JP2006217579A - 画像形成装置及びそのドライバプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】高画質の画像データの圧縮された画像形成データに基づいて画像形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】圧縮形式情報を含むコマンドと圧縮された画像データとを有する画像形成データを受信し,圧縮形式情報に基づいて圧縮された画像データを解凍し,当該解凍された再生画像データにしたがって画像を形成する画像形成装置において,コマンドに元の画像データのビット数に関する第1ビット数情報が含まれる。そして,画像形成装置は,コマンドの第1ビット数情報を解析するコマンド解析手段と,圧縮された画像データを前記圧縮形式情報に基づいて解凍し再生画像データを生成する解凍ユニットと,当該再生画像データを画素に対応した二値化データに変換する二値化処理手段とを有し,解凍ユニットは第1ビット数情報に対応するビット数で再生画像データを出力する。
【選択図】図2
【解決手段】圧縮形式情報を含むコマンドと圧縮された画像データとを有する画像形成データを受信し,圧縮形式情報に基づいて圧縮された画像データを解凍し,当該解凍された再生画像データにしたがって画像を形成する画像形成装置において,コマンドに元の画像データのビット数に関する第1ビット数情報が含まれる。そして,画像形成装置は,コマンドの第1ビット数情報を解析するコマンド解析手段と,圧縮された画像データを前記圧縮形式情報に基づいて解凍し再生画像データを生成する解凍ユニットと,当該再生画像データを画素に対応した二値化データに変換する二値化処理手段とを有し,解凍ユニットは第1ビット数情報に対応するビット数で再生画像データを出力する。
【選択図】図2
Description
本発明は,画像形成装置及びそのドライバプログラムに関し,特に,JPEG圧縮された画像形成データに元の画像データの形式情報と圧縮データの形式情報とを含ませることにより,より高画質の画像形成を可能にする画像形成装置及びそのドライバプログラムに関する。
インクジェットにより画像を形成する画像形成装置は,デジタルカメラで撮像した写真やコントローラ上で作成されたデザインなどを印刷媒体上に印刷する手段として広く普及している。特に,インクの色をシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)以外にライトシアン,ライトマゼンタ,ライトブラックなど追加することで再現可能な色をより高品質にすることができ,高画質化を可能にしている。
画像形成装置は,ホストコンピュータに接続され,ホストコンピュータから画像形成データを受信し,所定の画像処理を行って印刷エンジン,例えばインクヘッドや電子写真エンジンに画像再生データを出力する。高画質化に伴って画像形成データが大容量化しており,ホストコンピュータと画像形成装置間の通信データ量を抑えることが,画像形成の時間削減に必要になる。
通信データ量を抑制するために,ホストコンピュータ側でデータ圧縮を行い,画像形成装置側でデータ解凍を行う。データの圧縮方式は種々の方法があり,代表的な方法としては,JPEG圧縮法,ランレングス圧縮法などである。特に,JPEG圧縮法は,写真などの画像の圧縮方式として広く普及しており,その場合は,ホストコンピュータが画素のRGBデータからなる画像データをJPEG圧縮し,その圧縮されたデータをプリンタなどの画像形成装置に通信線を介して送信し,画像形成装置側で解凍する。インクジェットによる画像形成装置においてJPEG圧縮された画像形成データを受信して画像を生成することついては,以下の特許文献1に記載されている。
特開2002−187315号公報
従来の一般的なRGB画像データ,例えば,デジタルスチールカメラから撮像される画像データは,画素に対応するそれぞれ8ビットのRGB階調データで構成されている。また,ホストコンピュータのモニタ画面上に表示されるための画像データも同様である。したがって,画像形成装置は,圧縮された画像形成データの元の画像データは8ビットのRGBデータであることを前提に解凍し,画像処理を行う。
ところが,近年においてより高画質の画像データとして,12ビットのRGB階調データを利用することなどが提案されてきている。かかる画像データがJPEG圧縮された場合,従来の画像形成装置では,解凍後8ビットのRGB階調データとしてしか取り扱うことができず,送信側の画像データがビット数を増やして高画質化されても受信側の画像形成装置では対応することができず,高画質化の妨げとなる。
そこで,本発明の目的は,高画質の画像データの圧縮された画像形成データに基づいて画像形成することができる画像形成装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために,本発明の第1の側面によれば,圧縮形式情報を含むコマンドと圧縮された画像データとを有する画像形成データを受信し,前記圧縮形式情報に基づいて前記圧縮された画像データを解凍し,当該解凍された再生画像データにしたがって画像を形成する画像形成装置において,前記コマンドに元の画像データのビット数に関する第1ビット数情報が含まれる。そして,画像形成装置は,前記コマンドの第1ビット数情報を解析するコマンド解析手段と,前記圧縮された画像データを前記圧縮形式情報に基づいて解凍し再生画像データを生成する解凍ユニットと,当該再生画像データを画素に対応した二値化データに変換する二値化処理手段とを有し,前記解凍ユニットは前記第1ビット数情報に対応するビット数で前記再生画像データを出力することを特徴とする。
上記の第1の側面によれば,画像形成データのコマンドに解凍前の元の画像データのビット数情報が含まれているので,そのビット数情報にしたがって解凍後の再生画像データを生成することができる。よって,多ビット化により元の画像データが高画質化されている場合も,画像形成装置はその元の画像データに対応する再生画像データにもとづいて画像形成することができる。
上記の第1の側面において,好ましい実施例では,前記二値化処理手段は当該ビット数に対応して再生画像データを前記二値化データに変換する。
更に,上記の第1の側面において,好ましい実施例では,前記圧縮形式が直流成分と交流成分の信号を生成するディスクリートコサイン変換を有する形式であり,前記圧縮された画像データは,前記直流成分のビット数に関する第2ビット数情報を有し,前記解凍ユニットは,当該第2ビット数情報にしたがって前記直流成分と交流成分から逆ディスクリートコサイン変換を行って前記再生画像データを生成することを特徴とする。
上記の目的を達成するために,本発明の第2の側面によれば,圧縮形式情報を含むコマンドと圧縮された画像データとを有する画像形成データを受信し,前記圧縮形式情報に基づいて前記圧縮された画像データを解凍し,当該解凍された再生画像データにしたがって画像を形成する画像形成装置に対し,前記画像形成データをコンピュータに生成させる画像圧縮プログラムおいて,前記圧縮形式が直流成分と交流成分の信号を生成するディスクリートコサイン変換を有する形式である。そして,画像圧縮プログラムは,元の画像データのビット数に関する第1ビット数情報を前記圧縮形成情報と共にコマンドに含ませ,当該元の画像データを前記圧縮形成形式にしたがって圧縮して前記圧縮された画像データを生成し,前記画像形成データを生成する手順と,当該画像形成データを,前記画像形成装置に送信させる手順とをコンピュータに実行させ,更に,前記圧縮された画像データは,前記直流成分のビット数に関する第2ビット数情報を有し,前記生成手順では,前記直流成分を前記第2ビット数情報のビット数で生成することを特徴とする。
上記の第2の側面によれば,第1ビット数情報と第2ビット数情報とにより,高画質の画像圧縮を行うことができ,かかる情報を画像形成データに含ませることで,画像形成装置に高画質の画像を形成させることができる。
以下,図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し,本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図1は,本実施の形態における画像形成装置の構成図である。この画像形成装置は,一例として,大判用紙への画像形成を可能にするインクジェットプリンタであり,コントローラ20が,図示しないホストコンピュータから画像形成データを受信し,それを画像処理して画像再生データを生成し,インクを吐出する多数のノズルを有する印刷ヘッド10に画像再生信号38を出力する。コントローラ20は,画像再生データを生成するための画像処理を制御するCPUと,そのCPUバスCBUS1と,CPUバスCBUS1に接続された画像処理ユニット22とを有する。また,CPUバスCBUS1には外部CPUメモリCPUMEMが接続され,この外部CPUメモリには,種々のパラメータや制御プログラムが格納されている。
また,CPUバスCBUS1は,画像処理ユニット22内のCPUインターフェースCPUIFを介して第2のCPUバスCBUS2に接続されている。また,画像処理ユニット22は,種々の通信路NET1〜3のインターフェースIF1〜3と,入力データの転送制御を行うパス制御部24と,解凍処理を行う解凍ユニット群26と,ラスタ方向の画像再生データを印刷ヘッドのパス毎に分解するパス分解処理部32と、パス毎に分解された画像再生データを印刷ヘッドのノズル順に順番を入れ替えるノズル順変換処理部34とが、それぞれ専用のハードウエアブロックとして設けられる。また,色変換及び二値化処理部12は、解凍ユニット群26やパス分解処理部32,ノズル順変換処理部34のようなコントローラ20内の専用ハードウエアではなく,外付けの専用プロセッサにより構成され、色変換及び二値化処理をプログラムにより実現し,それらの処理の変更に容易に対応できるようにしている。
更に,画像処理ユニット22は,前述のパス制御部24,解凍ユニット群26,パス分解処理部32,ノズル順変換処理部34を接続するローカルバスLBUSを有し,このローカルバスLBUSには外部メモリコントローラ28を介して外部の大容量メモリE−MEMが接続される。外部メモリコントローラ28と外部メモリE−MEMとは,メモリバスMBUSを介して接続される。そして,外部の大容量メモリE−MEMは,入力される画像形成データを一時的に格納し,各処理後のデータを一時的に格納する複数のバッファ領域を有する。また,ローカルバスLBUSが二値化インターフェースユニット30に接続され,二値化バスHTBUSを介して色変換及び二値化処理部12に接続される。また,ローカルバスLBUSは,ヘッドインターフェースユニット36を介して印刷ヘッド10に接続される。
CPUバスCBUS1,CBU2は,コマンド解釈などに利用されるのに対して,ローカルバスLBUSは大量の画像データの転送に利用されるので,CPUバスに比較すると大容量のバス(ローカルバスは128ビット,CPUバスは32ビット)に形成されている。
画像処理ユニット22内の専用処理ユニットらは,CPUと,第1のCPUバスCBUS1及び第2のCPUバスCBUS2を介してその動作を制御される。例えば,CPUが,各処理ユニットの動作開始レジスタに動作開始フラグを書き込むことで各専用処理ユニットは対応する処理を実行し,CPUは,各処理ユニットの処理終了時に動作終了割り込み信号を受信してその動作終了を検知する。
インクジェットの大判プリンタは、印刷業などで広く利用されているが、本実施の形態では,3種類の入力フォーマットを受信可能である。第1に,RGB画像データをJPEG形式で圧縮したJPEG圧縮データと,第2に,印刷ヘッド10のノズルに対応してC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック),lc(ライトシアン),lm(ライトマゼンタ),lk(ライトブラック),llk(第2ライトブラック)の8色のカ
ラーデータであり二値化済みデータ(各色2ビット)からなるランレングス圧縮データ、第3に,CMYK各8ビットの画像データを前ラスタと比較してその差分をとるRHV2方式の圧縮データである。
ラーデータであり二値化済みデータ(各色2ビット)からなるランレングス圧縮データ、第3に,CMYK各8ビットの画像データを前ラスタと比較してその差分をとるRHV2方式の圧縮データである。
第1のJPEG圧縮データの場合は,ホストコンピュータ側で元の画像データがJPEG圧縮され,その圧縮データが通信線NET1〜NET3を介してコントローラ20に入力される。圧縮率が高いので通信データ量を小さくすることができ,ホストコンピュータとプリンタ間の通信時間を短くすることができる。但し,プリンタ側では,受信したJPEG圧縮データを解凍してRGB画像データを再生し,その再生したRGB画像データを,色変換,二値化処理,ヘッドのノズルに対応させる変換処理(パス分解処理とノズル順変換処理)を行う必要がある。
第2のランレングス圧縮データ場合は,ホストコンピュータ側で色変換と二値化処理が行われているので,プリンタ側では解凍処理して,ヘッドデータへの変換処理の後,印刷ヘッド10に画像再生信号38として出力すればよく,プリンタ側での処理が簡略化される。
そして,第3のRHV2圧縮データは,ホストコンピュータ側で色変換処理が行われているので,プリンタ側では,解凍処理して,二値化処理とヘッドのノズルに対応させる変換処理を行う必要がある。
このように入力されたデータには、それぞれの圧縮形式に対応する解凍(復号化)処理と、必要に応じた色変換と二値化処理、それにヘッドデータへの変換処理,つまりドット毎の二値化データをパス毎に分解するパス分解処理、パス毎に分解されたラスタ方向に並べられたデータをヘッドのノズル順に並び替えるノズル順変換処理とが施される。
次に,入力される画像形成データに対応してデータの流れと処理について説明する。入力される画像形成データは、パケットの形態で種々の通信路NET1〜3を介して入力され,それぞれの入力インターフェースIF1〜3は、パケットを元のデータ列に再構成するなどの処理を行い、送信前の元のデータに戻す。そして、この入力データは,パス制御部24内のFIFOメモリで構成される第1の入力バッファI−BUF1に格納されながら、ローカルバスLBUSを介して、外部の大容量メモリE−MEMの入力バッファI−BUF3に格納される。この外部メモリE−MEMは,例えば,ダブルレートのシンクロナスDRAMであり,大容量且つ高速メモリである。また,外部メモリE−MEMへのアクセスは、メモリコントローラユニットE−MCとメモリバスMBUSを経由して行われる。
そして、外部メモリE−MEMに格納された入力データのうち、先頭の部分が再度ローカルバスLBUSを介して、パス制御部24内の第2の入力バッファI−BUF2に格納される。つまり、入力データが全て外部メモリE−MEMに格納されると共に、その先頭の一部のみがパス制御部24内の第2の入力バッファI−BUF2に格納されて停止する。第1及び第2の入力バッファI−BUF1,2は,FIFOバッファであり,図示しないFIFOコントローラにより制御される。
そこで、CPUは、CPUバスCBUS1,2を介して第2の入力バッファI−BUF2にアクセスして、入力データの先頭部分のコマンドを解析する。入力データのコマンドには、圧縮形式を特定する圧縮形式情報を含む。またコマンドには,上記JPEG圧縮フォーマットとRHV圧縮フォーマットの場合は、データ量(何バイトか)が記述され、その後に続くデータ量を認識することができる。また,上記ランレングス圧縮フォーマットの場合は、コマンドにはデータ量の記載はない
CPUは、コマンドを解析してフォーマットの種類(圧縮形式情報)とデータ量を認識すると、外部メモリE−MEMの第3の入力バッファI−BUF3内に格納した入力データを,次々に第2の入力バッファI−BUF2に転送し、そこから解凍ユニット群26内のフォーマットの種類に対応する解凍ユニットJPEGU,RLEU,RHVUにデータを転送させる。このデータ転送は、ローカルバスLBUSを経由せず、第2の入力バッファI−BUF2から専用線で行われる。
CPUは、コマンドを解析してフォーマットの種類(圧縮形式情報)とデータ量を認識すると、外部メモリE−MEMの第3の入力バッファI−BUF3内に格納した入力データを,次々に第2の入力バッファI−BUF2に転送し、そこから解凍ユニット群26内のフォーマットの種類に対応する解凍ユニットJPEGU,RLEU,RHVUにデータを転送させる。このデータ転送は、ローカルバスLBUSを経由せず、第2の入力バッファI−BUF2から専用線で行われる。
JPEGフォーマットの場合は、対応する解凍ユニットJPEGUで解凍(復号化)され、解凍済みの再生画像データが外部メモリE−MEMのRGBバッファRGB−BUFに格納される。この再生画像データは,所定の解像度の画素に対応するそれぞれ8ビットまたは16ビットのRGB階調データである。このRGBバッファに格納されたRGBの再生画像データは、二値化インターフェースユニット30を経由して色変換&二値化処理部12に転送され、そこで色変換処理されてプリンタのインクの色空間CMYKの画像データに変換され,更に,印刷ヘッド10のノズルによるインク吐出データ(2ビット)に二値化処理がされ、外部メモリE−MEMのプレーンバッファPL−BUFに格納される。2ビットのインク吐出データは,前述の8色のインクそれぞれに対して大きなドット印刷用の吐出の有無と,小さなドット印刷用の吐出の有無を示すものであり,二値化データである。また,上記の二値化処理部12では,解凍済みの再生画像データの解像度をより高い解像度に変換する解像度変換を必要に応じて行う。その結果,二値化処理により,プリンタヘッドにより印刷される画素密度の解像度でドットの吐出有無を示す二値化データとなる。
プレーンバッファPL−BUFに格納されたCMYKの二値化データは、パス分解処理32でヘッド10のパス毎の二値化データに分解されて,外部メモリE−MEM内のパスバッファMW−BUFに格納される。そして,パス毎に分解された二値化データは,ノズル順変換処理部34でヘッドのノズル順に並び替えられ,そのノズル順二値化データが外部メモリE−MEM内のヘッドバッファHD−BUFに格納される。最後に,ノズル順に並び替えられたノズル順二値化データが、ヘッドコントロールユニット36を経由して、画像再生データ38としてプリンタヘッド10に転送される。
入力される画像形成データがランレングス圧縮フォーマットの場合は、ホストコンピュータ側で色変換処理と二値化処理済みの8色の二値化データを圧縮したものである。したがって,入力される画像形成データは、第2の入力バッファI−BUF2から専用線でランレングス解凍ユニットRLEUに転送され,そこで解凍され、外部メモリE−MEMのプレーンバッファPL−BUFに格納される。その後の処理は、JPEG圧縮フォーマットと同じである。
RHV圧縮フォーマットの場合は、ホストコンピュータ側でRGBデータからCMYKデータに色変換され,そのCMYK4色の画像データをRHV圧縮される。そこで,入力される画像形成データは,第2の入力バッファI−BUF2から専用線でRHV解凍ユニットRHVUに転送され,そこで解凍処理され、CMYKの画像データとして外部メモリE−MEMのRGBバッファRGB−BUFに格納さる。その後、そのCMYK画像データが二値化処理部12に転送され、そこで二値化処理されて前述の8色の二値化データが生成される。そして,この8色の二値化データは、外部メモリE−MEMのプレーンバッファPL−BUFに格納される。その後は、JPEG圧縮フォーマットの場合と同じである。
上記のとおり,異なる圧縮フォーマットの入力データは,第1の入力バッファI−BUF1,外部メモリE−MEM内の第3の入力バッファI−BUF3,そして第2の入力バッファI−BUF2に転送され格納される。そして,第2の入力バッファI−BUF2に格納された入力データの先頭に位置するコマンドがCPUにより解析され,その圧縮形式情報が検出される。さらに,CPUは,圧縮データを,検出した圧縮形式情報に対応する解凍ユニットJPEGU,RLEU,RHVUに第2の入力バッファI−BUF2から専用線を介して転送する。それぞれの解凍ユニットで解凍された後は,必要に応じて,色変換と二値化処理が同処理部12で,パス分割処理が同処理部32で,ノズル順変換処理が同処理部34でそれぞれ行われ,プリンタヘッド10に出力すべき二値化データがヘッドバッファHD−BUFに格納される。このヘッドのノズル順に並び替えられた二値化データが画像再生信号38としてプリンタヘッド10に送信される。
図2は,JPEG圧縮フォーマットの場合における画像形成データの構成を示す図である。ホストコンピュータ側から送信される画像形成データ50は,圧縮形式情報FMTと元の画像データのビット数に関する第1ビット数情報D8/16とを有するコマンド52と,JPEG圧縮された画像データ54とで構成される。このコマンド52がCPUにより解析され,圧縮形式が検出され,元の画像データであるRGBデータがそれぞれ8ビットの階調データか16ビットの階調データかも検出される。更に,圧縮画像データ54は,JPEGマーカ54Aと圧縮データ54Bとで構成され,JPEGマーカ54Aには,直流成分のビット数の拡張を含むか否かの情報DC8/16が含まれる。つまり,ビット数が拡張されていない場合は,直流成分は8ビットで構成され,ビット数が拡張されている場合は,直流成分は16ビットで構成される。したがって,JPEG解凍ユニットJPEGUは,このJPEGマーカ54Aを解析して,直流成分の有効ビット数を検出する。
図3は,JPEG圧縮フォーマットの場合におけるホストコンピュータとプリンタでの処理の流れを示す図である。ホストコンピュータPCに格納されている元の画像データ60は,それぞれ8ビットのRGB画像データまたはそれぞれ16ビット(または8ビットより多いビット数)のRGBデータである。したがって,16ビットのRGBデータのほうが階調解像度がより高く高画質である。かかる元の画像データ60が,ホストコンピュータPCのプリンタドライバプログラムによりJPEG圧縮される(S62)。JPEG圧縮処理に際して,元の画像データのビット数に関する第1ビット数情報D8/16がJPEG圧縮された画像形成データのコマンド52内に格納される(S64)。また,JPEG圧縮のディスクリートコサイン変換により生成される直流成分の有効ビット数に関する第2ビット数情報DC8/16が,JPEG圧縮データのマーカ54Aに格納される。
図4は,上記のプリンタドライバによるJPEG圧縮処理を示すフローチャート図である。ドライバプログラムは,元の画像データの印刷要求に応答して,その元の画像データ60を解析し(S80),RGBデータがそれぞれ8ビットか16ビット(または8ビットより多いビット数)かを検出し(S82),それぞれ検出したビット数を第1ビット数情報D8/16として設定する(S84,S86)。更に,ドライバプログラムは,高画質印刷要求か否かに応じてディスクリートコサイン変換後の直流成分のビット数を8ビットか16ビットかに設定する(S88,S90,S92)。そして,第1及び第2ビット数情報に対応して,JPEG圧縮処理を行う(S94)。
JPEG処理は,ディスクリートコサイン変換処理により画像データの直流成分と交流成分とを生成する。この時,第2ビット数情報DC8/16が8ビットの場合は,画像の特徴部分をより多く含む直流成分は8ビットで生成され,第2ビット数情報が16ビットの場合は,直流成分は16ビットに生成される。直流成分は,画像の特徴をより多く含んでいるので,この成分を16ビットに拡張することで,圧縮率の低下を回避しつつ解凍後の画像を高画質にすることができる。交流成分は,画像の特徴部分をそれほど含んでいないので,第2ビット数情報にかかわらず8ビットで生成される。また,JPEG処理は,直流成分と交流成分に対しする量子化処理と,量子化されたデータをハフマン符号化する符号化処理とを含む。
そして,ドライバプログラムは,第1ビット数情報D8/16と圧縮形式情報FMTとを有するコマンド52を生成する(S96)と共に,第2ビット数情報DC8/16を含むマーカと圧縮データを有する圧縮データ54を生成する(S98)。その結果,画像形成データ50が生成される。その後,ドライバプログラムは,画像形成データ50を所定の通信路を介してプリンタに送信する。
図3に戻り,ホストコンピュータから画像形成データ50がプリンタに送信される(S66)。プリンタでは,前述したとおり,第1入力バッファI−BUF1,外部メモリE−MEM,第2入力バッファI−BUF2に入力画像形成データが格納され,第2入力バッファI−BUF2に格納されているコマンドが,CPUにより読み出され解析される(S68)。JPEG圧縮された画像形成データの場合は,ここでCPUによりJPEG圧縮フォーマットであることが検出され,圧縮データ54がJPEG解凍ユニットJPEGUに転送され,そこで解凍処理される(S70)。
図5は,JPEG解凍ユニットの構成とそれが生成する再生画像データを示す図である。JPEG解凍ユニットJPEGUは,専用ハードウエアで構成され,JPEG復号器40とデータセレクタ42とを有し,更に,JPEG復号器40は,ハフマン復号器44と,逆量子化器46と,逆ディスクリートコサイン変換器(逆DCT)48とで構成され,画像形成データ50を復号化して有効ビット数16ビットのRGB画像データを再生画像データ60Aとして生成する。逆DCT48には,JPEGマーカ54Aに格納された第2のビット数情報DC8/16が与えられ,この第2のビット数情報にしたがって直流成分と交流成分を逆DCT変換する。その結果,16ビットのRGB再生画像データ60Aが生成される。DCT変換は,非可逆的変換であるので,再生画像データ60Aは必ずしも元の画像データ60と同一ではないが,16ビットのRGBデータである。
JPEG解凍ユニットのデータセレクタ42には,第1のビット数情報D8/16が与えられ,元の画像データの有効ビット数(8ビットまたは16ビット)に対応して,JPEG復号器40が生成した16ビットの再生画像データ60Aの有効部分をセレクトして,128ビットのローカルバスLBUSにその有効な再生画像データ60Aを出力し,外部メモリ制御部E−MCを介して外部メモリのRGBバッファRGB−BUFに格納する。つまり,図5に示されるように,第1のビット数情報D8/16が8ビットの場合は,ローカルバスLBUSには8ビットのRGBデータが送出され,第1のビット数情報S8/16が16ビットの場合は,ローカルバスLBUSには16ビットのRGBデータが送出される。
このように,JPEG解凍ユニットは,第2のビット数情報DC8/16にしたがって逆DCT処理を行い,第1のビット数情報D8/16にしたがって選択したビットからなる再生画像データをローカルバスLBUSに出力する。
図3に戻り,プリンタのコントローラ20は,外部メモリ内のRGBバッファRGB−BUFの再生画像データを,二値化インターフェースユニット30と二値化バスHTBUSとを介して色変換及び二値化処理部12に転送する。色変換及び二値化処理部12は,そのファームウエアを実行して,再生画像データに対しRGBからCMYKへの色変換処理を行うと共に,8色のインクの吐出有無に対応する二値化データを生成する二値化処理を実行する。このとき,色変換及び二値化処理部12には,RGBデータの有効ビット数を示す第1のビット数情報D8/16が与えられる。この情報にしたがって,専用プロセッサである処理部12は,8ビットのRGBデータまたは16ビットのRGBデータに対する色変換と二値化処理とを行う。二値化されたデータは,外部メモリのプレーンバッファPLBUFに格納される。色変換及び二値化処理部12は,専用プロセッサで構成され,8ビットのRGBデータに対する処理プログラムと,16ビットのRGBデータに対する処理プログラムとがファームウエアとしてメモリに格納されている。したがって,与えられる第1のビット数情報D8/16に応じて,対応する処理プログラムが実行される。
更にプリンタのコントローラ20は,二値化されたデータを,パス分解処理部32とノズル順変換処理部34とによりヘッドデータに変換する(S74)。そして,変換されたヘッドデータを画像再生信号38としてプリンタヘッド10に出力する(S76)。
図6は,プレーンバッファ内のラスタ方向の二値化データをヘッドデータに変換する処理を説明する図である。プレーンバッファPL−BUF内の二値化データ100は,印刷媒体の行L1〜L4のラスタ方向(行方向)の順に並べられている。つまり,行L1の二値化データ「A1B1A1B1....」の後に,行L2の二値化データ「A2B2A2B2....」が,その後に,行L3の二値化データ「A3B3A3B3....」が,その後に,行L4の「A4B4A4B4....」が続いている。今仮に,プリンタヘッド10が4つのノズルからなり,4つのラスタL1〜L4を2回のパスA,Bで印刷するものとする。つまり,パスAで二値化データ100の「A」が印刷され,次のパスBで二値化データ100の「B」が印刷されるものとする。
まず,パス分割処理部32による処理により,ラスタ方向に並べられていた二値化データ100がヘッドのパス毎のデータに分割される。つまり,パスAの二値化データ102は,行L1の「A1A1A1A1....」,行L2の「A2A2A2A2....」,行L3,L4の「A3A3A3A3....」と「A4A4A4A4....」の順に並べなおされ,パスBの二値化データ104も同様に並べなおされる。次に,ノズル順変換処理部34で,各パスの二値化データ102,104が,プリンタヘッド10のノズル1〜4の順番に並びなおされる。このノズル順変換処理は,横方向の二値化データ102,104を,ノズル10のノズル方向の順番に並びなおすものであり,いわゆる横・縦変換処理である。その結果,パスAの二値化データ102は,ノズル順変換処理によりノズル順データ106のように「A1A2A3A4A1A2A3A4....」と並びなおされる。同様に,パスBの二値化データ104は,ノズル順変換処理によりノズル順データ108のように「B1B2B3B4B1B2B3B4....」と並びなおされる。
そして,プリンタヘッド10が記録用紙上を移動する最初のパスAにおいて,ヘッドコントロールユニット36がノズル順データ106から画像再生信号38を生成してノズル駆動信号としてプリンタヘッド10に供給する。この画像再生信号38は,ヘッド10のノズル1〜4の順番に供給される。同様に,プリンタヘッド10の次のパスBにおいて,ノズル順データ108から生成された画像再生信号38がプリンタヘッド10に供給される。
以上説明したとおり,本実施の形態によれば,JPEG圧縮された画像形成データをホストコンピュータからプリンタに送信し,プリンタで画像処理の後に画像を形成する場合,圧縮データに元の画像データの有効ビット数を示す第1のビット数情報と,JPEG圧縮により生成されたDCT変換後の直流成分の有効ビット数を示す第2のビット数情報とを含ませている。それにより,プリンタのコントローラ20は,第1のビット数情報を検出して画像処理に反映し,第2のビット数情報を検出して逆DCT変換処理に反映することができる。それにより高画質の画像形成を可能にする。なお実施例では色変換及び二値化処理部12を、専用のプロセッサで構成する例を挙げて説明したが、専用のプロセッサとしては、汎用プロセッサを色変換及び二値化処理専用に用いても良いし、DSPなどの画像処理専用のプロセッサを用いても良い。
上記の実施の形態に基づいて,画像データをJPEG圧縮して画像形成データを生成する画像圧縮手段と,JPEG圧縮データを解凍して再生画像データを生成し,これに基づき画像形成する画像形成手段とから成る画像形成システムにおける圧縮・解凍処理についての具体例を説明する。まず,画像圧縮手段としての画像圧縮プリンタドライバによる,ディスクリートコサイン(DCT)変換後の直流成分のビット拡張に加え交流成分のビット拡張の場合を含むJPEG圧縮処理について説明する。次に,画像形成手段としての画像形成装置のJPEG解凍ユニットにおける,解凍処理について説明する。
図7は,画像圧縮プリンタドライバのJPEG圧縮処理により生成される画像形成データの構成例を示す図である。図2でも説明したとおり,画像形成データ50は,圧縮形式情報FMTと元の画像データのビット数に関する第1ビット数情報D8/16とを有するコマンド52と,JPEG圧縮された圧縮画像データ54とで構成される。
圧縮画像データ54を構成するJPEGマーカ54Aには,DCT変換により生成される直流成分及び交流成分の有効ビット数に関する成分ビット数情報DA11/15が含まれる。ここで,直流成分及び交流成分は,ビット拡張されていない場合は11ビットで構成され,ビット拡張されている場合は15ビットで構成される。よって,成分ビット数情報DA11/15は,まずいずれも拡張されず11ビットである場合,または,直流成分が拡張されて15ビットで構成され,交流成分が拡張されずに11ビットで構成される場合のいずれかを識別する情報である。さらに,後述するように直流成分のビット数が拡張されたときには交流成分のビット数も拡張されることもある。そのときは,成分ビット数情報DA11/15には,上記に加え,直流成分と交流成分がともに拡張され15ビットで構成される場合も含まれる。
また,圧縮画像データ54を構成する圧縮された画像データ54Bには,JPEG圧縮処理・解凍処理に用いられる量子化係数テーブルQ−TBLとハフマンテーブルH−TBL,及びハフマン符号データH−DTが含まれる。量子化係数テーブルQ−TBLは,DCT変換により生成される直流成分と交流成分を量子化するための係数を収めたテーブルである。ハフマンテーブルH−TBLは,量子化された直流成分と交流成分をハフマン符号に置き換える場合の各成分と符号との対応付けを格納するテーブルである。ハフマン符号データH−DTは,ハフマンテーブルH−TBLを参照するための一連の参照情報である。
後述するJPEG解凍ユニットでは,解凍処理に際しては上記のハフマンテーブルH−TBL,量子化係数テーブルQ−TBL,ハフマン符号データH−DTに基づき圧縮画像データ54を解凍する。JPEGマーカ54AはJPEG解凍ユニットで解析された後,これに含まれる成分ビット数情報はハーフトーニングなどの処理を行う色変換&二値化処理部12(図1)で参照される。
図8は,直流成分と交流成分のビット拡張を含む場合の画像圧縮プリンタドライバのJPEG圧縮処理を示すフローチャート図である。ドライバプログラムは,元の画像データの印刷要求に応答して,その元の画像データ60を解析し(S80),RGBデータがそれぞれ8ビットか16ビット(または8ビットより多いビット数)かを検出し(S82),それぞれ検出したビット数を第1ビット数情報D8/16に設定する(S84,S86)。なお,第1ビット数情報は,画像形成装置のJPEG解凍ユニットが解凍処理を行う際に参照する。
次に,ドライバプログラムは,高画質印刷要求か否かに応じて,成分ビット数情報の直流成分のビット数を11ビットか15ビットかに設定する(S880,S890,S892)。また,直流成分を15ビットに拡張して設定した場合(S892),高画質印刷要求の程度に応じて,より高画質を要求されている場合には,成分ビット数情報の交流成分のビット数についても同様に11ビットか15ビットかに設定する(S900,S910,S912)。
直流成分は画像の特徴をより多く含むので,この成分のビット数を拡張することにより,解凍後の画像をより高画質にすることができる。また,交流成分についてもビット数を拡張すれば,解凍後により精密に元の画像を再生でき,更に高画質な画像を得ることができる。
更に,ドライバプログラムは,成分ビット数情報に対応して,JPEG圧縮処理(S920)を行う。すなわち,後述するようにハフマンテーブルH−TBLを作成する際に成分ビット数情報を参照し,ハフマンテーブルに格納する量子化された直流成分または交流成分を,成分ビット数情報に応じたビット数,つまり拡張された15ビットもしくは拡張されない11ビットで構成する。
そして,第1ビット数情報と圧縮形式情報とを有するコマンドを生成し(S940),成分ビット数情報と圧縮データとを有する画像形成データを生成して(S960),JPEG圧縮処理を終了する。
図9は,プリンタドライバのJPEG圧縮処理にともなうデータの変化と,そのビット数の変化を説明する図である。
まず,ホストコンピュータPCに格納されている元の画像データは,それぞれ8ビットまたは16ビット(あるいは8ビットより多いビット数)のRGBデータD502である。かかる元の画像データが,JPEG圧縮処理に際して,輝度成分(Y),輝度成分と青色成分の差(U),及び輝度成分と赤色成分の差(V)で表現されるYUVデータD504に変換される(S941)。ここで,それぞれ8ビットのRGB画像データはそれぞれ8ビットの,それぞれ16ビットのRGB画像データはそれぞれ16ビットのYUVデータD504に変換される。
以下の処理は,YUVデータD504に対し,輝度成分(Y),輝度成分と青色成分の差(U),及び輝度成分と赤色成分の差(V)の各成分ごとに行われる。
まず,8ビットまたは16ビットのYUVデータD504に対し,DCT変換が行われ(S942),直流成分及び交流成分D506が生成される。この直流成分及び交流成分は,YUVデータD504のビット数にかかわらず,ホストコンピュータPCのドライバプログラムにおいては整数部分が11ビットの浮動小数点型データとして生成される。
DCT変換は,画像データの2次元状の画素を8画素×8画素の64画素毎のブロックに分割し,全ての画素についてこのブロック単位に行う。1ブロック内の64画素のYUV値をDCT変換すると,2次元状に配列された64個のDCT係数が得られる。図10(A)は,DCT変換の結果として得られた,64個のDCT係数で構成されるブロックDBを示している。ここで,DCT係数は,そのブロックの画像の特徴を最も多く含む低周波成分である1個の直流成分Dと,高周波成分である63個の交流成分A1〜A63である。
これらの各成分は,左から右に進むにつれて高周波の水平周波数成分をより多く含み,上から下に進むにつれて高周波の垂直周波数成分をより多く含むように配置されており,高周波成分を多く含むにつれ,その成分のDCT係数の絶対値は小さいものとなる。
図9に戻り,上記のようなブロック単位で生成された直流成分及び交流成分D506に対し,量子化係数テーブルQ−TBLを用いて量子化(S944)を行い,量子化された直流成分及び交流成分D508を得る。量子化の結果得られるデータも整数部分が11ビットの浮動小数点型データとして構成される。
量子化に用いられる量子化係数テーブルQ−TBLは,直流成分と各交流成分に対する除数を格納したテーブルである。量子化係数テーブルQ−TBLの各除数でブロック内の各成分のDCT係数を除し,結果値を最も近い整数部へ整数化することにより量子化が行われる。また,量子化係数テーブルQ−TBLは,圧縮データの一部として画像形成装置に送られ,JPEG解凍ユニットが解凍処理を行う際に参照される。
図10(A)では,ブロックDBの各成分を量子化して得られるブロックBBを示しており,ブロックBBは,量子化された直流成分D1と,量子化された交流成分A11,A21,A31,…で構成され,もともと係数の絶対値が小さい高周波部分は「0」に整数化されることを表している。
図9に戻り,整数部分11ビットの浮動小数点型データとして構成される量子化された直流成分及び交流成分D508に対し,ジグザグ変換,零ランレングス変換,そしてハフマン符号化を行い(S945),ハフマンテーブルH−TBLと,ハフマン符号データH−DTを得る。
ジグザグ変換は,図10(A)で示すブロックBBの2次元状に配置された量子化された直流成分と交流成分を,直流成分D1から,直流成分A11,A21,A31,…,A71,A81,A,91,・・・,0,0,0とジグザグに読み出し,1次元のビット列BSに並べ替える処理である。
すると,ビット列BSは末尾に「0」が連続するように構成されるので,零ランレングス変換により,連続する「0」値の個数を一括して1つのハフマン符号に変換する。これにより,冗長なデータを圧縮することができる。
そして,ハフマン符号化では, ビット列BSとして構成される量子化された直流・交流成分に対し,出現頻度に応じたビット数のハフマン符号を対応付ける。つまり,出現頻度の高い成分にはより少ないビット数を対応付けることにより,全体としてのデータ量を圧縮することができる。かかる処理の結果,ビット列BSからは,一連のハフマン符号であるハフマンデータH−DTと,ハフマン符号と量子化された直流・交流成分との対応付けを格納したハフマンテーブルH−TBLが生成される。
こうして生成されたハフマンデータH−DTとハフマンテーブルH−TBLの例を図10(B)に示す。ハフマン符号データH−DTを構成するハフマン符号は,ハフマンテーブルH−TBLを参照する参照情報HC1,HC2,HC3,…として構成され,ハフマンテーブルH−TBLはこれら参照情報と量子化された直流成分D1及び交流成分A11,A21,・・・との対応付けを格納する。よって,ハフマン符号データH−DとハフマンテーブルH−TBLは,参照データと被参照テーブルという関係になる。このハフマン符号データH−DとハフマンテーブルH−TBLは,圧縮データ54Bの一部として画像形成装置に送られ,画像形成装置側ではJPEG解凍処理の際参照される。
図9に戻り,以上のジグザグ変換,零ランレングス変換,及びハフマン符号化を通じて,直流成分及び交流成分は整数部分が11ビットの浮動小数点型データとして構成される。しかし,高画質印刷要求に応じて直流成分または交流成分のビット数を拡張する場合は,ハフマン符号化の段階で,小数点を4ビット分シフトして整数部分を15ビットに拡張した浮動小数点型データとしてハフマンテーブルH−TBLに格納する。
このように,ドライバプログラムでは,直流成分及び交流成分データを量子化からハフマン符号化を通じて整数部11ビットの浮動小数点型データとして処理するが,ハフマンテーブルH−TBLに量子化された直流成分及び交流成分データを格納する時点で小数点をシフトすることにより,これら成分のビット拡張を行うことができる。
再度図9に戻り,最後にYUV各成分のハフマン符号データH−DT,ハフマンテーブルH−TBL,及び量子化係数テーブルQ−TBLを含む圧縮データ54Bを生成する。
以上のようにして,ホストコンピュータPCのプリンタドライバでは8ビットまたは16ビットの画像データをJPEG圧縮し,画像形成データ50として画像形成装置に送信する。これを受信した画像形成装置では,JPEG解凍ユニットにおいて解凍処理を行い,生成した再生画像データに基づき画像形成を行う。
図11は,JPEG解凍ユニットの構成と,それが生成する解凍データ及び再生画像データのビット数を説明する図である。画像形成装置のJPEG解凍ユニットJPEGUは,専用ハードウェアで構成され,JPEGヘッダ分析部J10,記憶部MEM,ハフマン復号化部J12,零ランレングス復号化部J14,逆量子化部J16,逆ディスクリートコサイン変換(逆DCT変換)部J18,YUV・RGB変換部J20,及びバッファメモリFIFO1〜4を有し,それぞれがローカルバスLBUS1で接続されている。このようなJPEG解凍ユニットJPEGUは,不図示のクロック発生器から与えられる基準クロックCLKに従って各処理を行い,処理の結果はレジスタインターフェースRegI/Fを介して不図示の外部レジスタに適宜格納する。
JPEG解凍ユニットJPEGUは,以上の構成により,ホストコンピュータPCから送られてくるJPEG圧縮された画像形成データ50を復号化し,有効ビット数8または16ビットのRGB画像データを再生画像データ60AとしてローカルバスLBUS出力し,外部メモリ制御部E−MCを介して外部メモリのRGBバッファRGB−BUF(図1)に格納する。
まず,JPEGヘッダ解析部J10は,画像形成データ50のコマンド52及びマーカ54Aを解析し,元の画像データのビット数に関する第1ビット数情報D8/16,直流成分及び交流成分のビット数の拡張・非拡張に関する成分ビット数情報DA11/15を読み出す。更に,圧縮データ54Bに含まれる量子化係数テーブルQ−TBL,ハフマンテーブルH−TBLを読み出して記憶部MEMに格納し,ハフマン符号データH−DTをバッファFIFO1に格納する。
次に,ハフマン復号化部J12では,バッファFIFO1からハフマンデータH−DTを読み出し,記憶部MEMのハフマンテーブルH−TBLを参照して量子化された直流成分及び交流成分を復号する。すなわち,ハフマン符号データH−DTのハフマンテーブルH−TBLに対する参照情報に基づき,参照情報と対応付けられた量子化された直流成分または交流成分をハフマンテーブルH−TBLから読み出して,1次元に並んだ量子化された状態の直流成分及び交流成分としてバッファFIFO2に格納する。ただし,この時点では,連続する「0」値に量子化された交流成分は,1つのハフマン符号に変換されたままである。
ここで,ハフマンテーブルH−TBLに格納されている量子化された直流成分及び交流成分に着目すると,これら成分は,もともとプリンタドライバ側で非拡張の場合は整数部分11ビット,拡張された場合は整数部分15ビットの浮動小数点型データとして構成されていた。ところが,JPEG解凍ユニットJPEGUでは,これら直流成分及び交流成分の整数部分を有効ビットとして処理するので,拡張された成分は有効ビット数15ビットで,拡張されていない成分は有効ビット数11ビットで構成されることになる。
よって,JPEG解凍ユニットJPEGUにおいては,ハフマンテーブルH−TBLに格納されたデータに従って復号を行うことにより,自動的にビット拡張された成分は拡張されたビット数で,拡張されていない成分は拡張されていないビット数で復号することができる。従って,これら成分の拡張・非拡張により処理を分けて処理に応じた回路構成を新たに設ける必要もない。この場合,成分ビット数情報はハーフトーニングなどの処理のために,色変換&二値化処理部12(図1)で参照される。
次に,零ランレングス復号化部J14では,バッファFIFO2に格納された上記のデータを読み出し,連続する「0」値を復号化し,量子化された直流成分と交流成分が連続するビット列BS(図10(A))を再生してバッファFIFO3に格納する。
次に,逆量子化部J16は,バッファFIFO3に格納されたビット列BSを逆ジグザグ変換しながら読み出して,2次元状に並び替えてブロックBB(図10(A))を再生する。そして,量子化係数テーブルQ−TBLの各係数をブロックBBの対応する各成分に乗算して,量子化前の直流成分及び交流成分により構成されるブロックDBを再生して逆DCT変換部J18に出力する。
そして,逆DCT変換部J18は,ブロックDBを構成する直流成分及び交流成分に対し逆DCT変換を行い,8画素×8画素の64画素のYUV値をそれぞれ12ビットの整数で再生して,バッファFIFO4に格納する。すると,バッファFIFO4には,復号された64画素毎のYUVデータが格納される。このYUVデータは,解凍データに該当する。
上述したハフマン復号化から逆量子化までの処理において,直流成分と交流成分はハフマンテーブルに格納されたデータのビット数に応じたビット数,つまり11ビットまたは15ビットで構成されている。しかし,逆DCT変換の段階で,生成されるYUVデータがそれぞれ有効ビット数12ビットで構成される。
以上の処理を,すべてのブロックについて行い全画素のYUVデータを生成した後,YUV・RGB変換部J20が,バッファFIFO4からYUVデータを読み出し,RGBデータに変換してローカルバスLBUSに再生画像データ60Aとして出力する。ここでは,それぞれ12ビットのYUVデータをそれぞれ12ビットのRGB画像データに変換し,その後,第1ビット数情報に基づき有効ビット数の拡縮を行う。すなわち,元の画像データがそれぞれ8ビットで構成されるRGBデータである場合は,有効ビット数を4ビット分上位にシフトして8ビットのRGB画像データを出力する。あるいは,元の画像データがそれぞれ16ビットで構成されるRGBデータである場合は,有効ビット数を4ビット分拡張して,16ビットのRGBデータを出力する。
なお,本実施例におけるJPEG解凍ユニットJPEGUでは,成分ビット数情報を用いることなく同一の回路構成でビット拡張・非拡張の交流成分及び直流成分を処理するものであるが,直流成分または交流成分の解凍処理用の回路をビット拡張の有無で分けて構成することも可能である。
以上のとおり,本実施例の画像形成システムにおいては,プリンタドライバが画質要求に応じ,直流成分または交流成分をビット拡張して,あるいは拡張せずに,ハフマンテーブルに格納し,圧縮データとともに画像形成手段に出力する。これにより,画像形成手段においてはハフマンテーブルに格納されたビット拡張または非拡張の直流・交流成分を用いて再生画像データを生成することができる。よって,成分ビット数情報により処理を分けることなく,同一の回路構成で解凍処理をすることができる。そして,かかる再生画像データは,画質要求を反映させた直流・交流成分に基づき生成されたものであるので,要求に応じた画質の画像形成が可能になる。
50:画像形成データ 52:コマンド 54:圧縮データ
54A:JPEGマーカ 54B:圧縮画像データ
FMT:圧縮形式情報 D8/16:第1のビット数情報
DC8/16:第2のビット数情報
54A:JPEGマーカ 54B:圧縮画像データ
FMT:圧縮形式情報 D8/16:第1のビット数情報
DC8/16:第2のビット数情報
Claims (4)
- 画像データを圧縮し,前記圧縮された画像データを有する画像形成データを出力する画像圧縮手段と,画像形成手段とを有する画像形成システムにおいて,
前期画像圧縮手段は,直流成分と交流成分の信号を生成するディスクリートコサイン変換を有する形式で画像データの圧縮を行って前記画像形成データを生成し,
前記画像形成データは前記直流成分及び交流成分を格納した被参照テーブルと前記被参照テーブルを参照する参照データとを有し,
前記被参照テーブルに格納される前記直流成分及び前記交流成分のビット数は,画質要求に応じていずれも拡張されていない場合,または前記直流成分については拡張され前記交流成分については拡張されていない場合のいずれかにされることを特徴とする画像形成システム。 - 画像データを圧縮し,前記圧縮された画像データを有する画像形成データを出力する画像圧縮手段と,画像形成手段とを有する画像形成システムにおいて,
前期画像圧縮手段は,直流成分と交流成分の信号を生成するディスクリートコサイン変換を有する形式で画像データの圧縮を行って前記画像形成データを生成し,
前記画像形成データは前記直流成分及び交流成分を格納した被参照テーブルと前記被参照テーブルを参照する参照データとを有し,
前記被参照テーブルに格納される前記直流成分及び前記交流成分のビット数は,画質要求に応じていずれも拡張されている場合,いずれも拡張されていない場合,または前記直流成分については拡張され前記交流成分については拡張されていない場合のいずれかにされることを特徴とする画像形成システム。 - 請求項1または2において,
前記画像形成データは,前記被参照テーブルに格納される直流成分と交流成分のビット数の拡張・非拡張に関する成分ビット数情報を有し,前記成分ビット数情報に応じてハーフトーニング処理が行われることを特徴とする画像形成システム。 - 請求項1乃至3のいずれかにおいて,
前記画像形成手段は,前記画像形成データを受信し,前記被参照テーブルに格納された拡張・非拡張に応じたビット数の直流成分及び交流成分を前記参照データに基づき読み出し,当該読み出された直流成分及び交流成分から更に逆ディスクリートコサイン変換を行って再生画像データを生成し,当該再生画像データにしたがって画像を形成することを特徴とする画像形成システム。
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