各連結部15cの幅を一様にするとともに、上記切り欠き溝15kを形成する範囲、すなわち、上記板バネ15の中心とホルダー12との接続部15pとを結ぶ線分と、板バネ15の中心と上記固定部材14A,14Bとの接続部15qとを結ぶ線分とのなす角度を、上記切り欠き溝15k,15k間の角度θ=120°よりも大きくして、板バネ15の径方向に、上記切り欠き溝15kが2個ある部分を設けている。
図1は、本発明の最良の形態に係るレンズ駆動装置10の構成を示す模式図で、同図において、11はレンズ、12はこのレンズ11を保持するホルダー、13は上記ホルダーに装着される環状の駆動用コイルで、この駆動用コイル13は、図示しない磁界発生手段により印可される、コイル周りに放射状に分布する磁界H中に設置されている。また、15A,15Bは、その外周部15bが上記上部及び下部の固定部材14A,14Bに固定され、その内周部15aが上記ホルダー12に固定された、上記ホルダー12を上記固定部材14A,14Bに可動支持する板バネである。
図2は上記板バネ15(15A,15B)の平面図で、本発明による板バネ15は、リン青銅等から成る円板状のバネ部材に、2本の円弧状の滑らかな曲線で囲まれた3つの切り欠き溝15kを、上記板バネの中心に対して互いに点対称な位置に設けたもので、これにより、上記板バネ15は、上記ホルダー12の上部側及び下部側に固定される内周部15aと、上記固定部材14A,14Bに連結される外周部15bと、上記内周部15aと外周部15bとを連結する、それぞれが所定の角度間隔で配置された3つの連結部15cが形成される。本例の板バネ15に設けた3つの切り欠き溝15kは2本の円弧状の滑らかな曲線で囲まれた形状であるので、上記板バネ15の上記ホルダー12との接続箇所となる、上記連結部15cと上記内周部15aとの接続部15pと、上記板バネ15の上記固定部材14A,14Bとの接続箇所となる、上記連結部15cと上記外周部15bとの接続部15qとは、ともに滑らかな曲線で連結されることになる。
また、本例では、各連結部15cの幅を一様にするとともに、上記切り欠き溝15kを形成する範囲、すなわち、上記板バネ15の中心とホルダー12との接続部15pとを結ぶ線分と、板バネ15の中心と上記固定部材14A,14Bとの接続部15qとを結ぶ線分とのなす角度を、上記切り欠き溝15k,15k間の角度θ=120°よりも大きくして、板バネ15の径方向に、上記切り欠き溝15kが2個ある部分を設けている。
図3は、上記板バネ15の取付方法を示す図で、上側の板バネ15Aは上部の固定部材14Aと上記ホルダー12の頂部側とに取付けられ、下側の板バネ15Bは下部の固定部材14Bと上記ホルダー12の底部側に取付けられる。なお、同図の符号12m,12nは、上記ホルダー12の頂部側と底部側にそれぞれ設けられた、上記ホルダー12と板バネ15とを接着するための接着層で、符号14m,14nは、上記固定部材14A,14Bと板バネ15とをそれぞれ接着するための接着層である。
これにより、上記連結部15cの内周側の各接続部15pが上記ホルダー12の各接続部12pにおいて接続され、外周側の各接続部15qが上記固定部材14A,14Bの各接続部14qにおいて接続される。すなわち、上記ホルダー12は、帯状のバネ部材である上記板バネの連結部15cにより、上記固定部材14A,14Bに可動支持される。
なお、本例では、上側の板バネ15Aでは接続部15pから接続部15qへ向かう方向が上記板バネ15Aの中心から見て時計周りとし、下側の板バネ15Bでは反時計回りとすることにより、上側の板バネ15Aの接続箇所と下側の板バネ15Bの接続箇所とを、上記板バネ15A,15Bの中心、すなわち、上記レンズ11の光軸に対して対角の位置になるようにしているが、上側の板バネを反時計周りとし、下側の板バネを時計周りにしてもよいし、上下の板バネをともに上記板バネ15Aまたは板バネ15Bとしてもよい。
また、本例では、図2に示すように、上記ホルダー12と板バネ15との接続部、及び、上記固定部材14A,14Bと上記板バネ15との上記接続部(接続部15pまたは、接続部15q)近傍に、例えば、弾性を有する樹脂などを塗布して、これを緩衝部材16としている。
これにより、上記連結部15cの内周側の各接続部15pが上記ホルダー12の各接続部12pにおいて接続され、外周側の各接続部15qが上記固定部材14A,14Bの各接続部14qにおいて接続される。すなわち、上記ホルダー12は、帯状のバネ部材である上記板バネの連結部15cにより、上記固定部材14A,14Bに可動支持される。
なお、本例では、上側の板バネ15Aでは接続部15pから接続部15qへ向かう方向が上記板バネ15Aの中心から見て時計周りとし、下側の板バネ15Bでは反時計回りとすることにより、上側の板バネ15Aの接続箇所と下側の板バネ15Bの接続箇所とを、上記板バネ15A,15Bの中心、すなわち、上記レンズ11の光軸に対して対角の位置になるようにしているが、上側の板バネを反時計周りとし、下側の板バネを時計周りにしてもよいし、上下の板バネをともに上記板バネ15Aまたは板バネ15Bとしてもよい。
また、本例では、図2に示すように、上記ホルダー12と板バネ15との接続部、及び、上記固定部材14A,14Bと上記板バネ15との上記接続部(接続部15pまたは、接続部15q)近傍に、例えば、弾性を有する樹脂などを塗布して、これを緩衝部材16としている。
次に、本発明による板バネ15の作用について説明する。
上記構成のレンズ駆動装置10において、駆動用コイル13に駆動電流を流すと、図4に示すように、ローレンツ力によりホルダー12が上方または下方に移動する。このとき、上記板バネ15と上記ホルダー12との接続点である接続部15p近傍、及び、上記固定部材14A,14Bとの接続点である接続部15p近傍に応力fが作用する。しかしながら、本例では、上記連結部15cの接続部15p,15q近傍は、ホルダー12及び上下の固定部材14A,14Bと滑らかな曲線で連結されており、かつ、各連結部15cの幅を一様にしているので、上記従来例のスプリング58A,58Bとは異なり、上記接続部15p,15q近傍に応力が集中することがない。更に、本例では、上記接続部15p,15q近傍には樹脂などを塗布した緩衝部材16が配置されているので、上記接続部15p,15q近傍に作用する応力を緩和することができる。したがって、上記ホルダー12が繰返し上下しても、上記各接続部15p,15qが座屈する恐れがないので、レンズ駆動装置10の耐久性を大幅に向上させることができる。
更に、本例では、上記切り欠き溝15kの範囲を、上記切り欠き溝15kを配置する角θ=120°よりも大きくして、上記連結部15cの長さを長く設定しているので、連結部15cのバネの形状効果と相俟って、レンズ11を保持する上記ホルダー12を大きなストロークにて移動させることができる。
上記構成のレンズ駆動装置10において、駆動用コイル13に駆動電流を流すと、図4に示すように、ローレンツ力によりホルダー12が上方または下方に移動する。このとき、上記板バネ15と上記ホルダー12との接続点である接続部15p近傍、及び、上記固定部材14A,14Bとの接続点である接続部15p近傍に応力fが作用する。しかしながら、本例では、上記連結部15cの接続部15p,15q近傍は、ホルダー12及び上下の固定部材14A,14Bと滑らかな曲線で連結されており、かつ、各連結部15cの幅を一様にしているので、上記従来例のスプリング58A,58Bとは異なり、上記接続部15p,15q近傍に応力が集中することがない。更に、本例では、上記接続部15p,15q近傍には樹脂などを塗布した緩衝部材16が配置されているので、上記接続部15p,15q近傍に作用する応力を緩和することができる。したがって、上記ホルダー12が繰返し上下しても、上記各接続部15p,15qが座屈する恐れがないので、レンズ駆動装置10の耐久性を大幅に向上させることができる。
更に、本例では、上記切り欠き溝15kの範囲を、上記切り欠き溝15kを配置する角θ=120°よりも大きくして、上記連結部15cの長さを長く設定しているので、連結部15cのバネの形状効果と相俟って、レンズ11を保持する上記ホルダー12を大きなストロークにて移動させることができる。
このように、本最良の形態によれば、環状の駆動用コイル13を装着した、レンズ11を保持するホルダー12と、上下の固定部材14A,14Bとを、120°毎に設けられた、2本の円弧状の滑らかな曲線で囲まれた3つの切り欠き溝15kにより形成された、内周部15aとの接続部15pと外周部15bとの接続部15qとがともに滑らかな曲線で連結された連結部15cを備えた板バネ15で可動支持することにより、上記板バネ15の上記ホルダー12との接続部15p近傍及び上記上下の固定部材14A,14Bとの接続部15q近傍に作用する応力を分散させるようにしたので、板バネ15の耐久性を向上させることができ、レンズ駆動装置10の耐久性を大幅に向上させることができる。
また、上記連結部15cを上記板バネ15の中心に対して互いに点対称な位置に配置したので、ホルダー12に保持されたレンズ11を滑らかに駆動することができる。
更に、上記板バネ15の連結部15cと内周部15a及び外周部15bとの接続部15p,15q近傍に緩衝部材16を配設して、上記接続部15p,15qに作用する応力を緩和するようにしたので、板バネ15の耐久性を更に向上させることができる。
また、上記連結部15cを上記板バネ15の中心に対して互いに点対称な位置に配置したので、ホルダー12に保持されたレンズ11を滑らかに駆動することができる。
更に、上記板バネ15の連結部15cと内周部15a及び外周部15bとの接続部15p,15q近傍に緩衝部材16を配設して、上記接続部15p,15qに作用する応力を緩和するようにしたので、板バネ15の耐久性を更に向上させることができる。
なお、上記最良の形態では、板バネ15のホルダー12との接続箇所となる、上記連結部15cと上記内周部15aとの接続部15pと、上記固定部材14A,14Bとの接続箇所となる、上記連結部15cと上記外周部15bとの接続部15qとを、ともに滑らかな曲線で連結したが、図5に示すように、上記内周部15aとの接続部15pの外周側と板バネ15の内周部15aの外周側、及び、上記外周部15bとの接続部15qの内周側と上記外周部15bの内周側とが滑らかに連結されていれば、十分に上記接続部15p,15qの座屈を防止することができる。
また、上記各連結部15cの幅は、必ずしも一様である必要はなく、板バネ15がホルダー12と板バネ15とに滑らかに連結されていれば、中央部の幅を狭くした形態など、他の形態であっても、十分にその効果を発揮することができる。
また、上記例では、切り欠き溝15kの本数を3本としたが、これに限るものではなく、上記切り欠き溝15kの本数は、板バネ15の寸法や必要とされるバネ定数の値などにより適宜決定されるものである。上記切り欠き溝15kの本数をNとした場合には、上記切り欠き溝15kをθ=(2π/N)毎に配置するとともに、上記切り欠き溝15kの板バネ中心とホルダー12との接続箇所を結ぶ線分と、板バネ中心と固定部材14A,14Bとの接続箇所とを結ぶ線分との成す角を上記θよりも大きく設定すれば、ホルダー12を大きなストロークにて移動させることができる。
また、上記各連結部15cの幅は、必ずしも一様である必要はなく、板バネ15がホルダー12と板バネ15とに滑らかに連結されていれば、中央部の幅を狭くした形態など、他の形態であっても、十分にその効果を発揮することができる。
また、上記例では、切り欠き溝15kの本数を3本としたが、これに限るものではなく、上記切り欠き溝15kの本数は、板バネ15の寸法や必要とされるバネ定数の値などにより適宜決定されるものである。上記切り欠き溝15kの本数をNとした場合には、上記切り欠き溝15kをθ=(2π/N)毎に配置するとともに、上記切り欠き溝15kの板バネ中心とホルダー12との接続箇所を結ぶ線分と、板バネ中心と固定部材14A,14Bとの接続箇所とを結ぶ線分との成す角を上記θよりも大きく設定すれば、ホルダー12を大きなストロークにて移動させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、簡単な構成で板バネの接続部に作用する応力を緩和することができるので、耐久性に優れたレンズ駆動装置を得ることができる。
10 レンズ駆動装置、11 レンズ、12 ホルダー、13 駆動用コイル、
14A,14B 固定部材、15,15A,15B 板バネ、15a 内周部、
15b 外周部、15c 連結部、15k 切り欠き溝、16 緩衝部材。
14A,14B 固定部材、15,15A,15B 板バネ、15a 内周部、
15b 外周部、15c 連結部、15k 切り欠き溝、16 緩衝部材。
Claims (5)
- レンズを保持するホルダーと、内周部が上記ホルダーに固定され、外周部が固定部材に固定され、上記内周部と上記外周部とが、複数の切り欠き溝により形成された複数の連結部により連結された板バネと、上記ホルダーに装着された環状の駆動用コイルと、上記コイルに放射状の駆動用磁界を印加する磁界発生手段とを備え、上記駆動用コイルに通電する電流値と上記板バネの復元力とにより上記レンズの移動量を制御するレンズ駆動装置において、少なくとも、上記連結部の外周側と上記内周部の外周側、及び、上記連結部の内周側と上記外周部の内周側とが滑らかに連結されるように、上記切り欠き溝を設けたことを特徴とするレンズ駆動装置。
- 上記複数の連結部を上記板バネの中心に対して互いに点対称な位置に設けたことを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
- 上記切り欠き溝の本数をNとし、この切り欠き溝の、上記板バネ中心とホルダーとの接続箇所を結ぶ線分と、板バネ中心と固定部材との接続箇所とを結ぶ線分とのなす角を(2π/N)よりも大きくしたことを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
- 上記各連結部の幅を一様にしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
- 上記ホルダーと上記板バネとの接続箇所近傍及び上記固定部材と上記板バネとの接続箇所近傍のいずれか一方または両方に緩衝部材を配設したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のレンズ駆動装置。
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-
2005
- 2005-03-03 JP JP2005058485A patent/JP2006243320A/ja active Pending
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