JP2006159511A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2ビットの階調情報による制御回路を利用しつつ、5パターン以上の階調制御を実現可能なインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】 本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、吐出データに基づいて、複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、選択階調データと吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を備えた液体噴射装置である。階調データは、複数の連続する2ビットのデータから構成されている。【選択図】 図6

Description

本発明は、ノズル開口から液体滴を吐出させる液体噴射装置に関する。
インクジェット式プリンタやインクジェット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査方向に沿って移動させると共に記録紙(印刷記録用媒体の一種)を副走査方向に沿って移動させ、この移動に連動して記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、記録紙上に画像(文字を含む)を記録する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連通した圧力発生室を膨張・収縮させることで行われる。
圧力発生室の膨張・収縮は、例えば、圧電振動子の変形を利用して行われる。このような記録ヘッドでは、供給される駆動パルスに応じて圧電振動子が変形し、これにより圧力室の容積が変化し、この容積変化によって圧力室内のインクに圧力変動が生じて、ノズル開口からインク滴が吐出する。
このような記録装置では、複数の駆動パルスを一連に接続してなる駆動信号が生成される。一方、階調情報を含む印字データが記録ヘッドに送信される。そして、当該送信された印字データに基づいて、必要な駆動パルスのみが前記駆動信号から選択されて圧電振動子に供給される。これにより、ノズル開口から吐出させるインク滴の量を、階調情報に応じて変化させている。
より具体的には、例えば、非記録の印字データ(階調情報00)、小ドットの印字データ(階調情報01)、中ドットの印字データ(階調情報10)、及び、大ドットの印字データ(階調情報11)からなる4階調を設定したプリンタにおいては、それぞれの階調に応じて、インク量の異なるインク滴が吐出される。
前記のような4階調の記録を実現するためには、例えば図9に示すような駆動信号が用いられ得る。図9に示すように、この駆動信号は、期間PAT1に配置された第1パルス信号PAPS1と、期間PAT2に配置された第2パルス信号PAPS2と、期間PAT3に配置された第3パルス信号PAPS3とを一連に接続してあり、記録周期PATAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。
この場合、第1パルス信号PAPS1が第1の駆動パルスPADP1であり、第2パルス信号PAPS2が第2の駆動パルスPADP2であり、第3パルス信号PAPS3が第3の駆動パルスPADP3である。
これらの第1の駆動パルスPADP1、第2の駆動パルスPADP2及び第3の駆動パルスPADP3は、何れも同じ波形形状であり、それぞれ単独でインク滴を吐出可能な信号である。すなわち、これらの各駆動パルスが圧電振動子に供給されることにより、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口から吐出される。
この場合、図10に示すように、圧電振動子に供給する駆動パルスの数を増減することによって、階調制御を行うことができる。例えば、駆動パルスを1つ供給することで小ドットの記録を行い、駆動パルスを2つ供給することで中ドットの記録を行い、駆動パルスを3つ供給することで大ドットの記録を行うことができる。
また、駆動パルスの形状を異ならせて、記録ドット径をより多様に制御する態様も広く知られている。例えば、特開平10−81012号公報に記載された駆動方法では、図11に示すように、小ドットの記録に対応する第2パルスが、第1パルス及び第3パルスよりも小型である。
特開平10−81012号公報
前述のように、2ビットの階調情報に基づいて実現できる記録(印字)のパターンは、4つである。通常は、前述のように、非記録、小ドット、中ドット及び大ドットの4パターンである。
しかしながら、そのような4パターンの記録では、粒状性が良くない。
具体的には、図9及び図10に示すような駆動方法では、小ドットに対応する吐出重量が大きいため、淡階調の記録品質が悪い。また、中ドットと大ドットとの重量差が大きいため、中ドットと大ドットとが切り替わる濃度において粒状性が良くない。
図11に示すような駆動方法では(特許文献1参照)、小ドットに対応する吐出重量が小さいため、淡階調の記録品質は改善されている。しかしながら、中ドットと大ドットとの重量差は依然として大きく、中ドットと大ドットとが切り替わる濃度においてやはり粒状性が良くない。
以上のような傾向は、特に画像を記録する場合に顕著に現れる。
一方で、3ビットの階調情報による制御を実現しようとすると、制御回路の製造等に関する各種のコストの問題が発生し得る。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、2ビットの階調情報による制御回路を利用しつつ、5パターン以上の階調制御を実現可能なインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、吐出データに基づいて、複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、選択階調データと吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を備えた液体噴射装置であって、階調データは、複数の連続する2ビットのデータから構成されており、吐出駆動信号は、一周期内に複数のパルス波形を有する周期信号であり、駆動パルス生成手段は、各階調データから吐出駆動信号の一周期に対応する矩形パルス列を生成し、当該矩形パルス列と吐出駆動信号とのANDによって駆動パルスを生成するようになっていることを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、階調データが複数の連続する2ビットのデータから構成されているため、2ビットの階調データ用の従前の制御回路を利用しつつ、5パターン以上の階調制御を実現可能である。
例えば、階調データは、2連続の2ビットのデータから構成され得る。この場合、前記階調データ設定手段は、吐出データに基づいて、5〜8の階調データから一の選択階調データを設定するようになっていることが好ましい。
例えば、前記吐出駆動信号は、一周期中において、所定の中量の液体滴を吐出可能な第1パルス波形と、液体のメニスカスを振動させるが液体滴を吐出させない第2パルス波形と、所定の中量の液体滴を吐出可能な第3パルス波形と、所定の小量の液体滴を吐出可能な第4パルス波形と、所定の中量の液体滴を吐出可能な第5パルス波形と、を有する周期信号である。
この場合、好ましくは、第1パルス波形と、第3パルス波形と、第5パルス波形とは、互いに同一の波形を有している。また、好ましくは、第1パルス波形と、第3パルス波形と、第5パルス波形とは、互いに等間隔に出現するようになっている。更に、好ましくは、前記吐出駆動信号は、一周期中において、第1パルス波形、第2パルス波形、第3パルス波形、第4パルス波形及び第5パルス波形を当該順に有する周期信号である。
例えば、複数の階調データが、非記録用データと、小ドット用データと、中小ドット用データと、中大ドット用データと、大ドット用データと、を有している場合、駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、選択階調データが非記録用データである時、第2パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが小ドット用データである時、第4パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが中小ドット用データである時、第1パルス波形、第3パルス波形及び第5パルス波形のうちの1つのパルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが中大ドット用データである時、第1パルス波形、第3パルス波形及び第5パルス波形のうちの2つのパルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが大ドット用データである時、第1パルス波形と第3パルス波形と第5パルス波形とを駆動パルスとするようになっていることが好ましい。
あるいは、複数の階調データが、非記録用データと、小ドット用データと、中小ドット用データと、中中ドット用データと、中大ドット用データと、大ドット用データと、を有している場合、駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、選択階調データが非記録用データである時、第2パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが小ドット用データである時、第4パルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが中小ドット用データである時、第1パルス波形、第3パルス波形及び第5パルス波形のうちの1つのパルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが中中ドット用データである時、第1パルス波形と第4パルス波形とを駆動パルスとし、選択階調データが中大ドット用データである時、第1パルス波形、第3パルス波形及び第5パルス波形のうちの2つのパルス波形を駆動パルスとし、選択階調データが大ドット用データである時、第1パルス波形と第3パルス波形と第5パルス波形とを駆動パルスとするようになっていることが好ましい。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の液体噴射装置であるインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。インクジェットプリンタ1において、キャリッジ2が、ガイド部材3に移動可能に取り付けられている。このキャリッジ2は、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に掛け渡されたタイミングベルト6に接続されている。駆動プーリ4は、パルスモータ7の回転軸に接合されている。以上のような構成により、キャリッジ2は、パルスモータ7の駆動によって、記録紙8の幅方向に移動(主走査)されるようになっている。
キャリッジ2における記録紙8との対向面(下面)には、記録ヘッド10(ヘッド部材)が取り付けられている。
記録ヘッド10は、図2に示すように、例えばプラスチックからなる箱体状のケース71の収納室72内に、櫛歯状の圧電振動子15が一方の開口から挿入されて櫛歯状先端部15aが他方の開口に臨んでいる。その他方の開口側のケース71の表面(下面)には流路ユニット74が接合され、櫛歯状先端部15aは、それぞれ流路ユニット74の所定部位に当接固定されている。
圧電振動子15は、圧電体15bを挟んで共通内部電極15cと個別内部電極15dとを交互に積層した板状の振動子板を、ドット形成密度に対応させて櫛歯状に切断して構成してある。そして、共通内部電極15cと個別内部電極15dとの間に電位差を与えることにより、各圧電振動子15は、積層方向と直交する振動子長手方向に伸縮する。
流路ユニット74は、流路形成板75を間に挟んでノズルプレート14と弾性板77を両側に積層することにより構成されている。
流路形成板75は、ノズルプレート14に複数開設したノズル開口13とそれぞれ連通して圧力発生室隔壁を隔てて列設された複数の圧力発生室16と、各圧力発生室16の少なくとも一端に連通する複数のインク供給部82と、全インク供給部82が連通する細長い共通インク室83と、が形成された板材である。例えば、シリコンウエハーをエッチング加工することにより、細長い共通インク室83が形成され、共通インク室83の長手方向に沿って圧力発生室16がノズル開口13のピッチに合わせて形成され、各圧力発生室16と共通インク室83との間に溝状のインク供給部82が形成され得る。なお、この場合、圧力発生室16の一端にインク供給部82が接続し、このインク供給部82とは反対側の端部近傍でノズル開口13が位置するように配置されている。また、共通インク室83は、インクカートリッジに貯留されたインクを圧力発生室16に供給するための室であり、その長手方向のほぼ中央にインク供給管84が連通している。
弾性板77は、ノズルプレート14とは反対側の流路形成板75の面に積層され、ステンレス板87の下面側にPPS等の高分子体フィルムを弾性体膜88としてラミネート加工した二重構造である。そして、圧力発生室16に対応した部分のステンレス板87をエッチング加工して、圧電振動子15を当接固定するためのアイランド部89が形成されている。
上記の構成を有する記録ヘッド10では、圧電振動子15を振動子長手方向に伸長させることにより、アイランド部89がノズルプレート14側に押圧され、アイランド部89周辺の弾性体膜88が変形して圧力発生室16が収縮する。また、圧力発生室16の収縮状態から圧電振動子15を長手方向に収縮させると、弾性体膜88の弾性により圧力発生室16が膨張する。圧力発生室16を一旦膨張させてから収縮させることにより、圧力発生室16内のインク圧力が高まって、ノズル開口13からインク滴が吐出される。
すなわち、記録ヘッド10では、圧電振動子15に対する充放電に伴って、対応する圧力室16の容量が変化する。このような圧力室16の圧力変動を利用して、ノズル開口13からインク滴を吐出させたり、メニスカス(ノズル開口13で露出しているインクの自由表面)を微振動させたりすることができる。
なお、上記の縦振動振動モードの圧電振動子15に代えて、いわゆるたわみ振動モードの圧電振動子を用いることも可能である。たわみ振動モードの圧電振動子は、充電による変形で圧力室を収縮させ、放電による変形で圧力室を膨張させる圧電振動子である。たわみ振動モードの圧電振動子を用いる場合、縦振動モードの圧電振動子15を用いる場合と比較して、後述する波形信号の立ち上がりと立ち下がりとの関係が逆になる(正負が反転したものとなる)。
記録ヘッド10は、好ましくは、異なる複数種類の色が記録可能な多色記録ヘッドである。多色記録ヘッドは、複数のヘッドユニットを備えており、各ヘッドユニット毎に使用するインクの種類が設定される。
例えば、6つのヘッドユニットを備えた記録へッドでは、ブラックインクを吐出可能なブラックヘッドユニットと、シアンインクを吐出可能なシアンヘッドユニットと、ライトシアンインクを吐出可能なライトシアンヘッドユニットと、マゼンタインクを吐出可能なマゼンタヘッドユニットと、ライトマゼンタインクを吐出可能なライトマゼンタヘッドユニットと、イエローインクを吐出可能なイエローヘッドユニットとを備える。
以上のように構成されたプリンタ1は、記録動作時においてキャリッジ2の主走査に同期させて、記録ヘッド10からインクをインク滴として吐出させる。一方、キャリッジ2の往復移動に連動させてプラテンを回転し、記録紙8を紙送り方向に移動(即ち副走査)させる。この結果、記録紙8には、記録データに基づく画像や文字等が記録される。
次に、インクジェット式プリンタの電気的構成について説明する。図3に示すように、本プリンタ1は、プリンタコントローラ23とプリントエンジン24とを備えている。
プリンタコントローラ23は、外部インターフェース(外部I/F)25と、各種データを一時的に記憶するRAM26と、制御プログラム等を記憶したROM27と、CPU等を含んで構成された制御部28と、クロック信号(CK)を発生する発振回路29と、記録ヘッド10へ供給するための駆動信号(COM)を発生する駆動信号生成回路30と、駆動信号や、印刷データ(吐出データ)に基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン24に送信する内部インターフェース(内部I/F)31と、を備えている。
外部I/F25は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受信する。また、ビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、外部I/F25を通じて、ホストコンピュータ等に対して出力される。
RAM26は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有している。そして、受信バッファは、外部I/F25を介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファは、制御部28により変換された中間コードデータを記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コードデータをデコード(翻訳)することにより得られる印字データである。
ROM27には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。
制御部28は、ROM27に記憶された制御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷データを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデータを中間バッファに記憶させる。また、制御部28は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM27に記憶されているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータに展開(デコード)する。そして、制御部28は、必要な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させる。各ドットパターンデータは、階調データ(印字データ)として、この場合2連続の2ビットのデータからなる。すなわち、制御部28は、階調データ設定手段として機能する。
記録ヘッド10の1回の主走査により記録可能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッファから内部I/F31を通じて順次記録ヘッド10に出力される。出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中間バッファから消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
さらに、制御部28は、タイミング信号発生手段の一部を構成し、内部I/F31を通じて記録ヘッド10にラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)を供給する。これらのラッチ信号やチャンネル信号は、駆動信号(COM)を構成するパルス信号の各波形要素の供給開始タイミングを規定する。
一方、プリントエンジン24は、紙送り機構としての紙送りモータ35と、キャリッジ送り機構としてのパルスモータ7と、記録ヘッド10の電気駆動系33と、を含んで構成してある。紙送りモータ35は、プラテン34(図1参照)を回転させて記録紙8を移動させ、パルスモータ7は、タイミングベルト6を介してキャリッジ2を走行させる。
記録ヘッド10の電気駆動系33は、図3に示すように、第1シフトレジスタ36及び第2シフトレジスタ37からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッチ回路39及び第2ラッチ回路40からなるラッチ回路と、デコーダ42と、制御ロジック43と、レベルシフタ44と、スイッチ回路45と、圧電振動子15とを備えている。
これらの各シフトレジスタ、各ラッチ回路、デコーダ、スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞれ、図4に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開口13毎に設けた第1シフトレジスタ36A〜36N、第2シフトレジスタ37A〜37N、第1ラッチ回路39A〜39N、第2ラッチ回路40A〜40N、テコーダ42A〜42N、スイッチ回路45A〜45N及び圧電振動子15A〜15Nから構成されている。
このような電気駆動系33によって、記録ヘッド10は、プリンタコントローラ23からの階調データに基づいてインク滴を吐出する。プリントコントローラ23からの階調データ(SI)は、発振回路29からのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F31から第1シフトレジスタ36及び第2シフトレジスタ37にシリアル伝送される。
ここで、プリンタコントローラ23からの階調データは、上記したように2連続の2ビットのデータである。具体的には、本実施の形態の場合、非記録、小ドット、中小ドット、中大ドット、大ドットからなる5階調について、非記録が(00)(00)であり、小ドットが(01)(01)であり、中小ドットが(10)(00)であり、中大ドットが(10)(11)であり、大ドットが(11)(11)で表されている。
このような階調データは、各ドット毎、即ち、各ノズル開口13毎に設定される。そして、全てのノズル開口13に関して階調データの前半の2ビットのデータの下位ビットのデータが第1シフトレジスタ36(36A〜36N)に入力され、全てのノズル開口13に関して当該2ビットのデータの上位ビットのデータが第2シフトレジスタ37(37A〜37N)に入力される。
図3に示すように、第1シフトレジスタ36には、第1ラッチ回路39が電気的に接続されている。同様に、第2シフトレジスタ37には、第2ラッチ回路40が電気的に接続されている。そして、プリントコントローラ23からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路39,40に入力されると、第1ラッチ回路39は前記2ビットのデータの下位ビットのデータをラッチし、第2ラッチ回路40は前記2ビットのデータの上位ビットをラッチする。
このように、第1シフトレジスタ36及び第1ラッチ回路39からなる回路ユニットと、第2シフトレジスタ37及び第2ラッチ回路40からなる回路ユニットは、それぞれが記憶回路として機能する。すなわち、これらの回路ユニットは、デコーダ42に入力される前の階調データを、2ビット毎に、一時的に記憶する。
各ラッチ回路39、40でラッチされたビットデータは、デコーダ42A〜42Nに入力される。デコーダ42は、2ビットのデータ(階調データの前半)を翻訳してパルス選択データ(パルス選択情報)を生成する。パルス選択データは、2以上の複数ビットで構成され、各ビットは駆動信号(COM)を構成する各波形要素に対応している。そして、各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応じて、圧電振動子15に対する波形要素の供給/非供給が選択されるようになっている。なお、駆動信号(COM)及び波形要素の供給についての詳細は、後述される。
一方、デコーダ42には、制御ロジック43からのタイミング信号も入力される。制御ロジック43は、制御部28と共にタイミング信号発生手段として機能し、ラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)に基づいてタイミング信号を発生する。
デコーダ42によって翻訳されたパルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシフタ44に入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングではパルス選択データの最上位ビットのデータがレベルシフタ44に入力され、2番目のタイミングではパルス選択データにおける2番目のビットのデータがレベルシフタ44に入力される。
続いて、全てのノズル開口13に関して前記階調データの後半の2ビットのデータの下位ビットのデータが第1シフトレジスタ36(36A〜36N)に入力され、全てのノズル開口13に関して当該2ビットのデータの上位ビットのデータが第2シフトレジスタ37(37A〜37N)に入力される。
そして、前半の2ビットのデータに関する処理と同様に、プリントコントローラ23からの次のラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路39,40に入力されると、第1ラッチ回路39は前記後半の2ビットのデータの下位ビットのデータをラッチし、第2ラッチ回路40は前記後半の2ビットのデータの上位ビットをラッチする。すなわち、1ドット(画素)あたりの制御のために2つのラッチ信号が利用される。
各ラッチ回路39、40でラッチされたビットデータは、デコーダ42A〜42Nに入力される。デコーダ42は、後半の2ビットのデータを翻訳してパルス選択データ(パルス選択情報)を生成する。ここで、デコーダ42による前半の2ビットに対する翻訳パターンと後半の2ビットに対する翻訳パターンとは、異なって設定される。本実施の形態では、デコーダ42の翻訳パターンは、ラッチ信号(LAT)の入力の度に交互に切り替えられるようになっている。
デコーダ42によって翻訳されたパルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシフタ44に入力される。
その他、レベルシフタ44は、電圧増幅器として機能し、パルス選択データが「1」の場合には、スイッチ回路45を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。
レベルシフタ44で昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段及び制御本体部として機能するスイッチ回路45に供給される。このスイッチ回路45は、印字データの翻訳により生成されたパルス選択データに基づき、駆動信号(COM)に含まれる波形要素を選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するものである。従って、スイッチ回路45の入力側には、駆動信号生成回路30からの駆動信号(COM)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子15が接続されている。
パルス選択データは、スイッチ回路45の作動を制御する。例えば、スイッチ回路45に加わるパルス選択データが「1」である期間中は、スイッチ回路45が接続状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変化する。
一方、スイッチ回路45に加わるパルス選択データが「0」の期間中は、レベルシフタ44からスイッチ回路45を作動させる電気信号が出力されない。このため、スイッチ回路45が切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。パルス選択データが「0」の期間においては、圧電振動子15は、パルス選択データが「0」に切り換わる直前の電位レベルを維持する。
次に、駆動信号生成回路30が生成する駆動信号(COM)と、この駆動信号によるインク滴の吐出制御について詳細に説明する。
図5に示す駆動信号Aは、期間T11に配置された第1パルス波形信号PS1と、期間T12に配置された第2パルス波形信号PS2と、期間T13に配置された第3パルス波形信号PS13と、期間T14に配置された第4パルス波形信号PS4と、期間T15に配置された第5パルス波形信号PS5と、期間T16に配置されたベース電圧信号PS6と、を一連に接続してあり、記録周期T1で繰り返し発生するパルス列波形信号である。本実施の形態では、各期間T11、T12、T13、T14、T15及びT16は同一時間として設定されている。
第1パルス波形信号PS1、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5は、何れも同じ波形形状であり、それぞれ中量のインク滴の吐出を行うための信号である。
すなわち、これらの各パルス波形信号PS1,PS3,PS5は、中間電位VMから勾配θ11に沿って最高電位VHまで電位を上昇する第1充電要素P11と、この最高電位VHを短い時間維持する第1ホールド要素P12と、最高電位VHから急勾配θ12に沿って最低電位VLまで極く短時間で電位を下降させる第1放電要素P13と、最低電位を維持する第2ホールド要素P14と、最低電位VLから勾配θ13に沿って中間電位VMまで電位を上昇させる第2充電要素P15とから構成される。そして、各パルス波形信号PS1,PS3,PS5は、互いに等間隔に出現するように配置されている。
各パルス波形信号PS1,PS3,PS5が圧電振動子15に供給されると、約7plのインク滴がノズル開口13から吐出される。
より具体的には、第1充電要素P11が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから充電されることにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から最大容積まで膨張する。そして、第1放電要素P13により、圧力発生室16は最小容積まで急激に収縮する。この圧力発生室16の収縮状態は第2ホールド要素P14が供給されている期間に亘って維持される。この圧力発生室16の急激な収縮及び収縮状態の保持により、圧力発生室16内のインク圧力が急速に高まりノズル開口13からはインク滴が吐出する。このとき吐出されるインク滴の量は、7pl程度となっている。そして、第2充電要素P15により、メニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧力発生室16を膨張復帰させる。
第2パルス波形信号PS2は、ノズル開口13部分のインクのメニスカスを微振動させるが、インク滴の吐出は行わない印字内微振動動作のための信号である。
すなわち、第2パルス波形信号PS2は、中間電位VMから勾配θ21に沿って第3高電位VH3(<VH)まで電位を上昇する第1充電要素P21と、この第3高電位VH3を短い時間維持する第1ホールド要素P22と、第3高電位VH3から勾配θ22に沿って中間電位VMまで電位を降下させる第1放電要素P23とから構成される。
第2パルス波形信号PS2が圧電振動子15に供給されると、ノズル開口13におけるインクのメニスカスが微振動される。
第4パルス波形信号PS4は、小量のインク滴の吐出を行うための信号である。
すなわち、第4パルス波形信号PS4は、中間電位VMから勾配θ41に沿って最高電位VHまで電位を上昇する第1充電要素P41と、この最高電位VHを短い時間維持する第1ホールド要素P42と、最高電位VHから勾配θ42に沿って第2高電位VH2(>VH3)まで短時間で電位を下降させる第1放電要素P43と、第2高電位VH2を維持する第2ホールド要素P44と、第2高電位VH2から勾配θ43に沿って最低電位VLまで短時間で電位を下降させる第2放電要素P45と、最低電位を維持する第3ホールド要素P46と、最低電位VLから勾配θ44に沿って中間電位VMまで電位を上昇させる第2充電要素P47とから構成される。
第4パルス波形信号PS4が圧電振動子15に供給されると、約2plのインク滴がノズル開口13から吐出される。
より具体的には、第1充電要素P41が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから充電されることにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から最大容積まで膨張する。そして、第1放電要素P43及び第2放電要素P45により、圧力発生室16は最小容積まで2段階で収縮する。この圧力発生室16の収縮状態は第3ホールド要素P46が供給されている期間に亘って維持される。この圧力発生室16の収縮及び収縮状態の保持により、圧力発生室16内のインク圧力が急速に高まりノズル開口13からはインク滴が吐出する。このとき吐出されるインク滴の量は、2pl程度となっている。そして、第2充電要素P47により、メニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧力発生室16を膨張復帰させる。
この時、図6に示すように、圧電振動子15に供給するパルス波形信号を適宜に選択することによって、階調制御を行うことができる。すなわち、第2パルス波形信号PS2を駆動パルスとして供給することで非記録の微振動を行い、第4パルス波形信号PS4を駆動パルスとして供給することで小ドットの記録を行い、第1パルス波形信号PS1、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5のうちの1つのパルス波形信号を駆動パルスとして供給することで中小ドットの記録を行い、第1パルス波形信号PS1、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5のうちの2つのパルス波形信号を駆動パルスとして供給することで中大ドットの記録を行い、第1パルス波形信号PS1、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5の全てのパルス波形信号を駆動パルスとして供給することで大ドットの記録を行うことができる。
ここで、非吐出(非記録)のドットパターンデータ(階調情報(00)(00))、小ドットのドットパターンデータ(階調情報(01)(01))、中小ドットのドットパターンデータ(階調情報(10)(00))、中大ドットのドットパターンデータ(階調情報(10)(11))及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報(11)(11))に応じて生成されるパルス選択データについて、具体的に説明する。
デコーダ42は、この場合、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータに応じて、3ビットのパルス選択データを生成する。具体的には、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータが(00)の場合、パルス選択データ(010)が生成され、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータが(01)の場合、パルス選択データ(000)が生成され、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータが(10)の場合、パルス選択データ(001)が生成され、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータが(11)の場合、パルス選択データ(101)が生成される。
この3ビットのパルス選択データの最上位ビットが第1パルス波形信号PS1に対応し、2番目のビットが第2パルス波形信号PS2に対応し、3番目のビットが第3パルス波形信号PS3に対応している。
次に、デコーダ42は、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータに応じて、2ビットのパルス選択データを生成する。具体的には、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータが(00)の場合、パルス選択データ(00)が生成され、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータが(01)の場合、パルス選択データ(10)が生成され、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータが(11)の場合、パルス選択データ(01)が生成される。
この2ビットのパルス選択データの上位ビットが第4パルス波形信号PS4に対応し、下位ビットが第5パルス波形信号PS5に対応している。
以上により、非吐出(非記録)のドットパターンデータ(階調情報(00)(00))からパルス選択データ(01000)が生成される。また、小ドットのドットパターンデータ(階調情報(01)(01))からパルス選択データ(00010)が生成される。同様に、中小ドットのドットパターンデータ(階調情報(10)(00))からパルス選択データ(00100)が生成され、中大ドットのドットパターンデータ(階調情報(10)(11))からパルス選択データ(00101)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報(11)(11))からパルス選択データ(10101)が生成される。
そして、パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T11の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T12の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T13の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。同様に、3番目のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から期間T14の始端に対応する4番目のタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。4番目のビットが「1」の場合には、4番目のタイミング信号から期間T15の始端に対応する5番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。5番目のビットが「1」の場合には、5番目のタイミング信号から次の印刷周期T1における期間T11の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。
これにより、非記録のドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第2パルス波形信号PS2が供給される。また、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第4パルス波形信号PS4が供給される。また、中小ドットのドットパターンデータに基いて、第3パルス波形信号PS3が供給される。また、中大ドットのドットパターンデータに基いて、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5が供給される。また、大ドットのドットパターンデータに基いて、第1パルス波形信号PS1、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5が供給される。
その結果、非記録のドットパターンデータに対応して、ノズル開口13のインクが微振動される。また、小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13から約2plのインク滴が1回吐出し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは約7plのインク滴が1回吐出し、記録紙8上に約7plのインク滴による中小ドットが形成される。また、中大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは約7plのインク滴が2回吐出し、記録紙8上に合計14plのインク滴による中大ドットが形成される。また、大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは約7plのインク滴が3回吐出し、記録紙8上に合計21plのインク滴による大ドットが形成される。
以上のように、本実施の形態によれば、階調データが2連続の2ビットのデータから構成されているため、2ビットの階調データ用の従前の制御回路を利用しつつ、5パターン(非記録、小、中小、中大、大)の階調制御を実現することができる。
なお、本実施の形態では、第1パルス波形信号PS1、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5が同一の波形形状であり、従来より公知のマルチショット(MS)波形と同様であるため、高周波駆動に適している。
また、本実施の形態では、第1パルス波形信号PS1、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5が同一の波形形状であるが、互いに異なる波形形状であってもよい。
なお、駆動信号生成回路30は、DAC回路によって形成されてもよいし、アナログ回路によって形成されてもよい。
次に、駆動信号(COM)の他の例が、図7に示される。図7に示すように、駆動信号Bは、期間T21に配置されたベース電圧信号PS0と、期間T22に配置された第1パルス波形信号PS1と、期間T23に配置された第2パルス波形信号PS2と、期間T24に配置された第3パルス波形信号PS13と、期間T25に配置された第4パルス波形信号PS4と、期間T26に配置された第5パルス波形信号PS5と、を一連に接続してあり、記録周期T2で繰り返し発生するパルス列波形信号である。
各パルス波形信号は、駆動信号Aにおけるそれらと同一である。また、本実施の形態でも、各期間T21、T22、T23、T24、T25及びT26は同一時間として設定されている。また、各パルス波形信号PS1,PS3,PS5は、互いに等間隔に出現するように配置されている。
この場合、図8に示すように、非吐出(非記録)のドットパターンデータ(階調情報(01)(00))、小ドットのドットパターンデータ(階調情報(00)(01))、中小ドットのドットパターンデータ(階調情報(00)(10))、中中ドットのドットパターンデータ(階調情報(10)(01))、中大ドットのドットパターンデータ(階調情報(00)(11))及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報(10)(11))の6種類のドットパターンデータが利用される。
デコーダ42は、この場合、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータに応じて、3ビットのパルス選択データを生成する。具体的には、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータが(01)の場合、パルス選択データ(001)が生成され、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータが(00)の場合、パルス選択データ(000)が生成され、各ドットパターンデータの前半の2ビットのデータが(10)の場合、パルス選択データ(010)が生成される。
この3ビットのパルス選択データの最上位ビットがベース電圧波形PS0に対応し、2番目のビットが第1パルス波形信号PS1に対応し、3番目のビットが第2パルス波形信号PS2に対応している。
次に、デコーダ42は、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータに応じて、3ビットのパルス選択データを生成する。具体的には、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータが(00)の場合、パルス選択データ(000)が生成され、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータが(01)の場合、パルス選択データ(010)が生成され、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータが(10)の場合、パルス選択データ(100)が生成され、各ドットパターンデータの後半の2ビットのデータが(11)の場合、パルス選択データ(101)が生成される。
この3ビットのパルス選択データの最上位ビットが第3パルス波形信号PS3に対応し、2番目のビットが第4パルス波形信号PS4に対応し、3番目のビットが第5パルス波形信号PS5に対応している。
以上により、非吐出(非記録)のドットパターンデータ(階調情報(01)(00))からパルス選択データ(001000)が生成される。また、小ドットのドットパターンデータ(階調情報(00)(01))からパルス選択データ(000010)が生成される。同様に、中小ドットのドットパターンデータ(階調情報(00)(10))からパルス選択データ(000100)が生成され、中中ドットのドットパターンデータ(階調情報(10)(01))からパルス選択データ(010010)が生成され、中大ドットのドットパターンデータ(階調情報(00)(11))からパルス選択データ(000101)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報(10)(11))からパルス選択データ(010101)が生成される。
そして、パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T21の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T22の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T23の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。同様に、3番目のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から期間T24の始端に対応する4番目のタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。4番目のビットが「1」の場合には、4番目のタイミング信号から期間T25の始端に対応する5番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。5番目のビットが「1」の場合には、5番目のタイミング信号から期間T26の始端に対応する6番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。6番目のビットが「1」の場合には、6番目のタイミング信号から次の印刷周期T2における期間T21の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。
これにより、非記録のドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第2パルス波形信号PS2が供給される。また、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第4パルス波形信号PS4が供給される。また、中小ドットのドットパターンデータに基いて、第3パルス波形信号PS3が供給される。また、中中ドットのドットパターンデータに基いて、第1パルス波形信号PS1及び第4パルス波形信号PS4が供給される。また、中大ドットのドットパターンデータに基いて、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5が供給される。また、大ドットのドットパターンデータに基いて、第1パルス波形信号PS1、第3パルス波形信号PS3及び第5パルス波形信号PS5が供給される。
その結果、非記録のドットパターンデータに対応して、ノズル開口13のインクが微振動される。また、小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13から約2plのインク滴が1回吐出し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは約7plのインク滴が1回吐出し、記録紙8上に約7plのインク滴による中小ドットが形成される。また、中中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは約7plのインク滴と約2plのインク滴とが吐出し、記録紙8上に合計9plのインク滴による中中ドットが形成される。また、中大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは約7plのインク滴が2回吐出し、記録紙8上に合計14plのインク滴による中大ドットが形成される。また、大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは約7plのインク滴が3回吐出し、記録紙8上に合計21plのインク滴による大ドットが形成される。
以上のように、図7に示す駆動信号Bを用いた場合、2ビットの階調データ用の従前の制御回路を利用しつつ、6パターン(非記録、小、中小、中中、中大、大)の階調制御を実現することができる。
なお、以上の実施の形態において、圧力変動手段は圧電振動子15によって構成されているが、圧力室16の圧力を変化させる圧力変動手段は、圧電振動子15に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を圧力発生素子として用い、この磁歪素子によって圧力室16を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしてもよいし、発熱素子を圧力発生素子として用い、この発熱素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって圧力室16に圧力変動を生じさせるように構成してもよい。
また、前述のように、プリンタコントローラ23はコンピュータシステムによって構成されているが、コンピュータシステムに前記各要素を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体201も、本件の保護対象である。
さらに、前記の各要素が、コンピュータシステム上で動作するOS等のプログラムによって実現される場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202も、本件の保護対象である。
ここで、記録媒体201、202とは、フロッピーディスク(フレキシブルディスク)等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
なお、以上の説明はインクジェット式記録装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グルー、マニキュア、液体電極材料、生体有機物液体等が用いられ得る。更に、本発明は、液晶等の表示体におけるカラーフィルタの製造装置にも適用され得る。
本発明の一実施の形態によるインクジェット式プリンタの概略斜視図である。 記録ヘッドの内部構造を説明する断面図である。 プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。 記録ヘッドの電気駆動系を説明するブロック図である。 駆動信号の一例を示す図である。 図5の駆動信号に基づいて生成され得る駆動パルスを説明する図である。 駆動信号の他の例を示す図である。 図7の駆動信号に基づいて生成され得る駆動パルスを説明する図である。 従来の駆動信号の一例を示す図である。 図9の駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。 従来の駆動信号の一例を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット式プリンタ
2 キャリッジ
3 ガイド部材
4 駆動プーリ
5 遊転プーリ
6 タイミングベルト
7 パルスモータ
8 記録紙
10 記録ヘッド
11 インクカートリッジ
12 インク室
13 ノズル開口
14 ノズルプレート
15 圧電振動子
15a 櫛歯状先端部
15b 圧電体
15c 共通内部電極
15d 個別内部電極
16 圧力室
23 プリンタコントローラ
24 プリントエンジン
25 外部インターフェース
26 RAM
27 ROM
28 制御部
29 発振回路
30 駆動信号生成回路
31 内部インターフェース
33 記録ヘッドの電気駆動系
34 プラテン
35 紙送りモータ
36 第1シフトレジスタ
37 第2シフトレジスタ
39 第1ラッチ回路
40 第2ラッチ回路
42 デコーダ
43 制御ロジック
44 レベルシフタ
45 スイッチ回路
71 ケース
72 収納室
74 流路ユニット
75 流路形成板
77 弾性板
82 インク供給部
83 共通インク室
84 インク供給管
87 ステンレス板
88 弾性体膜
89 アイランド部

Claims (9)

  1. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、
    吐出データに基づいて、複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、
    吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
    選択階調データと吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
    駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    階調データは、複数の連続する2ビットのデータから構成されており、
    吐出駆動信号は、一周期内に複数のパルス波形を有する周期信号であり、
    駆動パルス生成手段は、各階調データから吐出駆動信号の一周期に対応する矩形パルス列を生成し、当該矩形パルス列と吐出駆動信号とのANDによって駆動パルスを生成するようになっている
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 階調データは、2連続の2ビットのデータから構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記階調データ設定手段は、吐出データに基づいて、5以上の階調データから一の選択階調データを設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記吐出駆動信号は、一周期中において、
    所定の中量の液体滴を吐出可能な第1パルス波形と、
    液体のメニスカスを振動させるが液体滴を吐出させない第2パルス波形と、
    所定の中量の液体滴を吐出可能な第3パルス波形と、
    所定の小量の液体滴を吐出可能な第4パルス波形と、
    所定の中量の液体滴を吐出可能な第5パルス波形と、
    を有する周期信号である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の液体噴射装置。
  5. 第1パルス波形と、第3パルス波形と、第5パルス波形とは、互いに同一の波形を有している
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
  6. 第1パルス波形と、第3パルス波形と、第5パルス波形とは、互いに等間隔に出現する
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の液体噴射装置。
  7. 前記吐出駆動信号は、一周期中において、第1パルス波形、第2パルス波形、第3パルス波形、第4パルス波形及び第5パルス波形を当該順に有する周期信号である
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の液体噴射装置。
  8. 複数の階調データは、非記録用データと、小ドット用データと、中小ドット用データと、中大ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが非記録用データである時、第2パルス波形を駆動パルスとし、
    選択階調データが小ドット用データである時、第4パルス波形を駆動パルスとし、
    選択階調データが中小ドット用データである時、第1パルス波形、第3パルス波形及び第5パルス波形のうちの1つのパルス波形を駆動パルスとし、
    選択階調データが中大ドット用データである時、第1パルス波形、第3パルス波形及び第5パルス波形のうちの2つのパルス波形を駆動パルスとし、
    選択階調データが大ドット用データである時、第1パルス波形と第3パルス波形と第5パルス波形とを駆動パルスとするようになっている
    ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の液体噴射装置。
  9. 複数の階調データは、非記録用データと、小ドット用データと、中小ドット用データと、中中ドット用データと、中大ドット用データと、大ドット用データと、を有しており、
    駆動パルス生成手段は、前記吐出駆動信号に基づいて、
    選択階調データが非記録用データである時、第2パルス波形を駆動パルスとし、
    選択階調データが小ドット用データである時、第4パルス波形を駆動パルスとし、
    選択階調データが中小ドット用データである時、第1パルス波形、第3パルス波形及び第5パルス波形のうちの1つのパルス波形を駆動パルスとし、
    選択階調データが中中ドット用データである時、第1パルス波形と第4パルス波形とを駆動パルスとし、
    選択階調データが中大ドット用データである時、第1パルス波形、第3パルス波形及び第5パルス波形のうちの2つのパルス波形を駆動パルスとし、
    選択階調データが大ドット用データである時、第1パルス波形と第3パルス波形と第5パルス波形とを駆動パルスとするようになっている
    ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の液体噴射装置。
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