JP2006176604A - 水溶性金属加工剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 保存安定性および希釈液の安定性が良好で浮遊物などが発生せず、かつ希釈液の泡立ちが少なく、潤滑性が良好である水溶性金属加工剤組成物の提供。
【解決手段】 脂肪酸のアミン塩(a)およびポリオキシアルキレングリコール(b)を含む水溶性金属加工剤組成物。(a)を構成する脂肪酸は、炭素数18〜22の脂肪酸であり、不飽和脂肪酸が85〜98.5質量%の割合で含有され、かつ不飽和脂肪酸中にリシノール酸が81〜97質量%含まれる。ポリオキシアルキレングリコール(b)は、オキシエチレン単位およびオキシプロピレン単位を有するブロック共重合体であり、その重量平均分子量は1700〜5000であり、25℃において液状である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、切削・研削加工などの金属加工に用いられる水溶性金属加工剤組成物に関する。
近年、切削・研削加工などの金属加工分野において、洗浄が容易であること、火災の危険性が少ないことなどから、水溶性加工剤が用いられている。これらの加工剤には、カルボン酸またはその塩、アミン類、必要に応じてポリアルキレングリコールおよび高級アルコールを含む水溶液がある。水溶性金属加工剤に求められる条件としては、加工性に寄与する潤滑性能、加工剤が分離しないなどの保存安定性がよいことなどが必要であり、希釈液の泡立ちが少ない(低起泡性)、さらに加工剤を希釈した場合、使用前後において、希釈液に浮遊物などが発生せず繰返し使用できる(希釈液の安定性)などである。
一般的に、切削加工剤の潤滑性を向上させるためには、ステアリン酸、オレイン酸などの炭素鎖長が比較的長い脂肪酸の塩が使用され、特許文献1においては、リシノール酸縮合物の塩を含む水溶性切削剤が開示されている。この水溶性切削剤は、潤滑性について改良が見られるものの、泡立ちについてはステアリン酸またはオレイン酸の塩を含む水溶性切削剤と同様に、必ずしも泡立ちが十分抑制されているとは言えない。
一方、泡立ちの問題を解決するための方法として、消泡剤を用いることが知られている。消泡剤としては、アルコール系、シリコーン系およびポリアルキレングリコール系の化合物が知られており、切削・研削加工分野では、主にポリアルキレングリコール系化合物が消泡剤として用いられている。例えば、特許文献2においては、水または高級アルコールのアルキレンオキシド付加物と、炭素数6〜22の脂肪酸とを用いた潤滑剤組成物が開示されている。しかし、潤滑性が不充分な場合がある。
泡立ちを抑制するために、両末端にプロピレングリコール鎖が結合した水溶性のポリアルキレングリコール化合物を含む水溶性金属加工油剤が知られている。例えば、特許文献3においては、ポリエチレングリコールにプロピレンオキサイドを付加させた、リバースブロック型のポリアルキレングリコールと、炭素数6〜10のモノカルボン酸および/またはジカルボン酸とを含む水溶性金属加工用油剤が開示されており、特許文献4においては、ポリエチレングリコールにプロピレンオキサイドを付加させたブロック型ポリアルキレングリコールと、炭素数8〜10の脂肪酸と、塩基性化合物とを含む水溶性切削油剤組成物が開示されている。これらの水溶性金属加工用油剤は、消泡性が向上し、高圧で提供する切削加工法に応用できる。しかし、潤滑性が劣る場合、あるいは希釈液を繰り返し使用した際に、浮遊物が発生することがある。
特許文献5においては、ポリエチレングリコールにエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドをランダム付加したポリアルキレングリコールと、炭素数6〜22の脂肪酸と塩基性化合物とを含む金属加工用水溶性油剤が開示されている。しかし、泡立ちの抑制が不充分であり、かつエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの分子量が小さい場合、潤滑性が不充分となる場合がある。
特開昭57−159891号公報 特開平8−143890号公報 特開平8−231977号公報 特開平8−239683号公報 特開平10−324888号公報
本発明の目的は、保存安定性および希釈液の安定性が良好で浮遊物などが発生せず、かつ希釈液の泡立ちが少なく、潤滑性が良好である水溶性金属加工剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記従来の課題を鋭意研究した結果、特定の脂肪酸アミン塩と特定の構造を有するポリアルキレングリコールとを含む水溶性金属加工剤組成物が、保存安定性および希釈液の安定性が良好で浮遊物などが発生せず、かつ希釈液の泡立ちが少なく、潤滑性が良好であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の水溶性金属加工剤組成物は、脂肪酸のアミン塩(a)およびポリオキシアルキレングリコール(b)を含む水溶性金属加工剤組成物であって、該脂肪酸が、炭素数18〜22の脂肪酸であり、該炭素数18〜22の脂肪酸中に不飽和脂肪酸が85〜98.5質量%の割合で含有され、かつ該不飽和脂肪酸中にリシノール酸が81〜97質量%の割合で含有され、該ポリオキシアルキレングリコール(b)が、式(I)で示されるブロック共重合体であり:
Figure 2006176604
(ここで、x、yおよびzは各々1〜50の整数である)
該ポリオキシアルキレングリコール(b)は、重量平均分子量が1700〜5000であり、そして25℃において液状であり該組成物中に、該脂肪酸のアミン塩(a)が1.8〜19質量%、および該ポリオキシアルキレングリコール(b)が3〜50質量%の割合で含有され、そして該脂肪酸のアミン塩(a)および該ポリオキシアルキレングリコール(b)が、合計で15〜63質量%の割合で含有される。
本発明の水溶性金属加工剤組成物は、保存安定性および希釈液の安定性が良好で浮遊物などが発生せず、かつ希釈液の泡立ちが少なく、潤滑性が良好である。
以下、本発明の水溶性金属加工剤組成物について順次説明する。
本発明の水溶性金属加工剤組成物は、上記の脂肪酸のアミン塩およびポリオキシアルキレングリコールを含み、必要に応じて溶剤および添加剤を含み得る。
(脂肪酸のアミン塩(a))
本発明の水溶性金属加工剤組成物に用いられる脂肪酸のアミン塩(a)(以下、アミン塩(a)、a成分などという場合がある)は、脂肪酸の炭素数が18〜22であり、この脂肪酸中に不飽和脂肪酸を85〜98.5質量%の割合で含有し、かつ不飽和脂肪酸中にリシノール酸を81〜97質量%の割合で含有する。
炭素数が18〜22の脂肪酸としては、具体的には、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸などの飽和脂肪酸、およびオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、エルカ酸などの不飽和脂肪酸が挙げられる。これらの脂肪酸以外に大豆油脂肪酸、菜種油脂肪酸、牛脂脂肪酸、トール油脂肪酸などのような油脂由来の混合脂肪酸を用いることもできる。これらの油脂由来の脂肪酸は、構成している脂肪酸の含有量が、上記の範囲に適合していればそのまま使用され得、適合しない場合には、蒸留などによって、構成している脂肪酸の含有量を調節して使用され得る。炭素数が18未満の脂肪酸で構成されている場合は、希釈液の泡立ちが大きく、かつ潤滑性が不良になるおそれがある。炭素数が22を超える脂肪酸で構成されている場合は、水に対する溶解性が乏しくなり、加工剤が分離し保存安定性が不良となるおそれがある。
炭素数が18〜22の脂肪酸中に、不飽和脂肪酸は85〜98.5質量%、好ましくは85〜90質量%の割合で含有される。不飽和脂肪酸の含有量が85質量%未満の場合は、加工剤が分離し、または加工剤を希釈したときに浮遊物が生じるおそれがある。この浮遊物は水溶性に乏しい炭素数18以上の飽和脂肪酸、その塩、それらのミセル、その他金属石鹸、そのミセルなどであると考えられる。不飽和脂肪酸の含有量が98.5質量%を超える場合は、希釈液の泡立ちが大きくなるおそれがある。
不飽和脂肪酸中に、リシノール酸は81〜97質量%の割合で含有される。リシノール酸の含有量が81質量%未満の場合は、加工剤の保存安定性および希釈液の安定性が不良となるおそれがある。リシノール酸の含有量が97質量%を超える場合は、希釈液の泡立ちが大きくなるおそれがある。
アミン塩(a)は、上記脂肪酸に有機アミンなどの塩基性化合物を添加することにより調製される。有機アミンとしては、第1級、第2級および第3級アルカノールアミン類、分子中にアミノ基(−NH)およびヒドロキシル基(−OH)を有するアミノアルコール類などが挙げられる。具体的には、アルカノールアミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ラウリルアミンエチレンオキサイド付加物、シクロヘキシルアミンエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。アミノアルコール類としては、N−アミノエチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール(AMP)などが挙げられる。これらのうちでアルカノールアミンが好ましく、トリエタノールアミンおよびイソプロパノールアミンがより好ましい。
(ポリオキシアルキレングリコール(b))
本発明の水溶性金属加工剤組成物に用いられるポリオキシアルキレングリコール(b)(以下b成分などという場合がある)は、式(I)で示されるブロック共重合体であり:
Figure 2006176604
(ここで、x、yおよびzは各々1〜50の整数である)
該ポリオキシアルキレングリコールは、重量平均分子量が1700〜5000であり、そして25℃において液状である。
b成分は、当業者が通常用いる方法、例えばポリエチレングリコールにプロピレンオキサイドを付加させる方法によって合成され得る。
b成分のx、yおよびzの好ましい範囲は、xが1〜40、yが5〜40およびzが1〜40である。b成分の重量平均分子量は1700〜5000、好ましくは2000〜4000である。重量平均分子量が1700未満の場合は、潤滑性が不足するおそれがある。重量平均分子量が5000を超える場合は、加工剤の保存安定性が不良となり、さらに高粘度となり製造が困難となるおそれがある。
さらに、b成分は、25℃における状態が液体である。25℃の状態が固体である場合は、加工剤の保存安定性が不良となるおそれがある。
(添加剤)
本発明の水溶性金属加工剤組成物に含まれ得る添加剤(c成分)は、本発明の効果を阻害しない範囲内で組成物中に含有させることができる。添加剤としては、防錆剤、消泡剤、防腐剤、銅不活性化剤などが挙げられる。
上記防錆剤としては、例えば、石油スルホン酸塩、ソルビタンモノオレート、ラノリン、酸化ワックス、アルキルイミダゾリン、オレイルザルコシン、ホウ酸アミドなどが挙げられる。
上記消泡剤としては、例えば、高級アルコール、シリコーン油、ポリアルキレングリコール化合物、および脂肪酸(セバシン酸、アゼライン酸、ペラルゴン酸など)が挙げられる。ポリアルキレングリコール化合物としては、消泡性能を有する化合物として公知である、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイドとの共重合体、およびプロピレンオキサイドまたはブチレンオキサイドの重合体が挙げられる。
上記防腐剤としては、例えば、トリアジン系、ピリジン系、フェノール系、ホルムアルデヒド供与体系、チアジアゾール系、サリチルアニリド系などの化合物が挙げられる。
上記銅不活性化剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、これらの塩などが挙げられる。
(水溶性金属加工剤組成物)
本発明の水溶性金属加工剤組成物は、上述のように、脂肪酸のアミン塩(a成分)およびポリオキシアルキレングリコール(b成分)を特定の割合で含み、必要に応じて溶媒(例えば水)、添加剤(c成分)などを含む。
a成分は、水溶性金属加工剤組成物に1.8〜19質量%、好ましくは5〜10質量%の割合で含まれる。1.8質量%未満の場合は、潤滑性が不充分となるおそれがある。19質量%を超える場合は、加工剤の保存安定性が不良となり、希釈液の安定性が不良となるおそれがある。
b成分は、水溶性金属加工剤組成物に3〜50質量%、好ましくは10〜40質量%の割合で含まれる。3質量%未満の場合は、得られる加工剤の保存安定性が不良となり、泡立ちが大きくなるおそれがある。50質量%を超える場合は、加工剤が分離または白濁するなど保存安定性が不良となるおそれがある。b成分は単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
a成分およびb成分は、組成物中に合計で15〜63質量%、好ましくは15〜50質量%の割合で含まれる。15質量%未満の場合は、希釈液の潤滑性が不足するおそれがある。63質量%を超える場合は、加工剤が分離し保存安定性が不良となるおそれがある。
次に実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明の範囲内であれば、本発明は以下の具体的な実施例に限定されない。
(実施例1)
表1に示す各成分を表1に示す割合で混合し、水溶性金属加工剤を得た。表1中のa成分としては、脂肪酸混合物のトリエタノールアミン塩を用いた。さらに、炭素数18〜22の混合脂肪酸中の飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸のそれぞれの割合、および不飽和脂肪酸中のリシノール酸の割合についても示した。
b成分としては、ポリオキシアルキレングリコール(b1)およびポリオキシアルキレングリコール(b2)を用いた。これらの重合度(式(I)中のx、yおよびzの数)、重量平均分子量および25℃における状態を表2に示す。
得られた水溶性金属加工剤について、下記に示す(1)起泡性の評価、(2)保存安定性および(3)希釈液の安定性の評価を行ない、さらに潤滑性を評価するために(4)切削性試験を行なった。結果を表3に示す。
(1)起泡性の評価
水溶性金属加工剤組成物25gに対して水道水475gを加えた溶液(以下、希釈液という場合がある)を調製した。この希釈液を、あらかじめ22℃に調製後、家庭用ジューサーに入れて1分間撹拌した。次いで、1000mlのメスシリンダーに移して、10分後の泡の高さを測定した。泡の高さが20mm以下の場合、水溶性金属加工剤が低起泡性であると評価した。なお、表3、後述の表6.1および6.2においては、泡の高さが20mm以下を○、20mmを超える場合を×として表した。
(2)保存安定性の評価
調製した水溶性金属加工剤を、透明ガラス容器に入れて密封し、5℃、25℃および40℃で各々1ヶ月間保存した。1ヶ月後、その外観を観察して、以下の基準で目視判定した。
安定性良好:外観の変化がなかった(表中に○で示す)。
安定性不良:浮遊物が生じていた、または分離していた(表中に×で示す)。
(3)希釈液の安定性の評価
後述する切削性試験後の希釈液に、浮遊物が生じているか否かを目視判定した。
浮遊物なし:表中に○で示す。
浮遊物あり:表中に×で示す。
(4)切削性試験
潤滑性の評価を行なうことを目的として、下記に示す実機によって切削性試験を行い、切削性能(タップ切削後、タップが被削材から離れるときに異常音がするまで切削した本数)を評価した。切削本数が200以上場合、切削性能(潤滑性)が良好な水溶性金属加工剤と評価した。
被削材:S54C調質材(HB250相当)、大きさ220×170×32mm
装置:東芝製立体マシニングセンターmodel ASV 550(T)
条件:下穴・・・コベルコ、φ6.9ストレートシャンクドリル(ハイス)、周速15m/min、送り0.06mm/rev、2.5mm/回ずつの深さで10数回往復して切り込み、32mmの板を貫通させる。なお、ドリルは20個の加工を終了した時点で新品に交換する。タップ・・・M8スパイラルタップ(OSG社製スパイラルタップ CPM-LT-H-SFT-M8×150)、周速5m/min、有効深さ20、同期タップ加工。
加工順序:1列目 10個のセンタードリル→10個のドリル(通し)→10個のタップ(止め)
(実施例2〜7)
実施例1と同様に、表1に示す各成分を表1に示す割合で混合し、水溶性金属加工剤を得、実施例1と同様に、(1)起泡性の評価、(2)保存安定性の評価、(3)希釈液の安定性および(4)切削性試験を行なった。結果を表3に示す。
Figure 2006176604
Figure 2006176604
Figure 2006176604
(比較例1〜9)
表4および表5に示す各成分を、表4および表5に示す割合で混合し、水溶性金属加工剤を得た。得られた水溶性金属加工剤について、実施例1と同様に、(1)起泡性の評価、(2)保存安定性の評価、(3)希釈液の安定性および(4)切削性試験を行なった。結果を表6.1および表6.2に示す。
Figure 2006176604
Figure 2006176604
Figure 2006176604
Figure 2006176604
実施例1〜7の水溶性金属加工剤組成物は、低起泡性であり、保存安定性、希釈液の安定性および切削性能(潤滑性)も良好であった。
一方、比較例1〜9では、十分な性能が得られなかった。比較例1では、脂肪酸塩に用いる不飽和脂肪酸中のリシノール酸の含有量が本発明の範囲より多いため、泡立ちが大きかった。比較例2では、脂肪酸塩に用いる不飽和脂肪酸中のリシノール酸の含有量が本発明の範囲より少ないため、保存安定性が不良であり、切削性試験後の溶液に浮遊物が生じた。比較例3では、脂肪酸中の不飽和脂肪酸の含有量が本発明の範囲より少ないため、保存安定性が不良であり、切削性試験後の溶液に浮遊物が生じた。比較例4では、脂肪酸中の不飽和脂肪酸の含有量が本発明の範囲より多いため、泡立ちが大きかった。比較例5では、b成分の含有量が本発明の範囲より多く保存安定性が不良であった。比較例6では、重量平均分子量が本発明の範囲より小さいポリオキシアルキレングリコールが含有されているため、切削性能(潤滑性)が不良であった。比較例7では、25℃での状態が固体のポリオキシアルキレングリコールが含有されているため、保存安定性が不良であった。比較例8では、b成分が含有されていないため、保存安定性および切削性能が不良であった。比較例9では、炭素数18〜22の脂肪酸塩を使用していないため、泡立ちが大きく切削性能(潤滑性)が不良であった。
本発明の水溶性金属加工剤組成物は、保存安定性および希釈液の安定性が良好で浮遊物などが発生せず、かつ希釈液の泡立ちが少なく、潤滑性が良好なので、切削・研削加工などの金属加工分野において利用できる。

Claims (1)

  1. 脂肪酸のアミン塩(a)およびポリオキシアルキレングリコール(b)を含む水溶性金属加工剤組成物であって、
    該脂肪酸が、炭素数18〜22の脂肪酸であり、該炭素数18〜22の脂肪酸中に不飽和脂肪酸が85〜98.5質量%の割合で含有され、かつ該不飽和脂肪酸中にリシノール酸が81〜97質量%の割合で含有され、
    該ポリオキシアルキレングリコール(b)が、式(I)で示されるブロック共重合体であり:
    Figure 2006176604
    (ここで、x、yおよびzは各々1〜50の整数である)
    該ポリオキシアルキレングリコール(b)は、重量平均分子量が1700〜5000であり、そして25℃において液状であり
    該組成物中に、該脂肪酸のアミン塩(a)が1.8〜19質量%、および該ポリオキシアルキレングリコール(b)が3〜50質量%の割合で含有され、そして該脂肪酸のアミン塩(a)および該ポリオキシアルキレングリコール(b)が、合計で15〜63質量%の割合で含有される、水溶性金属加工剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016145293A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 出光興産株式会社 水溶性金属加工油組成物およびその使用方法
CN111886326A (zh) * 2018-03-30 2020-11-03 出光兴产株式会社 水溶性金属加工油剂和金属加工方法

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