JP2006208594A - 電子写真複写機用クリーニングブレード - Google Patents

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【課題】耐久性に優れるとともに、温度環境に依存せずに優れたトナー掻き取り性を発揮する電子写真複写機用クリーニングブレードを提供する。
【解決手段】下記の(A)に示す低硬度粒子5を含有するポリウレタン組成物硬化体1からなり、その硬化体1外周における少なくとも摺接部3が、上記低硬度粒子5不含のスキン層4に形成され、上記スキン層4以外の部分に上記低硬度粒子5が分散されている。
(A)平均粒径が0.1〜0.5mmの範囲であって、上記スキン層よりも硬度が低い低硬度粒子。
【選択図】図1

Description

本発明は、感光ドラム等の外周面に残留するトナーを除去するための電子写真複写機用クリーニングブレードに関するものである。
電子写真複写機は、感光ドラム外周面を一様に帯電させ、ついで被複写体の複写像を介してその外周面を露光することにより、上記外周面上に静電潜像を形成し、この静電潜像に、帯電されたトナーを付着させてトナー像を形成し複写紙等に転写することにより複写を行う形式のものが一般的である。
このような電子写真複写機では、トナー像の転写後に、感光ドラム外周面上にトナーが残留するため、例えば図3に示すように、感光ドラム8外周面に、板状保持具22に支持されたクリーニングブレード21を摺接し、その摺接部21aで残留トナーを掻き落として除去することが行われている。
上記クリーニングブレード21は、通常、弾性体からなるものであり、なかでも、耐摩耗性等の力学的特性に優れるポリウレタン樹脂製のものが賞用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−212058号公報
しかしながら、クリーニングブレードに一般的に用いられるポリウレタン樹脂は、低温で樹脂化(硬度大となり弾性悪化)し、高温でゴム化(過剰弾性)を誘発する傾向が高い。そのため、従来のポリウレタン樹脂製クリーニングブレードは、電子写真複写機の使用環境の多様化に伴った、低温(10℃)から高温(32℃)環境下までのトナー掻き取り性を、安定して確保し難かったのが実情である。一方、トナー掻き取り性を向上させるには、クリーニングブレードを形成するポリウレタン樹脂の硬度を上げて、さらに、高い押し付け力をもって、感光ドラムに対する押し付け面圧を向上させることが効果的であると言われているが、上記のようにポリウレタン樹脂の硬度を上げて押し付けを行うと、感光ドラムからの押し付け抗力も上がるため、上記ブレードに、欠け、磨耗等が生じやすくなる。したがって、単にポリウレタン樹脂の硬度を上げただけでは、問題を解決することとはならず、上記押し付け抗力に対する耐久性の確保も要求されるのであるが、いまだ不充分である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、耐久性に優れるとともに、温度環境に依存せずに優れたトナー掻き取り性を発揮する電子写真複写機用クリーニングブレードの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の電子写真複写機用クリーニングブレードは、感光ドラム等の相手部材との摺接によって上記相手部材表面の残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、上記クリーニングブレードが、下記の(A)に示す低硬度粒子を含有するポリウレタン組成物の硬化体からなり、その硬化体外周における少なくとも上記摺接部が、上記低硬度粒子不含のスキン層に形成され、上記スキン層以外の部分に上記低硬度粒子が分散されているという構成をとる。
(A)平均粒径が0.1〜0.5mmの範囲であって、上記スキン層よりも硬度が低い低硬度粒子。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、クリーニングブレードの表面硬度(特に、感光ドラム等の相手部材との摺接部の表面硬度)を高くして、高い面圧を確保し、高いトナー掻き取り性を図るとともに、そのブレードの断面内部の硬度は下げ、耐久ストレスの低減等を図ることを想起した。このような構想を具現化するため、本発明者らはさらに研究を重ねた。その結果、上記ブレードを、特定の平均粒径を示す低硬度粒子を含有したポリウレタン組成物を用いて形成し、そのブレード内部では、低硬度粒子を分散させた状態にするとともに、ブレード外周における少なくとも上記摺接部では、上記低硬度粒子不含のポリウレタン組成物によって形成されるスキン層とし、上記ブレード内部(スキン層以外の部分。以下同じ。)との間に硬度差を生じさせることとした。これにより、上記摺接部表面は、感光ドラム等との摺接時のニップ幅(接触幅)が低減し、その面圧の増加とともに摩擦を低減させることができ、一方、ブレード内部では、上記摺接の際のストレスを低硬度粒子の変形によって吸収させることができ、しかも、この低硬度粒子の含有によってポリウレタン樹脂の割合が少なくなるため、温度環境の変化によるトナー掻き取り性能の不安定性が解消されるようになることを見いだし、本発明に到達した。
このように、本発明の電子写真複写機用クリーニングブレードは、特定の平均粒径を示す低硬度粒子を含有するポリウレタン組成物の硬化体からなり、その硬化体外周における少なくとも上記摺接部が、上記低硬度粒子不含のスキン層に形成され、上記スキン層以外の部分(ブレード内部)に上記低硬度粒子が分散されている。そのため、上記摺接部表面は高硬度で、優れたトナー掻き取り性や低摩擦化を発揮することができ、また、ブレード内部の低硬度粒子の、圧縮・引張応力等の応力吸収作用等により、摺接の際のストレスを吸収することができ、耐久性に優れるようになる。さらに、上記低硬度粒子によってポリウレタン樹脂の割合が抑えられていることから、温度環境の変化によるトナー掻き取り性能も安定し、電子写真複写機用クリーニングブレードとして優れた性能を発揮することができる。
特に、上記(A)の低硬度粒子が、ウレタン系エラストマー(TPU)、ポリエステル系エラストマー(TPEE)、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム、セルロース系ポリマー等からなるものであると、ブレード内部の低硬度化が良好となり、本発明の電子写真複写機用クリーニングブレードに対し、好適に適用し得る。
また、上記スキン層の硬度が、70〜85IRHDの範囲に設定されていると、より優れたトナー掻き取り性等を発揮することができる。
さらに、上記スキン層の厚みが、0.1〜0.5mmの範囲に設定されていると、本発明の電子写真複写機用クリーニングブレードの諸性能を、好適に発揮することができる。
そして、上記ブレード内部(スキン層以外の部分)の硬度が、60〜80IRHDの範囲に設定されていると、クリーニングブレードの性能バランスを損なうことなく、耐久強度の向上がより顕著となる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の電子写真複写機用クリーニングブレードは、例えば、図1に示すように、ポリウレタン組成物硬化体1からなり、板状保持具2に支持されて、その使用に供されるものである。そして、上記ポリウレタン組成物硬化体1は、特定の低硬度粒子5を含有するポリウレタン組成物の硬化体からなるものであって、その硬化体外周における少なくとも相手部材(感光ドラム等)との摺接部3が、上記低硬度粒子5不含のスキン層4に形成され、上記スキン層4以外の部分に上記低硬度粒子5が分散されていることが最大の特徴である。なお、図1では、上記ポリウレタン組成物硬化体1の外周全周にわたってスキン層4が形成されているが、このような態様であっても差し支えない。また、その他の態様として、例えば図2に示すようにスキン層4が形成されたものであってもよい。
上記ポリウレタン組成物硬化体1の形成材料であるポリウレタン組成物(低硬度粒子5は除く)は、ポリイソシアネートとポリオールとを用いて得られるものである。
上記ポリイソシアネートとしては、特に限定するものではなく、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4−TDIの二量体)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、カルボジイミド変性MDI、オルトトルイジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル等のジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート等のトリイソシアネート、ポリメリックMDI等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらポリイソシアネートのなかでも、耐摩耗性の観点から、MDIが好適に用いられる。
上記ポリイソシアネートとともに用いられるポリオールとしては、特に限定するものではなく、例えば、ポリエステルジオール,ポリエステルトリオール等のポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン,ポリカーボネート,ポリオキシテトラメチレングリコール,ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテルポリオール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記ポリエステルポリオールとしては、多塩基性有機酸とポリオールとから製造され、水酸基を末端基とするヒドロキシルポリエステルポリオールが好適に用いられる。上記多塩基性有機酸としては、例えば、シュウ酸,コハク酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,イソセバシン酸等の飽和脂肪酸、マレイン酸,フマル酸等の不飽和脂肪酸、フタル酸,イソフタル酸,テレフタル酸等の芳香族酸等のジカルボン酸、無水マレイン酸,無水フタル酸等の酸無水物、テレフタル酸ジメチル等のジアルキルエステル、不飽和脂肪酸の二量化によって得られるダイマー酸等があげられる。上記多塩基性有機酸とともに用いるポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキシレングリコール等のジオールや、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン等のトリオールや、ソルビトール等のヘキサオール等があげられる。
また、上記ポリエーテルポリオールとしては、環状エーテルの開環重合または共重合によって製造されるものが好適に用いられる。上記環状エーテルとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−メチルトリメチレンオキサイド、3,3′−ジメチルトリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキサミン等があげられる。
そして、本発明において、上記一連のポリオールのなかでも、耐摩耗性の観点から、ジカルボン酸とジオールとから得られるポリエステルポリオールが、好適に用いられる。より好ましくは、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート、エチレンアジペートとブチレンアジペートの共重合体である。
なお、上記ポリウレタン組成物(低硬度粒子5は除く)には、ポリイソシアネートおよびポリオール以外に、鎖延長剤、触媒、発泡剤、界面活性剤、難燃剤、着色剤、充填剤、可塑剤、安定剤、離型剤等を適宜配合して用いることが可能である。
上記鎖延長剤としては、例えば、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,2,6−ヘキサントリオール等の、分子量300以下のポリオールがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記触媒としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−ノネン−5(DBN)、下記の一般式(1)に示されるジアザビシクロアミン塩、第三級アミン等のアミン系化合物、有機錫化合物等の有機金属化合物等があげられる。なかでも、DBU、DBN、下記の一般式(1)に示されるジアザビシクロアミン塩を触媒とし、その存在下で硬化させると、得られるクリーニングブレードは、低温でのクリーニング特性および高温での振動吸収特性に優れるようになり、永久歪みが小さくなるため、好ましい。
Figure 2006208594
上記第三級アミンとしては、例えば、トリエチルアミン等のトリアルキルアミン;N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン等のテトラアルキルジアミン;ジメチルエタノールアミン等のアミノアルコール;エトキシル化アミン;エトキシル化ジアミン;ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペート等のエステルアミン;トリエチレンジアミン(TEDA);N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン等のシクロヘキシルアミン誘導体;N−メチルモルホリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルモルホリン等のモルホリン誘導体;N,N′−ジエチル−2−メチルピペラジン、N,N′−ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジン等のピペラジン誘導体等があげられる。
上記有機錫化合物としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)等のジアルキル錫化合物や、2−エチルカプロン酸第1錫、オレイン酸第1錫等があげられる。
そして、上記ポリウレタン組成物とともに用いられる低硬度粒子5としては、平均粒径が0.1〜0.5mmの範囲であって、上記低硬度粒子5不含のポリウレタン組成物硬化体の硬度(スキン層4の硬度)よりも硬度が低いものが用いられる。上記低硬度粒子5の平均粒径は、好ましくは0.1〜0.5mmの範囲であり、より好ましくは、0.2〜0.4mmの範囲である。すなわち、上記低硬度粒子5の平均粒径が0.1mm未満であると、感光ドラム等摺接時の耐久ストレス低減効果等を得ることができず、逆に、平均粒径が0.5mmを超えると、上記低硬度粒子5がクリーニングブレードの表面に出てしまい、トナー掻き取り性を悪化させるからである。なお、上記低硬度粒子5の平均粒径は、母集団から任意に抽出される試料を用いて導出される値である。また、粒子形状が真球状ではなく楕円球状(断面が楕円の球)等のように一律に粒径が定まらない場合には、最長径と最短径との単純平均値をその粒子の粒径とする。
上記低硬度粒子5の形成材料としては、その粒子5が、本発明のクリーニングブレードの主成分であるポリウレタン組成物の硬化体よりも低硬度となるものであれば、特に限定するものではなく、例えば、ポリアミド系エラストマー(TPAE)、アクリル系ゴム(ACM)、スチレン系エラストマー(SBC)、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、オレフィン系エラストマー(TPO)、ウレタン系エラストマー(TPU)、ポリエステル系エラストマー(TPEE)、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴムおよびセルロース系ポリマー等を、単独でもしくは2種以上併せて用いることにより得られるエラストマーがあげられる。なかでも、低硬度粒子を製造しやすい点で、ウレタン系エラストマー(TPU)、ポリエステル系エラストマー(TPEE)、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴムおよびセルロース系ポリマーが、低硬度粒子の材料として好適に用いられる。
上記低硬度粒子5の配合割合は、本発明のクリーニングブレードの主成分であるポリウレタン組成物100重量部(以下、「部」と略す)に対し、5〜40部の範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは10〜30部の範囲である。すなわち、上記低硬度粒子が5部未満であると、所望の耐久ストレス低減効果が得難いからであり、逆に40部を超えると、クリーニングブレードが柔らかくなりすぎ、感光ドラム等の相手部材との摺接の際における面圧低下が懸念されるからである。
本発明のクリーニングブレードは、上記各材料を用い、常法に準じて製造することができる。具体的には、プレポリマー法、セミワンショット法、ワンショット法に準じて製造できる。なかでも、加工性に優れるという観点から、セミワンショット法が好適に用いられる。
本発明のクリーニングブレードは、例えば、上記セミワンショット法に準じて、つぎのようにして製造される。すなわち、まず、上記ポリイソシアネートおよびポリオールを準備し、両者を適宜の配合割合で配合し、適宜の反応条件で反応させてウレタンプレポリマー(主剤液)を調製する。一方、上記ポリオールと、鎖延長剤,触媒等とを準備し、これらを適宜の配合割合で配合し、適宜の混合条件で混合して硬化剤液を調製する。つぎに、上記主剤液および硬化剤液を、所定の割合で混合し、それとともに、別途用意しておいた特定の低硬度粒子5を、上記混合液中に所定の割合で分散させる。なお、上記低硬度粒子5は、予め、上記主剤液や硬化剤液に分散させておいてもよい。そして、このようにして得られた混合液を、板状保持具2が保持されたクリーニングブレード成形用金型内に注入して、反応硬化させる。その後、得られた硬化体を成形型から取り出す。これにより得られた上記硬化体は、図1に示すように、板状保持具2と一体成形され、その断面内部には、低硬度粒子5が分散された状態となっている。この時点で、成形条件等によっては、図示のように、上記硬化体外周に、低硬度粒子5不含のスキン層4が形成されることもあるが、通常は、別途、低硬度粒子5不含のポリウレタン組成物(低硬度粒子を不含とする以外は、上記のポリウレタン組成物と同様のもの)を準備し、これを、上記硬化体外周面(少なくとも摺接部3となる個所の外周面)にコーティング等した後硬化させ、スキン層4の形成を行う。このようにして、目的とするクリーニングブレードを得ることができる。なお、上記低硬度粒子不含のポリウレタン組成物は、前記のポリウレタン組成物と同様のものを用いたものである。
上記スキン層4の厚みは0.1〜0.5mmの範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは、0.2〜0.5mmの範囲である。すなわち、上記スキン層4の厚みが0.1mm未満であると、ブレードの摺接部3における長手方向(感光ドラム摺接方向)の真直性等が充分に得られず、逆に、上記スキン層4の厚みが0.5mmを超えると、耐久ストレスによるブレードの欠けを生じるおそれがあるからである。なお、上記スキン層4の厚みは、ブレードをカットして断面を拡大鏡で調べることにより測定される。
そして、上記スキン層4の硬度は、70〜85IRHDの範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは、75〜80IRHDの範囲である。すなわち、上記スキン層4の硬度が70IRHD未満であると、所望のトナー掻き取り性能が充分に得られず、逆に、上記スキン層4の硬度が85IRHDを超えると、耐久ストレスによるブレードの欠けを生じるおそれがあるからである。なお、上記スキン層4の硬度(IRHD)は、JIS K 6253に準じて測定されるものであり、例えば、ウォーレス(H.W.WALLACE)社製のウォーレス測微硬度計によって測定することができる。
また、上記ブレード内部(スキン層以外の部分)の硬度は、60〜80IRHDの範囲に設定されていると好ましく、より好ましくは、65〜75IRHDの範囲である。すなわち、上記ブレード内部の硬度が60IRHD未満であると、感光ドラムとのニップ幅増大やクリーニング性能の低下等を生じるおそれがあり、逆に、上記ブレード内部の硬度が80IRHDを超えると、所望の耐久ストレス低減効果が充分に得られないからである。なお、上記ブレード内部の硬度(IRHD)は、ブレード断面に対し、JIS K 6253に準じて測定されるものであり、例えば、ウォーレス社製のウォーレス測微硬度計によって測定することができる。また、上記ブレード内部には、低硬度粒子5が分散された状態で存在しており、測定値にばらつきが生じ易いことから、上記ブレード断面の10箇所程度の硬度を測定し、その平均値をとる。
そして、本発明のクリーニングブレードの寸法は、特に限定されるものではないが、通常、その厚み(d)が2〜4mmの範囲に設定され、長手方向(感光ドラム摺接方向)の長さが230〜350mmの範囲に設定され、幅方向(l)の長さが10〜20mmの範囲に設定される(図1参照)。
なお、本発明のクリーニングブレードは、必ずしも、図1のように板状保持具2と一体成形する必要はなく、例えば板状保持具2の表面に、あとから接着するようにしてもよい。
そして、このようにして得られる本発明のクリーニングブレードは、コピー機、プリンター等の電子写真複写機用として用いられるものであるが、特に、高い面圧が要求されるフルカラーLBP(レーザービームプリンター)用として好適に用いることができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す各材料を準備した。
〔ポリオール〕
大日本インキ社製、ポリブチレンアジペート(Mn:2000)
〔MDI〕
日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMT
〔1,4−BD〕
三菱化学社製、1,4−ブタンジオール
〔TMP〕
広栄パーストープ社製、トリメチロールプロパン
〔触媒〕
三共エアプロダクツ社製、DABCO(トリエチレンジアミン)
〔粒子a〕
平均粒径0.1mmのセルロース系低硬度粒子(興人社製、D−100)
〔粒子b〕
平均粒径0.5mmのフッ素系低硬度粒子(旭硝子社製、フルオンCD086)
〔粒子c〕
平均粒径0.05mmのスチレン系低硬度粒子(綜研化学社製、SGP−150C)
〔粒子d〕
平均粒径0.6mmのポリエチレン系低硬度粒子(住友精化社製、フロービーズCL8007)
つぎに、下記の表1に示す割合で、ウレタン組成物A〜Bにおける主剤液(ウレタンプレポリマー)および硬化剤液を調製した。上記主剤液は、具体的には、下記の表1に示す主剤液用の各材料を用い、これらを同表に示す割合で配合し、その後、窒素雰囲気下で80℃×3時間の条件で反応させて調製した。また、上記硬化剤液も、下記の表1に示す硬化剤液用の各材料を用い、これらを同表に示す割合〔触媒のみ、ウレタン組成物全量100重量部(PU)に対する添加量(ppm)〕で配合し、その後、窒素雰囲気下で80℃×1時間の条件で反応させて調製した。
Figure 2006208594
〔実施例1〜3、比較例1〜4〕
ウレタン組成物(主剤液と硬化剤液とは未混合状態)および所定の粒子を、後記の表2に示す割合で配合し、真空脱泡しながら攪拌羽根で30秒間混合した後、板状保持金具が配置されたクリーニングブレード用成形型(140℃)内に注入して硬化させた。そして、得られた硬化体付板状保持金具を脱型したのち所定の形状に成形し、さらに、比較例1および2以外は、上記硬化体外周面(全周)に、その硬化体材料と同様のウレタン組成物(粒子不含)をコーティングし、加熱処理して、スキン層(400μm)形成を行った。このようにして、目的とする、保持金具付クリーニングブレードを得た(図1参照)。なお、上記クリーニングブレードの寸法は、その厚み(d)が4mm、長手方向(感光ドラム摺接方向)の長さが330mm、幅方向(l)の長さが10mmとなるよう形成した。
このようにして得られた実施例および比較例のクリーニングブレードについて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果も、後記の表2に併せて示した。
〔摺接部表面硬度(IRHD)〕
クリーニングブレードの摺接部表面(スキン層表面)硬度を、ウォーレス(H.W.WALLACE)社製のウォーレス測微硬度計を用い、JIS K 6253に基づいて測定した。
〔内部硬度(IRHD)〕
クリーニングブレードの中央部をカットし、その断面内部の10点平均硬度を、ウォーレス(H.W.WALLACE)社製のウォーレス測微硬度計を用い、JIS K 6253に基づいて測定した。
〔押し付け力〕
クリーニングブレードを、円柱状の仮想感光体(外径30mm、外周幅10mm)の外周面に対し、その接線から24°傾けた状態で当接させ、そこから接線直角1mm押し込み、その状態での、上記仮想感光体の受けた押し付け力W(g/cm)を、ロードセルにて測定した。
〔ニップ幅〕
上記押し付け力測定状態において、ブレード当接部を光学顕微鏡にて拡大観察し、ニップ幅A(cm)を測定した。
〔ブレード面圧〕
上記測定により得られた押し付け力W(g/cm)とニップ幅A(cm)の値から、下記の数式(1)により、ブレード面圧P(g/cm2 )を算出した。
Figure 2006208594
〔粒子配交性〕
クリーニングブレードの中央部をカットし、その断面における粒子の配交状態を光学顕微鏡にて拡大観察した。そして、その隣接する粒子同士の間隔の平均を測定した。すなわち、その間隔の平均が0.1〜0.5mmの範囲内であるものを○、0.05mm以上0.1mm未満か,あるいは0.5mm以上1mm未満の範囲内であるものを△、0.05mm未満か,あるいは1mm以上であるものを×として評価した。
〔耐欠け性〕
クリーニングブレードを市販のレーザープリンター(印刷速度:22枚/分)に組み込み、所定の環境下〔低温(10℃),室温(23℃),高温(32℃)のいずれかの環境下〕にて、A3サイズで2万枚画出しを行った。そして、上記2万枚画出し後のクリーニングブレードのエッジ部(摺接部)の欠けの有無を、走査型電子顕微鏡を用いて倍率500倍で観察した。そして、欠けがないものを○、欠けが小さく実用上問題がないものを△、欠けが大きく実用上問題があるものを×として評価した。
〔画像評価〕
上記の耐欠け性評価の際に得られた複写画像の画質を、目視評価した。すなわち、文字を複写し、複写画像に問題がなく、細線が鮮明に複写されたものを○、上記○の評価よりはやや劣るが、鮮明な複写画像が得られたものを△、かぶり,すじ等が多量に発生して複写画像に不具合が見られるものを×としてそれぞれ表示した。
Figure 2006208594
上記表2の結果から、実施例のクリーニングブレードは、いずれも、特定の低硬度粒子を含有するポリウレタン組成物硬化体からなり、その硬化体外周における摺接部が、上記低硬度粒子不含のスキン層に形成され、上記スキン層以外の部分には低硬度粒子が分散されていることから、上記摺接部の表面硬度は高く、ブレード内部の硬度は低い。そして、押し付け力、ニップ幅およびブレード面圧が適正であり、摺接による耐久ストレスを低減させる効果が期待されるとともに、ニップ幅低減による面圧の増加がみられることから、トナー掻き取り性の向上や磨耗低減効果も期待される。また、粒子配交性に優れるとともに、耐欠け性や画像評価に優れていることがわかる。
これに対して、比較例1および2のクリーニングブレードは、低硬度粒子が不含であり、スキン層も形成されてないことから、摺接による耐久ストレスを低減させる効果等は得られず、耐欠け性等に劣る。比較例3のクリーニングブレードは、分散されている粒子の平均粒径が0.05mmと小さすぎるため、摺接による耐久ストレスを低減させる効果等は得られない。比較例4のクリーニングブレードは、分散されている粒子の平均粒径が0.6mmと大きすぎるため、その粒子が、クリーニングブレード表面の所々に出て、トナー掻き取り性を悪化させるため、画像評価に劣る。
本発明のクリーニングブレードの一例を示す縦断面図である。
本発明のクリーニングブレードの他の例を示す縦断面図である。
クリーニングブレードの一使用例を示す説明図である。
符号の説明
1 ポリウレタン組成物硬化体
2 板状保持具
3 摺接部
4 スキン層
5 低硬度粒子

Claims (5)

  1. 感光ドラム等の相手部材との摺接によって上記相手部材表面の残留トナーを除去するクリーニングブレードであって、上記クリーニングブレードが、下記の(A)に示す低硬度粒子を含有するポリウレタン組成物の硬化体からなり、その硬化体外周における少なくとも上記摺接部が、上記低硬度粒子不含のスキン層に形成され、上記スキン層以外の部分に上記低硬度粒子が分散されていることを特徴とする電子写真複写機用クリーニングブレード。
    (A)平均粒径が0.1〜0.5mmの範囲であって、上記スキン層よりも硬度が低い低硬度粒子。
  2. 上記(A)の低硬度粒子が、ウレタン系エラストマー(TPU)、ポリエステル系エラストマー(TPEE)、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴムおよびセルロース系ポリマーからなる群から選ばれた少なくとも一つを用いて形成されている請求項1記載の電子写真複写機用クリーニングブレード。
  3. 上記スキン層の硬度が、70〜85IRHDの範囲に設定されている請求項1または2記載の電子写真複写機用クリーニングブレード。
  4. 上記スキン層の厚みが、0.1〜0.5mmの範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真複写機用クリーニングブレード。
  5. 上記スキン層以外の部分の硬度が、60〜80IRHDの範囲に設定されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子写真複写機用クリーニングブレード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017049341A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 クリーニング装置、及び画像形成装置

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