JP2001262178A - 水溶性金属加工油組成物 - Google Patents

水溶性金属加工油組成物

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JP2001262178A
JP2001262178A JP2000072601A JP2000072601A JP2001262178A JP 2001262178 A JP2001262178 A JP 2001262178A JP 2000072601 A JP2000072601 A JP 2000072601A JP 2000072601 A JP2000072601 A JP 2000072601A JP 2001262178 A JP2001262178 A JP 2001262178A
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oil composition
composition
soluble metal
polyether
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JP2000072601A
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English (en)
Inventor
Kimiyoshi Naniwa
公義 浪波
Yoshio Minowa
祥男 箕輪
Masaru Matsumoto
勝 松本
Masayoshi Fujie
真善 藤江
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Adeka Corp
Matsumura Oil Research Corp
Original Assignee
Matsumura Oil Research Corp
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低起泡性で、アルミニウムその他の金属にも
優れた潤滑性を有するポリエーテル系の水溶性金属加工
油を提供すること。 【解決手段】 本発明は、水をベースとし、これに、組
成物全量に対して0.5〜70重量%の下記の一般式
(1) X{−(EO)n−(AO)m−H}k (1) (式中、Xは、3個以上の活性な水素原子を有するアミ
ン又はアルカノールアミンから、活性な水素原子を除い
た残基を、EOはオキシエチレン基を、AOは炭素数3
以上のオキシアルキレン基を表わす。n及びmは1〜6
0の数を、kは3以上の数を表わす。)で表わされるポ
リエーテル、0.5〜30重量%の炭素数6〜12のカ
ルボン酸、及び0.5〜60重量%の塩基性化合物を含
有する水溶性金属加工油組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属加工、特に切
研削加工に好適に使用することができる水溶性金属加工
油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】金属の切削加工や研削加工では、加工部
位や加工工具が非常に高温になるため、加工液にも不燃
性及び冷却性が求められる。そのため、水に各種潤滑剤
を配合した水性金属加工油が用いられてきている。アル
キレンオキサイド類から誘導されるポリエーテルは、金
属製の工具や、鉄、アルミニウム等の被削材に対する加
工液の濡れ性を改善し、潤滑性を向上させるため、金属
加工用の油剤として広く用いられてきた。ポリエーテル
の多くは親水性であるため、水性潤滑油に対して配合性
も良好であり、更に、腐敗しにくく、臭気も少ないこと
から作業環境を悪化させることもない。このように、金
属加工用の油剤として優れた性質を持つポリエーテルで
あるが、その構造によっては発泡を伴うことがあるとい
う問題点がある。金属加工を行っている部位で発泡が生
じると、加工部位に潤滑油が十分供給されないこととな
り、その結果、潤滑や冷却が十分に行われず精密な加工
が困難となるばかりか、作業場において潤滑油が飛び散
る場合があり、作業環境を悪化させる恐れがある。又、
最近では潤滑油を高圧で加工部位に供給しながら加工を
行う方法も提案されているが、このような場合にはより
一層、発泡の問題が大きくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ポリエーテル
の構造等を工夫することで、発泡の問題を解決する提案
がなされている。例えば、特開平8−231997号公
報では、オキシエチレン単位の両側にオキシプロピレン
単位が結合したブロック共重合体のポリエーテル(いわ
ゆるリバース型プルロニック)からなる水溶性金属加工
用油剤が開示されている。又、特開平8−239683
号公報では、やはりリバース型プルロニックと、脂肪
酸、及び無機又は有機塩基を含有する水溶性切削油剤原
液組成物が開示されている。特開平10−324888
号公報では、オキシエチレン単位の両側に、エチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドのランダム状共重合か
らなる混合オキシアルキレン単位が結合したポリエーテ
ルからなる金属加工用水溶性油剤が開示されている。し
かし、これらの先行技術に開示されたポリエーテルを使
用しても、発泡の問題は解決したといえる状況ではなか
った。又、リーマ、タップ、歯切り、ブローチ加工のよ
うな仕上げ面精度を要求される加工方法や、アルミニウ
ム合金、ステンレス鋼、合金鋼等の難削剤の加工におい
ては、工具寿命の低下や精密な加工が困難であり、生産
性の向上が図れない等の問題があった。そこで本発明者
らは鋭意検討し、ポリエーテルのベースとして、アミン
やアルカノールアミンといった窒素原子を含有する化合
物を利用して得られたポリエーテルを含有する金属加工
油が、これらの問題を解決することができることを発見
して本発明を完成させた。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、水に、
(A)成分として、下記の一般式(1) X{−(EO)n−(AO)m−H}k (1) (式中、Xは、3個以上の活性な水素原子を有するアミ
ン又はアルカノールアミンから、活性な水素原子を除い
た残基を表わし、EOはオキシエチレン基を表わし、A
Oは炭素数3以上のオキシアルキレン基を表わし、n及
びmは1〜60の数を表わし、kは3以上の数を表わ
す。)で表わされるポリエーテルを、組成物全量に対し
て0.5〜70重量%;(B)成分として、炭素数6〜
12のカルボン酸を、組成物全量に対して0.5〜30
重量%;及び、(C)成分として、塩基性化合物を、組
成物全量に対して0.5〜60重量%含有する水溶性金
属加工油組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の水溶性金属加工油組成物
の(A)成分は、前記一般式(1)で表わされるポリエ
ーテルである。一般式(1)において、Xは、3個以上
の活性な水素原子を有するアミン又はアルカノールアミ
ンから、活性な水素原子を除いた残基を表わす。kは3
以上の数であり、Xで表わされる基の活性な水素原子の
数と同じ数である。好ましくは、kは3乃至6、より好
ましくは3乃至4である。尚、本発明において、活性な
水素原子とは、酸素原子又は窒素原子に結合している水
素原子のことである。
【0006】この3個以上の活性な水素原子を有するア
ミン又はアルカノールアミンはX{−H}kで表わされ
る。3個以上の活性な水素原子を有するアミンとして
は、例えば、アンモニア;エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、トリメチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサ
ミン等のポリアルキレンポリアミン類等が挙げられる。
【0007】3個以上の活性な水素原子を有するアルカ
ノールアミンとしては、例えば、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ
プロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロ
パノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパ
ノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジ
オール、アミノエチルエタノールアミン、N,N,
N’,N’−テトラキス(ヒドロキシエチル)エチレン
ジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒド
ロキシプロピル)エチレンジアミン等のアルカノールア
ミン類等が挙げられる。尚、本発明でいう上記のアルカ
ノールアミンは、ヒドロキシアルキル基(オキシアルキ
ル基)が2ユニット以上連続している化合物は含まない
ものとする。
【0008】又、一般式(1)において、EOはオキシ
エチレン基を表わし、AOは炭素数3以上のオキシアル
キレン基を表わし、n及びmは1〜60の数を表わす。
炭素数3以上のオキシアルキレン基としては、例えば、
オキシプロピレン、オキシブチレン、オキシ長鎖アルキ
レン等が挙げられる。最も好ましい基はオキシプロピレ
ン基である。又、nはオキシエチレン基の繰り返し数で
あり、好ましくは1〜50、より好ましくは1〜20で
ある。mは炭素数3以上のオキシアルキレン基の繰り返
し数であり、好ましくは1〜50、より好ましくは2〜
30である。
【0009】本発明の水溶性金属加工油組成物におい
て、(A)成分の含有量は、組成物全量に対して0.5
〜70重量%であり、好ましくは5〜50重量%であ
る。この範囲を下回る含有量であると、加工性及び潤滑
性が低下し、精度の高い加工を行うことが困難になる。
上記範囲を上回る含有量であると、組成物の粘度が高く
なり過ぎる他、他の成分を配合することが困難になる。
【0010】一般式(1)で表わされるポリエーテル
は、X{−H}kで表わされる、3個以上の活性な水素
原子を有するアミン又はアルカノールアミンに、必要で
あれば適当な触媒の存在下で、nモルのエチレンオキサ
イドを付加させた後、mモルの炭素数3以上のアルキレ
ンオキサイドを付加させれば得ることができる。使用す
ることができる触媒としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウ
ム、炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸バリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメ
トキシド、ルビジウムメトキシド、セシウムメトキシ
ド、マグネシウムメトキシド、カルシウムメトキシド、
バリウムメトキシド等の塩基性触媒;亜鉛−コバルトシ
アナミド触媒等のシアナミド系触媒等が挙げられる。
尚、エチレンオキサイド及び炭素数3以上のアルキレン
オキサイドの付加の形態は、Xで表わされる活性な水素
原子を有する化合物の残基側にエチレンオキサイドが付
加し、次いで炭素数3以上のアルキレンオキサイドがブ
ロック状に付加した共重合体であることが必要である。
【0011】本発明の水溶性金属加工油組成物の(B)
成分は、炭素数6〜12のカルボン酸である。炭素数6
〜12のカルボン酸としては、例えば、ヘキサン酸、オ
クタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン
酸、ラウリン酸等の脂肪酸;コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ドデカン二酸等のジカルボン酸等が挙げられ
る。本発明の水溶性金属加工油組成物において、(B)
成分の含有量は、組成物全量に対して0.5〜30重量
%であり、2〜25重量%が好ましく、3〜20重量%
が最も好ましい。
【0012】本発明の水溶性金属加工油組成物の(C)
成分は、塩基性化合物である。塩基性化合物としては、
例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金
属水酸化物;アンモニア;メチルアミン、ジメチルアミ
ン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プロピル
アミン、ジ(イソ)プロピルアミン、ブチルアミン、ジ
ブチルアミン、ヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、シ
クロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、オクチ
ルアミン、ジオクチルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、デシルアミン、
ジデシルアミン、ドデシルアミン、ジドデシルアミン、
トリデシルアミン、ジトリデシルアミン、セチルアミ
ン、ジセチルアミン、ヤシアルキルアミン、ジ(ヤシア
ルキル)アミン、大豆油由来アルキルアミン、ジ(大豆
油由来アルキル)アミン、牛脂由来アルキルアミン、ジ
(牛脂由来アルキル)アミン、オレイルアミン、ジオレ
イルアミン、ステアリルアミン、ジステアリルアミン等
の(シクロ)ヒドロカルビルアミン類;エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプ
ロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポ
リアルキレンポリアミン類;ピリジン、ピペラジン等の
環状アミン類;モノエタノールアミン、N−メチルモノ
エタノールアミン、N,N−ジメチルモノエタノールア
ミン、N−エチルモノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパ
ノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノー
ルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノー
ル、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、アミノエチルエタノールアミン、N,N,N’,
N’−テトラキス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシ
プロピル)エチレンジアミン等のアルカノールアミン類
又はこれらのアルキレンオキサイド付加物;N−ブチル
モノエタノールアミン、N−ヘキシルモノエタノールア
ミン、N−シクロヘキシルモノエタノールアミン、N−
オクチルモノエタノールアミン、N−デシルモノエタノ
ールアミン、N−ヤシアルキルモノエタノールアミン、
N−大豆油由来アルキルモノエタノールアミン、N−牛
脂由来アルキルモノエタノールアミン、N−オレイルモ
ノエタノールアミン、N−ステアリルモノエタノールア
ミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−ヘキシルジ
エタノールアミン、N−シクロヘキシルジエタノールア
ミン、N−オクチルジエタノールアミン、N−デシルジ
エタノールアミン、N−ヤシアルキルジエタノールアミ
ン、N−大豆油由来アルキルジエタノールアミン、N−
牛脂由来アルキルジエタノールアミン、N−オレイルジ
エタノールアミン、N−ステアリルジエタノールアミ
ン、N,N−ジブチルモノエタノールアミン、N、N−
ジヘキシルモノエタノールアミン、N、N−ジシクロヘ
キシルモノエタノールアミン、N,N−ジオクチルモノ
エタノールアミン、N,N−ジデシルモノエタノールア
ミン、N,N−ビス(ヤシアルキル)モノエタノールア
ミン、N,N−ビス(大豆油由来アルキル)モノエタノ
ールアミン、N,N−ビス(牛脂由来アルキル)モノエ
タノールアミン、N−ジオレイルモノエタノールアミ
ン、N−ジステアリルモノエタノールアミン等のN−長
鎖ヒドロカルビルアルカノールアミン類又はこれらのア
ルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。但し、一般
式(1)に該当する化合物は除くものとする。
【0013】尚、これらのアミン類は、防錆剤、防腐
剤、防食剤として作用する場合もある。本発明の水溶性
金属加工油組成物において、(C)成分の含有量は、組
成物全量に対して、0.5〜60重量%であり、1〜5
0重量%が好ましく、5〜40重量%が最も好ましい。
従って、本発明の水溶性金属加工油組成物は、水をベー
スとして、これに組成物全量に対して、一般式(1)の
ポリエーテルを0.5〜70重量%、好ましくは5〜5
0重量%、炭素数6〜12のカルボン酸を0.5〜30
重量%、好ましくは2〜25重量%、塩基性化合物を
0.5〜60重量%、好ましくは1〜50重量%、更に
必要に応じて後述するその他の添加成分を配合して得ら
れる水溶性の組成物である。この組成物の各成分の配合
量はいわゆる原液状態の配合量であり、使用目的に応じ
て、原液のまま金属加工に使用することができ、又、原
液を水で2〜200倍程度に希釈して使用することも可
能である。
【0014】本発明の水溶性金属加工油組成物は、加工
性、特に切研削加工性に優れ、又、加工時の発泡が少な
い低起泡性である。これは、(A)成分として、窒素原
子を含有する化合物をベースに用い、構造末端に炭素数
3以上のオキシアルキレン基を有するといった、特定の
構造からなるポリエーテルを使用したことにあると推察
される。又、水をベースとする組成物であるので、金属
の切研削加工する箇所にこの組成物を供給することによ
って、優れた冷却作用を発揮し、切研削加工時に発生す
る発熱を効果的に除去することができる。
【0015】本発明の水溶性金属加工油組成物は、更に
他の成分、例えば、油性剤、摩擦緩和剤、極圧剤、酸化
防止剤、清浄剤、分散剤、消泡剤、流動点降下剤、乳化
剤、界面活性剤、防錆剤、防腐剤、防食剤、溶剤等を含
有することができる。
【0016】油性剤としては、例えば、ラウリルアルコ
ール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、
ステアリルアルコール、オレイルアルコール等のアルコ
ール;ラウリルアミド、ミリスチルアミド、パルミチル
アミド、ステアリルアミン、オレイルアミン等のアミド
等が挙げられる。摩擦緩和剤としては、例えば、ヘキサ
ン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、オクタン酸(モ
ノ、ジ、トリ)グリセリド、デカン酸(モノ、ジ、ト
リ)グリセリド、ラウリン酸(モノ、ジ、トリ)グリセ
リド、ミリスチン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、パ
ルミチン酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、ステアリン
酸(モノ、ジ、トリ)グリセリド、オレイン酸(モノ、
ジ、トリ)グリセリド等のエステル類、硫化オキシモリ
ブデンジアルキルジチオカーバメート、硫化オキシモリ
ブデンジアルキルジチオホスフェート、ジンクジアルキ
ルジチオホスフェート、ジンクジアルキルジチオカーバ
メート等の金属塩類等が挙げられる。
【0017】界面活性剤としては、例えば、ポリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコールモノアルキル
(アリール)エーテル、ポリエチレングリコールジアル
キル(アリール)エーテル、ポリオキシエチレン/ポリ
オキシプロピレン共重合体、ポリオールエステル、ポリ
エーテルポリオール、アルカノールアミド、アルキルベ
ンゼンスルホン酸、石油スルホネート等が挙げられ、こ
れら界面活性剤は油性剤としても作用することがある。
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、2−
プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、低分
子ポリエーテル、トルエン等が挙げられる。
【0018】本発明の水溶性金属加工油組成物は、あら
ゆる金属加工に使用することができる。使用することが
できる金属加工の種類としては、例えば、切削加工、研
削加工、伸線加工、圧延加工、鍛造加工、プレス加工、
押し出し加工、曲げ加工、絞り加工、張出し加工、しご
き加工、ロール成形、剪断加工、回転加工、延ばし加
工、引き抜き加工、施圧加工等が挙げられる。本発明の
水溶性金属加工油組成物は、これらの中では、切削加工
及び研削加工について特に優れた性質を示す。
【0019】本発明の水溶性金属加工油組成物を用いる
対象となる金属は、例えば、鉄、アルミニウム、チタ
ン、マグネシウム、銅、亜鉛、マンガン、これらの合金
(例えばステンレス、黄銅等。)或いはこれらとケイ素
の合金等、特に限定されないが、特に鉄、アルミニウ
ム、ステンレスを対象とした場合に良好な効果を発揮す
る。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、以下の実施例中、部及び%は特に記載が無
い限り重量基準である。
【0021】(製造例1)オートクレーブにエチレンジ
アミン60g(1モル)、及び水酸化カリウム7.5g
を加え、100℃で2時間攪拌して水酸化カリウムを溶
解させた。その後、反応温度80〜150℃でエチレン
オキサイドを1,232g(28モル)反応させた後、
同温度でプロピレンオキサイドを3,248g(56モ
ル)反応させた。その後、触媒処理及び精製を行って、
表1に示すポリエーテル1を得た。これはエチレンジア
ミンの4個の活性水素にエチレンオキサイドが全部で2
8モル(活性部位当たり平均7モル)付加し、次いでプ
ロピレンオキサイドが全部で56モル(活性部位当たり
平均14モル)付加したポリエーテルであった。以下同
様にして、表1に示すポリエーテル2〜6を得た。
【0022】
【表1】
【0023】又、比較用のポリエーテルとして、以下の
比較品1〜3のポリエーテルを使用した。 比較品1:グリセリン1モルにエチレンオキサイドを2
8モルとプロピレンオキサイドを22モルランダム状に
付加させたもの。 比較品2:HO−(PO)17−(EO)13−(PO)17
−H 比較品3:エチレンジアミン1モルにプロピレンオキサ
イド27モルを付加させた後、エチレンオキサイド30
モルを付加させたもの。 これらのポリエーテルの粘度、流動点、及び曇点の諸物
性は表2に示す通りであった。
【0024】
【表2】
【0025】以上のポリエーテル1〜6及び比較品1〜
3を使用して、下記の表3及び表4に示す組成の水溶性
金属加工油組成物を調製し、これらの水溶性金属加工油
組成物を水道水で表3及び表4に示す希釈倍率に希釈し
たものについて、以下の要領で金属加工油としての試験
・評価を行った。
【0026】<起泡性>100mLメスシリンダーに、
上記の各水溶性金属加工油組成物希釈液を50mL入
れ、振盪器にて1分間上下に激しく振盪(上下ストロー
ク180回/min、振盪幅140mm)し、経時的に
泡の量を測定し、以下の基準で起泡性を評価した。 ◎:泡立ちが少なく、且つ、泡が速やかに消えた。 ○:泡が速やかに消えた。 △:泡が消えるのに若干の時間を要した。 ×:泡立ちが多く、泡が消えるのに時間がかかった。
【0027】<機械油との分離性>100mL栓付きメ
スシリンダーに、上記の各水溶性金属加工油組成物希釈
液を40mL、及び市販の摺動面用油40mL(40℃
の動粘度68mm2/s)を入れ、振盪器にて1分間上
下に激しく振盪(上下ストローク180回/min、振
盪幅140mm)し、24時間後の水層部の外観を目視
で観察し、以下の基準で機械油との分離性を評価した。 ○:透明 △:若干濁っている ×:白濁
【0028】<切削性1:タッピングトルク>NCフラ
イス盤(牧野フライス精機製、MS−40)を使用し、
加工工具としてφ10mmのニューロールタップ(OS
G製)を使用し、アルミダイカスト(ADC−12)
を、回転数600rpm、送り速度750mm/mi
n、深さ25mm貫通の条件で、加工部に上記の各水溶
性金属加工油組成物希釈液を供給しつつ切削加工を行な
い、4成分動力計(日本キスラー製)にて加工時のトル
ク(Nm)を検出し、1〜50穴目までの各穴の加工に
要したトルクの平均値を切削抵抗として算出した。
【0029】<切削性2:リーマ加工性>NCフライス
盤(牧野フライス精機製、MS−40)を使用し、加工
工具としてφ10mmのハンドリーマ(岡崎精工製)を
使用し、アルミダイカスト(ADC−12)を、回転数
2,000rpm、送り速度200mm/min、深さ
30mm貫通の条件で、加工部に上記の各水溶性金属加
工油組成物希釈液を供給しつつリーマ加工を行ない、各
穴毎に表面粗さ(平均粗さ、μm)を測定し、1〜50
穴目までの平均値を算出した。これらの結果を表3及び
表4に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】以上のようにポリエーテル1〜6を使用し
た本発明の水溶性金属加工油組成物は、低起泡性であ
り、金属加工性に優れ、機械油との分離性にも優れてい
る。一方、比較例1、2については、ポリエーテルとし
てベースにアミン又はアルカノールアミンを用いたポリ
エーテルを使用していないためか、又、比較例3につい
ては構造末端がヒドロキシプロピル基でないポリエーテ
ルを使用しているためか、起泡性、金属加工性の何れか
が本発明の水溶性金属加工油組成物より劣る結果となっ
ていることがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明の効果は、潤滑性、金属加工性に
優れ、且つ、低起泡性である水溶性金属加工油組成物を
提供したことにある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 107/44 C10M 107/44 125/10 125/10 129/32 129/32 129/40 129/40 133/06 133/06 133/08 133/08 149/12 149/12 // C10N 10:02 C10N 10:02 10:04 10:04 30:18 30:18 40:20 40:20 Z (72)発明者 箕輪 祥男 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 松本 勝 兵庫県西宮市芦原町10−33 株式会社松村 石油研究所内 (72)発明者 藤江 真善 兵庫県西宮市芦原町10−33 株式会社松村 石油研究所内 Fターム(参考) 4H104 AA01C AA13A AA13C AA17A AA17C BB16A BB16C BE02A BE02C BE04A BE04C BE05A BE05C CE19A CE19C FA01 FA02 LA09 PA21 QA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に、(A)成分として、下記の一般式
    (1) X{−(EO)n−(AO)m−H}k (1) (式中、Xは、3個以上の活性な水素原子を有するアミ
    ン又はアルカノールアミンから、活性な水素原子を除い
    た残基を表わし、EOはオキシエチレン基を表わし、A
    Oは炭素数3以上のオキシアルキレン基を表わし、n及
    びmは1〜60の数を表わし、kは3以上の数を表わ
    す。)で表わされるポリエーテルを、組成物全量に対し
    て0.5〜70重量%;(B)成分として、炭素数6〜
    12のカルボン酸を、組成物全量に対して0.5〜30
    重量%;及び、(C)成分として、塩基性化合物を、組
    成物全量に対して0.5〜60重量%含有する水溶性金
    属加工油組成物。
  2. 【請求項2】 AOが、オキシプロピレン基である請求
    項1に記載の水溶性金属加工油組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の水溶性金属加工
    油組成物を、更に、水で2〜200倍に希釈した水溶性
    金属加工油組成物希釈液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108395924A (zh) * 2018-03-20 2018-08-14 郑州正赢石化有限公司 全合成切削液
JP7426658B2 (ja) 2020-05-25 2024-02-02 アルハイテック株式会社 アルミ切粉を用いた水素の製造方法

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