JP2006185705A - 燃料電池システム及び燃料電池システムにおける開放弁の故障判定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 燃料電池における燃料室に燃料ガスを供給し、燃料室の燃料ガスを循環ポンプにより循環路及び供給路を介して燃料室に循環すると共に、循環路内の燃料ガスを、開閉弁により開放された排出路を介して外部に排出する燃料電池システムにおいて、開放弁の開放指示を行った(t1)後、循環ポンプの駆動電流Zが所定値I0とならず、かつ、供給路の圧力Nの変化率が所定の変化率とならない場合に、開放弁に不具合が発生したと判定する。
【選択図】 図10
Description
そこで、燃料電池内を減圧し、外気を燃料電池に導入すると共に、循環路内の燃料ガスを、減圧電磁弁により開放された減圧排出路を介して外部に排出することにより、燃料電池スタック内のガスを停止時に急速に置換させ、水素と酸素が偏在する系の反応の素過程を抑制させる停止時劣化対策が既に提案されている(特許文献1)。
(1)燃料ガスが流入される燃料室と、酸化ガスが流入される酸化ガス室とを電解質層を介して隣接させ、燃料ガスと酸化ガスとの反応により発電する燃料電池と、
前記燃料室に接続され、燃料ガスを供給するための供給路と、
前記供給路に接続され、前記燃料室の燃料ガスを、前記供給路を介して前記燃料室に循環するための循環路と、
前記循環路に設けられ、前記燃料室の燃料ガスを、前記循環路を介して前記供給路に循環させる循環ポンプと、
前記循環路に接続され、前記循環路内の燃料ガスを外部に排出するための排出路と、
前記排出路を開閉する開閉弁と、
前記循環ポンプの駆動電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された前記ポンプの駆動電流に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する判断手段と、
を備えた燃料電池システム。
(2)燃料ガスが流入される燃料室と、酸化ガスが流入される酸化ガス室とを電解質層を介して隣接させ、燃料ガスと酸化ガスとの反応により発電する燃料電池と、
前記燃料室に接続され、燃料ガスを供給するための供給路と、
前記供給路に接続され、前記燃料室の燃料ガスを、前記供給路を介して前記燃料室に循環するための循環路と、
前記循環路に設けられ、前記燃料室の燃料ガスを、前記循環路を介して前記供給路に循環させる循環ポンプと、
前記循環路に接続され、前記循環路内の燃料ガスを外部に排出するための排出路と、
前記排出路を開閉する開閉弁と、
前記供給路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記圧力検出手段により検出された前記供給路内の圧力に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する判断手段と、
を備えた燃料電池システム。
前記燃料室に接続され、燃料ガスを供給するための供給路と、
前記供給路に接続され、前記燃料室の燃料ガスを、前記供給路を介して前記燃料室に循環するための循環路と、
前記循環路に設けられ、前記燃料室の燃料ガスを、前記循環路を介して前記供給路に循環させる循環ポンプと、
前記循環路に接続され、前記循環路内の燃料ガスを外部に排出するための排出路と、
前記排出路を開閉する開閉弁と、
前記循環ポンプの駆動電流を検出する電流検出手段と、
前記供給路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記検出された前記ポンプの駆動電流及び前記検出された前記供給路内の圧力に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する判断手段と、
を備えた燃料電池システム。
前記循環ポンプの駆動電流を検出し、
前記検出された前記ポンプの駆動電流に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する
ことを特徴とする開放弁の故障判定方法。
前記供給路内の圧力を検出し、
前記検出された前記供給路内の圧力に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する
ことを特徴とする開放弁の故障判定方法。
前記循環ポンプの駆動電流を検出すると共に、前記供給路内の圧力を検出し、
前記検出された前記ポンプの駆動電流及び前記検出された前記供給路内の圧力に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する
ことを特徴とする開放弁の故障判定方法。
請求項2記載の発明によれば、供給路内の圧力に基づいて、開閉弁の状態を判断するので、開放弁の不具合を検知することができる。
請求項3記載の発明によれば、循環ポンプの駆動電流及び供給路内の圧力に基づいて、開閉弁の状態を判断するので、開放弁の不具合をより精度よく検知することができる。
請求項7記載の発明によれば、供給路内の圧力に基づいて、開閉弁の状態を判断するので、開放弁の不具合を検知することができる。
請求項8記載の発明によれば、循環ポンプの駆動電流及び供給路内の圧力に基づいて、開閉弁の状態を判断するので、開放弁の不具合をより精度よく検知することができる。
次にこの発明の好適実施形態について説明する。この実施形態は、電気自動車に搭載される燃料電池システムである。図1は、この発明の燃料電池システム1の構成を示すブロック図である。図1に示されているように、この燃料電池システム1は燃料電池スタック100、水素貯蔵タンク11を含む燃料供給系10、空気供給系12、水供給系50、負荷系7とに大略構成される。
凸状部32は、板材の長辺とに沿って短辺方向へ向けて、等間隔で配列されている。長辺に沿って(図2における横方向)配置された凸状部32の間に形成された溝によって、凸状部32の間には水素流路301が形成され、凸状部32の裏側に形成された溝33によって、水素流路302が形成されている。この凸状部32の頂点部分の面は、燃料極が接触する当接部321となっている。集電部材3が網体であるため、当接部321が接触する部分においても、孔320を介して、燃料極は燃料ガスを供給することができる。また、水素流路301と水素流路302の間も、孔320を介して、水素ガスが相互に流通可能となる。
集電部材4は、矩形の板材から成り、プレス加工によって、複数の凸状部42が形成されている。凸状部42は、板材の短辺に平行に直線状に連続して形成されており、等間隔で配置されている。凸状部42の間には、溝が形成されて、空気が流通する空気流路40が形成されている。この凸状部42の頂点部分の面は、酸素極が接触する当接部421となっている。また、凸状部42の裏側は溝状の中空部41となっており、中空部41の両端は、閉鎖されている。
燃料供給系10の構成について、説明する。燃料ガスボンベである水素貯蔵タンク11には、燃料ガス供給流路201A、201Bを介して燃料電池スタック100のガス取入口201BINに接続されている。燃料ガス供給流路201Aには、水素元電磁弁18、一次センサS0、レギュレータ19、二次圧センサS1、並列接続された水素起動電磁弁20及び水素調圧弁21、ガス供給弁22、三次圧センサS2が順に設けられ、この燃料ガス供給流路201Aは、燃料ガス供給流路201Bに接続している。燃料ガス供給流路201Bには、リリー部弁31が設けられ、燃料ガス供給流路201Bは、燃料電池スタック100の上記ガス取入口201BINに接続されている。燃料電池スタック100のガス排出口202OUTには、ガス排出流路202の一端が接続され、その他端は、レベルセンサS11が取り付けられたトラップ24に接続されている。トラップ24には、循環流路204の一端と、ガス導出路203の一端がそれぞれ接続されている。ガス導出路203の他端は、減圧排出路205に接続され、最終的には後述する空気排出路124に接続されている。ガス導出路203には、排気電磁弁27が設けられている。
燃料ガス供給流路201、ガス排出流路202、循環流路204、外気導入電磁弁28により、ガスの循環経路が形成される。
図9に示すように、燃料電池システム1の制御系は、各センサS0〜S10の検出値が入力され、レギュレータ19、各電磁弁18、20、22〜24、26〜28、63、65、各ポンプ25、62、61、ノズル55、ファン122、ヒータH、インバータ73、出力制御装置75を制御する制御装置(ECU)200を備えている。この制御装置200には、図示しないイグニッションスイッチが接続され、モータ74の駆動や停止の指示信号が入力される。
燃料電池システムが停止動作に入った場合の燃料電池システム制御動作は、定常発電運転の際に開放していた水素元電磁弁18、ガス供給弁22、循環電磁弁26、排気電磁弁27を閉じ、減圧電磁弁23を開放する。そして、循環ポンプ25.の吸引動作を利用して、燃料電池スタック内の水素系の圧力を減圧させる。スタックおよび燃料ガス供給流路201B内の体積容最を置換できる程度の減圧に達すると、外気導入電磁弁28を開放し、負圧下した燃料電池スタック内に瞬間的に空気を流入させる。これにより、水素を外気に瞬間的に置換することができる。この場合、瞬時に燃料電池の電圧は時間経過に対して指数関数的に下降する。
そこで、本発明者は、燃料電池システムの発電停止動作に入った際に見られる循環ポンプ25の動作特性を見出し、この特性を用いることにより循環ポンプ25に不具合が発生しているか、していないのかを次のように見出した。
ここで、閾値I0は、上記図10を用いて説明した実験から得られた、燃料電池システムが発電動作しているときの循環ポンプ25の駆動電流の値から、該駆動電流の変動分を超えた値である。
変数Cが、予定される総判定回数C0でない場合には、ステップ524に戻って、以上の処理(ステップ524〜536)を繰り返す。
また、減圧電磁弁23の不具合を、減圧電磁弁23の開放指示を行ったときから所定時間毎に判断するので、これにより、減圧電磁弁23の異常の早期発見と、これに起因する燃料電池の危険予知が行える。
本実施の形態では、減圧電磁弁23に不具合が発生したか否かを、センサS2に検出される燃料ガス供給流路201B内の圧力(3次圧力(3rd Pressure)N)に基づいて判断するが、以下、その原理を説明する。
圧力Pの変化率ΔPが、上記実験で得られた変化率ΔP0以下と判断された場合には、減圧電磁弁23が正常に動作したと判断でき、ステップ630で、変数Lを0に初期化して、ステップ636で、変数Mが、予定される総判定回数M0となったか否かを判断する。
一方、ステップ628で、圧力Pの変化率ΔPが、上記実験で得られた変化率ΔP0以下と判断されなかった場合には、減圧電磁弁23が正常に動作していないと判断でき、減圧電磁弁23が正常に動作していないことを連続してカウントするため、ステップ632で、変数Lを1インクリメントし、ステップ634で、変数Lが所定値Lnとなったか否かを判断する。変数Lが所定値Lnとなっていない場合には、減圧電磁弁23が正常に動作していないことを連続して所定値カウントしていないので、ステップ536に進む。
また、減圧電磁弁23の不具合を、減圧電磁弁23の開放指示を行ったときから所定時間(10ミリ秒)毎が判断するので、これにより、減圧電磁弁23の異常の早期発見と、これに起因する燃料電池の危険予知が行える。
図13には、減圧電磁弁23の状態を検知する処理を示す、減圧電磁弁の状態検知処理プログラムのフローチャートが示されている。なお、減圧電磁弁の状態検知処理プログラムは、減圧電磁弁23の開放指示を行ったときから所定時間毎に繰り返し実行される。
循環ポンプ25の駆動電流が正常でない場合(F=1)には、直ちに異常停止モードに移行するのではなく、本実施の形態では、ステップ728で、圧力異常判定処理を実行する。なお、圧力異常判定処理は、前述した第2の実施の形態の減圧電磁弁の状態検知処理プログラム(図12参照)における、ステップ638以外のステップ620〜636を実行すると共に、ステップ634の判定が肯定判定となった場合に、フラグGを1にセットする。
一方、燃料ガス供給流路201B内の圧力が正常でない場合(G=1)には、ここで始めて、即ち、循環ポンプ25の駆動電流が異常と判断され、更に、燃料ガス供給流路201B内の圧力が異常と判断された場合に、ステップ732で、異常停止モードに移行する。
また、減圧電磁弁23の不具合を、減圧電磁弁23の開放指示を行ったときから所定時間毎に判断するので、これにより、減圧電磁弁23の異常の早期発見と、これに起因する燃料電池の危険予知が行える。
なお、本実施の形態では、ステップ724、726と、ステップ728、730を入れ替えてもよい。
11 水素貯蔵タンク(供給手段)
100 燃料電池スタック(燃料電池)
201A、201B 燃料ガス供給流路(供給路)
204 循環流路(循環路)
25 循環ポンプ
23 減圧電磁弁(開閉弁)
S2 三次圧センサ(圧力検出手段)
S10 駆動電流検出センサ(電流検出手段)
200 制御装置(判断手段)
Claims (8)
- 燃料ガスが流入される燃料室と、酸化ガスが流入される酸化ガス室とを電解質層を介して隣接させ、燃料ガスと酸化ガスとの反応により発電する燃料電池と、
前記燃料室に接続され、燃料ガスを供給するための供給路と、
前記供給路に接続され、前記燃料室の燃料ガスを、前記供給路を介して前記燃料室に循環するための循環路と、
前記循環路に設けられ、前記燃料室の燃料ガスを、前記循環路を介して前記供給路に循環させる循環ポンプと、
前記循環路に接続され、前記循環路内の燃料ガスを外部に排出するための排出路と、
前記排出路を開閉する開閉弁と、
前記循環ポンプの駆動電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段により検出された前記ポンプの駆動電流に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する判断手段と、
を備えた燃料電池システム。 - 燃料ガスが流入される燃料室と、酸化ガスが流入される酸化ガス室とを電解質層を介して隣接させ、燃料ガスと酸化ガスとの反応により発電する燃料電池と、
前記燃料室に接続され、燃料ガスを供給するための供給路と、
前記供給路に接続され、前記燃料室の燃料ガスを、前記供給路を介して前記燃料室に循環するための循環路と、
前記循環路に設けられ、前記燃料室の燃料ガスを、前記循環路を介して前記供給路に循環させる循環ポンプと、
前記循環路に接続され、前記循環路内の燃料ガスを外部に排出するための排出路と、
前記排出路を開閉する開閉弁と、
前記供給路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記圧力検出手段により検出された前記供給路内の圧力に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する判断手段と、
を備えた燃料電池システム。 - 燃料ガスが流入される燃料室と、酸化ガスが流入される酸化ガス室とを電解質層を介して隣接させ、燃料ガスと酸化ガスとの反応により発電する燃料電池と、
前記燃料室に接続され、燃料ガスを供給するための供給路と、
前記供給路に接続され、前記燃料室の燃料ガスを、前記供給路を介して前記燃料室に循環するための循環路と、
前記循環路に設けられ、前記燃料室の燃料ガスを、前記循環路を介して前記供給路に循環させる循環ポンプと、
前記循環路に接続され、前記循環路内の燃料ガスを外部に排出するための排出路と、
前記排出路を開閉する開閉弁と、
前記循環ポンプの駆動電流を検出する電流検出手段と、
前記供給路内の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記検出された前記ポンプの駆動電流及び前記検出された前記供給路内の圧力に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する判断手段と、
を備えた燃料電池システム。 - 前記判断手段は、前記燃料電池の発電を停止する際に実行する前記燃料室内の燃料ガスを置換ガスに置換する処理を行う前に、前記開閉弁の状態を判断することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記判断手段により前記開閉弁が通常の動作状態でないと判断された場合に、前記開閉弁が通常の動作状態でないことを報知する報知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の燃料電池システム。
- 燃料ガスが流入される燃料室と、酸化ガスが流入される酸化ガス室とを電解質層を介して隣接させ、燃料ガスと酸化ガスとの反応により発電する燃料電池における前記燃料室に供給路を介して燃料ガスを供給し、前記燃料室の燃料ガスを循環ポンプにより循環路及び供給路を介して前記燃料室に循環すると共に、循環路内の燃料ガスを、開閉弁により開放された排出路を介して外部に排出する燃料電池システムにおける開放弁の故障判定方法であって、
前記循環ポンプの駆動電流を検出し、
前記検出された前記ポンプの駆動電流に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する
ことを特徴とする開放弁の故障判定方法。 - 燃料ガスが流入される燃料室と、酸化ガスが流入される酸化ガス室とを電解質層を介して隣接させ、燃料ガスと酸化ガスとの反応により発電する燃料電池における前記燃料室に供給路を介して燃料ガスを供給し、前記燃料室の燃料ガスを循環ポンプにより循環路及び供給路を介して前記燃料室に循環すると共に、循環路内の燃料ガスを、開閉弁により開放された排出路を介して外部に排出する燃料電池システムにおける開放弁の故障判定方法であって、
前記供給路内の圧力を検出し、
前記検出された前記供給路内の圧力に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する
ことを特徴とする開放弁の故障判定方法。 - 燃料ガスが流入される燃料室と、酸化ガスが流入される酸化ガス室とを電解質層を介して隣接させ、燃料ガスと酸化ガスとの反応により発電する燃料電池における前記燃料室に供給路を介して燃料ガスを供給し、前記燃料室の燃料ガスを循環ポンプにより循環路及び供給路を介して前記燃料室に循環すると共に、循環路内の燃料ガスを、開閉弁により開放された排出路を介して外部に排出する燃料電池システムにおける開放弁の故障判定方法であって、
前記循環ポンプの駆動電流を検出すると共に、前記供給路内の圧力を検出し、
前記検出された前記ポンプの駆動電流及び前記検出された前記供給路内の圧力に基づいて、前記開閉弁の状態を判断する
ことを特徴とする開放弁の故障判定方法。
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