JP2006125628A - プロペラシャフト - Google Patents
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Abstract
【課題】捩り強度や危険回転数といった基本的要求を満足しつつ、衝突時におけるボディの破壊にあわせてプロペラシャフトの破壊を確実に進行させることができ、ボティによるエネルギー吸収効果を十分に発現させることができるプロペラシャフトを提供する。
【解決手段】FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部において上記主層と一体に設けた部分層を含むプロぺラシャフトにおいて、上記主層と部分層との軸方向の層間の剥離強度が、5MPa以上30MPa以下であることを特徴とするプロペラシャフト。
【選択図】図1
【解決手段】FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部において上記主層と一体に設けた部分層を含むプロぺラシャフトにおいて、上記主層と部分層との軸方向の層間の剥離強度が、5MPa以上30MPa以下であることを特徴とするプロペラシャフト。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車等のプロペラシャフト(駆動推進軸)に関するものである。
近年、燃費の向上や環境保全といった観点から自動車の軽量化が強く望まれているが、それを達成する一つの手段としてプロペラシャフトのFRP(繊維強化プラスチック)化が検討され、一部で既に採用されるに至っている。そのようなFRP製プロペラシャフトは、FRP製の円筒状本体と、この本体の各端部に接合して設けた金属製継手とを有している。
ところで、自動車のプロペラシャフトは、エンジンで発生するトルクを駆動輪に伝達するものであるから、1000〜4000Nm程度の捩り強度を必要とする。また、高速回転時に共振を起こさないよう、危険回転数が5,000〜15,000rpm程度であることも要求される。そのため、これらの基本的要求が満たされるよう、FRP製の本体は、補強繊維の種類、含有量や、補強繊維の配列方向、層構成や、外径、内径、肉厚等のパラメータを考慮した設計がなされる。たとえば、補強繊維の配列方向の選定には、次のようなことが考慮される。すなわち、主として捩り強度に関しては、補強繊維を本体の軸方向に対して±45゜の角度で配列するのが最も効果的であるが、主として捩り座屈強度に関しては、軸方向に対して±80〜90゜の角度で配列するのが最も効果的である。また、主として危険回転数に関しては、補強繊維を可能な限り軸方向に配列してその軸方向における曲げ弾性率を大きくし、高い曲げ共振周波数が得られるようにする。
このように、本体においては、捩り強度と危険回転数といった基本的要求に関して最も効果的な補強繊維の配列方向が存在するので、これらの要求に好適な配列方向を組み合わせた層構成を採ることになるが、捩り強度の問題は外径や肉厚等の寸法面からも解決できることから、通常は、補強繊維の配列方向への依存性の大きい危険回転数を優先した設計がなされ、補強繊維が軸方向に対して小さな角度で配列された層の割合を多くしている。ところが、そのために以下において説明するような問題が起こっている。
すなわち、軽量化とともに重要なことに、衝突時における乗員の安全確保の問題がある。この安全確保についての近年における自動車の設計思想は、ボディをクラッシャブル構造とし、衝突時の衝撃エネルギー(圧縮荷重)をボディの圧縮破壊によって吸収し、もって乗員にかかる急激な加速度を緩和することに支配されるが、上述した、危険回転数を優先した思想の下にFRP製の本体を設計すると、必然的に軸方向の圧縮荷重に対する強度が高くなり、衝突時にボディが破壊し、その破壊が逐次進行してプロペラシャフトに達したときに、プロペラシャフトがあたかもつっかい棒のように作用してボディの衝撃エネルギー吸収効果が損われるようになってしまう。安全確保のためには軸方向の圧縮強度が150,000N以下であることが望ましい。
かかる問題を解決しようとして、従来FRP製の円筒状本体と、この本体の端部に接合して設けた継手とを有し、上記本体は、その本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部において、上記主層と一体に、かつ、上記主層の内側に設けた部分層とを含み、上記継手は、その継手の軸方向に作用する圧縮荷重を上記主層と上記部分層との層間に集中させてそれら主層と部分層とを上記層間において剥離させる圧縮荷重伝達部を備えているプロペラシャフトが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、実際に製作した製品において、エンジンで発生したトルクを駆動軸に伝達する際に発生する捩り強度を十分に備え、かつ衝突時における安全確保のための軸方向の圧縮強度が適切な範囲で発現される状態となっているかは不明な状態にあった。
特許第3218891号公報
本発明の目的は、従来のプロペラシャフトの上述した問題点を解決し、捩り強度や危険回転数といった基本的要求を満足しつつ、衝突時におけるボディの破壊にあわせてプロペラシャフトの破壊を確実に進行させることができ、ボティによるエネルギー吸収効果を十分に発現させることができるプロペラシャフトを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
(1)FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部の上記主層と一体に設けた部分層を含むプロぺラシャフトにおいて、上記主層と部分層との軸方向の層間の剥離強度が、5MPa以上30MPa以下であることを特徴とするプロペラシャフト。
(1)FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部の上記主層と一体に設けた部分層を含むプロぺラシャフトにおいて、上記主層と部分層との軸方向の層間の剥離強度が、5MPa以上30MPa以下であることを特徴とするプロペラシャフト。
(2)FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部の上記主層と一体に設けた部分層とを含むプロぺラシャフトにおいて、上記本体の端部より上記本体の内径の0.05倍から0.25倍の幅で切り出したリングの軸方向の層間剥離強度が、5MPa以上30MPa以下であることを特徴とするプロペラシャフト。
(3)FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部において上記主層と一体に設けた部分層とを含むプロぺラシャフトにおいて、上記主層と部分層の軸方向の層間の剥離強度を測定するのに、上記本体の端部あるいはそのすぐ隣の部分を所定の寸法のリング状に切り出して層間剥離強度を測定することで、上記本体の層間剥離強度を、5MPa以上30MPa以下に保証されていることを特徴とするプロペラシャフト。
本発明によれば、以下に説明するとおり、FRP製の円筒状本体の端部よりリングを切り出し、そのリングの主層と、上記主層と一体に設けられた部分層の層間の軸方向の剥離強度を所定の範囲とすることで、自動車等において要求される捩り強度や危険回転数といった基本的要求を満足しつつ、衝突時におけるボディの破壊にあわせて破壊を確実に進行させることができ、ボディのエネルギー吸収効果を十分に発現させることができる優れた自動車等用のプロペラシャフトを得ることができる。また、FRP製の円筒状本体の製作時のすぐ隣の部分よりリングを切り出しその主層と、上記主層と一体に設けられた部分層の層間の軸方向の剥離強度を測定し、所定の範囲であることを確認することで、製品本体を無駄にすることなく製品の特性を確認でき要求事項を満足する優れた自動車用のプロペラシャフトを提供することができる。
本発明は、FRP製の円筒状本体の端部より切り出したリングの主層と、上記主層と一体に設けられた部分層の層間の軸方向の剥離強度を測定し、その値が5MPa以上30MPa以下であることを確認することで、捩り強度を確保し、かつ、軸方向圧縮強度の適切化を両立させているプロペラシャフトを提供する。
層間の軸方向の剥離強度を測定するには専用の冶具を製作する。切り出したリングの外側の層を下側冶具で受け、リングの内側の層を上冶具で押す。この時上冶具、下冶具のそれぞれの押し位置が層間を越えると、剥離強度を測定できなくなるため、それぞれの冶具の径は層間位置にかからないように作成する。また、冶具に切り出したリングをセットする際、リングがずれると正確な層間の剥離強度を測定できなくなるため、セット時にリングと冶具の同軸度が出るように冶具を作成する。さらに上、下冶具の押し位置が層間に近すぎると応力集中により本来の強度よりも低い値で剥離が生じることがあり、押し位置、すなわち、上下冶具の径は層間位置から半径でそれぞれ0.2mm以上離れるように作成する。また、押し冶具のエッジが鋭利であると応力集中を起こすことから押し位置のエッジを0.5R以上の曲率半径とすることが望ましい。
層間の剥離強度は上下の専用冶具で軸方向に垂直に荷重を加えた際、内側の層と外側の層が滑る時点の荷重を層間円周長さとリング幅の積で計算される層間円筒部面積で除した値であらわす。
切り出すリングの幅はFRP円筒本体の内径の0.05倍から0.25倍が適切である。幅が0.05倍より小さくなるとリング内径に対して幅が小さくなりすぎ加工が困難になり、その結果、リングの平行度が悪くなり、正確な強度を測定できなくなる。また、剥離は層間を起点にして生じるため一定幅以上になると剥離を生じる時の値が一定の値に近づき正確な値を計算できなくなる。幅が内径の0.25倍より大きくなると層間剥離強度を計算した時の値が真の層間剥離強度よりも小さくなり適切ではない。
リングの主層と、上記主層と一体に設けられた部分層の層間の軸方向の剥離強度が5MPaを下回る場合は、急発進等を行った際に発生するトルクによる捩り強度を主層、部分層の層間で保持できなくなり、層間において滑りが生じることになる。
一方、層間の軸方向の剥離強度が30MPaを越える場合は、衝突の際にボディが破壊し、その破壊が逐次進行してプロペラシャフトに達したときに、プロペラシャフトがあたかもつっかい棒のように作用してボディの衝撃エネルギー吸収効果が損われることになる。
FRP製の円筒状本体を製作する方法の一手段として、フィラメントワインディング法によって本体を成形する方法がある。繊維に硬化剤を含む樹脂を含浸させながらマンドレルに所定の積層構成で巻付けを行い、硬化炉にて硬化させ、その後所定の寸法に切断を行う。
実際の生産において、円筒状筒体の性能を確認する場合には、この切断を行う際、円筒状筒体の端部のすぐ隣の部分を必要寸法のリング状に切り出して、軸方向の剥離強度を測定することで確認することも可能である。このリングは円筒状筒体のすぐ隣に位置するものであり、積層構成は本体と同一であり、また、主層、部分層の層間の状態も同一である。
成形、硬化の方法はその他の方法でも可能である。
成形、硬化の方法はその他の方法でも可能である。
本発明においては、実際の生産において、円筒状筒体の性能を確認する場合に、上記の如く、同時に成形されたFRP製円筒体の一部を用い、リング状に切り出して層間剥離強度を測定することで、上記本体の層間剥離強度の適切な値、すなわち、切り出したリングの軸方向の層間剥離強度が5MPa以上30MPa以下の範囲にあるか否かを判定して、所定の範囲であることを確認することで、品質が保証されて、製品本体を無駄にすることなく製品の特性を確認でき要求事項を満足する優れた自動車用のプロペラシャフトを提供することができる。
本発明のFRP製の円筒状本体を構成するマトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を使用するが、他の樹脂、たとえばポリアミド、ポリカーボネード、ポリエーテルイミドなどの熱可塑性樹脂を用いても良い。また、強化繊維については炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等を使用することが可能であり、これらを併用することも可能である。
以下、本発明の最良の実施形態の例を自動車用プロペラシャフトに適用した場合を例にとって、図面を参照しながら説明する。
実施例1
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、酸無水物系硬化剤および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成した後、他端部に+80°で移動して同様に部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、酸無水物系硬化剤および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成した後、他端部に+80°で移動して同様に部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
成形時の樹脂の含浸を行う際、含浸後の余剰樹脂を除去するためにゴムによるしごきを3段階で実施し糸に含浸させる樹脂量を少なくした。
次に、マンドレルを回転させながら100℃で2時間更に、150℃で4時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、マンドレルを引き抜いた後、各端部100mmの部分を切断、除去して、各端部の外径が80mm、内径が70.1mm、長さが1,200mmの、図1に示すようなFRP円筒状本体1を得た。図1において、1aはFRP円筒状本体1の全長にわたって延在するする主層であり、1bは上記FRP円筒状本体1の端部において上記主層1aと一体に設けた部分層であり、1cは主層1aと部分層1bとの層間を示す。
この時、FRP円筒状本体1の端部のすぐ隣りの除去部分100mmから図2に示すようなリング2を切り出した。
次に、上記FRP円筒状本体1の各端部に、図3に示すような、接合面にセレーション部3aを有し、凸形状のフランジ部3bの外径が74.8mm、接合面3cの外径が70.5mm、接合面3dの長さが40mm、FRP円筒状本体1の軸方向に対する斜面3eの角度が30゜の金属製継手3を図4に示すようにFRP円筒状本体1の内径部に圧入接合し、この発明のプロペラシャフトを得た。
この接合面へのセレーションは切削加工により加工することができる。セレーションの諸寸法はピッチ2mm、歯高さ0.9mm、先端の頂角90°、先端R0.06mmで、これが金属製継ぎ手の軸方向に延在し、合計109山のセレーションが継ぎ手部材の表面に加工される。セレーション外径が70.5mmでFRP製の本体内径は70.1mmであるため、セレーション外径と0.4mmの差を有し、これが圧入した際に、大きな締め付け力、およびFRP製の本体内面にセレーションの先端が切り込む作用を生み、プロペラシャフトとして必要な接合強度を得ることができる。
次に、上記プロペラシャフトについて捩り試験をしたところ、捩り強度は1000Nmであった。次に、同条件にて製作したプロペラシャフトに軸方向に圧縮荷重を負荷したところ、この圧縮荷重はフランジ部3bを介し、FRP製本体の部分層と主層の境界層周辺に負荷され、80,000Nで主層と部分層とが剥離して主層の破壊が始まり、破壊後は図5に示すように逐次破壊が進行した。
ねじり試験はトルク検出器とトルク負荷装置を具備するねじり試験機によって測定することが可能である。すなわち、組み立てられたプロペラシャフトの金属製継ぎ手の一方をトルク検出器側に、他方をトルク負荷装置側に取付け、徐々にトルクを負荷し破壊時のトルクを変位vsトルク線図から読みとることで測定できる。
軸圧縮破壊の測定は上記プロペラシャフトを軸方向に固定した状態で万能試験機、または落錘衝撃荷重にて圧縮することによりストロークvs荷重線図、時間vs荷重線図から測定することが可能である。
次に、除去部分端部から切り出したリング2を図6に示すような押し冶具4a/受け冶具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところ、除去部分から切り出したリング2の強度は5MPaであった。このときの押し治具4aの外径は図6の4c部拡大図を示す図7に示すように部分層の最外周径より半径で0.2mm小さくし、74.6mmとした。また、この押し治具のエッジ4dは、応力集中を緩和するため0.5Rの曲率半径を付与した。
このとき押し治具4aと受け治具4bの嵌合部4fを設けると両治具の位置合わせが容易に行え、試験精度も向上させることができる。
更に、押し治具4aの角部を4eの様にニゲを設けることで、リングのエッジによる引っ掛かりを防止し、試験精度を上げ、かつ試験後のリングの取り外しを容易にする。
また、同様に成形した全長1200mmのFRP円筒状本体1端部から切り出したリングを同様に図6に示すような押し治具4a/受け治具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところ、リング2と同様に5MPaであった。
このリングの軸方向の剥離強度は図6に示す治具にセットした状態で圧縮荷重を万能試験機にて負荷し、ストロークvs荷重線図からその破壊点の最大荷重として検出し、更に次式で剥離強度として算出できる。
剥離強度=破壊荷重/(π×d×W)
ここで、π:円周率
d:部分層の最外周径(mm)
W:リングの巾(mm)
実施例2
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、酸無水物系硬化剤および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
ここで、π:円周率
d:部分層の最外周径(mm)
W:リングの巾(mm)
実施例2
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、酸無水物系硬化剤および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
成形時の樹脂の含浸を行う際、含浸後の余剰樹脂を除去するためにゴムによるしごきを2段階で実施し糸に含浸させる樹脂量を適正な量とした。
次に、マンドレルを回転させながら100℃で2時間更に150℃で4時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、マンドレルを引き抜いた後、各端部100mmの部分を切断、除去して、各端部の外径が80mm、内径が70.1mm、長さが1,200mmの、図1に示すようなFRP円筒状本体1を得た。
この時、FRP円筒状本体1の端部のすぐ隣りの除去部分100mmから図2に示すようなリング2を切り出した。
次に、上記FRP円筒状本体1の各端部に、図3に示すような、接合面にセレーション部3aを有し、凸形状のフランジ部3bの外径が74.8mm、接合面3cの外径が70.5mm、接合面3dの長さが40mm、FRP円筒状本体1の軸方向に対する斜面3eの角度が30゜の金属製継手3を図4に示すようにFRP円筒状本体1の内径部に圧入接合し、この発明のプロペラシャフトを得た。
次に、上記プロペラシャフトについて捩り試験をしたところ、捩り強度は3000Nmであった。次に、同条件にて製作したプロペラシャフトに軸方向に圧縮荷重を負荷したところ、この圧縮荷重はフランジ部3bを介し、FRP製本体の部分層と主層の境界層周辺に負荷され、120,000Nで主層と部分層とが剥離して主層の破壊が始まり、破壊後は図5に示すように逐次破壊が進行した。
次に、除去部分端部から切り出したリング2を図6に示すような押し冶具4a/受け冶具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところ、除去部分から切り出したリングの強度は22MPa であった。
また、同様に成形した全長1200mmのFRP円筒状本体1端部から切り出したリングを同様に図6に示すような押し治具4a/受け治具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところリング2と同様に22MPaであった。
実施例3
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、アミン系硬化剤A、および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成した後、他端部に+80°で移動して同様に部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、アミン系硬化剤A、および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成した後、他端部に+80°で移動して同様に部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
成形時の樹脂の含浸を行う際、含浸後の余剰樹脂を除去するためにゴムによるしごきを2段階で実施し糸に含浸させる樹脂量を適切な量とした。
次に、マンドレルを回転させながら100℃で2時間更に150℃で4時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、マンドレルを引き抜いた後、各端部100mmの部分を切断、除去して、各端部の外径が80mm、内径が70.1mm、長さが1,200mmの、図1に示すようなFRP円筒状本体1を得た。
この時、FRP円筒状本体1の端部のすぐ隣りの除去部分100mmから図2に示すようなリング2を切り出した。
次に、上記FRP円筒状本体1の各端部に、図3に示すような、接合面にセレーション部3aを有し、凸形状のフランジ部3bの外径が74.8mm、接合面3cの外径が70.5mm、接合面3dの長さが40mm、FRP円筒状本体1の軸方向に対する斜面3eの角度が30゜の金属製継手3を図4に示すようにFRP円筒状本体1の内径部に圧入接合し、この発明のプロペラシャフトを得た。
次に、上記プロペラシャフトについて捩り試験をしたところ、捩り強度は3800Nmであった。次に、同条件にて製作したプロペラシャフトに軸方向に圧縮荷重を負荷したところ、この圧縮荷重はフランジ部3bを介し、FRP製本体の部分層と主層の境界層周辺に負荷され、150,000Nで主層と部分層とが剥離して主層の破壊が始まり、破壊後は図5に示すように逐次破壊が進行した。
次に、除去部分端部から切り出したリング2を図6に示すような押し冶具4a/受け冶具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところ、除去部分から切り出したリングの強度は30MPaであった。
また、同様に成形した全長1200mmのFRP円筒状本体1端部から切り出したリングを同様に図6に示すような押し治具4a/受け治具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところリング2と同様に30MPaであった。
比較例1
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、酸無水物系硬化剤および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成した後、他端部に+80°で移動して同様に部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、酸無水物系硬化剤および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成した後、他端部に+80°で移動して同様に部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
成形時の樹脂の含浸を行う際、含浸後の余剰樹脂を除去するためにゴムによるしごきを3段階で実施しさらにしごきの力を強くすることで、実施例1に比べ糸に含浸させる樹脂量をさらに少なくした。
次に、マンドレルを回転させながら100℃で2時間150℃で4時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、マンドレルを引き抜いた後、各端部100mmの部分を切断、除去して、各端部の外径が80mm、内径が70.1mm、長さが1,200mmの、図1に示すようなFRP円筒状本体1を得た。
この時、FRP円筒状本体1の端部のすぐ隣りの除去部分100mmから図2に示すようなリング2を切り出した。
次に、上記FRP円筒状本体1の各端部に、図3に示すような、接合面にセレーション部3aを有し、凸形状のフランジ部3bの外径が74.8mm、接合面3cの外径が70.5mm、接合面3dの長さが40mm、FRP円筒状本体1の軸方向に対する斜面3eの角度が30゜の金属製継手3を図4に示すようにFRP円筒状本体1の内径部に圧入接合し、プロペラシャフトを得た。
次に、上記プロペラシャフトについて捩り試験をしたところ、捩り強度は900Nmであった。次に、同条件にて製作したプロペラシャフトに軸方向に圧縮荷重を負荷したところ、この圧縮荷重はフランジ部3bを介し、FRP製本体の部分層と主層の境界層周辺に負荷され、70,000Nで主層と部分層とが剥離して主層の破壊が始まり、破壊後は図5に示すように逐次破壊が進行した。
次に、除去部分端部から切り出したリング2を図6に示すような押し冶具4a/受け冶具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところ、除去部分から切り出したリングの強度は4MPa であった。
また、同様に成形した全長1200mmのFRP円筒状本体1端部から切り出したリングを同様に図6に示すような押し治具4a/受け治具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところリング2と同様に4MPaであった。
比較例2
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、アミン系硬化剤B、および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成した後、他端部に+80°で移動して同様に部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
フィラメントワインディング法によって本体を成形した。すなわち、炭素繊維束(平均単糸径:7μm、単糸数:12,000本、引張強度3530MPa 、引張弾性率:230GPa)を6本引き揃え、これを、アミン系硬化剤B、および硬化促進剤を含むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長さ1,400mmのマンドレルに、まず、その一端部100mmの地点から軸方向に120mmの距離で±80゜の角度により4回往復動し、更に軸方向に190mmの距離で±80゜の角度により4往復にて計8層巻き付けて厚み2.45mmのストレート部とテーパー形状から成る部分層を形成した後、他端部に+80°で移動して同様に部分層を形成し、引き続きマンドレルの全長にわたって軸方向に対して±15゜の角度で4層巻き付けて厚み2.3mmの主層を形成し、さらに、マンドレルの全長にわたって軸方向に対して−80゜で厚さ0.2mmのフープ巻を実施した。
成形時の樹脂の含浸を行う際、含浸後の余剰樹脂を除去するためにゴムによるしごきを2段階で実施し糸に含浸させる樹脂量を適切な量とした。
次に、マンドレルを回転させながら100℃で2時間、150℃で4時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、マンドレルを引き抜いた後、各端部100mmの部分を切断、除去して、各端部の外径が80mm、内径が70.1mm、長さが1,200mmの、図1に示すようなFRP円筒状本体1を得た。
この時、FRP円筒状本体1の端部のすぐ隣りの除去部分100mmから図2に示すようなリング2を切り出した。
次に、上記FRP円筒状本体1の各端部に、図3に示すような、接合面にセレーション部3aを有し、凸形状のフランジ部3bの外径が74.8mm、接合面3cの外径が70.5mm、接合面3dの長さが40mm、FRP円筒状本体1の軸方向に対する斜面3eの角度が30゜の金属製継手3を図4に示すようにFRP円筒状本体1の内径部に圧入接合し、プロペラシャフトを得た。
次に、上記プロペラシャフトについて捩り試験をしたところ、捩り強度は4000Nmであった。次に、同条件にて製作したプロペラシャフトに軸方向に圧縮荷重を負荷したところ、この圧縮荷重はフランジ部3bを介し、FRP製本体の部分層と主層の境界層周辺に負荷され、160,000Nで主層と部分層とが剥離して主層の破壊が始まり、破壊後は図5に示すように逐次破壊が進行した。
次に、除去部分端部から切り出したリング2を図6に示すような押し冶具4a/受け冶具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところ、除去部分から切り出したリングの強度は31MPaであった。
また、同様に成形した全長1200mmのFRP円筒状本体1端部から切り出したリングを同様に図6に示すような押し治具4a/受け治具4bにセットし、軸方向の剥離強度を測定したところリング2と同様に31MPaであった。
本発明は、自動車用プロペラシャフトに限らず、フィラメントワインディング装置等で製作した複数層を保有するFRP筒体の層間の強度確認などにも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
1 :FRP円筒状本体
1a:主層
1b:部分層
1c:層間
2 :製品より切り出したリング
3 :金属製継手
3a:セレーション部
3b:フランジ部
4a:押し冶具
4b:受け冶具
5 :層間強度を測定する時の荷重方向
1a:主層
1b:部分層
1c:層間
2 :製品より切り出したリング
3 :金属製継手
3a:セレーション部
3b:フランジ部
4a:押し冶具
4b:受け冶具
5 :層間強度を測定する時の荷重方向
Claims (3)
- FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部において上記主層と一体に設けた部分層を含むプロぺラシャフトにおいて、上記主層と部分層との軸方向の層間の剥離強度が、5MPa以上30MPa以下であることを特徴とするプロペラシャフト。
- FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部の上記主層と一体に設けた部分層とを含むプロぺラシャフトにおいて、上記本体の端部より上記本体の内径の0.05倍から0.25倍の幅で切り出したリングの軸方向の層間剥離強度が、5MPa以上30MPa以下であることを特徴とするプロペラシャフト。
- FRP製の円筒状本体と、該本体の端部に接合して設けた継ぎ手とを有し、上記本体は該本体の全長にわたって延在する主層と、上記本体の端部の上記主層と一体に設けた部分層とを含むプロぺラシャフトにおいて、上記主層と部分層の軸方向の層間の剥離強度を測定するのに、上記本体の端部あるいはそのすぐ隣の部分を所定の寸法のリング状に切り出して層間剥離強度を測定することで、上記本体の層間剥離強度を、5MPa以上30MPa以下に保証されていることを特徴とするプロペラシャフト。
Priority Applications (1)
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JP2005279344A JP2006125628A (ja) | 2004-09-28 | 2005-09-27 | プロペラシャフト |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100792573B1 (ko) * | 2006-12-05 | 2008-01-09 | 현대자동차주식회사 | 자동차의 프로펠라 샤프트 이탈 장치 |
JP2010095159A (ja) * | 2008-10-16 | 2010-04-30 | Nsk Ltd | 車両ステアリング用伸縮軸の製造方法 |
JP2010264813A (ja) * | 2009-05-13 | 2010-11-25 | Nsk Ltd | ラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置の製造方法 |
-
2005
- 2005-09-27 JP JP2005279344A patent/JP2006125628A/ja active Pending
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JP2010095159A (ja) * | 2008-10-16 | 2010-04-30 | Nsk Ltd | 車両ステアリング用伸縮軸の製造方法 |
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