JP2006132822A - 建物の室内空調システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物の外部に設置された屋外空調機は、ビルマルチ屋外機として構成される。屋内空調機は、建物の天井内空間領域Aに配置された屋内空調機であり単一又は複数の屋内空調機で構成され、屋外空調機のそれぞれから冷媒管を介して接続されている。天井放射パネルは、建物Kの室内空調領域Bと天井内空間領域Aを分離し、画成して配置している。この天井放射パネルは天井内空間領域A内の冷・温風が室内空調領域Bに還流することのないように、還流孔は形成されていない。天井放射パネルは、例えば、鉄板、アルミ板又は石膏ボード等で構成し、熱伝導性の高い材料で構成する。
【選択図】図1
Description
ここに於いて、この従来の技術の一つの例である当該氷蓄熱式天井放射パネルについて述べる。例えば、このシステムに於ける夏期の運転について図8に基づき説明すると、ヒートポンプ1の運転により、氷蓄熱槽2に冷水又は氷交じり冷水を蓄え、例えば約4(℃)の冷水を空調機3に送り込み、循環空気の冷却・除湿を行い、冷却・除湿された空気はダクト4により天井内空間領域Aに送風される。天井内空間領域Aに送風される冷風は例えば約10(℃)から15(℃)で、この冷風により室内空間領域Bと該天井内空間領域Aとの間に敷設された天井放射パネル5を冷却し、冷却された天井放射パネル5や、該天井放射パネル5に形成された還流孔Cを経て、天井内空間領域Aと室内空間領域B間を還流する冷風および天井放射パネルにより室内に居る作業者等に於ける人体の対流による熱処理および放射による熱吸収することで作業者等の快適性を得ている。また、例えば冬期の運転については、空調機3により約35(℃)から40(℃)の温風を作り、その温風を天井内空間領域Aに送風することで天井放射パネル5を加温し、加温された天井放射パネル5の温放射により室内の作業者等の快適性を得ている。なお、天井放射パネル5については、熱伝導性の高い材料が使用され、従来は塗装された鉄板又はアルミ板などで、穴あき又は穴なし板のものが使われている。
尚、図中、3aはファンであり、空調機3に備えると共にダクト4に連結している。6は冷・温水を流送する配管、7はポンプ、8は三方弁、9は二方弁のそれぞれである。
これについて述べると、例えば、このシステムに於ける夏期の運転について図9に基づき説明すると、ヒートポンプ1の運転により、水蓄熱槽2に冷水を蓄え、例えば約15(℃)の冷水を配管(コイル)6の一部を敷設した天井放射パネル5に送り込む。そして、冷水で冷却された天井放射パネル5が室内に居る作業者等の人体からの放射熱を吸収することで作業者等の快適性を得ている。このシステムの場合、循環空気及び取り入れ外気の除湿は建物の外部に設置した除湿機10により給気ダクト11及び還流ダクト12に基づき、別系統の装置で行なうのが特徴となっている。また、例えば、冬期の運転では、約30(℃)の温水をヒートポンプ1運転により水蓄熱槽2に蓄え、その温水を配管(コイル)6を敷設した天井放射パネル5に送り込み、該天井放射パネル5を加温し、加温された天井放射パネル5の温放射により室内の作業者等の快適性を得ている。天井放射パネル5については、熱伝導性の高い材料が使用され、従来は塗装された鉄板又はアルミ板などで、室内への還流効果を高めるため主に穴あき板が使われている。
財団法人電力中央研究所広報部2002年8月8日付発行の電中研ニュース
すなわち、請求項1記載の発明によれば、建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成する天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機とで構成されてなり、該屋内空調機により前記天井内空間領域のみの空気を循環し、該屋内空調機からの冷・温媒体で前記天井放射パネルを冷却又は加温することを特徴とする建物の室内空調システムを提供する。
このような構成としたので、天井内空間領域の空気だけを用いて、天井放射パネルの上下表面温度が最適になるように温度のコントロールができ、室内空間領域の温度・湿度と関係なく、空調の制御性が向上し、居室者の快適性を高めることができ、また、本発明の実施のために大きなダクトを施工する必要がなく、従来のシステムのような天井放射パネルに収容した水配管の施工の必要がないうえに天井放射パネルからの水漏れの恐れがないという種々の効果がある。
このような構成としたので、前記請求項1記載の効果に加えて、冷・温媒体を前記天井放射パネルの上面に対して直接に放出することが極めて容易に実現でき、熱伝導効率をさらに高める効果がある。
このような構成としたので、前記請求項1記載の効果に加えて、フレキシブルダクトを建物の形状や居室スペースに於ける設計仕様に基づく天井放射パネルの所定面積やその部位に適合させて配置することができ小規模の合理的な空調システムを実現できる効果がある。
このような構成としたので、前記請求項1記載の効果に加えて、大規模な天井放射パネルにも画成形成してフレキシブルダクトを渦巻き状に配置したので天井放射パネル上面全域に均一化して冷温熱を付与でき天井放射パネル全体の熱伝導効果をさらに向上させる効果がある。
このような構成としたので、前記請求項1記載の効果に加えて、天井放射パネルの上面にフレキシブルダクトを接触させ、フレキシブルダクト面からの熱移動を容易にし、冷・温風を天井放射パネル面上に直接吹き付けることができ熱伝導が効率的であり、フレキシブルダクトを軽量ダクトとすることで天井放射パネルに加わる重量を抑えることができる等の効果がある。
このような構成としたので、請求項1、4及び5記載の効果に加えて、さらにフレキシブルダクトの他方の所定長部分の熱伝導効率を高める効果がある。
このような構成としたので、請求項1、4及び5記載の効果に加えて、さらにフレキシブルダクトの他方の所定長部分の熱伝導効率を高める効果がある。
ビルマルチ屋外機でなる屋外空調機13の運転により、該屋外空調機13から屋内空調機に冷媒の熱移送により、夏期に於いては該屋内空調機において、例えば、約15(℃)から20(℃)程度の冷風を、冬期に於いては、約30(℃)から35(℃)程度の温風を天井内空間領域Aに形成する。該屋内空調機14の動作により、その各々の吐出口14aから上記の冷・温風を直接に天井放射パネル16に吹き付ける。該天井放射パネル16はこの冷・温風により冷却又は加温される。この際、当該冷・温風は建物Kの上記天井内空間領域A内のみを循環・還流し、室内空間領域B内へは流れ込まない動作となる。而して、上記天井放射パネル16は作業者等の居室者が存在する室内空間領域B内の熱放射を吸収する。そして、最近の事務所ビルでは、パソコンなどのOA機器の普及に伴って室内空間領域B内で発生する熱の量が増え、冬期でも冷房を必要とする場合があり、空調には冷房を中心に据えた設計が求められている。
ここで、熱放射の吸収作用と、ここでは記述しない換気の作用により室内空間領域B内の温度分布を均一なものとし、例えば夏期の場合に於ける室内空間領域Bの温度及び湿度はそれぞれ約26(℃)ないし28(℃)、約40(%)ないし50(%)を確保した。そして、室内に居る作業者等居室者の人体からの放射熱を吸収し該居室者は快適性が得られる。
尚、屋外に設置した例えば冷・温水発生器(外部熱源)から配管で引き込み冷・温水の供給を受けることで、前記屋内空調機の構成と略同一の構成を得ることができる。
尚、上記小孔20b、20bの形状、寸法等は本実施例に限定するものではなく、断面形状が小三角形、小菱形、小円形、小溝等各種の形状でもよく、天井放射パネル16の熱伝導や冷媒体等の容量値又はその他設定仕様に応じて適宜設定することができる。
尚、上記フレキシブルダクト20は例えば不燃材料で成形されかつ熱伝導の高い金属等で構成する。
ここで、図5(a)は、図4に示すフレキシブルダクト20に於ける他方の所定長部分20aを拡大した側面図であり、図中、20eはフレキシブルダクト20の外表面に形成した襞である。また、図5(b)は、図5(a)のD−D線方向の断面図を示す。
尚、図3に於ける他の構成部分は本発明に係る建物の室内空調システムの実施例の図1、図2に示すものと略同一であり、その説明を省略する。
本発明に係る建物の室内空調システムの実施例2に於ける基本動作は前述した実施の形態及び実施例1で説明したものと略同一でありその説明を省略する。
而して、本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例2は、天井内空間領域Aだけの空気の冷・温風化して利用しており、天井放射パネル16の材質により天井放射パネル16上面・下面、16b上の温度をコントロールするための最適な温度の冷・温風を取り出すことで、室内空間領域Bの温度・湿度とは別に、天井放射パネル16を利用して居室者の快適性を高めることができる。図1に示すシステムと同等又はそれ以上の冷・温風の伝導効率化が図られ、ここでは記述しないが換気設備と共に稼動させることで、例えば夏期の場合に於ける室内空間領域Bの温度及び湿度はそれぞれ約26(℃)ないし28(℃)、約40(%)ないし50(%)を確保した。そして、建物Kの室内に居る作業者等居室者の人体からの放射熱を吸収し、居室者の快適性が確保できる。
尚、上記メインダクト21は建物Kや天井放射パネル16等が小規模の場合は省略することもできる。
本発明に係る建物の室内空調システムに於ける実施例3の他の構成部分は前述した実施の形態並びに実施例1、2のシステムと略同一であり、その説明は省略する。
図1に示すシステムと同等又はそれ以上の冷・温風の伝導効率化が図られ、ここでは記述しないが換気設備と共に稼動させることで、例えば夏期の場合に於ける室内空間領域Bの温度及び湿度はそれぞれ約26(℃)ないし28(℃)、約40(%)ないし50(%)を確保した。そして、建物Kの室内に居る作業者等居室者の人体からの放射熱を吸収し、居室者の快適性が確保できる。
14 屋内空調機
14a 屋内空調機の吐出口
15 冷媒管
16 天井放射パネル
16a 天井放射パネルの取付ブラケット
16b 天井放射パネルの上面
17 ドレン配管
17a ドレン配管の吐出口
18 屋内空調機
19 冷・温風ダクト
19a 冷・温風ダクトの開口部
19b 冷・温風ダクトの分岐路
20 フレキシブルダクト
20a フレキシブルダクトの他方の所定長部分
20b フレキシブルダクトの冷・温風放出孔
20c フレキシブルダクトの他方の所定長部分の端面
20d フレキシブルダクトの他方の所定長部分の扁平形状
20e フレキシブルダクトの他方の所定長部分の襞
21 メインダクト
A 天井内空間領域
B 室内空間領域
Claims (7)
- 建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成する天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機とで構成されてなり、該屋内空調機により前記天井内空間領域内のみの空気を循環し、該屋内空調機からの冷・温媒体で前記天井放射パネルを冷却又は加温することを特徴とする建物の室内空調システム。
- 建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成する天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されると共に前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機により前記天井内空間領域内のみの空気を循環し、該屋内空調機の吐出口から冷・温媒体を前記天井放射パネルの上面に対して直接に又はダクトにより直接に放出することを特徴とする建物の室内空調システム。
- 建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成する天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機により前記天井内空間領域内のみの空気を循環し、該屋内空調機に接続されかつ前記天井放射パネルの上面に冷・温媒体を放射するフレキシブルダクトとを備えたことを特徴とする建物の室内空調システム。
- 前記フレキシブルダクトが前記天井放射パネルの上面上の所定画成区域毎に渦巻き状に接触して固定したことを特徴とする請求項3記載の建物の室内空調システム。
- 建物の外部に設置された屋外空調機と、該建物の室内空間領域と天井内空間領域を分離しかつ画成する天井放射パネルと、該天井内空間領域内に設置されかつ前記屋外空調機から冷媒管を介して連結された屋内空調機と、一方を該屋内空調機に接続され、かつ他方の所定長部分に吹出し口を形成すると共に該所定長部分を前記天井放射パネルの上面上に接触して固定したフレキシブルダクトとを備えたことを特徴とする建物の室内空調システム。
- 前記フレキシブルダクトの他方の所定長部分が略扁平状に形成されたことを特徴とする請求項4又は5記載の建物の室内空調システム。
- 前記フレキシブルダクトの他方の所定長部分の断面形状が略矩形状に形成されたことを特徴とする請求項4又は5記載の建物の室内空調システム。
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