JP2006128238A - 対象物処理装置および対象物処理方法 - Google Patents

対象物処理装置および対象物処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006128238A
JP2006128238A JP2004311840A JP2004311840A JP2006128238A JP 2006128238 A JP2006128238 A JP 2006128238A JP 2004311840 A JP2004311840 A JP 2004311840A JP 2004311840 A JP2004311840 A JP 2004311840A JP 2006128238 A JP2006128238 A JP 2006128238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
stage
speed
target surface
trajectory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004311840A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nishisato
洋 西里
Kosuke Ori
浩介 織
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aqua Science Corp
Original Assignee
Aqua Science Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aqua Science Corp filed Critical Aqua Science Corp
Priority to JP2004311840A priority Critical patent/JP2006128238A/ja
Publication of JP2006128238A publication Critical patent/JP2006128238A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】ウェハー等に吹き付け処理を行う対象物処理装置において、処理されるべき対象物の処理面全域にわたって均一な吹き付け処理ができるように、ノズルおよびステージの動作を精密にコントロールすること。
【解決手段】略円形平面の処理対象面を有する対象物に対して吹き付け処理を行うための対象物処理装置であって、対象物の処理対象面と対面するように、処理対象面の中心部と外周端部との間を移動しながら、処理対象面に吹き付けを行うノズル部と、対象物を載置して、処理対象面の中心を回転軸として、対象物と共に一体的に回転動作を行うステージ部とを備え、ノズル部の移動速度および移動軌跡を制御するノズル動作制御手段と、ステージの回転速度を制御するステージ動作制御手段とを備え、ノズルとステージとの動作によって形成される対象物上の吹き付けの軌跡が、処理対象面の中心を始点とする螺旋軌跡を形成し、且つ形成される螺旋軌跡の周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御する軌跡制御手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェハー等からなる対象物の処理対象面に対して、不要物の除去や剥離、処理対象面の洗浄等の処理を施すための装置および方法にかかり、より詳細には、対象物を効率良く剥離/洗浄等の処理するためのプロセスの制御にかかるものである。そして具体的には、半導体ウェハーやハードディスク(HD)、液晶ディスプレイ(LCD)又はフラットパネルディスプレイ(FPD)などの対象物の表面に、リソグラフィ工程で被着したレジスト膜やエッチング工程で被着したポリマー残渣等の不用物を、除去/洗浄等の処理をするための装置および方法に関する。
半導体装置・液晶・磁気ディスク・プリント基板などの製造工程では、これらの対象物の表面にレジストを塗布し、リソグラフィやエッチングを用いて対象物表面にパターン形成等の精密加工を施す。その後、これらの対象物の表面に被着しているレジスト膜やポリマー残渣等の不用物を除去する処理が行なわれる。従来からあるレジスト膜等不用物の除去技術としては、酸素プラズマによりレジスト膜を灰化除去するプラズマアッシング方法、有機溶媒(フェノール系・ハロゲン系など溶媒)で膜体を加熱溶解除去させる方法、濃硫酸・過酸化水素による加熱溶解方法などがあった。
しかしながら、上述のいずれの方法にあっても、レジスト膜等を分解し溶解するための時間やエネルギーおよび化学材料が必要であり、レジスト膜等を分解除去する工程での負担は大きい。また、付帯設備と制御装置が複雑となり大型化やコスト高となったり、大量の薬液・高温薬液制御・廃液・排水等の多くの付帯設備ならびに環境対策が必要となったりするなどの問題が生じており、今後研究開発や設備投資を検討するための対象物処理装置として、上記のような従来方法のものを採用することには、消極的にならざるを得ないものであった。
そのため、レジスト膜等の不用物を除去する技術を必須として精密表面処理を行う技術分野においては、化学物質や化学的処理を用いる従来の技術から脱却し、地球や環境に優しい技術として、自然界に豊富にある水や水蒸気を用いる方式に大いに注目して、これを利用し発展させたいという期待がある。これらに関連して、液状水微粒子を含む水ミスト体(霧状の水)と水蒸気体(気体の水)とを混合して対象物に提供する発明については[特許文献1][特許文献2]において開示されており、また、処理装置のノズル動作とステージ動作とを制御して対象物を処理する発明については[特許文献3]において開示されている。
特開2003−249474号公報 特開2003−332288号公報 特開2004−153172号公報
ここでは、従来の処理装置の一例として[特許文献3]で開示されている、ノズル動作とステージ動作とを制御して対象物を処理する技術を引用して説明する。この[特許文献3]における技術は、いわゆる「10Zone(10ゾーン)制御」といわれる技術であって、吹き付けノズルのスピードを10段階に設定し、処理される半導体ウェハーの処理面を10分割とし、半導体ウェハーを載せるステージの回転は周速制御として設定して制御がなされるものである。
つぎに、図7の(1)および(2)を参照して、この「10Zone制御」におけるノズル速度と周速の計算シーケンスについて説明する。
<10Zone制御のノズル速度の計算シーケンス>
(1)ウェハー半径を10分割したZone(ゾーン)毎の面積比率を計算する。
Zone1:Zone2:Zone31 …… Zone10 = 1:3:5…………19
(2)Zone毎の面積比率にプロセス時間の積を与える。
Zone1 time = 1/100 × Total Process Time
: :
Zone10 time = 19/100 × Total Process Time
(3)各Zoneに与えられた時間からノズルの移動速度(スイング速度)を算出する。
図7(1)には、「10Zone制御」におけるノズルの移動速度(ノズルスピード)に関し、各Zone毎(1〜10)の「ウェハーの中心からの距離(mm)」と「スウィングスピード(移動速度)(mm/sec)」との関係を示す。
<10Zone制御の周速の計算シーケンス>
ノズルの半径位置を読むことによって、回転数を決定する。
式:ウェハーの回転数=周速度/(2×π×半径)
図7(2)には、「10Zone制御」におけるステージ上のウェハーの回転(Rotation)に関し、「ウェハーの中心からの距離(mm)」と「回転数(rpm)」との関係を示す。
このように、従来技術である「10Zone制御」においては、ノズルとステージとを分割して設定しているために、処理されるべきウェハーの処理面全域にわたって均一な処理ができるようにコントロールされているわけではない。そのため、処理面全域の均一なスキャニングができずに、その処理にむらが出てしまい、処理の効率がよくない、という問題点があった。
本発明は、上記の従来技術をふまえ、ノズルがステージ上の処理対象物面をより均一にスキャニングできるようにコントロールして、ウェハーの処理面全域を均等にムラなく処理することが確実にでき、処理の精度と効率を大幅に向上させることのできる対象物処理装置および対象物処理方法を提供することを目的とする。
本発明による対象物処理装置および方法は、上述の課題を解決するために、次のような手段を用いる。
(1)略円形平面の処理対象面を有する対象物に対して吹き付け処理を行うための対象物処理装置であって、
対象物の処理対象面と対面するように、処理対象面の中心部と外周端部との間を移動しながら、処理対象面に吹き付けを行うノズル部と、
対象物を載置して、処理対象面の中心を回転軸として、対象物と共に一体的に回転動作を行うステージ部と、を備え、
ノズル部の移動速度および移動軌跡を制御するノズル動作制御手段と、ステージの回転速度を制御するステージ動作制御手段とを備え、
ノズルとステージとの動作によって形成される対象物上の吹き付けの軌跡が、処理対象面の中心を始点とする螺旋軌跡を成し、且つこの螺旋軌跡の周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御する軌跡制御手段を備える、ことを特徴とする対象物処理装置とした。
(2)(1)の対象物処理装置において、
軌跡制御手段は、ノズルの移動速度と対象物の回転速度との制御を連続的に行うために、アルキメデスの螺旋式が用いられる。
(3)(1)の対象物処理装置において、
軌跡制御手段は、ノズルの移動速度と対象物の回転速度との制御を連続的に行うために、処理対象面上の座標を数値計算によって求める手段を用いられる。
(4)(2)または(3)の対象物処理装置において、
ノズルが対象物の中心から外周端部へと直線的に移動するときのノズル速度Vn(θ)は、Vn(θ)=V/√(θ2+1) 、対象物と一体的に回転するステージの回転速度ω(θ)は、ω(θ)=60V/P√(θ2+1) 、ここで、V:周速度、P:ピッチ幅、θ:角度、として制御される。
(5)略円形平面の処理対象面を有する対象物に対して吹き付け処理を行うための対象物処理方法において、
対象物の処理対象面と対面するように、処理対象面の中心部と外周端部との間を移動しながら、処理対象面に吹き付けを行うノズル部と、
対象物を載置して、処理対象面の中心を回転軸として、対象物と共に一体的に回転動作を行うステージ部と、を備え、
ノズル部の移動速度と移動軌跡、およびステージの回転速度を制御することによって、
ノズルとステージとの動作によって形成される対象物上の吹き付けの軌跡が、処理対象面の中心を始点とする螺旋軌跡を成し、且つこの螺旋軌跡の周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御され、
この螺旋軌跡の制御には、ノズルの移動速度と対象物の回転速度との制御を連続的に行うために、アルキメデスの螺旋式または処理対象面上の座標の数値計算、が用いられる、ことを特徴とする対象物処理方法。
本発明による対象物処理装置および対象物処理方法では、ノズル移動動作とステージ回転動作とにより形成される吹き付けの軌跡が螺旋軌跡として形成され、この形成される螺旋軌跡は、アルキメデスの螺旋式または処理対象面上の座標の数値計算、に従うように制御されて、処理対象面の中心を始点とする螺旋軌跡を形成し、且つ形成される螺旋軌跡の周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御されることで、ウェハー等の対象物の上をノズルが一定間隔と一定速度もって通過する極めて正確な螺旋を描くことができるようになった。これにより、ウェハー等の処理対象物上での吹き付け軌跡は全面的で均一または均質なものとすることができ、対象物の処理プロセスにおける処理能力を向上させ、作業の効率化や低コスト化等にも大幅に寄与することができる。また、本発明による螺旋軌跡に従う制御は、再現性やリピータビリティーに優れ、処理装置のパラメータの設定がし易く、その制御性にも優れる。
次に添付の図1〜5を参照して、本発明による対象物処理装置および対象物処理方法の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる対象物処理装置を示す構造図である。また、図2は本発明で適用されるアルキメデス螺旋の形成についての説明図である。そして、図3は、本発明の装置および方法によって形成される螺旋軌跡について、その周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御されるピッチング制御で用いられる計算式、計算用パラメータおよび螺旋の形成を示す図であり、次の図4は、本発明によるピッチング制御の区間計算による方法に基づいたウェハー処理のシミュレーションによる例を示す図である。さらに、図5は本発明の一実施形態におけるシミュレーション用図面と剥離実験を示す写真図であり、図6は本発明を適用したときのシミュレーションによる制御比較を、従来技術との対比で示した図である。
図1は、本発明による対象物処理装置およびその方法を実施するための装置の一例を示した構造図である。
図1で示された装置100内には、サーボモーター13の回転に連動されて上向きに保持された回転軸24と一体的に回転される対象物配置用のステージ(回転テーブル)22上には、吹き付け処理がなされる対象物である半導体ウェハー20が載置されている。この対象物20は、全体としては円形扁平状または円形平板状の形状をなし、その上面の全てが円形平面の処理対象面20’である。ただし、処理される対象物20としては、略円形平面の処理対象面20’を有してはいるものの、対象物20自体は略円形平板形状でない場合もありうる。
この対象物20の処理対象面20’に対向して、ノズル部17は、ノズル端部の吹き出し口17’から所定のクリアランス(間隔)だけ離間させられて配置設定されており、吹き出し口17’から吹付体18が下向きに噴出されて、対象物20の処理対象面20’の処理が行われる。この吹付体18としては、適宜に選別された各種の液体または気体から構成されたものが用いられるとよいが、吹付体18としてベーパー体、すなわち1)スチーム(水蒸気体)、2)ドライスチーム(乾き水蒸気)、3)ミストのいずれか、またはそれらいずれかの混合物、が用いられてもよい。
このような処理装置100の構成により、レジスト等の不用物除去の処理に際しては、ウェハー20が載せられたステージ22を、回転軸24を中心に所定の速さで回転させる状態(回転を示す矢印24’)としておいて、さらに、ノズル部17にステッピング動作をさせて、ウェハー20の中心から半径方向への移動動作またはスキャニング動作をさせながら(移動を示す矢印d1および矢印d2)、ノズル部17の先端側にある吹き出し口17’から吹出体18を噴出し、ウェハー20の処理対象面20’に吹付体として吹き付けて、この面の洗浄やレジスト剥離/除去を行うものである。
この処理装置100では、ノズル17をステッピング動作(移動動作)させるためのノズル用モータードライバ11と、ステージを回転動作させるためのステージ用モータードライバ12とを備えており、これらはコントローラー10によって制御される。コントローラー10は、アルキメデス式から、ノズルの移動動作およびステージの回転動作を演算し、モータードライバからその命令をモーターに伝えて、これを駆動させる。
このステージ用モータードライバ12は、これに接続されるサーボモーター13を回転させ、このサーボモーター13に連結接続されているステージ22を回転させる。すると、このステージ22上に配置されたウェハー20も一体になって回転させられる。
また、ノズル用モータードライバ11にはステッピングモーター14が接続されており、このステッピングモーター14の回転動作は、ガイドレール15を介して接続されるノズル用連結支持体16の移動動作(移動矢印d1)に変換される。このノズル用連結支持体16の構成部材16'の下向き先端部にはノズル17を有するよう構成されているので、このノズル17は先の移動動作(移動矢印d1)と同じ方向/距離/速度の移動動作(移動矢印d2)を行うこととなる。なお、連結支持体16の構成部材16'を管路として構成しておけば、ノズル17から吹き出す流体の通路をそこに確保することができる。
図2は、本発明において螺旋軌跡を形成するにあたり、その周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御されるピッチング制御で用いられるアルキメデス螺旋式について、その螺旋の形成について説明するための図である。
アルキメデス螺旋式は、x座標:x=rcosθ、y座標:y=rsinθ、中心からの距離:r=αθ で表される。
図2(1)において、接線と動径との成す角をψとすると、tanψ=θであり、よって、OPの垂線上にAをとってOA=aとするとき、角度PAO=ψであって、PAはPにおける法線である。すなわち、Tan(角度PAO)=OP/OA=r/a=θである。
また、PAからそれぞれOP、PAに引いた垂線の交点をQとし、OQとPAとの交点をSとするとき、SはPにおける曲率の中心であり、その曲率半径Rは、R=(r2+a2)3/2/(r2+2a2)となる。
そして、アルキメデス螺旋の性質として、回転する円盤の中心から一定の速度の速さで外に向かう物体が描く軌跡がアルキメデス螺旋となるのであって、アルキメデス螺旋が形成される一例を、図2(2)に示す。
図3は本発明の一実施形態である装置または方法において、処理される対象物上に形成される螺旋軌跡について、その周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御されるピッチング制御で用いられる計算式、計算用パラメータおよび螺旋の形成を示す図である。また、本発明によるピッチング制御としては、(1)アルキメデス螺旋式を用いた積分計算による方法、(2)座標を数値計算により制御する区間計算による方法、の2つを例にして、説明する。
図3で示される対象物処理装置または方法では、ノズルの移動動作とステージの回転動作によって形成される対象物上の吹き付けの軌跡が、その周速度とピッチ幅とが所定値(ここでは一定値)となるよう形成された螺旋軌跡となるように制御されている。
この図3では、処理される対象面に螺旋軌跡が形成される対象物の一例として半導体ウェハーを採り上げており、図3中で表示されているウェハーについてのデータは、次のとおりである。
・ウェハーのサイズ(直径):W=8インチ(200mm)
・ピッチング(ピッチ幅):P=10mm
・ラインスピーディング(周速度):V=100mm/sec
・ステッピング:0.02
・処理時間:10.482 sec
・ラインの長さ:3144.21mm
つぎに、図3に示した計算用パラメータを用い、本発明によるピッチング制御として(1)アルキメデス螺旋式を用いた<積分計算>による方法によって、処理される対象物の中心からθまでのノズルの移動距離や移動時間、角度θでのノズル速度とステージ回転速度などを求めることとし、その計算経過およびその結果を[数式1]とそれに続く[数式2]において示す。
これらの式では、対象物に吹き付け処理をするとき、ノズルの移動動作とステージの回転動作によって形成される対象物上の吹き付けの軌跡が、アルキメデス螺旋式に従うこととした計算により、ノズル速度と回転速度とを求めたが、それによれば、ノズル速度Vn(θ)=V/√(θ2+1)、回転速度ω(θ)=60V/P√(θ2+1)、という結果が得られた。
Figure 2006128238
Figure 2006128238
さらに、図3に示した計算用パラメータを用い、本発明によるピッチング制御として(2)座標を数値計算により制御する<区間計算>による方法について説明する。
この区間計算による方法とは、移動区間を細分化しそれぞれの位置に置いてノズル速度とステージ回転速度を数値計算により求める方法である。
Figure 2006128238
初期値としてθ0 のときは、
0 =0、y0 =0、r0 =0 より、
0 =0、t0 =0
また、ノズル速度初期値は
Vn =V [mm/sec]
ステージ回転速度初期値は、
ω0 =60V/P [rpm]
とする。
この<区間計算>による方法では、mを十分に大きな値をとることで近似計算の精度を上げることが出来る。したがって、コンピューターによりmの値を十分に大きくとり各要素iを計算し、ノズル速度とステージ回転速度を精度よく求めることが出来る。
そして、<区間計算>と<積分計算>との大きな違いは、<区間計算>では、1.数値計算があらかじめ区間を十分大きなm個に分割しそれぞれの区間iで近似計算する必要があり、且つ、2.精度を上げるために十分大きなmを選択する必要があるのに対し、<積分計算>では、任意のθに対してノズル速度とステージ回転数が正確に求まる、という特徴がある。
図4には、本発明によるピッチング制御の<区間計算>による方法に基づいたウェハー処理のシミュレーションによる例を示しており、m=7500の場合で計算したものである。
ここで処理されるウェハーサイズは、200mm、線速度30mm/sec、ピッチ幅2.0mmのとき、積分計算値では、523.6356秒の処理時間となる。
これに対して、m=7500では、523.7034秒となり、m=7500では、真値である積分計算値に近い値が出る。
図5(1)は、本発明の装置または方法により、吹き付け処理がなされたウェハーにおけるシミュレーションの一例(ピッチ幅P=10mm、周速度V=100mm/sec)を示す説明図である。また、図5(2)は吹き付け処理がなされたウェハーにおいて剥離実験を行ったときの写真図であり、このウェハーの処理面では、ノズルの移動とステージの回転とに伴う吹き付けの軌跡として、本発明によるピッチング制御によって螺旋模様が形成されたことが見てとれる。なお、この図5(2)において上下に縦断する部材は、寸法付の直線定規である。
図6は、従来の技術(1)と本発明による技術(2)について、それらをシミュレーションによる制御比較を行った例を示した説明図である。図6(1)は、従来の10ZONE制御による吹き付けの軌跡を示す図である。これによると、処理される対象物のセンターの位置決めが不確実となっていて、ピッチの幅が均一ではなくて、あちこちに間隔のズレが生じており、吹き付けの軌跡の制御が不適切となっているのが明らかである。これに対し、図6(2)は本発明にかかる装置による吹き付けの軌跡を示す図であるが、これによると、処理される対象物のセンターの位置決めが確実になされており、ピッチの幅がすべて均等または均一となっている。このように、本発明による図5(2)における吹き付けの軌跡が、ノズルの移動動作とステージの回転動作とのピッチング制御により、アルキメデス螺旋式に従って適正に形成されていることが明らかとなっている。
本発明による対象物処理装置および方法では、ウェハー等の処理対象物の剥離・洗浄プロセスにおいて、そこで使用されるノズルとステージとの機械的な動作を制御する方法を提供しており、このような剥離・洗浄等のプロセス制御の分野では、大いなる活用が期待される。具体的には、シリコン・酸化膜及びメタル界面処理プロセス制御方法、有機物・レジスト・ポリマー等の生成物を剥離洗浄プロセス制御方法、半導体ドライエッチング処理後おける後処理工程に用いるプロセス制御方法、などの広い産業分野において本発明を適用することができ、その効果は大変に大きい。
本発明の一実施形態にかかる対象物処理装置の構造を示す図である。 本発明で適用されるアルキメデス螺旋の形成について説明するための図である。 本発明によって形成される螺旋軌跡について、その周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御されるピッチング制御で用いられる計算式、計算用パラメータおよび螺旋の形成を示す図である。 本発明によるピッチング制御の区間計算による方法に基づいたウェハー処理の例を示す図である。 本発明の一実施形態において、シミュレーション用図面と剥離実験の1例を示す写真図である。 本発明を適用したときのシミュレーションによる制御比較を従来技術との対比で示した図である。 従来による対象物処理装置を示すための説明図である。
符号の説明
100 対象物処理装置
10 コントローラー
11 ノズル用モータードライバ
12 ステージ用モータードライバ
13 サーボモーター
14 ステッピングモーター
15 ガイドレール
16 ノズル用連結支持体
16’ ノズル用連結支持体16の構成部材
17 ノズル部
17’ 吹き出し口
18 吹付体
20 半導体ウェハー(対象物)
20’ 処理対象面
22 ステージ(回転テーブル)
24 回転軸
24’ 回転動作を示す矢印
d1,d2 移動動作を示す矢印

Claims (5)

  1. 略円形平面の処理対象面を有する対象物に対して吹き付け処理を行うための対象物処理装置であって、
    前記対象物の処理対象面と対面するように、処理対象面の中心部と外周端部との間を移動しながら、処理対象面に吹き付けを行うノズル部と、
    前記対象物を載置して、処理対象面の中心を回転軸として、前記対象物と共に一体的に回転動作を行うステージ部と、を備え、
    前記ノズル部の移動速度および移動軌跡を制御するノズル動作制御手段と、前記ステージの回転速度を制御するステージ動作制御手段とを備え、
    前記ノズルとステージとの動作によって形成される前記対象物上の吹き付けの軌跡が、前記処理対象面の中心を始点とする螺旋軌跡を形成し、且つ形成される螺旋軌跡の周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御する軌跡制御手段を備える、ことを特徴とする対象物処理装置。
  2. 請求項1に記載の対象物処理装置において、
    前記軌跡制御手段は、ノズルの移動速度と対象物の回転速度との制御を連続的に行うために、アルキメデスの螺旋式を用いる、ことを特徴とする対象物処理装置。
  3. 請求項1に記載の対象物処理装置において、
    前記軌跡制御手段は、ノズルの移動速度と対象物の回転速度との制御を連続的に行うために、前記処理対象面上の座標を数値計算によって求める手段を用いる、ことを特徴とする対象物処理装置。
  4. 請求項2または3に記載の対象物処理装置において、
    前記ノズルが対象物の中心から外周端部へと直線的に移動するときのノズル速度Vn(θ)は、Vn(θ)=V/√(θ2+1) 、対象物と一体的に回転する前記ステージの回転速度ω(θ)は、ω(θ)=60V/P√(θ2+1) 、ここで、V:周速度、P:ピッチ幅、θ:角度、として制御される、ことを特徴とする対象物処理装置。
  5. 略円形平面の処理対象面を有する対象物に対して吹き付け処理を行うための対象物処理方法において、
    前記対象物の処理対象面と対面するように、処理対象面の中心部と外周端部との間を移動しながら、処理対象面に吹き付けを行うノズル部と、
    前記対象物を載置して、処理対象面の中心を回転軸として、前記対象物と共に一体的に回転動作を行うステージ部と、を備え、
    前記ノズル部の移動速度と移動軌跡、および前記ステージの回転速度を制御することによって、
    前記ノズルとステージとの動作によって形成される前記対象物上の吹き付けの軌跡が、前記処理対象面の中心を始点とする螺旋軌跡を成し、且つこの螺旋軌跡の周速度とピッチ幅とが所定値となるように制御され、
    前記螺旋軌跡の制御には、ノズルの移動速度と対象物の回転速度との制御を連続的に行うために、アルキメデスの螺旋式または処理対象面上の座標の数値計算が用いられる、ことを特徴とする対象物処理方法。
JP2004311840A 2004-10-27 2004-10-27 対象物処理装置および対象物処理方法 Pending JP2006128238A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004311840A JP2006128238A (ja) 2004-10-27 2004-10-27 対象物処理装置および対象物処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004311840A JP2006128238A (ja) 2004-10-27 2004-10-27 対象物処理装置および対象物処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006128238A true JP2006128238A (ja) 2006-05-18

Family

ID=36722650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004311840A Pending JP2006128238A (ja) 2004-10-27 2004-10-27 対象物処理装置および対象物処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006128238A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010538846A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 コメート グループ ゲーエムベーハー ドリルビットを備えた穴あけ工具
JP2020505778A (ja) * 2017-01-27 2020-02-20 ティーイーエル エフエスアイ,インコーポレイティド 基板をプロセスチャンバ内で回転及び並進するためのシステム及び方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000325894A (ja) * 1999-05-17 2000-11-28 Tokyo Electron Ltd 基板洗浄装置
JP2004031907A (ja) * 2002-03-11 2004-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 基板洗浄方法及び洗浄装置
JP2004153172A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Lam Research Kk 対象物処理装置およびその方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000325894A (ja) * 1999-05-17 2000-11-28 Tokyo Electron Ltd 基板洗浄装置
JP2004031907A (ja) * 2002-03-11 2004-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 基板洗浄方法及び洗浄装置
JP2004153172A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Lam Research Kk 対象物処理装置およびその方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010538846A (ja) * 2007-09-14 2010-12-16 コメート グループ ゲーエムベーハー ドリルビットを備えた穴あけ工具
JP2020505778A (ja) * 2017-01-27 2020-02-20 ティーイーエル エフエスアイ,インコーポレイティド 基板をプロセスチャンバ内で回転及び並進するためのシステム及び方法
JP7177069B2 (ja) 2017-01-27 2022-11-22 ティーイーエル マニュファクチュアリング アンド エンジニアリング オブ アメリカ,インコーポレイテッド 基板をプロセスチャンバ内で回転及び並進するためのシステム及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1737692A (zh) 显像装置和显像方法
CN107045969A (zh) 用于图案化非挥发性金属的室
JP2002110611A (ja) 半導体ウェハの洗浄方法及び装置
CN103959172A (zh) 从衬底中去除物质的方法
KR100452898B1 (ko) 패턴 형성 방법 및 약액 처리 방법
TWI248109B (en) Substrate processing apparatus and method
US20080115806A1 (en) Photomask cleaning apparatus and cleaning methods using the same
JP2006128238A (ja) 対象物処理装置および対象物処理方法
JP5920736B2 (ja) スピン現像方法および装置
JP2005268308A (ja) レジスト剥離方法およびレジスト剥離装置
CN107210193A (zh) 用于清洗和干燥集成电路基板的方法和装置
JP2008056544A (ja) 微細な直線溝を有するガラス板の製造方法及びガラス板
JP6443992B2 (ja) 洗浄装置および洗浄方法
JP2005012175A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2005216908A (ja) 対象物処理装置および対象物処理方法
JP6773495B2 (ja) エッチング装置、基板処理装置、エッチング方法および基板処理方法
JP5490938B2 (ja) 基板処理装置
JP3917493B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2007294596A (ja) パネルのエッチング製作プロセスの方法及びその装置
TWI806604B (zh) 單晶圓處理設備、單晶圓處理方法和單晶圓處理系統
JP2010021335A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2008066401A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP6812262B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP4997058B2 (ja) 基板処理装置
JP2009021444A (ja) 基板洗浄装置、基板洗浄方法、および記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070810

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090624

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091023

A521 Written amendment

Effective date: 20091112

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091112

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100413