JP2006214821A - 緩急機構を備えた機械式時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複雑な構造の緩急針を必要としないで、「ひげぜんまい」の外周部の有効長さを容易に調節できるような緩急機構を備えた機械式時計を提供する。
【解決手段】 本発明の機械式時計では、てんぷ70は、てん真71と、ひげぜんまい74と、てん輪79とを含む。てん輪79の中心部は、てん真71に固定され、ひげぜんまい74の内端部は、てん真71に固定されている。ひげぜんまい74の外周部74gは、1個又は複数の緩急調整用連結部75a〜75fによって調整ばね76に連結されている。調整ばね76の外端部76hは、ひげ持72bに取り付けられている。
ことを特徴とする
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般的には、緩急機構を備えた機械式時計に関する。特に、本発明は、てんぷに含まれる「ひげぜんまい」の外周部の有効長さを容易に調節できるような緩急調整用連結部を含む緩急機構を備えた機械式時計に関する。
従来の機械式時計において、広く知られている代表的な緩急機構では、てんぷに含まれる「ひげぜんまい」の外周部が、緩急針に取り付けられた「ひげ棒」に接触することによって、「ひげぜんまい」の有効長さを変えて、時計の歩度(1日あたりの時計の進み又は遅れの程度)を変化させている(特許文献1の図1、図2を参照)。さらに、従来の改良された緩急機構では、レーザ装置を用いて、「ひげぜんまい」の外周部の表面の一部にレーザビームを照射して、表面の一部の厚さが薄くなるように加工して、1個又は複数の凹部を形成している(特許文献1の図3〜図7を参照)。
米国特許第6、534、742B2明細書
しかしながら、従来の代表的な緩急機構では、てんぷの振り角の変化や、時計の携帯される姿勢の変化により、「ひげぜんまい」の外周部が「ひげ棒」に接触する場合もあれば、「ひげぜんまい」の外周部が「ひげ棒」に接触しない場合もある。また、「ひげぜんまい」の外周部が「ひげ棒」に接触するため、「ひげぜんまい」が伸び縮みするときに、「ひげぜんまい」の中心部を基準にして「ひげぜんまい」が伸び縮みしないで、「ひげぜんまい」の中心部から偏心した位置を基準にして「ひげぜんまい」が伸び縮みすることがあった。したがって、従来の代表的な緩急機構を使用すると、時計の歩度が不安定になるという課題があった。さらに、従来の代表的な緩急機構では、時計の歩度を調整するために、てんぷ受に対して回転可能に設けられた緩急針体に「ひげ棒」を設けることが必要であった。
また、従来の改良された緩急機構では、レーザ装置を用いて、「ひげぜんまい」の外周部の一部を精密に加工して凹部を形成している。したがって、レーザ装置を用いて加工すべき「ひげぜんまい」の外周部の位置、加工すべき凹部の形状、形成される凹部の厚さなどを正確に管理するために、レーザビームの直径、照射位置、移動方向、移動速度、照射時間などを高精度で制御することが必要であった。
本発明の目的は、複雑な構造の緩急針を必要としないで、「ひげぜんまい」の外周部の有効長さを容易に調節できるような緩急機構を備えた機械式時計を提供することにある。
本発明の他の目的は、「ひげ棒」を用いていないで、確実かつ容易に時計の歩度を安定させることができるような緩急機構を備えた機械式時計を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、レーザビームの直径、照射位置、移動方向、移動速度、照射時間などを高精度で制御することを必要としないで、レーザ装置を用いて容易に加工することができるような緩急機構を備えた機械式時計を提供することにある。
本発明は、ムーブメントの基板を構成する地板と、時刻情報を表示するための表示車と、ぜんまいを有しかつ表示車を回転させるように回転する香箱車と、表示車の回転速度を制御するためのがんぎ車、アンクル、てんぷを含む脱進調速機構とを有する機械式時計であって、てんぷは、てん真と、ひげぜんまいと、てん輪とを含み、てん輪の中心部は、てん真に固定され、ひげぜんまいの内端部は、てん真に固定され、ひげぜんまいの外周部は、1個又は複数の緩急調整用連結部によって調整ばねに連結されており、調整ばねの外端部は、ひげ持に取り付けられることを特徴とする。緩急調整用連結部のそれぞれの内側端部は、ひげぜんまいの外周部に対して、溶接加工によって固定することができる。この構成により、複雑な構造の緩急針を必要としないで、「ひげぜんまい」の外周部の有効長さを容易に調節できるような緩急機構を備えた機械式時計を実現することができる。また、本発明の機械式時計は、「ひげ棒」を用いていないので、確実に時計の歩度を安定させることができる。
本発明機械式時計では、複数の緩急調整用連結部は等しい長さ、等しい高さ、等しい厚さを有するように形成され、前記複数の緩急調整用連結部は等しい角度間隔で配置されるのが好ましい。この構成により、ひげぜんまいの外周部と、調整ばねとを、バランスよくかつ確実に固定することができる。本発明機械式時計では、ひげぜんまいの外周部は、最初に複数の緩急調整用連結部によって調整ばねに連結され、複数の緩急調整用連結部のうちの少なくとも1箇所を切断することによって、ひげぜんまいの外周部は調整ばねに連結されるようになっている。この構成により、調整ばねをひげぜんまいの一部分とみなすことができ、ひげぜんまいの有効長さを容易に調整することができる。
また、本発明の機械式時計は、ひげぜんまいの外周部は、複数の緩急調整用連結部によって調整ばねに連結されており、調整ばねの外端部は、ひげ持に取り付けられており、調整ばねは、複数の長さ方向ばね部分を含んでおり、複数の緩急調整用連結部の間に位置する調整ばねの長さ方向ばね部分のうちの少なくとも1箇所を切断することによって、ひげぜんまいの外周部は調整ばねに連結されるようになっている。緩急調整用連結部をレーザ加工によって切断することができる。本発明の機械式時計は、レーザ加工の条件を高精度で制御することを必要としないので、レーザ装置を用いて緩急機構を迅速かつ容易に加工することができる。したがって、この構成により、ひげぜんまいの有効長さを広い範囲にわたって、容易に調整することができる。
本発明機械式時計では、複数の緩急調整用連結部は等しい長さ、等しい高さ、等しい厚さを有するように形成され、複数の緩急調整用連結部は等しい角度間隔で配置されるのがよい。この構成により、ひげぜんまいの外周部と複数の緩急調整用連結部とを容易に固定することでき、また、ひげぜんまいの外周部の有効長さを効果的に調整することができる。
また、本発明機械式時計では、てんぷは、さらに、ひげ玉を含み、ひげぜんまいの内端部はひげ玉に固定され、調整ばねの外端部は、ひげ持に取り付けられることなしに、ひげ玉に固定されるように構成することができる。この構成により、ひげ持と、ひげ持受を使用しないで、ひげぜんまいの有効長さを変えて、時計の歩度を容易に調整することができる。また、本発明機械式時計では、調整ばねの材質、厚さ及び高さのうちの少なくとも1つを、ひげぜんまいの対応する特性と異なるように形成してもよい。この構成により、ひげぜんまいの有効長さと、調整ばねの有効長さを同時に変えて、時計の歩度を一層細かく調整することができる。
本発明は、緩急機構を備えた機械式時計において上記の構造としたので、複雑な構造の緩急針を必要とせず、「ひげぜんまい」の外周部の有効長さを容易に調節することができる。また、本発明の機械式時計は、「ひげ棒」を用いていないので、確実かつ容易に時計の歩度を安定させることができる。さらに、本発明の機械式時計は、レーザ加工の条件を高精度で制御することを必要としないので、レーザ装置を用いて緩急機構を迅速かつ容易に加工することができる。
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。ムーブメントに文字板、針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。時計の基板を構成する地板の両側のうちで、時計ケースのガラスのある方の側、すなわち、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」又は「ガラス側」又は「文字板側」と称する。地板の両側のうちで、時計ケースの裏蓋のある方の側、すなわち、文字板と反対の側をムーブメントの「表側」又は「裏蓋側」と称する。ムーブメントの「表側」に組み込まれる輪列を「表輪列」と称する。ムーブメントの「裏側」に組み込まれる輪列を「裏輪列」と称する。本発明の機械式時計は、裏蓋の無い外装構造に用いることもできる。従って、本発明は、機械式時計の外装構造を、裏蓋を有するものに限定することを意図するものではない。
(1)第1の実施の形態:
以下に、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(1・1)表輪列の構造:
図4〜図6を参照すると、本発明の機械式時計は、ムーブメント20の基板を構成する地板22を備える。以下に説明する本発明の実施の形態では、地板22の外形形状は、ほぼ円形である。なお、地板22の外形形状は四角形、多角形、長円形等の他の形状であってもよい。本発明の実施の形態では、香箱車、二番車、三番車、四番車等の表輪列、回転錘、つめレバー等の自動巻機構、おしどり、かんぬき等の切換機構は、それぞれムーブメント20の文字板側と反対側、すなわち、表側に組み込まれる。
二番車24が地板22のほぼ中心に回転可能に組み込まれる。二番車24は地板22と二番受26との間に組み込まれる。筒かな28が二番車24の針取付け部に近い方の先端に隣接した外周部分にスリップ可能に、地板22の文字板側に組み込まれる。筒かな28は二番車24と一体に回転する。香箱車30が地板22と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。香箱車30の香箱歯車は二番車24の二番かなに噛み合う。三番車34が地板22と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。二番車24の二番歯車は三番かなに噛み合うように構成されている。四番車40が二番受26と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。三番車34の三番歯車は四番車40の四番かなに噛み合うように構成されている。がんぎ車50が地板22と一番受32との間に回転可能に組み込まれる。四番車40の四番歯車はがんぎ車50のがんぎかなに噛み合うように構成されている。
秒を表示するために作動する四番車40の回転中心は、二番車24の回転中心300と同一である。すなわち、本発明の機械式時計の実施の形態は、中三針腕時計を示す。四番車40の回転中心は、二番車24の回転中心300と別個の位置にあってもよい。三番車34が二番車24の回転を四番車40に伝達させる。ここで、輪列の数は上記のものだけに制限されず、更に、1つ以上の伝達車を追加してもよい。
(1・2)脱進調速機構の構造:
図4〜図6を参照すると、アンクル60が地板22とアンクル受62との間に揺動可能に組み込まれる。アンクル60は2つの爪石63及びけん先64を有する。がんぎ車50のがんぎ歯車は爪石63と係合する。てんぷ70が地板22とてんぷ受72との間に回転可能に組み込まれる。図1及び図6を参照すると、てんぷ70は、てん真71と、ひげぜんまい74と、振り石76と、ひげ玉78と、てん輪79とを含む。アンクル60のけん先64は振り石76と係合するように構成される。てん輪79の中心部は、てん真71に固定される。ひげぜんまい74の内端部は、てん真71に固定されたひげ玉78に固定される。ひげぜんまい74の外周部74gは、複数の緩急調整用連結部75a〜75fによって調整ばね76に連結される。調整ばね76の外端部76hは、ひげ持72bに取り付けられる。ひげ持72bは、ひげ持受72aに取り付けられる。ひげ持受72aは、てんぷ受72に取り付けられる。
ひげぜんまい74は、「エリンバー」などの弾性材料の合金で形成される。例えば、ひげぜんまい74の厚さは、0.03mmであり、ひげぜんまい74の高さ(てん真71の軸線方向にそう寸法)は、0.15mmである。調整ばね76は、「エリンバー」などの弾性材料の合金で形成される。例えば、調整ばね76の厚さは、0.03mmであり、調整ばね76の高さ(てん真71の軸線方向にそう寸法)は、0.15mmである。複数の緩急調整用連結部75a〜75fは、「エリンバー」などの弾性材料の合金で形成される。例えば、複数の緩急調整用連結部75a〜75fのそれぞれの厚さは、0.03mmであり、複数の緩急調整用連結部75a〜75fのそれぞれの長さは、0.2mmであり、複数の緩急調整用連結部75a〜75fのそれぞれの高さ(てん真71の軸線方向にそう寸法)は、0.15mmである。すなわち、複数の緩急調整用連結部75a〜75fは等しい長さ、等しい高さ、等しい厚さを有するように形成されるのが好ましい。この構成により、ひげぜんまい74の外周部74gと、調整ばね76とを、バランスよくかつ確実に固定することができる。
複数の緩急調整用連結部75a〜75fは、ひげぜんまい74の外周部74gと、調整ばね76との間において、てん真71の中心軸線を基準として開角50度〜90度の範囲内に、等しい角度間隔、すなわち、10度〜18度の角度間隔をなすように配置されるのが好ましい。この構成により、ひげぜんまい74の外周部74gと複数の緩急調整用連結部75a〜75fとを容易に固定することでき、また、ひげぜんまい74の外周部74gの有効長さを効果的に調整することができる。図1には6個の緩急調整用連結部を図示しているけれども、緩急調整用連結部の個数は、2個〜12個であるのが好ましい。この構成により、ひげぜんまい74の外周部74gの有効長さを広い範囲に調整することができる。緩急調整用連結部の個数は、4個〜8個であるのが一層好ましい。この構成により、ひげぜんまい74の外周部74gと複数の緩急調整用連結部75a〜75fとの占める領域を大きくすることなしに、ひげぜんまい74の外周部74gの有効長さを広い範囲に調整することができる。
調整ばね75は、ひげぜんまい74と材質、厚さ及び高さが全て同じであるように形成されるのが好ましい。この構成により、調整ばね75をひげぜんまい74の一部分とみなすことができ、ひげぜんまい74の有効長さを容易に調整することができる。また、複数の緩急調整用連結部75a〜75fは、ひげぜんまい74と材質、厚さ及び高さが全て同じであるように形成されるのが好ましい。この構成により、ひげぜんまい74の振動に悪い影響を与えることなし、ひげぜんまい74の外周部74gと、調整ばね76とを、バランスよくかつ確実に固定することができる。
緩急調整用連結部75a〜75fのそれぞれの内側端部は、ひげぜんまい74の外周部74gに対して、溶接加工によって固定することができる。緩急調整用連結部75a〜75fの内側のそれぞれの端部は、ひげぜんまい74の外周部74gに対して、はんだづけ、接着加工などによって固定することもできる。緩急調整用連結部75a〜75fのそれぞれの外側端部は、調整ばね76に対して、溶接加工によって固定することができる。緩急調整用連結部75a〜75fの内側のそれぞれの端部は、ひげぜんまい74の外周部74gに対して、はんだづけ、接着加工などによって固定することもできる。
図1に示すように、ひげぜんまい74の外周部74gは、最初に複数すなわち6個の緩急調整用連結部75a〜75fによって調整ばね76に連結される。図1に示す状態で、ひげぜんまい74を含むてんぷを時計に組んで時計の歩度を測定して、その測定結果に応じて、前記複数の緩急調整用連結部75a〜75fのうちの必要な箇所を切断する。すなわち、緩急調整用連結部75a〜75fのうちの必要な箇所を切断することによって、ひげぜんまい74の有効長さを調整することができる。本発明では、ひげぜんまい74の外周部74gと、調整ばね76とが複数の緩急調整用連結部75a〜75fによって連結されている連結範囲は、ひげぜんまい74の有効長さに入らないものとなっている。なぜなら、上記連結範囲内では、ひげぜんまい74の弾性係数が、ひげぜんまい74の他の領域と比較して大きいので、上記連結範囲内で、ひげぜんまい74は剛体であるものと仮定され、したがって、上記連結範囲内で、ひげぜんまい74の変形が起こりにくいからである。
図1を参照すると、初期状態において、ひげぜんまい74の有効長さは、ひげぜんまい74の内端部から、ひげぜんまい74と一番内側の緩急調整用連結部75aの固定箇所までの長さと、調整ばね76の外端部76hから、調整ばね76と一番外側の緩急調整用連結部75fの固定箇所までの長さとを合計した長さである。ひげぜんまい74の有効長さを設定するための加工に先立って、ひげぜんまい74の有効長さと、時計の歩度との関係を実験により求めておくのがよい。図1に示す状態で、ひげぜんまい74を含むてんぷを時計に組んで時計の歩度を測定する。そして、歩度の測定結果が「歩度の進み」であるときは、その進みの程度に対応するように、例えば、緩急調整用連結部75a、75bをレーザ加工によって切断することができる。レーザ加工を行うときのレーザ光線の直径は、例えば、0.1mm程度にするのがよい。
図2を参照すると、緩急調整用連結部75a、75bを切断した後、ひげぜんまい74の有効長さは、ひげぜんまい74の内端部から、ひげぜんまい74と内側から三番目の緩急調整用連結部75cの固定箇所までの長さと、調整ばね76の外端部76hから、調整ばね76と一番外側の緩急調整用連結部75fの固定箇所までの長さとを合計した長さになる。歩度の測定結果が「歩度の進み」であるときは、その進みの程度に対応するように、例えば、緩急調整用連結部75aの1箇所だけを切断することができるし、緩急調整用連結部75a及び75bの2箇所を切断することもできるし、緩急調整用連結部75a〜75cの3箇所を切断することもできるし、緩急調整用連結部75a〜75dの4箇所を切断することもできるし、或いは、緩急調整用連結部75a〜75eの5箇所を切断することもできる。このように、1箇所又は複数箇所の緩急調整用連結部を切断することによって、ひげぜんまい74の有効長さを変えて、時計の歩度が遅れるように調整することができる。
図3を参照すると、緩急調整用連結部75a、75b、75cと、緩急調整用連結部75e、75fを切断した後、ひげぜんまい74の有効長さは、ひげぜんまい74の内端部から、ひげぜんまい74と内側から四番目の緩急調整用連結部75dの固定箇所までの長さと、調整ばね76の外端部76hから、調整ばね76と内側から四番目の緩急調整用連結部75dの固定箇所までの長さとを合計した長さになる。このように、5箇所の緩急調整用連結部を切断することによって、ひげぜんまい74の有効長さを一番長くなるように変えて、時計の歩度が一番遅れるように調整することができる。この場合、1箇所だけ残す緩急調整用連結部は、緩急調整用連結部75a〜75fのうちのいずれにすることも可能である。変形例として、調整ばね75の材質、厚さ及び高さのうちの少なくとも1つを、ひげぜんまい74の対応する特性と異なるように形成してもよい。この構成により、ひげぜんまい74の有効長さと、調整ばね75の有効長さを同時に変えて、時計の歩度を一層細かく調整することができる。
(1・3)裏輪列の構造:
図5及び図8を参照すると、筒車80が地板22の文字板82のある側に回転可能に組み込まれる。日の裏車90が地板22の文字板82のある側に回転可能に組み込まれる。日の裏車90の日の裏歯車が筒かな28に噛み合う。日の裏車90の日の裏かなが筒車80に噛み合うように構成されている。
(1・4)自動巻機構の構造:
図4〜図6を参照すると、回転錘100が一番受32に回転可能に組み込まれる。回転錘100はボールベアリング(図示せず)を介して一番受32に組み込まれる。一番伝え車(図示せず)が回転錘100のかな(図示せず)に噛み合うように回転可能に組み込まれる。つめレバー(図示せず)が、一番伝え車の偏心カム部分(図示せず)に回転可能に組み込まれる。二番伝え車(図示せず)がつめレバーにつめ部分(図示せず)に係合するように回転可能に組み込まれる。二番伝え車のラチェット歯(図示せず)がつめレバーのつめ部分に係合するように構成されている。回転錘100の回転に基づいて一番伝え車(図示せず)が回転し、つめレバーの作動に基づいて、二番伝え車は所定の方向にのみ回転するように構成される。二番巻伝え車(図示せず)の回転に基づいて、ぜんまいを巻くように構成されている。
(1・5)切換機構の構造:
図4、図7、図9を参照すると、かんぬき押さえ140は弾性変形可能な材料で製造され、例えば、ステンレス鋼で製造されるのが好ましい。かんぬき130は弾性変形可能な材料で製造され、例えば、ステンレス鋼で製造されるのが好ましい。かんぬき130のばね部分132は、直線状の形状、湾曲形状、U字形状等のいずれの形状であってもよい。かんぬき押さえ140の山形部分142が、おしどり120の位置きめピン122に係合して、おしどり120の位置を決め、かつ、巻真110の切換重さを設定する。本発明の機械式時計では、巻真110を1段目、及び、2段目に引き出すことができるように、かんぬき押さえ140の山形部分142を構成している。かんぬき130のばね部分132のばね力により、かんぬき130の案内谷部138が、おしどり120の先端部分の側面に押しつけられる。
(1・6)機械式時計の作動:
次に、本発明の機械式時計の作動について説明する。図4〜図6を参照すると、ぜんまい(図示せず)の力により、香箱車30が回転する。香箱車30の回転により二番車24が回転する。二番車24の回転により三番車34が回転する。三番車34の回転により四番車40が回転する。また、二番車24の回転により筒かな28が同時に回転する。筒かな28の回転により日の裏車90が回転する。日の裏車90の回転により筒車80が回転する。これらの各輪列の回転速度は、てんぷ70、アンクル60及びがんぎ車50の動作により制御される。その結果、四番車40は1分間に1回転する。筒かな28及び二番車24は1時間に1回転する。筒車80は12時間に1回転する。
四番車40に取り付けた秒針40hで「秒」を表示する。筒かな28に取り付けた分針28hで「分」を表示する。筒車80に取り付けた時針80hで「時」を表示する。すなわち、四番車40、筒かな28及び二番車24、筒車80は、時刻情報を表示するための表示車を構成する。時針80h、分針28h、秒針40hと、文字板82の目盛等により、時刻を読み取ることができる。次に、自動巻機構によるぜんまい巻きについて説明する。機械式時計を腕に携帯して腕を前後に振る。回転錘100の回転に基づいてつめレバーが偏心カムの作動のように作動し、ラチェット歯を有する自動巻伝え車(図示せず)等の回転によりぜんまいを巻くことができる。
次に、切換機構の作動について説明する。図4、図7〜図9を参照すると、通常、機械式時計を腕に携帯しているとき、巻真110は0段目にある。次に、カレンダの修正を行うとき、巻真110を引き出して1段目にする。このとき、おしどり120は回転する。かんぬき130は、かんぬきのばね力により回転して、つづみ車162の乙歯162bを第1カレンダ修正伝え車170とかみ合わせる。この状態で巻真110を回転させると、つづみ車162が回転し、第1カレンダ修正伝え車170の回転により日車172或いは曜車174を修正することができる。次に、時刻の修正を行うとき、巻真110を更に引き出して2段目にする。このとき、おしどり120は更に回転する。かんぬき130は、かんぬきのばね力により、上記の回転とは逆方向に回転して、つづみ車162の甲歯162aを日の裏車90とかみ合わせる。この状態で巻真110を回転させると、つづみ車162が回転し、日の裏車90の回転により筒かな28及び筒車80を回転させて時刻表示を修正することができる。
(2)第2の実施の形態:
次に、本発明の機械式時計の第2の実施の形態を説明する。以下の説明は、本発明の機械式時計の第2の実施形態が本発明の機械式時計の第1の実施形態と異なる点を主に述べる。したがって、以下に記載がない個所は、前述した本発明の機械式時計の第1の実施形態についての説明をここに準用する。
図10を参照すると、複数の緩急調整用連結部275a〜275gは、ひげぜんまい274の外周部274gと、調整ばね276との間において、てん真71の中心軸線を基準として開角60度〜342度の範囲内に、等しい角度間隔、すなわち、10度〜57度の角度間隔をなすように配置されるのが好ましい。図10には8個の緩急調整用連結部を図示しているけれども、緩急調整用連結部の個数は、2個〜12個であるのが好ましい。緩急調整用連結部の個数は、6個〜10個であるのが一層好ましい。緩急調整用連結部275a〜275gのそれぞれの内側端部は、ひげぜんまい274の外周部274gに対して、溶接加工によって固定される。調整ばね276は、それぞれの緩急調整用連結部を固定した間に調整ばねの部分、すなわち、7個の長さ方向ばね部分276a〜276gを含む。
図10に示すように、ひげぜんまい274の外周部274gは、最初に複数すなわち7個の緩急調整用連結部275a〜275gによって調整ばね276に連結される。図10に示す状態で、ひげぜんまい274を含むてんぷを時計に組んで時計の歩度を測定して、その測定結果に応じて、調整ばね276の前記長さ方向ばね部分276a〜276gのうちの少なくとも1箇所を切断する。すなわち、長さ方向ばね部分276a〜276gのうちの必要な箇所を切断することによって、ひげぜんまい274の有効長さを調整することができる。図10を参照すると、初期状態において、ひげぜんまい274の有効長さは、ひげぜんまい274の内端部から、ひげぜんまい274と一番内側の緩急調整用連結部275aの固定箇所までの長さである。
本発明では、ひげぜんまい274の外周部74gと、調整ばね276とが複数の緩急調整用連結部275a〜275gによって連結されている連結範囲は、ひげぜんまい274の有効長さに入らないものとなっている。なぜなら、上記連結範囲内では、ひげぜんまい274の弾性係数が、ひげぜんまい274の他の領域と比較して大きいので、上記連結範囲内で、ひげぜんまい274は剛体であるものと仮定され、したがって、上記連結範囲内で、ひげぜんまい274の変形が起こりにくいからである。
図10に示す状態で、ひげぜんまい274を含むてんぷを時計に組んで時計の歩度を測定する。そして、歩度の測定結果が「歩度の進み」であるときは、その進みの程度に対応するように、例えば、長さ方向ばね部分276b、276d、276fをレーザ加工によって切断することができる。この構成により、ひげぜんまい274の有効長さを広い範囲にわたって、容易に調整することができる。
図11を参照すると、長さ方向ばね部分276b、276d、276fを切断した後、ひげぜんまい274の有効長さは、ひげぜんまい274の内端部から、ひげぜんまい274と一番内側の緩急調整用連結部275aの固定箇所までの長さと、ひげぜんまい274の内側から二番目の緩急調整用連結部275bの固定箇所と、ひげぜんまい274の内側から三番目の緩急調整用連結部275cの固定箇所との間のひげぜんまい274の長さと、ひげぜんまい274の内側から四番目の緩急調整用連結部275dの固定箇所と、ひげぜんまい274の内側から五番目の緩急調整用連結部275eの固定箇所との間のひげぜんまい274の長さと、ひげぜんまい274の内側から六番目の緩急調整用連結部275fの固定箇所と、ひげぜんまい274の内側から七番目の緩急調整用連結部275gの固定箇所との間のひげぜんまい274の長さとを合計した長さになる。歩度の測定結果が「歩度の進み」であるときは、その進みの程度に対応するように、例えば、長さ方向ばね部分の1箇所だけを切断することができるし、長さ方向ばね部分の複数の箇所を切断することもできる。このように、長さ方向ばね部分の1箇所又は複数箇所を切断することによって、ひげぜんまい274の有効長さを変えて、時計の歩度が遅れるように調整することができる。
(3)第3の実施の形態:
次に、本発明の機械式時計の第3の実施の形態を説明する。以下の説明は、本発明の機械式時計の第3の実施形態が本発明の機械式時計の第1の実施形態と異なる点を主に述べる。したがって、以下に記載がない個所は、前述した本発明の機械式時計の第1の実施形態についての説明をここに準用する。
図12を参照すると、てんぷは、てん真71と、ひげぜんまい374と、振り石と、ひげ玉378と、てん輪とを含む。ひげぜんまい374の内端部は、てん真71に固定されたひげ玉378に固定される。ひげぜんまい374の外周部374gは、複数の緩急調整用連結部75a〜75fによって調整ばね376に連結される。調整ばね376の外端部376hは、ひげ玉378に固定される。したがって、本発明の機械式時計の第3の実施の形態は、いわゆる「巻上げひげ」の構造を有するてんぷに関するものである。
図12に示すように、ひげぜんまい374の外周部374gは、最初に複数すなわち6個の緩急調整用連結部75a〜75fによって調整ばね376に連結される。図13を参照すると、緩急調整用連結部75a、75fを切断した後、ひげぜんまい374の有効長さは、ひげぜんまい374の内端部から、ひげぜんまい374と内側から二番目の緩急調整用連結部75bの固定箇所までの長さと、調整ばね376の外端部376hから、調整ばね376と内側から五番目の緩急調整用連結部75eの固定箇所までの長さとを合計した長さになる。このように、1箇所又は複数箇所の緩急調整用連結部を切断することによって、ひげぜんまい374の有効長さを変えて、時計の歩度が遅れるように調整することができる。
図14を参照すると、緩急調整用連結部375a、375bと、緩急調整用連結部375e、375fを切断した後、ひげぜんまい374の有効長さは、ひげぜんまい374の内端部から、ひげぜんまい374と内側から三番目の緩急調整用連結部375cの固定箇所までの長さと、調整ばね376の外端部376hから、調整ばね376と内側から四番目の緩急調整用連結部375dの固定箇所までの長さとを合計した長さになる。このように、4箇所の緩急調整用連結部を切断することによって、ひげぜんまい374の有効長さを変えて、時計の歩度を調整することができる。この構成により、ひげ持と、ひげ持受を使用しないで、ひげぜんまい274の有効長さを変えて、時計の歩度を容易に調整することができる。
次に、本発明の機械式時計の第3の実施の形態の変形例について説明する。以下の説明は、本発明の機械式時計の第3の実施の形態の変形例が本発明の機械式時計の第2の実施形態と異なる点を主に述べる。したがって、以下に記載がない個所は、前述した本発明の機械式時計の第2の実施形態についての説明をここに準用する。
調整ばね376の外端部376hを、ひげ玉378に固定する構造は、本発明の機械式時計の第2の実施の形態の構造にも適用することもできる。すなわち、本発明の機械式時計の第2の実施の形態において、ひげ持72bと、ひげ持受72aを設けないで、調整ばね276の外端部276hを、ひげ玉278に固定することができる。この構成により、ひげ持と、ひげ持受を使用しないで、調整ばね276の長さ方向ばね部分276a〜276gのうちの少なくとも1箇所を切断することによって、ひげぜんまい274の有効長さを変えて、時計の歩度を容易に調整することができる。
本発明により、「ひげぜんまい」の外周部の有効長さを容易に調節できるような緩急機構を備えた機械式時計を実現することができる。本発明の機械式時計の緩急機構は、レーザ装置などを用いて容易に加工することができる。
本発明の機械式時計の第1の実施形態において、緩急調整用連結部を切断していない「ひげぜんまい」の概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第1の実施形態において、内側の2箇所の緩急調整用連結部を切断した「ひげぜんまい」の概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第1の実施形態において、中間の緩急調整用連結部のみを残して、他の緩急調整用連結部を切断した「ひげぜんまい」の概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第1の実施形態において、明瞭に示すために、自動巻装置、受け部材等を省略して図示した、ムーブメントの表側から見た概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第1の実施形態において、香箱及び表輪列の部分の概略構造を示す断面図である。 本発明の機械式時計の第1の実施形態において、てんぷ、アンクル、てんぷの部分の概略構造を示す断面図である。 本発明の機械式時計の第1の実施形態において、おしどり及びかんぬきの部分の概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第1の実施形態において、巻真の部分の概略構造を示す断面図である。 本発明の機械式時計の第1の実施形態において、おしどり及びかんぬきの部分の概略構造を示す断面図である。 本発明の機械式時計の第2の実施形態において、緩急調整用連結部を切断していない「ひげぜんまい」の概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第2の実施形態において、調整ばね部の複数の箇所を切断した「ひげぜんまい」の概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第3の実施形態において、緩急調整用連結部を切断していない「ひげぜんまい」の概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第3の実施形態において、一番内側の緩急調整用連結部及び一番外側の緩急調整用連結部を切断した「ひげぜんまい」の概略構造を示す平面図である。 本発明の機械式時計の第3の実施形態において、中間の2箇所の緩急調整用連結部のみを残して、他の緩急調整用連結部を切断した「ひげぜんまい」の概略構造を示す平面図である。
符号の説明
20 ムーブメント
22 地板
24 二番車
28 筒かな
30 香箱車
34 三番車
40 四番車
50 がんぎ車
60 アンクル
70 てんぷ
71 てん真
72 てんぷ受
72a ひげ持受
72b ひげ持
74 ひげぜんまい
75a〜75f 緩急調整用連結部
76 調整ばね
79 てん輪
274 ひげぜんまい
275a〜275h 緩急調整用連結部
276 調整ばね
276a〜276g 長さ方向ばね部分
374 ひげぜんまい
375a〜375f 緩急調整用連結部
376 調整ばね

Claims (8)

  1. ムーブメント(20)の基板を構成する地板(22)と、時刻情報を表示するための表示車(24)と、ぜんまいを有しかつ前記表示車(24、40、80)を回転させるように回転する香箱車(30)と、前記表示車(24、40、80)の回転速度を制御するためのがんぎ車(50)、アンクル(60)、てんぷ(70)を含む脱進調速機構とを有する機械式時計であって、
    てんぷ(70)は、てん真(71)と、ひげぜんまい(74)と、てん輪(79)とを含み、
    てん輪(79)の中心部は、てん真(71)に固定され、
    ひげぜんまい(74)の内端部は、てん真(71)に固定され、
    ひげぜんまい(74)の外周部(74g)は、1個又は複数の緩急調整用連結部(75a〜75f)によって調整ばね(76)に連結されており、
    調整ばね(76)の外端部(76h)は、ひげ持(72b)に取り付けられる、
    ことを特徴とする機械式時計。
  2. 前記複数の緩急調整用連結部(75a〜75f)は等しい長さ、等しい高さ、等しい厚さを有するように形成され、前記複数の緩急調整用連結部(75a〜75f)は等しい角度間隔で配置されることを特徴とする、請求項1に記載の機械式時計。
  3. 前記ひげぜんまい(74)の外周部(74g)は、最初に複数の緩急調整用連結部(75a〜75f)によって前記調整ばね(76)に連結され、前記複数の緩急調整用連結部(75a〜75f)のうちの少なくとも1箇所を切断することによって、前記ひげぜんまい(74)の外周部(74g)は前記調整ばね(76)に連結されるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の機械式時計。
  4. ムーブメント(20)の基板を構成する地板(22)と、時刻情報を表示するための表示車(24、40、80)と、ぜんまいを有しかつ前記表示車(24、40、80)を回転させるように回転する香箱車(30)と、前記表示車(24、40、80)の回転速度を制御するためのがんぎ車(50)、アンクル(60)、てんぷ(70)を含む脱進調速機構とを有する機械式時計であって、
    てんぷ(70)は、てん真(71)と、ひげぜんまい(274)と、てん輪(79)とを含み、
    てん輪(79)の中心部は、てん真(71)に固定され、
    ひげぜんまい(274)の内端部は、てん真(71)に固定され、
    ひげぜんまい(274)の外周部(274g)は、複数の緩急調整用連結部(275a〜275f)によって調整ばね(276)に連結されており、
    前記調整ばね(276)の外端部(276h)は、ひげ持(72b)に取り付けられており、
    前記調整ばね(276)は、複数の長さ方向ばね部分(276a〜276g)を含んでおり、
    前記複数の緩急調整用連結部(275a〜275f)の間に位置する前記調整ばね(276)の長さ方向ばね部分(276a〜276g)のうちの少なくとも1箇所を切断することによって、前記ひげぜんまい(274)の外周部(274g)は前記調整ばね(276)に連結されるようになっていることを特徴とする機械式時計。
  5. 前記複数の緩急調整用連結部(275a〜275f)は等しい長さ、等しい高さ、等しい厚さを有するように形成され、前記複数の緩急調整用連結部(275a〜275f)は等しい角度間隔で配置されることを特徴とする、請求項4に記載の機械式時計。
  6. 前記てんぷ(70)は、さらに、ひげ玉(378)を含み、
    前記ひげぜんまい(74)の内端部は前記ひげ玉(378)に固定され、
    前記調整ばね(376)の外端部(376h)は、前記ひげ持(72b)に取り付けられることなしに、前記ひげ玉(378)に固定されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の機械式時計。
  7. 前記調整ばね(76、276、376)は、前記ひげぜんまい(74、274、374)と材質、厚さ及び高さが全て同じであるように形成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の機械式時計。
  8. 前記調整ばね(76、276、376)の材質、厚さ及び高さのうちの少なくとも1つを、前記ひげぜんまい(74、274、374)の対応する特性と異なるように形成することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の機械式時計。
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