JP2006215312A - トナー及びその製造方法 - Google Patents
トナー及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006215312A JP2006215312A JP2005028643A JP2005028643A JP2006215312A JP 2006215312 A JP2006215312 A JP 2006215312A JP 2005028643 A JP2005028643 A JP 2005028643A JP 2005028643 A JP2005028643 A JP 2005028643A JP 2006215312 A JP2006215312 A JP 2006215312A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- parts
- resin
- inner layer
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
【解決手段】 液媒体中で樹脂粒子を凝集させて形成したトナーであって、該トナーは、ラジカル重合体樹脂(b)、着色剤および離型剤を含有するトナー内層(B)と、その外縁に、主鎖中に不飽和結合を有するポリエステルにラジカル重合性単量体をグラフト重合させて形成したグラフト化ポリエステル樹脂(a)を含有するトナー外層(A)を有することを特徴とするトナー。
【選択図】 なし
Description
液媒体中で樹脂粒子を凝集させて形成したトナーであって、該トナーは、ラジカル重合体樹脂(b)、着色剤および離型剤を含有するトナー内層(B)と、その外縁に、主鎖中に不飽和結合を有するポリエステルにラジカル重合性単量体をグラフト重合させて形成したグラフト化ポリエステル樹脂(a)を含有するトナー外層(A)を有することを特徴とするトナー。
ラジカル重合性単量体を水系媒体中で重合させて形成した樹脂粒子(s)を凝集させてトナー内層(B)となる母核粒子を形成する内層形成工程と、次に、主鎖中に不飽和結合を有するポリエステルにラジカル重合性単量体をグラフト重合させて形成したグラフト化ポリエステル樹脂(a)の分散液(t)を用いて、前記トナー内層(B)の外縁に前記グラフト化ポリエステル樹脂(a)を固着する外層形成工程とを有することを特徴とするトナーの製造方法。
次に、本発明のトナー外層に用いられる、主鎖中に不飽和結合を有するポリエステルの側鎖にラジカル重合性単量体をグラフト重合させて形成したグラフト化ポリエステル樹脂(a)について説明する。
ポリエステルを主鎖に有し、主鎖中にラジカル重合可能な不飽和基を有するポリエステルに、ラジカル重合可能な単量体をグラフト重合して得られた樹脂がグラフト化ポリエステル樹脂(a)である。
本発明のグラフト化ポリエステル樹脂(a)は、上記の縮合重合により得られたポリエステル樹脂がスチレン系単量体、アクリル系単量体及びメタクリル系単量体からなる群から選択される少なくとも1種以上の単量体のユニットをグラフト成分として有するものである。
グラフト率=(グラフト後に生じたピークの積分値)/(グラフト反応前のピークの積分値)*100
で求める。反応後に生じたピークの選択は、もっともピーク面積が大きいピークを選択して行う。
トナー内層(B)に用いられるラジカル重合体樹脂(b)は、ガラス転移点0〜30℃であることが好ましく、トナー内層(B)としてのガラス転移点は10〜35℃であることが好ましい。トナー内層(B)のガラス転移点を10〜30℃に制御するためには、ガラス転移点を低下させる重合性単量体(例えば、アクリル酸2−エチルヘキシル)のモル比を制御してトナー内層用ラジカル重合体樹脂(b)のガラス転移点を制御してもよく、又トナー内層(B)にガラス転移点を低下させる定着助剤を添加してもよい。
トナー内層(B)のガラス転移温度を下げる目的で定着助剤を用いることができる。定着助剤として好ましいもは、ガラス転移温度が−100℃〜20℃、ピーク分子量が300〜3400のビニル重合体である。ビニル重合体は、トナー内層用のラジカル重合体樹脂(b)に比較し、ガラス転移温度が好ましくは10〜150℃低く、分子量分布がシャープなオリゴマーである。
定着助剤として用いられるビニル重合体を構成する重合性単量体としては、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニルの如くアクリル酸エステル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチルドデシルの如きメタクリル酸エステルが挙げられる。これらの中で好ましいのは、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシルである。
定着助剤として用いられるビニル重合体のガラス転移温度は、−100℃〜20℃、好ましくは−85℃〜6℃、更には好ましくは−80℃〜−20℃である。
本発明に用いられるトナー、およびトナー用組成物(樹脂)のガラス転移温度は、「DSC−7示差走査カロリメーター」(パーキンエルマー社製)、「TAC7/DX熱分析装置コントローラー」(パーキンエルマー社製)により測定することができる。
定着助剤として用いられるビニル重合体のピーク分子量は、300〜3400の範囲、好ましくは800〜2200の範囲、更には好ましくは1000〜1800の範囲である。
ピーク分子量、分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。溶剤としてはテトラヒドロフランを用い、カラムは東ソー社製「TskgelG2000」(排除限界10000)を3〜4本つなげて用いる。
本発明に係るトナーは、離型剤を含有し、1〜30質量%含有することが好ましく、2〜20質量%がより好ましく、3〜15質量%が更に好ましい。
本発明に係るトナーは、着色剤を含有し、1〜30質量%含有することが好ましく、2〜20質量%がより好ましく、3〜15質量%が更に好ましい。
本発明に係るトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができ、具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩或いはその金属錯体等が挙げられる。含有される金属としては、Al、B、Ti、Fe、Co、Niなどが挙げられる。
外添剤としては、無機粒子や有機樹脂粒子が挙げられる。無機粒子としては、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどが挙げられる。一次粒子径は10〜300nmが好ましく、シランカップリング剤、シリコーンオイル等で、疎水化処理されたものが好ましい。一次粒子径は10〜300nmは、透過型電子顕微鏡で観察し、単体、あるいは凝集物を構成する最小粒子の径を指す。
次に、本発明に係るトナーの構造について具体的に説明する。
本発明に係るトナーは、ラジカル重合体樹脂(b)を含有する樹脂粒子(s)を凝集させてトナー内層(B)を形成し、その表面にグラフト化ポリエステル樹脂(a)の分散液(t)を用いて、前記トナー内層(B)の外縁にグラフト化ポリエステル樹脂(a)を固着させて製造する方法が好ましい。
〈乳化会合法〉
本発明に係るトナーを製造する方法としては、前述のとおり樹脂粒子を水系媒体中で凝集、融着させてトナーを製造する、いわゆる乳化会合法が好ましい。すなわち会合とは、樹脂粒子を水系媒体中で凝集、融着させてトナーを形成する製造方法をいう。融着とは、一個のトナーの中で複数の樹脂粒子の明瞭な界面が消失される状態をいう。凝集、融着は、並行して進行させることが好ましいが、いったん凝集を完結させた後に、融着あるいは合一させる工程を設置してもよい。樹脂粒子の凝集の方法としては凝集剤(塩析剤ともいう)として金属塩を添加する塩析方法、ノニオン活性剤などにより温度上昇とともに分散安定性を低下させ外層(A)を形成する方法、有機溶剤を用いる方法、等がある。凝集によってトナーを形成する方法は、限定されないが、トナーの粒度分布をシャープにできる観点から金属塩による塩析が好ましい。
一旦、樹脂粒子(s)の凝集を行い、凝集が安定した状態のトナー内層(B)を形成し、その後、トナー外層(A)となるグラフト化ポリエステル樹脂(a)からなる樹脂粒子の分散液(t)と、必要に応じて凝集剤を添加し、該グラフト化ポリエステル樹脂(a)のトナー外層(A)を形成する方法が好ましい。
上記で製造されたトナーの分散液は、公知の遠心脱水機、デカンターなど濾過装置を用いて固液分離し、洗浄される。洗浄の温度は20〜50℃が好ましく、35〜45℃がより好ましい。
上記で得られた洗浄済みのトナーは、公知の気流乾燥機、流動層乾燥装置、又は、それらを改造した装置で乾燥される。乾燥によりトナーの製造は完了する。尚、乾燥温度は20〜50℃が好ましく、35℃〜45℃がより好まし。
外添剤の混合は、通常、外添剤とトナーとを「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工社製)などの混合機に入れて攪拌して行う。混合温度、20〜35℃、混合時間は、5〜30分、攪拌羽根の回転周速は20m/s〜45m/sが好ましい。
撹拌機、温度計および部分還流式冷却器を備えたオートクレーブにジメチルテレフタレート466部、ジメチルイソフタレート466部、ネオペンチルグリコール401部、エチレングリコール443部、およびテトラ−n−ブチルチタネート0.52部を仕込み、160℃から220℃まで4時間かけてエステル交換反応を行なった。ついでフマル酸23部を加えて200℃から220℃まで1時間かけて昇温し、エステル化反応を行なった。ついで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧したのち、26.6Paの減圧下で1時間30分反応させ、ポリエステル樹脂1を得た。得られたポリエステル樹脂1の還元粘度は0.55、Tgは62℃であった。
撹拌機、温度計および部分還流式冷却器を備えたオートクレーブにジメチルテレフタレート500部、ジメチルイソフタレート432部、ネオペンチルグリコール401部、ビスフェノールAのジプロピレンオキサイド付加物952部、およびテトラ−n−ブチルチタネート0.52部を仕込み、160℃から220℃まで4時間かけてエステル交換反応を行なった。ついでフマル酸23部を加えて200℃から220℃まで1時間かけて昇温し、エステル化反応を行なった。ついで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧したのち、26.6Paの減圧下で2時間反応させ、ポリエステル樹脂2を得た。得られたポリエステル樹脂2の還元粘度は0.65、Tgは65℃であった。
撹拌機、温度計および部分還流式冷却器を備えたオートクレーブにジメチルテレフタレート456部、ジメチルイソフタレート456部、ネオペンチルグリコール401部、エチレングリコール443部、およびテトラ−n−ブチルチタネート0.52部を仕込み、160℃から220℃まで4時間かけてエステル交換反応を行なった。ついで2,5−ノルボルネンジカルボン酸36部を加えて200℃から220℃まで1時間かけて昇温し、エステル化反応を行なった。ついで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧したのち、26.6Paの減圧下で1時間30分反応させ、ポリエステル樹脂3を得た。得られたポリエステル樹脂3の還元粘度は0.61、Tgは63℃であった。
蒸留水680部、離型剤としてカルナバワックス(セラリカ野田社製)180部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC、第一工業製薬製)17部を混合し、高圧せん断をかけて乳化分散させ離型剤分散液を得た。離型剤微粒子の粒径を動的光散乱粒度分布測定装置、ELS−800(大塚電子工業社製)を用いて測定した所、体積平均粒径は130nmであった。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ネオゲンSC;第一工業製薬製)10部を蒸留水180部に溶解させ、これに着色剤微粒子としてシアン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3;大日精化社製)25部を加えて分散させ、着色剤微粒子分散液を得た。分散させた顔料の粒径を動的光散乱粒度分布測定装置、ELS−800(大塚電子工業社製)を用いて測定した所、体積平均粒径は110nmであった。
下記のように、第1段重合、第2段重合、次いで、第3段重合を行ない、多層構造を有する離型剤含有樹脂粒子sを調製した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lのセパラブルフラスコに下記で示されるアニオン系界面活性剤4部をイオン交換水3040部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン95部、n−ブチルアクリレート36部、メタクリル酸9部、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル0.59部からなる単量体混合液に、離型剤として、ペンタエリスリトールテトラベヘネート77部、および定着助剤(c)としてブチルアクリレートオリゴマー(ARUFON UP−1021 東亞合成化学製)を60.0g添加し、80℃に加温して溶解させて単量体溶液を調製した。
上記のようにして得られた樹脂粒子s2に、過硫酸カリウム6.8部をイオン交換水265部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン249部、n−ブチルアクリレート88.2部、メタクリル酸2部、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル7.45部からなる単量体混合溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第3段重合)を行なった後、28℃まで冷却し、離型剤含有樹脂粒子sを得た。
攪拌装置、冷却管、温度センサーを備えた反応器に、蒸留水450部、ドデシル硫酸ナトリウム0.56部を仕込み、窒素気流下で攪拌しながら80℃に昇温した後、これに1質量%過硫酸カリウム水溶液120部を添加した。次に、下記組成のモノマー混合液2を1.5時間かけて添加した後、更に2時間保持し重合を完結させた。重合反応終了後、内容物を室温まで冷却し、樹脂粒子Eの乳白色分散液を得た。
スチレン 115部
アクリル酸ブチル 50部
メタクリル酸 2.5部
n−オクチルメルカプタン 3部
重合体の重量平均分子量は62,000、Tgは60℃、体積平均粒径は120nmであった。
前記離型剤含有樹脂粒子s84部(固形分換算)と、イオン交換水180部と、前記着色剤分散液33部とを、攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、および原料・助剤仕込み装置を備えた反応フラスコに入れ攪拌した。内温を30℃に調製した後、この溶液に5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを11.0に調製した。次いで、塩化マグネシウム6水和物4.8部をイオン交換水200部に溶解した溶液を30℃にて10分間かけて添加した。その後、この系を60分間かけて90℃まで昇温した。その後、85℃に冷却した後、前記グラフト化ポリエステル樹脂分散液t1を8.8部(固形分換算)添加し、1時間加熱撹拌した。その後、塩化ナトリウム16部をイオン交換水200部に溶解した溶液を添加して会合を停止させ、さらに熟成処理として液温度95℃で2時間攪拌を継続した。その後、30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、攪拌を停止した。生成した会合粒子をろ過し、イオン交換水で繰り返し洗浄し、その後40℃の温風で乾燥し、乾燥後得られたトナー100質量部に対して、疎水性シリカ(H−2000;ワッカー社製)0.3部および疎水性酸化チタン(T−805:日本アエロジル)0.5質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)にて1000rpmで1分間、混合しトナー1を得た。
実施例1のグラフト化ポリエステル樹脂分散液t1をグラフト化ポリエステル樹脂分散液t2に変更した以外は実施例1と同様にして、トナー2を得た。
実施例1のグラフト化ポリエステル樹脂分散液t1をグラフト化ポリエステル樹脂分散液t3に変更した以外は実施例1と同様にして、トナー3を得た。
離型剤含有樹脂粒子s1、20部(固形分換算)と、イオン交換水180部と、前記着色剤微粒子分散液1を7部とを、攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、および原料・助剤仕込み装置を備えた反応フラスコに入れ攪拌した。内温を30℃に調製した後、この溶液に5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを11.0に調製した。次いで、塩化マグネシウム6水和物2.4部をイオン交換水200部に溶解した溶液を30℃にて10分間かけて添加した。その後、この系を60分間かけて90℃まで昇温した。その後塩化ナトリウム16部をイオン交換水200部に溶解した溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに熟成処理として液温度85℃で2時間融着を継続させた。その後、30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、攪拌を停止した。生成した会合粒子をろ過し、イオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥して得られたトナーを用いた以外は実施例1と同様にしてトナー4を得た。
離型剤含有樹脂粒子s1、84部(固形分換算)と、イオン交換水180部と、前記着色剤微粒子分散液1を33部とを、攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、および原料・助剤仕込み装置を備えた反応フラスコに入れ攪拌した。内温を30℃に調製した後、この溶液に5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを11.0に調製した。次いで、塩化マグネシウム6水和物5部をイオン交換水200部に溶解した溶液を30℃にて10分間かけて添加した。その後、この系を60分間かけて85℃まで昇温した。その後、樹脂粒子sE8.8部(固形分換算)を添加し、同温度で1時間加熱撹拌した。その後塩化ナトリウム16部をイオン交換水200部に溶解した溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに熟成処理として液温度90℃で2時間融着を継続させた。その後、30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、攪拌を停止した。生成した会合粒子をろ過し、イオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥して得られたトナーを用いた以外は実施例1と同様にしてトナー5を得た。
前記グラフト化ポリエステル樹脂分散液t1、20部(固形分換算)と、イオン交換水180部と、前記着色剤微粒子分散液を7部、離型剤分散液を2部(固形分換算)とを、攪拌装置、加熱冷却装置、濃縮装置、および原料・助剤仕込み装置を備えた反応フラスコに入れ攪拌した。内温を30℃に調製した後、この溶液に5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを11.0に調製した。次いで、塩化マグネシウム6水和物2.4部をイオン交換水200部に溶解した溶液を30℃にて10分間かけて添加した。その後、この系を60分間かけて90℃まで昇温した。その後塩化ナトリウム16部をイオン交換水200部に溶解した溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに熟成処理として液温度85℃で2時間融着を継続させた。その後、30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、攪拌を停止した。生成した会合粒子をろ過し、イオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥して得られたトナーを用いた以外は実施例1と同様にしてトナー6を得た。
特開平7−92736号公報の段落番号「0086」〜「0090」に記載された方法と同様にしてトナーを調製し、得られたトナーを用いた以外は実施例1と同様にしてトナー7を得た。
スチレン、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、および、メタクリル酸からなるスチレン−アクリル系共重合体(1.5:7:1:0.5)80部と、ブチル化メラミン樹脂20部とをトルエンで希釈することにより、固形分比2%のアクリル−メラミン樹脂溶液を調製した。
上記の実施例1〜3および比較例1〜4のトナー1〜7について、以下の様にして各項目の評価を行い、その結果を表1に示す。◎、○は合格、△、×は不合格である。
トナー10gを55℃の高温下で24時間放置した後、トナーを目視観察して評価した。
△:凝集物は10個未満存在する
×:凝集物は10個以上存在する
〔画像評価〕
各トナー1〜7を前記のキャリアと混合した現像剤を市販のカラー複写機(Sitios9331:コニカミノルタ社製)の現像器に入れて、画像および定着性を評価した。
熱ロール温度を80℃〜210℃まで10℃刻みで変更しつつ定着画像を作製した。なお、定着画像の出力に当たっては、A4サイズの普通紙(坪量64g/m2)を使用し、下記のようなランク評価を行った。
○:定着可能温度領域が100℃未満70℃以上である(良好)
△:可能温度領域が70℃未満40℃以上である(実用可)
×:定着可能温度領域が40℃未満である(実用不可)
《耐オフセット性》
A4サイズの転写紙に1000枚連続印字した後、白紙を印字し、オフセットによる白紙への汚れの発生状況とヒートローラー表面のトナー汚れを目視にて下記のようにランク評価した。なお、評価に使用する転写紙としては上質紙200g/m2の厚紙を使用し、紙進行方向(熱ローラー周方向)に平行な、幅0.3mm、長さ150mmの線画像を形成した。
○:白紙上の画像オフセット発生は確認されないが、熱ローラー上にトナー汚れが認められる
△:白紙上にわかりにくい画像オフセットが発生している
×:白紙上にも画像オフセットがはっきりと確認される
《インクジェット共用紙の定着性》
ハート株式会社の喪中はがき厚さ0.4mm、500枚を連続プリントした。葉書枠には相対濃度0.5のハーフトーンの枠をつけた。得られたプリントを下記のようにランク評価した。
○:ハーフトーン枠上につけペンで文字を書くとトナーが剥落するが、ボールペン使用時には、トナーが剥落しない
△:定着がやや不十分である
×:定着が不十分で、ハーフトーン枠を手にもっただけで、トナーが剥落し、手が汚れる
《オフセット印刷用紙への定着性》
大王製紙製文庫本用紙(60.2g紙、ベックマン平滑度22、オフセット印刷用、中質:非塗工紙)250枚に印字し、片手親指で10回めくり、文字周辺のにじみ状汚れを目視で観察し、下記のようにランク評価した。
○:目視ではにじみ状汚れがないが、ルーペ観察で、わずかに汚れが検知できるが実用上問題ない
×:親指の跡が、黒くにじんだように汚れている
B トナー内層
b ラジカル重合体樹脂
c 定着助剤
d 離型剤
T トナー
Claims (2)
- 液媒体中で樹脂粒子を凝集させて形成したトナーであって、該トナーは、ラジカル重合体樹脂(b)、着色剤および離型剤を含有するトナー内層(B)と、その外縁に、主鎖中に不飽和結合を有するポリエステルにラジカル重合性単量体をグラフト重合させて形成したグラフト化ポリエステル樹脂(a)を含有するトナー外層(A)を有することを特徴とするトナー。
- ラジカル重合性単量体を水系媒体中で重合させて形成した樹脂粒子(s)を凝集させてトナー内層(B)となる母核粒子を形成する内層形成工程と、次に、主鎖中に不飽和結合を有するポリエステルにラジカル重合性単量体をグラフト重合させて形成したグラフト化ポリエステル樹脂(a)の分散液(t)を用いて、前記トナー内層(B)の外縁に前記グラフト化ポリエステル樹脂(a)を固着する外層形成工程とを有することを特徴とするトナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005028643A JP4466393B2 (ja) | 2005-02-04 | 2005-02-04 | トナー及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005028643A JP4466393B2 (ja) | 2005-02-04 | 2005-02-04 | トナー及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006215312A true JP2006215312A (ja) | 2006-08-17 |
JP4466393B2 JP4466393B2 (ja) | 2010-05-26 |
Family
ID=36978592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005028643A Expired - Fee Related JP4466393B2 (ja) | 2005-02-04 | 2005-02-04 | トナー及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4466393B2 (ja) |
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011221269A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Ricoh Co Ltd | 静電荷潜像現像用トナー、これを用いた画像形成方法と装置及びプロセスカートリッジ |
JP2012027179A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
JP2012230371A (ja) * | 2011-04-13 | 2012-11-22 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー |
JP2012247659A (ja) * | 2011-05-30 | 2012-12-13 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2012255913A (ja) * | 2011-06-09 | 2012-12-27 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
JP2013003295A (ja) * | 2011-06-15 | 2013-01-07 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー |
JP2013003367A (ja) * | 2011-06-17 | 2013-01-07 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成方法 |
JP2013011644A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-01-17 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷現像剤用トナー及びその製造方法 |
JP2013015737A (ja) * | 2011-07-06 | 2013-01-24 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2013033233A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-02-14 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2013044915A (ja) * | 2011-08-24 | 2013-03-04 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 2成分現像剤 |
JP2013057873A (ja) * | 2011-09-09 | 2013-03-28 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー |
JP2013109246A (ja) * | 2011-11-24 | 2013-06-06 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
JP2013130824A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Kao Corp | 静電荷像現像用トナー |
JP2013140339A (ja) * | 2011-12-09 | 2013-07-18 | Kao Corp | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2013257404A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Konica Minolta Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
JP2014002310A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Konica Minolta Inc | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2014013385A (ja) * | 2012-06-07 | 2014-01-23 | Kao Corp | 電子写真用トナー |
US8652724B2 (en) | 2010-11-30 | 2014-02-18 | Zeon Corporation | Toner for developing electrostatic images and method for producing the same |
WO2014133032A1 (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-04 | 日本ゼオン株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
JP2015121661A (ja) * | 2013-12-24 | 2015-07-02 | コニカミノルタ株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
JP2017203864A (ja) * | 2016-05-11 | 2017-11-16 | キヤノン株式会社 | トナー及びトナー製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6020382B2 (ja) | 2013-08-08 | 2016-11-02 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 |
-
2005
- 2005-02-04 JP JP2005028643A patent/JP4466393B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011221269A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Ricoh Co Ltd | 静電荷潜像現像用トナー、これを用いた画像形成方法と装置及びプロセスカートリッジ |
JP2012027179A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
US8652724B2 (en) | 2010-11-30 | 2014-02-18 | Zeon Corporation | Toner for developing electrostatic images and method for producing the same |
JP2012230371A (ja) * | 2011-04-13 | 2012-11-22 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー |
JP2012247659A (ja) * | 2011-05-30 | 2012-12-13 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2012255913A (ja) * | 2011-06-09 | 2012-12-27 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
JP2013003295A (ja) * | 2011-06-15 | 2013-01-07 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー |
JP2013003367A (ja) * | 2011-06-17 | 2013-01-07 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成方法 |
JP2013011644A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-01-17 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷現像剤用トナー及びその製造方法 |
JP2013033233A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-02-14 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2013015737A (ja) * | 2011-07-06 | 2013-01-24 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2013044915A (ja) * | 2011-08-24 | 2013-03-04 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 2成分現像剤 |
JP2013057873A (ja) * | 2011-09-09 | 2013-03-28 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー |
JP2013109246A (ja) * | 2011-11-24 | 2013-06-06 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
JP2013140339A (ja) * | 2011-12-09 | 2013-07-18 | Kao Corp | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JP2013130824A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Kao Corp | 静電荷像現像用トナー |
JP2014013385A (ja) * | 2012-06-07 | 2014-01-23 | Kao Corp | 電子写真用トナー |
JP2013257404A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Konica Minolta Inc | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
JP2014002310A (ja) * | 2012-06-20 | 2014-01-09 | Konica Minolta Inc | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
WO2014133032A1 (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-04 | 日本ゼオン株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
JP5598640B1 (ja) * | 2013-02-28 | 2014-10-01 | 日本ゼオン株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
US9557668B2 (en) | 2013-02-28 | 2017-01-31 | Zeon Corporation | Toner for developing electrostatic images |
JP2015121661A (ja) * | 2013-12-24 | 2015-07-02 | コニカミノルタ株式会社 | 静電荷像現像用トナー |
JP2017203864A (ja) * | 2016-05-11 | 2017-11-16 | キヤノン株式会社 | トナー及びトナー製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4466393B2 (ja) | 2010-05-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4466393B2 (ja) | トナー及びその製造方法 | |
JP6516452B2 (ja) | トナー | |
JP5733038B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
KR20150062978A (ko) | 토너 | |
JP5879765B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP6724521B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6330733B2 (ja) | トナーおよびその製造方法 | |
TWI424291B (zh) | 彩色碳粉用結合樹脂以及使用該樹脂的彩色碳粉 | |
JP6011046B2 (ja) | 静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP6520589B2 (ja) | 電子写真画像形成方法及び電子写真画像形成装置 | |
JP2016206262A (ja) | トナーおよびその製造方法 | |
JP2017058604A (ja) | トナーおよびその製造方法 | |
KR101582063B1 (ko) | 토너 | |
JP2018072655A (ja) | 静電荷像現像用トナー及び静電荷像現像用トナーの製造方法 | |
JP6930237B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP7081259B2 (ja) | 2成分現像剤 | |
JP2018124463A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP7035641B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP6946882B2 (ja) | 画像形成方法 | |
JP2017207639A (ja) | 電子写真画像形成装置及び電子写真画像形成方法 | |
JP2017003779A (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP2004117651A (ja) | 静電荷現像用負帯電性トナー | |
JP6769133B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6661317B2 (ja) | トナー及びトナーの製造方法 | |
JP7428001B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070604 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090317 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090513 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100202 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100215 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4466393 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305 Year of fee payment: 4 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |