JP6769133B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、静電潜像現像用トナーに関する。
近年、電子写真方式の画像形成装置は、益々高速化、高画質化、用途拡大の要求が高まり、それに用いる静電潜像現像用トナー(以下、単に「トナー」とも称する)においても、それらの市場からの要求に対応可能なトナーの開発が急ピッチで進められている。
この市場の要求には、高速化・省エネルギーの観点から、低いエネルギーで定着できる低温定着性トナーの開発がある。この要求に応えるべく、結晶性樹脂をトナー中に導入して、トナーの熱溶融を低温化させ、溶融特性に優れさせることによって、低温定着性を実現している。
また、低温定着性の他、耐熱保管性を高める技術が知られている(特許文献1)。この技術は、結晶性ポリエステル樹脂を構成するモノマーとして脂肪族化合物を用い、当該樹脂中のエステル基濃度(モノマーの炭素鎖長)を規定するものである。
特開2014−186194号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、低温定着性、耐熱保管性は向上するが、定着後、ある程度の時間が経過した画像に折り目がつけられた場合、その折り目の画像濃度が低くなる問題、いわゆる画像の折り強度が悪化するという課題があることを見出した。
よって、本発明の目的とするところは、低温定着性、耐熱保管性を得ながら、画像の折り強度の経時的な低下を抑制できる静電潜像現像用トナーを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その過程で、特許文献1のトナーで形成された画像では、結晶性ポリエステル樹脂と、メインバインダー樹脂との親和性が十分ではなく、定着直後の画像において相溶していた、結晶性ポリエステル樹脂とメインバインダー樹脂とが速やかに非相溶状態になることを見出した。
非相溶状態になることで、画像の耐熱保管性(耐ドキュメントオフセット性)は向上するが、それと引き換えに、定着後、時間が経過した画像の折り強度が悪化するものと考えた。
鋭意研究をさらに行う過程で、本発明者らは、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性樹脂とを含有するトナーにおける、これら樹脂の相溶性について着目した。そして、結晶性ポリエステル樹脂に芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位を含有させ、かつ、当該結晶性ポリエステル樹脂中の芳香族カルボン酸モノマー量と、非晶性樹脂の芳香族化合物モノマー量とを、これら樹脂が適度な相溶状態となるように設計することにより、低温定着性、耐熱保管性のみならず、画像の折り強度の経時的な低下を抑制が実現できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、結晶性ポリエステル樹脂および非晶性樹脂を含む、静電潜像現像用トナーであって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位を含み、当該芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位の含有量が、前記結晶性ポリエステル樹脂に含まれるすべてのカルボン酸モノマー由来の構成単位に対し、30〜80モル%であり、前記非晶性樹脂が、芳香族化合物モノマー由来の構成単位を含み、当該芳香族化合物モノマー由来の構成単位の含有量が、前記非晶性樹脂に含まれるすべてのモノマー成分由来の構成単位に対し、50〜70モル%である、静電潜像現像用トナーである。
本発明によれば、低温定着性、耐熱保管性を得ながら、画像の折り強度の経時的な低下を抑制できる静電潜像現像用トナーを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で測定する。本明細書中、本発明の静電荷像現像用黒色トナーを、単に「本発明のトナー」または「トナー」とも称する場合がある。
(静電潜像現像用トナー)
本発明は、結晶性ポリエステル樹脂および非晶性樹脂を含む、静電潜像現像用トナーであって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位を含み、当該芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位の含有量が、前記結晶性ポリエステル樹脂に含まれるすべてのカルボン酸モノマー由来の構成単位に対し、30〜80モル%であり、前記非晶性樹脂が、芳香族化合物モノマー由来の構成単位を含み、当該芳香族化合物モノマー由来の構成単位の含有量が、前記非晶性樹脂に含まれるすべてのモノマー成分由来の構成単位に対し、50〜70モル%である、静電潜像現像用トナーである。
上記のように、特許文献1では、結晶性ポリエステル樹脂を構成するモノマーが脂肪族化合物であり、結晶性ポリエステルのエステル基濃度(モノマーの炭素鎖長)により結晶性ポリエステル樹脂の極性およびメインバインダー樹脂との親和性を制御している。しかし、当該公知例で得られたトナーで形成された画像では、結晶性ポリエステル樹脂とメインバインダー樹脂との親和性が十分ではなく、定着直後の画像において相溶していた結晶性ポリエステル樹脂とメインバインダー樹脂とが速やかに非相溶状態となる。結果として、定着直後の画像の折り強度に対して、定着後時間が経過した画像の折り強度が悪化するという課題があった。
本発明の構成によれば、非晶性樹脂の芳香族化合物モノマーと、結晶性ポリエステル樹脂中の脂肪族カルボン酸モノマーとを、これら樹脂の適度な相溶性が得られる量に規定することによって、低温定着性、耐熱保管性を得ながら、画像の折り強度の経時的な低下を抑制できる技術的効果を有する。
このように、結晶性ポリエステル樹脂を構成するカルボン酸モノマーに芳香族カルボン酸モノマーを用いることで、非晶性樹脂との相溶性が向上する。また、非晶性樹脂の芳香族化合物モノマーの量と、結晶性ポリエステル樹脂の芳香族カルボン酸モノマーの量(各々の樹脂中の芳香環の量)とを規定の範囲とすることで、画像の折り強度の抑制と耐ドキュメントオフセット性の両立ができる。
かような技術的効果を有するメカニズムは必ずしも明確ではないか、定着後の画像を形成する両樹脂においてπ−π相互作用が働くことにより、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性樹脂との相分離を適度に抑えることができるためと推測される。無論、かかる推測によって本発明の技術的範囲は制限されない。
なお、本明細書中、「静電潜像現像用トナー」を単に「トナー」と称する場合がある。また、結晶性ポリエステル樹脂および非晶性樹脂の少なくとも一方を、単に「結着樹脂」と称する場合がある。
(結晶性ポリエステル樹脂)
結晶性ポリエステル樹脂は、通常、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸)と、2価以上のアルコール(多価アルコール)との重縮合反応によって得られ、結晶性を有する樹脂をいう。本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸の中でも芳香族カルボン酸モノマーに由来する構成単位を含み、当該芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位の含有量が、前記結晶性ポリエステル樹脂に含まれるすべてのカルボン酸モノマー由来の構成単位に対し、30〜80モル%であることを特徴の一つとする。
ここで、「結晶性を有する」とは、示差走査熱量計「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定されるDSC曲線において、明確な融解ピークを有するものをいう。具体的には、実施例に記載の方法によって測定される。
多価カルボン酸成分および多価アルコール成分の価数としては、好ましくはそれぞれ2〜3であり、特に好ましくはそれぞれ2である。
上記芳香族カルボン酸モノマー(単に「芳香族カルボン酸」あるいは「芳香族多価カルボン酸」とも称する)とは、結着樹脂を構成する単位(モノマー)の中でベンゼン環またはベンゼン環を2個以上縮合した環を有するカルボン酸モノマーである。特に好ましくは、ベンゼン環1個である。縮合した環の数にも特に制限はないが、通常2〜3である。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂に使用されうる、芳香族カルボン酸は、酸無水物等を含む概念であり、炭素数6〜12の芳香族の、ジカルボン酸であることが好ましく、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、オルトフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−フェニレン二酢酸、ジフェニル−p,p′−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸などを挙げることができる。これらの中でも、非晶性樹脂との相溶性の観点から、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、p−フェニレン二酢酸を用いることが好ましい。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂に使用されうる、上記芳香族カルボン酸と共に用いることのできる脂肪族多価カルボン酸モノマー(単に「脂肪族カルボン酸」あるいは「脂肪族多価カルボン酸」とも称する)としては、例えば、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、メサコン酸、アゼライン酸、シトラコン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸(ドデカン二酸)、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸などが挙げられる。これらの中でも、結晶化度を高めるという観点から、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸(ドデカン二酸)、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸を用いることが好ましい。
脂肪族カルボン酸としては、直鎖型のものを用いることが好ましい。直鎖型のものを用いることによって、結晶性が向上するという利点がある。なお、脂肪族カルボン酸としては、炭素数6〜14の脂肪族の、ジカルボン酸であることが好ましい。
上記のように、本発明では、芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位の含有量が、前記結晶性ポリエステル樹脂に含まれるすべてのカルボン酸モノマー由来の構成単位に対し、30〜80モル%である。過少であると、非晶性樹脂との相溶性が低下し過ぎ、画像の折り強度の経時変化が発生する。過多であると、相溶性が高過ぎるため、耐ドキュメントオフセット性が悪化する。
本発明の好ましい形態によれば、前記芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位の含有量が、前記結晶性ポリエステル樹脂に含まれるすべてのカルボン酸モノマー由来の構成単位に対し、40〜70モル%である。かかる形態によれば、本発明の所期の技術的効果を効率的に奏することができる。また、本発明の好ましい形態によれば、前記芳香族カルボン酸モノマー由来の構成単位の含有量が、前記結晶性ポリエステル樹脂に含まれるすべてのカルボン酸モノマー由来の構成単位に対し、42〜60モル%であり、45〜55モル%である。かかる形態によれば、バランスよく所期の効果を得ることができる。
また、本発明の結晶性ポリエステル樹脂に使用されうる、多価アルコール成分としては、脂肪族多価アルコールを用いることが好ましく、直鎖型のものを用いることが好ましい。直鎖型のものを用いることによって、結晶性が向上するという利点がある。
脂肪族多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、結晶化度を高めるという観点から、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオールを用いることが好ましい。
なお、脂肪族多価アルコールとしては、炭素数4〜14の脂肪族のジオールであることが好ましい。
なお、本発明の結晶性ポリエステル樹脂に使用されうる、上記脂肪族多価アルコールには、芳香族多価アルコールを、結晶化を阻害しない範囲で併用してもよく、具体例は、後述する、非晶性ポリエステル樹脂に使用されうる芳香族多価アルコールを適宜選択すればよい。
なお、結晶性ポリエステル樹脂を形成するための多価カルボン酸成分と、多価アルコール成分との構成モル%は、合計で100構成モル%であることが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の融点は65〜95℃であることが好ましく、より好ましくは70〜93℃である。結晶性ポリエステル樹脂の融点が上記範囲であることにより、十分な低温定着性が得られる。なお、結晶性ポリエステル樹脂の融点は、樹脂組成によって制御することができる。融点の測定は、実施例記載の方法による。
また、結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5,000〜100,000であると好ましく、10,000〜80,000であるとより好ましく、15,000〜30,000であると特に好ましい。重量平均分子量の測定は、実施例記載の方法による。
結晶性ポリエステル樹脂の製造方法は特に制限されず、例えば、公知のエステル化触媒を利用して、上記多価カルボン酸および多価アルコールを重縮合する(エステル化する)ことによりを製造することができる。
結晶性ポリエステル樹脂の製造の際に使用可能な触媒としては、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属化合物;マグネシウム、カルシウム等の第2族元素を含む化合物;アルミニウム、亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属の化合物;亜リン酸化合物;リン酸化合物;およびアミン化合物等が挙げられる。具体的には、スズ化合物としては、酸化ジブチルスズ(ジブチル錫オキサイド)、オクチル酸スズ、ジオクチル酸スズ、これらの塩等などを挙げることができる。チタン化合物としては、テトラノルマルブチルチタネート(Ti(OBu))、テトライソプロピルチタネート、テトラメチルチタネート、テトラステアリルチタネートなどのチタンアルコキシド;ポリヒドロキシチタンステアレートなどのチタンアシレート;チタンテトラアセチルアセトナート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネートなどなどのチタンキレートなどを挙げることができる。ゲルマニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウムなどを挙げることができる。さらにアルミニウム化合物としては、ポリ水酸化アルミニウムなどの酸化物、アルミニウムアルコキシドなどが挙げられ、トリブチルアルミネートなどを挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合温度は特に限定されるものではなく、目的物を得るために適宜調整可能であり、70〜250℃であることが好ましい。また、重合時間は特に限定されるものではないが、0.5〜12時間とすると好ましい。また、重合温度は、序々に10〜50℃、昇温してもよく、必要に応じて反応系内を減圧にしてもよい。また、冷却を行った後、反応を継続してもよい。
(非晶性樹脂)
本発明によれば、非晶性樹脂が、芳香族化合物モノマー由来の構成単位を含み、当該芳香族化合物モノマー由来の構成単位の含有量が、前記非晶性樹脂に含まれるすべてのモノマー成分由来の構成単位に対し、50〜70モル%であることを特徴の一つとする。
ここで、非晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)を行った時に、融点を有さず、比較的高いガラス転移温度(Tg)を有する樹脂である。このガラス転移温度は40〜70℃が好ましく、40〜60℃が好ましい。また、非晶性樹脂の分子量は、重量平均分子量(Mw)で、2,000〜100,000が好ましく、20,000〜50,000であることが好ましい。
また、芳香族化合物モノマーとは、結着樹脂を構成する単位(モノマー)の中でベンゼン環またはベンゼン環を2個以上縮合した環を有するものである。特に好ましくは、ベンゼン環1個である。縮合した環の数にも特に制限はないが、通常2〜3である。
上記のように、芳香族化合物モノマー由来の構成単位の含有量が、前記非晶性樹脂に含まれるすべてのモノマー成分由来の構成単位に対し、50〜70モル%である。過少であると、結晶性ポリエステル樹脂との相溶性が低下し過ぎ、画像の折り強度の経時変化が発生する。過多であると、相溶性が向上し過ぎるため、耐ドキュメントオフセット性が悪化する。
また、本発明の所期の技術的効果を効率的に奏するためには、本発明の好ましい形態によれば、芳香族化合物モノマー由来の構成単位の含有量が、前記非晶性樹脂に含まれるすべてのモノマー成分由来の構成単位に対し、52〜68モル%であり、より好ましくは55〜65モル%である。このような範囲であることで、本発明の所期の効果をバランスよく得ることができる。
(非晶性ポリエステル樹脂)
本発明の好ましい実施形態によれば、前記非晶性樹脂が、ポリエステル樹脂を含む。かかる形態によって、定着性向上の技術的効果を有する。
非晶性ポリエステル樹脂は、通常、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸)と、2価以上のアルコール(多価アルコール)との重縮合反応によって得られ、非晶性を有する樹脂をいう。
非晶性ポリエステル樹脂に使用されうる、芳香族カルボン酸としては、具体例は特に制限されず、上記で掲げた芳香族カルボン酸の中から適宜選択すればよい。
当該芳香族カルボン酸と共に用いることのできる脂肪族カルボン酸としても、具体例は特に制限されず、上記で掲げた脂肪族カルボン酸の中から適宜選択すればよい。
非晶性ポリエステル樹脂に使用されうる、芳香族多価アルコールとしては、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの2価のアルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミンなどの3価以上のポリオールなどを挙げることができる。これらは単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該芳香族多価アルコールと共に用いることのできる脂肪族多価アルコールは、例えば、上記で掲げた脂肪族多価アルコールの中から適宜選択すればよい。
非晶性ポリエステル樹脂の製造方法は特に制限されず、例えば、結晶性ポリエステル樹脂の製造方法の説明が同様に適用できる。
(ビニル樹脂)
本発明の好ましい実施形態によれば、帯電の環境安定性の観点から、前記非晶性樹脂が、ビニル樹脂を含む。
ビニル樹脂としては、ビニル化合物を重合したものであれば特に制限されないが、例えば、アクリル酸エステル樹脂、スチレンアクリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記のビニル樹脂のなかでも、乳化凝集法における製造性(つまり、均一な凝集性を持つラテックスが作られることで、粒度分布のシャープなトナーが得られる)や、熱定着時の可塑性を考慮すると、スチレンアクリル共重合体が好ましい。
(スチレンアクリル共重合体)
スチレンアクリル共重合体は、少なくとも、スチレン単量体と、(メタ)アクリル酸エステル単量体とを用いて、重合を行うことにより形成されるものであると好ましい。ここで、スチレン単量体とは、CH=CH−Cの構造式で表されるスチレンの他、スチレン構造中に公知の側鎖や官能基を有する構造のものも含まれるものである。
また、(メタ)アクリル酸エステル単量体とは、エステル結合を有する官能基を側鎖に有するものである。具体的には、CH=CHCOOR(Rはアルキル基)で表されるアクリル酸エステル単量体の他、CH=C(CH)COOR(Rはアルキル基)で表されるメタクリル酸エステル単量体等のビニル系エステル化合物が含まれる。
以下に、スチレンアクリル共重合体を形成することが可能なスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体の具体例を示すが、以下に示すものに限定されるものではない。
スチレン単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等が挙げられる。
また、(メタ)アクリル酸エステル単量体は、以下に示すアクリル酸エステル単量体およびメタクリル酸エステル単量体が代表的なもので、アクリル酸エステル単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、フェニルアクリレートフェニル等が挙げられる。メタクリル酸エステル単量体としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート等が挙げられる。
これらのスチレン単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体は、1種類単独でもまたは2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
また、スチレンアクリル共重合体には、上述したスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体のみで形成された共重合体の他に、これらスチレン単量体および(メタ)アクリル酸エステル単量体に加えて、一般のビニル単量体を併用して形成されるものもある。以下に、本発明でいうスチレンアクリル共重合体を形成する際に併用可能なビニル単量体は、カルボキシ基を有するビニル単量体であることが好ましい。カルボキシ基を有するビニル単量体の具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等が挙げられる。
ビニル樹脂の形成方法は、特に制限されず、公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用して単量体を重合する方法が挙げられる。
公知の油溶性あるいは水溶性の重合開始剤を使用して単量体を重合する方法が挙げられる。油溶性の重合開始剤としては、具体的には、以下に示すアゾ系またはジアゾ系重合開始剤や過酸化物系重合開始剤がある。
アゾ系またはジアゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
過酸化物系重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジン等が挙げられる。
また、乳化重合法で樹脂粒子を形成する場合は水溶性ラジカル重合開始剤が使用可能である。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム(ペルオキソ二硫酸カリウム)、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等が挙げられる。
必要に応じて例えば、n−オクチルメルカプタンなどの公知の連鎖移動剤を使用してもよい。
(結晶性ポリエステル樹脂と、非晶性樹脂との質量比)
本発明の好ましい実施形態によれば、前記結晶性ポリエステル樹脂に対して、前記非晶性樹脂の質量比が3〜50である。本発明のより好ましい実施形態によれば、前記結晶性ポリエステル樹脂に対して、前記非晶性樹脂の質量比が4〜19である。特に、4以上であることによって、結晶性ポリエステル樹脂が非晶性樹脂に対して適当な量となり、定着後の画像中の結晶性ポリエステル樹脂と非晶性樹脂とは相溶状態になることを抑制し、特に、19以下であることによって結晶性ポリエステル樹脂が非晶性樹脂に対して適当な量となり、定着後の画像中の結晶性ポリエステル樹脂と非晶性樹脂とは相分離状態になることを抑制させる。より好ましくは6〜15であり、かような形態の場合、かかる技術的効果がより発揮される。
(トナー)
本発明の好ましい実施形態のトナーは、結晶性ポリエステル樹脂および非晶性樹脂と、着色剤および必要に応じて内添剤とを含有するトナー母体粒子に、外添剤を添加することによりなる。なお、本発明のトナーは、単層構造であってもよいしコアシェル構造であってもよい。コアシェル構造の製造方法も従来公知の知見が適宜適用される。
(着色剤)
着色剤としては公知の着色剤が使用できる。
具体的には、イエロートナーに含有される着色剤としては、例えばC.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185などが挙げられる。これらは1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特にC.I.ピグメントイエロー74が好ましい。イエロートナーに含有される着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量部である。
具体的には、マゼンタトナーに含有される着色剤としては、例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222などが挙げられる。これらは1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特にC.I.ピグメントレッド122が好ましい。マゼンタトナーに含有される着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1.00〜7.00質量部であることが好ましく、より好ましくは1.52〜4.16質量部である。
具体的には、シアントナーに含有される着色剤としては、例えばC.I.ピグメントブルー15:3などが挙げられる。シアントナーに含有される着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜15質量部である。
ブラックトナーに含有される着色剤としては、例えばカーボンブラック、チタンブラックなどが挙げられる。カーボンブラックとしては、例えばチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが挙げられる。ブラックトナーに含有される着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、5〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは6〜12質量部である。
(内添剤)
内添剤としては、特に制限されないが、荷電制御剤、離型剤などが挙げられる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては、摩擦帯電により正又は負の帯電を与えることのできる物質であれば特に限定されず、公知の種々の正帯電制御剤及び負帯電制御剤を用いることができる。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.01〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。
(離型剤)
離型剤としては、公知の種々のワックスを用いることができる。
ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘニル、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して5〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは6〜20質量部である。
(トナー母体粒子の平均円形度)
トナー母体粒子は、乳化凝集法によって作製されうる。よって、作製されるトナー母体粒子(トナー)の形状は、真球に近くなる。トナー母体粒子の下記数式1で示される平均円形度(単に、円形度とも称する)は、0.910以上であることが好ましい。また、転写効率の向上や帯電安定性の観点から、より好ましくは0.920〜0.996である。
なお、平均円形度の測定は、実施例記載の方法による。
(トナー母体粒子の粒径)
トナー母体粒子の粒径は、体積基準のメジアン径(D50)で3〜8μmであることが好ましい。この粒径は、凝集剤の濃度、融着時間、重合体自体の組成によって制御することができる。体積基準のメジアン径(D50)が3〜8μmであることにより、細線の再現性や、写真画像の高画質化が達成できる。なお、体積基準のメジアン径(D50)は、例えば、「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)により測定できる。
(外添剤)
トナー母体粒子には、流動性や帯電性を改善する目的で外添剤を添加することもできる。外添剤としては、例えば、数平均一次粒子径5〜30nmの粒径の、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化チタン粒子などの無機酸化物粒子や、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物粒子などの無機粒子が挙げられる。
耐熱保管性及び環境安定性の観点から、カップリング剤等の公知の表面処理剤により表面の疎水化処理が施されていてもよく、表面処理剤は、特に好ましくは、ジメチルジメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、メチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等が挙げられる。疎水化度は、30〜90程度が好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、本発明のトナーの製造方法について説明する。本発明のトナーの製造方法は、乳化凝集法であることが好ましい。乳化凝集法を採用することによって、トナーの小粒径化が図れ、微粉成分の発生を抑制できることで粒度分布がシャープなトナーを得られる利点がある。また、製造時の所要エネルギーが少ないという利点もある。
本発明の好ましい実施形態によれば、乳化凝集法は、結晶性ポリエステル樹脂微粒子の分散液、非晶性樹脂微粒子の分散液、着色剤微粒子の分散液、離型剤の分散液などの、トナー母体粒子を構成する成分の分散液を、水系の環境下にて混合し、凝集剤の添加によってこれらを凝集させ、必要に応じて凝集停止剤を添加して粒径制御を行い、融着によって形状制御を行なう方法で、これにより、トナー母体粒子を製造する。
なお、上記のいずれかの分散液には、予め分散のために、適宜公知の界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム(ドデシル硫酸ナトリウム)などのアニオン系界面活性剤)を使用しておいてもよい。
また、これらの分散液を混合した後、公知のpH調整剤(例えば、水酸化ナトリウム)などでpHを8〜11程度に調整してもよい。
次いで、水系媒体中で、結晶性ポリエステル樹脂微粒子と、非晶性樹脂微粒子と、離型剤と、着色剤微粒子とを凝集させ、これら粒子を融着させてトナー母体粒子を作製する。この際、これらを一緒にして凝集させてもよいし、任意の順序で凝集させてもよい。
好適な形態では、結晶性ポリエステル樹脂微粒子の分散液と、非晶性樹脂微粒子の分散液と、離型剤分散液と、着色剤微粒子分散液とを混合した水系媒体中に、アルカリ金属塩やアルカリ土類(第2族)金属塩の等を凝集剤として添加し、融着を進行させる。この際、25〜35℃に保ちながら、5〜20分掛けて凝集剤を添加し、例えば30〜90分掛けて、70〜90℃程度に昇温して、粒子成長させることが好ましい。そして、トナー母体粒子の大きさが目標の大きさになった時に、凝集停止剤を添加して凝集を停止させる。
その後、反応系を加熱処理することにより、トナー母体粒子の形状が所望の形状になるまで熟成を行い(融着を進行し)、トナー母体粒子を完成させる。熟成処理として、液温を70〜90℃にして、0.5〜6時間加熱撹拌を行い、平均円形度を通常、0.91以上、好ましくは0.920〜0.996になるまで粒子の融着を進行させる。また、融着の進行を行った後、任意の速度で、冷却を行うことが好ましい。
なお、熟成工程では熱および撹拌によるせん断をトナー粒子に加えることにより、凝集粒子中の樹脂微粒子同士を融着させるとともに粒子の円形度および表面性を制御することができる。
最後に、所望の冷却速度で所望の温度に冷却し、固液分離、洗浄、乾燥をそれぞれ所望の回数行うことによって、トナー母体粒子を作製することができる。
(凝集剤)
凝集を進行させる凝集剤としては、特に限定されるものではないが、電荷中和反応と架橋作用を使い粒子を成長させるものとして金属塩から選択されるものが好適である。金属塩としては、例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の塩などの一価の金属塩;カルシウム、マグネシウム、マンガン、銅などの二価の金属塩;鉄、アルミニウムなどの三価の金属塩などが挙げられる。
具体的な金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、酢酸亜鉛などを挙げることができ、これらの中で、より少量で凝集を進めることができることから、二価の金属塩を用いることが特に好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(凝集停止剤)
凝集粒子の成長を停止させる凝集停止剤としては凝集作用を緩和させる塩が用いられる。例えば塩化ナトリウム、多価有機酸またはその塩、アミノ酸、ポリホスホン酸またはこれらの塩を使用することができる。また系内のpHを変化させることによって凝集作用を緩和させる方法も用いることができる。
(外添剤の添加)
上記のようにトナー母体粒子を作製し、公知の方法(例えば、ヘンシェルミキサー等による混合)で、上記の外添剤を添加することによって、トナーを作製することができる。この際、回転翼周速は、20〜60m/sec程度であることが好ましく、温度は25〜45℃程度、時間は10〜30分程度であることが好ましい。必要に応じて、粗大粒子を除去してもよい。
(現像剤)
本発明のトナーは、例えば磁性体を含有させて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非磁性トナーを単独で使用する場合などが考えられ、いずれも好適に使用することができる。
二成分現像剤を構成するキャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子を用いることが好ましい。
キャリアとしては、その体積平均粒径としては15〜100μmのものが好ましく、25〜60μmのものがより好ましい。
キャリアとしては、さらに樹脂により被覆されているものまたは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアを用いることが好ましい。被覆用の樹脂組成としては、特に限定はないが、例えば、オレフィン樹脂、シクロヘキシルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体、スチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂あるいはフッ素樹脂などが用いられる。また、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂など使用することができる。
以下、本発明の代表的な実施形態を示し、本発明につきさらに説明するが、無論、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではない。なお、実施例中において特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を表す。
[測定方法]
(分子量)
本発明において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量は、以下のようにして測定される値である。
具体的には、装置「HLC−8120GPC」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZ−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒を流速0.2ml/minで流し、測定試料を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mlになるようにキャリア溶媒に溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出される。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いた。
結晶性ポリエステルを測定する場合のキャリア溶媒には、クロロホルムを用いた。非晶性樹脂を測定する場合のキャリア溶媒にはテトラヒドロフラン(THF)を用いた。
結果を表3、表5および表7に示す。
(融点)
結晶性ポリエステル樹脂の融点は、以下のようにして測定される値である。
結晶性ポリエステルの融点は、明確な融解ピークのピークトップの温度を示し、「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて示差走査熱量分析によってDSC測定される。
ここで、明確な融解ピークとは、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において、昇温速度10℃/minで測定した際に、融解ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。
具体的には、測定試料(結晶性ポリエステル樹脂)1.0mgを、アルミニウム製パン(KITNO.B0143013)に封入し、これを「ダイヤモンドDSC」のサンプルホルダーにセットし、測定温度0〜200℃で、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分の測定条件で、加熱−冷却−加熱の温度制御を行い、その2度目の加熱におけるデータをもとに解析される。
結果を表3に示す。
<トナー1>
〔結晶性ポリエステル樹脂〔cpr1〕の合成例〕
窒素導入管、脱水管、撹拌拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに下記の重縮合系樹脂の原料モノマーおよびエステル化触媒としてTi(OBu)0.4質量部を入れ、180℃で4時間反応させた(表2)。
・セバシン酸(デカン二酸) 190質量部
・テレフタル酸 230質量部
・1,6−ヘキサンジオール 280質量部
その後、毎時10℃で210℃まで昇温し、210℃で5時間保持した後、減圧下(8kPa)にて1時間反応させることで結晶性ポリエステル樹脂〔cpr1〕を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂〔cpr1〕は、数平均分子量(Mw)が18,000、融点が91℃であった。
〔結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液〔cpd1〕の調製例〕
結晶性ポリエステル樹脂〔cpr1〕30質量部を溶融させて溶融状態のまま、乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)に対して毎分100質量部の移送速度で移送した。また、この溶融状態の結晶性ポリエステル樹脂〔cpr1〕の移送と同時に、当該乳化分散機に対して、水性溶媒タンクにおいて試薬アンモニア水70質量部をイオン交換水で希釈した、濃度0.37質量%の希アンモニア水を、熱交換機で100℃に加熱しながら毎分0.1リットルの移送速度で移送した。そして、この乳化分散機を、回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cmの条件で運転することにより、体積基準のメジアン径が200nmの結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液〔cpd1〕を調製した。
〔非晶性ポリエステル樹脂〔apr1〕の合成例〕
窒素導入管、脱水管、撹拌拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに下記の重縮合系樹脂の原料モノマーおよびエステル化触媒としてTi(OBu)1.0質量部を入れ、180℃で4時間反応させた。
・フマル酸 132質量部
・テレフタル酸 45質量部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加体 500質量部
その後、毎時10℃で210℃まで昇温し、210℃で5時間保持した後、減圧下(8kPa)にて1時間反応させた。
次に200℃まで冷却したのち、減圧下(20kPa)にて1時間反応させることで非晶性ポリエステル樹脂〔apr1〕を得た。得られた非晶性ポリエステル樹脂〔apr1〕は、重量平均分子量(Mw)が35,000であった。
〔非晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液〔apd1〕の調製例〕
結晶性ポリエステル樹脂〔apr1〕30質量部を溶融させて溶融状態のまま、乳化分散機「キャビトロンCD1010」(株式会社ユーロテック製)に対して毎分100質量部の移送速度で移送した。また、この溶融状態の非晶性ポリエステル樹脂〔apr1〕の移送と同時に、当該乳化分散機に対して、水性溶媒タンクにおいて試薬アンモニア水70質量部をイオン交換水で希釈した、濃度0.37質量%の希アンモニア水を、熱交換機で100℃に加熱しながら毎分0.1リットルの移送速度で移送した。そして、この乳化分散機を、回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cmの条件で運転することにより、体積基準のメジアン径が180nm、非晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液〔apd1〕を調製した。
〔非晶性樹脂(ビニル樹脂)微粒子[avr1]の水系分散液[avd1]の調製例〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム8質量部およびイオン交換水2733質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、ペルオキソ二硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させたものを添加し、再度液温80℃とし、
・スチレン 477質量部
・メタクリル酸メチル 123質量部
・n−ブチルアクリレート 180質量部
・メタクリル酸 35質量部
・n−オクチルメルカプタン 8質量部
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行った後、20℃まで冷却を行い、ビニル樹脂からなる非晶性樹脂微粒子の水系分散液を調製した。
得られた非晶性樹脂微粒子の水系分散液について、非晶性樹脂微粒子の体積基準のメジアン径が150nm、ガラス転移点(Tg)が53℃、重量平均分子量(Mw)が32,000であった。
〔離型剤分散液の調製例〕
・パラフィンワックス(HNP0190、日本精蝋株式会社製(融点85℃)) 200質量部
・ドデシル硫酸ナトリウム 20質量部
・イオン交換水 2200質量部
以上の成分を混合した溶液を95℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、体積基準のメジアン径100nmの離型剤分散液[w1]を調製した。
〔着色剤微粒子の水系分散液〔Bk〕の調製例〕
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に添加した。この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子の水系分散液〔Bk〕を調製した。
得られた着色剤微粒子の水系分散液〔Bk〕について、着色剤微粒子の平均粒径(体積基準のメジアン径)は110nmであった。
〔実施例1:ブラックトナーの製造例1〕
撹拌装置、温度センサー、冷却管を取り付けた反応容器に、
・非晶性樹脂微粒子の水系分散液[apd1] 540質量部(固形分換算)、
・結晶性ポリエステル樹脂微粒子の水系分散液〔cpd1〕 60質量部(固形分換算)、
・離型剤分散液[w1]60質量部(固形分換算)、
・着色剤微粒子の水系分散液〔Bk1〕48質量部(固形分換算)
を投入した後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
次いで、塩化マグネシウム50質量部をイオン交換水50質量部に溶解した水溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.0μmとなるように、撹拌速度を制御した。その後、塩化ナトリウム190質量部をイオン交換水760質量部に溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。
さらに80℃の状態で3時間加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させた後、1℃/minの冷却速度で30℃に冷却した。得られたトナー母体粒子は測定装置「FPIA−3000」(Sysmex社製)を用いて測定した(HPF検出数を4000個)平均円形度が0.957であった。
次いで、固液分離し、脱水したトナーケーキをイオン交換水に再分散し固液分離する操作を3回繰り返して洗浄したのち、40℃で24時間乾燥させることにより、ブラックトナー母体粒子〔1X〕を得た。ブラックトナー母体粒子〔1X〕の大きさは、メジアン径(D50)で6.0μmであった。いずれの実施例・比較例も粒径は同じであった。
得られたブラックトナー母体粒子〔1X〕100質量部に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)0.6質量部および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)1.0質量部を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により回転翼周速35m/sec、32℃で20分間混合する外添剤処理工程後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより、トナー〔1〕を得た。
トナー〔1〕に対して、シクロヘキシルメタクリレートとメチルメタクリレートとの共重合樹脂(モノマー質量比=1:1)を被覆した体積平均粒子径30μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が6質量%となるようにして混合することにより、現像剤〔1〕を得た。
<トナー2〜22>
トナー2〜22は、下表1の組成となるように変更して、トナー1と同様に作製した。
トナー1〜22のまとめを表1に示す。
[評価]
(画像の折り強度の評価)
複写機「bizhub PRESS(登録商標)C1070」(コニカミノルタ社製)を用い、定着装置を、加熱ローラの表面温度(定着温度)を120〜200℃の範囲で変更することができるように改造したものに現像剤をそれぞれ装填して用いた。
常温常湿(温度20℃、湿度50%RH)の環境下において、A4サイズの上質紙「CFペーパー」(コニカミノルタ社製)上に、トナー付着量11g/m のベタ画像を定着させる定着実験を、設定される定着温度を120℃から2℃刻みで増加させるように変更しながら200℃まで繰り返し行った。
上記で得られた各定着温度におけるプリント物に対してブラックの反射濃度を9点測定し、その平均値を[D1]とした。ブラックの反射濃度は、分光光度計「Gretag Macbeth Spectrolino」(Gretag Macbeth社製)を用いて測定した。測定は光源にD65光源、反射測定アパーチャにφ4mmのものを使用し、測定波長域380〜730nmを10nm間隔、視野角(observer)を2°、基準合わせに専用白タイルを用いた条件下で実施した。
その後、速やかに折り機でベタ画像に荷重300kPaをかけて折り目をつけ、直径2mmのノズルから0.35MPaの圧縮空気を画像より1cmの距離から吐出させて画像の折り目に吹き付けた。
圧縮空気を吹き付けた部分でブラックの反射濃度を9点測定し、その平均値を[D2]とした。
各定着温度におけるプリント物に対し、[D2]/[D1]を算出し、はじめて0.9を超えた温度を折り強度の合格温度[T1]とした。
[T1]が150℃以下であるものを合格と判定した。
(画像の折り強度の経時変化の評価)
画像の折り強度の評価で得られた温度[T1]で定着したプリント物を1カ月、常温常湿(温度20℃、湿度50%RH)の環境下にて静置した後、プリント物の折り目の付いていない部分に対して、上記と同様に折り目をつけた後、圧縮空気を吹き付けた。圧縮空気を吹き付けた部分でブラックの反射濃度を9点測定し、その平均値を[D3]とした。
上記で得られた[D1]から[D3]を用いて、下記式の値を算出した。
([D3]/[D1])−([D2]/[D1])
−評価基準−
上記の値が0.10未満であるものを合格とし、0.10以上であるものは画像強度の経時変化が大きいと判断し、不合格とした。
(耐ドキュメントオフセット性の評価)
複写機「bizhub PRESS(登録商標) C1070」(コニカミノルタ社製)を用い、常温常湿(温度20℃、湿度50%RH)の環境下において、A4サイズのコート紙「PODグロスコート100」(王子製紙社製)上に、トナー付着量9g/m のベタ画像を1枚出力した。得られたプリント物にPODグロスコート100の白紙を重ね、その上に10g/cm 相当の重量の荷重をかけ、温度50℃、湿度40%RHの環境に3日間放置した後、重ねた2枚のプリント物を剥離し、画像欠損について下記の評価基準に従って評価した。
本発明においては「G5」から「G2」である場合を合格とする。
−評価基準−
G1:画像部が定着されている紙ごと剥がれて、画像欠損が激しい。
G2:画像部のところどころ、わずかに画像欠損の白抜けが発生しているが、許容できるレベル。
G3:互いの画像表面に画像のあれやグロスの低下は発生するが、画像として画像欠損は殆どなく問題ないレベル。
G4:重ねたプリント物を剥離するときに、パリッと音がし、わずかに画像の移行が見られるが、画像欠損はなく、全く問題ないレベル。
G5:全く画像欠損や画像の移行が見られない。
(帯電量の環境差評価)
複写機「bizhub PRESS(登録商標) C1070」(コニカミノルタ社製)を用い、作製したトナーと現像剤とをそれぞれ順次装填し、低温低湿(10℃・20%RH)環境、高温高湿(30℃・80%RH)環境で、それぞれ印字率5%の文字画像を1万枚プリントした。
初期と1万枚印刷後に現像剤を採取しトナー帯電量を測定した。帯電量の測定は、ブローオフ式帯電量測定機「TB−200」(東芝ケミカル(株)製)を用いた。
−判定基準−
なお、低温低湿環境と高温高湿環境での初期帯電量と1万枚印刷後の帯電量における最大値と最小値の差を変動幅Δとして評価した。
判定基準は下記の通りとし、15μC/g未満を合格とした。
◎:0μC/g以上10μC/g未満、
○:10μC/g以上15μC/g未満、
×:15μC/g以上21μC/g未満、
××:21μC/g以上。

Claims (8)

  1. 芳香族多価カルボン酸モノマーを含む多価カルボン酸と、多価アルコールとの重縮合反応によって結晶性ポリエステル樹脂を得ることと、
    芳香族化合物モノマーを含むモノマー成分を用いて重合することにより非晶性樹脂を得ることと、
    を含む、前記結晶性ポリエステル樹脂および前記非晶性樹脂を含む、静電潜像現像用トナーの製造方法であって、
    前記芳香族多価カルボン酸モノマーの含有量が、前記多価カルボン酸の含有量に対し、30〜80モル%であり、
    前記芳香族化合物モノマーの含有量が、前記モノマー成分の含有量に対し、50〜70モル%である、製造方法。
  2. 前記芳香族多価カルボン酸モノマーが、炭素数6〜12の芳香族のジカルボン酸である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記芳香族多価カルボン酸モノマーが、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、オルトフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−フェニレン二酢酸、ジフェニル−p,p'−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4'−ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、または、ピレンテトラカルボン酸である、請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記芳香族多価カルボン酸モノマーの含有量が、前記多価カルボン酸モノマーの含有量に対し、40〜70モル%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記芳香族化合物モノマーが、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、オルトフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−フェニレン二酢酸、ジフェニル−p,p'−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4'−ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミン、スチレン単量体、または、フェニルメタクリレートである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記結晶性ポリエステル樹脂に対して、前記非晶性樹脂の質量比が4〜19である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記非晶性樹脂が、ポリエステル樹脂を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記非晶性樹脂が、ビニル樹脂を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
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