JP2006196823A - 半導体素子の製造方法 - Google Patents

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正樹 中西
Yoshihiro Kinoshita
順弘 木下
Kunio Shigemura
邦雄 重村
Satoru Kato
悟 加藤
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Abstract

【課題】ウエハ切断による半導体素子製造での切削屑に起因する回路ショート不良発生の抑止。
【解決手段】(a)第1の面に縦横に所定ピッチでスクライブ領域8を設定し、スクライブ領域8で囲まれる半導体素子形成部に回路素子9を形成する工程、(b)ウエハの第2の面にダイシングテープを貼り付ける工程、(c)ウエハの第1の面に回路素子部分9のみを覆うように、紫外線を透過しかつ紫外線照射によって接着力が劣化する粘着剤層を有する保護テープ13を貼り付ける工程、(d)ウエハを第1の面からダイシングテープの表面に至るまでダイシングブレードでスクライブ領域に沿って切断して半導体素子20を形成する工程、(e)保護テープに紫外線を照射して接着力を劣化させ、つぎに保護テープを加熱して反り返らせて接着面積を減少させ、つぎに各保護テープに後剥離用テープを保護テープと共に半導体素子から引き剥がす工程とを有する。
【選択図】図7

Description

本発明は半導体素子の製造方法に係わり、例えば、携帯電話機及びビデオカメラ等に搭載する光学モジュール(カメラモジュール)に組み込むイメージセンサーを形成した半導体素子の製造方法に適用して有効な技術に関する。
携帯電話機やビデオカメラ等にはカメラモジュール(固体撮像装置)が搭載されている。カメラモジュールは基板に搭載した画像取込素子(固体撮像素子),CMOSセンサー,CCDセンサー等のイメージセンサー(回路素子)に、撮像用のレンズ(光学用凸レンズ)で集光した光(光信号)を取込み、この光信号を画素の配列により電気信号に変換して所定の映像を得る装置である。
イメージセンサーを構成する半導体素子は、1枚の半導体ウエハを縦横に切断することによって製造する。即ち、エピタキシャル成長技術、ホトリソグラフィ技術、ホトエッチング技術等によるウエハプロセスを行って、半導体ウエハの主面にイメージセンサー(回路素子)を整列配置形成する。各イメージセンサーは半導体ウエハに縦横に設けられるスクライブ領域(スクライブライン)に囲まれた四角形の領域に形成される。そこで、半導体ウエハをダイシングテープに貼り付け、その後、半導体ウエハの露出する表面側からダイシングブレードによってスクライブラインに沿ってテープ表面に至る切断を行い、イメージセンサーを有する半導体素子を製造する(例えば、特許文献1)。
この特許文献1による半導体装置の製造方法では、イメージセンサーとしてCCD(charge coupled device )を有する半導体装置の製造方法について記載されている。また、この特許文献1には、ウェーハをダイシングして半導体装置を製造するいくつかの方法が開示されている。
その一つの方法は、ウェーハの回路面側に透明の表面保護テープを貼り合わせた後、ウェーハをダイシングテープ上に固定してダイシング加工を行い、表面保護テープからウェーハを通過してダイシングテープの表層に至る深さまでの切断を行い、その後表面保護テープを剥離し、さらにダイシングテープからチップをピックアップする方法が開示されている。
そして、この方法における表面保護テープの剥離方法として、(1)温風や温水によって加熱を行い透明テープ(表面保護テープ)の収縮を行う。続いてエアーを当てて収縮した透明テープを吹き飛ばして透明テープの剥離を行う。(2)前記(1)の方法において、透明テープに紫外線を照射したり、化学反応の利用等によって透明テープの収縮を行わせる。(3)透明テープの剥離の方法として、透明テープの上に剥離用テープを貼り合わせ、剥離用テープに外力を加えて透明テープを剥離用テープと共に剥離する。
特許文献1には、ウェーハの回路面側を表面保護テープで覆った後、ダイシング加工を行うことから、ダイシング加工で生じたダストやチッピングによるウェーハ破片がチップの表面に落下して生じる回路のショート不良の防止ができる旨記載されている。また、CCDの場合では、ダストによる黒点不良の抑止を図ることができる旨記載されている。
特開2003−197567公報
本出願人においても、ダイシング時のダイシング加工で生じたダストやウエハ破片に起因する回路素子のショート不良の防止、及びCCDの場合における黒点不良の抑止を図るべく、半導体ウエハの回路素子を形成した主面全体を保護テープで覆い、その後ダイシングする方法を検討してきた。
しかし、本ダイシング方法では、以下の問題が起きることが判明した。
本方法では、ダイシング時にウエハ(ウェーハ)と一緒に保護テープも切断するため、保護テープ自身の接着剤、及び保護テープの切削片がダイシングブレードや半導体チップ切断縁に付着、残留する。これにより、上記付着した接着剤を介して、ウエハ切削屑が半導体チップ切断縁に付着する。そして結果的に、上記接着剤、保護テープの切削片、ウエハ切削屑はその後の製造過程で半導体チップ表面又はセンサー表面に落下する。これが黒点不良又はショート不良の原因となることがわかった。
図16はCMOSイメージセンサー70の一部を示すものであり、整列配置形成された画素表面を覆うマイクロレンズ71の表面に切断屑である接着剤屑72が付着した状態を示す模式図である。この図は写真をトレースしたものである。
本発明の目的は、表面を保護テープで覆う半導体ウエハをダイシングして半導体素子を製造する方法において、ダイシング時の切断屑に起因する不良発生を抑止することにある。
本発明の他の目的は、表面を保護テープで覆う半導体ウエハをダイシングして半導体素子を製造する方法において、ダイシング時の切断屑に起因する回路ショート不良の発生を抑止することにある。
本発明の他の目的は、表面を保護テープで覆う半導体ウエハをダイシングしてイメージセンサーを形成する半導体素子を製造する方法において、ダイシング時の切断屑に起因する黒点不良の発生を抑止することにある。
本発明の他の目的は、表面を保護テープで覆う半導体ウエハをダイシングして半導体素子を製造する方法において、ダイシング時のボンディングパッド表面を保護することにより、ボンダビリティ(ワイヤ引張り、剪断強度他)を向上させることにある。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきらかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
(1)(a)第1の面に縦横に所定ピッチでスクライブ領域を設定し、前記スクライブ領域で囲まれる半導体素子形成部にイメージセンサーを形成する回路素子を形成した半導体ウエハを準備する工程、
(b)前記半導体ウエハの前記第1の面に対して反対面となる第2の面にダイシングテープを貼り付ける工程、
(c)前記半導体ウエハの前記第1の面に前記スクライブ領域を外れて前記回路素子部のみを覆うように一面に粘着剤層を設けた保護テープをそれぞれ貼り付ける工程、
(d)前記半導体ウエハを前記第1の面から前記ダイシングテープの表面に至るまでダイシングブレードで前記スクライブ領域に沿って切断して半導体素子を形成する工程、
(e)前記各半導体素子の表面の前記保護テープを剥離する工程、
とを有することを特徴とする。
前記工程(c)の保護テープの貼り付けにおいては、紫外線を透過しかつ一面に紫外線照射によって接着力が劣化する接着剤を有する透明な保護テープを前記半導体ウエハに貼り付け、
前記工程(e)の保護テープの剥離においては、前記保護テープに紫外線を照射して前記粘着剤層の接着力を劣化させ、つぎに前記保護テープを加熱して変形させて(反り返らせて)前記半導体素子との接着面積を減少させ、つぎに前記各保護テープに剥離用テープを貼り付けた後、この剥離用テープを前記半導体素子から引き剥がすことによって前記保護テープを前記半導体素子から剥離させる。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
保護テープは、半導体ウエハのスクライブ領域から外れた半導体素子形成部のみを覆うようにそれぞれ半導体ウエハに貼り付けられることから、ダイシングブレードによる半導体ウエハの切断時、保護テープは切断されなくなる。この結果、従来のように保護テープを切断することにより発生した保護テープの接着剤屑(粘着剤屑)が半導体素子面に付着することもなくなる。従って、
(1)半導体素子形成部に形成された回路素子表面に前記接着剤屑が付着して発生する回路ショートが起きなくなる。
(2)また、回路素子がイメージセンサーの場合、イメージセンサーの表面のマイクロレンズを汚すこともなく、接着剤屑に起因する黒点発生不良が発生しなくなる。さらに、
(3)ダイシング時、保護テープによってボンディングパッドにダストおよび切削屑を含んだ洗浄水が当たらなくなることにより、ボンダビリティ(ワイヤ引張り強度、ワイヤ剪断強度他)が向上する。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。なお、発明の実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1乃至図15は本実施例1の半導体素子の製造方法に係わる図である。本実施例1では、カメラモジュールに組み込むイメージセンサー(例えば、CMOSイメージセンサー)を形成した半導体素子(半導体チップ)の製造に本発明を適用した例について説明する。
本実施例1の半導体素子は、図1のフローチャートに示すように、ダイシングテープ貼り付け(ウエハ裏面:S01)、保護テープ貼り付け(センサーチップ毎に:S02)、ダイシング(保護テープ側から:S03)、紫外線照射(保護テープ側から:S04)、保護テープ加熱(S05)、保護テープ剥離(S06)の各工程を経て製造される。
本実施例1の半導体素子の製造においては、図2に示すように、イメージセンサーウエーハ(半導体ウエハ)1、治具2、枠3、ダイシングテープ4を準備する。ダイシングテープ4の周縁を枠3に貼り付けて支持する。また、枠3に支持して、ダイシングテープ4にイメージセンサーウエーハ1を貼り付けて支持する。
治具2は、図4及び図5に示すように、上面に枠3を挿入する矩形枠溝からなる枠収容溝5を有している。この枠収容溝5の内側には、イメージセンサーウエーハ1を収容するウエハ収容窪み6が設けられている。
図3に、ダイシングテープ4、イメージセンサーウエーハ1、枠3を治具2に貼り付けた状態を示す。図7にイメージセンサーウエーハ1のチップ配列の一部を示す。
イメージセンサーウエーハ1は、その第1の面(主面)に縦横に回路素子9が整列配置(マトリックス状)形成されている。ここで回路素子9とは、受光部15.aおよびその周辺回路15.b(AD変換回路、信号処理回路等)を合わせた領域を指している。各回路素子9は縦横に設けられるスクライブ(ダイシング)領域8によって囲まれている。イメージセンサーウエーハ1は最終工程でダイシングが行われてそれぞれ半導体素子(半導体チップ、チップ)状に分割され、センサーチップ20になる。
本実施例1では、回路素子9はカメラモジュールに組み込まれるイメージセンサー(CMOSイメージセンサー)であり、表面には画素を覆うマイクロレンズ7が複数設けられている。また、イメージセンサーウエーハ1はウエハ収容窪み6にマイクロレンズ7を配置する主面が下面となる状態でウエハ収容窪み6に収容される。従って、前記マイクロレンズ7を含む回路素子部が当接しないように、ウエハ収容窪み6の底には逃げ空間を形成する逃げ窪み6aが設けられている。イメージセンサーウエーハ1はその周縁部分がウエハ収容窪み6の外周縁部分で支持される。図4には、載置されるイメージセンサーウエーハ1を二点鎖線で示す。
治具2の枠収容溝5及びウエハ収容窪み6に枠3及びイメージセンサーウエーハ1を収容した状態では、枠3の上面及びイメージセンサーウエーハ1の上面(第1の面の反対面となる第2の面)は治具2の上面に一致して露出し、かつイメージセンサーウエーハ1の上面と枠3の上面は略同一の平面上に位置するように、前記ウエハ収容窪み6及び枠収容溝5の深さが設定されている。
図3に示すように、治具2の枠収容溝5及びウエハ収容窪み6に枠3及びイメージセンサーウエーハ1を収容した後、一面に粘着剤層(図示せず)を有する一枚のダイシングテープ4をイメージセンサーウエーハ1及び枠3に貼り付ける。即ち、図示しない粘着剤層を下面にした状態で治具2に収容されたイメージセンサーウエーハ1の第2の面(上面)及び枠3の上面にダイシングテープ4を貼り付ける。
ダイシングテープ4は、例えば、基材と、基材の一面に設けられた粘着剤層とからなっている。基材は厚さ約70μmのPVC(ポリ塩化ビニル)から成り、粘着剤層は厚さは約20μmのアクリル系接着剤からなる粘着剤から成っている。
つぎに、枠3を治具2から取り外し、ダイシングテープ4上にイメージセンサーウエーハ1が位置するように枠3を裏返す。その後、図6に示すように、マウンタの図示しないステージ上に枠3を載置する。ここでマウンタとは、イメージセンサーウエーハ1に保護テープ13を貼り付けることを目的に作られた、アーム11、真空吸着12、チップ認識センサー14、及びそのた一連の部品から成る装置を指す。
つぎに、マウンタを動作させ、マウンタの三次元的に移動制御される支持アーム11の先端の真空吸着ツール12で真空吸着保持した透明な保護テープ13をイメージセンサーウエーハ1の各回路素子部上に貼り付ける(S02)。
保護テープ13はスクライブ領域8を外れた回路素子9を覆うように四角形体となっている。保護テープ(ラミネートテープ)13は、紫外線25を透過する透明テープからなり、かつ一面に紫外線照射によって接着力が劣化する接着性が良好な粘着剤層を有する構造になっている。例えば、紫外線を透過する透明なテープは、厚さ35μmのPOF(ポリオレフィンフィルム)からなるベース層と、紫外線照射によって接着力が劣化するアクリル系ポリマからなる厚さ約20μmの粘着剤層、の2つで形成されている。
マウンタのチップ認識センサー14によって、スクライブ領域8を含む回路素子9を認識する。この認識によって得られた情報に基づいて真空吸着ツール12は移動し、図示しない保護テープ供給箇所から一枚保護テープ13を真空吸着保持し、その後、回路素子9を覆うように保護テープ13をイメージセンサーウエーハ1に貼り付ける。この一連の動作によって、イメージセンサーウエーハ1の全ての回路素子9を保護テープ13で覆う。
ここで、保護テープ13と回路素子9等との寸法関係について、イメージセンサーを例に挙げて説明する。
図7において、縦横に描いた二点鎖線がスクライブライン10であり、このスクライブライン10に所定の幅を持たせたものがスクライブ領域8である。スクライブライン10に囲まれた領域が回路素子9である。さらにその内側にある領域が受光部15.aである。図7に示すとおり、CMOSセンサー等のイメージセンサーは一般的に、光を電気信号に変換する受光部15.aとAD変換回路、および信号処理回路等のその他周辺回路15.bの大きく2つの部分からなり、受光部15.a表面は集光のためのマイクロレンズ7で覆われ、一方その他周辺回路15.bの表面は表面保護のための保護膜17で覆われている。一般的に周辺回路15.bの保護膜17が異物に対して比較的強い材質が使われているのに比べ、受光部15.a表面のマイクロレンズ7は非常に柔らかい材質が使われている。そのため、受光部15.a表面は傷付きやすく、且つ汚染に対して非常に弱い構造となっている。
したがって、イメージセンサーウエハの場合、マイクロレンズ7の汚染や傷付き防止が最重要課題であり、保護テープ13の貼り付け領域は、回路素子全体を覆うことが理想的である。
しかし、保護テープ13の貼り付け位置の誤差によって、保護テープ13の端がダイシングブレードによる切断領域に位置すると、保護テープ13の切断が行われ、保護テープ13の粘着剤層の切断となり好ましくない。そこで、図7に示すように、保護テープ13を回路素子9のよりも小さく、且つマイクロレンズ7が配置された受光部15.aよりも大きくして保護テープ13で覆うようにする。これにより、保護テープ13の寸法精度、貼り付け精度等、製造装置に要求する精度を必要としなくなり、結果的により安く製造することができる。
以上、回路素子がイメージセンサーである場合を例に挙げて述べたが、イメージセンサーでないその他の半導体素子の場合(以下、その他半導体ウエーハと呼ぶ)について説明する。
その他半導体ウエーハについてはこれら2つ(受光部、その他周辺回路)の領域の区別がなく、ウエーハ表面全体が保護膜で覆われている。
表面全体が保護膜で覆われているため、半導体ウエーハをダイシングする際の重要課題は、ボンディングパッド周辺回路の保護、およびボンダビリティ(ワイヤ引張り、剪断強度等)向上の2つである。この場合、保護テープ13のサイズを一律に半導体チップよりやや小さめの所定寸法に設定すれば良い。
ここでやや小さめの所定寸法としたのは、以下の2つの理由による。一つ目は、ボンディングパッドは半導体チップ周辺にレイアウトされる。2つ目は、保護テープ13のサイズを半導体チップの寸法と同じにすると、イメージセンサーウエーハで述べた理由と同様、保護テープ13の一部がスクライブ領域8にはみ出して、結果的に保護テープ13の一部をダイシングすることになるためである。従って、イメージセンサー以外の半導体ウエーハの場合、保護テープ13の寸法は半導体チップよりも小さく、且つ上記したバラツキ精度を考慮して、許容できる範囲内でより大きい値に設定すれば良い。
つぎに、図8に示すように、イメージセンサーウエーハ1を主面(第1の面)からダイシングテープ4の表面に至るまでダイシングブレード18でスクライブ領域8に沿って縦横に切断してダイシングを行う(S03)。イメージセンサーウエーハ1はこのダイシングによって複数のセンサーチップ20となる。ダイシングは縦横に行われることから、ダイシングテープ4に整列配置状態で貼り付いた複数のセンサーチップ20が形成される。図8では、ダイシングブレード18の右側の二点鎖線で示す箇所が次のダイシング位置である。このダイシング位置は隣接する保護テープ13の端間であり、スクライブ領域8の中央となる。図9はダイシングが終了したダイシングテープ4及びダイシングテープ4に貼りつけられたセンサーチップ20を示す図である。
つぎに、図10に示すように、保護テープ13の表面に紫外線(UV)25を照射する。保護テープ13の基材は紫外線25を透過することから、センサーチップ20と保護テープ13を接着する図示しない粘着剤層に紫外線が照射され、粘着剤層の接着力は劣化する(S04)。
つぎに、図11に示すように、枠3を裏返し、下面になった保護テープ13を所定温度に加熱されるヒートブロック26上に載置して、保護テープ13を加熱する(S05)。ヒートブロック26の熱によって保護テープ13は熱収縮を起こし、図12に示すように、変形し、例えば、反り変える。この反り返りによって保護テープ13のセンサーチップ20に対する接着面積は減少する。保護テープ13は、センサーチップ20との接着面積の減少と、保護テープ13をセンサーチップ20に接着する粘着剤層の接着力の低減によって、保護テープ13はセンサーチップ20から容易に剥離できる状態になる。また、ヒートブロック26による保護テープ13の変形時、粘着剤層の接着力が劣化していることから、この変形時保護テープ13は剥離も生じ、さらに剥離し易い状態になる。
つぎに、図13に示すように、保護テープ13に剥離用テープ27を貼り付ける。剥離用テープ27は保護テープ13に接触する下面に図示しない粘着剤層を有することから、この粘着剤層が保護テープ13に接着される。そこで、図14に示すように、剥離用テープ27を上方に引き上げて剥離用テープ27をダイシングテープ4上のセンサーチップ20から遠ざける。この剥離用テープ27の引き上げによって、保護テープ13は半導体素子20から剥離し、剥離用テープ27と共に上昇する(S06)。この結果、図15に示すように、ダイシングテープ4に貼り付いた状態の複数のセンサーチップ20が製造される。センサーチップ20はこの状態でつぎの半導体装置の組立に供されたり、あるいは図示しない保管用トレー等に移される。
以上、イメージセンサーを実施例として説明したが、その他一般的な半導体ウエーハについても本発明の効果が有効であることは言うまでもない。
本実施例1によれば以下の効果を有する。
(1)保護テープ13は、半導体ウエハ1のスクライブ領域8から外れた回路素子9を覆うようにそれぞれ半導体ウエハ1に貼り付けられることから、ダイシングブレード18による半導体ウエハ1の切断時、保護テープ13は切断されなくなる。この結果、従来のように保護テープ13を切断することにより発生した保護テープ13の接着剤屑(粘着剤屑)が半導体素子20の表面に付着することもなくなる。従って、半導体素子表面に接着剤屑が付着して発生する回路ショートが起きなくなる。
(2)また、回路素子がイメージセンサーの場合、イメージセンサー表面のマイクロレンズ7の汚染、傷付きが発生しなくなり、接着剤屑に起因する黒点発生不良が発生しなくなる。
(3)ダイシング時、保護テープによってボンディングパッドにダストおよび切削屑を含んだ洗浄水が当たらなくなることにより、ボンダビリティ(ワイヤ引張り、剪断強度他)を向上することができる。
(4)上記(1)、(2)及び(3)により、品質の優れた半導体ウエーハ、又はイメージセンサーを安価に製造することができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前記実施例では、保護テープ13の剥離において、保護テープ13に紫外線25を照射して保護テープ13の粘着剤層の接着力を劣化させ、つぎに、保護テープ13に剥離用テープ27を貼り付け、その後、剥離用テープ27を引き剥がすことによってセンサーチップ20から保護テープ13を共に引き剥がす方法を採用している。この場合、保護テープ13の引き剥がしは、保護テープ13の粘着剤層の接着力の劣化の後、変形した保護テープ13にエアーを吹き付けて保護テープ13を半導体素子20から剥離させる方法でも前記実施例同様の効果が得られる。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるCMOSイメージセンサが形成される半導体素子の製造方法に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えばCCDイメージセンサが形成される半導体素子の製造方法にも適用できる。本発明は少なくとも半導体素子の製造に適用することができる。
本発明の実施例1である半導体素子の製造方法を示すフローチャートである。 枠付きダイシングテープに半導体ウエハを貼り付ける状態を示す分解断面図である。 枠付きダイシングテープに半導体ウエハを貼り付けた状態を示す断面図である。 前記枠及び半導体ウエハを支持する支持治具の平面図である。 図4のA−A線に沿う断面図である。 前記枠付きダイシングテープに支持された半導体ウエハの個々の半導体素子部のセンサー受光面にマウンタによって順次保護テープを貼り付ける状態を示す模式図である。 前記マウンタによってセンサー受光面が保護テープによって覆われた状態を示す半導体ウエハの一部の平面図である。 前記保護テープ間の半導体ウエハ部分をダイシングブレードで切断して半導体素子とする状態を示す断面図である。 前記切断が終了してダイシングテープ上に並ぶ半導体素子を示す断面図である。 前記保護テープに紫外線を照射する状態を示す断面図である。 前記保護テープを加熱する状態を示す断面図である。 前記加熱によって変形した(反り返った)保護テープ等を示す断面図である。 前記保護テープに剥離用テープを貼り付けた状態を示す断面図である。 前記剥離用テープの引き剥がしによって保護テープを半導体素子から剥がす状態を示す断面図である。 前記保護テープ上に貼り付けられた複数の半導体素子を示す断面図である。 半導体ウエハをダイシングブレードで切断して半導体素子を製造する際発生する切断屑が、半導体素子表面のマイクロレンズに付着した状態を示す模式的平面図である。
符号の説明
1…半導体ウエハ、2…治具、3…枠、4…ダイシングテープ、5…枠収容溝、6…ウエハ収容窪み、6a…窪み、7…マイクロレンズ、8…スクライブ領域、9…回路素子、10…スクライブライン、11…支持アーム、12…真空吸着ツール、13…保護テープ、14…チップ認識センサー、15.a…受光部、15.b…その他周辺回路、16…ステージ、17…保護膜、18…ダイシングブレード、20…センサーチップ、25…紫外線(UV)、26…ヒートブロック、27…剥離用テープ、70…CMOSイメージセンサー、71…マイクロレンズ、72…接着剤屑(粘着剤屑)。

Claims (5)

  1. (a)第1の面に縦横に所定ピッチでスクライブ領域を設定し、前記スクライブ領域で囲まれる半導体素子形成部に回路素子を形成した半導体ウエハを準備する工程、
    (b)前記半導体ウエハの前記第1の面に対して反対面となる第2の面にダイシングテープを貼り付ける工程、
    (c)前記半導体ウエハの前記第1の面に前記スクライブ領域を外れて前記半導体素子形成部のみを覆うように一面に粘着剤層を設けた保護テープをそれぞれ貼り付ける工程、
    (d)前記半導体ウエハを前記第1の面から前記ダイシングテープの表面に至るまでダイシングブレードで前記スクライブ領域に沿って切断して半導体素子を形成する工程、
    (e)前記各半導体素子の表面の前記保護テープを剥離する工程、
    とを有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  2. 前記工程(c)の保護テープの貼り付けにおいては、
    紫外線を透過しかつ一面に紫外線照射によって接着力が劣化する粘着剤層を有する保護テープを前記半導体ウエハに貼り付け、
    前記工程(e)の保護テープの剥離においては、
    前記保護テープに紫外線を照射して前記粘着剤層の接着力を劣化させ、
    つぎに、前記保護テープを加熱して変形させて前記半導体素子との接着面積を減少させ、
    つぎに、前記各保護テープに剥離用テープを貼り付けた後、この剥離用テープを前記半導体素子から引き剥がすことによって前記保護テープを前記半導体素子から剥離させることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
  3. 前記工程(c)の保護テープの貼り付けにおいては、
    紫外線を透過しかつ一面に紫外線照射によって接着力が劣化する粘着剤層を有する保護テープを前記半導体ウエハに貼り付け、
    前記工程(e)の保護テープの剥離においては、
    前記保護テープに紫外線を照射して前記粘着剤層の接着力を劣化させ、
    つぎに、前記保護テープを加熱して変形させて前記半導体素子との接着面積を減少させ、
    つぎに、前記変形した保護テープにエアーを吹き付けて前記保護テープを前記半導体素子から剥離させることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
  4. 前記回路素子はイメージセンサであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記ダイシングテープはPVC基板からなり、その接着面となる一面にアクリル系樹脂からなる粘着剤層を有し、
    前記保護テープは透明なポリオレフィンフィルムからなり、その接着面となる一面にアクリル系ポリマ樹脂からなる粘着剤層を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
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