JP2006206867A - 凝集性液体組成物、ハウスダスト除去剤、共力剤及び殺虫剤 - Google Patents

凝集性液体組成物、ハウスダスト除去剤、共力剤及び殺虫剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 室内等に散在するハウスダストそのものの除去を効率良く、かつ容易に行うことができるハウスダスト除去剤、該ハウスダスト除去剤を用いたハウスダスト除去方法を提供する。また、従来よりも殺虫効力に優れる殺虫剤及び殺虫剤の効力を高めるために有効な共力剤を提供する。
【解決手段】 スチレン共重合体を揮発性の溶媒に溶解させてなる凝集性液体組成物、並びに前記凝集性液体組成物を含有するハウスダスト除去剤、前記凝集性液体組成物からなる共力剤及び前記共力剤と殺虫成分とを含む殺虫剤。
【選択図】 図1

Description

本発明は、凝集性液体組成物に関する。また、本発明は、前記凝集性液体組成物を含み、室内等に散在するハウスダストの除去を効率的に、かつ容易に行うことができるハウスダスト除去剤及び該ハウスダスト除去剤を用いたハウスダスト除去方法に関する。更に、本発明は、前記凝集性液体組成物からなる共力剤及び前記共力剤を含有する殺虫剤に関する。
室内の敷物や床面に散在するハウスダストを除去するに際しては、通常、掃除機を用いて吸引除去することが行われている。またハウスダストの除去率を高めるために、クリーニング対象物と掃除機の回転ブラシを高速駆動により接触させ衝撃を与えることでハウスダストをたたき出して吸引除去すること等が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、これらの除去効果は、掃除機の性能やクリーニング頻度により影響を受けるものであり、またクリーニング対象物が敷物や床面であって、室内に浮遊しているハウスダストまでは除去することができない。
また、室内に噴霧、揮散させて用いることができるハウスダスト処理剤が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。ところが前記除去剤は、ハウスダスト中のアレルゲンを不活性化させるものではあるが、ハウスダストそのものを除去しやすくするものではない。
一方、同じく空間に噴霧、揮散させて用いる殺虫剤においても、殺虫効力を増すために共力剤を併用する等の方策が採られている。しかし、殺虫剤の効力増強に対する要求は、少ない殺虫成分により高い殺虫効力を得たいという希望から依然として高く、改善の余地が残されている。
特開2000−197592号公報(第1−7頁) 特開2002−128680号公報(第1−7頁)
そこで本発明は、前記の状況を鑑みて、室内等に散在するハウスダストそのものの除去を効率良く、かつ容易に行うことができるハウスダスト除去剤、該ハウスダスト除去剤を用いたハウスダスト除去方法を提供することを目的とする。また、本発明は、従来よりも殺虫効力に優れる殺虫剤及び殺虫剤の効力を高めるために有効な共力剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、スチレン系樹脂を揮発性の溶媒に溶解してなる液体組成物を噴霧すると、床面等に着地した液滴が、溶媒の揮発とともに該液滴で覆われている部分に存在する異物を取り込むように凝集して固化することを見出した。そして、このような作用を有する液体組成物(即ち、凝集性液体組成物)を噴霧することにより、浮遊しているハウスダスト、床面や敷物等に散在するハウスダストを効率良く、容易に除去できることを見出し、更には殺虫成分の共力剤として使用したときに優れた殺虫効力増強効果を示すこと、またこの共力剤を配合した殺虫剤が優れた殺虫効果を示すことを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は以下の(1)〜(14)の構成により達成される。
(1)スチレン系樹脂を揮発性の溶媒に溶解させてなることを特徴とする凝集性液体組成物。
(2)スチレン系樹脂の分子量が1000〜100000であることを特徴とする上記(1)記載の凝集性液体組成物。
(3)スチレン系樹脂がスチレン−マレイン酸共重合体であることを特徴とする上記(1)または(2)記載の凝集性液体組成物。
(4)揮発性の溶媒が低級アルコールであることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1項に記載の凝集性液体組成物。
(5)上記(1)〜(4)の何れか1項に記載の凝集性液体組成物からなることを特徴とするハウスダスト除去剤。
(6)凝集作用を持つ成分と揮発性の溶媒とからなる液体組成物を有効成分としたことを特徴とするハウスダスト除去剤。
(7)空間に噴霧されることを特徴とする上記(5)または(6)記載のハウスダスト除去剤。
(8)全量噴射型エアゾール剤としたことを特徴とする上記(7)記載のハウスダスト除去剤。
(9)上記(5)〜(8)の何れか1項に記載のハウスダスト除去剤を処理空間に噴霧した後、所定時間放置して該ハウスダスト除去剤の液滴を自然降下させるとともに、着地した前記液滴から溶媒を揮発させ、その後、溶剤が揮発してなる残存物を除去することを特徴とするハウスダスト除去方法。
(10)前記除去を掃除機による吸引により行うことを特徴とする上記(9)記載のハウスダスト除去方法。
(11)上記(1)〜(4)の何れか1項に記載の凝集性液体組成物からなることを特徴とする共力剤。
(12)上記(11)記載の共力剤と、殺虫成分とを含有することを特徴とする殺虫剤。
(13)空間に噴霧されることを特徴とする上記(12)記載の殺虫剤。
(14)全量噴射型エアゾール剤としたことを特徴とする上記(13)記載の殺虫剤。
本発明のハウスダスト除去剤により、室内等に浮遊しているハウスダスト、さらには床面や敷物に散在しているハウスダストを効率良く、容易に除去することができる。そして該ハウスダスト除去剤を、例えば、全量噴射型エアゾール剤として室内で噴霧した後に、その床面や敷物を掃除機で吸引することで、簡単に、効率良くハウスダストを除去することができる。
また、本発明の共力剤及び殺虫剤は、従来よりも優れた殺虫効力を示し、物陰等に潜む害虫の駆除をも良好に行うことができる。
本発明の凝集性液体組成物は、スチレン系樹脂を揮発性の溶媒(以下、単に「溶媒」という。)に溶解したものである。溶媒としては、常温(5〜35℃)で速やかに揮発し、スチレン系樹脂に対して十分な溶解力を有するものがよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル等の1種または2種以上を組み合わせたものが挙げられる。これらの中でも極性溶媒がよく、その中でも火気に対する安全性が高く、臭いが少なく、乾燥時間が短いこと等の点から実用性に優れたエタノールが好ましい。
また、スチレン系樹脂としては、スチレンホモポリマー、スチレン単量体とカルボン酸類とからなる共重合体、スチレン単量体と不飽和結合を有する化合物とからなる共重合体等が挙げられ、例えば、スチレン−マレイン酸、スチレン−フマル酸、スチレン−メタクリル酸、スチレン−酢酸ビニル、スチレン−N−ビニルアセトアミド、スチレン−ビニルアセテート、スチレン−ビニルクロライド、スチレン−1−ビニルナフタレン、スチレン−1−ビニル−2−ピロリジノン等の共重合体が挙げられる。これらの中でも、スチレンとマレイン酸とのモル比が1:1〜4:1の共重合体が好ましい。カルボン酸類としては、無水であってもよい。また、分子量は1000〜100000が好ましい。
そして、前記スチレン系樹脂は、凝集性液体組成物の全量に対して0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%となるように溶解させればよい。
上記の凝集性液体組成物を噴霧すると、床面等に着地した液滴が、溶媒の揮発とともに該液滴で覆われている部分に存在する異物を取り込むように凝集して固化する。そこで、本発明は、上記の凝集性液体組成物を、微細な埃、埃、ダニやノミの死骸、花粉、食べカス、フケ等のハウスダストを除去するためのハウスダスト剤に適応する。
即ち、上記の凝集性液体組成物からなるハウスダスト除去剤は、室内等に噴霧されると微小の液滴となり、浮遊しているハウスダストと接触し、ハウスダストを取り込んだ状態で降下し、更には降下中にも接触したハウスダストを取り込む。また、床面や敷物に着地した液滴は、床面や敷物の着地点に散在するハウスダストにも接触して内部に取り込む。そして、液滴から溶媒が揮発すると、固形の残留物が、床面や敷物から球状または半球状に浮き出た状態で床面や敷物の上に散在する(図1(B)参照)。このような作用を発現させるためには、ハウスダスト除去剤を噴霧して所定時間放置するだけでよい。その際の放置時間は特に制限されるものではないが、例えば、後述するエアゾール剤や加圧型ハンドスプレー剤とした場合には1〜2分以上放置すればよく、全量噴射型エアゾール剤の場合は5分以上放置すればよい。
この残留物は、スチレン系樹脂とハウスダスト、場合により後述される添加剤等を含有する凝集体であり、例えば、掃除機により容易に吸引除去できる。尚、回転ブラシ付きの掃除機(特許文献1参照)を使用することにより、除去効率をより高めることができる。また、床面や敷物の上をローラ式の粘着部材を転がし、残留物を粘着材に転着させて除去することもできる。尚、粘着部材は、粘着材を取替え可能にすると便利でよい。さらに粘着材に替えて、静電吸着材等を用いてもよい。このような除去作業により、床面や敷物のハウスダスト除去剤の液滴が着地しなかった箇所に散在するハウスダストも同時に除去される。尚、掃除機による吸引除去が簡単で、かつ効率的である。
本発明のハウスダスト除去剤は、室内、倉庫内、押し入れ内、車内、トイレ内、浴室内、ペット小屋内等の居住空間及びその周囲環境に噴霧して用いるのに適している。そのため、エアゾール剤や加圧型ハンドスプレー剤等の噴霧型の製剤として用いるのがよい。エアゾール剤とするには、上記液体組成物と、プロパン、プロピレン、n−ブタン、イソブタン等の液化石油ガス、ジメチルエーテル、CFC、HCFC、HFC等のクロロフロロカーボン等の液化ガス、窒素、炭酸ガス、圧縮空気、亜酸化窒素等の圧縮ガス等の噴射剤とをエアゾール容器に加圧充填すればよい。また、加圧型ハンドスプレー剤とするには、上記液体組成物をそのままスプレー容器に充填して用いればよい。尚、エアゾール剤や加圧式ハンドスプレー剤とするときは、これらの容器と、上記のローラ式粘着部材とを一体化することもできる。
更には、一時に内容物の全量を噴射する全量噴射型エアゾール剤とすると、瞬時に室内等の全体に均一に液滴を存在させることができ、ハウスダスト除去をより効率的に行うことができるので好ましい。
本発明のハウスダスト除去剤には、必要に応じて殺虫成分、共力剤、忌避剤、酸化防止剤、分解防止剤、殺菌剤、防黴剤、消臭剤、香料、着色料等を配合してもよい。それぞれの配合量は、種類や目的に応じて適宜選択される。
殺虫成分としては、例えば、除虫菊抽出物、天然ピレトリン、プラレトリン、イミプロトリン、フタルスリン、アレスリン、トランスフルトリン、レスメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、d,d−T99−シフェノトリン、ペルメトリン、サイパーメスリン、エトフェンプロックス、シフルスリン、デルタメスリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フェンプロパスリン、シラフルオフェン、メトフルトリン、プロフルトリン、S−1864(住友化学工業社製)等のピレスロイド系化合物、フェニトロチオン、ダイアジノン、マラソン、ピリダフェンチオン、プロチオホス、ホキシム、クロルピリホス、ジクロルボス等の有機リン系化合物、カルバリル、プロポクスル、メソミル、チオジカルブ等のカーバメート系化合物、メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物、アミドフルメト等のスルホンアミド系化合物、ジノテフラン等のニコチノイド系化合物、メトプレン、ハイドロプレン、ピリプロキシフェン等の昆虫成長制御化合物、ホウ酸、クロルフェナピル、フィプロニル、S−1991(住友化学工業社製)、ベンジルアルコール、ハッカ油等の殺虫性精油類、これらの異性体、誘導体等が挙げられる。
共力剤としては、例えば、ピペロニルブトキサイド、サイネピリン500、サイネピリン222、S−421等が挙げられる。
殺菌剤、防黴剤としては、例えば、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、N,N−ジメチル−N´−フェニル−N´−(フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、2,4,4´−トリクロロ−2´−ヒドロキシジフェニルエーテル、O−フェニルフェノール、P−クロロ−m−キシレノール、4−クロロフェニル−3´−ヨードプロパルギル、ホルマール、銀担持ゼオライト等が挙げられる。
消臭剤としては、例えば、活性炭、木炭、酸添着炭、銀担持ゼオライト、メチル化サイクロデキストリン、メタクリル酸ラウリル、ポリフェノール、カテキン、タンニン、茶抽出物、柿抽出物等が挙げられる。
香料としては、例えば、バラ油、ラベンダー油、ベルガモット油、シナモン油、シトロネラ油、レモン油、ハッカ油等の精油類、ピネン、リナロール、メントール、シトラール、シトロネラール、バニリン、ボルネオール等の芳香物質類、これらの配糖体、天然香料、合成香料、調合香料等が挙げられる。
この他に、ハウスダスト中に存在するダニの死骸、花粉等のアレルゲンを不活性化又は失活させる成分を配合させるとアレルギーの予防に有用である。このようなアレルゲン不活性化剤または失活剤としては、例えば、茶抽出物、ハイドロキシアパタイト、エピガロカテキン等のカテキン、没食子酸、タンニン酸、エタノール等のアルコール、塩化ベンザルコニム等のカチオン界面活性剤、スメクタイト粘土等の水膨潤性粘土鉱物、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
また、リン酸等のリン酸類、クエン酸、DL−リンゴ酸等の有機酸類とその塩、炭酸ナトリウム等の炭酸塩類等のPH調製剤を配合して組成物の安定性を高めることもできる。これらの中でもリン酸は、殺虫成分の安定性を高めるのに有効であり、特に、プロポクスルに対して優れた安定効果を奏するものである。
本発明はまた、上記の凝集性液体組成物からなる共力剤、並びに該共力剤と殺虫成分とを含有する殺虫剤を提供する。
上記の凝集性液体組成物は、殺虫成分と併用すると、共力剤として機能する。凝集性液体組成物と殺虫成分とを含む液体組成物(殺虫剤)を噴霧し、その液滴が害虫に付着すると、溶媒の揮発とともにスチレン系樹脂が殺虫成分を取り込ながら凝集し、その際、殺虫成分が濃縮され、害虫には対する殺虫効力が高まるものと考えられる。
尚、殺虫成分は、上記のハウスダスト除去剤と同様のものを使用できる。また、殺虫剤とするときは、上記のとおり安定化のためにPH調製剤を配合することが好ましい。
また、殺虫剤も噴霧型の製剤とすることが好ましく、その際、上記のハウスダスト除去剤と同様のエアゾール組成とすることができ、更には全量噴射型とすることもできる。尚、製剤は発明の効果を奏する限り、噴霧型に限られるものではない。
殺虫剤とするときの製剤例を以下に示す。エアゾールとする場合は、これに噴射剤を配合する。
・殺虫成分 ・・・0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%
・スチレン系樹脂 ・・・0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%
・揮発性溶媒 ・・・5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%
・その他 ・・・20重量%以上、好ましくは50〜90重量%
本発明の殺虫剤の対象としては、ダンゴムシ、ワラジムシ、クモ、チャタテムシ、シミ、シバンムシ、ハチ、ムカデ、ヤスデ、ケムシ、アリ等が挙げられる。
以下に実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
本発明のハウスダスト除去剤として、スチレン−無水マレイン酸共重合体(モル比1:1、分子量7000)が1%となるように溶解したエタノール溶液を調製し、スプレー容器に充填して加圧型ハンドスプレー剤とした。
擬似ハウスダストとして、濾紙粉末1.0gを30cm×30cmのカーペット上に均一に撒いた。そしてカーペットに向けて、30cm離れた距離から上記ハウスダスト除去剤を約4ml噴霧し、その後、カーペットを室温条件下に1時間放置して乾燥させた。次いで、掃除機を強設定(530W)にし、吸引ノズルを1回当たり2秒とし、カーペット上を4回移動させた。そして、吸引した濾紙粉末量を計測し、撒いた量から除去率を算出した。また比較として、上記ハウスダスト除去剤を噴霧しないで同じ試験を行った。試験は2回繰り返して行い、その平均値を表1に記載した。
表1に示したとおり、本発明のハウスダスト除去剤をカーペットに噴霧することにより、掃除機によるハウスダストの除去率は約50%増加しており、本発明によりハウスダストを効率よく、容易に除去できることが実証された。
また、ハウスダスト除去剤を噴霧したときのカーペット表面、並びに噴霧しないときのカーペット表面を写真撮影した。図1(A)は、ハウスダスト除去剤を噴霧しない場合であり、(B)はハウスダスト除去剤を噴霧した場合(B)であるが、ハウスダスト除去剤を噴霧した場合、スチレン−無水マレイン酸共重合体と濾紙粉末とからなる微小の凝集体が無数に形成され浮き出た状態で散在する。
(実施例2)
本発明のハウスダスト除去剤として、スチレン−無水マレイン酸共重合体(モル比1:1、分子量7000)が1%となるように溶解したエタノール溶液20mlと、噴射剤としてジメチルエーテル80mlとをエアゾール容器に加圧充填してエアゾール剤とした。
官能ボックス(2.4m)内で線香を燃焼させ、充満した煙を擬似ハウスダストとした。燃焼開始60分後に官能ボックスから線香を取り出して、その内部の煙粒子量をデジタル粉塵計(柴田科学製)で計測した。計測直後、官能ボックス内に本発明のハウスダスト除去剤を約5秒間(1.8g)噴霧し、1時間後に同様にして煙粒子量を計数してその差から除去率を算出した。また比較として、ハウスダスト除去剤を噴霧しないで同じ試験を行った。試験は2回繰り返して行い、その平均値を表2に記載した。
表2に示したとおり、本発明のハウスダスト除去剤を空間に噴霧することにより、そこに浮遊しているハウスダストの除去率は約86%増加したことから、本発明により浮遊しているハウスダストを効率よく、容易に除去できることが実証された。
(実施例3)
全量噴射型エアゾール剤(商品名「虫コロリノンスモーク 霧タイプ」、アース製薬社製)にスチレン−無水マレイン酸共重合体(モル比2:1、分子量9000)を原液中に1.0%となるように添加したものを本発明のハウスダスト除去剤とした。尚、前記全量噴射型エアゾール剤はエタノールを溶媒としたものである。
そして、2.4mの室内に20cm×20cmのカーペットを置いて、その上に0.5gの濾紙粉末を撒き、更にカーペットの中央部に本発明のハウスダスト除去剤を置き、内容物を一度に噴射した。噴射1時間後に、カーペット全面を実施例1と同様にして掃除機にて吸引し、吸引した濾紙粉末量を計測し、除去率を算出した。
また、同室内に線香の煙を充満させ、デジタル粉塵計で煙粒子量を計測した後、本発明のハウスダスト剤を全量噴射した。噴射1時間後に、再びデジタル粉塵計で煙粒子量を計測し、その差からハウスダスト除去率を算出した。
比較のために、本発明のハウスダスト除去剤を噴霧しない場合についても上記と同様の試験を行った。
試験は各3回繰り返して行い、その平均を求め、比較の除去率に対する増加率を算出した。結果を表3に記載した。
表3に示したとおり、本発明のハウスダスト除去剤を全量噴射した場合も、カーペット上及び浮遊しているハウスダストの除去率が向上しており、特に浮遊しているハウスダストの除去率を大きく向上できることが実証された。
(実施例4)
表4に示す組成からなる薬液を調製し、それぞれの薬液をアセトンで200倍に希釈、アセトンで2000倍に希釈、アセトンで20000倍に希釈して試験液A〜Cを調製した。
尚、スチレン系樹脂としてスチレン−無水マレイン酸共重合体(モル比2:1、分子量9000)を用いた。そして、マイクロシリンジを用い、8頭のダンゴムシに一頭当たり2μLの試験液を滴下した後、ダンゴムシを清潔なカップに入れて24時間放置し、致死状態を確認した。結果を表5に記載した。
表5に示したとおり、スチレン系樹脂を溶媒に溶解した共力剤を併用することで、殺虫効力が高まることが実証された。
(実施例5)
図2(A)に示すように、実施例4の試験液Aまたは試験液Bを収容した噴霧装置(全量噴射型エアゾール剤)を8畳の部屋の中心に置き、その両側の部屋の対角線上に2つのスリットボックスを配置した。図2(B)に示すように、スリットボックスは、30cm×30cm×30cmの立方体状で底面のない箱体で、対向する一組の側壁には10cm×1cmのスリットが対角をなすように形成されている。そして、このスリットボックスの箱内のスリットが形成されていない角部に、ワラジムシを8頭収容したKPカップとダンゴムシを8頭収容したKPカップとを対向配置した。
そして、噴霧装置から試験液を噴霧し、噴霧1時間後にノックダウン率(KD率)を算出した。それから、供試虫を清潔なカップに移し、24時間後に致死状態を観察した。尚、試験は各試験液について2回行った。試験の結果を平均値で表6に示した。
表6に示したとおり、1時間後のKD率及び24時間後の致死率の比較から、スチレン系樹脂を溶媒に溶解した共力剤を併用することで殺虫効力が高まることが実証された。特に、スリットボックス内という殺虫効力の得られ難い場所でも殺虫効力を高めることができることがわかる。
実施例1において、(A)本発明のハウスダスト除去剤を噴霧しないときのカーペット表面を撮影した写真、(B)本発明のハウスダスト除去剤を噴霧したときのカーペット表面を撮影した写真である。 実施例5の試験方法を説明するための模式図である。

Claims (14)

  1. スチレン系樹脂を揮発性の溶媒に溶解させてなることを特徴とする凝集性液体組成物。
  2. スチレン系樹脂の分子量が1000〜100000であることを特徴とする請求項1記載の凝集性液体組成物。
  3. スチレン系樹脂がスチレン−マレイン酸共重合体であることを特徴とする請求項1または2記載の凝集性液体組成物。
  4. 揮発性の溶媒が低級アルコールであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の凝集性液体組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の凝集性液体組成物からなることを特徴とするハウスダスト除去剤。
  6. 凝集作用を持つ成分と揮発性の溶媒とからなる液体組成物を有効成分としたことを特徴とするハウスダスト除去剤。
  7. 空間に噴霧されることを特徴とする請求項5または6記載のハウスダスト除去剤。
  8. 全量噴射型エアゾール剤としたことを特徴とする請求項7記載のハウスダスト除去剤。
  9. 請求項5〜8の何れか1項に記載のハウスダスト除去剤を処理空間に噴霧した後、所定時間放置して該ハウスダスト除去剤の液滴を自然降下させるとともに、着地した前記液滴から溶媒を揮発させ、その後、溶剤が揮発してなる残存物を除去することを特徴とするハウスダスト除去方法。
  10. 前記除去を掃除機による吸引により行うことを特徴とする請求項9記載のハウスダスト除去方法。
  11. 請求項1〜4の何れか1項に記載の凝集性液体組成物からなることを特徴とする共力剤。
  12. 請求項11記載の共力剤と、殺虫成分とを含有することを特徴とする殺虫剤。
  13. 空間に噴霧されることを特徴とする請求項12記載の殺虫剤。
  14. 全量噴射型エアゾール剤としたことを特徴とする請求項13記載の殺虫剤。
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