JP2006175982A - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Takayuki Bito
貴之 尾藤
Yuichi Fukuyama
雄一 福山
Mitsuru Oike
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Abstract

【課題】後輪の転舵角が不明であってもステアリングホイールの戻りの悪化を抑えることが可能なパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリングホイールに入力される操舵トルクに応じた操舵補助トルク指令値Taと、前記ステアリングホイールの操舵角の中立点からの偏差に応じた復元トルク指令値Trとを加算した目標補助トルクTa′を前輪の操舵系に付加するパワーステアリング装置装置である。さらに、後輪を転舵する後輪転舵用アクチュエータを備える。そして、故障により後輪の転舵角が不明と判定すると、当該後輪転舵方向を推定する転舵方向演算部10Fと、転舵方向演算部10Fが推定した転舵方向に基づき上記復元トルクを補正する復元トルク補正部10Gとを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ステアリングの操作力を補助するパワーステアリング装置に関する。
従来のパワーステアリング装置としては、例えば特許文献1に記載されるものがある。この特許文献1には、4WS車両に対して設けられたパワーステアリング装置であって、ステアリングホイールに入力される操舵トルクに応じた操舵補助トルクと、前輪操舵角に応じて前輪舵角をゼロの中立点に戻す復元トルクとの加算値である目標補助トルクを、前輪の操舵系に付加するパワーステアリング装置が開示され、さらに、後輪操舵装置が故障した時に後輪をそのときの舵角にロックする機構を備えることが開示されている。
そして、後輪操舵装置が故障すると、ロックされた後輪の舵角を後輪舵角センサで検出し、その検出した後輪舵角から上記中立点の補正値を求め、その補正値に上記中立点の位置を補正するものである。具体的には、ロックされた後輪の舵角と同じ方向で且つ同じ大きさだけずらした位置に中立点がくるように補正する。
これによって、後輪操舵装置が故障して後輪が転舵した状態でロックされても、修正操舵を行うことなく車両の直進走行などが可能となったり旋回後の直進走行への復元位置の判定が容易になったりするなどの効果を奏する。
特開平4−143170号公報
しかし、後輪舵角センサが故障した場合や、パワーステアリング装置と後輪舵角装置とを接続する信号線が断線した場合などにあっては、故障時の後輪舵角の検出が不正確となるため、中立点の補正量が不明となる。また、ロックした後輪舵角を推定するにしても、信頼度の高い推定値を求めるには、ある程度の時間が必要であり、故障検出後すぐに中立点を補正することができない。
本発明は、このような点に着目してなされたもので、後輪の転舵角が不明であってもステアリングホイールの戻りの悪化を抑えることが可能なパワーステアリング装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、ステアリングホイールに入力される操舵トルクに応じた操舵補助トルクを演算する基本補助トルク演算手段と、前記ステアリングホイールの操舵角の中立点からの偏差に応じた復元トルクを演算する復元トルク演算手段とを備え、上記操舵補助トルクと復元トルクとから求められる目標補助トルクを前輪の操舵系に付加するパワーステアリング装置において、
後輪を転舵する転舵機構と、後輪の転舵角が不明と判定すると当該後輪の転舵方向を推定する転舵方向推定手段と、転舵方向推定手段が推定した転舵方向に基づき上記復元トルクを補正する復元トルク補正手段とを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、故障時における後輪の舵角の検出が不正確若しくは不明であっても、ステアリングホイールの戻りの悪化を抑えることができる。
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係るシステムを説明する図である。
すなわち、ステアリングホイール1の回転がステアリングシャフト2を介してステアリングギア3に伝達され、更に、水平に延びるラック4及びタイロッド5を介して操向輪である左右の前輪6に伝達されることで当該前輪6が転舵する。また、上記ステアリングシャフト2には、舵角センサ7、トルクセンサ8、及び補助トルク発生手段である操舵補助モータ9が接続されている。
舵角センサ7は、ステアリングホイール1の前輪舵角(操舵角)θfを検出し、その操舵角信号をパワーステアリングコントローラ(以下、EPSコントローラ10と呼ぶ)に出力する。
また、トルクセンサ8は、操舵トルクTqを検出するものであって、例えば、ステアリングシャフト2に設けられたトーションバー(不図示)の捻れ量から操舵トルクTqを検出し、その検出した操舵トルクTqの大きさ及び向きの信号をEPSコントローラ10に出力する。
操舵補助モータ9は、EPSコントローラ10からの指令に基づき、その指令に基づく回転方向の目標補助トルクを上記ステアリングシャフト2に入力する。
符号11は、転舵機構を構成する後輪操舵用アクチュエータであって、4WSコントローラ12からの指令に基づく後輪舵角分だけ左右後輪13を転舵させる。4WSコントローラ12は、EPSコントローラ10に後輪舵角及び、4WS故障検出フラグF1の信号を出力する。
また、各輪6,13の車輪速が車輪速センサ14で検出され、検出された車輪速がABSコントローラ15に供給され、該ABSコントローラ14から車速信号がEPSコントローラ10に供給される。なお、車輪速センサ14の信号を直接、EPSコントローラ10に出力してもよい。
EPSコントローラ10は、図2に示すように、基本アシスト指令値演算部10A、復元トルク演算部10B、指令値加算部10C、モータ制御部10D、転舵速度演算部10E、転舵方向演算部10F、及び復元トルク補正部10Gを備える。
基本アシスト指令値演算部10Aは、基本補助トルク演算手段を構成し、車速V(若しくは車輪速)及び操舵トルクTqに基づき、運転者によるステアリングホイール1の操舵を補助する基本の補助トルクを算出し、補助トルクに応じた補助トルク指令値Ta(電流値)を指令値加算部10Cに出力する。
復元トルク演算部10Bは、復元トルク演算手段を構成し、前輪操舵角の中立点からの偏差を求め、該偏差に応じた、ステアリングホイールを中立点に戻す方向の復元トルクを、図3のような復元トルクマップのデータから演算する。なお、車速Vによって、復元トルクが補正され、車速Vが大きいほど復元トルクを小さくする。そして、演算した復元トルクに応じた復元トルク指令値Trを、指令値加算部10Cに出力する。
ここで、上記復元トルクは、図3のように、前輪操舵角の中立点(初期値=0)からの偏差が大きくなるほど大きな値となると共に、中立点を中心とした所定の舵角範囲では復元トルクがゼロの不感帯の領域を有する。これによって、中立点に向けて戻す力が作用して良好なステアリングホイールの戻りが担保される。
指令値加算部10Cは、補助トルク指令値Taと復元トルク指令値とTrを加算した目標補助トルク指令値Ta′を算出してモータ制御部10Dに出力する。
モータ制御部10Dは、目標補助トルク指令値Ta′となるように、モータ9の電流及び電圧を制御する。
また、転舵速度演算部10Eは、前輪舵角θfの変化量から転舵速度ωを演算して転舵方向演算部10Fに出力する。
また、転舵方向演算部10Fは、転舵方向推定手段を構成し、4WSコントローラ12から故障信号F1を入力すると作動を開始し、操舵トルクTq及び前輪舵角θfから、後輪13の転舵方向、つまり中立点のズレ方向を推定すると共に、中立点のズレ方向への不感帯の拡大量Lを、車速V及び転舵速度ωの少なくとも一方に基づき演算し、演算したズレ方向及び不感帯の拡大量Lを復元トルク補正部10Gに出力する。実際には、ズレ方向(右又は左)を拡大量Lの正負で表現して不感帯の拡大量Lを出力する。
なお、実際の中立点は、車両が直進走行するステアリングホイール1の操舵角であって、後輪13の転舵角がθrに固定されれば、実際の中立点は、操舵角がθrに相当する位置となる。また、各図においては、転舵方向が右側である例で示し、太線が補正後の復元トルクを示している。
上記不感帯の拡大量Lは、固定値でも良いが、本実施形態では、車速Vに比例し、転舵速度ωに反比例して、車速Vが高いほど大きく、転舵速度ωが大きいほど小さくなるように設定されている。
上記ズレ方向の推定は、例えば次のようして演算する。すなわち、操舵トルクTq、前輪舵角θf(操舵角)、及び転舵速度ωに基づき、保持若しくは直進状態と判定したときに、ステアリングホイール1の操舵方向によってステアリングホイール1の中立点のズレ方向すなわち後輪舵角の転舵方向を推定する。すなわち、車両が直進走行中と判定したときのステアリングホイール1の操舵方向によって後輪13の転舵方向を推定する。直進状態か否かは、例えば、操舵トルクTq、前輪舵角(操舵角)θf、及び転舵速度ωのいずれもがゼロ以下であるときに直進状態若しくは保持状態と判定する。なお、この判断によると、車速などの情報が無くても後輪13の転舵方向が推定できる。
また、復元トルク補正部10Gは、4WSコントローラ12から故障信号F1が入力されると作動を開始し、復元トルク演算部10Bが使用する復元トルクマップを、転舵方向演算部10Fから入力した信号に基づき補正する。
具体的には、通常時の復元トルクマップが図3とした場合に、後輪13の転舵方向つまり中立点のズレ方向が右側であって、拡大量をLとすると、図4に太線で示すような、中立点より右側にあるマップ位置の拡大量L分だけ右にオフセットしたマップに対応するマップデータに変更する(なお、他の図でも太線が目的とするマップを示す)。但し、中立点より左側のマップに対応するマップデータについては変更しない。図4中、細線は中立点の位置をθだけ右にずらした場合を示すものである。
次に、本実施形態のパワーステアリング装置の動作や作用・効果について説明する。
後輪転舵用用アクチュエータ11が正常に作動しているときには、ステアリングホイール1の操舵角がゼロのときには、後輪13の転舵角もゼロに調整されるので、実際の中立点は、操舵角がゼロの状態である。従って、復元トルクマップは補正されずに、図3のようなものが使用される。なお、説明しない正常時に作動する手段によって中立点が補正されていても良い。
また、走行中に後輪転舵用アクチュエータ11が故障したときに、後輪舵角センサが故障したときやEPSコントローラ10と4WSコントローラ12とを接続する通信線等の断線が発生している場合には、後輪13の転舵角が不明確となって、ステアリングホイール1の中立点のズレ角を迅速且つ精度良く検出できない。
これに対し、本実施形態では、後輪13の転舵角自体を検出せず、その転舵方向を推定し、その方向に不感帯の幅を拡げることで、不感帯の中心である中立点を後輪13の転舵方向側、つまり中立点のズレ方向にオフセットさせる。
これによって、後輪転舵角が不明確な場合であっても、ステアリングホイール1の戻りを目標とする中立点のズレ方向に近づけることが出来る結果、中立点のズレが分かっているときに近いステアリングホイール1の戻りが担保される。
ここで、後輪転舵角自体ではなく転舵方向を推定するので、当該推定は短時間で求めることができる。
また、車両は、低速走行時に比べて、高速走行時の方が相対的に自己復帰トルクの作用が高いので、車速Vが高いほど、拡大量Lを大きくして復元トルクを小さくしている。また、転舵速度ωが高いほど復元トルクをアシストする必要があるので、拡大量Lを小さくして復元トルクを大きくしている。
ここで、上記実施形態では、操舵系に目標の補助トルクを付与する手段として電動モータを例示しているが、これに限定されず、油圧モータなどの他の駆動手段を採用しても良い。
また、上記実施形態では、不感帯の拡大量Lを、車速Vや転舵速度ωによって可変としているが、他の車両挙動情報に基づき可変としても良いし一定値としても良い。例えば、後輪操舵用アクチュエータ11による後輪13の最大転舵角θm若しくはそれ以上を、上記不感帯の拡大量Lと設定しておいても良い。この場合には、不明な後輪13の転舵角がどのような転舵角度であっても、ステアリングホイール1の戻りを確実に中立点のズレ方向に近づけることができ、ステアリングホイール1の中立点のズレ角が分かっているときに近いステアリングホイール1の戻りを担保できる。
ここで、上記復元トルク補正部10Gでは、転舵方向演算部10Fからの信号に基づき、中立点のズレ方向の不感帯を大きくする補正を実施しているが、これに限定されない。
不感帯の幅を大きくする代わりに、若しくは不感帯の幅を大きくするのに併せて、中立点のズレ方向の復元トルクを小さくなるように補正しても良い。
この場合、中立点ズレ方向側の復元トルクは、中立点を挟んだズレ方向とは反対側に比べ、中立点に向かう復元トルクが相対的に小さくなることで、ステアリングホイール1の戻りがステアリングホイール1の中立点が分かっているときに近いステアリングホイール1の戻りが担保される。
上記補正方法の例を図5を参照して説明すると、所定の操舵角において、何ら補正をしていない、中立点が操舵角ゼロの位置のときの復元トルクTr0と、不感帯の幅を変えずに中立点を後輪の最大転舵角の位置までオフセットした場合のズレ方向側の復元トルクTr1との比(Tr1/Tr0)からなるゲインGrを演算しておき、後輪13の転舵方向、つまり中心ズレ方向側の復元トルクに上記ゲインGr(<1)を乗算することで、復元トルクを小さく補正する。図6がそのときの復元トルク例を示す。
もっとも、ズレ方向側の復元トルクを小さくする補正はこれに限定されず、1より小さな一定のゲインを復元トルクに乗算することで小さくなるように補正しても良い。
または、不感帯の幅を大きくする代わりに、若しくは不感帯の幅を大きくするのに併せて、中立点のズレ方向のとは反対側の復元トルクを大きくなるように補正しても良い。
この場合であっても、中立点ズレ方向側の復元トルクは、中立点を挟んだズレ方向とは反対側に比べ、中立点に向かう復元トルクが相対的に小さくなることで、ステアリングホイール1の戻りがステアリングホイール1の中立点が分かっているときに近いステアリングホイール1の戻りが担保される。
上記補正方法の例を図5を参照して説明すると、所定の操舵角において、何ら補正をしていない、中立点が操舵角ゼロの位置のときの復元トルクTl0と、不感帯の幅を変えずに中立点を後輪の最大転舵角とした場合のズレとは反対方向の復元トルクTl1との比(Tl1/Tl0)からなるゲインGlを演算しておき、後輪の転舵方向とは反対側、つまり中心ズレ方向側とは反対側の復元トルクに上記ゲインGl(>1)を乗算することで、復元トルクを大きく補正する。
勿論、上記ゲインGr及びGlの両方を使用して、中立点のズレ方向の復元トルクを小さくすると共に、ズレとは反対方向の復元トルクが大きくなるように補正しても良い。
なお、操舵角ゼロに中立点を設定する通常時の復元トルクと、最大に中立点位置をずらした後輪最大転舵時の復元トルクとの比で補正のためのゲインGr及びGlを演算することで、補正しても前輪操舵角変化に対する復元トルクの変化が適切なものとなる。
なお、上記ゲインGr、Glを、車速Vや転舵速度ωによって補正してもよい。この場合には、車速Vが高いほど、Grを高く、Glを低くして復元トルクを小さめとし、転舵速度ωが高いほど、Grを低く、Glを高くして復元トルクを高めとすることが好ましい。
上記全ての補正、すなわち、不感帯を拡大量Lだけ大きくすると共に、上記2つのゲインGr及びGlを使用して、中立点を挟んだ両側の復元トルクをそれぞれ補正した場合の例を図8に示す。
なお、上記実施形態において、故障時の後輪転舵角が確実且つ精度良く検出できたときには、従来例のように、不感帯の幅を変更することなく、中立点自体をズレ角分だけオフセットするように復元トルクのマップデータを変更しても良い。
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記第1実施形態と同様な装置などは同一の符号を付して説明する。
本実施形態の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるが、図9に示すように、EPSコントローラ10に中立点推定演算部10J、推定値信頼度演算部10Kを備える点が異なる。
上記中立点推定演算部10Jは、転舵角推定手段を構成し、現在のステアリングホイール1の中立点を推定し、推定した中立点を推定値信頼度演算部10Kに出力する。
中立点の推定は、例えば特開2000−370661号方向に記載されているような、公知の推定方法によって推定すれば良い。例えば、操舵トルクTqと操舵角θfとの関係として推定されるヒステリシス閉曲線の重心座標に基づいて中立点を推定する。
また、推定信頼度演算部10Kは、収束度演算手段を構成し、図10に示すような処理によって中立点補正値θc′及びその信頼度Reを演算して復元トルク補正部10Gに出力する。
上記推定信頼度演算部10Kでは、まずステップS10にてカウンタnをクリアし、続いてステップS20にて後輪操舵角方向つまり推定した中立点θcを取得し且つ記憶し、ステップS30にてカウンタnをインクリメントし、ステップS40にて、推定値の平均値を取って推定した中立点の平準化を図りステップS50に移行する。平均値は例えば下記式にて行う。もちろん、他の式を採用しても良い。
θave ={sum(θc (n-1) +θc(n) }/n
ステップS50では、下記式に基づき信頼度Reを演算してステップS60に移行する。
Re =θave /(|θave −θc|+θave )×100
ステップS60では、信頼度Reに比例した中立点補正ゲインGd(0≦Gd≦1)を演算し、続けてステップS70にて、推定平均値θave に中立点補正ゲインGdを乗算して中立点補正値θc′を演算し、ステップS80にて信頼度Re及び中立点補正値θc′を復元トルク補正部10Gに出力する。上記ステップS60は補正量変換手段を構成する。
上記中立点補正値θc′は、ステップS60に示す中立点補正ゲインGdから分かるように、信頼度Reが低いほど二次関数的にゼロ若しくはゼロに近づき、信頼度Reが高くなるほど、推定した中立点の平均値θave に近づく。
また、本実施形態の復元トルク補正部10Gは、第1補正部10Gaと、第2補正部10Gbとを備える。
第1補正部10Gaは、中立点補正手段を構成し、上記中立点補正値θc′だけ、復元トルクのマップデータを全体的に推定転舵方向にオフセットして、復元トルクデータの中立点位置を補正する。
第2補正部10Gbは、復元トルク補正手段を構成し、まず、上記第1実施形態の復元トルク補正部と同様な処理を行い、転舵推定方向に基づき、不感帯の拡大量L、中立点ズレ方向側の補正ゲインGr、及び中立点ズレとは反対側の補正ゲインGlを演算する。なお、転舵推定方向は、上記中立点補正値から推定しても良い。
続いて、信頼度Reに基づき、上記各ゲインに対する補正ゲインGwを演算する。このGwは、図11に示すように、信頼度Reが高いほど小さくなるようになっている。
そして、下記式のように、上記拡大量L、補正ゲインGr、Glに補正ゲインGwを乗算して補正する。これは補正量変換手段を構成する。
L ← L×Gw
Gr← Gr×Gw
Gl← Gl×Gw
そして、補正後の上記拡大量L、補正ゲインGr、Glによって、第1補正部10Gaで補正した復元トルクのマップデータを補正する。すなわち、中立点ズレ方向の不感帯を補正後の拡大量Lだけ大きくする。また、ズレ方向側の復元トルク値に補正後のゲインGrを乗算して下げると共に、ズレとは反対側の復元トルク値に補正後のゲインGlを乗算して復元トルクを大きくする。
図12に、補正毎の復元トルクマップのマップ例を示す。
次に、上記構成の作用・効果について説明する。
本構成では、中立点推定の信頼度Reが低い状態では、図13(a)のように、第1補正部10Gaによる中立点自体の補正は小さく、第2補正部10Gbによる不感帯幅を拡大する補正及びズレに併せた補正トルクの増減自体を行う補正の割合が大きい。しかし、中立点推定の信頼度Reが上昇して、すなわち中立点推定値が収束するにつれて、図13(b)のように、第2補正部10Gbによる補正量の割合が小さくなると共に、第1補正部10aによる中立点推定による補正の割合が大きくなる。
図14にそのタイムチャートを示す。
すなわち、故障直後は、中立点推定の信頼度Reが低いので、上記第1実施形態で示した補正の割合が大きいが、上記中立点推定の信頼度Reが高まり推定値が収束するに応じて、上記第1実施形態で示した補正の割合が小さくなり推定値による中立点自体をオフセットさせる補正の割合が大きくなり、より目標とする中立点に戻るように復元トルクを補正することができる。
このように、本実施形態にあっては、中立点推定値が収束し、信頼性の高いものと判定される間も、第1実施形態と同様にステアリングホイール1の戻りを適正に補正することができ、さらに、故障からの時間が経過するにつれて中立点推定値による補正へスムーズに変化することで、その間の急なステアリングホイール1の戻り変化の発生を防止することができる。
本発明に基づく第1実施形態に係るシステム構成図である。 本発明に基づく第1実施形態に係るEPSコントローラの構成図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る通常時の復元トルクマップを示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る補正後の復元トルクマップを示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る補正のためのゲイン算出を説明する図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る別の補正後の復元トルクマップを示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る別の補正後の復元トルクマップを示す図である。 本発明に基づく第1実施形態に係る補正後の復元トルクマップを示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係るEPSコントローラの構成図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る中立点推定演算部を説明する図である。 ゲインGwを算出するグラフを示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る補正後の復元トルクマップを示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る補正後の復元トルクマップを示す図である。 本発明に基づく第2実施形態に係る復元トルクの補正を示すタイムチャート例を示す図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
6 前輪
7 舵角センサ
8 トルクセンサ
9 モータ
10 EPSコントローラ
10A 基本アシスト指令値演算部
10B 復元トルク演算部
10C 指令値加算部
10D モータ制御部
10E 転舵速度演算部
10F 転舵方向演算部
10G 復元トルク補正部
10J 中立点推定演算部
10K 推定値信頼度演算部
11 後輪転舵用アクチュエータ
13 後輪

Claims (7)

  1. ステアリングホイールに入力される操舵トルクに応じた操舵補助トルクを演算する基本補助トルク演算手段と、前記ステアリングホイールの操舵角の中立点からの偏差に応じた復元トルクを演算する復元トルク演算手段とを備え、上記操舵補助トルクと復元トルクとから求められる目標補助トルクを前輪の操舵系に付加するパワーステアリング装置において、
    後輪を転舵する転舵機構と、後輪の転舵角が不明と判定すると当該後輪の転舵方向を推定する転舵方向推定手段と、転舵方向推定手段が推定した転舵方向に基づき上記復元トルクを補正する復元トルク補正手段とを備えることを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 上記復元トルク演算手段の演算する復元トルクは、操舵角の中立点からの偏差が大きいほど大きいと共に、上記中立点を含む所定の操舵角範囲が上記復元トルクがゼロである不感帯となっているパワーステアリング装置において、
    上記復元トルク補正手段は、中立点よりも転舵方向側の不感帯の幅を拡大することで補正することを特徴とする請求項1に記載したパワーステアリング装置。
  3. 上記転舵方向側の不感帯の拡大量を、上記後輪の転舵機構による最大転舵角、若しくは最大転舵角以上とすることを特徴とする請求項2に記載したパワーステアリング装置。
  4. 上記復元トルク演算手段の演算する復元トルクは、操舵角の中立点からの偏差が大きいほど大きいパワーステアリング装置において、
    上記復元トルク補正手段は、転舵方向推定手段が推定した転舵方向の復元トルクが大きくなるように補正することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載したパワーステアリング装置。
  5. 上記復元トルク演算手段の演算する復元トルクは、操舵角の中立点からの偏差が大きいほど大きいパワーステアリング装置において、
    上記復元トルク補正手段は、転舵方向推定手段が推定した転舵方向とは反対方向の復元トルクが小さくなるように補正することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載したパワーステアリング装置。
  6. 上記後輪の転舵角が不明と判定すると、連続的に当該後輪の転舵角の推定を繰り返す転舵角推定手段と、転舵角推定手段により推定される転舵角の収束度を演算する収束度演算手段と、上記復元トルク演算手段で使用する操舵角の中立点の位置を、上記転舵角推定手段が推定した転舵角に基づき補正する中立点補正手段と、を備え、
    復元トルク補正手段による補正量を、収束度演算手段が演算する収束度が高くなるにつれて小さくすると共に、中立点補正手段による補正量を、収束度演算手段が演算する収束度が高くなるにつれて大きくする補正量変換手段を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載したパワーステアリング装置。
  7. 上記転舵方向推定手段は、操舵トルク及び操舵角から推定することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載したパワーステアリング装置装置。
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