JP2006177310A - 可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明は、可変動弁装置に関し、より高精度に弁体の開弁特性を機械的に変更可能とし、また、弁体の開弁特性の制御自由度や制御効率をより向上できるようにすることを目的とする。
【解決手段】 軸中心と同心の第1のはすば歯車34が設けられた制御軸24を備える。カムと弁体との間に介在し、カムの押圧力を弁体に伝達する揺動カムアーム(図1参照)を備える。カム軸により回転可能に支持され、当該カム軸の軸中心と同心であって第1のはすば歯車34と対となる第2のはすば歯車44が設けられ、第1のはすば歯車34および第2のはすば歯車44を介して制御軸24の移動に伴って回転することで、カムの回転に対する揺動カムアームの揺動動作を変化させる可変機構(図1参照)を備える。制御軸24を回転駆動する回転制御アクチュエータ70と、制御軸24を軸方向に駆動する軸方向制御アクチュエータ78とを備える。
【選択図】 図3

Description

この発明は、可変動弁装置に係り、特に、弁体の開弁特性を機械的に変更可能な内燃機関の可変動弁装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、内燃機関の運転状態に応じて弁体の作用角およびリフト量を機械的に変更する可変動弁装置が開示されている。この可変動弁装置は、弁体を開閉駆動するスイングレバー(ロッカーアーム)と、カム軸に固定されたカムの回転と同期して揺動し、カムの押圧力をスイングレバーに伝達するロッカーレバーを備えている。そして、この装置は、偏心軸(制御軸)を回転駆動することにより、当該偏心軸の回転位置に応じてロッカーレバーの揺動範囲を変更できるように構成されている。ロッカーレバーの揺動範囲が変更されると、それに伴い、弁体の開閉動作が変更される。このため、上記従来の可変動弁装置によれば、偏心軸の回転位置に応じて、弁体の作用角およびリフト量を連続的に変更することができる。
特許第3245492号
ところで、上述した従来の可変動弁装置では、個々の構成部材の初期公差や組立公差に起因して、弁体の開弁特性(開弁時期、作用角、リフト量など)が気筒間でばらつくことが起こり得る。主として弁体の作用角およびリフト量の制御によって吸入空気量の制御を行う内燃機関では、特に低負荷域、すなわち、弁体の作用角およびリフト量が小さな値に制御される領域において、弁体の作用角およびリフト量の気筒間ばらつきが吸入空気量の制御に与える影響が大きくなる。言い換えれば、そのような低負荷領域では、吸入空気量の気筒間ばらつきをより精度良く低減することが要求される。
また、可変動弁装置では、一般に、制御軸(偏心軸)を駆動するアクチュエータとして、電動モータ、油圧駆動によるアクチュエータ等が使用される。これらのアクチュエータは、出力特性、温度特性、および内燃機関の燃費特性等の諸特性に対して、それぞれ、メリットおよびデメリットを有している。従って、可変動弁装置において、弁体の開弁特性の制御自由度および制御効率を向上させるためには、アクチュエータが有する上記諸特性が考慮されていることが望ましい。
また、上述した従来の可変動弁装置では、偏心軸とカム軸は、シリンダヘッドによって回転可能に支持されている。このため、上記従来の装置において、内燃機関が発する熱によりシリンダヘッドが熱膨脹すると、制御軸(偏心軸)とカム軸との軸間距離が変化する。その結果、ロッカーレバーの姿勢が変化してしまう。つまり、上記従来の可変動弁装置において、シリンダヘッドの熱膨脹が生ずると、上記軸間距離の変化に伴い、弁体の作用角およびリフト量に意図しない変化が生じてしまう。
以上例示的に列挙したような従来の可変動弁装置がかかえる諸々の課題を、制御軸を駆動するアクチュエータの構成およびその制御手法により解決することができれば、例えば、上記気筒間ばらつきの調整のための交換部材が不要となり、また、内燃機関の燃費の低減等を実現することが可能となる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、より高精度に弁体の開弁特性を機械的に変更可能とし、また、弁体の開弁特性の制御自由度や制御効率をより向上できるようにした可変動弁装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、カム軸の回転に対する弁体の開弁特性を機械的に変化させる可変動弁装置であって、
軸中心と同心の第1のはすば歯車が設けられた制御軸と、
カムと弁体との間に介在し、前記カムの回転と同期して揺動することにより当該カムの押圧力を前記弁体に伝達する揺動部材と、
前記制御軸とは別の支持軸により回転可能に支持され、当該支持軸の軸中心と同心であって前記第1のはすば歯車と対となる第2のはすば歯車が設けられ、前記第1のはすば歯車および前記第2のはすば歯車を介して前記制御軸の移動に伴って回転することで、前記カムの回転に対する前記揺動部材の揺動動作を変化させる可変機構と、
前記制御軸を回転駆動する第1駆動手段と、
前記制御軸を軸方向に駆動する第2駆動手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記第1駆動手段および前記第2駆動手段の一方を、内燃機関の運転状態に応じて前記制御軸を制御する主たる駆動手段とし、
前記第1駆動手段および前記第2駆動手段の他方を、弁体の開弁特性の気筒間ばらつきを調整する気筒間ばらつき調整用駆動手段としたことを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、前記気筒間ばらつき調整用駆動手段に指令を与える気筒間ばらつき制御手段を備え、
前記気筒間ばらつき制御手段は、
前記気筒間ばらつきの量を気筒毎に取得するばらつき量取得手段と、
前記ばらつき量取得手段により取得されたそれぞれの気筒の前記気筒間ばらつき量に基づいて、それぞれの気筒の次回のサイクルにおける弁体の開弁特性を補正する開弁特性補正手段とを含むことを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、前記ばらつき量取得手段は、
それぞれの気筒の排気空燃比に基づいて、それぞれの気筒の吸入空気量ばらつきを算出する吸入空気量ばらつき算出手段とを含み、
前記開弁特性補正手段は、
前記吸入空気量ばらつきに基づいて、それぞれの気筒に対する制御軸移動量の補正量を算出する制御軸補正量算出手段を含み、当該補正量に基づいて、前記次回のサイクルにおける弁体の開弁特性を補正することを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、前記第1駆動手段および前記第2駆動手段の一方を、油圧駆動によるものとし、
前記第1駆動手段および前記第2駆動手段の他方を、電気的駆動によるものとしたことを特徴とする。
第1の発明によれば、制御軸を回転駆動することにより、可変機構の回転角度を変化させることができ、また、制御軸を軸方向に駆動することにより、第1のはすば歯車と第2のはすば歯車との間に相対位置変化を生じさせることで、可変機構の回転角度を変化させることができる。そして、その結果として、カムの回転に対する揺動部材の揺動動作を変化させることができる。このため、本発明によれば、制御軸を周方向およびまたは軸方向に駆動することにより、弁体の開弁特性を変更することが可能となる。つまり、本発明によれば、より高精度に弁体の開弁特性を機械的に変更可能とし、また、弁体の開弁特性の制御自由度や制御効率をより向上させることができる。
第2の発明によれば、気筒間ばらつき調整用駆動手段によって、可変動弁装置の動作中に、気筒間ばらつきを補正することができる。このため、本発明によれば、工場出荷時の弁体の開弁特性の気筒間ばらつきの調整工数を軽減しつつ、弁体の開弁特性を高精度に制御することが可能となる。また、本発明によれば、制御軸を駆動するための主たる駆動手段とは別に、気筒間ばらつきを調整するための駆動手段を備えたことにより、制御軸を駆動するための動力を2つの駆動手段に分散化されるため、より安定かつ良好な制御軸の作動が確保される。
第3の発明によれば、内燃機関のサイクル毎に、弁体の開弁特性の気筒間ばらつきを補正することが可能となる。
第4の発明によれば、排気空燃比を基礎として弁体の開弁特性の気筒間ばらつきに起因する吸入空気量の気筒間ばらつきが算出され、当該吸入空気量の気筒間ばらつきを、制御軸の駆動制御によって補正することができる。
第5の発明によれば、内燃機関の運転条件に応じて、2つの駆動手段を選択することができ、制御軸制御の高応答性の実現と駆動手段の消費電力の低減(燃費低減)をバランス良く実現することができる。
実施の形態1.
[可変動弁装置の構成]
以下、図1乃至図3を参照して、本発明の実施の形態1の可変動弁装置の構成を説明する。本実施形態の可変動弁装置1は、内燃機関の各気筒にそれぞれ配置され、それぞれの気筒の弁体を駆動する可変動弁機構10を備えている。図1は、本発明の実施の形態1の可変動弁機構10の構成を示す側面図である。より具体的には、図1は、後述するカム28が設けられた位置で可変動弁機構10を切断した断面図である。ここでは、内燃機関の個々の気筒に2つの吸気弁と2つの排気弁とが備わっているものとする。そして、図1に示す構成は、単一の気筒に配設された2つの吸気弁、或いは2つの排気弁を駆動する機構として機能するものとする。
図1に示す構成は、吸気弁または排気弁として機能する2つの弁体12を備えている。弁体12には、それぞれ弁軸14が固定されている。弁軸14の端部は、ロッカーアーム16の一端に設けられたピボットに接している。弁軸14には、図示しないバルブスプリングの付勢力が作用しており、ロッカーアーム16は、その付勢力を受けた弁軸14により上方に付勢されている。ロッカーアーム16の他端は、ラッシュアジャスタ18により回動可能に支持されている。ロッカーアーム16の中央部には、ロッカーローラ20が配設されている。また、ロッカーローラ20の上部には、揺動カムアーム22が配置されている。揺動カムアーム22に対するロッカーローラ20の位置は、ロッカーアーム16が弁軸14を介してバルブスプリングの付勢力を受け、更に、ロッカーアーム16がラッシュアジャスタ18から押し上げ力を受けることによって特定される。
揺動カムアーム22は、制御軸24により回転可能であって、制御軸24の軸方向には移動可能に保持されている。揺動カムアーム22には、ロッカーローラ20と接する面として、揺動カム面26が形成されている。揺動カム面26は、揺動カムアーム22の回転中心、すなわち、制御軸24の軸中心からの距離が一定となるように形成された非作用面26aと、非作用面26aから離れた位置ほど制御軸24の軸中心からの距離が遠くなるように形成された作用面26bとで構成されている。
また、揺動カム面26の反対側には、カム28が固定されたカム軸30と対向するように、スライド面32が形成されている。スライド面32は、揺動カムアーム22が後述する中間ローラ48と接するための面であり、その中間ローラ48が揺動カムアーム22の先端側から制御軸24の軸中心側に向かって移動するほど、図1に示す方向におけるカム28との間隔が徐々に狭まるような曲面で形成されている。
制御軸24は、カム軸30に平行となるように、後述する図2に示すシリンダヘッドの軸受け部62に回転可能に取り付けられている。制御軸24の外周面には、制御軸24と同心の第1のはすば歯車34が設けられている。第1のはすば歯車34の外径は、制御軸24の外径より小さくなるように形成されている。そして、制御軸24には、後述する図2に示す制御軸駆動ユニット66が接続されており、制御軸24は、制御軸駆動ユニット66によって任意の移動量が得られるように周方向の位置および軸方向位置が調整される。尚、第1のはすば歯車34は、制御軸24と一体に形成されるものに限らず、制御軸24に固定されるものであってもよい。
カム軸30の回転方向は、図1における右回り方向とされている。より具体的には、カム軸30の回転方向は、上述したスライド面32が狭まる方向と一致するように構成されている。カム軸30は、後述する図2に示すシリンダヘッドの軸受け部64に回転可能に取り付けられている。また、カム軸30には、可変機構36が回転可能に取り付けられている。可変機構36は、制御アーム38、制御アーム38に回動可能に保持された揺動ローラアーム40、および一対のキャップ42により構成されている。
制御アーム38には、第1のはすば歯車34と対となる第2のはすば歯車44が形成されている。第2のはすば歯車44は、制御アーム38の回転中心、すなわち、カム軸30と同心の円弧に沿って扇状に形成されている。第2のはすば歯車44は、第1のはすば歯車34より大径とされている。そして、制御アーム38は、その第2のはすば歯車44が第1のはすば歯車34と対向するように、そのカム軸30上の位置およびカム軸30に対する回転位相を調整されている。第2のはすば歯車44は、第1のはすば歯車34と噛み合わされ、制御軸24の駆動力が第1のはすば歯車34および第2のはすば歯車44を介して、制御アーム38に入力されるように構成されている。つまり、第1のはすば歯車34と第2のはすば歯車44とにより、制御軸24の動作と制御アーム38の回転とを同期させる機構が実現されている。
また、制御アーム38には、制御アーム38の回転中心、すなわち、カム軸30の軸中心から径方向に突出した位置に、揺動支点46が設けられている。揺動支点46には、上述した揺動ローラアーム40が回動可能に保持されている。揺動ローラアーム40は、中間ローラ48と、その中間ローラ48の両端部を保持する2つの側壁50とにより構成されている。尚、図1においては、説明の便宜上、中間ローラ48の両端に配置される2つの側壁50の一方を図示している。
中間ローラ48は、カム28と当接するカムローラ52と、このカムローラ52と同軸上に配置され、スライド面32と当接するスライドローラ54と、これらのローラ52、54の中心軸であるローラ軸56とを備えている。これらのローラ52、54は、2つの側壁50により保持されたローラ軸56を中心軸として自由に回動することができる。より具体的には、スライドローラ54は、カムローラ52の両側に、各々のスライド面32に対応して設けられている。
可変動弁機構10は、ロストモーションスプリング58を備えている。ロストモーションスプリング58は、圧縮バネであり、その一端が図示しないシリンダヘッド等の静止した部材に固定されている。揺動カムアーム22には、ロストモーションスプリング58を掛けるためのバネ座60が設けられている。バネ座60は、揺動カムアーム22の延伸方向と逆方向に延びるように、非作用面26aの後方に設けられている。揺動カムアーム22は、ロストモーションスプリング58からバネ座60に作用するバネ力によって、スライド面32側に回転するように付勢されている。このロストモーションスプリング58の付勢力は、スライド面32が中間ローラ48を付勢し、中間ローラ48をカム28に押し当てる力として作用する。その結果、可変動弁機構10は、カム28と揺動カムアーム22とが中間ローラ48を介して機械的に連結された状態に維持されている。
図2は、本実施形態の可変動弁装置1における制御軸24側の構成とカム軸30側の構成との関係を説明するための概略構成図である。図2に示すように、上述した第1のはすば歯車34は右ネジの螺旋状に形成されており、上述した第2のはすば歯車44は左ネジの螺旋状に形成されている。本実施形態の可変動弁装置1は、制御軸24を周方向および軸方向に駆動する制御軸駆動ユニット66を備えている。制御軸駆動ユニット66は、制御軸24の一端に取り付けられている。制御軸駆動ユニット66は、図示しないシリンダヘッドに固定されている。
制御軸24は、制御軸駆動ユニット66によって、より具体的には、制御軸駆動ユニット66が備える軸方向制御アクチュエータ78(後述する図3参照)によって、その軸方向位置が制御される。つまり、制御軸24の軸方向位置は、軸方向制御アクチュエータ78によって規定されることになる。図2においては詳細な記載を省略しているが、カム軸30は、当該軸方向制御アクチュエータ78の配置場所の近傍で、軸方向位置が拘束されているものとする。尚、本明細書中において、特に断わりなく「軸方向、或いは軸方向位置」と記載している場合は、互いに平行に配置された制御軸24およびカム軸30の軸方向、或いはその軸方向位置を意味しているものとする。
また、カム軸30には、可変機構36(制御アーム38)の両側に接するように、それぞれカム軸フランジ68が形成されている。このような構成によれば、可変機構36は、一対のカム軸フランジ68によってカム軸30の軸方向位置が拘束される。尚、カム軸フランジ68は、カム軸30と一体に形成されるものに限らず、カム軸30に固定されるものであってもよい。
可変動弁装置1では、第1のはすば歯車34が形成された制御軸24と、第2のはすば歯車44が形成された可変機構36を支持するカム軸30とが、同一系統の材質、より具体的には、鉄系の材質で構成されている。このような構成によれば、内燃機関が発する熱による温度変化が生じた場合に、それぞれの軸方向拘束位置に対する制御軸24とカム軸30の軸方向の寸法変化量および当該寸法変化の発生方向を同じにすることができる。
図3は、図2に示す制御軸駆動ユニット66の具体的な構成を説明するための概略構成図である。尚、図3においては、カム軸30および各気筒に配置される可変動弁機構10は、制御軸駆動ユニット66に近接する気筒のはすば歯車34、44を除き、すなわち、説明を行ううえで必要となる部分を除き、省略されている。
図3に示すように、制御軸駆動ユニット66は、制御軸24を回転駆動するための構成として、回転制御アクチュエータ(電動モータ)70と、このモータ70の回転力を制御軸24に伝達する伝達機構72とを備えている。伝達機構72は、ウォームホイール74とウォームギヤ76とを有するウォーム機構として構成されている。具体的には、制御軸24の一端には、その端部近傍における所定の部位に、軸方向に平行なスプラインが形成されている。制御軸24には、そのスプラインが施された部位に、ウォームホイール74が取り付けられている。ウォームホイール74の内部には、スプラインに対応するスプラインが形成されている。ウォームホイール74には、ウォームギヤ76が噛み合わされている。ウォームギヤ76には、モータ70の出力軸が固定されている。このように、伝達機構72は、モータ70の回転力が与えられた場合に、制御軸24の軸方向の移動を許容しつつ、制御軸24を回転駆動することが可能となるように構成されている。
また、制御軸駆動ユニット66は、制御軸24を軸方向に駆動するための構成として、軸方向制御アクチュエータ78を備えている。本実施形態の軸方向制御アクチュエータ78は、油圧により駆動されるアクチュエータであり、軸方向制御アクチュエータ78の内部には、制御軸24の端部に固定された可動ピストン80が配置されている。また、軸方向制御アクチュエータ78の内部には、可動ピストン80によりそれぞれ仕切られた第1油圧室82と第2油圧室84とが形成されている。第1油圧室82および第2油圧室84は、それぞれの第1油路86および第2油路88を介して油圧制御弁90と接続されている。油圧制御弁90は、内燃機関の図示しない油圧経路の途中に設けられている。油圧制御弁90は、その内部にスプール弁(図示省略)を備えており、スプール弁の位置を制御することで、第1油圧室82および第2油圧室84に供給する油量を調整するものである。このような構成によれば、第1油圧室82および第2油圧室84に作用する油圧を油圧制御弁90によって調整することができ、その結果として、制御軸24の軸方向位置の制御が可能となる。
制御軸24における軸方向制御アクチュエータ78とウォームホイール74との間には、継ぎ手92が設置されている。継ぎ手92は、その内部にベアリング94を備えており、制御軸24を、周方向には回転可能であって軸方向には固定状態となるように連結する。このような構成によれば、軸方向制御アクチュエータ78による制御軸24の駆動力を第1のはすば歯車34に伝達することができ、また、モータ70による制御軸24の回転トルクを軸方向制御アクチュエータ78に伝達しないようにすることができる。また、制御軸24の他端には、制御軸24の軸方向位置を検出するリフトセンサ96と、制御軸24の回転角度を検出する角度センサ98とが取り付けられている。これらのセンサ出力によれば、制御軸24の軸方向位置および回転角度に基づいて、制御アーム38の回転角度を取得することができる。尚、制御アーム38の回転角度は、角度センサ98と同様のセンサをカム軸30の端部に取り付けることによって、直接検出されるものであってもよい。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)100を備えている。ECU100には、上述したリフトセンサ96、角度センサ98等の各種センサや、モータ70、油圧制御弁90等の各種アクチュエータが接続されている。ECU100は、それらのセンサ出力に基づいて、制御軸24を周方向および軸方向に駆動することができる。
以上説明した構成によれば、制御軸駆動ユニット66により制御軸24を回転駆動することで、はすば歯車34、44を介して、制御アーム38の回転角度を制御軸24の回転量に応じた量だけ変化させることができる。また、制御アーム38の軸方向位置は一対のカム軸フランジ68により拘束されているため、制御軸駆動ユニット66により制御軸24を軸方向に駆動することで、はすば歯車34、44間に相対的な位置変化を生じさせることができる。これらのはすば歯車34、44間に生じた相対位置変化は、両者の相対的な回転角度の変化に変換される。つまり、上記構成によれば、制御軸24を軸方向に駆動することによっても、制御軸24の軸方向の移動量に応じて、制御アーム38の回転角度を変化させることができる。
[可変動弁装置の動作]
次に、図4および図5を参照して、本実施形態の可変動弁装置1の動作を説明する。
図4は、可変動弁装置1が弁体12に対して小さなリフトを与えるように動作している様子を示している。図5は、可変動弁装置1が弁体12に対して大きなリフトを与えるように動作している様子を示している。より具体的には、図4(A)および図5(A)は、リフト動作の過程で弁体12が閉弁している様子を、また、図4(B)および図5(B)はリフト動作の過程で弁体12が開弁している様子を、それぞれ表している。
(1)可変動弁装置のリフト動作
先ず、図4を参照して、可変動弁装置1のリフト動作について説明する。
図4(A)に示す状態は、カム28の押圧力が中間ローラ48に作用しておらず、揺動カム面26とロッカーローラ20との接触位置P1が、ロストモーションスプリング58(図1参照)の付勢力によって、非作用面26a上の所定位置に維持されている状態を示している。本実施形態の可変動弁装置1では、接触位置P1が非作用面26aに位置しているときに、弁体12が閉弁状態となるように各構成要素の位置関係が設定されている。
上記の状態において、カム28の回転に伴ってカムノーズが中間ローラ48を押圧すると、その力はスライド面32に伝達される。制御アーム38は、カム軸30に回転可能に保持され、かつ、第2のはすば歯車44および第1のはすば歯車34(図1参照)を介して制御軸24に回転が拘束されている。つまり、制御アーム38は、カム28の回転に関係なく一定の姿勢で静止している。中間ローラ48は、その静止している制御アーム38の揺動支点46を中心に回転し、スライド面32上を転動する。カム28の押圧力が中間ローラ48を介してスライド面32に伝達されると、揺動カムアーム22には、制御軸24を中心とする図4(B)における右回り方向の回転が生ずる。この際、揺動カム面26とロッカーローラ20との接触位置P1が非作用面26aである間は、ロッカーアーム16にカム28の押圧力が伝達されることはないが、揺動カムアーム22が更に回転することにより、接触位置P1が作用面26bにまで及ぶと、ロッカーアーム16が押し下げられ、弁体12に開弁方向の動きが与えられる。
図4(B)に示す状態は、カムノーズの頂部が中間ローラ48を押圧した状態を示している。ロッカーアーム16の押し下げ量は、この状態において最大となり、接触位置P1は、揺動カムアーム22の最も先端側に位置することとなる。一方、与えられたカム28の押圧力が減少に転ずると、揺動カムアーム22がそれまでとは反対方向に回転することとなる。その結果、接触位置P1が作用面26bから非作用面26aに向かって変化することで、ロッカーアーム16が押し戻され、その後、弁体12が閉弁することとなる。可変動弁装置1は、以上説明したように、カム28の押圧力を、中間ローラ48を介してスライド面32に伝達することで弁体12に対してリフトを与えることができる。
(2)可変動弁装置の作用角およびリフト量の変更動作
図5(A)に示す状態は、図4(A)に示す状態に比して、制御軸24を周方向または軸方向に駆動して制御アーム38を図5(A)における右回り方向により大きく回転させた状態を示している。具体的には、本実施形態の構成の場合は、制御軸24を図1における左回り方向に回転駆動することにより、或いは、制御軸24を軸方向制御アクチュエータ78から押し出す方向に駆動することにより、はすば歯車34、44を介して、制御アーム38を図1における右回り方向に回転させることができる。
制御アーム38が図5(A)における右回り方向に回転すると、揺動支点46に支持された中間ローラ48は、スライド面32およびカム28との接触を維持しながら制御軸24に近づく方向に、言い換えれば、カム軸30の回転方向に移動する。中間ローラ48が制御軸24に近づく方向に移動すると、揺動カムアーム22の揺動中心(制御軸24の軸中心)から中間ローラ48とスライド面32との接触位置P2までの距離が短くなる。
カム28の押圧力によって中間ローラ48を介してスライド面32に変位が与えられた場合に、上記の距離が短くなるほど、揺動カムアーム22の揺動角度幅が大きくなる。揺動カムアーム22の揺動角度幅が大きくなると、初期接触位置P1i(カム28の押圧力が作用していない状態における接触位置P1)が同一であるとした場合に、最終接触位置P1f(カムノーズの頂部が中間ローラ48と接触した状態における接触位置P1)が揺動カムアーム22の先端側までより大きく移動することとなる。
また、中間ローラ48が制御軸24に近づく方向に移動すると、図5(A)に示すように、揺動カムアーム22は、揺動カム面26とロッカーローラ20との初期接触位置P1iがより作用面26bに近づく方向に回転する。初期接触位置P1iが作用面26bにより近い位置にあると、揺動カムアーム22の揺動角度幅が同一であるとした場合に、最終接触位置P1fが揺動カムアーム22の先端側までより大きく移動することとなる。
既述した通り、本実施形態の揺動カムアーム22の作用面26bは、非作用面26aから離れた位置ほど制御軸24の軸中心からの距離が遠くなるように形成されている。このため、最終接触位置P1fが揺動カムアーム22の先端側までより大きく移動することで、図5(B)に示すように、弁体12の押し下げ量、およびその押し下げ期間、すなわち、弁体12のリフト量および作用角が増大する。このように、本実施形態の可変動弁装置10によれば、制御軸24を周方向または軸方向に駆動して制御アーム38の回転角度を変更することで、揺動カムアーム22の揺動動作が変更され、その結果として、弁体12の作用角およびリフト量を連続的に変更することができる。
また、中間ローラ48が制御軸24により近い位置とされるほど、クランク角度を基準にした場合における、カム28が中間ローラ48を押圧し始めるタイミング(すなわち、揺動カムアーム22の揺動タイミング)が遅れることになる。この現象は、弁体12の開弁タイミングを遅角させる要因となる。一方、既述した通り、中間ローラ48が制御軸24により近い位置とされるほど、初期接触位置P1iは、作用面26bにより近づくことになる。この現象は、上記の現象とは逆に、弁体12の開弁タイミングを進角させる要因となる。このため、本実施形態の可変動弁装置1によれば、上記の2つの要因を考慮して、各構成要素の形状や位置関係を決定することにより、開弁タイミングを一定としつつ、弁体12の作用角およびリフト量を連続的に変更することが可能となる。
[実施の形態1の特徴部分]
図6は、内燃機関の各気筒に、弁体12の作用角およびリフト量のばらつきが生じている様子を表した図である。より具体的には、図6は、小作用角設定時における内燃機関の1サイクル中の各気筒のリフト曲線を示している。尚、図6において、「#1」〜「#4」は、それぞれ内燃機関の第1気筒〜第4気筒を表しており、また、図6中に実線で表したリフト曲線は、各気筒の実リフト曲線を示し、図6中に一点鎖線で表したリフト曲線は、制御軸24の制御位置(制御アーム38の回転角度位置)に基づく狙いのリフト曲線を示している。
図6に示す一例は、第1、第3、および第4気筒における実リフト量が狙いのリフト量より小さくなるようにばらつき、第2気筒における実リフト量が狙いのリフト量より大きくなるようにばらついている状態を示している。このような弁体12の作用角およびリフト量の気筒間ばらつきは、個々の構成部材の初期公差や組立公差に起因して生ずるものである。このような気筒間ばらつきが存在すると、吸入空気量の気筒間ばらつきが生ずることとなる。そして、本実施形態の可変動弁装置1のように、主として弁体の作用角およびリフト量の制御によって吸入空気量の制御を行う内燃機関では、特に、低負荷域、すなわち、弁体の作用角およびリフト量が小さな値に制御される領域において、上記気筒間ばらつきが吸入空気量の制御に与える影響が大きくなる。より具体的には、上記気筒間ばらつきがあると、低負荷領域ではトルク変動の発生によるドライバビリティの悪化が生じ、アイドル領域では機関回転数が不安定となる。従って、上記の低負荷領域等では、吸入空気量の気筒間ばらつきをより精度良く低減することが要求される。
上記気筒間ばらつきは、通常、工場出荷時において、ばらつきが無くなるように、すなわち、図6に示す実リフト量が狙いリフト量となるように調整がなされる。しかしながら、上述した低負荷領域等のために必要とされるような精密な気筒間ばらつきの合わせ込み作業を、工場出荷時の短時間の間に完全に行うのは困難である。そこで、本実施形態では、工場出荷時の上記気筒間ばらつきの調整工数を軽減するために、工場出荷時に上記気筒間ばらつきの最終的な(微細な)合わせ込み作業を行わないこととしたうえで、弁体12の作用角およびリフト量を高精度に制御すべく、ECU100に以下のような制御を実行させることとしている。
図7は、上記の要求を満足するために、本実施の形態1においてECU100が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定のクランク角度毎に(例えば4気筒であれば180°CA毎に)周期的に実行されるものとする。また、本ルーチンでは、今回の処理サイクルの制御対象となる気筒を、説明の便宜上、「今回気筒」と称する。
上述したように、本実施形態の可変動弁装置1は、制御軸24を回転駆動するモータ70と、当該制御軸24を軸方向に駆動する軸方向制御アクチュエータ78とを備えている。本実施形態では、次のようにこれら2つのアクチュエータを使い分けることとしている。すなわち、モータ70を、弁体12の作用角およびリフト量が内燃機関の運転状態に応じた値となるように制御軸24を回転駆動するアクチュエータとして使用するとともに、軸方向制御アクチュエータ78を、上記気筒間ばらつき調整用アクチュエータとして使用するものとしている。
図7に示すルーチンでは、先ず、内燃機関の前回の1サイクルにおいて、気筒間に所定の実排気A/Fのばらつきがあったか否かが判別される(ステップ100)。各気筒の実排気A/Fは、排気ガスの空燃比A/Fに対してほぼリニアな出力を発する空燃比センサを、例えば、各気筒の排気マニホールド部にそれぞれ設けることにより検出することが可能である。
上記ステップ100において、気筒間に実排気A/Fのばらつきが生じていると認められた場合には、実作用角θAが所定値α以下か否かが判別される(ステップ102)。より具体的には、実作用角θAの値が、隣接する気筒間で狙いのリフト曲線(図6参照)が重ならない程度の値となっているか否かが判別される。所定値αは、そのような実作用角θAを判別するために予め設定された値である。また、実作用角θAは、上述したリフトセンサ96や角度センサ98の出力から得られる制御アーム38の回転角度に基づいて算出することができる。
上記ステップ102において、実作用角θA≦所定値αであると判定された場合には、次いで、内燃機関の運転領域がアイドル領域または低負荷率領域であるか否かが、アクセルペダル開度や機関回転数等に基づいて判別される(ステップ104)。
上記ステップ104において、内燃機関の運転領域がアイドル領域または低負荷率領域であると判定された場合には、すなわち、弁体の作用角およびリフト量の気筒間ばらつきの精密な調整が必要であると判定された場合には、上記ステップ100において取得された内燃機関の前回の1サイクルにおける全気筒の排気A/Fの平均値AFMが算出される(ステップ106)。
次に、内燃機関の前回の1サイクルにおける今回気筒の排気A/Fの値と上記平均値AFMとの空燃比偏差ΔA/Fが算出される(ステップ108)。次いで、当該空燃比偏差ΔA/Fに基づいて、今回気筒の吸入空気量偏差ΔGaが算出される(ステップ110)。吸入空気量偏差ΔGaは、内燃機関の前回の1サイクルにおける全気筒の吸入空気量の平均値に対する今回気筒の吸入空気量のばらつきを示す値である。つまり、本ステップ110において、各気筒の吸入空気量偏差ΔGaを算出することにより、弁体12の作用角およびリフト量の気筒間ばらつき量に関する情報を取得することができる。
次に、上記吸入空気量偏差ΔGaに基づいて、制御軸24の今回のスライド量(補正量)β1が算出される(ステップ112)。スライド量β1は、今回の処理サイクルにおいて、今回気筒に対して、上記吸入空気量偏差ΔGaに相当する弁体12の作用角およびリフト量の補正を施すために必要な制御軸24の操作量である。ECU100は、吸入空気量偏差ΔGaとスライド量β1との関係を定めたマップを記憶しており、そのようなマップを参照することにより、吸入空気量偏差ΔGaに対応するスライド量β1を算出する。
次に、上記ステップ112において今回の処理サイクル中に算出されたスライド量β1によって、以下のステップ116で実際に使用されるスライド量βが更新されるとともに、更新されたスライド量βがECU100のRAMに格納される(ステップ114)。
次に、気筒間ばらつき調整用アクチュエータによって、今回気筒の弁体12の作用角およびリフト量が、当該スライド量βに対応する値分だけ補正される(ステップ116)。本ステップ116における今回気筒の弁体12の作用角およびリフト量の補正の実行タイミングは、今回気筒および前回気筒(本ルーチンの前回の処理サイクルの対象気筒)のリフト動作に基づく吸入空気量制御に影響を与えないタイミング、すなわち、前回気筒の閉弁タイミングより後の時点から今回気筒のリフト動作開始初期までのタイミングとされている。
一方、上記ステップ100において、気筒間に実排気A/Fのばらつきが生じていないと判定された場合には、ECU100のRAMに記憶されているスライド量βが読み出され(ステップ118)、次いで、上記ステップ116において、読み出されたスライド量βに基づいて、今回気筒の弁体12の作用角およびリフト量が補正される。
以上説明した図7に示すルーチンの処理によれば、排気A/Fのばらつきを基礎として取得される前回のサイクルにおける吸入空気量Gaの気筒間ばらつきに基づいて、内燃機関のサイクル毎に、吸入空気量Gaの気筒間ばらつきが打ち消されるように各気筒の弁体12の作用角およびリフト量が補正される。つまり、上記ルーチンの処理によれば、弁体12の作用角およびリフト量の機械的な気筒間ばらつきに起因する吸入空気量Gaの気筒間ばらつきを無くすことができる。
このため、本実施形態の可変動弁装置1によれば、工場出荷時の弁体12の作用角およびリフト量の気筒間ばらつきの調整工数を軽減しつつ、弁体12の作用角およびリフト量を高精度に制御することができる。また、上記図7に示すルーチンの処理によれば、構成部材の摩耗等の経時変化によって弁体12の作用角およびリフト量の気筒間ばらつきが後発的に生ずることがあっても、そのような経時変化に伴う気筒間ばらつきに起因する吸入空気量Gaの気筒間ばらつきを補正することができる。
また、本実施形態の可変動弁装置1では、内燃機関の運転状態に応じて行う弁体12の作用角およびリフト量の通常制御のためのアクチュエータ(モータ70)によって、上記気筒間ばらつきを調整するのではなく、別途、気筒間ばらつき調整用アクチュエータを備えている。通常制御に加え、気筒間ばらつきの調整を単一のアクチュエータで行うこととすると、制御軸24への駆動力の伝達部が酷使されることとなり、また、モータであれば、負荷の増大により発熱量が増大し、モータの出力効率が低下してしまう。これに対し、本実施形態の構成によれば、アクチュエータ動力が分散化されるため、より安定かつ良好なアクチュエータの作動を確保することができる。
[軸間距離Lの変化に伴う弁体の作用角およびリフト量の変化の補正手法]
ところで、上述した実施の形態1においては、モータ70と軸方向制御アクチュエータ78とを使用目的に応じて使い分けることとしているが、これら2つのアクチュエータの使い分けの態様はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、モータ70を、弁体12の作用角およびリフト量を内燃機関の運転状態に応じた値に制御するためのアクチュエータとして使用しつつ、軸方向制御アクチュエータ78を、温度変化に起因する軸間距離L(図1参照)の変化に伴う弁体12の作用角およびリフト量の変化を補正するためのアクチュエータとして使用してもよい。
内燃機関が発する熱によって、可変動弁装置1およびそれを支持するシリンダヘッドに温度変化が生ずると、制御軸24とカム軸30との軸間距離L(図1参照)が変化する。より具体的には、アルミで作られたシリンダヘッドは、鉄で作られた制御軸24、カム軸30、および制御アーム38などに比して線膨張係数が大きいため、温度上昇に伴って制御軸24等に比して大きな量の熱膨張を示す。従って、これらの部材の温度が高くなると、軸間距離Lは長くなる。
本実施形態の可変動弁装置1においては、熱膨張により軸間距離Lが長くなると、第1のはすば歯車34と第2のはすば歯車44との間でバックラッシュが大きくなる。揺動カムアーム22は、ロストモーションスプリング58の付勢力を受けている。このため、バックラッシュが大きくなると、制御アーム38(可変機構36)が図1における左回り方向に回転する、すなわち、中間ローラ48は、制御軸24から離れる方向に移動する。つまり、軸間距離Lが長くなると、弁体12の作用角およびリフト量が小さくなるという現象が生ずる。また、軸間距離Lが長くなることは、中間ローラ48の揺動支点46の位置が、揺動カムアーム22の回転中心である制御軸24の軸中心から離れていくことを意味する。本実施形態の構成の場合は、そのような揺動支点46の位置変化が生ずることによっても、弁体12の作用角およびリフト量が小さくなるという現象が生ずる。
そこで、軸方向制御アクチュエータ78によって、上記軸間距離Lの変化に伴う弁体12の作用角およびリフト量の変化を打ち消すように制御軸24のスライド量を制御することとしてもよい。より具体的には、温度上昇に応じて、制御軸24を軸方向制御アクチュエータ78から押し出す方向へのスライド量を増加させることとしてもよい。このような手法によれば、アクチュエータの制御によって、軸間距離Lの変化に伴う弁体12の作用角およびリフト量の変化を補正することが可能となる。
上記の手法によらずに、弁体12の作用角およびリフト量の上記変化に起因する吸入空気量Gaの変化を補正するには、燃料噴射量の制御等により補正を行う必要が生じ、その結果、そのための適合に多くの工数を要することとなる。これに対し、上記の手法によれば、アクチュエータを使い分けたことにより、軸方向制御アクチュエータ78の制御量は、軸間距離Lに伴う弁体12の作用角およびリフト量の変化の補正だけとなり、更に、これにより、回転駆動用アクチュエータ(モータ)70は温度変化による影響を受けない制御が可能となるため、適合工数が軽減される。また、温度変化に伴う弁体12の作用角およびリフト量の変化の特性が、非線形となるような場合であっても、アクチュエータを使い分ける上記の手法によれば、容易にその補正をすることができる。
尚、上述した実施の形態1においては、揺動カムアーム22が前記第1の発明における「揺動部材」に、カム軸30が前記第1の発明における「支持軸」に、回転制御アクチュエータ(モータ)70が前記第1の発明における「第1駆動手段」に、軸方向制御アクチュエータ78が前記第1の発明における「第2駆動手段」に、それぞれ相当している。
また、上述した実施の形態1においては、ECU100が、図7に示すルーチンの一連の処理を実行することにより前記第3の発明における「気筒間ばらつき制御手段」が、上記ステップ106〜110の処理を実行することにより前記第3の発明における「ばらつき量取得手段」が、上記ステップ112〜118の処理を実行することにより前記第3の発明における「開弁特性補正手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、ECU100が、上記ステップ110の処理を実行することにより前記第4の発明における「吸入空気量ばらつき算出手段」が、上記ステップ112の処理を実行することにより前記第4の発明における「制御軸補正量算出手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、上述した実施の形態1の装置構成を用いて、ECU100に図7のルーチンに代えて、図8のルーチンを実行させることにより実現されるものである。すなわち、本実施形態のシステムは、内燃機関の運転条件に応じて、制御軸24を駆動するアクチュエータを選択している点に特徴を有している。
具体的には、軸方向制御アクチュエータ78は、上記の如く、内燃機関が発生させる油圧により駆動されるものである。エンジン油圧は、機関回転数が高くなるほど高くなるという特性を有している。電動式のアクチュエータであれば、大出力を得ようとすれば、体格の増大や電力消費の増大が伴うが、油圧駆動による軸方向制御アクチュエータ78によれば、機関回転数が高い領域では、内燃機関が発生させる余剰油圧を利用して、大出力を容易に得ることが可能となる。
一方、本実施形態において制御軸24の回転駆動に用いるモータ70によれば、油圧駆動のアクチュエータに比して、高応答であって細かな制御を容易に実現することができる。また、油圧駆動の場合には、低温時にオイルが高粘度となるため、低温時の作動性が良くないが、モータ70によれば、低温時の作動性を良好に確保することができる。そこで、本実施形態では、以下の図8のような制御をECU100に実行させることとしている。
図8は、上記の機能を実現するために、本実施の形態2においてECU100が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定のクランク角度毎に周期的に実行されるものとする。
図8に示すルーチンでは、先ず、エンジン冷却水温WTが所定値WT0以上か否かが判別される(ステップ200)。その結果、冷却水温WTが比較的高い場合には、以後、油圧駆動による軸方向制御アクチュエータ78が使用されるように処理が進められ、一方、冷却水温WTが比較的低い場合には、以後、モータ70が使用されるように処理が進められる。
上記ステップ200において、冷却水温WT≧WT0が成立する場合には、次いで、要求作用角θBが所定値θ0以上か否かが判別される(ステップ202)。その結果、大作用角要求が出されている場合には、以後、油圧駆動による軸方向制御アクチュエータ78が使用されるように処理が進められ、一方、小作用角要求が出されている場合には、以後、モータ70が使用されるように処理が進められる。
上記ステップ202において、要求作用角θB≧θ0が成立する場合には、次いで、エンジン油圧Pが所定値P0以上か否かが判別される(ステップ204)。尚、上記の如く、エンジン油圧Pは機関回転数にほぼ正比例する特性を有しているため、本ステップ204において、油圧Pに代えて、機関回転数NEの高低に基づく判別を実行することとしてもよい。
上記ステップ204において、エンジン油圧Pが十分に確保されていると判定された場合には、油圧駆動による軸方向制御アクチュエータ78が最終的に選択される(ステップ206)。一方、エンジン油圧Pが比較的不足気味であるような場合には、モータ70が使用されるように処理が進められることになる。しかし、この場合は、次いで、バッテリー電圧Vが所定値V0以上か否かが判別される(ステップ208)。そして、バッテリー電圧Vが十分な値となっている場合には、モータ70が最終的に選択されるが(ステップ210)、バッテリー電圧Vが比較的不足気味である場合には、内燃機関の運転中には常時発生されているエンジン油圧を用いて必要最低限の作用角およびリフト制御を確保するため、油圧駆動による軸方向制御アクチュエータ78が最終的に選択される(ステップ206)。
以上説明した図8に示すルーチンの処理によれば、以下に列挙する種々の効果を得ることができる。すなわち、上記ルーチンの処理によれば、機関回転数が高い領域では、十分に確保されているエンジン油圧を利用して、弁体12の作用角およびリフト量の制御を実行することができる。可変動弁装置1では、制御される作用角が大きくなるほど、それに伴い、バルブスプリング等の反力が増大するため、より大きな制御軸駆動力が必要となる。上記ルーチンの処理によれば、高いエンジン油圧による大出力を利用して、大きな消費電力を必要とせずに大作用角制御を容易に実現することが可能となる。尚、可変動弁装置1の構成によれば、軸方向制御アクチュエータ78と制御軸24との間にギヤ等が介在していないため、高い伝達効率を得ることができる。
また、上記ルーチンの処理によれば、モータ70の使用により低温時の作動性を良好に確保することができ、更に、細かな作用角およびリフト量の制御が要求される小作用角制御領域において、モータ70により高応答かつ細かな制御を容易に実現することができる。また、可変動弁装置1は、同一の弁体12の作用角およびリフト量を上記の2つのアクチュエータで操作できる構成を有している。そこで、これら2つのアクチュエータを同時に作動させることとすれば、上述したようなそれぞれのアクチュエータの利点を生かして、更に高応答な作用角およびリフト量の制御を実現することができる。
実施の形態3.
次に、図9および図10を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
図9は、本実施の形態3において用いられる制御軸駆動ユニット110の構成を説明するための図である。尚、図9において、上記図1乃至図3に示す構成要素と同一の要素については、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。本実施形態の可変動弁装置は、制御軸駆動ユニット110の構成が異なる点を除き、上述した実施の形態1等における可変動弁装置1と同様である。すなわち、制御軸駆動ユニット110は、図9に示すように、単一のモータ112によって、制御軸24を周方向および軸方向に駆動できるように構成され、かつ、周方向と軸方向とでギヤ比を異ならせている点に特徴を有している。
具体的には、制御軸駆動ユニット110は、モータ112と伝達機構72(本実施形態では、以下、「第1の伝達機構72」と称する)との間に、第1の動力切替機構114を備え、また、モータ112と第2の伝達機構116との間に、第2の動力切替機構118を備えている。第2の伝達機構116は、表面にラックギヤが形成され、制御軸24の一部として構成されたラック軸120とピニオンギヤ122を有するラックアンドピニオン機構として構成されている。ラック軸120は、上述した継ぎ手92と同様に構成された継ぎ手124により、互いに回転可能となるように制御軸24と一体化されている。尚、第2の伝達機構116は、上記のようなラックアンドピニオン機構に限られるものではなく、例えば、クランク機構であってもよい。
第1の動力切替機構114は、第1の伝達ギヤ126と、第1の出力ギヤ128と、一対の電磁石130、132と、第1の回転体134とにより構成されている。第1の伝達ギヤ126は、ウォームギヤ76と同軸上に設けられている。第1の伝達ギヤ126には、第1の出力ギヤ128が噛み合わされている。第1の出力ギヤ128は、モータ112の出力軸136と同軸上に、ハウジング138により回転可能に保持されている。そして、第1の出力ギヤ128は、出力軸136の軸方向に移動可能となるように構成されている。また、出力軸136は、ハウジング138により回転可能に支持されており、出力軸136には、円盤状に形成された第1の回転体134が固定されている。第1の回転体134は、磁性材料で構成されている。このため、第1の動力切替機構114によれば、電磁石130により第1の出力ギヤ128を吸引保持することにより、ウォーム機構へのモータ112の出力の伝達を切断することができ、また、電磁石132により第1の出力ギヤ128を吸引保持することにより、ウォーム機構にモータ112の出力を伝達させることができる。
第2の動力切替機構118は、第2の伝達ギヤ140と、第2の出力ギヤ142と、一対の電磁石144、146と、第2の回転体148とにより構成されている。第2の伝達ギヤ140は、ピニオンギヤ122と同軸上に設けられている。また、モータ112の出力軸136には、第1の回転体134と同様に構成された第2の回転体148が固定されている。その他の構成および機能については、第1の動力切替機構114と同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
本実施形態の制御軸駆動ユニット110では、第1の出力ギヤ128と第1の伝達ギヤ126とのギヤ比(ウォーム機構側:Hiギヤ)に比して、第2の出力ギヤ142と第2の伝達ギヤ140とのギヤ比(ラックアンドピニオン機構側:Lowギヤ)が大きくなるように構成されている。
また、制御軸110は、出力軸136の端部に、モータ112の出力軸136の回転角度を検出する回転角度センサ150を備えている。このような構成によれば、単一の回転角度センサ150により、上述したそれぞれの電磁石の開閉状態を検知しながら出力軸136の回転角度の情報を得ることで、制御軸24の周方向および軸方向のそれぞれの変位量を把握することができる。
本実施形態では、上記のように構成された制御軸駆動ユニット110を用いて、内燃機関の運転条件に応じて、ウォーム機構およびラックアンドピニオン機構のいずれかを選択する。図10は、そのような選択を行うために、ECU100が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定のクランク角度毎に周期的に実行されるものとする。
図10に示すルーチンでは、先ず、エンジン冷却水温WTが所定値WT1以上か否かが判別される(ステップ300)。その結果、冷却水温WTが比較的高い場合には、Hiギヤ仕様とされたウォーム機構による回転制御が使用され(ステップ302)、一方、冷却水温WTが比較的低い場合には、以後、Lowギヤ仕様とされたラックアンドピニオン機構によるスライド制御が使用されるように処理が進められる。冷却水温WTが比較的低い領域では、オイルが高粘度であるため、可変動弁機構10の各部の駆動抵抗が増大する、すなわち、大きな駆動力が必要となる。本ルーチンの処理によれば、そのような場合に、Lowギヤ仕様のスライド制御が使用されることで、モータ112の省動力化が可能となる。
上記ステップ300において、冷却水温WT≧WT1が成立する場合には、次いで、要求作用角θBが所定値θ1以下か否かが判別される(ステップ304)。その結果、小作用角要求が出されている場合には、Hiギヤ仕様とされた回転制御が使用され(ステップ302)、一方、大作用角要求が出されている場合には、以後、Lowギヤ仕様とされたスライド制御が使用されるように処理が進められる。本ルーチンの処理によれば、小作用角制御時に比してより大きな駆動力が必要とされる大作用角制御時において、Lowギヤ仕様とされたスライド制御が使用されることで、モータ112の省動力化が可能となり、また、小作用角制御時においては、Hiギヤ仕様とされた回転制御によって、モータ112の動作をダイレクトに制御軸24に伝達して制御性の向上を図ることができる。
上記ステップ302において、要求作用角θB≦θ1が成立する場合には、次いで、作用角変化量ΔθB、すなわち、要求作用角θBと現在の実作用角θAとの偏差ΔθBが、所定値Δθ0以上か否かが判別される(ステップ306)。その結果、作用角変化量ΔθBが比較的大きい場合には、Hiギヤ仕様とされた回転制御が使用され(ステップ302)、一方、作用角変化量ΔθBが比較的小さい場合には、Lowギヤ仕様とされたスライド制御が最終的に選択される(ステップ308)。本ルーチンの処理によれば、作用角変化量ΔθBが比較的大きい場合、すなわち、急加速要求が出されているような場合に、Hiギヤ仕様とされた回転制御を使用して、高応答に制御軸24を駆動することができる。
以上説明した通り、本実施形態の制御軸駆動ユニット110によれば、内燃機関の運転条件に応じて、ギヤ比の異なる2つの動力切替機構を選択して制御軸24を駆動することで、弁体12の作用角およびリフト量の制御自由度や制御効率をより向上させることができる。また、本実施形態の構成によれば、モータ体格を大きくすることなく、必要な領域で大出力を得ることができるため、アクチュエータの小型化が可能となり、内燃機関への搭載性が向上する。
尚、上述した実施の形態3においては、モータ112の駆動力がウォーム機構を介して制御軸24に伝達されることにより前記第1の発明における「第1駆動手段」が、モータ112の駆動力がラックアンドピニオン機構を介して制御軸24に伝達されることにより前記第1の発明における「第2駆動手段」が、それぞれ実現されている。
[変形例]
ところで、上述した実施の形態1および2においては、油圧駆動による軸方向制御アクチュエータ78が使用されているが、制御軸24を軸方向に駆動するためのアクチュエータは、これに限定されるものではなく、例えば、制御軸24を電気的に駆動するアクチュエータとしては、電磁石を利用した電磁駆動によるアクチュエータであってもよい。また、これ以外にも、内燃機関が発生させる負圧等を利用した負圧ダイアフラムを用いるアクチュエータであってもよい。
また、上述した実施の形態1乃至3においては、カム軸30上に設けられた一対のカム軸フランジ68によって、可変機構36の軸方向位置を拘束することとしている。このような構成によれば、内燃機関が発する熱により各部材に熱膨脹が生じた場合であっても、そのような熱膨脹に起因したはすば歯車34、44間の相対位置変化を生じないようにすることが可能となる。しかしながら、本発明におけるはすば歯車34、44間の相対位置を調整するための構成を得るという点においては、上記の構成に限らず、可変機構36の軸方向位置を拘束する一対の位置決め用フランジは、カム軸30上に設けられたカム軸フランジ68ではなく、例えば、シリンダヘッドの軸受け部であってもよい。
本発明の実施の形態1の可変動弁機構の構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態1の可変動弁装置における制御軸側の構成とカム軸側の構成との関係を説明するための概略構成図である。 図2に示す制御軸駆動ユニットの具体的な構成を説明するための概略構成図である。 図1に示す可変動弁装置が弁体に対して小さなリフトを与えるように動作を行う様子を示す図である。 図1に示す可変動弁装置が弁体に対して大きなリフトを与えるように動作を行う様子を示す図である。 内燃機関の各気筒に、弁体の作用角およびリフト量のばらつきが生じている様子を表した図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3において用いられる制御軸駆動ユニットの構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
1 可変動弁装置
10 可変動弁機構
12 弁体
16 ロッカーアーム
22 揺動カムアーム
24 制御軸
30 カム軸
34 第1のはすば歯車
36 可変機構
38 制御アーム
44 第2のはすば歯車
66、110 制御軸駆動ユニット
68 カム軸フランジ
70 回転制御アクチュエータ(モータ)
78 軸方向制御アクチュエータ
112 モータ
114 第1の動力切替機構
118 第2の動力切替機構

Claims (5)

  1. カム軸の回転に対する弁体の開弁特性を機械的に変化させる可変動弁装置であって、
    軸中心と同心の第1のはすば歯車が設けられた制御軸と、
    カムと弁体との間に介在し、前記カムの回転と同期して揺動することにより当該カムの押圧力を前記弁体に伝達する揺動部材と、
    前記制御軸とは別の支持軸により回転可能に支持され、当該支持軸の軸中心と同心であって前記第1のはすば歯車と対となる第2のはすば歯車が設けられ、前記第1のはすば歯車および前記第2のはすば歯車を介して前記制御軸の移動に伴って回転することで、前記カムの回転に対する前記揺動部材の揺動動作を変化させる可変機構と、
    前記制御軸を回転駆動する第1駆動手段と、
    前記制御軸を軸方向に駆動する第2駆動手段と、
    を備えることを特徴とする可変動弁装置。
  2. 前記第1駆動手段および前記第2駆動手段の一方を、内燃機関の運転状態に応じて前記制御軸を制御する主たる駆動手段とし、
    前記第1駆動手段および前記第2駆動手段の他方を、弁体の開弁特性の気筒間ばらつきを調整する気筒間ばらつき調整用駆動手段としたことを特徴とする請求項1記載の可変動弁装置。
  3. 前記気筒間ばらつき調整用駆動手段に指令を与える気筒間ばらつき制御手段を備え、
    前記気筒間ばらつき制御手段は、
    前記気筒間ばらつきの量を気筒毎に取得するばらつき量取得手段と、
    前記ばらつき量取得手段により取得されたそれぞれの気筒の前記気筒間ばらつき量に基づいて、それぞれの気筒の次回のサイクルにおける弁体の開弁特性を補正する開弁特性補正手段とを含むことを特徴とする請求項2記載の可変動弁装置。
  4. 前記ばらつき量取得手段は、
    それぞれの気筒の排気空燃比に基づいて、それぞれの気筒の吸入空気量ばらつきを算出する吸入空気量ばらつき算出手段とを含み、
    前記開弁特性補正手段は、
    前記吸入空気量ばらつきに基づいて、それぞれの気筒に対する制御軸移動量の補正量を算出する制御軸補正量算出手段を含み、当該補正量に基づいて、前記次回のサイクルにおける弁体の開弁特性を補正することを特徴とする請求項3記載の可変動弁装置。
  5. 前記第1駆動手段および前記第2駆動手段の一方を、油圧駆動によるものとし、
    前記第1駆動手段および前記第2駆動手段の他方を、電気的駆動によるものとしたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の可変動弁装置。
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Cited By (4)

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JP2009209711A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Kawasaki Heavy Ind Ltd エンジン及びそれを備える乗り物
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