JP2006183728A - プロペラシャフト - Google Patents

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靖之 川野元
Yasushi Iida
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Abstract

【課題】
FRP製プロペラシャフトにおいて、自動車用等に必要とされる高い捩り強度および危険回転数の特性を確保しつつ、軸方向荷重に対しては、クラッシャブルな車体等に合わせて、必要な低い荷重で破壊を確実に発生、進行させることのできる構造のプロペラシャフトを提供する。
【解決手段】
金属製継手とFRP製円筒体を含むプロペラシャフトであって、少なくとも片側の金属製継手が、接合部、連結部およびFRP製円筒体の破壊を開始させるトリガー部を有し、接合部の長さAと連結部の長さLが、1≦L/A≦2であることを特徴とするプロペラシャフト。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等のプロペラシャフト(駆動推進軸)に関し、とくにFRP製円筒体を用いて構成したプロペラシャフトに関する。
近年、省エネルギーの観点および地球環境保全の観点から燃費の向上を目的とした自動車の軽量化が強く望まれている。その一つの手段として、プロペラシャフトを金属製からFRP(繊維強化プラスチックス)製のものに代替することが検討されてきた。その際、使用する強化繊維にも種々あり、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等が検討されているが、この中で特に、比強度、比弾性率の面で優れた炭素繊維を強化繊維とするCFRP(炭素繊維強化プラスチックス)が有力とされ、一部で既に採用されるに至っている。
自動車のプロペラシャフトは、エンジンから発生する大きなトルクを伝達する必要があることから、1,000〜4,000Nm程度の捩り強度を必要とする。これまでのCFRP製プロペラシャフト、特にその本体筒部は、特許文献1等に記載されているように、必要なトルクを伝達するために、積層角度とその積層構成、シャフトのサイズ(内径、外径、肉厚)、使用する強化繊維の種類、繊維の含有率などをパラメータとして設計されている。これらの設計パラメータを適切に設定することにより、上述のような実用上必要とされる捩り強度の達成が可能となる。また、高速回転時に共振を起こさないよう、危険回転数が5,000〜15,000rpm程度であることも要求される。そのため、これらの基本的要求が満たされるよう、FRP製の本体は、強化繊維の種類、含有量や、強化繊維の配列方向、層構成や、外径、内径、肉厚等のパラメータを考慮した設計がなされる。たとえば、強化繊維の配列方向の選定には、次のようなことが考慮される。すなわち、主として捩り強度に関しては、強化繊維を本体の軸方向に対して±45゜の角度で螺旋状に配列するのが最も効果的であるが、主として捩り座屈強度に関しては、軸方向に対して±80〜90゜の角度で周方向に配列するのが最も効果的である。また、主として危険回転数に関しては、強化繊維を可能な限り軸方向に配列してその軸方向における曲げ弾性率を大きくし、高い曲げ共振周波数が得られるようにする。
このように、本体筒においては、捩り強度と危険回転数といった基本的要求に関して最も効果的な強化繊維の配列方向が存在するので、これらの要求に好適な配列方向を組み合わせた層構成を採ることになるが、捩り強度の問題は外径や肉厚等の寸法面からも解決できることから、通常は、強化繊維の配列方向への依存性の大きい危険回転数を優先した設計がなされ、強化繊維が軸方向に対して小さな角度で配列された層の割合を多くしている。ところが、そのために以下において説明するような問題が起こっている。
すなわち、軽量化とともに重要なことに、衝突時における乗員の安全確保がある。この安全確保についての近年における自動車の設計思想は、ボディをクラッシャブル構造とし、衝突時の衝撃エネルギーをボディの変形・破壊により吸収し、もって搭乗者にかかる急激な加速度を緩和することに支配されるが、上述した、危険回転数を優先した思想の下にFRP製の本体筒を設計すると、必然的に軸方向の圧縮荷重に対する強度が高くなり、衝突時にボディが破壊し、その破壊が逐次進行してプロペラシャフトに達したときに、プロペラシャフトがあたかもつっかい棒のように作用して衝撃エネルギーの吸収効果が損われるようになってしまう。
かかる問題を解決しようとして、特許文献2に記載の発明は、衝突時の圧縮荷重で継手が本体筒との接合面において軸方向に移動し、同時に継手が本体筒全体をその端部から徐々に押し拡げて破壊するようにしたプロペラシャフトを提案している。しかしながら、この従来のプロペラシャフトにおいては、継手の移動を確保するために本体筒と継手とを複雑な歯形や分離剤を介して接合しなければならず、構造が複雑になるばかりか、製造上の煩雑さも免れない。また、そのような構成のプロペラシャフトにおいて継手を圧入接合しようとすると、本体筒に圧入時の力に耐える強度をもたせなければならないが、そのための強度をもたせることは、圧縮荷重による本体筒の押し拡げ、破壊を困難にする。すなわち、上述した基本的要求と、押し拡げ、破壊という相反する要求とを同時に満足させることはなかなか難しい。
このように、従来のプロペラシャフトは、いずれも、捩り強度や危険回転数といった基本的要求と衝突時における乗員の安全確保においてバランスのとれたものであるとはいい難いおそれがある。
特開平2−236014号公報 特開平3−37416号公報
そこで本発明の課題は、FRP製プロペラシャフトにおいて、自動車用等に必要とされる高い捩り強度および危険回転数の特性を確保しつつ、軸方向荷重に対しては、クラッシャブルな車体等に合わせて、必要な低い荷重で破壊を確実に発生、進行させることのできる構造のプロペラシャフトを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るプロペラシャフトは、以下の構成を有する。すなわち、
(1)金属製継手とFRP製円筒体を含むプロペラシャフトであって、少なくとも片側の金属製継手が、接合部、連結部およびFRP製円筒体の破壊を開始させるトリガー部を有し、接合部の長さAと連結部の長さLが、1≦L/A≦2であることを特徴とするプロペラシャフト。
(2) 前記FRP製円筒体が、長手方向全体に渡る強化繊維の螺旋巻層を含む筒体形成層と端部に該筒体形成層の径方向内側に位置した強化繊維の周方向巻層を含む補強層とを少なくとも含み、前記金属製継手の接合部は前記FRP製円筒体の内径より大きな外径を有し、かつ、セレーション加工が施されており、前記FRP製円筒体に前記金属製継手の接合部が圧入接合されている(1)に記載のプロペラシャフト。
(3)前記接合部分の円周方向に沿った補強層が接合部の位置より前記FRP製円筒体長手方向の中央部側で徐々に厚さが減少するテーパー部を有する(2)に記載のプロペラシャフト。
(4) 前記トリガー部が前記補強層の内径より大きく前記補強層の外径を超えない外径を有するフランジ形状である(2)〜(3)のいずれかに記載のプロペラシャフト。
(5) 前記トリガー部が前記FRP製円筒体に対向した下りのテーパー形状を有し、該テーパの前記FRP製円筒体側外径は前記補強層の内径より小さく、該テーパの大径側の外径は前記補強層の内径より大きい(2)〜(3)のいずれかに記載のプロペラシャフト。
(6)前記連結部の外径がFRP製円筒体端部の内径より小さいことを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載のプロペラシャフト。
本発明によれば、プロペラシャフトのFRP製円筒体端部に作用する軸方向圧縮荷重に対し、圧入接合時に発生した圧入荷重と概略等しい荷重でスライドが発生し、FRP製円筒体は連結部を移動する。このときFRP製円筒体の端部に施された補強層の減少に伴いセレーション部とFRP製円筒体内面との間で発生する軸方向の抵抗荷重は低下する。この荷重が十分減じた時点で、FRP製円筒体の端部が連結部後端に設けられたトリガーと当接した際、非常に小さな荷重でFRP製円筒体の破壊を誘発することが可能となり自動車用途に必要とされる高い捩り強度を確保しつつ、衝突時等に要求される、望ましい破壊の形態を現出できる。
以下に、本発明に係るプロペラシャフトの好ましい実施の形態を、図面を参照しながら
説明する。
図1〜図3は、本発明の1実施態様に係るプロペラシャフトを示している。図1において、1はプロペラシャフト全体を示しており、2はFRP製円筒体、3はFRP製円筒体2の両端部(図1には片方の端部のみ図示)に圧入された金属製継手を、それぞれ示している。本実施態様では、FRP製円筒体2の内径は65.07mmに成形されており、FRP製円筒体2は、端部において径方向内側に位置する、FRP製円筒体2の軸方向に対して70度〜90度及び−70度〜-−90度の角度で巻かれた強化繊維の周方向巻層を含むFRP製円筒体補強層2bと、その外側に位置し、FRP製円筒体2の軸方向に対して例えば10度〜45度及び−10度〜−45度の角度の螺旋巻層を含みFRP製円筒体2の長手方向全体に渡るFRP製円筒体形成層2aとからなる。本実施態様では、FRP製円筒体補強層2bは、厚さ2.5mm、軸方向長さ40mmのストレート部および軸中央方向に向かった長さ40mmのテーパー部にて形成されている。FRP製円筒体形成層2aは、円筒体の軸方向に全長に渡って延在する複数の±15度層からなる層を有しており、厚さ2.5mmに形成されている。FRP製円筒体の構成において、端部補強層以外、例えば中央部においても最内層および最外層に薄い円周方向巻きの層を設けることもねじり強度の設計、成形性、余剰樹脂の除去の点で好ましく、本実施例においても内層、外層にそれぞれ0.2mmの84°からなる円周方向巻きを付与した。
金属製継手3は、FRP製円筒体2との接合部にセレーション部3aを有しており、このときの接合部の長さは39mmとした。更にセレーション部aとトリガー部3bの間に連結部3cを設け連結部の長さを50mmとした。
このとき接合部の長さA=39mm、セレーション後端部からトリガー部までの連結部の長さはL=50mmであるから、L/A=1.28となり1≦L/A≦2の関係を満たす。トリガー部の形状はFRP製円筒体の積層構成、寸法から選択する。本発明の図1ではFRP製円筒体は端部の内周側に配置されたFRP製円筒体補強層2bおよび外側に配置された螺旋捲層からなる円筒体軸方向に渡り全体に延在するFRP製円筒体形成層2aから構成されている。この様なFRP製円筒体の構成の場合はトリガー部3bの形状をフランジ形状としこの外径を補強層の外径より若干小さくしておくことが好ましい。
連結部3cの外径はFRP製円筒体の内径より若干小さくすることが好ましく、64.9mmとした。金属製継手部の接合部長さ方向に加工されるセレーション部3aは、ピッチ約2mm、歯高さ0.9mm、先端R0.05mm、歯先角90度のセレーションを用い、外径は65.37mmに加工した。従って直径で0.30mmの圧入代を有している。
本実施態様では、軸方向圧縮荷重(圧縮衝撃荷重)に対してFRP製円筒体2の端部に金属製継手3をプレスにより圧入し、両者を一体化した。このときの圧入速度は1〜20mm/秒が好ましい。遅すぎると作業効率が低下するし、また速すぎる場合、FRP製円筒体2にダメージを与える懸念がある。また、このときに発生した最終の圧入荷重は40kNであった。
次に圧縮試験機8による軸圧縮試験を実施した。図11に示すように継ぎ手部材3にFRP製円筒体2の接合部をプレスにて圧入した試験体4を上方から圧子5により加圧して軸方向の圧縮力を付与し、圧子5のストローク6と圧子上に取り付けられたロードセル7から軸方向の圧縮力を計測しチャートに記録した。試験時の圧子の移動速度は10mm/minにて実施した。
この試験では、試験体が本発明のプロペラシャフトの片側の構造を有する。これにより、軸方向圧縮荷重が加わった際に、以下の挙動を示した。先ず、圧縮荷重の増大に伴い約40kNでFRP製円筒体に金属製継手のセレーション部3aが押し込まれるスライド現象が発生する(第1ピーク)。このとき、スライド距離の増大と共に圧縮荷重の低減が発生する。更に圧縮を続けるとついには、図4に示すようにトリガー部3bがFRP製円筒体補強層2bの端部に当たることで瞬間的に大きな荷重(第2ピーク)が発生し、さらに、トリガー部3bによりFRP製円筒体補強層2bの端部が圧縮されることでFRP製円筒体の破壊が開始する。図5に示すように、FRP製円筒体補強層2bとFRP製円筒体形成層2aとの境界における剥離破壊が進行する。更に、分離されたFRP製円筒体補強層2b部分のくさび効果によりFRP製円筒体2の主たる構造であるFRP製円筒体形成層2aの破壊が逐次進行する。剥離が発生する第二ピークの圧縮荷重値は約60kNであった。
ここで連結部3cは、次の2つの機能を有するものである。
第1の機能は、軸方向へ荷重が負荷されFRP製円筒体2に金属製継手3のセレーション部3aが押し込まれる際、トリガー部3bがFRP製円筒体補強層2bの端部に当たるまでの距離(時間)を確保することである。これによりここで確保した距離を押し込むのに要するエネルギーを吸収することができる(第1のピーク後、第2のピーク到達時までのエネルギー吸収)。また、この距離を確保することは自動車ボディ自体の変形に依るエネルギー吸収を妨げることなく発生するので、極めて好適な効果が得られる。
第2の機能は、トリガー部3bがFRP製円筒体補強層2bの端部に当たるまでにセレーション部3aがFRP製円筒体補強層2bのテーパー部に達する様にすることである。FRP製円筒体補強層2bのテーパー部では、週方向巻の厚さが軸方向内部に行くに従い減少することから、セレーション部3aがテーパー部に達するとセレーション部3aを押し込むのに対する抵抗力が下がる。これにより、トリガー部3bがFRP製円筒体補強層2bの端部に当たったあとの、前述したFRP製円筒体の低い軸圧縮荷重による破壊を誘発しプロペラシャフトがつっかい棒とならずに自動車ボディ自体のエネルギー吸収への移行がスムーズに行える(第2のピーク以降のエネルギー吸収への橋渡し)。
なお、本発明の構成である、連結部およびトリガー部はプロペラシャフトとして用いる場合のFRP製円筒体2の他の部位における、軸方向強度、特に捩り強度には、実質的に影響しない。したがって、必要な捩り強度は確保されつつ、目標とする軸方向圧縮破壊が確実に低荷重で開始され、伝播されることで、衝突時に十分なエネルギー吸収を達成できる。
なお、圧縮方向に対する破壊開始荷重は、FRP製円筒体の端部構成、寸法および圧入条件、L/A(連結部長さ/接合部長さ)の設定により最適な荷重に設定可能である。
図6〜8は本発明での別の実施態様に基づくFRP製円筒体と金属製継ぎ手からなるプロペラシャフトを示している。本発明での別の実施態様ではトリガー部の形状として図6の3dとして示すテーパー形状も、FRP製円筒体の破壊を低荷重で引き起こすことが可能である。前述したFRP製円筒体端部の内周側にFRP製円筒体補強層2bが配置され、外側に螺旋巻層からなるFRP製円筒体形成層が配置された場合に有効であるばかりではなく、その他のFRP製円筒体のトリガとしても有効である。他のFRP製円筒体の例としては図9に記載したように、FRP製円筒体の接合部として螺旋巻層からなるFRP製円筒体形成層を内側に、圧入接合用補強層を外側に配置した場合でも有効である。また、当然の如く、FRP製円筒体補強層2bを中間に配置した図10の場合においても同様の効果が発現される。
なお、本発明のプロペラシャフトにおいては、FRP製円筒体と金属製継手との間の適当な位置(たとえば、各部材端部位置)に、シール材を配設してもよい。シール材としては、樹脂、リング状弾性体等が適当である。このようなシール材配設により、水分等の進入をより確実に防止し、接合部の腐食を防止することができる。
また、金属製継手を圧入する際、圧入用治具で継手を把持する必要があるが、確実に把持できるよう、かつ、圧入力によって継手が破損しないよう、継手に、圧入用治具の係止または係合部を設けておくことが好ましい。このような係止または係合部は、継手の外面の適当な位置に、段付部または溝部を形成することにより構成できる。
本発明のFRP製プロペラシャフトを構成するFRPのマトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂を使用するが、他の樹脂、たとえば、ポリアミド、ポリカーボネード、ポリエーテルイミド等の熱可塑性樹脂を使用することも可能である。また、強化繊維についても、炭素繊維に限らず、たとえばガラス繊維、アラミド繊維等を使用することが可能であり、これらを併用することも可能である。なかでも炭素繊維が高い弾性率、強度を有し、かつ軽量化効果も大きくプロペラシャフト用の強化繊維として好ましい。
またFRP製円筒体の成形方法としては補強繊維に樹脂を含浸させながらマンドレル上で所定の積層構成に配置していくフィラメントワインデイング成形や、予め補強繊維に樹脂を含浸させたプリプレグとし、これをスリット加工したテープ状にしたものをフィラメントワインデイングと同様に配置していくテープワインド成形法、またはプリプレグシートを直接巻き付けるシートワインディング成形法などにより成形することができる。
マンドレル上に配置された補強繊維+樹脂混合物は加熱などにより硬化した後、マンドレルと分離後、所定の切断位置でカットされる。
比較例として本発明を用いない従来技術を用いた場合の結果を示す。FRP製円筒体の構成は同一とし、金属製継手に連結部及びトリガー部を配置しない状態とした。この構成で前述と同様に軸圧縮荷重を作用させたところ、約130kNで初期破壊が発生した。前述の第1の実施態様における第1ピーク荷重である移動開始荷重約40kNおよびFRP製円筒体の剥離開始荷重(第2ピーク)を60kNと比較すれば、本発明による連結部およびトリガ部の効果は明らかである。
本発明に係るプロペラシャフトは、FRP製円筒体を備えたあらゆるプロペラシャフトに適用でき、とくに車体にクラッシャブル構造が採用されている自動車のFRP製プロペラシャフトに好適である。
本発明の1実施態様に係るプロペラシャフトの要部を示す概略断面図である。 図1のプロペラシャフトにおける金属製継手の側面図である。 図1のプロペラシャフトにおけるFRP製円筒体の部分断面図である。 本発明の1実施態様に係るプロペラシャフトに軸圧縮荷重が作用した際の挙動を示す概略断面図である。 本発明の1実施態様に係るプロペラシャフトに軸圧縮荷重が作用し、トリガー部によるFRP製円筒体の破壊形態の要部を示す概略断面図である。 本発明の別の実施態様に係るプロペラシャフトの要部を示す概略断面図である。 図6のプロペラシャフトにおける金属製継手の側面図である。 本発明の第2実施態様に係るプロペラシャフトに軸圧縮荷重が作用し、トリガー部によるFRP製円筒体の破壊形態の要部を示す概略断面図である。 本発明の他の実施態様に係わるFRP製円筒体の構成を示す。 本発明の他の実施態様に係わるFRP製円筒体の構成を示す。 本発明での軸圧縮破壊評価テストの概要を示す。
符号の説明
1 プロペラシャフト
2 FRP製円筒体
2a FRP製円筒体形成層
2b FRP製円筒体補強層
3 金属製継手
3a セレーション部
3b トリガー部(フランジ形状)
3c 連結部
3d トリガー部(テーパー形状)
4 試験体
5 圧子
6 ストローク
7 ロードセル
8 圧縮試験器

Claims (6)

  1. 金属製継手とFRP製円筒体を含むプロペラシャフトであって、少なくとも片側の金属製継手が、接合部、連結部およびFRP製円筒体の破壊を開始させるトリガー部を有し、接合部の長さAと連結部の長さLが、1≦L/A≦2であることを特徴とするプロペラシャフト。
  2. 前記FRP製円筒体が、長手方向全体に渡る強化繊維の螺旋巻層を含む筒体形成層と端部に該筒体形成層の径方向内側に位置した強化繊維の周方向巻層を含む補強層とを少なくとも含み、前記金属製継手の接合部は前記FRP製円筒体の内径より大きな外径を有し、かつ、セレーション加工が施されており、前記FRP製円筒体に前記金属製継手の接合部が圧入接合されている請求項1に記載のプロペラシャフト。
  3. 前記接合部分の円周方向に沿った補強層が接合部の位置より前記FRP製円筒体長手方向の中央部側で徐々に厚さが減少するテーパー部を有する請求項2記載のプロペラシャフト。
  4. 前記トリガー部が前記補強層の内径より大きく前記補強層の外径を超えない外径を有するフランジ形状である請求項2〜3のいずれかに記載のプロペラシャフト。
  5. 前記トリガー部が前記FRP製円筒体に対向した下りのテーパー形状を有し、該テーパの前記FRP製円筒体側外径は前記補強層の内径より小さく、該テーパの大径側の外径は前記補強層の内径より大きい請求項2〜3のいずれかに記載のプロペラシャフト。
  6. 前記連結部の外径がFRP製円筒体端部の内径より小さいことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のプロペラシャフト。
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WO2010061707A1 (ja) * 2008-11-26 2010-06-03 Ntn株式会社 等速自在継手用外側継手部材
JP2011190931A (ja) * 2010-02-17 2011-09-29 Toray Ind Inc プロペラシャフト

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