JP2006238327A - 液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法、並びに弾性表面波素子片の製造方法、および弾性表面波素子、並びに弾性表面波デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 弾性表面波素子片の製造に好適な、液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法を提供する。
【解決手段】 上記課題を解決するための液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法は、圧電基板に成膜された均等膜厚のパターン電極を覆う絶縁膜を形成する方法であって、液滴吐出方式により圧電基板に形成された金属配線の絶縁膜形成部及び圧電基板に、吐出量を制御した絶縁膜形成材料の液滴を選択的に塗布し、前記金属配線に絶縁膜形成部と非形成部を設けたことを特徴とする。そして、前記絶縁膜形成材料は、無機材料物質を用いて構成することとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧電基板に成膜された金属パターンを保護する絶縁膜の形成方法、及びその方法によって形成される絶縁膜を有する弾性表面波素子片、当該弾性表面波素子片を搭載した弾性表面波デバイスに関する。
従来、弾性表面波(SAW:surface acoustic wave)素子片の製造において、圧電基板上に設けられるすだれ状電極(IDT:interdigital transducer)や反射器等の電極パターンの形成、及び前記電極パターン同士の短絡を防止するための保護膜(絶縁膜:passivation膜)の形成は、例えば次に説明するような工程で成される。
まず、圧電基板上に電極パターンとなる金属膜が成膜され、その上にフォトレジストが塗布される。このフォトレジストの塗布は、スピンコート法やスプレーコート法、スキャンコート法等によって行われる。そして、形成する電極パターンに応じたフォトマスクを使用してフォトレジストを感光させ、フォトレジストに感光部分と非感光部分とを形成する。続いて、このフォトレジストを現像液に曝すことにより、感光部分又は非感光部分のいずれか一方を溶解させて、形成する電極パターンに応じたレジストパターンを得る。
この後、前記レジストパターンを利用して前記金属膜をエッチングし、前記レジストパターンを除去して、目的の電極パターンを得る。
そして、前記金属膜上にフォトレジストを形成する。上記と同様にして絶縁膜を形成する箇所のフォトレジストを除去して所望のレジストパターンを得る。その後、フォトレジストを除去した部分にスパッタ等の手法を用いて絶縁膜を形成し、前記レジストパターンを除去して、電極パターンに対する絶縁膜の形成が完了する(例えば特許文献1参照)。
上記方法によれば、レジストパターンは最終的に除去されてしまうことに加え、塗布材料の殆どはレジストパターンを形成する以前に除去されてしまうため、形成材料の使用効率が極めて悪いという問題があった。
電極パターン上に絶縁膜を形成する方法として、本願出願人は特許文献2に記載された技術を開示している。特許文献2に開示した技術は、電極パターン上に、液滴吐出方式(インクジェット方式)を利用して絶縁膜形成材料を塗布することで、絶縁膜を形成するというものである。
特開2001−168667号公報 特開2003−309369号公報
特許文献2に記載の技術によれば、絶縁膜を形成する際にフォトレジストを使用しないため、材料コストの削減を図れる他、製造工程も簡略化することが可能となる。
しかし、特許文献2に記載の技術では、電極パターンの段差部以外の全てを絶縁パターンで覆う手法を採っている。このため、電極パターンが均等膜厚に形成された基板や弾性表面波素子片に対する絶縁膜の形成には向いていない。
本発明では、均等膜厚に被覆された金属パターンを備えた基板や、弾性表面波素子片の製造に好適な、液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法を提供することを第1の目的とする。また、本発明では、前記液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法を利用した弾性表面波素子片の製造方法、及び弾性表面波素子片、ならびに弾性表面波デバイスを提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するための本発明に係る液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法は、圧電基板に成膜された均等膜厚の電極パターンを覆う絶縁膜を形成する方法であって、液滴吐出方式により圧電基板に形成された金属配線の絶縁膜形成部及び圧電基板に、吐出量を制御した絶縁膜形成材料の液滴を選択的に塗布し、前記金属配線に絶縁膜形成部と非形成部を設けたこを特徴とする。このような方法によれば、均等膜厚で形成された金属配線を有する圧電基板であっても、液滴吐出方式による絶縁膜形成を行った場合に、実装用のパッド部分が絶縁膜で覆われることが無い。また、絶縁膜を形成する際にフォトレジストを使用しないため、材料コストの削減を図れる他、製造工程も簡略化することが可能となる。また、フォトリソグラフィを用いたレジストパターンの形成を行わないため、圧電基板に対して露光・現像という処理を施す必要がない。このため、電極パターンが現像液によって腐食されることが無い。
上記液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法において、前記絶縁膜形成材料には、無機材料物質を分散又は溶融させた溶剤を用い、液滴を圧電基板に塗布した後に、熱処理を行うと良い。このような方法によれば、余分な液体を気化させることができ、絶縁膜を無機材料物質で形成することができる。これにより、耐湿性等に優れた信頼性の高い絶縁膜を得ることができる。
また、上記液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法では、前記絶縁膜形成材料の液滴を吐出する前に、液滴の濡れ広がりを向上させる処理を前記圧電基板に施すようにしても良い。この処理により、塗布された絶縁膜形成材料が弾かれることが無くなり、目的箇所に絶縁膜形成材料を塗布することができる。
また、上記第2の目的を達成するための本発明に係る弾性表面波素子片の製造方法は、圧電基板上に金属を成膜して、すだれ状電極及び前記すだれ状電極に接続するパッドを形成する工程と、液滴吐出方式により、前記すだれ状電極の成膜範囲に絶縁膜材料の液滴を吐出して絶縁膜を形成する工程と、より成ることを特徴とする。このような方法によれば、絶縁膜形成範囲となるすだれ状電極に接続された実装用パッドが絶縁膜で覆われてしまうことが無い。また、絶縁膜を形成する際にフォトレジストを使用しないため、材料コストの削減を図れる他、製造工程も簡略化することが可能となる。また、フォトリソグラフィを用いたレジストパターンの形成を行わないため、圧電基板に対して露光・現像という処理を施す必要がない。このため、電極パターンが現像液によって腐食されることが無い。さらに、フォトリソグラフィ工程における欠陥の発生が無くなるため、歩留りが向上する。
上記弾性表面波素子片の製造方法では、前記絶縁膜形成材料には、無機材料物質を分散又は溶融させた溶剤を用い、前記絶縁膜を形成する工程の後に、熱処理を行う工程を備えると良い。このような方法によれば、余分な液体を気化させることができ、絶縁膜を無機材料物質で形成することができる。これにより、耐湿性等に優れた信頼性の高い絶縁膜を得ることができる。
また、上記弾性表面波素子片の製造方法では、前記絶縁膜を形成する工程の前に、前記絶縁膜材料の液滴の濡れ広がりを向上させる処理を前記圧電基板に施す工程を備えるようにしても良い。この処理により、塗布された絶縁膜形成材料が弾かれることが無くなり、目的箇所に絶縁膜形成材料を塗布することができる。
また、上記第2の目的を達成するための本発明に係る弾性表面波素子片は、圧電基板上に金属を成膜して形成されたすだれ状電極および前記すだれ状電極に接続するパッドを備える弾性表面波素子であって、前記すだれ状電極と前記パッドとを接続する接続部に屈曲部を有し、前記すだれ状電極の成膜範囲に、液滴吐出方式を用いて吐出された絶縁膜材料の液滴を集合させて形成した絶縁膜を備えることを特徴とする。このような弾性表面波素子片によれば、生産性が向上する。また材料コストが削減されることにより、製品製造コストを下げることができる。
また、上記第2の目的を達成するための本発明に係る弾性表面波デバイスは、上記弾性表面波素子片の製造方法を用いて製造した弾性表面波素子片をパッケージに搭載したことを特徴とする。
また、上記第2の目的を達成するための本発明に係る弾性表面波デバイスは、上記弾性表面波素子片をパッケージに搭載したことを特徴とするものであっても良い。
以下、本発明に係る液滴吐出方式を用いた絶縁膜の形成方法、並びに弾性表面波素子片の製造方法、及び弾性表面波素子片、並びに弾性表面波デバイスの実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明に係る好適な実施形態の一部であって、本発明は以下の実施形態のみに拘束されるものでは無い。
まず第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態に係る弾性表面波素子片の説明図であり、図1(A)は概略平面図、図1(B)は同図(A)のA−A線における概略断面図である。第1の実施形態に係る弾性表面波(SAW)素子片10は、圧電基板12上に一対のすだれ状電極(IDT)16(16a,16b)が設けられた構成である。各IDT16は複数の電極指17を有し、この電極指17の一端同士が接続された構成である。そして各IDT16a,16bの電極指17を交互に噛み合わせることにより、一対のIDT16が形成される。また各IDT16は、圧電基板12上に設けられたパッド22に電気的に接続されている。このパッド22は、ワイヤボンディングやフリップチップボンディング等の電気的接続手段が施される電極となる。さらにIDT16の電極指17の噛み合わせに沿う方向のIDTの両端に反射器18が設けられている。このようなIDT16、パッド22および反射器18から構成される電極パターン14は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属材料を用いて形成されている。そしてIDT16の表面には、絶縁膜20が設けられている。この絶縁膜20は、IDT16上に導電性を有する異物が付着した場合でもIDT16同士の短絡を防止する保護膜である。なお図1(A)では、IDT16の破線部分に絶縁膜20が形成されていることを示している。
次に、液滴吐出方式(インクジェット)を採用するための液滴吐出部(インクジェットヘッド)について説明する。図2はインクジェットヘッドの説明図であり、図2(A)は概略正面断面図、図2(B)は概略側面断面図である。インクジェットヘッド30には、下方に向けて絶縁膜材料の微小な液滴を吐出させる複数の吐出口34がライン状に配設されている。この吐出口34は、ノズル32を介して、絶縁膜材料を溜めておくインク室36に接続されている。インク室36の隔壁の外側には、インク室36を膨張・圧縮させるピエゾ素子40が設けられている。またインク室36は、上部に設けられた供給通路38を介して絶縁膜材料の供給源となるタンク(不図示)と接続されている。この絶縁膜材料は、ノズル32および吐出口34を通過して微小な液滴として吐出されるために粘度等が調整されたものである。
またインクジェットヘッド30の下方には、絶縁膜材料の吐出口34が並べられた方向と交差する方向、図2を参酌すれば、横方向に並べられた吐出口34に対して縦方向に移動する搬送手段(不図示)が設けられている。この搬送手段は、圧電基板12を載置して、インクジェットヘッド30の下方を移動するものであり、例えばローラコンベア、X−Yテーブル等で構成されればよい。なお実施形態によっては、圧電基板を固定して、この圧電基板の上方をインクジェットヘッドが移動する構成であってもよい。
ここで、絶縁膜材料について説明する。絶縁膜20は、従来よりスパッタ等の手法で圧電基板及び電極パターンに蒸着されていた酸化シリコン(SiO2)等によって構成されるようにする。このため本実施形態では、例えばケイ素(Si)やマンガン(Mn)等の無機材料物質を溶剤(例えば有機溶剤等)に分散させたスラリあるいは溶融させた溶液を構成し、これを絶縁膜材料とした。なお、前記絶縁膜材料は、後述するように、加熱により余分な溶剤が気化して硬化し、酸化シリコンや酸化マンガンの層となることで高い絶縁性を得る。
また、本実施形態の絶縁膜材料としては、ポリイミド等の耐熱性高分子樹脂を採用することもできる。いずれの材料を絶縁膜材料として採用する場合であっても、溶剤によりその粘度をインクジェットによって吐出可能な程度まで稀釈する。なお、エージング特性の変化等を考慮した場合、保護膜としての信頼性は、耐湿性等に優れている上記酸化シリコンや酸化マンガンによって形成された絶縁膜の方が良好である。
次に、インクジェット方式を用いた絶縁膜20の形成方法及びSAW素子片10の製造方法について説明する。まず、圧電基板12に電極パターンの材料となる金属を成膜する。その後、フォトリソグラフィによって電極パターン14を形成する。具体的には、金属膜上にフォトレジストを塗布し、フォトレジストに対して露光・現像を行うことによってフォトレジストに陥欠部を形成し、電極パターンに対応したレジストパターンとする。そして、レジストパターンが形成されていない箇所の金属膜をエッチングして所望の電極パターン14を得る。
形成した電極パターン14及び圧電基板12には、表面の濡れ性を向上させる処理を施すと良い。この処理は、電極パターン14及び圧電基板12と絶縁膜材料とのなじみ具合を調整するものであり、予め実験等によって処理条件と濡れ性の変化、及び絶縁膜材料の粘度等との関係を求めておく。これにより、絶縁膜材料の濡れ広がりを考慮した選択的な塗布が可能となり、均等膜厚に形成された電極パターンであっても絶縁膜形成部と非形成部とを設けることができる。処理としては、洗浄処理や紫外線照射処理等であれば良い。
次に、インクジェット方式を用いて電極パターン14の形成範囲に、選択的に絶縁膜材料を塗布し、絶縁膜を形成する。図3(A)は絶縁膜材料を電極パターン上に塗布する時の説明図である。
詳細に説明すると、圧電基板12は図示しない搬送手段上に載置されており、前記搬送手段によって吐出口34がライン上に並ぶ方向と交差する方向に移動される。そして、絶縁膜材料を塗布する箇所がインクジェットヘッド30の吐出口34の下方に来たときに、インクジェットヘッド30に設けられたピエゾ素子40が所定の駆動パルスで駆動されてインク室36を膨張・圧縮させる。絶縁膜材料は、前記膨張・圧縮によるインク室36の容積変化に連動して吐出口34から液滴20aとして吐出される。なお、一度に吐出される液量は予め定められているため、液滴20aの吐出頻度を制御することにより、塗布量を制御することができる。
本実施形態では、パッド22以外の電極パターン形成範囲、すなわちIDT16及び反射器18に対して絶縁膜20を形成するため、例えば図1(A)に破線で示す範囲に絶縁膜材料を塗布する。塗布された絶縁膜材料は同一平面状を濡れ広がっていき、セルフレベリング効果が働く。このため、塗布後の絶縁膜材料の表面は平滑平面となる(図3(B)参照)。ここで、絶縁膜材料は、段差部分を越えて濡れ広がることは無いが、平坦部分であるIDTとパッドとの境界部分については濡れ広がる可能性があるため、濡れ広がりを考慮した塗布量の制御を行うと良い。
絶縁膜材料を塗布した後、圧電基板ごと絶縁膜材料を熱処理する。これにより、ケイ素やマンガン等の物質を分散又は溶融させていた溶剤を気化させると共に、前記物質を熱酸化させる。この処理により、前記物質は絶縁膜として凝縮・硬化し、絶縁膜に高い絶縁性が付与される。なお、ポリイミド等の高分子樹脂を採用した場合も、熱処理を施すことで余分な溶剤を気化させてポリイミドを硬化させる処理を行うと良い。
熱処理により硬化された絶縁膜は、図3(C)に示すように塗布した絶縁膜20の縁部に突起部が形成される。これは、本実施形態のようにインクジェット方式を用いて絶縁膜20を形成した場合に表れる特有の形状である。例えばスパッタ等によって絶縁膜を形成した場合、絶縁膜の形状は図4に示すような形状となり、図3(C)に示すような突起部は見られない。このため、製品化されたSAW素子片に、上記のような特徴があった場合には、本方法によって製造されたものであると特定することができる。
なお、高周波帯域で使用されるSAW素子片では、金属パターン上に被覆される絶縁膜の膜厚の違い、すなわち堆積重量の違いによる影響は少ないため、上述のような突起部が形成された場合であっても、その特性に影響を及ぼすものでは無い。しかしながら、絶縁膜の堆積重量の平滑化を図ることを望む場合には、次のような方法を採ることもできる。
その方法とは、図3(D)に示すように、突起部に囲まれた絶縁膜20の凹部に、絶縁膜材料を塗布して第2の絶縁膜20bを形成する。この後、上記と同様に熱処理を行うことにより、絶縁膜20bを硬化させる(図3(E)参照)。このような方法により、絶縁膜20の凹部を埋めていくことで、絶縁膜表面の平滑化を図ることができる。また、このような工程を複数回繰り返すことにより絶縁膜表面の平滑性は向上する。
上述のようなインクジェット方式を用いた絶縁膜20の形成方法及びSAW素子片10の製造方法によれば、インクジェットヘッド30から絶縁膜材料の塗布量を制御して選択的に塗布することができるので、均等膜厚に形成された電極パターン14上に塗布する場合であっても絶縁膜非形成部(パッド)を確保して絶縁膜20を形成することができる。また、絶縁膜20の形成にあたりフォトレジストや、当該フォトレジストによりレジストパターンを形成するためのマスクが不要となる。このため、材料コストが削減できる。またフォトレジストを用いたフォトリソグラフィ工程が無くなるため、製造工程の工数を減らすことができ、生産性を向上させることができる。よって、SAW素子片の製造コストを下げることができる。
また、フォトリソグラフィによるレジストパターンの形成工程がなくなるため、圧電基板に対して露光・現像という処理を行う必要が無い。このため、現像液により電極パターン14(アルミニウム等)が腐食されることが無い。したがって、SAW素子片10を構成する電極パターン14の線幅が変化することがない。よって、SAW素子片10は一定の共振周波数を出力することができるようになる。さらに、フォトリソグラフィ工程における欠陥の発生が無くなるため、歩留りが向上する。
次に第2の実施形態について説明する。
本実施形態におけるインクジェット方式を用いた絶縁膜の形成方法並びにSAW素子片の形成方法については、第1の実施形態と同様である。よってその形成方法については詳細な説明を省略し、形成するSAW素子片自体の違いについて説明する。図5には、本実施形態におけるSAW素子片の概略図を示し、第1の実施形態と同様の構成要素については、図に同一符号を付すこととする。なお、図5(A)は概略平面図、図5(B)は同図(A)のB−B線における概略断面図である。
本実施形態では、図5に示すように、絶縁膜20を形成されるIDT16と、前記IDT16に接続された絶縁膜20を形成されないパッド22との間の接続部22aを延長し、当該接続部22aに屈曲部を設けたことを特徴としている。このように、絶縁膜20を形成する部分と絶縁膜20を形成しない部分とを物理的に遠ざけることで、絶縁膜材料がパッド22側(絶縁膜を形成しない側)まで濡れ広がることを防止することができる。
上記実施形態では、いずれも圧電基板12に電極パターン14を形成し、これに絶縁膜20を形成してSAW素子片10,10aとする旨記載した。しかしながら、電極パターン14の形成、及び絶縁膜20の形成は、圧電ウェハの状態で行い、この後に圧電ウェハをチップ状に切断してSAW素子片10,10aを得るようにしても良い。また、図1、図5においては、IDT16に形成する絶縁膜20と反射器18に形成する絶縁膜20とを別個に形成するように示しているが、これらの絶縁膜20は連続するものであっても良い。
上記のようなSAW素子片10,10aは、図示しないパッケージに搭載されることでSAW共振子やSAWフィルタとすることができる。また、発振回路を接続してパッケージに搭載することでSAW発振器とすることができる。この場合、SAW素子片10,10aに設けられたパッド22は、パッケージに設けられた外部端子や前記発振回路と電気的に接続される。
SAW発振器に搭載される発振回路は、外部からの制御電圧によってSAW素子片の共振周波数を変える圧電制御回路や、SAW素子片の周囲温度にかかわらず一定の共振周波数を出力するように周波数温度特性を補正する温度補償回路等を備えることができる。このようなSAW素子片を搭載したSAW共振子やSAW発振器等のSAWデバイスは、基準周波数源や周波数選択機能素子、角速度センサ等として種々の電子機器に搭載される。
本発明の第1の実施形態に係る弾性表面波素子片の説明図である。 インクジェットヘッドの説明図である。 絶縁膜の形成に関する説明図である。 スパッタ等により成膜した絶縁膜の状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る弾性表面波素子片の説明図である。
符号の説明
10………弾性表面波(SAW)素子片、12………圧電基板、14………電極パターン、16(16a,16b)………すだれ状電極(IDT)、18………反射器、20………絶縁膜、22………パッド、30………インクジェットヘッド。

Claims (9)

  1. 圧電基板に成膜された均等膜厚のパターン電極を覆う絶縁膜を形成する方法であって、
    液滴吐出方式により圧電基板に形成された金属配線の絶縁膜形成部及び圧電基板に、吐出量を制御した絶縁膜形成材料の液滴を選択的に塗布し、
    前記金属配線に絶縁膜形成部と非形成部を設けたことを特徴とする、
    液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法。
  2. 前記絶縁膜形成材料には、無機材料物質を分散又は溶融させた溶剤を用い、液滴を圧電基板に塗布した後に、熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法。
  3. 前記絶縁膜形成材料の液滴を吐出する前に、液滴の濡れ広がりを向上させる処理を前記圧電基板に施すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出方式を用いた絶縁膜形成方法。
  4. 圧電基板上に金属を成膜して、すだれ状電極及び前記すだれ状電極に接続するパッドを形成する工程と、
    液滴吐出方式により、前記すだれ状電極の成膜範囲に絶縁膜材料の液滴を吐出して絶縁膜を形成する工程と、
    より成ることを特徴とする弾性表面波素子片の製造方法。
  5. 前記絶縁膜形成材料には、無機材料物質を分散又は溶融させた溶剤を用い、
    前記絶縁膜を形成する工程の後に、熱処理を行う工程を備えることを特徴とする請求項4に記載の弾性表面波素子片の製造方法。
  6. 前記絶縁膜を形成する工程の前に、前記絶縁膜材料の液滴の濡れ広がりを向上させる処理を前記圧電基板に施す工程を備えることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の弾性表面波素子片の製造方法。
  7. 圧電基板上に金属を成膜して形成されたすだれ状電極および前記すだれ状電極に接続するパッドを備える弾性表面波素子であって、
    前記すだれ状電極と前記パッドとを接続する接続部に屈曲部を有し、
    前記すだれ状電極の成膜範囲に、液滴吐出方式を用いて吐出された絶縁膜材料の液滴を集合させて形成した絶縁膜を備えることを特徴とする弾性表面波素子片。
  8. 請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の弾性表面波素子片の製造方法を用いて製造した弾性表面波素子片をパッケージに搭載したことを特徴とする弾性表面波デバイス。
  9. 請求項7に記載の弾性表面波素子片をパッケージに搭載したことを特徴とする弾性表面波デバイス。
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