JP2005067073A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクの滲みを防止するエッジ処理を実現する一方で、エッジ部において「シャープ」な品質を実現することができるインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】 本発明の液体噴射装置は、ノズル開口13を有するヘッド部材10と、ヘッド部材10を記録用媒体に対して相対的に移動させる主走査手段及び副走査手段と、ノズル開口を介して液体室の液体を吐出させる液体吐出手段15と、吐出データに基づいて一の選択階調データを設定する階調データ設定手段とを備える。階調データ設定手段は、輪郭データに基づいて比較的低濃度の選択階調データを設定し、内実輪郭データに基づいて所定の間引き率に従って零階調データまたはその他の選択階調データを設定し、内実内部データに基づいて比較的高濃度の選択階調データを設定するようになっている。
【選択図】 図9

Description

本発明は、ノズル開口から液体滴を吐出させる液体噴射装置に係り、とりわけ、液体量が異なる複数種類の液体滴を同一のノズル開口から吐出可能な液体噴射装置に関する。
インクジェット式プリンタやインクジェット式プロッタ等のインクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種)は、記録ヘッド(ヘッド部材)を主走査方向に沿って移動させると共に記録紙(印刷記録用媒体の一種)を副走査方向に沿って移動させ、この移動に連動して記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させることにより、記録紙上に画像(文字)を記録する。このインク滴の吐出は、例えば、ノズル開口に連通した圧力発生室を膨張・収縮させることで行われる。
圧力発生室の膨張・収縮は、例えば、圧電振動子の変形を利用して行われる。このような記録ヘッドでは、供給される駆動パルスに応じて圧電振動子が変形し、これにより圧力室の容積が変化し、この容積変化によって圧力室内のインクに圧力変動が生じて、ノズル開口からインク滴が吐出する。
このような記録装置では、複数の駆動パルスを一連に接続してなる駆動信号が生成される。一方、階調情報を含む印字データ(吐出データ)が記録ヘッドに送信される。そして、当該送信された印字データに基づいて、必要な駆動パルスのみが前記駆動信号から選択されて圧電振動子に供給される。これにより、ノズル開口から吐出させるインク滴の量を、階調情報に応じて変化させている。
より具体的には、例えば、非記録の印字データ(階調情報00)、小ドットの印字データ(階調情報01)、中ドットの印字データ(階調情報10)、及び、大ドットの印字データ(階調情報11)からなる4階調を設定したプリンタにおいては、それぞれの階調に応じて、インク量の異なるインク滴が吐出される。
前記のような4階調の記録を実現するためには、例えば図13に示すような駆動信号が用いられ得る。図13に示すように、この駆動信号は、期間PAT1に配置された第1パルス信号PAPS1と、期間PAT2に配置された第2パルス信号PAPS2と、期間PAT3に配置された第3パルス信号PAPS3とを一連に接続してあり、記録周期PATAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。
この場合、第1パルス信号PAPS1が第1の駆動パルスPADP1であり、第2パルス信号PAPS2が第2の駆動パルスPADP2であり、第3パルス信号PAPS3が第3の駆動パルスPADP3である。
これらの第1の駆動パルスPADP1、第2の駆動パルスPADP2及び第3の駆動パルスPADP3は、何れも同じ波形形状であり、それぞれ単独でインク滴を吐出可能な信号である。すなわち、これらの各駆動パルスが圧電振動子に供給されることにより、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口から吐出される。
この場合、図14に示すように、圧電振動子に供給する駆動パルスの数を増減することによって、階調制御を行うことができる。例えば、駆動パルスを1つ供給することで小ドットの記録を行い、駆動パルスを2つ供給することで中ドットの記録を行い、駆動パルスを3つ供給することで大ドットの記録を行うことができる。
さて、本願の先願である特開2002−292848に記載された発明は、インクを吐出して印刷媒体上に画像を印刷する技術に関するものである。
インクジェットプリンタで文字やイラストなどの線画を印刷すると、線画の輪郭部分にインクの滲みが生ずることがある。このようなインクの滲みは、線画領域に吐出されたインクが、印刷媒体に吸収しきれずにインク溜まりを形成して、インクドットが形成されないはずの領域に向かって流れ出すことに起因する。
上記発明は、インク滴を吐出することにより画像を印刷する印刷装置において、輪郭部分におけるインクの滲みを抑制することを目的とするものである。
当該発明による印刷制御装置では、輪郭線が抽出され、輪郭線に隣接する画素に形成されるドットのインク量が、規則的に削減される。これにより、特に普通紙のようなインクの吸収量の少ない印刷用紙にテキストを印刷するような場合に、インクの滲みを抑制することができる。
ところが、本件発明者は、特開2002−292848に記載された発明では、インクの種類や記録紙の種類などの諸条件によって、輪郭線が「ひげ状」に伸びてしまって、輪郭のシャープさが失われることを知見した。
特開2002−292848 特開平8−11298 特開平10−16227
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、インクの滲みを防止するエッジ処理を実現する一方で、エッジ部において「シャープ」な品質を実現することができるインクジェット式記録装置、広くは液体噴射装置を提供することを目的とする。
本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ヘッド部材を、記録用媒体に対して相対的に主走査方向に移動させる主走査手段と、ヘッド部材を、記録用媒体に対して相対的に主走査方向と直交する副走査方向に移動させる副走査手段と、ノズル開口を介して液体室の液体を吐出させる液体吐出手段と、吐出データに基づいて、液体無吐出に対応する零階調データを含む複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、選択階調データと吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、駆動パルスに基づいて液体吐出手段を駆動させる制御本体部と、を備え、吐出データは、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において、比較的高濃度の連続領域に対応する噴射連続データを有しており、前記噴射連続データは、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において、噴射連続データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、噴射連続データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である輪郭データと、前記輪郭データによって取り囲まれた内実データと、を有しており、前記内実データは、内実データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、内実データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である内実輪郭データと、前記内実輪郭データによって取り囲まれた内実内部データと、を有しており、階調データ設定手段は、輪郭データに基づいて、比較的低濃度の選択階調データを設定し、内実輪郭データに基づいて、所定の間引き率に従って零階調データまたはその他の選択階調データを設定し、内実内部データに基づいて、比較的高濃度の選択階調データを設定するようになっていることを特徴とする液体噴射装置である。
本発明によれば、輪郭データに基づいて比較的低濃度の選択階調データによる液体吐出が実施され、内実データのうちの内実輪郭データに基づいて所定の間引き率に従って零階調データまたはその他の選択階調データによる液体吐出が実施され得る。従って、最外周が比較的低濃度の領域となり、その内側に零階調データにより液体無吐出とされる領域が形成される。そして、液体無吐出とされた領域が液体の滲みによって埋められ得る一方、最外周も比較的低濃度とされているために、液体が「ひげ状」に流れるおそれが顕著に低減され、「シャープ」な品質を実現することができる。
具体的には、前記所定の間引き率が1であれば、階調データ設定手段は、内実輪郭データに基づいて、常に零階調データを設定する。
あるいは、前記所定の間引き率が略2分の1であれば、階調データ設定手段は、内実輪郭データに基づいて、略2分の1の割合で零階調データを設定する。この場合、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において内実輪郭データによって構成される環に沿って、零階調データは略交互に設定されることが好ましい。
あるいは、前記所定の間引き率が略3分の1であれば、階調データ設定手段は、内実輪郭データに基づいて、略3分の1の割合で零階調データを設定する。この場合、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において内実輪郭データによって構成される環に沿って、零階調データは略2吐出データおきに設定されることが好ましい。
あるいは、前記所定の間引き率が略3分の2であれば、階調データ設定手段は、内実輪郭データに基づいて、略3分の2の割合で零階調データを設定する。この場合、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において内実輪郭データによって構成される環に沿って、零階調データでないその他の階調データは略2吐出データおきに設定されることが好ましい。
なお、前記比較的高濃度の選択階調データが中濃度階調データと高濃度階調データとを含んでいる場合、前記内実内部データは、内実内部データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、内実内部データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である内実内部輪郭データと、前記内実内部輪郭データによって取り囲まれた内実内部コアデータと、に区別され、階調データ設定手段は、内実内部輪郭データに基づいて、中濃度階調データを設定し、内実内部コアデータに基づいて、高濃度階調データを設定するようになっていることが好ましい。
この場合、液体が「ひげ状」に流れるおそれが更に一層低減され、より「シャープ」な品質を実現することができる。本件発明者の実験によれば、当該構成がインクジェットプリンタに採用された場合、レーザプリンタとほぼ同様の印字品質を実現できる。
その他、吐出駆動信号は、例えば、複数のパルス波形を有する周期信号である。この場合、駆動パルス生成手段は、例えば、各階調データから吐出駆動信号の一周期に対応する矩形パルス列を生成し、当該矩形パルス列と吐出駆動信号とのANDによって駆動パルスを生成するようになっている。
また、本発明は、ノズル開口を有するヘッド部材と、ヘッド部材を、記録用媒体に対して相対的に主走査方向に移動させる主走査手段と、ヘッド部材を、記録用媒体に対して相対的に主走査方向と直交する副走査方向に移動させる副走査手段と、ノズル開口部分の液体の圧力を変動させる圧力変動手段と、を備えた液体噴射装置を制御する制御装置であって、
吐出データに基づいて、液体無吐出に対応する零階調データを含む複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、選択階調データと吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、駆動パルスに基づいて圧力変動手段を駆動させる制御本体部と、を備え、吐出データは、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において、比較的高濃度の連続領域に対応する噴射連続データを有しており、前記噴射連続データは、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において、噴射連続データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、噴射連続データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である輪郭データと、前記輪郭データによって取り囲まれた内実データと、を有しており、前記内実データは、内実データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、内実データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である内実輪郭データと、前記内実輪郭データによって取り囲まれた内実内部データと、を有しており、階調データ設定手段は、輪郭データに基づいて、比較的低濃度の選択階調データを設定し、内実輪郭データに基づいて、所定の間引き率に従って零階調データまたはその他の選択階調データを設定し、内実内部データに基づいて、比較的高濃度の選択階調データを設定するようになっていることを特徴とする制御装置である。
前記の制御装置あるいは制御装置の各要素手段は、コンピュータシステムによって実現され得る。
また、コンピュータシステムに各装置または各手段を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
ここで、記録媒体とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の液体噴射装置であるインクジェットプリンタ1の概略斜視図である。インクジェットプリンタ1において、キャリッジ2が、ガイド部材3に移動可能に取り付けられている。このキャリッジ2は、駆動プーリ4と遊転プーリ5との間に掛け渡されたタイミングベルト6に接続されている。駆動プーリ4は、パルスモータ7の回転軸に接合されている。以上のような構成により、キャリッジ2は、パルスモータ7の駆動によって、記録紙8の幅方向に移動(主走査)されるようになっている。
キャリッジ2における記録紙8との対向面(下面)には、記録ヘッド10(ヘッド部材)が取り付けられている。
記録ヘッド10は、図2に示すように、インクカートリッジ11(図1参照)からのインクが供給されるリザーバ12と、複数(例えば64個)のノズル開口13が副走査方向に列設されたノズルプレート14と、ノズル開口13のそれぞれに対応して複数設けられた圧力室16と、を主に備える。圧力室16は、圧電振動子15の変形によって膨張・収縮するようになっている。
リザーバ12と圧力室16とは、インク供給口18及び供給側連通孔17を介して連通されている。また、圧力室16とノズル開口13とは、第1ノズル連通孔19及び第2ノズル連通孔20を介して連通されている。即ち、リザーバ12から圧力室16を通ってノズル開口13に至る一連のインク流路が、ノズル開口13毎に形成されている。
本実施の形態におけるノズルプレート14は、撥インク処理ノズルプレート14として構成してある。この撥インク処理ノズルプレート14は、均一に形成された撥インク性皮膜をノズルプレート基板の表面上に担持させたものである。撥インク処理ノズルプレート14は、貫通孔として設けられた複数個のノズル開口13を含む。
ノズル開口13は、記録紙8と対向するノズルプレート14の外側の表面に、比較的小さい口径で開口している一方、第2ノズル連通孔20側であるノズルプレートの裏側に、比較的大きい口径で開口している。このため、ノズル開口13の内側壁面は、漏斗状、あるいは、コーン状となる。なお、前記の撥インク性皮膜は、ノズルプレート14の少なくとも外側表面に形成される。
上記の圧電振動子15は、所謂たわみ振動モードの圧電振動子15である。たわみ振動モードの圧電振動子15を用いると、充電により圧電振動子15が電界と直交する方向に縮んで圧力室16が収縮し、充電された圧電振動子15を放電することにより、圧電振動子15が電界と直交する方向に伸長して圧力室16が膨張する。
すなわち、記録ヘッド10では、圧電振動子15に対する充放電に伴って、対応する圧力室16の容量が変化する。このような圧力室16の圧力変動を利用して、ノズル開口13からインク滴を吐出させることができる。
なお、上記のたわみ振動モードの圧電振動子15に代えて、いわゆる縦振動モードの圧電振動子を用いることも可能である。縦振動モードの圧電振動子は、充電による変形で圧力室を膨張させ、放電による変形で圧力室を収縮させる圧電振動子である。
以上のように構成されたプリンタ1は、記録動作時においてキャリッジ2の主走査に同期させて、記録ヘッド10からインクをインク滴として吐出させる。一方、キャリッジ2の往復移動に連動させてプラテンを回転し、記録紙8を紙送り方向に移動(即ち副走査)させる。この結果、記録紙8には、記録データに基づく画像や文字等が記録される。
次に、インクジェット式プリンタの電気的構成について説明する。図3に示すように、本プリンタ1は、プリンタコントローラ23とプリントエンジン24とを備えている。
プリンタコントローラ23は、外部インターフェース(外部I/F)25と、各種データを一時的に記憶するRAM26と、制御プログラム等を記憶したROM27と、CPU等を含んで構成された制御部28と、クロック信号(CK)を発生する発振回路29と、記録ヘッド10へ供給するための駆動信号(COM)を発生する駆動信号生成回路30(詳細は後述する)と、駆動信号や、印刷データ(吐出データ)に基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン24に送信する内部インターフェース(内部I/F)31と、を備えている。
外部I/F25は、例えば、キャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピュータ等から受信する。また、ビシー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、外部I/F25を通じて、ホストコンピュータ等に対して出力される。
本実施の形態では、外部I/F25によって受信される印刷データが、比較的高濃度の連続領域に対応する噴射連続データを有しており、当該噴射連続データは、更に、噴射連続データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、噴射連続データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である輪郭データと、当該輪郭データによって取り囲まれた内実データと、を有しており、当該内実データは、更に、内実データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、内実データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である内実輪郭データと、当該内実輪郭データによって取り囲まれた内実内部データと、を有しており、当該内実内部データは、内実内部データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、内実内部データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である内実内部輪郭データと、当該内実内部輪郭データによって取り囲まれた内実内部コアデータと、を有しているものとする(図9参照)。
ここで、輪郭データ、内実輪郭データ、及び、内実内部輪郭データの抽出は、例えばホストコンピュータ内の輪郭抽出部(図示せず)において、例えば図4(a)に示すような1次微分フィルタを利用して行われ得る。このフィルタは、副走査方向への方向性を有するフィルタであり、主走査方向に平行な輪郭線を抽出することができる。ここで、輪郭線とは、特定種類のドットが形成される画素群からなる画像領域の最外周を構成する1画素幅の領域であり、その画像領域を規定する特徴値(ドットの大きさや色)の不連続部に隣接する。不連続部とは、たとえば、ドットが形成される画素と形成されない画素との間の境界である。
輪郭線抽出フィルタは、図4(b)に示すような方向性のあるフィルタでも良く、図4(c)に示すような方向性のないフィルタでも良い。また、図4(d)に示すような主走査方向への方向性を有するフィルタを利用することで、副走査方向に平行な輪郭線を抽出することができる。
本実施の形態の外部I/F25は、本実施の形態による記録紙8(記録用媒体)への記録精度に関して、通常モードかシャープエッジ処理モードかを設定する画質モード設定手段として機能する、キーボード等のインタフェース機器100に接続されている。
RAM26は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ及びワークメモリ(図示せず)を有している。そして、受信バッファは、外部I/F25を介して受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファは、制御部28により変換された中間コードデータを記憶し、出力バッファは、ドットパターンデータを記憶する。ここで、ドットパターンデータとは、中間コードデータをデコード(翻訳)することにより得られる印字データである。
ROM27には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等が記憶されている。
制御部28は、ROM27に記憶された制御プログラムに従って各種の制御を行う。例えば、受信バッファ内の印刷データを読み出すと共にこの印刷データを変換して中間コードデータとし、当該中間コードデータを中間バッファに記憶させる。また、制御部28は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM27に記憶されているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、ドットパターンデータに展開(デコード)する。そして、制御部28は、必要な装飾処理を施した後に、このドットパターンデータを出力バッファに記憶させる。各ドットパターンデータは、階調情報として、この場合2ビットのデータからなる。すなわち、制御部28は、階調データ設定手段として機能する。
記録ヘッド10の1回の主走査により記録可能な1行分のドットパターンデータが得られたならば、当該1行分のドットパターンデータが、出力バッファから内部I/F31を通じて順次記録ヘッド10に出力される。出力バッファから1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータが中間バッファから消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
さらに、制御部28は、タイミング信号発生手段の一部を構成し、内部I/F31を通じて記録ヘッド10にラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)を供給する。これらのラッチ信号やチャンネル信号は、駆動信号(COM)を構成するパルス信号の供給開始タイミングを規定する。
一方、プリントエンジン24は、紙送り機構としての紙送りモータ35と、キャリッジ送り機構としてのパルスモータ7と、記録ヘッド10の電気駆動系33と、を含んで構成してある。紙送りモータ35は、プラテン34(図1参照)を回転させて記録紙8を移動させ、パルスモータ7は、タイミングベルト6を介してキャリッジ2を走行させる。
記録ヘッド10の電気駆動系33は、図3に示すように、第1シフトレジスタ36及び第2シフトレジスタ37からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッチ回路39及び第2ラッチ回路40からなるラッチ回路と、デコーダ42と、制御ロジック43と、レベルシフタ44と、スイッチ回路45と、圧電振動子15とを備えている。
これらの各シフトレジスタ、各ラッチ回路、デコーダ、スイッチ回路及び圧電振動子は、それぞれ、図5に示すように、記録ヘッド10の各ノズル開口13毎に設けた第1シフトレジスタ36A〜36N、第2シフトレジスタ37A〜37N、第1ラッチ回路39A〜39N、第2ラッチ回路40A〜40N、テコーダ42A〜42N、スイッチ回路45A〜45N及び圧電振動子15A〜15Nから構成されている。
このような電気駆動系33によって、記録ヘッド10は、プリンタコントローラ23からの印字データ(階調情報)に基づいてインク滴を吐出する。プリントコントローラ23からの印字データ(SI)は、発振回路29からのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F31から第1シフトレジスタ36及び第2シフトレジスタ37にシリアル伝送される。
プリンタコントローラ23からの印字データは、上記したように2ビットのデータである。具体的には、非記録、小ドット、中ドット、大ドットからなる4階調が利用可能であり、非記録が(00)であり、小ドットが(01)であり、中ドットが(10)であり、大ドットが(11)で表されている。
このような印字データは、各ドット毎、即ち、各ノズル開口13毎に設定される。そして、全てのノズル開口13に関して下位ビットのデータが第1シフトレジスタ36(36A〜36N)に入力され、全てのノズル開口13に関して上位ビットのデータが第2シフトレジスタ37(37A〜37N)に入力される。
図3に示すように、第1シフトレジスタ36には、第1ラッチ回路39が電気的に接続されている。同様に、第2シフトレジスタ37には、第2ラッチ回路40が電気的に接続されている。そして、プリントコントローラ23からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路39,40に入力されると、第1ラッチ回路39は印字データの下位ビットのデータをラッチし、第2ラッチ回路40は印字データの上位ビットをラッチする。
このように、第1シフトレジスタ36及び第1ラッチ回路39からなる回路ユニットと、第2シフトレジスタ37及び第2ラッチ回路40からなる回路ユニットは、それぞれが記憶回路として機能する。すなわち、これらの回路ユニットは、デコーダ42に入力される前の印字データ(階調情報)を一時的に記憶する。
各ラッチ回路39、40でラッチされた印字データは、デコーダ42A〜42Nに入力される。デコーダ42は、2ビットの印字データ(階調データ)を翻訳してパルス選択データ(パルス選択情報)を生成する。パルス選択データは、階調データに等しいかそれよりも多い複数ビットで構成され、各ビットは駆動信号(COM)を構成する各パルス波形に対応している。そして、各ビットの内容(例えば、(0),(1))に応じて、圧電振動子15に対する駆動パルス波形の供給/非供給が選択されるようになっている。なお、駆動信号(COM)及び駆動パルス波形の供給についての詳細は、後述される。
一方、デコーダ42には、制御ロジック43からのタイミング信号も入力される。制御ロジック43は、制御部28と共にタイミング信号発生手段として機能し、ラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)に基づいてタイミング信号を発生する。
デコーダ42によって翻訳されたパルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号によって規定されるタイミングが到来する毎にレベルシフタ44に入力される。例えば、記録周期における最初のタイミングではパルス選択データの最上位ビットのデータがレベルシフタ44に入力され、2番目のタイミングではパルス選択データにおける2番目のビットのデータがレベルシフタ44に入力される。
レベルシフタ44は、電圧増幅器として機能し、パルス選択データが「1」の場合には、スイッチ回路45を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。
レベルシフタ44で昇圧された「1」のパルス選択データは、駆動パルス生成手段及び制御本体部として機能するスイッチ回路45に供給される。このスイッチ回路45は、印字データの翻訳により生成されたパルス選択データに基づき、駆動信号(COM)に含まれる駆動パルスを選択して駆動パルスを生成すると共に、当該駆動パルスを圧電振動子15に供給するものである。従って、スイッチ回路45の入力側には、駆動信号生成回路30からの駆動信号(COM)が供給されるようになっており、その出力側には圧電振動子15が接続されている。
パルス選択データは、スイッチ回路45の作動を制御する。例えば、スイッチ回路45に加わるパルス選択データが「1」である期間中は、スイッチ回路45が接続状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給される。この結果、圧電振動子15の電位レベルが変化する。
一方、スイッチ回路45に加わるパルス選択データが「0」の期間中は、レベルシフタ44からスイッチ回路45を作動させる電気信号が出力されない。このため、スイッチ回路45が切断状態になり、駆動信号の駆動パルスが圧電振動子15に供給されない。パルス選択データが「0」の期間においては、圧電振動子15は、パルス選択データが「0」に切り換わる直前の電位レベルを維持する。
次に、駆動信号生成回路30が生成する駆動信号(COM)と、この駆動信号によるインク滴の吐出制御について詳細に説明する。
駆動信号(COM)の一例が、図6に示される。図6に示すように、駆動信号COMは、期間T1に配置された第1パルス信号PS1と、期間T2に配置された第2パルス信号PS2と、期間T3に配置された第3パルス信号PS3とを一連に接続してあり、記録周期TAで繰り返し発生するパルス列波形信号である。この場合、記録周期TAの設定周波数は、8.57kHz(25.71kHzの1/3)である。駆動信号COMにおいて、第1パルス信号PS1は第1の駆動パルスDP1であり、第2パルス信号PS2は第2の駆動パルスDP2であり、第3パルス信号PS3は第3の駆動パルスDP3である。
これらの第1の駆動パルスDP1、第2の駆動パルスDP2及び第3の駆動パルスDP3は、何れも同じ波形形状であり、それぞれ単独でインク滴を吐出可能な信号である。
すなわち、各駆動パルスDP1,DP2,DP3は、中間電位VMから勾配θ1に沿って最低電位VLまで電位を下降する第1放電要素P1と、この最低電位VLを短い時間維持する第1ホールド要素P2と、最低電位VLから急勾配θ2に沿って最高電位VHまで極く短時間で電位を上昇させる第1充電要素P3と、最高電位を維持する第2ホールド要素P4と、最高電位VHから勾配θ3に沿って中間電位VMまで電位を下降させる第2放電要素P5とから構成される。
これらの各駆動パルスが圧電振動子15に供給されると、小ドットを形成し得る量のインク滴がノズル開口13から吐出される。
より具体的には、第1放電要素P1が供給されて圧電振動子15が中間電位VMから放電されることにより、圧力発生室16の容積は、基準容積から最大容積まで膨張する。そして、第1充電要素P3により、圧力発生室16は最小容積まで急激に収縮する。この圧力発生室16の収縮状態は第2ホールド要素P4が供給されている期間に亘って維持される。この圧力発生室16の急激な収縮及び収縮状態の保持により、圧力発生室16内のインク圧力が急速に高まりノズル開口13からはインク滴が吐出する。このとき吐出されるインク滴の量は、例えば13pL程度となっている。そして、第2放電要素P5により、メニスカスの振動を短時間で収束させるべく圧力発生室16を膨張復帰させる。
ここで、通常モードについて詳細に説明する。
図7に示すように、圧電振動子15に供給する駆動パルスの数を増減することによって、階調制御を行うことができる。例えば、駆動パルスを1つ供給することで小ドットの記録を行い、駆動パルスを2つ供給することで中ドットの記録を行い、駆動パルスを3つ供給することで大ドットの記録を行うことができる。
小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて生成されるパルス選択データについて、具体的に説明する。
デコーダ42は、この場合、非記録のドットパターンデータ(階調情報00)、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて、3ビットのパルス選択データを生成する。
この3ビットのパルス選択データの各ビットが、各パルス信号に対応している。すなわち、パルス選択データの最上位ビットが第1パルス信号PS1(第1の駆動パルスDP1)に対応し、2番目のビットが第2パルス信号PS2(第2の駆動パルスDP2)に対応し、最下位のビットが第3パルス信号PS3(第3の駆動パルスDP3)に対応している。
この場合、非記録のドットパターンデータ(階調情報00)からパルス選択データ(000)が生成される。そして、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(010)が生成される。同様に、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)からパルス選択データ(101)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)からパルス選択データ(111)が生成される。
そして、パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T1の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T2の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T3の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。同様に最下位のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から次の印刷周期TAにおける期間T1の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。
これにより、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第2の駆動パルスDP2だけが供給される。同様に、中ドットのドットパターンデータに基づいて第1の駆動パルスDP1と第3の駆動パルスDP3とが供給され、大ドットのドットパターンデータに基づいて第1の駆動パルスDP1、第2の駆動パルスDP2、及び、第3の駆動パルスDP3が続けて供給される。
その結果、小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が1回吐出し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が2回吐出し、記録紙8上に合計26pLのインク滴による中ドットが形成される。同様に、大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が3回連続して吐出し、記録紙8上に合計39pLのインク滴による大ドットが形成される。一方、非記録のドットパターンデータに対応しては、インク滴が吐出されない。
より具体的には、例えばアルファベット文字「T」が印刷される場合、通常は文字に階調を付すことは無いので、通常モードでは図8に示すように印刷が実行される。すなわち、文字「T」の部分(連続領域)に含まれる画素に対して、ベタ塗りのため高濃度階調データとしての大ドットのドットパターンデータ(11)が設定され、その他の画素に対しては、ドットパターンデータとして、零階調データ(00)が設定される。
以上のような通常モードの場合、インクの特性や記録紙8の特性などによってインクが滲み易い状況では、文字「T」の輪郭線が「ひげ状」に伸びてしまって、輪郭のシャープさが失われることがある。そこで、本実施の形態は、そのような状況のためにシャープエッジ処理モードを用意している。
次に、シャープエッジ処理モードについて詳細に説明する。
このモードにおいても、圧電振動子15に供給する駆動パルスの数を増減することによって、階調制御を行うことができる。ここで、通常モードについて示した図8と対比すべく、アルファベット文字「T」が印刷される場合について、図9を用いて説明する。
階調データ設定手段としての制御部28によって、文字「T」の部分(連続領域)に含まれる画素(噴射連続データ)のうち、文字「T」の輪郭を構成する画素(輪郭データ)、すなわち、文字「T」の部分に含まれる画素のうちで主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先または最後である画素に対して、低濃度階調データとしての小ドットのドットパターンデータ(01)が設定される。
文字「T」の部分(連続領域)に含まれる画素(噴射連続データ)のうち、前記輪郭データによって取り囲まれた画素(内実データ)は、更に、当該画素のうちで主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先または最後である画素(内実輪郭データ)と、その他の画素(内実内部データ)とに分けられる。そして、前者の画素に対して、インク無吐出に対応する零階調データ(00)が設定される。本実施の形態では、全ての内実輪郭データに基づいて、常に零階調データが設定される。これを、本明細書においては、間引き率が1であると表現する。
内実内部データは、更に、当該内実内部データのうちで主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先または最後である画素(内実内部輪郭データ)と、その他の画素(内実内部コアデータ)とに分けられる。そして、前者の画素に対して、本実施の形態では、中濃度階調データとしての中ドットのドットパターンデータ(10)が設定され、後者の画素に対してのみ、高濃度階調データとしての大ドットのドットパターンデータ(11)が設定される。
それ以外の非記録(インク無吐出)の画素に対しては、ドットパターンデータとして、零階調データ(00)が設定される。
デコーダ42は、この場合も、非記録(インク無吐出)のドットパターンデータ(階調情報00)、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)及び大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)に応じて、3ビットのパルス選択データを生成する。すなわち、非記録(インク無吐出)のドットパターンデータ(階調情報00)からパルス選択データ(000)が生成され、小ドットのドットパターンデータ(階調情報01)からパルス選択データ(010)が生成され、中ドットのドットパターンデータ(階調情報10)からパルス選択データ(101)が生成され、大ドットのドットパターンデータ(階調情報11)からパルス選択データ(111)が生成される(図7参照)。
そして、パルス選択データの最上位ビットが「1」の場合には期間T1の始端に対応する最初のタイミング信号(ラッチ信号)から期間T2の始端に対応する2番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45(駆動パルス供給手段)が接続状態になる。また、2番目のビットが「1」の場合には、2番目のタイミング信号から期間T3の始端に対応する3番目のタイミング信号(CH信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。同様に最下位のビットが「1」の場合には、3番目のタイミング信号から次の印刷周期TAにおける期間T1の始端に対応するタイミング信号(ラッチ信号)までの間スイッチ回路45が接続状態になる。
これにより、小ドットのドットパターンデータに基づき、対応する圧電振動子15には、第2の駆動パルスDP2だけが供給される。同様に、中ドットのドットパターンデータに基づいて第1の駆動パルスDP1と第3の駆動パルスDP3とが供給され、大ドットのドットパターンデータに基づいて第1の駆動パルスDP1、第2の駆動パルスDP2、及び、第3の駆動パルスDP3が続けて供給される。
その結果、小ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が1回吐出し、記録紙8上に小ドットが形成される。また、中ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が2回吐出し、記録紙8上に合計26pLのインク滴による中ドットが形成される。同様に、大ドットのドットパターンデータに対応して、ノズル開口13からは13pLのインク滴が3回連続して吐出し、記録紙8上に合計39pLのインク滴による大ドットが形成される。一方、非記録のドットパターンデータに対応しては、インク滴が吐出されない。
すなわち、図9に示すように、輪郭データに対応して記録紙8上に小ドットが形成され、内実内部輪郭データに対応して記録紙8上に中ドットが形成され、内実内部コアデータに対応して記録紙8上に大ドットが形成されてベタ塗り状態とされ、内実輪郭データに対応してはインク滴が吐出されない。
このような印刷態様は、特にインクが滲み易い状況において好適である。そのような状況では、インクの滲みによってインク滴が吐出されない内実輪郭データの画素が埋められ得る。一方、輪郭データに形成されるドットも小ドットであるので、文字「T」の輪郭線が「ひげ状」に伸びたりすることが無く、輪郭のシャープさが失われることが無い。すなわち、インクの滲み傾向が強い場合に好適なエッジ処理が、より高質に達成され得る。
なお、本実施の形態では、内実内部輪郭データに対応して中ドットが形成されるようになっているが、インクの特性や記録紙8の特性などによっては、内実内部輪郭データに対応して大ドットが形成されるようになっている方が好適な場合もあり得る。そのような態様についても、本願出願時点では排除されない。
次に、本発明の他の実施の形態について、図10を用いて説明する。
本実施の形態のシャープエッジ処理モードでは、階調データ設定手段としての制御部28によって、内実輪郭データに基づいて、2分の1という間引き率に従って、零階調データ(00)または中濃度階調データとしての中ドットのドットパターンデータ(10)が設定される。つまり、内実輪郭データの2分の1に対して零階調データ(00)が設定され、内実輪郭データの残りの2分の1に対して中ドットのドットパターンデータ(10)が設定される。
更に、本実施の形態の内実輪郭データは、図10に示すように、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において環を構成しており、当該環に沿って零階調データ(00)と中ドットのドットパターンデータ(10)とが交互に設定されるようになっている。
本実施の形態のその他の構成については、前述の実施の形態と略同様であるので、説明を省略する。
インクの特性や記録紙8の特性などによっては、内実輪郭データの画素の全てにおいてインク滴が吐出されない態様より、内実輪郭データの画素の一部のみにおいてインク滴が吐出されない態様の方が好適な場合もあり得る。本実施の形態は、そのような場合を考慮したものであり、間引き率を2分の1として、内実輪郭データのうち零階調データ(00)が設定される画素数を2分の1とするものでる。
間引きを均等に行うには、本実施の形態のように、内実輪郭データが形成する環に沿って零階調データ(00)と中ドットのドットパターンデータ(10)とが交互に設定されることが好ましい。
なお、内実輪郭データの2分の1に対応して設定される中ドットのドットパターンデータ(10)は、インクの特性や記録紙8の特性などによって、小ドットのドットパターンデータ(01)または大ドットのドットパターンデータ(11)に置換されてもよい。
次に、本発明の他の実施の形態について、図11を用いて説明する。
本実施の形態のシャープエッジ処理モードでは、階調データ設定手段としての制御部28によって、内実輪郭データに基づいて、略3分の1という間引き率に従って、零階調データ(00)または中濃度階調データとしての中ドットのドットパターンデータ(10)が設定される。つまり、内実輪郭データの略3分の1に対して零階調データ(00)が設定され、内実輪郭データの残りの略3分の2に対して中ドットのドットパターンデータ(10)が設定される。
更に、本実施の形態の内実輪郭データは、図11に示すように、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において環を構成しており、当該環に沿って零階調データ(00)が略2吐出データおきに設定されるようになっている。
本実施の形態のその他の構成については、前述の実施の形態と略同様であるので、説明を省略する。
前述のように、インクの特性や記録紙8の特性などによっては、内実輪郭データの画素の全てにおいてインク滴が吐出されない態様より、内実輪郭データの画素の一部のみにおいてインク滴が吐出されない態様の方が好適な場合もあり得る。本実施の形態も、そのような場合を考慮したものであり、間引き率を略3分の1として、内実輪郭データのうち零階調データ(00)が設定される画素数を略3分の1とするものでる。
間引きを均等に行うには、本実施の形態のように、内実輪郭データが形成する環に沿って零階調データ(00)が略2吐出データおきに設定されることが好ましい。
なお、内実輪郭データの略3分の2に対応して設定される中ドットのドットパターンデータ(10)は、インクの特性や記録紙8の特性などによって、小ドットのドットパターンデータ(01)または大ドットのドットパターンデータ(11)に置換されてもよい。
次に、本発明の他の実施の形態について、図12を用いて説明する。
本実施の形態のシャープエッジ処理モードでは、階調データ設定手段としての制御部28によって、内実輪郭データに基づいて、略3分の2という間引き率に従って、零階調データ(00)または中濃度階調データとしての中ドットのドットパターンデータ(10)が設定される。つまり、内実輪郭データの略3分の2に対して零階調データ(00)が設定され、内実輪郭データの残りの略3分の1に対して中ドットのドットパターンデータ(10)が設定される。
更に、本実施の形態の内実輪郭データは、図12に示すように、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において環を構成しており、当該環に沿って中ドットのドットパターンデータ(10)が略2吐出データおきに設定されるようになっている。
本実施の形態のその他の構成については、前述の実施の形態と略同様であるので、説明を省略する。
前述のように、インクの特性や記録紙8の特性などによっては、内実輪郭データの画素の全てにおいてインク滴が吐出されない態様より、内実輪郭データの画素の一部のみにおいてインク滴が吐出されない態様の方が好適な場合もあり得る。本実施の形態も、そのような場合を考慮したものであり、間引き率を略3分の2として、内実輪郭データのうち零階調データ(00)が設定される画素数を略3分の2とするものでる。
間引きを均等に行うには、本実施の形態のように、内実輪郭データが形成する環に沿って中ドットのドットパターンデータ(10)が略2吐出データおきに設定されることが好ましい。
なお、内実輪郭データの略3分の1に対応して設定される中ドットのドットパターンデータ(10)は、インクの特性や記録紙8の特性などによって、小ドットのドットパターンデータ(01)または大ドットのドットパターンデータ(11)に置換されてもよい。
なお、エッジ処理制御の態様としては、BKインクのノズル列にシャープエッジ処理モードの階調データが用いられ、BKインク以外のノズル列に通常モードの階調データが用いられるという場合もあり得る。この場合、ノズル列毎に供給される階調データの種類が複数同時に存在する状態となる。
また、駆動信号生成回路30は、DAC回路によって形成されてもよいし、アナログ回路によって形成されてもよい。
また、前記の実施の形態における駆動信号COM(図6参照)は、第1の駆動パルスDP1、第2の駆動パルスDP2及び第3の駆動パルスDP3が何れも同じ波形形状であるが、駆動信号の態様はこの態様に特に限定されない。
また、液体室(上記実施例中の圧力室16に相当)からインクを吐出させるための液体吐出素子は、上記圧電振動子15に限定されるものではない。例えば、磁歪素子を液体吐出素子として用い、この磁歪素子によって液体室を膨張・収縮させて圧力変動を生じさせるようにしてもよいし、発熱素子を液体吐出素子として用い、この発熱素子からの熱で膨張・収縮する気泡によって液体室の液体をノズル開口から吐出させるようにしても良い。。
なお、前述のように、プリンタコントローラ1はコンピュータシステムによって構成されているが、コンピュータシステムに前記各要素を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体201にも適用可能である。
さらに、前記の各要素が、コンピュータシステム上で動作するOS等のプログラムによって実現される場合、当該OS等のプログラムを制御する各種命令を含むプログラム及び当該プログラムを記録した記録媒体202にも適用可能である。
ここで、記録媒体201、202とは、フロッピーディスク等の単体として認識できるものの他、各種信号を伝搬させるネットワークをも含む。
なお、以上の説明はインクジェット式記録装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものである。液体の例としては、インクの他に、グルー、マニキュア、液体電極材料、生体有機物液体等が用いられ得る。更に、本発明は、液晶等の表示体におけるカラーフィルタの製造装置にも適用され得る。
本発明の一実施の形態によるインクジェット式プリンタの概略斜視図である。 記録ヘッドの内部構造を説明する断面図である。 プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。 輪郭線の抽出に利用され得るフィルタを示す図である。 記録ヘッドの電気駆動系を説明するブロック図である。 駆動信号の一例を示す図である。 図6の駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。 通常モードでの各液体滴の吐出状態の一例を示す図である。 シャープエッジ処理モードでの各液体滴の吐出状態の一例を示す図である。 他の実施の形態のシャープエッジ処理モードでの各液体滴の吐出状態の一例を示す図である。 他の実施の形態のシャープエッジ処理モードでの各液体滴の吐出状態の一例を示す図である。 他の実施の形態のシャープエッジ処理モードでの各液体滴の吐出状態の一例を示す図である。 従来の駆動信号の一例を示す図である。 図13の駆動信号に基づいて生成される駆動パルスを説明する図である。
符号の説明
1 インクジェット式プリンタ
2 キャリッジ
3 ガイド部材
4 駆動プーリ
5 遊転プーリ
6 タイミングベルト
7 パルスモータ
8 記録紙
10 記録ヘッド
11 インクカートリッジ
12 リザーバ
13 ノズル開口
14 ノズルプレート
15 圧電振動子
16 圧力室
17 供給側連通孔
18 インク供給口
19 第1ノズル連通孔
20 第2ノズル連通孔
23 プリンタコントローラ
24 プリントエンジン
25 外部インターフェース
26 RAM
27 ROM
28 制御部
29 発振回路
30 駆動信号生成回路
31 内部インターフェース
33 記録ヘッドの電気駆動系
34 プラテン
35 紙送りモータ
36 第1シフトレジスタ
37 第2シフトレジスタ
39 第1ラッチ回路
40 第2ラッチ回路
42 デコーダ
43 制御ロジック
44 レベルシフタ
45 スイッチ回路
100 インタフェース機器
200 記録媒体
201 記録媒体

Claims (7)

  1. ノズル開口を有するヘッド部材と、
    ヘッド部材を、記録用媒体に対して相対的に主走査方向に移動させる主走査手段と、
    ヘッド部材を、記録用媒体に対して相対的に主走査方向と直交する副走査方向に移動させる副走査手段と、
    ノズル開口を介して液体室の液体を吐出させる液体吐出手段と、
    吐出データに基づいて、液体無吐出に対応する零階調データを含む複数の階調データから一の選択階調データを設定する階調データ設定手段と、
    吐出駆動信号を生成する駆動信号発生手段と、
    選択階調データと吐出駆動信号とに基づいて、駆動パルスを生成する駆動パルス生成手段と、
    駆動パルスに基づいて液体吐出手段を駆動させる制御本体部と、
    を備え、
    吐出データは、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において、比較的高濃度の連続領域に対応する噴射連続データを有しており、
    前記噴射連続データは、主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において、
    噴射連続データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、噴射連続データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である輪郭データと、
    前記輪郭データによって取り囲まれた内実データと、
    を有しており、
    前記内実データは、
    内実データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、内実データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である内実輪郭データと、
    前記内実輪郭データによって取り囲まれた内実内部データと、
    を有しており、
    階調データ設定手段は、
    輪郭データに基づいて、比較的低濃度の選択階調データを設定し、
    内実輪郭データに基づいて、所定の間引き率に従って零階調データまたはその他の選択階調データを設定し、
    内実内部データに基づいて、比較的高濃度の選択階調データを設定するようになっている
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記所定の間引き率は、1であり、
    階調データ設定手段は、内実輪郭データに基づいて、常に零階調データを設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記所定の間引き率は、略2分の1であり、
    階調データ設定手段は、内実輪郭データに基づいて、略2分の1の割合で零階調データを設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  4. 主走査方向及び副走査方向によって規定される平面において内実輪郭データによって構成される環に沿って、零階調データは略交互に設定されるようになっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記所定の間引き率は、略3分の1であり、
    階調データ設定手段は、内実輪郭データに基づいて、略3分の1の割合で零階調データを設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  6. 前記所定の間引き率は、略3分の2であり、
    階調データ設定手段は、内実輪郭データに基づいて、略3分の2の割合で零階調データを設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  7. 前記比較的高濃度の選択階調データは、更に中濃度階調データと高濃度階調データとを含んでおり、
    前記内実内部データは、
    内実内部データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最先であるか、あるいは、内実内部データのうちの主走査方向及び副走査方向の少なくとも一方向において最後である内実内部輪郭データと、
    前記内実内部輪郭データによって取り囲まれた内実内部コアデータと、
    に区別され、
    階調データ設定手段は、
    内実内部輪郭データに基づいて、中濃度階調データを設定し、
    内実内部コアデータに基づいて、高濃度階調データを設定するようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の液体噴射装置。
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